JP6973012B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

この明細書における開示は、直流モータの駆動を制御するモータ制御装置に関する。
特許文献1には、直流モータの駆動を制御するモータ制御装置が開示されている。このモータ制御装置では、入力された電流指令に対して検出電流が追従するように、スイッチング素子へ出力する信号のデューティ比がフィードバック制御される。
特開2017−135856号公報
指令に対して高い応答性を実現するために、フィードフォワード制御がフィードバック制御に付加される。しかしながら、直流モータを含む通電経路の抵抗値は、温度や経年劣化によって変化する。このように、フィードフォワード制御のロバスト性が低いという問題がある。
本開示はこのような課題に鑑みてなされたものであり、フィードフォワード制御のロバスト性を向上できるモータ制御装置を提供することを目的とする。
本開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
本開示のひとつは、
直流モータ(100)の駆動を制御するモータ制御装置であって、
直流電源から直流モータに電流を流すために動作するスイッチング素子(21〜24)と
直流モータに流れる電流を検出する電流検出部(30)と、
通電状態において、直流モータの回転が停止したか否かを判定する停止判定部(41)と、
回転停止と判定されると、直流モータを含む通電経路の抵抗値を算出する抵抗値算出部(42)と、
入力された電流指令に対して電流検出部による検出電流が追従するようにフィードバック項を設定するとともに、算出された抵抗値に応じたフィードフォワード項を設定し、フィードバック項及びフィードフォワード項に基づいてスイッチング素子に出力する信号のデューティ比を設定するデューティ比設定部(43)と、を備え
直流モータは、車両に搭載されたバルブの開度を調整する電動アクチュエータの直流モータであり、
車両には、バルブの開度に応じた電圧を出力する開度センサ(103)が搭載され、
バルブは直流モータへの通電開始前の状態で全開状態であり、バルブの開度は通電開始による直流モータの回転にともなって小さくなり、バルブの開度が所定開度になると通電状態で直流モータの回転を停止させて所定開度で保持し、
開度センサの出力電圧は、直流モータの回転によりバルブの開度が小さくなることにともなって上昇し、バルブが所定開度に到達すると一定となり、
停止判定部は、開度センサの出力電圧に基づいて、直流モータの回転停止を判定する。
直流モータの場合、回転数に比例して直流モータのコイルに誘起電圧が発生する。このモータ制御装置では、停止判定部により、通電状態における直流モータの回転停止を判定することができる。回転停止時には誘起電圧の影響がないため、抵抗値算出部により、直流モータを含む通電経路の抵抗値を算出することができる。そして、デューティ比設定部は、算出された抵抗値に応じたフィードフォワード項を設定する。したがって、フィードフォワード制御のロバスト性を向上することができる。
第1実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示す図である。 デューティ比設定部の概略構成を示す図である。 マイコンが実行する処理を示すフローチャートである。 フィードフォワード項設定の一例を示す図である。 回転停止を説明するためのタイミングチャートである。 第2実施形態に係るモータ制御装置の概略構成を示す図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的に及び/又は構造的に対応する部分には同一の参照符号を付与する。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、モータ制御装置の概略構成について説明する。図1に示すモータ制御装置10は、直流モータ100に流れる電流、すなわち直流モータ100の駆動を制御する。本実施形態では、車両に搭載されたバルブの開度を調整する電動アクチュエータの直流モータ100を制御する。モータ制御装置10は、Hブリッジ回路20と、電流検出部30と、マイコン40と、プリドライバ50を備えている。
