JP6968764B2 - 真空開閉器及びその製造方法 - Google Patents

真空開閉器及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6968764B2
JP6968764B2 JP2018148324A JP2018148324A JP6968764B2 JP 6968764 B2 JP6968764 B2 JP 6968764B2 JP 2018148324 A JP2018148324 A JP 2018148324A JP 2018148324 A JP2018148324 A JP 2018148324A JP 6968764 B2 JP6968764 B2 JP 6968764B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating cylinder
fixed
coil spring
movable
cushioning material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018148324A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020024839A (ja
Inventor
靖章 中山
隆 佐藤
将人 小林
幸三 田村
裕己 田井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd
Priority to JP2018148324A priority Critical patent/JP6968764B2/ja
Priority to PCT/JP2019/017192 priority patent/WO2020031437A1/ja
Publication of JP2020024839A publication Critical patent/JP2020024839A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6968764B2 publication Critical patent/JP6968764B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H33/00High-tension or heavy-current switches with arc-extinguishing or arc-preventing means
    • H01H33/60Switches wherein the means for extinguishing or preventing the arc do not include separate means for obtaining or increasing flow of arc-extinguishing fluid
    • H01H33/66Vacuum switches
    • H01H33/662Housings or protective screens

Landscapes

  • High-Tension Arc-Extinguishing Switches Without Spraying Means (AREA)

