JP6955724B1 - 会計業務支援システム - Google Patents

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Abstract

【課題】会計事務所と顧問先企業間でのグループウェアでの操作・作業を効率化させること、又は、セキュリティを向上させること。【解決手段】スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースとを備える。会計事務所データベースと、顧問先データベースを利用することで、チャットルームのメンバーを効率的に選定する。【選択図】 図1

Description

本発明は、会計業務支援システムに関する。より具体的には、会計事務所と、顧問先企業及び顧客を含む顧問先との間のコミュニケーションのためのグループウェアシステムを含む会計業務支援システムに関する。
近年、ビジネスにおいては、電子メールの代わりとして様々なコミュニケーションツールが提供されている。こうしたツールでは、掲示板、チャット、スケジュール管理などの機能を提供している。また、こうしたツールでは、利便性を向上させる目的、及び、コミュニケーションツールを管理する作業負担を軽減させる目的等で、様々な工夫が行われている。
例えば、特許文献1では、簡単な操作をベースとした、ファイル転送を利用した簡易メッセージのやり取りが可能なシステムを提供している。一例として、ファイルが主で、メッセージが従といった関係の新しいファイル転送を利用したメッセージ伝達手段を提供することなどが開示されている。
例えば、特許文献2では、ファイルの送受信と、メッセージの送受信とを統合管理することで、一元的な管理を可能にする送受信管理システム、送受信管理サーバー、サーバープログラム及び送受信管理方法を開示している。また、特許文献2では、ファイルに付加されたメッセージと、単なるメッセージとを統合的に管理し、異なる仕組みによるメッセージのやり取りを同じタイムライン表示(時系列)で統合して表示することで、メッセージの種類に関わらず時系列上でメッセージを表示、管理ができることが開示されている。
例えば、特許文献3では、インスタント・メッセージング・クライアントのコンテキスト内でカレンダ・エントリをスケジュールするための、コンピュータに実装される方法が開示されている。当該方法では、インスタント・メッセージング・クライアントを使用して、カレンダ・システムのエントリを作成するステップが含まれる。そして、当該作成するステップは、1又は複数の被招待者の空き時間の状況を決定するために前記1又は複数の被招待者カレンダ・システムをチェックすること、そして、1又は複数の被招待者の空き時間の状況に基づいて前記インスタント・メッセージング・チャット・セッションをスケジュールすることが開示されている。
特許6284058号公報 特許6411687号公報 特許4900798号公報
グループウェアでは、様々な情報のやり取りが行われるが、問題点としては、グループウェアでの作業(スケジュール等の入力、管理マスタデータの作成・更新作業)に多くの時間がとられ、本来の業務に専念できる時間が大幅に削られる点が指摘されている。特に、近年では、複数のビジネスツールを使用しており、ビジネスツールごとに様々なデータを入力しなければならない。例えば、1つの打ち合わせを手配するにあたっても、スケジュール管理への入力、メンバーへの連絡などを複数作業が必要となる。
特に、会計事務所と顧問先との間でのコミュニケーションを可能にするグループウェアの場合には、会計事務所と顧問先との間でコンテンツを切り替える必要があり、セキュリティ面での配慮が求められる。例えば、会計事務所側で使用している機能の一部については、顧問先企業及び顧客を含む顧問先のユーザには開放したくないものもある。或いは、外出先からのアクセス(例えば、スマートフォンからのアクセス)と、事務所内の端末からのアクセス(例えば、パソコンからのアクセス)では、セキュリティの観点からコンテンツを切り替えたいというニーズがある。例えば、外出先では、端末の紛失や、のぞき見のリスクが高くなるため、利用できる機能に制限を設けたいというニーズがある。
上記点に鑑み、本発明は、会計事務所と顧問先間でのグループウェアを含む会計業務支援システムでの操作・作業を効率化させること、又は、セキュリティを向上させることが可能なシステムを提供すること目的とする。
また、本発明は、会計事務所又は顧問先のユーザが簡単な操作で会計事務所と顧問先間でのセキュリティが確保された会計業務支援システムに基づいて完成され、一側面において、以下の発明を包含する。
(発明1)
スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースとを備え、
前記チャットモジュールは、
(1)チャットルーム新規作成及び設定変更用のインターフェースを提供し、ここで、前記インターフェースは、事務所モードと、顧問先モードとを備え、
(2)前記顧問先モードの場合には、
(2−1)前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、前記顧問先データベースにアクセスして、顧問先ユーザをチャットルームメンバーに追加し、
(2−2)前記インターフェースにて指定された前記顧問先識別情報に基づいて、前記顧問先データベース又は前記会計事務所データベースにアクセスし、前記顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザをチャットルームメンバーに追加し、
(3)前記事務所モードの場合には、
(3−1)会計事務所識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、前記会計事務所識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザをチャットルームメンバーに追加する、
ように構成される、システム。
(発明2)
発明1のシステムであって、前記チャットモジュールは、
(4)前記事務所モードのときには、前記会計事務所識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、前記会計事務所識別情報に関連付けされた前記会計事務所ユーザのうち、会計事務所管理者権限を有するユーザに、チャットルームの管理者権限を割り当てる、
ように構成される、システム。
(5)前記顧問先モードの場合には、前記インターフェースにて指定された前記顧問先識別情報に基づいて追加された会計事務所ユーザに、チャットルームの管理者権限を割り当てる、
ように構成される、システム。
(発明3)
発明1又は2のシステムであって、
前記チャットモジュールは、メンバー間の音声及び画像又は動画を共有しながらリアルタイムでのコミュニケーションを仲介する、システム。
(発明4)
発明1〜3いずれか1つに記載のシステムであって、前記システムは、メモ管理モジュールを更に備え、
前記チャットモジュールは、
(6)投稿されたメッセージを解析し、所定のキーワードを検出し、前記投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツを、前記メモ管理モジュールに渡すように構成され、
前記メモ管理ジュールは、メモデータとして、前記コンテンツを記録するように構成される、
システム。
(発明5)
発明1〜4いずれか1つに記載のシステムであって、
前記チャットモジュールは、
(7)投稿されたメッセージを解析し、所定のキーワードを検出し、前記投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツを、前記スケジュール管理モジュールに渡すように構成され、
前記スケジュール管理ジュールは、スケジュールデータとして、前記コンテンツを記録するように構成される、
システム。
(発明6)
発明1〜5いずれか1つに記載のシステムであって、
前記チャットモジュールは、チャットの設定を行うためのインターフェースを提供するように構成され、
前記インターフェースは、
チャット名を設定するためのオブジェクトと、
チャットに対応するアイコンを設定するためのオブジェクトと、
メンバーを設定するためのオブジェクトと、
通知設定を行うためのオブジェクトと、
を含む、システム。
(発明7)
発明1〜6いずれか1つに記載のシステムであって、
前記チャットモジュールは、チャットでメッセージの投稿を行うためのインターフェースを提供するように構成され、
当該インターフェースは、第一エリアと、第二エリアと、第三エリアとを含み、
前記第一エリアは、作成したチャットルームのリストと、チャットを作成するためのインターフェースを起動するためのオブジェクトとを含み、
前記第二エリアは、前記チャットルームのリストから選択されたチャットルームに投稿されたメッセージ及び投稿者を特定する情報を含み、
前記第三エリアは、前記第二エリア内で表示しているチャットに関連するファイルのリストと、お気に入りのメッセージのリストを含む、
システム。
(発明8)
スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースを備え、
前記スケジュール管理モジュールは、
(1)特定のユーザ識別情報を取得し、
(2)前記ユーザ識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、前記ユーザ識別情報に関連付けされた顧問先識別情報を取得し、
(3)前記顧問先識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、前記顧問先識別情報に関連付けされたグループ識別情報を取得し、
(4)前記グループ識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、グループ識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報を取得し、
(5)前記スケジュールデータベースにアクセスし、会計事務所識別情報に関連する全ての前記会計事務所ユーザ識別情報のスケジュールを取得し、
(6)前記(5)で取得したスケジュールに対する絞り込み項目に対応するオブジェクトとして、上記(4)で取得した会計事務所ユーザ識別情報に関する情報を含み、且つ、各ユーザのスケジュール含むユーザインターフェースを提供し、
(7)前記絞り込み項目に対応するオブジェクトに対するユーザの操作に応答して、各ユーザのスケジュールの表示を切り替える、
ように構成されるシステム。
(発明9)
発明8のシステムであって、前記スケジュール管理モジュールは、前記取得したスケジュールに基づいて、前記会計事務所ユーザの所在情報の表示を切り替えるように構成される、システム。
(発明10)
発明8又は9に記載のシステムであって、
前記ユーザインターフェースは、第一エリアと第二エリアとを含み、
前記第一エリアは、複数のユーザのスケジュール内容を含み、
前記第二エリアは、第一エリアに表示されるスケジュールをフィルタリングするための前記絞り込み項目に対応するオブジェクトと、及び、所在情報とを含み、
前記絞り込み項目に対応するオブジェクトは、全員分の表示切替、ログイン中のユーザの表示切替、当該ユーザと同一のグループに属するユーザの表示切替に関連し、
前記ユーザインターフェースは、表示単位を切り替えるためのオブジェクトを更に含み、
前記表示単位を切り替えるためのオブジェクトは、少なくとも日単位、週単位、月単位での表示切替を可能にするように構成される、
システム。
(発明11)
スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所管理モジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースと、ジョブ実行記録データベースとを備え、
前記会計事務所管理モジュールは、前記会計事務所データベースにアクセスして、会計事務所ユーザのデータを、顧問先識別情報と関連付けて記録するように構成され、
前記スケジュール管理モジュールは、
(1)スケジュール新規作成用のインターフェースを提供し、
(2)前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、前記ジョブ実行記録データベースにアクセスし、過去のジョブ実行記録データを取得し、
(3)前記取得した過去のジョブ実行記録データに基づいて、新たなスケジュールデータを前記スケジュールデータベースに記録する、
ように構成される、システム。
(発明12)
発明11のシステムであって、前記スケジュール管理モジュールは、
(4)前記顧問先識別情報に基づいて、前記顧問先データベース又は前記会計事務所データベースにアクセスして、前記顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報を取得し、
(5)前記会計事務所データベースにアクセスして、前記会計事務所ユーザの技能レベル情報を取得し、
(6)前記新たなスケジュールデータに割り当てられた工数データを、前記技能レベル情報に基づいて調整する、
ように構成される、システム。
(発明13)
発明11又は12のシステムであって、前記スケジュール管理モジュールは、
(7)前記スケジュールデータベースにアクセスして、前記会計事務所ユーザのうち指導員であるユーザのスケジュールデータを取得し、
(8)前記会計事務所データベースにアクセスして、指導対象である前記会計事務所ユーザ識別情報及び技能レベル情報を取得し、
(9)指導員である前記会計事務所ユーザのスケジュールデータとして、技能レベル情報に基づいて調整した指導ジョブデータを前記スケジュールデータベースに記録する、
ように構成される、システム。
(発明14)
スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースを備え、
前記スケジュール管理モジュールは、
(1)スケジュール新規作成用のインターフェースを提供し、
(2)前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、前記スケジュールデータベースにアクセスして、顧問先識別情報に関連するスケジュールを取得し、
(3)前記顧問先識別情報に基づいて、会計事務所データベース又は顧問先データベースにアクセスして、前記顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報を取得し、
(4)前記会計事務所ユーザ識別情報に基づいて、前記スケジュールデータベースにアクセスして、前記会計事務所ユーザのスケジュールを取得し、
(5)前記顧問先識別情報に関連するスケジュールと、前記会計事務所ユーザのスケジュールとに基づいて、空いている候補日時を抽出する、
ように構成される、システム。
(発明15)
スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースを備え、
前記スケジュール管理モジュールは、
(1)スケジュール新規作成用のインターフェースを提供し、
(2)前記インターフェースを操作するユーザが顧問先ユーザである場合に、顧問先識別情報に基づいて、会計事務所データベース又は顧問先データベースにアクセスして、前記顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報を取得し、
(3)前記会計事務所ユーザ識別情報に基づいて、前記スケジュールデータベースにアクセスして、前記会計事務所ユーザ識別情報に関連するスケジュールを取得し、
(4)前記顧問先識別情報に基づいて、前記スケジュールデータベースにアクセスして、前記顧問先識別情報に関連するスケジュールを取得し、
(5)前記顧問先識別情報に関連するスケジュールと、前記会計事務所ユーザのスケジュールとに基づいて、空いている候補日時を抽出する、
ように構成される、システム。
(発明16)
発明14又は15のシステムであって、
前記スケジュール新規作成用のインターフェースは、カテゴリ、件名、日時、担当者、顧問先、詳細情報、関連ファイル、公開設定、通知設定、及び繰り返し設定に関する設定行うためのオブジェクトを含む、システム。
