JP6970811B2 - 光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法 - Google Patents

光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6970811B2
JP6970811B2 JP2020507376A JP2020507376A JP6970811B2 JP 6970811 B2 JP6970811 B2 JP 6970811B2 JP 2020507376 A JP2020507376 A JP 2020507376A JP 2020507376 A JP2020507376 A JP 2020507376A JP 6970811 B2 JP6970811 B2 JP 6970811B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
temperature
liquid crystal
compound
photoalignment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020507376A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019181168A1 (ja
Inventor
将之 楠本
諭司 國安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Publication of JPWO2019181168A1 publication Critical patent/JPWO2019181168A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6970811B2 publication Critical patent/JP6970811B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B5/00Optical elements other than lenses
    • G02B5/30Polarising elements
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/13Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on liquid crystals, e.g. single liquid crystal display cells
    • G02F1/133Constructional arrangements; Operation of liquid crystal cells; Circuit arrangements
    • G02F1/1333Constructional arrangements; Manufacturing methods
    • G02F1/1337Surface-induced orientation of the liquid crystal molecules, e.g. by alignment layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Nonlinear Science (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Polarising Elements (AREA)

Description

本発明は、光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法に関する。
配向膜上に、液晶性ポリマーなどの液晶性化合物を含有する光学膜を重ねた積層体が知られている。光学膜としての例えば偏光膜を形成する場合に、配向膜として、ラビング処理によって凹凸が形成されたラビング膜があるが、光異性化化合物を含有し、この光異性化化合物の光異性化を利用したものも提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
光異性化化合物は、光照射により異性化する化合物である。この光異性化によって配向した光配向膜も、ラビング膜と同様に、偏光膜中の液晶性化合物を配向させる。また、光配向膜を形成する手法は、特許文献3、特許文献4、非特許文献1にも記載されている。非特許文献1では、光配向膜を形成する場合の光照射の間に、光異性化化合物を含有する光異性化膜を所定湿度の雰囲気に晒している。
特開2017−102479号公報 特開2017−068111号公報 特開2016−212376号公報 特開2012−032832号公報
Exotic Property of Azobenzenesulfonic Photoalignment Material Based on Relative Humidity,Langmuir,2017,33,3968-3974頁
製造効率の観点では、光配向膜は、長尺に形成、すなわち連続的に形成することが好ましい。連続的に光配向膜を形成する場合において特許文献1,3,4の手法を用い、さらにそれらの光配向膜の各々に上記偏光膜を形成した場合には、偏光膜に、液晶性化合物の配向が不十分な領域ができる場合がある。また、特許文献2の手法は光配向膜を形成することができるが、光配向膜に重ねた光学膜の液晶性化合物を、より確実に配向させることが望まれる。さらにまた、非特許文献1の手法を用いて連続的に形成した光配向膜に、上記偏光膜を形成した場合には、偏光膜における液晶性化合物の配向が長手方向において変化、具体的には、長手方向の下流に向かうに従い徐々に低下することがある。
そこで、本発明は、液晶性化合物をより確実に配向させる光配向膜を連続的に形成する光配向膜の形成方法、及び、液晶性化合物がより確実に配向した積層体の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の光配向膜の形成方法は、光異性化化合物を含有する長尺の光異性化膜を長手方向に搬送し、搬送中の光異性化膜に偏光を連続的に照射することにより光配向膜を形成する光配向膜の形成方法である。光異性化膜の搬送路を相対湿度が50%以上85%以下である湿度調整雰囲気下に設け、かつ、光源としての発光ダイオードを上記湿度調整雰囲気である空間から仕切る仕切り部材の上記湿度調整雰囲気側の表面の結露を抑制した状態にする。この状態で、発光ダイオードと光異性化膜の搬送路との間に配された反射型偏光子により発光ダイオードからの光を偏光させ、上記湿度調整雰囲気を通過中の光異性化膜に、生成した偏光を照射することにより、光配向膜を形成する。
仕切り部材の上記表面の温度を、上記の湿度調整雰囲気の露点以上に保持することが好ましい。
仕切り部材は、仕切り部材の上記表面に防曇層を備えることが好ましい。
仕切り部材は、複数の発光ダイオードと複数の発光ダイオードの反射型偏光子側に配されたカバーガラスとを備える光源ユニットのカバーガラスであることが好ましい。
発光ダイオードと光異性化膜の搬送路との間の空間を外部空間から仕切るチャンバ内を、上記湿度調整雰囲気にし、チャンバ内を、外部空間よりも高い圧力に保持することが好ましい。
本発明の積層体の製造方法は、光異性化膜形成工程と、光配向膜形成工程と、光学膜形成工程とを有し、積層体は、光配向膜と、光配向膜を支持する基材と、光配向膜の基材側とは反対側の膜面に設けられ、液晶性化合物を含有する光学膜とを備える。光異性化膜形成工程は、光異性化化合物と光異性化化合物の溶媒とを含有する光異性化塗布液を、長手方向に搬送されている長尺の基材上に連続的に塗布した後に乾燥することにより光異性化膜を形成する。光配向膜形成工程は、光異性化膜が形成されている基材の搬送路を相対湿度が50%以上85%以下である湿度調整雰囲気下に設け、かつ、光源としての発光ダイオードを湿度調整雰囲気である空間から仕切る仕切り部材の湿度調整雰囲気側の表面の結露を抑制した状態で、発光ダイオードと光異性化膜の搬送路との間に配された反射型偏光子により発光ダイオードからの光を偏光させ、湿度調整雰囲気を通過中の光異性化膜に、生成した偏光を照射することにより光配向膜を形成する。光学膜形成工程は、二色性化合物と液晶性化合物と二色性化合物及び液晶性化合物の溶媒とを含有する液晶性塗布液を光配向膜上に塗布した後に乾燥し、光学膜を形成する。
本発明の光配向膜の形成方法によれば、液晶性化合物をより確実に配向させる光配向膜が連続的に形成され、また、積層体の製造方法によれば、光学膜の液晶性化合物が確実に配向している積層体が得られる。
偏光板の断面図である。 偏光膜の構成を示す説明図である。 製造装置のブロック図である。 第1保護層形成部の説明図である。 光配向膜形成部の説明図である。 光源の概略斜視図である。 反射型偏光子の概略斜視図である。 光照射部の概略図である。 光学膜形成部の構成を示す説明図である。 温度管理部の構成を示すブロック図である。 温度管理部における温度制御プロファイルを示すグラフである。 ネマチック転移温度未満の温度における乾燥塗膜の状態を示す説明図である。 第1温度にした乾燥塗膜の状態を示す説明図である。 冷却後の乾燥塗膜の状態を示す説明図である。 第1加熱部の説明図である。 第2保護層形成部の説明図である。 別の実施形態の光照射部の概略図である。
図1に示す積層体10は、本発明の一例として実施した後述の製造方法により製造される積層体である。積層体10は、例えば、入射する光を特定の偏光に整える偏光板として用いられる。積層体10は、複数のフィルム状部材が厚み方向に重なった複層フィルムである。積層体10は、基材11と、基材11上に重なった第1保護層12と、第1保護層12上に重なった光配向膜13と、光配向膜13上に重なった光学膜14と、光学膜14上に重なった第2保護層15とを備える。なお、図1においては便宜上、基材11を下向きにした状態で積層体10を描いてあるが、使用下においては種々の姿勢が採られる。
