本発明に関する理解を助けるために詳細な説明の一部に含まれる添付図は、本発明に関する実施例を提供し、詳細な説明と共に本発明の技術的特徴を説明する。
以下、本発明に係る好ましい実施形態を添付図を参照して詳細に説明する。添付図と共に以下に開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明しようとするものであり、本発明が実施されることができる唯一の実施形態を示そうとするものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかしながら、当業者は、本発明がこのような具体的な細部事項がなくとも、実施されることができるということを知っている。
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造および装置は省略されるか、各構造および装置の中核機能を中心としたブロック図の形式で示すことができる。
本明細書において、基地局は、端末と直接通信を行うネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で基地局によって行われるものと説明された特定の動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(upper node)によって行われてもよい。すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークで端末との通信のために行われる多様な動作は、基地局または基地局以外の他のネットワークノードによって行われ得ることは自明である。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、NodeB、eNB(evolved-NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語によって代替され得る。また、「端末(Terminal)」は、固定または移動性(モビリティ)を有し得、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、UT(User Terminal)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)、AMS(Advanced Mobile Station)、WT(Wireless Terminal)、MTC(Machine-Type communication)装置、M2M(Machine-to-Machine)装置、D2D(Device-to-Device)装置などの用語に代替され得る。
以下で、ダウンリンク(DL:DownLink)は、基地局から端末への通信を意味し、アップリンク(UL:UpLink)は、端末から基地局への通信を意味する。ダウンリンクで、送信器は基地局の一部であり、受信器は端末の一部であり得る。アップリンクで、送信器は端末の一部であり、受信器は基地局の一部であり得る。
以下の説明で使用される特定の用語は、本発明の理解を助けるために提供され、このような特定の用語の使用は、本発明の技術的思想を免脱しない範囲で他の形態に変更され得る。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)、NOMA(Non-Orthogonal Multiple Access)などの様々な無線アクセス(接続)システムに用いられ得る。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000などの無線技術(radio technology)で具現できる。TDMAは、GSM(登録商標)(Global System For Mobile Communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data rates for GSM Evolution)などの無線技術で具現できる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802−20、E−UTRA(Evolved UTRA)などの無線技術で具現できる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(Long Term Evolution)は、E−UTRAを用いるE−UMTS(Evolved UMTS)の一部であって、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC−FDMAを採用する。LTE−A(Advanced)は、3GPP LTEの進化したものである。
本発明の実施例は、無線アクセスシステムであるIEEE 802、3GPP、および3GPP2のうちの少なくとも1つに開示された標準文書によって裏付けられることができる。すなわち、本発明の実施例のうち、本発明の技術的思想を明確に示すために説明していない段階または部分は、上記文書により裏付けられることができる。また、本文書で開示している全ての用語は、上記標準文書によって説明されることができる。
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE−Aを中心に記述するが、本発明の技術的特徴がこれに制限されるわけではない。
本明細書で使用できる用語は、以下のように定義される。
−UMTS(Universal Mobile Telecommunications System):3GPPによって開発された、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communication)ベースの第3世代(Generation)移動通信技術。
−EPS(Evolved Packet System):IP(Internet Protocol)ベースのパケット交換(packet switched)コアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、LTE、UTRANなどのアクセスネットワークと、から構成されたネットワークシステム。UMTSが進化した形のネットワークである。
−NodeB:UMTSネットワークの基地局。屋外に設置し、カバレッジは、マクロセル(macro cell)の規模である。
−eNodeB:EPSネットワークの基地局。屋外に設置し、カバレッジは、マクロセル(macro cell)の規模である。
−Home NodeB:UMTS網のBase stationであって、屋内に設置し、カバレッジは、マイクロセルの規模。
−Home eNodeB:EPSネットワークのBase stationであって、屋内に設置し、coverageは、マイクロセルの規模。
−端末(User Equipment):ユーザ機器。端末は、端末(terminal)、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)などの用語で言及することができる。また、端末は、ノートパソコン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、マルチメディア機器などのように、携帯可能な機器であるだろうし、またはPC(Personal Computer)、車載装置のように、携帯不可能な機器である場合もある。MTC関連の内容において、端末または端末という用語は、MTC端末を指すことができる。
−IMS(IP Multimedia Subsystem):マルチメディアサービスをIPベースで提供するサブシステム。
−IMSI(International Mobile Subscriber Identity):移動通信ネットワークで国際的に固有に割り当てられるユーザ識別子。
−MTC(Machine Type Communication):人間の介入がなくともマシンにより行われる通信。M2M(Machine to Machine)通信と称することもできる。
−MTC端末(MTC UEまたはMTC deviceまたはMTC装置):移動通信ネットワークを介した通信(例えば、PLMNを介したMTCサーバとの通信)機能を有し、MTC機能を行う端末(例えば、自販機、検針器)。
−MTCサーバ(MTC server):MTC端末を管理するネットワーク上のサーバ。移動通信ネットワークの内部または外部に存在することができる。MTCユーザがアクセス(access)することができるインターフェースを有することができる。また、MTCサーバは、他のサーバにMTC関連サービスを提供してもよく(SCS(Services Capability Server)形態)、自体がMTCアプリケーションサーバであってもよい。
−(MTC)アプリケーション(application):(MTCが適用される)サービス(例えば、遠隔検針、物量移動追跡、気象観測センサなど)。
−(MTC)アプリケーションサーバ:(MTC)アプリケーションが実行されるネットワーク上のサーバ。
−MTC特徴(フィーチャ)(MTC feature):MTCアプリケーションをサポートするためのネットワークの機能。例えば、MTCモニタリング(monitoring)は、遠隔検針などのMTCアプリケーションで機器(装備)紛失などに備えるための特徴であり、低い移動性(low mobility)は、自販機のようなMTC端末に対するMTCアプリケーションのための特徴である。
−MTCユーザ(MTC User):MTCユーザは、MTCサーバにより提供されるサービスを使用する。
−MTC加入者(MTC subscriber):ネットワークオペレータと接続関係を有しており、1つまたは複数のMTC端末にサービスを提供するエンティティ(entity)である。
−MTCグループ(MTC group):少なくとも1つのMTC特徴を共有し、MTC加入者に属するMTC端末のグループを意味する。
サービス機能サーバ(SCS:Services Capability Server):HPLMN(Home PLMN)上のMTC−IWF(MTC Inter-Working Function)およびMTC端末と通信するためのエンティティであって、3GPPネットワークと接続されている。SCSは、1つまたは複数のMTCアプリケーションによる使用のための能力(capability)を提供する。
−外部識別子(External Identifier):3GPPネットワークの外部エンティティ(例えば、SCSまたはアプリケーションサーバ)がMTC端末(またはMTC端末が属する加入者)を指す(または識別する)ために使用する識別子(identifier)であって、全世界的に一意(固有)(globally unique)である。外部識別子は、次のようにドメイン識別子(Domain Identifier)とローカル識別子(Local Identifier)とで構成される。
−ドメイン識別子(Domain Identifier):移動通信ネットワーク事業者の制御下にあるドメインを識別するための識別子。1つの事業者は、互いに異なるサービスへの接続を提供するためにサービス別にドメイン識別子を使用することができる。
−ローカル識別子(Local Identifier):IMSI(International Mobile Subscriber Identity)を類推または取得するのに使用される識別子。ローカル識別子は、アプリケーションドメイン内では一意(unique)でなければならず、移動通信ネットワーク事業者によって管理される。
−RAN(Radio Access Network):3GPPネットワークでNode Bおよびこれを制御するRNC(Radio Network Controller)、eNodeBを含む単位。端末の端に存在し、コアネットワークへの接続を提供する。
−HLR(Home Location Register)/HSS(Home Subscriber Server):3GPPネットワーク内の加入者情報を有しているデータベース。HSSは、設定記憶(configuration storage)、識別子管理(identity management)、ユーザ状態記憶などの機能を行うことができる。
−RANAP(RAN Application Part):RANおよびコアネットワークの制御を担当するノード(即ち、MME(Mobility Management Entity)/SGSN(Serving GPRS (General Packet Radio Service) Supporting Node)/MSC(Mobile Switching Center))間のインターフェース。
−PLMN(Public Land Mobile Network):個人に移動通信サービスを提供する目的で構成されたネットワーク。オペレータ別に区分されて構成されることができる。
−NAS(Non-Access Stratum):UMTS、EPS、プロトコルスタックで端末とコアネットワークとの間のシグナリング、トラフィックメッセージを送受信するための機能的な階層。端末の移動性をサポートし、端末とPDN GWとの間のIP接続を確立し、維持するセッション管理手順をサポートすることを主な機能とする。
−SCEF(Service Capability Exposure Function):3GPPネットワークインタフェースによって提供されるサービスおよび能力(capability)を安全に公表(露出)するための手段を提供するサービス能力エクスポージャ(露出、公表)(service capability exposure)のための3GPPアーキテクチャ内のエンティティ。
−MME(Mobility Management Entity):モビリティ管理およびセッション管理機能を実行するEPS網のネットワークノード。
−PDN−GW(Packet Data Network GateWay):UE IPアドレスの割り当て、パケットスクリーニングおよびフィルタリング、充電データ収集(Charging data collection)機能を実行するEPS網のネットワークノード。
−Serving GW(Serving GateWay):モビリティアンカ、パケットルーティング、Idleモードのパケットバッファリング、MMEのUEへのページングをトリガするなどの機能を実行するEPS網のネットワークノード。
−PCRF(Policy and Charging Rule Function):サービスフローごとに差別化されたQoSおよび課金ポリシを動的(dynamic)に適用するためのポリシ決定(Policy decision)を実行するEPS網のノード。
−OMA DM(Open Mobile Alliance Device Management):携帯電話、PDA、ポータブルコンピュータなど、同じモバイルデバイスの管理のためにデザインされたプロトコルとして、デバイス設定(configuration)、ファームウェアアップグレード(firmware upgrade)、エラーレポート(Error Report)などの機能を実行。
−OAM(Operation Administration and Maintenance):ネットワーク欠陥表示、パフォーマンス情報、そしてデータおよび診断機能を提供するネットワーク管理機能群。
−NAS configuration MO(Management Object):NAS機能(Functionality)および関連パラメータをUEに設定(configuration)するのに使用するMO(Management Object)。
−PDN(Packet Data Network):特定のサービスをサポートするサーバ(例えば、MMS server、WAP serverなど)が位置しているネットワーク。
−PDN接続:端末からPDNへの接続、すなわち、ipアドレスで表現される端末とAPNで表現されるPDNとの関連(接続)。
−APN(Access Point Name):PDNを指すか、区分する文字列。要求されたサービスや網(PDN)に接続するためには、そのP−GWを経ることになるが、このP−GWを検索できるよう、網内で予め定義した名前(文字列)(例えば、internet.mnc012.mcc345.gprs)。
−HLR(Home Location Register)/HSS(Home Subscriber Server):3GPPネットワーク内の加入者情報を示すデータベース(DB)。
−NAS(Non-Access-Stratum):UEとMMEとの間の制御プレーン(control plane)の上位スペクトル(stratum)。UEとネットワークとの間のモビリティ管理(Mobility management)およびセッション管理(Session management)、IPアドレス管理(IP address maintenance)などをサポート。
−AS(Access-Stratum):UEと無線(ラジオ)(または、アクセス)ネットワークとの間のプロトコルスタックを含んでおり、データおよびネットワーク制御信号の送信などを担当する。
以下、上記のように定義された用語に基づいて、本発明について述べる。
本発明が適用されることができるシステム一般
図1は、本発明が適用されることができるEPS(Evolved Packet System)を簡略に例示する図である。
図1のネットワークの構造図は、EPC(Evolved Packet Core)を含むEPS(Evolved Packet System)の構造を、簡略に再構成したものである。
EPC(Evolved Packet Core)は、3GPP技術の性能を向上させるためのSAE(System Architecture Evolution)の中核的な要素である。SAEは、様々な種類のネットワーク間の移動性をサポートするネットワークの構造を決定する研究課題に該当する。SAEは、例えば、IPベースで多様な無線アクセス技術をサポートし、より向上したデータ送信能力を提供するなどの最適化されたパケットベースのシステムを提供することを目標とする。
具体的には、EPCは、3GPP LTEシステムのためのIP移動通信システムのコアネットワーク(Core Network)であり、パケットベースのリアルタイムおよび非リアルタイムのサービスをサポートすることができる。既存の移動通信システム(即ち、第2世代または第3世代移動通信システム)では、音声のためのCS(Circuit-Switched)およびデータのためのPS(Packet-Switched)の2つの区別されるサブドメインを介してコアネットワークの機能が具現された。しかしながら、第3世代移動通信システムの進化である3GPP LTEシステムでは、CSおよびPSのサブドメインが1つのIPドメインとして単一化された。即ち、3GPP LTEシステムでは、IP能力(capability)を有する端末と端末との間の接続が、IPベースの基地局(例えば、eNodeB(evolved Node B))、EPC、アプリケーションドメイン(例えば、IMS)を介して構成されることができる。即ち、EPCは、エンドツーエンド(end-to-end)のIPサービスの具現に必須の構造である。
EPCは、多様な構成要素を含むことができ、図1では、そのうちの一部に該当する、SGW(Serving GateWay)(または、S−GW)、PDN GW(Packet Data Network GateWay)(またはPGWもしくはP−GW)、MME(Mobility Management Entity)、SGSN(Serving GPRS (General Packet Radio Service) Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を示す。
SGWは、無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワークとの間の境界点として動作し、eNodeBとPDN GWとの間のデータパスを維持する機能を行う要素である。また、端末がeNodeBによってサービング(serving)される領域にかけて移動する場合、SGWは、ローカルモビリティアンカポイント(anchor point)の役割を果たす。即ち、E−UTRAN(3GPPリリース8以降から定義されるEvolved-UMTS (Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)内における移動性のためにSGWを介してパケットがルーティングされることができる。さらに、SGWは、他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8以前に定義されるRAN、例えば、UTRANまたはGERAN(GSM (Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution) Radio Access Network))との移動性のためのアンカポイントとして機能することもできる。
PDN GWは、パケットデータネットワークに向かったデータインターフェースの終端点(termination point)に該当する。PDN GWは、ポリシ実施(執行)特徴(Policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金サポート(charging support)などをサポートすることができる。また、3GPPネットワークと非3GPP(non-3GPP)ネットワーク(例えば、I−WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)などの信頼できないネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワークや、Wimaxなどの信頼できるネットワーク)とのモビリティ管理のためのアンカポイントの役割を果たすことができる。
図1のネットワーク構造の例では、SGWとPDN GWとが別のゲートウェイで構成されることを示すが、2つのゲートウェイが単一ゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって具現されることもできる。
MMEは、端末のネットワーク接続に対するアクセス、ネットワークリソースの割り当て、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)、およびハンドオーバなどをサポートするためのシグナリングおよび制御機能を行う要素である。MMEは、加入者およびセッション管理に関する制御プレーン機能を制御する。MMEは、数多くのeNodeBを管理し、他の2G/3Gネットワークに対するハンドオーバのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを行う。また、MMEは、セキュリティ(保安)過程(Security Procedures)、端末対ネットワークセッションハンドリング(Terminal-to-network Session Handling)、アイドル(遊休)端末の位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を行う。
SGSNは、他の3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク)に対するユーザのモビリティ管理および認証(authentication)などの全てのパケットデータをハンドリングする。
ePDGは、信頼できない非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)など)に対するセキュリティノードとしての役割を果たす。
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末は、3GPPアクセスはもちろん、非3GPPアクセスベースでも、EPC内の多様な要素を経由して、事業者(即ち、オペレータ(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
また、図1では、多様なリファレンスポイント(例えば、S1−U、S1−MMEなど)を示す。3GPPシステムでは、E−UTRANおよびEPCの異なる機能エンティティ(個体)(functional entity)に存在する2つの機能を接続する概念的なリンクをリファレンスポイント(reference point)と定義する。次の表1は、図1に示すリファレンスポイントを整理したものである。表1の例示以外にも、ネットワーク構造によって様々なリファレンスポイント(reference point)が存在することができる。
図1に示すリファレンスポイントのうち、S2aおよびS2bは、非3GPPインターフェースに該当する。S2aは、信頼できる非3GPPアクセスとPDNGWとの間の関連制御およびモビリティリソースをユーザプレーンに提供するリファレンスポイントである。S2bは、ePDGとPDN GWとの間の関連制御およびモビリティリソースをユーザプレーンに提供するリファレンスポイントである。
図2は、本発明が適用されることができるE−UTRAN(Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network)のネットワーク構造の一例を示す。
E−UTRANシステムは、既存のUTRANシステムで進化したシステムであって、例えば、3GPP LTE/LTE−Aシステムであり得る。通信ネットワークは、IMSおよびパケットデータを介して音声(voice)(例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol))などの多様な通信サービスを提供するために広範囲に配置される。
図2を参照すると、E−UMTSネットワークは、E−UTRAN、EPC、ならびに1つもしくは複数のUEを含む。E−UTRANは、端末に制御プレーン(control plane)およびユーザプレーン(user plane)のプロトコルを提供するeNBで構成され、eNBは、X2インターフェースを介して接続される。
X2ユーザプレーンインターフェース(X2−U)は、eNB間で定義される。X2−Uインターフェースは、ユーザプレーンPDU(Protocol Data Unit)の保証されない伝達(non-guaranteed delivery)を提供する。X2制御プレーンインターフェース(X2−CP)は、2つの隣り合うeNB間で定義される。X2−CPは、eNB間のコンテキスト(context)伝達、ソースeNBとターゲットNBとの間のユーザプレーントンネルの制御、ハンドオーバ関連メッセージの伝達、アップリンク負荷管理などの機能を行う。
eNBは、無線インターフェースを介して端末と接続され、S1インターフェースを介してEPC(Evolved Packet Core)に接続される。
S1のユーザプレーンインターフェース(S1−U)は、eNBとサービングゲートウェイ(S−GW:Serving GateWay)との間で定義される。S1制御プレーンインターフェース(S1−MME)は、eNBとモビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)との間で定義される。S1インターフェースは、EPS(Evolved Packet System)ベアラサービスの管理機能、NAS(Non-Access Stratum)シグナリングトランスポート機能、ネットワークシェアリング、MMEの負荷バランス機能などを実行する。S1インターフェースは、eNBとMME/S−GWとの間で多対多の関係(many-to-many-relation)をサポートする。
