JP6958501B2 - 空調用レジスタ - Google Patents
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Description
その1つとして、上流フィン又は下流フィンを通常の空調用レジスタよりも大きく傾動させて、通風路を閉鎖するものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、操作ノブが下流フィンの延びる方向へスライドされると、そのスライドに応じて上流フィンが上流フィン軸を支点として傾動される。空調用空気は、傾動された上流フィンに沿って流れることで、向きを変えられて吹出口から吹き出す。
スイッチ部に対し、さらに上流側へ移動させる操作が行なわれると、保持機構では、上記保持が解除され、スイッチ部を上記流れ方向における下流側へ移動させることが可能となる。
上記空調用レジスタにおいて、前記保持機構により前記保持が解除された場合に、前記シャットダンパを前記開位置にするための位置まで前記スイッチ部を移動させる復帰機構がさらに設けられていることが好ましい。
以下、車両用の空調用レジスタに具体化した第1実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
リテーナ10は、上流リテーナ11と、その上流リテーナ11に隣接した状態で配置されて、同上流リテーナ11に連結された下流リテーナ12とを備えている。上流リテーナ11及び下流リテーナ12は、いずれも硬質の樹脂材料によって形成されている。リテーナ10は、両端が開放され、かつ左右方向の寸法が上下方向の寸法よりも大きな四角筒状をなしている。
図3及び図4に示すように、底壁部18の下流部であって、左右方向における両端部には、それぞれ下方へ突出する軸受部31が形成されている。
<下流フィン40>
図3及び図7に示すように、下流フィン40は、下流リテーナ12内であって、上下方向における中央部分に配置されている。下流フィン40は、左右方向及び空調用空気A1の流れ方向に延びる板状をなしている。左右方向は、空調用空気A1の流れ方向に対し交差する方向の1つである。
操作ノブ55は、ノブ本体56及びスイッチ部61を備えている。ノブ本体56には、左右方向に延びる横ガイド孔57と、その横ガイド孔57の下流側で上記流れ方向に延びる縦ガイド孔58とが形成されている。横ガイド孔57の左右方向における両端部は、ノブ本体56の同方向における両端面において開口されている。縦ガイド孔58の上流端は横ガイド孔57に繋がり、下流端はノブ本体56の下流端面において開口している。
スイッチ部61は、押圧部62と、同押圧部62から上流側へ延びて、上記接続部48に連結された連結部63とを備えている。従って、スイッチ部61は、上記伝達部47及び係合ピン49と一緒に、下流フィン本体41に対し左右方向へスライド可能である。押圧部62の左右方向の寸法は、縦ガイド孔58の同方向の寸法よりも若干小さく設定されている。この設定により、ノブ本体56は、押圧部62に対し左右方向へ相対移動することを規制されている。従って、ノブ本体56は、スイッチ部61と一緒に、下流フィン本体41に対し左右方向へスライド可能である。また、押圧部62は、ノブ本体56に対し、上記流れ方向における上流側及び下流側へ移動可能である。
<上流フィン>
図7に示すように、複数の上流フィンは、リテーナ10内において、下流フィン40よりも上流側であって、左右方向へ互いに離間した複数箇所において、互いに平行な状態で配置されている。各上流フィンは、上下方向及び上記流れ方向に延びる板状をなしている。上流フィンが延びる上下方向は、上記流れ方向と、下流フィン40が延びる左右方向とに対し交差(直交)する方向である。
図4及び図6(a)に示すように、各上流フィン66,67の上下方向における両端部には、同方向へ延びる上流フィン軸68が設けられている。各上流フィン軸68は、空調用空気A1の上記流れ方向については、上流フィン66,67の中央部分に位置している。各上流フィン66,67は、上下両上流フィン軸68において上壁部17及び上流シム25に支持されており、上下両上流フィン軸68を支点として左右方向へ傾動可能である。