(発明17)
スケジュール管理機能、メモ機能、掲示板機能、及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、スケジュール管理モジュールと、メモ管理モジュールと、チャットモジュールと、掲示板管理モジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースと、メモデータベースと、チャットデータベースと、掲示板データベースと、履歴データベースとを備え、
前記チャットモジュールは
(1)チャットに投稿されるメッセージを前記チャットデータベースに記録するとともに、前記履歴データベースに記録するように構成され、
(2)前記メッセージ中にある所定のキーワードを検出し、
(3)前記検出したキーワードに応じて、前記スケジュール管理モジュール、前記メモ管理モジュール、及び、前記掲示板管理モジュールのいずれかに、前記メッセージに基づくデータを送信して対応するデータベースに記録させる、
ように構成される、システム。
(発明18)
スケジュール管理機能、メモ機能、掲示板機能、及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、スケジュール管理モジュールと、メモ管理モジュールと、チャットモジュールと、掲示板管理モジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースと、メモデータベースと、チャットデータベースと、掲示板データベースと、履歴データベースとを備え、
前記メモ管理モジュールは
(1)メモとして投稿されるコンテンツを前記メモデータベースに記録するとともに、前記履歴データベースに記録するように構成され、
(2)前記コンテンツ中にある所定のキーワードを検出し、
(3)前記検出したキーワードに応じて、前記チャットモジュール、前記スケジュール管理モジュール、及び、前記掲示板管理モジュールのいずれかに、前記コンテンツに基づくデータを送信して対応するデータベースに記録させる、
ように構成される、システム。
(発明19)
スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、アクセス管理モジュールと、アクセス管理データベースを備え、
前記アクセス管理データベースは、アクセス元の端末及びアプリケーションの種類ごとにログイン用のURLを記録しており、
前記アクセス管理モジュールは、前記アクセス管理データベースを参照し、ログインユーザにどのコンテンツを提示するかを制御し、
前記チャットモジュールは、新規作成されたチャットルームのメンバーが決定した後、前記メンバーに対応するユーザの識別情報のアカウントを宛先としたメッセージを、送信するように構成され、
前記メッセージにはURLが含まれており、
前記URLは、予め決められた条件下において、認証に必要な情報を入力することなくログインすることが可能なURLであり、
前記URLは、顧問先モード用のURLと、事務所モード用のURLとを含み、
前記顧問先モード用のURLは、顧問先ユーザ又は会計事務所ユーザであるメンバーを宛先とするメッセージに含まれ、
前記事務所モード用のURLは、顧問先ユーザであるメンバーを宛先とするメッセージには含まれず、会計事務所ユーザであるメンバーを宛先とするメッセージに含まれ、
事務所内ネットワークからは、前記事務所モード用のURL及び前記顧問先モード用のURLのいずれもアクセス可能であり、
顧問先内ネットワークからは、前記事務所モード用のURLはアクセス不可であり、前記顧問先モード用のURLはアクセス可能であり、
外出先ネットワークからは、前記事務所モード用のURLはアクセス可能であり、前記顧問先モード用のURLはアクセス不可である、
システム。
(発明20)
発明19のシステムであって、
前記チャットモジュールは、
(1)チャットルーム新規作成及び設定変更用のインターフェースを提供し、ここで、前記インターフェースは、事務所モードと、顧問先モードとを備え、
(2)前記顧問先モードの場合には、
(2−1)前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、顧問先データベースにアクセスして、顧問先ユーザをチャットルームメンバーに追加し、
(2−2)前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、顧問先データベース又は会計事務所データベースにアクセスし、顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザをチャットルームメンバーに追加し、
(3)前記事務所モードの場合には、
(3−1)会計事務所識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、会計事務所識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザをチャットルームメンバーに追加する、
ように構成される、システム。
(発明21)
発明19又は20のシステムであって、
前記チャットモジュールは、
(4)前記事務所モードのときには、会計事務所識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、会計事務所識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザのうち、会計事務所管理者権限を有するユーザに、管理者権限を割り当てる、
ように構成される、システム。
(5)前記顧問先モードの場合には、前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、追加された会計事務所ユーザに、チャットルームの管理者権限を割り当てる、
ように構成される、システム。
(発明22)
発明19〜21いずれか1つに記載のシステムであって、
前記URLは、アクセス元の端末及びアプリケーションの種類に応じて、ログイン認証の必要及び不要を切り替えることが可能なURLであり、
アクセス元のアプリケーションが、Webブラウザである場合、且つ、アクセス元の端末がパソコンである場合、ログイン認証を必要とするように構成され、
アクセス元のアプリケーションが、Webブラウザ以外の予め決められたアプリケーションである場合、ログイン認証を不要とするように構成され、
システム。
一側面において、本発明のシステムは、会計事務所データベース、顧問先データベース、チャットモジュール等を利用する。これにより、チャットルームを作成するにあたり、効率的にメンバーを設定することができる。特に顧問先識別情報を指定するだけで、ユーザをチャットルームのメンバーとして追加できるので、一人一人メンバーを追加する手間を省くことができる。また、顧問先モードと事務所モードとで挙動を切り替えることができ、チャットルームの使用目的(例えば、顧客とのチャットなのか、それとも、会計事務所内でのチャットなのか等)に応じたチャットルームの作成をスムーズに行うことができる。
一側面において、本発明のシステムは、会計事務所データベース、顧問先データベース、スケジュール管理モジュール、スケジュールデータベース等を利用する。これにより、スケジュールを閲覧するにあたり、効率的に必要なメンバーのスケジュールを確認することができる。例えば、グループウェアにおいては、他のメンバーのスケジュールを確認できることは重要な機能である。一方で、適切な絞り込み手段を提供しないと、自分が確認したい対象のメンバーを一人一人指定しなくてはならなくなり、手間がかかる。しかし、会計事務所データベース、顧問先データベース等を活用することで、現在自分か関わっている業務(例えば、担当する顧問先)等に基づいて、自分が確認したい対象のメンバーを予め絞り込み項目として提示することができる。従って、効率的に必要なメンバーのスケジュールを確認することができる。
一側面において、本発明のシステムは、会計事務所データベース、顧問先データベース、ジョブ実行記録データベース、スケジュール管理モジュール、スケジュールデータベース等を利用する。これにより、新たなスケジュールを作成するにあたり、効率的に行うことができる。未来のスケジュールの中には、特定の日時だけで完結するものもあるが、一方で、何十、何百もの工程を含む大規模なものもある。後者の場合には、スケジュールの入力作業だけでも大きな時間と労力を費やすこととなる。しかし、ジョブ実行記録データベース等を利用することで、こうした時間と労力を節約することができる。特に会計業務の場合には、年単位で行われるスケジュールが多く、上記のような仕組みを採用するメリットは大きくなる。また、ジョブ実行記録データベースではなく、昨年のスケジュールのデータを利用することも考えられるが、スケジュールはあくまでも未定の内容であり、実際に行った内容を反映しているわけではない(例えば、スケジュールデータに反映されていない、臨時のジョブなど)。その点、ジョブ実行記録データベースは、実際に行った内容を、スケジュールデータと比べて、より反映したものであり、これに基づいて、スケジュールデータを作成することで、より実情に即したスケジュールの作成が可能となる。
一側面において、本発明のシステムは、会計事務所データベース、顧問先データベース、スケジュール管理モジュール等を利用する。これにより、会計事務所側と顧問先側とでのスケジュールのすり合わせが容易となる。特に会計業務システム等においては、会計事務所側と顧問先側で、それぞれスケジュールを管理していることが多い。しかし、会計事務所データベース、顧問先データベースを利用することで、両者間の紐づけを行い、スケジュールのすり合わせが容易となる。また、ユーザが手動操作で、スケジュールのすり合わせを行う場合には、参加メンバーの全員のスケジュールを参照しなくてはならなくなるが、会計事務所側と顧問先側双方にとって、他方にオープンにしたくないスケジュール内容もある。そこで、上記の仕組みを採用することで、オープンにしたくないスケジュールを提示しなくても、スケジュールのすり合わせが可能となる。
一側面において、本発明のシステムは、会計事務所データベース、顧問先データベース、チャットモジュール又はメモ管理モジュール等を利用する。これにより、複数の機能(例えば、チャット、掲示板、スケジュール)間での重複入力を回避することができる。従来のシステムにおいては、様々な機能を提供する一方で、各機能に、重複した内容の入力を強いられるケースが生じていた。例えば、打ち合わせが決定した場合には、自身への重要な備忘録としてメモに入力する必要がある一方で、外出・離席などの情報としてスケジュールに入力する必要があり、更には、打ち合わせに出席すべき他のメンバーへの連絡をチャットなどで行わなくてはならない。上記仕組みでは、一度の入力で済ませることができる。
一側面において、本発明のシステムは、アクセス管理モジュールと、アクセス管理データベースを備える。これにより、異なるURLを管理することができ、セキュリティを向上させることができる。また、異なるURLに基づいてアクセス制御を行うことで、システムの不正利用を防止することができる。例えば、従来のシステムでは、ID及びパスワードの組み合わせでシステムの不正利用を防止していたが、ID及びパスワードが破られたり、流出したりした時点で、安全性の担保がなくなる。しかし、上記仕組みにより、異なるURLを採用することで、ID及びパスワードが破られたり、流出したりしても(例えば、会計事務所ユーザのID及びパスワードが、顧問先事務所ユーザに知られてしまった場合)、URLがわからないことで、システムの不正ログインを防止できる可能性がある。更には、会計事務所ユーザのID及びパスワードが、顧問先事務所ユーザに知られてしまった場合でも、アクセスの可否を、アクセス元に基づいて判定することで(例えば、顧問先内ネットワークから、事務所モード用のURLでのアクセスを不可とすることで)、システムの不正ログインを防止できる。
一側面において、本発明のシステムは、アクセス管理モジュールと、アクセス管理データベース、会計事務所データベース、顧問先データベース、チャットモジュール等を備える。Web会議用のチャットルームを作成するにあたり、効率的にメンバーを設定することができる。特に顧問先識別情報を指定するだけで、ユーザをチャットルームのメンバーとして追加できるので、一人一人メンバーを追加する手間を省くことができる。また、メンバーが相手のメンバーと音声やビデオ等の通信によるコミュニケーションを行なう際にメンバーの通信環境(有線、無線等のネットワーク環境やPC、モバイル端末等の接続機器環境や在宅勤務、事務所内、外出先等のアクセス元環境等)から安定して通信を行えるカメラやマイク等の設定を自動で設定できるため、メンバーは複雑な接続設定を行なうことなく、指定されたURLへアクセスするだけでセキュリティが確保されたWeb会議を簡単な操作で行なうことができる。
一側面において、本発明のシステムは、会計事務所データベース、顧問先データベース、チャットモジュール、チャットデータベース等を利用する。チャット画面の構成として、参加者を含むチャットルームのリストと、投稿メッセージ等の時系列表示された投稿内容と、添付ファイル等の関連情報とをそれぞれ別画面にすることで、特定の参加者の投稿内容や関連情報を抽出して表示することができ、これにより、必要な情報を簡単に収集できる。また、関連情報からお気に入りのメッセージや所定のキーワード等を設定する事で議事録や日報等の報告文書をユーザが作成しなくても自動で生成されるので、業務の効率化ができる。
一側面において、本発明の会計業務支援システムは、会計事務所の職員の予定や顧問先の申告期限情報をスケジュールで確認でき、外出先からの業務報告や連絡に便利なチャット、さらにメモや掲示板等の実務に必要な情報を事務所内はもちろん在宅勤務や外出先でも共有することにより、会計事務所の情報共有と業務効率化だけでなく、会計事務所と顧問先間との簡単な操作による情報共有の効率化とセキュリティ確保を両立することができる。具体的には、会計事務所の財務や税務等の業務システムと会計業務支援システムを連携させることで、顧問先の決算及び申告期限の情報をカレンダー等のスケジュールに自動表示することにより、会計事務所の業務に即した情報を提示することで業務に必要な情報を事務所ユーザが意識せずに網羅することができる。また、会計業務支援システムはユーザの通信環境を考慮した認証システムを利用する事で、強固なセキュリティを確立し、ユーザは簡単な操作で情報漏洩の心配もなく安心して業務を行なうことができる。また、会計業務支援システムはスケジュール、チャット、メモ、掲示板、Web会議等の機能を統合することで、SNS等の複数のアプリを利用する煩雑さもなく、情報の一元化、利便性に優れた運用及び管理ができる。
一実施形態におけるグループウェアシステムの構成を示す。 一実施形態における会計事務所データベースのデータを示す。 一実施形態における顧問先データベースのデータを示す。 一実施形態におけるチャットデータベースのデータを示す。 一実施形態における会計事務所スケジュールデータベースを示す。 一実施形態における顧問先スケジュールデータベースを示す。 一実施形態におけるグループウェアシステムを、各端末に接続した構成を示す。 一実施形態におけるチャットルーム作成のフローを示す。 一実施形態におけるチャットルーム作成後のフローを示す。 一実施形態におけるチャットルーム作成後のフローを示す。 一実施形態におけるグループウェアシステムの構成を示す。 一実施形態における会計事務所メモデータベースのデータを示す。 一実施形態における顧問先メモデータベースのデータを示す。 一実施形態における履歴データベースのデータを示す。 一実施形態におけるチャットの新規作成のインターフェースを示す。 一実施形態におけるチャットにメッセージを投稿するためのインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール管理のインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール管理のインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール管理のインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール管理のインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール管理のインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール管理のインターフェースを示す。 一実施形態におけるスケジュール表示のフローを示す。 一実施形態におけるスケジュール作成のフローを示す。 一実施形態におけるジョブ実行記録データベースのデータを示す。 一実施形態におけるスケジュール作成のフローを示す。 一実施形態における予定新規作成のインターフェースを示す。 一実施形態におけるグループウェアシステムの構成を示す。 一実施形態におけるアクセス管理データベースのデータを示す。 一実施形態におけるログイン認証時の画面の遷移を示す。