MMEは、NASシグナリングセキュリティ(security)、AS(Access Stratum)セキュリティ(security)制御、3GPPアクセスネットワーク間の移動性をサポートするためのCN(Core Network)ノード間(Inter-CN)シグナリング、(ページング再送の実行および制御を含む)アイドル(IDLE)モードのUEの到達可能性(到達性)(reachability)、(アイドルおよびアクティブモードの端末のための)トラッキングエリア識別子(TAI:Tracking Area Identity)の管理、PDN GWおよびSGWの選択、MMEが変更されるハンドオーバのためのMMEの選択、2Gもしくは3G 3GPPアクセスネットワークへのハンドオーバのためのSGSNの選択、ローミング(roaming)、認証(authentication)、専用ベアラの確立(dedicated bearer establishment)を含むベアラ管理機能、公共の警告システム(PWS:Public Warning System)(地震および津波警報システム(ETWS:Earthquake and Tsunami Warning System)と商用モバイル警告システム(CMAS:Commercial Mobile Alert System)とを含む)メッセージの送信のサポートなど、さまざまな機能を実行することができる。
図3は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて、E−UTRANおよびEPCの構造を例示する。
図3を参照すると、eNBは、ゲートウェイ(例えば、MME)の選択、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)活性化(activation)の間のゲートウェイへのルーティング、ブロードキャスト(放送)チャネル(BCH:Broadcast CHannel)のスケジューリングおよび送信、アップリンクおよびダウンリンクにおけるUEへの動的リソースの割り当て、ならびにLTE−ACTIVE状態におけるモビリティ制御接続の機能を行うことができる。前述したように、EPC内におけるゲートウェイは、ページング開始(origination)、LTE_IDLE状態管理、ユーザプレーン(user plane)の暗号化(ciphering)、システム構造進化(SAE:System Architecture Evolution)ベアラ制御、ならびにNASシグナリングの暗号化(ciphering)および完全性(integrity)保護の機能を行うことができる。
図4は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて、端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(radio interface protocol)の構造を示す。
図4(a)は、制御プレーン(control plane)に対する無線プロトコルの構造を示し、図4(b)は、ユーザプレーン(user plane)に対する無線プロトコルの構造を示す。
図4を参照すると、端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの層は、通信システムの技術分野に公知となった広く知られているオープン(開放型)システム間の相互接続(OSI:Open System Interconnection)の標準モデルの下位3層に基づき、第1層L1、第2層L2、および第3層L3に分割できる。端末とE−UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルは、水平的には、物理層(physical layer)、データリンク層(data link layer)、およびネットワーク層(network layer)からなり、垂直的には、データ情報の送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)のユーザプレーン(user plane)と、制御信号(signaling)の伝達のためのプロトコルスタックの制御プレーン(control plane)と、に区分される。
制御プレーンは、端末およびネットワークが呼を管理するために用いる制御メッセージが送信される通信路を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データまたはインターネットパケットデータなどが送信される通信路を意味する。以下、無線プロトコルの制御プレーンおよびユーザプレーンの各層を説明する。
第1層L1である物理層(PHY:PHYsical Layer)は、物理チャネル(physical channel)を用いることによって、上位層への情報送信サービス(information transfer service)を提供する。物理層は、上位レベルに位置するメディアアクセス制御(媒体接続制御)(MAC:Medium Access Control)層にトランスポートチャネル(transport channel)を介して接続され、トランスポートチャネルを介してMAC層と物理層との間でデータが送信される。トランスポートチャネルは、無線インターフェースを介してデータがどのように、どのような特徴で送信されるかによって分類される。また、互いに異なる物理層間、送信端の物理層と受信端の物理層との間には物理チャネル(physical channel)を介してデータが送信される。物理層は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式で変調され、時間および周波数を無線リソースとして活用する。
物理層で用いられる幾つかの物理制御チャネルがある。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control CHannel)は、端末に、ページングチャネル(PCH:Paging CHannel)およびダウンリンク共有チャネル(DL−SCH:DownLink Shared CHannel)のリソース割当、ならびにアップリンク共有チャネル(UL−SCH:UpLink Shared CHannel)と関連するHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)情報を知らせる。また、PDCCHは、端末に、アップリンク送信のリソース割当を知らせるアップリンクの承認(UL grant)を運ぶことができる。物理制御フォーマット指示子チャネル(PDFICH:Physical Control Format Indicator CHannel)は、端末にPDCCHに用いられるOFDMシンボルの数を知らせ、サブフレームごとに送信される。物理HARQ指示子チャネル(PHICH:Physical HARQ Indicator Channel)は、アップリンク送信の応答として、HARQ ACK(ACKnowledge)/NACK(Non-ACKnowledge)信号を運ぶ。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control CHannel)は、ダウンリンクの送信に対するHARQ ACK/NACK、スケジューリングの要求およびチャネル品質指示子(CQI:Channel Quality Indicator)などのアップリンク制御情報を運ぶ。物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared CHannel)は、UL−SCHを運ぶ。
第2層L2のMAC層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位層である無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層にサービスを提供する。また、MAC層は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピングおよび論理チャネルに属するMACサービスデータユニット(SDU:Service Data Unit)のトランスポートチャネル上で物理チャネルに提供されるトランスポートブロック(transport block)への多重化/逆多重化機能を含む。
第2層L2のRLC層は、信頼性のあるデータ送信をサポートする。RLC層の機能は、RLC SDUの接続(concatenation)、分割(segmentation)、および再結合(reassembly)を含む。無線ベアラ(RB:Radio Bearer)が要求する多様なQoS(Quality of Service)を保証するために、RLC層は、透過モード(TM:Transparent Mode)、非確認モード(UM:Unacknowledged Mode)、および確認モード(AM:Acknowledge Mode)の3つの動作モードを提供する。AM RLCは、ARQ(Automatic Repeat ReQuest)を介してエラー(誤謬)訂正を提供する。一方、MAC層がRLC機能を行う場合に、RLC層は、MAC層の機能ブロックに含まれることができる。
第2層L2のパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層は、ユーザプレーンでユーザデータの伝達、ヘッダ圧縮(header compression)、および暗号化(ciphering)機能を行う。ヘッダ圧縮機能は、小さい帯域幅を有する無線インターフェースを介して、IPv4(internet protocol version 4)またはIPv6(internet protocol version 6)などのインターネットプロトコル(IP:Internet Protocol)パケットを効率的に送信させるために、相対的にサイズが大きく、不要な制御情報を含んでいるIPパケットヘッダのサイズを減らす機能を意味する。制御プレーンでのPDCP層の機能は、制御プレーンデータの伝達および暗号化/完全性保護(integrity protection)を含む。
第3層L3の最下位部分に位置する無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層は、制御プレーンのみに定義される。RRC層は、端末とネットワークとの間の無線リソースを制御する役割を行う。このため、端末とネットワークとは、RRC層を介してRRCメッセージを互いに交換する。RRC層は、無線ベアラの設定(configuration)、再設定(re-configuration)、および解放(解除)(release)と関連して、論理チャネル、トランスポートチャネル、および物理チャネルを制御する。無線ベアラは、端末とネットワークとの間のデータ送信のために、第2層L2によって提供される論理的な経路を意味する。無線ベアラが設定されるということは、特定のサービスを提供するために、無線プロトコル層およびチャネルの特性を規定し、各々の具体的なパラメータおよび動作方法を設定することを意味する。無線ベアラは、再度、シグナリング無線ベアラ(SRB:Signaling RB)とデータ無線ベアラ(DRB:Data RB)との2つに分けられる。SRBは、制御プレーンでRRCメッセージを送信する通信路(通路)として用いられ、DRBは、ユーザプレーンでユーザデータを送信する通信路として用いられる。
RRC層の上位に位置するNAS(Non-Access Stratum)層は、セッション管理(session management)やモビリティ管理(mobility management)などの機能を行う。
基地局を構成する1つのセルは、1.25、2.5、5、10、20Mhzなどの帯域幅のうちの1つに設定され、様々な端末にダウンまたはアップの送信サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定されることができる。
ネットワークから端末にデータを送信するダウンリンクトランスポートチャネル(downlink transport channel)には、システム情報を送信するブロードキャストチャネル(BCH:Broadcast CHannel)、ページングメッセージを送信するPCH、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信するDL−SCHなどがある。ダウンリンクマルチキャストもしくはブロードキャストサービスのトラフィックもしくは制御メッセージの場合、DL−SCHを介して送信されることもでき、または別途のダウンリンクマルチキャストチャネル(MCH:Multicast CHannel)を介して送信されることもできる。一方、端末からネットワークにデータを送信するアップリンクトランスポートチャネル(uplink transport channel)としては、初期の制御メッセージを送信するランダムアクセスチャネル(RACH:Random Access CHannel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信するUL−SCH(UpLink Shared CHannel)がある。
論理チャネル(logical channel)は、トランスポートチャネルの上位にあり、トランスポートチャネルにマッピングされる。論理チャネルは、制御領域情報の伝達のための制御チャネルとユーザ領域情報の伝達のためのトラフィックチャネルとに区分できる。制御チャネルとしては、ブロードキャスト(放送)制御チャネル(BCCH:Broadcast Control CHannel)、ページング制御チャネル(PCCH:Paging Control CHannel)、共通制御チャネル(CCCH:Common Control CHannel)、専用制御チャネル(DCCH:Dedicated Control CHannel)、マルチキャスト制御チャネル(MCCH:Multicast Control CHannel)などがある。トラフィックチャネルとしては、専用トラフィックチャネル(DTCH:Dedicated Traffic CHannel)、マルチキャストトラフィックチャネル(MTCH:Multicast Traffic CHannel)などがある。PCCHは、ページング情報を伝達するダウンリンクチャネルであり、ネットワークがUEの属するセルを知らないときに用いられる。CCCHは、ネットワークとのRRC接続を有さないUEにより用いられる。MCCHネットワークからUEへのMBMS(Multimedia Broadcast and Multicast Service)制御情報を伝達するために用いられる一対多(point-to-multipoint)ダウンリンクチャネルである。DCCHは、UEとネットワークとの間に専用制御情報を伝達するRRC接続を有する端末により用いられる一対一(point-to-point)両方向(bi-directional)チャネルである。DTCHは、アップリンクおよびダウンリンクで存在し得るユーザ情報を伝達するために1つの端末に専用の一対一(point-to-point)チャネルである。MTCHは、ネットワークからUEへのトラフィックデータを伝達するための一対多(point-to-multipoint)ダウンリンクチャネルである。
論理チャネル(logical channel)とトランスポートチャネル(transport channel)との間のアップリンク接続の場合には、DCCHは、UL−SCHとマッピングされることができ、DTCHは、UL−SCHにマッピングされることができ、CCCHは、UL−SCHにマッピングされることもできる。論理チャネル(logical channel)とトランスポートチャネル(transport channel)との間のダウンリンクの接続の場合、BCCHは、BCHまたはDL−SCHにマッピングされることができ、PCCHは、PCHにマッピングされることができ、DCCHは、DL−SCHにマッピングされることができ、DTCHは、DL−SCHにマッピングされることができ、MCCHは、MCHにマッピングされることができ、MTCHは、MCHにマッピングされることができる。
図5は、本発明が適用されることができる無線通信システムでS1インターフェースプロトコルの構造を示す。
図5(a)は、S1インターフェースにおける制御プレーン(control plane)プロトコルスタックを例示し、図5(b)は、S1インターフェースにおけるユーザプレーン(user plane)インターフェースプロトコルの構造を示す。
図5を参照すると、S1の制御プレーンインターフェース(S1−MME)は、基地局とMMEとの間に定義される。ユーザプレーンと同様に、トランスポートネットワーク層(transport network layer)は、IPトランスポートに基づく。ただし、メッセージ信号の信頼性のある伝送のためにIP層の上位にSCTP(Stream Control Transmission Protocol)層が追加される。アプリケーション層(application layer)のシグナリングプロトコルは、S1−AP(S1 Application Protocol)と呼ばれる。
SCTP層は、アプリケーション層メッセージの保証された(guaranteed)伝達を提供する。
プロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)のシグナリング伝送のために送信IP層で、ポイントツーポイント(point-to-point)伝送が使用される。
S1−MEインターフェースのインスタンス(instance)ごとに単一のSCTPアソシエーション(連係)(association)は、S−MME共通手順のための一対のストリーム識別子(stream identifier)を使用する。ストリーム識別子の一部のペアのみがS1−MME専用の手順のために使用される。MME通信コンテキスト識別子は、S1−MME専用の手順のためのMMEによって割り当てられ、eNB通信コンテキスト識別子は、S1−MME専用の手順のためのeNBによって割り当てられる。MME通信コンテキスト識別子およびeNB通信コンテキスト識別子は、端末固有のS1−MMEシグナリング送信ベアラを区別するために使用される。通信コンテキスト識別子は、それぞれS1−APメッセージ内で送信される。
S1シグナリングトランスポート層がS1AP層にシグナリング接続が切断されたと通知した場合には、MMEは、そのシグナリングの接続を使用していた端末の状態をECM−IDLEの状態に変更する。そして、eNBは、端末のRRC接続を解除する。
S1のユーザプレーンインターフェース(S1−U)は、eNBとS−GWとの間に定義される。S1−Uインターフェースは、eNBとS−GWとの間でユーザプレーンPDUの保証されない(non-guaranteed)伝達を提供する。トランスポートネットワーク層は、IPトランスポートに基づいて、eNBとS−GWとの間のユーザプレーンのPDUを送信するためにUDP/IP層の上位にGTP−U(GPRS Tunneling Protocol User Plane)層が使用される。
図6は、本発明が適用されることができる無線通信システムで、物理チャネルの構造を簡単に例示する図である。
図6を参照すると、物理チャネルは、周波数領域(frequency domain)における複数のサブキャリアと時間領域(time domain)における複数のシンボルとから構成される無線リソースを通じて信号やデータを伝える。
1.0msの長さを持つ1つのサブフレームは、複数のシンボルから構成される。サブフレームの特定シンボル(例えば、サブフレームの最初のシンボル)は、PDCCHのために使用することができる。PDCCHは、動的に割り当てられるリソースに関する情報(例えば、リソースブロック(Resource Block)、変調および符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)など)を運ぶ。
EMMおよびECMの状態
EMM(EPS Mobility Management)、ECM(EPS Connection Management)の状態について説明する。
図7は、本発明が適用されることができる無線通信システムでEMMおよびECMの状態を例示する図である。
図7を参照すると、端末およびMMEの制御プレーンに位置するNAS層から端末の移動性を管理するために、端末がネットワークにアタッチ(attach)されたかデタッチ(detach)されたかに応じて、EMMの登録状態(EMM−REGISTERED)とEMMの登録解除の状態(EMM−DEREGISTERED)とが定義されることもできる。EMM−REGISTERED状態とEMM−DEREGISTERED状態とは、端末およびMMEに適用することができる。
端末の電源を最初に入れた場合と同様に、初期端末は、EMM−DEREGISTERED状態にあり、この端末がネットワークに接続するために初期アタッチ(接続)(initial attach)手順を使用し、ネットワークに登録する手順を実行する。アタッチ手順が正常に実行されると、端末およびMMEは、EMM−REGISTERED状態に遷移(transition)される。また、端末の電源が切れたり、無線リンク障害の場合(無線リンク上におけるパケットエラー率が基準値を超えた場合)、端末は、ネットワークでデタッチ(detach)されてEMM−DEREGISTERED状態に遷移する。
また、端末とネットワークとの間のシグナリング接続(signaling connection)を管理するためにECM接続状態(ECM−CONNECTED)とECMアイドル状態(ECM−IDLE)とが定義されることもできる。ECM−CONNECTED状態とECM−IDLE状態とは、また、端末およびMMEに適用することができる。ECM接続は、端末と基地局との間で設定されるRRC接続と、基地局とMMEとの間で設定されるS1シグナリング接続と、から構成される。すなわち、ECMの接続が設定/解除されたというのは、RRC接続およびS1シグナリング接続が設定/解除されたことを意味する。
RRC状態は、端末のRRC層と基地局のRRC層とが論理的に接続(connection)されているかどうかを示す。すなわち、端末のRRC層と基地局のRRC層とが接続されている場合、端末は、RRC接続状態(RRC_CONNECTED)となる。端末のRRC層と基地局のRRC層とが接続されていない場合、端末は、RRCアイドル状態(RRC_IDLE)となる。
ネットワークは、ECM−CONNECTED状態にある端末の存在をセル単位で把握することができ、端末を効果的に制御することができる。
一方、ネットワークは、ECM−IDLE状態にある端末の存在を把握することができず、コアネットワーク(CN:Core Network)がセルよりも大きい地域単位であるトラッキングエリア(tracking area)単位で管理する。端末がECMアイドル状態にあるとき、端末は、トラッキングエリアで一意(唯一)に割り当てられたIDを利用して、NASによって設定された不連続受信(DRX:Discontinuous Reception)を実行する。すなわち、端末は、端末固有(特定)のページングDRXサイクルごとに特定のページング時点(paging occasion)にページング信号を監視することにより、システム情報およびページング情報のブロードキャストを受信することができる。
また、端末がECM−IDLE状態にあるときは、ネットワークは、端末のコンテキスト(context)情報を持っていない。したがって、ECM−IDLE状態の端末は、ネットワークのコマンドを受信することなく、セル選択(cell selection)またはセル再選択(cell reselection)などの端末ベースのモビリティ関連手順を実行することができる。ECMアイドル状態で端末の位置がネットワークが知っている位置と異なる場合、端末は、トラッキング領域アップデート(TAU:Tracking Area Update)手順を通じて、ネットワークに対応する端末の位置を知らせることができる。
一方、端末がECM−CONNECTED状態にあるときには、端末の移動性は、ネットワークのコマンドによって管理される。ECM−CONNECTED状態におけるネットワークは、端末が属するセルを知っている。したがって、ネットワークは、端末または端末からデータを送信および/または受信し、端末のハンドオーバなどの移動性を制御し、周辺セルのセル測定を行うことができる。
上記のごとく、端末は、音声やデータなど、通常の移動通信サービスを受けるためには、ECM−CONNECTED状態に遷移しなければならない。端末の電源を最初に入れた場合と同様に、初期端末は、EMMの状態と同様に、ECM−IDLE状態にあり、端末が初期アタッチ(initial attach)手順を使用し、ネットワークに正常に登録されると、端末およびMMEは、ECM接続状態に遷移(transition)する。また、端末がネットワークに登録されているが、トラフィックが無効になって無線リソースが割り当てられていない場合、端末は、ECM−IDLE状態にあり、その端末にアップリンクまたはダウンリンクの新しいトラフィックが発生すると、サービス要求(service request)手順を通じて、端末およびMMEは、ECM−CONNECTED状態に遷移(transition)する。
ランダムアクセス手順(Random Access Procedure)
以下では、LTE/LTE−Aシステムで提供されるランダムアクセス手順(random access procedure)について説明する。
ランダムアクセス手順は、端末が基地局とアップリンク同期を得るか、またはアップリンク無線リソースの割り当てを受けるために使用される。端末の電源投入後、端末は、初期セルとのダウンリンクの同期を取得し、システム情報を受信する。システム情報から使用可能なランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)のセットランダムアクセスプリアンブルの送信に使用される無線リソースに関する情報を得る。ランダムアクセスプリアンブルの送信に使用される無線リソースは、少なくとも1つのサブフレームのインデックスと周波数領域上のインデックスとの組み合わせで特定される。端末は、ランダムアクセスプリアンブルのセット(集合)から任意に選択されたランダムアクセスプリアンブルを送信し、上記ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局は、アップリンク同期のためのタイミングアライメント(整列)(TA:Timing Alignment)の値をランダムアクセス応答を通じて端末に送る。この端末は、アップリンク同期を取得するものである。
ランダムアクセス手順は、FDD(Frequency Division Duplex)およびTDD(Time Division Duplex)で一般的な手順である。ランダムアクセス手順は、セルサイズに無関係であり、キャリアアグリゲーション(CA:Carrier Aggregation)が設定されている場合、サービングセル(serving cell)の数とも無関係である。
まず、端末がランダムアクセス手順を実行する場合には、次のような場合がある。