Description

本発明は、固体絶縁形の真空開閉器及びその製造方法に関するものである。
固体絶縁形の真空開閉器は、遮断部を内包する真空容器の周囲を固体絶縁物で覆い、絶縁性能を強化した開閉器である。しかし、真空容器を構成する絶縁筒の端部は電界が集中する可能性があり、絶縁破壊が起こりやすい部分でもあり、その周囲(絶縁筒の端部)を固体絶縁物で覆ったとしても、絶縁破壊の懸念が残る。
このような問題に対して、特開2010−10008号公報(特許文献1)がある。特許文献1には、絶縁筒を含んで構成された真空容器内に固定電極リードと可動電極リードとが対向配置され、各電極リードの内端にそれぞれ固定電極と可動電極とが取り付けられ、絶縁筒の両端を気密封止するために、絶縁筒の両端は固定電極側端板および可動電極側端板で固着され、絶縁筒の内周面の汚損防止のために両電極を囲む中央シールドが絶縁筒内に設けられ、絶縁筒と各電極側端板の接着部の電界緩和のために接着部を覆うように内部端部シールドと外部端部シールドとが各電極側端板と同心円状に真空容器の内部と外部とに設けられ真空容器が構成されることが記載されている(要約参照)。
また、特開2010−40347号公報(特許文献2)がある。特許文献2には、固定電極と、固定電極に対向する可動電極と、端板及び端板との接合面に金属焼付け面を有する絶縁筒とから構成され、固定電極及び可動電極を内部に収納する真空容器と、真空容器の外側にモールドされる固体絶縁樹脂と、端板と絶縁筒の金属焼付け面とに接し、端板の外周に配置される第1のコイルバネと、第1のコイルバネと接触し、絶縁筒の金属焼付け面の角部を覆うように絶縁筒の外周に配置される第2のコイルバネとを備え、端板と絶縁筒の金属焼付け面及び第1のコイルバネと第2のコイルバネとは電気的に接続されることが記載されている(要約参照)。
特開2010−10008号公報 特開2010−40347号公報
特許文献1及び特許文献2には、絶縁筒の端部における電界の集中を緩和し、絶縁破壊を防止する真空スイッチギア及び真空開閉器が記載されている。しかし、特許文献1及び特許文献2に記載される真空スイッチギア及び真空開閉器は、端板と固体絶縁物との間に緩衝材を有するものではなく、外部端板シールド(特許文献1参照)や第1のコイルばね(特許文献2参照)は、固体絶縁物に覆われている。
そこで、本発明は、固体絶縁形の真空開閉器の絶縁弱点部である絶縁筒の端部の三重点における電界の集中を緩和し、絶縁信頼性を向上させると共に、機械的強度を向上させる固体絶縁形の真空開閉器を提供する。
上記課題を解決するため、本発明の真空開閉器は、固定電極と、固定電極に対向する可動電極と、固定電極及び可動電極の周囲に形成される絶縁筒(固定側絶縁筒又は可動側絶縁筒)と、絶縁筒の軸方向の端部(固定側端部又は可動側端部)に接し、絶縁筒を軸方向から覆う端板(固定側端板又は可動側端板)と、絶縁筒及び端板の外側を覆う緩衝材と、緩衝材の外側を覆う固体絶縁物と、を有し、絶縁筒の端部と端板とに接し、絶縁筒の外側を覆う緩衝材及び端板の外側を覆う緩衝材によってその一部分が覆われている第1のコイルばねと、第1のコイルばねの緩衝材に覆われていない部分に接し、絶縁筒と緩衝材を介して対向するように形成されている第2のコイルばねと、を有する。
本発明によれば、固体絶縁形の真空開閉器の絶縁弱点部である絶縁筒の端部の三重点における電界の集中を緩和し、絶縁信頼性を向上させると共に、機械的強度を向上させる固体絶縁形の真空開閉器を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
本実施例の真空開閉器の全体構成を示す説明図である。 本実施例の真空開閉器の第1のコイルばねの取り付け方を示す説明図である。 本実施例の真空開閉器の緩衝材が形成される範囲を示す説明図である。 本実施例の真空開閉器の第2のコイルばねの取り付け方を示す説明図である。 本実施例の真空開閉器の等電位線分布を示す説明図である。
以下、本発明の実施例について、図面を用いて説明する。なお、同一の構成には、同一の符号を付し、説明が重複する場合には、その説明を省略する場合がある。
図1は、本実施例の真空開閉器の全体構成を示す説明図である。
本実施例に記載する真空開閉器1は、固定電極2及び固定電極2に対向する可動電極3を有する。
そして、固定電極2及び可動電極3の周囲には、絶縁筒(7A及び7B)が形成される。固定電極2の周囲に形成される絶縁筒が固定側絶縁筒7Aであり、可動電極3の周囲に形成される絶縁筒が可動側絶縁筒7Bである。