図6(a)及び図7に示すように、シャットダンパ75は、リテーナ10内の上流フィン66,67よりも上流側に配置されている。シャットダンパ75は、硬質の樹脂材料によって形成されたダンパプレート76と、リテーナ10及びダンパプレート76よりも軟質の樹脂材料によって形成されたシール部材77とを備えている。ダンパプレート76は、上記流れ方向よりも左右方向に細長い長方形の板状に形成されている。シール部材77は、ダンパプレート76の周囲に装着されている。ダンパプレート76には、左右方向へ延びるダンパ軸78が設けられている。ダンパ軸78は、軸受孔28に挿通されている。シャットダンパ75は、ダンパ軸78において側壁部15に支持されている。シャットダンパ75は、図6(a)において実線で示す開位置と、二点鎖線で示す閉位置との間で傾動可能である。
図1(b)及び図2に示すように、伝達機構80は、駆動レバー81、従動レバー87及びリンク部材91を備えている。上述した伝達部47は、伝達機構80の一部を構成している。
図1(a),(b)及び図2に示すように、駆動レバー81において、支軸82とピン83との間には、略上下方向に延びる長孔84が形成されている。そして、上述した係合ピン49がこの長孔84に係合されている。
保持機構H1は、リンク部材91に形成された被把持部97と、リテーナ10に設けられた把持部とを備えている。被把持部97は、突出部93から上流側へ突出している。把持部は、上記取付孔36に挿通されて上流支持部35に取り付けられたラッチ機構98によって構成されている。ラッチ機構98は、スイッチ部61に対し、シャットダンパ75を閉位置にするための位置まで移動させる押圧操作が行なわれた場合に、被把持部97を把持することで、その操作後の位置にスイッチ部61を保持する。また、ラッチ機構98は、スイッチ部61に対し、さらに上流側へ移動させる押圧操作が行なわれた場合に、被把持部97を解放することにより上記保持を解除する。
図5(a)及び図7は、保持機構H1におけるラッチ機構98が被把持部97を解放しているときの空調用レジスタの各部の状態を示している。このときには、弾性部材99の弾性力が、リンク部材91、駆動レバー81及び係合ピン49を介して接続部48に作用している。下流側へ向かう力が加わった接続部48は、横ガイド孔45の最下流部に位置している。接続部48に対し連結部63を介して連結された押圧部62の一部(下流端部)は、ノブ本体56から下流側へ僅かに突出している。係合ピン49は、支軸82よりも下流側に位置している。駆動レバー81は、上部ほど下流側に位置するように傾斜した状態となっている。
なお、中立状態のノブ本体56の下流端に対し、上方へ向かう力が加えられると、下流フィン本体41は上記とは逆の動作を行い、下流側ほど高くなるように傾斜した状態になる。空調用空気A1は、斜め上方へ向きを変えられて吹出口14から吹き出す。このように、操作ノブ55を操作した方向へ空調用空気A1が吹き出される。
なお、中立状態のノブ本体56に対し、左方へ向かう力が加えられると、図示はしないが、下流フィン本体41は上記とは逆の動作を行い、下流側ほど側壁部15に近づくように傾斜した状態になる。空調用空気A1は、斜め左方へ向きを変えられて吹出口14から吹き出す。
・上記特許文献1では、空調用空気の吹き出し方向の調整を行う上流フィン又は下流フィンが、通風路を開放及び閉鎖する役割を兼ねている。そのため、空調用空気の吹き出し方向の調整と、通風路の開放及び閉鎖とを別々に行うことができず、不便である。
次に、車両用の空調用レジスタに具体化した第2実施形態について、図9〜図11を参照して、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
従って、第2実施形態によると、基本的には、第1実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
次に、車両用の空調用レジスタに具体化した第3実施形態について、図12〜図14を参照して説明する。
下流フィン40は、両下流フィン軸39において上記軸受孔22に支持されており、両下流フィン軸39を支点として上下方向へ傾動可能であり、かつ同軸受孔22に沿って上流側及び下流側へ移動可能である。
また、第3実施形態では、ノブ本体56とスイッチ部61とが一体形成されていて、スイッチ部61が操作ノブ55の全体により構成されている。操作ノブ55に横ガイド孔57は形成されているが、縦ガイド孔58は形成されていない。
第3実施形態では、スイッチ部61を構成する操作ノブ55の全体に対し,上記流れ方向における一方、例えば、図13において二点鎖線の矢印で示すように、上流へ向かう方向の力が加えられて、図14(b)に示すように、上流側へ移動されると、下流フィン40は、操作ノブ55と一緒に上流側へ移動する。この移動は、伝達機構80における伝達部47、この場合、下流フィン40及び下流フィン軸39を介して、駆動レバー81の長孔84と、レバー85の長孔86とに伝達される。これらの伝達により、駆動レバー81及びレバー85が支軸82を支点として傾動される。この傾動は、リンク部材91、従動レバー87及びダンパ軸78を介してシャットダンパ75に伝達される。