Hブリッジ回路20は、スイッチング素子21〜24を含んで構成されている。スイッチング素子21,22は、スイッチング素子21を高電位(直流電源)側、スイッチング素子22を低電位(グランド)側として直列に接続されている。同様に、スイッチング素子23,24は、スイッチング素子23を高電位(直流電源)側、スイッチング素子24を低電位(グランド)側として直列に接続されている。本実施形態では、スイッチング素子21〜24として、nチャネル型のMOSFETを採用している。また、図1では、寄生ダイオードを示している。
スイッチング素子21,22の接続点25は、電流検出抵抗31bを介して、直流モータ100の正極側の端子101に接続されている。スイッチング素子23,24の接続点26は、電流検出抵抗31aを介して、直流モータ100の負極側の端子102に接続されている。
電流検出部30は、電流検出抵抗31a,31bと、差動増幅器32a,32bと、出力用抵抗33a,33bと、ローパスフィルタ34a,34bを有している。電流検出抵抗31a,31bは、直流モータ100に流れる電流を検出するための抵抗である。電流検出抵抗31a,31bそれぞれの両端電圧は、直流モータ100に流れる電流値に応じた電圧値を示す。電流検出抵抗31aは、接続点26と負極側の端子102との間に配置されている。接続点26は、電流検出抵抗31aを介して端子102に接続されている。同様に、電流検出抵抗31bは、接続点25と正極側の端子101との間に配置されている。接続点25は、電流検出抵抗31bを介して端子101に接続されている。
直流モータ100の正転時には、実線矢印で示すように、端子101から端子102の向きに電流が流れる。このとき、直流モータ100の下流側に位置する電流検出抵抗31aにより、直流モータ100に流れる電流が検出される。一方、直流モータ100の逆転時には、破線矢印で示すように、端子102から端子101の向きに電流が流れる。このとき、直流モータ100の下流側に位置する電流検出抵抗31bにより、直流モータ100に流れる電流が検出される。
差動増幅器32aは、オペアンプ320aと、オペアンプ320aのゲインを設定するためのゲイン抵抗321a,322a,323a,324a,325a,326a,327aを有している。オペアンプ320aの非反転入力端子は、ゲイン抵抗321aを介して、電流検出抵抗31aと端子102とを繋ぐ配線に接続されている。一方、反転入力端子は、ゲイン抵抗322aを介して、電流検出抵抗31aと接続点26とを繋ぐ配線に接続されている。オペアンプ320aの出力端子は、出力用抵抗33aを介してグランドに接続されている。これにより、差動増幅器32aが吸い込みとなる場合において、差動増幅器32aの出力が浮くのを抑制することができる。
ゲイン抵抗323a,324aは、参照電圧Vr1を生成する電源とグランド(GND)との間で、ゲイン抵抗323aを電源側として直列に接続されている。そして、ゲイン抵抗323a,324aの接続点が、オペアンプ320aの非反転入力端子に接続されている。同様に、ゲイン抵抗325a,326aは、参照電圧Vr1を生成する電源とグランドとの間で、ゲイン抵抗325aを電源側として直列に接続されている。そして、ゲイン抵抗325a,326aの接続点が、オペアンプ320aの反転入力端子に接続されている。ゲイン抵抗327aは、オペアンプ320aの反転入力端子と出力端子との間に配置されている。
オペアンプ320aの出力は、ローパスフィルタ34aを介してマイコン40に入力される。正転時の電流検出値として、マイコン40には、電圧V1が入力される。ローパスフィルタ34aは、抵抗340aと、コンデンサ341aを有している。抵抗340aの一端は、オペアンプ320aの出力端子と出力用抵抗33aとの接続点に接続されている。抵抗340aの他端は、マイコン40の図示しない入力端子に接続されている。コンデンサ341aは、抵抗340aの他端とグランドとの間に配置されている。
差動増幅器32bは、差動増幅器32aと同様に構成されている。差動増幅器32bは、オペアンプ320bと、オペアンプ320bのゲインを設定するためのゲイン抵抗321b,322b,323b,324b,325b,326b,327bを有している。オペアンプ320bの非反転入力端子は、ゲイン抵抗321bを介して、電流検出抵抗31bと接続点25とを繋ぐ配線に接続されている。一方、反転入力端子は、ゲイン抵抗322bを介して、電流検出抵抗31bと端子101とを繋ぐ配線に接続されている。オペアンプ320bの出力端子は、出力用抵抗33bを介してグランドに接続されている。これにより、差動増幅器32bが吸い込みとなる場合において、差動増幅器32bの出力が浮くのを抑制することができる。
