JP6970733B2 - 薬剤送達デバイス - Google Patents

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Description

本発明は、薬剤を患者に送達するデバイスに関する。
様々な疾病で、薬剤の注射による定期的な処置が必要とされている。そのような注射は、注射デバイスを用いて行うことができる。薬剤の注射を送達するためのパッチポンプとして知られるタイプの注射または注入ポンプが当業界で既知である。注目を集めている他のタイプの注射ポンプは、ボーラス注射デバイスである。ボーラス注射デバイスのなかには、比較的大量の薬剤、典型的には少なくとも1ml、場合によっては数mlの薬剤での使用を対象とするものがある。そのような大量の薬剤の注射は、数分または数時間要することがある。そのような高容量ボーラス注射デバイスは、大容量デバイス(LVD)と呼ばれる。一般的に、そのようなデバイスは、患者自身によって操作されるが、医療関係者によって操作されることもある。
LVDのようなパッチポンプまたはボーラス注射デバイスを使用するには、まず、それを患者の皮膚の適当な注射部位にて支持する。設置後、患者または他の者(使用者)によって注射を開始する。典型的には、使用者が電子スイッチを操作しそれによってコントローラによりデバイスが動作されることによって開始される。操作は、まず、針を使用者に注射し、次いで薬剤を使用者の組織に注射することを含む。長く知られている液体薬剤よりも高い粘度の注射可能液体を含み、より大量に投与される、生物学的薬剤の開発が増えてきている。そのような生物学的薬剤を投与するためのLVDは、充填済みの使い捨て薬物送達デバイス、あるいは、患者もしくは医療関係者が使用前に薬物カートリッジをそこに挿入しなければならない使い捨て薬物送達デバイスを含むことができる。
一態様によれば、薬剤送達デバイスであって、後退位置と挿入位置との間で動くように構成された針と;起動されると、針を後退位置から挿入位置へと動かす挿入機構と;ロック位置では、挿入機構の起動を阻止するように挿入機構に係合され、ロック解除位置では、挿入機構から係合解除される、ロッキングアームと;起動されると、針を挿入位置から後退位置へと動かす後退機構と;係合解除位置と係合位置との間で動くように構成されたトリガと;を含み、ここで、トリガは、係合解除位置から係合位置へと動く間に、ロッキングアームをロック位置からロック解除位置へと動かすように構成され;トリガは、係合位置から係合解除位置へと動く間に、後退機構を起動するように構成される;薬剤送達デバイスが提供される。
ロッキングアームは、ロッキング解除レバーの回転がロッキングアームの摺動運動を引き起こすように、ロッキング解除レバーに摺動可能に取り付けられ、枢動可能に連結される。
トリガは、係合解除位置から係合位置へと動く間に、ロッキングアームがロック位置からロック解除位置へと動かされるようにロッキング解除レバーに係合してそれを回転させることができる。
ロッキング解除レバーは、中間点で枢動可能に取り付けられ、ロッキングアームに枢動可能に連結された第1の端部と、トリガに係合するように配置された第2の端部とを含むことができる。
ロッキング解除レバーは、ピボットポイントにおいてある角度を有するように形成され、第1の方向に沿ったトリガの動きが第1の端部の回転を引き起こし、結果的に生じる第2の端部の回転が、第1の方向とは異なる第2の方向に沿ったロッキングアームの摺動運動を引き起こすように、配置される。
挿入機構は、挿入機構を起動するように使用者によって押されるように配置された使用者アクチュエータを含むことができる。
ロッキングアームは、ロッキング位置において、使用者アクチュエータの動きを阻止するように、使用者アクチュエータに係合することができる。
ロッキングアームは、摺動動作の方向に沿って延びることができる。
ロッキングアームの端部は、ロッキング位置では、ロッキングアームに対して垂直な方向における使用者アクチュエータの動きを阻止するように、使用者アクチュエータに形成された受容(receiving)ノッチ内に配置される。
ロッキングアームは、ロック解除位置では、ノッチから引き出される。
挿入機構は、針を挿入位置の方に向けて付勢する付勢手段と;ブロック位置では、針が後退位置から挿入位置へと動くことを阻止するように配置され、解放位置では、針が後退位置から挿入位置へと動くことを可能にするように配置された、ブロック要素と、を含むことができる。
使用者アクチュエータは、押されると、ブロック要素をブロック位置から解放位置へと付勢するように配置される。
挿入機構は、一方端で枢動可能に取り付けられ、他方端で針に枢動可能に連結された注射アームと;針の動きを、注射アームの枢動動作に応じて、後退位置と挿入位置との間の線形運動に制限するように構成された案内部材と;を含むことができる。
ブロック要素は、ブロック位置において、挿入位置へと向かう針の動きを阻止するように注射アームに当接するように配置される。
ブロック要素は、ブロック位置と解放位置との間で回転するように枢動可能に取り付けられる。
ブロック要素は、第1の角で枢動可能に取り付けられた実質的に三角形の形状を有するように形成される。
ブロック要素の第2の角は、ブロック要素がブロック位置にあるとき、注射アームに当接することができ、使用者アクチュエータは、押されると、ブロック要素の第3の角に力を加えるように構成される。
付勢手段は、ねじりばねを含むことができる。
ねじりばねは、注射アームのピボットの周りに固定されたコイルばねであってよい。
コイルの第1の端部は、定位置に固定され、コイルの第2の端部は、注射アームを挿入位置の方に向けて押すように注射アームに沿って延びることができる。
後退機構は、第1の位置と第2の位置との間で回転するように枢動可能に取り付けられた戻しアクチュエータを含むことができる。
戻しアクチュエータは、第1の位置において、挿入位置にある注射アームに当接するように配置され、戻しアクチュエータは、第2の位置まで動かされると、注射アームおよび針を針の後退位置へと付勢するように構成される。
戻しアクチュエータは、注射アームのピボットポイントの周りに回転するように取り付けられる。
後退機構は、戻しアクチュエータを第2の位置の方に向けて付勢するように構成された付勢手段を含むことができる。
トリガは、係合状態では、戻しアクチュエータを第1の位置に保持するように戻しアクチュエータに係合するように構成され、トリガは、係合解除状態では、戻しアクチュエータから係合解除される。
付勢手段は、ねじりばねを含むことができる。
ねじりばねは、定位置に固定されたコイルの第1の端部と、戻しアクチュエータを第2の位置の方に向けて押すように戻しアクチュエータに当接するコイルの第2の端部とを有する、コイルばねであってよい。
ねじりばねのコイルは、第1の端部と第2の端部との間の定位置で固定されない。
ブロック要素は、ブロック位置では、第1の位置に戻しアクチュエータを保持するように戻しアクチュエータに係合され、解放位置では、戻しアクチュエータから係合解除される。
トリガは、保持スロットを有するように形成することができる。
戻しアクチュエータは、第1の位置において、保持スロットに対して位置合わせされ、保持スロット内に配置され、トリガが係合位置にあるとき、第2の位置へと動くことが阻止され、トリガが係合位置から係合解除位置へと動かされると保持スロットによって解放される。
戻しアクチュエータは、第2の位置では、保持スロットに対して位置合わせされず、トリガが係合解除位置から係合位置へと動くことを阻止するようにトリガに当接することができる。
トリガは、係合位置と係合解除位置との間で回転するように枢動可能に取り付けられ、トリガは、係合解除位置の方に向けて付勢される。
後退機構のばねの第1の端部は、トリガを係合解除位置の方に向けて押すようにトリガに固定される。
デバイスは、外側ハウジングを含むことができる。
針は、後退位置では、ハウジング内に配置され、挿入位置では、ハウジングの外に延びることができる。
針は、挿入位置では、ハウジングの接触面を通って延びることができ、トリガは、係合解除位置では、接触面を通って延びることができる。
トリガは、係合解除位置では、挿入位置にある針を越えて延びることができる。
トリガは、係合位置において、ハウジング内に配置され、トリガは、接触面が使用者に対して配置されたとき、係合位置へと動かされるように構成される。
トリガは、係合位置では、接触面に平行に延び、係合解除位置では、接触面からある角度に延びるように、ハウジング内のあるポイントに枢動可能に取り付けられる。
接触面に対して垂直に測定されるハウジングの垂直方向の長さは、ハウジングの水平方向の長さよりも小さくてよい。
デバイスは、薬剤リザーバと、薬剤リザーバ内に保持された薬剤とを含むことができる。
本発明の上記その他の態様は、本明細書の以下に記載の実施形態から明らかとなりそれらを参照して説明される。
添付の図面を参照して、本発明の例示的な実施形態について述べる。
本発明の一実施形態による注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの分解図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。 図1の注射デバイスの概略的な側面図である。
[概論]
本明細書に記載の薬剤送達デバイスは、薬剤を患者に注射するように構成される。たとえば送達は、皮下、筋肉内、または静脈内送達とすることができる。このようなデバイスは、患者、または看護師もしくは医師などの介護者によって操作される。このデバイスは、使用前に封止アンプルを穿孔する必要がある、カートリッジベースのシステムを含むことができる。デバイスは、「大」量の薬剤(通常約2mLから約10mLまで)を送達するためにある期間(たとえば、約5、15、30、60、または120分)患者の皮膚に粘着するように構成された、大容量デバイス(「LVD」)またはパッチポンプを含むことができる。