なお、上述した各実施形態は、これを以下のように変更した変形例として実施することもできる。
・スイッチ部61が、同スイッチ部61を手で引っ張ることにより、下流側へ移動されるものであってもよい。
・上記空調用レジスタは、空調装置から送られてきて吹出口14から室内に吹き出す空調用空気A1の向きを変更することに加え、通風路13を開放及び閉鎖する機能を有するものであれば、車両用に限らず他の分野用の空調用レジスタとして広く適用可能である。
・発光ダイオード(LED)等の発光素子からなる光源を用いる。そして、シャットダンパ75を閉位置にするための位置までスイッチ部61を移動させた場合、又は、シャットダンパ75を開位置にするための位置までスイッチ部61を移動させた場合に、光源を発光させてもよい。
Claims (9)
- 空調用空気の流れ方向の下流端に吹出口を有する通風路が形成されたリテーナと、前記流れ方向に交差する方向へ延び、かつ下流フィン軸により前記リテーナに対し、少なくとも傾動可能に支持された下流フィンと、前記下流フィンに対し、少なくとも同下流フィンの延びる方向にスライド可能に装着された操作ノブと、前記流れ方向における前記下流フィンよりも上流において、同流れ方向及び前記下流フィンの延びる方向の両者に対し交差する方向へ延び、かつ上流フィン軸により前記リテーナに支持され、前記操作ノブのスライドに応じて傾動される上流フィンと、前記流れ方向における前記上流フィンよりも上流に配置されて、ダンパ軸により前記リテーナに支持され、前記通風路を開放する開位置及び閉鎖する閉位置の間で傾動するシャットダンパとを備え、
前記操作ノブは、自身の少なくとも一部に、前記流れ方向における上流側及び下流側へ移動可能に構成されたスイッチ部を有し、
前記スイッチ部と前記シャットダンパとの間には、前記スイッチ部の前記流れ方向の動きを回動運動に変換して前記ダンパ軸に伝達し、同シャットダンパを傾動させる伝達機構が設けられており、
前記伝達機構は、
支軸により前記リテーナに傾動可能に支持され、かつ前記支軸から離れた箇所にピンを有する駆動レバーと、
前記ダンパ軸に固定され、かつ前記ダンパ軸から離れた箇所にピンを有する従動レバーと、
両ピンを連結するリンク部材と、
前記スイッチ部の前記流れ方向の動きを前記駆動レバーに伝達して、前記支軸を支点として同駆動レバーを傾動させる伝達部とを備え、
前記伝達部は、
前記駆動レバーにおいて前記支軸から離れた箇所に係合された係合ピンと、
前記スイッチ部及び前記係合ピンを繋ぐ接続部と
を備えている空調用レジスタ。 - 前記係合ピン及び前記接続部は、前記操作ノブの装着された前記下流フィンの一部を構成するものであり、
前記下流フィンの前記係合ピン及び前記接続部とは異なる部分は、前記下流フィン軸により前記リテーナに傾動可能に支持された下流フィン本体により構成され、
前記係合ピンは前記下流フィン軸に挿通されて、前記駆動レバーに係合されており、
前記スイッチ部は前記操作ノブの一部により構成され、
前記操作ノブの前記スイッチ部とは異なる部分は、前記下流フィン本体に対し前記下流フィンの延びる方向にスライド可能に装着されたノブ本体により構成されている請求項1に記載の空調用レジスタ。 - 前記操作ノブでは、前記ノブ本体が前記スイッチ部に対し、前記下流フィンの延びる方向への相対移動を規制された状態で組み付けられており、
前記スイッチ部、前記伝達部及び前記係合ピンは、前記下流フィン本体に対し、前記下流フィンの延びる方向にスライド可能に取り付けられている請求項2に記載の空調用レジスタ。 - 前記操作ノブでは、前記ノブ本体が前記スイッチ部に対し、前記下流フィンの延びる方向への相対移動を許容された状態で組み付けられており、
前記スイッチ部、前記伝達部及び前記係合ピンは、前記下流フィン本体に対し、前記下流フィンの延びる方向へのスライドを規制された状態で取り付けられている請求項2に記載の空調用レジスタ。 - 空調用空気の流れ方向の下流端に吹出口を有する通風路が形成されたリテーナと、前記流れ方向に交差する方向へ延び、かつ下流フィン軸により前記リテーナに対し、少なくとも傾動可能に支持された下流フィンと、前記下流フィンに対し、少なくとも同下流フィンの延びる方向にスライド可能に装着された操作ノブと、前記流れ方向における前記下流フィンよりも上流において、同流れ方向及び前記下流フィンの延びる方向の両者に対し交差する方向へ延び、かつ上流フィン軸により前記リテーナに支持され、前記操作ノブのスライドに応じて傾動される上流フィンと、前記流れ方向における前記上流フィンよりも上流に配置されて、ダンパ軸により前記リテーナに支持され、前記通風路を開放する開位置及び閉鎖する閉位置の間で傾動するシャットダンパとを備え、
