JP6958797B2 - C型肝炎ウイルス阻害剤およびその使用 - Google Patents

C型肝炎ウイルス阻害剤およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は、化学医薬分野に属し、具体的には、本発明はC型肝炎ウイルス阻害剤およびそ
の使用に関する。
C型肝炎ウイルス(HCV)は主要なヒト病原体であり、HCV感染者は、世界で約2億人存在する
と推定されている。慢性HCVの感染者は、肝硬変および肝細胞がんを含む重篤な進行性肝
疾患に至ることがある。したがって、慢性HCV感染は、患者が肝疾患により死亡する主な
要因の一つである。健康・家族計画委員会によって発表されたデータによると、過去10年
間で中国のC型肝炎ウイルス(HCV)感染の報告症例数は年々増加傾向にあり、全体的な傾向
は依然として楽観的ではない。
HCVはプラス鎖RNAウイルスであり、ゲノムは約9600個のヌクレオチドからなり、1つの両
端の非翻訳領域であるリボソーム内部侵入部位(IRES)および1つのオープンリー
ディングフレーム(ORF)を含む。HCVゲノムは10個の遺伝子を含み、発現して10個の構造タ
ンパク質(コアタンパク質、エンベロープタンパク質E1およびE2、イオンチャネルタンパ
ク質P7)および非構造タンパク質(NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5A、NS5B)が形成される。NS5
AはHCV非構造5Aタンパク質であり、その機能が明らかでなないが、ウイルスのライフサイ
クルに必要なものであり、ウイルス複製がその阻害に非常に敏感であり(インビトロでの
抗ウイルス活性が強い)ことが知られており、ウイルス複製複合体の形成およびウイルス
と宿主とのインタラクションに関係があると考えられている。
現在、C型肝炎の標準治療法は、インターフェロンαと広域抗ウイルス薬であるリバビリ
ンとの併用である。単剤療法の場合、PEG化インターフェロンαは、未修飾インターフェ
ロンαよりも優れている。最新の臨床試験結果から、PEG化インターフェロンαとリバビ
リンとの併用は、従来のインターフェロンαとリバビリンとの併用に比べて効果が顕著に
向上することが明らかになるが、一部の慢性HCV感染者に有効ではなく、且つ、多くの患
者には副作用を伴うため、長時間の治療に適していない。
そこで、慢性HCV感染の治療に有効な新物は求められている。
本発明は、HCV阻害剤として用いられる化合物を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、式(I)で表される化合物またはその光学異性体、薬学的に許容さ
れる塩、水和物若しくは溶媒和物を提供する。



Figure 0006958797
式中、

AおよびA'はそれぞれ独立して
Figure 0006958797
または
Figure 0006958797
である。ここで、R2aおよびR2bは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、
アミノ基、シアノ基、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC1-C6ア
ルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルアミノ基からなる群より選択される。前
記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数の置換基を有
することを言う。或いは、R2aとR2bが環化してC3-C8シクロアルキル基または3-8員複素環
基を形成する。
R1、R4およびR6は、それぞれ独立してハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、
シアノ基、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC3-C8シクロアルキ
ル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルアミノ
基、置換または非置換のC1-C6カルボキシル基、置換または非置換のC1-C6エステル基、置
換または非置換のC2-C6アルカノイル基、置換または非置換のC2-C6アルカノアミド基から
なる群より選択される。前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化ア
ルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1
つまたは複数の置換基を有することを言う。
nは0、1、2、3、4または5である。
mは0、1、2または3である。
Pは0、1、2または3である。
R2およびR2'は、それぞれ独立してH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、
置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換また
は非置換のC1-C6アルキルアミノ基からなる群より選択される。前記置換とは、ハロゲン
、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基
、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数の置換基を有することを言う。
R3およびR3'は、それぞれ独立してH、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または
非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルアミノ基からなる群より
選択される。前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、
ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複
数の置換基を有することを言う。
R5は、H、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、置換または非置換のC1-C6ア
ルキル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルア
ミノ基からなる群より選択される。前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハ
ロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選
択される1つまたは複数の置換基を有することを言う。
他の好適例において、nは2、3、4または5であり、且つ少なくとも2つのR1はフッ素である

他の好適例において、R2aおよびR2bは、それぞれ独立して水素、フッ素、塩素、臭素、ヨ
ウ素からなる群より選択される。或いはR2aおよびR2bは結合した炭素原子と環化してC3-C
8シクロアルキル基を形成する。並びに/或いは各R1は、それぞれ独立してフッ素、塩素、
臭素、ヨウ素からなる群より選択される。並びに/或いは各R4は、それぞれ独立してフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択される。並びに/或いは各R6は、それぞれ独
立してフッ素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択される。並びに/或いはR2和R2'は
、それぞれ独立して置換または非置換のC1-C6アルキル基からなる群より選択される。前
記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数の置換基を有
することを言う。並びに/或いはR3和R3'は、それぞれ独立して置換または非置換のC1-C6
アルキル基、からなる群より選択される。前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C
1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群
より選択される1つまたは複数の置換基を有することを言う。並びに/或いはR5は、フッ素
、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択される。
他の好適例において、前記化合物は、式I-aで表される化合物または式I-bで表される化合
物である。
Figure 0006958797
I-a
Figure 0006958797
I-b

各中、A、A'、R1、n、R2、R2'、R3およびR3'は前記と同義である。
他の好適例において、前記式I化合物は式I-aで表される化合物である。
他の好適例において、各R1は、F、H、C1-C3アルキル基からなる群より選択される。
他の好適例において、各R1はFである。
他の好適例において、R2およびR2'は、それぞれ独立してエチル基、n-プロピル基、イソ
プロピル基からなる群より選択される。
他の好適例において、R3和R3'は、それぞれ独立してメチル基である。
他の好適例において、前記式I化合物は、以下の化合物からなる群より選択される。



Figure 0006958797
Figure 0006958797
本発明の第2態様は、医薬組成物を提供する。前記医薬組成物は、治療有効量の本発明の
第1態様に記載の化合物、またはその光学異性体、薬学的に許容される塩、水和物若しく
は溶媒和物と、薬学的に許容される補助剤、希釈剤または担体とを含む。
他の好適例において、前記医薬組成物は、少なくとも1種のHCV阻害剤をさらに含む。前記
HCV阻害剤は、HCV複製過程および/またはHCVタンパク質の機能を阻害する。
他の好適例において、前記HCV阻害剤は、ソホスブビル(Sofosbuvir)、PA2020、PA2029、
パリタプレビル(Paritaprevir)およびアスナプレビル(Asunaprevir)等からなる群より選
択される。
他の好適例において、前記HCVの複製過程は、HCV侵入、HCV脱殻、HCV翻訳、HCV複製、HCV
集合および/またはHCV放出を含む。
他の好適例において、前記HCVタンパク質は、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5AまたはNS5Bか
らなる群より選択される。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様に記載の化合物、またはその光学異性体、薬学
的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和物;本発明の第2の態様に記載の医薬組成物の使
用;或いはC型肝炎ウイルス(HCV)感染に関連する急性または慢性疾患を治療および/または
予防する医薬組成物を提供する。
他の好適例において、前記C型肝炎ウイルス(HCV)感染に関連する疾患は急性または慢性C
型肝炎である。
他の好適例において、前記C型肝炎(HCV)はC型肝炎ウイルス非構造5Aタンパク質(NS5A)で
ある。
本発明の第4の態様は、本発明の第1の態様に記載の化合物またはその立体異性体の製造方
法を提供する。該方法は、
不活性溶媒中で化合物1とベンゾフェノンイミンとを反応させ、化合物2を形成するステッ
プ(a)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物2と酸とを反応させ、化合物3を形成するステップ(b)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物3と
Figure 0006958797
を反応させ、化合物4を形成するステップ(c)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物4と酸とを反応させ、化合物5を形成するステップ(d)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物5と
Figure 0006958797

Figure 0006958797
とを反応させ、式(I)で表される化合物を形成するステップ(e)と、
Figure 0006958797
を含む。
各式中、A、A'、R1、n、R2、R2'、R3、R3'、R4、m、R5、R6およびpは前記と同義である。
他の好適例において、化合物1の代わりに化合物1の立体異性体を用いると、それぞれ合物
2、化合物3、化合物4、化合物5および式(I)で表される化合物の立体異性体を得る。
他の好適例において、前記ステップ(e)の後に、式(I)で表される化合物をキラル分離する
ことにより、式(I)で表される化合物の光学異性体を形成するステップをさらに含む。
本発明の第5の態様は、式2または式3で表される中間体またはその立体異性体を提供する




Figure 0006958797
Figure 0006958797
各式中、R1、n、R4、m、R5、R6およびpは前記と同義である。
本発明の第6の態様は、式2で表される化合物またはその立体異性体の製造方法を提供する
。該方法は、
不活性溶媒中で化合物1とベンゾフェノンイミンとを反応させ、化合物2を形成するステッ
プ(a)を含む。
Figure 0006958797
各式中、R1、n、R4、m、R5、R6およびpは前記と同義である。
他の好適例において、化合物1の代わりに化合物1の立体異性体を用いると、化合物2の立
体異性体を得る。
本発明の第7の態様は、式3で表される化合物またはその立体異性体の製造方法を提供する
。該方法は、
不活性溶媒中で化合物1とベンゾフェノンイミンとを反応させ、化合物2を形成するステッ
プ(a)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物2と酸とを反応させ、化合物3を形成するステップ(b)と、を含む。