特定の薬剤と組み合わせることで、本記載のデバイスはまた、必要な仕様内で動作するためにカスタマイズされ得る。たとえば、デバイスは、ある期間内(たとえば、LVDでは約10分から約60分)に薬剤を注射するようにカスタマイズされ得る。他の仕様には、低レベルまたは最小レベルの不快感、またはヒューマンファクタに関連するいくつかの条件に対し、保存寿命、使用期限、生体適合性、環境的考慮事項などが含まれる。このような違いは、たとえば、粘性が約3cPから約50cPまでの薬物など、様々な要因により生じることがある。その結果、薬物送達デバイスは、サイズが約25から約31ゲージまでの中空針を含むことが多い。一般的なサイズは27および29ゲージである。
本明細書に記載の薬剤送達デバイスはまた、1つまたはそれ以上の自動化機能を含むことができる。たとえば、1回またはそれ以上の針挿入、薬剤注射、および針後退が自動化される。1つまたはそれ以上の自動化工程のためのエネルギーは、1つまたはそれ以上のエネルギー源によって供給される。エネルギー源は、たとえば、機械エネルギー、空気エネルギー、化学エネルギーまたは電気エネルギーを含むことができる。たとえば、機械エネルギー源は、エネルギーを保存または解放するためのばね、てこ、エラストマー、または他の機械機構を含むことができる。1つまたはそれ以上のエネルギー源は、単一のデバイスの中に集約することができる。デバイスはさらに、エネルギーをデバイスの1つまたはそれ以上の構成要素の動きに変換するための歯車、弁、または他の機構を含むことができる。
デバイスの1つまたはそれ以上の自動化機能はそれぞれ、起動機構を介して起動される。このような起動機構は、1つまたはそれ以上のボタン、レバー、ニードルスリーブ、または他の起動構成要素を含むことができる。自動化機能の起動は、一段階または多段階手順とすることができる。すなわち、使用者が、自動化機能を行わせるために1つまたはそれ以上の起動構成要素を起動する必要があり得る。たとえば、一段階手順では、使用者が、薬剤の注射をするためにトリガを使用者の身体に当てて押し下げることができる。他のデバイスでは、自動化機能の多段階起動が必要となり得る。たとえば、使用者が、注射をするためにボタンを押し下げ、針を展開させる必要がある。
加えて、1つの自動化機能の起動が1つまたはそれ以上の後続の自動化機能を起動し、それによって起動シーケンスを形成することもできる。たとえば、第1の自動化機能の起動が、少なくとも2回の針挿入、薬剤注射、および針後退を起動することができる。いくつかのデバイスはまた、1つまたはそれ以上の自動化機能を行わせるための特定の一連の段階を必要とすることがある。他のデバイスは、一連の独立した段階によって動作することができる。
いくつかの薬剤送達デバイスは、安全シリンジ、ペン注射器、自動注射器の1つまたはそれ以上の機能を含むことができる。たとえば、送達デバイスは、薬剤を自動的に注射するように構成された機械エネルギー源(自動注射器で通常見られる)と、用量設定機構(ペン注射器で通常見られる)とを含むことができる。
図1および図2は、例示的な実施形態において、本発明の第1の実施形態によるボーラス注射デバイス(以下、単に「デバイス10」と呼ぶ)を含む、薬剤送達デバイス10を示している。デバイス10は、薬剤送達機構を含むハウジング11を含む。デバイス10は、LVDを含むことができる。
図1は、デバイス10を示す概略的な断面図である。図2は、薬剤送達システムの構成要素を示す分解図である。薬剤送達機構は、図面には概略的にしか示されず、いくつかの機能構成要素は、明確化および簡素化のために省略されている。しかし、デバイス10は、液体薬剤を患者の体内に注射するための針12を含む。液体薬剤は、薬剤送達機構内のリザーバ(図示せず)内で提供しても、デバイス10の外部から提供してもよい。
図面に示されないが、デバイスの薬剤送達機構は、以下の構成要素のうちの1つまたはそれ以上を含むことができる。デバイス10の動作を制御するように構成されるコントローラ。患者に投与予定の薬剤の供給源を収容する薬剤リザーバ。薬剤リザーバは、たとえば、カートリッジまたはガラス製のバイアルを含むことができる。プランジャがカートリッジ内に設けられ、プランジャドライバがプランジャに機械的に連結され得る。プランジャドライバは、薬剤カートリッジに沿ってプランジャを動かすように制御可能であってよい。プランジャによってもたらされる力によって、薬剤は、薬剤カートリッジの薬剤送達アパーチャから排出され、薬剤送達管に沿って、針12に入り、針12の孔を通って排出される。コントローラに電力を供給する電池の形態の電力源。電池は、さらに、プランジャドライバが電動デバイスの場合、それに電力をもたらすことができる。
ハウジング11は、図1において、矩形ケースとして概略的に示されている。ハウジング11は、矩形断面を有する箱であってよい。あるいは、ハウジング11は、最も幅の広いポイントに沿った断面において、円柱形であってもよい。さらに別法として、ハウジング11は、概ねドーム形であってもよく、または薬剤送達機構の構成要素を収容するような任意の他の適当な形状およびプロファイルを有することもできる。
ハウジング11は、図2に示されるように、支持体16を含む。支持体16は、ハウジング11に定位置に固定される。支持体16は、以下に述べるように、薬剤送達機構の構成要素の位置および動きを固定する。
デバイス10は、全体的に、ハウジング上面11aと下面11bとを含む。下面11bは、平坦である。上面11aは平坦であってよく、下面11bに対して平行とすることができる。あるいは、上面11aは、湾曲していてもよく、または、たとえば保持しやすいような形状であってもよい。一代替実施形態において、下面11bは、湾曲していてよい。下面11bは、デバイス10が定位置にあるときに患者の皮膚に適合するように形作られ得る。
使用のとき、ハウジング11の下面11bは、薬剤投与プロセス中に、患者の皮膚上に配置される接触面となることが意図される。下面11bは、平坦接触面を形成する。下面11bは、患者の皮膚に着脱可能に粘着する粘着層を含むことができる。下面11bは、たとえば発泡体またはゲル層である、緩衝層を含むことができる。上面11aと下面11bとの間で測定されるデバイス10の高さは、下面11bのサイズに対して短くてよい。下面11bの長さは、デバイス10の高さよりも長くてよい。下面11bの幅は、デバイス10の高さよりも長くてよい。デバイス10は、患者の皮膚上の定位置に配置されると安定する。
ハウジング11の接触面、すなわち下面11bは、使用のときに針12がそこから突出することができるアパーチャ13を含む。針12は、下面11bに対して垂直方向に延びるように配置される。針12の長さは、デバイス10の第1の軸を画成する。第1の軸は、下面11bが患者の皮膚上に配置されたときの患者の皮膚との接触面に対して垂直である。デバイス10の高さは、第1の軸に沿って測定される。
デバイス10の第2の軸は、第1の軸に対して垂直である。第2の軸は、ハウジング11の下面11bに対して平行である。図2は、薬剤送達システムの構成要素が第2の軸に沿って分離されている、デバイス10の分解図である。図1において、第2の軸は、断面の平面に対して垂直に延びる。デバイス10の第3の軸は、第1の軸および第2の軸に対して垂直である。図1において、第3の軸は、左から右に水平に延びる。
デバイス10の針12は、第1の軸に沿って動くことができる。針12は、その長さに沿った動きを除いて、動かないようにされる。針12は、後退位置と挿入位置との間で移動することができる。後退位置では、針12は、デバイス10のハウジング11内に配置される。挿入位置では、針12は、ハウジング11の下面11bからアパーチャ13を通って突出する。針12は、デバイス10が患者に取り付けられると挿入位置に配置され、患者の皮膚を穿孔し注射する。
針12は、針支持体12aに固定的に取り付けられる。針12は、上端で針支持体12aに取り付けられる。針12は、針支持体12aから下方に延びる。針支持体12aは、薄い矩形板である。針支持体12aは、第2の軸に対して垂直な平面内に配置される。針支持体12aは、任意の他の適当な形状であってもよい。
針12および針支持体12aは、ハウジング支持体16内の対応する溝内に嵌るように配置される。ハウジング支持体16の溝は、第1の軸に沿って垂直に延びる。針支持体12aは、溝の両側部に当接する。針12は、針支持体12aが溝内に配置されるとき、第3の軸に沿って横向きに動かないようにされる。
針支持体12aは、横方向突起を含む。針支持体12aは、第2の軸に沿って延びる突起を有する。針支持体12aの突起は、ハウジング支持体16から遠ざかるように延びる。突起は、ハウジング支持体16の溝から外に延びる。針支持体12aの突出部材は、針案内部12bに係合するように配置される。
針案内部12bは、略矩形フレームである。針案内部12bは、第2の軸に対して垂直な平面内に配置される。針案内部12bは、第1の軸に沿って延びる垂直スロットを含む。針支持体12aの突出部材は、針案内部12bのスロット内へと延びる。針支持体12aは、針案内部12bのスロットの両側部に当接する。針案内部12bは、第3の軸に沿った針12および針支持体12aの横方向運動を阻止する。
針案内部12bは、ハウジング支持体16に対して定位置に固定される。針支持体12aおよび針12は、ハウジング支持体16と針案内部12bとの間に配置される。針案内部12bは、針支持体12aを、ハウジング支持体16の溝内で保持する。針案内部12bは、第2の軸に沿った針12および針支持体12aの動きを阻止する。したがって、針12は、第1の軸に沿ってのみ自由に動ことができる。