ゲイン抵抗323b,324bは、参照電圧Vr1を生成する電源とグランド(GND)との間で、ゲイン抵抗323bを電源側として直列に接続されている。そして、ゲイン抵抗323b,324bの接続点が、オペアンプ320bの非反転入力端子に接続されている。同様に、ゲイン抵抗325b,326bは、参照電圧Vr1を生成する電源とグランドとの間で、ゲイン抵抗325bを電源側として直列に接続されている。そして、ゲイン抵抗325b,326bの接続点が、オペアンプ320bの反転入力端子に接続されている。ゲイン抵抗327bは、オペアンプ320bの反転入力端子と出力端子との間に配置されている。
オペアンプ320bの出力は、ローパスフィルタ34bを介してマイコン40に入力される。逆転時の電流検出値として、マイコン40には、電圧V2が入力される。ローパスフィルタ34bは、抵抗340bと、コンデンサ341bを有している。抵抗340bの一端は、オペアンプ320bの出力端子と出力用抵抗33bとの接続点に接続されている。抵抗340bの他端は、マイコン40の図示しない入力端子に接続されている。コンデンサ341bは、抵抗340bの他端とグランドとの間に配置されている。
マイコン40及びプリドライバ50は、スイッチング素子21〜24のオンオフ、ひいては直流モータ100の駆動を制御する制御部を構成している。マイコン40は、CPU、ROM、RAM、AD変換器、及びI/Oポートなどを備えて構成されたマイクロコンピュータである。マイコン40は、入力信号をデジタル信号に変換し、所定の処理を実行する。マイコン40は、たとえば図示しない吸気圧センサから実過給圧を取得し、実過給圧が目標過給圧との差異に基づいて、直流モータ100への回転方向指令と、直流モータ100に流す指示電流を生成する。指示電流は、電流指令、目標電流値とも称される。
正転制御する場合、マイコン40は、電圧V1に基づいて直流モータ100に流れる電流を検出する。そして、検出電流が上記した指示電流に一致するように、PWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。逆転制御する場合、マイコン40は、電圧V2に基づいて直流モータ100に流れる電流を検出する。そして、検出電流が上記した指示電流に一致するように、PWM信号のデューティ比をフィードバック制御する。また、マイコン40は、指示電流に基づいてデューティ比をフィードフォワード制御する。以下、フィードバックをFB、フィードフォワードをFFと示す。マイコン40は、FB制御により設定されるFB項とFF制御により設定されるFF項とを加算してデューティ比を設定し、PWM信号を出力する。
プリドライバ50は、マイコン40から出力されたPWM信号に基づき、スイッチング素子21〜24のそれぞれをオンオフ制御するための駆動信号を生成し、スイッチング素子21〜24へ出力する。
正転時には、スイッチング素子24が常時オン(デューティ比100%)とされ、スイッチング素子23が常時オフ(デューティ比0%)される。スイッチング素子21,22については、互いに位相が逆のPWM信号が入力される。スイッチング素子21がオン、スイッチング素子22がオフされると、一点鎖線の矢印で示すように、直流電源から直流モータ100を介してグランドに電流が流れる。一方、スイッチング素子21がオフ、スイッチング素子22がオンされると、直流モータ100に蓄積されたエネルギにより、下アーム側に形成される閉回路(還流回路)に電流が流れる。このとき、直流モータ100には、スイッチング素子21がオンの場合と同じ向きの電流が流れる。
逆転時には、スイッチング素子22が常時オンとされ、スイッチング素子21が常時オフされる。スイッチング素子23,24については、互いに位相が逆のPWM信号が入力される。スイッチング素子23がオン、スイッチング素子24がオフされると、直流電源から直流モータ100を介してグランドに電流が流れる。一方、スイッチング素子23がオフ、スイッチング素子24がオンされると、直流モータ100に蓄積されたエネルギ(消弧エネルギ)により、下アーム側に形成される閉回路(還流回路)に電流が流れる。このとき、直流モータ100には、スイッチング素子23がオンの場合と同じ向きの電流が流れる。
次に、図1及び図2に基づき、マイコン40について詳細に説明する。
