JP6969872B2 - 光学構造 - Google Patents

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Description

本発明は、不可視光の位置のモニタを可能にする光学構造に関する。
近年、セキュリティ検査やバイオ技術などの分野で、テラヘルツ波を用いた撮像が期待されている。このような分野では、特に、テラヘルツ波を、常光(線)と異常光(線)
に分離して撮像を行う偏光イメージングが有用であると考えられている。
一方、テラヘルツ波は、不可視光であるため、光の位置を正確に判断することができない。光の位置を判別しようとする場合、不可視光と同軸で、モニタ可能なガイド光を入力する手法が考えられる。
光の位置のモニタを行う方法として、非特許文献1に記載のような光学構造を用いる手法が考えられる。非特許文献1では、ウォラストンプリズムの後段に、別のウォラストンプリズムを連結しており、同文献では、異なる波長の光を偏光分離しても、同じ分離角で出力される光学構造を提案している。
Gerald Wong Roger Pilkington, and Andrew R. Harvey,"chromatizationof Wollaston polarizing beam splitters,"Optics Letters 36 8 1332 (2011)。
しかしながら、従来の手法の場合、複数のウォラストンプリズムを連結しているので、光学構造が大型化するという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、不可視光の位置をモニタしつつも、大型化しない光学構造を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、第1の光学構造は、入射面から入力された入力光を、第1偏光と第2偏光とに分離する偏光ビームスプリッタであって、前記第1偏光と前記第2偏光の進行方向のなす角度である分離角が鋭角である該偏光ビームスプリッタと、前記偏光ビームスプリッタの後段に配置され、所定ピッチで離間した複数の光透過領域を有する回折格子と、を備え、第1波長λ1を有する第1入力光が前記偏光ビームスプリッタに入力され、第2波長λ2を有する第2入力光が前記偏光ビームスプリッタに入力された場合、前記回折格子の前記所定ピッチは、第1波長λ1は、前記回折格子の回折条件を満たさず、第2波長λ2は、前記回折格子の回折条件を満たし、前記第1入力光の第1偏光と前記第2入力光の第1偏光の進行方向が一致し、前記第1入力光の第2偏光と前記第2入力光の第2偏光の進行方向が一致するように設定され、前記偏光ビームスプリッタと前記回折格子とは、接合面を有することなく一体化していることを特徴とする。
偏光ビームスプリッタは、第1偏光と第2偏光を鋭角で分離する。これにより、後段の回折格子による進行方向補正が容易となる。回折格子の回折効果は、波長によって異なるため、異なる波長の光が入力された場合、光を偏向する度合いを変えることができる。したがって、第1入力光と第2入力光が入力された場合、これら異なる波長の光の第1偏光の進行方向を一致させ、異なる波長の光の第2偏光の進行方向を一致させることができる。一方の波長を不可視光とし、これに連続しない帯域に位置する他方の波長を可視光とすれば、同軸上で偏光ビームスプリッタに入力された不可視光と可視光は、回折格子の出射面上では、同一の方向に進むことになる。したがって、可視光の位置をモニタすることにより、不可視光の位置をモニタすることができる。
ここで、回折格子は、所望の波長の光の回折現象を利用するため、ウォラストンプリズムに比べると、小型で偏向を行うことができる。
第2の光学構造においては、前記回折格子の前記光透過領域は単一パターンを構成し、前記第1入力光の第1偏光、前記第2入力光の第1偏光、前記第1入力光の第2偏光、及び、前記第2入力光の第2偏光、の全てが、前記回折格子の前記単一パターンに入射するように配置され、λ2<λ1であり、前記単一パターンの前記所定ピッチt、前記第1入力光の第1偏光の前記回折格子への入射角α11、出射角β11、前記第1入力光の第2偏光の前記回折格子への入射角α12、出射角β12、前記第2入力光の第1偏光の前記回折格子への入射角α21、出射角β21、前記第2入力光の第2偏光の前記回折格子への入射角α22、出射角β22は、m11、m12、m21、m22を任意の自然数とすると、以下の関係式:|sinα11−sinβ11|≠m11λ1/t、|sinα12−sinβ12|≠m12λ1/t、|sinα21−sinβ21|=m21λ2/t、|sinα22−sinβ22|=m22λ2/tを満たすことを特徴とする。
この場合、第1波長λ1は回折条件を満たさないため回折せず、第2波長λ2は回折条件を満たすため回折し、容易に上記進行方向の一致を行うことができる。