デバイス10の薬剤送達機構は、針挿入機構20と、針後退機構30と、トリガ装置(arrangement)40とを含む。針挿入機構20は、針12を後退位置から挿入位置へと動かすように構成される。針後退機構30は、針12を挿入位置から後退位置へと後退させるように構成される。トリガ装置40は、使用者が薬剤送達プロセスを起動することができるようにする。トリガ装置40は、針挿入機構20を起動することができる。トリガ装置40の要素は、針挿入機構20の一部とみなすことができる。
デバイス10は、接触トリガ14をさらに含む。接触トリガ14は、トリガの一例である。接触トリガ14は、デバイス10が患者の身体上に配置されているか否かに従って挿入機構20および後退機構30の動作を制御するように構成される。あるいは、デバイスは、手動トリガを含んでもよい。たとえば、トリガは、デバイスが薬剤送達プロセスにわたってしっかりと保持されることを確実にするように、把持トリガであってもよい。
接触トリガ14は、デバイス10が接触面上に配置されるまで、挿入機構20をロックするように構成される。接触トリガ14は、デバイス10が身体上に配置されていないときの挿入機構20の起動を防ぐことができる。接触トリガ14は、さらに、デバイス10が身体から除去されたときに後退機構30を起動するように構成される。デバイス10の接触トリガ14は、デバイス10が患者の身体上の定位置にないときにおける挿入機構20の非意図的な起動を防ぐことができる。接触トリガ14は、さらに、薬剤送達プロセスが完了したときの針12の不必要な露出を回避する。接触トリガ14は、薬剤送達動作の安全性を向上させることができる。
針挿入機構20は、注射アーム21と、注射ばね22とを含む。注射アーム21は、細長い部材である。注射アーム21は、注射アーム21の一方端のあるポイントの周りに枢動するように構成される。注射アーム21は、そのピボットポイントで、ハウジング支持体16に固定される。注射アーム21は、ピボットポイントに、ハウジング支持体16から延びる対応する心棒に適合するように構成された円形穴を含む。注射アーム21は、ハウジング支持体16の心棒の周りに自由に回転することができる。注射アーム21は、第2の軸に対して垂直な平面内に回転するように配置される。
針12は、注射アーム21の、ピボットから遠位にある端部に連結される。注射アーム21は、注射アーム21に沿って延びる細長いスロットを含む。注射アーム21のスロットは、図1に示されるように、注射アーム21の遠位端において開いていてよい。あるいは、注射アーム21のスロットは、図2に示されるように、端部が閉じてあってもよい。
注射アーム21は、針支持体12aに係合するように構成される。針支持体12aの突出部材は、注射アーム21のスロット内を貫通する。針案内部12bは、注射アーム21と針12との間に配置される。注射アーム21は、ピボット周りの回転が遠位端を第1の軸に沿って上下に動かすように、第3の軸に概ね沿って延びる。注射アーム21が回転されると、スロットの側部が力を針支持体12aに及ぼす。注射アーム21は、第1の軸に沿った上向きまたは下向きの力を、針支持体12aに及ぼす。
注射アーム21の回転によって、針支持体12aは、ハウジング支持体16の溝に沿って動かされる。注射アーム21の回転は、第1の軸に沿った針12の動きへと移される。注射アーム21は、針12の後退位置および挿入位置に対応する、後退位置と挿入位置との間で枢動するように構成される。注射アーム21の後退位置は、図3Aに示され、挿入位置は、図3Bに示される。
注射アーム21は、ペグ23を含む。ペグ23は、注射ばね22に係合するように配置される。ペグ23は、トリガ装置40にも係合する。ペグ23は、注射アーム21に沿って中ほどに位置する。ペグ23は、ピボットと注射アーム21のスロットとの間の任意のポイントに位置することができる。ペグ23は、第2の軸に沿って注射アーム21から延びる。ペグ23は、ハウジング支持体16から遠ざかる方向に延びる。
注射ばね22は、針挿入機構20を駆動する針ドライバの一例である。注射ばね22は、直線部分がコイルの両端から延びるたとえばワイヤコイルばねである、ねじりばねである。注射ばね22の両端は、その端部同士の間にある角度をなすように延びる。注射ばね22は、解放されるとコイルの両端同士の間の角度が減少するように、張力が掛けられる。あるいは、針ドライバは、たとえば、線形コイルばね、液圧式または空気圧式のピストン、または電気モータであってもよい。電池は、針ドライバに電力を供給するエネルギー源を提供することができる。注射ばね22は、針12を後退位置から挿入位置へと動かすように構成される。
注射ばね22は、注射アーム21を挿入位置へと動かす力を加えるように構成される。注射ばね22のコイルは、注射アーム21のピボットポイントの周りに配置される。コイルは、注射アーム21と同じハウジング支持体16の心棒の周りに配置される。注射ばね22の第1の端部は、定位置に固定される。ハウジング支持体16から突出しているさらなるペグは、注射ばね22の第1の端部に当接するように配置される。ハウジング支持体16は、注射ばね22の第1の端部が注射ばね22の第2の端部の方に向けて動くことを阻止する。
注射ばね22の第2の端部は、注射アーム21のペグ23に当接するように配置される。注射ばね22の第2の端部は、ペグ23の頂部に配置される。ペグ23は、注射ばね22の2つの端部同士の間に位置する。ペグ23は、注射ばね22の第2の端部が第1の端部の方に向けて動くことを阻止する。注射ばね22は、ペグ23に下向きの力を及ぼす。
注射ばね22は、図4Aおよび図4Bに示されるように、注射アーム21の回転を引き起こすことができる。注射アーム21が図4Aに示されるように後退位置にあるとき、注射ばね22は、注射アーム21のペグ23に、第1の軸に沿った下向きの力を及ぼす。注射ばね22は、図4Bに示されるように、注射アーム21を挿入位置へと回転させることができる。
トリガ装置40は、ブロック要素41と、ボタン42とを含む。ブロック要素41は、ボタン42と注射アーム21との間に連結される。ブロック要素41は、薄い略三角形要素を含む。ブロック要素41は、第2の軸に対して垂直な平面内に配置される。ブロック要素41の第1の角は、ブロック要素41のピボットポイントを形成する。ブロック要素41は、第1の角の周りに回転するように構成される。ブロック要素41は、ピボットポイントで、ハウジング支持体16に固定される。ブロック要素41は、第1の角に位置する、ハウジング支持体16から延びる対応する心棒に適合するように構成された円形穴を含む。ブロック要素41は、ハウジング支持体16の心棒の周りに自由に回転することができる。ブロック要素41は、第2の軸に対して垂直な平面内で回転するように配置される。
ブロック要素41の第2の角は、注射アーム21に係合するように構成される。ブロック要素41は、注射アーム21のペグ23に係合するように構成される。ブロック要素41の第2の角は、ノッチを形成する切欠き部分を含む。ブロック要素41のピボットポイントは、ペグ23の下に位置する。ブロック要素41の第1の角と第2の角との間の距離は、ブロック要素41のピボットポイントとペグ23との間の距離と等しくなるように構成される。
ブロック要素41は、図5A、図5Bおよび図5Cに示されるように、ブロック位置と解放位置との間で回転するように構成される。
図5Aに示されるようなブロック位置では、ブロック要素41は、注射アーム21が挿入位置へと動くことを阻止するように配置される。ブロック要素41は、第2の角がピボットポイントよりも上になるように回転される。ブロック要素41は、注射アーム21の動きを阻止するようにペグ23に係合する。ペグ23は、ブロック要素41の第2の角にあるノッチ内に配置される。ブロック要素41は、ブロック位置において、針12が挿入位置へと動くことを阻止する。
図5Bに示されるような解放位置において、ブロック要素41は、ブロック位置に対して回転される。ペグ23は、解放位置では、ブロック要素41の第2の角によって拘束されない。ブロック要素41は、注射アーム21が注射ばね22の作用を受けて回転することを可能にする。ブロック要素41の解放位置は、注射アームが図5Cに示されるような挿入位置へと動くことを可能にする。第1の角と第2の角との間のブロック要素41の側部は、ペグ23の動きを可能にするようにくぼんでいてよい。
ブロック要素41の第3の角は、ブロック位置では第2の角と同じレベルになるように構成される。ブロック要素41は、第3の角に配置された係合ペグを含む。ブロック要素41の係合ペグは、第2の軸に沿って三角形要素から突出している。係合ペグは、ボタン42に係合するように配置される。
ボタン42は、たとえば、患者または介護者によって押されるように配置される。ボタン42は、ハウジング11から外に延びる。ボタン42は、ハウジング11の上面11aを貫通して延びる。ボタン42は、拡大された上端を含むように形成される。ボタン42は、使用者によって押されるような任意の形状に形成することができる。ボタン42は、レバー装置を含むことができる。
ボタン42は、第1の軸に沿って自由に動くことができるように構成される。ボタン42の下側部分は、ブロック要素41の係合ペグに当接する。ボタン42における下向きの力は、ブロック要素41に、対応する下向きの力を及ぼす。したがって、ボタン42の上端に加えられた力によって、ブロック要素41は回転させられる。ブロック要素41は、ボタン42が押されると、ブロック位置から解放位置へと動かされる。