マイコン40は、停止判定部41と、抵抗値算出部42と、デューティ比設定部43を有している。
停止判定部41は、直流モータ100への通電状態において、直流モータ100の回転が停止したか否かを判定する。通電により直流モータ100を回転させて、バルブを所定の開度にし、この開度で保持する場合に、通電状態において直流モータ100の回転が停止した状態となる。
本実施形態では、開度センサ103が、バルブの開度に応じた電圧V3をマイコン40に出力する。そして、停止判定部41が、電圧V3に基づいて直流モータ100の回転停止を判定する。より詳しくは、電圧V3の微分値に基づいて、直流モータ100の回転停止を判定する。電圧V3が、出力電圧に相当する。
抵抗値算出部42は、直流モータ100の通電経路(電流経路)の抵抗値を算出する機能を有している。通電経路の抵抗成分としては、直流モータ100の端子101,102間の抵抗(モータ抵抗)と、直流電源と直流モータ100、直流モータ100とグランドをそれぞれ繋ぐ配線の抵抗(配線抵抗)と、電流検出抵抗31a,31bがある。配線抵抗は、電流検出抵抗31a,31bを除く配線部分の抵抗である。上記した抵抗成分においては、モータ抵抗が支配的であるため、少なくとも直流モータ100を含むようにして抵抗値を算出する。
直流モータ100のコイルには、回転数に比例し、通電方向とは逆向きに誘起電圧が発生する。誘起電圧の影響により、直流モータ100の回転中には、通電経路の抵抗値を算出することができない。一方、通電状態において直流モータ100の回転が停止していれば、誘起電圧の影響がないため、オームの法則にしたがって通電経路の抵抗値を算出することができる。停止判定部41により直流モータ100の回転停止が判定されると、抵抗値算出部42は通電経路の抵抗値を算出する。
ここで、通電経路の抵抗値をR、直流電源の電圧をVB、マイコン40から出力されるPWM信号のデューティ比を出力DUTY、及び直流モータ100に流れる電流(検出電流)をIとすると、これらの関係は、下記式で示される。
(式1)検出電流I=(電圧VB×出力DUTY/100)/抵抗値R
抵抗値算出部42は、式1に示される関係から、通電経路の抵抗値を算出する。なお、マイコン40には、電圧VBの抵抗分圧値が入力される。電流Iは、たとえば正転時において、電圧V1より検出される。
さらに抵抗値算出部42は、抵抗値を記憶する機能を有している。抵抗値算出部42は、新たに算出した抵抗値を記憶する。抵抗値算出部42は、抵抗値を算出する度に更新する。なお、出荷時には、初期値が記憶されている。
デューティ比設定部43は、図2に示すように、FB(フィードバック)制御部430と、FF(フィードフォワード)制御部431と、加算部432を有している。FB制御部430は、偏差算出部430aと、乗算部430b,430cと、遅延部430dと、加算部430e,430fを有している。
偏差算出部430aは、比例演算部を構成している。偏差算出部430aは、目標電流値である上記した指示電流と、電流検出部30にて検出され、AD変換された実電流値である検出電流との偏差、すなわち電流偏差を算出する。乗算部430bは、算出された電流偏差を比例定数Kp倍する。
一方、乗算部430cは、遅延部430d及び加算部430eとともに積分演算部を構成している。乗算部430cは、算出された電流偏差を積分定数Ki倍する。遅延部430dは、積分演算部のひとつ前の出力を取得し、加算部430eは、乗算部430cと遅延部430dの出力を加算する。加算部430fは、比例演算部と積分演算部の出力を加算してFB項(FB出力)を設定する。このように、FB制御部430は、PI制御を実行するように構成されている。しかしながら、この構成に限定されない。たとえばPID制御を実行するように構成されてもよい。
FF制御部431は、指示電流に基づいてFF項(FF出力)を設定する。本実施形態では、FF制御部431が、指示電流に基づくとともに、記憶されている抵抗値に応じたFF項を設定する。抵抗値算出部42が新たに抵抗値を算出した場合、算出した抵抗値に応じたFF項を設定する。詳細については後述する。
加算部432は、FB制御部430にて設定されたFB項と、FF制御部431にて設定されたFF項を加算して、PWM信号のデューティ比(出力DUTY)を設定する。マイコン40は、デューティ比設定部43にて設定されたデューティ比のPWM信号を生成し、プリドライバ50に出力する。