光学構造においては、前記回折格子は、複数の前記光透過領域の一部分から構成される第1パターンを有する第1回折格子と、複数の前記光透過領域の別の一部分から構成される第2パターンを有する第2回折格子とを備え、前記第1入力光の第1偏光、及び、前記第2入力光の第1偏光は、前記第1回折格子の第1パターンに入射するように配置され、前記第1入力光の第2偏光、及び、前記第2入力光の第2偏光は、前記第2回折格子の第2パターンに入射するように配置され、前記第1回折格子の第1パターンのピッチt1、前記第2回折格子の第2パターンのピッチt2、前記第2入力光の第1偏光の前記第1回折格子への入射角α21、出射角β21、前記第2入力光の第2偏光の前記第2回折格子への入射角α22、出射角β22は、m21、m22を任意の自然数とすると、以下の関係式:t1≠t2、|sinα21−sinβ21|=m21λ2/t1、|sinα22−sinβ22|=m22λ2/t2を満たすことができる。
この場合、第2波長λ2の第1偏光と第2偏光とは、異なる回折条件で制御できるので、回折による偏向の角度を容易に調整し、容易に上記進行方向の一致を達成することができる。
上述の光学構造においては、前記偏光ビームスプリッタと前記回折格子とは、接合面を有することなく一体化しているこの構成の場合、回折格子とウォラストンプリズムを接着する必要がなく、回折格子と偏光ビームスプリッタと間の接着時の角度ずれを抑制し、接着剤や部材の屈折率差に起因した光の損失などを抑える効果がある。
本開示においては、回折格子又は空間光変調器を用いた光学構造が示されている。
回折格子は容易に入手できる部品であるため製造が簡単であり、また、空間光変調器は、所望の回折パターンを入力信号に応じて形成することができるため、所望の偏向を行うことができる。
本発明の光学構造を用いれば、不可視光の位置をモニタすることができる。
光学構造を用いた検出装置を示す図である。 比較例に係る光学構造を示す図である。 実施形態に係る光学構造を示す図である。 回折格子による回折について説明する図である。 回折格子の平面図(a)及び断面構成を示す図(b)である。 実施形態に係る光学構造を示す図である。 実施形態に係る光学構造を示す図である。 回折格子による回折について説明する図である。 実施形態に係る光学構造を示す図である。 実施形態に係る光学構造を示す図である。 実施形態に係る光学構造の出射位置補償器の近傍の構成を示す図である。 実施形態に係る光学構造を示す図である。 その他の回折格子の平面図(a)及び断面構成を示す図(b)である。
以下、実施形態に係る光学構造について説明する。なお、同一要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、光学構造を用いた検出装置を示す図である。
この検出装置は、検査用に用いられる第1波長λ1のテラヘルツ波(第1入力光)を出射する第1光源1と、可視光などの第2波長λ2のモニタ光(第2入力光)を出射する第2光源2と、これらの光源から入力された入力光を、電界の振動方向が互いに直交する第1偏光と第2偏光に分離して出射する光学構造100とを備えている。これらの光源から出力された第1波長λ1のテラヘルツ波と、第2波長λ2のモニタ光は、ハーフミラーHMを介することで、同軸上を伝播して、光学構造100に入射する。この伝播方向をZ軸方向とし、Z軸に垂直な方向をX軸、Z軸及びX軸の双方に垂直な方向をY軸とする。XYZ軸は、三次元直交座標系を構成している。
光学構造100によって、第1偏光と第2偏光に分離されたテラヘルツ波は、対物レンズやコリメータレンズなどの対物光学系3を介して、測定対象4に照射される。測定対象4としては、様々なものがあるが、例えば、生物サンプルなどが挙げられる。測定対象4を透過したテラヘルツ波は、検出器5によって検出される。測定対象4への入射時において、テラヘルツ波は、互いに偏光方位が直交する第1偏光と第2偏光に分離されているので、これらが測定対象4を透過する際の位相差などから、測定対象4の情報を取得することができる。検出器5としては、第1波長λ1及び第2波長λ2に感度を有する検出器であれば、フォトダイオードなどの光検出器の他、CCDやMOSイメージセンサなどの固体撮像素子、あるいは光電子増倍管、ボロメータ、パイロ検出器、プラズマ波ベース検出器、ショットキーバリアダイオード、超電導検出器などを用いることができる。
光学構造100は、入力光を第1偏光と第2偏光に分離する。光学構造100は、内部に偏光ビームスプリッタを備えており、分離時において、これらは常光及び異常光となる。これらの常光及び異常光は、複屈折結晶内を光が進行する場合において、互いに直交する偏光方位(電界の振動方向が直交する)を有する光である。複屈折結晶を屈折率楕円体として考えた場合に、進行方向に対して屈折率分布が等しくなる軸を光学軸とすれば、常光は光学軸に垂直な方向に振動する光であり、異常光は常光に垂直な方向に振動する光である。光学構造100は、初段に偏光ビームスプリッタなどの偏光分離素子を備えるが、この偏光分離素子による出力時の常光を第1偏光とし、異常光を第2偏光とする。
以下、光学構造100について説明するが、まず、比較例の光学構造100について説明する。