トリガ装置40は、たとえばロッキングアーム43とロッキング解除レバー44とを含む、ボタンラッチ(botton latch)をさらに含む。ロッキングアーム43は、細長い部材である。ロッキングアーム43は、ハウジング11内に水平方向に配置される。ロッキングアーム43は、デバイス10の第3の軸に沿って延びる。ロッキングアーム43は、第3の軸に沿ってのみ動くように制限される。ロッキングアーム43は、ハウジング支持体16内に形成された水平方向溝内に保持される。ロッキングアーム43の上側部および下側部は、ハウジング支持体16内に形成された溝の両側部に当接する。溝は、第1の軸に沿ったロッキングアーム43の動きを制限する。
ロッキングアーム43は、一方端で、ボタン42に係合するように配置される。ボタン42は、一方側に受容ノッチを有するように形成される。ロッキングアーム43の端部分は、ボタン42の受容ノッチ内に嵌るように構成される。ロッキングアーム43がボタン42のノッチ内の定位置にあるとき、ロッキングアーム43の上面は、受容ノッチの上側部に当接する。ロッキングアーム43は、第1の軸に沿った動きが制限され、ボタン42の第1の軸に沿った動きを制限することができる。
ロッキング解除レバー44は、V字形要素である。ロッキング解除レバー44は、ロッキング解除レバー44の中間点周りに枢動するように配置される。ロッキング解除レバー44の第1の端部および第2の端部は、ピボットポイントから遠ざかるように延びる。ロッキング解除レバー44の2つの端部同士の間には、鋭角が形成される。あるいは、ロッキング解除レバー44は、2つの端部同士の間に、直角または鈍角を有するように形成することもできる。さらに別法として、ロッキング解除レバー44の2つの端部は、異なる長さを有するように形成することもできる。ロッキング解除レバー44は、ピボットポイントにおいて、ハウジング支持体16に固定される。ロッキング解除レバー44は、ハウジング支持体16内に形成された対応する穴内に嵌るように構成された円形突起を含む。ロッキング解除レバー44は、第2の軸に対して垂直な平面内において自由に回転することができる。
ロッキング解除レバー44は、第1の端部で、ロッキングアーム43に連結される。ロッキング解除レバー44の第1の端部は、第2の軸の方向に延びる円形ペグを含む。円形ペグは、ロッキングアーム43に形成された対応する穴内に嵌るように構成される。ロッキング解除レバー44は、ロッキングアーム43のボタン42から最も遠い端部に係合する。あるいは、ロッキング解除レバー44の第1の端部に、形成されたペグは、図1に示されるように、ロッキングアーム43の下側面に形成されたノッチに係合してもよい。さらに別法として、ロッキング解除レバー44の第1の端部は、ロッキングアーム43のノッチに直接係合してもよい。
ロッキング解除レバー44の第1の端部とロッキングアーム43との間の係合ポイントは、ロッキング解除レバー44のピボットポイントの概ね上である。ロッキング解除レバー44の回転は、結果的に、第3の軸に沿ったロッキング解除レバー44の第1の端部の動きになる。ロッキング解除レバー44は、回転されるとロッキングアーム43に形成されたノッチに係合し、ロッキングアーム43に第3の軸に沿った力を及ぼす。
ロッキング解除レバー44の枢動運動は、ロッキングアーム43の摺動運動を引き起こす。ロッキングアーム43およびロッキング解除レバー44は、ロック位置とロック解除位置との間で動くように構成される。ロック位置では、ロッキングアーム43は、ボタン42に係合される。ロッキングアーム43は、ボタン42がロック位置において押されることを阻止する。ロック解除位置において、ロッキングアーム43は、ボタン42から係合解除される。ロッキング解除レバー44は、第2の端部で、接触トリガ14に係合するように配置される。
接触トリガ14は、矩形アームとして形成される。接触トリガ14は、全体的に、デバイス10の第3の軸に沿って延びる。接触トリガ14は、第2の軸の方向には比較的薄く形成される。接触トリガ14は、矩形アームの一方端のあるポイント周りに枢動するように構成される。接触トリガ14は、そのピボットポイントにおいてハウジング支持体16に固定される。接触トリガ14は、ハウジング支持体16内に形成された対応する円形穴に嵌るように配置された円形ペグを有するように形成される。接触トリガ14は、第2の軸に対して垂直な平面内において円形穴内で自由に回転することができるように構成される。
接触トリガ14は、図6A、図6Bおよび図6Cに示されるように、係合解除位置と係合位置との間で移動可能である。係合位置では、接触トリガ14は、ハウジング11内に全体が配置されている。接触トリガ14は、第3の軸に沿って、ピボットポイントから水平方向に延びる。接触トリガ14は、下面11bに対して平行にある。接触トリガ14の下側縁は、ハウジング11の下面11bよりも上にある。
係合解除位置では、接触トリガは、ハウジング11の下面11bから延びる。接触トリガ14は、係合位置に対して相対的に回転される。接触トリガ14は、ピボットポイントから下に傾斜する。接触トリガ14は、下面11bに形成された対応するスロットを通って延びる。接触トリガ14は、係合解除位置の方に向けて付勢される。接触トリガ14の、ピボットポイントから最も遠い端部は、係合解除位置において接触トリガ14の最下ポイントを形成する。係合解除位置における接触トリガ14の最下角は、先端が切り取られている。最下角は、係合解除位置において下面11bに対して平行な縁のように形成される。
接触トリガ14の上側部は、ロッキング解除レバー44に接触している。図6Aは、係合位置にある、初期状態における接触トリガを示している。ロッキング解除レバー44の第2の端部は突出部材を含む。突出部材は、第2の軸に沿ってロッキング解除レバー44から延びる。ロッキングアームの突出部材は、接触トリガ14の上面に載っている。あるいは、突出部材は、図2に示されるように、接触トリガ14に形成された対応する穴を貫通する。さらに別法として、接触トリガ14は、ロッキング解除レバー44の第2の端部の下側面に直接係合してもよい。
接触トリガ14に対して第1の軸に沿って上向きに加えられる力は、ロッキング解除レバー44に、対応する上向きの力を及ぼす。接触トリガ14に係合されるロッキング解除レバー44の第2の端部は、ロッキング解除レバー44のピボットポイントの横に位置する。ロッキング解除レバー44の第2の端部が第1の軸に沿って上方に動くと、ロッキング解除レバー44は、ピボットポイントの周りに回転する。その回転によって、ロッキング解除レバー44の第1の端部は、第3の軸に沿って動かされ、それによって、上述したように、ロッキングアーム43の摺動運動が引き起こされる。
図6Bは、係合解除位置にある、接触トリガ14を示している。接触トリガ14の係合解除位置から係合位置までの動きによって、上述したように、ロッキング解除レバー44の回転が引き起こされ、ロッキングアームが水平方向に動かされる。ボタン42は、接触トリガ14が係合位置にあるとき、第1の軸に沿って動くことができる。ボタン42は、図6Cに示され上述したように、押すことができ、それによってブロック要素41が回転される。
針後退機構30は、戻しアクチュエータ31と、戻しばね32とを含む。
戻しアクチュエータ31は、ブロック要素41に係合する係合部材33と、戻しばね32に係合するペグ34と、接触トリガ14に係合するロッキング部材35とを含む。戻しアクチュエータ31の要素は、単一片に形成される。戻しアクチュエータ31は、第2の軸に対して垂直な平面内において回転するように配置される。戻しアクチュエータ31は、ピボットポイントで、ハウジング支持体16に固定される。戻しアクチュエータ31は、ハウジング支持体16から延びる対応する心棒に適合する円形穴を有するように形成される。戻しアクチュエータ31は、ハウジング支持体16の心棒の周りに自由に回転することができるように構成される。戻しアクチュエータ31は、注射アーム21および注射ばね22と同じ心棒上に配置される。この実施形態によれば、戻しアクチュエータ31は、注射アーム21とハウジング支持体16との間に取り付けられる。
係合部材33は、戻しアクチュエータ31から第2の軸に沿って突出している。係合部材33は、注射アーム21の方向に延びる。係合部材33は、注射アーム21の下に位置する。係合部材33は、注射アーム21の下側部に係合する平坦面を含む。
ペグ34は、戻しアクチュエータ31から第2の軸に沿って延びる。ペグ34は、戻しアクチュエータ31の、係合部材33とは反対側から延びる。戻しアクチュエータ31は、注射アーム21と戻しばね32との間に配置される。ペグ34は、戻しばね32に係合するように配置される。
戻しばね32は、後退機構30を駆動する、後退ドライバの一例である。戻しばね32は、たとえば直線部分がコイルの両端から延びるワイヤコイルばねである、ねじりばねである。戻しばね32の両端は、その端部同士の間にある角度をなすように、延びる。戻しばね32は、解放されるとコイルの両端間の角度が増大するように、張力が掛けられている。あるいは、後退ドライバは、たとえば、線形コイルばね、液圧式もしくは空気圧式のピストン、または電気モータであってもよい。単一の電気モータを、挿入機構20と後退機構30の駆動に使用することもできる。
戻しばね32のコイルは、ハウジング支持体16に対して定位置に固定される。コイルは、ハウジング支持体16から第2の軸に沿って延びるペグの周りに配置される。戻しばね32の第1の端部は、定位置に固定される。第1の端部は、以下に述べるように、接触トリガ14に固定的に取り付けられる。あるいは、戻しばね32の第1の端部は、ハウジング11またはハウジング支持体16の一要素に固定することができる。戻しばね32の第1の端部は、戻しばね32の第2の端部から遠ざかるように動けないようにされる。戻しばね32の第2の端部は、戻しアクチュエータ31のペグ34に連結される。戻しばね32の第2の端部は、ペグ34に巻き付くループに形成される。戻しばね32は、ペグ34に対して押しつける力を及ぼす。
