JP6956060B2 - プリンタ用プラテンローラー - Google Patents

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Description

本発明は弾性体ローラーにかかるもので、台紙なしラベルあるいは台紙付きの一般的なラベルその他の帯状部材を移送するプラテンローラーやニップローラーその他のローラーであって、とくに使用にともなう摩耗量およびその交換時期を目視で判別可能な弾性体ローラーに関するものである。
従来から、サーマルプリンターなどに使用している弾性体ローラー(たとえば、プラテンローラー)は、サーマルヘッドとプラテンローラーとの間に印字用紙を所定印字圧力で挟持し、サーマルヘッドからの印字データにもとづく発熱を利用するとともにプラテンローラーを回転駆動して印字用紙を移送しつつ必要な情報を印字している。
この印字用紙への印字品質には、プラテンローラーの円周長さが重要な位置を占めており、プラテンローラーが一定量以上摩耗した場合には、その外径が小さくなってその円周長さが短くなる。
その結果、長期間の使用により摩耗の程度が進行すると、印字長さが短くなり、印字精度に影響が出るという問題がある。
したがって、プラテンローラーが一定量以上摩耗した場合には、プラテンローラーを新品のものと交換する必要があり、印字精度ないし印字品質の限界点を管理することが可能な弾性体ローラーが要望されている。
しかしながら、当該摩耗量を直接目視することは事実上不可能であり、サーマルプリンターの使用者がプラテンローラーの交換時期を把握することが困難であるという問題がある。
なお、サーマルプリンター内で印字したデータ量にもとづき印字用紙の実走距離を演算確認することにより交換時期を間接的に把握することができるが、サーマルプリンターの使用条件たとえば、周囲の環境条件をはじめ、印字圧力の程度や印字用紙の種類ないし構成によって摩耗量が異なるため、目視による直接判断が可能な弾性体ローラーが望まれていた。
さらに、使用にともなう摩耗量の変化が印字品質に及ぼす影響は固定的ではなく、プラテンローラーの摩耗量に応じた交換時期の判別も要望されている。
もちろん、プラテンローラーに限らず、その他の弾性体ローラーにおいても同様の諸問題および要望がある。
特開2011−31426号公報
本発明は以上のような諸問題にかんがみなされたもので、その摩耗の程度および交換時期を目視により判別することができるプリンタ用プラテンローラーを提供することを課題とする。
また本発明は、サーマルプリンターその他のプリンターの印字品質の限界点を使用者とともに管理可能なプリンタ用プラテンローラーを提供することを課題とする。
また本発明は、使用にともなう摩耗の程度に応じて、その交換時期を判定可能なプリンタ用プラテンローラーを提供することを課題とする。
すなわち本発明は、摩耗目視用溝を形成すること、この摩耗目視用溝を複数本の単位溝から形成することに着目したもので、ローラーシャフトと、このローラーシャフトの周囲に取り付けた弾性材と、を有する、帯状部材を移送するためのプリンタ用プラテンローラーであって、上記弾性材の外周面に円周方向の摩耗目視用溝を形成し、この摩耗目視用溝を、上記ローラーシャフトの軸方向において複数本の単位溝から形成し、これら単位溝の少なくともふたつについてそれぞれの深さを互いに異ならせるとともに、上記摩耗目視用溝には、上記弾性材の材料の色とは異なる色の材料を充填していることを特徴とするプリンタ用プラテンローラーである。
上記単位溝のそれぞれの深さは、上記ローラーシャフトの軸方向において段階的に変化していても良い。
上記単位溝のそれぞれの深さは、上記ローラーシャフトの軸方向において不規則に変化していても良い。
上記摩耗目視用溝は、その幅を25〜1300μmとすることが望ましい。
上記摩耗目視用溝は、その深さを25〜1300μmとすることが望ましい。
上記摩耗目視用溝は、上記ローラーシャフトの軸方向に沿って、互いに異なる複数箇所にこれを設けることができる。