図2は、比較例に係る光学構造を示す図である。
この光学構造100は、偏光ビームスプリッタAと、回折手段Bとを備えている。異なる波長の光(第1波長λ1、第2波長λ2)が、偏光ビームスプリッタAの光入射面に垂直に入射すると、それぞれが、第1偏光と第2偏光に分離され、分離角補償器Bに入射する。分離角補償器Bは、異なる波長の光の進行方向を一致させ、その光出射面から、それぞれの波長毎に、第1偏光(常光)と、第2偏光(異常光)を出射する。
偏光ビームスプリッタAはウォラストンプリズムであり、入射光を常光と異常光に分離する機能を有する。分離角補償器Bも、ウォラストンプリズムであり、プリズムを構成するブロック接合面の傾斜角、屈折率、厚みを適切に調整すると、異なる波長の光(第1波長λ、第2波長λ2)の進行方向を一致させることができる。しかしながら、複数のウォラストンプリズムを連結しているので、光学構造が大型化している。
図3は、第1実施形態に係る光学構造を示す図である。
光学構造100は、入射面から入力された入力光を、第1偏光と第2偏光とに分離する偏光ビームスプリッタAと、偏光ビームスプリッタAの後段に配置され、所定ピッチで離間した複数の光透過領域を有する回折手段B(回折格子、空間光変調器)とを備えている。偏光ビームスプリッタAにおける分離角、すなわち、第1偏光と第2偏光の進行方向のなす角度は、鋭角である。なお、図3の回折手段Bは、回折格子であるが、これは回折格子パターンを表示する空間光変調器であってもよい。
第1波長λ1を有する第1入力光が偏光ビームスプリッタAに入力され、第2波長λ2を有する第2入力光が偏光ビームスプリッタAに入力された場合、回折手段Bにおける上記所定ピッチは、第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光と第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光の進行方向が一致し、第1入力光の第2偏光と前記第2入力光の第2偏光の進行方向が一致するように設定される。
偏光ビームスプリッタAは、第1偏光と第2偏光を鋭角で分離する。これにより、後段の回折手段Bによる進行方向補正が容易となる。回折手段Bの回折効果は、波長によって異なるため、異なる波長の光が入力された場合、光を偏向する度合いを変えることができる。したがって、第1入力光と第2入力光が入力された場合、これら異なる波長(λ1、λ2)の光の第1偏光の進行方向を一致させ、異なる波長(λ1、λ2)の光の第2偏光の進行方向を一致させることができる。一方の波長を不可視光(テラヘルツ波)とし、これに連続しない帯域に位置する他方の波長を可視光(モニタ光))とすれば、同軸上で偏光ビームスプリッタAに入力された不可視光と可視光は、回折手段の出射面上では、同一の方向に進むことになる。したがって、可視光の位置をモニタすることにより、不可視光の大体の位置をモニタすることができる。
ここで、回折手段Bは、所望の波長の光の回折現象を利用するため、ウォラストンプリズムに比べると、小型で偏向を行うことができる。
偏光ビームスプリッタAの構造について更に説明する。
本例の偏光ビームスプリッタAは、ウォラストンプリズムであり、第1偏光と第2偏光を鋭角で分離する。詳説すれば、偏光ビームスプリッタAは、光の伝達経路に沿って、第1プリズムブロックA1と、第2プリズムブロックA2とを備えており、第1プリズムブロックA1の光学軸(c軸)はY軸に平行であり、第2プリズムブロックA2の光学軸(c軸)はX軸に平行である。
光学構造100への入射時において、第1偏光は、電界の振動方向がY軸に平行な直線偏光であり、第2偏光は、電界の振動方向がX軸に平行な直線偏光である。
最初の第1プリズムブロックA1に、光が入射した場合、第1偏光の振動方向と光学軸は平行であるため異常光であるが、これらのブロックの接合面を超えて、第2プリズムブロックA2内に入射すると、第1偏光の振動方向と光学軸は垂直となり常光として伝播する。
一方、最初の第1プリズムブロックA1に、光が入射した場合、第2偏光の振動方向と光学軸は垂直であるため常光であるが、これらのブロックの接合面を超えて、第2プリズムブロックA2内に入射すると、第2偏光の振動方向と光学軸は平行となり異常光として伝播する。
入力光が、偏光ビームスプリッタA内の接合面を超えた場合、これを構成するプリズムブロックの常光に対する屈折率が、異常光に対する屈折率よりも大きいとすると、常光は、接合面の法線に近づく方向に曲がり、異常光は、接合面の法線から離れる方向に曲がる。このように、偏光ビームスプリッタAにより、同一の波長の入力光が、偏光方位に応じて、別の方向に進むように、分離される。
偏光ビームスプリッタAにおける光の進行方向の偏向量は、(1)YZ平面内において、第1プリズムブロックA1と第2プリズムブロックA2の接合面が、XY平面と成す角度θ、(2)第1プリズムブロックA1及び第2プリズムブロックA2の材料、(3)第1プリズムブロックA1及び第2プリズムブロックA2の光学軸の方向に依存する。