戻しばね32は、図7Aおよび図7Bに示されるように、挿入位置から後退位置へと針12を動かすように構成される。戻しアクチュエータ31は、戻しばね32からの力に応じて、第1の位置と第2の位置との間で動くように構成される。図7Aに示されるような第1の位置において、戻しアクチュエータ31は、ピボットポイントよりも下に位置する。係合部材33は、第1の軸に沿った最下位置にある。注射アーム21が挿入位置にあるとき、注射アーム21の下側部は、係合部材33に当接している。
戻しばね32は、戻しアクチュエータ31を第2の位置へと動かす力を加えるように配置される。戻しばね32の第1の端部は、第3の軸に沿って、戻しアクチュエータ31の横に位置する。戻しばね32の張力は、2つの端部同士を押し広げる。戻しばね32は、第3の軸に沿ってペグ34に力を及ぼす。戻しアクチュエータ31は、戻しばね32からの力に応じて、第2の位置へと回転する。戻しばね32は、戻しアクチュエータ31を注射アーム21に押しつける。
図7Bには、戻しアクチュエータ31の第2の位置が示されている。戻しアクチュエータ31の回転によって、係合部材33は、第3の軸に沿って動かされ、さらに第1の軸に沿って上昇される。係合部材33は、第1の軸に沿って上方に、注射アーム21に対応する力を及ぼす。注射アーム21は、係合部材33からの力に応答して回転する。注射アーム21は、戻しアクチュエータ31の動きによって挿入位置から後退位置へと回転される。
戻しばね32によって及ぼされる力は、注射ばね22によって及ぼされる力よりも大きい。注射アーム21および針12は、両方のばねが注射アーム21に作用するとき、後退位置で静止する。あるいは、注射アーム21は、後退位置から挿入位置へと動かされたとき、注射ばね22から係合解除させることができる。
戻しアクチュエータ31の係合部材33は、さらに、ブロック要素41に係合するように構成される。係合部材33は、注射アーム21に係合する面から下方に延びる。戻しアクチュエータ31が第1の位置にあるとき、係合部材33は、第1の軸に沿って延びる。係合部材33は、ブロック要素41に係合する垂直に延びる面をもたらす。係合部材33は、ブロック要素41のブロック部材41aに係合するように配置される。
ブロック部材41aは、ブロック要素41から第2の軸に沿って延びる矩形突起を含む。ブロック部材41aは、ブロック要素41の第1の角と第3の角との間の途中に位置する。係合部材33とブロック部材41aとの相互作用は、図5Aおよび図5Bに見られる。
ブロック要素41がブロック位置にあり、戻しアクチュエータ31が第1の位置にあるとき、係合部材33は、ブロック部材41aに係合される。図5Aは、係合部材33に当接しているブロック部材41aを示している。係合部材33およびブロック部材41aは、垂直面に沿って接触している。ブロック部材41aは、ブロック要素41のピボットポイントが固定されているので、第3の軸に沿って動くことができない。係合部材33は、ブロック部材41aの方向における第3の軸に沿った動きが拘束される。ブロック部材41aは、戻しばね32から離れた係合部材33の側に配置される。係合部材33は、戻しばね32によってブロック部材41aに押しつけられる。戻しアクチュエータ31は、ブロック部材41aによって第2の位置へと動くことが阻止される。
ブロック要素41が図5Bに示されるように解放位置へと回転させられると、ブロック部材41aは、第1の軸に沿って下方に動く。ブロック部材41aは、係合部材33の長さの下に動かされる。ブロック部材41aは、解放位置では、係合部材33に接触しない。係合部材33は、ブロック部材41aを過ぎて動くことができ、戻しアクチュエータ31は、第2の位置へと動くことができる。戻しアクチュエータ31のロッキング部材35は、接触トリガ14に係合するように構成される。
ロッキング部材35は、戻しアクチュエータ31から第2の軸に沿って延びる矩形突起である。ロッキング部材35は、係合部材33およびペグ34に対して戻しアクチュエータ31の他方側から延びる。ロッキング部材35は、第1の軸に沿って細長くなっている。ロッキング部材35は、接触トリガ14に係合する垂直に延びる面を提供する。ロッキング部材35は、接触トリガ14の対応するノッチ付き部分に係合するように構成される。
ロッキング部材35と接触トリガ14との相互作用は、図6A、図6Bおよび図6Cに示されている。
接触トリガ14の上面は、矩形スロット15を有するように形成される。接触トリガの形状は、ロッキング部材35の形状に対応する。スロット15の上側セクションは、追加の円形部分を含むように広がっていてよい。図6Aは、接触トリガ14に係合されているロッキング部材35を示している。戻しアクチュエータ31は、第1の位置にあり、接触トリガ14は、係合位置にある。ロッキング部材35は、スロット15の垂直側部に当接している。ロッキング部材35は、スロット15の側壁によって、第3の軸に沿った動きが拘束される。戻しばね32は、ロッキング部材35をスロット15の側部に押しつける。戻しアクチュエータ31は、第2の位置の方に向かう動きが拘束される。
図6Bは、係合解除位置における接触トリガ14を示している。接触トリガ14は、ロッキング部材35に対して下に動かされる。ロッキング部材35は、スロット15の側壁に接触しない。接触トリガ14は、ロッキング部材35が接触トリガ14に形成された円形部分に対して位置合わせされるように、動かされる。ロッキング部材35は、第3の軸に沿って動くことができる。戻しアクチュエータ31は、図6Cに示されるように、第2の位置へと回転することができる。
− 図8a/b/c=画像14/15
戻しばね32は、接触トリガ14を係合解除位置へと付勢するように構成される。戻しばね32の第1の端部は、接触トリガ14に固定的に取り付けられる。戻しばね32の第1の端部は、接触トリガ14の表面の対応する突起の周りにループを形成する。戻しばね32は、接触トリガ14のピボットポイントの下のポイントで接触トリガ14に取り付けられる。戻しばね32は、第3の軸に沿って、接触トリガ14に力を及ぼす。戻しばね32は、接触トリガ14を、係合位置から係合解除位置へと回転させる。接触トリガ14は、患者の皮膚に接触する係合位置へと動かされる。
接触トリガ14および薬剤送達機構の動作は、図8〜図12に関して詳細に述べられる。
図1は、初期状態にあるデバイス10を示している。接触トリガ14は、係合解除位置にある。ロッキングアーム43は、ロック位置にある。ボタン42は、ロックされている。ブロック要素41は、ブロック位置にある。注射アーム21および針12は、後退位置にある。戻しアクチュエータ31は、第1の位置にある。
図8は、係合状態にあるデバイス10を示している。患者の皮膚上の定位置にあるデバイス10が図示されている。デバイス10は、患者自身または介護者によって定位置に配置される。患者の皮膚との接触によって、接触トリガ14が係合解除位置から係合位置へと動かされる。
接触トリガ14は、ロッキング解除レバー44の第2の端部に係合される。接触トリガ14が係合位置へと動かされることによって、ロッキング解除レバー44およびロッキングアーム43は、ロック位置からロック解除位置へと動かされる。デバイス10のトリガ機構40は、接触トリガ14の動きによってロック解除されて係合位置につく。トリガ機構40は、患者の皮膚上の定位置にデバイス10の下面11bを配置することによって、ロック解除される。係合状態において、ボタン42は、患者または介護者によって押され、それによって挿入機構20が起動される。
デバイス10の挿入機構20は、デバイス10が患者の皮膚に係合されないと起動されない。デバイス10は、デバイス10が患者に対して正しく取り付けられる前の、挿入機構20の起動および針の展開を回避する。それに加えて、接触トリガ14が係合位置へと動かされると、トリガ機構40は、自動的にロック解除される。デバイス10は、デバイスを操作する患者または介護者にとってより安全かつ好都合な動作を提供することができる。
戻しアクチュエータ31の係合部材33は、接触トリガが係合位置にあるとき、スロット15に係合するように構成される。スロット15は、戻しアクチュエータ31が第2の位置へと動くことを阻止するように構成される。図8に示されるように、戻しアクチュエータ31は、ブロック要素41および接触トリガ14によって、第2の位置へと動くことが阻止される。
図9は、第1の起動状態にあるデバイス10を示している。ボタン42は押し下げられている。ボタン42は、押されるとブロック要素41に係合し、それによってブロック要素41はブロック位置から解放位置へと動かされる。ブロック要素41は、注射アーム21のペグ23から係合解除される。注射アーム21は、挿入位置へと自由に動くことができる。ブロック要素41は、さらに、戻しアクチュエータ31から係合解除される。戻しアクチュエータ31は、接触トリガ14によって第1の位置に保持される。
図10は、第2の起動状態にあるデバイス10を示している。針12は、挿入位置へと動かされる。注射アーム21は、注射ばね22によって挿入位置へと動かされる。注射アーム21は、ペグ23がブロック要素41に係合するまで枢動する。ブロック要素41は、挿入位置における注射アーム21の動きを制限するように構成される。注射アーム21は、針12をアパーチャ13を通って動かし、それによって針12が患者の皮膚内へと注射される。針挿入機構20が起動されると、薬剤送達プロセスは、針12を介して薬剤を送達し始めることができる。薬剤送達プロセスは、患者または介護者によって手動で起動することもできる。あるいは、薬剤送達プロセスは、針挿入機構20の起動に続いて自動的に起動させることができる。