固定側絶縁筒7Aの軸方向の固定側端部に接し、固定側絶縁筒7Aを軸方向から覆う固定側端板11と、可動側絶縁筒7Bの軸方向の可動側端部に接し、可動側絶縁筒7Bを軸方向から覆う可動側端板12と、を有する。
固定側絶縁筒7A、可動側絶縁筒7B、固定側端板11、及び可動側端板12の外側を覆う緩衝材13と、緩衝材13の外側を覆う固体絶縁物14と、を有する。
さらに、固定側絶縁筒7Aの固定側端部(後述する金属焼き付け部)と固定側端板11とに電気的に接し、緩衝材13にその一部分が覆われている第1のコイルばね21と、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に電気的に接し、固定側絶縁筒7Aと緩衝材13を介して対向するように形成されている第2のコイルばね22と、を有する。
同様に、可動側絶縁筒7Bの可動側端部(後述する金属焼き付け部)と可動側端板12とに電気的に接し、緩衝材13にその一部分が覆われている第1のコイルばね21と、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に電気的に接し、可動側絶縁筒7Bと緩衝材13を介して対向するように形成されている第2のコイルばね22と、を有する。
つまり、固定側絶縁筒7Aと、可動側絶縁筒7Bと、固定側絶縁筒7Aの軸方向の固定側端部に連結され、固定側絶縁筒7Aより肉厚の薄い金属製の固定側端板11と、可動側絶縁筒7Bの軸方向の可動側端部に連結され、可動側絶縁筒7Bより肉厚の薄い金属製の可動側端板12と、とから真空容器が構成され、真空容器の内部は高い真空状態(0.1Pa以下)に保たれる。緩衝材13はこうした真空容器の周囲を覆うように形成される。
真空容器の内部には、固定電極2と固定電極2と対向して軸方向に可動する可動電極3とが配置される。固定電極2は、真空容器を構成する固定側端板11を軸方向に連通する固定側電極棒8の先端に保持され、可動電極3は、真空容器を構成する可動側端板12を軸方向に連通する可動側電極棒9の先端に保持される。
可動側電極棒9において、軸方向で可動電極3が保持されている端部とは逆側の端部には、可動側導体(図示なし)が接続されており、母線側又は負荷側の一方と電気的に接続される。また、固定側電極棒8において、軸方向で固定電極2が保持されている端部とは逆側の端部には、固定側導体(図示なし)が接続されており、母線側又は負荷側の他方と電気的に接続される。
可動側電極棒9は、操作器(図示なし)によって、軸方向(図1では上下方向)に動作して、可動電極3を動かし、固定電極2と可動電極3との接離を実施する。
また、可動側電極棒9において、軸方向で可動電極3が保持されている端部とは逆側の周囲には、可動側端板12によって保持されるガイド10が配置されており、これにより可動側電極棒9は動作方向である軸方向に対して軸ずれすることなく、円滑な上下動作を実施することができる。
可動側電極棒9が、軸方向に上下動作を実施しても、真空容器の内部の真空状態が維持できるように可動側電極棒9の周囲には、可動側端板12に支持されるベローズ5が配置されている。
ベローズ5の周囲には、開閉動作時に電極間(固定電極2と可動電極3との間)で発生するアークにより飛散した金属微粒子がベローズ5に付着するのを防止し、ベローズ5の端部の電界集中を緩和するため、ベローズシールド6が可動側電極棒9に支持されて配置されている。
また、固定電極2及び可動電極3の周囲には、開閉動作時に電極間で発生するアークに飛散した金属微粒子が真空容器の内面に付着して絶縁性能を低下させるのを防止するため、アークシールド4が配置され、固定側絶縁筒7Aおよび可動側絶縁筒7Bに支持されている。
真空容器の外側は、ゴム製の緩衝材13により覆われ、更にその外側は、エポキシ樹脂等の固体絶縁物14により覆われている。緩衝材13は、セラミックス製の固定側絶縁筒7Aやセラミックス製の可動側絶縁筒7B、および、銅やステンレス鋼等の金属製の固定側端板11や銅やステンレス鋼等の金属製の可動側端板12と、固体絶縁物14との熱収縮率の違いに基づく応力集中の緩和を図るために設置される。
このため、緩衝材13は、固定側絶縁筒7Aや可動側絶縁筒7Bおよび固定側端板11や可動側端板12と固体絶縁物14との間の熱応力緩和の役割を果たす素材、例えば、ゴムのような弾性材料が好ましい。
