以下、本発明に係る好ましい実施形態を添付図を参照として詳細に説明する。添付図と共に以下に開示する詳細な説明は、本発明の例示的な実施形態を説明しようとするものであり、本発明が実施されることができる唯一の実施形態を表示しようとするものではない。以下の詳細な説明は、本発明の完全な理解を提供するために具体的な細部事項を含む。しかし、当業者は、本発明がこのような具体的な細部事項なくとも、実施されることができるということを知っている。
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置は省略されるか、各構造及び装置の中核機能を中心としたブロック図の形式で示すことができる。
本明細書で、基地局は端末と直接的に通信を遂行するネットワークの終端ノード(terminal node)としての意味を有する。本文書で基地局によって遂行されるものと説明された特定の動作は、場合によっては基地局の上位ノード(upper node)によって遂行されてもよい。すなわち、基地局を含む多数のネットワークノード(network nodes)からなるネットワークで端末との通信のために遂行される多様な動作は、基地局又は基地局以外の他のネットワークノードによって遂行され得ることは自明である。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、NodeB、eNB(evolved-NodeB)、BTS(base transceiver system)、アクセスポイント(AP:Access Point)等の用語によって代替し得る。また、「端末(Terminal)」は、固定又は移動性を有し得、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、UT(user terminal), MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)AMS(Advanced Mobile Station)、WT(Wireless terminal)、 MTC(Machine-Type communication)装置、M2M(Machine-to-Machine)装置、D2D(Device-to-Device)装置等の用語に代替され得る。
以下で、ダウンリンク(DL:downlink)は基地局から端末への通信を意味し、アップリンク(UL:uplink)は端末から基地局への通信を意味する。ダウンリンクで、送信機は基地局の一部であり、受信機は端末の一部であり得る。アップリンクで、送信機は端末の一部であり、受信機は基地局の一部であり得る。
以下の説明で使用される特定の用語は、本発明の理解を助けるために提供され、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を免脱しない範囲で他の形態に変更され得る。
以下の技術は、CDMA(code division multiple access)、FDMA(frequency division multiple access)、TDMA(time division multiple access)、OFDMA(orthogonal frequency division multiple access)、SC―FDMA(single carrier frequency division multiple access)、NOMA(non-orthogonal multiple access)等のような様々な無線接続システムに用いられ得る。CDMAはUTRA(universal terrestrial radio access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)で具現できる。TDMAは、GSM(global system for mobile communications)/GPRS(general packet radio service)/EDGE(enhanced data rates for GSM evolution)のような無線技術で具現できる。OFDMAは、IEEE 802.11 (Wi-Fi)、IEEE 802.16 (WiMAX)、IEEE 802-20、E-UTRA(evolved UTRA)等のような無線技術で具現できる。UTRAは、UMTS(universal mobile telecommunications system)の一部である。3GPP(3rd generation partnership project) LTE(long term evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTS(evolved UMTS)の一部であって、ダウンリンクでOFDMAを採用し、アップリンクでSC-FDMAを採用する。LTE-A(advanced)は3GPP LTEの進化である。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE 802、3GPP、及び3GPP2のうち少なくとも1つに開示された標準文書によって裏付けられることができる。すなわち、本発明の実施例のうち、本発明の技術的思想を明確に示すために説明していない段階または部分は、前記文書により裏付けられることができる。また、本文書で開示している全ての用語は、前記標準文書によって説明されることができる。
説明を明確にするために、3GPP LTE/LTE-Aを中心に記述するが、本発明の技術的特徴がこれに制限されるわけではない。
本明細書で使用できる用語は、以下のように定義される。
-UMTS(Universal Mobile Telecommunications System):3GPPによって開発された、GSM(Global System for Mobile Communication)基盤の第3世代(Generation)移動通信技術
-EPS(Evolved Packet System):IP(Internet Protocol)基盤のパケット交換(packet switched)コアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)とLTE、UTRANなどのアクセスネットワークから構成されたネットワークシステム。UMTSが進化した形のネットワークである。
-NodeB:UMTSネットワークの基地局。屋外に設置し、カバレッジは、マクロセル(macro cell)の規模である。
-eNodeB:EPSネットワークの基地局。屋外に設置し、カバレッジは、マクロセル(macro cell)の規模である。
-Home NodeB:UMTS網のBase stationであって、屋内に設置し、カバレッジは、マイクロセルの規模
-Home eNodeB:EPSネットワークのBase stationであって、屋内に設置し、coverageは、マイクロセルの規模
-端末(User Equipment):ユーザ機器。端末は端末(terminal)、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)などの用語で言及することができる。また、端末は、ノートパソコン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、マルチメディア機器などのように、携帯可能な機器であろうし、またはPC(Personal Computer)、車載装置のように、携帯不可能な機器である場合もある。MTC関連の内容において端末又は端末という用語は、MTC端末を指すことができる。
-IMS(Ip Multimedia Subsystem):マルチメディアサービスをIPベースに提供するサブシステム。
-IMSI(International Mobile Subscriber Identity):移動通信ネットワークで国際的に固有に割り当てられるユーザ識別子。
-MTC(Machine Type Communication):人間の介入なくともマシンにより遂行される通信。M2M(Machine to Machine)通信と称することもできる。
-MTC端末(MTC UE又はMTC device又はMTC装置):移動通信ネットワークを介した通信(例えば、PLMNを介してMTCサーバーと通信)機能を有し、MTC機能を遂行する端末(例えば、自販機、検針器)。
-MTCサーバー(MTC server):MTC端末を管理するネットワーク上のサーバー。移動通信ネットワークの内部または外部に存在することができる。MTCユーザがアクセス(access)することができるインターフェースを有することができる。また、MTCサーバーは、他のサーバーにMTC関連サービスを提供してもよく(SCS(Services Capability Server)形態)、自身がMTCアプリケーションサーバーであってもよい。
-(MTC)アプリケーション(application):(MTCが適用される)サービス(例えば、遠隔検針、物量移動追跡、気象観測センサ等)
-(MTC)アプリケーションサーバー:(MTC)アプリケーションが実行されるネットワーク上のサーバー
-MTC特徴(MTC feature):MTCアプリケーションをサポートするためのネットワークの機能。例えば、MTCモニタリング(monitoring)は、遠隔検針等のMTCアプリケーションで装備紛失等に備えるための特徴であり、低い移動性(low mobility)は、自販機のようなMTC端末に対するMTCアプリケーションのための特徴である。
-MTCユーザ(MTC User):MTCユーザはMTCサーバーにより提供されるサービスを使用する。
-MTC加入者(MTC subscriber):ネットワークオペレータと接続関係を有しており、1つ以上のMTC端末にサービスを提供するエンティティ(entity)である。
-MTCグループ(MTC group):少なくとも1つ以上のMTC特徴を共有し、MTC加入者に属したMTC端末のグループを意味する。
サービス機能サーバー(SCS:Services Capability Server):HPLMN(Home PLMN)上のMTC-IWF(MTC Inter Working Function)及びMTC端末と通信するためのエンティティであって、3GPPネットワークと接続されている。SCSは、1つ以上のMTCアプリケーションによる使用のための能力(capability)を提供する。
-外部識別子(External Identifier):3GPPネットワークの外部エンティティ(例えば、SCSまたはアプリケーションサーバー)がMTC端末(又はMTC端末が属した加入者)を指す(または識別する)ために使用する識別子(identifier)であって、全世界的に固有(globally unique)である。外部識別子は、次のようにドメイン識別子(Domain Identifier)とローカル識別子(Local Identifier)とで構成される。
-ドメイン識別子(Domain Identifier):移動通信ネットワーク事業者の制御下にあるドメインを識別するための識別子。1つの事業者は、互いに異なるサービスへの接続を提供するためにサービス別にドメイン識別子を使用することができる。
-ローカル識別子(Local Identifier):IMSI(International Mobile Subscriber Identity)を類推または取得するのに使用される識別子。ローカル識別子は、アプリケーションドメイン内では固有(unique)でなければならず、移動通信ネットワーク事業者によって管理される。
-RAN(Radio Access Network):3GPPネットワークでNode B及びこれを制御するRNC(Radio Network Controller)、eNodeBを含む単位。端末の端に存在し、コアネットワークへの接続を提供する。
-HLR(Home Location Register)/HSS(Home Subscriber Server):3GPPネットワーク内の加入者情報を有しているデータベース。HSSは設定格納(configuration storage)、識別子管理(identity management)、ユーザ状態格納等の機能を遂行することができる。
-RANAP(RAN Application Part):RANとコアネットワークの制御を担当するノード(即ち、MME(Mobility Management Entity)/SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)/MSC(Mobile Switching Center))間のインターフェース。
-PLMN(Public Land Mobile Network):個人に移動通信サービスを提供する目的で構成されたネットワーク。オペレータ別に区分されて構成されることができる。
-NAS(Non-Access Stratum):UMTS、EPS、プロトコルスタックで端末とコアネットワークとの間のシグナリング、トラフィックメッセージを送受信するための機能的な階層。端末の移動性をサポートし、端末とPDN GWとの間のIP接続を確立し、維持するセッション管理手順をサポートすることを主な機能とする。
-SCEF(Service Capability Exposure Function):3GPPネットワークインターフェースによって提供されるサービス及び能力(capability)を安全に露出するための手段を提供するサービス能力露出(service capability exposure)のための3GPPアーキテクチャ内のエンティティ。
-MME(Mobility Management Entity):モビリティ管理とセッション管理機能を実行するEPS網のネットワークノード
-PDN-GW(Packet Data Network Gateway):UE IPアドレスの割り当て、パケットスクリーニングとフィルタリング、充電データ収集(Charging data collection)機能を実行するEPS網のネットワークノード
-Serving GW(Serving Gateway):モビリティアンカー、パケットルーティング、Idleモードのパケットバッファリング、MMEのUEへのページングをトリガーするなどの機能を実行するEPS網のネットワークノード
-PCRF(Policy and Charging Rule Function):サービスフローごとに 差別化されたQoSと課金ポリシーを動的(dynamic)で適用するためのポリシー決定(Policy decision)を実行するEPS網のノード
-OMA DM(Open Mobile Alliance Device Management):携帯電話、PDA、ポータブルコンピュータなど、同じモバイルデバイスの管理のためにデザインされたプロトコルとして、デバイス設定(configuration)、ファームウェアアップグレード(firmware upgrade)、エラーレポート (Error Report)などの機能を実行
-OAM(Operation Administration and Maintenance):ネットワーク欠陥表示、パフォーマンス情報、そしてデータと診断機能を提供するネットワーク管理機能群
-NAS configuration MO(Management Object):NAS機能(Functionality)と関連パラメータをUEに設定(configuration)するに使用する MO(Management object)
-PDN(Packet Data Network):特定のサービスをサポートするサーバー(例えば、MMS server、WAP serverなど)が位置しているネットワーク。
-PDN接続:端末からPDNへの接続、すなわち、ipアドレスで表現される 端末とAPNで表現されるPDNとの関連(接続)
-APN(Access Point Name):PDNを指すか、区分する文字列。要求されたサービスや網(PDN)に接続するためには、そのP-GWを経ることになるが、このP-GWを検索できるよう、網内であらかじめ定義した名前(文字列)(例えば、 internet.mnc012.mcc345.gprs)
-HLR(Home Location Register)/HSS(Home Subscriber Server):3GPPネットワーク内の加入者情報を示すデータベース(DB)
-NAS(Non-Access-Stratum):UEとMMEとの間の制御プレーン(control plane)の 上位スペクトル(stratum)。UEとネットワークとの間のモビリティ管理(Mobility management)とセッション管理(Session management)、IPアドレス管理(IP address maintenance)などをサポート
-AS(Access-Stratum):UEと ラジオ(又は、アクセス) ネットワークとの間のプロトコルスタックを含んでおり、データとネットワーク制御信号送信などを担当する。
以下、前記のように定義された用語に基づいて、本発明について述べる。
本発明が適用できるシステム一般
図1は、本発明が適用されることができるEPS(Evolved Packet System)を簡略に例示する図である
図1のネットワークの構造図は、EPC(Evolved Packet Core)を含むEPS(Evolved Packet System)の構造を、これを簡略に再構成したものである。
EPC(Evolved Packet Core)は、3GPP技術の性能を向上するためのSAE(System Architecture Evolution)の中核的な要素である。SAEは、様々な種類のネットワーク間の移動性をサポートするネットワークの構造を決定する研究課題に該当する。SAEは、例えば、IPベースに多様な無線接続技術をサポートし、より向上したデータ送信能力を提供する等の最適化されたパケット-ベースのシステムを提供することを目標とする。
具体的に、EPCは3GPP LTEシステムのためのIP移動通信システムのコアネットワーク(Core Network)であり、パケット-ベースのリアルタイム及び非リアルタイムのサービスをサポートすることができる。既存の移動通信システム(即ち、2世代または3世代移動通信システム)では、音声のためのCS(Circuit-Switched)及びデータのためのPS(Packet-Switched)の2つの区別されるサブ-ドメインを介してコアネットワークの機能が具現された。しかし、3世代移動通信システムの進化である3GPP LTEシステムでは、CS及びPSのサブ-ドメインが1つのIPドメインとして単一化した。即ち、3GPP LTEシステムでは、IP能力(capability)を有する端末と端末間の接続が、IPベースの基地局(例えば、eNodeB(evolved Node B))、EPC、アプリケーションドメイン(例えば、IMS)を介して構成されることができる。即ち、EPCは、端対端(end-to-end)のIPサービスの具現に必須的な構造である。
EPCは多様な構成要素を含むことができ、図1では、そのうち一部に該当する、SGW(Serving Gateway)(または、S-GW)、PDN GW(Packet Data Network Gateway)(若しくはPGWまたはP-GW)、MME(Mobility Management Entity)、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を示す。
SGWは、無線接続ネットワーク(RAN)とコアネットワークとの間の境界点として動作し、eNodeBとPDN GWとの間のデータ経路を維持する機能をする要素である。また、端末がeNodeBによってサービング(serving)される領域にかけて移動する場合、SGWはローカル移動性アンカーポイント(anchor point)の役割を果たす。即ち、E-UTRAN(3GPPリリース8の以降から定義されるEvolved-UMTS(Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)内での移動性のためにSGWを介してパケットがルーティングされることができる。さらに、SGWは他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8の以前に定義されるRAN、例えば、UTRAN又はGERAN(GSM(Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution) Radio Access Network)との移動性のためのアンカーポイントとして機能することもできる。
PDN GWは、パケットデータネットワークに向かったデータインターフェースの終端点(termination point)に該当する。PDN GWは、ポリシー執行特徴(Policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金サポート(charging support)等をサポートすることができる。また、3GPPネットワークと非3GPP(non-3GPP)ネットワーク(例えば、I-WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)のような信頼できないネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワークや、Wimaxのような信頼できるネットワーク)との移動性管理のためのアンカーポイントの役割を果たすことができる。
図1のネットワーク構造の例示では、SGWとPDN GWが別のゲートウェイで構成されることを示すが、2つのゲートウェイが単一ゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって具現されることもできる。
MMEは、端末のネットワーク接続に対するアクセス、ネットワークリソースの割り当て、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)、及びハンドオーバー等をサポートするためのシグナリング及び制御機能を遂行する要素である。MMEは、加入者及びセッション管理に関する制御プレーン機能を制御する。MMEは、数多くのeNodeBを管理し、他の2G/3Gネットワークに対するハンドオーバーのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを遂行する。また、MMEは、保安過程(Security Procedures)、端末対ネットワークセッションハンドリング(Terminal-to-network Session Handling)、遊休端末位置決定管理(Idle Terminal Location Management)等の機能を遂行する。
SGSNは、他の3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク)に対するユーザの移動性管理及び認証(authentication)のような全てのパケットデータをハンドリングする。
ePDGは、信頼できない非3GPPネットワーク(例えば、I-WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)等)に対する保安ノードとしての役割を果たす。
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末は、3GPPアクセスはもちろん、非3GPPアクセスベースでもEPC内の多様な要素を経由して、事業者(即ち、オペレータ(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
また、図1では、多様なリファレンスポイント(例えば、S1-U、S1-MME等)を示す。3GPPシステムでは、E-UTRAN及びEPCの異なる機能個体(functional entity)に存在する2つの機能を接続する概念的なリンクをリファレンスポイント(reference point)と定義する。次の表1は、図1に示すリファレンスポイントを整理したものである。表1の例示以外にもネットワーク構造によって様々なリファレンスポイント(reference point)が存在することができる。
図1に示すリファレンスポイントのうち、S2a及びS2bは、非3GPPインターフェースに該当する。S2aは信頼できる非3GPPアクセス及びPDNGW間の関連制御及び移動性リソースをユーザプレーンに提供するリファレンスポイントである。S2bは、ePDG及びPDN GW間の関連制御及び移動性リソースをユーザプレーンに提供するリファレンスポイントである。
図2は、本発明が適用されることができるE-UTRAN(evolved universal terrestrial radio access network)のネットワーク構造の一例を示す。
E-UTRANシステムは、既存のUTRANシステムで進化したシステムであって、例えば、3GPP LTE/LTE-Aシステムであり得る。通信ネットワークは、IMS及びパケットデータを介して音声(voice)(例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol))のような多様な通信サービスを提供するために広範囲に配置される。
図2を参照すると、E-UMTSネットワークは、E-UTRAN、EPC、及び1つ以上のUEを含む。E-UTRANは端末に制御プレーン(control plane)とユーザプレーン(user plane)のプロトコルを提供するeNBで構成され、eNBはX2インターフェースを介して接続される。
X2ユーザプレーンインターフェース(X2-U)は、eNBの間に定義される。X2-Uインターフェースは、ユーザプレーンPDU(protocol data unit)の保証されない伝達(non guaranteed delivery)を提供する。X2制御プレーンインターフェース(X2-CP)は、2つの隣り合うeNBの間に定義される。X2-CPは、eNB間のコンテキスト(context)伝達、ソースeNBとターゲットNBとの間のユーザプレーントンネルの制御、ハンドオーバー関連メッセージの伝達、アップリンク負荷管理等の機能を遂行する。
eNBは、無線インターフェースを介して端末と接続され、S1インターフェースを介してEPC(evolved packet core)に接続される。
S1のユーザプレーンインターフェース(S1-U)は、eNBとサービングゲートウェイ(S-GW:serving gateway)の間に定義される。S1制御プレーンインターフェース(S1-MME)は、eNBと移動性管理エンティティ(MME:mobility management entity)との間に定義される。S1インターフェースは、EPS(evolved packet system)ベアラサービスの管理機能、NAS(non-access stratum)シグナリングトランスポート機能、ネットワークシェアリング、MMEの負荷バランシング機能などを実行する。S1インターフェースはeNBとMME/S-GWの間に多数-対-多数の関係(many-to-many-relation)をサポートする。
MMEは、NASシグナリング保安(security)、AS(Access Stratum)保安(security)制御、3GPPアクセスネットワーク間のモビリティをサポートするためのCN(Core Network)ノード間(Inter-CN)シグナリング、(ページング再送の実行と制御含む)アイドル(IDLE)モードUE到達性(reachability)、(アイドルとアクティブモード端末のための)トラッキングエリア識別子(TAI:Tracking Area Identity)の管理、PDN GWとSGWの選択、MMEが変更されるハンドオーバーのためのMMEの選択、2G又は3G 3GPPアクセスネットワークへのハンドオーバーのためのSGSNの選択、ローミング(roaming)、認証(authentication)、専用ベアラ確立(dedicated bearer establishment)を含むベアラ管理機能、公共の警告システム(PWS:Public Warning System)(地震と津波警報システム(ETWS:Earthquake and Tsunami Warning System)と商用モバイル警告システム(CMAS:Commercial Mobile Alert System)を含む)メッセージの送信のサポートなど、さまざまな機能を実行することができる。
図3は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて、E-UTRAN及びEPCの構造を例示する。
図3を参照すると、eNBはゲートウェイ(例えば、MME)の選択、無線リソース制御(RRC:radio resource control)活性(activation)の間ゲートウェイへのルーティング、放送チャネル(BCH:broadcast channel)のスケジューリング及び送信、アップリンク及びダウンリンクでUEへ動的リソースの割り当て、かつLTE-ACTIVE状態で移動性制御接続の機能を遂行することができる。前述したように、EPC内におけるゲートウェイは、ページング開始(origination)、LTE_IDLE状態管理、ユーザプレーン(user plane)の暗号化(ciphering)、システム構造進化(SAE:System Architecture Evolution)ベアラ制御、かつNASシグナリングの暗号化(ciphering)及び完全性(integrity)保護の機能を遂行することができる。
図4は、本発明が適用されることができる無線通信システムにおいて、端末とE-UTRANとの間の無線インターフェースプロトコル(radio interface protocol)の構造を示す。