基材11は、光学膜14等を形成する際に変質しないものであれば特に制限はない。例えば、基材11には、ポリエチレンテレフタレートもしくはポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロース、もしくはトリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、もしくはポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレン、もしくはアクリロニトリルスチレン共重合体等のスチレン系ポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状もしくはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレンプロピレン共重合体等のオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンもしくは芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アクリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー等の透明ポリマー、または、これらポリマーのブレンド物からなるフィルム等を使用することができる。また、基材11は、ガラスであってもよい。本実施形態においては、基材11はTACフィルムである。なお、基材11の厚みは特に限定されず、本例では40μmにしている。
第1保護層12は、基材11を透過する水(水蒸気を含む)及び/または酸素等から、光配向膜13と光学膜14とを保護する。本実施形態においては、第1保護層12はポリビニルアルコール(PVA)で形成しており、基材11であるTACフィルムを透過した水等を遮ることにより、光配向膜13と光学膜14とを保護する。第1保護層12の材料は、PVAに限られず、PVAの代わりに、例えば、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)等を用いることができる。なお、基材11が水等を透過しない場合には、第1保護層12を設けなくてもよい。
光配向膜13は、特定の条件下において、光学膜14が含有する液晶性ポリマー21(図2参照)を配向させる。光配向膜13は、アゾ化合物を含有している。光配向膜13は、アゾ化合物が、特定方向に偏光した光(本例では紫外線)の照射により異性化し、特定の方向に沿って配向した光配向膜である。つまり、光配向膜13に含まれているアゾ化合物は、光照射によって異性化した状態となっている。アゾ化合物としては、モノマー、オリゴマー、あるいはポリマーのいずれも用いることができるが、本例ではモノマーであるアゾベンゼンを用いている。本実施形態においては、光の照射により異性化する光異性化化合物としてアゾ化合物を用いているが、光異性化化合物はアゾ化合物に限られず、例えば、シンナメート化合物などでもよい。
光学膜14は、積層体10において偏光子としての機能をもついわゆる偏光膜である。光学膜14は、液晶性ポリマー21(図2参照)と少なくとも1種類の二色性化合物31(図2参照)とを含有する。液晶性ポリマー21は主鎖または側鎖にメソゲン基を有するポリマーであり、液晶性化合物の一例として用いている。液晶性ポリマー21と二色性化合物31との詳細については、別の図面を用いて後述する。
第2保護層15は、光学膜14を水等から保護する。第2保護層15は、アクリル系ポリマー、アクリレート系モノマー重合体、エポキシ系モノマー重合体、環状オレフィンポリマー(COP)、もしくは環状オレフィンコポリマー(COC)等で形成されているが、形成する材料はこれらに限られない。積層体10は、第2保護層15を備えない場合もあるが、保存、流通、及び/または使用の各環境下における光学膜14の保護の観点においては備える方が好ましい。
液晶性ポリマー21は、前述のように主鎖または側鎖にメソゲン基を有するポリマーであればよいが、本実施形態においては、図2に示すように、側鎖にメソゲン基を有するいわゆる側鎖型を用いている。この液晶性ポリマー21は、柔軟な主鎖22と、メソゲン基23を有する側鎖24とを有する。メソゲン基23は、製造の過程において、光配向膜13によって所定方向(以下、X方向という)に沿って配向する。また、主鎖22はX方向に垂直な方向(以下、Y方向という)に配向する。したがって、光学膜14の液晶性ポリマー21は、梯子状または網目状に配列しており、かつ、少なくとも一部において主鎖22とメソゲン基23によって1または複数の二色性化合物31を包含する空隙26を形成している。
液晶性ポリマー21としては、例えば、特開2011−237513号公報に記載されているサーモトロピック液晶性高分子、特開2016−4055号公報に記載のサーモトロピック液晶性を有するポリマーを使用できる。また、液晶性ポリマー21は、末端に架橋性基(例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基など)を有していてもよい。
液晶性化合物として、液晶性ポリマー21の代わりに液晶性モノマーを用いてもよい。
二色性化合物31とは、いわゆる二色性を有する化合物であり、偏光方向が90度異なる2つの直線偏光を照射した場合にこれら各直線偏光の吸収強度に差がある。本実施形態においては、二色性化合物31は、上記二色性を有する他に、特定の条件下において分子間力によって2個以上が規則的な配列で結合する性質(いわゆる会合性)を有する。したがって、液晶性ポリマー21が空隙26に2以上の会合性を有する二色性化合物31をトラップ(捕捉)した場合には、製造工程においてこれらの二色性化合物31は会合して会合体32を形成し、配向が揃う。また、空隙26にトラップされた二色性化合物31及び/または二色性化合物31の会合体32は、メソゲン基23と同方向に配向する。
二色性化合物31としては、例えば、特開2013−228706号公報の[0067]〜[0071]段落、特開2013−227532号公報の[0008]〜[0026]段落、特開2013−209367号公報の[0008]〜[0015]段落、特開2013−14883号公報の[0045]〜[0058]段落、特開2013−109090号公報の[0012]〜[0029]段落、特開2013−101328号公報の[0009]〜[0017]段落、特開2013−37353号公報の[0051]〜[0065]段落、特開2012−63387号公報の[0049]〜[0073]段落、特開平11−305036号公報の[0016]〜[0018]段落、特開2001−133630号公報の[0009]〜[0011]段落、特開2011−215337号公報の[0030]〜[0169]、特開2010−106242号公報の[0021]〜[0075]段落、特開2010−215846号公報の[0011]〜[0025]段落、特開2011−048311号公報の[0017]〜[0069]段落、特開2011−213610号公報の[0013]〜[0133]段落、特開2011−237513号公報の[0074]〜[0246]段落、WO2016/060173号の[0005]〜[0041]段落、WO2016/136561号の[0008]〜[0062]段落などに記載された二色性色素を使用できる。また、二色性化合物31は、可視光において二色性を示す二色性色素に限られず、可視光ではない他の波長領域で二色性を示す化合物でもよい。可視光ではない他の波長領域の光としては、例えば、赤外線または紫外線が挙げられる。
積層体10は、基材11側または第2保護層15側から入射する光に対して、二色性化合物31及び/または会合体32がX方向の偏光を吸収し、かつ、Y方向の偏光を透過するので、偏光板として機能する。また、偏光子としての機能をもつ光学膜14はごく薄く形成することができ、かつ、光学膜14内において二色性化合物31の配向が高精度に揃っている。このため、積層体10は、ヨウ素を添加したPVAを用いる偏光板(以下、ヨウ素添加PVA偏光板という)よりも透過率を高くした場合(特に、透過率を50%以上の高透過率にする場合)に、ヨウ素添加PVA偏光板よりも偏光度が高い。この他、光学膜14をヨウ素添加PVA偏光板よりも薄く形成できる結果、積層体10の全体としてもヨウ素添加PVA偏光板よりも薄く、かつ、ヨウ素添加PVA偏光板と同程度かそれ以上の耐久性(耐熱性または耐湿性等)を有する。
積層体10は、例えば図3に示す製造装置40を用いて製造する。この例では、積層体10を長尺に製造しているが、得られた長尺の積層体10をカットすることによりシート状に製造してもよい。製造装置40は、長尺の基材11を長手方向に搬送し、その搬送方向Dcにおける上流側から順に、第1保護層形成部41と光配向膜形成部42と光学膜形成部43と第2保護層形成部44とを備える。第1保護層形成部41は、基材11上に第1保護層12を形成する。光配向膜形成部42は、第1保護層12上に光配向膜13を形成する。光学膜形成部43は、光配向膜13上に光学膜14を形成する。第2保護層形成部44は、光学膜14上に第2保護層15を形成する。
製造装置40は、図示しない搬送機構(搬送ローラ及び搬送ローラの駆動機構等)を用いて、長尺の基材11を長手方向に搬送しながら、上記各部が、移動している基材11に膜または層を順次形成することにより積層体10を製造する。第1保護層12を設けない場合には第1保護層形成部41は略され、第2保護層15を設けない場合には第2保護層形成部44は略される。
図4に示すように、第1保護層形成部41は、塗膜形成部51と、乾燥部52とを備える。塗膜形成部51は、搬送方向Dcに移動する基材11上に、PVAが溶媒に溶けている塗布液(以下、保護塗布液と称する)53を連続的に塗布し、塗膜54を形成する。第1保護層12をPVA以外の材料で形成する場合には、PVAの代わりとして用いる材料を溶媒に溶かした溶液を保護塗布液53とすればよい。乾燥部52は、加熱、送風、自然乾燥及び/またはその他の方法により塗膜54から溶媒を減少させ、塗膜54を乾燥することにより、基材11上に第1保護層12を形成する。