Figure 0006958797
各式中、R1、n、R4、m、R5、R6およびpは前記と同義である。
他の好適例において、化合物1の代わりに化合物1の立体異性体を用いると、それぞれ化合
物2および化合物3の立体異性体を得る。
理解できるように、本発明の範囲内において、本発明の上記各技術特徴および以下に(例
えば、実施例)で具体的に説明する各技術特徴は互いに組み合わせて新しいまたは好まし
い技術案が成立することができる。ここで省略する。
本発明者は鋭意研究を重ねたところ、いくつかの抗HCV活性が優れた化合物を発見し、こ
の発見に基づいて本発明に至ったものである。
用語
本明細書で用いられる用語「C1-C6アルキル基」は、1〜6炭素原子を有する直鎖状また
は分枝状のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基または類似基である。
本明細書で用いられる用語「C1-C6アルコキシ基」は、1〜6炭素原子を有する直鎖状ま
たは分枝状のアルコキシ基、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基または類似
基である。
本明細書で用いられる用語「C3-C8シクロアルキル基」は、3〜8炭素原子を有するシクロ
アルキル基、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘ
キシル基または類似基である。
本明細書で用いられる用語「3-8員複素環基」は、3〜8環原子を有する複素環基であり、
窒素、酸素、硫黄から選択される1〜2個のヘテロ原子を含むことができる。例えば、ピロ
リル基、フラニル基、チアゾリル基または類似基である。
本明細書で用いられる用語「C1-C6カルボキシル基」は、1〜6炭素原子を有するカルボキ
シル基、例えば、ギ酸基、酢酸基、プロピオン酸基、酪酸基または類似基である。
本明細書で用いられる用語「C1-C6エステル基」は、1〜6炭素原子を有するエステル基、
例えば、COOCH3、COOCH2CH3、COOCH2CH2CH3または類似基である。


本明細書で用いられる用語「C2-C6アルカノイル基」は、1〜6炭素原子を有する直鎖状ま
たは分枝状のアルキル-カルボニルの構造のような置換基、例えば、アセチル基、プロピ
オニル基、ブチリル基または類似基である。
本明細書で用いられる用語「C2-C6アルカノアミド基」は、1〜6炭素原子を有する直鎖状
または分枝状のアルキル-アミドの構造のような置換基、例えば、アセトアミノ基、プロ
ピオンアミド基、ブチラミド基または類似基である。
本明細書で用いられる用語「C1-C6アルキルアミノ基」は、1〜6炭素原子を有する直鎖状
または分枝状アルキル-アミノの構造のような置換基、例えば、メチルアミノ基、ジメチ
ルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ジエチルアミノ基または類似基である

用語「ハロゲン」は、F、Cl、BrまたはIである。用語「ハロゲン化」は、フッ素化、塩素
化、臭素化またはヨウ素化である。
本発明において、用語「有する」、「包含する」または「含む」とは、各成分が本発明の
混合物または組成物に同時に用いられることができることを意味する。そのため、用語「
主に...からなる」および「...からなる」は、用語「含有する」の意味に含まられる。
本発明において、用語「薬学的に許容される」成分は、ヒトおよび/または動物に適用さ
れるものであって、過度の副作用(例えば、毒性、刺激およびアレルギー反応)がなく、合
理的な利益/リスク比を有する物質である。
本発明において、用語「有効量」とは、治療剤の目的疾患または状況を治療、緩和、予防
する量、或いは検出可能な治療または予防効果を示す量をいう。ある受験体に対する正確
な有効量は、該受験体の体型、健康状況、病状の性質および程度、並びに投与される治療
剤および/または治療剤の組み合わせに依存する。したがって、正確な有効量を事前に指
定することは無意味である。しかし、与えられた状況では、該有効量は臨床医師によって
通常の実験で確定されることができる。
本明細書において、特に明記しない限り、用語「置換」とは、基における1つまたは複数
の水素原子がハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒド
ロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される置換基で置き換えられること
を意味する。
特に明記しない限り、本発明における全ての化合物は、全ての光学異性体、例えば、単一
のキラル化合物または異なるキラル化合物の混合物(即ち、ラセミ体)を含むことを意図し
ている。本発明の全ての化合物において、各キラル炭素原子は、R体若しくはS体、または
R体とS体の混合物のいずれかであることができる。
本明細書で用いられる用語「本発明の化合物」とは、式Iで表される化合物である。該用
語は、式Iで表される化合物の各結晶形、立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、代謝物
、プロドラッグ、薬学的に許容される塩、水和物または溶媒和物をさらに含む。
本明細書で用いられる用語「薬学的に許容される塩」とは、本発明の化合物と酸または塩
基で形成した薬物に適用される塩である。薬学的に許容される塩には、無機塩および有機
塩が含まれる。好ましい塩は、本発明の化合物と酸で形成した塩である。塩形成に適する
酸は、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸
、酒石酸、クエン酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、ベンジルメタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸等の有機酸、およびアスパラギン酸、グルタミン酸などの酸性アミノ酸を
含むが、これらに限定されない。
本発明におけるいくつかの化合物は、水または有機溶媒で結晶または再結晶させて溶媒和
物を形成することができる。本発明の溶媒和物には、化学量論的溶媒和物、例えば水和物
等、および低圧昇華乾燥法で製造するときに形成する可変量の水を含む化合物が含まれる
。理解できるように、製造された本発明の化合物には、様々な熱力学的に安定な異性体、
例えば、互変異性体、配座異性体、メソ化合物、および鏡像または非鏡像関係を有する光
学異性体等が含まれる場合がある。これらの変形は、本発明の開示を読めば当業者には明
らかになるであろう。
式Iで表される化合物およびその製造
本発明は、構造が式Iで表される化合物を提供する。
Figure 0006958797
式中、A、A'、R1、n、R2、R2'、R3、R3'、R4、m、R5、R6およびp前記と同義である。
本発明は、式Iで表される化合物の製造方法をさらに提供する。無論、本発明の化合物は
、当分野の通常の製造方法で製造されてもよいか、または本発明の製造方法で製造されて
もよい。
他の好適例において、本発明の提供する製造方法は、
不活性溶媒中で触媒系(例えば、pd2(dba)3、BINAP、ナトリウム t-ブトキシドを含有する
触媒系)の存在下、化合物1とベンゾフェノンイミンとを反応させ、化合物2を形成するス
テップ(a)と、
不活性溶媒中で化合物2と酸(例えば、塩酸または塩化水素を含有する不活性溶媒溶液)と
を反応させ、化合物3を形成するステップ(b)と、
不活性溶媒中で縮合剤(例えば、HATU)の存在下、化合物3と
Figure 0006958797

Figure 0006958797
とを反応させ、化合物4を形成するステップ(c)と、
不活性溶媒中で化合物4と酸(例えば、塩化水素を含有する不活性溶媒溶液)とを反応させ
、化合物5を形成するステップ(d)と、
不活性溶媒中で縮合剤(例えば、HATU)の存在下、化合物5と
Figure 0006958797

Figure 0006958797
とを反応させ、式(I)で表される化合物を形成するステップ(e)と、を含む。
Figure 0006958797
各式中、A、A'、R1、n、R2、R2'、R3、R3'、R4、m、R5、R6およびpは前記と同義である。
他の好適例において、本発明の製造方法で用いられる不活性溶媒は、酢酸、エタノール、
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、酢
酸エチル(EA)またはそれらの組み合わせからなる群より選択される。
他の好適例において、前記反応は20-150℃(好ましくは25-120℃)で行われる。
理解できるように、出発原料化合物1-aがキラル化合物である場合に、対応する最終化合
物もキラル化合物であるべきである。例えば、式I-aで表される化合物の製造方法は、
不活性溶媒中で化合物1-aとベンゾフェノンイミンとを反応させ、化合物2-aを形成するス
テップ(a)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物2-aと酸とを反応させ、化合物3-aを形成するステップ(b)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物3-aと
Figure 0006958797

Figure 0006958797
とを反応させ、化合物4-aを形成するステップ(c)と、
Figure 0006958797
不活性溶媒中で化合物4-aと酸とを反応させ、化合物5-aを形成するステップ(d)と、
Figure 0006958797