上記摩耗目視用溝の上記単位溝として、上記ローラーシャフトの軸方向において順に連なり合う第1の単位溝、第2の単位溝および第3の単位溝を形成するとともに、この第1の単位溝の第1の深さ、第2の単位溝の第2の深さおよび第3の単位溝の第3の深さについて、第1の深さを最深とし、第2の深さを最浅とし、第3の深さを中間浅として形成しても良い。
記弾性材は、JIS K6253規格に規定するュロメータータイプAによるゴム硬度を30〜80度とすることが望ましい。
本発明によるプリンタ用プラテンローラーにおいては、サーマルヘッドとの間に印字用紙を所定印字圧力で挟持して移送印字する際の摩耗にともなって、摩耗目視用溝の幅や本数が変化し、目視によってプリンタ用プラテンローラーとしての摩耗の程度を把握することができ、交換時期を的確に判別することができる。
本発明の実施例による弾性体ローラーを、プラテンローラー1として構成した場合のその斜視図である。 同、プラテンローラー1の軸方向要部拡大断面図である。 同、プラテンローラー1を装備するサーマルプリンター14の概略側面図である。 同、摩耗目視用溝の変形例を示す要部拡大断面図である。
本発明は、少なくともふたつについてそれぞれの深さを互いに異ならせてある複数本の単位溝からなる摩耗目視用溝の形成により、目視によって摩耗の程度を把握することができ、交換時期を的確に判別することができる弾性体ローラーを実現した。
つぎに本発明の実施例による弾性体ローラーを、プラテンローラー1として構成した場合を例にとって図1ないし図3にもとづき説明する。
図1は、プラテンローラー1の斜視図、図2は、プラテンローラー1の軸方向要部拡大断面図である。
プラテンローラー1は、ローラーシャフト2と、このローラーシャフト2の周囲に取り付けるとともに一体的に回転可能な弾性材3と、を有するとともに、この弾性材3にラベル(たとえば台紙なしラベル15、図3において後述)を接触させて移送するものである。
弾性材3は、ローラーシャフト2の外周に設けた円柱状の内層側弾性材4(特許請求の範囲に記載の「弾性材」に相当。)と、この内層側弾性材4の外周に一体的に設けて台紙なしラベル15に接触する被覆層5(外層側弾性材)と、を有する。
プラテンローラー1の表面には溝(内層溝6、被覆層溝8、摩耗目視用溝10、図2のもとづき後述)を形成してある。
先に、材料について説明する。
内層側弾性材4は、これを熱可塑性弾性部材や熱硬化性弾性材料から構成することができる。
内層側弾性材4を構成する合成樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブデン、結晶性ポリブタジエン、ポリブタジエン、スチレンブタジエン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビリニデン、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、アイオノマー、ポリメチルメタクリレート、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンポリテトラフルオロエチレン共重合体、ポリアセタール(ポリオキシメチレン)、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリオキシベンゾイル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリエステル、1,2−ポリブタジエン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ケイ素樹脂を使用することができる。
また、たとえば、熱硬化性のシリコーンゴム、一液型RTV(Room Temperature Vulcanizing)ゴム、二液型RTVゴム、LTV(Low Temperature Vulcanizable)シリコーンゴム、耐油性熱硬化性ゴムなどの熱硬化性弾性材料を用いることができる。なかでもミラブル型シリコーンゴムが好適である。
内層側弾性材4は、その硬度(JIS K 6253規格に規定するデュロメータータイプAによるゴム硬度、以下「A硬度」)を30〜80度としている。