図4(a)は、制御プレーン(control plane)に対する無線プロトコルの構造を示し、図4(b)は、ユーザプレーン(user plane)に対する無線プロトコルの構造を示す。
図4を参照すると、端末とE-UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルの層は、通信システムの技術分野に公知となった広く知られている開放型システム間の相互接続(OSI:open system interconnection)の標準モデルの下位3層に基づき、第1層L1、第2層L2、及び第3層L3に分割できる。端末とE-UTRANとの間の無線インターフェースプロトコルは、水平的に物理層(physical layer)、データリンク層(data link layer)、及びネットワーク層(network layer)からなり、垂直的にはデータ情報の送信のためのプロトコルスタック(protocol stack)のユーザプレーン(user plane)と、制御信号(signaling)の伝達のためのプロトコルスタックの制御プレーン(control plane)とに区分される。
制御プレーンは、端末とネットワークが呼を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データまたはインターネットパケットデータ等が送信される通路を意味する。以下、無線プロトコルの制御プレーンとユーザプレーンの各層を説明する。
第1層L1である物理層(PHY:physical layer)は、物理チャネル(physical channel)を用いることによって、上位層への情報送信サービス(information transfer service)を提供する。物理層は、上位レベルに位置した媒体接続制御(MAC:medium access control)層にトランスポートチャネル(transport channel)を介して接続され、トランスポートチャネルを介してMAC層と物理層との間でデータが送信される。トランスポートチャネルは、無線インターフェースを介してデータがどのように、どんな特徴で送信されるかによって分類される。また、互いに異なる物理層との間、送信端の物理層と受信端の物理層との間には物理チャネル(physical channel)を介してデータが送信される。物理層は、 OFDM(orthogonal frequency division multiplexing)方式で変調され、時間と周波数を無線リソースとして活用する。
物理層で用いられる幾つかの物理制御チャネルがある。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH:physical downlink control channel)は、端末にページングチャネル(PCH:paging channel)とダウンリンク共有チャネル(DL-SCH:downlink shared channel)のリソース割当、及びアップリンク共有チャネル(UL-SCH:uplink shared channel)と関連したHARQ(hybrid automatic repeat request)情報を知らせる。また、PDCCHは、端末にアップリング送信のリソース割当を知らせるアップリンクの承認(UL grant)を運ぶことができる。物理制御フォーマット指示子チャネル(PDFICH:physical control format indicator channel)は、端末にPDCCHに用いられるOFDMシンボルの数を知らせ、毎サブフレーム毎に送信される。物理HARQ指示子チャネル(PHICH:physical HARQ indicator channel)は、アップリンク送信の応答として、 HARQ ACK(acknowledge)/NACK(non-acknowledge)信号を運ぶ。物理アップリング制御チャネル(PUCCH:physical uplink control channel)は、ダウンリンクの送信に対するHARQ ACK/NACK、スケジューリングの要求及びチャネル品質指示子(CQI:channel quality indicator)等のようなアップリンク制御情報を運ぶ。物理アップリンク共有チャネル(PUSCH:physical uplink shared channel)はUL-SCHを運ぶ。
第2層L2のMAC層は、論理チャネル(logical channel)を介して上位層である無線リンク制御(RLC:radio link control)層にサービスを提供する。また、MAC層は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング及び論理チャネルに属するMACサービスデータユニット(SDU:service data unit)のトランスポートチャネル上に物理チャネルに提供されるトランスポートブロック(transport block)への多重化/逆多重化機能を含む。
第2層L2のRLC層は、信頼性のあるデータ送信をサポートする。RLC層の機能は、RLC SDUの接続(concatenation)、分割(segmentation)、及び再結合(reassembly)を含む。無線ベアラ(RB:radio bearer)が要求する多様なQoS(quality of service)を保証するために、RLC層は透過モード(TM:transparent mode)、非確認モード(UM:unacknowledged mode)、及び確認モード(AM:acknowledge mode)の3つの動作モードを提供する。AM RLCは、ARQ(automatic repeat request)を介して誤謬訂正を提供する。一方、MAC層がRLC機能を行う場合に、RLC層はMAC層の機能ブロックに含まれることができる。
第2層L2のパケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)層は、ユーザプレーンでユーザデータの伝達、ヘッダ圧縮(header compression)、及び暗号化(ciphering)機能を行う。ヘッダ圧縮機能は、小さい帯域幅を有する無線インターフェースを介して、IPv4(internet protocol version 4)またはIPv6(internet protocol version 6)のようなインターネットプロトコル(IP:internet protocol)パケットを効率的に送信させるために、相対的にサイズが大きく、不要な制御情報を含んでいるIPパケットヘッダのサイズを減らす機能を意味する。制御プレーンでのPDCP層の機能は、制御プレーンデータの伝達及び暗号化/完全性保護(integrity protection)を含む。
第3層L3の最下位部分に位置する無線リソース制御(RRC:radio resource control)層は、制御プレーンのみに定義される。RRC層は、端末とネットワークとの間の無線リソースを制御する役割を遂行する。このため、端末とネットワークは、RRC層を介してRRCメッセージを互いに交換する。RRC層は、無線ベアラの設定(configuration)、再設定(re-configuration)、及び解除(release)と関連して、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。無線ベアラは、端末とネットワークとの間のデータ送信のために、第2層L2によって提供される論理的な経路を意味する。無線ベアラが設定されるというのは、特定のサービスを提供するために、無線プロトコル層及びチャネルの特性を規定し、各々の具体的なパラメータ及び動作方法を設定することを意味する。無線ベアラは、再度シグナリング無線ベアラ(SRB:signaling RB)とデータ無線ベアラ(DRB:data RB)の2つに分けられる。SRBは、制御プレーンでRRCメッセージを送信する通路として用いられ、DRBは、ユーザプレーンでユーザデータを送信する通路として用いられる。
RRC層の上位に位置するNAS(non-access stratum)層は、セッション管理(session management)や移動性管理(mobility management)等の機能を遂行する。
基地局を構成する1つのセルは、1.25、2.5、5、10、20Mhz等の帯域幅のうち1つに設定され、様々な端末にダウンまたはアップの送信サービスを提供する。互いに異なるセルは、互いに異なる帯域幅を提供するように設定されることができる。
ネットワークから端末にデータを送信するダウンリンクトランスポートチャネル(downlink transport channel)は、システム情報を送信する放送チャネル(BCH:broadcast channel)、ページングメッセージを送信するPCH、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信するDL-SCHなどがある。ダウンリンクマルチキャストまたは放送サービスのトラフィックまたは制御メッセージの場合、DL-SCHを介して送信されることもでき、または別途のダウンリンクマルチキャストチャネル(MCH:multicast channel)を介して送信されることもできる。一方、端末からネットワークにデータを送信するアップリンクトランスポートチャネル(uplink transport channel)としては、初期の制御メッセージを送信するランダムアクセスチャネル(RACH:random access channel)、ユーザトラフィックや制御メッセージを送信するUL-SCH(uplink shared channel)がある。
論理チャネル(logical channel)はトランスポートチャネルの上位にあり、トランスポートチャネルにマッピングされる。論理チャネルは、制御領域情報の伝達のための制御チャネルとユーザ領域情報の伝達のためのトラフィックチャネルとに区分できる。制御チャネルとしては、放送制御チャネル(BCCH:broadcast control channel)、ページング制御チャネル(PCCH:paging control channel)、共通制御チャネル(CCCH:common control channel)、専用制御チャネル(DCCH:dedicated control channel)、マルチキャスト制御チャネル(MCCH:multicast control channel)等がある。トラフィックチャネルとしては、専用トラフィックチャネル(DTCH:dedicated traffic channel)、マルチキャストトラフィックチャネル(MTCH:multicast traffic channel)等がある。PCCHはページング情報を伝達するダウンリンクチャネルであり、ネットワークがUEの属したセルを知らない時に用いられる。CCCHは、ネットワークとのRRC接続を有さないUEにより用いられる。MCCHネットワークからUEへのMBMS(Multimedia Broadcast and Multicast Service)制御情報を伝達するために用いられる一対多(point-to-multipoint)ダウンリンクチャネルである。DCCHは、UEとネットワークとの間に専用制御情報を伝達するRRC接続を有する端末により用いられる一対一(point-to-point)両方向(bi-directional)チャネルである。DTCHは、アップリンク及びダウンリンクで存在し得るユーザ情報を伝達するために1つの端末に専用される一対一(point-to-point)チャネルである。MTCHは、ネットワークからUEへのトラフィックデータを伝達するための一対多(point-to-multipoint)ダウンリンクチャネルである。
論理チャネル(logical channel)とトランスポートチャネル(transport channel)間のアップリンク接続の場合には、DCCHはUL-SCHとマッピングすることができ、DTCHはUL-SCHにマッピングされることができ、CCCHはUL-SCHにマッピングされることもできる。論理チャネル(logical channel)とトランスポートチャネル(transport channel)間のダウンリンクの接続の場合、BCCHはBCH又はDL-SCHにマッピングされることができ、PCCHはPCHにマッピングすることができ、DCCHはDL-SCHにマッピングされることができ、DTCHはDL-SCHにマッピングされることができ、MCCHはMCHにマッピングされることができ、MTCHはMCHにマッピングすることができる。
図5は、本発明が適用できる無線通信システムでS1インターフェースプロトコルの構造を示す。
図5(a)は、S1インターフェースで制御プレーン(control plane)プロトコルスタックを例示し、図5(b)は、S1インターフェースでユーザプレーン(user plane)インターフェースプロトコルの構造を示す。
図5を参照すると、S1の制御プレーンインターフェース(S1-MME)は、基地局とMMEの間に定義される。ユーザプレーンと同様にトランスポートネットワーク階層(transport network layer)は、IPトランスポートに基づいている。ただし、メッセージ信号の信頼性のある伝送のためにIP階層の上位にSCTP(Stream Control Transmission Protocol)階層に追加される。アプリケーション階層(application layer)のシグナリングプロトコルは、S1-AP(S1 application protocol)と呼ばれる。
SCTP階層は、アプリケーション階層メッセージの保証された(guaranteed)伝達を提供する。
プロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)のシグナリング伝送のために送信IP階層で、ポイントツーポイント(point-to-point)伝送が使用される。
S1-MEインターフェースのインスタンス(instance)ごとに単一のSCTP連係(association)は、S-MME共通手順のための一対のストリーム識別子(stream identifier)を使用する。ストリーム識別子の一部ペアのみがS1-MME専用の手順のために使用される。MME通信コンテキスト識別子は、S1-MME専用の手順のためのMMEによって割り当てられ、eNB通信コンテキスト識別子は、S1-MME専用の手順のためのeNBによって割り当てられる。MME通信コンテキスト識別子とeNB通信コンテキスト識別子は、端末固有のS1-MMEシグナリング送信ベアラを区別するために使用される。通信コンテキスト識別子は、それぞれS1-APメッセージ内で送信される。
S1シグナリングトランスポート階層がS1AP階層にシグナリング接続が切断されたと通知した場合には、MMEは、そのシグナリングの接続を使用していた端末の状態をECM-IDLEの状態に変更する。そして、eNBは、端末のRRC接続を解除する。
S1のユーザプレーンインターフェース(S1-U)は、eNBとS-GWの間に定義される。S1-Uインターフェースは、eNBとS-GWの間でユーザプレーンPDUの保証されていない(non guaranteed)伝達を提供する。トランスポートネットワーク階層は、IPトランスポートに基づいて、eNBとS-GWとの間のユーザプレーンのPDUを送信するためにUDP/IP階層の上位にGTP-U(GPRS Tunneling Protocol User Plane)階層が使用される。
図6は、本発明が適用できる無線通信システムで、物理チャネルの構造を簡単に例示する図である。
図6を参照すると、物理チャネルは、周波数領域(frequency domain)において複数のサブキャリアと時間領域(time domain)において複数のシンボルから構成される無線リソースを通じて信号やデータを伝える。
1.0msの長さを持つ1つのサブフレームは、複数のシンボルから構成される。サブフレームの特定シンボル(例えば、サブフレームの最初のシンボル)は、PDCCHのために使用することができる。PDCCHは、動的に割り当てられるリソースに関する情報(例えば、リソースブロック(Resource Block)、変調及び符号化方式(MCS:Modulation and Coding Scheme)等)を運ぶ。
EMMとECMの状態
EMM(EPS mobility management)、ECM(EPS connection management)の状態について説明する。
図7は、本発明が適用できる無線通信システムでEMMとECMの状態を例示する図である。
図7を参照すると、端末とMMEの制御プレーンに位置するNAS階層から端末の移動性を管理するために端末がネットワークにアタッチ(attach)されたデタッチ(detach)されたかに応じて、EMM登録状態(EMM-REGISTERED)とEMMの登録解除の状態(EMM-DEREGISTERED)が定義されることもできる。EMM-REGISTERED状態とEMM-DEREGISTERED状態は、端末とMMEに適用することができる。
端末の電源を最初に入れた場合と同様に、初期端末はEMM-DEREGISTERED状態にあり、この端末がネットワークに接続するために初期接続(initial attach)手順を使用し、ネットワークに登録する手順を実行する。接続手順が正常に実行されると、端末とMMEはEMM-REGISTERED状態に遷移(transition)される。また、端末の電源が切れたり、無線リンク障害の場合(無線リンク上でのパケットエラー率が基準値を超えた場合)、端末は、ネットワークでデタッチ(detach)されてEMM-DEREGISTERED状態に遷移される。
また、端末とネットワーク間のシグナリング接続(signaling connection)を管理するためにECM接続状態(ECM-CONNECTED)とECMアイドル状態(ECM-IDLE)が定義されることもできる。ECM-CONNECTED状態とECM-IDLE状態はまた、端末とMMEに適用することができる。ECM接続は、端末と基地局の間で設定されるRRC接続と基地局とMMEの間に設定されるS1シグナリング接続から構成される。すなわち、ECMの接続が設定/解除されたというのは、RRC接続とS1シグナリングの接続が設定/解除されたということを意味する。
RRC状態は、端末のRRC階層と基地局のRRC階層が論理的に接続(connection)されているかどうかを示す。すなわち、端末のRRC階層と基地局のRRC階層が接続されている場合、端末はRRC接続状態(RRC_CONNECTED)となる。端末のRRC階層と基地局のRRC階層が接続されていない場合、端末はRRCアイドル状態(RRC_IDLE)となる。
ネットワークは、ECM-CONNECTED状態にある端末の存在をセル単位で把握することができ、端末を効果的に制御することができる。
一方、ネットワークはECM-IDLE状態にある端末の存在を把握することができず、コアネットワーク(CN:core network)がセルよりも大きい地域単位であるトラッキングエリア(tracking area)単位で管理する。端末がECMアイドル状態にあるとき、端末はトラッキングエリアで唯一に割り当てられたIDを利用して、NASによって設定された不連続受信(DRX:Discontinuous Reception)を実行する。すなわち、端末は、端末-特定のページングDRXサイクルごとに特定のページング時点(paging occasion)にページング信号を監視することにより、システム情報とページング情報のブロードキャストを受信することができる。
また、端末がECM-IDLE状態にあるときは、ネットワークは、端末のコンテキスト(context)情報を持っていない。従って、ECM-IDLE状態の端末は、ネットワークのコマンドを受信することなく、セル選択(cell selection)またはセル再選択(cell reselection)のような端末基盤のモビリティ関連手順を実行することができる。ECMアイドル状態で端末の位置がネットワークが知っている位置と異なる場合、端末はトラッキング領域アップデート(TAU:tracking area update)手順を通じてネットワークに対応する端末の位置を知らせることができる。
一方、端末がECM-CONNECTED状態にあるときには端末の移動性は、ネットワークのコマンドによって管理される。ECM-CONNECTED状態でネットワークは、端末が属するセルを知っている。従って、ネットワークは、端末または端末からデータを送信及び/又は受信し、端末のハンドオーバーのような移動性を制御し、周辺セルのセル測定を行うことができる。
前記のごとく、端末が音声やデータなど、通常の移動通信サービスを受けるためにはECM-CONNECTED状態に遷移しなければならない。端末の電源を最初に入れた場合と同様に、初期端末はEMMの状態と同様に、ECM-IDLE状態にあり、端末が初期接続(initial attach)手順を使用し、ネットワークに正常に登録すると、端末とMMEはECM接続状態に遷移(transition)される。また、端末がネットワークに登録されているが、トラフィックが無効になって無線リソースが割り当てられていない場合、端末は、ECM-IDLE状態にあり、その端末にアップリンクあるいはダウンリンクの新しいトラフィックが発生すると、サービス要求(service request)手順を通じて端末とMMEはECM-CONNECTED状態に遷移(transition)される。
ランダムアクセス手順(Random Access Procedure)
以下では、LTE/LTE-Aシステムで提供されるランダムアクセス手順(random access procedure)について説明する。
ランダムアクセス手順は、端末が基地局とアップリンク同期を得るか、またはアップリンク無線リソースを割り当てを受けるために使用される。端末の電源投入後、端末は、初期セルとのダウンリンクの同期を取得し、システム情報を受信する。システム情報から使用可能なランダムアクセスプリアンブル(random access preamble)のセットランダムアクセスプリアンブルの送信に使用される無線リソースに関する情報を得る。ランダムアクセスプリアンブルの送信に使用される無線リソースは、少なくとも1つ以上のサブフレームのインデックスと周波数領域上のインデックスの組み合わせで特定される。端末は、ランダムアクセスプリアンブルの集合から任意に選択されたランダムアクセスプリアンブルを送信し、前記ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局は、アップリンク同期のためのタイミング整列(TA:timing alignment)の値をランダムアクセス応答を通じて端末に送る。これ端末は、アップリンク同期を取得するものである。
ランダムアクセス手順は、FDD(frequency division duplex)とTDD(time division duplex)で一般的な手順である。ランダムアクセス手順は、セルサイズに無関係であり、キャリアアグリゲーション(CA:carrier aggregation)が設定されている場合、サービングセル(serving cell)の数とも無関係である。
まず、端末がランダムアクセス手順を実行する場合には、次のような場合がある。
-端末が基地局とのRRC接続(RRC Connection)がなく、RRCアイドル状態で初期接続(initial access)を実行する場合
-RRC接続再確立手順(RRC connection re-establishment procedure)を実行する場合
-端末がハンドオーバープロセスで、ターゲット(target)セルにより初めて接続する場合
-基地局の命令によりランダムアクセス手順が要求された場合
-RRC接続状態中、アップリンク時間の同期が合わない状況で(non-synchronized)ダウンリンクに送信されるデータが発生した場合
-RRC接続状態中、アップリンクの時間同期が合わないか(non-synchronized)、無線リソースを要求するために使用される指定された無線リソースが割り当てられていない状況でアップリンクに送信するデータが発生した場合
-RRC接続状態中、タイミングアドバンス(timing advance)が必要な状況で端末の位置を決定(positioning)する場合
-無線接続失敗(radio link failure)又はハンドオーバー失敗(handover failure)の際の回復手順を実行する場合、
3GPP Rel-10では、キャリアアグリゲーションをサポートする無線アクセスシステムで1つの特定のセル(例えば、Pセル)に適用可能なTA(timing advance)値を複数のセルに共通じて適用することを検討した。ただし、端末が異なる周波数バンドに属する(すなわち、周波数上で大きく離れた)複数のセルあるいは電波(propagation)の特性が異なる複数のセルを結合することができる。また、特定のセルの場合、カバレッジの拡大、あるいはカバレッジホールの除去のためにRRH(remote radio header)(すなわち、リピータ)、フェムトセル(femto cell)もしくはピコセル(pico cell)などのようなスモールセル(small cell)またはセカンダリ基地局(SeNB:secondary eNB)が、セル内に配置される状況で、端末は、1つのセルを通じて基地局(すなわち、マクロ基地局(macro eNB))との通信を行い、他のセルを通じてセカンダリ基地局との通信を実行する場合、複数のセルが互いに異なる伝搬遅延特性を持つことができる。この場合は、1つのTA値を複数のセルに共通じて適用する方法で使用するアップリンク送信を実行する場合、複数のセル上で送信されるアップリンク信号の同期に深刻な影響を与えることができる。従って、複数のセルが結合されたCAの状況で、複数のTAを有することが望ましく、3GPP Rel-11では、複数のTA(multiple TA)をサポートするために、特定のセルのグループ単位でTAを独立して割り当てることを考慮する。これをTAグループ(TAG:TA group)と呼ばれ、TAGは、複数のセルを含むことができ、TAG内の1つ以上のセルには、同じTAが共通じて適用することができる。これらの複数のTAをサポートするために、MAC TAコマンド制御要素(element)は、2ビットのTAG識別子(TAG ID)と6ビットのTAコマンドフィールドから構成される。
キャリアアグリゲーションが設定された端末は、Pセルと関連して先に説明したランダムアクセス手順を実行する場合が発生すると、ランダムアクセス手順を実行することになる。Pセルが属するTAG(すなわち、pTAG:primary TAG)の場合、既存と同じようにPセルに基づいて決定される、あるいはPセルに伴うランダムアクセス手順を通じて調整されるTAをpTAG内のすべてのセル(複数可)に適用することができる。一方、Sセルのみで構成されるTAG(すなわち、sTAG:secondary TAG)の場合は、sTAG内の特定のSセルに基づいて決定されるTAは、そのsTAG内のすべてのセル(複数可)に適用することができ、このときTAは、基地局によって開始され、ランダムアクセス手順によって取得されることもできる。具体的には、sTAG内でSセルは、RACHリソースに設定され、基地局は、TAを決定するためにSセルでRACHアクセスを要求する。すなわち、基地局は、Pセルから送信されるPDCCHオーダーによってSセル上でRACH送信を開始させる。Sセルプリアンブルへの応答メッセージは、ランダムアクセス無線ネットワーク一時識別子(RA-RNTI:Random Access Radio Network Temporary Identifier)を使用してPセルを通じて送信される。端末は、ランダムアクセスを正常に完了したSセルに基づいて決定されるTAは、そのsTAG内のすべてのセルに適用することができる。このように、ランダムアクセス手順は、Sセルでも、そのSセルが属するsTAGのタイミング整列(timing alignment)を取得するためにSセルでも実行されることもできる。
LTE/LTE-Aシステムでは、ランダムアクセスプリアンブル(random access preamble、RACH preamble)を選択する過程で、特定のセットの中で端末がランダムに1つのプリアンブルを選択して使用する競争基盤のランダムアクセス手順(contention based random access procedure)と基地局が特定の端末のみ割り当ててくれたランダムアクセスプリアンブルを使用する非競合基盤のランダムアクセス手順(non-contention based random access procedure)の両方を提供する。ただし、非競争基盤のランダムアクセス手順は、上述したハンドオーバープロセス、基地局の命令により要求された場合、端末位置決定(positioning)及び/又はsTAGのタイミングアドバンスソートに限って使用することができる。ランダムアクセス手順が完了した後、一般的なアップリンク/ダウンリンク伝送が発生する
一方、リレーノード(RN:relay node)も、競争基盤のランダムアクセス手順と非競合基盤のランダムアクセス手順の両方をサポートする。リレーノードがランダムアクセス手順を実行するときには、その時点でRNサブフレーム構成(configuration)を中断させる(suspend)。すなわち、これは一時的にRNサブフレーム構成を廃棄することを意味する。以降、正常にランダムアクセス手順が完了した時点で、RNサブフレーム構成が再開される。
図8は 本発明が適用できる無線通信システムにおいて競争基盤のランダムアクセス手順を説明するための図である。
(1)第1メッセージ(Msg 1、message 1)