戻しアクチュエータ31の係合部材33は、接触トリガ14のスロット15内に配置される。戻しアクチュエータ31は、第1の位置で保持される。挿入機構20が起動されると、後退機構30は、接触トリガ14の位置に従って起動される。接触トリガ14は、デバイス10が患者の身体から除去されるとき、後退機構30を起動するように構成される。
図11は、第1の完了状態にあるデバイス10を示している。薬剤送達プロセスは、完了し、デバイス10は、患者の皮膚から取り外される。接触トリガ14は、戻しばね32によって係合位置から係合解除位置へと動かされる。接触トリガ14は、係合解除位置では、ハウジング11の下面11bから延びている。デバイス10が患者の皮膚から引き上げられるとき、接触トリガ14は、係合解除位置に達するまで、戻しばね32によって皮膚に接触したままにされる。接触トリガ14は、デバイス10が患者から取り外されるとき、針12を覆うことができる。接触トリガ14は、後退機構30が起動されるまで、針12を保護することができる。
デバイス10の完了状態において、係合部材33は、スロット15から係合解除される。戻しアクチュエータ31は、第2の位置へと自由に動くことができる。戻しばね32は、戻しアクチュエータ31を第2の位置へと動かすように構成される。後退機構30は、デバイス10が患者の皮膚から取り外されると、接触トリガ14によって自動的に起動される。
図12は、第2の完了状態にあるデバイス10を示している。戻しアクチュエータ31は、戻しばね32によって第2の位置へと動かされている。戻しアクチュエータ31は、注射アーム21に係合しそれを後退位置へと動かす。針12は、後退機構30によって後退位置へと動かされる。戻しアクチュエータ31の係合部材33は、戻しアクチュエータが第2の位置にあるとき、接触トリガ14に係合するように配置される。係合部材33は、接触トリガ14が係合位置へと動くことを阻止するように構成される。接触トリガ14は、デバイス10が使用されたとき、係合部材33によって係合解除位置に維持される。デバイス10は、薬剤送達プロセスが完了した明確な標示を提供し、2回目のデバイス10の使用の試みを回避する。
デバイス10の後退機構30は、接触トリガ14が係合解除位置へと動いたときに自動的に起動される。針12は、薬剤送達プロセスが完了すると後退位置へと自動的に動かされる。デバイス10は、デバイス10が患者から取り外されたときに針12の露出によって引き起こされる損傷を回避することができる。
デバイス10は、デバイスを操作する患者または介護者に、より安全かつより好都合な動作を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を図示し述べてきたが、当業者には、添付の特許請求の範囲においてその範囲が定められる本発明から逸脱することなく、これらの実施形態に変更を加えることができることが明らかであろう。異なる実施形態の様々な構成要素は、実施形態の基礎となる原理が相互に適用可能である場合、組み合わせることができる。
たとえば、使用者起動ボタンは、たとえばスイッチまたはレバーである任意の形態の使用者作動入力とすることができる。ボタンは、電子タッチセンサまたはタッチスクリーン上に設けられたソフトボタンであってもよい。ボタンは、針挿入機構の構成要素であってもよい。ボタンは、針を直接後退位置から挿入位置へと押すように配置される。ブロック要素は、摺動可能に取り付けられ、たとえばボタンからの押圧力または使用者作動レバーの回転動作に応答してブロック位置から解放位置へと摺動するように構成することができる。
ロッキングアームは、ブロック要素がブロック位置から解放位置へと動くことを阻止するように、ブロック要素に係合するように配置される。あるいは、ロッキングアームは、針挿入機構がロック解除されるまで、なんら影響なくボタンが押されるように、注射アームまたは針支持体に直接係合してもよい。ボタンは、押されて解放されたときの位置をリセットする付勢手段を含むこともできる。さらに別法として、ロッキングアームは、ロッキングアームが係合解除されるときに注射アームが解放されるように、ブロック要素を再配置してもよい。このようにして、針挿入機構は、接触トリガによって起動させることができる。
接触トリガは、ハウジングの下面から外に垂直に動くように構成された線形装置であってもよい。コイルばねは、線形軸に沿って接触トリガを付勢するように配置される。あるいは、接触トリガは、ケースの下面上に配置されたボタンもしくはレバーであってよく、または近接センサもしくは接触センサによって提供することもできる。
針挿入機構は、上述した枢動装置ではなく、コイルばねまたは他の線形アクチュエータによって提供することができる。ばねまたは線形針ドライバは、針を挿入位置内へと直接駆動するように針の軸上に配置することができる。注射ばねおよび戻しばねは、たとえば、圧縮コイルばね、引張コイルばね、板ばねまたは弾性(たとえば、ゴムもしくはポリマー)要素である、任意の適当な付勢手段によって形成してもよい。あるいは、針挿入機構および針後退機構は、モータ、電磁気ドライバまたは空気圧式もしくは液圧式のドライバなどの任意の適当な線形または回転アクチュエータによって駆動してもよい。
針挿入機構による注射のために複数の針のアレイを設けてもよく、複数の針挿入機構を設けてもよい。
用語「薬物」または「薬剤」は、本明細書において同意語として使用され、1つまたはそれ以上の医薬品有効成分または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物と、場合により、薬学的に許容される担体とを含む医薬製剤を示す。医薬品有効成分(「API」)とは、最も広範な言い方で、ヒトまたは動物に生物学的影響を及ぼす化学構造のことである。薬理学では、薬物または薬剤が、疾患の処置、治療、予防、または診断に使用され、またはそれとは別に、身体的または精神的健康を向上させるために使用される。薬物または薬剤は、限られた継続期間、または慢性疾患では定期的に、使用される。
以下に説明されるように、薬物または薬剤は、1つまたはそれ以上の疾患を処置するための、様々なタイプの製剤の少なくとも1つのAPI、またはその組み合わせを含むことができる。APIの例としては、分子量が500Da以下である低分子;ポリペプチド、ペプチド、およびタンパク質(たとえばホルモン、成長因子、抗体、抗体フラグメント、および酵素);炭水化物および多糖類;ならびに核酸、二本鎖または一本鎖DNA(裸およびcDNAを含む)、RNA、アンチセンスDNAおよびRNAなどのアンチセンス核酸、低分子干渉RNA(siRNA)、リボザイム、遺伝子、およびオリゴヌクレオチドが含まれ得る。核酸は、ベクター、プラスミド、またはリポソームなどの分子送達システムに組み込まれる。1つまたはそれ以上の薬物の混合物もまた企図される。
用語「薬物送達デバイス」は、薬物または薬剤をヒトまたは動物の体内に投薬するように構成されたあらゆるタイプのデバイスまたはシステムを包含するものである。それだけには限らないが、薬物送達デバイスは、注射デバイス(たとえばシリンジ、ペン型注射器、自動注射器、大容量デバイス、ポンプ、潅流システム、または眼内、皮下、筋肉内、もしくは血管内送達にあわせて構成された他のデバイス)、皮膚パッチ(たとえば、浸透圧性、化学的、マイクロニードル)、吸入器(たとえば鼻用または肺用)、埋め込み型デバイス(たとえば、薬物またはAPIコーティングされたステント、カプセル)、または胃腸管用の供給システムとすることができる。ここで説明される薬物は、たとえば24以上のゲージ数を有する、たとえば皮下針である針を含む注射デバイスでは特に有用であり得る。
薬物または薬剤は、薬物送達デバイスで使用するように適用された主要パッケージまたは「薬物容器」内に含まれる。薬物容器は、たとえば、カートリッジ、シリンジ、リザーバ、または1つもしくはそれ以上の薬物の保存(たとえば短期または長期保存)に適したチャンバを提供するように構成された他の固体もしくは可撓性の容器とすることができる。たとえば、場合によって、チャンバは、少なくとも1日(たとえば1日から少なくとも30日まで)の間薬物を収納するように設計される。場合によって、チャンバは、約1ヶ月から約2年の間薬物を保存するように設計される。保存は、室温(たとえば約20℃)または冷蔵温度(たとえば約−4℃から約4℃まで)で行うことができる。場合によって、薬物容器は、投与予定の医薬製剤の2つまたはそれ以上の成分(たとえばAPIおよび希釈剤、または2つの異なるタイプの薬物)を別々に、各チャンバに1つずつ保存するように構成された二重チャンバカートリッジとすることができ、またはこれを含むことができる。そのような場合、二重チャンバカートリッジの2つのチャンバは、ヒトまたは動物の体内に投薬する前、および/または投薬中に2つまたはそれ以上の成分間で混合することを可能にするように構成される。たとえば、2つのチャンバは、これらが(たとえば2つのチャンバ間の導管によって)互いに流体連通し、所望の場合、投薬の前にユーザによって2つの成分を混合することを可能にするように構成される。代替的に、またはこれに加えて、2つのチャンバは、成分がヒトまたは動物の体内に投薬されているときに混合することを可能にするように構成される。