不活性溶媒中で化合物5-aと
Figure 0006958797

Figure 0006958797
とを反応させ、式I-aで表される化合物を形成するステップ(e)と、
Figure 0006958797
を含む。
同様に、当業者であれば、出発原料として化合物1-bを用いて化合物I-bを製造することも
できる。
Figure 0006958797
Figure 0006958797
I-b
医薬組成物および投与方法
本発明の化合物がC型肝炎ウイルス(HCV)に対して優れた阻害活性を有するため、本発明の
化合物およびその様々な結晶形、立体異性体、互変異性体、窒素酸化物、代謝物、プロド
ラッグ、薬学的に許容される無機または有機塩、水和物または溶媒和物、および本発明の
化合物を主要な活性成分として含有する医薬組成物は、HCV感染による疾患を治療、予防
および緩和することに適用できる。従来技術によれば、本発明の化合物は、C型肝炎の治
療に適用できる。
本発明の医薬組成物は、安全有効量の本発明の化合物またはその薬理学的に許容される塩
、および薬理学的に許容される賦形剤または担体を含む。「安全有効量」とは、重篤な副
作用が発生することなく、病状を顕著に改善するのに十分である化合物の量をいう。通常
、医薬組成物には0.1-1000mgの本発明の化合物/剤を含むが、好ましくは、0.5-100mgの本
発明の化合物/剤を含む。好ましくは、前記「剤」はカプセルまたは錠剤である。
「薬学的に許容される担体」とは、1種または複数種の相容性のある固体または液体フィ
ラーまたはゲル物質をいう。こういう単体は、ヒトに適用され、且つ十分に高い純度およ
び十分に低い毒性を有する必要がある。ここで、「相容性」とは、組成物における各成分
および本発明の化合物は化合物の効果を顕著に低下させずに互いにブレンドすることがで
きることをいう。薬学的に許容される担体の例には、セルロースおよびその誘導体(例え
ば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースナトリウム、セルロース
アセテート等)、ゼラチン、タルク、固体潤滑剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マ
グネシウム)、硫酸カルシウム、植物油(例えば、大豆油、ごま油、ピーナッツ油、オリー
ブ油等)、ポリオール(例えば、プロピレングリコール、グリセリン、マンニトール、ソル
ビトール等)、乳化剤(例えば、トゥイーン(登録商標))、湿潤剤(例えば、デシル硫酸ナ
トリウム)、着色剤、香味剤、安定剤、酸化防止剤、防腐剤、パイロジェンフリー水等が
含まれる。
本発明の化合物または医薬組成物の投与方式は特に制限されないが、代表的な投与方式は
、経口投与、直腸投与、非経口投与(静脈内投与、筋肉内投与または皮下投与)、および局
所投与を含むが、これらに限定されない。特に好ましくは経口投与である。
経口投与に用いられる固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤および顆粒剤が含ま
れる。これらの固体剤形のうち、活性化合物は少なくとも1種の通常の不活性賦形剤(また
は担体)、例えば、クエン酸ナトリウムまたはリン酸二カルシウムと混合され、或いは以
下の成分と混合される。すなわち、(a)フィラーまたは相溶化剤、例えば、デンプン、ラ
クトース、スクロース、グルコース、マンニトールおよびケイ酸;(b)接着剤、例えば、ヒ
ドロキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖お
よびアカシア;(c) 湿潤剤、例えば、グリセリン;(d) 崩壊剤、例えば、寒天、炭酸カルシ
ウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、特定の複合ケイ酸塩、
および炭酸ナトリウム;(e)溶解遅延剤、例えば、パラフィン;(f) 吸収促進剤、例えば、
第四級アミン化合物;(g)湿潤剤、例えば、セチルアルコールおよびグリセリルモノステア
レート;(h)吸着剤、例えば、カオリン;および(i)潤滑剤、例えば、タルク、ステアリン酸
カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、デシル硫酸ナト
リウム、またはその混合物である。カプセル剤、錠剤および丸剤には、緩衝剤が含まれて
もよい。
固体剤形、例えば、錠剤、ピル、カプセル剤、丸剤および顆粒剤は、コーティングおよび
シェル、例えば、ケーシングその他の当分野で周知されている材料で製造されてもよい。
これらの剤形は不透明剤を含んでもよい。また、このような組成物における活性化合物ま
たは化合物の放出は、遅延の方式により消化管の特定の部分で放出されてもよい。用いら
れる包埋成分の例は、重合物質およびワックス物質である。必要な場合、活性化合物は、
前記賦形剤のうちの1種または複数種とマイクロカプセルを形成してもよい。
経口投与に用いられる液体剤形は、薬学的に許容されるエマルジョン、溶液、懸濁液、シ
ロップまたはチンキを含む。活性化合物に加えて、液体剤形には、当分野で通常に用いら
れている不活性希釈剤、例えば、水または他の溶媒、可溶化剤および乳化剤、例えば、エ
タノール、イソプロパノール、エチルカーボネート、酢酸エチル、プロピレングリコール
、1,3-ブタンジオール、ジメチルホルムアミドおよび油、特に、綿実油、落花生油、トウ
モロコシ胚芽油、オリーブ油、ひまし油およびごま油またはこれらの混合物等が含まれて
もよい。
これらの不活性希釈剤に加えて、組成物には、助剤、例えば、湿潤剤、乳化剤、懸濁剤、
甘味剤、香味剤および香料を含んでもよい。
活性化合物に加えて、懸濁液には、懸濁剤、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコ
ール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびソルビタンエステル、微結晶セルロース、
アルミニウムメトキシド、寒天またはこれらの混合物等を含んでもよい。
非経口注射に用いられる組成物は、生理学的に許容される滅菌水溶液または非水溶液、分
散液、懸濁液またはエマルジョン、および無菌注射溶液若しくは分散液に改めに溶解する
ための滅菌粉末を含んでもよい。適切な水性および非水性担体、希釈剤、溶媒または賦形
剤は、水、エタノール、ポリオールおよびその適切な混合物を含む。
局所投与に用いられる本発明の化合物の剤形には、軟膏剤、散剤、貼付剤、噴霧剤および
吸入剤が含まれる。活性成分は、無菌条件下で生理学的に許容される担体および任意の防
腐剤、緩衝剤、または必要に応じて推進剤と混合される。
本発明化合物は、単独して投与されてもよいか、または他の薬学的に許容される化合物と
併用されてもよい。医薬組成物を使用する場合に、安全有効量の本発明の化合物を、治療
を必要とする哺乳動物(例えば、ヒト)に用いる。投与用量は、薬学的な有効量である。体
重が60kgのヒトの場合、毎日の用量は、通常0.2〜1000mgであり、好ましくは0.5〜500mg
である。無論、熟練した医師に理解できるように、具体的な用量は、投与経路、患者の健
康状態等の要因を考慮した上で決定するものである。
本発明は、以下の利点を有する。
1.本発明は、HCV(例えば、NS5A)感染による疾患(例えば、C型肝炎)を予防および/または
治療するための化合物を提供する。本発明の化合物は、HCVウイルスの複製を選択的に阻
害することができる。本発明の化合物は、C型肝炎ウイルスによってコードされた非構造5
Aタンパク質(NS5A)の機能を有効に阻害することができる。
2.本発明は、前記化合物の製造方法および使用を提供する。本発明の化合物は、NS5A阻害
剤として適用できる。
3.本発明は、本発明の化合物を製造するための中間体をさらに提供する。
以下、具体的な実施例により本発明をさらに説明する。理解できるように、これらの実施
例は、本発明を説明するものに過ぎず、本発明の範囲を制限しない。以下の実施例におい
て具体的な条件が明記されない実験方法は、通常の条件または製造業者の推奨条件によれ
ばよい。特に明記しない限り、百分率および部は、重量によるものである。
本発明における略称およびその含意は、以下の通りである。
PPA:ポリリン酸;DEA:ジエチルアミン。

