JP6966359B2 - 油性固形化粧料 - Google Patents

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本発明は、HLBが9〜15の範囲である、ポリオキシエチレン基を有する脂肪酸グリセリル、融点が61〜75℃のパラフィン、表面処理された酸化チタン、20℃で液状の炭化水素油を含有する油性固形化粧料に関するものであって、該油性固形化粧料を使用時に溶解させ肌に塗布して用いる油性固形化粧料に関し、更に詳細には、べたつかず、なめらかな伸び広がりを有し、洗い流し、製膜性が良好である特徴を有する油性固形化粧料に関するものである。
化粧料の剤型は、水性、油性の区別のみならず、液状から固体状まで様々なものがある。なかでも油性固体状の化粧料は、成型性など形状を工夫するものや、使用性と性状や硬さなどを検討して化粧料の色々なアイテムにすることも可能であり、代表的なものとしては、口紅や、ヘアワックスなどがある。一方、油性固形化粧料には、使用時に溶解させて使用するものもあり、例えば、パック化粧料などがある。パック化粧料は、使用前は固体であり、溶解させて用いることから使用特性にあわせた融点の油を用いることができる。例えば、パラフィンパックと呼ばれるパラフィンを用いた化粧料がある(例えば、特許文献1、2参照)。
パラフィンパックは使用時に皮膚に塗布し、冷却固化させた後、皮膚上から剥がし取ることで、肌になめらか感としっとり感を与えることができる。ネイル業界や医療業界では手や足に用いることが多く、溶融したパラフィンが入った容器に手足を浸漬させることで、手足全体に塗布可能な手法がとられている。しかし、容器に塗布部を浸漬させる方法では顔等の浸漬が困難な部分に使用することができないため、そういった場合は、施術者がハケ等の道具で塗布する方法がとられている。浸漬させる方法が使用できない状況で、特に重要になってくるのがパラフィンの製膜性であり、ハケ等の道具を使用する場合でも綺麗に塗布可能なパラフィンパックが望まれている。
特開2003−286132号公報 特開2001−322924号公報
しかしながら、特許文献1のように無機粉体を含有していないことで、伸び広がりがなめらかでないために、ハケを使用して均一に塗布することが困難である場合があった。また、界面活性剤成分が配合されていないことで、冷却固化させて剥がした後に、水で洗い流してもパラフィン特有のべたつきが残ってしまうという場合があった。また特許文献2のように、使用時のなめらかさの悪さや使用後のべたつきが残ってしまうという場合があった。
すなわち、これらの技術においても、塗布時になめらかに伸び広がらない場合があることや、パラフィンを剥がし取った後に残る油膜感やパラフィン特有のべたつき、パラフィンの融点が高いために、使用途中に凝固し始めるなどの点で満足のいくものは得られていなかった。
かかる実情に鑑み、本発明者は鋭意検討した結果、パラフィンなどの油性成分は、肌への親和性には優れないため、均一に塗り伸ばせないという問題点がある中で、61〜75℃という特定の範囲の融点であるパラフィンが使用時の塗り伸ばしやすさや、肌への浸透感を実感するものとして優れることを見出した。しかしながら、さらに塗り伸ばしやすさを向上させる素材を探索していくと、無機粉体を配合しておくことが好ましく、なかでも酸化チタンがその効果に優れることを見出した。そして、さらには、表面処理をした酸化チタンが特に伸び広がりの良さや、塗り伸ばしやすさに優れるという知見を得た。この酸化チタンを含有することにより、パック使用時に塗布した部分が視覚的にわかりやすくなり、全体にくまなく塗布することが可能となる効果も副次的に得られるものとなった。
また、パラフィンを含む油性固形化粧料中に、このような粉体を安定に配合させるべく、分散剤を検討した結果、HLBが9〜15の範囲である、ポリオキシエチレン基を有する脂肪酸グリセリルを用いれば、粉体の分散性や、使用時のなめらかな伸び広がり、使用後のべたつきや洗い流しを高めることに優れる油性固形化粧料となることを得て、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、次の成分(a)〜(d);
(a)HLBが9〜15の範囲である、ポリオキシエチレン基を有する脂肪酸グリセリル
(b)融点が61〜75℃のパラフィン
(c)表面処理された酸化チタン
(d)20℃で液状の炭化水素油
を含有する油性固形化粧料であって、使用時に溶解させたものを肌に塗布して用いる油性固形化粧料に関するものである。