−端末が基地局とのRRC接続(RRC Connection)がなく、RRCアイドル状態で初期アクセス(初期接続)(initial access)を実行する場合。
−RRC接続再確立手順(RRC connection re-establishment procedure)を実行する場合。
−端末がハンドオーバプロセスで、ターゲット(target)セルにより初めて接続する場合。
−基地局の命令によりランダムアクセス手順が要求された場合。
−RRC接続状態中、アップリンク時間の同期が合わない(取れない)状況で(non-synchronized)ダウンリンクに送信されるデータが発生した場合。
−RRC接続状態中、アップリンクの時間同期が合わないか(non-synchronized)、無線リソースを要求するために使用される指定された無線リソースが割り当てられていない状況でアップリンクに送信するデータが発生した場合。
−RRC接続状態中、タイミングアドバンス(timing advance)が必要な状況で端末の位置を決定(positioning)する場合。
−無線接続失敗(radio link failure)またはハンドオーバ失敗(handover failure)の際の回復手順を実行する場合。
3GPP Rel−10では、キャリアアグリゲーションをサポートする無線アクセスシステムにおいて、1つの特定のセル(例えば、Pセル)に適用可能なTA(Timing Advance)値を複数のセルに共通して適用することを検討した。ただし、端末が異なる周波数バンドに属する(すなわち、周波数上で大きく離れた)複数のセルあるいは電波(propagation)の特性が異なる複数のセルを結合することができる。また、特定のセルの場合、カバレッジの拡大、あるいはカバレッジホールの除去のためにRRH(Remote Radio Header)(すなわち、リピータ)、フェムトセル(femto cell)もしくはピコセル(pico cell)などのスモールセル(small cell)またはセカンダリ基地局(SeNB:secondary eNB)が、セル内に配置される状況で、端末は、1つのセルを通じて基地局(すなわち、マクロ基地局(macro eNB))との通信を行い、他のセルを通じてセカンダリ基地局との通信を実行する場合、複数のセルが互いに異なる伝搬遅延特性を持つことができる。この場合は、1つのTA値を複数のセルに共通して適用する方法で使用するアップリンク送信を実行する場合、複数のセル上で送信されるアップリンク信号の同期に深刻な影響を与えることができる。したがって、複数のセルが結合されたCAの状況で、複数のTAを有することが望ましく、3GPP Rel−11では、複数のTA(multiple TA)をサポートするために、特定のセルのグループ単位でTAを独立して割り当てることを考慮する。これはTAグループ(TAG:TA Group)と呼ばれ、TAGは、複数のセルを含むことができ、TAG内の1つまたは複数のセルには、同じTAが共通して適用することができる。これらの複数のTAをサポートするために、MAC TAコマンド制御要素(element)は、2ビットのTAG識別子(TAG ID)と6ビットのTAコマンドフィールドとから構成される。
キャリアアグリゲーションが設定された端末は、Pセルと関連して先に説明したランダムアクセス手順を実行する場合が発生すると、ランダムアクセス手順を実行することになる。Pセルが属するTAG(すなわち、pTAG:primary TAG)の場合、既存と同じようにPセルに基づいて決定される、あるいはPセルに伴うランダムアクセス手順を通じて調整されるTAをpTAG内のすべてのセル(複数可)に適用することができる。一方、Sセルのみで構成されるTAG(すなわち、sTAG:secondary TAG)の場合は、sTAG内の特定のSセルに基づいて決定されるTAは、そのsTAG内のすべてのセル(複数可)に適用することができ、このときTAは、基地局によって開始され、ランダムアクセス手順によって取得されることもできる。具体的には、sTAG内でSセルは、RACHリソースに設定され、基地局は、TAを決定するためにSセルでRACHアクセスを要求する。すなわち、基地局は、Pセルから送信されるPDCCHオーダによってSセル上でRACH送信を開始させる。Sセルプリアンブルへの応答メッセージは、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA−RNTI:Random Access Radio Network Temporary Identifier)を使用してPセルを通じて送信される。端末は、ランダムアクセスを正常に完了したSセルに基づいて決定されるTAを、そのsTAG内のすべてのセルに適用することができる。このように、ランダムアクセス手順は、Sセルでも、そのSセルが属するsTAGのタイミングアライメント(timing alignment)を取得するためにSセルでも実行されることもできる。
LTE/LTE−Aシステムでは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble、RACH preamble)を選択する過程において、特定のセットの中で端末がランダムに1つのプリアンブルを選択して使用するコンテンション(競争)ベースのランダムアクセス手順(contention based random access procedure)と、基地局が特定の端末のみ割り当ててくれたランダムアクセスプリアンブルを使用する非コンテンション(競合)ベースのランダムアクセス手順(non-contention based random access procedure)と、の両方を提供する。ただし、非コンテンションベースのランダムアクセス手順は、上述したハンドオーバプロセス、基地局の命令により要求された場合、端末位置決定(positioning)および/またはsTAGのタイミングアドバンスソートに限って使用することができる。ランダムアクセス手順が完了した後、一般的なアップリンク/ダウンリンク伝送が発生する。
一方、リレーノード(RN:Relay Node)も、コンテンションベースのランダムアクセス手順と非コンテンションベースのランダムアクセス手順との両方をサポートする。リレーノードがランダムアクセス手順を実行するときには、その時点でRNサブフレーム構成(configuration)を中断させる(suspend)。すなわち、これは、一時的にRNサブフレーム構成を廃棄することを意味する。以降、正常にランダムアクセス手順が完了した時点で、RNサブフレーム構成が再開される。
図8は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいてコンテンションベースのランダムアクセス手順を説明する図である。
(1)第1メッセージ(Msg 1、message 1)
まず、端末は、システム情報(system information)またはハンドオーバコマンド(handover command)を通じて指示されたランダムアクセスプリアンブルのセットからランダム(任意)に(randomly)1つのランダムアクセスプリアンブル(random access preamble、RACH preamble)を選択し、上記ランダムアクセスプリアンブルを送信することができるPRACH(physical RACH)リソースを選択して送信する。
ランダムアクセスプリアンブルは、RACHトランスポート(伝送)チャネルで6ビットで送信され、6ビットは、RACHで送信した端末を識別するための5ビットのランダム(任意の)識別子(random identity)と、追加情報を示すための1ビット(例えば、第3メッセージ(Msg 3)の大きさを指示)と、から構成される。
端末からランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局は、プリアンブルをデコードし、RA−RNTIを取得する。ランダムアクセスプリアンブルによって(が)送信されたPRACHに関連するRA−RNTIは、端末が送信したランダムアクセスプリアンブルの時間−周波数リソースに応じて決定される。
(2)第2メッセージ(Msg 2、message 2)
基地局は、第1メッセージ上のプリアンブルを通じて取得したRA−RNTIに指示(address)されるランダムアクセス応答(random access response)を端末に送信する。ランダムアクセス応答は、ランダムアクセスプリアンブルインデックス(区分子)/識別子(RA preamble index/identifier)、アップリンク無線リソースを知らせるアップリンク承認(UL grant)、一時セル識別子(TC−RNTI:Temporary Cell RNTI)、それから時間同期値(タイミングアライメントコマンド)(TAC:Time Alignment Command)が含まれることができる。TACは、基地局が端末にアップリンク時間整列(タイミングアライメント)(time alignment)を維持するために送る時間同期値を指示する情報である。端末は、上記時間同期値を用いて、アップリンク送信タイミングを更新する。端末が時間同期を更新すると、時間同期(タイミングアライメント)タイマ(time alignment timer)を開始または再起動する。UL grantは、後述するスケジューリングメッセージ(第3メッセージ)の送信に使用されるアップリンクリソースの割り当てとTPC(Transmit Power Command)とを含んでいる。TPCは、スケジューリングされたPUSCHのための送信電力(パワー)の決定に使用される。
端末は、ランダムアクセスプリアンブルを送信した後、基地局がシステム情報またはハンドオーバコマンドを使用して指示したランダムアクセス応答ウィンドウ(random access response window)内で自体のランダムアクセス応答(random access response)の受信を試み、PRACHに対応するRA−RNTIでマスクされたPDCCHを検出し、検出されたPDCCHによって指示されるPDSCHを受信することになる。ランダムアクセス応答情報は、MAC PDU(MAC Packet Data Unit)の形式で送信されることができ、上記MAC PDUは、PDSCHを通じて伝達されることもできる。PDCCHは、上記PDSCHを受信しなければならない端末の情報と、上記PDSCHの無線リソースの周波数および時間の情報と、それから上記PDSCHの送信形式と、などが含まれていることが望ましい。上述したように、一応、端末が自体に送信されるPDCCHの検出に成功すれば、上記PDCCHの情報に基づいてPDSCHに送信されるランダムアクセス応答を適切に受信することができる。
ランダムアクセス応答ウィンドウは、プリアンブルを送信した端末がランダムアクセス応答メッセージを受信するために待機する最大時区間を意味する。ランダムアクセス応答ウィンドウは、プリアンブルが送信される最後のサブフレームで3つ目のサブフレーム以降のサブフレームから開始し、「ra−ResponseWindowSize」の長さを持つ。すなわち、端末は、プリアンブルの送信が終了したサブフレームから3つ目のサブフレーム以降から確保したランダムアクセスウィンドウの間にランダムアクセス応答を受信するために待機する。端末は、システム情報(system information)を通じてランダムアクセスウィンドウサイズ(「ra−ResponseWindowsize」)パラメータの値を取得することができ、ランダムアクセスウィンドウサイズは、2から10の間の値に決定される。
端末は、基地局に送信したランダムアクセスプリアンブルと同じランダムアクセスプリアンブルインデックス/識別子を持つランダムアクセス応答を正常に受信すると、ランダムアクセス応答の監視を停止する。一方、ランダムアクセス応答ウィンドウが終了するまで、ランダムアクセス応答メッセージを受信していないか、基地局に送信したランダムアクセスプリアンブルと同じランダムアクセスプリアンブル識別子を持つ有効なランダムアクセス応答を受信しなかった場合、ランダムアクセス応答の受信は失敗したとみなされ、以降、端末は、プリアンブル再送を行うことができる。
上述したように、ランダムアクセス応答でランダムアクセスプリアンブル識別子が必要な理由は、1つのランダムアクセス応答は、1つまたは複数の端末のためのランダムアクセス応答情報が含まれているため、上記UL grant、TC−RNTIおよびTACがどの端末で利用できるかを知らせることが必要だからである。
(3)第3メッセージ(Msg 3、message 3)
端末が自体に有効なランダムアクセス応答を受信した場合には、上記ランダムアクセス応答に含まれた情報をそれぞれ処理する。すなわち、端末は、TACを適用させて、TC−RNTIを記憶する。また、UL grantを利用して、端末のバッファに記憶されたデータ、または、新たに生成されたデータを基地局に送信する。端末の最初の接続の場合、RRC層で生成され、CCCHを通じて伝達されたRRC接続要求(RRC Connection Request)が、第3メッセージに含まれて送信されることができ、RRC接続再確立手順の場合、RRC層で生成され、CCCHを通じて伝達されたRRC接続再確立要求(RRC Connection Re-establishment Request)が第3メッセージに含まれて送信されることもできる。また、NAS接続要求メッセージを含むこともできる。
第3メッセージは、端末の識別子が含まれていなければならない。コンテンションベースのランダムアクセス手順では、基地局からどのような端末が上記ランダムアクセス手順を実行するかを判断することができないが、今後のコンテンションを解決するためには、端末を識別しなければならないからだ。
端末の識別子を含める方法としては、2つの方法が存在する。最初の方法は、端末が、上記ランダムアクセス手順以前に既に該当セルで割り当てられた有効なセル識別子(C−RNTI)を持っている場合、端末は、上記UL grantに対応するアップリンク伝送信号を通じて自体のセル識別子を送信する。一方、ランダムアクセス手順の前に、有効なセル識別子を割り当てられた場合、端末は、自体の一意識別子(例えば、S(SAE)−TMSIまたは乱数(任意の値)(random number))を含んで伝送する。一般的に、上記の一意識別子は、C−RNTIより長い。
UL−SCH上の送信では、端末固有のスクランブルが使用される。端末がC−RNTIを割り当てられた場合は、スクランブルは、C−RNTIに基づいて実行されるが、端末がまだC−RNTIを割り当てられない場合は、スクランブルは、C−RNTIに基づいて行うことができない。その代わり、ランダムアクセス応答で受信したTC−RNTIが使用される。端末は、上記UL grantに対応するデータを送信した場合は、コンテンション(衝突)を解決するためのタイマ(contention resolution timer)を開始する。
(4)第4メッセージ(Msg 4、message 4)
基地局は、端末から第3メッセージを通じて対応する端末のC−RNTIを受信した場合、受信したC−RNTIを利用し、端末に第4メッセージを送信する。一方、端末から第3メッセージを通じて上記一意識別子(すなわち、S−TMSIまたは乱数(任意の値)(random number))を受信した場合には、ランダムアクセス応答では、端末に割り当てられたTC−RNTIを利用して、第4のメッセージを端末に送信する。一例として、第4のメッセージは、RRC接続設定メッセージ(RRC Connection Setup)が含まれることができる。
端末は、ランダムアクセス応答に含まれているUL grantを通じて自体の識別子を含むデータを送信した後、衝突解決のために基地局の指示を待つ。すなわち、特定のメッセージを受信するためにPDCCHの受信を試みる。上記PDCCHを受信する方法においても2つの方法が存在する。前述したように、上記UL grantに対応して送信された第3のメッセージは、自体の識別子がC−RNTIである場合には、自体のC−RNTIを用いてPDCCHの受信を試み、上記識別子が一意の識別子(すなわち、S−TMSIまたは乱数(random number))である場合には、ランダムアクセス応答に含まれているTC−RNTIを利用してPDCCHの受信を試みる。その後、前者の場合は、上記のコンテンションを解決するためのタイマが期限切れになる前に、自体のC−RNTIを使用してPDCCHを受信した場合に、端末は、正常にランダムアクセス手順が実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。後者の場合には、上記のコンテンション解決タイマが期限切れになる前に、TC−RNTIを使用してPDCCHを受信した場合は、上記PDCCHが指示するPDSCHが伝達するデータを確認する。上記のデータの内容に自体の一意の識別子が含まれている場合、端末は、正常にランダムアクセス手順が実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。第4メッセージを通じて端末は、C−RNTIを取得し、その後、端末およびネットワークは、C−RNTIを利用して、端末専用(特定)のメッセージ(dedicated message)を送受信することになる。
次は、ランダムアクセスにおけるコンテンションを解決するための方法について説明する。
ランダムアクセスを行うにおいて衝突が発生する理由は、基本的にランダムアクセスプリアンブルの数が有限であるからである。すなわち、基地局は、全ての端末に端末固有のランダムアクセスプリアンブルを付与することができないので、端末は、共通のランダムアクセスプリアンブルの中から任意の1つを選択して送信することになる。これにより、同じ無線リソース(PRACHリソース)を通じて複数の端末が同じランダムアクセスプリアンブルを選択して送信することになる場合が発生するが、基地局は、1つの端末から送信される1つのランダムアクセスプリアンブルで判断することになる。これにより、基地局は、ランダムアクセス応答を端末に送信し、ランダムアクセス応答は、1つの端末が受信することと予測する。しかしながら、上述したように、コンテンションが発生する可能性があるので、複数の端末が1つのランダムアクセス応答を受信することになり、これにより、端末ごとにそれぞれランダムアクセス応答の受信に応じた動作を実行することになる。すなわち、ランダムアクセス応答に含まれる1つのUL Grantを用いて、複数の端末が互いに異なるデータを同じ無線リソースに送信することになる問題点が発生することになる。これにより、上記データの送信はすべて失敗することがあり、端末の位置や伝送電力(パワー)に基づいて、特定の端末のデータのみを基地局から受信することもできる。後者の場合には、複数の端末は、すべて自体のデータの送信が成功したと仮定するので、基地局は、コンテンションで失敗した端末に失敗の事実に関する情報を通知しなければならない。すなわち、上記のコンテンションの失敗や成功に関する情報を知らせることをコンテンションの解決(contention resolution)とする。
衝突解決方法には、2つの方法があるが、1つの方法は、衝突解決タイマ(contention resolution timer)を利用する方法と、他の1つの方法は、成功した端末の識別子を端末に送信する方法である。前者の場合は、端末がランダムアクセス過程前に既に固有のC−RNTIを持っている場合に使用される。すなわち、既にC−RNTIを持っている端末は、ランダムアクセス応答に基づいて、自体のC−RNTIを含むデータを基地局に送信し、衝突解決タイマを作動する。そして、衝突解決タイマが期限切れになる前に、自体のC−RNTIによって指示されるPDCCH情報を受信すると、端末は、自体がコンテンションで成功したと判断し、ランダムアクセスを正常に終えるようになる。逆に、衝突解決タイマが期限切れになる前に、自体のC−RNTIによって指示されるPDCCHを受信することができなかった場合は、自体がコンテンションで失敗したと判断し、ランダムアクセスプロセスを再度実行するか、上位層に失敗の事実を通知することができる。衝突解消方法の中で、後者の場合、すなわち、成功した端末の識別子を送信する方法は、端末がランダムアクセス過程の前に固有のセル識別子がない場合に使用される。すなわち、端末自体がセル識別子がない場合は、ランダムアクセス応答に含まれているUL Grant情報に基づいてデータのセル識別子より上位の識別子(S−TMSIまたは乱数(random number))を包含して送信し、端末は、衝突解決タイマを動作させる。衝突解決タイマが期限切れになる前に、自体の上位識別子を含むデータがDL−SCHに送信された場合には、端末は、ランダムアクセス過程が成功したと判断する。
一方、非コンテンションベースのランダムアクセス過程における動作は、図11に示されたコンテンションベースのランダムアクセス過程とは異なり、第1メッセージ(の送信)および第2メッセージを送信するだけで、ランダムアクセス(任意の接続)手順が終了する。ただし、第1メッセージとして端末が基地局にランダムアクセスプリアンブルを送信する前に、端末は、基地局からランダムアクセスプリアンブルを割り当てられるようになり、この割り当てられたランダムアクセスプリアンブルを基地局に第1メッセージとして送信し、基地局からランダムアクセス応答を受信することにより、ランダムアクセス手順が終了されることになる。
本発明が適用されることができる5Gシステムのアーキテクチャ
5Gシステムは、第4世代LTE移動通信技術から進歩した技術であって、既存の移動通信網構造の改善(Evolution)あるいはクリーンステート(Clean-state)の構造を通じて、新たな無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)、LTE(Long Term Evolution)の拡張された技術としてeLTE(extended LTE)、non−3GPP(例えば、WLAN)アクセスなどをサポートする。
5Gシステムは、サービスベースに定義され、5Gシステムのためのアーキテクチャ(architecture)内ネットワーク機能(NF:Network Function)間の相互動作(interaction)は、次のように2つの方式で示すことができる。
−リファレンスポイントの表現(representation)(図9):2つのNF(例えば、AMFおよびSMF)間の一対一のリファレンスポイント(例えば、N11)によって記述されるNF内のNFサービス間の相互動作を示す。
−サービスベースの表現(representation)(図10):制御プレーン(CP:Control Plane)内ネットワーク機能(例えば、AMF)は、他の認証されたネットワーク機能が自体のサービスにアクセスすることを許可する。この表現は、必要な場合、一対一(point-to-point)のリファレンスポイント(reference point)も含む。
図9は、本発明が適用されることができる5Gシステムアーキテクチャを例示する図である。本図面は、図10をさらに簡略に示す図であって、図10で後述する説明が同様に適用されることができる。
本図面は、潜在的な機能エンティティと潜在的なリファレンスポイントとを含む潜在的なアーキテクチャの参照モデルを示し、特にリファレンスポイントの名称指定は、より良い理解と比較のために個別のソリューション提案書に使用されることができる。この参照モデルは、実際のターゲットアーキテクチャに対していかなる仮定もしない。すなわち、ターゲットアーキテクチャは、図示のリファレンスポイントもしくは機能エンティティともを有しないか、または追加/他のリファレンスポイントもしくは機能エンティティを有することができる。
本図面の一部のリファレンスポイントは、CP機能およびUP機能を追加して分離する方法によって、様々なリファレンスポイントで構成されることができる。
図9を参照すると、5Gシステムアーキテクチャは、多様な構成要素(すなわち、ネットワーク機能(NF:Network Function))を含むことができ、本図面には、その一部に該当する、アプリケーション機能(AF:Application Function)、データネットワーク(DN:Data Network)、ユーザプレーン機能(UPF:User plane Function)、制御プレーン機能(CPF:Control Plane Function)、(無線)アクセスネットワーク((R)AN:(Radio) Access Network)、ユーザ装置(UE:User Equipment)を例示する。
NextGenコアの制御プレーン機能およびユーザプレーン機能は、単一の箱(それぞれCP機能およびUP機能)で表示される。個別のソリューションの提案は、CPまたはUP機能を分割または複製できる。この場合、追加リファレンスポイントの命名は、図示のリファレンスポイント(例えば、NG4.1、NG4.2)に索引を追加できる。
ここでRANは、NextGenコアネットワークに接続される5G RATまたはEvolved E−UTRAをベースとする無線アクセスネットワークを示す。
3GPPシステムでは、5Gシステム内のNF同士を接続する概念的なリンクをリファレンスポイント(reference point)と定義する。次は、本図面で表現された5Gシステムアーキテクチャに含まれるリファレンスポイントを例示する。
−NG1:UEとCPFとの間のリファレンスポイント
−NG2:(R)ANとCPFとの間のリファレンスポイント
−NG3:(R)ANとUPFとの間のリファレンスポイント
−NG4:UPFとCPFとの間のリファレンスポイント
−NG5:CPFとAFとの間のリファレンスポイント
−NG6:UPFとDNとの間のリファレンスポイント
図10は、リファレンスポイントの表現を用いた5Gシステムアーキテクチャを例示する図である。
図10を参照すると、5Gシステムのアーキテクチャは、多様な構成要素(すなわち、ネットワーク機能(NF:Network Function))を含むことができ、本図には、そのうちの一部に該当する、認証サーバ機能(AUSF:AUthentication Server Function)、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF:(Core) Access and Mobility management Function)、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)、ポリシ制御機能(PCF:Policy Control Function)、アプリケーション機能(AF:Application Function)、統合されたデータ管理(UDM:Unified Data Management)、データネットワーク(DN:Data Network)、ユーザプレーン機能(UPF:User Plane Function)、(無線)アクセスネットワーク((R)AN:(Radio) Access Network)、ユーザ装置(UE:User Equipment)を例示する。
各NFは、次のような機能をサポートする。
−AUSFは、UEの認証のためのデータを記憶する。
−AMFは、UE単位の接続およびモビリティ管理のための機能を提供し、1つのUE当たり基本的に1つのAMFに接続されることができる。
