JP6956158B2 - 配管 - Google Patents

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Description

この発明は、流体を流動させる内部流路を有する管状の継手本体部と、前記内部流路の二個以上の開口部分のそれぞれに設けた二個以上の溶着端部とを備える樹脂製管継手を含む配管に関するものであり、特には、内部流路での流体の良好な通流を実現することのできる技術を提案するものである。
様々な産業で用いられる薬液輸送ライン等の配管は、溶着機を用いて、熱可塑性樹脂等からなる樹脂製管継手と、樹脂製チューブ部材もしくは他の樹脂製管継手とのそれぞれの端部を互いに突き合わせて溶着させることにより構成されることがある。
より詳細には、たとえば、溶着機の対をなすクランプ治具のそれぞれに、樹脂製管継手の端部と樹脂製チューブ部材等の端部とが互いに対向する姿勢で、それらの樹脂製管継手及び樹脂製チューブ部材等のそれぞれを保持させる。
次いで、クランプ治具に保持させた樹脂製管継手及び樹脂製チューブ部材等の両端部を、ヒーターその他の加熱装置によって加熱することで、それらの端部を溶融させ、その状態で、樹脂製管継手及び樹脂製チューブ部材等を互いに接近させて、それらの端部を、所要の圧力の作用により突き合わせて溶着させる。
この種の樹脂製管継手の一例として従来は、たとえば、図7に断面図で示すようなものがある。図7に示す樹脂製管継手101は、略T字状に延びる内部流路Pを有するT字状の継手本体部102と、内部流路Pのそれぞれの開口部分102A〜102Cのそれぞれに設けた三個の溶着端部103a〜103cとを備えるものである。
図示の樹脂製管継手101を射出成形により製造するには、樹脂製管継手101の外面形状に対応する形状の金型キャビティに、図8に破線で示すように、略T字状の内部流路Pを形成するための三個のコアピン111a〜111cを先端で相互に近接させて略T字状に配置する。そして、キャビティ内で樹脂を射出して所定の形状に硬化させた後、樹脂製管継手101の三個の溶着端部103a〜103cのそれぞれから、三個のコアピン111a〜111cのそれぞれを、図8に矢印で示す向きに引き抜くことにより、T字状の継手本体部102を備える樹脂製管継手101を形成することができる。
ところで、上述したような従来の樹脂製管継手101では、製造に際して樹脂を硬化させた後の三個のコアピン111a〜111cの引抜き性を確保するため、図7及び8に誇張して示すように、溶着端部103a〜103cに隣接する外径がストレートな部分で、内部流路Pの流路断面積が、各溶着端部103a〜103cに向かうに従って次第に大きくなるテーパ形状としていた。かかる従来の樹脂製管継手101の内部流路Pを形成する管内壁面のテーパ角度θは通常、図7に示す断面で、内部流路Pの中心軸線に対して、0.5°〜1.0°程度である。
しかるに、このようなテーパ形状の内部流路Pを有する継手本体部102の樹脂製管継手101では、溶着端部103a〜103cから内側に向かって、内部流路Pの流路断面積が大きく変化するので、内部流路Pを流動する流体の流量もまた大きく変動することになり、流体の円滑な通流に悪影響を及ぼすという問題がある。
また、樹脂製管継手101は、それを用いて形成する配管の形状、配管の配置スペース等の理由から、溶着端部103a〜103cを切断して所定の長さに短くして用いることがあるところ、この場合、上述したテーパ形状に起因して、樹脂製管継手101の切断した後の端部の内径が、元の端部の内径より小さくなる。それにより、当該樹脂製管継手101と樹脂製チューブ部材等とを、先述したように端部で突き合わせて溶着すると、樹脂製管継手101と樹脂製チューブ部材との溶着部で、内径差に起因する段差が生じる他、溶着時に内径差のある端部同士が溶融状態で押圧されることによって、溶着部の内面が内周側に隆起する部分、いわゆる内ビードの大きさが増大する。その結果として、配管のそのような溶着部で、液溜まりが生じるとともに流量の低下を招くという問題もあった。