まず、端末は、システム情報(system information)またはハンドオーバーコマンド(handover command)を通じて指示されたランダムアクセスプリアンブルの集合から任意に(randomly)1つのランダムアクセスプリアンブル(random access preamble、RACH preamble)を選択し、前記ランダムアクセスプリアンブルを送信することができるPRACH(physical RACH)リソースを選択して送信する。
ランダムアクセスプリアンブルは、RACH伝送チャネルで6ビットで送信され、6ビットはRACHで送信した端末を識別するための5ビットの任意の識別子(random identity)と、追加情報を示すための1ビット(例えば、第3メッセージ(Msg 3)の大きさを指示)から構成される。
端末からランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局は、プリアンブルをデコードし、RA-RNTIを取得する。ランダムアクセスプリアンブルが送信されたPRACHに関連するRA-RNTIは、端末が送信したランダムアクセスプリアンブルの時間-周波数リソースに応じて決定される。
(2)第2メッセージ(Msg 2、message 2)
基地局は、第1メッセージ上のプリアンブルを通じて取得したRA-RNTIに指示(address)されるランダムアクセス応答(random access response)を端末に送信する。ランダムアクセス応答は、ランダムアクセスプリアンブル区分子/識別子(RA preamble index/identifier)、アップリンク無線リソースを知らせるアップリンク承認(UL grant)、一時セル識別子(TC-RNTI:Temporary Cell RNTI)、それから時間同期値(TAC:time alignment command)が含まれることができる。TACは、基地局が端末にアップリンク時間整列(time alignment)を維持するために送る時間同期値を指示する情報である。端末は、前記時間同期値を用いて、アップリンク送信タイミングを更新する。端末が時間同期を更新すると、時間同期タイマー(time alignment timer)を開始または再起動する。UL grantは、後述するスケジューリングメッセージ(第3メッセージ)の送信に使用されるアップリンクリソースの割り当てとTPC(transmit power command)を含んでいる。TPCは、スケジュールされたPUSCHのための送信パワーの決定に使用される。
端末は、ランダムアクセスプリアンブルを送信した後、基地局がシステム情報またはハンドオーバーコマンドを使用して指示されたランダムアクセス応答ウィンドウ(random access response window)内で自分のランダムアクセス応答(random access response)の受信を試み、PRACHに対応するRA-RNTIでマスキングされたPDCCHを検出し、検出されたPDCCHによって指示されるPDSCHを受信することになる。ランダムアクセス応答情報は、MAC PDU(MAC packet data unit)の形式で送信されることができ、前記MAC PDUは、PDSCHを通じて伝達されることもできる。PDCCHは、前記PDSCHを受信しなければならない端末の情報と、前記PDSCHの無線リソースの周波数と時間の情報、それから前記PDSCHの送信形式などが含まれていることが望ましい。上述したように、一応、端末が自分に送信されるPDCCHの検出に成功すれば、前記PDCCHの情報に基づいてPDSCHに送信されるランダムアクセス応答を適切に受信することができる。
ランダムアクセス応答ウィンドウは、プリアンブルを送信した端末がランダムアクセス応答メッセージを受信するために待機する最大時区間を意味する。ランダムアクセス応答ウィンドウは、プリアンブルが送信される最後のサブフレームで3つのサブフレーム以降のサブフレームから開始し、「ra-ResponseWindowSize」の長さを持つ。すなわち、端末はプリアンブルを送信が終了したサブフレームから3つのサブフレーム以降から確保したランダムアクセスウィンドウの間にランダムアクセス応答を受信するために待機する。端末は、システム情報(system information)を通じてランダムアクセスウィンドウサイズ(「ra-ResponseWindowsize」)パラメータの値を取得することができ、ランダムアクセスウィンドウサイズは2から10の間の値に決定される。
端末は、基地局に送信したランダムアクセスプリアンブルと同じランダムアクセスプリアンブル区分子/識別子を持つランダムアクセス応答を正常に受信すると、ランダムアクセス応答の監視を停止する。一方、ランダムアクセス応答ウィンドウが終了するまで、ランダムアクセス応答メッセージを受信していないか、基地局に送信したランダムアクセスプリアンブルと同じランダムアクセスプリアンブル識別子を持つ有効なランダムアクセス応答を受信しなかった場合、ランダムアクセス応答の受信は失敗したとみなされ、以降端末はプリアンブル再送を行うことができる。
上述したように、ランダムアクセス応答でランダムアクセスプリアンブル識別子が必要な理由は、1つのランダムアクセス応答は、1つ以上の端末のためのランダムアクセス応答情報が含まれているため、前記UL grant、TC-RNTIとTACがどの端末に利用できるかどうかを知らせることが必要だからである。
(3)第3メッセージ(Msg 3、message 3)
端末が自分に有効なランダムアクセス応答を受信した場合には、前記ランダムアクセス応答に含まれた情報をそれぞれ処理する。すなわち、端末はTACを適用させて、TC-RNTIを保存する。また、UL grantを利用して、端末のバッファに格納されたデータ、または、新たに生成されたデータを基地局に送信する。端末の最初の接続の場合、RRC階層で生成され、CCCHを通じて伝達されたRRC接続要求(RRC Connection Request)が、第3メッセージに含まれて送信されることができ、RRC接続再確立手順の場合、RRC階層で生成され、CCCHを通じて伝達されたRRC接続再確立要求(RRC Connection Re-establishment Request)が第3メッセージに含まれて送信されることもできる。また、NAS接続要求メッセージを含むこともできる。
第3メッセージは、端末の識別子が含まれていなければならない。競争基盤のランダムアクセス手順では、基地局からどのような端末が前記ランダムアクセス手順を実行するか判断することができないが、今後の競合の解決をするためには、端末を識別しなければならないからだ。
端末の識別子を含める方法としては、2つの方法が存在する。最初の方法は、端末が、前記ランダムアクセス手順以前に既に該当セルで割り当てられた有効なセル識別子(C-RNTI)を持っていた場合、端末は、前記UL grantに対応するアップリンク伝送信号を通じて自分のセル識別子を送信する。一方、もしランダムアクセス手順の前に、有効なセル識別子を割り当てられた場合、端末は、自分の一意識別子(例えば、S(SAE)-TMSIまたは任意の値(random number))を含んで伝送する。一般的に、前記の一意識別子は、C-RNTIより長い。
UL-SCH上の送信では、端末固有のスクランブリングが使用される。端末がC-RNTIを割り当てられた場合は、 スクランブルはC-RNTIに基づいて実行されるが、端末がまだC-RNTIを割り当てられない場合は、スクランブルはC-RNTIに基づいて行うことができません。その代わり、ランダムアクセス応答で受信したTC-RNTIが使用される。端末は、前記UL grantに対応するデータを送信した場合は、衝突を解決するためのタイマー(contention resolution timer)を開始する。
(4)第4メッセージ(Msg 4、message 4)
基地局は、端末から第3メッセージを通じて対応する端末のC-RNTIを受信した場合、受信したC-RNTIを利用し、端末に第4メッセージを送信する。一方、端末から第3メッセージを通じて前記一意識別子(すなわち、S-TMSIまたは任意の値(random number))を受信した場合には、ランダムアクセス応答では、端末に割り当てられたTC-RNTIを利用して、第4のメッセージを端末に送信する。一例として、第4のメッセージは、RRC接続設定メッセージ(RRC Connection Setup)が 含まれてことができる。
端末は、ランダムアクセス応答に含まれているUL grantを通じて自分の識別子を含むデータを送信した後、衝突解決のために基地局の指示を待つ。すなわち、特定のメッセージを受信するためにPDCCHの受信を試みる。前記PDCCHを受信する方法においても2つの方法が存在する。前述したように、前記UL grantに対応して送信された第3のメッセージが自分の識別子がC-RNTIである場合には、自分のC-RNTIを用いてPDCCHの受信を試み、前記識別子が一意の識別子(すなわち、S-TMSIまたは任意の値(random number))である場合には、ランダムアクセス応答に含まれているTC-RNTIを利用してPDCCHの受信を試みる。その後、前者の場合は、もし前記の競合を解決タイマーが期限切れになる前に、自分のC-RNTIを使用してPDCCHを受信した場合に、端末は正常にランダムアクセス手順を実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。後者の場合には、前記の競合の解決タイマーが期限切れになる前に、TC-RNTIを使用してPDCCHを受信した場合は、前記PDCCHが指示するPDSCHが伝達するデータを確認する。もし前記のデータの内容に自分の一意の識別子が含まれている場合、端末は正常にランダムアクセス手順を実行されたと判断し、ランダムアクセス手順を終了する。第4メッセージを通じて端末は、C-RNTIを取得し、その後端末とネットワークは、C-RNTIを利用して、端末の特定のメッセージ(dedicated message)を送受信することになる。
次は、ランダムアクセスでの競合を解決するための方法について説明する。
ランダムアクセスを遂行するにおいて衝突が発生する理由は、基本的にランダムアクセスプリアンブルの数が有限であるからである。すなわち、基地局は、全ての端末に端末固有のランダムアクセスプリアンブルを付与することができないので、端末は共通のランダムアクセスプリアンブルの中から任意の1つを選択して送信することになる。これにより、同じ無線リソース(PRACHリソース)を通じて複数の端末が同じランダムアクセスプリアンブルを選択して送信することになる場合が発生するが、基地局は、1つの端末から送信される1つのランダムアクセスプリアンブルで判断することになる。これにより、基地局は、ランダムアクセス応答を端末に送信し、ランダムアクセス応答は、1つの端末が受信することと予測する。しかし、上述したように、競合が発生する可能性があるので、複数の端末が1つのランダムアクセス応答を受信することになり、これにより、端末ごとにそれぞれランダムアクセス応答の受信に応じた動作を実行することになる。すなわち、ランダムアクセス応答に含まれる1つのUL Grantを用いて、複数の端末が互いに異なるデータを同じ無線リソースに送信することになる問題点が発生することになる。これにより、前記データの送信はすべて失敗することがあり、端末の位置や伝送パワーに基づいて、特定の端末のデータのみを基地局から受信することもできる。後者の場合には、複数の端末は、すべて自分のデータの送信が成功したと仮定するので、基地局は、競争で失敗した端末に失敗事実に関する情報を通知しなければならない。すなわち、前記の競争の失敗や成功に関する情報を知らせることを競合の解決(contention resolution)とする。
衝突解決方法は2つの方法があるが、1つの方法は、衝突解決タイマー(contention resolution timer)を利用する方法と、他の1つの方法は、成功した端末の識別子を端末に送信する方法である。前者の場合は、端末がランダムアクセス過程前に既に固有のC-RNTIを持っている場合に使用される。すなわち、既にC-RNTIを持っている端末は、ランダムアクセス応答に基づいて、自分のC-RNTIを含むデータを基地局に送信し、衝突解決タイマーを作動する。そして、衝突解決タイマーが期限切れになる前に、自分のC-RNTIによって指示されるPDCCH情報を受信すると、端末は、自分が競争で成功したと判断し、ランダムアクセスを正常に終えるようになる。逆に、もし衝突解決タイマーが期限切れになる前に、自分のC-RNTIによって指示されるPDCCHを受信することができなかった場合は、自分が競争で失敗したと判断し、ランダムアクセスプロセスを再度実行するか、上位階層に失敗事実を通知することができる。衝突解消方法の中で、後者の場合、すなわち、成功した端末の識別子を送信する方法は、端末がランダムアクセス過程前に固有のセル識別子がない場合に使用される。すなわち、端末自身がセル識別子がない場合は、ランダムアクセス応答に含まれているUL Grant情報に基づいてデータのセル識別子より上位識別子(S-TMSI又はランダムナンバー(random number))を包含して送信し、端末は、衝突解決タイマーを動作させる。衝突解決タイマーが期限切れになる前に、自分の上位識別子を含むデータがDL-SCHに送信された場合には、端末はランダムアクセス過程が成功したと判断する。
一方、非競争的な基盤のランダムアクセス過程での動作は、図11に示された競争基盤のランダムアクセス過程とは異なり、第1メッセージの送信及び第2メッセージを送信するだけで、任意の接続手順が終了される。ただし、第1メッセージとして端末が基地局にランダムアクセスプリアンブルを送信する前に、端末は、基地局からランダムアクセスプリアンブルを割り当てられるようになり、この割り当てられた任意の接続プリアンブルを基地局に第1メッセージとして送信し、基地局からランダムアクセス応答を受信することにより、任意の接続手順が終了されることになる。
本発明が適用できる5Gシステムのアーキテクチャ
5Gシステムは、4世代LTE移動通信技術から進歩した技術であって、既存の移動通信網構造の改善(Evolution)あるいはクリーンステート(Clean-state)の構造を通じて、新たな無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)、LTE(Long Term Evolution)の拡張された技術としてeLTE(extended LTE)、non-3GPP(例えば、WLAN)アクセス等をサポートする。
5Gシステムはサービス-ベースに定義され、5Gシステムのためのアーキテクチャ(architecture)内ネットワーク機能(NF:Network Function)間の相互動作(interaction)は、次のように2つの方式で示すことができる。
-リファレンスポイントの表現(representation)(図9):2つのNF(例えば、AMF及びSMF)間の一対一のリファレンスポイント(例えば、N11)によって記述されるNF内のNFサービス間の相互動作を示す。
-サービスベースの表現(representation)(図10):制御プレーン(CP:Control Plane)内ネットワーク機能(例えば、AMF)は、他の認証されたネットワーク機能が自身のサービスにアクセスすることを許容する。この表現は、必要な場合、一対一(point-to-point)のリファレンスポイント(reference point)も含む。
図9は、リファレンスポイントの表現を用いた5Gシステムのアーキテクチャを例示した図である。
図9を参照すると、5Gシステムのアーキテクチャは、多様な構成要素(すなわち、ネットワーク機能(NF:network function))を含むことができ、本図には、そのうち一部に該当する、認証サーバー機能(AUSF:Authentication Server Function)、アクセス及び移動性管理機能(AMF:(Core) Access and Mobility Management Function)、セッション管理機能(SMF:Session Management Function)、ポリシー制御機能(PCF:Policy Control function)、アプリケーション機能(AF:Application Function)、統合されたデータ管理(UDM:Unified Data Management)、データネットワーク(DN:Data network)、ユーザプレーン機能(UPF:User plane Function)、(無線)アクセスネットワーク((R)AN:(Radio) Access Network)、ユーザ装置(UE:User Equipment)を例示する。
各NFは次のような機能をサポートする。
-AUSFは、UEの認証のためのデータを格納する。
-AMFは、UE単位の接続及び移動性管理のための機能を提供し、1つのUE当たり基本的に1つのAMFに接続されることができる。
具体的に、AMFは、3GPPアクセスネットワーク間の移動性のためのCNノード間のシグナリング、無線アクセスネットワーク(RAN:Radio Access Network)CPインターフェース(すなわち、N2インターフェース)の終端(termination)、NASシグナリングの終端(N1)、NASシグナリング保安(NAS暗号化(ciphering)及び 完全性保護(integrity protection))、AS保安制御、登録管理(登録領域(Registration Area)管理)、接続管理、アイドルモードUE接近性(reachability)(ページング再送信の制御及び遂行を含む)、移動性管理制御(加入及びポリシー)、イントラ-システムの移動性及びインター-システムの移動性サポート、ネットワークスライシング(Network Slicing)のサポート、SMF選択、合法的傍受(Lawful Intercept)(AMFイベント及びLIシステムへのインターフェースに対する)、UEとSMFとの間のセッション管理(SM:session management)メッセージの伝達提供、SMメッセージルーティングのための透過型プロキシ(Transparent proxy)、アクセス認証(Access Authentication)、ローミング権限チェックを含むアクセス許可(Access Authentication)、UEとSMSF(SMS(Short Message Service) function)との間のSMSメッセージの伝達提供、保安アンカー機能(SEA:Security Anchor Function)及び/又は保安コンテキスト管理(SCM:Security Context Management)等の機能をサポートする。
AMFの一部または全体の機能は、1つのAMFの単一のインスタンス(instance)内でサポートされることができる。
-DNは、例えば、運営者サービス、インターネット接続またはサードパーティ(3rd party)サービス等を意味する。DNは、UPFにダウンリンクプロトコルデータユニット(PDU:Protocol Data Unit)を送信するか、UEから送信されたPDUをUPFから受信する。
-PCFは、アプリケーションサーバーからパケットの流れに対する情報を受信し、移動性管理、セッション管理等のポリシーを決定する機能を提供する。具体的に、PCFはネットワーク動作をコントロールするための単一化したポリシーフレームワークのサポート、CP機能(例えば、AMF、SMF等)がポリシーの規則を施行することができるようにポリシー規則提供、ユーザデータリポジトリ(UDR:User Data Repository)内のポリシーを決定するために関連した加入情報にアクセスするためのフロントエンド(Front End)具現等の機能をサポートする。
-SMFはセッション管理機能を提供し、UEが多数のセッションを有する場合、各セッション別に互いに異なるSMFによって管理されることができる。
具体的に、SMFは、セッション管理(例えば、UPFとANノードとの間のトンネル(tunnel)維持を含んでセッションの確立、修正及び解除)、UEIPアドレスの割り当て及び管理(選択的に認証を含む)、UP機能の選択及び制御、UPFでトラフィックを適切な目的地にルーティングするためのトラフィックステアリング(traffic steering)設定、ポリシー制御機能(Policy control functions)に向かったインターフェースの終端、ポリシー及びQoSの制御部分施行、合法的傍受(Lawful Intercept)(SMイベント及びLIシステムへのインターフェースに対する)、NASメッセージのSM部分の終端、ダウンリンクデータ通知(Downlink Data Notification)、AN特定SM情報の開始子(AMFを経由してN2を介してANに伝達)、セッションのSSCモード決定、ローミング機能等の機能をサポートする。
SMFの一部または全体の機能は、1つのSMFの単一のインスタンス(instance)内でサポートされることができる。
-UDMは、ユーザの加入データ、ポリシーデータ等を格納する。UDMは2つの部分、即ち、アプリケーションのフロントエンド(FE:front end)及びユーザデータリポジトリ(UDR:User Data Repository)を含む。
FEは、位置管理、加入管理、資格証明(credential)の処理等を担当するUDM FEとポリシー制御を担当するPCFを含む。UDRは、UDM-FEによって提供される機能のために要求されるデータとPCFによって要求されるポリシープロファイルを格納する。UDR内に格納されるデータは、加入識別子、保安資格証明(security credential)、アクセス、及び移動性関連の加入データ並びにセッション関連の加入データを含むユーザ加入データとポリシーデータを含む。UDM-FEは、UDRに格納された加入情報にアクセスし、認証資格証明処理(Authentication Credential Processing)、ユーザ識別子ハンドリング(User Identification Handling)、アクセス認証、登録/移動性管理、加入管理、SMS管理等の機能をサポートする。
-UPFはDNから受信したダウンリンクPDUを(R)ANを経由してUEに伝達し、(R)ANを経由してUEから受信したアップリンクPDUをDNに伝達する。
具体的に、UPFは、イントラ(intra)/インター(inter)RAT移動性のためのアンカーポイント、データネットワーク(Data Network)への相互接続(interconnect)の外部PDUセッションポイント、パケットルーティング、及びフォワーディング、パケット検査(inspection)、並びにポリシー規則施行のユーザプレーン部分、合法的傍受(Lawful Intercept)、トラフィック使用量の報告、データネットワークへのトラフィックフローのルーティングをサポートするためのアップリンク分類子(classifier)、マルチ-ホーム(multi-homed)PDUセッションをサポートするためのブランチポイント(Branching point)、ユーザプレーンのためのQoSハンドリング(handling)(例えば、パケットフィルタリング、ゲーティング(gating)、アップリンク/ダウンリンクレート施行)、アップリンクトラフィックの検証(サービスデータフロー(SDF :Service Data Flow)とQoSフロー間のSDFマッピング)、アップリンク及びダウンリンク内のトランスポートレベル(transport level)パケットマーキング、ダウンリンクパケットバッファリング及びダウンリンクデータ通知トリガリング機能等の機能をサポートする。UPFの一部または全体の機能は、1つのUPFの単一のインスタンス(instance)内でサポートされることができる。
-AFはサービス提供(例えば、トラフィックのルーティング上でアプリケーションの影響、ネットワーク能力露出(Network Capability Exposure)へのアクセス、ポリシー制御のためのポリシーのフレームワークとの相互動作などの機能をサポート)のために3GPPコアネットワークとの相互動作を行う。
-(R)ANは、4G無線アクセス技術の進化したバージョンである進化したE-UTRA(evolved E-UTRA)と新しい無線アクセス技術(NR:New Radio)(例えば、gNB)の両方をサポートする新しいワイヤレスアクセスネットワークを総称する。
5Gシステムで端末と無線信号の送受信を担当するネットワークノードは、gNBであり、EPSのeNBのような役割を果たしている。
gNBは、無線リソース管理のための機能(すなわち、無線ベアラ制御(Radio Bearer Control)、無線許可制御(Radio Admission Control)、接続モビリティ制御(Connection Mobility Control)、アップリンク/ダウンリンクでUEにリソースの動的割り当て(Dynamic allocation of resources)(すなわち、スケジューリング))、IP(Internet Protocol)ヘッダ圧縮、ユーザデータストリームの暗号化(encryption)との整合性を保護(integrity protection)、UEに提供された情報からAMFへのルーティングが決定されていない場合には、UEの接続(attachment)時にAMFの選択は、UPFへのユーザプレーンデータのルーティング、AMFへの制御プレーンの情報ルーティング、接続セットアップと解除、ページングメッセージのスケジューリング及び送信(AMFから発生された)、システムブロードキャスト情報のスケジューリング及び送信( AMFまたは運営と維持(O&M:operating and maintenance)から発生された)、モビリティ、及びスケジューリングのための測定と測定レポートの設定、アップリンクでトランスポートレベルのパケットマーキング(Transport level packet marking)、セッション管理、ネットワークスライス(Network Slicing)のサポート、QoS、フロー管理、及びデータの無線ベアラへのマッピング、非活動モード(inactive mode)であるUEのサポート、NASメッセージの分配機能、NASノード選択機能、無線アクセスネットワークの共有、二重接続性(Dual Connectivity)、NRとE-UTRAとの間の密接な相互動作(tight interworking)などの機能をサポートする。
-UEは、ユーザ機器を意味する。ユーザ装置は、端末(terminal)、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)等の用語として言及され得る。また、ユーザ装置は、ラップタップ、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、マルチメディア機器などのように携帯可能な機器であってもよく、またはPC(Personal Computer)、車両搭載装置のように携帯できない機器であってもよい。
本図では、説明の明確性のために、非構造化されたデータ格納ネットワーク機能(UDSF:Unstructured Data Storage network function)、構造化されたデータ格納ネットワーク機能(SDSF:Structured Data Storage network function)、ネットワーク露出機能(NEF:Network Exposure Function)、及びNFリポジトリ機能(NRF:NF Repository Function)が示されていないが、本図に示されている全てのNFは、必要に応じて、UDSF、NFF、及びNRFと相互動作を遂行することができる。
-NEFは、3GPPネットワーク機能によって提供される、例えば、第三者(3rd party)、内部露出(internal exposure)/再露出(re-exposure)、アプリケーション機能、エッジコンピューティング(Edge Computing)のためのサービス、及び、能力を安全に露出するための手段を提供する。NEFは、他のネットワーク機能から(他のネットワーク機能の露出された能力に基づいた)情報を受信する。NEFは、データ格納ネットワーク機能への標準化されたインターフェースを用いて、構造化されたデータとして受信された情報を格納することができる。格納された情報は、NEFによって他のネットワーク機能、及びアプリケーション機能に再露出(re-expose)され、分析等のような他の目的として用いられることができる。
-NRFは、サービスディスカバリー機能をサポートする。NFインスタンスからNFディスカバリーの要求を受信し、発見されたNFインスタンスの情報をNFインスタンスに提供する。また、用いることができるNFインスタンスとそれらがサポートするサービスを維持する。
-SDSFは、あるNEFによる構造化されたデータであって、情報を格納及び回収(retrieval)する機能をサポートするための選択的な機能である。
-UDSFは、あるNFによる非構造的データであって、情報を格納及び回収(retrieval)する機能をサポートするための選択的な機能である。
5Gシステムで端末と無線の送信/受信を担当するノードは、gNBであり、EPSでのeNBのような役割を遂行する。端末が3GPP接続と非3GPP接続に同時に接続されている場合、端末は、図6のように1つのAMFを介してサービスを受けることになる。図6では、非3GPP接続で接続する場合と、3GPP接続で接続する場合の1つの同一のUPFで接続されることを示しているが、必ずしもそうする必要はなく、互いに異なる複数のUPFで接続されることができる。