具体的には、AMFは、3GPPアクセスネットワーク間の移動性のためのCNノード間のシグナリング、無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)CPインターフェース(すなわち、N2インターフェース)の終端(termination)、NASシグナリングの終端(N1)、NASシグナリングセキュリティ(NAS暗号化(ciphering)および完全性保護(integrity protection))、ASセキュリティ制御、登録管理(登録領域(Registration Area)管理)、接続管理、アイドルモードUEの到達可能性(接近性)(reachability)(ページング再送信の制御および遂行を含む)、モビリティ管理制御(加入およびポリシ)、イントラシステムの移動性およびインターシステムの移動性のサポート、ネットワークスライシング(Network Slicing)のサポート、SMF選択、合法的傍受(Lawful Intercept)(AMFイベントおよびLIシステムへのインターフェースに対する)、UEとSMFとの間のセッション管理(SM:Session Management)メッセージの伝達提供、SMメッセージルーティングのための透過型プロキシ(Transparent proxy)、アクセス認証(Access Authentication)、ローミング権限チェックを含むアクセス許可(Access Authentication)、UEとSMSF(SMS (Short Message Service) Function)との間のSMSメッセージの伝達の提供、セキュリティアンカ機能(SEA:SEcurity Anchor function)および/またはセキュリティコンテキスト管理(SCM:Security Context Management)などの機能をサポートする。
AMFの一部または全体の機能は、1つのAMFの単一のインスタンス(instance)内でサポートされることができる。
−DNは、例えば、運営者サービス、インターネット接続またはサードパーティ(3rd party)サービスなどを意味する。DNは、UPFにダウンリンクプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)を送信するか、UEから送信されたPDUをUPFから受信する。
−PCFは、アプリケーションサーバからパケットの流れに関する情報を受信し、モビリティ管理、セッション管理などのポリシを決定する機能を提供する。具体的には、PCFは、ネットワーク動作をコントロールするための単一化したポリシフレームワークのサポート、CP機能(例えば、AMF、SMFなど)がポリシの規則を施行することができるようにポリシ規則の提供、ユーザデータリポジトリ(UDR:User Data Repository)内のポリシを決定するために関連する加入情報にアクセスするためのフロントエンド(Front End)の具現などの機能をサポートする。
−SMFは、セッション管理機能を提供し、UEが多数のセッションを有する場合、各セッション別に互いに異なるSMFによって管理されることができる。
具体的には、SMFは、セッション管理(例えば、UPFとANノードとの間のトンネル(tunnel)の維持を含むセッションの確立、修正および解除)、UEIPアドレスの割り当ておよび管理(選択的に認証を含む)、UP機能の選択および制御、UPFでトラフィックを適切な宛先(目的地)にルーティングするためのトラフィックステアリング(traffic steering)設定、ポリシ制御機能(Policy control functions)に向けたインターフェースの終端、ポリシおよびQoSの制御部分の施行、合法的傍受(Lawful Intercept)(SMイベントおよびLIシステムへのインターフェースに対する)、NASメッセージのSM部分の終端、ダウンリンクデータの通知(Downlink Data Notification)、AN特定SM情報の開始子(イニシエータ)(AMFを経由してN2を介してANに伝達)、セッションのSSCモード決定、ローミング機能などの機能をサポートする。
SMFの一部または全体の機能は、1つのSMFの単一のインスタンス(instance)内でサポートされることができる。
−UDMは、ユーザの加入データ、ポリシデータなどを記憶する。UDMは、2つの部分、即ち、アプリケーションのフロントエンド(FE:Front End)およびユーザデータリポジトリ(UDR:User Data Repository)を含む。
FEは、位置管理、加入管理、資格証明(credential)の処理などを担当するUDM FEとポリシ制御を担当するPCFとを含む。UDRは、UDM−FEによって提供される機能のために要求されるデータとPCFによって要求されるポリシプロファイルとを記憶する。UDR内に記憶されるデータは、加入識別子、セキュリティ資格証明(security credential)、アクセス、およびモビリティ関連の加入データならびにセッション関連の加入データを含むユーザ加入データおよびポリシデータを含む。UDM−FEは、UDRに記憶された加入情報にアクセスし、認証資格証明処理(Authentication Credential Processing)、ユーザ識別子ハンドリング(User Identification Handling)、アクセス認証、登録/モビリティ管理、加入管理、SMS管理などの機能をサポートする。
−UPFは、DNから受信したダウンリンクPDUを(R)ANを経由してUEに伝達し、(R)ANを経由してUEから受信したアップリンクPDUをDNに伝達する。
具体的には、UPFは、イントラ(intra)/インター(inter)RAT移動性のためのアンカポイント、データネットワーク(Data Network)への相互接続(interconnect)の外部PDUセッションポイント、パケットルーティングおよびフォワーディング、パケット検査(inspection)、ならびにポリシ規則施行のユーザプレーン部分、合法的傍受(Lawful Intercept)、トラフィック使容量の報告、データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類子(classifier)、マルチホーム(multi-homed)PDUセッションをサポートするためのブランチポイント(Branching point)、ユーザプレーンのためのQoSハンドリング(handling)(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング(gating)、アップリンク/ダウンリンクレート施行)、アップリンクトラフィックの検証(サービスデータフロー(SDF:Service Data Flow)とQoSフローとの間のSDFマッピング)、アップリンクおよびダウンリンク内のトランスポートレベル(transport level)パケットマーキング、ダウンリンクパケットバッファリングおよびダウンリンクデータ通知トリガ機能などの機能をサポートする。UPFの一部または全体の機能は、1つのUPFの単一のインスタンス(instance)内でサポートされることができる。
−AFは、サービス提供(例えば、トラフィックのルーティング上でアプリケーションの影響、ネットワーク能力エクスポージャ(Network Capability Exposure)へのアクセス、ポリシ制御のためのポリシのフレームワークとの相互動作などの機能をサポート)のために3GPPコアネットワークとの相互動作を行う。
−(R)ANは、4G無線アクセス技術の進化したバージョンである進化したE−UTRA(evolved E-UTRA)と新しい無線アクセス技術(NR:New Radio)(例えば、gNB)との両方をサポートする新しいワイヤレスアクセスネットワークを総称する。
5Gシステムで端末と無線信号の送受信を担当するネットワークノードは、gNBであり、EPSのeNBのような役割を果たしている。
gNBは、無線リソース管理のための機能(すなわち、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線許可制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、アップリンク/ダウンリンクにおけるUEへのリソースの動的割り当て(Dynamic allocation of resources)(すなわち、スケジューリング))、IP(Internet Protocol)ヘッダ圧縮、ユーザデータストリームの暗号化(encryption)との整合性の保護(integrity protection)、UEに提供された情報からAMFへのルーティングが決定されていない場合には、UEのアタッチメント(attachment)時にAMFの選択は、UPFへのユーザプレーンデータのルーティング、AMFへの制御プレーンの情報ルーティング、接続セットアップおよび解除、ページングメッセージのスケジューリングおよび送信(AMFから発生した)、システムブロードキャスト情報のスケジューリングおよび送信(AMFまたは運用および維持(O&M:Operating and Maintenance)から発生)、モビリティ(移動性)およびスケジューリングのための測定および測定レポートの設定、アップリンクにおけるトランスポートレベルのパケットマーキング(Transport level packet marking)、セッション管理、ネットワークスライス(Network Slicing)のサポート、QoS、フロー管理、ならびにデータの無線ベアラへのマッピング、非活動モード(inactive mode)であるUEのサポート、NASメッセージの分配機能、NASノード選択機能、無線アクセスネットワークの共有、二重接続性(Dual Connectivity)、NRとE−UTRAとの間の密接な相互動作(tight interworking)などの機能をサポートする。
−UEは、ユーザ機器を意味する。ユーザ装置は、端末(terminal)、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)などの用語として言及され得る。また、ユーザ装置は、ラップトップ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、マルチメディア機器などのように携帯可能な機器であってもよく、またはPC(Personal Computer)、車両搭載装置のように携帯できない機器であってもよい。
本図では、説明の明確性のために、非構造化(された)データストレージ(格納)ネットワーク機能(UDSF:Unstructured Data Storage network function)、構造化(された)データストレージ(格納)ネットワーク機能(SDSF:Structured Data Storage network function)、ネットワークエクスポージャ機能(NEF:Network Exposure Function)、およびNFリポジトリ機能(NRF:NF Repository Function)が示されていないが、本図に示されている全てのNFは、必要に応じて、UDSF、NFF、およびNRFと相互動作を行うことができる。
−NEFは、3GPPネットワーク機能によって提供される、例えば、第三者(3rd party)、内部エクスポージャ(internal exposure)/再エクスポージャ(re-exposure)、アプリケーション機能、エッジコンピューティング(Edge Computing)のためのサービス、および、能力を安全に公表するための手段を提供する。NEFは、他のネットワーク機能から(他のネットワーク機能の公表された能力に基づいた)情報を受信する。NEFは、データストレージネットワーク機能への標準化されたインターフェースを用いて、構造化データとして受信した情報を記憶することができる。記憶された情報は、NEFによって、他のネットワーク機能、およびアプリケーション機能に再公表(re-expose)され、分析などの他の目的で用いられることができる。
−NRFは、サービスディスカバリ機能をサポートする。NFインスタンスからNFディスカバリの要求を受信し、発見されたNFインスタンスの情報をNFインスタンスに提供する。また、用いることができるNFインスタンスとそれらがサポートするサービスとを維持する。
−SDSFは、あるNEFによる構造化データであって、情報を記憶および回収(retrieval)する機能をサポートするための選択的な機能である。
−UDSFは、あるNFによる非構造的(非構造化)データであって、情報を記憶および回収(retrieval)する機能をサポートするための選択的な機能である。
5Gシステムで端末との無線の送信/受信を担当するノードは、gNBであり、EPSにおけるeNBのような役割を行う。端末が3GPP接続(アクセスネットワーク)と非3GPP接続とに同時に接続されている場合、端末は、図6のように1つのAMFを介してサービスを受けることになる。図6では、非3GPP接続で接続する場合と、3GPP接続で接続する場合との1つの同一のUPFで接続されることを示しているが、必ずしもそうする必要はなく、互いに異なる複数のUPFで接続されることができる。
ただし、端末がローミングシナリオでHPLMNにあるN3IWK(「N3IWF(non-3GPP Inter-Working Function)」とも呼称(指称)可能)を選択し、非3GPP接続に接続された場合には、3GPP接続を管理するAMFは、VPLMNに位置し、非3GPP接続を管理するAMFは、HPLMNに位置することができる。
非3GPPアクセスネットワークは、N3IWK/N3IWFを介して、5Gコアネットワークに接続される。N3IWK/N3IWFは、N2およびN3インターフェースを介して、5Gコアネットワーク制御プレーン機能およびユーザプレーン機能を各々インターフェースする。
本明細書に記載する非3GPP接続の代表的な例としては、WLAN接続があると言える。
一方、本図では、説明の便宜上、UEが1つのPDUセッションを利用して1つのDNにアクセスする場合の参照モデルを例示するが、本発明はこれに限定されない。
UEは、複数のPDUのセッションを利用し、2つの(すなわち、ローカル(地域的)(local)およびセンタ(中心)の(central))データネットワークに同時にアクセスすることができる。このとき、別のPDUのセッションのための2つのSMFが選択されることもできる。ただし、各SMFは、PDUのセッション内のローカルなUPFとセンタのUPFとの両方を制御することができる能力を持つことができる。各PDUセッションごとに独立して活性化されることもできる。
さらに、UEは、単一のPDUのセッション内で提供される2つの(すなわち、ローカルおよびセンタの)データネットワークに同時にアクセスすることもできる。
3GPPシステムでは、5Gシステム内のNF間を接続する概念的なリンクをリファレンスポイント(reference point)と定義する。次は、本図で表現される5Gシステムのアーキテクチャに含まれるリファレンスポイントを例示する。
−N1:UEとAMFとの間のリファレンスポイント
−N2:(R)ANとAMFとの間のリファレンスポイント
−N3:(R)ANとUPFとの間のリファレンスポイント
−N4:SMFとUPFとの間のリファレンスポイント
−N5:PCFとAFとの間のリファレンスポイント
−N6:UPFとデータネットワークとの間のリファレンスポイント
−N7:SMFとPCFとの間のリファレンスポイント
−N24:訪問ネットワーク(visited network)内のPCFとホームネットワーク(home network)内のPCFとの間のリファレンスポイント
−N8:UDMとAMFとの間のリファレンスポイント
−N9:2つのコアUPF間のリファレンスポイント
−N10:UDMとSMFとの間のリファレンスポイント
−N11:AMFとSMFとの間のリファレンスポイント
−N12:AMFとAUSFとの間のリファレンスポイント
−N13:UDMと認証サーバ機能(AUSF:Authentication Server function)との間のリファレンスポイント
−N14:2つのAMF間のリファレンスポイント
−N15:非ローミングシナリオの場合、PCFとAMFとの間のリファレンスポイント、ローミングシナリオの場合、訪問ネットワーク(visited network)内のPCFとAMFとの間のリファレンスポイント
−N16:2つのSMF間のリファレンスポイント(ローミングシナリオの場合、訪問ネットワーク(visited network)内のSMFとホームネットワーク(home network)内のSMFとの間のリファレンスポイント
−N17:AMFとEIRとの間のリファレンスポイント
−N18:あるNFとUDSFとの間のリファレンスポイント
−N19:NEFとSDSFとの間のリファレンスポイント
図11は、サービスベースの表現を用いた5Gシステムアーキテクチャを例示する図である。
本図で例示されたサービスベースのインターフェースは、所定のNFにより提供される/公表されるサービスのセットを示す。サービスベースのインターフェースは、制御プレーン内で用いられる。次は、本図のように表現された5Gシステムのアーキテクチャに含まれるサービスベースのインターフェースを例示する。
−Namf:AMFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Nsmf:SMFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Nnef:NEFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Npcf:PCFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Nudm:UDMにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Naf:AFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Nnrf:NRFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
−Nausf:AUSFにより公開された(exhibited)サービスベースのインターフェース
NFサービスは、NF(即ち、NFサービス供給側)により他のNF(即ち、NFサービス消費側)にサービスベースのインターフェースを介して公表される能力の一種である。NFは、1つまたは複数のNFサービスを公表することができる。NFサービスを定義するために次のような基準が適用される。
−NFサービスは、終端間(end-to-end)の機能を説明するための情報の流れから導出される。
−完全な終端間(end-to-end)のメッセージの流れは、NFサービス呼出(invocation)のシーケンスによって説明される。
−NFが自体のサービスにサービスベースのインターフェースを介して提供する2つの動作は、次の通りである。
i)「要求−応答(Request-response)」:制御プレーンNF_B(即ち、NFサービス供給側)は、また別の制御プレーンNF_A(即ち、NFサービス消費側)から特定のNFサービス(動作の遂行および/または情報の提供を含む)の提供の要求を受ける。NF_Bは、要求内でNF_Aにより提供された情報に基づいたNFサービスの結果を応答する。
要求を満たすために、NF_Bは、交互に他のNFからのNFサービスを消費することができる。要求−応答のメカニズムで、通信は、2つのNF(即ち、消費側と供給側との)間の一対一で行われる。
ii)「加入−通知(Subscribe-Notify)」
制御プレーンNF_A(即ち、NFサービス消費側)は、また別の制御プレーンNF_B(即ち、NFサービス供給側)により提供されるNFサービスに加入する。多数の制御プレーンNFは、同一の制御プレーンNFサービスに加入することができる。NF_Bは、このNFサービスの結果をこのNFサービスに加入された興味のあるNFに通知する。消費側からの加入要求は、周期的なアップデートまたは特定のイベント(例えば、要求された情報の変更、特定の閾値(臨界値)の到達など)を通じてトリガされる通知のための通知要求を含むことができる。このメカニズムは、NF(例えば、NF_B)が明示的な加入要求なしで暗黙的に特定の通知に加入した場合(例えば、成功した登録手続による)も含む。
図12は、本発明が適用されることができるNG−RANのアーキテクチャを例示する。
図12を参照すると、次世代アクセスネットワーク(NG−RAN:New Generation Radio Access Network)は、UEに向かったユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコルの終端を提供する、gNB(NR NodeB)および/またはeNB(eNodeB)で構成される。
gNB(1つまたは複数(ら))間に、またgNB(1つまたは複数)と5GC(5thGenerationCorenetwork)に接続するeNB(1つまたは複数)との間にXnインターフェースを利用して相互接続する。gNB(1つもしくは複数)ならびにeNB(1つもしくは複数)は、また5GCにNGインターフェースを利用して接続して、より具体的には、NG−RANと5GCとの間の制御プレーンインターフェスであるNG−Cインターフェース(すなわち、N2リファレンスポイント)を利用してAMFに接続し、NG−RANと5GCとの間のユーザプレーンインターフェスであるNG−Uインターフェース(すなわち、N3リファレンスポイント)を利用してUPFに接続する。
無線プロトコルのアーキテクチャ
図13は、本発明が適用されることができる無線プロトコルスタックを例示する図である。特に、図13(a)は、UEとgNBとの間の無線インターフェースユーザプレーンプロトコルスタックを例示し、図13(b)は、UEとgNBとの間の無線インターフェース制御プレーンプロトコルスタックを例示する。
制御プレーンは、UEおよびネットワークが呼を管理するために用いる制御メッセージが送信される通信路を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データまたはインターネットパケットデータなどが送信される通信路を意味する。
図13(a)を参照すると、ユーザプレーンプロトコルスタックは、第1層(Layer 1)(即ち、物理(PHY:Physical Layer)層)、第2層(Layer 2)に分割されることができる。
図13(b)を参照すると、制御プレーンプロトコルスタックは、第1層(即ち、PHY層)、第2層、第3層(即ち、無線リソース制御(RRC:Radio resource Control)層)、非(ノン)アクセスストラタム(NAS:Non-Access Stratum)層に分割されることができる。
第2層は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)サブレイヤと、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)サブレイヤと、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDC:Packet Data Convergence Protocol)サブレイヤと、サービスデータ適応プロトコル(SDAP:Service Data Adaptation Protocol)サブレイヤ(ユーザプレーンの場合)と、に分割される。
無線ベアラは、2つのグループに分類される。すなわち、ユーザプレーンデータのためのデータ無線ベアラ(DRB:Data Radio Bearer)と、制御プレーンデータのためのシグナリング無線ベアラ(SRB:signaling Radio Bearer)と、である。
以下、無線プロトコルの制御プレーンおよびユーザプレーンの各層を説明する。
1)第1層であるPHY層は、物理チャネル(physical channel)を用いることによって、上位層への情報送信サービス(information transfer service)を提供する。物理層は、上位レベルに位置するMACサブレイヤにトランスポートチャネル(transport channel)を介して接続され、トランスポートチャネルを介してMACサブレイヤとPHY層との間でデータが送信される。トランスポートチャネルは、無線インターフェースを介してデータがどのように、どのような特徴により送信されるかによって分類される。また、互いに異なる物理層間、送信端のPHY層と受信端のPHY層との間では、物理チャネル(physical channel)を介してデータが送信される。
2)MACサブレイヤは、論理チャネル(logical channel)とトランスポートチャネル(transport channel)との間のマッピング、トランスポートチャネルを介してPHY層に/から伝達されるトランスポートブロック(TB:Transport Block)に/から1つまたは異なる論理チャネルに属するMACサービスデータユニット(SDU:Service Data Unit)の多重化/逆多重化、スケジューリング情報の報告、HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)を介したエラー訂正、動的スケジューリングを用いたUE間の優先順位ハンドリング、論理チャネルの優先順位を用いて、1つのUEの論理チャネル間の優先順位ハンドリング、パディング(Padding)を行う。
互いに異なる種類のデータは、MACサブレイヤにより提供されるサービスを伝達する。各論理チャネルのタイプは、どのタイプの情報が伝達されるかを定義する。
論理チャネルは、2つのグループに分類される。すなわち、制御チャネル(Control Channel)およびトラフィックチャネル(Traffic Channel)である。
i)制御チャネルは、制御プレーンの情報のみを伝達するために用いられ、次の通りである。
−ブロードキャスト制御チャネル(BCCH:Broadcast Control CHannel):システム制御情報をブロードキャストするためのダウンリンクチャネル。
−ページング制御チャネル(PCCH:Paging Control CHannel):ページング情報およびシステム情報変更の通知を伝達するダウンリンクチャネル。
−共通制御チャネル(CCCH:Common Control CHannel):UEとネットワークとの間の制御情報を送信するためのチャネル。このチャネルは、ネットワークとRRC接続を有さないUEのために用いられる。
−専用制御チャネル(DCCH:Dedicated Control CHannel):UEとネットワークとの間で専用制御情報を送信するための一対一(point-to-point)の両方向チャネル。RRC接続を有するUEによって用いられる。
ii)トラフィックチャネルは、ユーザプレーンの情報のみを使用するために用いられる。
−専用トラフィックチャネル(DTCH:Dedicated Traffic CHannel):ユーザ情報を伝達するための、単一のUEに専用の、一対一(point-to-point)チャネル。DTCHは、アップリンクおよびダウンリンクが全て存在することができる。
ダウンリンクにおいて、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の接続は、次の通りである。