A硬度が30度未満では、台紙なしラベル15などの帯状部材を移送案内するプラテンローラー1としては柔らかすぎ、すなわち、接触摩擦力が過剰となって、プラテンローラー1としての移送機能に支障が生ずる。また、サーマルプリンター14(図3において後述)における印字品質が低下する。
A硬度が80をこえると、プラテンローラー1として硬くなりすぎ、グリップ力が小さくなって移送力および移送精度が低下する。
なお、JIS K 6253規格に規定するデュロメータータイプAによるゴム硬度は、ISO−7619−1、ASTM D 2240に対応する規格である。
ここに本明細書の一部を構成するものとして、JIS K 6253規格、ISO−7619−1規格、ASTM D 2240規格のすべての記載内容を援用する(incorporation by reference)。
被覆層5は、C硬度(SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度)が20度以下の熱硬化性シリコーン樹脂その他のシリコーン樹脂からこれを構成している。
シリコーン樹脂としては、たとえば、シリコーンゲルと呼ばれるシリコーン樹脂や、RTV(Room Temperature Vulcanizing)液状シリコーンゴム、LTV(Low Temperature Vulcanizable)液状シリコーンゴム、紫外線硬化型の液状シリコーンゴム、熱硬化性の液状シリコーンゴムなどを用いることができる。
シリコーン樹脂は、本来的に非粘着性ないし剥離性を有しているため、台紙なしラベル15などを押圧して移送しても台紙なしラベル15における粘着剤層22(図3)が貼り付いてしまうことを回避可能である。
熱硬化性のシリコーン樹脂は、熱硬化条件の調整および加工処理が比較的容易で、C硬度の設定も容易である。
C硬度が20度以下であれば、シリコーン樹脂はゲル状で適度に柔らかく、台紙なしラベル15はもちろん、台紙付きラベルその他の帯状部材に対して必要な摩擦力(グリップ力)を有するとともに、耐摩耗性も優れている。
したがって、プラテンローラー1は、台紙なしラベル15や台紙付きラベルその他の帯状部材のいずれに対しても必要な剥離性およびグリップ力を有し、安定した移送案内機能を発揮可能である。
C硬度が20度をこえると、被覆層5の弾性がゴム材のそれに近づくため、その表面の粘着性が急激に上がってしまい、摩耗しやすくなる。
なお、SRIS 0101規格に規定するスプリング式アスカーC型による硬度(C硬度)は、低硬度測定のデファクトスタンダードとしてグローバルに用いられており、JIS K 7312と同等の規格である。
ここに本明細書の一部を構成するものとして、SRIS 0101規格、JIS K 7312規格のすべての記載内容を援用する(incorporation by reference)。
被覆層5は、その厚さT(図2)を10〜100μmとしている。
厚さTが10μm未満では、被覆層5に厚さのムラが生じて、安定した剥離性およびグリップ力を得ることが困難になる。
厚さTが100μmをこえると、プラテンローラー1における内層側弾性材4の被膜として脆くなり、裂けやすくなる。
つぎに、プラテンローラー1表面の溝(内層溝6、被覆層溝8、摩耗目視用溝10など)について図1および図2を用いて説明する。
プラテンローラー1は、内層側弾性材4の円周方向に沿って複数本の断面(より正確には、プラテンローラー1の中心線を含む平面で切断した断面)V字形状の内層溝6を形成し、その外周に被覆層5を形成したものである。
内層側弾性材4は、内層溝6それぞれの間を平坦な内層台状頂部7として形成している。
内層側弾性材4の外周に形成された被覆層5には、内層溝6の位置に合わせ、その円周方向に沿う複数本の被覆層溝8が形成されている。被覆層溝8の断面は、ほぼV字形状になっている(図2参照)。
被覆層5は、被覆層溝8それぞれの間を平坦な被覆層台状頂部9として形成している。
なお、内層溝6および被覆層溝8の断面形状としては、V字形状以外にも、U字形状ないしすり鉢形状、矩形状その他の多角形状とすることができる。