以下、本発明を実施するための具体的な実施形態について説明する。以下の説明は、本発明の理解を促進するためのものである。即ち、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
1.概要
本発明は、グループウェアシステムを含む会計業務支援システムに関する。前記システムは、当分野で公知の情報処理装置又はこれらを組み合わせることによって構成されてもよい。情報処理装置は、プロセッサ、メモリ、通信モジュール、記憶媒体等を備える物であればよく、例えば、サーバー、パソコン、タブレット端末、スマートフォンなどが挙げられる。また、情報処理装置は、所定のソフトウェア又はプログラムがインストールされ、これらが、プロセッサに命じて様々な情報処理又はデータ処理を実施させることができる。ハードウェアとソフトウェアが協働することで、所定のモジュールやデータベースが実装される。後述する実施形態においては、各実施形態の目的に応じて様々なモジュールやデータベースが実装される。こうした一連のモジュールやデータベースは、1又は複数の情報処理装置にて実装される。モジュールやデータベースが、複数の情報処理装置によって分散して実装される場合には、情報処理装置は、互いにネットワーク等で接続され、通信モジュール等を通して、互いに、情報の送受信が可能なように構成される。また、以降の実施形態(及び図面)において表現されるデータベース及びデータは、あたかも1つのテーブルによって構成されるかのように表現されるが、実際には、複数のテーブルなどに分散されたり、正規化されたりしてもよい。従って、データベースは、1つのテーブルであってもよく、或いは、複数のテーブルの集合であってもよい。
2.第1の実施形態
2−1.システムの構成
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムを含む会計業務支援システムは、図1に示すように、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースとを備える。好ましくは、本発明のグループウェアシステムを含む会計業務支援システムは、更に、スケジュールデータベース、及び/又はチャットデータベースを備えてもよい。更に好ましくは、スケジュールデータベースは、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを備えてもよい。また、好ましくは、本発明のグループウェアシステムを含む会計業務支援システムは、更に、アクセス管理モジュールと、アクセス管理データベースとを備えてもよい。以後の説明においては会計業務支援システムの1つであるグループウェアシステムを例に説明する。
2−1−1.スケジュール管理モジュール
スケジュール管理モジュールは、グループウェアシステムユーザのスケジュールに関する情報を追加、更新、削除することができる。好ましくは、スケジュール管理モジュールは、スケジュールデータベースにアクセス可能であり、スケジュールに関する情報を追加、更新、削除することができる。更に好ましくは、スケジュール管理モジュールは、会計事務所スケジュールデータベース及び顧問先スケジュールデータベースの両方にアクセス可能であり、スケジュールに関する情報を追加、更新、削除することができる。
2−1−2.チャットモジュール
チャットモジュールは、グループウェアシステムユーザ同士のチャットを管理することができる。例えば、チャットモジュールは、ユーザが投稿したメッセージ及び/又はこれに付随するファイル等に関する情報を、追加、更新、削除することができる。また、チャットモジュールはチャットだけでなく、Web会議のような音声と動画を共有しながらリアルタイムでコミュニケーションの管理も行ってもよい。また、チャットモジュールは、チャットルームの作成、変更、削除を行うことができる。更には、チャットモジュールは、チャットルームのメンバーの追加、更新、削除を行うことができる。好ましくは、チャットモジュールは上記目的のため、チャットデータベースにアクセス可能であってもよく、チャットに関する情報(例えば、投稿メッセージ、チャットルーム、チャットユーザ)を追加、更新、削除することができる。また、チャットモジュールは、メンバーの管理に関連して、顧問先データベース及び会計事務所データベースにアクセス可能であってもよい。また、上述した機能に関連して、チャットモジュールは、ユーザからの指示を受け付けるためのインターフェースを作成することができる。例えば、チャットモジュールは、チャットルーム新規作成及び設定変更用のインターフェースを提供することができる。こうしたインターフェースは、モードに応じて異なる動作を行うように構成されてもよい。前記モードとしては、事務所モードと、顧問先モードとがある。事務所モードは、会計事務所ユーザ(以後、事務所ユーザとする)が、会計事務所内での情報の共有を行うために使用するモードである。例えば、事務所モードの時には、チャットの相手、スケジュール表示対象等について、事務所ユーザに限定されてもよい。一方で、顧問先モードの場合には、顧問先ユーザと事務所ユーザとの間での情報のやり取りを行うために使用するモードである。従って、顧問先ユーザとのチャットや、スケジュールの共有が可能となる。
2−1−3.会計事務所データベース
会計事務所データベースは、会計事務所に関する種々の情報を管理するデータベースである。例えば、図2に示すように、会計事務所に関する所定の情報をテーブル形式で記録することができる。なお、本明細書で説明するデータベースのデータの形式は、典型的にはテーブル形式(リレーショナルデータベース)ではあるものの、特に限定されず、XML、NoSQLタイプなど当分野で公知の他の形式であってもよい(以降で、言及するデータベースについても同様)。
会計事務所データベースは、会計事務所を特定するための会計事務所識別情報を管理することができる。また、会計事務所識別情報に事務所名称、事務所代表、職員数、事務所ホームページのURL等を含めてよい。また、会計事務所データベースは、会計事務所のユーザを特定するための会計事務所ユーザ識別情報を管理することができる。さらに、会計事務所データベースは、会計事務所のユーザの氏名、職務に関する区分、メールアドレス、会計事務所のユーザの権限レベル、技能レベル、担当する顧問先(図2のテーブルでは、カラム名「担当顧問先識別情報1〜2」)、所属するグループ(図2のテーブルではカラム名「グループ1〜2」)を管理することができる。職務に関する区分は先生、職員やアルバイト等の事務所ユーザの職種に関する情報である。権限レベルは業務に関するアプリケーション(以後アプリとする)のアクセス権限と関連付けされた事務所ユーザの業務範囲である。技能レベルは事務所ユーザの業務に関するスキルの習熟度である。これらの情報は、後述する実施形態の目的に応じて適宜利用される。また、図には示していないが、会計事務所データベースは、指導対象、又は、指導員であるか否かを特定する項目を管理してもよい。これにより、後述する指導に関するスケジュールの工数の調整等の際に利用することができる。
2−1−4.顧問先データベース
顧問先データベースは、会計事務所等から見た顧問先に関する情報を管理する。例えば、図3に示すように、顧問先に関する所定の情報をテーブル形式で記録することができる。また、顧問先とは会計事務所と顧問契約を締結している会社(顧問先企業)や個人を含む顧客だけでなく、顧問契約を締結していないが会計事務所と取引をしている会社(顧問先企業)や個人を含む顧客も含んでよい。上述した会計事務所データベースと同様、データ形式は、特定の形式に限定されない。顧問先データベースは、顧問先を特定するための顧問先識別情報を管理することができる。また、顧問先データベースは、顧問先名、業種、決算期、資本金、売上高、顧問先のホームページのURL(図3に示さないが)など、企業に関する種々の情報(いわゆる関与情報)を管理することができる。更には、顧問先データベースは、グループウェアで利用する機能に応じた識別情報(例えば、図3では、「顧問先スケジュールID」「顧問先メモID」等)を管理したり、会計事務所とのやり取りを主に行う、顧問先側のユーザ情報(例えば、図3では、「顧問先ユーザ識別情報」「氏名」、「メールアドレス」等)を管理したり、事務所ユーザとの関連付け情報(例えば、図3では「会計事務所ユーザ識別情報」等)を管理したりすることができる。
なお、会計事務所と顧問先(又はそれぞれのユーザ)とを関連付ける情報は、会計事務所データベースの顧問先データベースのいずれかに記録されてもよく、両方のデータベースに記録されてよく、或いは、別テーブルなどで記録されてもよい。例えば、図2では、会計事務所データベース側に、顧問先を特定する情報(例えば、担当顧問先識別情報1〜2)を保有しており、図3では、顧問先データベース側に、会計事務所を特定する情報(例えば、会計事務所ユーザ識別情報)を保有している。別の例では、別のテーブルとして、顧問先を特定する情報(例えば、顧問先識別情報、顧問先ユーザ識別情報等)と会計事務所を特定する情報(例えば、会計事務所識別情報、会計事務所ユーザ識別情報等)とを組み合わせて記録してもよい。
2−1−5.チャットデータベース
チャットデータベースは、事務所ユーザ同士、又は、事務所ユーザと顧問先ユーザとの間でのチャット内容を記録することができる。上述した会計事務所データベース等と同様、データ形式は、特定の形式に限定されない。一例を挙げると、図4に示すように、チャットルームの投稿内容及びこれに付随する情報を管理することができる。例えば、チャットデータベースは、チャットルームを特定する情報(図4では、「チャネルID」)、種類、タイトル、作成日付、投稿者を識別する情報(図4では、「会計事務所ユーザ識別情報」、「顧問先ユーザ識別情報」)、メッセージに関する情報(図4では、「メッセージID」、「テキスト」、「添付データ」)、履歴を識別する情報(図4では「履歴ID」)、チャットルームの参加メンバーに関する情報(図4では、「参加者」)等を管理することができる。種類は事務所内チャット(事務所モード)か顧問先とのチャット(顧問先モード)かの動作モードの状態を示す。添付データは音声データ、動画データ等のバイナリデータやテキストデータを含まれてもよい。
2−1−6.スケジュールデータベース
スケジュールデータベースは、事務所ユーザと顧問先ユーザの予定を記録することができる。上述した会計事務所データベース等と同様、データ形式は、特定の形式に限定されない。図5及び図6に好ましい一例を示す。スケジュールデータベースは、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを備えてもよい。
会計事務所スケジュールデータベースは、どの事務所が管理するスケジュールなのかを特定する識別情報(図5では「事務所スケジュールID」)、顧問先との共有を許可するか否かのフラグ(図5では「共有フラグ」)、どの事務所ユーザのスケジュールなのかを識別する情報(図5では、「会計事務所ユーザ識別情報」)、年月日、開始時間、終了時間、期限情報(例えば、決算日、前年の実績から計算した法人税と消費税の申告期限、消費税トータルの情報から得られる消費税の届出書提出期限、税務手帳等別のデータベースに記録されている期限情報等)、表示(例えば、月、週、日など)、カテゴリ(例えば、外出、来客、社内会議、休み、その他、任意の追加項目等)、所在(例えば、在席中、離席中、外出・出張中、不在)、件名、参加者(図5では、参加者1〜2)、顧問先識別情報、テキスト、添付データ、ジョブ実行記録ID(詳細は後述)、履歴を識別する情報(図5では「履歴ID」)等を記録することができる。会計事務所スケジュールは、スケジュールを見るユーザの権限レベルによって表示される内容が異なるように構成されてもよい(例えば、会計事務所の会計士先生だと全員のスケジュールが閲覧可能であったり、担当者レベルだと同じ顧問先を担当するグループ、自分のみを閲覧可能であったり等)。こうした制御はスケジュール管理モジュールによって、行われてもよい。
顧問先スケジュールデータベースは、顧問先スケジュールID、共有フラグ、顧問先ユーザ識別情報、年月日、開始時間、終了時間、期限情報、表示、カテゴリ、所在、件名、参加者(図6では、参加者1〜2)、テキスト、添付データ、履歴ID、事務所スケジュールID等の会計事務所スケジュールデータベースと類似の情報を記録することができるが、異なる点として、どの顧問先が管理するスケジュールなのかを特定する識別情報である図5の「事務所スケジュールID」に相当するものして図6の「顧問先スケジュールID」、図5の「会計事務所ユーザ識別情報」に相当するものして図6の「顧問先ユーザ識別情報」等を記録することができる。また、ジョブ実行記録ID(詳細は後述)等は無くてもよい。
また、会計事務所側のスケジュールと、顧問先側のスケジュールとを関連付けるため、例えば、顧問先スケジュールデータベース側で、どの事務所が関与するスケジュールなのかを特定する識別情報(図6では「事務所スケジュールID」)を記録してもよい。或いは、会計事務所スケジュールデータベース側で、どの顧問先が関与するスケジュールなのかを特定する識別情報(図5では示さないが、例えば、「顧問先スケジュールID」)を記録してもよい。
2−1−7.アクセス管理モジュール
アクセス管理モジュールは、グループウェアシステムへアクセスするユーザ(ログインユーザ)とアクセス可能なコンテンツを管理することができる。アクセス管理モジュールは、アクセス管理データベースを参照しながら、ユーザのアクセス制御を行うことができる。また、アクセス管理モジュールは、アクセス管理データベースを参照しながら、ログインユーザにどのコンテンツを提示するかを制御することができる。例えば、会計事務所のホームページにログインユーザのログイン用ページを用意することでログインユーザが事務所以外の場所からでもグループウェアへアクセスすることができる。また、アクセス管理モジュールは、ログインユーザの情報を元にアクセス先であるURL(ログイン用ページ)を自動で生成する。
例えば、事務所ユーザがチャットによる連絡を行なう場合、会計事務所にいる場合(事務所内)と外出している場合(外出先)では連絡する対象が異なる。事務所内では顧問先とやりとりをする場合が多いのに対し、外出先からは報告等で事務所とのやりとりが多い。同じチャットを行なうにしてもチャットする対象が異なるため、事務所内や外出先等のアクセス元からアクセスできるコンテンツを制御する必要がある。コンテンツは事務所ユーザに提供する2つのコンテンツと顧問先ユーザに提供する1つのコンテンツがある。事務所ユーザに提供する2つのコンテンツとして、(1)チャット、スケジュール、メモ、掲示板、Web会議(動画と音声を共有したリアルタイムでコミュニケーションを行なう仕組み)等の事務所内コミュニケーションのためのコンテンツ(事務所モード)と、(2)チャット、スケジュール、メモ、Web会議、関与情報(事業内容、役員情報、事業所、関連会社の情報等)等の顧問先とのコミュニケーションのためのコンテンツ(顧問先モード)が顧問先の数だけある。顧問先ユーザに提供する1つのコンテンツとして、チャット、スケジュール、メモ、Web会議等の会計事務所とのコミュニケーションのためのコンテンツがある。