次に、図3〜図5に基づき、マイコン40が実行する処理について説明する。図4及び図5では、正転の例を示している。マイコン40は、直流モータ100への通電が開始されると、以下に示す処理を実行する。マイコン40は、電圧V1,V2、すなわち直流モータ100に流れる電流に基づいて、通電開始を判断する。
通電が開始されると、図3に示すように、マイコン40の停止判定部41が、電圧V3を取得し(ステップS10)、取得した電圧V3を微分処理する(ステップS12)。
次いで、停止判定部41は、電圧V3の微分値に基づいて、直流モータ100の回転が停止しているか否かを判定する(ステップS14)。通電中であり、微分値が0(ゼロ)を示すと、停止判定部41は直流モータ100が回転停止していると判定する。
回転停止と判定した場合、マイコン40はカウンタのカウント値Nをインクリメントする(ステップS16)。通電開始後、1回目の処理の場合、カウント値は1になる。次いで、マイコン40は、カウント値N=1であるか否かを判定する(ステップS18)。
N=1と判定した場合、マイコン40の抵抗値算出部42が、通電経路の抵抗値を算出するとともに、記憶される抵抗値を更新する(ステップS20)。本実施形態では、上記した式1の関係から、通電経路の抵抗値を算出する。したがって、通電経路の抵抗値は、モータ抵抗と、配線抵抗と、電流検出抵抗31a,31bを加算した値、すなわち直流電源から直流モータ100を介してグランドまでの抵抗値となる。抵抗値算出部42は、記憶される抵抗値を、算出した抵抗値に更新し、ステップS24に移行する。
一方、ステップS14において回転停止していないと判定した場合、マイコン40はカウンタのカウント値Nを0(ゼロ)にクリアし(ステップS22)、ステップS24に移行する。また、ステップS18において、N=1ではないと判定した場合にも、ステップS20の処理を実行せずに、ステップS24に移行する。
ステップS24では、マイコン40のFF制御部431が、FF項を設定する。FF制御部431は、メモリに記憶されている抵抗値を読み出してFF項を設定する。ステップS20において抵抗値を算出した場合、算出した抵抗値を用いてFF項を設定する。
たとえばFF制御部431は、図4に示すように、指示電流に関連付けられて記憶されたMAPに基づいて、FF項を設定してもよい。図4は、指示電流が1.5[A]の場合の、抵抗値とFF項との関係を示すMAPである。メモリには、このようなMAPが
指示電流の値ごとに記憶されている。FF項は、指示電流に応じた値である基準DUTYと、抵抗値に応じた値である抵抗変動分とを加算した値である。図4では、基準DUTYが10%に設定されている。たとえば温度が高いほど、抵抗値は大きくなる。抵抗値は、4.5〜5Ωが基準とされ、抵抗変動分は、4.5〜5Ωで0%、4〜4.5Ωで−1%、5〜5.5Ωで1%とされている。したがって、抵抗値が4.8Ωの場合、FF制御部431は、FF項として10%を設定する。
また、FF制御部431は、所定の演算を実行することにより、FF項を設定してもよい。FF制御部431は、オームの法則に従い、下記式によってFF項を算出する。
(式2)FF項=指示電流×抵抗値R×100/電圧VB
次いで、マイコン40のFB制御部430が、FB項を設定する(ステップS26)。本実施形態のFB制御部430は、上記したPI制御によってFB項を算出し、設定する。
次いでマイコン40の加算部432は、ステップS24で設定されたFF項とステップS26で設定されたFB項を加算して、デューティ比(出力DUTY)を設定する(ステップS28)。
次いで、マイコン40は、通電が停止したか否かを判定する(ステップS30)。通電停止と判定した場合、マイコン40は、カウンタのカウント値Nを0(ゼロ)にクリアして(ステップS32)、一連の処理を終了する。一方、ステップS30において、通電停止していないと判定した場合、ステップS10に戻り、以降の処理を再び実行する。
一例として図5に示すタイミングチャートは、通電開始から回転停止までを含んでいる。図5では、直流モータ100の端子101の電圧Vm1、端子102の電圧Vm2、直流モータ100に流れる電流、電圧V3、電圧V3の微分値をそれぞれ示している。図5では、波形を簡素化して図示している。