内層溝6は、そのピッチPを500〜1500μmとしている。
内層溝6のピッチPが500μm未満では、互いに隣り合う内層溝6の間に形成する内層台状頂部7を加工することができる範囲がほとんどなくなる。
内層溝6のピッチPが1500μmをこえると、プラテンローラー1全体における内層溝6あるいは被覆層溝8の割合が低下し、台紙なしラベル15その他の帯状部材との接触面積が増加する傾向になり、プラテンローラー1としては、その剥離性が低下することを否めない。
内層溝6は、その幅Wを25〜1300μm、好ましくは50〜500μmとしている。
内層溝6の幅Wが25μm未満では、台紙なしラベル15その他の帯状部材との接触面積が増加する結果、プラテンローラー1としては、その剥離性が低下する傾向にある。
内層溝6の幅Wが1300μmをこえると、プラテンローラー1が台紙なしラベル15などを粘着剤層22側から適正に押さえ支える部分の押圧力が低下し、サーマルプリンター14の印字部19(図3)におけるラベル片15Aへの印字抜けが発生するなど印字精度が低下する傾向にある。
内層溝6は、その深さHを25〜500μm、好ましくは50〜400μmとしている。
内層溝6の深さHが25μm未満では、台紙なしラベル15その他の帯状部材との接触面積が増加する結果、プラテンローラー1としては、その剥離性が低下する傾向にある。
内層溝6の深さHが500μmをこえると、プラテンローラー1が台紙なしラベル15などを粘着剤層22側から押さえ支える部分の押圧力が低下し、サーマルプリンター14の印字部19におけるラベル片15Aへの印字抜けが発生するなど印字精度が低下する傾向にある。
内層溝6は、その溝角度Gを40〜160度、好ましくは90〜150度としている。
内層溝6の溝角度Gが40度未満では、台紙なしラベル15その他の帯状部材との接触面積が増加する結果、プラテンローラー1としては、その剥離性が低下する傾向にある。
内層溝6の溝角度Gが160度をこえると、プラテンローラー1が台紙なしラベル15などを粘着剤層22側から押さえ支える部分の押圧力が低下し、サーマルプリンター14の印字部19におけるラベル片15Aへの印字抜けが発生するなど印字精度が低下する傾向にある。
さらに本発明においては、被覆層5の下層側に位置して、内層側弾性材4の表面に円周方向の摩耗目視用溝10を形成している。
すなわち、内層側弾性材4には、摩耗目視用溝10と並列して、その円周方向に沿って複数本の内層溝6を形成していることになる。
なお、図示の例では、内層側弾性材4の内層台状頂部7の部分に位置して摩耗目視用溝10を形成している。
とくに図2にその要部拡大して示すように、この摩耗目視用溝10を、ローラーシャフト2の軸方向において順に連なり合う複数本(図示の例では、三本)の単位溝から形成している。
すなわち、摩耗目視用溝10の単位溝として、ローラーシャフト2の軸方向において順に連なり合う第1の単位溝11、第2の単位溝12および第3の単位溝13を形成している。
本発明においては、これら単位溝の少なくともふたつについてそれぞれの深さを互いに異ならせることが必要である。
たとえば、第1の単位溝11の第1の深さH1、第2の単位溝12の第2の深さH2および第3の単位溝13の第3の深さH3について、第1の深さH1を最深とし、第2の深さH2を最浅とし、第3の深さH3を中間浅として形成している(H2<H3<H1)。
さらに、摩耗目視用溝10には、内層側弾性材4および被覆層5の材料の色とは異なる色であって被覆層5の材料と同一の材料を充填している。
たとえば、内層側弾性材4および被覆層5の材料の色は白色ないし無色透明であって、摩耗目視用溝10の材料の色は青色に着色している。
摩耗目視用溝10は、その幅を25〜1300μm、たとえば300μmとしている。
また、第1の単位溝11の開口幅を120μmとし、第2の単位溝12の開口幅を60μmとし、第3の単位溝13の開口幅を120μmとしている。
摩耗目視用溝10の幅が25μm未満であると、摩耗目視用溝10を目視ないし確認することができなくなるという不都合がある。