2−1−8.アクセス管理データベース
アクセス管理データベースは、詳細は後述するが図25に示すように、顧問先や事務所内や外出先等のアクセス元とアクセスするユーザ(図25では顧問先識別情報に該当)とアクセス先のURLと提示するコンテンツの設定項目から構成される。アクセスするユーザは事務所ユーザと顧問先ユーザがいる。事務所ユーザは全員共通の所内及び所外のURLを用意してもよいし、ユーザ毎に所内及び所外のURLを用意してもよい。また、顧問先ユーザは全員共通のURLを用意してもよいし、ユーザ毎のURLを用意してもよい。
また、アクセス管理データベースは、URLごとに、システムが提示可能なコンテンツのうち、どのコンテンツを提示するかを制御するための情報を保持することができる。例えば、システムが、掲示板、メモ、スケジュール、チャットを提示可能な場合に、外出先用のURLでは、図25に示すように、スケジュールとチャットのみONにするといった制御情報を保持することができる。URLと提示可能なコンテンツを組み合わせることで、同じチャットでも外出先のURLにあるチャットは事務所とのチャット(事務所モード)が提示され、事務所内のURLにあるチャットは自分の担当する顧問先とのチャット(顧問先モード)を提示することができる。また、顧問先のURLにあるチャットは会計事務所とのチャット(顧問先モード)が提示される。チャットの事務所モード、顧問先モードの詳細は後述する。
一実施形態における本発明のシステムは、例えば、図7に示すように、会計事務所内の端末、及び、顧問先における端末などと、ネットワークを通じて接続されてもよい。そして、会計事務所内での情報のやり取りのみならず、会計事務所と顧問先との間での情報のやり取りを、グループウェアシステムが仲介する。また、外出先からも利用可能なように、一部無線ネットワーク等を通して、モバイル端末等が更に接続されてもよい。グループウェアシステムは会計事務所の中にあってもよいし、認証システム(IDC)等の中にあってもよい。
2−2.チャットルームの作成及びメンバーの選定
グループウェアが備える上述したモジュール、及び/又はテータベースを利用して、チャットルームを新規作成することができる。一例を挙げると、図8に示すようなフローにて、チャットルームを作成することができる。
概要として、事務所ユーザがグループチャット作成の指示を行なうとチャットモジュールを通してチャットルームの作成を行なう。グループチャット作成の指示で自分の担当している顧問先を指定している場合は、顧問先ユーザが参加するチャットルーム(顧問先モード)を、顧問先を指定していない場合は、事務所ユーザのみ(1つの顧問先を分業や指導等による複数で担当するグループ内の打ち合わせ等)が参加するチャットルーム(事務所モード)を、チャットモジュールが作成する。
具体例を挙げると、チャットモジュールは、新規作成及び設定変更用のインターフェースを提供することができる(図8、10)。例えば、チャットモジュールは、ネットワーク等を通して、インターフェースを、図7に示す各端末のいずれかに提供してもよい。例えば、事務所ユーザの端末にインターフェースが提供される場合には、次に、当該インターフェースにて、顧問先を指定することができる(図8、20)。顧問先を指定した場合(図8、20、YES)、指定された顧問先の顧問先識別情報を利用して、チャットモジュールは、顧問先データベースにアクセスすることができる(図8、30)。そして、顧問先ユーザをチャットルームメンバーとして追加することができる(図8、40)。例えば、図3を参照しながら説明すると、指定された顧問先識別情報が「1001」の場合には、顧問先識別情報「1001」に関連付けされている顧問先ユーザ識別情報「CID1001」をチャットルームのメンバーとして選択し、追加することができる。
また、指定された顧問先識別情報を利用して、チャットモジュールは、顧問先データベース又は会計事務所データベースにアクセスすることができる(図8、50)。そして、指定された顧問先に関連付けされた事務所ユーザ(会計事務所の顧問先担当)をメンバーとして追加することができる(図8、60)。例えば、図2を参照しながら説明すると、指定された顧問先の識別情報が「1001」の場合には、当該顧問先識別情報に関連付けされている会計事務所ユーザ識別情報「TID002」をチャットルームのメンバーとして選択し、追加することができる。また、会計事務所データベースにアクセスする代わりに、顧問先データベースにアクセスして、当該顧問先識別情報に関連付けされている会計事務所ユーザ識別情報「TID002」を選択して、追加してもよい。
また、顧問先を指定しない場合(図8、20、NO)、チャットモジュールは会計事務所ユーザ識別情報(グループ情報を含む、会計事務所ユーザ識別情報は、ログインユーザに対応する会計事務所ユーザ識別情報をセッション等の変数として予め保持しておくことにより、取得してもよい。)を利用して会計事務所データベースにアクセスし(図8、70)、会計事務所ユーザ識別情報「TID002」である事務所ユーザをチャットルームのメンバーとして選択し、グループ情報があれば同じグループ情報「グループ1001」に所属するユーザをチャットルームのメンバーとして選択し、追加してもよい(図8、80)。グループ情報がない場合はメンバーを選択する条件を技能レベルや権限レベル等で設定してもよい。
このように、顧問先の有無を指定することでグループチャットの種類(事務所内チャットか顧問先とのチャット)とチャットルームのメンバーの選出を簡単に行うことができる。従って、メンバーを一人一人指定する手間が必要ない。上述した仕組みが有用となるのは、既に顧問先と会計事務所との間で連携した既存のシステム(例えば、会計業務システム等)を利用している場合である。このような場合には顧問先と会計事務所とのそれぞれのユーザが関連付けされた情報が既に存在するので、これを有効利用することができる。また、作成したチャットルームの仕組みをチャットだけでなく、例えばWebミーティング(Web会議)のような動画を利用したコミュニケーションに利用してもよい。
2−3.チャットルーム作成後の動作
チャットルームのメンバーの選定が済んだ後は、図9に示すような手続きをチャットモジュールは実行できる。例えば、チャットモジュールは、グループチャットを作成し(図9、10)、データベース(チャットデータベースを含む)に登録することができる。アクセス管理モジュールはデータベースに登録されたグループチャットの情報から抽出したグループチャットに参加するメンバーの情報を取得し(図9、20)、取得したメンバーの情報から会計事務所データベース、顧問先データベースそれぞれにアクセスして情報を取得し(図9、30)、取得した情報のなかから、参加するメンバーに関連する情報に基づいて参加するメンバーのログイン用URLを生成することができる(図9、40)。
例えば、参加するメンバーが事務所ユーザであれば、事務所ユーザに関連する情報として会計事務所データベースから事務所コード「9000」と事務所担当者ID「TID002」と会計事務所のURL(図示せず)を取得する。アクセス管理モジュールは取得した会計事務所のURL「http://jimusho/」と事務所コード「9000」と所内を示す「jin」又は所外を示す「jout」とログイン画面を示す「login」を組み合わせ、所内URL「http://jimusho/9000/jin/login」と所外URL「http://jimusho/9000/jout/login」の2つのURLを生成する(図9、40)。
また、参加するメンバーが顧問先ユーザであれば顧問先ユーザに関連する情報として会計事務所データベースから事務所コード「9000」と会計事務所のURLを取得し、顧問先データベースから顧問先識別情報「1001」と顧問先ユーザ識別情報「CID1001」を取得する。アクセス管理モジュールは取得した会計事務所のURL「http://jimusho/」事務所コード「9000」と顧問先識別情報「1001」とログイン画面を示す「login」を組み合わせ、顧問先専用のURL「http://jimusho/9000/1001/login」を生成する(図9、40)。
また、アクセス管理モジュールは参加するユーザ毎に個別のURLを生成してもよい。例えば、事務所ユーザ「TID002」であれば所内URL「http://jimusho/9000/jin/TID002/login」と所外URL「http://jimusho/9000/jout/TID002/login」のように、顧問先ユーザ「CID1001」であれば顧問先専用のURL「http://jimusho/9000/1001/CID1001/login」のように生成してもよい。また、ユーザ毎に個別のURLを作成することで、ユーザ毎に提示するコンテンツを細かく制御できる。
また、チャットモジュールは、顧問先データベース、会計事務所データベースにアクセスして選定したチャットルームのメンバー(ユーザ)の連絡先(電話番号やメールアドレス等)を取得し、アクセス管理モジュールが生成したURLを添付して取得した連絡先にメールやショートメッセージ等で各ユーザに通知する(図9、50)。ユーザは受信したメールやショートメッセージ等に添付されているURLをクリックすれば、パスワード入力等を行なうことなく簡単にチャットルームへ参加することができる。セキュリティを確保するために、URLと一緒にワンタイムパスワード等を添付し、ログイン時にワンタイムパスワードを入力するログイン認証や多段階認証(例えば二段階認証)を追加してもよい。また、チャットモジュールは、会計事務所データベース、顧問先データベースそれぞれにアクセスして、ユーザに対して、グループとの関連付け情報を記録することができる(例えば、グループIDを、会計事務所データベースの「グループ1」カラムなどに記録する等、顧問先データベースについても同様)。
ここで、生成されるURLは、顧問先モード用のURLと、事務所モード用のURLとを含んでもよい。例えば、事務所ユーザ内のチャットルームを作成したのであれば、事務所モード用のURLを生成し、顧問先ユーザとのチャットルームを作成したのであれば、顧問先モード用のURLを生成してもよい。顧問先モード用のURLは、顧問先ユーザ又は事務所ユーザであるメンバーを宛先とするメッセージに含まれてもよい。事務所モード用のURLは、顧問先ユーザであるメンバーを宛先とするメッセージには含まれず、事務所ユーザであるメンバーを宛先とするメッセージに含まれる。アクセス管理モジュールは、アクセス元に応じて、URLのアクセス制御を行ってもよい。例えば、事務所内ネットワークからは、事務所モード用のURL及び顧問先モード用のURLのいずれもアクセス可能としてもよい。一方で、顧問先内ネットワークからは、事務所モード用のURLはアクセス不可であり、顧問先モード用のURLはアクセス可能としてもよい。更には、外出先ネットワークからは、事務所モード用のURLはアクセス可能であり、前記顧問先モード用のURLはアクセス不可としてもよい。
2−4.チャットルームの管理者の選定
更には、チャットモジュールは、チャットルームの管理者の設定を行うことができる。上述したフローに基づけば、チャットルームのメンバーは、顧問先側のユーザと、会計事務所側のユーザが存在することになるので、チャットモジュールは、インターフェースを通して顧問先を指定されている場合には、前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、追加された事務所ユーザ(事務所担当者)に、チャットルームの管理者権限を割り当てることができる(図8、90)。
また、チャットモジュールは、インターフェースを通して顧問先を指定されていない場合には、会計事務所ユーザ識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、会計事務所ユーザ識別情報に関連付けされた事務所ユーザのうち、会計事務所管理者権限を有するユーザに、管理者権限を割り当てることができる(例えば、会計事務所データベースにて、チャットルームの管理者権限を示すデータを、ユーザに関連付けて記録することができる)(図8、100)。
また、チャットルームのメンバーとして、会計事務所側のユーザが複数存在する場合には、例えば、チャットモジュールは、職務権限などが最も上位のユーザ(例えば管理者権限を有するユーザや最も権限レベルが高いユーザ)を選定するように構成されてもよい(例えば、図2に示すような権限レベルを参照しながら)。或いは、チャットモジュールは、会計事務所側の複数ユーザまたはユーザ全員に管理者権限を付与してもよい。
以上のような形での管理者の設定は、チャットモジュールが、ユーザからの操作に依拠することなく自動で行うことができる(無論、ユーザからの操作による設定を排除するものではないが)。これにより、効率的なチャットルームの設定が可能となる。
2−5.投稿したメッセージとメモ機能との連携
図10に示すように、グループチャット等のチャットルームが作成された(図10、10)後は、チャットモジュールは、上述の方法で管理者を割り当て(図10、20)、顧問先ユーザ(顧問先担当者)をグループチャットへ招待するメッセージを送信してもよい(図10、30)。また、ユーザ(参加者)は、随意にメッセージを投稿することができる(図10、40)。更なる一実施形態においては、本発明のシステムは、更に、メモ管理モジュール及びメモデータベースを備えることができる(図11)。更に好ましい一実施形態において、前記メモデータベースは、図12及び図13に示すように、会計事務所メモデータベース及び顧問先メモデータベースを備えることができる。メモ管理モジュールは、グループウェアにおいて、メモ機能を提供することができ、そして、メモ機能は、スケジュールや掲示板やチャットなどの目的に限定されず、備忘録や下書きなどの任意の目的で使用することができる。具体的には、ユーザからの所定の形式で投稿した内容を、メモ管理モジュールが受信し、メモデータベースに記録させることができる。データベースの形式が特定の形式に限定されない点は上記と同様である。
会計事務所メモデータベースは、例えば、図12に示すように、事務所メモID、共有フラグ、メモID、会計事務所ユーザ識別情報、カテゴリ、タイトル、作成日付、テキスト、顧問先識別情報、添付データ、公開、対象、履歴ID等を記録することができる。メモはカード形式で表示してもよいし、重要なメモには重要等を示すマーキングしてもよい。また、メモにカテゴリ(例えば、問合わせ・連絡、議事録、訪問メモ、情報等)に分類しカテゴリで絞り込み表示してもよい。また、メモを顧問先と関連付けて、顧問先で絞り込み表示をしてもよい。
事務所メモIDは、特定の会計事務所が使用するメモのスペースを特定する識別情報である。図2には示していないが、事務所メモIDに対応するカラムを会計事務所データベースに設けてもよい。共有フラグは、会計事務所スケジュールデータベースの共有フラグと同様、顧問先との共有を許可するか否かのフラグである。メモIDは、投稿した各メモを識別するための情報である。顧問先識別情報は、投稿したメモの内容がどの顧問先に関連するかを示す情報である。公開及び対象は投稿したメモの内容をどの対象に公開するのかを示す情報である。
顧問先メモデータベースは、例えば、図13に示すように、顧問先メモID、共有フラグ、メモID、顧問先ユーザ識別情報、カテゴリ、タイトル、作成日付、テキスト、添付データ、公開、対象、履歴ID等の会計事務所メモデータベースと同様の項目を記録することができる。