但し、端末がローミングシナリオでHPLMNにあるN3IWK(「N3IWF(non-3GPP Inter Working Function)」とも指称可能)を選択し、非3GPP接続に接続された場合には、3GPP接続を管理するAMFはVPLMNに位置し、非3GPP接続を管理するAMFはHPLMNに位置することができる。
非3GPPアクセスネットワークは、N3IWK/N3IWFを介して、5Gコアネットワークに接続される。N3IWK/N3IWFは、N2及びN3インターフェースを介して、5Gコアネットワーク制御プレーン機能及びユーザプレーン機能を各々インターフェースする。
本明細書に記載する非3GPP接続の代表的な例としては、WLAN接続があると言える。
一方、本図では、説明の便宜上、UEが1つのPDUセッションを利用して1つのDNにアクセスする場合の参照モデルを例示するが、本発明はこれに限定されない。
UEは、複数のPDUのセッションを利用し、2つの(すなわち、地域的(local)と中心の(central))データネットワークに同時にアクセスすることができる。このとき、別のPDUのセッションのための2つのSMFが選択されることもできる。ただし、各SMFは、PDUのセッション内の地域的なUPFと中心のUPFの両方を制御することができる能力を持つことができる。各PDUセッションごとに独立して活性化されることもできる。
さらに、UEは、単一のPDUのセッション内で提供される2つの(すなわち、地域的なそして中心である)データネットワークに同時にアクセスすることもできる。
3GPPシステムでは、5Gシステム内のNF間を接続する概念的なリンクをリファレンスポイント(reference point)と定義する。次は、本図で表現された5Gシステムのアーキテクチャに含まれるリファレンスポイントを例示する。
-N1:UEとAMFとの間のリファレンスポイント
-N2:(R)ANとAMFとの間のリファレンスポイント
-N3:(R)ANとUPFとの間のリファレンスポイント
-N4:SMFとUPFとの間のリファレンスポイント
-N5:PCFとAFとの間のリファレンスポイント
-N6:UPFとデータネットワークとの間のリファレンスポイント
-N7:SMFとPCFとの間のリファレンスポイント
-N24:訪問ネットワーク(visited network)内のPCFとホームネットワーク(home network)内のPCFとの間のリファレンスポイント
-N8:UDMとAMFとの間のリファレンスポイント
-N9:2つのコアUPF間のリファレンスポイント
-N10:UDMとSMFとの間のリファレンスポイント
-N11:AMFとSMFとの間のリファレンスポイント
-N12:AMFとAUSFとの間のリファレンスポイント
-N13:UDMと認証サーバー機能(AUSF:Authentication Server function)との間のリファレンスポイント
-N14:2つのAMF間のリファレンスポイント
-N15:非-ローミングシナリオの場合、PCFとAMFとの間のリファレンスポイント、ローミングシナリオの場合、訪問ネットワーク(visited network)内のPCFとAMFとの間のリファレンスポイント
-N16:2つのSMF間のリファレンスポイント(ローミングシナリオの場合、訪問ネットワーク(visited network)内のSMFとホームネットワーク(home network)内のSMFとの間のリファレンスポイント
-N17:AMFとEIRとの間のリファレンスポイント
-N18:あるNFとUDSFとの間のリファレンスポイント
-N19:NEFとSDSFとの間のリファレンスポイント
図10は、サービス-ベースの表現を用いた5Gシステムのアーキテクチャを例示した図である。
本図で例示されたサービス-ベースのインターフェースは、所定のNFにより提供される/露出されるサービスのセットを示す。サービス-ベースのインターフェースは制御プレーン内で用いられる。次は、本図のように表現された5Gシステムのアーキテクチャに含まれるサービス-ベースのインターフェースを例示する。
-Namf:AMFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Nsmf:SMFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Nnef:NEFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Npcf:PCFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Nudm:UDMにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Naf:AFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Nnrf:NRFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
-Nausf:AUSFにより公開された(exhibited)サービス-ベースのインターフェース
NFサービスは、NF(即ち、NFサービス供給者)により他のNF(即ち、NFサービス消費者)にサービス-ベースのインターフェースを介して露出される能力の一種である。NFは、1つ以上のNFサービスを露出することができる。NFサービスを定義するために次のような基準が適用される:
-NFサービスは、終端間(end-to-end)の機能を説明するための情報の流れから導出される。
-完全な終端間(end-to-end)のメッセージの流れは、NFサービス呼出(invocation)のシーケンスによって説明される。
-NFが自身のサービスをサービス-ベースのインターフェースを介して提供する2つの動作は次の通りである:
i)「要求-応答(Request-response)」:制御プレーンNF_B(即ち、NFサービス供給者)は、また別の制御プレーンNF_A(即ち、NFサービス消費者)から特定のNFサービス(動作の遂行及び/又は情報の提供を含む)の提供の要求を受ける。NF_Bは、要求内でNF_Aにより提供された情報に基づいたNFサービスの結果を応答する。
要求を満たすために、NF_Bは交互に他のNFからのNFサービスを消費することができる。要求-応答のメカニズムで、通信は2つのNF(即ち、消費者及び供給者)間の一対一で遂行される。
ii)「加入-通知(Subscribe-Notify)」
制御プレーンNF_A(即ち、NFサービス消費者)は、また別の制御プレーンNF_B(即ち、NFサービス供給者)により提供されるNFサービスに加入する。多数の制御プレーンNFは、同一の制御プレーンNFサービスに加入することができる。NF_Bは、このNFサービスの結果をこのNFサービスに加入された興味のあるNFに通知する。消費者からの加入要求は、周期的なアップデートまたは特定のイベント(例えば、要求された情報の変更、特定の臨界値の到達等)を通じてトリガーされる通知のための通知要求を含むことができる。このメカニズムは、NF(例えば、NF_B)が明示的な加入要求なく暗黙的に特定の通知に加入した場合(例えば、成功的な登録手続により)も含む。
図11は、本発明が適用されることができるNG-RANのアーキテクチャを例示する。
図11を参照すると、次世代アクセスネットワーク(NG-RAN:New Generation Radio Access Network)は、UEに向かったユーザプレーン及び制御プレーンプロトコルの終端を提供する、gNB(NR NodeB)及び/又はeNB(eNodeB)で構成される。
gNBの間に、かつgNBと5GCに接続されるeNBの間にXnインターフェースを用いて相互接続される。gNB及びeNBは、また5GCにNGインターフェースを用いて接続され、さらに具体的に、NG-RANと5GCとの間の制御プレーンインターフェースであるNG-Cインターフェース(即ち、N2リファレンスポイント)を用いてAMFに接続され、NG-RANと5GCとの間のユーザプレーンインターフェースであるNG-Uインターフェース(即ち、N3リファレンスポイント)を用いてUPFに接続される。
無線プロトコルのアーキテクチャ
図12は、本発明が適用されることができる無線プロトコルスタックを例示した図である。特に、図12(a)は、UEとgNBとの間の無線インターフェースユーザプレーンプロトコルスタックを例示し、図12(b)は、UEとgNBとの間の無線インターフェース制御プレーンプロトコルスタックを例示する。
制御プレーンは、UEとネットワークが呼を管理するために用いる制御メッセージが送信される通路を意味する。ユーザプレーンは、アプリケーション層で生成されたデータ、例えば、音声データまたはインターネットパケットデータ等が送信される通路を意味する。
図12(a)を参照すると、ユーザプレーンプロトコルスタックは、第1層(Layer 1)(即ち、物理(PHY:Physical layer)層)、第2層(Layer 2)に分割されることができる。
図12(b)を参照すると、制御プレーンプロトコルスタックは、第1層(即ち、PHY層)、第2層、第3層(即ち、無線リソース制御無線リソース制御(RRC:radio resource control)層)、ノンアクセスストラタム(NAS:Non-Access Stratum)層に分割されることができる。
第2層は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)サブ層と、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)サブ層と、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDC:Packet Data Convergence Protocol)サブ層と、サービスデータ適応プロトコル(SDAP:Service Data Adaptation Protocol)サブ層(ユーザプレーンの場合)とに分割される。
無線ベアラは、2つのグループに分類される:ユーザプレーンデータのためのデータ無線ベアラ(DRB:data radio bearer)と制御プレーンデータのためのシグナリング無線ベアラ(SRB:signalling radio bearer)
以下、無線プロトコルの制御プレーンとユーザプレーンの各層を説明する。
1)第1層であるPHY層は、物理チャネル(physical channel)を用いることによって、上位層への情報送信サービス(information transfer service)を提供する。物理層は、上位レベルに位置したMACサブ層にトランスポートチャネル(transport channel)を介して接続され、トランスポートチャネルを介してMACサブ層とPHY層との間でデータが送信される。トランスポートチャネルは、無線インターフェースを介してデータがどのように、どんな特徴により送信されるかによって分類される。また、互いに異なる物理層の間、送信端のPHY層と受信端のPHY層との間には物理チャネル(physical channel)を介してデータが送信される。
2)MACサブ層は、論理チャネル(logical channel)とトランスポートチャネル(transport channel)との間のマッピング;トランスポートチャネルを介してPHY層に/から伝達されるトランスポートブロック(TB:transport block)に/から1つまたは異なる論理チャネルに属するMACサービスデータユニット(SDU:Service Data Unit)の多重化/逆多重化;スケジューリング情報の報告;HARQ(hybrid automatic repeat request)を介したエラー訂正;動的スケジューリングを用いたUE間の優先順位ハンドリング;論理チャネルの優先順位を用いて、1つのUEの論理チャネル間の優先順位ハンドリング;パディング(Padding)を遂行する。
互いに異なる種類のデータは、MACサブ層により提供されるサービスを伝達する。各論理チャネルのタイプは、どんなタイプの情報が伝達されるかを定義する。
論理チャネルは、2つのグループに分類される:制御チャネル(Control Channel)及びトラフィックチャネル(Traffic Channel)。
i)制御チャネルは、制御プレーンの情報のみを伝達するために用いられ、次の通りである。
-ブロードキャスト制御チャネル(BCCH:Broadcast Control Channel):システム制御情報をブロードキャストするためのダウンリンクチャネル。
-ページング制御チャネル(PCCH:Paging Control Channel):ページング情報及びシステム情報変更の通知を伝達するダウンリンクチャネル。
-共通制御チャネル(CCCH:Common Control Channel):UEとネットワークとの間の制御情報を送信するためのチャネル。このチャネルは、ネットワークとRRC接続を有さないUEのために用いられる。
-専用制御チャネル(DCCH:Dedicated Control Channel):UEとネットワークとの間に専用制御情報を送信するための一対一(point-to-point)の両方向チャネル。RRC接続を有するUEによって用いられる。
ii)トラフィックチャネルは、ユーザプレーンの情報のみを使用するために用いられる:
-専用トラフィックチャネル(DTCH:Dedicated Traffic Channel:ユーザ情報を伝達するための、単一のUEに専用される、一対一(point-to-point)チャネル。DTCHは、アップリンク及びダウンリンクが全て存在することができる。
ダウンリンクで、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の接続は次の通りである。
BCCHはBCHにマッピングされてもよい。BCCHはDL-SCHにマッピングされてもよい。PCCHはPCHにマッピングされてもよい。CCCHはDL-SCHにマッピングされてもよい。DCCHはDL-SCHにマッピングされてもよい。DTCHはDL-SCHにマッピングされてもよい。
アップリンクで、論理チャネルとトランスポートチャネルとの接続は次の通りである。CCCHはUL-SCHにマッピングされてもよい。DCCHはUL-SCHにマッピングされてもよい。DTCHはUL-SCHにマッピングされてもよい。
3)RLCサブ層は、3つの送信モードをサポートする:透過モード(TM:Transparent Mode)、非確認モード(UM:Unacknowledged Mode)、確認モード(AM:Acknowledged Mode)。
RLC設定は、論理チャネル別に適用されることができる。SRBの場合、TMまたはAMモードが用いられ、反面、DRBの場合、UMまたはAMモードが用いられる。
RLCサブ層は、上位層PDUの伝達;PDCPと独立のシーケンスナンバリング;ARQ(automatic repeat request)を介したエラー訂正;分割(segmentation)、及び再分割(re-segmentation);SDUの再結合(reassembly);RLCSDU廃棄(discard);RLC再確立(re-establishment)を遂行する。
4)ユーザプレーンのためのPDCPサブ層は、シーケンスナンバリング(Sequence Numbering);ヘッダ圧縮及び圧縮-解除(decompression)(ロバストヘッダ圧縮)(RoHC:Robust Header Compression)の場合のみ);ユーザデータ伝達;再配列(reordering)及び複写検出(duplicate detection)(PDCPよりも上位の層に伝達が要求される場合);PDCP PDUルーティング(分割ベアラ(split bearer)の場合);PDCPSDUの再送信;暗号化(ciphering)及び解読化(deciphering);PDCP SDUの廃棄;RLC AMのためのPDCP再確立及びデータの復旧(recovery);PDCP PDUの複製を遂行する。
制御プレーンのためのPDCPサブ層は、追加的にシーケンスナンバリング(Sequence Numbering);暗号化(ciphering)、解読化(deciphering)、及び完全性保護(integrity protection);制御プレーンデータの伝達;複製検出;PDCP PDUの複製を遂行する。
RRCにより無線ベアラのための複製(duplication)が設定されるとき、複製されたPDCPPDUを制御するために追加的なRLC個体及び追加的な論理チャネルが無線ベアラに追加される。PDCPでの複製は同一のPDCP PDUを二回送信することを含む。一回目は元のRLC個体に伝達され、二回目は更なるRLC個体に伝達される。このとき、元のPDCPPDU及び該当複製本は、同一のトランスポートブロック(transport block)に送信されない。互いに異なる2つの論理チャネルが同一のMAC個体に属してもよく(CAの場合)、または互いに異なるMAC個体に属してもよい(DCの場合)。前者の場合、元のPDCPPDUと該当複製本が同一のトランスポートブロック(transport block)に送信されないように保証するために、論理チャネルマッピングの制限が用いられる。
5)SDAPサブ層は、i)QoSのフローとデータ無線ベアラとの間のマッピング、ii)ダウンリンク及びアップリンクパケット内のQoSフロー識別子(ID)のマーキングを遂行する。
SDAPの単一のプロトコル個体が各個別のPDUセッション別に設定されるが、例外的に二重接続性(DC:Dual Connectivity)の場合、2つのSDAP個体が設定されることができる。
6)RRCサブ層は、AS(Access Stratum)及びNAS(Non-Access Stratum)に関するシステム情報のブロードキャスト;5GCまたはNG-RANにより開始されたページング(paging);UEとNG-RANとの間のRRC接続の確立、維持、及び解除(さらに、キャリア併合(carrier aggregation)の修正及び解除を含み、また、追加的にE-UTRANとNRとの間に、又はNR内での二重接続性(Dual Connectivity)の修正及び解除をさらに含む);キー管理を含む保安機能;SRB及びDRBの確立、設定、維持、及び解除;ハンドオーバー及びコンテキストの伝達;UEセルの選択及び再解除並びにセルの選択/再選択の制御;RAT間の移動性を含む移動性機能;QoS管理機能、UE測定報告及び報告制御;無線リンク失敗の検出及び無線リンク失敗から回復;NASからUEへのNASメッセージの伝達及びUEからNASへのNASメッセージの伝達を遂行する。
図13は、本発明が適用できる5G/NRシステムの端末-コアネットワーク間プロトコルスタックを例示する。
N1はEPSのNASプロトコルと、N2はEPSのS1-APと類似した役割を行うことができる。5G RRC及び5G ASは、それぞれ従来のLTE RCC及びLTE AS、あるいは新しく標準化進行中のNRのNR RCC及びNR ASに該当し、2つのRAT両方とも、RRCは現在のLTE RRCに基づくと予想される。
ネットワークスライシング(Network Slicing)
5Gシステムは、ネットワークリソースとネットワーク機能を各サービスによって独立のスライス(slice)で提供するネットワークスライシング(Network Slicing)技術を導入した。
ネットワークスライスは、特定ネットワーク機能及びネットワーク特性を提供するのに必要なネットワーク機能セット及び対応するリソースを含む完全な論理ネットワークである。ここには、5G-AN及び5G CNが全て含まれる。ネットワークスライスインスタンス(Network Slice Instance:NSI)は、ネットワークスライスのインスタンス化(instantiation)、すなわち、ネットワークスライステンプレートによって意図されたネットワークスライスサービスを伝達する配置された(deployed)ネットワーク機能セットを意味する。
ネットワークスライシングが導入されることによって、各スライス別にネットワーク機能及びネットワークリソースの分離(Isolation)、独立管理(independent management)等を提供することができる。これによって、サービス、ユーザ等によって5Gシステムのネットワーク機能を選択して組み合わせることによって、サービス、ユーザ別に独立且つより柔軟なサービスを提供することができる。
ネットワークスライスは、アクセスネットワークとコアネットワークを論理的に統合したネットワークを指す。
ネットワークスライス(Network Slice)は、次の1つ以上を含むことができる:
-コアネットワーク制御プレーン及びユーザプレーン機能
-NG-RAN
-非3GPPアクセスネットワークへの非3GPP相互動作機能(N3IWF:Non-3GPP Inter Working Function)
各ネットワークスライス別にサポートされる機能及びネットワーク機能の最適化が異なり得る。多数のネットワークスライスインスタンス(instance)が同一の機能を互いに異なるUEのグループに提供することができる。
1つのUEは、5G-ANを経由して1つ以上のネットワークスライスインスタンスに同時に接続されることができる。1つのUEは、最大8個のネットワークスライスにより同時にサービスを受けることができる。UEをサービングするAMFインスタンスは、UEをサービングする各ネットワークスライスインスタンスに属することができる。即ち、このAMFインスタンスは、UEをサービングするネットワークスライスインスタンスに共通し得る。UEをサービングするネットワークスライスインスタンスのCN部分はCNにより選択される。
UEに対するスライスのセットに対するAMF探索及び選択は、登録手続において最初に接触されたAMFによりトリガーされ、これはAMFの変更につながることができる。SMF探索及び選択は、PDUセッションを確立するためのSMメッセージがUEから受信されると、AMFにより開始される。NRFは、探索及び選択作業をアシストするために用いられる。
1つのPDUセッションは、PLMN別に特定の1つのネットワークスライスインスタンスにのみ属する。互いに異なるネットワークスライスインスタンスは、1つのPDUセッションを共有しない。
1つのPDUセッションは、PLMN別に特定の1つのネットワークスライスインスタンスに属する。互いに異なるスライスが同一のDNNを用いるスライス-特定のPDUセッションを有し得るが、互いに異なるネットワークスライスインスタンスは1つのPDUセッションを共有しない。
単一のネットワークスライス選択補助情報(S-NSSAI:Single Network Slice Selection Assistance information)は、ネットワークスライスを識別する。各S-NSSAIは、ネットワークが特定のネットワークスライスインスタンスを選択するために用いられる補助情報である。NSSAIは、S-NSSAIの集合である。S-NSSAIは次を含む。
-スライス/サービスタイプ(SST:Slice/Service type):SSTは機能とサービスの側面で予想されるネットワークスライスの動作を示す。
-スライス区分子(SD:Slice Differentiator):SDは指示されたSSTを全て順守する潜在的な複数のネットワークスライスインスタンスからネットワークスライスインスタンスを選択するためのSSTを補完する選択的な情報である。
S-NSSAIは、標準値又はPLMN-特定値を有することができる。PLMN-特定値を有するS-NSSAIは、PLMN-特定値を割り当てる PLMNのPLMN IDと連係される。S-NSSAIは、S-NSSAIと関連したPLMN以外のアクセスストラタム手順においてUEにより使用されてはいけない。
1)初期の接続時にネットワークスライスを選択
UEは、PLMN別にホームPLMN(HPLMN:Home PLMN)により設定NSSAI(Configured NSSAI)の設定を受けることができる。Configured NSSAIはPLMNに特定され、HPLMNは各Configured NSSAIが適用されるPLMNを指示する。
UEの初期接続時、RANはNSSAIを用いてメッセージを伝達すべき初期のネットワークスライスを選択する。このために、登録手続でUEはネットワークに要求NSSAI(Requested NSSAI)を提供する。このとき、UEがネットワークにRequested NSSAIを提供するとき、所定のPLMN内のUEは、該当PLMNのConfigured NSSAIに属したS-NSSAIのみを用いる。
もし、UEがRANにNSSAIを提供しないか、または提供されたNSSAIによって適切なネットワークスライスをRANが選択できないとき、RANはデフォルト(Default)ネットワークスライスを選択することができる。
加入データは、UEが加入されたネットワークスライスのS-NSSAIを含む。1つ以上のS-NSSAIは、基本(default)S-NSSAIとしてマーキングされることができる。S-NSSAIが基本としてマーキングされると、UEが登録要求(Registration request)内でネットワークにどんなS-NSSAIも送信しなくても、ネットワークは関連したネットワークスライスでUEにサービスすることができる。
UEが成功的に登録されると、CNは全体の許可NSSAI(Allowed NSSAI)(1つ以上のS-NSSAIを含む)を提供することによって、(R)ANに知らせる。また、UEの登録手続が成功的に完了したとき、UEはこのPLMNのためのAllowed NSSAIをAMFから取得することができる。
Allowed NSSAIは、このPLMNのためのConfiguredNSSAIに優先する。UEは、その後、サービングPLMN内のネットワークスライス選択関連手続のためのネットワークスライスに該当するAllowed NSSAI内のS-NSSAIのみを用いる。
各PLMNにおいて、UEはConfigured NSSAI及びAllowedNSSAI(存在する場合)を格納する。UEがPLMNのためのAllowed NSSAIを受信するとき、このPLMNのための以前に格納されたAllowed NSSAIをオーバーライド(override)する。
2)スライス変更
ネットワークは、ローカルポリシー、UEの移動性、加入情報変更等によって既に選択されたネットワークスライスインスタンスを変更することができる。即ち、UEのネットワークスライスのセットは、UEがネットワークに登録されている間、いつでも変更されることができる。また、UEのネットワークスライスのセットの変更は、ネットワークまたは特定の条件下のUEによって開始されることができる。
地域(local)ポリシー、加入情報変更及び/又はUEの移動性に基づき、ネットワークはUEが登録された、許可されるネットワークスライスのセットを変更することができる。ネットワークは、登録手続中にこのような変更を遂行することができ、または、登録手続をトリガーすることができる手続を用いて、サポートされるネットワークスライスの変更をUEに通知することができる。
ネットワークスライスの変更時、ネットワークは新たなAllowed NSSAI及びトラッキング領域リスト(Tracking Area list)をUEに提供することができる。UEは、移動性管理手続(Mobility Management Procedure)によるシグナリングに新たなNSSAIを含ませて送信することによって、スライスインスタンスの再選択を誘発する。スライスインスタンスの変更によってこれをサポートするAMFも変更されることができる。
UEがネットワークスライスがこれ以上用いることができない領域に進入すると、コアネットワークはPDUセッション解除手続を介して、これ以上用いることができないネットワークスライスに相応するS-NSSAIに対するPDUセッションを解除する。
これ以上用いることができないスライスに相応するPDUセッションが解除されるとき、UEはUEポリシーを用いて既存のトラフィックが他のスライスに属するPDUセッションを介してルーティングされることができるか否かを決定する。
用いられるS-NSSAIのセットの変更のために、UEは登録手続を開始する。
3)SMF選択
PCFはネットワークスライス選択ポリシー(NSSP:Network Slice Selection Policy)をUEに提供する。NSSPは、UEをS-NSSAIと連係させ、トラフィックがルーティングされるPDUセッションを決定するためにUEによって用いられる。
ネットワークスライス選択ポリシーは、UEのアプリケーション別に提供し、これは、UEアプリケーション別にS-NSSAIをマッピングすることができる規則を含む。AMFは、UEが伝達したSM-NSSAI及びDNN情報と共に、加入者情報、ローカル事業者ポリシー等を用いてPDUセッションの管理のためのSMFを選択する。
特定のスライスインスタンスのためのPDUセッションが確立されるとき、RANがスライスインスタンスの特定機能にアクセスできるように、CNはこのPDUセッションが属したスライスインスタンスに該当するS-NSSAIを(R)ANに提供する。
4)UE NSSAI設定及びNSSAI保存領域(aspect)
UEは、HPLMNによりNSSAIが設定されることができる。これは、設定された-NSSAIと定義される。設定された-NSSAIは、標準S-NSSAI値のみで構成されない限り、PLMN-特定されることができる。設定された-NSSAIのPLMN IDは、UEがローミングできる全てのPLMNに適用される場合は特定される必要はない。UEは、いくつかのPLMNに対するNSSAIが設定されることができる。
UEの登録手続が成功的に完了すると、UEは、AMFからNSSAIを取得することができ、NSSAIは後続スライス選択関連手続のためにUEにより用いられる1つ以上のSNSSAIを含むことができる。これは承認されたNSSAIと呼ばれる。