摩耗目視用溝10の幅が1300μmをこえると、摩耗目視用溝10における充填材の消失までの時間が長くなり、プラテンローラー1の取替え時期が想定より遅くなるという不都合がある。
摩耗目視用溝10は、その深さを25〜1300μm、たとえば75μmや130μmとしている。
また、第1の単位溝11の深さH1を50μmとし、第2の単位溝12の深さH2を25μmとし、第3の単位溝13の深さH3を40μmとしている。
摩耗目視用溝10の深さが25μm未満であると、プラテンローラー1によるたとえば台紙なしラベル15の短期間の走行で摩耗目視用溝10における充填材が消失するという不都合がある。
摩耗目視用溝10の深さが1300μmをこえると、摩耗目視用溝10における充填材の消失までの時間が長くなり、プラテンローラー1の取替え時期が想定より遅くなるという不都合がある。
図3は、上述した構成のプラテンローラー1を装備するサーマルプリンター14の概略側面図であって、サーマルプリンター14は、印字用紙(たとえば台紙なしラベル15)の供給部16と、案内部17と、検出部18と、印字部19と、切断部20と、を有する。
台紙なしラベル15は、図3中で、その一部を拡大断面で示すように、ラベル基材21と、裏面側の粘着剤層22と、表面側の感熱発色剤層23およびその上層側の透明な剥離剤層24と、を有する。
なお、ラベル基材21の裏面側に位置検出用マーク25をあらかじめ印刷してある。
また、ラベル基材21の表面側に必要に応じて、ラベル使用者のマークや名称その他のデザインなどの固定情報(図示せず)をあらかじめ印刷しておくこともできる。
この台紙なしラベル15は、切断部20において所定ピッチで切断することにより単葉のラベル片15Aとすることができる。
供給部16は、ロール状の台紙なしラベル15を保持し、案内部17、検出部18、印字部19および切断部20方向に台紙なしラベル15を帯状に繰り出し可能とする。
案内部17は、ガイドローラー26を有し、繰り出された台紙なしラベル15を検出部18および印字部19方向に案内可能とする。
検出部18は、位置検出センサー27を有し、台紙なしラベル15の裏面側の位置検出用マーク25を検出して、印字部19に対する台紙なしラベル15(ラベル片15A)の相対的位置を検出可能とする。
印字部19は、サーマルヘッド28および当該プラテンローラー1(弾性体ローラー)を有し、この間に所定印字圧力で台紙なしラベル15を挟持し、一定速度でプラテンローラー1を回転駆動するとともに、サーマルヘッド28への印字データの供給により感熱発色剤層23を発色させ、台紙なしラベル15(ラベル片15A)に所定の可変情報を印字可能である。
切断部20は、固定刃29および可動刃30を有し、この間に移送されてきた印字済みの台紙なしラベル15を所定ピッチで切断して、ラベル片15Aを発行排出する。
こうした構成のサーマルプリンター14に台紙なしラベル15を装填してその移送印字にともない、印字部19においてプラテンローラー1は、台紙なしラベル15との接触によりその被覆層5が徐々に摩耗してゆくが、図2の拡大断面に示すように、内層側弾性材4には、第1の単位溝11、第2の単位溝12および第3の単位溝13からなる摩耗目視用溝10を形成しているので、摩耗の初期(図2中、一点鎖線で示す第1の摩耗レベルL1)では摩耗目視用溝10部分の青い被覆層材料が一本の太い青色線として最大幅で目視可能である。
摩耗の進行にともない、摩耗の中期(図2中、二点鎖線で示す第2の摩耗レベルL2)では、第2の単位溝12の部分の被覆層材料が消失し、第1の単位溝11および第3の単位溝13のみとなる。このとき、摩耗目視用溝10は円周方向の二本の青色線として目視することができる。
摩耗のさらなる進行にともない、摩耗の限界終期(図2中、三点鎖線で示す第3の摩耗レベルL3)には、第3の単位溝13部分の被覆層材料も消失し、第1の単位溝11のみとなって、摩耗目視用溝10として比較的細幅(細線)の一本の青色線を目視することになる。
さらに摩耗が進行すれば、第1の単位溝11部分の被覆層材料も消失して、青色線を目視することができなくなり、直ちにプラテンローラー1を交換する必要があると判別することができる。