この発明は、従来の技術のこのような問題を解決することを課題とするものであり、それの目的とするところは、流路断面積が溶着端部に向かうに従って漸増するテーパ形状の内部流路に起因する、流体の通流への悪影響を防止することのできる樹脂製管継手を含む配管を提供することにある。
発明者は、樹脂製管継手を射出成形により製造する際に、たとえばT字状の内部流路を有するものでは、同一直線状に整列する二個の溶着端部を通って延びるコアピン及び、残りの溶着端部を通って延びるコアピンの二本を用いること等により、少なくとも、溶着端部に隣接する外径がストレートな部分で、内部流路の流路断面が一定になる樹脂製管継手を成形できることを見出した。つまり、樹脂製管継手と樹脂製チューブ等の溶着の際に、たとえ継手端部がカットされる場合であっても、常に溶着箇所の前後での内部流路の断面形状を同一とすることができる樹脂製管継手を提供することを可能とした。
このような知見の下、この発明の配管は、樹脂製管継手と、樹脂製チューブ部材または他の樹脂製管継手とを含む配管であって、前記樹脂製管継手が、流体を流動させる内部流路を有する管状の継手本体部と、前記内部流路の二個以上の開口部分のそれぞれに設けられて、前記樹脂製チューブ部材の端部または前記他の樹脂製管継手の端部と突き合わせて溶着された二個以上の溶着端部とを備え、前記樹脂製管継手の前記継手本体部の前記内部流路の流路断面積が、少なくとも、前記溶着端部に隣接する外径のストレートな部分で一定であり、前記樹脂製管継手と前記樹脂製チューブ部材または前記他の樹脂製管継手との溶着部に、該樹脂製管継手と前記樹脂製チューブ部材または前記他の樹脂製管継手との内径差に起因する段差が存在せず、前記樹脂製管継手が前記継手本体部の外面に、溶着機のクランプ治具に位置決め保持されるT字状突起部又はL字状突起部を有するものである。
この発明の配管は、前記樹脂製管継手の前記継手本体部が、前記内部流路を二叉以上に分岐させる流路分岐箇所、前記内部流路を屈曲させる流路屈曲箇所、又は、前記内部流路の径を変化させる流路異径箇所と、前記内部流路を流路分岐箇所、流路屈曲箇所もしくは流路異径箇所から二個以上の前記溶着端部のそれぞれに連通させるべく直線状に延びる二個以上の流路延長箇所とで構成されるものとし、前記樹脂製管継手の前記継手本体部の外径がストレートな部分になる前記流路延長箇所のそれぞれで、流路断面積一定であることが好ましい。
ここで、上記の配管では、前記樹脂製管継手の前記継手本体部が、前記流路分岐箇所又は前記流路屈曲箇所を有し、前記継手本体部の前記流路分岐箇所もしくは前記流路屈曲箇所及び前記流路延長箇所の全体にわたって、流路断面積一定であることが好ましい。
またここで、上記の配管では、前記樹脂製管継手の前記内部流路の中心軸線を含む断面で、前記流路延長箇所の管内壁面が、該流路延長箇所における前記内部流路の中心軸線に平行な直線状に形成されていることが好ましい。
上記の配管では、前記樹脂製管継手の前記継手本体部の前記流路延長箇所での管外径Deに対する、前記内部流路の中心軸線に沿う前記流路延長箇所の長さLeの比(Le/De)、0.29〜2.4であることが好適である。
また、上記の配管では、前記樹脂製管継手の前記継手本体部が、前記内部流路を二叉に分岐させるT字状の前記流路分岐箇所を有し、当該流路分岐箇所に、二個の前記流路延長箇所により直線状に連通される二個の前記溶着端部の間の長さLtの、前記継手本体部の前記流路延長箇所での管外径Deに対する比(Lt/De)、1.9〜8.0であることが好ましい。
なお、前記樹脂製管継手のT字状の前記流路分岐箇所に、二個の前記流路延長箇所により直線状に連通される二個の前記溶着端部の間の長さLtは、25mm〜50mmとすることができる。
前記樹脂製管継手の前記内部流路の中心軸線に沿う前記流路延長箇所の長さLeは、1mm以上とすることが好ましい。