BCCHは、BCHにマッピングされてもよい。BCCHは、DL−SCHにマッピングされてもよい。PCCHは、PCHにマッピングされてもよい。CCCHは、DL−SCHにマッピングされてもよい。DCCHは、DL−SCHにマッピングされてもよい。DTCHは、DL−SCHにマッピングされてもよい。
アップリンクにおいて、論理チャネルとトランスポートチャネルとの接続は、次の通りである。CCCHは、UL−SCHにマッピングされてもよい。DCCHは、UL−SCHにマッピングされてもよい。DTCHは、UL−SCHにマッピングされてもよい。
3)RLCサブレイヤ(層)は、3つの送信モードをサポートする:透過モード(TM:Transparent Mode)、非確認モード(UM:Unacknowledged Mode)、確認モード(AM:Acknowledged Mode)。
RLC設定は、論理チャネル別に適用されることができる。SRBの場合、TMまたはAMモードが用いられ、反面、DRBの場合、UMまたはAMモードが用いられる。
RLCサブレイヤは、上位層PDUの伝達と、PDCPと独立のシーケンスナンバリングと、ARQ(Automatic Repeat Request)を介したエラー訂正と、分割(segmentation)、および再分割(re-segmentation)と、SDUの再結合(reassembly)と、RLCSDU廃棄(破棄)(discard)と、RLC再確立(re-establishment)と、を行う。
4)ユーザプレーンのためのPDCPサブレイヤは、シーケンスナンバリング(Sequence Numbering)と、ヘッダ圧縮および圧縮解凍(解除)(decompression)(ロバストヘッダ圧縮)(RoHC:Robust Header Compression)の場合のみ)と、ユーザデータ伝達と、再配列(reordering)および重複(複写)検出(duplicate detection)(PDCPよりも上位の層に伝達が要求される場合)と、PDCP PDUルーティング(スプリットベアラ(split bearer)の場合)と、PDCP SDUの再送信と、暗号化(ciphering)および解読(deciphering)と、PDCP SDUの廃棄と、RLC AMのためのPDCP再確立およびデータの復旧(recovery)と、PDCP PDUの複製と、を行う。
制御プレーンのためのPDCPサブレイヤは、追加的にシーケンスナンバリング(Sequence Numbering)と、暗号化(ciphering)、解読(deciphering)および完全性保護(integrity protection)と、制御プレーンデータの伝達と、複製(重複)検出と、PDCP PDUの複製と、を行う。
RRCにより無線ベアラのための複製(二重化)(duplication)が設定されるとき、複製されたPDCP PDUを制御するために追加的なRLCエンティティおよび追加的な論理チャネルが無線ベアラに追加される。PDCPにおける複製は、同一のPDCP PDUを二回送信することを含む。一回目は、元のRLCエンティティに伝達され、二回目は、更なるRLCエンティティに伝達される。このとき、元のPDCP PDUおよび該当複製(本)は、同一のトランスポートブロック(transport block)に送信されない。互いに異なる2つの論理チャネルが、同一のMACエンティティに属してもよく(CAの場合)、または互いに異なるMACエンティティに属してもよい(DCの場合)。前者の場合、元のPDCP PDUと該当複製とが同一のトランスポートブロック(transport block)で送信されないように保証するために、論理チャネルマッピングの制限が用いられる。
5)SDAPサブレイヤは、i)QoSのフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング、ii)ダウンリンクおよびアップリンクパケット内のQoSフロー識別子(ID)のマーキングを行う。
SDAPの単一のプロトコルエンティティが各個別のPDUセッション別に設定されるが、例外的に二重接続(性)(DC:Dual Connectivity)の場合、2つのSDAPエンティティが設定されることができる。
6)RRCサブレイヤは、AS(Access Stratum)およびNAS(Non-Access Stratum)に関するシステム情報のブロードキャストと、5GCまたはNG−RANにより開始されたページング(paging)と、UEとNG−RANとの間のRRC接続の確立、維持、および解除(さらに、キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)の修正および解除を含み、また、追加的にE−UTRANとNRとの間に、またはNR内における二重接続(Dual Connectivity)の修正および解除をさらに含む)と、キー管理を含むセキュリティ機能と、SRBおよびDRBの確立、設定、維持、および解除と、ハンドオーバおよびコンテキストの伝達と、UEセルの選択および再解除ならびにセルの選択/再選択の制御と、RAT間の移動性を含むモビリティ機能と、QoS管理機能、UE測定報告および報告制御と、無線リンク失敗の検出および無線リンク失敗からの回復と、NASからUEへのNASメッセージの伝達およびUEからNASへのNASメッセージの伝達と、を行う。
3GPPリリース14では、次のような範囲(スコープ)でEPC以後の次世代移動通信システムに対する研究(スタディ)が進行中である(3GPP SP−150863)。
目標は、次世代モバイルネットワークのためのシステムアーキテクチャを設計することである。新しいアーキテクチャは、新しいRAT(1つまたは複数)、進化したLTEおよび非3GPPアクセスタイプをサポートし、アクセス依存性を最小にしなければならない。新しいアーキテクチャのための提案は、現在アーキテクチャの進化をベースとするか、または「clean slate」アプローチ(接近)方式をベースとすることができる。
研究は、新しいアーキテクチャへの移住(migrant)シナリオを考慮しなければならない。予想される作業には、次が含まれることができる。
−高い水準のアーキテクチャ要求事項(requirement)の調査。
−アーキテクチャ議論のために共通言語として用いられる用語の定義。
−互いに相互作用を介して必要な機能および高い水準の機能を収集する高い水準のシステムアーキテクチャの定義。
アーキテクチャは、次のような運営効率性および最適化特性のnon−exhastiveリストとして開発されなければならない。
1.拡張可能な方式で従来および新規の通信サービスによるモバイルデータトラフィック/機器の数の急激な増加を処理できる能力。
2.コアおよび無線ネットワークの独立した進化を許可。
3.総所有(ownership)コスト(費用)を減らし、運営効率性、エネルギ効率性および単純城を改善し、新しいサービスを提供するための柔軟性をサポートする技術(例えば、ネットワーク機能仮像(仮想)化およびソフトウェア定義ネットワーキング(Software defined networking))のサポート(支援)。
次世代システム(Next Generation System;NGS)
次世代モバイルネットワークシステム、すなわち5Gコアネットワークに対するデザインのために、3GPPでは、SMARTER(Services and Markets Technology Enablers)という研究を介してサービス要求事項を定義してきている。また、SA2では、これに基づいてFS_NextGen(Study on Architecture for Next Generation System)研究が進行している。
NGSに対して、次のような定義がTR23.799で定義された。
−進化した(Evolved)E−UTRA:NextGenシステムで動作するためにE−UTRA無線インターフェースが進化したRAT。
−ネットワーク能力(capability):一般に別途のまたはスタンドアローン(独立型)(standalone)「エンドユーザ(ユーザ終端)サービス(end user service)」として用いられないが、「エンドユーザ(終端ユーザ)(end user)」に提供される遠隔通信サービスとして結合されうる構成要素として用いられる3GPP特定(固有の)特徴で、かつ提供されるネットワーク(例えば、位置サービスは、一般に「エンドユーザ」が単に他のUEの位置を問い合わせ(query)るのに用いられない。特徴またはネットワーク能力として位置サービスが(例えば、追跡アプリケーションにより)使用され、「エンドユーザサービス」として提供される。ネットワーク能力は、内部的にネットワークで使用されることができ、ならびに/または(‘3rdパーティ’と呼ばれる)外部ユーザに公表しうる。)。
−ネットワーク機能(Function):ネットワーク機能は、3GPPが採択した機能またはネットワークで3GPPが定義した処理機能であって、機能的動作および3GPP定義インターフェースを定義する。ネットワーク機能は、専用ハードウェア(dedicated hardware)上のネットワーク要素として、専用ハードウェア上において実行されるソフトウェアインスタンスとしてまたは適切なプラットホーム(例えば、クラウドインフラ構造(ストラクチャ)において)上においてインスタンス化された仮像(仮想)化機能として具現されうる。
−NextGen:本明細書で用いられる次世代を意味する。
−NextGenコアネットワーク:NextGenアクセスネットワークに接続するコアネットワーク。
−NextGen RAN(NG RAN):次のオプションのうち、一つまたは複数をサポートする無線アクセスネットワークを表す。
2)スタンドアローン(standalone)の新しい無線。
4)スタンドアローンの新しい無線は、進化したE−UTRA拡張を有するアンカ(anchor)である。
5)進化したE−UTRA。
7)進化したE−UTRAは、新しい無線拡張を有するアンカである。
次世代コアと接続((interface)するRANという共通点を有する。
−NextGenアクセスネットワーク(NG AN):NextGen RANまたは非3GPPアクセスネットワークを意味し、次世代コアと接続((interface)する。
−NextGen System(NGシステム):NextGenアクセス(接続)ネットワーク(NG AN)およびNextGenコアを含むNextGenシステムを意味する。
−NextGen UE:NextGenシステムに接続されるUE。
−PDU接続(connectivity)サービス:UEとデータネットワークとの間のPDU交換を提供するサービス。
−PDUセッション:UEとのPDU接続サービスを提供するデータネットワーク間のアソシエーション(association)、アソシエーションのタイプは、IPタイプ、イーサネット(登録商標)(Ethernet)タイプおよびnon−IPタイプを含む。
−IPタイプのPDUセッション:UEとIPデータネットワークとの間のアソシエーション。
−サービス連続性:IPアドレスおよび/またはアンカポイントが変更される場合を含んで、サービスの中断がないユーザ経験。
−セッション連続性:PDUセッションの連続性、IPタイプPDUセッションに対して「セッション連続性」は、PDUセッションの寿命(存続期間)の間にIPアドレスが記憶される(preserved)ことを意味する。
ネットワークスライスと関連してNGMN(Next Generation Mobile Networks)Allianceで要求事項を定義することがある。
図14は、本発明の一実施形態によるネットワークスライスコンセプトを例示する図である。
図14に示すように、ネットワークスライスは、1)サービスインスタンス層、2)ネットワークスライスインスタンス層、3)リソース層、の3通りの層を含むことができる。
サービスインスタンス層は、サポートされるサービス(エンドユーザ(ユーザ−終端)(end-user)サービスまたはビジネスサービス)を示す。各サービスは、サービスインスタンスで表示されることができる。一般に、サービスは、ネットワーク事業者または3rd partyにより提供されうる。これにより、サービスインスタンスは、事業者サービスまたは3rd party提供サービスを表すことができる。
ネットワーク事業者は、ネットワークスライスブループリント(青写真)(Blueprint)を使用してネットワークスライスインスタンスを生成できる。ネットワークスライスインスタンスは、サービスインスタンスにより必要なネットワーク特性を提供する。ネットワークスライスインスタンスは、ネットワーク運営者が提供する様々なサービスインスタンスの間で共有できる。
ネットワークスライスインスタンスは、他のネットワークスライスインスタンスにより共有されることができない一つまたは複数のサブネットワークインスタンスで構成されるか、またはそうでないこともあり得る。同様に、サブネットワークブループリントは、物理/論理リソースで実行されるネットワーク機能セットを構成するサブネットワークインスタンスを生成するのに用いられることができる。
以下では、ネットワークスライスと関連する用語を定義する。
−サービスインスタンス:ネットワークスライス内でまたはネットワークスライスにより実現されるエンドユーザサービスまたはビジネスサービスのインスタンス。
−ネットワークスライスインスタンス:このようなネットワーク機能を実行するためのネットワーク機能セットおよびリソースであって、サービスインスタンスで要求する特定ネットワーク特性を充足させる完全にインスタンス化された論理的ネットワークを形成する。
−ネットワークスライスインスタンスは、完全にまたは部分的に、論理的および/または物理的に他のネットワークスライスインスタンスと分離(isolate)されうる。
−リソースは、物理および論理リソースを含む。
−ネットワークスライスインスタンスは、様々なネットワークスライスインスタンスが特別な場合に共有できるサブネットワークインスタンスから構成されることができる、(。)ネットワークスライスインスタンスは、ネットワークスライスブループリントにより定義される。
−ネットワークスライスインスタンスを作る時にインスタンス特定(固有)ポリシおよび構成が必要である。
−ネットワーク特性例には、超低遅延(ultra-low-latency)、超信頼性(ultra-reliability)などがある。
ネットワークスライスブループリント:寿命(life cycle)の間にネットワークスライスインスタンスをインスタンス化し制御する方法に対する構造、構成および計画/ワークフローに対する完全な説明。ネットワークスライスブループリントは、特定ネットワーク特性(例えば、超低遅延、超信頼性、企業のための付加価値(value-added)サービスなど)を提供するネットワークスライスのインスタンス化を可能にする。ネットワークスライスブループリントは、必要な物理および論理リソースならびに/またはサブネットワークブループリントを表す。
サブネットワークインスタンス:サブネットワークインスタンスは、一連のネットワーク機能およびこれらのネットワーク機能のためのリソースを含む。
−サブネットワークインスタンスは、サブネットワークブループリントにより定義される。
−サブネットワークインスタンスは、完壁な論理ネットワークを形成する必要がない。
−サブネットワークインスタンスは、二つ以上のネットワークスライスにより共有されうる。
−リソースは、物理および論理リソースを含む。
−サブネットワークブループリント:サブネットワークインスタンスの構造(および含まれた構成要素)に関する説明およびこれをインスタンス化する方法に対する計画/ワークフロー、(。)サブネットワークブループリントは、物理および論理リソースを表し、他のサブネットワークブループリントを表すことができる。
−物理リソース:無線アクセスを含み、計算(computation)、記憶(storage)または送信のための物理的資産。ネットワーク機能は、リソースとして見なされない。
−論理リソース:物理リソースの分割(partition)、またはネットワーク機能専用もしくは様々なネットワーク機能セット間で共有される様々な物理リソースのグループ化。
−ネットワーク機能(NF):ネットワーク機能は、ネットワークで機能を処理することを意味する。
−NFには、テレコムノード機能だけでなくスイッチング機能が含まれるが、これに限定されない(例えば、イーサネット(登録商標)スイッチング機能、IPルーティング機能)。
−VNFは、NFの仮像(仮想)化バージョンである(VNFに関する詳細な内容は、ETSI NFV参照)。
これに基づいて、SA WG1では、SMARTER作業を介して次のような潜在的要求事項(Potential Requirement)を定義した。
ネットワークスライス(Network Slicing)
5Gシステムは、ネットワークリソースおよびネットワーク機能を各サービスによって独立したスライス(slice)で提供するネットワークスライス(Network Slicing)技術を導入した。
ネットワークスライスを介して、オペレータは、ユーザ指定された(customized)ネットワークを提供できる。例えば、機能(例えば、優先順位、請求、ポリシ制御、セキュリティおよび移動性)に対する要求事項(requirement)の差があるか、または性能要求事項(例えば、遅延時間、移動性、可用性(availability)、信頼性およびデータ速度)に対する差があるか、特定ユーザ(例えば、MPS(Multiple Projections System)ユーザ、公共安全ユーザ、企業顧客、ローマ(roamer)もしくはMVNO(Mobile Virtual Network Operator)ホスティング)に対してのみサービスが提供されることもできる。
ネットワークスライスは、無線アクセスネットワーク機能およびコアネットワーク機能(例えば、潜在的に他のベンダからの)を含む完全なネットワークの機能を提供できる。一つのネットワークが一つまたは複数のネットワークスライスをサポートできる。
以下、5Gシステムにおけるネットワークスライスに対する要求事項について説明する。
5Gシステムは、オペレータがネットワークスライスを生成、修正および削除できるように許可しなければならない。
5Gシステムは、オペレータがネットワークスライスでサポートされる一連のサービスおよび機能を定義しアップデートできるように許可しなければならない。
5Gシステムは、オペレータがUEをネットワークスライスに関連させる情報を設定できるように許可しなければならない。
5Gシステムは、オペレータがサービスをネットワークスライスに関連させる情報を設定できるように許可しなければならない。
5Gシステムは、オペレータがUEをネットワークスライスに割り当て、UEを一つのネットワークスライスから他のネットワークスライスへ移動させ、ネットワークスライスにより提供される加入、UE機能、オペレータのポリシおよびサービスによって、ネットワークスライスからUEを除去できるように許可しなければならない。
5Gシステムは、VPLMNがUEを、必要なサービスを有しHPLMNにより承認されるネットワークスライス、または基本(デフォルト)ネットワークスライスに割り当てるメカニズムをサポートしなければならない。
5Gシステムは、UEが一つのオペレータの二つ以上のネットワークスライスに同時に割り当てられ、割り当てられたネットワークスライスのサービスにアクセス可能にしなければならない。
一つのネットワークスライスにあるトラフィックおよびサービスは、同じネットワークにある他のネットワークスライスのトラフィックおよびサービスに影響を与えない。
ネットワークスライスの生成、修正および削除は、同じネットワークの他のネットワークスライスにあるトラフィックおよびサービスに影響を及ぼさないか、または最小限の(minimal)影響を及ぼす。
5Gシステムは、容量(capacity)(すなわち、ネットワークスライスの容量の融通(弾力)性(elasticity))の適応をサポートしなければならない。
5Gシステムは、ネットワークオペレータがネットワークスライスに対する最小使用可能(可用)(available)容量を定義することができるようにする。同じネットワーク上の他のネットワークスライスの容量融通性は、該当ネットワークスライスに対する最小容量の使用可能性に影響を与えない。
5Gシステムは、ネットワーク運営者がネットワークスライスに対する最大容量を定義することができるようにする。
5Gシステムは、様々なネットワークスライスが同じネットワークのリソースにおいて競合する場合、ネットワークオペレータが他のネットワークスライス間の優先順位を定義できるようにしなければならない。
5Gシステムでは、ネットワーク機能がネットワークスライスで使用されうるように、オペレータがネットワーク機能をネットワークに追加および除去する方法をサポートする。
5Gシステムは、運営者が異なるネットワークスライスから提供されるポリシ、機能および性能を差別化できる方法をサポートしなければならない。
5Gシステムは、同じネットワークスライスにあるホームおよびローミングユーザに接続性の提供をサポートしなければならない。
共有5Gネットワーク設定において、各オペレータは、上記のすべての要求事項を割り当てられたネットワークリソースに適用できなければならない。
ネットワークスライスは、特定ネットワーク機能およびネットワーク特性を提供するのに必要なネットワーク機能セットおよび対応するリソースを含む完全な論理ネットワークである。これには、5G−ANおよび5G CNが全て含まれる。ネットワークスライスインスタンス(Network Slice Instance;NSI)は、ネットワークスライスのインスタンス化(instantiation)、すなわちネットワークスライステンプレートによって意図したネットワークスライスサービスを伝達する配置(展開)された(deployed)ネットワーク機能セットを意味する。
ネットワークスライスが導入されるにつれて、各スライス別にネットワーク機能とネットワークリソースとの分離(Isolation)、独立した管理(independent management)などを提供できる。これによって、サービス、ユーザなどによって5Gシステムのネットワーク機能を選択してこれを組み合わせることによって、サービス、ユーザ別に独立してかつより柔軟なサービスを提供できる。
ネットワークスライスは、アクセスネットワークとコアネットワークとを論理的に統合したネットワークを称する。
ネットワークスライス(Network Slice)は、次のうち、一つまたは複数を含むことができる。
−コアネットワーク制御プレーンおよびユーザプレーン機能
−NG−RAN
−非3GPPアクセスネットワークへの非3GPP相互動作機能(N3IWF:Non-3GPP Inter Working Function)
各ネットワークスライス別にサポートされる機能とネットワーク機能との最適化が相異なることができる。多数のネットワークスライスインスタンス(instance)(NSI)が同じ機能を互いに異なるUEのグループに提供できる。
一つのUEは、5G−ANを経由して一つまたは複数のネットワークスライスインスタンスに同時に接続されることができる。一つのUEは、最大8個のネットワークスライスにより同時にサービスを受けることができる。UEをサービングするAMFインスタンスは、UEをサービングする各ネットワークスライスインスタンスに属することができる。すなわち、このAMFインスタンスは、UEをサービングするネットワークスライスインスタンスに共通であることができる。UEをサービングするネットワークスライスインスタンス(1つまたは複数)のCN部分は、CNにより選択される。
UEに対するスライスのセットに対するAMF探索および選択は、登録手順において第1番目に接触されたAMFによりトリガされ、これに、AMFの変更が続くことができる。SMF探索および選択は、PDUセッションを確立するためのSMメッセージがUEから受信されるときにAMFにより開始される。NRFは、探索および選択作業を助けるために使用される。
一つのPDUセッションは、PLMN別に特定の一つのネットワークスライスインスタンスだけに属する。互いに異なるネットワークスライスインスタンスは、一つのPDUセッションを共有しない。
一つのPDUセッションは、PLMN別に特定の一つのネットワークスライスインスタンスに属する。互いに異なるスライスが同じDNN(Data Network Name)を利用するスライス特定(固有)PDUセッションを有することができるが、互いに異なるネットワークスライスインスタンスは、一つのPDUセッションを共有しない。
単一ネットワークスライス選択補助情報(S−NSSAI:Single Network Slice Selection Assistance Information)は、ネットワークスライスを識別する。各S−NSSAIは、ネットワークが特定ネットワークスライスインスタンスを選択するために利用される補助情報である。NSSAIは、S−NSSAI(1つまたは複数)のセットである。S−NSSAIは、次を含む。
−スライス/サービスタイプ(SST:Slice/Service type):SSTは、機能およびサービスの側面で予想されるネットワークスライスの動作を示す。
−スライス識別因子(区分子)(SD:Slice Differentiator):SDは、指示されたSSTを全部遵守する潜在的な複数のネットワークスライスインスタンスからネットワークスライスインスタンスを選択するためのSST(1つまたは複数)を補完する選択的な情報である。
S−NSSAIは、標準値またはPLMN−特定値を有することができる。PLMN−特定値を有するS−NSSAIは、PLMN−特定値を割り当てるPLMNのPLMN IDと関連する。S−NSSAIは、S−NSSAIと関連するPLMN以外のアクセスストレイタム手順においてUEにより使用されてはならない。
NSSAIは、S−NSSAIの収集(コレクション)(collection)である。NSSAIにおいて、UEとネットワークとの間のシグナリングメッセージで伝送されるS−NSSAIは、最大8個までである。各S−NSSAIは、特定ネットワークスライスインスタンスを選択するときにネットワークを補助(assist)する。
互いに異なるS−NSSAIを使用して、同じネットワークスライスインスタンスが選択されることができる。
オペレータの運営または配置の必要性によって、同じS−NSSAIに対して同じまたは他の登録領域にネットワークスライスの様々なネットワークスライスインスタンスが配置されることができる。UEがS−NSSAIと関連するごとに、UEは、対応する配置された多数のネットワークスライスインスタンスのうち、任意の時間においてただ一つのインスタンスによってのみサービスされることができる。
UEにサービスするネットワークスライスインスタンス(1つまたは複数)のCN部分は、CNにより選択される。
(R)ANは、5GCが許可されたNSSAIを(R)ANに知らせる前に、UE制御プレーン接続を処理するために、アクセスストレイタムシグナリングで要求されたNSSAIを使用することができる。要求されたNSSAIは、UEが一時ユーザIDをまた提供するときにルーティングのためにRANにより使用されない。
UEが成功裏に登録されると、CNは、制御プレーンの側面で許可されたNSSAI全体を提供することによって(R)ANに知らせる。