本例では、θ=60°、第1及び第2プリズムブロックの材料=水晶である。第1プリズムブロックA1の光入射面(XY平面)は(11−20)面であり、第2プリズムブロックA2の光出射面(XY平面)は(11−20)面に対向する面である。なお、ウォラストンプリズムの材質が水晶、サファイアなどの三方晶系の結晶の場合は、例えば入射面はXY面と平行な面とし、Y軸に平行なc軸と有するプリズムと、X軸に平行なc軸を有するプリズムを上述のように接合すると、偏光分離が可能となる。
偏光ビームスプリッタAの光入射面及び光出射面は、共にXY平面に平行であり、この光出射面と、次段の回折手段Bの光入射面が接合する。これらは物理的に接触していてもよいし、離間させることも可能である。
次に、回折手段Bについて説明する。
図4は、回折格子による回折について説明する図である。
回折手段Bの光透過領域は単一パターンを構成している(図5参照)。
第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光、第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光、第1入力光(第1波長λ1)の第2偏光、及び、第2入力光(第2波長λ2)の第2偏光、の全てが、回折手段Bの単一パターンに入射するように配置されている。なお、第1波長λ1はテラヘルツ波であり、第2波長λ2は可視光であるため、λ2<λ1である。
なお、図5(b)に示すように、単一パターンのピッチtは、光透過領域RのY軸方向の中心位置間の距離で規定される。
図4のように各波長の光の入射角と出射各を設定する。
この場合、第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光の回折手段Bへの入射角α11、出射角β11、第1入力光(第1波長λ1)の第2偏光の回折手段Bへの入射角α12、出射角β12、第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光の回折手段Bへの入射角α21、出射角β21、第2入力光(第2波長λ2)の第2偏光の回折手段Bへの入射角α22、出射角β22は、m11、m12、m21、m22を任意の自然数とすると、以下の関係式を満たしている。
|sinα11−sinβ11|≠m11λ1/t、
|sinα12−sinβ12|≠m12λ1/t、
|sinα21−sinβ21|=m21λ2/t、
|sinα22−sinβ22|=m22λ2/t
この例では、第1波長λ1は回折条件を満たさないため偏向せず、第2波長λ2は回折条件を満たすため偏向し、波長の異なる第1偏光同士、及び、波長の異なる第2偏光同士の進行方向を一致させることができる。すなわち、β11=β21、β12=β22である。なお、波長λの光が、入射角α、出射角βで回折手段に入力される場合、mを自然数とすると、ピッチtに対して、|sinα−sinβ|=mλ/tが光が強め合う回折条件である。
図5は、回折手段B(回折格子)の平面図(a)及び、この回折格子をY−Y矢印で切断した断面構成を示す図(b)である。
この回折格子は、X軸方向に沿って延びた光透過領域Rを複数備えており、複数の光透過領域Rはストライプを構成している。光透過領域R間の領域は、凹部になっており、回折格子においては、当該凹部内は、粗面化等の光拡散処理を行うか、或いは、同図(b)に示すように、遮光材料Sを配置し、光ブロック領域が形成されている。なお、ここでいう光は、テラヘルス波及び可視光である。なお、回折格子では、隣り合う光透過領域R(スリット)間の光路差が波長のちょうど整数倍になるところに明線ができ、波長の整数倍に半波長足したようになるところに暗線ができる。
図6は、第2実施形態に係る光学構造を示す図である。
この光学構造100においては、偏光ビームスプリッタAと回折手段Bとは、接合面を有することなく一体化しており、図6の光学構造100は、かかる点においてのみ、図3に示したものと異なり、その他の点は同一である。
この構成の場合、回折手段Bとウォラストンプリズムを接着する必要がなく、回折手段と偏光ビームスプリッタと間の接着時の角度ずれを抑制し、接着剤や部材の屈折率差に起因した光の損失などを抑える効果がある。回折手段Bは回折格子であり、その構造は上述の通りである。
図7は、第3実施形態に係る光学構造を示す図である。
この光学構造100においては、第1回折手段B1と第2回折手段B2とを備えており、本例の場合、それぞれの回折手段の構造は、図5に示したものと同一である。詳説すれば、回折手段Bは、複数の光透過領域Rの一部分から構成される第1パターンを有する第1回折手段B1と、複数の光透過領域の別の一部分から構成される第2パターンを有する第2回折手段とを備えている。第1回折手段B1と第2回折手段B2は、接触していてもよいし、分離していてもよく、同一部材に双方のパターンを形成してもよい。