図5に示すように、光配向膜形成部42は、塗膜形成部61と、乾燥部62と、光照射部63と、を備える。塗膜形成部61は、基材11に設けられている第1保護層12に、光異性化化合物としてのアゾ化合物とアゾ化合物の溶媒とを含有する塗布液(以下、光異性化塗布液と称する)66を塗布することにより、塗膜67を形成する。光異性化塗布液66は、アゾ化合物が溶媒に溶けている溶液である。なお、この例では、光異性化塗布液66は、第1保護層12を介して基材11上に塗布しているが、第1保護層12を設けない場合には、基材11の表面に塗布する。乾燥部62は、加熱、送風、自然乾燥及び/またはその他の方法により塗膜67から溶媒を減少させ、塗膜67を乾燥することにより、乾燥塗膜である光異性化膜68を長尺に形成する(光異性化膜形成工程)。
搬送方向Dcにおける乾燥部62の下流に設けられた光照射部63は、光配向膜13を形成するためのものである。光照射部63は、複数の光源71と、偏光子ユニット72とを備える。光源71は図5の紙面奥行方向に並んだ状態で複数設けられ、これら複数の光源71は、基材11の搬送路(第1保護層12及び光異性化膜68の搬送路でもある、以下単に「搬送路」と称する)に光の射出面が対向した状態で、図5の紙面奥行方向に延びた支持部材73に支持されており、支持部材73、チャンバ74、カバーガラス75等とともに光源ユニット76を構成している。
偏光子ユニット72は、光源71と搬送路との間に配されている。偏光子ユニット72の反射型偏光子77(図7参照)は、光源71から射出された光を偏光させ、直線偏光にする。基材11上に形成されている搬送中の光異性化膜68が、光照射部63を通過することにより、生成した偏光が光異性化膜68に照射される。この照射により、光異性化膜68に含有されているアゾ化合物が光異性化し、配向する。このようにして光配向膜13が生成し、この例においては第1保護層12を介して基材11上に光配向膜13が形成される(光配向膜形成工程)。本例では、紫外線を射出する光源71を用いており、この紫外線の偏光の照射により、アゾ化合物をトランス体からシス体に異性化している。
図6において複数の光源71は、長尺の基材11の幅方向において並んでおり、列を成している。ただし、複数の光源71の配置態様は、光異性化膜68の幅方向において均一な照度分布になる態様であれば、他の配し方でもよい。なお、図6においては、図の煩雑化を避けるために、複数の光源71のうちの一部のみを描いており、また、前述のチャンバ74(図5参照)及びカバーガラス75(図5参照)については図示を略してある。光異性化膜68は、前述の通り、長手方向に搬送されている基材11に対して連続的に形成された膜であるので、光異性化膜68及び光配向膜13の幅方向は基材11の幅方向と一致し、光異性化膜68及び光配向膜13の長手方向は基材11の長手方向と一致する。光源71が配されている領域の幅方向における長さ(以下、領域幅と称する)W71は、光異性化膜68の幅W68よりも大きいことが好ましい。領域幅W71は特に限定されないが、例えば300mm以上2700mmの範囲内である。領域幅W68は特に限定されないが、例えば200mm以上2600mm以下の範囲内である。本例では、例えば、領域幅W71は1500mm、幅W68は1400mmである。
光源71はLED(light emitting diode、発光ダイオード)であり、LEDは、メタルハライドランプ(metal halide lamp)及び水銀灯等に比べて、発熱量が小さい。そのため、連続的に照射をする場合、すなわち長時間の照射をする場合でも、偏光子ユニット72の変形がより抑制される。その結果、配向度が長手方向において均一な光配向膜13が得られ、光配向膜13上に積層することにより形成する光学膜14の配向度も長手方向に均一になる。
本例では、アゾ化合物を光異性化するために、紫外線(波長帯域は200nm以上400nm以下)を射出する光源71を用いている。
図7に示すように、偏光子ユニット72も光源71と同様に、長尺の基材11の幅方向において複数が並んだ状態に配されている。偏光子ユニット72が配されている領域の領域幅W72は、光異性化膜68の幅W68(図6参照)よりも大きいことが好ましく、本例でもそのようにしている。
偏光子ユニット72は、シート状の反射型偏光子77と、保持部材としてのフレーム(枠)78とを備える。反射型偏光子77は、光源71からの光を偏光させる素子であり、本例ではワイヤグリッドを用いている。ただし、反射型偏光子77はワイヤグリッドに限定されず、例えば、誘電体多層膜等でもよい。反射型偏光子77は、室温(25℃)では平面性を維持する程度に硬いシート状である。反射型偏光子77は、吸収型偏光子に比べて光を吸収しにくいから、連続的に使用した場合でも変形しにくい。そのため、配向度が長手方向において均一な光配向膜13が形成され、その結果、光学膜14の配向度も均一になる。
フレーム78は、中央の正方形の開口に反射型偏光子77が露呈した状態で、反射型偏光子77を保持している。フレーム78に周縁を保持される反射型偏光子77も、フレーム78の中央の開口形状に合わせ、正方形としてある。ただし、反射型偏光子77及びフレーム78の形状は正方形に限定されず、正方形以外の矩形でもよいし、矩形以外の例えば多角形でもよいし、多角形以外の形状であってもよい。また、反射型偏光子77を保持する保持部材は反射型偏光子77の平面性を維持した状態で保持できるものであれば、フレームに限定されない。保持部材は、例えば反射型偏光子77の4辺のうち例えば対辺である2辺のみで反射型偏光子77を保持する形状であってもよい。
図7においては、図の煩雑化を避けるために、偏光子ユニット72の個数を4個として描いているが、偏光子ユニット72の個数はこれに限定されず、1個以上3個以下、または5個以上でもよい。幅方向に並んだフレーム78a,78b,78c,78d,・・・は、図7に示すように、互いの一辺を成す枠材同士を、光異性化膜68の厚み方向で重ねた状態で、幅方向に並んでいる。しかしフレーム78同士の位置関係はこの例に限定されず、例えばフレーム78の枠材同士を幅方向に接した(突き合わせた)状態で、フレーム78を幅方向において面一な状態で配してもよい。なお、本明細書においては、フレーム78a,78b,78c,・・・を区別しない場合には、フレーム78と記載している。
以上の光源ユニット76と偏光子ユニット72とは、図8に示すように、前述のチャンバ74の内部に収容されている。チャンバ74は、偏光の照射時における光異性化膜68を所定の湿度雰囲気下にするためのものである。チャンバ74は、搬送路に関し、光異性化膜68側である図8での上側に配されており、搬送路と対向する下面に開口74aが形成されている。この例のチャンバ74は、図8における下面の一部が開口74aとして開放しているが、下面全体が開口として開放されていてもよい。チャンバ74は、搬送中の光異性化膜68に当接しない範囲で、できるだけ搬送路に近くに配することが好ましい。
チャンバ74は、支持部材73を収容している。ただし、チャンバ74は、前述のように、光異性化膜68を所定の湿度雰囲気下にするためのものであるから、支持部材73を収容する必要はない。すなわち、光源71と搬送路との間の空間を外部空間から仕切るチャンバであればよい。例えば、チャンバ74よりも小型のチャンバとし、支持部材73がチャンバよりも外部空間側に突出した状態になるチャンバでもよい。
チャンバ74は、湿度調整ユニット79を備える。湿度調整ユニット79は、水蒸気供給機構80と、空気供給機構81と、温度調整機構82とを有し、チャンバ74の内部の相対湿度(以下、単に湿度と称する)を調整する。水蒸気供給機構80は、水蒸気を生成し、生成した水蒸気をチャンバ74へ供給する。空気供給機構81は、空気をチャンバ74へ供給する。この空気は、水蒸気供給機構80からの水蒸気と混合する気体の一例として用いており、空気の代わりに、例えば不活性ガス(窒素、アルゴン等)などでもよい。
水蒸気供給機構80からの水蒸気と空気供給機構81からの空気とは、本例ではチャンバ74に案内される前に混合される。水蒸気と空気とは混合した状態で、温度調整機構82により温度を調整され、これにより湿度が調整された調湿空気としてチャンバ74へ案内される。これにより、チャンバ74内の雰囲気は、湿度が調整された雰囲気(以下、湿度調整雰囲気と称する)になる。水蒸気と空気とは、それぞれ独立してチャンバ74に案内してもよく、その場合には、例えば、空気供給機構81からの空気を、温度調整機構82により温度調整するとよい。
本例では、チャンバ74の内部に湿度を検出する湿度センサ83を配し、この湿度センサ83と湿度調整ユニット79とを接続している。湿度センサ83から入力される湿度の検出信号に基づき、湿度調整ユニット79の水蒸気供給機構80と空気供給機構81とは、供給する水蒸気と空気との量及びタイミング、または流量(単位時間当たりの供給量)などを調整し、また、温度調整機構82は水蒸気と空気との混合気体を温度調整する。なお、湿度調整ユニット79には、水蒸気供給機構80と空気供給機構81と温度調整機構82とを統括的に制御する統括制御部(図示無し)を設けてもよい。湿度センサ83は、この例ではチャンバ74の内壁面のうち、開口74aが形成されている底面上に配しているが、湿度センサ83の位置は特に限定されない。
チャンバ74へ案内される調湿空気の湿度は、55%以上85%以下の範囲内である。チャンバ74の内部が、湿度が上記範囲内の湿度調整雰囲気にされており、チャンバ74には搬送路に対向した位置に開口74aが形成されているから、搬送路は湿度が上記範囲内の湿度調整雰囲気下に設けられていることになる。この搬送路を光異性化膜68が移動するから、光異性化膜68は湿度調整雰囲気を通過し、通過中の光異性化膜68に偏光が照射される。