そして、固定側端板11と固体絶縁物14との間、可動側端板12と固体絶縁物14との間にも、緩衝材13を設置することが好ましい。これにより、機械的強度を向上させることができる。
固定側絶縁筒7Aと固定側端板11との接合面(固定側絶縁筒7Aの軸方向の固定側端部における固定側端板11と接する面)、および、可動側絶縁筒7Bと可動側端板12との接合面(可動側絶縁筒7Bの軸方向の可動側端部における可動側端板12と接する面)には、金属製の固定側端板11および金属製の可動側端板12との接合を図るため、金属との接合の相性が良い金属焼付け(メタライズ)が施され、金属焼き付け部が形成されている。
この接合部(固定側絶縁筒7Aの軸方向の固定側端部の接合面と固定側端板11とが接触している部分、および、可動側絶縁筒7Bの軸方向の可動側端部の接合面と可動側端板12とが接触している部分)、つまり金属焼き付け部は、三つの物質の境界となることから三重点(トリプルジャンクション)となり、絶縁破壊の要因となる電子放出のしやすい箇所である。このため、この接合部に強い電界がかからないようにするための対策が必要となる。
本実施例では、固定側絶縁筒7Aの固定側端部(金属焼き付け部)と固定側端板11とに接し、緩衝材13にその一部分が覆われている第1のコイルばね21と、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に接し、固定側絶縁筒7Aと緩衝材13を介して対向するように形成されている第2のコイルばね22と、を有し、同様に、可動側絶縁筒7Bの可動側端部(金属焼き付け部)と可動側端板12とに接し、緩衝材13にその一部分が覆われている第1のコイルばね21と、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に接し、可動側絶縁筒7Bと緩衝材13を介して対向するように形成されている第2のコイルばね22と、を有する。
つまり、本実施例では、端板(固定側端板11又は可動側端板12)と固体絶縁物14との間にも緩衝材13を有すると共に、この緩衝材13により第1のコイルばね21の一部が覆われていることが特徴である。そして、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に電気的に接するように第2のコイルばね22を有し、この第2のコイルばね22は絶縁筒(固定側絶縁筒7A又は可動側絶縁筒7B)と緩衝材13を介して対向するように形成されていることが特徴である。これにより、絶縁筒の端部の三重点(接合部)における電界の集中を緩和し、絶縁信頼性を向上させることができる。
このように本実施例では、絶縁筒と端板との接合部である金属焼付け部の外側の角部に集中する電界を緩和するため、この角部を覆うように金属製の第1のコイルばね21及び金属製の第2のコイルばね22が配置されている。
本実施例では、第1のコイルばね21は、その一部分が緩衝材13の外側に延在して形成され、他の部分で絶縁筒と端板との接する。そして、第2のコイルばね22は、第1のコイルばね21と緩衝材13とに接し、固体絶縁物14に覆われている。
なお、緩衝材13は、絶縁筒の周囲(外側)に形成される緩衝材13の厚さより、端板の周囲(外側)(特に、軸方向に対して半径方向の外側)に形成される緩衝材13の厚さのほうが厚く形成される。また、第1のコイルばね21のコイル平均径は、端板の周囲(外側)に形成される緩衝材13の厚さより大きい必要がある。
このように本実施例では、端板と絶縁筒との境界に形成される絶縁弱点部である三重点における絶縁性能の低下の懸念を払拭し、絶縁信頼性を向上させることができる。
そして、本実施例によれば、固体絶縁形の真空開閉器の絶縁弱点部である三重点の電界を緩和することができ、絶縁信頼性を向上させ、また、真空容器と固体絶縁物との間に緩衝材13を形成することにより、機械的強度を向上させることができる。
図2は、本実施例の真空開閉器の第1のコイルばねの取り付け方を示す説明図である。
第1のコイルばね21の配置の仕方(取り付け方)について、以下、説明する。なお、真空容器の固定側に第1のコイルばね21を配置する方法について説明するが、真空容器の可動側についても同様の方法で第1のコイルばね21を配置することができるため、真空容器の可動側については説明を省略する。