前記成分(c)が、水酸化アルミニウム、トリエトキシカプリリルシラン、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、ジメチコンから選ばれる表面処理剤で処理された酸化チタンである前記記載の油性固形化粧料に関するものである。
前記成分(a)の脂肪酸の炭素数が8〜18である前記記載の油性固形化粧料に関するものである。
前記成分(b)及び成分(c)の含有質量割合(b)/(c)が、3〜20の範囲である前記記載の油性固形化粧料に関するものである。
さらに成分(e)として、融点76〜82℃の油を含有する前記記載の油性固形化粧料に関するものである。
本発明の油性固形化粧料は、使用時に溶解させたものを肌に塗布して用いるものであるが、使用時にべたつかず、なめらかな伸び広がりを有し、洗い流しが良好であるという特徴を有するものである。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明に用いられる成分(a)のHLBが9〜15の範囲である、ポリオキシエチレン基を有する脂肪酸グリセリルは、脂肪酸グリセリンと酸化エチレンの付加重合によって得られる脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルである。本発明においては、成分(a)は、種々のポリオキシエチレン基と、脂肪酸の組合せがあげられるが、そのHLBが9〜15の範囲ものであり、後述する成分(c)の分散性や、本発明の使用時の伸び広がりに寄与するものである。好ましくは、HLBが9〜13であり、さらに好ましくは、9〜11のものである。
ここで、本発明におけるHLB(Hydphile−Lipophile Balance)とは、親水性−親油性のバランスを示す指標であり、小田・寺村らによる次式で計算されるものである。
HLB=(Σ無機性値/Σ有機性)×10
ここで、Σ無機性値/Σ有機性は、IOB(Inorganic−Organicbalance)と呼ばれ、各種原子及び官能基毎に設定された「無機性値」、「有機性値」に基づいて、界面活性剤等の有機化合物を構成する原子及び官能基の「無機性値」、「有機性値」を積算することにより算出することができる(甲田善生著、「有機概念図−基礎と応用−」、11〜17頁、三共出版、1984年発行参照)。
前述した成分(a)の脂肪酸の鎖長については、特に限定されるものではないが、好ましくは、脂肪酸の炭素数が8〜22であり、より好ましくは、12〜18であり、そしてさらに好ましくは16〜18である。また脂肪酸は、直鎖、分岐、飽和、不飽和のいずれであってもよいが、好ましくは、直鎖飽和型であるものが好ましい。
さらに成分(a)のポリオキシエチレン基の付加モル数としては、特に限定されるものではないが、好ましくは、成分(a)1分子あたり、5〜15モル付加したものであり、より好ましくは、5〜7モル付加したものである。なお、本明細書においては、以後、ポリオキシエチレンを、POEあるいは、E.O.と記載する場合がある。
上記した成分(a)を具体的に例示するならば、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(5E.O.)(HLB=9.5)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(8E.O.)(HLB=10)、イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(15E.O.)(HLB=12)、ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル(7E.O.)(HLB=13.0)、ポリオキシエチレン(カプリル/カプリン)酸グリセリル(7E.O.)(HLB=15)等が挙げられる。
本発明においては、特に限定されるものではないが、これらのPOE鎖が5モルのものが好ましく、脂肪酸はモノステアリン酸が好ましく、POE鎖が5モルであり脂肪酸がモノステアリン酸である組み合わせが最も好ましい。本発明においてはこれらのHLBが9〜15の範囲である脂肪酸POEグリセリルの一種又は二種以上を、適宜組み合わせて用いることができる。特に好ましくは、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(5E.O.)である。市販品としては、ニッコールTMGS−5V(日光ケミカルズ社製)等が挙げられる。