ここで、チャットモジュールは、メモ管理モジュールと連携して動作することができる。例えば、チャットモジュールは、チャットルームに投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツを、メモ管理モジュールに送信することができる。メモ管理モジュールは、受信したコンテンツを、メモデータベースに記録させることができる(図10、50)。好ましくは、チャットモジュールは、チャットルームに投稿されたメッセージを解析することができる。例えば、チャットモジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「メモ」、「備忘録」、「転記」等)を検出することができる。また、メッセージは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、上記の手順でメモデータとして記録させる(転記処理)ことができる。また、投稿メッセージは音声入力や動画によって作成してもよく、音声入力した音声データや動画作成した動画データをそのまま投稿してもよいし、動画データや音声データを音声認識処理してテキスト化してメッセージを作成してから投稿してもよいし、動画データや音声データを音声認識処理してテキスト化した上で所定のキーワードを抽出して、抽出した所定のキーワードを投稿メッセージ(動画データや音声データの要約)として動画データや音声データと一緒に投稿してもよい。
メモデータベースが、会計事務所メモデータベースと、顧問先メモデータベースとを含む場合には、例えば、事務所ユーザが投稿した場合には、会計事務所メモデータベースに記録し、顧問先ユーザが投稿した場合には、顧問先メモデータベースに記録するように、チャットモジュール、及び、メモ管理モジュールが制御されてよい。
2−6.投稿したメッセージとスケジュール機能との連携
一実施形態に係る本発明のシステムでは、チャットモジュールは、スケジュール管理モジュールと連携して動作することができる。例えば、チャットモジュールは、チャットルームに投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツ(メモやスケジュールの予定等)を、スケジュール管理モジュールに送信することができる。スケジュール管理モジュールは、受信したコンテンツを、スケジュールデータベースに記録させることができる(図10、50)。
好ましくは、上記メモデータへの記録と同様に、チャットモジュールは、所定のキーワード(例えば、「アポ」、「スケジュール」等)を検出し、投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツを、スケジュール管理モジュールに渡すように構成されてもよい。この際には、チャットモジュールは、投稿内容を解析して、日時、訪問先などを自動的に抽出するように構成されてもよく、そして、抽出したデータを、スケジュール管理モジュールに渡すように構成されてもよい。そして、スケジュール管理モジュールは、渡されたデータをスケジュールデータベースに記録することができる。
スケジュールデータベースが、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを含む場合には、上記メモデータへの記録と同様の制御を行うことができる。
また、変形例としてチャット内のメッセージをスケジュールに反映させるのではなく、チャットルームを作成しチャットルームの入室を許可する日時をスケジュールに事前に登録しておくことで、スケジュール管理モジュールがスケジュールされた特定の日時に参加メンバーの入室を許可してもよい。例えば、顧問先とチャットルームを利用した打ち合わせを行ないたいが、顧問先に突然の来客等で打ち合わせを変更したい場合等に、今の参加メンバーのまま、変更後の打ち合わせの開催日時をスケジュールに設定することで、スケジュール管理モジュールが変更後の打ち合わせの開催日時になると、チャットモジュールが参加メンバーへのチャットルームの入室を許可し、打ち合わせを開催することができる。
以上のような仕組みは、同じ又は類似の情報を、複数の箇所にわたって重複して入力するという手間を省略することが可能なる。例えば、一か所に入力するだけで、他の必要な箇所へも反映させることができる。よって、グループウェアシステムの操作に費やす労力や時間を節約することができる。
2−7.履歴の管理
チャットモジュールは、メンバー(参加者)が投稿したメッセージを履歴として管理することができる。例えば、上述のチャットデータベースや、図11に示していない別途履歴データベースなどに、メッセージを記録させることができる(図10、60)。また、これに対応して、チャットデータベース、メモデータベース、スケジュールデータベース等においては、履歴IDという項目を設けてもよい。
図11には示さないが、一実施形態において、本発明のシステムは、文書作成モジュールを更に備えてもよく、当該モジュールは、履歴のデータ(例えば、履歴データベース)にアクセスすることができる。例えば、チャットデータは、参加者、日時、メッセージ内容が含まれている。従って、チャットデータを時系列に並べ替えるなどの処理を文書作成モジュールが行い、文書作成モジュールが自動で議事録を作成することができる(図10、70)。
変形例として、チャットによる投稿メッセージだけでなく掲示板の投稿メッセージやメモへの入力やスケジュールの予定等のグループウェアシステムの複数のコンテンツが作成するテキスト内容を履歴として一元管理を行なってもよい。履歴の一元管理を行なう履歴データベースは、例えば、図14に示すように、少なくとも履歴IDと作成日時とコンテンツとテキストから構成される。履歴IDは履歴の識別情報であり、作成日時は履歴を作成した日時である。コンテンツはチャット、掲示板、スケジュール、メモ等の履歴を作成するコンテンツであり、テキストは作成するテキストの内容を示す。各種コンテンツが作成したテキストを履歴で一元管理することにより、メモや投稿メッセージ等のテキスト内容からキーワードによる解析をコンテンツに制限されないで行うことができるので、ユーザ毎の業務日報等を作成することができる。解析及び判定の仕組みについては、特に限定されず、特定のキーワードと所在状態を関連付けたデータ(辞書データ、学習済みモデル)等を利用してもよい。
2−8.動作モードの切り替え
一実施形態において、チャットモジュールは、チャットルーム新規作成する際に、少なくとも2つの動作モードに応じて動作を切り替えるように構成されてもよい。当該動作モードとは、事務所モードと、顧問先モードである。顧問先モードは、顧問先のユーザとのやり取りを行うためのものであり、事務所モードは、事務所内でのやり取りを行うためのものである。例えば、顧問先モードの場合には、上述したような形で、チャットルーム作成の際に顧問先を指定するようなインターフェースを提供してもよい。
一方で、事務所モードの場合には、チャットルーム作成の場合には、顧問先の指定は不要となるため、チャットモジュールは、チャットルーム作成用のインターフェースを提供する際には、顧問先の指定する項目を省略することができる。この場合には、例えば、自動的に(又はデフォルト設定で)、チャットルームのメンバーとして、事務所ユーザ全員(またはグループ全員)を設定するようにチャットモジュールが構成されてもよい。より具体的には、チャットモジュールは、会計事務所識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、会計事務所識別情報に関連付けされた事務所ユーザをチャットルームメンバーに追加することができる。
また、チャットルームの管理者の設定の際にも、チャットモジュールは、事務所ユーザのなかから、一定以上の権限を有する者(例えば、管理者権限有するユーザ、例えば、システム管理者、会計事務所の先生等)を管理者に設定するように構成されてもよい。
なお、こうしたモードの切り替えは、暗黙的な変数(例えば、Webアプリなどのセッション変数)を利用して実現してもよい。また、ユーザがシステムにログインした後などで、モードを切り替える操作を行うことを行ってもよい。また、ユーザがアクセスするURLによって自動でモードを切り替えてもよい(所外用URLだと事務所モードとなるのに対し、所内用URLだと権限レベルとの組み合わせで事務所モード又は顧問先モードに自動で設定してもよい)。
2−9.画面構成
チャットモジュールは、グループチャット設定等のチャットの設定を行うためのインターフェースを提供するように構成されてもよい。インターフェースは、例えば、図15に示すように、チャット名を設定するためのオブジェクトと、チャットに対応するアイコンを設定するためのオブジェクトと、メンバーを設定するためのオブジェクトと、通知設定を行うためのオブジェクトとを備えてもよい。オブジェクトは、ラジオボタン、リストボックス、チェックボックス、テキストボックス、ボタン、又はこれらの等任意の形式であってもよい。例えば、メンバーを設定するためのオブジェクトは、各メンバーを選択するためのチェックボックス、メンバーを検索するためのテキストボックス、メンバーを全選択するためのボタン、全選択した状態を解除する全削除のボタン、全員⇔個別選択を切り替えるラジオボタン等を採用してもよい。また、表示するメンバーは予めメンバーのスケジュール情報から参加可能なメンバーに絞ってもよい。チャットに対応するアイコンを設定するためのオブジェクトでは、選択されたアイコンの画像ファイルの表示エリアと、画像ファイルを選択指定するためのボタン等を採用してもよい。
また、チャットモジュールは、チャットでメッセージの投稿を行うためのインターフェースを提供するように構成されもよい。インターフェースの形式は特に限定されないが、例えば、図16に示すように、第一エリアと、第二エリアと、第三エリアを含む構成であってもよい。第一エリアは、作成したチャットルームのリスト(例えば、ダイレクトチャット、グループチャットを含む)と、チャットを作成するためのインターフェース(例えば、図15に示すインターフェース)を起動するためのオブジェクトを含むことができる(例えば、図16におけるプラスのマーク「+」)。第二エリアは、チャットルームのリストから選択されたチャットルームに投稿されたメッセージ及び投稿者を特定する情報を含むことができる。第三エリアは、前記第二エリア内で表示しているチャットに関連するファイルのリスト(図16のファイル一覧)と、お気に入りのメッセージのリスト(図16のお気に入り一覧)を含むことができる。また、図16には示していないが、お気に入りのメッセージだけでなく、解析を行う為の所定のキーワードを設定してもよい。
例えば、作成したチャットルームのリストの「グループチャット」を選択した場合は作成済みのグループチャットで自分(山○太郎)が参加メンバーとなっているグループ「グループ1」等が表示される。「グループ1」を選択すると展開され、図示されていないが、「山○太郎」、「渡○次郎」等の参加メンバーが表示される。第二エリアには「グループ1」のチャットルームで投稿されている全ての投稿メッセージと投稿者が表示される。第三エリアには「グループ1」のチャットルームで表示されているチャットに関連する全てのファイルとお気に入りのメッセージ全てが表示されている。さらに参加メンバーの1人である「渡○次郎」を選択すると第二エリアには「渡○次郎」が投稿したメッセージが抽出して表示され、第三エリアに「渡○次郎」のチャットに関連するファイルとお気に入りのメッセージが抽出して表示されてもよい。また、チャットルームのリストの「ダイレクトチャット」を選択した場合は自分(山○太郎)とチャットの相手先である「渡○次郎」が枠で囲む等の強調表示で表示される。
3.第2の実施形態
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースを備える。必要に応じて、本発明のグループウェアシステムは、チャットデータベースを備えてもよい。更に好ましくは、スケジュールデータベースは、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを備えてもよい。
3−1.スケジュールの表示切替
スケジュール管理モジュールは、システムユーザに対して、スケジュール管理のインターフェースを提供する(例えば、図17−1〜図17−3に示すインターフェース)。インターフェースの画面構成は特に限定されないが、一例を挙げると、画面左側の領域(第一エリア)にて、スケジュール表示をするユーザを絞り込む項目(フィルタリング用のオブジェクト、図17−1〜図17−3の例ではチェックボックス)を設けてもよい。例えば、会計事務所のメンバー全員を表示するためのオプション(「事務所全体」)、同一のグループに属するユーザを表示するためのオプション(「グループ」)、ログイン中のユーザを表示するためのオプション(「ユーザ」)、当該ユーザに関連するメンバー(例えば、同一グループに属するユーザ)を表示するためのオプション(具体的な関連性については後述)を設けてもよい。
どのレベルでの表示を可能にするかについては、スケジュール管理モジュールが切り替えてもよい。たとえば、管理者権限を有するユーザ(例、システム管理者、会計事務所の経営者等の権限レベルが7以上のユーザ)がログインしている場合のみ、会計事務所のメンバー全員を表示するためのオプション(「事務所全体」)を表示するように、ユーザがもつ権限レベルに応じて表示できるオプションを設定し、スケジュール管理モジュールが切り替えてもよい。権限が低いユーザ(例、アルバイトや新人等の権限レベルが2以下)がログインしている場合には、自身のスケジュールのみを表示するように、スケジュール管理モジュールが切り替えてもよい。また、権限が低いユーザを指導する指導権限を有するユーザ(例、若手職員や中堅職員やベテラン職員等の権限レベルが3以上のユーザ)がログインしている場合は特定の顧問先を担当するグループのメンバーを表示するためのオプション(「グループ」や「デジタル電子担当」等)を表示するようにスケジュール管理モジュールが切り替えてもよい。また、絞り込みの項目としては、図5〜6に示すデータ項目(例えば、カテゴリ、期限情報等)を設けてもよい。例えば、予定を顧問先等に関連づける機能(外出、来客等のカテゴリ)や顧問先の期限情報(決算日、申告期限)等の表示機能があり、会計業務に特化したスケジュール管理機能になっている。
図17−1〜図17−3に示す例では、ユーザの権限レベルに応じて設定されたオプションの表示とチェックボックスの状態に応じて、画面右側(第二エリア)に表示するスケジュールを切り替えている。具体的には、図17−1(その1)は坂△一郎(ユーザ)のスケジュール表示であり、権限レベルに応じたオプション表示(「事務所全体」)、スケジュール表示のためのチェックボックス、オプション表示で表示できるユーザ名(「坂△一郎」等)、表示されているユーザの所在(「在席」等)、スケジュール表示する特定のユーザ識別情報を示す(「ユーザ」)の項目からなる。図17−2(その2)は川×次郎がユーザの時のスケジュール表示であり、権限レベルに応じたオプション表示(「グループ」)、チェックボックス、ユーザ名、ユーザの所在、ユーザ識別情報の項目からなる。図17−3(その3)は山○太郎がユーザの時のスケジュール表示であり、権限レベルに応じたオプション表示(「ユーザ」)、チェックボックス、ユーザ名、ユーザの所在、ユーザ識別情報の項目からなる。図17−1(その1)はユーザが坂△一郎で権限レベルが7であるため、事務所全体、グループ、ユーザの3つのオプションが表示される。また、図17−2(その2)はユーザが川×次郎で権限レベルが4であるため、グループ、ユーザの2つのオプションが表示される。図17−3(その3)はユーザが山○太郎で権限レベルが2であるため、ユーザのオプションのみが表示される。
図17−1(その1)は坂△一郎(ユーザ)、山○太郎、川×次郎、佐藤◇子のチェックボックスがONになっていることに対応して、これら4名のスケジュールが画面右側に表示されている。また、図17−2(その2)は川×次郎(ユーザ)、山○太郎、坂△一郎のチェックボックスがONになっていることに対応して、これら3名のスケジュールが画面右側に表示されている。図17−3(その3)は山○太郎(ユーザ)のチェックボックスがONになっていることに対応して、ユーザ自身のスケジュールが画面右側に表示されている。また、こうしたインターフェースを提供するための仕組みの例を、図19を参照しながら以下説明する。