図2は、固定側絶縁筒7Aや固定側端板11が、緩衝材13や固体絶縁物14で覆われる前の状態を示している。つまり、固定電極2の周囲に形成される固定側絶縁筒7A(可動電極3の周囲に形成される可動側絶縁筒7B)と、固定側絶縁筒7Aの軸方向の固定側端部に接し、固定側絶縁筒7Aを軸方向から覆う固定側端板11(可動側絶縁筒7Bの軸方向の可動側端部に接し、可動側絶縁筒7Bを軸方向から覆う可動側端板12)と、から真空容器を形成する状態を示している。
この状態で、固定側絶縁筒7Aの端部(固定側端部)と固定側端板11の端部側面との両方に接触するように第1のコイルばね21を巻きつけ、第1のコイルばね21を形成する。
このとき、第1のコイルばね21の自然長さを、固定側端板11の外側円周長より短くすることにより、第1のコイルばね21には真空容器の中心軸方向に収縮力が働き、固定側絶縁筒7Aの端部と固定側端板11の端部側面との二か所で第1のコイルばね21を支持することができ、その位置から容易に動かなくなる。
このように第1のコイルばね21を配置した場合、第1のコイルばね21が接する固定側絶縁筒7Aの端部(金属焼き付け部)は、メタライズ処理されていることから金属であり、また、固定側端板11も金属であることから、第1のコイルばね21、固定側絶縁筒7Aの端部、固定側端板11は電気的に接続され、いずれも同電位となる。
これにより、第1のコイルばね21は、電気的シールドの役割を果たし、固定側端板11と固定側絶縁筒7Aとにより形成される三重点に、強い電界がかからないようになる。
なお、第1のコイルばね21の接着性をより向上させるためには、第1のコイルばね21が固定側絶縁筒7Aの端部及び固定側端板11の端部側面に接する箇所に導電性接着剤を塗布すると良い。
また、第1のコイルばね21は、その両方の端部をフック状に加工してリング状に形成してもよく、一端をテーパー状(円錐状)に加工し、他の一端に挿入するようにしてリング状を形成してもよい。このように、第1のコイルばね21の両方の端部を接着することができる。
図3は、本実施例の真空開閉器の緩衝材が形成される範囲を示す説明図である。
緩衝材13の塗布方法について、以下、説明する。なお、真空容器の固定側についてのみ図示して説明するが、真空容器の可動側についても同様の方法で緩衝材13を塗布することができるため、真空容器の可動側については説明を省略する。
図3は、固定側絶縁筒7Aや固定側端板11が、緩衝材13で覆われた状態を示している。つまり、固定側絶縁筒7A(可動側絶縁筒7B)、固定側端板11(可動側端板12)の外側及び第1のコイルばね21の一部分を覆うように緩衝材13を形成する。
緩衝材13は、刷毛やスプレーによる塗布や真空容器よりも大きい型を用いた注型によって、真空容器の周囲に配置される。緩衝材13は、真空脱泡することにより緩衝材13の内部に含まれる空気を抜き、部分放電の原因となる微小空隙(ボイド)が形成されるのを防止する。緩衝材13が真空容器(固定側端板11及び固定側絶縁筒7A)を覆う範囲は、固定側端板11と固定側絶縁筒7Aの全周に渡る。ただし、第1のコイルばね21が固定側端板11と接している部分とは反対側の一部分は、緩衝材13の表層面から露出するように形成する。
つまり、第1のコイルばね21は、固定側絶縁筒7Aの固定側端部と固定側端板11とに接し、緩衝材13にその一部分が覆われるように形成される。緩衝材13は、第1のコイルばね21の一部分を覆うように形成される。
図4は、本実施例の真空開閉器の第2のコイルばねの取り付け方を示す説明図である。
第2のコイルばね22の配置の仕方(取り付け方)について、以下、説明する。なお、真空容器の固定側に第2のコイルばね22を配置する方法について説明するが、真空容器の可動側についても同様の方法で第2のコイルばね22を配置することができるため、真空容器の可動側については説明を省略する。
第2のコイルばね22は、緩衝材13から露出した第1のコイルばね21と緩衝材13との両方に接触するように巻きつける。巻きつける位置は、固定側端板11と接合されている固定側絶縁筒7Aの端部側面の外周を覆う位置とする。
つまり、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に接し、固定側絶縁筒7Aと緩衝材13を介して対向するように第2のコイルばねを形成する。
このとき、第2のコイルばね22の自然長さを、緩衝材13を含む固定側絶縁筒7Aの外側円周長より短くすることにより、第2のコイルばね22には真空容器の中心軸方向に収縮力が働き、第1のコイルばね21と緩衝材13との二か所で第2のコイルばね22を支持することができ、その位置から容易に動かなくなる。