本発明における成分(a)の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは20〜70質量%(以下、単に「%」で示す)であり、より好ましくは、40〜70%であり、そしてさらに好ましくは、60〜70%である。この範囲で用いることにより、使用後の洗い流しの効果で特に優れたものとなる。
本発明に用いられる成分(b)は、融点が61〜75℃の範囲にあるパラフィンである。本発明においては、使用時の塗り伸ばしやすさや肌への浸透感を実感させる観点で主に使用されるものである。なお、ここでの融点は、JIS K 2235−5.3.1によって測定されたものである。パラフィンとしては、一般に用いられる炭素数が20以上のものが挙げられ、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよい。成分(b)パラフィンは化粧料に用いられるものであれば、特に限定されないが、融点は61〜65℃が好ましい。この範囲であれば、べたつかず、なめらかな伸び広がり等に優れる点で好ましい。市販品としては、パラフィン120(日本精蝋社製)等が挙げられる。
本発明における成分(b)の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは10〜60%であり、より好ましくは、20〜50%であり、そしてさらに好ましくは、30〜40%である。この範囲で用いることにより、べたつかず、なめらかな伸び広がりの効果で特に優れたものとなる。
本発明に用いられる成分(c)は表面処理された酸化チタンである。母体である酸化チタンとしては、通常化粧料等に用いられる酸化チタンであれば、特に限定されるものでなく、この酸化チタンに対して、表面処理剤を用いて表面被覆処理したものである。成分(c)の酸化チタンは、一般に化粧料においては、紫外線を吸収、散乱、反射、消光等することにより紫外線を遮断する粉体であり、形状は特に限定はされないが、平均粒子径は、紫外線防御効果と使用感の観点より、好ましくは10〜250nmであり、20〜100nmがより好ましい。これらの粒子径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置により測定可能である。なお、本発明において表面処理された酸化チタンを含有することにより、伸び広がりの良さや、塗り伸ばしやすさに優れることに寄与することができるものである。
ここでの表面処理剤についても特に限定されるものではない。本発明において表面処理とは、親水性の表面処理であっても、親油性の表面処理のいずれであってもよく、両方で処理されるものであってもよい。なお、本発明において、酸化チタンを表面処理することにより、油性固形化粧料における酸化チタンの分散性が向上し、また酸化チタンの凝集防止も期待できる。
親水性の表面処理に使用される表面処理剤とは、アルギン酸およびその塩、寒天、カラギーナン、ジェランガム等であり、好ましくは、酸性ムコ多糖類などがある。一方、親油性の表面処理剤としては、N−ラウロイル−L−リジン、油剤、ワックス、脂肪酸、金属石鹸、オルガノポリシロキサン、シリコーン樹脂、フッ素化合物、好ましくは、水酸化アルミニウム、トリエトキシカプリリルシラン、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、ジメチコン処理などがある。
本発明においては、親油性の表面処理剤が分散性の観点などから、好ましく用いることができる。なお、表面処理剤の処理量としては、特に限定されるものではないが、酸化チタンに対して、1〜10%で処理されているものが好ましく、2〜3%で処理されているものがさらに好ましいものとなる。市販品としては、MP−1133(テイカ社製)等が挙げられる。
本発明における成分(c)の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは2〜20%であり、より好ましくは、2〜10%であり、そしてさらに好ましくは、2〜5%である。この範囲で用いることにより、べたつかず、なめらかな伸び広がりの効果で特に優れたものとなる。
本発明においては、上記した成分(b)と成分(c)を適宜含有することで得られる油性固形化粧料ではあるものの、含有する量比を特定のものとすることにより、より高い効果が期待できるため好ましい。このような含有質量比(b)/(c)としては、3〜20の範囲であると好ましく、(b)/(c)が、10〜12であると、より好ましい。この範囲で調整した油性固形化粧料は、なめらかな伸び広がり、製膜性に優れるものとなり好ましい。