特定スライスインスタンスに対するPDUセッションが確立(establish)されると、CNは、RANがアクセス特定機能を行うことができるように、このPDUセッションが属するスライスインスタンスに該当するS−NSSAIを(R)ANに提供できる。
標準化されたSST値は、PLMNが最も一般に用いられるスライス/サービスタイプに対してより効率的にローミング使用事例をサポートできるようにスライスに対するグローバル(全域)相互運用性(global interoperability)を確立する方法を提供する。
標準化されたSST値は、次の表2のとおりである。
このようなすべての標準化されたSST値のサポートは、PLMNにおいて要求されない。
加入情報(subscription)は、UEが加入したネットワークスライスのS−NSSAIを含む。一つまたは複数のS−NSSAIがデフォルト(基本)S−NSSAIとしてマーキングされうる。最大8個までのS−NSSAIがデフォルトS−NSSAIとしてマーキングされうる。しかしながら、UEは、8個以上のS−NSSAIに加入できる。S−NSSAIがデフォルト(基本)(default)としてマーキングされる場合、ネットワークは、UEが登録要求において任意のS−NSSAIをネットワークに送信しなくても関連ネットワークスライスでUEにサービスすることを期待する。
UE加入データは、与えられたS−NSSAIに対するデフォルト(基本)DNN値を含むことができる。
UEが登録要求で提供するNSSAIは、ユーザの加入データに対して検証(verified)される。
1)初期アクセス時におけるネットワークスライスの選択
UEは、PLMN別にホームPLMN(HPLMN:Home PLMN)により設定NSSAI(Configured NSSAI)を設定されることができる。Configured NSSAIは、PLMN−特定され、HPLMNは、各Configured NSSAIが適用されるPLMN(1つまたは複数)を指示する。
UEの初期アクセスのとき、RANは、NSSAIを利用してメッセージを伝達する初期ネットワークスライスを選択する。このために、登録手順において、UEは、ネットワークに要求NSSAI(Requested NSSAI)を提供する。このとき、UEがネットワークにRequested NSSAIを提供するとき、所定のPLMN内のUEは、該当PLMNのConfigured NSSAIに属するS−NSSAIだけを使用する。
UEがRANにNSSAIを提供しないか、または提供されたNSSAIによって適切なネットワークスライスをRANが選択できないとき、RANは、デフォルト(Default)ネットワークスライスを選択できる。
加入データは、UEが加入したネットワークスライス(1つまたは複数)のS−NSSAI(1つまたは複数)を含む。一つまたは複数のS−NSSAIは、デフォルト(default)S−NSSAIとしてマーキングされうる。S−NSSAIがデフォルトとしてマーキングされると、UEが登録要求(Registration request)内でネットワークにいかなるS−NSSAIも送信しなくても、ネットワークは、関連するネットワークスライスでUEにサービスできる。UE加入データは、与えられたS−NSSAIに対するデフォルト(default)DNNを含むことができる。UEが登録要求で提供するNSSAIは、ユーザの加入データに対して検証(verify)される。
UEが成功裏に登録されると、CNは、全体の許可NSSAI(Allowed NSSAI)(一つまたは複数のS−NSSAIを含む)を提供することによって(R)ANに知らせる。また、UEの登録手順が成功裏に完了するとき、UEは、このPLMNのためのAllowed NSSAIをAMFから獲得できる。
Allowed NSSAIは、このPLMNのためのConfigured NSSAIに優先する。UEは、以後サービングPLMN内ネットワークスライス選択関連手順のためのネットワークスライスに該当するAllowed NSSAI内のS−NSSAI(1つまたは複数)だけを使用する。
各PLMNにおいて、UEは、Configured NSSAIおよびAllowed NSSAI(存在する場合)を記憶する。UEがPLMNのためのAllowed NSSAIを受信するとき、このPLMNのため以前に記憶されたAllowed NSSAIに代替(上書き)(override)する。
2)スライス変更
ネットワークは、ローカルポリシ、UEの移動性、加入情報変更などによって、既に選択されたネットワークスライスインスタンスを変更できる。すなわち、UEのネットワークスライスのセットは、UEがネットワークに登録されている間、いつでも変更できる。また、UEのネットワークスライスのセットの変更は、ネットワークまたは特定条件下のUEにより開始されうる。
ローカル(地域)(local)ポリシ、加入情報変更および/またはUEの移動性に基づいて、ネットワークは、UEが登録された許可されるネットワークスライス(1つまたは複数)のセットを変更できる。ネットワークは、登録手順中にこのような変更を行うことができ、または、登録手順をトリガできる手順を利用してサポートされるネットワークスライス(1つもしくは複数)の変更をUEに通知できる。
ネットワークスライス変更時にネットワークは、新しいAllowed NSSAIおよびトラッキング領域リスト(Tracking Area list)をUEに提供できる。UEは、モビリティ管理手順(Mobility Management Procedure)に応じるシグナリングに新しいNSSAIを含めて送信することによって、スライスインスタンスの再選択を引き起こす。スライスインスタンスの変更によって、これをサポートするAMFも変更されることができる。
UEがネットワークスライスがもうこれ以上利用可能でない領域に進入すると、コアネットワークは、PDUセッション解除手順を介してもうこれ以上利用可能でないネットワークスライスに相応するS−NSSAIに対するPDUセッションを解除する。
もうこれ以上利用可能でないスライスに相応するPDUセッションが解除されるとき、UEは、UEポリシを利用して、従来のトラフィックが他のスライスに属するPDUセッションを介してルーティングできるかどうかを決定する。
用いられるS−NSSAI(1つまたは複数)のセットの変更のために、UEは、登録手順を開始する。
3)SMF選択
PCFは、ネットワークスライス選択ポリシ(NSSP:Network Slice Selection Policy)をUEに提供する。NSSPは、UEをS−NSSAIと連係させ、トラフィックがルーティングされるPDUセッションを決定するためにUEにより用いられる。
ネットワークスライス選択ポリシは、UEのアプリケーション別に提供され、これは、UEアプリケーション別にS−NSSAIをマッピングできる規則を含む。AMFは、UEが伝達したSM−NSSAIおよびDNN情報と共に加入者情報、ローカル事業者ポリシなどを利用してPDUセッション管理のためのSMFを選択する。
特定スライスインスタンスのためのPDUセッションが確立されるとき、RANがスライスインスタンスの特定機能にアクセスできるように、CNは、このPDUセッションが属するスライスインスタンスに該当するS−NSSAIを、(R)ANに提供する。
4)UE NSSAI設定およびNSSAI記憶領域(aspect)
UEは、PLMN別に設定されたNSSAI(Configured NSSAI)でHPLMNにより設定されることができる。設定されたNSSAIは、PLMN固有(特定的)(specific)でありえ、HPLMNは、設定されたNSSAIがすべてのPLMNに適用されるか否かを含み、各々の設定されたNSSAIがどのようなPLMN(1つまたは複数)に適用されるかを指示する(すなわち、設定されたNSSIは、UEが接続したPLMNと無関係に同じ情報を伝達する(例えば、これは、標準化されたS−NSSAIだけを含むNSSAIに対して可能でありうる)。登録時、要求されたNSSAIをネットワークに提供するときに与えられたPLMNのUEは、該当PLMNがある場合、設定されたNSSAIに属するS−NSSAIのみを使用しなければならない。UEの登録手順が成功裏に完了すると、UEは、一つまたは複数のS−NSSAIを含むことができる、このPLMNに対して許可されたNSSAIをAMFから得ることができる。このようなS−NSSAIは、UEが登録したサービングAMFにより提供される現在の登録領域に対して有効で、UEにより同時に用いられることができる(最大同時ネットワークスライスまたはPDUセッション数まで)。
許可されたNSSAIは、このPLMNに対して設定されたNSSAIより優先する。UEは、サービングPLMNの後続(subsequent)のネットワークスライス選択関連手順に対して、ネットワークスライスに該当する許可されたNSSAIのS−NSSAIのみを使用しなければならない。
各々のPLMNに対して、UEは、設定されたNSSAIおよび(可能な場合)許可されたNSSAIを記憶しなければならない。UEがPLMNに対して許可されたNSSAIを受信すると、UEは、PLMNに対して許可されたNSSAIを記憶し、このPLMNに対して以前に記憶されていた許可されたNSSAIをオーバーライド(上書き)しなければならない。
ネットワークスライスインスタンスを介したデータネットワークに対するユーザプレーン接続の設定は、二つの段階から構成される。
−必要なネットワークスライスをサポートするAMFを選択するためにRM手順を行う。
−ネットワークスライスインスタンス(1つまたは複数)を介して要求されたデータネットワークに一つまたは複数のPDUセッションを確立。
5)細部動作の概要
UEがPLMNに登録するとき、UEは、UEに記憶されている場合、RRCおよびNAS層のネットワークに設定されたNSSAI、承認されたNSSAIまたはこれらのサブセットを提供しなければならない。
RRCとNASとのNSSAIが正確に同じであるかどうかが決定されることができる。NSSAIは、AMFを選択するのに用いられるのに対し、S−NSSAIは、ネットワークスライスインスタンスの選択を助けるのに用いられる。
UEは、PLMNごとに設定されたおよび/または承認されたNSSAIを記憶しなければならない。
−設定されたNSSAIは、PLMN固有(特定)承認NSSAIがUEに記憶されていないとき、PLMNで用いられるようにHPLMNによりUEに設定される。
−承認されたNSSAIは、登録手順でPLMNによりUEに提供されるNSSAIであり、UEは、該当PLMNから次の登録まで該当PLMNでこれを使用しなければならない。登録承認メッセージには、承認されたNSSAIが含まれることができる。承認されたNSSAIは、後続の登録手順によりアップデートされることができる。
UEが選択されたPLMNに対し設定されたNSSAIが提供されると、UEは、このNSSAIをRRC接続確立およびNASに含めなければならない。RANは、提供されたNSSAIを使用してAMFに初期アクセスをルーティングする。
UEがまだ選択されたPLMNに対していかなる受諾されたNSSAIも受信しなかったが、UEが選択されたPLMNに対して設定されたNSSAIが提供されると、UEは、RRC接続確立およびNASに設定されたNSSAIまたはサブセットを提供できる。RANは、AMFに対する初期アクセスをルーティングするためにNSSAIを使用する。
UEがRRC接続確立およびNASで選択されたPLMNに対していかなるNSSAI(承認されたまたは設定された)も提供しないと、RANは、NASシグナリングをデフォルト(基本)(default)AMFとして送信する。
登録が成功裏になされると、UEは、サービングAMFによりGUTI(Globally Unique Temporary UE Identity)が提供される。UEは、Temp IDが有効な限り、RANが適切なAMFでNASメッセージをルーティングできるようにするために、後続の初期アクセスの間にRRC接続確立にローカル固有一時IDを含める。また、サービングPLMNは、UEに対するサービングPLMNにより許可されたスライスの最近承認されたNSSAIをリターンできる。承認されたNSSAIは、UEのサービングPLMNにより許可されたスライスのS−NSSAI値を含む。
RRCにおいてNSSAIおよび完全なローカル固有の一時IDを受信するとき、RANが局所的に固有の一時IDに対応するAMFに到達できると、RANは、該当AMFに要求を伝達する。あるいは、RANは、UEにより提供されるNSSAIに基づいて適切なAMFを選択し、その要求を選択されたAMFに送信する。RANが提供されたNSSAIに基づいてAMFを選択できない場合、要求は、デフォルトAMFに伝送される。
ネットワークオペレータは、UEにネットワークスライス選択ポリシ(NSSP)を提供できる。NSSPは、各々一つのアプリケーションと特定S−NSSAIとを連係させる一つまたは複数のNSSP規則を含む。すべてのアプリケーションをS−NSSAIとマッチングさせる基本規則も含まれることができる。特定S−NSSAIと関連するUEアプリケーションがデータ送信を要求するとき、以下の通りである。
−UEがこの特定S−NSSAIで確立された一つまたは複数のPDUセッションを有する場合、UEの他の条件がPDUセッションの使用を禁止しない限り、UEは、該当PDUセッションのうち、いずれか一つでこのアプリケーションのユーザデータをルーティングする。アプリケーションがDNNを提供すると、UEは、このDNNを考慮して使用するPDUセッションを決定する。
UEがこのような特定S−NSSAIで確立されたPDUセッションを有さない場合、UEは、このS−NSSAIおよびアプリケーションにより提供されうるDNNと共に新しいPDUセッションを要求する。RANがRANでネットワークスライスをサポートするための適切なリソースを選択するために、RANは、UEにより用いられるネットワークスライスを認識する必要がある。
ローカルポリシ、加入変更および/またはUEの移動性に基づいて、ネットワークは、NSSAIの新しい値を表す承認されたNSSAI変更通知をUEに提供することによって、UEにより用いられるネットワークスライスセットを変更できる。これは、RRCおよびNASシグナリングにネットワークが提供した新しいNSSAIの値を含むUE開始再登録手順をトリガする。
UEにより用いられるスライスセットの変更(UEまたはネットワークを開始するかどうか)は、運営者ポリシによってAMF変更を引き起こすことができる。
UEがアクセスできるネットワークスライスセットを変更すると、このようなスライスがもうこれ以上用いられない場合(一部のスライスが潜在的に維持される場合)、原本(オリジナル)ネットワークスライスのセットおよび進行中である(ongoing)PDUセッションが終了する。
初期登録手順の間に、ネットワークがUEが異なるAMFによりサービスされなければならないと決定すると、初期登録要求を初めて受信したAMFは、RANを介してまたは初期AMFとターゲットAMFとの間の直接シグナリングを介して、初期登録要求を他のAMFにリダイレクト(redirect)できる。RANを介してAMFにより伝送されたリダイレクトメッセージは、UEにサービスする新しいAMFに関する情報を含まなければならない。
既に登録されたUEに対して、システムは、UEのネットワークによりサービングAMFからターゲットAMFに開始されるリダイレクト(redirection)をサポートしなければならない。
−オペレータポリシは、AMF同士のリダイレクトが許可されるかどうかを決定する。
−ネットワークがNSSAI変更によりUEをリダイレクトすると決定すると、ネットワークは、RM手順を使用してアップデートされた/新しいNSSAIをUEに送信し、UEがアップデートされた/新しいNSSAIに登録アップデート手順を始めよとの指示を送る。UEは、アップデートされた/新しいNSSAIで登録アップデート手順を開始する。
AMFは、S−NSSAI、DNNおよびその他の情報(例えば、UE加入およびローカル運営者ポリシ)に基づいて、ネットワークスライスインスタンスからSMFを選択する。選択されたSMFは、S−NSSAIおよびDNNに基づいてPDUセッションを確立する。
ローミングシナリオにおいて、VPLMNおよびHPLMNのネットワークスライス特定ネットワーク機能は、PDU接続確立の間にUEにより提供されるS−NSSAIに基づいて次のように選択される。
−標準化されたS−NSSAIが用いられると、スライス特定NFインスタンスの選択は、提供されたS−NSSAIに基づいて各PLMNにより行われる。
−そうでない場合、VPLMNは、ローミング合意(VPLMNのデフォルトS−NSSAIに対するマッピングを含む)に基づいて、HPLMNのS−NSSAIをVPLMNのS−NSSAIにマッピングする。VPLMNにおけるスライス特定NFインスタンスの選択は、VPLMNのS−NSSAIに基づいて行われ、HPLMNのスライス特定NFインスタンスの選択は、HPLMNのS−NSSAIに基づく。
図15は、本発明が適用されうる5G/NRシステムの端末−コアネットワーク間のプロトコルスタックを例示する。
N1は、EPSのNASプロトコル、N2は、EPSのS1−APと類似の役割を行うことができる。5G RRCおよび5G ASは、各々従来のLTE RRCおよびLTE AS、あるいは新しく標準化が進行中であるNRのNR RRCおよびNR ASに該当し、2種類のRATともRRCは、現在のLTE RRCをベースにすると予想される。
PLMNに対して設定されたまたは許可されたNSSAIを有するUE
UEがPLMNに登録するとき、このPLMNに対して設定されたNSSAIまたは許可されたNSSAI fを有すると、UEは、RRCおよびNAS層のネットワークに(例えば、UEに対する)S−NSSAI(1つまたは複数)を含む要求されたNSSAIを提供しなければならない。このとき、上記S−NSSAI(1つまたは複数)は、一時ユーザIDがUEに割り当てられた場合、一時ユーザIDに加えて、UEが登録しようとするスライス(1つまたは複数)に対応できる。
要求されたNSSAIは、次のうちのいずれか一つでありうる。
−UEが現在のPLMNに対して許可されたNSSAIを有さない場合、設定されたNSSAIもしくは以下に述べられるようなそのサブセット、または、
−UEが現在のPLMNに対して許可されたNSSAIを有する場合、許可されたNSSAIもしくは以下に述べられるようなそのサブセット、または、
−許可されたNSSAIもしくは以下に述べられるようなそのサブセットと、許可されたNSSAI内に相応するS−NSSAIが存在せずに、以前に現在のトラッキング領域に対してネットワークにより永久的に拒否されない(よう)設定されたNSSAIからの一つまたは複数のS−NSSAI。
S−NSSAIが現在のトラッキング領域に対してネットワークにより永久的に以前に拒絶されたか、または要求されたNSSAIでUEにより以前に追加されなかった場合、設定されたNSSAIのサブセットは、このPLMNに適用可能な設定されたNSSAIの一つまたは複数のS−NSSAI(1つまたは複数)を含むS−NSSAIの組み合わせで構成される。
許可されたNSSAIのサブセットは、このPLMNに対して最後に許可されたNSSAIに一つまたは複数のS−NSSAIを含むS−NSSAIの組み合わせで構成される。
UEは、要求されたNSSAIにおいて、UEが現在の登録領域においてサービングPLMNに以前に提供した設定されたNSSAIからS−NSSAIを提供できる。
UEは、要求されたNSSAIをRRC接続確立およびNASメッセージに含めなければならない。RANは、このUEと、RRC接続確立中に獲得された要求されたNSSAIを使用して選択されたAMFと、の間でNAS信号をルーティングしなければならない。RANが要求されたNSSAIに基づいてAMFを選択できない場合、デフォルトAMFセットからAMFへNASシグナリングをルーティングできる。
UEが要求されたNSSAIを提供しないと、ネットワーク動作は、「PLMNに対するNSSAIを有さないUE」と関連して後述する内容と同一である。
登録に成功したとき、UEは、サービングAMFにより一時IDが提供される。UEは、RANがUEと適切なAMFとの間でNASシグナリングをルーティングできるようにするために、後続の初期アクセスの間にこの一時IDをすべてのRRC接続確立に含めなければならない。
サービングPLMNは、加入情報、登録領域内のRAN能力および他のローカルに利用可能な情報を考慮して、サービングAMFにより提供される現在登録領域におけるUEに対するサービングPLMNにより許可されたネットワークスライスを識別する新しい許可されたNSSAIをまたリターンできる。UEは、この新しい許可されたNSSAIを記憶し、このPLMNに対して以前に記憶された許可されたNSSAIにオーバーライド(override)することができる。
ネットワークは、拒絶された原因を有する要求されたNSSAIにおいてUEにより提供されるS−NSSAIを個別に拒絶することができる。ネットワークは、また、拒絶が永久的であるか(例えば、S−NSSAIが少なくとも現在登録領域においてPLMNによりサポートされない)または一時的であるか(例えば、S−NSSAIに対応するネットワークスライスが一時的に利用可能でない)を指示できる。
要求されたNSSAIおよび一時IDをRRCで受信するとき、RANが一時IDに対応するAMFに到達できると、RANは、AMFに要求を伝達する。あるいは、RANは、UEにより提供された要求されたNSSAIに基づいて適切なAMFを選択し、その要求を選択されたAMFに送信する。RANが要求されたNSSAIに基づいてAMFを選択できない場合、要求は、デフォルトAMFに伝送される。
PLMNに対するNSSAIがないUE
UEがPLMNに登録するとき、このPLMNに対してUEが設定されたNSSAIまたは許可されたNSSAIを有していないと、RANは、このUEから/にすべてのNASシグナリングをデフォルトAMFに/からルーティングしなければならない。UEは、該当PLMNに対して設定されたNSSAIまたは許可されたNSSAIがないと、RRC接続確立または初期NASメッセージにいかなるNSSAIも指示してはならない。登録が成功裏に行われると、UEは、上記PLMN内のAMFによる一時IDだけでなく、加入された、デフォルトS−NSSAI(s)の一部であるUEに対するサービングPLMNにより許可されたスライスを識別する許可されたNSSAIが提供されることができる。UEは、RANがUEと適切なAMFとの間でNASシグナリングをルーティングできるようにするために、後続の初期アクセスの間にこの一時IDをすべてのRRC接続確立に含めなければならない。
UEに対するネットワークスライスセットの変更(modification)
UEに対するネットワークスライスのセットは、UEがネットワークに登録されている間にいつでも変更されることができ、後述するように特定条件下でネットワークまたはUEにより開始されることができる。本明細書では、AMFによりUEに割り当てられた登録領域がネットワークスライスに対してhomogeneousなサポートを有さなければならないと仮定される。
ローカルポリシ、加入変更および/またはUEの移動性に基づいたネットワークは、UEが登録された許可されたネットワークスライス(1つもしくは複数)のセットを変更できる。ネットワークは、登録手順の間にこのような変更を行うか、またはRM手順(登録手順をトリガできる)を使用して、サポートされるネットワークスライスの変更に関するUEに対する通知をトリガできる。ネットワークは、新しい許可されたNSSAIおよびトラッキング領域リスト(目録)をUEに提供する。
UEがネットワークスライスがもうこれ以上利用可能でない領域に進入すると、CNは、ネットワークトリガ(triggered)PDUセッション解除手順を介して、もうこれ以上利用可能でないスライスに対応するS−NSSAIに関してPDUセッションを解除できる。
もうこれ以上利用可能でないスライスに対応するPDUセッションが解除されるとき、UEは、UEポリシを使用して従来のトラフィックが他のスライスに属するPDUセッションを介してルーティングできるかどうかを決定する。
用いられるS−NSSAIセットを変更するために、UEは、登録手順を始めなければならない。
UEが登録されたS−NSSAIセットの変更(UEまたはネットワークを開始するかどうか)は、オペレータポリシによってAMF変更を引き起こすことができる。
ネットワークスライスサポートによるAMF再配置(relocation)
PLMNの登録手順の間に、ネットワークがネットワークスライス側面に基づいて相異なるAMFによりサービスされなければならないとネットワークが決定する場合、まず、登録要求を受信したAMFは、登録要求をRANまたは初期AMFとターゲットAMFとの間の直接的なシグナリングを介して他のAMFに再伝送しなければならない。RANを介してAMFにより伝送されたリダイレクトメッセージは、UEにサービスするための新しいAMFを選択するための情報を含まなければならない。
既に登録されたUEの場合、システムは、ネットワークスライスの考慮事項のため、UEのネットワークによりサービングAMFからターゲットAMFに開始されたリダイレクトをサポートしなければならない。オペレータポリシは、AMF間のリダイレクトが許可されるかどうかを決定できる。
必要なネットワークスライスインスタンス(1つまたは複数)に対するPDUセッション接続確立
ネットワークスライスにおいてDNに対するPDUセッションの確立は、ネットワークスライスでデータ送信を許可する。データネットワークは、S−NSSAIおよびDNNと関連する。
ネットワークオペレータは、ネットワークスライス選択ポリシ(NSSP)をUEに提供できる。NSSPは、一つまたは複数のNSSP規則を含み、各NSSP規則は、特定S−NSSAIとアプリケーションとを連係させる。すべてのアプリケーションをS−NSSAIとマッチングさせる基本規則も含まれることができる。特定S−NSSAIと関連するUEアプリケーションがデータ送信を要求するとき、次の通りである。
−UEが特定S−NSSAIに対応して設定された一つまたは複数のPDUセッションを有する場合、UEの他の条件がこれらのPDUセッションの使用を禁止しない限り、UEは、このPDUセッションのうちの一つでこのアプリケーションのユーザデータをルーティングする。アプリケーションがDNNを提供すると、UEは、このDNNを考慮して使用するPDUセッションを決定する。
UEがこの特定S−NSSAIで確立されたPDUセッションを有さないと、UEは、このS−NSSAIおよびアプリケーションにより提供されうるDNNに対応する新しいPDUセッションを要求する。RANがRANでネットワークスライスをサポートするための適切なリソースを選択するために、RANは、UEにより用いられるネットワークスライスを認識する必要がある。
AMFは、UEがPDUセッションの確立をトリガするとき、S−NSSAI、DNNならびにその他の情報(例えば、UE加入情報およびローカルオペレータポリシ)に基づいて、ネットワークスライスインスタンスでSMFを選択する。選択されたSMFは、S−NSSAIおよびDNNに基づいてPDUセッションを確立する。
スライスプライバシ考慮事項
UEがプライバシ考慮事項がNSSAIに適用されるということを認知または設定された場合、UEがアクセスするスライスに対するスライス情報のネットワーク制御プライバシをサポートするために、次の通りである。