UEは、各PLMNに対して承認されたNSSAIを保存しなければならない。UEは、PLMNにリターン(return)するとき、承認されたNSSAIを使用しなければならない。
5)細部動作の概要
UEがPLMNに登録するとき、UEは、UEに保存されている場合は、RRC及びNASレイヤのネットワークに設定された-NSSAI、承認されたNSSAI又はそれらのサブセットを提供すべきである。
RRCとNASのNSSAIが正確に同一であるか否かが決定されることができる。NSSAIは、AMFを選択するのに用いられるのに対して、S-NSSAIは、ネットワークスライスインスタンスの選択をアシストするのに用いられる。
UEは、PLMNごとに設定された及び/又は承認されたNSSAIを保存しなければならない。
-設定されたNSSAIは、PLMN-特定承認NSSAIがUEに保存されていない場合、PLMNで使用されるようにHPLMNによりUEに設定される。
-承認されたNSSAIは、登録手続でPLMNによりUEに提供されるNSSAIであり、UEは、当該PLMNからの次の登録まで当該PLMNにおいてこれを使用しなければならない。登録承認メッセージには承認されたNSSAIが含まれることがある。承認されたNSSAIは、後続登録手続によりアップデートされることができる。
UEが選択されたPLMNに対して設定されたNSSAIを受信した場合、UEは、このNSSAIをRRC接続確立及びNASに含めるべきである。RANは、提供されたNSSAIを使用してAMFに初期アクセスをルーティングする。
UEがまだ選択されたPLMNに対していずれの 承認されたNSSAIも受信していないが、UEが選択されたPLMNに対して設定されたNSSAIを受信した場合、UEは、RRC接続確立及びNASに設定されたNSSAI又はサブセットを提供することができる。RANは、AMFに対する初期アクセスをルーティングするためにNSSAIを使用する。
UEがRRC接続確立及びNASにおいて選択されたPLMNに対していずれのNSSAI(承認された又は設定された)も提供しないと、RANは、NASシグナリングを基本(default)AMFに送信する。
登録が成功的に行われると、UEにはサービングAMFによりGUTI(Globally Unique Temporary UE Identity)が提供される。UEは、Temp IDが有効なあるRANが適切なAMFにNASメッセージをルーティングすることができるようにするために、後続初期アクセスの間、RRC接続確立にローカル固有臨時IDを含める。また、サービングPLMNは、UEに対するサービングPLMNにより許容されたスライスの最近承認されたNSSAIをリターンすることができる。承認されたNSSAIは、UEのサービングPLMNにより許容されたスライスのS-NSSAI値を含む。
RRCにおいてNSSAI及び完全なローカル固有臨時IDを受信するとき、RANが局部的に固有の臨時IDに対応するAMFに到達できる場合、RANは当該AMFに要求を伝達する。そうでないと、RANは、UEにより提供されるNSSAIに基づいて適切なAMFを選択し、その要求を選択したAMFに送信する。もし、RANが提供されたNSSAIに基づいてAMFを選択することができない場合、要求は基本AMFに送信される。
ネットワークオペレータは、UEにネットワークスライス選択ポリシー(NSSP)を提供することができる。NSSPは、それぞれ1つのアプリケーションと特定S-NSSAIを連係させる1つ以上のNSSP規則を含む。全てのアプリケーションをS-NSSAIとマッチングさせる基本規則も含まれることができる。特定のS-NSSAIと連係したUEアプリケーションがデータ送信を要求するとき:
-UEがこの特定のS-NSSAIに確立された1つ以上のPDUセッションを有する場合、UEの他の条件がPDUセッションの使用を禁止しない限り、UEは、当該PDUセッションのいずれか1つにおいてこのアプリケーションのユーザデータをルーティングする。アプリケーションがDNNを提供すると、UEは、このDNNを考慮して使用するPDUセッションを決定する。
UEがこのような特定のS-NSSAIに確立されたPDUセッションを有しない場合、UEは、このS-NSSAIとアプリケーションにより提供できるDNNと共に新しいPDUセッションを要求する。RANがRANにおいてネットワークスライシングをサポートするための適切なリソースを選択するために、RANはUEにより用いられるネットワークスライスを認識する必要がある。
ローカルポリシー、加入変更及び/又はUEの移動性に基づいて、ネットワークは、NSSAIの新しい値を示す承認されたNSSAI変更通知をUEに提供することにより、UEにより使用されるネットワークスライスセットを変更することができる。これは、RRC及びNASシグナリングにネットワークが提供した新しいNSSAIの値を含むUE-開始再登録手続をトリガーする。
UEにより使用されるスライスセットの変更(UE又はネットワーク開始の可否)は、運営者ポリシーによりAMF変更を招来する可能性がある。
UEがアクセスできるネットワークスライスのセットを変更すると、このようなスライスがこれ以上使用されない場合(一部スライスが潜在的に維持される場合)、元本ネットワークスライスのセットと進行中の(ongoing)PDUセッションが終了する。
初期登録手続の間、ネットワークが、UEが他のAMFによりサービスされるべきであると決定すると、初期登録要求を最初に受信したAMFはRANを介して又は初期AMFとターゲットAMF間の直接シグナリングを介して初期登録要求を他のAMFにリダイレクト(redirect)することができる。RANを介してAMFにより送信されたリダイレクションメッセージは、UEをサービスする新しいAMFに関する情報を含んでいなければならない。
既に登録されているUEに対して、システムはUEのネットワークによりサービングAMFからターゲットAMFに開始されるリダイレクション(redirection)をサポートしなければならない。
-オペレータポリシーは、AMF間のリダイレクションが許容されるか否かを決定する。
-もし、ネットワークがNSSAIの変更によりUEをリダイレクトすると決定する場合、ネットワークは、RM手順を使用してアップデートされた/新しいNSSAIをUEに送信し、UEがアップデートされた/新しいNSSAIに登録アップデート手続を開始しろとの指示を送る。UEは、アップデートされた/新しいNSSAIに登録アップデート手続を開始する。
AMFは、S-NSSAI、DNN及びその他の情報(例えば、UE加入及びローカル運営者ポリシー)に基づいてネットワークスライスインスタンスにおいてSMFを選択する。選択されたSMFは、S-NSSAI及びDNNに基づいてPDUセッションを確立する。
ローミングシナリオにおいて、VPLMN及びHPLMNのネットワークスライス特定ネットワーク機能は、PDU接続確立の間、UEにより提供されるS-NSSAIに基づいて次のように選択される。
-標準化されたS-NSSAIが使用されると、スライス特定NFインスタンスの選択は、提供されたS-NSSAIに基づいて各PLMNにより行われる。
-そうでない場合、VPLMNは、ローミング合意(VPLMNの基本S-NSSAIに対するマッピングを含む)に基づいてHPLMNのS-NSSAIをVPLMNのS-NSSAIにマッピングする。VPLMNにおけるスライス特定NFインスタンスの選択はVPLMNのS-NSSAIに基づいて行われ、HPLMNのスライス特定NFインスタンス選択はHPLMNのS-NSSAIに基づく。
セッション管理(Session Management)
5GCは、PDU接続サービス(PDU Connectivity Service)、即ち、UEとデータネットワーク名称(DNN:Data Network Name)(またはアクセスポイント名称(APN:Access Point Name))により識別されるDN間にPDUの交換を提供するサービスをサポートする。PDU接続サービスは、UEから要求時に確立されるPDUセッションを介してサポートされる。
各PDUセッションは、単一のPDUセッションタイプをサポートする。即ち、PDUセッションの確立時、UEによって要求された単一のタイプのPDUの交換をサポートする。次のようなPDUセッションタイプが定義される。IPバージョン4(IPv4:IP version 4)、IPバージョン6(IPv6:IP version 6)、イーサネット(Ethernet)、非構造化(unstructured)。ここで、UEとDNとの間に交換されるPDUのタイプは、5Gシステムで完全にトランスペアレント(transparent)である。
PDUセッションは、UEとSMFとの間にN1を介して交換されるNAS SMシグナリングを用いて(UEの要求時)確立され、(UE及び5GCの要求時)修正され、(UE及び5GCの要求時)解除される。アプリケーションサーバーからの要求時、5GCはUE内特定のアプリケーションをトリガーすることができる。UEはトリガーメッセージを受信すると、該当メッセージを識別されたアプリケーションに伝達し、識別されたアプリケーションは特定のDNNにPDUセッションを確立することができる。
SMFは、UEの要求がユーザ加入情報に従うか否かをチェックする。このため、SMFはUDMからSMFレベル加入データ(SMF level subscription data)を取得する。このようなデータはDNN別に許可されたPDUセッションタイプを指示することができる:
多数のアクセスを介して登録されたUEは、PDUセッションを確立するためのアクセスを選択する。
UEは3GPPと非3GPPアクセスとの間にPDUセッションを移動するために要求することができる。3GPPと非3GPPアクセスとの間にPDUセッションを移動するための決定は、PDUセッション別に作られる。即ち、UEは他のPDUセッションが非3GPPアクセスを用いる中に3GPPアクセスを用いたPDUセッションを有することができる。
ネットワークで送信されるPDUセッション確立の要求内で、UEはPDUセッション識別子(PDU Session Id(identity))を提供する。UEはまた、PDUセッションタイプ、スライシング(slicing)情報、DNN、サービス、及びセッションの連続性(SSC:Service and Session Continuity)モードを提供することができる。
UEは、同一のDNで、又は互いに異なるDNで、3GPPアクセスを経由して、及び/又は非3GPPアクセスを経由して、多数のPDUセッションを同時に確立することができる。
UEは、互いに異なるUPF終端N6によりサービスされる同一のDNで多数のPDUセッションを確立することができる。
多数の確立されたPDUセッションを有するUEは、互いに異なるSMFによりサービスされることができる。
同一のUEに属した(同一または互いに異なるDNNで)互いに異なるPDUセッションのユーザプレーン経路は、DNと接続(interfacing)したUPFとANとの間に完全に分離されることができる。
5Gシステムのアーキテクチャは、セッション及びサービスの連続性(SCC:session and service continuity)をサポートすることで、UE内の互いに異なるアプリケーション/サービスの多様な連続性の要求事項を満たすことができる。5Gシステムは、互いに異なるSSCモードをサポートする。PDUセッションアンカー(anchor)と関連したSSCモードは、PDUセッションが確立している間に変更されない。
-SSCモード1が適用されるPDUセッション場合、ネットワークはUEに提供される連続性のサービスを維持する。IPタイプのPDUセッションの場合、IPアドレスが維持される。
-SSCモード2が用いられる場合、ネットワークはUEに伝達される連続性のサービスを解除することができ、また、該当PDUセッションを解除することができる。IPタイプのPDUセッションの場合、ネットワークはUEに割り当てられたIPアドレスを解除することができる。
-SSCモード3が用いられる場合、ユーザプレーンに対する変更はUEが分かるが、ネットワークはIEが接続性を失わないように保証する。より良いサービスの連続性を許可するために、以前の接続が終了する前に新たなPDUセッションアンカーポイントを介した接続が確立される。IPタイプのPDUセッションの場合、アンカーの再配置の間にIPアドレスは維持されない。
SSCモード選択ポリシーは、UEのアプリケーション(又はアプリケーショングループ)と関連したSSCモードのタイプを決定するために用いられる。運営者は、SSCモード選択ポリシーをUEに予め設定することができる。このポリシーは、UEがアプリケーション(またはアプリケーショングループ)と関連したSSCモードのタイプを決定するために使用されることができる1つまたはそれ以上のSSCモード選択ポリシー規則を含む。また、このポリシーは、UEの全てのアプリケーションに適用されることができる基本(default)SSCモード選択ポリシー規則を含むことができる。
UEが新たなPDUセッションを要求するときにSSCモードを提供すると、SMFは要求されたSSCモードを許諾するか、または要求されたSSCモードを加入情報及び/又は地域(local)設定に基づいて修正するか選択する。UEが新たなPDUセッションを要求するときにSSCモードを提供しないと、SMFは加入情報内に挙げられたデータネットワークのためのdefault SCモードを選択するか、またはSSCモードを選択するためのlocal設定を適用する。
SMFはUEにPDUセッションに対して選択されたSSCモードを知らせる。
移動性管理(Mobility Management)
登録管理(RM:Registration management)は、UE/ユーザをネットワークに登録(register)または登録-解除(de-register)するために、かつユーザコンテキストをネットワーク内に確立するために用いられる。
1)登録管理
UE/ユーザは、登録を要求するサービスを受けるために、ネットワークに登録する必要がある。一度登録された後、適用可能であれば、UEは周期的に接近可能(reachable)を維持するために(周期的な登録アップデート)、または移動時(移動性登録アップデート)、または自身の能力をアップデートしたり、プロトコルパラメータを再交渉するためにネットワークに自身の登録をアップデートすることができる。
最初の登録手続は、ネットワークアクセス制御機能(Network Access Control function)の実行(即ち、UDM内の加入プロファイルに基づいたユーザ認証及びアクセス認証)を含む。登録手続の結果として、サービングAMFの識別子がUDM内に登録される。
図14は、本発明が適用できるRM状態のモデルを例示する。特に、図14(a)は、UE内のRM状態のモデルを示し、図13(b)はAMF内のRM状態のモデルを示す。
図13を参照すると、選択されたPLMN内のUEの登録状態を反映するためにUE及びAMF内でRM-DEREGISTERED及びRM-REGISTEREDの2つのRM状態が使用される。
RM-DEREGISTERED状態で、UEはネットワークに登録されない。AMF内のUEコンテキストは、UEに対する有効な位置またはルーティング情報が維持されず、よって、UEはAMFにより接近可能(reachable)ではない。しかし、例えば、毎登録手続の間に認証手続が遂行されることを防止するために、一部のUEコンテキストは、依然としてUE及びAMF内に格納されることができる。
RM-DEREGISTERED状態で、UEが登録を要求するサービスを受ける必要があると、UEは最初の登録手続を用いて選択されたPLMNに登録を試みる。または、最初の登録時に登録拒絶(Registration Reject)を受信すると、UEはRM-DEREGISTERED状態で残る。反面、登録承認(Registration Accept)を受信するとき、UEはRM-REGISTERED状態で進入する。
RM-DEREGISTERED状態で、適用可能であるとき、AMFは登録承認(Registration Accept)をUEに送信することによって、UEの最初の登録を承認し、RM-REGISTERED状態で進入する。または、適用可能であるとき、登録拒絶(Registration Reject)をUEに送信することによって、UEの最初の登録を拒絶する。
RM-REGISTERED状態で、UEはネットワークに登録される。RM-REGISTERED状態で、UEはネットワークに登録を要求するサービスを受けることができる。
RM-REGISTERED状態で、現在のサービングセルのトラッキング領域識別子(TAI:Tracking Area Identity)がネットワークからUEが受信していたTAIのリスト内になければ、UEの登録を維持してAMFがUEにページングすることができるように、UEは移動性登録アップデート手続(mobility Registration Update procedure)を遂行する。または、UEが依然として活動(active)状態であるとネットワークに知らせるために、UEは周期的なアップデートタイマーの満了によって、トリガーされた周期的な登録アップデート手続(periodic Registration Update procedure)を遂行する。または、自身の能力情報をアップデートしたり、ネットワークとプロトコルパラメータを再交渉するために、UEは登録アップデート手続(Registration Update procedure)を遂行する。または、UEがこれ以上PLMNに登録される必要がないとき、UEは登録-解除手続(Deregistration Procedure)を遂行し、RM-DEREGISTERED状態で進入する。UEは、いつでもネットワークから登録-解除(deregister)を決定することができる。または、UEは登録拒絶(Registration Reject)のメッセージ、登録解除(Deregistration)のメッセージを受信するとき、またはどんなシグナリングの開始なく、ローカル登録解除(local deregistration)手続を行うとき、RM-DEREGISTERED状態で進入する。
-RM-REGISTERED状態で、UEがこれ以上PLMNに登録される必要がないとき、AMFは登録-解除手続(Deregistration procedure)を遂行し、RM-DEREGISTERED状態で進入する。AMFはいつでもUEの登録-解除(deregister)を決定することができる。または、暗黙的な登録-解除タイ (Implicit Deregistration timer)が満了した後、AMFはいつでも暗黙的な登録-解除(Implicit Deregistration)を遂行する。AMFは、暗黙的な登録-解除(Implicit Deregistration)後にRM-DEREGISTERED状態で進入する。または、通信の終端(end)で登録解除(deregistration) を遂行するために交渉していたUEのために地域登録解除(local deregistration)を遂行する。AMFは、地域登録解除(local deregistration)後にRM-DEREGISTERED状態で進入する。または、適用可能であるとき、AMFは、UEから登録アップデート(Registration Update)を承認または拒絶する。AMFは、UEから登録アップデート(Registration Update)を拒絶するとき、UE登録を拒絶することができる。
登録領域の管理は、UEに登録領域を割り当て、及び再度割り当てる機能を含む。登録領域は、アクセスタイプ(即ち、3GPPアクセスまたは非3GPPアクセス)別に管理される。
UEが3GPPアクセスを介してネットワークに登録されるとき、AMFはUEにTAIリスト内のトラッキング領域(TA:Tracking Area)のセットを割り当てる。AMFが登録領域を割り当てるとき(即ち、TAIリスト内TAのセット)、AMFは多様な情報(例えば、移動性パターン及び許容された/非許容された領域等)を考慮することができる、サービング領域として全体PLMN(whole PLMN, all PLMN)を有するAMFは、MICOモードであるUEに登録領域として全体PLMNを割り当てることができる。
5Gシステムは、単一のTAIリスト内の互いに異なる5G-RATを含むTAIリストの割り当てをサポートする。
UEが非3GPPアクセスを介してネットワークに登録されるとき、非3GPPアクセスのための登録領域は、固有の予約されたTAI値(即ち、非3GPPアクセスに専用された)に該当する。従って、5GCへの非3GPPアクセスのための固有のTAが存在し、これをN3GPP TAIと指称する。
TAIリストを生成するとき、AMFはTAIリストが送信されたアクセスに適用可能なTAIのみを含ませる。
2)接続管理
接続管理(CM:Connection Management)は、UEとAMFとの間のシグナリング接続を確立及び解除するために用いられる。CMはN1を介したUEとAMFとの間のシグナリング接続を確立及び解除する機能を含む。このシグナリング接続は、UEとコアネットワークとの間にNASシグナリング交換を可能なようにするために用いられる。このシグナリング接続は、UEとANとの間のUEのためのANシグナリング接続及びANとAMFとの間のUEのためのN2接続の全てを含む。
図15は、本発明が適用されることができるCM状態のモデルを例示する。特に、図15(a)は、UE内のCM状態の遷移を示し、図15(b)は、AMF内のCM状態の遷移を示す。
図15を参照すると、AMFとのUEのNASシグナリング接続を反映するためにCM-IDLE及びCM-CONNECTEDの二つのCM状態が使用される。
CM-IDLE状態内のUEは、RM-REGISTERED状態であり、N1を介したAMFと確立されたNASシグナリング接続を有さない。UEは、セルの選択、セルの再選択、及びPLMNの選択を遂行する。
CM-IDLE状態内のUEに対するANシグナリング接続、N2接続、及びN3接続が存在しない。
-CM-IDLE状態で、UEはMICOモードでなければ、サービス要求手続(service request procedure)を遂行することによって、ページングに応答する(受信した場合)。または、UEが送信すべきアップリンクシグナリングまたはユーザデータを有するとき、サービス要求手続(service request procedure)を遂行する。または、ANシグナリング接続がUEとANとの間に確立される毎に、UEはCM-CONNECTED状態で進入する。または、最初のNASメッセージ(Initial NAS message)(登録要求(Registration Request)、サービス要求(Service Request)または登録-解除要求(Deregistration Request))の送信は、CM-IDLE状態からCM-CONNECTED状態で遷移を開始する。
CM-IDLE状態で、UEがMICOモードでなければ、AMFがUEに送信されるシグナリングまたは端末-終端(mobile-terminated)データを有するとき、ページング要求(Paging Request)を該当UEに送信することによって、ネットワークによりトリガーされたサービス要求手続(network triggered service request procedure)を遂行する。ANとAMFとの間の該当UEに対するN2接続が確立される毎に、AMFはCM-CONNECTER状態で進入する。
CM-CONNECTED状態であるUEは、N1を介してAMFとのNASシグナリング接続を有する。
CM-CONNECTED状態で、ANシグナリング接続が解除される毎にUEはCM-IDLE状態で進入する。
-CM-CONNECTED状態で、UEのためのN2シグナリングの接続及びN3接続が解除される毎にAMFはCM-IDLE状態で進入する。
-NASシグナリング手続が完了するとき、AMFはUEのNASシグナリング接続を解除するように決定することができる。ANシグナリング接続の解除が完了するとき、UE内のCM状態はCM-IDLEに変更される。N2コンテキスト解除手続が完了するとき、AMF内のUEのためのCM状態はCM-IDLEに変更される。
AMFは、UEがコアネットワークから登録-解除(de-register)するまでUEをCM-CONNECTED状態で維持させることができる。
CM-CONNECTED状態であるUEは、RRC非活性(RRC Inactive)状態であり得る。UEがRRC Inactive状態であるとき、UEの接近可能性(reachability)は、コアネットワークからの補助情報を用いてRANにより管理される。また、UEがRRC Inactive状態であるとき、UEページングはRANにより管理される。さらに、UEがRRC Inactive状態であるとき、UEはUEのCN及びRAN識別子を用いてページングをモニタする。
RRC Inactive状態は、NG-RANに適用される(即ち、5G CNに接続されるNR及びE-UTRAに適用される。)。
ネットワークの設定に基づき、UEをRRC Inactive状態で切り換えるか否かに対するNG-RANの決定を補助するために、AMFは補助情報をNG-RANに提供する。
RRC Inactive補助情報は、RRC Inactive状態中にRANページングのためのUE特定DRX(Discontinuous Reception)値、且つUEに提供される登録領域を含む。
CN補助情報は、N2活性化(activation)中に(即ち、登録、サービス要求、経路スイッチ中に)サービングNG RANノードに提供される。
N2及びN3リファレンスポイントの状態は、RRC Inactiveを伴うCM-CONNECTED状態で進入するUEにより変更されない。RRC Inactive状態であるUEはRAN通知領域を知っている。
UEがRRC Inactiveを伴うCM-CONNECTED状態であるとき、UEはアップリンクデータ待機(pending)、端末開始(Mobile initiated)シグナリング手続(即ち、周期的な登録アップデート)、RANページングに対する応答またはUEがRAN通知領域を外れていることをネットワークへの通知によってRRC接続を再開(resume)することができる。
UEが同一のPLMN内の互いに異なるNG-RANノードで接続が再開されると、UE ASコンテキストは、以前(old)のNG RANノードから回収され、手続はCNに向かってトリガーされる。
UEがRRC Inactiveを伴うCM-CONNECTED状態であるとき、UEはGERAN/UTRAN/EPSにセル選択を遂行し、アイドルモード手続に従う。
また、RRC Inactiveを伴うCM-CONNECTED状態であるUEは、CM-IDLEモードで進入し、次のような場合に関連するNAS手続に従う。
-RRC再開手続が失敗する場合、
-RRC Inactiveモード内で解決できない失敗のシナリオ内でUEのCM-IDLEモードへの移動が要求される場合。
NASシグナリング接続管理は、NASシグナリング接続を確立及び解除する機能を含む。
NASシグナリング接続確立の機能は、CM-IDLE状態であるUEのNASシグナリング接続を確立するためにUE及びAMFにより提供される。
CM-IDLE状態であるUEがNASメッセージを送信する必要があるとき、UEはAMFへのシグナリング接続を確立するために、サービス要求(Service Request)または登録(registration)手続を開始する。
UEの選好度、UE加入情報、UE移動性パターン、及びネットワーク設定に基づき、AMFはUEがネットワークから登録-解除(de-register)するまでNASシグナリング接続を維持することができる。
NASシグナリング接続の解除手続は、5G(R)ANノードまたはAMFにより開始される。
UEがANシグナリング接続が解除されることを感知すると、UEはNASシグナリング接続が解除されたと判断する。AMFがN2コンテキストが解除されたと感知すると、AMFはNASシグナリング接続が解除されたと判断する。
3)UE移動性制限(Mobility Restriction)
移動性制限は、5Gシステム内UEのサービスアクセスまたは移動性制御を制限する。移動性制限機能は、UE、RAN、及びコアネットワークにより提供される。
移動性制限は3GPPアクセスにのみ適用され、非3GPPアクセスには適用されない。
CM-IDLE状態、及びRRC Inactiveを伴うCM-CONNECTED状態で、移動性制限はコアネットワークから受信された情報に基づいてUEにより遂行される。CM-CONNECTED状態で、移動性制限はRAN及びコアネットワークにより遂行される。
CM-CONNECTED状態で、コアネットワークはRANに移動性制限のためのハンドオーバー制限リスト(Handover Restriction List)として提供する。
移動性制限は、次のようにRAT制限、禁止された領域(Forbidden area)及びサービス領域制限を含む:
-RAT制限:RAT制限は、UEのアクセスが許可されない3GPPRATと定義される。制限されたRAT内のUEは、加入情報に基づいてネットワークとのどんな通信を開始するように許可されない。
-禁止された領域:所定のRAT下の禁止された領域内で、UEは加入情報に基づいてネットワークとのどんな通信を開始するように許可されない。
-サービス領域制限:UEが次のようにネットワークとの通信を開始することができるか、または開始することができない領域を定義する:
-許可された領域(Allowed area):所定のRAT下の許可された領域内で、UEは、加入情報によって許可されると、ネットワークとの通信を開始するように許可される。