なお、青色線の見え方によるどの時点でプラテンローラー1を交換すべきか、については、プラテンローラー1および印字用紙その他の諸条件にもとづきあらかじめ決定しておくことができる。
かくして、プラテンローラー1の摩耗にともなうサーマルヘッド28とプラテンローラー1との間の印字圧力の不均一による印字カスレや印字抜けなどが発生しない範囲を把握しておき、台紙なしラベル15など印字用紙の種類、印字圧力のレベル、さらには移送速度や移送距離などに応じて、摩耗目視用溝10や、その第1の単位溝11、第2の単位溝12および第3の単位溝13の深さや幅をあらかじめ設定しておくことにより、プラテンローラー1の摩耗の程度に応じて必要なタイミングで、プラテンローラー1を交換する時期を目視により直接確認することができる。
なおプラテンローラー1は、内層側弾性材4の前記A硬度および被覆層5の前記C硬度を既述のように適正に選択するとともに、内層溝6、内層台状頂部7、被覆層溝8および被覆層台状頂部9などにおける各数値を所定範囲に規制することにより、粘着剤層22が露出した台紙なしラベル15であっても、長期の使用にあたって、プラテンローラー1を通過した台紙なしラベル15がそのままプラテンローラー1に貼り付いて巻き込まれてしまうこと(図3中、仮想線の台紙なしラベル15を参照)を防止可能である。
本発明においては、摩耗目視用溝10における単位溝のそれぞれの深さは、任意の形態を選択可能であり、ローラーシャフト2の軸方向において段階的ないしは不規則にこれを増減ないし変化させておくことができる。
たとえば、図4は、摩耗目視用溝の変形例を示す要部拡大断面図であって、互いに連なり合って摩耗目視用溝40を形成する第1の単位溝41、第2の単位溝42、第3の単位溝43、第4の単位溝44および第5の単位溝45のそれぞれの深さを適宜変化させている。
したがって、たとえば青色に目視される摩耗目視用溝40の幅や本数が、被覆層5の摩耗の程度に応じて変化し、プラテンローラー1の交換時期を判別可能である。
こうした構成の摩耗目視用溝40を有するプラテンローラー1としても、それぞれの使用形態に応じてその摩耗の程度を目視可能であって、プラテンローラー1の交換時期を適切に管理することができる。
また本発明においては、ローラーシャフト2の軸方向における摩耗目視用溝10の形成位置や数については、任意に設計可能である。すなわち、ローラーシャフト2の軸方向に沿う任意の位置、ないしは互いに異なる複数箇所に摩耗目視用溝10を設けることができる。
また、複数本の摩耗目視用溝10を形成した場合に、それぞれの摩耗目視用溝10への着色を異ならせたり、それぞれの深さや幅を相違させることにより、摩耗の程度や交換時期についての管理情報を多様化することもできる。
さらにまた、前述した実施例では弾性体ローラーをプリンター(サーマルプリンター14)のプラテンローラー1として用いる例を説明したが、本発明の弾性体ローラーとしては、その剥離性(非粘着性)とグリップ性とを生かし、プラテンローラーの他にも例えばガイドローラー、ニップローラーとしても使用可能である。これらの他、ラベルの自動貼付け機の貼付け(押し付け)ローラー、印刷機や各種コーター、帯状物品の加工装置のガイドローラー、駆動ローラーとしても利用可能である。
また、弾性体ローラー自体の形状としても任意の形状に設計可能である。
たとえば、ローラーシャフト2の軸方向に直交する面内の弾性体ローラー直径が一定である一般的な円柱形状はもちろん、ローラーシャフト2の軸方向に直交する面内の弾性体ローラー直径を、ローラーシャフト2の軸方向に沿うその中央部からその両端部に向けて均等に漸減させている、いわゆる「タイコ形状」、あるいは、ローラーシャフト2の軸方向に直交する面内の弾性体ローラー直径が、ローラーシャフト2の軸方向の一端部と他端部とで異なる、いわゆる「片寄せ形状」などにも応用可能である。
また、既述した実施例における内層側弾性材4を、ローラーシャフト2から外層に向けて材質が異なる複数の層から構成することもできる。