−UEは、NASセキュリティコンテキストがない限り、NASシグナリングにNSSAIを含んではならない。
−UEは、非保護(unprotected)RRCシグナリングにNSSAIを含めてはならない。
ネットワークスライス選択補助情報
端末は、登録(従来のアタッチ(Attach)あるいはトラッキング領域アップデート過程に該当)過程においてネットワークスライス(NS)選択のためにNSSAI値を含む/送信できる。一つのサービスを表すS−NSSAIは、SST(例えば、V2X(Vehicle To Anything)、IoT、eMBBなど)およびSD(Slice Differentiator)(例えば、サービスプロバイダ)を含むことができる。有効な一時ID(GUTIと同じ)を受けていない状態であると、ネットワークは、このNSSAIに基づいて初めて接触するAMFを選択するようになる。このようなCCNF(Common Control Network Functions)の決定は、まず、RANにおいてNSSAIに基づいてルーティングを決定し、該当AMFからNSSF(Network Slice Selection Function)またはNRF(Network Repository Function)などに問い合わせ(query)を送信して、他のAMFにredirectすることもできる。
少なくとも一つのS−NSSAIは、次のようなNSSAIセットに含まれることができる。
−設定(された)(Configured)NSSAI:端末が該当PLMNで設定された少なくとも一つのS−NSSAIのセット。
−許可(許容)(された)(Allowed)NSSAI:登録承認時にネットワークが端末に実際に許可した少なくとも一つのS−NSSAIのセット。
−要求(された)(Requested)NSSAI:端末が登録要求を介して要求した少なくとも一つのS−NSSAIのセットであって、設定された、許可NSSAIまたはこれらのサブセットになることができる。
端末は、以前に受信した許可NSSAIがあると、要求NSSAIに設定NSSAIおよび許可NSSAIに属するS−NSSAIを含めることができる。許可NSSAIがないと、端末は、設定されたNSSAIにあるS−NSSAIを要求NSSAIに含めることができる。ネットワークは、要求NSSAIに対する加入情報確認/許可(authorization)などの手続きを経た後、端末が使用可能なS−NSSAI(1つまたは複数)のセットを許可NSSAIとして端末に送信できる。このとき、伝送される許可NSSAIには、要求NSSAIに含まれていなかったS−NSSAI(1つまたは複数)も含まれることができる。
端末は、現在有しているS−NSSAIのpool(設定されたNSSAIおよび(最近に/最後に)許可されたNSSAI)で端末が要求しようとするS−NSSAI(1つまたは複数)で要求NSSAIを構成して、登録手順を利用してネットワークに要求できる。ネットワークは、端末に許可されたS−NSSAIで許可NSSAIを構成できるが、このような過程で次のような問題が発生し得る。
問題点1.要求しない値(S−NSSAI)をネットワークが提供する場合
ネットワークは、新しい許可NSSAI値(すなわち、端末が要求しないS−NSSAI値)を端末に与えることができる。
例えば、端末が3個のS−NSSAI(例えば、#1、#2、#3)を要求NSSAIに含んでネットワークに要求したが、ネットワークが端末の加入情報(subscription)を参考にして、追加的なS−NSSAI(例えば、#4)を許可NSSAI(例えば、#1、#2、#3、#4)に含めて端末に送信することができる。または、端末が要求NSSAIにいかなるS−NSSAI値も含めない場合にも、ネットワークは、端末の加入情報に基づいて少なくとも一つのS−NSSAI値が含まれた許可NSSAIを端末に与えることができる。
このような場合、端末内で各アプリケーションとS−NSSAIとの間のマッピングのためのポリシ情報(NSSP)などに上記ネットワークから許可NSSAIを介して新しく受信したS−NSSAIに関する情報は存在しなくてもよい。これは、端末がHomeでないPLMNに接続時非同期(unsync)を引き起こす。その結果、端末は、新しいS−NSSAIが許可されたにも関わらず、実際に利用できない状況が発生し得る。
問題点2.要求されたS−NSSAI値のうち、一部が許可されない場合
例えば、端末が3個のS−NSSAI(例えば、#1、#2、#3)を要求NSSAIに含めてネットワークに要求したが、ある理由によりネットワークがこれに対する許可/承認を行わないか、またはできない場合がありうる。この場合、ネットワークは、許可しないS−NSSAI値(すなわち拒絶(reject)したS−NSSAI値)(例えば、#2)は、許可NSSAIに含めないことができる(例えば、#1、#3)。この場合、ネットワークは、拒絶されたS−NSSAIに対する拒絶事由が一時的であるか(temporary)(例えば、特定の時間/場所条件が満たされると、再度許可可能な場合)、または永久的であるか(permanent)(例えば、特定の時間/場所条件が満たされても許可不可能な場合)に対して知らせる必要がある。しかしながら、現在まで多様なケースに関する端末/ネットワーク動作または拒絶事由伝達方法などに関して明確に定義されていない。
問題点3.要求したS−NSSI値と許可されたS−NSSAI値とが(登録ごとに)同じ場合
登録領域内においてある理由で登録アップデート(従来のTAUに該当する)を行うか(例えば、周期的アップデート、能力アップデート)、または登録領域が変更されたにもかかわらず、サポートされるネットワークスライスの設定が同一でありうる。しかしながら、現在まで標準に定義された端末動作によると、端末は、登録手順ごとに使用することを希望するネットワークスライス/サービスに対するS−NSSAIを全部含んで、ネットワークに要求し許可を受けなければならない。例えば、現在端末が同時に利用可能なスライスを8個までであるとすると、端末およびネットワークは、登録手順ごとに同じ8個のS−NSSAIを要求し許可しなければならない。これは、不必要な情報交換であって、リソースの浪費および送信時間の遅延を引き起こすことができる。
したがって、以下、上述した問題点を解決するための方法を提案しようとする。
発明提案1.UE要求ポリシアップデート手順
問題点1で述べたように、ネットワークは、端末が要求しない新しいS−NSSAIも許可NSSAIとして指示できるが、端末は、新しいS−NSSAIと関連するポリシ(NSSP)または規則を有さなくてもよい。例えば、端末は、要求NSSAIとして#A、#Bおよび#Cのように三個のS−NSSAIを要求したにもかかわらず、ネットワークは、特定の理由で(例えば、加入情報データアップデート)端末に#A、#B、#Cに追加して#Dまでの合計4個のS−NSSAIが含まれた許可NSSAIを端末に指示できる。この場合、ネットワークは、許可NSSAIと共にその中に含まれたS−NSSAIに対するNSSP/規則をアップデートまたは追加しなければならないが、端末とネットワークとの間の非同期/不一致などの理由で、このようなNSSP/規則のアップデートが適切に行われなくてもよい。
端末は、新しく受けた許可NSSAIに含まれている少なくとも一つのS−NSSAIを端末が既に有しているNSSPと対照(照合)できる。対照結果、NSSPにない新しいS−NSSAIを見つけた場合、端末は、これに対するポリシアップデートを要求できる。従来には、このように端末がポリシアップデートを直接要求する手順は存在しなかった。
このような端末のポリシアップデート要求手順は、次のような3種類の方法のうち、少なくとも一つまたはこれらの組み合わせで行われることができる。
1−1)登録手順を利用したポリシアップデート要求
端末は、NSSPアップデートが必要な場合、登録アップデートを要求できる。このとき、登録アップデート要求メッセージに含まれる要求NSSAIには、現在端末が有し/記憶している許可NSSAIが全部含まれることができる。これと共に、端末は、この登録ポリシ要求が登録ポリシアップデートまたは能力アップデートのための要求であることを指示できる。例えば、端末は、アップデートタイプ/登録タイプに設定されたタイプ情報ならびに/または登録ポリシアップデートもしくは能力アップデートを指示するための別途の指示子(例えば、ポリシアップデートが要求される(Policy update required))などの情報をネットワークに指示できる。このとき、上記タイプ情報および/または指示子は、登録アップデート要求メッセージに含まれて、ネットワークに伝送されることができる。
端末は、本発明で言及されない他のポリシ情報のアップデートも本手順を介してネットワークに要求できる。
AMFは、端末が要求した登録アップデートがポリシアップデートのためであることを認知し、PCFに該当端末に対するポリシアップデートを要求できる。このとき、AMFは、端末から受けた(S−)NSSAI(ポリシアップデートが必要な(S−)NSSAIのみまたは端末から受信した(S−)NSSAI全て)をポリシアップデート要求に含むことができる。端末が他の種類のポリシ情報アップデートを要求したか、またはAMFが判断したときに、端末に対する他のポリシ情報のアップデートが必要であれば、AMFは、本段階で、上記他の種類のポリシ情報のアップデートを共に要求できる。
PCFは、AMFからの登録アップデート要求(さらに詳細には、ポリシアップデート要求)に基づいて、端末のポリシをアップデートするためのポリシ情報をAMFに送信できる。
PCFが伝達したポリシ情報を受信したAMFは、端末に(への)登録アップデート承認(Accept)(メッセージ)を介してポリシ情報を端末に伝達できる。このとき、PCFは、ポリシ情報をAMFに透明(トランスペアレント)(transparent)な情報とAMFが認知できる情報とに分離してAMFに伝達でき、AMFも透明な情報は、そのまま登録アップデート承認に入れて端末に伝達できる。および/または、AMFは、直前登録手順において端末に与えた許可NSSAIと同じ許可NSSAIを再度端末に(登録アップデート承認を介して)送信できる。
端末は、登録アップデート承認を受信することができる。端末は、以前の/予め記憶された許可NSSAIを、登録アップデート承認を介して新しく受信した許可NSSAIで上書き(overwrite)すると同時に、ポリシ情報を解析してNSSPおよび/またはその他のポリシをアップデートできる。
1−2)サービス要求を利用したポリシアップデート要求
端末は、NSSPアップデートが必要であると判断した場合、サービス要求を行うことができる。UP接続が必要な場合でなければ、端末は、PDUセッションIDを含まずにサービス要求をネットワークに送信できる。このとき、端末は、サービス要求メッセージ内にNSSPアップデートが必要なS−NSSAIを含めることができる。また、端末は、本サービス要求がポリシアップデートのための要求であることをネットワークに知らせることができる。例えば、端末は、要求タイプおよび/または別途の指示子(e.g. Policy update required)などの情報をサービス要求メッセージに含めて送信することによって、ネットワークに本サービス要求がポリシアップデートのための要求であることを知らせることができる。端末は、本発明で言及されない他のポリシ情報のアップデートも、本手順を介して要求できる。
AMFは、端末が要求したサービス要求がポリシアップデートのためであることを認知し、PCFに該当端末に対するポリシアップデートを要求できる。端末のCM(Connection Management)状態がIDLEであった場合、AMFは、まず、初期コンテキストセットアップまたはN2(NG−C)接続セットアップを同時に行うことができる。AMFは、端末から受信した(S−)NSSAIをこの要求に含むことができる。端末が他の種類のポリシ情報アップデートを要求したか、またはAMFが判断したとき、端末に対する他のポリシ情報のアップデートが必要であれば、AMFは、本段階で、上記他の種類のポリシ情報のアップデートを共に要求できる。
ここで、CMは、UEとAMFとの間のシグナリング接続を確立および解除するために利用される。CMは、N1を介したUEとAMFとの間のシグナリング接続を確立および解除する機能を含む。このシグナリング接続は、UEとコアネットワークとの間にNASシグナリング交換を可能にするために利用される。このシグナリング接続は、UEとANとの間のUEのためのANシグナリング接続およびANとAMFとの間のUEのためのN2接続をともに含む。
PCFは、AMFからのサービス要求(さらに詳細には、ポリシアップデート要求)に基づいて、端末のポリシをアップデートするためのポリシ情報をAMFに送信できる。
PCFが伝達したポリシ情報を受信したAMFは、端末に(への)登録アップデート承認(Accept)(メッセージ)を介してポリシ情報を端末に伝達できる。このとき、PCFは、ポリシ情報をAMFに透明(transparent)な情報とAMFが認知できる情報とに分離して、AMFに伝達できる。
AMFは、PCFから受信したポリシ情報を、次のうちの少なくとも一つのメッセージを介して端末に伝達できる。
−一般UE設定アップデート命令(Generic UE configuration update command)
−ダウンリンクNAS伝達(Downlink NAS transport)(for non-SM)
端末は、上のメッセージのうち、少なくとも一つを介してポリシ情報を受信しポリシ情報を解析して、NSSPおよび/またはその他のポリシをアップデートできる。
1−3)新しいポリシアップデート手順を利用したポリシアップデート要求
ポリシ情報は、端末の他の設定情報とは区別される情報であるから、本発明では、端末が優先的にポリシアップデートを要求できる新しい手順を提案しようとする。
CM−CONNECTED状態である端末は、必要な場合、ポリシアップデート要求メッセージをネットワークに送信できる。このとき、該当メッセージには、ポリシアップデートを要求するポリシタイプ、これと関連する指示子、識別子および/またはdescriptorが含まれることができる。例えば、欠落したNSSPをアップデートするためのポリシアップデート要求メッセージは、ポリシタイプとしてNSSPおよび/またはポリシdescriptorとしてアップデートが必要なS−NSSAIを含むことができる。ポリシアップデート要求メッセージには、複数のポリシに対するアップデート要求を含むこともできる。
CM−IDLE状態である端末は、まず、サービス要求を介してCM−CONNECTEDに遷移(transition)された後、本手順を行うことができる。あるいは、CM−IDLE状態の端末に限って、上述の1−2)で提案した方法が適用されることができる。
以後のAMFおよびPCFの動作は、上記の提案(1−1提案および/または1−2提案)と同一/同様に適用されることができる。ただし、AMFがPCFからポリシ情報を受信した後、端末にこの情報を伝達するときには、一般UE設定アップデート命令(Generic UE configuration update command)および/またはダウンリンクNAS伝達(Downlink NAS transport)(for non-SM)が用いられることができる。
端末の動作もやはり、上記提案(1−1提案および/または1−2提案)と同一/同様に適用されることができる。
図16は、本明細書の発明提案1による登録手順を例示するフローチャートである。本フローチャートと関連して先に上述した提案1の説明が同一/同様に適用されることができ、重複する説明は省略する。以下のフローチャートにおいて、少なくとも一つの段階が省略されるか、または新しい段階が追加されることができる。
1〜2.端末は、登録手順(特に、登録承認)を介してAMFから許可NSSAIを受信することができる。このとき、端末が以前に有していなかった新しいS−NSSAIが許可NSSAIに含まれ、現在NSSPに該当S−NSSAIに対するポリシ/規則が存在しない場合、端末は、3a、3b、および/または3cの動作を行うことができる。
3a.発明提案1−1)によって、端末は、登録要求をAMFに送信することによって、登録手順を再開でき、このとき、要求NSSAI値と共に本要求がポリシアップデートのための要求であることを指示する情報を登録要求に含めて、AMFに送信できる。この他にも、端末は、アップデートが必要であると判断した他のポリシに対するアップデートも、これと共に要求できる。
3b.発明提案1−2)によって、端末は、AMFにサービス要求を送信でき、サービス要求にNSSPアップデートが必要なS−NSSAIおよびアップデートが必要なポリシタイプを含めることができる。
3c.発明提案1−3)によって、端末は、新しいポリシアップデート要求をAMFに送信できる。このとき、該当ポリシアップデート要求には、アップデートが必要なポリシタイプ、および/またはNSSPアップデートが必要な少なくとも一つのS−NSSAIが含まれることができる。
4〜5.AMFは、要求された情報に基づいてPCFにポリシ情報を要求できる。PCFは、AMFにポリシ情報を伝達するものの、AMFに透明な(transparent)な情報とAMFに透明でない情報とを区分して伝達できる。AMFは、この二つの情報を区分してUEに送信できる。
6a.3a段階が行われた場合、AMFは、端末に登録承認メッセージを送信でき、このとき、該当メッセージに許可NSSAIと共に(アップデートされた)ポリシ情報を含めてAMFに伝達できる。
6bまたは6c:3bおよび/または3c段階が行われた場合、AMFは、UE設定アップデート命令および/またはDL NAS伝達(transport)メッセージを利用して(アップデートされた)ポリシ情報を端末に伝達できる。
発明提案2.拒絶されたS−NSSAIの処理
問題点2で述べたように、端末の要求NSSAIのうち、少なくとも一部のS−NSSAIは、ネットワークにより許可されないから、許可NSSAIに含まれない場合がありうる。例えば、端末は、要求NSSAIを介して、#A、#B、#Cのように3個のS−NSSAIを要求したが、ネットワークは、特定の理由で(例えば、加入情報アップデート、混雑(congestion)、Not co−existableなど)#Aおよび#C S−NSSAIだけを許可し、#B S−NSSAIは許可しなくてもよい。このとき、ネットワークは、拒絶されたS−NSSAIの拒絶が一時的であるか(Temporary)または永久的であるか(Permanent)を端末に知らせる必要があるが、これについての詳細な動作が現在標準で定義されていないから不明である。
ネットワークは、要求NSSAIに含まれているS−NSSAIを許可するかどうかを個別に判断する。このとき、AMFは、記憶している端末のUEコンテキストに基づいて、および/もしくはUDMに問い合わせ(query)を送信してUE加入情報を確認して、許可するかどうかを判断できる。ならびに/または、AMFは、NSSFもしくはNRFを介して許可するかどうかを判断できる。ネットワークは、上記判断手順によって個別のS−NSSAIに対して許可するかどうかを判断し、必要なときに適切なAMFへのRedirection手順を行うことができる。
このとき、個別のS−NSSAIを許可するかどうかは、AMFが該当のS−NSSAIのサポートが可能であるかどうかおよび/もしくはサービスが可能であるかどうかによって決定されることができる。ならびに/または、個別のS−NSSAIを許可するかどうかは、PLMNで該当の端末に対して許可されたS−NSSAIに基づいて決定されることができる。ならびに/または、個別のS−NSSAIを許可するかどうかは、端末の現在(current)の登録領域で許可されたS−NSSAIに基づいて決定されることができる。
例えば、端末に対して許可可能なS−NSSAIは、端末の現在のPLMNおよび/または登録領域別に事前に設定されることができる。この場合、端末が要求したS−NSSAIが端末の現在のPLMNおよび/または登録領域で許可されるS−NSSAIに該当する場合、該当要求S−NSSAIは、承認/許可されることができる。反対に、端末が要求したS−NSSAIが端末の現在のPLMNおよび/または登録領域で許可されないS−NSSAIに該当する場合、該当要求S−NSSAIは、拒絶されることができる。
ネットワークは、このような判断手順を介して、個別のS−NSSAIに対して許可するかどうかを判断/決定し、これに基づいて登録承認に含まれる許可NSSAIを決定できる。このとき、端末が要求したNSSAIのうち、一部または全体のS−NSSAIをネットワークが許可できない場合(すなわち、拒絶する場合)、ネットワークは、拒絶理由(Reject Cause)を(許可NSSAIと共に)端末に提供できる。
このために、ネットワークは、登録承認または登録拒絶メッセージに許可NSSAIだけでなく、拒絶NSSAIまたは非許可NSSAIなどのフィールド/IE(Information Element)を介して、このような拒絶関連情報を端末に伝達できる。例えば、ネットワークは、登録承認または登録拒絶メッセージ内の特定フィールド/IEに許可(S−)NSSAI、拒絶/非許可(S−)NSSAIおよび/または拒絶理由を含めて端末に伝達できる。
これに対する細部の動作は、次の通りである。
2−1)PLMN/UEに対する永久的な拒絶
端末は、要求NSSAIに(現在(current)/全体(entire))PLMNに対する設定NSSAIに含まれたS−NSSAIを含んで要求したが、該当S−NSSAIが拒絶されうる。このとき、該当S−NSSAIに対する拒絶理由が永久的な場合(例えば、該当/現在/全体PLMNで該当S−NSSAIが(もうこれ以上)サポート/サービスされないか、または端末の加入情報により該当S−NSSAIが(もうこれ以上)許可されない場合)、ネットワークは、拒絶したS−NSSAIに対する拒絶理由(Reject Cause)を明示できる(例えば、許可されないS−NSSAI(Not allowed S-NSSAI)、サポートされないS−NSSAI(Not supported S-NSSAI)、現在/全体PLMNで有効(利用可能)でないS−NSSAI(S-NSSAI not available in the current PLMN)など)。すなわち、ネットワーク(特に、AMF)は、拒絶された一つまたは複数のS−NSSAIおよび拒絶理由を端末に送信できる。
追加的に、拒絶を伝送するネットワークがHPLMNにおいて永久的に拒絶するとき、本拒絶が現在PLMNに対するものか、またはすべてのPLMNに対するものかも詳細(細部的)に端末に知らせることができる。
ネットワークは、使用中であるS−NSSAIを他のS−NSSAIにマッピング/overwriteするなどの設定アップデートを行うことができる。このために、以前に使用されていたS−NSSAIは、他のS−NSSAIに変更される必要がある。このときにも、ネットワークは、やはり、要求S−NSSAIに対する永久的拒絶と共に、追加的にマッピング/overwriteされなければならないS−NSSAI情報を端末に与えることができる。
設定NSSAIに含まれていた端末の要求S−NSSAIが永久的拒絶理由と共に拒絶された場合、端末は、拒絶されたS−NSSAIを設定NSSAI(リスト)から削除できる。設定NSSAIがPLMN単位で設定され、ネットワークがS−NSSAIがPLMN単位で(永久)拒絶されたことを端末に知らせる場合、端末は、現在PLMNに対する設定NSSAI(リスト)からのみ(永久)拒絶されたS−NSSAIを削除できる。反対に、すべてのPLMN、すなわち端末自体に対してS−NSSAIが(永久)拒絶された場合、端末は、現在PLMN別に有しているすべての設定NSSAI(リスト)から(永久)拒絶されたS−NSSAIを削除できる。
および/または、端末の要求S−NSSAIが永久的拒絶理由と共に拒絶された場合、特定リスト(例えば、拒絶されたNSSAIを禁止(forbidden)/拒絶(rejected)リスト)に含めて、拒絶されたS−NSSAIとして管理できる。
端末が有している設定NSSAIがすべての(all)PLMNまたは複数の(multiple)PLMN用である場合、端末は、次のように動作できる。
ネットワークが永久的拒絶がすべてのPLMNに対するものであると知らせた場合、端末は、すべての/複数のPLMNに対する設定NSSAI(リスト)から永久拒絶されたS−NSSAIを削除する。ネットワークが永久的拒絶が現在PLMNに対するものであると知らせた場合、端末は、同様に該当すべての/複数のPLMNに対する設定NSSAI(リスト)から永久拒絶されたS−NSSAIを削除できる。
他の方法で、端末は、すべての/複数のPLMNに対する設定NSSAI(リスト)を分離して管理できる。例えば、現在PLMNに対する設定NSSAI(リスト)と現在PLMNを除いた残りのPLMNのための設定NSSAI(リスト)とに分離し、S−NSSAIが永久拒絶された場合、現在PLMNに対する設定NSSAI(リスト)からのみ永久拒絶されたS−NSSAIを消すものの、他の設定NSSAI(リスト)では維持できる。
ネットワークから(が)永久拒絶されたS−NSSAIに対して新しくマッピング/代替されるS−NSSAI情報の指示を受けた場合、端末は、設定NSSAI(リスト)アップデート時に以前のS−NSSAIの削除とともに指示された新しいS−NSSAIを設定NSSAI(リスト)に追加(すなわち、設定NSSAI(リスト)から永久拒絶されたS−NSSAIを新しく指示された/許可されたS−NSSAIに代替)できる。この場合、NSSP上において以前のS−NSSAIに対するポリシが新しいS−NSSAIとマッピングされる作業が行われることができる。
上記手順を経た後、次の登録手順において端末は、(永久)拒絶されたS−NSSAIをもうこれ以上ネットワークに要求できない(すなわち、(永久)拒絶されたS−NSSAIの使用を試みないことができる)。ただし、S−NSSAIの拒絶がPLMN単位で行われた/指示された場合、端末は、S−NSSAIが永久拒絶されたPLMNを除いた他のPLMNでは、該当S−NSSAIをネットワークに要求できる(すなわち、(永久)拒絶されたS−NSSAIの使用を試みることができる)。
2−2)特定領域に対する拒絶
ネットワークは、端末が要求したS−NSSAIに対する許可をするかどうかを判断するとき、現在の端末の位置(例えば、サービングされている位置)/領域(例えば、現在の登録領域)を判断基準(criteria)とすることができる。PLMNにおいてスライスを許可するかどうかなどと関係なく、特定の位置/領域/地域で特定のスライスの使用が不可であるか、または特定の位置/領域/地域においてのみスライスの使用が可能な場合がありうる。例えば、ローカル領域ネットワークスライスの場合、端末は、特定の登録領域またはLADN(Local Area Data Network)などに設定された地域内においてのみサービスを受けることができるスライスと接続されることができる。
ネットワークは、このような理由で特定の位置/領域/地域(例えば、登録領域、AMF領域など)に対してS−NSSAIを拒絶する場合、このような拒絶理由(例えば、現在登録領域においてS−NSSAIが有効でない(not available))を端末に提供できる。例えば、現在登録領域においてS−NSSAIが許可されない/有効でない(S-NSSAI not allowed/available in current registration area)、または、現在LADN領域においてS−NSSAIが許可されない/有効でない(S-NSSAI not allowed/available in current LADN area)などの情報を含む/指示する拒絶理由を端末に提供できる。