まず、スケジュール管理モジュールは、現在スケジュール表示されているユーザ(オプション表示で「ユーザ」の表示があるログインユーザ)である特定のユーザ識別情報(スケジュール表示の画面左側の領域のオプション表示等)を取得する(図19、20)。取得する動作は、例えば、ユーザがスケジュールを表示することを指示する操作(図19、10)に応答して行われてもよい。また、取得される特定のユーザ識別情報は、例えば、ログイン中のユーザの識別情報を別途管理(例えば、セッション管理等)しておいて、そこから取得してもよい。また、管理者、上位権限の場合には、スケジュールを表示することを指示する操作(図19、10)の前に、特定のユーザを指定する操作(権限レベルに応じたスケジュール表示の画面左側の領域のオプション表示の設定)を行って、これに対応するユーザ識別情報(「事務所全体」オプションなら職員全員、「グループ」オプションならグループメンバー、「ユーザ」オプションなら特定のユーザのみの情報)をスケジュール管理モジュールが取得するようにしてもよい。
次に、スケジュール管理モジュールは、ユーザ識別情報に基づいて、顧問先データベース又は会計事務所データベースにアクセスし、ユーザ識別情報に関連付けされた顧問先識別情報(例えば、ユーザが担当する顧問先識別情報)を取得することができる(図19、30)。例えば、会計事務所ユーザ識別情報が「TID002」の場合、図2に示すように、担当する顧問先識別情報として、「1001」「2356」が取得される(担当顧問先識別情報1〜2のカラムを参照することによって)。
スケジュール管理モジュールは、取得した顧問先識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、顧問先識別情報に関連付けされたグループ識別情報を取得することができる(図19、40)。更には、グループ識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、グループ識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報を取得することができる。例えば、取得された顧問先識別情報が「1001」の場合、図2に示すように、グループ識別情報として、グループ1001が特定され、当該グループに属する、「TID001」「TID002」「TID005」の会計事務所ユーザ識別情報(及びこれに関連する情報(例えば、氏名、所属、所在等))が抽出される。
例えば、同じ顧問先を複数の事務所ユーザが担当している場合、具体的には更に細かい業務ごとに、グループが分かれている場合(例えば、複数の顧問先の入力業務のみを行なうアルバイト等)がある。スケジュール管理モジュールが、顧問先識別情報を参照するだけでなく、更に、グループ識別情報を参照することで、グループ単位での表示が可能となる。
また、スケジュール管理モジュールは、会計事務所データベースにアクセスし、会計事務所全員分の会計事務所ユーザ識別情報を取得してもよい(図19、50)。更に、スケジュール管理モジュールは、スケジュールデータベース(例えば、会計事務所スケジュールデータベース)にアクセスし、会計事務所識別情報に関連する会計事務所ユーザ識別情報(好ましくは全員の)のスケジュールを取得することができる(図19、60)。
その後、スケジュール管理モジュールは、スケジュール管理用のインターフェースを作成し、端末に送信する。当該インターフェースにおいては、例えば、グループ識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報に関連する情報(例えば、氏名、所属、所在等)を表示することができる。これに付随して、インターフェース上に、スケジュール情報を表示することができる。更には、スケジュール管理モジュールは、どのメンバーのスケジュールを表示するかを切り替える手段(図17−1〜図17−3の例では、チェックボックス)をインターフェースに設けることができる。そして、スケジュール管理モジュールは、切り替え手段に対するユーザの操作に応答して、各ユーザのスケジュールの表示を切り替えることができる(例えば、取得した全員分のスケジュールのなかから、特定のユーザに絞り込んでスケジュールを表示することができる)。
3−2.所在の切替
また、スケジュール管理モジュールは、取得したスケジュールに基づいて、時間ごとの所在の情報を取得することができる(図19、70)。そして、取得した所在の情報に基づいて、事務所ユーザの所在情報を含むスケジュールの表示を切り替えるように構成されてもよい(図19、80)。例えば、現在時刻が10:00のとき、図17−1(その1)の坂△一郎(ユーザ)のスケジュール情報(第二エリア)では、「法人税」となっている。スケジュール管理モジュールは、これに基づいて、ユーザの所在の情報(第一エリア)を「在席」と切り替えて、表示させることができる。同様にユーザ以外も表示されている同時刻の川×次郎のスケジュール情報は「外出 顧客ミーティング」となっている。スケジュール管理モジュールは、これに基づいて、川×次郎の所在の情報を「外出」と切り替えて、表示させることができる。スケジュールの情報は、典型的には任意のテキスト形式となっている。従って、スケジュール管理モジュールは、スケジュールの情報の内容を解析して、どの所在状態に該当するかを判定することができる。解析及び判定の仕組みについては、特に限定されず、特定のキーワードと所在状態を関連付けたデータ(辞書データ、学習済みモデル)等を利用してもよい。また、こうした解析や判定を行うのではなく(例えば、図5に示すデータベースの「テキスト」の項目を解析したり判定したりするのではなく)、単純に、図5に示すデータベースの「所在」の項目を直接利用してもよい。或いは、図5に示すうように、スケジュールデータベースに、開始時間、終了時間、所在情報を管理しておいて、現在時刻が、開始時間〜終了時間の間になったら、対応する所在情報を表示させるようにしてもよい。グループウェアにおいては、ユーザの現在の所在を手動で設定できるような機能を提供している場合がある。しかし、この場合、その都度、ユーザが操作して、「離席」「外出」等の設定を行わなくてはならない。場合によっては、所在情報を切り替える操作を忘れて、「離席」「外出」してしまう可能性もある。しかし、予め決められたスケジュールによって、特定の時間になった時に自動的に切り替えられるようにしておくことで、ユーザの操作の手間を軽減することができ、所在情報の設定をし忘れるリスクも低減できる。
3−3.動作モードの切り替え
一実施形態において、スケジュール管理モジュールは、スケジュール表示切替する際に、少なくとも2つの動作モードに応じて動作を切り替えるように構成されてもよい。当該動作モードとは、事務所モードと、顧問先モードである。顧問先モードは、担当者の顧問先に関連する行事(打ち合わせや決算日、申告期限等の期限情報等)に絞った事務所ユーザのスケジュールであり、事務所モードは、担当者に関する全てのスケジュールである。例えば、事務所モードの場合には、上述したような形で、年単位、月単位、週単位、日単位のような年月日に関する情報や、自分やグループ単位等のユーザ識別情報に関連する情報等の表示切替を行なうことで、自分に関連する様々な情報を利用したスケジュール管理ができる。
一方で、顧問先モードの場合には、上述したような形で、表示される事務所ユーザの共有化されたスケジュールだけでなく、顧問先ユーザのスケジュールも追加(共有された顧問先スケジュールとして利用)できるようにしてもよい。また、共有された顧問先スケジュールを利用する場合、通常顧問先ユーザが追加したスケジュールは事務所ユーザも見られることになるが、事務所ユーザと顧問先ユーザは異なるURLを利用してログインしている為、スケジュールを共有化する指示をしない限り、事務所ユーザには表示されないので、顧問先ユーザは安心してプライベートな内容についてもスケジュール管理を行なうことができる。
なお、こうしたモードの切り替えは、暗黙的な変数(例えば、Webアプリなどのセッション変数)を利用して実現してもよい。また、ユーザがシステムにログインした後などで、モードを切り替える操作を行うことを行ってもよい。また、ユーザがアクセスするURLによって自動でモードを切り替えてもよい(所外用URLだと事務所モードに対し、所内用URLだと権限レベルとの組み合わせで事務所モード又は顧問先モードに自動で設定してもよい)。
3−4.画面の構成
スケジュールモジュールは、上述の通り、スケジュール管理用のインターフェースを提供することができ、一例として、図17−1〜図17−3に示すインターフェースを提供することができる。別の例においては、スケジュールモジュールは、図18−1〜図18−3に示すようなスケジュール管理用のインターフェースを提供することができる。図18−1〜図18−3に示すのは、スケジュールの表示単位を、日単位、週単位、月単位での表示切替を可能にするような構成である。また、日単位、週単位、月単位、年単位での表示切替を可能にしてもよい。こうした切り替えを可能にするために、例えば、切り替え用のボタンを設けてもよい。例えば、図18−1(その1)に示す状態で、「週」のボタンをクリックすると、図18−2(その2)に示す状態に画面が遷移してもよい。図18−1(その1)に示す状態で、「月」のボタンをクリックすると、図18−3(その3)に示す状態に画面が遷移してもよい。図18−1〜図18−3に示す3つの図は、相互に遷移可能なように構成されてもよい。
図18−1〜図18−3では第一エリアは事務所全体の事務所ユーザ(事務所全体の状態のチェックボックスがON)に設定されているため、第二エリアは画面が遷移してもチェックボックスがONになっている全てのユーザのスケジュールが表示される。図18−3(その3)は坂△一郎(ユーザ)のスケジュールを優先表示してもよいし、チェックボックスがONになっているユーザで共通するスケジュール(社内会議)を優先表示してもよい。その日付を選択すると表示されていない他のユーザのスケジュールを表示させてもよい。また、カテゴリや期限情報で抽出した内容(例えば、外出予定のみや来客予定のみ等)のみ優先表示してもよい。また、第一エリアのユーザの色を指定し、第二エリアのユーザのスケジュールも指定した色に変更して色によってどのユーザのスケジュールかを分かるようにしてもよい。
また、画面が遷移した段階で第二エリアは見やすい最適なスケジュール表示となるように第一エリアの設定(チェックボックスがONの設定を事務所全体からユーザに変更や事務所全体のままで表示ユーザを減らす変更)を自動で設定してもよい。表示ユーザを減らす変更は事前に設定した目的に応じて自動で変更するようにしてもよい。例えば、設定目的は指導目的であれば権限レベルの低いユーザ優先的に残し、管理目的であれば権限レベル高いユーザ優先に残す設定を行ってもよい。
4.第3の実施形態
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所管理モジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースと、ジョブ実行記録データベースとを備える。必要に応じて、本発明のグループウェアシステムは、チャットデータベースを備えてもよい。更に好ましくは、スケジュールデータベースは、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを備えてもよい。
4−1.昨年のジョブ実行記録に基づくスケジュール作成
スケジュール管理モジュールは、スケジュールを新たに作成する機能をユーザに提供することができる。ここで、各スケジュールをユーザが手入力によって作成してもよいが、これ以外に、昨年のジョブ実行記録に基づくスケジュール作成する機能を、スケジュール管理モジュールが提供することができる。こうした機能を実現するための仕組みの例を、図20を参照しながら以下説明する。ジョブ実行記録とは事務所ユーザが顧問先の申告までの財務や税務等の業務の記録であり、業務アプリ等の作業をジョブとして管理している。
スケジュール管理モジュールは、ユーザからの操作に応答して、スケジュールを新規作成するインターフェースを提供する(図20、10)。インターフェースは、顧問先(複数の顧問先でもよい)を指定する手段を含む(例えば、リストボックスなど)。また、インターフェースは作成するスケジュールが誰のスケジュールかを指定する手段を含んでもよい。ユーザからの顧問先を指定する操作に応答(図20、20)して、ジョブ実行記録データベースにアクセスすることができる。そして、指定した顧問先に関する過去のジョブ実行記録データを取得する(図20、30)。
ジョブ実行記録データベースは、例えば、図21に示すように、ジョブ実行記録ID、会計事務所ユーザ識別情報、ジョブ開始年月日、ジョブ開始時刻、ジョブ時間、カテゴリ、ジョブ番号、顧問先識別情報、ジョブ名称、処理区分、指導対象等の項目を管理することができる。ジョブ実行記録IDは、1つのジョブ実行記録を識別するための情報である。ジョブ番号は、顧問先の申告までの業務を複数の作業に分割した際の各作業を特定する識別情報である。例えば、図21では、ジョブ実行記録ID「J00220200831003」のなかで、会計入力や帳票出力等の作業があり、それぞれジョブ番号「0102」と「9909」が割り当てられている。また、実際に行う作業の中には、指導・教育なども含まれるため、処理区分、指導対象等の項目を管理することができる。特定の顧問先に対する1年間のジョブ実行記録を記録することで顧問先の申告までの業務の工数を集計、管理できる。
スケジュール管理モジュールは、過去のジョブ実行記録データを取得する際には、顧問先識別情報を用いてデータを取得する。例えば、指定された顧問先識別情報が「1001」の場合には、図21に示すジョブ実行記録データベースにアクセスし、顧問先識別情報が「1001」のデータを抽出する。この際に、過去(特に昨年)のデータを取得するために、スケジュール管理モジュールは、時間の条件(例えば、現在時刻から算出した昨年に該当する年(更には月)、又は、画面で指定された期間)を用いて、データを取得することができる(例えば、ジョブ開始年月日などを参照することによって)。また、事務所ユーザが複数の顧問先を担当する場合は、或いは、これに加えて顧問先が指定されていない場合には、全ての顧問先の過去のジョブ実行記録データを取得するようにしてもよい。
好ましい実施形態においては、スケジュール管理モジュールは、ジョブ実行記録データベース以外に、インターネット上で他の情報を取得することができる。例えば、法人税等の申告期限や延長等の情報を期限情報として国税庁のサイトから入手することができる。こうしたインターネット上の情報を取得する技術については、特に限定されず、当分野で公知のWebクローリング等を利用してもよい。
スケジュール管理モジュールは、これらの取得したジョブ実行記録データを利用して、新たなスケジュールデータを作成することができる。そして、作成したスケジュールデータを、スケジュールデータベースに記録させることができる(図20、40)。
スケジュール管理モジュールは、取得したデータの日付に該当する部分を、今年の日付に変更し(例えば、本日が2020年である場合には、取得したデータの日付のうち2019年の部分を2020年に変換する)、これにより、今年のデータとしてスケジュールに登録することができる。
インターネット上で得られる他の情報(例えば、国税庁のサイトで公表される今年度の申告期限等)については、今年の分の日付として掲載されているデータであるため、日付の変換をしなくてもよい。
また、スケジュール管理モジュールは、作成したスケジュールを微調整することができる。例えば、過去のジョブ実行記録に基づいて作成した結果、一部のスケジュールが土日祝日に割り当てられた場合には、該当する休日の翌日に自動変更するようにしてもよい。更には、変更した日数分、後続するスケジュールをずらしてもよい。
さらに、スケジュール管理モジュールは、顧問先識別情報に基づいて、顧問先データベースにアクセスし、種々の情報を取得して、スケジュールデータに変換し、記録してもよい(図20、50)。種々の情報としては、決算日、又は決算日に基づいて計算される申告期限などの期限情報等や事務所の担当者等の情報が挙げられる。