時刻t1は、通電開始前であり、開度センサ103の電圧V3もほぼ0(ゼロ)を示している。このとき、バルブは、全開状態(開度100%)とされている。そして、時刻t2で通電開始となる。時刻t2では、直流モータ100を正回転させるべく、スイッチング素子21,24がオンされる。これにより、電圧Vm1が、0[V]からほぼ電源電圧VB[V]になり、直流モータ100に電流が流れる。直流モータ100の正転により、電圧V3が上昇を開始し、微分値が0(ゼロ)から増加を開始する。
通電により直流モータ100が回転し、直流モータ100のコイルに誘起電圧が発生する。誘起電圧は回転数に比例する。このため、回転数に比例して電流が減少する。微分値は、電圧V3の傾きが時刻t2,t3の途中で一定となるため、上昇後に一定となる。
時刻t2〜時刻t3まで、スイッチング素子21はデューティ比100%でオンされる。時刻t3以降は、デューティ比100%ではなく、PWM信号がオフデューティとオンデューティを有する。たとえば時刻t3〜時刻t5がPWM一周期であり、時刻t3〜時刻t4がオフデューティ、時刻t4〜時刻t5がオンデューティである。時刻t3以降は、オフデューティとオンデューティ交互に繰り返す。オフデューティでは、スイッチング素子21がオフされ、誘起電圧により負電流が増加する。オンデューティでは、スイッチング素子21がオンされる。
時刻t3以降において電圧V3の傾きは小さくなる。そして、時刻t6で電圧V3が一定、すなわち目標開度になると、微分値は0(ゼロ)を示す。本実施形態では、微分値が0を示すと回転停止と判定する。そして、通電経路の抵抗値を算出して、算出した抵抗値に応じたFF項を設定する。なお、時刻t6以降は、バルブを所定開度で保持するために、回転停止状態が維持されている。なお、回転停止の判断は微分値が0(ゼロ)に限定されない。微分値が所定の基準値以下になると回転停止と判定してもよい。
次に、本実施形態に示したモータ制御装置10の効果について説明する。
上記したように、直流モータの場合、回転数に比例した誘起電圧がコイルに発生する。このため、誘起電圧が発生している間は、直流モータに流れる電流が誘起電圧の影響を受けてしまう。
これに対し、本実施形態では、停止判定部41により、通電状態における直流モータ100の回転停止を判定することができる。回転停止時には誘起電圧の影響がないため、抵抗値算出部42により、直流モータ100を含む通電経路の抵抗値を算出することができる。そして、デューティ比設定部43により、算出された抵抗値に応じたFF項を設定することができる。したがって、直流モータ100を含む通電経路の抵抗値が、温度や経年劣化によって変化しても、FF制御部431は、変化した抵抗値に応じたFF制御を実施することができる。このため、FF制御のロバスト性を向上することができる。
特に本実施形態では、抵抗値算出部42が、直流電源の電圧VBと直流モータ100に流れる電流(検出電流)に基づいて、直流モータ100を含む通電経路の抵抗値を算出する。電圧VBに応じた電圧と検出電流(電圧V1,V2)は、マイコン40に入力される。したがって、構成を簡素化することができる。
また、本実施形態では、デューティ比設定部43のFF制御部431が、式2にしたがい、抵抗値と、直流電源の電圧VBと、電流指令である指示電流に基づいて、FF項を算出する。したがって、構成を簡素化することができる。
また、本実施形態では、電圧V3の微分値に基づいて、回転停止を判定する。したがって、回転停止を精度良く判定(検出)することができる。しかしながら、通電状態での回転停止時には、電圧V3が0(ゼロ)ではない所定値で一定となる。したがって、電圧V3そのものから、回転停止を判定することもできる。
(第2実施形態)
本実施形態は、先行実施形態を参照できる。このため、先行実施形態に示したモータ制御装置10と共通する部分についての説明は省略する。
本実施形態のモータ制御装置10は、図6に示すように、直流モータ100の端子101,102間の電圧を検出する端子間電圧検出部60をさらに備えている。抵抗値算出部42は、電圧VBに代えて端子間電圧Vmを用いることにより、抵抗値を算出する。そして、FF制御部431により、算出された抵抗値に応じたFF項が設定される。
端子間電圧Vmを用いて算出される抵抗値は、配線抵抗の一部とモータ抵抗を含む。上記したように、通電経路の抵抗成分においては、モータ抵抗が支配的である。したがって、端子間電圧に基づいて算出される抵抗値は、通電経路の抵抗値とみなすことができる。