偏光が照射される間における光異性化膜68の膜面上の雰囲気の湿度と、得られる光配向膜13の配向度とは関連性がある。具体的には、湿度が0%から上がるにつれて光配向膜13の配向度は上昇し、50%以上85%の間に配向度のピークがあり、さらに湿度が100%に向けて上がるにつれて配向度は下がる。このように、光異性化膜68が通過する湿度調整雰囲気の湿度が50%以上85%以下の範囲内であることにより、50%未満である場合及び85%よりも高い場合に比べて、光配向膜13の配向度が確実に高まる。
また、湿度調整雰囲気の湿度が50%以上であることにより、50%未満である場合に比べて、幅方向及び長手方向において均一な配向度になり、外部環境が変化、例えば湿度が変化しても、配向度が一定な光配向膜13が形成される。
光学膜14における液晶性化合物(本例では液晶性ポリマー21)の配向度は、光配向膜13の配向度に依存するから、この光配向膜13上に長尺に設けられる光学膜14は、液晶性化合物が幅方向及び長手方向の全域において確実に配向し、さらにその配向度の均一性にも優れる。
湿度調整雰囲気の湿度は、50%以下85%以下の範囲内であれば光配向膜13の形成中に変化してもよいが、その変化幅としての湿度の上限と下限との差は、配向度のより均一化を図る観点で、概ね10%以内に抑えることがより好ましい。湿度調整雰囲気の湿度は、55%以上80%以下の範囲内であることが好ましく、60%以上75%以下の範囲内であることがより好ましい。
搬送路を上記の湿度調整雰囲気下にする方法は、この例に限られない。例えば、ノズルから搬送路に向けて、上記範囲内に湿度が調整された調湿気体を調湿風として吹き付けてもよい。ノズルから送り出す調湿風の風速は、5m/s以上15m/s以下の範囲内であることが好ましい。風速が5m/sであることにより5m/s未満である場合に比べて、光異性化膜68へ十分な水分を供給できる。15m/s以下であることにより15m/sより大きな場合に比べて、偏光が照射される照射区間以外の搬送路へ、調湿気体が流れることが、より確実に抑制される。
水蒸気供給機構80と空気供給機構81とは、圧力調整機構を構成している。圧力調整機構は、搬送路を上記の湿度調整雰囲気下に維持するためのものである。水蒸気供給機構80と空気供給機構81とは、調湿空気をチャンバ74の内部へ供給することにより、チャンバ74の内部を、外部空間、すなわちチャンバ74の外部よりも高い圧力(静圧)に保持する。これにより、光異性化膜68の移動によって生じる気流(同伴風)のチャンバ74への入り込み、及び/または偏光子ユニット72と搬送路との間への入り込みが抑制される。その結果、搬送路が上記の湿度調整雰囲気下に確実に維持される。このように、水蒸気供給機構80と空気供給機構81とは、湿度を調整する機能の他に、圧力を調整する機能を担っている。チャンバ74への調湿空気の供給は、連続的と間欠的とのいずれであってもよい。
本例では、チャンバ74の内部に圧力を検出する圧力センサ84を配し、圧力センサ84を水蒸気供給機構80と空気供給機構81とに接続している。水蒸気供給機構80と空気供給機構81とは、圧力センサ84から入力される圧力の検出信号に基づき、チャンバ74へ供給する気体の量、タイミング、及び/または流量などを調整する。これにより、チャンバ74の圧力が調整される。圧力センサ84は、この例ではチャンバ74の内壁面のうち、底面に形成された開口74aに沿った縁部に設けており、これにより、搬送路を湿度調整雰囲気下にすることをより確実にしている。
チャンバ74の内部の圧力から外部の圧力を減じた圧力差(以下、内外圧力差と称する)は、+1Pa以上+10Pa以下の範囲内であることが好ましい。内外圧力差はこのような範囲内であれば、配向度の変化は確実に抑えられるから、この範囲内で変化してもよい。内外圧力差が+1Pa以上であることにより、+1Pa未満である場合に比べて、搬送路の周囲の湿度がより確実に50%以上85%以下の範囲に維持される。また、内外圧力差が+10Pa以下であることにより、+10Paよりも大きい場合に比べて、偏光が照射される照射区間以外の搬送路へ、湿度調整雰囲気が流れることが抑制される。その結果、光配向膜13の配向度を含めた性能がより安定し、かつ、製造装置40の他の各部を安定した状態でより長期にわたり連続的に稼働が続けられる。なお、本例では、内外圧力差は、概ね+5Pa以上+10Pa以下の範囲内としており、製造中においてはこの範囲内で変化している。
前述のように光源71としてのLEDは、メタルハライドランプ及び水銀灯等に比べて、発熱量が小さいものの、温度上昇はある。そして、光の連続した射出の時間が長くなるほど、温度は高くなりやすい。そこで、光源ユニット76には、温調機構86を設けている。支持部材73の内部には、水などの伝熱媒体が流れる流路(図示無し)が形成されている。温調機構86は、伝熱媒体の温度を調整し、調整した伝熱媒体を支持部材73へ送り込み、支持部材73内の流路を通過した伝熱媒体を取り込んで再び温度を調整する。
このように温調機構86は伝熱媒体を支持部材73との間で循環させ、これにより支持部材73に設けられている光源71の温度の過度な上昇を抑えている。これにより、偏光子ユニット72などの変形がより確実に抑えられ、より長時間連続して光を照射できる。ただし、光源71であるLEDは、温度が低すぎる場合には出力が低下する傾向があるから、低すぎない程度の温度にすることが好ましい。光源71の温度は、15℃以上30℃以下の範囲内が好ましく、本例でもこの範囲内にしている。なお、支持部材73から温調機構86に向かう伝熱媒体の温度を、光源71の温度とみなしてよく、本例でもそのようにしている。
光源71には、前述のようにカバーガラス75が設けられている。カバーガラス75は光源71を、汚れなどから保護するために設けられており、本例では、前述の湿度調整雰囲気から保護するためのものでもある。このように、カバーガラス75は、光源71を、湿度調整雰囲気にされている空間(本例ではチャンバ74の内部空間)から仕切る仕切り部材となっている。なお、仕切り部材は、湿度調整雰囲気である空間から光源71を仕切るものであればカバーガラス75に限定されない。
カバーガラス75の温度は、支持部材73を介して温調機構86により調整される光源71の温度とほぼ同じ温度とみなせる。光源71の温度は、上記の通り、過度には高まらない程度に抑えられるから、カバーガラス75の温度も過度に高くなることはない。そのため、カバーガラス75に接触した湿度調整雰囲気に含まれる水分が結露することがある。光の射出を連続的に行い、その射出時間が長くなるほど、結露がすすむ。そこで、カバーガラス75は防曇層75aを備えることが好ましく、本例でもそのようにしている。
防曇層75aは、カバーガラス75の表面での結露を抑制することにより、光異性化膜68に対する照度の低下を抑えるためのものである。防曇層75aは、カバーガラス75の表面のうち、光源71の反射型偏光子77に向かう光の光路となる領域に設けてあればよい。本例では図8に示すように矩形箱状のカバーガラス75の外表面のうち、偏光子ユニット72と対向する対抗面全体に、防曇層75aを設けてある。これにより、カバーガラス75の結露が抑制され、光異性化膜68に対する照度の低下が抑えられる。その結果、偏光の光エネルギが確保され、配向度が十分な長尺の光配向膜13がより確実に得られる。
防曇層75aは、カバーガラス75の外表面全体に設けてもよい。また、防曇層75aは、カバーガラス75の内表面に設けてもよい。これにより、湿度調整雰囲気がわずかにカバーガラス75の内部に入り込んだ場合でも結露が抑制される。
防曇層75aとしては、親水性素材、疎水性素材、または界面活性剤(両親媒性素材)で層状に形成した膜であってもよいし、微細な凹凸構造部であってもよい。親水性素材、疎水性素材、または界面活性剤(両親媒性素材)で構成される防曇層75aは、例えば、親水性素材、疎水性素材、または界面活性剤(両親媒性素材)が含まれている液を、カバーガラス75に、吹き付けまたは塗布し、乾燥することで、形成することができる。微細な凹凸構造部である防曇層75aは、例えば、カバーガラスをサンドブラスト処理することにより形成することができる。本例では、上記の中でも界面活性剤を防曇層75aとして用いている。界面活性剤としては、例えばAGCセイミケミカル(株)製の疎水化剤であるフッ素系界面活性剤サーフロン(登録商標)、及び、鈴木油脂工業(株)製の親水化剤であるガラス親水コート剤が挙げられる。
この例では、カバーガラス75が前述の仕切り部材であるから、防曇層75aをカバーガラス75に設けている。しかし、他の仕切り部材を用いた場合にはその仕切り部材が湿度調整雰囲気に接触するのだから、用いたその仕切り部材に防曇層75aを設ければよい。
カバーガラス75の結露を抑制するために、カバーガラス75の表面の温度を湿度調整雰囲気の露点以上に保持することが好ましく、本例でもそのようにしている。カバーガラス75の表面の温度を湿度調整雰囲気の露点以上に保持する方法としては、カバーガラス75の温度を調整する第1の方法と、水蒸気供給機構80及び/または空気供給機構81により湿度調整雰囲気の露点を調整する第2の方法とがある。
第1の方法としての一例は、温調機構86によりカバーガラス75の表面の温度を調整する方法である。しかし、温調機構86により調整する温度の設定は、まず、光源71としてのLEDの出力を優先することが好ましく、その場合には、カバーガラス75の調整できる温度は、制限される。そこで、その制限下において、カバーガラス75の表面の温度が湿度調整雰囲気の露点以上にできない場合には、上記の第2の方法を用いるとよい。なお、第1の方法を用いない場合であっても、第2の方法でカバーガラス75の表面の温度を湿度調整雰囲気の露点以上にしてもよい。