このために、ネットワークは、登録承認または登録拒絶メッセージに許可NSSAIだけでなく、拒絶NSSAIまたは非許可NSSAIなどのフィールド/IE(Information Element)を介して、このような拒絶関連情報を端末に伝達できる。例えば、ネットワークは、登録承認または登録拒絶メッセージ内の特定フィールド/IEに許可(S−)NSSAI、拒絶/非許可(S−)NSSAIおよび/または拒絶理由を含めて端末に伝達できる。
このように、特定の位置/領域/地域でS−NSSAIが拒絶された場合、端末は、拒絶されたS−NSSAIを別(途)のリストとして管理できる。このリストは、一時的(temporary)拒絶NSSAI、NSSAI制限リスト、拒絶/禁止されたNSSAIなどの形式で構成されることができる。端末は、リストに拒絶された各S−NSSAI別に拒絶/制限理由(例えば、ローカル領域/登録領域/AMFなど)および/またはこれについての説明/識別(descriptor/identity)情報(例えば、拒絶されたS−NSSAIに対応するLADN、登録領域ID、AMF IDなど)を記載/記憶することができる。特定地域における制限/拒絶が永久的でない場合、端末は、このような情報も共にリストに記載する/記憶する/含むことができる。このリストの例は、以下で後述する2−5に明示されている。
端末は、新しい領域/位置/地域へ移動した場合(すなわち、S−NSSAIが拒絶された現在登録領域から外れた場合)、上記リスト(すなわち、拒絶/禁止されたNSSAI)を参照して移動前の領域/位置/地域で拒絶されたS−NSSAIに対する要求の再行(再試図)(re-attempt)が可能であるかどうかを確認することができる。例えば、S−NSSAIの拒絶が登録領域単位で与えられ、端末が他の登録領域へ移動した場合(すなわち、S−NSSAIが拒絶された現在登録領域から外れた場合)、端末は、新しい登録領域で以前の登録領域で拒絶されたS−NSSAIに対する使用要求を再行できる。また、上記リスト(すなわち、拒絶/禁止されたNSSAI)で現在PLMNで拒絶されたS−NSSAIがある理由で削除されると、端末は、現在登録領域から外れなくても該当S−NSSAIを再要求できることはもちろんである。
2−3)一時的に拒絶された場合
ネットワークは、地域または地理的(geographical)単位と無関係に、特定の時点で端末が要求したS−NSSAIを拒絶することができる。これは、特定エンティティの混雑(congestion)、一時的障害および/またはサービス合意(例えば、特定の時間帯においてのみサービスが可能なように合意されたスライス)などの理由のためでありうる。この場合、ネットワークは、S−NSSAIの拒絶に対する理由を端末に明示すると同時に、追加的にバックオフメカニズムを使用することができる。バックオフメカニズムは、ネットワークが各S−NSSAIに対するバックオフタイマ値を明示的に端末に指示するか、または伝達される情報の量を減らすために、バックオフのための特定時間区間を表すdescriptorの形態(例えば、timer#1:1s〜16s、timer#2:16s〜32s、timer#3:32s〜64s…)を端末に指示する形態により具現されることができる。または、バックオフメカニズムは、ネットワークが単にバックオフを指示する指示子を端末に伝送する形態により具現されることができる。
端末は、拒絶理由と共にバックオフメカニズムのための設定情報を受信した場合、該当設定情報に基づいてバックオフメカニズムを行うことができる。例えば、端末がタイマ値を受けた場合には、拒絶されたS−NSSAIに対する要求NSSAIなどをタイマ満了前まで要求しないことができる。端末がタイマ範囲(range)を受信した場合、予め決まった範囲内でランダムにバックオフメカニズムを行うことができる。端末が単にバックオフを指示する指示子を受信した場合、以前に/予め設定された、または以前に/予め決まった範囲内でランダムにバックオフ時間を決定して、バックオフメカニズムを行うこともできる。
2−4)スライス共存(Co-existence)ケース
端末が要求した複数のS−NSSAIに対して、一つのAMFが同時に全部サービングできない場合がありうる。例えば、AMF1が、#1、#2、#4 S−NSSAIをサポート可能で、AMF2が、#2、#3、#5 S−NSSAIのサポートが可能な場合、端末が、#1、#2、#3 S−NSSAIを要求NSSAIとして要求した場合、ネットワークは、AMFの選択によって、#3 S−NSSAIを拒絶したり(すなわち、AMF1を選択)、#1 S−NSSAIを拒絶しなければならない(すなわち、AMF2を選択)。すなわち、ネットワークは、選択したサービングAMFのサポート可能なS−NSSAIによって、特定のS−NSSAIに対する拒絶を行うことができる。したがって、この場合、端末が他の登録領域へ移動するか、または他のAMFが選択されると、拒絶されたS−NSSAIに対して端末が再度要求できなければならない。
あるいは、AMFは、端末が要求したS−NSSAIを全部サービング可能であるが、特定のS−NSSSAIが同時にサービスされる/用いられることができないようにネットワーク事業者が設定する場合がありうる。例えば、特定AMFにおいて、#1、#2は、スライス/S−NSSAIを全部サポート可能であるが、この二つのスライス/S−NSSAIは、同時にいずれか一つのみを使用可能なように設定されることができる。その結果、PDUセッション生成時、#1スライス/S−NSSAIに対するPDUセッションが生成されている場合でも、#2スライス/S−NSSAIに対するPDUセッションを生成しなければならない場合、従来の#1スライス/S−NSSAIに対するPDUセッションは、キャンセルされなければならない。
ネットワークがこのような共存情報を判断して、許可するS−NSSAIおよび(現在時点で)許可しないS−NSSAIを決定する場合、許可しないS−NSSAIに対しては、拒絶関連情報を共に端末に提供できる。すなわち、ネットワークは、(現在)拒絶されたS−NSSAIの拒絶理由が他のS−NSSAIとの共存が不可能なためであるという情報(例えば、Not co-existable with other S-NSSAIs)を端末に提供でき、このとき、共存不可能な対象S−NSSAIを知らせることもできる。また、ネットワークは、共存不可能な粒度(細分性)(granularity)/単位に関する情報も追加的に/選択的に端末に指示することもできる(例えば、AMF単位、登録領域単位、および/またはサービス提供単位(すなわち、該当単位でS−NSSAIが許可されるものの、対象S−NSSAIと同時使用が不可能であることを表す))。
端末は、共存を理由に少なくとも一部のS−NSSAIが拒絶された場合、これを特定リスト(例えば、非許可NSSAI、NSSAI制限リストまたは拒絶(rejected)/禁止(forbidden)リスト)を介して管理できる。さらに詳細には、端末は、拒絶されたS−NSSAIを上記特定リストに含めて管理できる。このとき、端末は、共存不可のためであることを表す拒絶理由、共存不可能な粒度/単位、および/または共存不可能な対象S−NSSAI情報も共に該当特定リストを介して管理できる。
端末は、条件が変更される場合(例えば、端末の登録領域変更などの理由で、同時サポート不可能を理由に、一時的にS−NSSAIを拒絶したAMFから他のAMFに変更される場合)、拒絶されたS−NSSAIに対するスライス/サービスを再要求/再行できる。および/または、この場合、端末は、現在許可NSSAIにあるS−NSSAIを介してサービスを受けている場合、現在提供されるサービスがまもなく中断されることを認知した状態で、これに鑑みて新しいS−NSSAIを要求できる。
2−5)‘非許可/NSSAI制限/拒絶/禁止’NSSAIリストの管理
本発明2−2、2−3および2−4で提案したとおり、端末は、ネットワークが提供した個別S−NSSAIの拒絶理由によってこれをリスト形態で管理でき、特定地域または時間などの情報に応じて/単位で管理できる。制約条件(あるいは、現在条件)変更時に、端末は、拒絶されたS−NSSAI(すなわち、該当リストに含まれて管理中であったS−NSSAI)に対して再度サービスを要求できる。このために、端末は、まず再要求するS−NSSAIを該当リストから削除できる。このリストに対する構成および実施形態は、次のとおりである。
図17は、本明細書の発明提案2による登録手順を例示するフローチャートである。本フローチャートと関連して先に上述した提案2の説明が同一/同様に適用されることができ、重複する説明は省略する。以下のフローチャートにおいて、少なくとも一つの段階が省略されるか、または新しい段階が追加されることができる。
1.端末は、登録手順を介して要求NSSAIを要求する。このために、端末は、登録要求に要求NSSAIを含めてAMFに送信できる。
2.AMFは、自体のコンテキスト情報および/またはNSSF、NRF、UDMなど、他のネットワーク機能との問い合わせ(query)を介して、端末が要求したNSSAIに対する承認(authorization)確認を進行できる。このとき、承認確認は、S−NSSAI単位で進行することができる。
3.AMFは、許可NSSAIだけでなく、許可されないS−NSSAI(すなわち、拒絶されたS−NSSAI)、拒絶理由および/または拒絶関連追加情報が含まれた非許可/拒絶NSSAI情報を端末に送信できる。
4a.設定NSSAIに含まれていたS−NSSAIが該当/現在PLMNまたは全体(に)PLMNに対して永久的に拒絶された場合、端末は、上記設定NSSAIリストをアップデートできる。例えば、端末は、拒絶されたS−NSSAIを上記設定NSSAIリストから除外/削除できる。
4b.S−NSSAIが永久拒絶でない、PLMN別、領域別、特定時間の間に(例えば、バックオフ時間)および/または他のS−NSSAIとの共存不可などによって一時的に拒絶された場合、端末は、これを管理するための「非許可/NSSAI制限/拒絶/禁止」NSSAIリストをアップデートできる。
5.4b段階でアップデートした制限リストの制限条件(または、端末の現在状況/条件)が変更されて制限が緩和(alleviate)されることができる(例えば、端末が他の登録領域へ移動、バックオフタイマ満了など)。
6a/6b.端末は、以前に拒絶されたS−NSSAIを登録要求に含んで、再度登録手順を始めることができる。領域ベースの拒絶を受信した場合、端末は、AMF変更イベントなどにより変更された新しいAMFに要求を送ることができる。
発明提案 3.S−NSSAIを連続して使用する方法
問題点3と関連して、端末は、以前の登録手順を介して許可NSSAIを受けた場合にも、登録手順(例えば、モビリティ(Mobility)登録アップデート、周期的登録アップデートなど)ごとに要求NSSAIを要求して、新しく許可NSSAIを受けなければならない。
登録領域が変更されて登録アップデートを行う場合(モビリティ登録アップデート)、登録領域が変更されたので、端末は、使用を望むS−NSSAIを全部要求NSSAIに含まなければならない。ネットワークが要求NSSAIに対して全部許可が可能な場合、ネットワークは、すべてのS−NSSAIを許可NSSAIに含んで送信できる。または、すべてのS−NSSAIを許可NSSAIに含めて伝送する代わりに、許可NSSAIに「すべての要求NSSAI値が許可される」を表す情報/指示だけを含めて伝送できる。例えば、端末が#1、#2、#3、#4 S−NSSAI/スライスを要求し、ネットワークがこれらを全部許可する場合、ネットワークは、許可NSSAIに許可された#1、#2、#3、#4 S−NSSAI/スライス値をいちいち含める代わり、「すべての要求NSSAI値が許可される」ことを指示する値だけを含めることができる。本実施形態は、要求NSSAIのうち、いずれか一つでも拒絶される場合には、使用/適用されることができない。これによって、手順が非常に簡便になりシグナリングオーバヘッドが減るという効果が発生する。
要求NSSAIに含まれたすべてのS−NSSAIを許しながら新しいS−NSSAI値も追加的に指示する場合、ネットワークは、許可NSSAIに「すべての要求NSSAI値が許可される」ことを表す情報/指示と共に、上記新しいS−NSSAI値を含めて端末に伝送できる。
図18は、本発明の提案1による端末のポリシアップデート手順/方法を例示するフローチャートである。本フローチャートと関連して先に上述した実施形態および説明が同一/同様に適用されることができ、重複する説明は省略する。また、実施形態によって本フローチャートにおいて一部の段階は、省略されるか、または新しい段階が追加されることができる。
まず、端末は、第1登録要求(registration request)メッセージをAMFに送信できる(S1810)。このとき、第1登録要求メッセージは、端末が登録を望むネットワークスライスに対応するS−NSSAIが含まれた要求(requested)NSSAIを含むことができる。
次に、端末は、第1登録要求メッセージに対する応答として、第1登録承認(registration accept)メッセージをAMFから受信することができる(S1820)。このとき、第1登録承認メッセージは、AMFにより許可された少なくとも一つのS−NSSAIが含まれた許可(allowed)NSSAIを含むことができる。
次に、端末は、許可NSSAIに上記要求NSSAIに含まれていない新しいS−NSSAIが含まれており、新しいS−NSSAIと関連するNSSPが存在しない場合、新しいS−NSSAIと関連するNSSPのアップデートをAMFに要求できる(S1830)。
AMFは、端末の要求によって上記NSSPのアップデートのためのポリシアップデート要求メッセージをPCF(Policy Control Function)に伝送するネットワークノードであり、PCFは、AMFの要求によって上記新しいS−NSSAIに対するNSSPアップデート情報が含まれたポリシアップデートメッセージを上記AMFに伝達するネットワークノードでありうる。このとき、ポリシアップデート要求メッセージには、アップデートを要求する上記新しいS−NSSAIおよび/またはポリシタイプが含まれることができる。
一実施形態として、上記新しいS−NSSAIと関連する上記NSSPのアップデートを上記AMFに要求する段階は、‘上記新しいS−NSSAI’および‘ポリシアップデートタイプに設定された登録タイプまたはポリシアップデートを指示する指示子’が含まれた第2登録要求メッセージを上記AMFに伝送する段階に該当できる。この場合、第2登録要求メッセージに含まれる要求NSSAIは、上記端末が記憶中である許可NSSAIを全部含むように構成/設定されることができる。また、PCFから伝送された上記NSSPアップデート情報は、上記第2登録要求メッセージに対する応答メッセージである第2登録受信メッセージを介して上記端末に伝送されることができる。また、本フローチャートには図示していないが、端末は、第2登録要求メッセージを介して受信したNSSPアップデート情報に基づいて、上記新しいS−NSSAIに対するNSSPをアップデートできる。
他の実施形態として、上記新しいS−NSSAIと関連する上記NSSPのアップデートを上記AMFに要求する段階は、「上記新しいS−NSSAI」および「ポリシアップデートタイプに設定された要求タイプまたはポリシアップデートを指示する指示子」が含まれたサービス要求またはポリシアップデート要求メッセージをAMFに伝送する段階に該当できる。NSSPのアップデート要求がサービス要求メッセージを介して伝送され、サービス要求メッセージを送信した上記端末がCM−IDLE状態である場合、AMFは、端末をCM−CONNECTED状態に遷移(transition)させるための初期コンテキストセットアップまたはN2接続セットアップを行うことができる。ポリシアップデート要求メッセージを介したNSSPのアップデート要求の送信は、端末のCM状態がCM−CONNECTED状態である場合に制限されることができる。すなわち、CM−CONNECTED状態である端末のみが、ポリシアップデート要求メッセージを介したNSSPのアップデート要求が可能なものとして制限されることができる。PCFから伝送されたNSSPアップデート情報は、一般(generic)UE設定アップデート命令メッセージまたはダウンリンクNAS伝達(transport)メッセージを介して端末に伝送されることができる。
図19は、本発明の提案2による端末の登録手順/方法を例示するフローチャートである。本フローチャートと関連して先に上述した実施形態および説明が同一/同様に適用されることができ、重複する説明は省略する。また、実施形態によって本フローチャートにおいて一部の段階は、省略されるか、または新しい段階が追加されることができる。
まず、端末は、登録要求(registration request)メッセージをAMFに送信できる(S1910)。このとき、登録要求メッセージは、端末が登録を望むネットワークスライスに対応するS−NSSAIが含まれた要求(requested)NSSAIを含むことができる。要求NSSAIは、端末が(PLMNに対して)許可されたNSSAIを予め記憶していない場合、(PLMNに対して)設定されたS−NSSAIのうち、少なくとも一部を含むことができる。すなわち、要求NSSIは、上記PLMNに対する設定(configured)NSSAIまたは上記設定NSSAIのサブセットを/に含む/該当できる。また、要求NSSAIは、端末が(PLMNに対して)許可されたNSSAIを予め記憶している場合、(PLMNに対して)許可されたS−NSSAIのうち、少なくとも一部を含むことができる。すなわち、要求NSSIは、上記PLMNに対する許可(allowed)NSSAIまたは上記許可NSSAIのサブセットを/に含む/該当できる。
次に、端末は、上記登録要求メッセージに対する応答として、登録承認(registration accept)メッセージをAMFから受信することができる(S1920)。このとき、登録承認メッセージは、要求NSSAIに含まれているS−NSSAIのうち、少なくとも一つがAMFにより拒絶された場合、拒絶されたS−NSSAIと共に拒絶されたS−NSSAIに対する拒絶理由を含むことができる。このとき、拒絶理由は、上記拒絶されたS−NSSAIがPLMNおよび/または現在登録領域(area)で有効でない(not available)ことを指示するように設定されることができる。このとき、上記PLMNは、端末の現在(current)PLMNまたは全体(entire)PLMNに該当できる。また、登録承認メッセージは、要求NSSAIに含まれているS−NSSAIのうち、拒絶されたS−NSSAIを除いた残りのS−NSSAIがAMFにより許可された場合、許可されたS−NSSAIが含まれた許可(allowed)NSSAIを含むことができる。
一方、本フローチャートに図示していないが、端末は、拒絶されたS−NSSAIを拒絶理由に基づいて拒絶(rejected)NSSAIとしてメモリに記憶することができる。PLMNで有効でないことを理由としてS−NSSAIが拒絶された場合、拒絶されたS−NSSAIが記憶中である拒絶NSSAIから削除されるまでは、端末は、該当の拒絶されたS−NSSAIに対する使用/登録要求を上記PLMNで試み(attempt)ないことができる。または、現在登録領域で有効でないことを理由としてS−NSSAIが拒絶された場合、端末が上記登録領域から外れるまで、該当拒絶されたS−NSSAIに対する使用要求を上記現在登録領域で試みないことができる。
本発明が適用されることができる装置一般
図20は、本発明の一実施形態による通信装置のブロック構成図を例示する。
図20に示すように、無線通信システムは、ネットワークノード2010と多数の端末(UE)2020とを含む。
ネットワークノード2010は、プロセッサ(processor)2011、メモリ(memory)2012および通信モジュール(communication module)2013を含む。プロセッサ2011は、先に提案された機能、過程および/または方法を具現する。有/無線インターフェースプロトコルの層は、プロセッサ2011により具現されることができる。メモリ2012は、プロセッサ2011に接続されて、プロセッサ2011を駆動するための多様な情報を記憶する。通信モジュール2013は、プロセッサ2011に接続されて、有/無線信号を送信および/または受信する。ネットワークノード2010の一例として、基地局、MME、HSS、SGW、PGW、アプリケーションサーバなどがこれに該当することができる。特に、ネットワークノード2010が基地局である場合、通信モジュール2013は、無線信号を送/受信するためのRF部(Radio Frequency unit)を含むことができる。
端末2020は、プロセッサ2021、メモリ2022ならびに通信モジュール(もしくはRF部)2023を含む。プロセッサ2021は、先に提案された機能、過程および/または方法を具現する。無線インターフェースプロトコルの層は、プロセッサ2021により具現されることができる。メモリ2022は、プロセッサ2021に接続されて、プロセッサ2021を駆動するための多様な情報を記憶する。通信モジュール2023は、プロセッサ2021に接続されて、無線信号を送信および/または受信する。
メモリ2012、2022は、プロセッサ2011、2021の内部または外部にあることができ、周知の多様な手段でプロセッサ2011、2021に接続されることができる。また、ネットワークノード2010(基地局である場合)および/または端末2020は、一個のアンテナ(single antenna)またはマルチアンテナ(multiple antenna)を有することができる。
図21は、本発明の一実施形態による通信装置のブロック構成図を例示する。
特に、図21では、先の図20の端末をさらに詳細に例示する図である。
図21に示すように、端末は、プロセッサ(もしくはデジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)2110、RFモジュール(RF module)(もしくはRFユニット)2135、電力管理モジュール(power management module)2105、アンテナ(antenna)2140、バッテリ(battery)2155、ディスプレイ(display)2115、キーパッド(keypad)2120、メモリ(memory)2130、シムカード(SIM(Subscriber Identification Module) card)2125(この構成は、選択適任(オプション))、スピーカ(speaker)2145ならびにマイクロホン(microphone)2150を含んで構成されることができる。端末は、また、単一のアンテナまたはマルチ(多重の)アンテナを含むことができる。
プロセッサ2110は、先に提案された機能、過程および/または方法を具現する。無線インターフェースプロトコルの層は、プロセッサ2110により具現されることができる。
メモリ2130は、プロセッサ2110に接続され、プロセッサ2110の動作と関連する情報を記憶する。メモリ2130は、プロセッサ2110の内部または外部にあることができ、周知の多様な手段でプロセッサ2110に接続されることができる。
ユーザは、例えば、キーパッド2120のボタンを押さえるか(もしくはタッチするか)またはマイクロホン2150を利用した音声駆動(voice activation)により電話番号などの命令情報を入力する。プロセッサ2110は、このような命令情報を受信し、電話番号で電話をかけるなど、適切な機能を行うように処理する。駆動上のデータ(operational data)は、シムカード2125またはメモリ2130から抽出できる。また、プロセッサ2110は、ユーザが認知しまた便宜のために命令情報または駆動情報をディスプレイ2115上に表示できる。
RFモジュール2135は、プロセッサ2110に接続されて、RF信号を送信および/または受信する。プロセッサ2110は、通信を開始するために、例えば、音声通信データを構成する無線信号を送信するように命令情報をRFモジュール2135に伝達する。RFモジュール2135は、無線信号を受信および送信するために受信器(receiver)および送信器(transmitter)で構成される。アンテナ2140は、無線信号を送信および受信する機能を行う。無線信号を受信するとき、RFモジュール2135は、プロセッサ2110により処理するために信号を伝達しベースバンドに信号を変換できる。処理された信号は、スピーカ2145を介して出力される可聴または可読情報に変換できる。
以上で説明された実施形態は、本発明の構成要素と特徴とが所定の形態に結合されたものである。各構成要素または特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合されない形態で実施できる。また、一部の構成要素および/または特徴を結合して本発明の実施形態を構成することも可能である。本発明の実施形態で説明される動作の順序は、変更できる。ある実施形態の一部の構成や特徴は、他の実施形態に含まれることができ、または他の実施形態の対応する構成もしくは特徴と置き換えできる。特許請求の範囲で明示的な引用関係がない請求項を結合して実施形態を構成するか、または出願後の補正により新たな請求項に含めることができることは自明である。
本発明に従う実施形態は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウエア(firmware)、ソフトウェア、またはそれらの結合などにより実現できる。ハードウェアによる実現の場合、本発明の一実施形態は、1つまたは複数のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより実現できる。
ファームウエアやソフトウェアによる実現の場合、本発明の一実施形態は、以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手続、関数などの形態で実現できる。ソフトウェアコードは、メモリに記憶されてプロセッサにより駆動できる。上記メモリは、上記プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知の多様な手段により上記プロセッサとデータをやり取りすることができる。
本明細書で「Aおよび/またはB」は、Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つを意味することができる。
本発明は、本発明の必須の特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは通常の技術者にとって自明である。したがって、前述した詳細な説明は、全ての面で制限的に解析されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は、添付した請求項の合理的な解析により決定されなければならず、本発明の等価的な範囲内における全ての変更は、本発明の範囲に含まれる。