このように第2のコイルばね22を配置した場合、第1のコイルばね21と第2のコイルばね22が電気的に接続され、固定側端板11、第1のコイルばね21、第2のコイルばね22がすべて同電位となる。
これにより、第2のコイルばね22は、電気的シールドの役割を果たし、固定側端板11と固定側絶縁筒7Aとにより形成される三重点に、強い電界がかからないようになる。
なお、第2のコイルばね22の接着性をより向上させる場合には、第2のコイルばね22が第1のコイルばね21に接する箇所に導電性接着剤を塗布すると良い。
また、第2のコイルばね22は、その両方の端部をフック状に加工してリング状に形成してもよく、一端をテーパー状(円錐状)に加工し、他の一端に挿入するようにしてリング状を形成してもよい。このように、第2のコイルばね22の両方の端部を接着することができる。
そして、第2のコイルばね22を巻きつけた真空容器を金型に収容し、エポキシ樹脂等の固体絶縁物14を真空容器と金型との間に流し込む。真空脱泡により固体絶縁物14の内部の空気を抜き、熱硬化させたのちに金型を外し、真空開閉器1が完成する。
つまり、緩衝材13、第1のコイルばね21及び第2のコイルばね22を覆うように固体絶縁物14を形成する。
このように、第2のコイルばね22は、エポキシ樹脂等の固体絶縁物14に覆われることになる。
なお、図2、図3、図4では、真空容器の固定側について製造方法を説明しているが、可動側の製造方法についても固定側の製造方法と同様である。
つまり、真空容器が形成された後、可動側絶縁筒7Bの可動側端部と可動側端板12とに接するように第1のコイルばね21を形成し、固定側絶縁筒7A、可動側絶縁筒7B、固定側端板11、可動側端板12の外側及び第1のコイルばね21の一部分を覆うように緩衝材13を形成し、第1のコイルばね21の緩衝材13に覆われていない部分に接し、可動側絶縁筒7Bと緩衝材13を介して対向するように第2のコイルばね22を形成し、緩衝材13、第1のコイルばね21及び第2のコイルばね22を覆うように固体絶縁物14を形成する。
図5は、本実施例の真空開閉器の等電位線分布を示す説明図である。
第1のコイルばね21および第2のコイルばね22による三重点の電界緩和効果について説明する。図5は、真空開閉器1の電界解析の実施例であり、説明の便宜上、中心軸を示し、右側半分を示している。なお、電極は開局状態であり、固定側電極2に電圧を印可し、可動側電極3を接地電位とした実施例である。
なお、第1のコイルばね21および第2のコイルばね22が配置されている真空容器の固定側について説明するが、真空容器の可動側についても同様であるため、真空容器の可動側については説明を省略する。
ここで、図5に示される無数の線は等電位線を示している。固定側電極2に電圧が印可されているため、固定側電極2と電気的に接続されている固定側端板11、第1のコイルばね21および第2のコイルばね22はすべて同電位である。
電界の強さは等電位線の間隔から知ることができるため、例えば、固定側電極2の角部近傍には複数の等電位線が狭い間隔で分布していることがわかる。このような場合、固定側電極2の角部近傍には強い電界がかかっていると理解できる。
固定側端板11と固定側絶縁筒7Aの接合部である三重点に着目すると、第1のコイルばね21と第2のコイルばね22が配置されていることにより、等電位線が三重点から離れたところに位置しているため、三重点には強い電界はかかっておらず、絶縁破壊に至る可能性を大きく下げることができる。
このように、本実施例に記載する真空開閉器1は、固定側端板11、緩衝材13、固定側絶縁筒7Aが集まる部分において、固体絶縁物14による高い絶縁耐力、緩衝材13の熱応力緩和効果による高い機械的強度、二つのコイルばねによる電気的シールド効果による三重点の電界緩和効果を併せ持つことができる。
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
1 真空開閉器
2 固定電極
3 可動電極
4 アークシールド
5 ベローズ
6 ベローズシールド
7A 固定側絶縁筒
7B 可動側絶縁筒
8 固定側電極棒
9 可動側電極棒
10 ガイド
11 固定側端板
12 可動側端板
13 緩衝材
14 固体絶縁物
21 第1のコイルばね
22 第2のコイルばね