上記の第2の方法を採る場合に、前述の水蒸気供給機構80と空気供給機構81とは、チャンバ74の露点を調整する。例えば、水蒸気と空気とを連続的にチャンバ74へ送り込む場合において、空気供給機構81からの空気の流量に対して、水蒸気供給機構80からの水蒸気の流量を増加させることにより、チャンバ74内の露点を下げることができ、水蒸気の流量を減少させることにより、チャンバ74内の露点を上げることができる。このように、水蒸気供給機構80と空気供給機構80とは協働して露点を調整する露点調整機構として機能し、水蒸気と空気との供給割合を変えることによりチャンバ74の露点を上下させることができる。
偏光が照射される間の基材11の温度は、15℃以上30℃以下の範囲内であることが好ましく、本例では25℃にしている。搬送中の基材11は、温度が15℃以上であることにより、15℃未満である場合に比べて、結露がより抑制される。基材11の温度が30℃以下であることにより、30℃より高い場合に比べて、光異性化膜68へ十分な水分がより確実に供給される。
光源71と偏光子ユニット72との距離D1は、本例では10mmであるが、距離D1はこれに限定されない。距離D1は、好ましくは1mm以上100mm以下の範囲内であり、より好ましくは5mm以上30mm以下の範囲内である。
偏光子ユニット72と光異性化膜68との距離D2は、本例では20mmであるが、距離D2はこれに限定されない。距離D2は、好ましくは1mm以上100mm以下の範囲内であり、より好ましくは5mm以上30mm以下の範囲内である。
図9に示すように、光学膜形成部43は、塗膜形成部91と、乾燥部92と、温度管理部93と、を備える。塗膜形成部91は、光配向膜13上に、液晶性ポリマー21と、二色性化合物31と、液晶性ポリマー21及び二色性化合物31を溶解する溶媒と、を含有する液晶性塗布液94を連続的に塗布することにより、塗膜96を形成する。なお、この例の液晶性塗布液94は、液晶性ポリマー21と、二色性化合物31とが溶媒に溶けた状態となっている。その後、乾燥部92は、加熱、送風、自然乾燥及び/またはその他の方法により塗膜96から溶媒を減少させ、塗膜96を乾燥することにより、光配向膜13上に乾燥塗膜97を形成する。温度管理部93は、溶媒が減少した塗膜である乾燥塗膜97を昇温し、降温し、及び/または、特定の温度帯域を維持することにより、乾燥塗膜97を熟成する。この温度管理部93が行う温度管理によって、乾燥塗膜97内において液晶性ポリマー21及び二色性化合物31の配向が、より精緻に整う。この結果、乾燥塗膜97は、偏光子としての機能をもつ光学膜14となる(光学膜形成工程)。なお、乾燥工程の終了時において、乾燥塗膜97に溶媒が残留していてもよく、この例においても少量残留している。
図10に示すように、温度管理部93は、第1加熱部101と、第1冷却部102と、第2加熱部103と、第2冷却部104と、を備え、図11に示す温度制御プロファイルにしたがって温度管理をする。
第1加熱部101は、乾燥部92から搬送される中間積層体110を加熱し、乾燥部92から搬送される際の温度(例えば常温To)から特定の温度にする。具体的には、第1加熱部101は、少なくとも乾燥塗膜97を加熱し、二色性化合物31の融点Tmよりも高い第1温度T1にする第1加熱工程P1を行うことが好ましい。二色性化合物31の融点Tmは、通常、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも高い。このため、第1加熱部101が乾燥塗膜97を第1温度T1にした場合には、自動的に液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneを超える。
なお、液晶性ポリマー21と二色性化合物31との具体的な組み合わせに起因して、二色性化合物31の融点Tmが、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも低い場合、第1温度T1は、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも高い温度である。すなわち、第1温度T1は、少なくとも、二色性化合物31の融点Tmよりも高く、かつ、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも高い温度である。
第1温度T1は、液晶性ポリマー21の融点(図示しない)よりも低い。液晶性ポリマー21の融点以上にした場合には、乾燥塗膜97が融解してしまい、膜の状態を維持できなくなるので、結果として、乾燥塗膜97から光学膜14を形成できないからである。同様に、第1温度T1は、基材11、第1保護層12、または光配向膜13が損なわれる温度(例えば、融解、変形、または変質(光配向膜13については異性化の方向性が消失することを含む)等が生じる温度)よりも低くしている。さらに、第1温度T1は、液晶性ポリマー21のスメクチック相への相転移温度(図示しない)等、他の相への転移温度よりも低くしている。すなわち、第1温度T1は、液晶性ポリマー21がネマチック相を呈する温度である。
第1加熱工程P1は、より詳しくは、昇温工程P1aと、温度維持工程P1bと、を有することが好ましい。昇温工程P1aは、第1温度T1までの実際的な温度の上昇変化を生じて第1温度T1未満の乾燥塗膜97を最初に第1温度T1まで昇温する工程である。温度維持工程P1bは、第1温度T1に到達した乾燥塗膜97を第1温度T1に維持する工程である。
乾燥塗膜97を第1温度T1にするのは、液晶性ポリマー21をネマチック相にし、かつ、二色性化合物31を融解することにより、液晶性ポリマー21と二色性化合物31が相溶した状態にするためである。したがって、この相溶した状態を作り出すことができれば、乾燥塗膜97を第1温度T1にする具体的な昇温のプロファイルは任意である。例えば、図11の温度プロファイルにおいては、昇温工程P1aは経過時間t1から経過時間t2にかけて一定の昇温速度で直線的に乾燥塗膜97を昇温しているが、昇温工程P1aは第1温度T1まで段階的にまたは任意形状の曲線に沿って連続的に昇温してもよい。
また、温度維持工程P1bは、経過時間t2から経過時間t3までの間、ほぼ完全に第1温度T1を維持しているが、第1温度T1以上の温度を維持できればよい。すなわち、「第1温度T1を維持する」とは、「二色性化合物31の融点Tmよりも高く、かつ、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも高い温度」を維持すること、すなわち、光学膜14及び光配向膜13等その他の層または膜に不具合がなく、液晶性ポリマー21がネマチック相を呈し、かつ、液晶性ポリマー21と二色性化合物31の相溶を継続し得る温度範囲内に乾燥塗膜97の温度を維持することをいう。したがって、温度維持工程P1bは、厳密に第1温度T1を継続する必要はなく、温度維持工程P1bにおいて乾燥塗膜97の温度変化があってもよい。
昇温工程P1aに要する時間(Δt21=t2−t1)、温度維持工程P1bに要する時間(Δt32=t3−t2)、及び、第1加熱工程P1の全体に要する時間(Δt31=t3−t1)は、いずれも、液晶性ポリマー21、二色性化合物31、及びその他の中間積層体110を構成する各部の材質等に応じて調節可能である。温度維持工程P1bにおいては、乾燥塗膜97の全体において、液晶性ポリマー21がネマチック相を呈し、かつ、液晶性ポリマー21と二色性化合物31の相溶する状態を実現するために要する実際的な時間だけ、第1温度T1を維持すれば足りる。第1温度T1を維持する時間は、液晶性ポリマー21、二色性化合物31、及びその他の中間積層体110を構成する各部の材質等にも依るが、例えば数秒から十数秒程度であり、1秒以上19秒以下であることが好ましく、5秒以上15秒以下であることがより好ましく、9秒以上11秒以下であることが特に好ましい。本実施形態においては、第1温度T1を維持する時間は10秒である。
第1加熱部101が乾燥塗膜97を加熱する場合、乾燥塗膜97の温度が液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tne未満の状態においては、図12に示すように、乾燥塗膜97内において液晶性ポリマー21と二色性化合物31とがほぼランダムに並んだ状態で固化している。その後、乾燥塗膜97が第1温度T1に到達にした場合、図13に示すように、液晶性ポリマー21は流動性を増してネマチック相を呈し、光配向膜13にしたがって配向する。一方、乾燥塗膜97が第1温度T1に到達にした場合、二色性化合物31は溶融して液晶性ポリマー21と相溶するが、液晶性ポリマー21が概ね光配向膜13にしたがった配向をとるので、結果的に、メソゲン基23の間に集まりやすくなった状態となる。
第1冷却部102は、第1加熱工程P1を経た乾燥塗膜97を冷却し、第1温度T1から、少なくとも二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも低い第2温度T2にする第1冷却工程P2を行う。より好ましくは、第2温度T2は、二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも低く、かつ、液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsよりも低い温度である。本実施形態においては、第2温度T2は、二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも低く、かつ、液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsよりも低い温度である。
なお、二色性化合物31の結晶化温度Tcは、通常、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも低い。このため、第1冷却部102が乾燥塗膜97を第2温度T2にした場合、自動的に液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneを下回る。また、通常は、液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsは、二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも低いので、第1冷却部102が乾燥塗膜97を第2温度T2にする過程で、液晶性ポリマー21よりも先に二色性化合物31が結晶化する。