以上に述べた配管は、前記樹脂製管継手が、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなるものとすることができる。
この発明の配管によれば、樹脂製管継手の継手本体部の内部流路の流路断面積を、少なくとも、溶着端部に隣接する外径がストレートな部分で一定としたことにより、内部流路を流動する流体の流量の変動を小さく抑えることができる。また、樹脂製管継手の端部を切断して短くした場合であっても、少なくとも、溶着端部に隣接する外径がストレートな部分では、管内径が変化しないことにより、樹脂製管継手と樹脂製チューブ部材との溶着部での内径差が発生せず、それによる段差や大きな内ビードの形成を防止することができる。
その結果として、内部流路での流体の通流への悪影響が防止されて、流体の良好な通流を実現することができる。
この発明の一の実施形態の配管に含まれる樹脂製管継手を示す側面図及び、内部流路の中心軸線を含む断面図である。 図1に示す樹脂製管継手の平面図である。 図1に示す樹脂製管継手の斜視図である。 図1の樹脂製管継手を製造する際のコアピンの配置態様及び引抜き態様を示す、図1(b)と同様の図である。 の樹脂製管継手を示す平面図及び、内部流路の中心軸線を含む断面図である。 さらに他の樹脂製管継手を示す平面図及び、内部流路の中心軸線を含む断面図である。 従来の樹脂製管継手を示す、内部流路の中心軸線を含む断面図である。 図7の樹脂製管継手を製造する際のコアピンの配置態様及び引抜き態様を示す、図7と同様の図である。
以下に図面に示すところに基き、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1〜3に例示する樹脂製管継手1は、図1(b)に示す断面でT字状をなす内部流路Pを有する管状の継手本体部2と、内部流路Pの三個の開口部分A1〜A3のそれぞれに設けた溶着端部3a〜3cとを備えてなる。
ここで、樹脂製管継手1の溶着端部3a〜3cは、樹脂製管継手1を含む配管を構成する際に、図示しない溶着機等を用いて、これも図示しない直管ないし曲管状等の樹脂製チューブ部材または他の樹脂製管継手の端部と突き合わせて溶着されるものである。この溶着は、たとえば、溶着機の対をなすクランプ治具のそれぞれに、樹脂製管継手1の端部と樹脂製チューブ部材等の端部とが互いに対向する姿勢で、それらの樹脂製管継手1及び樹脂製チューブ部材等のそれぞれを保持させ、その後、クランプ治具に保持させた樹脂製管継手1及び樹脂製チューブ部材等の両端部を、ヒーターその他の加熱装置によって加熱して溶融させた状態で、樹脂製管継手1及び樹脂製チューブ部材等を互いに接近させ、それらの端部を、所要の圧力の作用により突き合わせることにより行うことができる。なお、溶着端部3a〜3cは、溶着代として1mm以上の厚みを与えることができる。
またここで、継手本体部2の内部流路Pは、樹脂製管継手1を用いた配管の使用時に、たとえば薬液等の液体もしくは気体その他の流体を流動させて、該流体を所定の場所に送るべく機能する。この内部流路Pは、直線状に延びる基部Pa、及び、基部Paの延在途中の中央で基部Paから垂直に分岐する分岐部Pbからなる。
そして、T字状の内部流路Pを有する継手本体部2もまた、略T字状の外形を有するものである。より具体的には、この樹脂製管継手1では、継手本体部2が、内部流路Pを二叉に分岐させる流路分岐箇所4aと、内部流路Pを流路分岐箇所4aから三個の溶着端部3a〜3cのそれぞれに連通させるべく直線状に延びる三個の流路延長箇所4bとで構成されている。流路延長箇所4bは、その延在方向に外径が変化せずに一定のストレートな部分である。