-許可されていない領域(Non-allowed area):所定のRAT下の許可されていない領域内で、UEは、加入情報に基づいてサービス領域が制限される。UE及びネットワークは、サービス要求(Service Request)またはユーザサービスを取得するための(CM-IDLE及びCM-CONNECTED状態のすべて)のセッション管理シグナリングを開始するように許可されない。UEのRM procedureはAllowedarea と同一である。許可されていない領域内のUEは、コアネットワークのページングにサービス要求(Service Request)として応答する。
所定のUEにおいて、コアネットワークは、UE加入情報に基づいてサービス領域制限を決定する。選択的に、許可された領域は、PCFにより精巧に調整(fine-tuned)(例えば、UE位置、永久的な機器識別子(PEI:Permanent Equipment Identifier)、ネットワークポリシー等に基づいて)されることができる。サービス領域制限は、例えば、加入情報、位置、PEI及び/又はポリシーの変更により変更されることができる。サービス領域制限は、登録(Registration)手続中にアップデートされることができる。
UEがRAT制限、禁止された領域、許可された領域、許可されていない領域またはこれらの組み合わせの間に重なる領域を有すると、UEは次のような優先順位によって進行する:
-RAT制限の評価は、どんな他の移動性制限の評価よりも優先する;
-禁止された領域の評価は、許可された領域及び許可されていない領域の評価よりも優先する;及び
-許可されていない領域の評価は、許可された領域の評価よりも優先する。
4)端末開始接続専用(MICO:Mobile Initiated Connection Only)モード
UEは、最初の登録、又は登録アップデート中にMICOモードの選好(preference)を指示することができる。AMFは、Local設定、UEが指示したpreference、UE加入情報、及びネットワークポリシーまたはこれらの組み合わせに基づいてMICOモードがUEに許可されるか否かを決定し、登録手続中にUEに知らせる。
UE及びコアネットワークは、次の登録シグナリングでMICOモードを再開始(re-initiate)または終了(exit)する。MICOモードが登録手続内で明確に指示されず登録手続が成功的に完了すると、UE及びAMFはMICOモードを用いない。即ち、UEは一般のUEとして動作し、ネットワークも該当UEは一般のUEとして取り扱う。
AMFは、登録手続中にUEに登録領域を割り当てる。AMFがUEにMICOモードを指示すると、登録領域はページング領域のサイズに制限されない。AMFサービング領域が全体のPLMNであれば、AMFはUEに「全てのPLMN」の登録領域を提供することができる。この場合、移動性による同一のPLMNへの再登録は適用しない。MICOモードであるUEに移動性制限が適用されると、AMFは許可された領域/許可されていない領域にUEに割り当てる。
AMFがUEにMICOモードを指示すると、AMFはUEがCM-IDLE状態である間には常に接近可能ではないと(unreachable)と見なす。AMFは、MICOモードであり、CM-IDLE状態である該当UEに対するダウンリンクデータ伝達のためのどんな要求も拒絶する。AMFは、また、NASを介したSMS、位置サービス等のようなダウンリンクの伝達(transport)を遅延させる。MICOモード内のUEは、UEがCM-CONNECTEDモードであるときのみ、端末終端(mobile terminated)データまたはシグナリングのために接近可能である(reachable)。
MICOモードであるUEがCM-CONNECTEDモードに切り換えるとき、mobile terminatedデータ及び/又はシグナリングを直ちに伝達することができるように、AMFはペンディングデータ指示(Pending Data indication)をRANノードに提供することができる。RANノードがこの指示を受信すると、RANノードはユーザ非活動性(inactivity)を決定するときにこの情報を考慮する。
MICOモードであるUEはCM-IDLE状態の間にページングを聴取する必要がない。MICOモードであるUEが次のような理由の1つにより、CM-IDLEからCM-CONNECTEDモードへの切り換えを開始するまで、UEはCM-IDLE状態内でどんなAS手続を中断することができる:
-UE内の変更(例えば、設定変更)がネットワークへの登録アップデートを要求する場合
-周期的な登録タイマーが満了する場合
-MO(Mobile Originating)データがペンディング(pending)である場合
-MOシグナリングがペンディング(pending)である場合
サービスの品質(QoS:Quality of Service)モデル
Qosとは、多様なトラフィック(メール、データ送信、音声、映像)を各々の性格によってユーザに円滑なサービスを伝達するための技術である。
5GQoSモデル(model)は、フレームワークベースのQoSフロー(flow)をサポートする。5G QoSmodelは、保証されたフロービットレート(GFBR:Guaranteed Flow Bit Rate)を要求するQoSフロー及びGFBRを要求しないQoSフローを全てサポートする。
QoSフローは、PDUセッションでQoS区別のための最も精密な単位(finest granularity)である。
QoSフロー識別子(QFI:QoSフローID)は、5Gシステム内でQoSフローを識別するために用いられる。QFIは、PDUセッション内で固有である。ODUセッション内の同一のQFIを有するユーザプレーントラフィックは、同一のトラフィック伝達の処理(例えば、スケジューリング、承認臨界値(admission threshold)等)を受信する。QFIは、N3(及びN9)上でカプセル化ヘッダ(encapsulation header)内で伝達される。QFIは互いに異なるペイロードのタイプのPDU(即ち、IPパケット、unstructuredパケット、イーサネットフレーム)に適用されることができる。
ただし、本明細書では、説明の便宜のために、「QoS」と「QoSフロー」を混用して使用する。従って、本明細書での「QoS」は「QoSフロー」を意味するか、または「QoS」は「QoSフロー」を意味するものと解釈され得る。
5Gシステム内で、QoSフローは、PDUセッションの確立(establishment)またはQoSフローの確立/変更(modification)時にSMFによって制御されることができる。
適用可能な場合、全てのQoSフローは、次のような特徴を有する:
-予めANに設定されるか、またはN2リファレンスポイントを介してSMFからAMFを経てANに提供されるQoSプロファイル;
-N1リファレンスポイントを介してAMFを経てSMFからUEに提供された1つ以上のネットワーク-提供のQoS規則及び/又は1つ以上のUE導出(derived)QoS規則
-N4リファレンスポイントを介してSMFからUPFに提供されたSDF分類及びQoS関連の情報(例えば、セッション-AMBR(Aggregate Maximum Bit Rate))。
QoSフローは、QoSプロファイルによって、「保証されたビットレート(GBR:Guaranteed Bit Rate)」または「保証されていないビットレート(Non-GBR:Non-Guaranteed Bit Rate)」になることができる。QoSフローのQoSプロファイルは、次のようなQoSパラメータを含む:
i)それぞれのQoSフローに対し、QoSパラメータは、次を含むことができる:
-5G QoSの指示子(5QI:5G QoS Indicator):5QIは、5G QoSの特徴(即ち、QoSフローのための制御QoS伝達取り扱いアクセスノード-特定のパラメータ、例えば、スケジューリングの加重値、承認臨界値、キュー管理臨界値、リンク層のプロトコル設定など)を参照するためのスカラーである。
-割り当て及び保有の優先順位(ARP:Allocation and Retention Priority):ARPは、優先順位レベル、先取り(pre-emption)能力、及び先取りの脆弱性(vulnerability)を含む。優先順位レベルは、リソース要求の相対的な重要性を定義する。これは、リソースが制限された場合、新たなQoSフローが受け入れ可能か拒絶される必要があるかを決定するために用いられ、また、リソースが制限された間に、既存のQoSフローがリソースを先取りするか否かを決定するために用いられる。
ii)また、各GBR QoSフローの場合にのみ、QoS、パラメータは、さらに次を含むことができる:
-GFBR-アップリンク及びダウンリンク;
-最大フロービットレート(MFBR:Maximum Flow Bit Rate)-アップリンク及びダウンリンク;及び
-通知制御(Notification control)。
iii)Non-GBR QoSフローの場合にのみ、QoSパラメータは、さらに以下を含むことができる:Reflective QoS属性(RQA:Reflective QoS Attribute)
次のようなQoSフローを制御する方法がサポートされる:
1)non-GBR QoSフローの場合:標準化された5QIまたは予め設定された5QIが用いられる場合、前記5QI値はQoSフローのQFIとして用いられ、基本ARPがANに予め設定される;
2)GBR QoSフローの場合:標準化された5QIまたは予め設定された5QIが用いられる場合、前記5QI値は、QoSフローのQFIとして用いられる。基本ARPは、PDUセッションの確立時にRANに送信され、NG-RANが用いられる毎にPDUセッションのUP(User Plane)が活性化される;
3)GBR及びnon-GBR QoSフローの場合:割り当てられたQFIが用いられる。5QI値は、規格化、予め設定または非規格化されることができる。QoSフローのQoSプロファイル及びQFIはPDUセッションの確立時またはQoSフローの確立/変更時にN2を介して(R)ANに提供されることができ、NG-RANが用いられる毎にPDUセッションのUP(User Plane)が活性化される。
UEは、QoS規則に基づいてULユーザプレーントラフィックのマーキング及び分類(すなわち、QoSフローに対するULトラフィックの連係(association))を行うことができる。このような規則は、明示的にUE提供されるか(PDUセッションの確立又はQoSフローの確立時)、UEに予め設定されているか、またはreflective QoSを適用することにより、UEによって暗示的に導出されることができる。
QoS規則は、PDUセッション内で固有のQoS規則識別子、関連したQoSフローのQFI、1つ以上のパケットフィルタ及び優先順位値(precedence value)を含むことができる。さらに、割り当てられたQFIに対して、QoS規則は、UEに関連したQoSパラメータを含むことができる。同一のQoSフロー(即ち、同一のQFIを有する)に関連したQoS規則が1つ以上存在することができる。
基本(default)QoS規則は、全てのPDUセッションに必要であり得る。基本QoS規則は、パケットフィルタを含まないことがあるPDUセッションの唯一のQoS規則であり得る(この場合、最も高い優先順位値(即ち、最も低い優先順位)が用いられなければならない)。万が一、基本QoS規則がパケットフィルタを含まなければ、基本QoS規則は、PDUセッションで他のQoS規則とマッチしないパケットの処理を定義する。
SMFはSDFのQoS及びサービスの要件事項に応じて、QoSフローに対するSDF間のバインディング(binding)を遂行する。SMFは、新たなQoSフローに対してQFIを割り当て、PCFによって提供された情報から新たなQoSフローのQoSパラメータを導出する。適用可能な場合、SMFは(R)ANにQoSプロファイルと共にQFIを提供することができる。SMFはSDFの優先順位、QoS関連情報及び対応するパケットマーキング情報(即ち、QFI、DSCP(Differentiated Services Code Point)値、及び選択的にUPFに対するreflective QoS指示を用いて、ユーザプレーントラフィックの分類、帯域幅の適用及びマーキングを可能にする)と共にSDFテンプレート(即ち、PCFから受信されたSDFと関連したパケットフィルタのセット)を提供する。適用可能な場合、SMFは、QoSフローのQFIを追加したPDUセッション内で固有のQoS規則識別子を割り当て、SDFテンプレートのUL部分に対するパケットフィルタを設定し、SDF優先順位に対してQoS規則の優先順位を設定することにより、PDUセッションに対するQoS規則を生成する。QoS規則は、ULユーザプレーントラフィックの分類及びマーキングを可能にするUEに提供される。
図16は、本発明の一実施例に係るQoSフローのための分類及びユーザプレーンマーキング、QoSフローのANリソースへのマッピングを例示する。
1)ダウンリンク
SMFは毎QoSフローのためのQFIを割り当てる。また、SMFはPCFによって提供された情報からQoSパラメータを導出する。
SMFは、QoSフローのQoSパラメータを含むQoSプロファイルと共にQFIを一緒に(R)ANに提供する。また、PDUセッションまたはQoSフローが確立されるとき、N2を介してQoSプロファイルとしてQoSフローのQoSパラメータが(R)ANに提供される。また、NG-RANが用いられる毎に、ユーザプレーンは活性化される。また、non-GBR QoSフローのためにQoSパラメータは、(R)ANに予め設定されることができる。
また、UPFがダウンリンクユーザプレーンパケットの分類及びマーキングを遂行することができるように、SMFはSDF選好(precedence)と該当QFIと共にSDF template(即ち、PCFから受信したSDFと関連したパケットフィルタのセット)をUPFに提供する。
ダウンリンク流入データパケットは、SDF選好(precedence)(追加的にN4シグナリングの開始なく)によるSDFテンプレートに基づいて分類される。CNはQFIを用いたN3(及びN9)ユーザプレーンマーキングを介してQoSフローに属するユーザプレーントラフィックを分類する。ANは QoSフローをANリソース(即ち、3GPP RANの場合DRB)にバインディング(bind)する。このとき、QoSフローとANリソースとの間の関係は、1:1に制限されない。UEがQFIを受信できるようにQoSフローをDRBにマッピングするために必要なANリソースを設定することは、ANにかかっている(また、reflective QoSが適用されることができる)。
万が一、マッチングが発見されず、全てのQoSフローが1つ以上のDLパケットフィルタと関連する場合、UPFはDLデータパケットを廃棄することができる。
ダウンリンクトラフィックを処理するのに適用される特徴は、以下の通りである:
-UPFはSDFテンプレートに基づいて、ユーザプレーントラフィックをQoSフローにマッピングする。
-UPFは、セッション-AMBRの施行を遂行し、充電をサポートするためにPDUカウンティングを行う。
-UPFは5GCと(A)ANとの間の単一のトンネルでPDUセッションのPDUを送信することができ、UPFはQFIをカプセル化ヘッダに含ませることができる。
-UPFは、ダウンリンクで送信レベルパケットマーキングを遂行する(例えば、外部(outer)のIPヘッダにDiffServコードを設定する)。送信レベルパケットマーキングは、5QI及び関連したQoSフローのARPをベースとする。
-(R)ANは、ダウンリンクパケットと関連したN3トンネルを考慮して、QFI及び関連の5GQoS特性及びパラメータに基づいて、QoSフローからのPDUをアクセス-特定のリソースにマッピングする。
-万が一、reflective QoSが適用される場合、UEは、新たなderived QoS規則(または「UE derived QoS規則」と指称可能)を生成することができる。Derived QoS規則内のパケットフィルタは、DLパケット(即ち、DLパケットのヘッダ)から導出されることができ、derivedQoS規則のQFIはDLパケットのQFIに応じて設定されることができる。
2)アップリンク
SMFは、QoS規則識別子を割り当て、QoSフローのQFIを追加し、SDF templateのアップリンク部分にパケットフィルタをセッティングし、SDF precedenceにQoS規則precedenceをセッティングすることで、PDUセッションのためのQoS規則を生成する。UEが分類及びマーキングを遂行することができるように、SMFは、QoS規則をUEに提供することができる。
QoS規則は、QoS規則識別子、QoSフローのQFI、1つまたはそれ以上のパケットフィルタ、及び選好値(precedence value)を含む。同一のQFI(即ち、同一のQoSフロー)と1つ以上のQoS規則が関連することができる。
基本QoS規則は、毎PDUセッションに要求される。基本QoS規則は、パケットフィルタを含まない(この場合、最も高いprecedence value(即ち、最も低い優先順位(priority))が用いられる)PDUセッションのQoS規則である。基本QoS規則がパケットフィルタを含まないと、基本QoS規則は、PDUセッション内のどんな他のQoS規則ともマッチされないパケットの処理を定義する。
UEは、アップリンクユーザプレーントラフィックの分類及びマーキングを行う。即ち、QoS規則に基づいてアップリンクトラフィックをQoSフローに連係させる。この規則は、N1を介して明示的にシグナリングされてもよく(PDUセッションの確立時またはQoSフローの確立時)、またはUE内に予め設定されてもよく、または反映されるQoSからUEによって暗黙的に導出されてもよい。
ULで、UEはマッチングQoS規則(即ち、パケットフィルタがULパケットとマッチング)が発見されるまでQoS規則の優先順位値(precedence value)に基づいて(即ち、precedence valueが増加される順序に)QoS規則のパケットフィルタに対してULパケットを評価する。UEは、相応するマッチングQoS規則でのQFIを用いて、ULパケットをQoSの流れにバインディングする。UEは、QoSフローをANリソースにバインディン(bind)する。
万が一、マッチングが発見されず、基本QoS規則が1つ以上のULパケットフィルタが含んでいる場合、UEは、ULデータパケットを廃棄することができる。
アップリンクトラフィックを処理するのに適用される特徴は、以下の通りである:
-UEは、ULユーザプレーントラフィックとQoSフローとの間のマッピングを決定するために格納されたQoS規則を使用することができる。UEは、ULPDUをマッチングパケットフィルタを含むQoS規則のQFIにマーキングし、前記ULPDUをRANによって提供されたマッピングをベースにQoSフローのための対応するアクセスの特定リソースを用いて送信することができる。
-(R)ANは、UPFに対してN3トンネルを介してPDUを送信する。ULパケットが(R)ANからCNを通過するとき、(R)ANは、QFIをULPDUのカプセル化ヘッダに含ませ、N3トンネルを選択する。
-(R)ANは、アップリンクで送信レベルパケットマーキングを遂行することができ、送信レベルパケットマーキングは、5QI及び連係したQoSフローの ARPに基づくことができる。
-UPFは、UL PDUのQFIが、UEに提供されるか、UEによって暗示的に導出された(例えば、reflective QoSの場合)QoS規則と整列されるかを確認する。
-UPFは、セッション-AMBF施行を遂行し、充電のためのパケットをカウンティングする。
UL分類子(classifier)PDUセッションの場合、UL分類子機能をサポートするUPFにUL及びDLセッション-AMBRが施行されなければならない。また、DLセッション-AMBRは、N6インターフェースを終端する全てのUPFで別に施行されなければならない(即ち、UPF間の相互作用(interaction)を必要としない)。
マルチホームPDUセッションの場合、分岐点の機能をサポートするUPFにUL及びDLセッション-AMBRが適用される。また、DLセッション-AMBRは、N6インターフェースを終端する全てのUPFで別に施行されなければならない(即ち、UPF間の相互作用(interaction)を必要としない)。
(R)ANは、non-GBRQoSフロー別にUL及びDLで最大のビットレート(UE-AMBR)の制限を施行しなければならない。UEは、セッション-AMBRを受信すると、セッション-AMBRを用いてnon-GBRトラフィックのためのPDUセッションベースのULレート制限を遂行しなければならない。PDUセッション当たりレート制限の施行は、保証されたフロービットレートを要求しないフローに適用する。SDF当たりMBRは、GBR QoSフローに義務的(mandatory)であるが、non-GBR QoSフローに対しては、選択的(optional)である。MBRはUPFで施行される。
非構造的(unstructured)PDUに対するQoS制御は、PDUセッションレベルで遂行される。PDUセッションが非構造的PDUの送信のためにセットアップされるとき、SMFはPDUセッションのいずれか(any)のパケットに適用されるQFIをUPF及びUEに提供する。
MM/SM分離(separation)
5GS(5th Generation System)のコアネットワークにおいて移動性を管理するネットワークノード(AMF)とセッションを管理するネットワークノード(SMF)が別の機能に分離された。従来のEPCなどにおいてのMMEが制御プレーンの中心役割を果たしてきたら、5GCにおいては主要機能別にエンティティ/ノードがモジュール化されて分離された。すなわち、5GSにおいては、従来のMMEが移動性管理機能を担当するAMFとセッション管理機能を担当するSMFに分離されたといえる。
SM関連NASレイヤメッセージ及び手順は、各セッションを管理するSMFが担当し、端末自体の登録管理(Registration Management:RM)及び接続管理(Connection Management:CM)を含む全般的なMM(Mobility Management)管理は、AMFが担当する。現在TS23.501に定義されたAMFとSMFの役割は以下のようである。
1.AMF
AMFは次の機能を含む。AMF機能の一部又は全部は、AMFの単一インスタンスにおいてサポートされることができる:
-RAN CPインターフェース(N2)の終端(termination)
-NAS(N1)の終端、NAS暗号化(ciphering)及び完全性(integrity)保護
-登録管理
-接続管理
-接近可能性(reachability)管理
-移動性管理
-合法的傍受(Lawful intercept)(AMFイベント及びLIシステムとのインターフェースのための)
-SMメッセージルーティングのための透過型プロキシ(transparent proxy)
-接続認証(authentication)
-接続承認(authorization)
-保安アンカー機能(SEA):SEAは、AUSF及びUEと相互作用し、UE認証手順の結果として確立された中間(intermediate)キーを受信する。USIMベースの認証の場合、AMFはAUSFにおいて保安資料(security material)を検索(retrieve)する。
保安コンテキスト管理(SCM):SCMは、SEAにおいてアクセス-ネットワーク特定(specific)キーを抽出するのに使用するキーを受信する。
ネットワーク機能数に関係なく、UEとCN間のアクセスネットワーク当たりにただ1つのNASインターフェースインスタンスがあり、少なくともNAS保安及び移動性管理を実現するネットワーク機能のうち1つにおいて終端(terminated)される。
前述したAMFの機能に加えて、AMFは非3GPPアクセスネットワークをサポートするために次の機能を含むことができる:
-N3IWFとのN2インターフェースサポート。このインターフェースを介して3GPPアクセスにより定義された一部の情報(例えば、3GPPセル識別)及び手順(例えば、ハンドオーバー関連)が適用されないことがあり、3GPPアクセスに適用されない非3GPPアクセス特定情報が適用されることがある。
-N3IWFを介するUEへのNASシグナリングサポート。3GPPアクセスを介するNASシグナリングによりサポートされる一部の手順は、信頼できない非3GPP(例えば、ページング)アクセスに適用できない。
-N3IWFを介して接続されたUEの認証のサポート。
-非3GPP接続を介して接続されるか、3GPP及び非3GPP接続を介して接続されたUEの移動性及び認証/保安コンテキストの状態(ら)の管理。
-3GPP及び非3GPP接続により有効な調整された(coordinated)RM管理コンテキストのサポート
-非3GPP接続を介する接続のためのUEに対する専用(dedicated)CM管理コンテキストのサポート。
全ての機能がネットワークスライスのインスタンスにおいてサポートされる必要はない。
2.SMF
SMFは次の機能を含む。SMF機能の一部又は全部は、SMFの単一インスタンスにおいてサポートされることができる:
-セッション管理(例えば、UPFとANノード間のトンネル維持を含むセッション確立、修正及び解除)
-UE IPアドレス割り当て及び管理(選択的承認(authorization)を含む)。
-UP機能の選択及び制御。
-トラフィックを適切な対象にルートするためにUPFにおいてトラフィックステアリング(steering)を設定する。
-ポリシー制御機能に対するインターフェースの終了。
-ポリシー執行(enforcement)及びQoSの一部を制御する。
-合法的傍受(Lawful intercept)(SMイベント及びLIシステムとのインターフェースのための)
-NASメッセージのSM部分終端。
-ダウンリンクデータ通知。
-ANにN2及びAMFを介して送信されたAN特定SM情報の開始子。
-セッションのSSCモード決定(IPタイプのPDUセッションの場合)
-ローミング機能:
-QoS SLAを適用するためのローカル実行の処理(handle local enforcement)(VPLMN)。
-充電(charging)データの収集及び充電インターフェース(VPLMN)。
-合法的傍受(Lawful intercept)(VPLMNにおいてSMイベント及びLIシステムとのインターフェースのための)
-外部DNによるPDUセッション認証/承認のためのシグナリングの伝達のために外部DNとの相互作用をサポートする。
全ての機能がネットワークスライスのインスタンスにおいてサポートされる必要はない。
SM手順を開始するためには従来と同様に必ずCM-CONNECTED状態、すなわち、端末とCNの間に安全な(secure)シグナリング接続が確立された状態でなければならない。SM NASメッセージは、AMFを経なければならないが、このとき、SM NASメッセージは、AMFにトランスペアレント(transparent)である。すなわち、AMFは、自分を通過するSM NASメッセージ自体の内容を解読するか認識することができない。従って、様々なSMFがある場合、AMFは、このNASメッセージをどのSMFにフォワーディング/ルーティングするかに対して別途の指示を受ける必要がある。このために、SM NASメッセージ外部に別にフォワーディング/ルーティングのための情報が追加されることもありうる。
万が一、PDUセッションが既に生成されている場合は、当該PDUセッションのPDUセッションIDは、AMFが解読可能な部分(特に、SM NASメッセージ外部)に表示されることができ、AMFは、これに基づいてメッセージをフォワーディング/ルーティングするSMFを探す/認識することができる。このとき、マッピングテーブル方式などが使用されることができる。PDUセッションが生成されていない場合、AMFは、適切なSMFを選択するためにDNN及びS-NSSAIなどの情報を考慮してSMF選択機能を行うことができる。AMFが適切なSMFを選択するための情報は、端末がAMFが解読/認識可能な部分に表示してAMFに提供されることができる。
登録(Registration)手続
5GSにおいては、従来のアタッチ(Attach)手順及びTAU手順を統合して登録手続と定義した。ただし、登録手続は、目的によって、初期登録手続(アタッチ)、登録アップデート手続(TAU)、周期的登録アップデート手続(P-TAU)などに区分される/呼ばれることができる。
現在、登録手続中にセッション確立が行われることができるか否かは議論中であり、RM手順が終了した後、直ちにSM手順に進入する方案と、EPC技術と同様にSMメッセージをピキーバックして送信する方案があり得る。
現在TS 23.502 v0.2.0に反映された登録手続は、図17のようである。
図17は、本発明に適用可能な登録手続を例示したフローチャートである。
1.UE対(R)AN:ANメッセージ(ANパラメータ、登録要求(登録タイプ、加入者永久識別子(subscriber permanent identifier:SUPI)又は臨時ユーザID、保安パラメータ、NSSAI、UE 5GCN能力、PDUセッション状態))。
5G-RANの場合、ANパラメータは、例えば、SUPI、臨時ユーザID、選択されたネットワーク及び/又はNSSAIを含む。
登録タイプは、UEが「初期(initial)登録(すなわち、UEが非-登録状態にある)」、「移動性登録アップデート(すなわち、UEが登録された状態にあり、移動性により登録手続を開始)」又は「周期的登録アップデート(すなわち、UEが登録された状態にあり、周期的なアップデートタイマー満了により登録手続を開始)」の実行を希望するか否かを示すことができる。もし、含まれる場合、臨時ユーザIDは最後のサービングAMFを示すことができる。UEが3GPPアクセスのPLMNと他のPLMNにおいて非3GPPアクセスを介して既に登録されている場合、UEは、非3GPPアクセスを介する登録手続の間、AMFにより割り当てられたUEの臨時IDを提供してはならない。