液晶性ポリマー21と二色性化合物31の具体的な組み合わせに起因して、液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsと、二色性化合物31の結晶化温度Tcと、の高低関係が上記とは逆転する場合がある。この場合においても、第2温度T2は、少なくとも二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも低い温度である。すなわち、第2温度T2は、少なくとも二色性化合物31の結晶化温度Tcを下回る必要があるが、必ずしも液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsを下回る必要はない。第1冷却工程P2においては、液晶性ポリマー21は、光配向膜13にしたがって規則的に配列した結果として形成される空隙26に1または複数の二色性化合物31を包含し、かつ、二色性化合物31は、液晶性ポリマー21が形成する一定の空隙26内において概ね一定の配向を得ている状態を保ったままで移動または回転等の運動を抑制できればよいからである。
第1冷却工程P2は乾燥塗膜97を急速冷却する工程である。このため、第1冷却工程P2においては、所定の冷却速度以上の冷却速度で乾燥塗膜97を冷却し、または、第1温度T1から第2温度T2まで所定時間内に乾燥塗膜97を冷却する。冷却速度とは、温度を下げる(すなわち降温する)降温速度である。例えば、3℃/秒の冷却速度とは、1秒間に温度を3℃下げることをいう。
具体的には、第1冷却工程P2は、少なくとも1℃/秒以上、より好ましくは3℃/秒以上、さらに好ましくは5℃/秒以上の冷却速度(以下、所定冷却速度という)で乾燥塗膜97を冷却する。また、本実施形態においては、簡単のため、二色性化合物31は結晶化温度Tcにおいて結晶化するものとしているが、より実際的には、二色性化合物31は所定の温度範囲(以下、結晶化温度範囲という)において結晶化する。結晶化温度範囲の上限の温度(すなわち冷却時に二色性化合物31が結晶化を開始する温度)を「Tc1」とし、かつ、結晶化温度範囲の下限の温度(すなわち二色性化合物31の結晶化が完了する温度)を「Tc2」とする場合、少なくとも、結晶化温度範囲の上限の温度Tc1から結晶化温度範囲の下限の温度Tc2に到達するまでの冷却速度が所定冷却速度であることが好ましい。なお、所定冷却速度は、いわゆる平均速度である。このため、乾燥塗膜97を冷却する過程の一部において所定冷却速度を下回る冷却速度で冷却する時間を含んでいてもよい。この場合、上記いずれかの温度区間で平均した冷却速度が所定冷却速度であればよい。また、第1冷却工程P2における冷却速度には基本的には上限はない。このため、乾燥塗膜97を有する中間積層体110の各部が変質する、または、皺(しわ)ができる等の不具合が生じない範囲であれば、できる限り速く冷却することが好ましい。
第1冷却工程P2においては、乾燥塗膜97を、第1温度T1から第2温度T2まで、好ましくは0.01秒以上110秒以内に、より好ましくは0.01秒以上40秒以内に、さらに好ましくは0.01秒以上25秒以内に、特に好ましくは0.01秒以上10秒以内に乾燥塗膜97を冷却する。また、より実際的には、少なくとも結晶化温度範囲の上限の温度Tc1から結晶化温度範囲の下限の温度Tc2に達するまでの所要時間が0.01秒以上40秒以内であれば好ましく、0.01秒以上20秒以内であることがより好ましく、0.01秒以上10秒以内であることが特に好ましい。
なお、第1冷却工程P2においては、少なくとも上記所定冷却速度または上記所定時間以内に乾燥塗膜97を冷却することが好ましく、上記所定冷却速度かつ上記所定時間以内に乾燥塗膜97を冷却することがより好ましい。また、上記所定冷却速度または上記所定時間を満たす場合、第1冷却工程P2における具体的な冷却のプロファイルは任意である。例えば、図11においては、第1冷却工程P2は、経過時間t3から経過時間t4にかけて一定の冷却速度で直線的に乾燥塗膜97を降温しているが、第1冷却工程P2は第2温度T2まで段階的にまたは任意形状の曲線に沿って降温してもよい。また、第1冷却工程P2は、その一部に、乾燥塗膜97の温度が下がらない(一定の温度を維持する等)時間帯があってもよい。また、第1冷却工程P2は、その一部に、乾燥塗膜97の温度が上がる時間帯があってもよい。上記のように、第1冷却工程P2において、段階的にまたは任意形状の曲線に沿って降温する場合、または、一部に、乾燥塗膜97の温度が下がらない時間帯もしくは乾燥塗膜97の温度が上がる時間帯を含む場合、第1冷却工程P2における最低の到達温度が第2温度T2である。
また、第1冷却工程P2は、第1加熱工程P1の次工程である。すなわち、第1加熱工程P1後、第1冷却工程P2の開始までの間に、乾燥塗膜97の温度変化をともなう工程及びその他乾燥塗膜97の状態の変化をともなう工程を行わず、第1加熱工程P1の直後に第1冷却工程P2を行う。
第1冷却部102が乾燥塗膜97を冷却した場合、図14に示すように、メソゲン基23が光配向膜13にさらに厳密にしたがった規則的な配向状態に近づきつつ液晶性ポリマー21が固化し、空隙26がより明確化する。一方、二色性化合物31は、空隙26においてメソゲン基23の配向方向に追従して概ね一定の配向状態を保ったまま固化し、液晶性ポリマー21に対して相分離した状態となる。この結果、乾燥塗膜97は全体として一様な偏光子としての機能を得る。
上記のように、第1冷却工程P2において、空隙26にトラップされた二色性化合物31が、空隙26を破壊し、または、他の空隙26と結合する等して二色性化合物31の位置及び向きがランダムな結晶成長をせずに、メソゲン基23等が形成する空隙26にしたがった配列秩序を維持して結晶化するのは、第1冷却工程P2において乾燥塗膜97を急冷するからである。また、第1冷却工程P2において、メソゲン基23が光配向膜13にさらに正確にしたがった規則的な配向状態に近づきつつ液晶性ポリマー21が固化するのも、第1冷却工程P2において乾燥塗膜97を急冷するからである。
第2加熱部103は、第1冷却工程P2を経た乾燥塗膜97を加熱し、第3温度T3にする第2加熱工程P3を行う。第3温度T3は、少なくとも液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも低い。さらに、第3温度T3は、二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも低いことが好ましい。また、液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsはネマチック転移温度Tneよりも低く、第3温度T3は、少なくとも液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsよりも高い。第3温度T3は、二色性化合物31の会合が促進される温度範囲(以下、会合促進温度範囲という)RT以上の温度である。したがって、第2加熱工程P3は、液晶性ポリマー21が形成する1つ空隙26に包含された複数の二色性化合物31の会合を促進する。会合促進温度範囲RTがX1℃以上X2℃以下である場合、会合促進温度範囲RT以上の温度とは、少なくともX1℃以上の温度であり、X1℃以上X2℃以下の温度であってもよく、X2℃以上の温度でもよい。
第2加熱工程P3は、より詳しくは、昇温工程P3aと、温度維持工程P3bと、を有することが好ましい。昇温工程P3aは、第3温度T3までの実際的な温度の上昇変化を生じて、乾燥塗膜97を最初に第3温度T3まで昇温する工程である。温度維持工程P3bは、第3温度T3に到達した乾燥塗膜97を第3温度T3に維持する工程である。
乾燥塗膜97を第3温度T3にするのは二色性化合物31の会合を促進するためであるから、乾燥塗膜97を第3温度T3にする際の具体的な昇温のプロファイルは任意である。例えば、図11の温度プロファイルにおいては、昇温工程P3aは経過時間t5から経過時間t6にかけて一定の昇温速度で直線的に乾燥塗膜97を昇温しているが、昇温工程P3aは第3温度T3まで段階的にまたは任意形状の曲線に沿って昇温することができる。
ただし、第2加熱工程P3は、第1冷却工程P2を経た乾燥塗膜97を、所定の加熱速度(以下、所定加熱速度という)で加熱することが好ましい。加熱速度とは、温度を上げる(すなわち昇温する)昇温速度である。例えば、3℃/秒の加熱速度とは、1秒間に温度を3℃上げることをいう。
具体的には、所定加熱速度は、例えば、0.1℃/秒以上3.0℃/秒以下であることが好ましく、より好ましくは、0.5℃/秒以上2.0℃/秒以下である。二色性化合物31が会合体32をつくるために時間を要するため、3.0℃/秒以下であることにより、3.0℃/秒より速い場合に比べて、十分な会合体が作られ、配向度が上がる。また、0.1℃/秒以上であることにより、0.1℃/秒未満である場合に比べて、加熱速度が速いから工程長が短くなり、プロセス負荷が小さくなる。なお、所定加熱速度は、いわゆる平均速度である。このため、第1冷却工程P2を経た乾燥塗膜97を加熱する過程の一部において所定加熱速度の範囲外の加熱速度で加熱する時間を含んでいてもよい。例えば、昇温工程P3aにおいて平均した加熱速度が所定加熱速度であれば良い。
また、温度維持工程P3bは、模式的に経過時間t6から経過時間t7の間、ほぼ完全に第3温度T3を維持しているが、少なくとも会合促進温度範囲RT以上の温度を維持できれば良い。すなわち、「第3温度T3を維持する」とは、会合促進温度範囲RT以上の温度を維持するこという。したがって、温度維持工程P3bは、厳密に特定の温度(昇温の目標として設定した第3温度T3)を維持する必要はなく、温度維持工程P3bにおいても乾燥塗膜の温度変化があってもよい。