ここにおいて、従来の樹脂製管継手では、射出成形時のコアピンの良好な引抜き性を確保するため、流路断面積が、溶着端部に向かうにつれて漸増するテーパ形状の内部流路を有するものとしていたが、この発明の実施形態における樹脂製管継手1では、継手本体部2の、少なくとも、溶着端部3a〜3cに隣接して外径がストレートな部分になる各流路延長箇所4bで、内部流路の流路断面積を一定とする。特にこでは、継手本体部2の流路延長箇所4bでの管内壁面が、図1(b)に示す断面で、当該流路延長箇所4bにおける内部流路Pの中心軸線C1、C2と平行な直線状に形成されており、それにより、流路延長箇所4bでは、管内径及び流路断面積が変化せずに一定となっている。
このことによれば、少なくとも溶着端部3a〜3cの近傍で内部流路Pの流路断面積が一定であることにより、内部流路Pにおける流体の流量の変動を抑制することができる。特に、この樹脂製管継手1は、流路延長箇所4bのみならず、流路分岐箇所4aを含む内部流路Pの全体にわたって流路断面積を一定としたことにより、内部流路Pの全体で流体の流量が変動しないのでより好適である。
なお、流路断面積とは、内部流路Pの横断面、つまり内部流路Pの中心軸線C1、C2に直交する断面における断面積を意味する。
また、流路延長箇所4bを形成する管内壁面が従来のようなテーパ形状ではなく、その内径が一定であることから、樹脂製管継手1の端部を切断して短くした場合であっても、樹脂製管継手1の切断前の端部の内径と整合させて製造された樹脂製チューブ部材等との溶着部で、内径差に起因する段差が生じないので、そこでの液溜まりの発生や流量の変動を防止することができる。
なおここでは、内部流路Pの流路断面の形状を真円形としたが、図示は省略するが、楕円形、長円形その他の円形又は、矩形等の多角形とすることも可能である。かかる流路断面であっても、少なくとも、溶着端部に隣接する外径がストレートな部分で、断面積が一定であればよい。
このような樹脂製管継手1は、射出成形において、たとえば、図4に破線で示すようなテーパなしの二本のコアピン51、52を用いること等により製造することができる。
すなわち、内部流路Pの基部Pa並びに、基部Paの開口部分で同一直線状に整列する二個の溶着端部3b及び3cを通って延びるように配置される円柱状の基部用コアピン51と、内部流路Pの分岐部Pb及び残りの溶着端部3aを通って延びるように配置される円柱状の一本の分岐部用コアピン52を用いることとし、図示しない射出成形金型のキャビティに、分岐部用コアピン52の先端を基部用コアピン51の側面に抱きつかせて、両コアピン51、52を位置させる。そして、キャビティに溶融樹脂を充填し、該樹脂を硬化させた後、まず分岐部用コアピン52を引抜き、その後に基部用コアピン51を引き抜いて、樹脂製管継手1を成形する。
樹脂製管継手1の製造時のコアピン51、52のより容易な引抜きを実現するため、流路延長箇所4bは短いほうが望ましい。また、樹脂製管継手1を用いて配管を構成する場合、様々な配管の形状、配管の配置スペースに対応するためにも、流路延長箇所4bを短くすることが望まれる。
このような観点から、内部流路Pの中心軸線C1、C2に沿う各流路延長箇所4bの長さLeは、継手本体部2の流路延長箇所4bでの管外径Deに対する比(Le/De)で表して、0.29〜2.4とすることが好ましい。Le/Deを0.29未満とした場合は、管外径Deに対して流路延長箇所4bの長さLeが短いことにより、溶着代がほとんどなくなって端部同士の溶着が困難となることがある。また、Le/Deを2.4より大きくした場合は、管外径Deに対して流路延長箇所4bの長さLeが長いことにより、コアピン51、52の引抜きに支障をきたしたり、配管時の端部の切断が必要になったりするおそれを十分に取り除くことができない。