また、内層側弾性材4を単層あるいは複層に構成する場合に、内層側弾性材4の引裂強度についても、それぞれ任意に設計可能である。
1 プラテンローラー(弾性体ローラー、実施例、図1、図2)
2 ローラーシャフト
3 弾性材
4 内層側弾性材
5 被覆層
6 内層溝
7 内層台状頂部
8 被覆層溝
9 被覆層台状頂部
10 摩耗目視用溝
11 第1の単位溝
12 第2の単位溝
13 第3の単位溝
14 サーマルプリンター(図3)
15 台紙なしラベル
15A 台紙なしラベル15のラベル片
16 供給部
17 案内部
18 検出部
19 印字部
20 切断部
21 ラベル基材
22 粘着剤層
23 感熱発色剤層
24 剥離剤層
25 位置検出用マーク
26 ガイドローラー
27 位置検出センサー
28 サーマルヘッド
29 固定刃
30 可動刃
40 摩耗目視用溝(変形例、図4)
41 第1の単位溝
42 第2の単位溝
43 第3の単位溝
44 第4の単位溝
45 第5の単位溝
T 被覆層24の厚さ(図2)
P 内層溝6のピッチ
W 内層溝6の幅
H 内層溝6の深さ
G 内層溝6の溝角度
H1 第1の単位溝11の第1の深さ(図2)
H2 第2の単位溝12の第2の深さ
H3 第3の単位溝13の第3の深さ
L1 第1の摩耗レベル(図2、一点鎖線で示す摩耗の初期)
L2 第2の摩耗レベル(図2、二点鎖線で示す摩耗の中期)
L3 第3の摩耗レベル(図2、三点鎖線で示す摩耗の限界終期)

Claims (9)

  1. ローラーシャフトと、
    このローラーシャフトの周囲に取り付けた弾性材と、を有する、帯状部材を移送するためのプリンタ用プラテンローラーであって、
    前記弾性材の外周面に円周方向の摩耗目視用溝を形成し、
    この摩耗目視用溝を、前記ローラーシャフトの軸方向において複数本の単位溝から形成し、
    これら単位溝の少なくともふたつについてそれぞれの深さを互いに異ならせるとともに、
    前記摩耗目視用溝には、前記弾性材の材料の色とは異なる色の材料を充填していることを特徴とするプリンタ用プラテンローラー。
  2. 前記単位溝のそれぞれの深さは、前記ローラーシャフトの軸方向において段階的に変化していることを特徴とする請求項1記載のプリンタ用プラテンローラー。
  3. 前記単位溝のそれぞれの深さは、前記ローラーシャフトの軸方向において不規則に変化していることを特徴とする請求項記載のプリンタ用プラテンローラー。
  4. 前記複数本の単位溝は、順に連なり合うことを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のプリンタ用プラテンローラー。
  5. 前記摩耗目視用溝の前記単位溝として、前記ローラーシャフトの軸方向において順に連なり合う第1の単位溝、第2の単位溝および第3の単位溝を形成するとともに、
    この第1の単位溝の第1の深さ、第2の単位溝の第2の深さおよび第3の単位溝の第3の深さについて、第1の深さを最深とし、第2の深さを最浅とし、第3の深さを中間浅として形成していることを特徴とする請求項に記載のプリンタ用プラテンローラー。
  6. 前記摩耗目視用溝は、その幅を25〜1300μmとしていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のプリンタ用プラテンローラー。
  7. 前記摩耗目視用溝は、その深さを25〜1300μmとしていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のプリンタ用プラテンローラー。
  8. 前記摩耗目視用溝は、前記ローラーシャフトの軸方向に沿って、互いに異なる複数箇所にこれを設けることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のプリンタ用プラテンローラー。
  9. 前記弾性材の外周面被覆層を設けた請求項1ないしのいずれかに記載のプリンタ用プラテンローラー。
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