スケジュール管理モジュールは、会計事務所データベースにアクセスし、例えば、業務時間情報を取得して、これに基づいてスケジュールを微調整してもよい。業務時間情報は、例えば、通常期の業務時間情報と繁忙期の業務時間情報を含んでもよい。
また、スケジュール管理モジュールは、指導に関するジョブについては、指導対象のユーザを設定してもよい。
4−2.技能に基づくスケジュールの調整
スケジュール管理モジュールは、各ジョブを担当する事務所ユーザの技能に基づいてスケジュールの調整を行うことができる。例えば、スケジュール管理モジュールは、指定された顧問先識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスし、担当者の技能レベルに関する情報を取得することができる(図20、60)。そして、技能レベルに関する情報に基づいて、新たなスケジュールデータに割り当てられた工数データ(ジョブに関する工数)を調整することができる(図20、70)。例えば、技能レベルに関する情報は、0.8(上級者、熟練)、1(標準)、1.5(若手)、2.5(新人、アルバイト)などといったように所定の係数を割り当ててもよい。そして、工数にこれらの係数を乗じることで、スケジュールデータの作業時間を調整してもよい。或いは、上記係数に応じて、日程を前倒しにしたり、遅らせたりしてもよい。係数を乗じる対象となる工数は、例えば、図21に示すデータベースにて直接数値として管理してもよく(例えば、図21に示すジョブ時間)、或いは、ジョブ開始時刻のほかに、ジョブの終了時刻を管理して、算出してもよい。
4−3.指導に関するスケジュールの調整
実行ジョブ記録データベースに基づいて作成されるスケジュールの中には、熟練者から若手及び新人への指導に関するスケジュールが含まれる。こうしたスケジュールは、指導を受ける側のスキル(アルバイト、新人、若手等)に応じて、指導に要する時間が変わってくる可能性がある。ジョブごとに標準の指導時間を決めておき、経験の有無と技能レベルによる所定係数を割り当てて、上記係数に応じて指導時間を調整してもよい。例えば、ジョブ「会計入力」の標準の指導時間を10時間とし、経験の有無による所定係数(経験無2.0、経験有0.8)と技能レベルによる所定係数(アルバイト1.5、新人1.5、若手1.0)を割り当てた場合に経験のない新人の指導時間は30時間(指導時間10時間に経験無の所定係数2.0と新人の所定係数1.5を乗算して算出)になる。
そこで、スケジュール管理モジュールは、まず、指導員である会計事務所ユーザ識別情報及び指導対象である会計事務所ユーザ識別情報を取得する。取得元は、例えば、会計事務所データベースで該当項目管理するように構成された会計事務所データベースであってもよく、或いは、上述したジョブ実行記録データベースであってもよい。その後、スケジュール管理モジュールは、指導対象である会計事務所ユーザ識別情報に基づいて、会計事務所データベースにアクセスして、技能レベル情報を取得する。これに加えて、スケジュール管理モジュールは、実行ジョブ記録データベース又はスケジュールデータベースにアクセスして、指導員である会計事務所ユーザ識別情報が行う指導に関するデータの情報を取得する。そして、スケジュール管理モジュールは、ジョブに関する工数と技能レベル情報に基づいて、指導するジョブ工数を調整することができる(図20、80)。例えば、完全に業務知識が無い相手を指導する場合には工数を増やす調整をしてもよい。逆に、昨年よりもスキルアップして技能レベルが高くなっている場合には工数を減らす調整をしてもよい。いずれにしても、スケジュール管理モジュールは、工数を調整したうえで、指導する側のユーザのスケジュールデータを作成、又はいったん作成したデータを修正することができる。
会計事務所管理モジュールは、会計事務所データベースにアクセスして、事務所ユーザのデータを、顧問先識別情報を関連付けて記録するように構成されてもよい。予め顧問先識別情報を関連付けてから、過去のジョブ実行記録に基づくスケジュール作成を行うことで、新たに作成したスケジュールがどの担当者のものなのかを設定することができる。また、指定した顧問先を昨年度は担当していなかった職員が、今年担当することになった場合にも、自動的に指導対象として、ジョブを作成することが可能となる。
こうした技能レベルを利用したスケジュールの調整を行うことで、ユーザが手動で操作してスケジュールを調製する手間と時間を軽減することができる。また、ユーザが手動で操作してスケジュールを調整する場合と比べて、操作するユーザごとのバラツキを防止できる(例えば、ユーザが、独自の経験と勘で、スケジュールを調整することで、類似の業務や類似の指導に係る工数がばらつく可能性があるが、上記仕組みにより防止できる)
4−4.その他
このほか、スケジュール管理モジュールは、打ち合わせ・アポイントのデータを、スケジュールに追加することができる。こうした打ち合わせ・アポイントのデータのソースは、チャットによるデータを変換したものであってもよい。或いは、事務所ユーザが、図17−1〜図17−3のようなインターフェースから追加してもよい。或いは、顧問先ユーザが、図17−1〜図17−3のようなインターフェースを、顧問先にアレンジしたインターフェースを利用して追加してもよい。
また、いったんジョブ実行記録データベースに基づいて作成されたスケジュールを、ユーザからの操作に応答して、スケジュール管理モジュールが、変更してもよい。
5.第4の実施形態
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムは、図11に示すように、スケジュール管理モジュールと、メモ管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースと、メモデータベースを備える。必要に応じて、本発明のグループウェアシステムは、チャットデータベースを備えてもよい。更に好ましくは、スケジュールデータベースは、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを備えてもよい。同様に、好ましくは、メモデータベースは、会計事務所メモデータベースと、顧問先メモデータベースとを備えてもよい。
5−1.スケジュールの候補日の自動抽出
例えば、顧問先の企業の担当者と打ち合わせを行いたい場合、打ち合わせの候補日時を幾つか提示しながら、日時を決定することがある。スケジュール管理モジュールは、所定の情報に基づいて、顧問先の企業の担当者と打ち合わせ可能な日時を抽出し、自動的に候補日時としてユーザに提示することができる。例えば、以下の手順により候補日時を提示して予約のスケジュールを決定することができる(図22)。
まず、スケジュール管理モジュールは、ユーザからの操作(スケジュールを選択する操作及び予定作成する操作)に応答して、スケジュール新規作成用のインターフェースを提供する(図22、10)。当該インターフェースでは、顧問先を指定できるように構成される(図22、20)。また、当該インターフェースでは、別のオプション(例えば、定期的な予定か否か(例えば、月単位、週単位等)、長時間か短時間かなど)を提供してもよい。
スケジュール管理モジュールは、インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、スケジュールデータベース(好ましくは顧問先スケジュールデータベース)にアクセスして、顧問先識別情報に関連する情報(スケジュール)を取得することができる(図22、30)。また、これ以外に、顧問先データベースにもアクセスして、顧問先名などの情報を取得してもよい。顧問先名などは、スケジュールデータの例えば件名の欄などに「(顧問先名)との打ち合わせ」といった内容で自動設定するのに使用することができる。また、当該スケジュールデータでは、カテゴリ「外出」「打ち合わせ」等を自動設定してもよい(図22、40)。
また、スケジュール管理モジュールは、インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、顧問先データベース又は会計事務所データベースにアクセスして、顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザ識別情報を取得してもよい(図22、50)。更には、スケジュール管理モジュールは、会計事務所ユーザ識別情報に基づいて、スケジュールデータベース(好ましくは会計事務所スケジュールデータベース)にアクセスして、事務所ユーザのスケジュールを取得してもよい(図22、60)。
そして、スケジュール管理モジュールは、顧問先のスケジュール情報と、事務所ユーザのスケジュール情報とを利用して、候補日時を抽出してもよい(図22、70)。具体的には、両方のスケジュール情報において、空きがある時間帯を抽出して、候補日時を抽出してもよい。この際には、多数の候補日が表示されるのを防ぐため、上限数を設けてもよい(例えば3つ以下)。また、候補日の優先順位の設定方法は特に限定されず、例えば、翌日以降の近い日付及び時間から優先的に提示してもよい。また、スケジュール管理モジュールは、空きがある時間帯について、上述した長時間か短時間かなどの指定情報に基づいて、更に候補を絞ることができる。また、事務所ユーザが複数参加する場合は、事前に複数の事務所ユーザのスケジュール情報と顧問先のスケジュール情報から全てのユーザに空きがある時間帯を抽出して、候補日時を抽出してもよい。
なお、上記では、事務所ユーザが、インターフェース上で、顧問先を指定してスケジュールの候補日を提示するのに有用である。一方で、顧問先ユーザが、システムを利用してスケジュールの候補日を出力する場合には、上記方法を変更したやり方で、実現可能である。また、上記方法では顧問先の企業の担当者と打ち合わせを例に説明したが、会計事務所内の勉強会や社内会議等の打ち合わせも同様の手順で、複数の事務所ユーザのスケジュール情報から候補日時を抽出できる。
なお、上記の方法では、顧問先を指定していたが、こうした操作は、顧問先ユーザが、システムを利用する場合には不要である。その代わりとして、スケジュール管理モジュールは、顧問先を担当する会計事務所ユーザ識別情報を取得する。例えば、顧問先データベースにアクセスすることで、会計事務所側の担当者の識別情報を取得することができる。当該識別情報に基づいて、会計事務所スケジュールデータベースにアクセスして、会計事務所ユーザ識別情報に関連するスケジュールを取得することができる。
また、顧問先識別情報に基づいて、顧問先スケジュールデータベースにアクセスして、顧問先識別情報に関連するスケジュールを取得することができる。あとは、同様の手順で、候補日時を抽出することができる。
また、候補日時の抽出の他に、スケジュール管理モジュールは、会計事務所データベース、及び、顧問先データベースにアクセスして、参加者の候補を更に抽出することができる(図22、80)。顧問先側の参加者については、顧問先識別情報等に基づいて抽出可能であり、会計事務所側の参加者については、顧問先識別情報及びグループIDに基づいて抽出可能である。
スケジュール管理モジュールは、候補日時及び参加者を設定した後は、スケジュールを作成し、スケジュールデータベースに記録することができる(図22、90)。この際に、定期的な予定の作成の場合には、日時を変更しながら、繰り返し予定を作成する。作成したスケジュールのデータは、履歴データベースに別途記録してもよい(図22、100)。
履歴データベースに記録された内容は、メモデータベースに記録されてもよく、チャットデータベースに記録されてもよい(図22、110)。例えば、事務所ユーザがスケジュールを作成した場合には、スケジュール管理モジュールは、会計事務所スケジュールデータベースだけでなく、顧問先スケジュールデータベースにも記録することができる(その逆、即ち、顧問先ユーザがスケジュールを作成した場合も同様である)。
チャットデータベースに記録される場合には、スケジュール管理モジュールは、作成した予定(日時、内容)をメッセージとして記録することができる。そして、チャットモジュールが、内容を投稿することができる。
5−2.画面構成
スケジュール管理モジュールは、予定新規作成等のスケジュール新規作成用のインターフェースを提供してもよい。例えば、図23に示すように、インターフェースは、カテゴリ、件名、日時、担当者、訪問先、内容、ファイル添付(関連ファイル)設定、公開設定、通知設定、及び繰り返し設定に関する設定行うためのオブジェクトを含むことができる。カテゴリは、社内会議や、外出等の項目を設定することができ、リストから選択可能であり、スケジュールの絞り込み項目で活用することができる。件名は、図17−1〜図17−3や図18−1〜図18−3に表示されるスケジュールに表示される内容であり、テキストボックス入力可能である。日時は、開始及び終了の日時を設定可能であり、時間と特定できない場合には、「終日」を選択することができる。テキスト入力または別途カレンダー等による指定が可能である。担当者の選択については、図15に示すチャットのメンバーの設定画面と同様であってもよいし、スケジュール情報から参加可能な担当者のみを表示してもよい。その他、訪問先は訪問する顧問先を示し、訪問先を顧問先データベースから取得してリスト形式で表示してもよい。また、内容は訪問目的等の訪問に関する詳細情報を示し、図23のテキストエリア「内容」の欄に入力することができる。関連ファイル設定は添付するファイルの設定だけでなく、必要があれば、スケジュールに関連して、関連ファイルを記録することができる。また、公開設定は全員か担当者のみか等の公開範囲の設定であり、どの範囲で公開するかの設定をラジオボタンにて設定することができる。公開設定は全員か担当者のみの二択ではなくグループ等のみのように公開等の公開範囲を自由に変更できるようにしてもよい。また、通知設定は参加者へ通知するかの設定であり、作成したスケジュールに関する通知を行うか否かの設定をリストボックス形式で行うことができる。同様に、予定を繰り返すか否かの設定(繰り返す場合には、どの単位(週ごと、月ごとなど)でくりかえすが)を設定することができる。
6.第5の実施形態
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムは、図24に示すように、スケジュール管理モジュールと、メモ管理モジュールと、チャットモジュールと、掲示板管理モジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースと、スケジュールデータベースと、メモデータベースと、チャットデータベースと、掲示板データベースと、履歴データベースを備えてもよい。更に好ましくは、スケジュールデータベースは、会計事務所スケジュールデータベースと、顧問先スケジュールデータベースとを備えてもよい。同様に、好ましくは、メモデータベースは、会計事務所メモデータベースと、顧問先メモデータベースとを備えてもよい。
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムは、メモ機能、スケジュール機能、掲示板機能、チャット機能などを備えるが、これらの機能は相互に連携してもよい。例えば、メモに記録された内容をスケジュールに転記してもよく、或いは、掲示板に転記してもよい。別の例では、チャットに投稿された内容を、メモに転記してもよく、或いは、スケジュールに転記してもよく、或いは、掲示板に転記してもよい。これにより、同じ又は類似の情報を、複数の箇所にわたって重複して入力するという手間を省略することが可能なる。例えば、一か所に入力するだけで、他の必要な箇所へも反映させることができる。よって、グループウェアシステムの操作に費やす労力や時間を節約することができる。
6−1.チャットの投稿内容からの転記
具体的な仕組みとして、例えば、チャットモジュールはチャットに投稿される内容をチャットデータベースに記録するとともに、履歴データベースにも記録してもよい。また、チャットモジュールは、投稿内容を解析することができる。例えば、チャットモジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「メモ」、「備忘録」、「転記」等)を検出することができる。また、メッセージは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、投稿内容のデータ(例えば、履歴データベースに記録されたデータ)を、メモ管理モジュールに送信し、メモ管理モジュールは、メモデータベースにメモデータとして記録させることができる。