実施例1:PA6001
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6001-1の合成
化合物4-臭素-2-ヒドロキシアセトフェノン(10g、46.5mmol)をAcOH:EtOH(1:10、165mL)に
溶解し、そこに4-ブロモフェニルヒドラジン塩酸塩(10g、44.7mmol)を加え、反応液を6h
加熱還流した。反応終了後、室温に冷却し、回転蒸発により溶媒を除去し、白色粗固体14
gを得た。収率は78%であった。10gの粗生成物を取り、PPA(60mL)に溶解した後、80度に
加熱し、2h反応させた。室温に冷却し、反応液を氷水(200mL)に加え、DCM(3×150ml)で抽
出した後、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除
去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=3:1)する
ことで、白色固体(6.6g)を得た。収率は69%であった。
ステップ2) 化合物PA6001-2の合成
化合物PA6001-1(1.0g、2.72mmol)をDMF(15mL)に溶解し、ジブロモトルエン(2.0g、8.17mm
ol)およびK2CO3(1.1g,8.17mmol)を加え、反応液を100度に加熱し、3h撹拌した。室温に冷
却し、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水
で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=50:1)することで、白色固体(600mg)を得た。収率
は48%であった。
ステップ3) 化合物PA6001-3の合成
化合物PA6001-2(0.6g、1.32mmol)をトルエン(10ml)に溶解し、ベンゾフェノンイミン(525
mg、2.90mmol)、Pd2(dba)3(60mg、0.06mmol)、BINAP(124mg、0.15mmol)、ナトリウムt-ブ
トキシド(380mg、3.96mmol)を加え、反応液を100度に加え、10h撹拌し、窒素ガスで保護
した。室温に冷却し、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相を合わ
せ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:DCM(V:V)=1:1)することで、黄色固体(650m
g)を得た。収率は75%であった。
ステップ4) 化合物PA6001-4の合成
化合物PA6001-3(0.6g、0.916mmol)をTHF(5ml)に溶解し、そこに6N塩酸(2滴/時間)を滴下
し、反応の進行を監視しながら12h反応させた。反応終了後に灰白色固体が析出し、固体
を濾取し、THFで洗浄し、濾取した固体を真空乾燥させることで、灰白色固体(340mg)を得
た。収率は93%であった。1H NMR(400MHzDMSO-d6):δ:10.086(s,4H),7.684(s,1H),7.548-
7.588(m,2H),7.275-7.385(m,4H),6.889-7.038(m,4H),6.462(d,J=9.2Hz,1H),6.370(s,1H)p
pm
ステップ5) 化合物PA6001-5の合成
化合物PA6001-4(300mg、0.751mmol)をDCM(5mL)に溶解し、tert-ブトキシカルボニル-L-プ
ロリン(415mg、1.654mmol)、HATU(856mg、2.251mmol)およびDIPEA(582mg、4.506mmol)を
加え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(100mL)に加え、D
CM(3×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、
溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V
:V)=1:1)することで、黄色固体(522mg)を得た。収率は96%であった。
ステップ6) 化合物PA6001-6の合成
化合物PA6001-5(590mg、0.818mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で2-3
時間撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾
過し、淡褐色固体粗生成物(400mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ7) 化合物PA6001の合成
化合物PA6001-6(400mg)の粗生成物をDCM(20mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バ
リン(236mg、1.35mmol)、HATU(768mg、2.019mmol)およびDIPEA(513mg、4.038mmol)を加え
、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3
×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒
を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=
1:3)することで、白色固体(450mg)を得た。収率は66%であった(2段階反応)。
ステップ8) 化合物PA6001−A和化合物PA6001−B
300mgのPA6001化合物をキラル分離したところ、それぞれPA6001-A(100mg)(ee値>98%)お
よびPA6001-B(110mg)(ee値>98%)を得た。
キラル分析条件は以下の通りである。
分析カラム:Cellulose-4(広州菲羅門科学儀器有限公司)
移動相:MeOH(0.1%DEA)
波長:214nm和254nm
流速:1.0mL/分間
温度:40度。
実施例2:PA6002
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6002-1の合成
化合物PA6001-4(290mg、0.886mmol)をDCM(5mL)に溶解し、(S)-5-(tert-ブトキシカルボニ
ル)-5-アザスピロア [2.4]ヘプタン-6-カルボキシル(544mg、1.949mmol)、HATU(1g、2.65
8mmol)およびDIPEA(573mg、4.43mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応
させた後、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食
塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=1:1)することで、黄色固体(560mg)を得た。
収率は82%であった。
ステップ2) 化合物PA6002-2の合成
化合物PA6002-1(560mg、0.724mmol)を3M HClを含有するEA溶液(5mL)に溶解し、室温で2-3
時間撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾
過し、淡褐色固体粗生成物(327mg)を得、該粗成生物をそのまま次の反応に供した。
ステップ3) 化合物PA6002の合成
化合物PA6002-2(327mg)の粗生成物をDCM(20mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バ
リン(195mg、1.113mmol)、HATU(578mg、1.518mmol)およびDIPEA(359mg、2.783mmol)を加
え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(100mL)に加え、DCM
(3×160mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶
媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V
)=1:3)することで、白色固体(513mg)を得た。収率は80%(2段階反応)であった。
実施例3:PA6010
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6010-2の合成
化合物PA6001-4(80mg、0.200mmol)をDCM(5mL)に溶解し、PA6010-1(102.8mg、0.441mmol)
、HATU(228mg、0.60mmol)およびDIPEA(129mg、1.00mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹
拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機
相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=2:1)することで、黄色固
体(140mg)を得た。収率は93%であった。
ステップ2) 化合物PA6010-3の合成
化合物PA6010-2(100mg、0.132mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、淡褐色固体粗生成物(40mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ3) 化合物PA6010の合成
化合物PA6010-3(40mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バリ
ン(25mg、0.140mmol)、HATU(73mg、0.1908mmol)およびDIPEA(49mg、0.3816mmol)を加え、
反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×1
00mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を
減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=1:
1)することで、白色固体(45mg)を得た。収率は39%(2段階反応)であった。
実施例4:PA6011
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6011-2の合成
化合物PA6001-4(90mg、0.225mmol)をDCM(5mL)に溶解し、PA6011-1(125mg、0.496mmol)、H
ATU(290mg、0.765mmol)およびDIPEA(171mg、1.35mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌
した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機相
を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=2:1)することで、黄色固体
(169mg)を得た。収率は95%であった。
ステップ2) 化合物PA6011-3の合成
化合物PA6011-2(150mg、0.198mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、淡褐色固体粗生成物(108mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ3) 化合物PA6011の合成
化合物PA6011-3(100mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バ
リン(58mg、0.330mmol)、HATU(173mg、0.450mmol)およびDIPEA(116mg、0.900mmol)を加え
、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3
×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒
を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=
1:3)することで、白色固体(120mg)を得た。収率は88%であった。
実施例5:PA6016
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6016-2の合成
化合物PA6001-1(1.23g、3.35mmol)をDMF(50mL)に溶解し、PA6016-1(2.57g、8.99mmol)お
よびK2CO3(1.24g、8.99mmol)を加え、反応液を100度に加熱し、3h撹拌した。室温に冷却
し、反応液を水(150mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で
洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=50:1)することで、白色固体(1.06g)を得た。収率は
64%であった。
ステップ2) 化合物PA6016-3の合成
化合物PA6016-2(491mg、1mmol)をトルエン(30ml)に溶解し、ベンゾフェノンイミン(400mg
、2.2mmol)、Pd2(dba)3(46mg、0.05mmol)、BINAP(93mg、0.15mmol)、ナトリウムt-ブトキ
シド(288mg、3mmol)を加え、反応液を110度に加熱し、一夜撹拌し、窒素ガスで保護した
。室温に冷却し,反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、
飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:DCM(V:V)=1:1)することで、黄色固体(484mg)を
得た。収率は70%であった。
ステップ3) 化合物PA6016-4の合成
化合物PA6016-3(484mg、0.7mmol)をTHF(5ml)に溶解し、6N HCl(2滴/時間)を滴下し、反応
の進行を監視しながら12h反応させた。反応が終了したところ、灰白色固体が析出し、固
体を濾取し、THFで洗浄し、濾取した固体を真空乾燥させ、灰白色固体(275mg)を得た。収
率は90%であった。
ステップ4) 化合物PA6016-5の合成
化合物PA6016-4(75mg、0.172mmol)をDCM(8mL)に溶解し、tert-ブトキシカルボニル-L-プ
ロリン(81mg、0.378mmol)、HATU(196mg、0.516mmol)およびDIPEA(111mg、0.86mmol)を加
え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(
3×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶
媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(
V:V)=50:1)することで、無色液体(117mg)を得た。収率は90%であった。
ステップ5) 化合物PA6016-6の合成
化合物PA6016-5(117mg、0.154mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、淡褐色固体粗生成物(60mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ6) 化合物PA6016の合成
化合物PA6016-6(60mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バリ
ン(37mg、0.210mmol)、HATU(108mg、0.285mmol)およびDIPEA(61mg、0.475mmol)を加え、
反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×1
00mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を
減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)
=50:1)することで粗生成物を得、さらにCombiflashで精製し、凍結乾燥させ、白色固体(2
4mg)を得た。収率は29%であった。
実施例6:PA6017
合成経路

Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6017-1の合成
化合物PA6016-4(75mg、0.172mmol)をDCM(8mL)に溶解し、(S)-5-(tert-ブトキシカルボニ
ル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-6-カルボキシル(91mg、0.378mmol)、HATU(196mg、0.516
mmol)およびDIPEA(111mg、0.86mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応
させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食
塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)=50:1)することで、無色液体(118mg)を得
た。収率は85%であった。
ステップ2) 化合物PA6017-2の合成
化合物PA6017-1(117mg、0.154mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、淡褐色固体粗生成物(86mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ3) 化合物PA6017の合成
化合物PA6017-2(86mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バリ
ン(48mg、0.277mmol)、HATU(144mg、0.378mmol)およびDIPEA(81mg、0.63mmol)を加え、反
応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×100
mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減
圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)=5
0:1)することで粗生成物を得、さらにCombiflashで精製し、凍結乾燥させ、白色固体(52m
g)を得た。収率は45%であった。
実施例7:PA6018
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6018-1の合成
化合物PA6016-4(75mg、0.172mmol)をDCM(8mL)に溶解し、PA6010-1(88mg、0.378mmol)、HA
TU(196mg、0.516mmol)およびDIPEA(111mg、0.86mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌し
た。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機相を
合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)=50:1)することで、無色液
体(120mg)を得た。収率は88%であった。
ステップ2) 化合物PA6018-2の合成
化合物PA6018-1(120mg、0.151mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、淡褐色固体粗生成物(79mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ3) 化合物PA6018の合成
化合物PA6018-2(79mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バリ
ン(46mg、0.261mmol)、HATU(136mg、0.357mmol)およびDIPEA(77mg、0.595mmol)を加え、
反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×1
00mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を
減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)
=50:1)することで粗生成物を得、さらにCombiflashで精製し、凍結乾燥させ、白色固体(3
4mg)を得た。収率は31%であった。
実施例8:PA6019
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6019-1の合成
化合物PA6016-4(75mg、0.172mmol)をDCM(8mL)に溶解し、PA6011-1(95mg、0.378mmol)、HA
TU(196mg、0.516mmol)およびDIPEA(111mg、0.86mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌し
た。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機相を
合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)=50:1)することで、無色液
体(121mg)を得た。収率は85%であった。
ステップ2) 化合物PA6019-2の合成
化合物PA6019-1(121mg、0.146mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に加え、室温で一夜
撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過し
、淡褐色固体粗生成物(72mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ3) 化合物PA6019の合成
化合物PA6019-2(72mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バリ
ン(39mg、0.227mmol)、HATU(117mg、0.309mmol)およびDIPEA(66mg、0.515mmol)を加え、
反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×1
00mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を
減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液DCM:MeOH(V:V)
=50:1)することで粗生成物を得、さらにCombiflashで精製し、凍結乾燥させ、白色固体(2
3mg)を得た。収率は24%であった。
実施例9:PA6016-B
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6016-B-2の合成
化合物PA6016-B-1(100g、339mmol)をDCM(1200mL)に溶解し、塩化オキサリル(48.3g、380.
6mmol)を20min以上かけてゆっくりと加え、その後、DMF(1.24g、17.0mmol)をゆっくりと
加え、室温で1h反応させた。反応終了後、反応液を500mLに濃縮し、酸塩化物溶液を得た
。2000mLの三口フラスコにm-ブロモフェノール(62.9g、356mmol)、DCM(530mL)および2,6
-ジメチルピリジンを加え、0-5℃に降温し、温度を0-5℃に維持しながら、得られた酸塩
化物溶液をゆっくりと滴下し、その後、0-5℃で撹拌しながら1h反応させた。反応終了後
、1N HCl(530mL)をゆっくりと滴下した。二層に分けられ有機相を水(530mL)で洗浄し、回
転乾燥した後、300mLアセトニトリルを加え、均一に撹拌し、室温で318mL水をゆっくりと
滴下したところ、大量の沈殿が生成し、濾過し、濾過ケーキを318mLアセトニトリル/水(1
:1)で洗浄し、乾燥させ、白色生成物(146.0g)を得た。収率は91%であった。MS-ESI:m/z
、449[M+1]+
ステップ2) 化合物PA6016-B-3の合成
メタンスルホン酸無水物(10.61g、59.1mmol)をメタンスルホン酸(384mL)に溶解し、90℃
に昇温し、1h撹拌した後、65℃に降温し、化合物PA6016-B-2(132.5g、295mmol)をゆっく
りと加え、65℃で22-24h反応させた。反応終了後、室温に降温し、1115mLイソプロパノー
ル/水(3:1)をゆっくりと滴下したところ、大量の沈殿が生成し、濾過し、濾過ケーキを41
8mLイソプロパノール/水(1:1)で洗浄し、乾燥させ、白色生成物(108.0g)を得た。収率は8
2%であった。MS-ESI:m/z、451[M+1]+
ステップ3) 化合物PA6016-B-4の合成
化合物PA6016-B-3(78.2g、174mmol)を7Nアンモニア・メタノール溶液(423mL、2.96mol)に
溶解し、室温で撹拌しながら20h反応させた。反応終了後、そのまま濾過し、濾過ケーキ
を少量のメタノールで洗浄し、乾燥させ、黄色生成物(73.3g)を得た。収率は94%であっ
た。MS-ESI:m/z、448[M+1]+
ステップ4) 化合物PA6016-B-5の合成
化合物PA6016-B-4(29.6g、66.1mmol)をDCM(326mL)に溶解し、ギ酸アンモニウム(9.17g、1
45mmol)および触媒(R,R)Teth-TsDPEN-RuCl(CAS号:1192620-83-9)(123mg、0.198mmol)をゆ
っくりと加え、70℃に昇温し、70℃で密閉して24h反応させ(反応フラスコ内の圧力は39ps
i)。反応終了後、室温に降温し、10%重炭酸ナトリウム溶液でpH7.5に調整し、二層に分
けられ有機相を水(3×90mL)で2回洗浄し、回転乾燥した後、アセトニトリル(150mL)を加
え、均一に撹拌し、室温で120mL水をゆっくりと滴下したところ、大量の沈殿が生成し、
濾過し、濾過ケーキを20mLアセトニトリル:水(1:1)で洗浄し、乾燥させ、白色生成物(26.
2g)を得た。収率は88%であった。MS-ESI:m/z、450[M+1]+
ステップ5) 化合物PA6016-B-6の合成
化合物PA6016-B-5(33.0g、73.3mmol)をDMF(165mL)に溶解し、炭酸セシウム(47.8g、147mm
ol)およびCuI(698mg、3.67mmol)をゆっくりと加え、45℃に昇温し、45℃で1h反応させた
。反応終了後、100mL酢酸エチルを加えた直後、25%塩化アンモニウム水溶液でpH7.5に調
整し、二層に分けられ水相を70mL酢酸エチルで逆抽出し、有機相を合わせ、10%塩水(120
mL)で1回洗浄し、水(120mL)で再洗浄し、回転乾燥した後、アセトニトリル(150mL)を加え
、均一に撹拌し、室温で150mL水をゆっくりと滴下したところ、大量の沈殿が生成し、濾
過し、濾過ケーキを30mLアセトニトリル:水(1:1)で洗浄し、乾燥させ、白色生成物(24.6g
)を得た。収率は91%であった。MS-ESI:m/z、370[M+1]+
ステップ6) 化合物PA6016-B-7の合成
化合物PA6016-B-6(1.17g、3mmol)をアセトニトリル(15ml)に溶解し、室温で3,5-


ジフルオロベンズアルデヒド(0.64g、4.5mmol)、トリフルオロ酢酸(0.1g)を加え、窒素ガ
スで保護して反応させ、反応液を36℃に加熱し、3時間撹拌し、反応終了後、室温に冷却
し、反応液に飽和炭酸ナトリウム溶液(2mL)および15mL水を加え、3時間撹拌したところ、
灰赤色固体が析出し、吸引濾過し、粗固体(1.42g)を得た。収率は91%であった。この生
成物をそのまま次の反応に供することができる。MS:494.2(M+H)+
ステップ7) 化合物PA6016-B-8の合成
化合物PA6016-B-7(1.4g、2.8mmol)をN-ジメチルアセトアミド(15ml)に溶解し、2mL水およ
びNa2HCO3 (1.06mg、0.01mol)、過マンガン酸カリウム(0.98g、6mmol)を加え、反応液を
室温で一夜撹拌し、反応終了後、反応液を飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液(10mL)に加え、
黒色が焼失するまで0.5時間撹拌し、酢酸エチル(3×150mL)で抽出し、有機相を合わせ、
飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=50:1)することで、白色結晶(1.11g)を
得た。収率は80%であった。MS:492.0(M+H)+
ステップ8) 化合物PA6016-B-9の合成
化合物PA6016-B-8(1.11g、2.27mmol)をトルエン(20ml)に溶解し、ベンゾフェノンイミン(
1.23g、6.6mmol)、Pd2(dba)3(110mg、0.1mmol)、BINAP(210mg、0.33mmol)、ナトリウム t
-ブトキシド(650mg、6.6mmol)を加え、反応液を100度に加熱し、一夜撹拌し、窒素ガスで
保護した。室温に冷却し、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相を
合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:DCM(V:V)=1:1)することで、黄色固体(
1.42g)を得た。収率は90%であった。MS:692(M+H)+
ステップ9) 化合物PA6016-B-10の合成
化合物PA6016-B-9(820mg、1.18mmol)をTHF(5ml)に溶解し、6NHCl(0.6mL) をゆっくりと滴
下し、室温で2h反応させた。反応終了後、水(20ml)およびEA(5mL)を加え、二層に分けら
れ水相をさらにEA(5mL*2)で抽出し、得られた水相をアンモニア水でpH9.5に調整したとこ
ろ、大量の固体が析出し、濾過し、濾過ケーキを少量のEA/PE=1:3溶媒で洗浄し、淡黄色
固体(400mg)を得た。収率は93%であった。MS:364.2(M+H)+
ステップ10) 化合物PA6016-B-11の合成
化合物PA6016-B-10(400mg、1.1mmol)をDCM(10mL)に溶解し、tert-ブトキシカルボニル-L-
プロリン(0.53g、2.5mmol)、HATU(1.3g、3.3mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(85
0mg、6.1mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(
50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2S
O4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製
(溶離液PE:EA(V:V)=1:1)することで、白色固体(450mg)を得た。収率は54%であった。MS:
758.4(M+H)+
ステップ11) 化合物PA6016-B-12の合成
化合物PA6016-B-11(400mg、0.528mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で
一夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾
過し、淡黄色固体粗生成物(250mg)を得、該生成物をそのまま次の反応に供した。収率は8
5%であった。MS:558.3(M+H)+
ステップ12) 化合物PA6016-Bの合成
化合物PA6016-B-12(190mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-
バリン(280mg、1.6mmol)、HATU(646mg、1.7mmol)およびジイソプロピルエチルアミン(250
mg、1.944mmol)を加え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水
(50mL)に加え、DCM(3×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2
SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精
製(溶離液DCM:MeOH(V:V)=50:1)することで、白色固体(220mg)を得た。この生成物を分取
液体クロマトグラフィーによりさらに精製することで、80mgのPA6016-Bの精製物を得た。
MS:872.5(M+H)+
実施例10:PA6030
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6030-1の合成