保安パラメータは、認証及び完全性(integrity)保護に使用される。NSSAIは、ネットワークスライス選択補助情報を指示する。PDUセッション状態は、UEにおいて使用可能な(以前に確立された)PDUセッションを指示する。
2.SUPIが含まれるか、臨時ユーザIDが有効なAMF及び/又は(R)ANを指示しない場合、(R)AT及びNSSAIに基づいてAMFが選択される。(R)ANは、TS 23.501に説明された通り、AMFを選択する。(R)ANがAMFを選択することができない場合、登録要求を基本(default)AMFに伝達する。基本AMFは、UEのための適切なAMFの選択を担当する。基本AMFと選択されたAMF間の再配置(relocation)は、4.2.2.2.3節に説明されており、初期(initial)AMFは基本AMFを参照し、ターゲットAMFは選択されたAMFを参照する。
3.(R)ANからAMFに:N2メッセージ(N2パラメータ、登録要求(登録タイプ、加入者永久識別子又は臨時ユーザID、保安パラメータ、NSSAI))。
5G-RANが用いられるとき、N2パラメータはUEがキャンピングしているセルと関連した位置情報、セル識別子及びRATタイプを含む。
UEにより指示された登録タイプが周期的登録アップデートであると、4ないし17段階は省略されてもよい。
4.[条件付き]new AMFからold AMFに:情報要求(完全な(complete)登録要求)。
UEの臨時ユーザIDが登録要求に含まれ、サービングAMFが最後の登録以後に変更された場合、新しいAMFは、UEのSUPI及びMMコンテキストを要求するために完全な登録要求IEを含むold AMFに情報要求を送信することができる。
5.[条件付き]old AMFからnew AMFに:情報応答(SUPI、MMコンテキスト、SMF情報)。old AMFはUEのSUPI及びMMコンテキストを含む新しいAMFに対して情報応答で応答する。old AMFに活性化されたPDUセッションに関する情報がある場合、old AMFはSMF ID及びPDUセッションIDが含まれたSMF情報を含む。
6.[条件付き]AMFがUEに:識別要求()。
SUPIがUEにより提供されないか、old AMFから検索されない場合、識別要求手続は、身元要求メッセージをUEに送信するAMFにより開始される。
7.[条件付き]UEからAMFに:識別応答()。
UEは、SUPIを含む識別応答メッセージで応答する。
8.AMFは、AUSFを呼び出す(invoke)ことに決定することができる。この場合、AMFはSUPIに基づいてAUSFを選択することができる。
9.AUSFは、UE及びNAS保安機能の認証を開始しなければならない。
AMFの再配置手順(例えば、ネットワークスライシングによる)は9段階以後に発生することができる。
10.[条件付き]new AMFからold AMFに:情報受信確認(acknowledged)()。
AMFが変更された場合、new AMFはUE MMコンテキストの伝達を受信確認する。認証/保安手順が失敗すると、登録は拒絶され、new AMFはold AMFに拒絶の指示を送る。old AMFは、情報要求が受信されなかったかのように手順を続行する。
11.[条件付き]AMFからUEに:識別要求()。
万が一、PEIがUEにより提供されていないか、old AMFから検索されていない場合、識別要求手続は、AMFがPEIを検索するために身元要求メッセージをUEに送信することにより開始される。
12.選択的にAMFはME識別を開始する。PEIの確認は4.7節に説明された通りに行われる。
13.14段階が行われる場合、SUPIに基づいてAMFはUDMを選択する。
AMFはTS 23.501に説明された通りにUDMを選択する。
14.最後の登録後にAMFが変更されるか、AMFにおいてUEに対する有効な加入コンテキストがないか、UEがAMFにおいて有効なコンテキストを参照しないSUPIを提供する場合、AMFは、アップデート位置手順を開始することができる。これは、UDMがold AMFに対する位置取消(cancel location)を開始する場合が含まれる。old AMFは、MMコンテキストを除去し、可能な全ての連係されたSMF(ら)を通知し、new AMFはAMF関連加入データをUDMから取得した後にUEに対するMMコンテキストを生成することができる。アップデート位置手順は、TS 23.501により行われることができる。
PEIは、アップデート位置手順においてUDMに提供される。
15.条件付きで、SUPIに基づいてAMFはPCFを選択する。AMFはTS 23.501[2]に説明された通りにPCFを選択する。
16.[選択事項(optional)]AMFからPCFに:UEコンテキスト確立要求()。
AMFは、PCFにUEに対する運営者ポリシーを適用することを要求する。
17.PCFからAMFに:UEコンテキスト確立確認()。
PCFはUEコンテキスト確立要求メッセージを確認応答する。
18.[条件付き]AMFからSMFに:N11要求()。
AMFが変更されると、new AMFは、各SMFにUEをサービングするnew AMFを通知する。
AMFは、利用可能なSMF情報でUEからのPDUセッション状態を検証する。AMFが変更された場合、使用可能なSMF情報がold AMFから受信されることができる。AMFは、UEにおいて活性状態ではないPDUセッションと関連した全てのネットワークリソースをSMFが解除(release)するように要求することができる。
19.SMFからAMFに:N11応答()。
SMFは、例えば、UPF再配置のトリガーを決定することができる。万が一、UEにより指示された登録タイプが周期的登録アップデートである場合、20及び21段階は省略されてもよい。
20.[条件付き]AMFからPCFに:UEコンテキスト終了要求()。
old AMFが以前にPCFにおいてUEコンテキストが確立されるように要求した場合、old AMFはPCFにおいてUEコンテキストを終了する。
21.AMFからPCFに:UEコンテキスト終了確認()。
22.AMFからUEに:登録承認(臨時ユーザID、登録領域、移動性制限、PDUセッション状態、NSSAI、周期的登録アップデートタイマー)。
AMFは、登録が承認されたことを指示する登録承認メッセージをUEに送信する。AMFが新しい臨時ユーザIDを割り当てる場合、臨時ユーザIDが含まれる。移動性制限がUEに適用される場合に移動性制限が含まれる。AMFは、UEにPDUセッション状態を指示する。UEは、受信されたPDUセッション状態において活性にマーキングされていないPDUセッションと関連した任意の内部リソースを除去する。PDUセッション状態の情報が登録要求に存在すると、AMFは、UEにPDUセッション状態を指示しなければならない。NSSAIには承認されたS-NSSAIが含まれる。
23.[条件付き]UEからAMFに:登録完了()。
UEは新しい臨時ユーザIDが割り当てられたか否かを確認するために、AMFに登録完了メッセージを送信する。
以下では、AMF再配置(relocation)を有する登録手続について説明する。
図18は、本発明が適用できるNASメッセージリダイレクション (redirection)の手順を例示したフローチャートである。
AMFが登録要求を受けると、AMFは登録要求を他のAMFに再びルーティングしなければならない場合もある(例えば、ネットワークスライシングが使用され、初期のAMFがUEをサービングするのに適切でないAMFであるという理由により)。図18で説明されたAMF再配置手順は、登録過程でUEのNASメッセージをターゲットAMFに再ルーティングするのに使用される。
第1AMFと第2AMFはNRFにおいてその機能(capability)を登録する。
1.TS 23.501の図4.2.2.2.2-1の1及び2段階が発生し、(R)ANは、初期(initial)UEメッセージ内の登録要求メッセージを初期(initial)AMFに送信する。
2.AMFが登録要求を再ルーティングするか否かを決定するためにSUPI及び/又はUEの加入情報を必要とするか、登録要求が送信されていない場合、完全性(integrity)保護又は完全性保護が失敗に表示されると、AMFは、図4.2.2.2.2-1の4ないし14段階を行うことができる。
3.[条件付き]AMFからNRFに:NF発見要求(NFタイプ)。
初期AMFは、NASメッセージを他のAMFに再ルーティングすることを決定する。初期AMFがターゲットAMFアドレスを局部的に(locally)保存しないと、初期AMFは、NF探索要求をNRFに送信してNF能力をUEに提供する必要のある適切なターゲットAMFを探す。NFタイプはAMFに設定される。
4.NRFからAMFに:NF発見(discovery)応答(AMFリスト、NF能力)。
NRFは潜在ターゲットAMF及びこれらの能力のセットで応答する。登録されたNF及び必要な機能に関する情報に基づいてターゲットAMFが初期AMFにより選択される。
5.ローカルポリシー及び加入情報に基づいて、初期AMFがNASメッセージをターゲットAMFに直接伝達することを決定した場合、初期AMFはターゲットAMFにリルートNASメッセージを送信することができる。リルートNASメッセージは、1段階で運搬されたN2終端点及びNASメッセージを(R)ANが識別できるようにする情報を含み、選択的にUEのSUPI及びMMコンテキストを含む。ネットワークスライシングが使われ、1段階で初期AMFがNSSAIをアップデートすると、アップデートされたNSSAIが含まれる。ターゲットAMFは、UEに対する新たにアップデートされたN2終端点に(R)ANをアップデートし(段階5b)、(R)ANはアップデートされたN2終端点を確認する(段階5c)。5段階は省略されることができる。
5b段階と、5cの段階は、個別的に又は1番目に連続的に必要なN2インタラクションの一部で発生することができる。
6.ローカルポリシー及び加入情報に基づいて初期AMFがNASメッセージをRANを介してターゲットAMFにフォワーディングすることを決定すると、初期AMFは、RANにリルートNASメッセージを送信する(6a)。リルートNASメッセージは、ターゲットAMFに関する情報及び1段階で運ばれた登録要求メッセージを含み、選択的にUEのSUPI及びMMコンテキストをさらに含むことができる。万が一、ネットワークスライシングが使われ、1段階で初期AMFがNSSAIをアップデートすると、アップデートされたNSSAIは、リルートNASメッセージに含まれる。RANは初期UEメッセージをターゲットAMFに送信する(6b)。
7.5a又は6b段階で送信された登録要求メッセージを受信した後、ターゲットAMFは(new AMFに対応するターゲットAMFを有する)登録手続を行う。
MMとSM間の相互作用(interaction)制御方法
端末が送信するSM NASメッセージは、SMFに伝達されるためには常にAMFを経由しなければならない。従って、SMメッセージは、MM又はRMメッセージに添付されるか、ピギーバックされて送信されることができる。これは、EPCにおいてEMMメッセージであるアタッチ要求メッセージにESMメッセージであるPDN接続要求(Connectivity Request)メッセージがピギーバックされて送信されることと類似している。5GCにおいてはアタッチと類似した登録手続が定義される。PDUセッション確立関連メッセージは、登録メッセージにピギーバックされるか、そうでない場合もある。
もし、SMメッセージがMMメッセージ(初期(initial)メッセージにSMメッセージが送信される場合)にピギーバックされて送信される場合、次のような問題が発生する可能性がある:
1)問題点1
初期登録又はアタッチの過程で、PDUセッション確立/変更などのためのSM要求メッセージが共に伝達される場合、端末は、次のような情報を登録要求メッセージ(又は、UL NASメッセージと呼ばれることもある)に含むことがある。
[登録要求メッセージ]
-SMメッセージコンテナ:PDUセッション確立要求(DNN、S-NSSAI(1))
-SMルーティング情報:S-NSSAI(2)及び/又はDNN
-要求されたNSSAI:S-NSSAI(3)のセット
ここで、SM関連項目に含まれるS-NSSAI((1)及び(2))は、PDUセッションが要求するS-NSSAIであり、要求されたNSSAIに含まれるS-NSSAI(3)は、登録要求時に考慮すべきS-NSSAIである。すなわち、SMに含まれるS-NSSAI((1)及び(2))は、要求されたNSSAIのサブセットであり得る。S-NSSAI((1)及び(2))は、それぞれ単一パラメータとして定義され、同一の値を有することができ、要求されたNSSAIに含まれる可能性がある。
AMFは、SMF選択機能により適切なSMFを選択するとき、DNN、S-NSSAIなどの情報を考慮することができ、この情報は、端末が、AMFが解読/認識可能な部分に表示してAMFに提供することができる。
2)問題点1-1.RM/MM拒絶時にピギーバックされたSMメッセージ処理-登録そのものに対する拒絶の場合
登録手続上、AMFは、様々な理由で端末の登録要求を拒絶することができる。この場合、AMFは、登録要求に対する拒絶メッセージ(すなわち、登録拒絶)を端末に送信することができる。
しかしながら、従来のEPCなどにおいては、SMとMMを1つのエンティティであるMMEで管理/処理していたのとは異なり、5GCにおいては互いに分離されたSMFとAMFにおいてそれぞれ管理/処理することと定義されたため、端末は、MMを管理/処理するAMFから拒絶メッセージを受信しても、登録要求時に送信していたSMメッセージに対して承認/拒絶しているか否かは分からない。すなわち、端末の登録要求は、AMFを経てSMFに送信されるが、AMFにおいて登録要求の拒絶が決定される場合は、当該登録要求に含まれていたSMメッセージが応答として処理可能なSMFにまで伝達されないようになる。その結果、端末は、SMメッセージに対する応答を受信できなくなるという問題が発生する。
3)問題点1-2.RM/MM承認されたが、特定サービス拒絶時の処理-登録は許容したが、特定のセッションと関連したサービスに対する拒絶の場合
ネットワークスライシングを使用する端末とネットワークは、登録過程でサービス(又は、スライス)を要求し、承認する手続を経ることになる。ネットワークは、RM要求(登録要求)により端末から要求されたサービス/スライス情報、すなわち、要求されたNSSAIに含まれたS-NSSAIを見て許容可能なサービス/スライス情報に対応するS-NSSAIを承認メッセージに含めるべきである。このとき、許容/承認可能なサービス/スライス情報に対応するS-NSSAIは、許容された(Allowed)NSSAI又は承認された(Accepted)NSSAIと称することができる。
このようにネットワークは、端末が要求したサービス/スライスのうち一部のみを許容/承認するか、または一部のみを拒絶することができる。このとき、サービス/スライスに対するPDUセッション要求が共にピギーバックされた場合、ネットワークは、端末の登録要求は処理できるが、PDUセッション生成が要求されたサービス/スライスを拒絶しなければならない場合、当該サービス/スライスに対応するSM要求を拒否しなければならない。しかしながら、端末のアクセス段階(すなわち、要求されたNSSAIに含まれたS-NSSAIを見て許容/承認可能なサービス/スライスであるか否かを把握する段階)で該当サービス/スライスが拒絶された場合、AMFは、このサービス/スライスに対するSM要求をSMFに伝達できないか、又は伝達しないことがある。この場合も、端末は、MM/RM要求に対する応答は受信可能であるが、共にピギーバックされたSM要求に対する応答は受信できない。
4)問題点2.SMメッセージ伝達のとき、MM/RMレイヤ問題による送信失敗時の処理
5GS又は5GCの構造上、SM NASメッセージを伝達するためには必ずAMFを経なければならず、AMFが解析/認識可能な部分にフォワーディング/ルーティングのための情報などが追加されなければならない。従って、SM NASメッセージは、従来技術(EPS、UMTS)のように下位レイヤ(RRC)に伝達される前に追加的なメッセージ処理が必要である。もしこのメッセージ処理を行うレイヤをMM又はRMレイヤとする場合、次のような問題が発生する可能性がある。
端末のSM NASレイヤ又はサブレイヤにおいて新しいセッションの生成又は既存セッションに対する管理/解除などのためにSM NASメッセージを生成することができる。端末のMM NASレイヤは、このSM NASメッセージに追加的な情報(例えば、PDUセッションID、DNN及び/又はS-NSSAIなどの情報)を記載/追加してSM NASメッセージをカプセル化(encapsulation)する。このとき、カプセル化されたSM NASメッセージは、SMメッセージの拡張された形態であり得、又はMM NAS伝達(Transport)などのMM/RMメッセージであり得る。
5)問題点2-1.無線又はN2区間での問題発生のとき
もし、MM/RMメッセージがAMFに伝達する過程で、下位区間(例えば、RRC又はRRC下位レイヤを含む無線AS区間やRANとAMF間のN2区間)においてある問題により送信が失敗又は拒絶される場合、端末は、NASレイヤにおける拒絶以前に下位レイヤから送信失敗の指示を受けることになる。問題は、このような下位レイヤ送信失敗の指示は、普通MM/RMレイヤ又は最終的にNASメッセージをカプセル化したレイヤまでのみ伝達されるため、SM NASメッセージを生成したSMレイヤはこれを認知することができない。
6)問題点2-2.AMFにおいて拒絶する場合
このようなMM/RMメッセージ又はカプセル化されたNASメッセージがAMFに伝達されたが、RM、アクセス又はAMF面での問題によりSM NASメッセージがSMFにフォワーディングされずに拒絶される可能性がある。このとき、AMFは、端末のMM/RMレイヤ、又はSMメッセージのカプセル化を行ったレイヤに、この拒絶メッセージを送信する。しかしながら、AMFは、SM拒絶メッセージを生成することができないので、端末のSMレイヤはSM NASメッセージを送信したにもかかわらず、これに対する応答は受けることができない。
以下では、上述の問題点を解決するための様々な方法を提案する。
<発明提案1.UEにおけるMM-SMレイヤ間の相互作用>
発明提案1では、端末内の様々なレイヤ又はサブレイヤ(例えば、MM、RM、SM、CM、RRCなど)間の相互作用により、前述した問題点を解決しようとする。
これについて説明する前に、本明細書でMMレイヤとは、全般的な移動性管理及びアクセスを担当するレイヤをいい、5GSにおけるRMレイヤに該当することがある。すなわち、本明細書において、MMレイヤに関する説明/実施形態はRMレイヤに対しても同一/類似に適用されることができる。SM、MMレイヤなどは、NASレイヤのサブレイヤであり得、本明細書においてSM(サブ)レイヤ、SM NAS(サブ)レイヤ及び5GSM(サブ)レイヤが同一の意味で用いられることができ、MM(サブ)レイヤ、MM NAS(サブ)レイヤ及び5GMM(サブ)レイヤが同一の意味で用いられることができる。また、端末とAMF間で送受信されるメッセージ(例えば、MMメッセージ)は、説明の便宜のために「UL/DL NASメッセージ」と通称されることができる。
図19は、本発明に適用できる端末の制御プレーンプロトコルスタックを例示する。
図19を参照すると、SMレイヤは、従来とは異なって、MMレイヤの上位レイヤに位置することができる。従って、端末は、(端末内で)SMレイヤが生成した(5G)SMメッセージを下位レイヤ(Lower Layer)であるMMレイヤに伝達することができる。このとき、端末のSMレイヤにおいては、該当のメッセージが送られたSM手順によってNASタイマーを開始することができる。普通、各SM手順別に異なる特性と長さのタイマーが定められており、同時に複数のSM手順が行われ、様々なセッションに対して同一のSM手順が行われても、各セッション別に別個のタイマーが割り当てられることができる。例えば、PDUセッション#1と#2に対するPDUセッション確立手順が同時に並列的(parallel)/独立的に行われる場合、タイマー(例えば、T35xx)は各セッション別に又は別途に定義された異なる単位別に割り当て/区分/開始されることができる。本タイマーは、当該NAS手順においてメッセージ応答待機時間として定義/設定され、もし待機時間内に応答を受けることができなくてタイマーが満了(expire)された場合、端末は、既に設定された回数だけ該当のメッセージを再送信(retransmission)することができる。万が一、既に設定された回数の再送信も失敗すると、端末は、当該手順を失敗とみなし、後続動作(例えば、PDUセッション確立/変更手順中止)を行うことができる。後続動作は、EPS及びEPCのNASと類似に適用されることと仮定されることができ、TS 24.301及びTS 24.008に詳説されている。
MM NASレイヤは、追加的な情報を含む(5G)MMメッセージに上位レイヤから受信したSMメッセージをピギーバックして下位レイヤに送信することができる。すなわち、(5G)SMメッセージは、特定(5G)MM送信メッセージにピギーバックされ、このために、(5G)SMメッセージは(5G)MM送信メッセージの情報要素(information element)として送信されることができる。この場合、端末、AMF及びSMFは、(5G)MM手順と(5G)SM手順を並列的/独立的に行うことができる。従って、(5G)MM手順が成功するか否かは、ピギーバックされた(5G)SM手順の成功可否と関係ない。
このとき、MMレイヤもMM手順管理のためのMM NASタイマーを開始/使用することができる。該当タイマーの目的も前述したSM NASタイマーと同一であり、満了時の後続動作は、各手順別に定義されることができる。後続動作は、EPS及びEPCのNASと類似に適用されると仮定されることができ、TS 24.301及びTS 24.008に詳説されている。
下位レイヤに伝達されたMMメッセージは、無線レイヤを介して5G RANを経てAMFに送信されることができる。メッセージを受信したAMFのMMレイヤは、MMメッセージに含まれたSM NASフォワーディング/ルーティング情報に基づいて適切なSMFを選択して当該MM NASメッセージをフォワーディング/ルーティングするか、又は既に選択されたSMFに該当MM NASメッセージをフォワーディング/ルーティングすることができる。しかしながら、AMFは、AMF上の問題、そして/またはMM NASレイヤでの問題により、MMメッセージ自体を拒絶することがある。そして/または、AMFは、SMレイヤと関連した理由により、SMメッセージを処理するのに問題が発生した場合(例えば、ルーティング不可、サービングSMFが見つからないことなど)MMメッセージを拒絶することもある。
この場合、AMFは、拒絶理由(すなわち、MM(拒絶)理由値/コード)が明示された/含まれたMM拒絶メッセージを端末に伝達することができる。より詳細には、拒絶理由がAMF及びMMレイヤの問題である場合、AMFは、その理由を示す/明示する理由コードを端末に送信することができ、拒絶理由がSMメッセージ処理と関連した問題である場合、AMFは、その理由を示す/明示する理由コードを端末に送信することができる。例えば、理由値/コードは、次のように定義されることができる。
#XX.SM message handling failure
#YY.No valid SMF available
このような理由値/コードは、1)SMFの問題によりAMFでの処理が不可能である場合(例えば、#YY)、2)SMメッセージを処理しなければならない状況やAMFに十分な情報がないかAMFの問題によりその処理が不可能である場合(例えば、#XX)に使用されることができる。しかしながら、これに限定されることではなく、理由値/コードは拒絶理由を明示/指示できるように多様な実施形態として定義/実現されることができる。
端末(特に、端末のMM NASレイヤ)は、(MM)拒絶メッセージを受信すると、まず、拒絶されたMMメッセージに対応するMM手順に対して動作中であるNASタイマーを停止する。また、端末(特に、端末のMM NASレイヤ)は、AMFから受信した(MM)拒絶メッセージに含まれた理由値/コードを確認して、理由値/コードによる処置(例えば、PDUセッション確立/変更手順中止)を取ることができる。端末(特に、端末のMM NASレイヤ)は、理由がAMFと関連したことを指示する場合、それによる動作(例えば、PDUセッション確立/変更手順中止)を取ることができ、これに加えて、上位レイヤであるSMレイヤにMM手順が失敗/拒絶されたという拒絶情報/指示(すなわち、SMメッセージがルーティング/伝達されることはないという情報/指示)を伝達することができる。
このような拒絶情報/指示は、レイヤ間(inter-layer)指示形態、すなわち、別途のメッセージタイプと定義されずに情報/指示そのものの形態でレイヤ間に伝達されることができる。このような拒絶情報/指示は、失敗/拒絶理由がMM関連の理由である場合、MM失敗/拒絶情報と失敗/拒絶理由、失敗/拒絶理由がSM関連の理由である場合、これに対するSM失敗/拒絶情報(例えば、SMメッセージルーティング失敗/拒絶情報及び失敗/拒絶理由)を含むことができ、以外に、その他の失敗/拒絶関連ハンドリングのための情報(例えば、バックオフタイマー)などを追加で含むことができる。ここで、拒絶情報/指示に含まれることのできるそれぞれの情報/指示項目は、その原因と実施形態の実現によって選択的に拒絶情報/指示に含まれることができる。
そして/または、端末のMMレイヤは、SMレイヤに情報を伝達する必要があると判断した場合、自体的にpseudo-SMメッセージを生成して上位レイヤに伝達することができる。このようなpseudo-SMメッセージは、SMレイヤで要求したSM(要求)メッセージに対する拒絶メッセージの形態で送信されることができ、MMレイヤが(AMFから)受信した理由にマップされるSM理由を含んで上位レイヤに伝達されることができる。例えば、受信されたMM理由が一時的(temporary)AMF失敗/拒絶(混雑による)などである場合、端末(特に、端末のMM NASレイヤ)は、混雑などの理由を指示するSM理由及び/又はMMレイヤで受信したMMバックオフタイマー値と類似したタイマー値をpseudo-SMメッセージに含めることができる。
端末のSMレイヤは、下位レイヤから受信した(pseudo-)SM拒絶メッセージによる後続動作を行うことができる。SMレイヤは、定められたタイマー動作によって要求に対する応答(特に、拒絶)を受信したので、関連SM NASタイマーを中止し、定義された動作を行うことができる。ただ、これは、端末のMMレイヤとSMレイヤが同一の保安コンテキスト(Security Context)を使用している場合に限定される。
下位レイヤであるMMレイヤから拒絶情報/指示を受信したSMレイヤは、拒絶/失敗された(NAS)手順に対するSM NASタイマー(例えば、T3580)を停止し、それによる動作を行うことができる。
もし、AMFからMMレイヤが受信した拒絶理由がMMと関連している場合(すなわち、MM理由である)、MMレイヤは、SMレイヤに拒絶情報/指示伝達のとき、MMレイヤでの問題が一時的(temporary)であるか又は永久的(permanent)であるかを知らせることができる。もし、AMFからMMレイヤが受信した拒絶理由がSMと関連している場合(すなわち、SM理由である場合)、端末のMMレイヤは、SMレイヤに拒絶情報/指示伝達のとき、具体的なSM拒絶理由を知らせることができる。すなわち、MMレイヤは、MMレイヤの拒絶(すなわち、SMメッセージのルーティング/伝達不可)がAMFのSM関連処理不可/失敗/拒絶のためであること(すなわち、具体的な理由)を知らせることができる。
もし、拒絶/失敗の理由が永久的である場合、端末のSMレイヤは、該当SMメッセージを要求したセッション又はDNなどに対する解除手順(release procedure)を行うことができる。そして/または、端末のSMレイヤは、該当セッション又はDNなどに対する追加的な手順を行わないために、禁止リスト(forbidden list)に該当セッション又はDNを含めて管理することができる。もし、該当セッションに対するサービスが必ず必要である場合、端末のSMレイヤは、MMレイヤに登録取消(deregistration)を要求して新しいPLMNを探すための手順をトリガーすることができる。
<発明提案1-1.SM又は特定サービス拒絶を有するMM承認>
問題点1-2で提示したシナリオのようにネットワークスライシングを使用する場合、MM手順は承認されても、当該MM手順を介して要求された細部サービス/スライスは拒絶されることができる。万が一、PDUセッションに対した生成要求がピギーバックされる場合、当該PDUセッションが要求するサービスは、S-NSSAIの形態でSM要求に含まれることができ、MM要求メッセージに含まれる要求された(requested)NSSAIのリストにも含まれることができる。
発明提案1に基づいて、端末がSMメッセージをピギーバックした登録又はMM要求/メッセージをネットワークに送り、ネットワークが登録又はMM要求/メッセージに対しては承認するが、当該要求/メッセージ内で個別的に要求されたサービスを拒絶する場合を仮定して見ることができる。このとき、拒絶されるサービスがピギーバックされたSMメッセージを介するSM要求のサービスである場合、AMFは、次のように動作することができる。