第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光、及び、第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光は、第1回折手段B1に入射するように配置されている。第1入力光(第1波長λ1)の第2偏光、及び、第2入力光(第2波長λ2)の第2偏光は、第2回折手段B2に入射するように配置されている。
第1回折手段B1の第1パターンのピッチt1、第2回折手段の第2パターンのピッチt2に応じて、光の偏向の度合いが独立に変化する。なお、ピッチt1及びピッチt2は、図5(b)におけるtに相当し、それぞれのパターンのピッチは、図5(b)に示すように、光透過領域RのY軸方向の中心位置間の距離で規定される。
図8は、回折格子による回折について説明する図であり、図8のように各波長の光の入射角と出射各を設定する。
第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光の第1回折手段B1への入射角α11、出射角β11、第1入力光(第1波長λ1)の第2偏光の第2回折手段B2への入射角α12、出射角β12、第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光の第1回折手段B1への入射角α21、出射角β21、第2入力光(第2波長λ2)の第2偏光の第2回折手段B2への入射角α22、出射角β22は、m21、m22を任意の自然数とすると、以下の関係式を満たす。
t1≠t2、
|sinα21−sinβ21|=m21λ2/t1、
|sinα22−sinβ22|=m22λ2/t2
この場合、第2入力光の第2波長λ2の第1偏光と第2偏光とは、異なる回折格子に入力されるので、異なる回折条件で制御でき、回折による偏向の角度を容易に調整し、容易に、第1入力光と進行方向の一致を達成することができる。この構造の場合、第1入力光が回折して偏向してもよい。
図9は、第4実施形態に係る光学構造を示す図である。
この光学構造100においては、図7の第1回折手段B1及び第2回折手段B2の構造を、それぞれ第1空間光変調器B1’及び第2空間光変調器B2’としたものであり、その他の構造及び作用効果は、図9に示したものと同一であるが、空間光変調器では、光透過領域を制御装置CONTから入力される制御信号によって形成できる点が異なる。
一例としての空間光変調器は、液晶層の両面に透明電極を設け、その外側を一対のλ/4板で挟んだものであり、透明電極を介して液晶層に印加する電圧(制御信号)により、λ/4板を透過できる光の透過特性が変化する。
空間光変調器では、様々な光透過パターンを形成することができるので、出力される光の状態をモニタしながら、回折状態の微調整を行うことができ、また、異なるパターンを形成して、別の偏向を行うことも可能である。
以上のように、回折手段は、回折格子又は空間光変調器とすることができる。回折格子は容易に入手できる部品であるため製造が簡単であり、また、空間光変調器は、所望の回折パターンを入力信号に応じて形成することができるため、所望の偏向を行うことができる。
また、空間光変調器とすることで、回折角、回折効率を調整することができる。このとき、第1空間光変調器B1’と、第2空間光変調器B2’の液晶の配向は同一ではなく、常光線の偏光方向と液晶の向きが一致した領域と、異常光線の偏光方向と液晶の向きが一致した領域に分けることができる。それぞれの領域を各偏光成分が通過することで、偏光状態を入出力の前後で変化させずに、回折させることも可能である。
図10は、第5実施形態に係る光学構造を示す図である。
この光学構造100は、上述のいずれかの光学構造において、回折手段の後段に、出射位置補償器Cを追加して配置したものであり、その他の構成は、上述のものと同一である。
本例の出射位置補償器Cは、一様な単一の材料からなるブロックからなる。このブロックは、Z軸を中心軸とする円柱形状、角柱形状、直方体、或いは平板状等の形状とすることができる。一例では、直方体の誘電体からなるブロックであるとし、光入射面と光出射面は、共に、XY平面に平行であるとする。なお、誘電率は高いほど、屈折率は高くなるため、上記の屈折作用を利用するプリズムブロック及び出射位置補償器は、全て誘電体材料(絶縁体)からなる。
出射位置補償器Cは、前段の回折手段Bの出力面において、距離d1だけ離れて出力された第1偏光の位置と進行方向を補正し、同時に、距離d2だけ離れて出力された第2偏光光の位置と進行方向を補正する(図11参照)。
したがって、第1入力光の第1偏光及び第2入力光の第1偏光の光出射位置と進行方向を一致させ、且つ、第1入力光の第2偏光と、第2入力光の第2偏光の光出射位置と進行方向を一致させることができる。
なお、出射位置補償器Cは、これが複屈折材料からなる場合は、光学軸は、一軸性結晶の場合はZ軸に平行な光学軸のものを用いることが好ましく、複屈折材料でもよいが、二軸性結晶の場合、光学軸を合わせても複屈折が生じ、設計が難しくなる。
また、出射位置補償器Cは、複屈折材料ではなく、全体の体積内の屈折率が均一な材料から構成することも可能である。