これによれば、直流モータ100を含む通電経路の電圧を直接的に検出するため、通電経路の電圧をより精度良く検出することができる。これにより、抵抗値の精度を高めすことができる。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
デューティ比(出力DUTY)を設定する処理フローは、図3に示した例に限定されない。図3では、カウンタのカウント値Nが1の場合にのみ抵抗値を算出して更新したが、所定回数ごとに抵抗値を算出して更新するようにしてもよい。また、カウント値ではなく、所定時間経過するごとに抵抗値を算出して更新するようにしてもよい。
10…モータ制御装置、20…Hブリッジ回路、21〜24…スイッチング素子、25,26…接続点、30…電流検出部、31a,31b…電流検出抵抗、32a,32b…差動増幅器、320a,320b…オペアンプ、321a,321b,322a,322b,323a,323b,324a,324b,325a,325b,326a,326b,327a,327b…ゲイン抵抗、33a,33b…出力用抵抗、34a,34b…ローパスフィルタ、340a,340b…抵抗、341a,341b…コンデンサ、40…マイコン、41…停止判定部、42…抵抗値算出部、43…デューティ比設定部、430…FB制御部、430a…偏差算出部、430b…乗算部、430c…乗算部、430d…遅延部、430e…加算部、430f…加算部、431…FF制御部、432…加算部、50…プリドライバ、60…端子間電圧検出部、100…直流モータ、101,102…端子、103…開度センサ

Claims (6)

  1. 直流モータ(100)の駆動を制御するモータ制御装置であって、
    直流電源から前記直流モータに電流を流すために動作するスイッチング素子(21〜24)と
    前記直流モータに流れる電流を検出する電流検出部(30)と、
    通電状態において、前記直流モータの回転が停止したか否かを判定する停止判定部(41)と、
    回転停止と判定されると、前記直流モータを含む通電経路の抵抗値を算出する抵抗値算出部(42)と、
    入力された電流指令に対して前記電流検出部による検出電流が追従するようにフィードバック項を設定するとともに、算出された前記抵抗値に応じたフィードフォワード項を設定し、前記フィードバック項及び前記フィードフォワード項に基づいて前記スイッチング素子に出力する信号のデューティ比を設定するデューティ比設定部(43)と、を備え
    前記直流モータは、車両に搭載されたバルブの開度を調整する電動アクチュエータの直流モータであり、
    前記車両には、前記バルブの開度に応じた電圧を出力する開度センサ(103)が搭載され、
    前記バルブは前記直流モータへの通電開始前の状態で全開状態であり、前記バルブの開度は通電開始による前記直流モータの回転にともなって小さくなり、前記バルブの開度が所定開度になると通電状態で前記直流モータの回転を停止させて前記所定開度で保持し、
    前記開度センサの出力電圧は、前記直流モータの回転により前記バルブの開度が小さくなることにともなって上昇し、前記バルブが所定開度に到達すると一定となり、
    前記停止判定部は、前記開度センサの出力電圧に基づいて、前記直流モータの回転停止を判定するモータ制御装置。
  2. 直流モータは、過給圧調整用のバルブの開度を調整する請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記停止判定部は、前記出力電圧の微分値に基づいて、前記直流モータの回転停止を判定する請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置。
  4. 前記直流モータの端子間の電圧を検出する端子間電圧検出部(60)をさらに備え、
    前記抵抗値算出部は、前記端子間の電圧及び前記検出電流に基づいて、前記抵抗値を算出する請求項1〜3いずれか1項に記載のモータ制御装置。
  5. 前記抵抗値算出部は、前記直流電源の電圧及び前記検出電流に基づいて、前記抵抗値を算出する請求項1〜3いずれか1項に記載のモータ制御装置。
  6. 前記デューティ比設定部は、算出された前記抵抗値、前記直流電源の電圧、及び前記電流指令に基づいて前記フィードフォワード項を算出により設定する請求項4又は請求項5に記載のモータ制御装置。
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