PA6016-B-6(29.0g、78.57mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶解し、ペンタフルオロベンズ
アルデヒド(21.57g、110.0mmol)を加えた後、トリフルオロ酢酸(0.45g、3.95mmol)をゆっ
くりと滴下した。滴下終了後、反応液を30-35℃に昇温し、撹拌しながら3h反応させた。
完全に反応させた後、20-25℃に降温し、水58mLをゆっくりと加え、さらに5%重炭酸ナト
リウム溶液(13.2mL)をゆっくりと滴下し、撹拌しながら3h結晶させた後、濾過し、濾過ケ
ーキを87mLアセトニトリル:水(2:1)で1回洗浄し、さらに58mL水で洗浄し、乾燥させ、白
色生成物(39.8g)を得た。収率は93%であった。MS-ESI:m/z、548[M+1]+
ステップ2) 化合物PA6030-2の合成
PA6030-1(45g、82.25mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(450mL)に溶解し、重炭酸ナトリ
ウム(20.8g、247.6mmol)を加え、その後、10℃に降温し、15℃以下で過マンガン酸カリウ
ム(24.91g、157.7mmol)および水(100mL)をゆっくりと加えた。その後、10℃で撹拌しなが
ら12h反応させた。完全に反応させた後、酢酸エチル800mLを加え、室温で1h撹拌し、その
後、30℃以下で新たに調製した亜硫酸水素ナトリウム溶液(24.03g亜硫酸水素ナトリウム
を400mL水に溶解したもの)をゆっくりと滴下し、1h撹拌した後、静置して二層となり、水
相を400mL酢酸エチルで逆抽出し、有機相を合わせた後、10%塩水(3×200mL)で3回洗浄し
、回転乾燥した後、イソプロパノール(400mL)を加え、均一に撹拌し、室温で400mL水をゆ
っくりと滴下したところ、大量の沈殿が生成し、濾過し、濾過ケーキを200mLイソプロパ
ノール:水(1:1)で洗浄し、干燥させ、白色生成物(37.2g)を得た。収率は83%であった。M
S-ESI:m/z、546[M+1]+
ステップ3) 化合物PA6030-3の合成
化合物PA6030-2(0.25g、0.460mmol)をトルエン(10ml)に溶解し、ベンゾフェノンイミン(0
.250g、1.38mmol)、Pd2(dba)3(21mg、0.032mmol)、BINAP(43mg、0.069mmol)、ナトリウム
t-ブトキシド(133mg、1.38mmol)を加え、反応液を100℃に加熱した後、一夜撹拌し、窒素
ガスで保護した。室温に冷却し、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有
機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:DCM(V:V)=1:1)することで、黄
色固体(220mg)を得た。収率は64%であった。
ステップ4) 化合物PA6030-4の合成
化合物PA6030-3(0.22g、0.295mmol)をTHF(5ml)に溶解し、6N HCl(2滴/時間)を滴下し、反
応の進行を監視しながら12h反応させた。反応終了後、淡黄色固体が析出し、固体を濾取
し、THFで洗浄し、濾取した固体を真空乾燥させ、淡黄色固体(80mg)を得た。収率は55%
であった。
ステップ5) 化合物PA6030-5の合成


化合物PA6030-4(80mg、0.163mmol)をDCM(5mL)に溶解し、tert-ブトキシカルボニル-L-プ
ロリン(90mg、0.360mmol)、HATU(186mg、0.489mmol)およびDIPEA(126mg、0.987mmol)を加
え、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(
3×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶
媒を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V
)=2:1)することで黄色固体(150mg)を得た。収率は95%であった。
ステップ6) 化合物PA6030-6の合成
化合物PA6030-5(150mg、0.185mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、灰白色固体粗生成物(80mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ7) 化合物PA6030の合成
化合物PA6030-6(80mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バリ
ン(45mg、0.257mmol)、HATU(113mg、0.351mmol)およびDIPEA(90mg、0.702mmol)を加え、
反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×1
00mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を
減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=1:
3)することで、白色固体(60mg)を得た。収率は35%であった。
実施例11:PA6031
合成経路
Figure 0006958797


実験
ステップ1) 化合物PA6031-1の合成
化合物PA6016-B-6(1g、2.71mmol)をCH3CN(10mL)に溶解し、2,3,5,6-テトラフルオロベン
ズアルデヒド(675mg、3.79mmol)を加え、TFA(15.96mg、0.14mmol) をゆっくりと加え、N2
の保護下で35℃に消音した後、3h保温した。反応終了後、25℃に降温し、4mL水および4mL
飽和NaHCO3溶液を加え、3h撹拌した後、吸引濾過し、濾過ケーキをそれぞれCH3CN:H2O=2:
1(体積比)の混合溶媒3mL、2mLで2回洗浄し、乾燥させ、灰紫色固体粗生成物(1.592g)を得
た。
ステップ2) 化合物PA6031-2の合成
化合物PA6031-1(1g、1.89mmol)をDMA(15mL)に溶解し、NaHCO3(476.28mg、5.67mmol)、水(
2.5mL)を加え、N2の保護下で20分間内でKMnO4(567.22mg、3.59mmol)をバッチで加え、そ
の後、室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、EA(100mL)および飽和NaHSO3溶液(100m
L)を加え、1h撹拌し、二層に分けられ、水相をEA(3×30mL)で抽出し、有機相を合わせ、
飽和塩水(50mL)で洗浄し、無水Na2SO4(5g)で乾燥させ、吸引濾過し、溶媒を回転乾燥させ
、紫色固体(0.93g)を得、DCMで洗浄することで紫色固体(644mg)を得た。収率は64.66%で
あった。
ステップ3) 化合物PA6031-3の合成
化合物PA6031-2(644mg、1.22mmol)をトルエン(12mL)に溶解し、ベンゾフェノンイミン(66
6mg、3.67mmol)、Pd2(dba)3(65mg、0.07mmol)、BINAP(119mg,0.19mmol)、ナトリウムt-ブ
トキシド(353mg、3.67mmol)を加えた後、真空に引き、N2で3回置換し、90℃に昇温し、保
温しながら一夜撹拌した。完全に反応させた後、減圧し、40℃でトルエンを回転蒸発によ
り除去し、DCM(100mL)を加え、それぞれ水(3×30mL)および飽和塩水(30mL)で洗浄し、無
水Na2SO4で乾燥させ、吸引濾過し、回転乾燥させ、褐色固体を得、カラムクロマトグラフ
ィー(PE:EA=10:1)により精製することで、褐色固体(340mg)を得た。収率は38.29%であっ
た。
ステップ4) 化合物PA6031-4の合成
化合物PA6031-3(340mg、0.47 mmol)をTHF(4mL)に溶解し、1h内で6滴の6MHCl(aq)を3回で
滴下し、室温で撹拌した。完全に反応させた後、吸引濾過し、THF(2mL)で濾過ケーキを洗
浄し、乾燥させ、褐色固体(190mg)を得た。収率は86.36%であった。
ステップ5) 化合物PA6031-5の合成
化合物PA6031-4(190mg、0.40mmol)をDCM(10mL)に溶解し、tert-ブトキシカルボニル-L-プ
ロリン(223mg、0.89mmol)、HATU(468mg、1.23mmol)、DIPEA(318mg、2.46mmol)を加え、室
温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、DCM(100mL)を加え、有機相を水(3×30mL)で3回
洗浄し、さらに飽和塩水(30mL)で1回洗浄し、無水Na2SO4(5g)で0.5時間乾燥させた後、吸
引濾過し、減圧して35℃で回転乾燥した後、淡黄色固体(476mg)を得、カラムクロマトグ
ラフィー(PE:EA=2:1)により精製することで、淡黄色固体(249mg)を得た。
ステップ6) 化合物PA6031-6の合成
化合物PA6031-5(249mg、0.31mmol)をEA(2mL)に溶解し、4mL塩酸を含有するEA溶液を加え
、室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、吸引濾過し、2mL EAで濾過ケーキを洗浄し
、濾過ケーキを乾燥させることで、淡黄色固体(173mg)を得た。収率は82.78%であった。
ステップ7) 化合物PA6031の合成
化合物PA6031-6(173mg、0.26mmol)をDCM(10mL)に溶解し、Moc-L-バリン(100mg、0.57mmol
)、HATU(297mg、0.78mmol)、DIPEA(202mg、1.56mmol)を加え、室温で一夜撹拌した。完全
に反応させた後、100mL DCMを加え、有機相を水(3×30mL)で3回洗浄し、さらに飽和塩水(
30mL)で1回洗浄し、無水Na2SO4(5g)で0.5h乾燥させた後、吸引濾過し、回転乾燥した後、
淡黄色固体(357mg)を得、カラムクロマトグラフィー(PE:EA=1:1)により精製することで、
類白色固体(178mg)を得た。収率は75.74%であった。
実施例12:PA6032
合成経路
Figure 0006958797
実験
ステップ1) 化合物PA6032-1の合成
PA6016-B-6(29.0g、78.57mmol)をアセトニトリル(30mL)に溶解し、トリフルオロベンズア
ルデヒド(17.61g、110.0mmol)を加え、その後、トリフルオロ酢酸(0.45g、3.95mmol)をゆ
っくりと滴下した。その後、反応液を30-35℃に昇温し、撹拌しながら3h反応させた。完
全に反応させた後、20-25℃に降温し、水58mLをゆっくりと加え、さらに5%重炭酸ナトリ
ウム溶液(13.2mL)をゆっくりと加え、撹拌しながら3h結晶させた後、濾過し、濾過ケーキ
を87mLアセトニトリル:水(2:1)で1回洗浄し、さらに58mL水で洗浄し、乾燥させ、白色生
成物(37.4g)を得た。収率は93%であった。MS-ESI:m/z、512[M+1]+
ステップ2) 化合物PA6032-2の合成
PA6032-1(45g、88.05mmol)をN,N-ジメチルアセトアミド(450mL)に溶解し、重炭酸ナトリ
ウム(22.2g、264.3mmol)を加えた後、10℃に降温し、15℃以下で過マンガン酸カリウム(2
6.57g、168.2mmol)および水(100mL)をゆっくりと加えた。その後、10℃で撹拌しながら12
h反応させた。完全に反応させた後、酢酸エチル800mLを加え、室温で1h撹拌した後、30℃
以下で新たに調整した亜硫酸水素ナトリウム溶液(24.03g亜硫酸水素ナトリウムを400mL水
に溶解したもの)にゆっくりと滴下し、1h撹拌した後、静置して二層となり、水相を400mL
酢酸エチルで逆抽出し、有機相を合わせた後、10%塩水(3×200mL)で3回洗浄し、回転乾
燥した後、イソプロパノール(400mL)を加え、均一に撹拌し、室温で400mL水をゆっくりと
滴下したところ、大量の沈殿が生成し、濾過し、濾過ケーキを200mLイソプロパノール:水
(1:1)で洗浄し、乾燥させ、白色生成物(37.2g)を得た。収率は83%であった。MS-ESI:m/z
、510[M+1]+
ステップ3) 化合物PA6032-3の合成
化合物PA6032-2(480mg、0.946mmol)をトルエン(10ml)に溶解し、ベンゾフェノンイミン(3
42mg、1.892mmol)、Pd2(dba)3(43mg、0.047mmol)、BINAP(89mg、0.142mmol)、ナトリウム
t-ブトキシド(272mg、2.84mmol)を加え、反応液を100℃に加熱し、一夜撹拌し、窒素ガス
で保護した。室温に冷却し、反応液を水(100mL)に加え、DCM(3×150mL)で抽出し、有機相
を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を減圧除去し、シリカゲル
カラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:DCM(V:V)=1:1)することで、黄色固
体(600mg)を得た。収率は89%であった。
ステップ4) 化合物PA6032-4の合成
化合物PA6032-3(500mg、0.705mmol)をTHF(5ml)に加え、6N HCl(2滴/時間)を滴下し、反応
の進行を監視しながら12h反応させた。反応終了後、淡黄色固体が析出し、固体を濾取し
、THFで洗浄し、濾取した固体を真空乾燥させ、淡黄色固体(240mg)を得た。収率は75%で
あった。
ステップ5) 化合物PA6032-5の合成
化合物PA6032-4(230mg、0.507mmol)をDCM(5mL)に溶解し、tert-ブトキシカルボニル-L-プ
ロリン(281mg、1.117mmol)、HATU(579mg、1.523mmol)、DIPEA(393mg、3.046mmol)を加え
、反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3
×100mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒
を減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=
1:1)することで、黄色固体(380mg)を得た。収率は97%であった。
ステップ6) 化合物PA6032-6の合成
化合物PA6032-5(380mg、0.490mmol)を3M HClを含有するEA溶液(3mL)に溶解し、室温で一
夜撹拌したところ、固体が析出し、LC-MSにより完全に反応したことを確認した後、濾過
し、淡黄色固体粗生成物(210mg)を得、該粗生成物をそのまま次の反応に供した。
ステップ7) 化合物PA6032の合成
化合物PA6032-6(210mg)の粗生成物をDCM(10mL)に溶解し、N-(メトキシカルボニル)-L-バ
リン(113mg、0.649mmol)、HATU(369mg、0.972mmol)、DIPEA(250mg、1.944mmol)を加え、
反応液を室温で一夜撹拌した。完全に反応させた後、反応液を水(50mL)に加え、DCM(3×1
00mL)で抽出し、有機相を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、溶媒を
減圧除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離精製(溶離液PE:EA(V:V)=1:
3)することで、白色固体(110mg)を得た。収率は36%であった。
表1 化合物番号、構造および分子量
Figure 0006958797
Figure 0006958797
Figure 0006958797