本明細書において説明される薬物送達デバイス内に含まれる薬物または薬剤は、数多くの異なるタイプの医学的障害の処置および/または予防に使用される。障害の例としては、たとえば、糖尿病、または糖尿病性網膜症などの糖尿病に伴う合併症、深部静脈血栓塞栓症または肺血栓塞栓症などの血栓塞栓症が含まれる。障害の別の例としては、急性冠症候群(ACS)、狭心症、心筋梗塞、がん、黄斑変性症、炎症、枯草熱、アテローム性動脈硬化症および/または関節リウマチがある。APIおよび薬物の例としては、たとえば、それだけには限らないが、ハンドブックのRote Liste 2014、主グループ12(抗糖尿病薬物)または主グループ86(腫瘍薬物)、およびMerck Index、第15版などに記載されているものがある。
1型もしくは2型の糖尿病、または1型もしくは2型の糖尿病に伴う合併症の処置および/または予防のためのAPIの例としては、インスリン、たとえばヒトインスリン、またはヒトインスリン類似体もしくは誘導体、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)、GLP−1類似体もしくはGLP−1受容体アゴニスト、またはその類似体もしくは誘導体、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP4)阻害剤、または薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物、またはそれらの任意の混合物が含まれる。本明細書において使用される用語「類似体」および「誘導体」は、元の物質と構造的に十分に類似しており、それによって同様の機能または活性(たとえば治療効果性)を有することができる任意の物質を指す。特に、用語「類似体」は、天然のペプチドの構造、たとえばヒトのインスリンの構造から、天然のペプチド中に見出される少なくとも1つのアミノ酸残基を欠失させるおよび/もしくは交換することによって、ならびに/または少なくとも1つのアミノ酸残基を付加することによって式上で得られる分子構造を有するポリペプチドを指す。付加および/または交換されるアミノ酸残基は、コード可能なアミノ酸残基、または他の天然の残基もしくは完全に合成によるアミノ酸残基とすることができる。インスリン類似体は「インスリン受容体リガンド」とも呼ばれる。特に、用語「誘導体」は、1つまたはそれ以上の有機置換基(たとえば、脂肪酸)が1つまたはそれ以上のアミノ酸に結合している、天然のペプチドの構造、たとえばヒトのインスリンの構造から式上で得られる分子構造を有するポリペプチドを指す。場合により、天然のペプチド中に見出される1つまたはそれ以上のアミノ酸が、欠失され、かつ/もしくはコード不可能なアミノ酸を含む他のアミノ酸によって置換されていてもよく、または、コード不可能なアミノ酸を含むアミノ酸が、天然のペプチドに付加されていてもよい。
インスリン類似体の例としては、Gly(A21),Arg(B31),Arg(B32)ヒトインスリン(インスリングラルギン);Lys(B3),Glu(B29)ヒトインスリン(インスリングルリジン);Lys(B28),Pro(B29)ヒトインスリン(インスリンリスプロ);Asp(B28)ヒトインスリン(インスリンアスパルト);B28位におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val、またはAlaで置き換えられており、B29位において、LysがProで置換されているヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;Des(B28−B30)ヒトインスリン;Des(B27)ヒトインスリンおよびDes(B30)ヒトインスリンがある。
インスリン誘導体の例としては、たとえば、B29−N−ミリストイル−des(B30)ヒトインスリン;Lys(B29)(N−テトラデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン(インスリンデテミル、Levemir(登録商標))、B29−N−パルミトイル−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−ω−カルボキシヘプタデカノイル−γ−L−グルタミル−des(B30)ヒトインスリン(インスリンデグルデク、Tresiba(登録商標))、B29−N−(N−リトコリル−γ−グルタミル)−des(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)−des(B30)ヒトインスリン、およびB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンがある。
GLP−1、GLP−1類似体およびGLP−1受容体アゴニストの例としては、たとえば、リキシセナチド(Lyxumia(登録商標)、エキセナチド(エキセンディン−4、Dyetta(登録商標)、Bydureon(登録商標)、アメリカドクトカゲの唾液腺によって産生される39アミノ酸ペプチド)、リラグルチド(Victoza(登録商標))、セマグルチド、タスポグルチド、アルビグルチド(Syncria(登録商標))、デュラグルチド(Trulicity(登録商標))、rエキセンディン−4、CJC−1134−PC、PB−1023、TTP−054、ラングレナチド/HM−11260C、CM−3、GLP−1エリゲン(Eligen)、ORMD−0901、NN−9924、NN−9926、NN−9927、ノデキセン(Nodexen)、ビアドール(Viador)−GLP−1、CVX−096、ZYOG−1、ZYD−1、GSK−2374697、DA−3091、MAR−701、MAR709、ZP−2929、ZP−3022、TT−401、BHM−034、MOD−6030、CAM−2036、DA−15864、ARI−2651、ARI−2255、エキセナチド−XTENおよびグルカゴン−Xtenがある。
オリゴヌクレオチドの例としては、たとえば:家族性高コレステロール血症の処置のためのコレステロール低下アンチセンス治療薬である、ミポメルセンナトリウム(Kynamro(登録商標))がある。
DPP4阻害剤の例としては、ビルダグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン、サキサグリプチン、ベルベリンがある。
ホルモンの例としては、ゴナドトロピン(フォリトロピン、ルトロピン、コリオンゴナドトロピン、メノトロピン)、ソマトロピン(ソマトロピン)、デスモプレシン、テルリプレシン、ゴナドレリン、トリプトレリン、ロイプロレリン、ブセレリン、ナファレリン、およびゴセレリンなどの、脳下垂体ホルモンまたは視床下部ホルモンまたは調節性活性ペプチドおよびそれらのアンタゴニストが含まれる。
多糖類の例としては、グルコサミノグリカン、ヒアルロン酸、ヘパリン、低分子量ヘパリン、もしくは超低分子量ヘパリン、またはそれらの誘導体、または上述の多糖類の硫酸化形態、たとえば、ポリ硫酸化形態、および/または、薬学的に許容されるそれらの塩が含まれる。ポリ硫酸化低分子量ヘパリンの薬学的に許容される塩の例としては、エノキサパリンナトリウムがある。ヒアルロン酸誘導体の例としては、ハイランG−F20(Synvisc(登録商標))、ヒアルロン酸ナトリウムがある。
本明細書において使用する用語「抗体」は、免疫グロブリン分子またはその抗原結合部分を指す。免疫グロブリン分子の抗原結合部分の例には、抗原を結合する能力を保持するF(ab)およびF(ab’)フラグメントが含まれる。抗体は、ポリクローナル、モノクローナル、組換え型、キメラ型、非免疫型またはヒト化、完全ヒト型、非ヒト型(たとえばネズミ)、または一本鎖抗体とすることができる。いくつかの実施形態では、抗体はエフェクター機能を有し、補体を固定することができる。いくつかの実施形態では、抗体は、Fc受容体と結合する能力が低く、または結合することはできない。たとえば、抗体は、アイソタイプもしくはサブタイプ、抗体フラグメントまたは変異体とすることができ、これはFc受容体との結合を支持せず、たとえば、突然変異した、または欠失したFc受容体結合領域を有する。用語の抗体はまた、四価二重特異性タンデム免疫グロブリン(TBTI)および/または交差結合領域の配向性を有する二重可変領域抗体様結合タンパク質(CODV)に基づく抗体結合分子を含む。
用語「フラグメント」または「抗体フラグメント」は、全長抗体ポリペプチドを含まないが、抗原と結合することができる全長抗体ポリペプチドの少なくとも一部分を依然として含む、抗体ポリペプチド分子(たとえば、抗体重鎖および/または軽鎖ポリペプチド)由来のポリペプチドを指す。抗体フラグメントは、全長抗体ポリペプチドの切断された部分を含むことができるが、この用語はそのような切断されたフラグメントに限定されない。本発明に有用である抗体フラグメントは、たとえば、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、scFv(一本鎖Fv)フラグメント、直鎖抗体、単一特異性抗体フラグメント、または二重特異性、三重特異性、四重特異性および多重特異性抗体(たとえば、ダイアボディ、トリアボディ、テトラボディ)などの多重特異性抗体フラグメント、一価抗体フラグメント、または二価、三価、四価および多価抗体などの多価抗体フラグメント、ミニボディ、キレート組換え抗体、トリボディまたはバイボディ、イントラボディ、ナノボディ、小モジュラー免疫薬(SMIP)、結合ドメイン免疫グロブリン融合タンパク質、ラクダ化抗体、およびVHH含有抗体を含む。抗原結合抗体フラグメントのさらなる例が当技術分野で知られている。
用語「相補性決定領域」または「CDR」は、特異的抗原認識を仲介する役割を主に担う重鎖および軽鎖両方のポリペプチドの可変領域内の短いポリペプチド配列を指す。用語「フレームワーク領域」は、CDR配列ではなく、CDR配列の正しい位置決めを維持して抗原結合を可能にする役割を主に担う重鎖および軽鎖両方のポリペプチドの可変領域内のアミノ酸配列を指す。フレームワーク領域自体は、通常、当技術分野で知られているように、抗原結合に直接的に関与しないが、特定の抗体のフレームワーク領域内の特定の残基が、抗原結合に直接的に関与することができ、またはCDR内の1つまたはそれ以上のアミノ酸が抗原と相互作用する能力に影響を与えることができる。