前記操作ノブは、自身の少なくとも一部に、前記流れ方向における上流側及び下流側へ移動可能に構成されたスイッチ部を有し、
前記スイッチ部と前記シャットダンパとの間には、前記スイッチ部の前記流れ方向の動きを回動運動に変換して前記ダンパ軸に伝達し、同シャットダンパを傾動させる伝達機構が設けられており、
前記伝達機構は、
支軸により前記リテーナに傾動可能に支持され、かつ前記支軸から離れた箇所にピンを有する駆動レバーと、
前記ダンパ軸に固定され、かつ前記ダンパ軸から離れた箇所にピンを有する従動レバーと、
両ピンを連結するリンク部材と、
前記スイッチ部の前記流れ方向の動きを前記駆動レバーに伝達して、前記支軸を支点として同駆動レバーを傾動させる伝達部とを備え、
前記スイッチ部は前記操作ノブの全体により構成され、
前記操作ノブの装着された前記下流フィンは、前記下流フィン軸により、前記リテーナに対し、傾動可能、かつ前記流れ方向における上流側及び下流側へ移動可能に支持されており、
前記操作ノブは、前記下流フィンに対し、前記流れ方向への相対移動を規制された状態で装着されており、
前記下流フィン軸は、前記駆動レバーにおいて前記支軸から離れた箇所に係合されており、
前記伝達部は、前記操作ノブの装着された前記下流フィン及び前記下流フィン軸により構成されている空調用レジスタ。 - 前記伝達機構は、前記流れ方向における下流側への前記スイッチ部の移動に伴い、前記通風路を開く側へシャットダンパを傾動させ、かつ上流側への前記スイッチ部の移動に伴い、前記通風路を閉じる側へシャットダンパを傾動させるものであり、
前記伝達機構には、前記スイッチ部に対し、前記シャットダンパを前記閉位置にするための位置まで移動させる操作が行なわれた場合に、その操作後の位置に前記スイッチ部を保持し、前記スイッチ部に対し、さらに前記流れ方向における上流側へ移動させる操作が行なわれた場合に、前記保持を解除する保持機構が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の空調用レジスタ。 - 前記保持機構は、前記リンク部材に形成された被把持部と、前記リテーナに設けられた把持部とを備えており、
前記把持部は、前記スイッチ部に対し、前記シャットダンパを前記閉位置にするための位置まで移動させる操作が行なわれた場合に、前記被把持部を把持することで前記スイッチ部を保持し、前記スイッチ部に対し、さらに前記流れ方向における上流側へ移動させる操作が行なわれた場合に、前記被把持部を解放することにより前記保持を解除するラッチ機構により構成されている請求項6に記載の空調用レジスタ。 - 前記保持機構により前記保持が解除された場合に、前記シャットダンパを前記開位置にするための位置まで前記スイッチ部を移動させる復帰機構がさらに設けられている請求項6又は7に記載の空調用レジスタ。
- 前記復帰機構は、前記スイッチ部を、前記シャットダンパを前記開位置にするための位置に近付く側へ付勢する弾性部材を備えている請求項8に記載の空調用レジスタ。
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JP2018138468A JP6958501B2 (ja) | 2018-07-24 | 2018-07-24 | 空調用レジスタ |
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JP2018138468A JP6958501B2 (ja) | 2018-07-24 | 2018-07-24 | 空調用レジスタ |
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JP2020015374A JP2020015374A (ja) | 2020-01-30 |
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JP2018138468A Active JP6958501B2 (ja) | 2018-07-24 | 2018-07-24 | 空調用レジスタ |
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