表2 化合物の番号および核磁気共鳴スペクトルデータ

Figure 0006958797


Figure 0006958797
Figure 0006958797


実験例14:インビトロ評価
実験目的
前記化合物のHCVに対する作用を検証するために、発明人は、HCVレプリコンシステム(HCV
Replicon System)を評価モデルとして用いた。HCVレプリコンは、「Science.1999Ju12;2
85(5424),110-3」に初めて報道された。HCVレプリコンシステムは、既にHCV RNAの複製、
病原性およびウイルスの永続性を研究するための最も重要なツールの1つとなっている。
例えば、レプリコンによりHCV RNAの複製に必須な5’-NCR最小領域が成功に証明されてお
り、HCVレプリコンシステムは、抗ウイルス薬の評価モデルとして成功に用いられている


本発明の発明者は、「Science.1999-07-02;285(5424),110-3」および「J.Virol.2003-03;
77(5),3007-19」に記載の方法に従って検証を行った。
簡単に言えば、本発明者は、それぞれ分别采用異なるHCV遺伝子型レプリコンを含
む3種類の安定発現細胞株を用いてこれらの化合物のHCV複製に対する阻害活性を測定した
Huh7-Con1b細胞株には、HCV 1b遺伝子型レプリコンCon1bおよびホタルルシフェラーゼレ
ポーター遺伝子を含む。Huh7-H77細胞株およびHuh7-JFH1細胞株には、ウミシイタケルシ
フェラーゼレポーター遺伝子を含み、また、それぞれHCV 1a遺伝子型レプリコンH77およ
び2a遺伝子型レプリコンJFH1を含む。HCVの宿主細胞での複製レベルは、ホタルルシフェ
ラーゼ遺伝子またはウミシイタケルシフェラーゼ遺伝子の発現量により特徴付けられるこ
とができる。本明細書において、化学発光法により前記2種類のルシフェラーゼ遺伝子の
発現量を測定することにより、本明細書に記載の化合物のHCV複製に対する作用効果を評
価することができる。また、各Huh7細胞株においてCellTiter GLOキットを用いてCC50
を測定し、化合物の毒性を評価した。
操作プロセスの概要
1.ルシフェラーゼ活性による化合物EC50の測定
細胞播種前に、Bravo液体処理システムで本明細書に記載の化合物に対して11個の濃度点
で三倍勾配希釈を行い、次いで、Echo 550システムにより細胞培養プレートに調製した化
合物を入れた。Huh7-H77およびHuh7-JFH1を1ウェル/10000細胞で化合物を入れた96ウェル
プレートに接種し、Huh7-Con1bおよびHuh7細胞を1ウェル/5000細胞で化合物を入れた384
ウェルプレートに接種した。37℃のCO2(5%)インキュベータ内で72時間インキュベートし
た。
1.1ホタルルシフェラーゼレポーター遺伝子の読み取り
384ウェルプレートをインキュベータから取り出し、室温で30分間冷却した。培地を吸引
により除去した後、各ウェルに50μlのDPBS(デュシェンヌリン酸緩衝液)を加え、その後
、各ウェルに50μlのBritelit plus試薬(PerkinElmer社)を加え、室温でシェーカーに置
き、1000 rpm/分間で1分間揺動し、最後にEnvisionプレートリーダーでプレートを読み取
った(各ウェルの信号積算時間を0.1秒に設定)。
1.2ウミシイタケルシフェラーゼレポーター遺伝子の読み取り
96ウェルプレートをインキュベータから取り出し、室温で30分間冷却した。培地を吸引に
より除去した後、各ウェルに30μlのPromegaライセート(純水中で体積比1:4で希釈して使
用する)を加え、室温でシェーカーに置き、1000rpm/分間で15分間揺動し、次いで、各ウ
ェルに100μlPremegaルシフェラーゼ試薬(Promega社)(基質緩衝液中で体積比1:99で希釈
して使用する)を加えた直後、Envisionプレートリーダーでプレートを読み取った(各ウェ
ルの信号積算時間を0.1秒に設定)。
2. CellTiter-GLOキットを用いたCC50値の測定
CellTiter GLO試薬を取り出して室温に加熱し、Huh7細胞を接種した384ウェルプレートを
インキュベータから取り出し、室温で20分間冷却した。各ウェルに50μlのCellTiter-GLO
試薬(Promega社)を加え、2分間揺動した後、暗室に置き、室温で10分間インキュベートし
た後、Envisionプレートリーダーでプレートを読み取った(各ウェルの信号積算時間を0.1
秒に設定)。
実験結果を表3に示す。
表3 HCVレプリコン細胞EC50/CC50の測定結果
Figure 0006958797
注:EC50は、分子のインビトロ抗C型肝炎ウイルス(HCV)の活性を示す。EC50が1uM未満であ
る場合に、化合物はインビトロ活性を有する。CC50の数値は、分子のインビトロ毒性の大
小を示し、数値が大きいほど、毒性が小さい。
結論:データから明らかなように、本発明の化合物は優れたインビトロ抗C型肝炎ウイルス
(HCV)活性を有し、1μMよりも遥かに小さいEC50値を有するだけではなく、細胞毒性が非
常に低い。具体的には、HCV 1bレプリコンでは、本発明の多くの化合物のEC50は10pM濃度
よりも小さい一方、HCV 2aレプリコンでは、化合物のEC50は100pMオーダーに達する。例
えば、PA6031、PA6016等の化合物のEC50は、約40-50pMである。中国のC型肝炎患者は主に
1b、2a型であるため、本発明の化合物は、NS5A阻害剤として広い応用見込みを有する。
実験例15:バイオアベイラビリティ
1.投与計画
Sprague Dawleyラット(雄性、体重250-280g)を3匹/群で2群にランダムに分け、投与の3
日前に、頚静脈カテーテル挿入手術を実施した。実験中、それぞれ胃内投与または静脈投
与で化合物を投与した。詳細は下表4に示す。
表4 化合物の投与経路および用量
Figure 0006958797
実験前に、12h断食させるが、自由に水を摂取させた。投与の2h後に統一して給餌した。
溶媒は、ポリオキシエチレンヒマシ油:エタノール:PEG400:0.9%NaCl=10:10:40:40であっ
た。
2.採血時刻およびサンプル処理
投与の0.083、0.25、0.5、1、2、4、8、12、24h後、頸静脈管から0.2ml採血し、ヘパリン
抗凝固チューブに入れた直後、3000gで5min遠心分離することで血漿を分離し、血漿を-80
℃で保存した。ここで、採血から血漿の遠心分離まで、氷浴で操作した。
3.サンプルテストおよびデータ分析