抗体の例としては、アンチPCSK−9mAb(たとえばアリロクマブ)、アンチIL−6mAb(たとえばサリルマブ)、およびアンチIL−4mAb(たとえばデュピルマブ)がある。
本明細書において説明される任意のAPIの薬学的に許容される塩もまた、薬物送達デバイスにおける薬物または薬剤の使用に企図される。薬学的に許容される塩は、たとえば酸付加塩および塩基性塩である。
本明細書に記載のAPIs、配合、装置、方法、システムおよび実施形態の様々な構成要素の修正(追加および/または削除)は、本発明の全範囲および趣旨から逸脱することなく行うことができ、本発明は、そのような修正、および本発明のあらゆる均等物もすべて包含することが当業者には理解されよう。

Claims (16)

  1. 薬剤送達デバイス(10)であって:
    後退位置と挿入位置との間で動くように構成された針(12)と;
    起動されると、針(12)を後退位置から挿入位置へと動かす挿入機構(20)と;
    ロック位置では、挿入機構(20)の起動を阻止するように挿入機構(20)に係合され、ロック解除位置では、挿入機構(20)から係合解除される、ロッキングアーム(43)と;
    起動されると、針(12)を挿入位置から後退位置へと動かす後退機構(30)と;
    係合解除位置と係合位置との間で動くように構成されたトリガ(14)と;
    一方端で枢動可能に取り付けられ、他方端で針(12)に枢動可能に連結された注射アーム(21)と;
    を含み、
    ここで、該トリガ(14)は、該デバイスが患者の身体上に配置されるときに係合解除位置から係合位置へと動かされるように配置され、トリガ(14)は、係合解除位置から係合位置へと動く間に、ロッキングアーム(43)をロック位置からロック解除位置へと動かすように構成され;
    トリガ(14)は、係合位置から係合解除位置へと動く間に、後退機構を起動するように構成され;
    ロッキングアーム(43)は、ロッキング解除レバー(44)の回転がロッキングアーム(43)の摺動運動を引き起こすように、ロッキング解除レバー(44)がロッキングアーム(43)に枢動可能に連結されるように、摺動可能に取り付けられ;
    トリガ(14)は、係合解除位置から係合位置へと動く間に、ロッキングアーム(43)がロック位置からロック解除位置へと動かされるようにロッキング解除レバー(44)に係合してロッキング解除レバー(44)を回転させ
    挿入機構(20)は、該挿入機構を起動するように使用者によって押されるように配置された使用者アクチュエータを含み;
    ロッキングアーム(43)の端部は、ロッキング位置では、ロッキングアーム(43)に対して垂直な方向における使用者アクチュエータの動きを阻止するように、使用者アクチュエータに形成された受容ノッチ内に配置され、ロック解除位置では、ロッキングアーム(43)は、ノッチから引き出され
    前記薬剤送達デバイス。
  2. ロッキング解除レバー(44)は、中間点で枢動可能に取り付けられ、ロッキングアーム(43)に枢動可能に連結された第1の端部と、トリガ(14)に係合するように配置された第2の端部とを含む、請求項1に記載のデバイス(10)。
  3. ロッキング解除レバー(44)は、ピボットポイントにおいてある角度を有するように形成され、第1の方向に沿ったトリガ(14)の動きが第1の端部の回転を引き起こし、結果的に生じる第2の端部の回転が、第1の方向とは異なる第2の方向に沿ったロッキングアーム(43)の摺動運動を引き起こすように、配置される、請求項2に記載のデバイス(10)。
  4. 挿入機構(20)は:
    針(12)を挿入位置の方に向けて付勢する付勢手段と;
    ブロック位置では、針(12)が後退位置から挿入位置へと動くことを阻止するように配置され、解放位置では、針(12)が後退位置から挿入位置へと動くことを可能にするように配置された、ブロック要素(41)と;
    を含み、
    使用者アクチュエータは、押されると、ブロック要素(41)をブロック位置から解放位置へと付勢するように配置される
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のデバイス(10)。
  5. 挿入機構は:
    一方端で枢動可能に取り付けられ、他方端で針(12)に枢動可能に連結された注射アーム(21)と;
    針(12)の動きを、注射アームの枢動動作に応じて、後退位置と挿入位置との間の線形運動に制限するように構成された案内部材と;
    を含み、
    ブロック要素(41)は、ブロック位置において、挿入位置へと向かう針(12)の動きを阻止するように注射アーム(21)に当接するように配置される
    請求項に記載のデバイス(10)。
  6. ブロック要素(41)は、ブロック位置と解放位置との間で回転するように第1の角で枢動可能に取り付けられた実質的に三角形の形状を有するように形成され;
    ブロック要素(41)の第2の角は、ブロック要素(41)がブロック位置にあるとき、注射アーム(21)に当接し、使用者アクチュエータは、押されると、ブロック要素(41)の第3の角に力を加えるように構成される、
    請求項に記載のデバイス(10)。
  7. 付勢手段は、注射アームのピボットの周りに固定されたコイルばねを含み;
    コイルの第1の端部は、定位置に固定され、コイルの第2の端部は、注射アームを挿入位置の方に向けて押すように注射アームに沿って延びる、
    請求項またはに記載のデバイス。
  8. 後退機構は:
    第1の位置と第2の位置との間で注射アームのピボットポイントの周りに回転するように枢動可能に取り付けられた戻しアクチュエータ;
    を含み、
    該戻しアクチュエータ(31)は、第1の位置において、挿入位置にある注射アーム(21)に当接するように配置され、戻しアクチュエータ(31)は、第2の位置まで動かされると、注射アーム(21)および針(12)を針(12)の後退位置へと付勢するように構成される請求項のいずれか1項に記載のデバイス。
  9. 後退機構は:
    戻しアクチュエータ(31)を第2の位置の方に向けて付勢するように構成された付勢手段;
    をさらに含み、
    トリガ(14)は、係合状態では、戻しアクチュエータを第1の位置に保持するように戻しアクチュエータ(31)に係合するように構成され、トリガ(14)は、係合解除状態では、戻しアクチュエータ(31)から係合解除される請求項に記載のデバイス。
  10. 後退機能の付勢手段は、定位置に固定されたコイルの第1の端部と、戻しアクチュエータ(31)を第2の位置の方に向けて押すように戻しアクチュエータに当接するコイルの第2の端部とを有する、コイルばねを含み;
    後退機能の付勢手段の該コイルばねは、当該コイルばねの第1の端部と第2の端部との間の定位置で固定されない、
    請求項に記載のデバイス。
  11. ブロック要素(41)は、ブロック位置では、第1の位置に戻しアクチュエータ(31)を保持するように戻しアクチュエータ(31)に係合され、解放位置では、戻しアクチュエータ(31)から係合解除される、請求項10のいずれか1項に記載のデバイス。
  12. トリガ(14)は、保持スロットを有するように形成され;
    戻しアクチュエータ(31)は、第1の位置において、保持スロットに対して位置合わせされ、保持スロット内に配置され、トリガ(14)が係合位置にあるとき、第2の位置へと動くことが阻止され、トリガ(14)が係合位置から係合解除位置へと動かされると保持スロットによって解放される、
    請求項11のいずれか1項に記載のデバイス(10)。
  13. 戻しアクチュエータ(31)は、第2の位置では、保持スロットに対して位置合わせされず、トリガ(14)が係合解除位置から係合位置へと動くことを阻止するようにトリガ(14)に当接する、請求項12に記載のデバイス(10)。
  14. トリガ(14)は、係合位置と係合解除位置との間で回転するように枢動可能に取り付けられ、
    後退機構(30)のばね(32)の第1の端部は、トリガ(14)を係合解除位置の方に向けて付勢するように、トリガ(14)に固定される、請求項1〜13のいずれか1項に記載のデバイス(10)。
  15. 外側ハウジング(11);
    をさらに含み、
    ここで、針(12)は、後退位置では、ハウジング(11)内に配置され、挿入位置では、ハウジング(11)の接触面を通ってハウジング(11)の外に延び;
    トリガ(14)は、係合位置では、ハウジング(11)内に配置され、係合解除位置では、ハウジング(11)の接触面を通ってハウジング(11)の外に延び;
    トリガ(14)は、係合解除位置では、挿入位置にある針(12)を越えて延び;
    トリガ(14)は、接触面が患者に対して配置されたとき、係合解除位置から係合位置へと動かされるように構成される、
    請求項1〜14のいずれか1項に記載のデバイス(10)。
  16. 接触面に対して垂直に測定されるハウジング(11)の垂直方向の長さは、ハウジング(11)の水平方向の長さよりも小さい、請求項15に記載のデバイス(10)。
JP2019505524A 2016-08-02 2017-07-28 薬剤送達デバイス Active JP6970733B2 (ja)

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