Claims (7)

  1. 固定電極と、前記固定電極に対向する可動電極と、前記固定電極及び前記可動電極の周囲に形成される絶縁筒と、前記絶縁筒の軸方向の端部に接し、前記絶縁筒を軸方向から覆う端板と、前記絶縁筒及び前記端板の外側を覆う緩衝材と、前記緩衝材の外側を覆う固体絶縁物と、を有し、
    前記絶縁筒の端部と前記端板とに接し、前記絶縁筒の外側を覆う緩衝材及び前記端板の外側を覆う緩衝材によってその一部分が覆われている第1のコイルばねと、前記第1のコイルばねの前記緩衝材に覆われていない部分に接し、前記絶縁筒と前記緩衝材を介して対向するように形成されている第2のコイルばねと、
    を有することを特徴とする真空開閉器。
  2. 固定電極と、前記固定電極に対向する可動電極と、前記固定電極の周囲に形成される固定側絶縁筒と、前記可動電極の周囲に形成される可動側絶縁筒と、前記固定側絶縁筒の軸方向の固定側端部に接し、前記固定側絶縁筒を軸方向から覆う固定側端板と、前記可動側絶縁筒の軸方向の可動側端部に接し、前記可動側絶縁筒を軸方向から覆う可動側端板と、前記固定側絶縁筒、前記可動側絶縁筒、前記固定側端板、及び前記可動側端板の外側を覆う緩衝材と、前記緩衝材の外側を覆う固体絶縁物と、を有し、
    前記固定側絶縁筒の固定側端部と前記固定側端板とに接し、前記固定側絶縁筒の外側を覆う緩衝材及び前記固定側端板の外側を覆う緩衝材によってその一部分が覆われている第1のコイルばねと、前記第1のコイルばねの前記緩衝材に覆われていない部分に接し、前記固定側絶縁筒と前記緩衝材を介して対向するように形成されている第2のコイルばねと、
    を有することを特徴とする真空開閉器。
  3. 前記可動側絶縁筒の可動側端部と前記可動側端板とに接し、前記可動側絶縁筒の外側を覆う緩衝材及び前記可動側端板の外側を覆う緩衝材によってその一部分が覆われている第1のコイルばねと、前記第1のコイルばねの前記緩衝材に覆われていない部分に接し、前記可動側絶縁筒と前記緩衝材を介して対向するように形成されている第2のコイルばねと、を有することを特徴とする請求項2に記載の真空開閉器。
  4. 前記固定側絶縁筒の軸方向の固定側端部における前記固定側端板と接する接合面に金属焼き付け部を有し、前記第1のコイルばねが、前記固定側絶縁筒の金属焼き付け部と接することを特徴とする請求項2に記載の真空開閉器。
  5. 前記可動側絶縁筒の軸方向の可動側端部における前記可動側端板と接する接合面に金属焼き付け部を有し、前記第1のコイルばねが、前記可動側絶縁筒の金属焼き付け部と接することを特徴とする請求項3に記載の真空開閉器。
  6. 固定電極の周囲に形成される固定側絶縁筒と、可動電極の周囲に形成される可動側絶縁筒と、前記固定側絶縁筒の軸方向の固定側端部に接し、前記固定側絶縁筒を軸方向から覆う固定側端板と、前記可動側絶縁筒の軸方向の可動側端部に接し、前記可動側絶縁筒を軸方向から覆う可動側端板と、から真空容器を形成し、
    前記固定側絶縁筒の固定側端部と前記固定側端板とに接するように第1のコイルばねを形成し、
    前記固定側絶縁筒、前記可動側絶縁筒、前記固定側端板、前記可動側端板の外側及び前記第1のコイルばねの一部分を覆うように緩衝材を形成し、前記固定側絶縁筒の外側を覆う緩衝材及び前記固定側端板の外側を覆う緩衝材は、前記第1のコイルばねの一部分を覆うように形成され、
    前記第1のコイルばねの前記緩衝材に覆われていない部分に接し、前記固定側絶縁筒と前記緩衝材を介して対向するように第2のコイルばねを形成し、
    前記緩衝材、前記第1のコイルばね及び前記第2のコイルばねを覆うように固体絶縁物を形成すること特徴とする真空開閉器の製造方法。
  7. 前記可動側絶縁筒の可動側端部と前記可動側端板とに接するように第1のコイルばねを形成し、
    前記固定側絶縁筒、前記可動側絶縁筒、前記固定側端板、前記可動側端板の外側及び前記第1のコイルばねの一部分を覆うように緩衝材を形成し、前記可動側絶縁筒の外側を覆う緩衝材及び前記可動側端板の外側を覆う緩衝材は、前記第1のコイルばねの一部分を覆うように形成され、
    前記第1のコイルばねの前記緩衝材に覆われていない部分に接し、前記可動側絶縁筒と前記緩衝材を介して対向するように第2のコイルばねを形成し、
    前記緩衝材、前記第1のコイルばね及び前記第2のコイルばねを覆うように固体絶縁物を形成すること特徴とする請求項6に記載の真空開閉器の製造方法。
JP2018148324A 2018-08-07 2018-08-07 真空開閉器及びその製造方法 Active JP6968764B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018148324A JP6968764B2 (ja) 2018-08-07 2018-08-07 真空開閉器及びその製造方法
PCT/JP2019/017192 WO2020031437A1 (ja) 2018-08-07 2019-04-23 真空開閉器及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018148324A JP6968764B2 (ja) 2018-08-07 2018-08-07 真空開閉器及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020024839A JP2020024839A (ja) 2020-02-13
JP6968764B2 true JP6968764B2 (ja) 2021-11-17