LC/MS/MS法によりラット血漿における原薬の濃度を測定した。
WinNonlin 6.1ソフトウェア(アメリカPharsight社)の非コンパートメントモデルを用いて
投与後の薬物動態パラメーターを計算した。
ピーク濃度Cmaxおよびピーク時間Tmaxは測定値であった。
血中濃度-時間曲線下面積AUC0-t値:台形計算法;AUC0-∞=AUC0-t+Ct/ke、Ctは最後の時点
が測定できる血中濃度であり、keは消失速度定数である。
消失半減期t1/2=0.693/ke
平均滞留時間MRT=AUMC/AUC
クリアランスCL=D/AUC0-∞
定常状態分布容積Vss=CL×MRT;
絶対バイオアベイラビリティF=(AUC胃内投与×D静脈投与)/(AUC静脈投与×D胃内投与)×1
00%
4.実験結果
ラットに15mg/kgの化合物を胃内投与または静脈注射した後、薬物動態学的性質および物
理化学的性質に基づいて得られた相対バイオアベイラビリティは50-120%である。市販薬
ABT-267(NS5A阻害剤)は、文献に報道されたラットにおけるバイオアベイラビリティが100
%である。これは、本発明の化合物は、市販薬に相当するバイオアベイラビリティを有し
、優れた薬物動態学的性質を有することを示している。
本発明に掲げる全ての文献は、各文献が単独して参考として援用されるように、本出願に
おいて参考として援用される。また、理解できるように、本発明に記載の内容に基づいて
、当業者は本発明に対して様々な変更または修正を行うことができ、これらの同等態様は
同様に本出願の特許請求の範囲に含まれる。

Claims (9)

  1. 式(I)で表されることを特徴とする化合物、またはその光学異性体、薬学的に許容される
    塩、水和物若しくは溶媒和物。
    Figure 0006958797
    (式中、AおよびA'は、それぞれ独立して
    Figure 0006958797
    または
    Figure 0006958797
    であり、
    R2aおよびR2bは、それぞれ独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ
    基、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換
    または非置換のC1-C6アルキルアミノ基からなる群より選択され、前記置換とは、ハロゲ
    ン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ
    基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数の置換基を有することをいい、或
    いは、
    R2aとR2bが環化してC3-C8シクロアルキル基または3-8員複素環基を形成し、
    各R1、R4およびR6は、それぞれ独立してハロゲン、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基
    、シアノ基、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または非置換のC3-C8シクロアル
    キル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルアミ
    ノ基、置換または非置換のC1-C6カルボキシル基、置換または非置換のC1-C6エステル基、
    置換または非置換のC2-C6アルカノイル基、置換または非置換のC2-C6アルカノアミド基か
    らなる群より選択され、前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化ア
    ルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1
    つまたは複数の置換基を有することをいい、
    nは0、1、2、3、4または5であり、
    mは0、1、2または3であり、
    pは0、1、2または3であり、
    R2およびR2'は、それぞれ独立してH、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、
    置換または非置換C1-C6アルキル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または
    非置換のC1-C6アルキルアミノ基からなる群より選択され、前記置換とは、ハロゲン、C1-
    C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シ
    アノ基からなる群より選択される1つまたは複数の置換基を有することをいい、
    R3およびR3'は、それぞれ独立してH、置換または非置換のC1-C6アルキル基、置換または
    非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルアミノ基からなる群より
    選択され、前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニ
    トロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数
    の置換基を有することをいい、
    R5は、H、ハロゲン、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基、置換または非置換のC1-C6ア
    ルキル基、置換または非置換のC1-C6アルコキシ基、置換または非置換のC1-C6アルキルア
    ミノ基からなる群より選択され、前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロ
    ゲン化アルキル基、ニトロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択
    される1つまたは複数の置換基を有することをいう。)
  2. R2aおよびR2bは、それぞれ独立して水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選
    択され、或いはR2aとR2bが環化してC3-C8シクロアルキル基を形成し、並びに/或いは
    各R1は、それぞれ独立してフッ素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択され、並びに
    /或いは
    各R4は、それぞれ独立してフッ素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択され、並びに
    /或いは
    各R6は、それぞれ独立してフッ素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択され、並びに
    /或いは
    R2およびR2'は、それぞれ独立して置換または非置換のC1-C6アルキル基からなる群より選
    択され、前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニト
    ロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数の
    置換基を有することをいい、並びに/或いは
    R3およびR3'は、それぞれ独立して置換または非置換のC1-C6アルキル基からなる群より選
    択され、前記置換とは、ハロゲン、C1-C3アルキル基、C1-C3ハロゲン化アルキル基、ニト
    ロ基、ヒドロキシル基、アミノ基、シアノ基からなる群より選択される1つまたは複数の
    置換基を有することをいい、並びに/或いは
    R5は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素からなる群より選択されることを特徴とする請求項1
    に記載の化合物、またはその光学異性体、薬学的に許容される塩、水和物若しくは溶媒和
    物。
  3. 前記化合物は、式I-aで表される化合物または式I-bで表される化合物であることを特徴と
    する請求項1に記載の化合物、またはその光学異性体、薬学的に許容される塩、水和物若
    しくは溶媒和物。

    Figure 0006958797
    I-a
    Figure 0006958797
    I-b
    (各式中、A、A'、R1、n、R2、R2'、R3、R3'は請求項1と同義である。)
  4. 治療有効量の請求項1-3のいずれか1項に記載の化合物、またはその光学異性体、薬学的に
    許容される塩、水和物若しくは溶媒和物、および薬学的に許容される補助剤、希釈剤若し
    くは担体を含むことを特徴とする医薬組成物。
  5. 少なくとも1種のHCV阻害剤をさらに含み、前記HCV阻害剤は、HCV複製過程および/またはH
    CVタンパク質の機能を阻害することを特徴とする請求項4に記載の医薬組成物。
  6. 前記HCV複製過程は、HCV侵入、HCV脱殻、HCV翻訳、HCV複製、HCV集合および/またはHCV放
    出を含むことを特徴とする請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 前記HCVタンパク質は、NS2、NS3、NS4A、NS4B、NS5AまたはNS5Bからなる群より選択され
    ることを特徴とする請求項5に記載の医薬組成物。
  8. 不活性溶媒中で化合物1とベンゾフェノンイミンとを反応させ、化合物2を形成するステ
    ップ(a)と、
    Figure 0006958797
    不活性溶媒中で化合物2と酸とを反応させ、化合物3を形成するステップ(b)と、
    Figure 0006958797
    不活性溶媒中で化合物3と
    Figure 0006958797

    Figure 0006958797
    を反応させ、化合物4を形成するステップ(c)と、
    Figure 0006958797
    不活性溶媒中で化合物4と酸とを反応させ、化合物5を形成するステップ(d)と、
    Figure 0006958797
    不活性溶媒中で化合物5と
    Figure 0006958797

    Figure 0006958797
    とを反応させ、式(I)で表される化合物を形成するステップ(e)と、
    Figure 0006958797
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の化合物またはその立体異性体の製造方法。
    (各式中、A、A'、R1、n、R2、R2'、R3、R3'、R4、m、R5、R6およびpは請求項1と同義で
    ある。)
  9. 前記ステップ(e)の後に、式(I)で表される化合物にキラル分離を行い、式(I)で表される
    化合物の光学異性体(I-a,I-b)を形成するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1
    1に記載の方法。
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