本例では、分離角を補償する回折手段B及び出射位置補償器Cを備えているので、これらを備えるアライメント補償器による位置補正が容易となる。アライメント補償器は、異なる波長が別の進行経路を通る点を利用した光路補正手段であり、異なる波長の光が、異なる位置、異なる進行方向で、入力された場合において、その光出射面上での出射位置と進行方向を、一致させている。一方の波長を不可視光(テラヘルツ波)とし、これに連続しない帯域に位置する他方の波長を可視光(モニタ光)とすれば、同軸上で偏光ビームスプリッタに入力された不可視光と可視光は、アライメント補償器の光出射面上では、同一の位置に現れ、同一の方向に進むことになる。したがって、可視光の位置をモニタすることにより、不可視光の位置を更に正確にモニタすることができる。
図11は、図10に示す回折手段B及び出射位置補償器Cを拡大して示す図である。
第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光は、回折手段Bにおいて、Z軸からの分離角θB11(=出射位置補償器Cへの入射角)で偏向して進行する。第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光は、回折手段Bにおいて、Z軸からの分離角θB21(=出射位置補償器Cへの入射角)で偏向して進行する。
第1入力光(第1波長λ1)の第2偏光は、回折手段Bにおいて、Z軸からの分離角θB12(=出射位置補償器Cへの入射角)で偏向して進行する。第2入力光(第2波長λ2)の第2偏光は、回折手段Bにおいて、Z軸からの分離角θB22(=出射位置補償器Cへの入射角)で偏向して進行する。
なお、出射位置補償器Cの光入射面は、XY平面に平行であるため、その法線はZ軸に平行である。したがって、上記Z軸からの分離角は、出射位置補償器Cへの光の入射角に一致する。
これにより、距離d1だけ離間していた第1入力光及び第2入力光の第1偏光は、出射位置補償器Cの光出射面において、同一の位置から出射されることになる。また、出射位置補償器Cの外側は、空気であり、出射位置補償器Cと空気との屈折率差に起因して、第1入力光及び第2入力光の第1偏光は、同一の方向に進行することになる。
また、第1入力光(第1波長λ1)の第1偏光は、回折手段Bと出射位置補償器Cとの接合面(XY平面)において出射角(=Z軸からの分離角)θC11で屈折して進行する。第2入力光(第2波長λ2)の第1偏光は、回折手段Bと出射位置補償器Cとの接合面(XY平面)において出射角(=Z軸からの分離角)θC21で屈折して進行する。
第1入力光(第1波長λ1)の第2偏光は、回折手段Bと出射位置補償器Cとの接合面(XY平面)において出射角(=Z軸からの分離角)θC12で屈折して進行する。第2入力光(第2波長λ2)の第2偏光は、回折手段Bと出射位置補償器Cとの接合面(XY平面)において出射角(=Z軸からの分離角)θC22)で屈折して進行する。
これにより、距離d2だけ離間していた第1入力光及び第2入力光の第2偏光は、出射位置補償器Cの光出射面において、同一の位置から出射されることになる。また、出射位置補償器Cの外側は、空気であり、出射位置補償器Cと空気との屈折率差に起因して、第1入力光及び第2入力光の第2偏光は、同一の方向に進行することになる。
なお、図3に示すように、偏光ビームスプリッタAは、入射面から入力された入力光を、第1偏光(偏光ビームスプリッタからの出力時は常光)と第2偏光(偏光ビームスプリッタからの出力時は異常光)とに分離する。なお、偏光ビームスプリッタAにおける第1偏光と第2偏光の進行方向のなす角度である分離角(第1波長λ1の第1分離角θ1、第2波長λ2の第2分離角θ2)は鋭角である。回折手段Bにおいて、出力光の位置と方向を一致させるため、回折手段Bによる偏向角は、θ2−θ1>θ2’―θ1’を満たしており、分離角の差分が入力前後で小さくなっている。なお、第1波長λ1>第2波長λ2、θ1>θ2である。なお、θ1’及びθ2’等(図3参照)のパラメータは、以下の通りである。
・θ1:
第1入力光が偏光ビームスプリッタAに入力された場合の分離角
・θ2:
第2入力光が偏光ビームスプリッタAに入力された場合の分離角
・θ1’(=θB11+θB12):
第1入力光由来(第1波長λ1)の第1偏光と第2偏光が回折手段Bに入力された場合の回折手段Bにおける分離角
・θ2’(=θB21+θB22):
第2入力光由来(第2波長λ2)の第1偏光と第2偏光が回折手段Bに入力された場合の回折手段Bにおける分離角
また、回折手段Bの光出射面は、以下のパラメータを備えている。
・nB1P:第1波長λ1の第1偏光に対する屈折率
・nB1S:第1波長λ1の第2偏光に対する屈折率
・nB2P:第2波長λ2の第1偏光に対する屈折率
・nB2S:第2波長λ2の第2偏光に対する屈折率
・L1:回折手段Bの光出射面における第1入力光由来(第1波長λ1)の第1偏光と第2偏光との離隔距離
・L2:回折手段Bの光出射面における第2入力光由来(第2波長λ2)の第1偏光と第2偏光との離隔距離
また、出射位置補償器Cは、以下のパラメータを備えている。