Family

ID=69413439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018148324A Active JP6968764B2 (ja) 2018-08-07 2018-08-07 真空開閉器及びその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6968764B2 (ja)
WO (1) WO2020031437A1 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62124739U (ja) * 1986-01-29 1987-08-07
JP3845534B2 (ja) * 1999-12-01 2006-11-15 株式会社東芝 スイッチギヤ
JP4734384B2 (ja) * 2008-08-06 2011-07-27 株式会社日立製作所 真空開閉器

Also Published As

Publication number Publication date
WO2020031437A1 (ja) 2020-02-13
JP2020024839A (ja) 2020-02-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8178812B2 (en) Insulation of a switchgear device of vacuum cartridge type by insert moulding
JP4729600B2 (ja) 真空スイッチギヤ
JP5718471B2 (ja) 選択的カプセル封じを含むコンパクトな真空遮断器
KR101231639B1 (ko) 진공개폐기 및 진공 스위치 기어
JP5596958B2 (ja) 架空線取合いブッシング
KR100370934B1 (ko) 스위치 기어 및 전력 개폐기
US4296274A (en) High voltage bushing having weathershed and surrounding stress relief collar
CN106133869B (zh) 断路设备
JP2008258021A (ja) 樹脂モールド真空バルブ
JP6968764B2 (ja) 真空開閉器及びその製造方法
CN104835678B (zh) 用于包覆成型的真空断续器的偏转盖
JP2014026854A (ja) 真空開閉器及びそれを用いたスイッチギヤ
JP7143195B2 (ja) 真空バルブ
JP2004362918A (ja) 真空バルブ
CN109564835B (zh) 用于真空开关管的陶瓷绝缘子
JP4481808B2 (ja) 真空開閉装置
JP3758435B2 (ja) 電力開閉器
EP4293696A1 (en) Medium voltage or high voltage equipment
WO2016171047A1 (ja) スイッチギヤ
WO2018138754A1 (ja) 真空バルブ
JP4734384B2 (ja) 真空開閉器
JP7042606B2 (ja) 真空バルブ
JPS61288332A (ja) 真空装置
JP2003203546A (ja) モールド真空開閉器
JPH0393417A (ja) ガス絶縁電気機器の絶縁構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210129

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210928

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211026

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211027

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6968764

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150