昇温工程P3aに要する時間(ΔT65=t6−t5)、温度維持工程P3bに要する時間(ΔT76=t7−t6)、及び、第2加熱工程P3の全体に要する時間(ΔT75=t7−t5)は、いずれも液晶性ポリマー21、二色性化合物31、及びその他中間積層体110を構成する各部の材質等に応じて調節可能である。温度維持工程P3bにおいては、乾燥塗膜97の全体において、液晶性ポリマー21が光配向膜13にしたがった配向状態を崩さず、かつ、二色性化合物31の会合が概ね完了するために要する実際的な時間だけ第3温度T3を維持すればよい。なお、液晶性ポリマー21、二色性化合物31、及びその他中間積層体110を構成する各部の材質等にも依るが、第2加熱工程P3は、温度維持工程P3b及び/または昇温工程P3aにおいて、継続的または断続的に、第3温度T3を少なくとも1秒以上維持することが好ましく、第3温度T3を3秒以上維持することがより好ましい。
第2加熱部103が乾燥塗膜97を加熱した場合、液晶性ポリマー21及び二色性化合物31の配向状態(図14参照)を概ね維持しつつ、徐々に、液晶性ポリマー21のメソゲン基23は若干の可動性を得る。その結果、メソゲン基23はさらに良く光配向膜13にしたがう。また、二色性化合物31は、結晶化温度Tcを超え、会合促進温度範囲RTになると、可動性を得るが、メソゲン基23等が形成する空隙26は脱せずに、同一の空隙26にある他の二色性化合物31との接触等の確率が高まる。その結果、各空隙26において二色性化合物31の会合が進み、乾燥塗膜97は配向度が向上する(図2参照)。
第2冷却部104は、第2加熱工程P3を経た乾燥塗膜97を、自然に、または、送風等によって能動的に冷却する第2冷却工程P4を行う。第2冷却工程P4においては、乾燥塗膜97を、例えば、常温Toまたは室温等の温度にする。第2冷却工程P4を経た乾燥塗膜97は、偏光度が向上した良好な偏光子の状態を維持した配向度が高い光学膜14となる(図9参照)。
上記温度管理部93を構成する第1加熱部101は、例えば、図15に示すように、温度調節機能付き搬送ローラ(以下、温調ローラという)116と、温度制御部117と、によって構成することができる。なお、第1冷却部102、第2加熱部103、及び、第2冷却部104も第1加熱部101と同様の構成であるので、説明及び図示は略す。温調ローラ116は、温度制御部117が温度を調節した油等の伝熱媒体を内部に通すことにより、中間積層体110との接触面の温度を調節する。また、温調ローラ116は、本実施形態においては回転制御部を有する駆動ローラである。但し、温調ローラ116には、搬送される中間積層体110との接触により回転する従動ローラを用いてもよい。本実施形態においては、複数の温調ローラ116の各間で、搬送路よりも図15紙面下側の雰囲気を吸引することにより、温調ローラ116の周面に対する中間積層体110の接触面積を増加させている。これにより、中間積層体110をより迅速かつ一様に加熱または冷却することができる。
図16に示すように、第2保護層形成部44は、塗膜形成部121と、乾燥部122と、を備える。塗膜形成部121は、第2保護層15の材料であるエポキシ系モノマー重合体等と、エポキシ系モノマー重合体等を溶解する溶媒と、を含有する塗布液126を、光学膜14上に塗布し、塗膜127を形成する。その後、乾燥部122は、加熱、送風、自然乾燥及び/またはその他の方法により塗膜127から溶媒を減少させ、塗膜127を乾燥することにより、光学膜14上に第2保護層15を形成する。これにより、積層体10が完成する。
なお、上記実施形態及び実施例においては、液晶性ポリマー21と、1種類の二色性化合物31を用いて光学膜14を形成しているが、光学膜14には、2種類以上の二色性化合物31を含有できる。
二色性化合物31は種類に応じて吸収する光の波長帯域が異なるので、光学膜14が2種類以上の二色性化合物31を含有する場合、1種類の二色性化合物31のみを用いる場合よりも積層体10が偏光板として機能する波長帯域を広くできる。可視光の波長帯域において偏光板として機能する積層体10を製造する場合には、少なくとも1種類は、主に緑色の波長帯域を吸収する二色性化合物31を含有することが好ましい。緑色の波長帯域を吸収する二色性化合物31は会合性を有することが特に好ましい。緑色は青色または赤色と比較して視感度が高いからである。
光学膜14に2種類以上の二色性化合物31を含有する場合、少なくとも1種類は、会合性を有する二色性化合物31を含有することが好ましい。第2加熱工程P3を行って会合を促進することで配向度を特に向上し易いからである。
光学膜14に2種類以上の二色性化合物31を含有する場合、二色性化合物31の融点Tmの最高値よりも高い温度に第1温度T1を設定するとよい。全ての二色性化合物31を溶融するためである。また、第1冷却工程P2においては、少なくとも二色性化合物31の結晶化温度Tcの最低値よりも低い温度に第2温度T2を設定するとよい。全ての二色性化合物31を固化し、運動性を抑止するためである。但し、多くの場合、二色性化合物31の結晶化温度Tcよりも液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsの方が低いので、液晶性ポリマー21の結晶化温度Tsよりも低い値に第2温度T2を設定することで、全ての二色性化合物31を固化することができる。また、第2加熱工程P3においては、会合性を有する二色性化合物31の結晶化温度Tcのうち最低値より低く、かつ、液晶性ポリマー21のネマチック転移温度Tneよりも低い値に第3温度T3を設定するとよい。空隙26内という位置的な制約を課したまま、全ての会合性を有する二色性化合物31運動性を与え、会合を促進するためである。
上記の例では、基材11を水平方向に搬送した状態で、光源71から光を射出し、光異性化膜68へ偏光を照射している。しかし、例えば、図17に示す光照射部150のように、周方向に回転するローラ151の周面で基材11を搬送し、周面上において光異性化膜68に偏光を照射してもよい。
[実施例1]〜[実施例5]
製造装置40のカバーガラス75を、防曇層75aが無いカバーガラス(図示無し)に置き換え、積層体10を製造し、実施例1,実施例2,実施例5とした。製造装置40を用い、積層体10を製造し、実施例3,実施例4とした。防曇層75aは、鈴木油脂工業(株)製のガラス親水コート剤を用いて形成した。実施例1〜実施例4では、チャンバ74の圧力を外部空間よりも高めにする圧力調整は行わなかった。そのため、表1の実施例1〜実施例4の「内外圧力差」欄には「−」と記載する。実施例5では、水蒸気供給機構80と気体供給機構81とからの水蒸気及び空気の流量を調整することにより、チャンバ74内の圧力を外部空間よりも高くした。そこで、表1の実施例5の「内外圧力差」欄には「正の値」と記載する。表1に示す「露点」は、湿度調整雰囲気の露点である。露点は露点計により測定した。
第2保護層15はエポキシ系モノマー重合体である。光学膜14に使用した液晶性ポリマー21は下記L1である。L1の液晶性ポリマー21は、(1)で示す繰り返しユニットと、(2)で示す繰り返しユニットとから構成されている。1分子における(1)で示す繰り返しユニットと(2)で示す繰り返しユニットとの割合は、{(1)で示す繰り返しユニット}:{(2)で示す繰り返しユニット}=80:20である。下記L1の液晶性ポリマー21は、ネマチック転移温度Tneが約97℃、かつ、結晶化温度Tsが約67℃である。塗布光学膜14に使用した二色性化合物31は下記D1である。下記D1の二色性化合物31は、融点Tmが約140℃、結晶化温度Tcが約85℃である。第2加熱工程P3における加熱速度は約2.0℃/秒であり、加熱時間は少なくとも1秒以上である。また、下記D1に示す二色性化合物31の会合促進温度範囲RTは約50℃以上約80℃以下である。
Figure 0006970811
Figure 0006970811
各実施例で得られた積層体10の光学膜14の配向度を評価した。評価方法及び基準は以下である。
得られた長尺の積層体10において、製造開始から30秒経過にあたる部分(以下、30秒経過部分と称する)を特定し、30秒経過部分を含む領域から第2保護層15を剥離し、評価用のサンプルとした。幅方向において10mm間隔で光学膜14の配向度Sを求めた。光学顕微鏡(株式会社ニコン製、製品名「ECLIPSE E600 POL」)の光源側に直線偏光子を挿入した状態で、サンプル台にサンプルをセットし、マルチチャンネル分光器(Ocean Optics社製、製品名「QE65000」)を用いて、400〜700nmの波長域における吸光度を測定し、以下の式により配向度Sを算出した。サンプル毎に、得られた全ての配向度Sの平均値SAを求め、この平均値SAを配向度の評価値とした。求めた平均値SAは表1の「配向度」欄に示しており、この値が高いほど液晶化合物がより配向していることを意味する。
配向度S=[(Az0/Ay0)−1]/[(Az0/Ay0)+2]
Az0:吸収軸方向の偏光に対する吸光度
Ay0:偏光軸方向の偏光に対する吸光度
Figure 0006970811
[比較例1]〜[比較例3]
表1に示す条件で、積層体を製造し、比較例1〜3とした。その他の条件は、実施例と同様とした。
各比較例で得られた積層体の光学膜の配向度を実施例と同様の方法及び基準で評価した。評価結果は表1に示す。
10 積層体
11 基材
12 第1保護層
13 光配向膜
14 光学膜
15 第2保護層
21 液晶性ポリマー
22 主鎖
23 メソゲン基
24 側鎖
26 空隙
31 二色性化合物
32 会合体
40 製造装置
41 第1保護層形成部
42 光配向膜形成部
43 光学膜形成部
44 第2保護層形成部
51 塗膜形成部
52 乾燥部
53 保護塗布液
54 塗膜
61 塗膜形成部
62 乾燥部
63,150 光照射部
66 光異性化塗布液
67 塗膜
68 光異性化膜
71 光源