本発明に用いられる成分(d)の20℃で液状の炭化水素油としては、通常化粧料に使用されるものであれば、特に限定されるものではない。炭素数としては、24〜60の範囲のものなどがあげられ、飽和、不飽和、直鎖、分岐のいずれにものであってもよい。より具体的には、ポリブテン、水添ポリイソブテン、α−オレフィンオリゴマー、流動パラフィン等が挙げられ、市販品としては、パールリーム4/EX/6/18/24/46(以上、日油社製)、精製ポリブテンHV−100F(SB)(日本ナチュラルプロダクツ社製)、日石ポリブテン HV−35/HV−100/300F/1900F(以上、JX日光日石エネルギー社製)、ノムコートHP30/HP100(以上、日清オイリオグループ社製)、KLEAROL WHITE MINERAL OIL(以上、SONNEBORN社製)等が挙げられる。
本発明における成分(d)の含有量は、特に限定されるものではないが、好ましくは0.1〜10%であり、より好ましくは、0.1〜5%であり、そしてさらに好ましくは、1〜3%である。この範囲で用いることにより、製膜性、なめらかな伸び広がりの効果で特に優れたものとなる。
本発明には、さらに、成分(e)の融点76〜82℃の油を含有することができる。この成分(e)を含有すると、製膜性の点や、なめらかな伸び広がりの効果の点で、寄与することが可能である。このような成分としては、通常化粧料に使用され、25℃で固形状を呈するものであれば特に制限されないが、具体的にはエチレン・プロピレンコポリマー、ポリエチレンワックス、セレシンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、水添マイクロクリスタリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、ミツロウ等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。中でもキャンデリラワックス、カルナウバワックスなどの固形油は、なめらかな伸び広がり、製膜性において優れている。
本発明における成分(e)の含有量は特に限定されるものではないが、好ましくは0.5〜10%であり、より好ましくは、1〜5%であり、そしてさらに好ましくは、1〜3%である。この範囲で用いることにより、なめらかな伸び広がりの効果で特に優れたものとなる。
本発明の使用時に溶解させたものを肌に塗布して用いる油性固形化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、前記成分の他に、通常化粧品に用いられる成分、例えば、成分(a)以外の界面活性剤、成分(b)以外のワックス、成分(c)以外の粉体、成分(d)以外の油剤、保湿剤、増粘剤、金属封鎖剤、清涼剤、酸化防止剤、防腐・殺菌剤、pH調整剤、着色剤、各種香料などを目的に応じて適宜含有することができる。
本発明の油性固形化粧料は、使用する際に、溶解させて肌に塗布するものである。この塗布をするとは、ブラシで油性固形化粧料を取り、過度に熱いと感じない温度で、何度も顔に重ねて塗る行為のことである。なお、ここで使用されるブラシとは通常化粧料に使用されるものであれば、特に限定されるものではないが、化学繊維に代表されるナイロン、ポリプロピレン、ポリエステルや、動物繊維に代表される馬毛、羊毛、鹿毛などの素材であれば、好ましい。
また本発明の油性固形化粧料は、化粧料として応用可能である。具体的には、クリーム、アイクリーム、美容液、マッサージ料、パック料、ハンドクリーム、ボディミルク、ボディクリーム等のスキンケア化粧料、クレンジング料等の洗浄化粧料を例示することが出来、その使用方法は、手やコットン、パフ、ブラシ等を使用する方法等が挙げられる。
本発明の使用時に溶解させたものを肌に塗布して用いる油性固形化粧料は、前記成分を混合し、混合溶解させることによって製造できる。
本発明の油性固形化粧料は、以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
本発明品1〜21及び比較品1〜7に示す処方の油性固形化粧料を調製し、べたつきのなさ、塗布時の伸び広がり、洗い流し、製膜性について下記の方法により評価した。その結果も併せて表に示す。
Figure 0006966359
Figure 0006966359
Figure 0006966359
(製造方法)
表1〜3に示す各処方により、成分1〜成分23を70℃で加熱・混合・撹拌することで均一溶解し、容器に充填して油性固形化粧料を得た。
(評価項目)
イ.べたつきのなさ
ロ.なめらかな伸び広がり
ハ.洗い流し
ニ.製膜性.