また同様の観点より、流路分岐箇所4aに二個の流路延長箇所4bにより直線状に連通される二個の溶着端部3b、3cの間の長さLt(内部流路Pの基部Paの中心軸線C2に沿う全長)は、継手本体部2の流路延長箇所4bでの管外径Deに対する比(Lt/De)で表して、1.9〜8.0とすることが好適である。言い換えれば、Lt/Deが1.9未満である場合は、管外径Deに対して二個の溶着端部3b、3cの間の長さLtが短すぎることにより、端部溶着に用いる溶着機のクランプ治具の形状等にもよるが、溶着端部3a〜3cの溶着が困難になるおそれがある。これはすなわち、クランプ治具に保持させた樹脂製管継手1の溶着端部3a、3b又は3cを、ヒーター等により加熱する際に、溶着端部3a、3b又は3cの端面と、ヒーター側のクランプ治具の前面との間の距離が近くなりすぎること(つまり、溶着端部3a、3b又は3cの、クランプ治具の前面から突出する部分が短すぎること)に起因して、ヒーターからの熱の多くがクランプ治具側に伝わって、溶着端部3a〜3cが溶けにくくなるという現象の発生が懸念される。この一方で、Lt/Deが8.0を超える場合は、管外径Deに対して二個の溶着端部3b、3cの間の長さLtが長すぎることにより、特に基部用コアピン51の引抜きが困難となるおそれや、配管を構成するために端部の切断が必要になる可能性がある。
具体的には、少なくとも、二個の溶着端部3b、3cの間の長さLtが25mm〜50mmの範囲内、また流路延長箇所4bの長さLeが1mm以上の樹脂製管継手1であれば、成形実績よりコアピン51、52の引抜きを確実に行うことができて製造可能であることが解かっている。但し、二個の溶着端部3b、3cの間の長さLt、流路延長箇所4bの長さLeが上記の範囲を超える長さのものであっても製造できると考えられる。
なおここで、図示ののように、たとえば流路延長箇所4bの外径が流路分岐箇所4aの外径よりもやや小さいこと等により、継手本体部2の外形で流路分岐箇所4aと流路延長箇所4bとの間に段差Sがあるといった場合のように、流路分岐箇所4aと流路延長箇所4bとを外形上判別できる場合は、その外形上の判別に基いて、流路延長箇所4bの領域を決定する。一方、外形上判別できない場合は、流路延長箇所の領域は、外径がストレートな部分、すなわち、分岐等するために外形が湾曲ないし屈曲し、または外径が変化する手前までの部分とする。
図5及び6に、他の樹脂製管継手11、21を示す。
図5に示す樹脂製管継手11は、継手本体部12及び二個の溶着端部13a、13bを備えるものであり、この継手本体部12は、内部流路Pを90°の屈曲角度で屈曲させる流路屈曲箇所14a、流路屈曲箇所14aから二個の溶着端部13a、13bのそれぞれに連通させるべく直線状に延びる二個の流路延長箇所14bとで構成されている。
また、図6に示す樹脂製管継手21は、継手本体部22及び、相互に内外径の異なる二個の溶着端部23a、23bを備えるものであり、継手本体部22は、内部流路Pの径を徐々に変化させるためのテーパ状の内外径を有する流路異径箇所24aと、内部流路Pを流路異径箇所24aから二個の溶着端部23a、23bのそれぞれに連通させるべく直線状に延びる二個の流路延長箇所24bとで構成されている。
このような樹脂製管継手11、21でもまた、継手本体部12、22の、溶着端部13a、13b、23a、23bに隣接する外径がストレートな部分になる各流路延長箇所14b、24bでは、流路断面積が一定であり、また、流路延長箇所14b、24bの管内壁面が、内部流路Pの中心軸線Cを含む断面で、その中心軸線Cと平行な直線状に形成されている。
それにより、流路延長箇所14b、24bでの流体の流量の意図しない変動や、樹脂製チューブ部材等との溶着部での液溜まりを有効に防止できるので、内部流路Pでの流体の良好な通流を実現することができる。
図5に示す樹脂製管継手11を製造するには、図示は省略するが、射出成形金型の所定の形状のキャビティに、二本のテーパなし円柱状のコアピンを、それらの先端で相互に近接させて略直角をなす向きにそれぞれ配置し、キャビティで樹脂を硬化させた後に、それらのコアピンを順次に引き抜くことにより行うことができる。