・nC1:第1波長λ1に対する屈折率
・nC2:第2波長λ2に対する屈折率
・D:(Z軸方向の)厚み
距離d1のずれ量を出射位置補償器Cにおいて一致させるには、d1は以下の式を満たす。
d1=(D・tanθC21−D・tanθC11
なお、θC11、θC21は、以下の式を満たす。
θC11=sin−1(nB1P・sinθB11)/nC1))である。
θC21=sin−1(nB2P・sinθB21)/nC2))である。
同様に、距離d2のずれ量を出射位置補償器Cにおいて一致させるには、d2は以下の式を満たす。
d2=(D・tanθC22−D・tanθC11
なお、θC12、θC22は、以下の式を満たす。
θC12=sin−1(nB1S・sinθB12)/nC1))である。
θC22=sin−1(nB2S・sinθB22)/nC2))である。
上述のように、出射光の位置と方向を一致させるために、屈折率nB1S、屈折率nB1P、屈折率nB2S、屈折率nB2P、離隔距離L1、離隔距離L2、屈折率nC1、屈折率nC2、及び、厚みDは、以下の関係式を満たしている。
L1−L2=(D・tanθC21−D・tanθC11)+(D・tanθC22−D・tanθC12
なお、θC11、θC21,θC12、θC22は、以下の式を満たす。
θC11=sin−1(nB1P・sinθB11)/nC1))
θC21=sin−1(nB2P・sinθB21)/nC2))
θC12=sin−1(nB1S・sinθB12)/nC1))
θC22=sin−1(nB2S・sinθB22)/nC2))
なお、上述のように、偏光ビームスプリッタAにおける光の進行方向の偏向量(分離角)は、(1)YZ平面内において、第1プリズムブロックA1と第2プリズムブロックA2の接合面が、XY平面と成す角度θ、(2)第1プリズムブロックA1及び第2プリズムブロックA2の材料(屈折率)、(3)第1プリズムブロックA1及び第2プリズムブロックA2の光学軸の方向に依存する。
光学軸の方向が、上述の通りであり、偏光ビームスプリッタAの材料が水晶、回折手段Bが回折格子であって、材料が水晶、ピッチtが30μm、第1波長の波長が300μm、第2波長の波長が633nmの場合、上述の距離L1,L2の離隔を伴って、第1偏光と第2偏光がそれぞれほぼ同一の方向に進行するためには、以下の関係式を満たす。
L1−L2=(D・tanθC21−D・tanθC11)+(D・tanθC22−D・tanθC12
なお、θC11、θC21,θC12、θC22は、以下の式を満たす。
θC11=sin−1(nB1P・sinθB11)/nC1))
θC21=sin−1(nB2P・sinθB21)/nC2))
θC12=sin−1(nB1S・sinθB12)/nC1))
θC22=sin−1(nB2S・sinθB22)/nC2))
上記光学構造においては、偏光ビームスプリッタA及び回折手段Bは、それぞれウォラストンプリズムから構成されている。この構造の場合、ウォラストンプリズムは、市場で容易に入手することができるので、組み立てが容易となるという利点がある。
図12は、実施形態に係る光学構造を示す図である。
本例では、出射位置補償器CのZ軸方向長を長くしたものである。また、上記では、回折手段Bにおいて、第2入力光の分離角が拡大するように偏向した後、出射位置補償器Cにより、出射位置を補正したが、本例では、回折手段Bにおいて、第1入力光の分離角が縮小するように偏向して、出射位置補償器Cにより、出射位置を補正した構成である。このような構成であっても、各偏光毎の出射光の方向と位置を一致させることができる。
なお、上記の図5においては、回折手段Bとして、ストライプ状のパターンを有する回折格子を示したが、その他のパターンを用いることができる。
図13は、その他の回折格子の平面図(a)及び、この回折格子をY−Y矢印で切断した断面構成を示す図(b)である。
この回折格子は、Z軸を中心とする円環状の光透過領域Rを複数備えており、複数の光透過領域Rは同心円群を構成している。光透過領域R間の領域は、凹部になっており、回折格子においては、当該凹部内は、粗面化等の光拡散処理を行うか、或いは、同図(b)に示すように、遮光材料Sを配置し、光ブロック領域が形成されている。なお、ここでいう光は、テラヘルス波及び可視光であり、上記の回折格子として適用することができる。
なお、ウォラストンプリズムと回折格子を接触させる場合の接着は、屈折率差による損失を抑えるために、光学的カップリング剤を使用することができる。
また、テラヘルツ波としては、波長300μm(1THz)、可視光としては、波長633nmのものを例示的に用いることができる。上記では、2波長としたが、入力光の波長数は2波長以上でもよい。
ウォラストンプリズムの材質は、一軸性結晶または二軸性結晶、その他複屈折を有する材質である必要があり、例えば水晶、MgF,KDP,KTP,LiNbO,LiTaO,KNbO,サファイア、LBO,CLBO,AgGaS,AgGaSe,ZGP,GaN,BBO、TiO2、方解石、ポリカーボネートなどが適用可能である。