AMFは、MM要求/メッセージに含まれた要求された(requested)NSSAIに対する確認(verification)及び承認(authorization)を行って端末に対して許容された/承認されたNSSAI(Allowed NSSAI/Accepted NSSAI)を決定することができる。もし、MM要求/メッセージにSM要求/メッセージとこれに対応するS-NSSAIが明示されている場合、AMFは、SMメッセージをSMFにフォワーディングする前に、まずNSSAIの確認手順を行って該当S-NSSAIのサービスが端末に許容されるかを確認しなければならない。万が一、確認の対象S-NSSAIが許容された/承認されたNSSAIに含まれていない場合、AMFは、確認の対象S-NSSAIに対応するSMメッセージを廃棄(discard)し、MM要求/メッセージに対するMM承認メッセージを端末に送信することができる。
MM承認メッセージには許容された/承認された(S-)NSSAI情報、拒絶された(S-)NSSAI情報及び/又は拒絶理由が含まれることができる。また、MM承認メッセージには(S-)NSSAIに対する拒絶が一時的であるか又は永久的であるかに関する情報及び/又はより詳細な拒絶理由が含まれることもできる。追加的に、AMFは、混雑(congestion)などの一時的な理由で(S-)NSSAIを拒絶する場合は、バックオフタイマー値をMM承認メッセージに含めて送信することもできる。
SM要求/メッセージがピギーバックされたMM要求/メッセージを受信した場合、AMFは、(MM要求/メッセージに対するMM承認メッセージ内の)SM関連情報に該当SM要求/メッセージを介して要求されたS-NSSAIが拒絶されたことを指示する情報を含むことができる。これは、事前に定義されたビット/フラグ指示やSM理由の形態又は次のようなMM理由の形態で含まれることができる。このときのMM理由値は、特別ケースでMM要求/メッセージに対する拒絶ではないピギーバックされたSM要求/メッセージに対する拒絶理由を示す/意味することができる。理由の構成例は、次のような実施形態で構成される。
#XX.ピギーバックされたSMメッセージが拒絶された(Piggybacked SM message rejected)。
#YY.ピギーバックされたSMメッセージに対するS-NSSAIは許容されない(S-NSSAI for Piggybacked SM message not allowed)。
端末がAMFからMM承認応答を受信した場合、発明提案1で提案した方式と類似に処理することができる。MMレイヤは、AMFから受信した情報に基づいてSMレイヤに拒絶を知らせることができ、このとき、拒絶は発明提案1で提案した通り、指示/情報形態又はpseudo-SMメッセージ形態で伝達されることができる。ただ、この場合、MM手順は成功したので、SMレイヤに伝達される情報はSM失敗/拒絶に対する情報に限定されることができる。SMレイヤは、下位レイヤからSM失敗/拒絶に対する情報を受信した場合、タイマー(例えば、T3580)を中止し、受信した情報によって予め定義された追加/後続動作を行うことになる。
<発明提案1-2.SMレイヤ、MMレイヤ及びASレイヤ間の相互作用>
もし、MMメッセージの送信過程でASレイヤ/区間及び/又はN2レイヤ/区間の問題により、MM要求メッセージがAMFに到達できない場合が発生する可能性がある。これは、無線リンク送信/ルーティング失敗、ASレイヤ/区間の特定理由による送信/ルーティング失敗及び/又はN2レイヤ/区間の特定理由による送信/ルーティング失敗などが原因であり得る。このような失敗を認知した場合、ASレイヤ/区間は、これを上位レイヤに知らせることができる。
MMレイヤは、下位レイヤ(例えば、ASレイヤ/区間)から受信した失敗関連指示(下位レイヤ指示)/情報による動作を行うことができる。もし、MMメッセージにSMメッセージがピギーバックされて送信された場合であると、MMレイヤは、SMレイヤに送信/ルーティング失敗指示/情報を伝達することができる。失敗指示/情報の伝達方式は、発明提案1で提案した方式が使用されるが、このときに伝達される失敗の理由は、発明提案1と差別化される。例えば、失敗理由は、下位レイヤ(送信/ルーティング)失敗などを示す指示/情報としてSMレイヤに伝達されるか、#XX.下位レイヤ(送信/ルーティング)失敗などを示す理由値/コードとしてpseudo-SMメッセージを介してSMレイヤに伝達されることができる。
<発明提案1-3.SMレイヤとNASサブレイヤ間の相互作用>
図20は、本発明の一実施形態による端末内の制御プレーンプロトコルスタックを例示する。
図20において新しく定義される/提案されるNASサブレイヤ(sublayer)は、MMとSMを両方ともサポートできるサブレイヤであって、Core-UE間の信頼性のあるNASメッセージを担当することができる。
このような発明提案1-3のプロトコルスタックの適用のとき、前述の発明提案1、1-1及び1-2で提案された動作中のMMレイヤとSMレイヤ間の相互作用がNASサブレイヤに適用されることができる。すなわち、上記で提案されたMMレイヤとSMレイヤ間の相互作用は、NASサブレイヤにより制御/実行されることができ、MMレイヤが担当していたSMレイヤへの情報伝達は、NASサブレイヤにより行われるという点のみが異なる(すなわち、MMレイヤからNASサブレイヤを経てSMレイヤに情報伝達)。従って、NASサブレイヤによりSMレイヤに伝達される情報及び伝達方式は、上記で提案された実施形態と類似している。
<発明提案2.SM手順のAMFハンドリング/制御>
発明提案2では、AMFのSM手順ハンドリング/制御により前述した問題点を解決しようとする。
これについて説明する前に、本明細書でMMレイヤとは、全般的な移動性管理及びアクセスを担当するレイヤをいい、5GSにおけるRMレイヤに該当することができる。すなわち、本明細書においてMMレイヤに関する説明/実施形態は、RMレイヤに対しても同一/類似に適用されることができる。SM、MMレイヤなどはNASレイヤのサブレイヤであり得、本明細書でSM(サブ)レイヤ、SM NAS(サブ)レイヤ及び5GSM(サブ)レイヤが同一の意味で用いられることができ、MM(サブ)レイヤ、MM NAS(サブ)レイヤ及び5GMM(サブ)レイヤが同一の意味で用いられることができる。また、端末とAMF間で送受信されるメッセージ(例えば、MMメッセージ)は、説明の便宜のために「UL/DL NASメッセージ」と通称されることができる。
現在AMFは、SMメッセージを認識することができず(transparent to AMF)、SMメッセージ外部に追加されたSM関連情報(SM related information)に基づいてSMメッセージのフォワーディング/ルーティングのみを決定することができる。従って、AMFは、SMと関連動作を行うのに制限があり、これにより上述の問題点が発生する。
これを解決するために、AMFからSM要求/メッセージをSMFにルーティング/フォワーディングすることができないか、又は要求されたサービス自体が許容されない場合などのエラーハンドリング/処理のための特殊な目的のSMF(以下、「SMF for error」)が別途に新しく定義されることができる。このような「SMF for error」は、正常なセッション管理/手順のための機能が備えられないこともあり、ただSM(要求/メッセージ)拒絶ケース(又は、前述したエラーケースなど)に対処するための動作のみを行うSMFと定義されることもある。そして/または、このような「SMF for error」の動作/機能は「基本(default)SMF」において実現/実行されることもできる。
前述に問題点として指摘した通り、AMFにおいてMM/SM失敗/拒絶されるか、サービスが拒絶される場合などの失敗/拒絶ケースが発生する場合、AMFは、受信したSMメッセージを「SMF for error」に伝達することができる。このような動作は、ネットワーク事業者のポリシー及び/又は設定(configuration)により事前に定義される。AMFは、「SMF for error」にSMメッセージを伝達するとき、N11メッセージを介して問題状況(すなわち、SMメッセージのルーティング/フォワーディング失敗状況)に関する情報及び/又は失敗/拒絶理由を追加に伝達することができる。
「SMF for error」は、AMFから受信した情報及び/又はSMメッセージに含まれた情報に基づいてSM拒絶メッセージを生成してAMFに伝達する。AMFは、MM拒絶/承認時にMM拒絶/承認メッセージに前記SM拒絶メッセージをピギーバックして送信することができる。この場合、端末のMMレイヤ及びSMレイヤは、それぞれネットワーク応答(すなわち、MM拒絶/承認メッセージ)による追加の動作/手順を行うことができる。このとき、追加動作/手順は、TS 23.502に記述された内容に従い、これによる細部NASレイヤ動作は、EPS及びEPCのNASと類似していると仮定され、これは、TS 24.301及びTS 24.008に詳述されている。
<発明提案2-1.AMF内のSMサブレイヤ>
図21は、本発明の一実施形態による端末内の制御プレーンプロトコルスタックを例示する。
図21を参照すると、発明提案2で提案された「SMF for error」の機能は、別途に定義されたSMFではないAMFのサブレイヤとしても実現されることができる。この場合、AMFは、別途のSMFと相互作用なしに内部に実現されたSMサブレイヤを利用してエラー処理/ハンドリングが可能である。このようなSMサブレイヤの機能/動作は、発明提案2で前述した「SMF for error」と同一であり得る。
一方、CN側において特定理由でPDUセッションをローカル解除(local release)(暗示的)することができ、AMFは、ローカル解除されたPDUセッションのコンテキストを削除することができる。このとき、端末がCM-IDLE状態である場合、当該PDUセッションに対して明示的な解除メッセージを受けなかった結果、当該PDUセッションに対するコンテキストを維持することができる。以後、端末は、当該PDUセッションにサービスを受けるために(例えば、MOデータが発生した場合)、当該PDUセッションIDを含めた/利用した下記のようなMM手順を行うことができる。
-登録アップデート(PDUセッション活性化)
-サービス要求(PDUセッション活性化)
しかしながら、既に当該PDUセッションはCNにおいてローカル解除された状態であり、AMFには該当PDUセッションに対するサービングSMF情報がない。すなわち、端末が、既に解除されたPDUセッションに対したMM手順を不要に実行/開始するという問題点が発生する。このような問題点を解決するための方法の1つとして、端末とAMF間のPDUセッション状態交換によりPDUセッションのローカル解除が行われたか否かを分かるようにする方法が提案される。しかしながら、このときも、依然として端末はPDUセッションローカル解除の理由が分からないため、再び解除されたPDUセッションに対するMM手順を実行/開始するという問題が発生する可能性がある。例えば、特定のSMF問題による解除、ユーザの加入情報変更(UDM内)及び/又はAMFでの加入情報変更などを理由にしてPDUセッションがローカル解除されることができるが、端末は、解除の理由が分からないため、再び当該PDUセッションの確立を要求することがある。また、LADN(Local Area Data Network)、移動性制限などの理由によりPDUセッションが解除される場合(例えば、LADN領域離脱、非-許容された領域への進入など)、AMFはこれを知ってPDUセッション状態同期を合わせることがあるが、これを端末に伝達することができないという問題が存在する(SM/MM分離)。
従って、以下では、図22を参照してこのような問題を解決するための方法を提案する。
図22は、PDUセッション同期化が失敗した場合の発明提案2適用実施形態を例示したフローチャートである。
1.まず、端末とSMF1間にPDUセッションXが確立される。
2a.次に、端末はCM-IDLE状態に進入する。
2b.次に、PDUセッションXが端末に対する明示的/暗示的シグナリングなしに解除される(ローカル解除)。
3a.一般的なPDUセッションローカル解除ではない追加動作が必要なPDUセッションローカル解除の場合、SMF1は、解除のとき、解除理由をN11メッセージを介してAMFに伝達することができる。特に、N11メッセージにはローカル解除されたPDUセッションID、ローカル解除指示(indication; ind)及び/又は解除理由が含まれる。
3b.もし、AMFが発明提案2で提案された「SMF2(SMF for error)」と接続されている場合(又は、発明提案2-1で提案されたSMFサブレイヤが実現された場合)、3aでSMF1から受信した情報をSMF2(又は、SMFサブレイヤ)に伝達する。すなわち、SMF1から受信された情報は、AMFを介してN11-N11メッセージ伝達形態でSMF2に伝達される。この場合、SMF1は、ターゲットSMF(すなわち、SMF2)アドレス又はIDをAMFに明示/指示する。
3c.もし、SMF間にインターフェースが存在する場合、解除理由及びローカル解除されたPDUセッションID情報は、コンテキスト伝達形態でSMF1からSMF2に伝達されることもある。
すなわち、3b及び3cのいずれか1つの段階が実施形態によって選択的に行われることができる。
3d.AMFは、3a段階を介してN11メッセージを受信した場合、現在保存しているPDUセッションに対するサービングSMFマッピングをアップデートする。この場合、AMFは、受信したN11メッセージを介して指示されたPDUセッションIDに対応したサービングAMFであって、SMF2(すなわち、「SMF for error」)を明示して保存/アップデートするか、又は指示されたPDUセッションIDに対応するPDUセッションがローカル解除されたことを明示して保存/アップデートする。
4.端末が既にローカル解除されたPDUセッションに対して活性化を要求した場合、AMFは、場合によって次のように動作する。
もし、端末が要求したPDUセッションにマッピングされたSMFがSMF2(すなわち、SMF for error)であるか、又はローカル解除されていることが記録されている場合:
5.AMFは、SMF2にPDUセッションの活性化要求をN11要求メッセージを介して伝達する。
6-7.SMF2は、既にローカル解除されたPDUセッションに対する活性化拒絶をN11応答メッセージを利用してAMFを介して端末に伝達する。このとき、SMF2は、3b又は3cステップを介して受信した解除理由を共に端末に伝達する。もし、端末のリトライ(retry)を制限する必要がある場合、SMF2は、ローカル解除されたPDUセッションに対するリトライバックオフタイマー地も共に端末に伝達する。
もし、端末が要求したPDUセッションが何の動作もなしにローカル解除された場合:
AMFは、PDUセッション状態フィールドをアップデートして端末にサービス承認又はサービス拒絶メッセージを送る。
<発明提案3.非3GPPアクセスに対する適用可能性(Applicability)>
上述の発明提案1及び2で明示した5G RAN、5G AS、5G RRCなどは、3GPPアクセス、すなわち、NR、5G LTEと5G-RANを基準に説明するために明示されたが、これに限定されることではなく、非3GPPアクセスにも同一/類似に適用可能である。この場合、5G RANの役割は、N3IWFが代わることができ、RRCはNASの下位レイヤ(Lower Layer)に該当することができる。
図23は、本発明の一実施形態による端末のNASメッセージ伝達方法を例示したフローチャートである。本フローチャートには発明提案1で提案された実施形態/説明が同一に適用されることができ、重複される説明は省略する。
まず、端末は、SMメッセージが含まれたUL NASメッセージをAMFに送信することができる(S2310)。このとき、SMメッセージは、PDUセッションと関連した(例えば、PDUセッション確立/変更など)要求を行うためのメッセージであり得る。SMメッセージは、端末内のSMサブレイヤで生成されてSMサブレイヤの下位(lower)レイヤであるMMサブレイヤに伝達されることができ、SMメッセージが含まれたUL NASメッセージは、MMサブレイヤによりAMFに送信されることができる。ここで、SMサブレイヤは、PDUセッション制御のために端末において定義されたサブレイヤに該当し、MMサブレイヤは、前記端末の移動性制御のために端末において定義されたサブレイヤに該当する。UL NASメッセージは、SMメッセージを伝達するSMFの選択に使用されるDNN及び/又はS-NSSAIをさらに含むことができる。また、UL NASメッセージは、前記SMメッセージがPDUセッションの確立を要求するメッセージである場合、確立が要求されたPDUセッションに対するPDUセッションIDをさらに含むことができる。
次に、端末は、AMFからSMメッセージのルーティング不可(unroutable)を指示する指示メッセージを受信することができる(S2320)。このような指示メッセージにはSMメッセージのルーティング不可理由値が追加で含まれていることがある。SMメッセージのルーティング不可を指示する指示情報は、指示メッセージを受信したMMサブレイヤにより生成されて端末のSMサブレイヤに伝達されることができる。このとき、MMサブレイヤは、指示情報とともにSMメッセージのルーティング不可が永久的であるか又は一時的であるに関する情報もSMサブレイヤに伝達することができる。SMメッセージのルーティング不可が永久的である場合、SMサブレイヤは、SMメッセージと関連したPDUセッション及び/又はDNに対する指定解除手順を行うことができる。ひいては、SMサブレイヤは、当該PDUセッション及び/又はDN(特に、当該PDUセッション及び/又はDNに対する識別情報)に対する追加的な手順を行わないために、手順実行禁止リストに含めて管理することができる。もし、当該PDUセッション及び/又はDNと関連したサービスが必須的である場合、SMサブレイヤは、MMレイヤに登録取消を要求し、新しいPLMNを探すための手順をトリガーすることができる。
もし、SMサブレイヤがSMメッセージをMMサブレイヤに伝達する場合、既に設定されたタイマーを開始することができる。タイマー満了(expiry)の前にSMサブレイヤがMMサブレイヤから指示情報を受信した場合、SMサブレイヤは、タイマーを中止し、SMメッセージと関連した手順(例えば、PDUセッション確立/変更手順など)を中断することができる。万が一、タイマーが満了すると、SMサブレイヤは、SMメッセージを既に設定された回数だけMMサブレイヤに再伝達することができ、既に設定された回数の再伝達も失敗した場合、SMメッセージと関連した手順(例えば、PDUセッション確立/変更手順)を中断することができる。
図24は、本発明の一実施形態によるAMFのNASメッセージ伝達方法を例示したフローチャートである。本フローチャートには発明提案2で提案された実施形態/説明が同一に適用されることができ、重複される説明は省略する。
まず、AMFは、PDUセッションに対する要求(例えば、PDUセッション確立/変更など)のためのSMメッセージが含まれたUL(Uplink) NASメッセージを端末から受信することができる(S2410)。このようなUL NASメッセージは、SMメッセージが含まれた/ピギーバックされたMMメッセージに該当する。
次に、AMFは、SMメッセージがSMメッセージの伝達対象である第1SMFへのルーティングが不可であると判断した場合、SMメッセージを既に設定された第2SMFに伝達することができる(S2420)。このとき、AMFは、様々な理由に基づいてSMメッセージのルーティング不可を判断することができ、例えば、SMメッセージを介するPDUセッションに対する要求対象が既にローカル解除されたPDUセッションである場合、SMメッセージの第1SMFへのルーティングが不可であると判断することができる。SMメッセージは、第1N11メッセージにより第2SMFに伝達されることができる。また、SMメッセージと共にSMメッセージのルーティング不可の理由も第1N11メッセージにより第2SMFに伝達される。
次に、AMFは、第2SMFからSMメッセージに対するSM拒絶メッセージを受信することができる(S2430)。ここで、第2SMFは、SMメッセージのルーティング不可を処理するために前記第1SMFと独立的に定義されたSMFであり得る。このような第2SMFは、実施形態によって基本SMF又は別途のSMFではないAMF内のNASサブレイヤとして実現されることもできる。
次に、AMFは、SM拒絶メッセージが含まれたDL NASメッセージを前記端末に送信することができる。
また、本フローチャートに示してはしないが、AMFは、第2SMFからPDUセッション関連要求のリトライバックオフタイマー値を受信することができる。
万が一、PDUセッションがローカル解除(local release)される場合、AMFは、第1SMFから第2N11メッセージを受信することができる。このとき、第2N11メッセージには、前記PDUセッションのID、ローカル解除指示及び/又はローカル解除理由が含まれている。この場合、AMFは、受信した第2N11メッセージに基づいてローカル解除されたPDUセッションに対する状態(例えば、解除状態)情報をアップデートすることができる。PDUセッションのID、前記ローカル解除指示及び/又は前記ローカル解除理由は、AMFから第2SMFに又は第1SMFから第2SMFに伝達されることができる。
上述で提案された発明により、5GS及び5GCにおいてSMレイヤ手順とMMレイヤ手順が独立的に分離されて同時に行われる場合に発生し得る様々なメッセージ送信/ルーティング失敗に備えたNASレイヤ/エンティティ間の相互作用/情報交換が可能になるため、端末及びネットワークのメッセージ送信の信頼性/効率性が向上し、メッセージ送信/ルーティングの失敗によって発生し得る多様な問題が解決される。
本発明が適用できる装置一般
図25は、本発明の一実施形態による通信装置のブロック構成図を例示する。
図25を参照すると、無線通信システムは、ネットワークノード2510と多数の端末(UE)2520を含む。
ネットワークノード2510は、プロセッサ(processor)2511、メモリ(memory)2512、及び通信モジュール(communication module)2513を含む。プロセッサ2511は、上述で提案された機能、過程及び/又は方法を実現する。有線/無線インターフェースプロトコルのレイヤは、プロセッサ2511により実現されることができる。メモリ2512は、プロセッサ2511と接続されて、プロセッサ2511を駆動するための様々な情報を保存する。通信モジュール2513は、プロセッサ2511と接続されて、有/無線信号を送信及び/又は受信する。ネットワークノード2510の一例として、基地局、MME、HSS、SGW、PGW、アプリケーションサーバーなどが該当することができる。特に、ネットワークノード2510が基地局である場合、通信モジュール2513は、無線信号を送/受信するためのRF部(radio frequency unit)を含むことができる。
端末2520は、プロセッサ2521、メモリ2522及び通信モジュール(又は、RF部)2523を含む。プロセッサ2521は、前述された機能、過程及び/又は方法を実現する。無線インターフェースプロトコルのレイヤは、プロセッサ2521により実現されることができる。メモリ2522は、プロセッサ2521と接続されて、プロセッサ2521を駆動するための様々な情報を保存する。通信モジュール2523は、プロセッサ2521と接続されて、無線信号を送信及び/又は受信する。
メモリ2512、2522は、プロセッサ2511、2521の内部又は外部に位置することができ、公知の多様な手段でプロセッサ2511、2521と接続される。また、ネットワークノード2510(基地局である場合)及び/又は端末2520は、1つのアンテナ(single antenna)又は多重アンテナ(multiple antenna)を有することができる。
図26は、本発明の一実施形態による通信装置のブロック構成図を例示する。
特に、図26においては、図25の端末をより詳細に例示している。
図26を参照すると、端末は、プロセッサ(又は、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)2610、RFモジュール(RF module)(又は、RFユニット)2635、パワー管理モジュール(power management module)2605、アンテナ(antenna)2640、バッテリ(battery)2655、ディスプレイ(display)2615、キーパッド(keypad)2620、メモリ(memory)2630、SIMカード(SIM(Subscriber Identification Module) card)2625(この構成は選択的である)、スピーカ(speaker)2645、及びマイクロホン(microphone)2650を含んで構成される。端末はまた、単一のアンテナ又は多重のアンテナを含むことができる。
プロセッサ2610は、上述で提案された機能、過程及び/又は方法を実現する。無線インターフェースプロトコルのレイヤは、プロセッサ2610により実現されることができる。
メモリ2630は、プロセッサ2610と接続され、プロセッサ2610の動作に関する情報を保存する。メモリ2630は、プロセッサ2610の内部又は外部に位置することができ、公知の多様な手段でプロセッサ2610と接続されることができる。
ユーザは、例えば、キーパッド2620のボタンを押すか(又は、タッチするか)、又はマイクロホン2650を利用した音声駆動(voice activation)により電話番号などのコマンド情報を入力する。プロセッサ2610は、このようなコマンド情報を受信し、電話番号で電話をかけるなど、適切な機能を果たすように処理する。駆動上のデータ(operational data)は、SIMカード2625又はメモリ2630から抽出することができる。また、プロセッサ2610は、ユーザの認知及び便宜のために、コマンド情報又は駆動情報をディスプレイ2615上に表示することができる。
RFモジュール2635は、プロセッサ2610に接続されて、RF信号を送信及び/又は受信する。プロセッサ2610は、通信を開始するために、例えば、音声通信データを構成する無線信号を送信するようにコマンド情報をRFモジュール2635に伝達する。RFモジュール2635は、無線信号を受信及び送信するために受信機(receiver)及び送信機(transmitter)で構成される。アンテナ2640は、無線信号を送信及び受信する機能を果たす。無線信号を受信するとき、RFモジュール2635は、プロセッサ2610により処理するために信号を伝達し、基底帯域に信号を変換することができる。処理された信号は、スピーカ2645を介して出力される可聴又は可読情報に変換されることができる。
以上で説明された実施形態は本発明の構成要素と特徴が所定の形態に結合されたものである。各構成要素または特徴は別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮されなければならない。各構成要素または特徴は他の構成要素や特徴と結合されない形態に実施できる。また、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施形態を構成することも可能である。本発明の実施形態で説明される動作の順序は変更できる。ある実施形態の一部の構成や特徴は他の実施形態に含まれることができ、または他の実施形態の対応する構成または特徴と取替できる。特許請求範囲で明示的な引用関係がない請求項を結合して実施形態を構成するか、または出願後の補正により新たな請求項に含めることができることは自明である。
本発明に従う実施形態は、多様な手段、例えば、ハードウェア、ファームウエア(firmware)、ソフトウェア、またはそれらの結合などにより実現できる。ハードウェアによる実現の場合、本発明の一実施形態は1つまたはその以上のASICs(application specific integrated circuits)、DSPs(digital signal processors)、DSPDs(digital signal processing devices)、PLDs(programmable logic devices)、FPGAs(field programmable gate arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどにより実現できる。
ファームウエアやソフトウェアによる実現の場合、本発明の一実施形態は以上で説明された機能または動作を行うモジュール、手続、関数などの形態に実現できる。ソフトウェアコードはメモリに格納されてプロセッサにより駆動できる。前記メモリは前記プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知された多様な手段により前記プロセッサとデータをやり取りすることができる。
本明細書で「A及び/又はB」は、A及び/又はBのうち少なくとも1つを意味することができる
本発明は本発明の必須的な特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化できることは通常の技術者に自明である。したがって、前述した詳細な説明は全ての面で制限的に解析されてはならず、例示的なものとして考慮されなければならない。本発明の範囲は添付した請求項の合理的な解析により決定されなければならず、本発明の等価的な範囲内での全ての変更は本発明の範囲に含まれる。