図6に示す樹脂製管継手21を製造するには、これも図示は省略するが、所定の形状のキャビティに、樹脂製管継手21の内部流路Pの形状の対応する外形の一本のコアピンを配置する。樹脂製管継手21用のこのコアピンは、その中間の径が変化する異径部分以外の部分では、テーパなしの円柱状をなす。そして、キャビティで樹脂を硬化させた後、そのコアピンを、内径の大きな溶着端部23b側から引き抜くことで製造できる。
図5及び6に示す樹脂製管継手11、21でも、先に述べた樹脂製管継手1と同様に、継手本体部12、22の流路延長箇所14b、24bでの管外径De、De1、De2に対する、内部流路Pの中心軸線Cに沿うその流路延長箇所の長さLe、Le1、Le2の比(Le/De)は、0.29〜2.4とすることが、コアピンの引抜き性等の観点から好ましい。具体的には、内部流路Pの中心軸線Cに沿う流路延長箇所14b、24bの長さLeは、1mm以上とすることが好ましい。
以上に述べた樹脂製管継手を構成する材料としては、たとえば、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等を挙げることができるが、ここで挙げた材料以外のものを用いることも可能である。
なお図1〜3に示す樹脂製管継手1では、継手本体部2の流路分岐箇所4aの外面に、内部流路Pの基部Pa及び分岐部Pbの中心軸線C1及びC2と平行に延びるT字状突起部5aを設けるとともに、当該外面おいて、内部流路Pの基部Paと分岐部Pbとの中心軸線C1、C2の交差位置で該中心軸線に直交する直線上に、T字状突起部5aよりも突き出る円形突起部5bを設けている。
また、図5に示す樹脂製管継手11では、継手本体部12の流路屈曲箇所14aの外面に、内部流路Pの中心軸線Cと平行に延びるL字状突起部15aを設け、また、L字状突起部15aの屈曲箇所に、L字状突起部よりも突き出る円形突起部15bを設けている。
そしてまた、図6に示す樹脂製管継手21では、継手本体部22の流路異径箇所24aの外面に、円形突起部25bを設けている。
これらの突起部は、樹脂製チューブ部材又は他の樹脂製チューブ部材との端部溶着を行う際に、溶着機のクランプ治具への樹脂製管継手1、11、21の確実な位置決め保持を可能にするべく機能する。
次に、この発明の配管に用いられ得る樹脂製管継手を試作したので以下に説明する。但し、ここでの説明は、単なる例示を目的としたものであり、それに限定されることを意図するものではない。
図1及び2に示すような樹脂製管継手(いわゆるチーズ)として、試作品1〜16を、図4に示すような二本のテーパなしコアピンを用いて射出成形により製造した。各試作品1〜16の二個の溶着端部の間の長さ(全長)Lt、全高H及び、継手本体部の流路延長箇所での管外径(外径)Deは、表1に示すとおりであった。なお表1中、D1及びD3は、内部流路の基部を構成する流路延長箇所での管外径であり、D2は、内部流路の分岐部を構成する流路延長箇所での管外径である。
Figure 0006956158
また、図5に示すような樹脂製管継手(いわゆるエルボ)として、試作品17〜29を、先述した二本のテーパなしコアピンを用いて射出成形により製造した。各試作品17〜29の全長L、全高H及び、継手本体部の流路延長箇所での管外径(外径)Deは、表2に示すとおりであった。なお表2中、D1は、全高H側の流路延長箇所での管外径であり、D2は、全長L側の流路延長箇所での管外径である。
Figure 0006956158
また、図6に示すような樹脂製管継手(いわゆるレデューサ)として、試作品30〜40を、先述した一本のテーパなしコアピンを用いて射出成形により製造した。各試作品30〜40の全長L及び、継手本体部の流路延長箇所での管外径(外径)De1、De2は、表3に示すとおりであった。
Figure 0006956158
以上より、表1〜3に示すような、所定の部分で流路断面積が一定の樹脂製管継手を製造できることが解かった。
1、11、21 樹脂製管継手
2、12、22 継手本体部
3a〜3c、13a〜13c、23a〜23c 溶着端部
4a 流路分岐箇所
14a 流路屈曲箇所