回折格子の材質としては水晶、サファイア、MgF,KDP,KTP,LiNbO,LiTaO,KNbO,LBO,CLBO,AgGaS,AgGaSe,ZGP,GaN,BBO、TiO、方解石、アクリル、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、シリコン、ゲルマニウム、MgOなどが適用可能である。
出射位置補償器Cの材質は、一軸性結晶又は二軸性結晶に限らず、等方性などの他の結晶のほか、非晶質でもよい。したがって、出射位置補償器Cの材料としては、水晶、サファイア、MgF,KDP,KTP,LiNbO3,LiTaO,KNbO,LBO,CLBO,AgGaS,AgGaSe,ZGP,GaN,BBO、TiO、方解石、アクリル、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、シリコン、ゲルマニウム、MgOなどが適用可能である。
なお、偏光分離を行う偏光ビームスプリッタとしては、サヴァール板、偏光分離板、ノマルスキープリズムなども適用することができる。
以上、説明したように、回折手段B及び出射位置補償器Cは、最初の偏光ビームスプリッタAから出力された異なる波長の第1偏光と第2偏光の進行方向と出射位置を一致させるが、構造としては、最初に、回折手段Bによって、異なる波長毎の分離角を近づけ、その後段で、第1偏光と第2偏光に対して、一例としては等方性の屈折率分布を有する出射位置補償器により、出射位置を一致させる構造を用いることができる。この構造の場合、各パラメータを独立して制御できるので、設計が容易となるという利点がある。
以上、説明したように、上述の光学構造100は、入射面から入力された入力光を、第1偏光と第2偏光とに分離する偏光ビームスプリッタAであって、第1偏光と前記第2偏光の進行方向のなす角度である分離角が鋭角である偏光ビームスプリッタAと、偏光ビームスプリッタAの後段に配置され、所定ピッチで離間した複数の光透過領域を有する回折手段Bとを備えている。所定ピッチの回折手段Bを用いることにより、不可視光をモニタにしつつ、ウォラストンプリズムに比べて小型で偏向を行うことができ、様々な分野への応用が期待される。例えば不可視であるテラヘルツ波の伝搬経路を、可視光によって確認することができ、光軸調整などが容易になる。上記光学構造は、セキュリティ検査装置や、テラヘルツ波微分干渉イメージングなど、様々な装置に適用することができる。
A…偏光ビームスプリッタ、B…回折手段(回折格子、空間光変調器)、C…出射位置補償器。

Claims (2)

  1. 入射面から入力された入力光を、第1偏光と第2偏光とに分離する偏光ビームスプリッタであって、前記第1偏光と前記第2偏光の進行方向のなす角度である分離角が鋭角である該偏光ビームスプリッタと、
    前記偏光ビームスプリッタの後段に配置され、所定ピッチで離間した複数の光透過領域を有する回折格子と、
    を備え、
    第1波長λ1を有する第1入力光が前記偏光ビームスプリッタに入力され、
    第2波長λ2を有する第2入力光が前記偏光ビームスプリッタに入力された場合、
    前記回折格子の前記所定ピッチは、
    第1波長λ1は、前記回折格子の回折条件を満たさず、
    第2波長λ2は、前記回折格子の回折条件を満たし、
    前記第1入力光の第1偏光と前記第2入力光の第1偏光の進行方向が一致し、
    前記第1入力光の第2偏光と前記第2入力光の第2偏光の進行方向が一致する、
    ように設定され
    前記偏光ビームスプリッタと前記回折格子とは、接合面を有することなく一体化している、
    ことを特徴とする光学構造。
  2. 前記回折格子の前記光透過領域は単一パターンを構成し、
    前記第1入力光の第1偏光、
    前記第2入力光の第1偏光、
    前記第1入力光の第2偏光、及び、
    前記第2入力光の第2偏光、の全てが、前記回折格子の前記単一パターンに入射するように配置され、
    λ2<λ1であり、
    前記単一パターンの前記所定ピッチt、
    前記第1入力光の第1偏光の前記回折格子への入射角α11、出射角β11
    前記第1入力光の第2偏光の前記回折格子への入射角α12、出射角β12
    前記第2入力光の第1偏光の前記回折格子への入射角α21、出射角β21
    前記第2入力光の第2偏光の前記回折格子への入射角α22、出射角β22
    は、m11、m12、m21、m22を任意の自然数とすると、
    以下の関係式:
    |sinα11−sinβ11|≠m11λ1/t、
    |sinα12−sinβ12|≠m12λ1/t、
    |sinα21−sinβ21|=m21λ2/t、
    |sinα22−sinβ22|=m22λ2/t、
    を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光学構造。
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