(評価方法1)
イ、ロ、ハについて(官能評価)
各試料について専門パネル20名が皮膚に塗布した時に感じる、べたつきのなさ、伸び広がり、洗い流しをパネル各人が下記絶対評価にて5段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
(べたつきのなさの評価)
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:べたつきが非常にないと感じる
4点:べたつきがないと感じる
3点:普通
2点:べたつきがあると感じる
1点:べたつきが非常にあると感じる
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超え、4点以下 :良好
△ :2点を超え、3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
(なめらかな伸び広がりの評価)
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:なめらかな伸び広がりを強く感じる
4点:なめらかな伸び広がりを感じる
3点:普通
2点:伸び広がりをあまり感じない
1点:伸び広がりを感じない
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超え、4点以下 :良好
△ :2点を超え、3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
(洗い流しの評価)
絶対評価基準
(評点):(評価)
油性固形化粧料を塗布後、水で洗い流した際に、
5点:洗い流しが非常に良好である
4点:洗い流しが良好である
3点:普通
2点:洗い流しがあまり良好でない
1点:洗い流しが良好でない
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超え、4点以下 :良好
△ :2点を超え、3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
(評価方法2)
二について(製膜性)
各試料30gを加熱溶解したのち、ガラス板にブラシで塗布したのち、塗布された膜の状態を目視で観察し、下記5段階判定基準により判定した。ここでの「良好である」ことの意味合いは、塗布膜にひび割れ等がなく、一枚膜で綺麗にはがすことができる状態の事を指す。

絶対評価基準
(評点):(評価)
油性固形化粧料を塗布した後の膜の状態が、
5点:非常に良好である
4点:良好である
3点:普通
2点:あまり良好でない
1点:良好でない
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超え、4点以下 :良好
△ :2点を超え、3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
表1〜3の結果から明らかなように、本発明品1〜21の油性固形化粧料は、比較品1〜7に比べ、べたつきのなさ、塗布時の伸び広がり、洗い流し、製膜性の全てにおいて優れたものであった。
一方、HLB9〜15の範囲から外れる脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルを用いた比較品1では、洗い流し、なめらかな伸び広がりに優れる油性固形化粧料を調製することができなかった。また、HLB9〜15の範囲から外れる脂肪酸ポリオキシエチレングリセリルを用いた比較品2では製膜性が悪かった。成分(b)がミツロウである比較品3では、製膜性に優れる油性固形化粧料を調製することができなかった。成分(b)がポリエチレンワックスである比較品4では、べたつかない感触、なめらかな伸び広がり、製膜性に優れる油性固形化粧料が得られなかった。成分(c)が表面処理されていない酸化チタンである比較品5では、なめらかな伸び広がり、製膜性に優れる油性固形化粧料が得られなかった。成分(d)としてワセリンを含有する比較品6は、べたつきのなさ、なめらかな伸び広がりに満足のいく品質が得られず、洗い流しに優れる油性固形化粧料が得られなかった。また、成分(d)がエチルヘキサン酸セチルである比較品7は、製膜性に優れる油性固形化粧料が得られず、べたつきのなさについても満足のいく品質が得られなかった。
以上の検討結果から、本発明品である成分(a)〜成分(d)の各成分を適切に組み合わせることによりべたつきのなさ、塗布時の伸び広がり、洗い流し、製膜性に優れる使用時に溶解させたものを肌に塗布して用いる油性固形化粧料を得ることができることが示された。
実施例2:油性固形化粧料
(成分) (%)
1.モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル(5.E.O.) 残量
2.パラフィン(融点70℃) 32
3.水酸化アルミニウム2%被覆酸化チタン(平均粒子径100nm) 3
4.スクワラン 1
5.植物性スクワラン 2
6.ホホバ油 1
7.デカメチルシクロペンタシロキサン 1
8.アスタキサンチン 0.01
9.天然ビタミンE 0.01
10.エタノール 1
11.グリチルレチン酸ステアリル 0.1
12.L−メントール 0.01
13.香料 0.01
(製造方法)
成分1〜成分13を70℃で加熱・混合・撹拌することで均一溶解し、油性固形化粧料を得た。
本発明の実施例2の使用時に溶解させたものを肌に塗布して用いる油性固形化粧料は、「べたつきのなさ」、「塗布時の伸び広がり」、「洗い流し」、「製膜性」の全ての項目に優れたものであった。

Claims (5)

  1. 次の成分(a)〜(d);
    (a)HLBが9〜15の範囲である、ポリオキシエチレン基を有する脂肪酸グリセリル
    (b)融点が61〜75℃のパラフィン
    (c)表面処理された酸化チタン
    (d)20℃で液状の炭化水素油
    を含有する油性固形化粧料であって、使用時に溶解させ肌に塗布して用いる油性固形化粧料。
  2. 前記成分(c)が、水酸化アルミニウム、トリエトキシカプリリルシラン、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、ジメチコンから選ばれる表面処理剤で処理された酸化チタンである請求項1記載の油性固形化粧料。
  3. 前記成分(a)の脂肪酸の炭素数が8〜18である請求項1又は2記載の油性固形化粧料。
  4. 前記成分(b)及び成分(c)の含有質量割合(b)/(c)が、3〜20の範囲である請求項1〜3の何れかの項記載の油性固形化粧料。
  5. さらに成分(e)として、融点76〜82℃の油を含有する請求項1〜4の何れかの項記載の油性固形化粧料。
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