24a 流路異径箇所
4b、14b、24b 流路延長箇所
5a T字状突起部
15a L字状突起部
5b、15b、25b 円形突起部
51、52 コアピン
P 内部流路
Pa 内部流路の基部
Pb 内部流路の分岐部
A1〜A3 開口部分
Lt 二個の溶着端部の間の長さ
Le、Le1、Le2 流路延長箇所の長さ
De、De1、De2 継手本体部の流路延長箇所での管外径
C1、C2、C 中心軸線

Claims (9)

  1. 樹脂製管継手と、樹脂製チューブ部材または他の樹脂製管継手とを含む配管であって、
    前記樹脂製管継手が、流体を流動させる内部流路を有する管状の継手本体部と、前記内部流路の二個以上の開口部分のそれぞれに設けられて、前記樹脂製チューブ部材の端部または前記他の樹脂製管継手の端部と突き合わせて溶着された二個以上の溶着端部とを備え、
    前記樹脂製管継手の前記継手本体部の前記内部流路の流路断面積が、少なくとも、前記溶着端部に隣接する外径のストレートな部分で一定であり、
    前記樹脂製管継手と前記樹脂製チューブ部材または前記他の樹脂製管継手との溶着部に、該樹脂製管継手と前記樹脂製チューブ部材または前記他の樹脂製管継手との内径差に起因する段差が存在せず、
    前記樹脂製管継手が前記継手本体部の外面に、溶着機のクランプ治具に位置決め保持されるT字状突起部又はL字状突起部を有する配管。
  2. 前記樹脂製管継手の前記継手本体部が、前記内部流路を二叉以上に分岐させる流路分岐箇所、前記内部流路を屈曲させる流路屈曲箇所、又は、前記内部流路の径を変化させる流路異径箇所と、前記内部流路を流路分岐箇所、流路屈曲箇所もしくは流路異径箇所から二個以上の前記溶着端部のそれぞれに連通させるべく直線状に延びる二個以上の流路延長箇所とで構成されるものとし、
    前記樹脂製管継手の前記継手本体部の外径がストレートな部分になる前記流路延長箇所のそれぞれで、流路断面積が一定である請求項1に記載の配管。
  3. 前記樹脂製管継手の前記継手本体部が、前記流路分岐箇所又は前記流路屈曲箇所を有し、前記継手本体部の前記流路分岐箇所もしくは前記流路屈曲箇所及び前記流路延長箇所の全体にわたって、流路断面積が一定である請求項2に記載の配管。
  4. 前記樹脂製管継手の前記内部流路の中心軸線を含む断面で、前記流路延長箇所の管内壁面が、該流路延長箇所における前記内部流路の中心軸線に平行な直線状に形成されてなる請求項2又は3に記載の配管。
  5. 前記樹脂製管継手の前記継手本体部の前記流路延長箇所での管外径Deに対する、前記内部流路の中心軸線に沿う前記流路延長箇所の長さLeの比(Le/De)が、0.29〜2.4である請求項2〜4のいずれか一項に記載の配管。
  6. 前記樹脂製管継手の前記継手本体部が、前記内部流路を二叉に分岐させるT字状の前記流路分岐箇所を有し、当該流路分岐箇所に、二個の前記流路延長箇所により直線状に連通される二個の前記溶着端部の間の長さLtの、前記継手本体部の前記流路延長箇所での管外径Deに対する比(Lt/De)が、1.9〜8.0である請求項2〜5のいずれか一項に記載の配管。
  7. 前記樹脂製管継手のT字状の前記流路分岐箇所に、二個の前記流路延長箇所により直線状に連通される二個の前記溶着端部の間の長さLtが、25mm〜50mmである請求項6に記載の配管。
  8. 前記樹脂製管継手の前記内部流路の中心軸線に沿う前記流路延長箇所の長さLeが、1mm以上である請求項2〜7のいずれか一項に記載の配管。
  9. 前記樹脂製管継手が、パーフルオロアルコキシアルカン(PFA)、パーフルオロエチレンプロペンコポリマー(FEP)又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)からなる請求項1〜8のいずれか一項に記載の配管。
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