72 偏光子ユニット
73 支持部材
74 チャンバ
74a 開口
75 カバーガラス
75a 防曇層
76 光源ユニット
77 反射型偏光子
78 フレーム
79 湿度調整ユニット
80 水蒸気供給機構
81 空気供給機構
82 温度調整機構
83 湿度センサ
84 圧力センサ
86 温調機構
91 塗膜形成部
92 乾燥部
93 温度管理部
94 液晶性塗布液
96 塗膜
97 乾燥塗膜
101 第1加熱部
102 第1冷却部
103 第2加熱部
104 第2冷却部
110 中間積層体
121 塗膜形成部
122 乾燥部
126 塗布液
127 塗膜
D1,D2 距離
Dc 搬送方向
P1 第1加熱工程
P1a、P3a 昇温工程
P1b、P3b 温度維持工程
P2 第1冷却工程
P3 第2加熱工程
RT 会合促進温度範囲
t1〜t8 経過時間
T1 第1温度
T2 第2温度
T3 第3温度
Tc 二色性化合物の結晶化温度
Tm 二色性化合物の融点
Tne 液晶性ポリマーのネマチック転移温度
To 常温
Ts 液晶性ポリマーの結晶化温度
W68 幅
W71,W72 領域幅

Claims (6)

  1. 光異性化化合物を含有する長尺の光異性化膜を長手方向に搬送し、搬送中の前記光異性化膜に偏光を連続的に照射することにより光配向膜を形成する光配向膜の形成方法において、
    前記光異性化膜の搬送路を相対湿度が50%以上85%以下である湿度調整雰囲気下に設け、かつ、光源としての発光ダイオードを前記湿度調整雰囲気である空間から仕切る仕切り部材の前記湿度調整雰囲気側の表面の結露を抑制した状態で、
    前記発光ダイオードと前記光異性化膜の搬送路との間に配された反射型偏光子により前記発光ダイオードからの光を偏光させ、前記湿度調整雰囲気を通過中の前記光異性化膜に生成した前記偏光を照射することにより前記光配向膜を形成する光配向膜の形成方法。
  2. 前記仕切り部材の前記表面の温度を、前記湿度調整雰囲気の露点以上に保持する請求項1に記載の光配向膜の形成方法。
  3. 前記仕切り部材は前記表面に防曇層を備える請求項1または2に記載の光配向膜の形成方法。
  4. 前記仕切り部材は、複数の前記発光ダイオードと前記複数の発光ダイオードの前記反射型偏光子側に配されたカバーガラスとを備える光源ユニットの前記カバーガラスである請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光配向膜の形成方法。
  5. 前記発光ダイオードと前記光異性化膜の搬送路との間の空間を外部空間から仕切るチャンバ内を、前記湿度調整雰囲気にし、
    前記チャンバ内を、前記外部空間よりも高い圧力に保持する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の光配向膜の形成方法。
  6. 光配向膜と、前記光配向膜を支持する基材と、前記光配向膜の前記基材側とは反対側の膜面に設けられ、液晶性化合物を含有する光学膜とを備える積層体の製造方法において、
    光異性化化合物と前記光異性化化合物の溶媒とを含有する光異性化塗布液を、長手方向に搬送されている長尺の前記基材上に連続的に塗布した後に乾燥することにより光異性化膜を形成する光異性化膜形成工程と、
    前記光異性化膜が形成されている前記基材の搬送路を相対湿度が50%以上85%以下である湿度調整雰囲気下に設け、かつ、光源としての発光ダイオードを前記湿度調整雰囲気である空間から仕切る仕切り部材の前記湿度調整雰囲気側の表面の結露を抑制した状態で、
    前記発光ダイオードと前記光異性化膜の搬送路との間に配された反射型偏光子により前記発光ダイオードからの光を偏光させ、前記湿度調整雰囲気を通過中の前記光異性化膜に生成した前記偏光を照射することにより前記光配向膜を形成する光配向膜形成工程と、
    二色性化合物と前記液晶性化合物と前記二色性化合物及び前記液晶性化合物の溶媒とを含有する液晶性塗布液を前記光配向膜上に塗布した後に乾燥し、前記光学膜を形成する光学膜形成工程と、
    を有する積層体の製造方法。
JP2020507376A 2018-03-23 2019-01-21 光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法 Active JP6970811B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018056519 2018-03-23
JP2018056519 2018-03-23
PCT/JP2019/001731 WO2019181168A1 (ja) 2018-03-23 2019-01-21 光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019181168A1 JPWO2019181168A1 (ja) 2021-03-18
JP6970811B2 true JP6970811B2 (ja) 2021-11-24

Family

ID=67988356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020507376A Active JP6970811B2 (ja) 2018-03-23 2019-01-21 光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6970811B2 (ja)
WO (1) WO2019181168A1 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01298315A (ja) * 1988-05-27 1989-12-01 Yazaki Corp 液晶表示素子の製造方法
JP2011190979A (ja) * 2010-03-15 2011-09-29 Panasonic Corp 冷蔵庫
JP5921112B2 (ja) * 2010-08-20 2016-05-24 株式会社日立国際電気 画像監視システムおよびカメラ
JP2013098014A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Ushio Inc フィルム用光照射装置
JP5454624B2 (ja) * 2012-06-14 2014-03-26 ウシオ電機株式会社 偏光光照射装置
ES2839976T3 (es) * 2014-12-25 2021-07-06 Sumitomo Chemical Co Pantalla de lámpara que absorbe la radiación térmica

Also Published As

Publication number Publication date
WO2019181168A1 (ja) 2019-09-26
JPWO2019181168A1 (ja) 2021-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20200112650A (ko) 연신 필름의 제조 방법
KR101622012B1 (ko) 광학 소자
JP6741898B2 (ja) 積層体の製造方法
JP6970811B2 (ja) 光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法
US20090269502A1 (en) Method for producing circular polarization separation sheet, and apparatus for coating layer formation
TW200932519A (en) Light-resistant film
JP6741899B2 (ja) 積層体の製造方法
TWI785114B (zh) 光學膜之製造方法
JP6945716B2 (ja) 光配向膜の形成方法及び積層体の製造方法
JP2009276652A (ja) 光照射方法、光学フィルムの製造方法および光照射装置
TW201351003A (zh) 曝光裝置及曝光方法
US20070110894A1 (en) Method for drying coating film, and optical film
JP7113961B2 (ja) コレステリック液晶膜の製造方法
JP2010217278A (ja) 位相差フィルムの製造方法
CN111906003B (zh) 涂敷膜形成方法和涂敷膜形成装置
JP2011200822A (ja) 積層体の製造方法及び設備
JP4826182B2 (ja) 塗膜形成装置
JP6950076B2 (ja) 紫外線照射装置、及び光学フィルムの製造方法
JP6861182B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
JP6925507B2 (ja) カバーガラス、紫外線照射システム、及び光学フィルムの製造方法
JP6955304B2 (ja) 光学フィルムの製造方法
WO2020066918A1 (ja) 偏光モジュール、偏光光照射装置、及び光学フィルムの製造方法
FI124403B (fi) Menetelmä infrapunakäsittelyn suorittamiseksi
JP2010097055A (ja) 位相差フィルムの製造方法
JP2009229959A (ja) 位相差フィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211012

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211029

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6970811

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150