或いは、例えば、チャットモジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「予定」、「アポ」等)を検出することができる。また、メッセージは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、スケジュール管理モジュールに投稿内容のデータ(例えば、履歴データベースに記録されたデータ)をスケジュールデータとしてスケジュール管理モジュールに送信し、スケジュールデータとしてスケジュールデータベースに記録させることができる。スケジュール管理モジュールは、投稿内容を解析して適宜スケジュールに関する項目(時間、場所、訪問先等)を抽出することができる。
或いは、例えば、チャットモジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「共有」、「連絡」等)を検出することができる。また、メッセージは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、掲示板管理モジュールに投稿内容のデータ(例えば、履歴データベースに記録されたデータ)を掲示板データとして送信し、掲示板管理モジュールは、掲示板データベースに掲示板データとして記録させることができる。
或いは、例えば、チャットモジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「メモ」、「備忘録」等)を検出することができる。また、メッセージは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、メモ管理モジュールに投稿内容のデータ(例えば、履歴データベースに記録されたデータ)をメモデータとして送信し、メモ管理モジュールは、メモデータベースにメモデータとして記録させることができる。
6−2.メモの内容からの転記
メモ管理モジュールは、メモとしてユーザが入力した内容をメモデータベースに記録するとともに、履歴データベースにも記録してもよい。また、メモ管理モジュールは、内容を解析することができる。例えば、メモ管理モジュールは、メモ中にある所定のキーワード(例えば、「予定」、「アポ」等)を検出することができる。また、メモは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、スケジュール管理モジュールに投稿内容のデータ(例えば、履歴データベースに記録されたデータ)をスケジュールデータとしてスケジュール管理モジュールに送信し、スケジュールデータとしてスケジュールデータベースに記録させることができる。スケジュール管理モジュールは、投稿内容を解析して適宜スケジュールに関する項目(時間、場所、訪問先等)を抽出することができる。
或いは、例えば、メモ管理モジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「共有」、「連絡」等)を検出することができる。メモは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、掲示板管理モジュールに投稿内容のデータ(例えば、履歴データベースに記録されたデータ)を掲示板データとして送信し、掲示板管理モジュールは、掲示板データベースに掲示板データとして記録させることができる。
なお、メモデータベースが、会計事務所メモデータベースと顧問先メモデータベースを含む場合には、メモ管理モジュールは、メモの内容を、投稿したユーザに応じて記録を切り替えることができる。例えば、事務所ユーザが投稿者の場合には、メモ管理モジュールは、投稿したメモ(会計事務所メモ)を会計事務所メモデータベースに記録させることができる。一方で、顧問先ユーザが投稿者の場合には、メモ管理モジュールは、投稿したメモ(顧問先メモ)を顧問先メモデータベースに記録させることができる。
ここで、例えば、メモ管理モジュールは、メッセージ中にある所定のキーワード(例えば、「顧問先」「事務所」等)を検出することができる。メモは音声データや動画データでもよく、その場合は音声データや動画データを音声認識処理(公知技術でもよい)によってテキスト化した上で所定のキーワードを検出してもよい。そして、検出できた場合には、他方のデータベースに記録させることができる。具体的には、投稿者が事務所ユーザの場合には、顧問先メモデータベースに記録させることができ、投稿者が顧問先ユーザの場合には、会計事務所メモデータベースに記録させることができる。また、顧問先メモ、会計事務所メモから(税理士)業務処理簿や(税理士)業務報告書等を作成してもよい。
6−3.動作モードの切り替え
一実施形態において、メモ管理モジュールは、メモ表示切替する際に、少なくとも2つの動作モードに応じて動作を切り替えるように構成されてもよい。当該動作モードとは、事務所モードと、顧問先モードである。顧問先モードは、担当者の顧問先に関連する行事(打ち合わせや決算日、申告期限等の期限情報等)に絞った事務所ユーザのメモであり、事務所モードは、担当者に関する全てのメモである。例えば、事務所モードの場合には、顧問先へ訪問した際に気付いた事や、打ち合わせした内容などをスマートフォン等で手軽に記録でき、問合せ内容とその回答、個人の備忘録等、顧問先に係る情報を記録・一元管理、所員間で共有を行なうことで、様々な情報を利用したメモ管理ができる。
一方で、顧問先モードの場合には、上述したような形で、表示される事務所ユーザの共有化されたメモだけでなく、顧問先ユーザのメモも追加(共有された顧問先メモとして利用)できるようにしてもよい。また、共有された顧問先メモを利用する場合、通常顧問先ユーザが追加したメモは事務所ユーザも見られることになるが、事務所ユーザと顧問先ユーザは異なるURLを利用してログインしている為、メモを共有化する指示をしない限り、事務所ユーザには表示されないので、顧問先ユーザは安心してプライベートな内容についてもメモ管理を行なうことができる。
なお、こうしたモードの切り替えは、暗黙的な変数(例えば、Webアプリなどのセッション変数)を利用して実現してもよい。また、ユーザがシステムにログインした後などで、モードを切り替える操作を行うことを行ってもよい。また、ユーザがアクセスするURLによって自動でモードを切り替えてもよい(所外用URLだと事務所モードに対し、所内用URLだと権限レベルとの組み合わせで事務所モード又は顧問先モードに自動で設定してもよい)。
7.第6の実施形態
7−1.アクセス制御
一実施形態において、本発明のグループウェアシステムは、アクセス管理モジュール、及び、アクセス管理データベースを備える。当該実施形態においては、本発明のグループウェアシステムは、上述した第1〜第5の実施形態のいずれか、又はこれらの組み合わせた仕組みを更に実装してもよい。
アクセス元に応じて異なるコンテンツを切り替えたいというニーズがある。例えば、1つの会計事務所に関連するコンテンツであっても、外出先なのか、会計事務所内なのか、それとも会計事務所が担当する顧問先なのかのユーザの種類だけでなく、PCやスマートフォン等の携帯端末等の接続機器の種類によっても、コンテンツの切り替えを行う必要がある。さらに言えば、会計事務所が担当する顧問先についても、顧問先識別情報や接続機器の種類に応じてコンテンツの切り替えを行う必要がある。
こうした目的を果たすため、アクセス管理データベースは、図25に示すように、アクセス元に関する区分、顧問先識別情報、URL、及び、提示するコンテンツ(掲示板、メモ、スケジュール、チャット等)の設定項目の情報を記録することができる。アクセス元に関する区分は、例えば、事務所内なのか、外出先なのか、顧問先なのか等を識別する情報を管理する。ただし、顧問先が複数あるので、顧問先ごとに異なるURLを付与することに対応して、顧問先識別情報を管理する。従って、アクセス元として管理されている区分が同じ「顧問先」という区分であっても、顧問先識別情報が1001と、2356では「http://jimusho/9000/1001/login」と「http://jimusho/9000/2356/login」のようにURLが異なる。また、図25には示すように、アクセス管理データベースは、URLごとに、システムが提示可能なコンテンツのうち、どのコンテンツを提示するかを制御するための情報を保持することができる。例えば、システムが、所内URLからのアクセスの場合には、掲示板、メモ、スケジュール、チャットを提示可能としてもよく、所外のURLでは、スケジュールのみONにするといった制御情報を保持することができる。提示するコンテンツの設定項目にWeb会議が含まれてもよい。
アクセス管理モジュールは、アクセス管理データベースを参照しながら、ユーザのアクセス制御を行うことができる。また、アクセス管理モジュールは、アクセス管理データベースを参照しながら、ログインユーザにどのコンテンツを提示するかを制御することができる。アクセス管理モジュールは上述したような形でアクセス管理データベースを参照しながら、ユーザがログインするためのURLを自動で生成する。
URLは、システムにログインするためのサイトを示す。このように異なるURLを利用するメリットは幾つかある。例えば、会計事務所にとっては、顧問先には見せたくないコンテンツが含まれる。
解決策の一案としては、ログイン認証する際に、事務所ユーザなのか、それとも、顧問先のユーザなのかを判別してコンテンツを切り替えするようにすれば済む。しかし、例えば、ID及びPWが流出したり、悪質なユーザだと総当たりでログインを試みたりする可能性がある。しかし、両者で異なるURLを使用するようにしておき、顧問先には、会計事務所が使用するURLを知らせないようにしておけば、その分セキュリティが高まる。万が一、ID及びPWが流出しても、URLがわからなければログインを試みることができない。
また、会計事務所にとって、外出先と事務所内とでコンテンツを切り替えることのメリットとして、外出先では端末の紛失などのリスクがあり、相対的に情報漏洩のリスクが高い。従って、外出先では、事務所内で見られるコンテンツの一部を制限することが望ましい。そこで、外出先と事務所内とで異なるURLを使い分けることで、外出先でも使用できるという利便性を確保しつつ、情報漏洩等のリスクを軽減できる。
なお、外出先で、スマートフォンなどの端末を使用して、所内のURLにアクセスを試みようとする可能性もある。この場合には、図7の認証システムと連携し、アクセス管理モジュールが、アクセス元の端末情報(OSやIPアドレス)を取得し、所内か所外かの判別を行ったり、端末がPCなのかタブレットなのかスマートフォンなのかの判別を行ったりしてもよい。例えば、外出先のスマートフォンで、所内のURLを使ってログインしようとした場合には、アクセス管理モジュールが、ログイン不可の判定を行い、認証システムと連携してログインをブロックしてもよい。また、外出先や事務所内や顧問先のアクセス元を示すURLとログインユーザの接続機器と専用アプリ(グループウェアアプリ)の有無を組み合わせることで、アクセス管理モジュールがログインの可否を判定し、判定結果を元に認証システムがセキュリティを確保しつつも簡単なログイン認証を自動で選択して表示することができる。例えば、ユーザがPCでURLにWebブラウザでアクセスする場合は認証システムが通常のパスワード認証にメールによるワンタイムパスワードを組み合わせた多段階認証(例えば、二段階認証)を行なうのに対し、スマートフォン等の携帯端末でURLにWebブラウザでアクセスする場合は認証システムが事前にメール等で連絡したコード(顧問先ユーザ又は事務所ユーザの識別情報である「CID1001」や「TID002」等)を入力するコード認証を行いログインできる。また、PCやスマートフォン等の携帯端末にWebブラウザ以外の予め決められたアプリケーション、例えば、専用アプリをインストールしている場合は、ユーザがアプリを起動する、又は当該アプリ内の操作でURLをクリックするだけで認証なしでログインできる。専用アプリの場合には、一般的に入手される蓋然性が低く、また、初期設定などで、使用するアカウントが固定されるので不正利用の蓋然性がひくい。従って、認証なしでログインを可能にすることで、セキュリティ面を配慮しつつも効率的な操作を可能にする。二段階認証の場合には、例えば、図26に示すように、使い捨てのパスワードをメール等でユーザに送信してもよく、或いは、追加捨てのコードを発行し、当該コードをシステム担当者に伝えることで、システム担当者側がログインを許可するようにしてもよい。後者の場合には、アクセス管理モジュールは、管理者権限(例えば、図2に示す会計事務所データベースにおいて、権限レベルが7以上)を有するユーザからの許可を示す情報の入力に応じて、ログインをリクエストしているユーザのログインを許可することができる。
また、変形例としてチャットモジュールを利用して上述したような形でチャットルームを作成した後、チャットルームの参加メンバーによるWeb会議で外出先や事務所内や顧問先のアクセス元を示すURLとログインユーザの接続機器と専用アプリ(グループウェアアプリ)の有無を組み合わせによる認証を利用することで、参加するメンバーの接続機器から自動的に最適なWeb会議の構成を判断して設定できる。例えば、事務所内のPCなら動画(高品質)と音声(高品質)の設定に、在宅のPCなら動画(中品質)と音声(中品質)の設定に、外出先のスマートフォンなら動画(なし)と音声(低品質)の設定に、顧問先ユーザのノートPCなら動画(低品質)と音声(中品質)の設定のように、通信の安定した最適なWeb会議の構成を判断して設定できるので、常に安定した通信を行なうことができる。さらに、スケジュール管理モジュールとチャットモジュールを利用して上述のWeb会議をスケジュールされた特定の日時に自動で開催してもよい。
8.その他
上記では、会計事務所と顧問先との関連を例として、発明の具体的な実施形態を説明してきた。なお、会計事務所については、例えば、他のエンティティ(例えば、税理士事務所)に変更して応用してもよく、こうした変更も本発明の範囲内である。従って、上記で説明した、会計事務所データベース、会計事務所ユーザなど、「会計事務所」という言葉がつく用語は、本明細書においては、税理士事務所も含むものとする。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明してきた。上記実施形態は、本発明の具体例に過ぎず、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上述の実施形態の1つに開示された技術的特徴は、他の実施形態に適用することができる。また、特記しない限り、特定の方法については、一部の工程を他の工程の順序と入れ替えることも可能であり、特定の2つの工程の間に更なる工程を追加してもよい。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって規定される。

Claims (7)

  1. スケジュール管理機能及びチャット機能を備えるグループウェアシステムであって、
    前記システムは、スケジュール管理モジュールと、チャットモジュールと、会計事務所データベースと、顧問先データベースとを備え、
    前記チャットモジュールは、
    (1)チャットルーム新規作成及び設定変更用のインターフェースを提供し、ここで、前記インターフェースは、事務所モードと、顧問先モードとを備え、前記顧問先モードの場合には当該インターフェースにて、顧問先を指定し、
    (2)前記顧問先モードの場合には、
    (2−1)前記インターフェースにて指定された顧問先識別情報に基づいて、前記顧問先データベースにアクセスして、顧問先ユーザをチャットルームメンバーに自動的に追加し、
    (2−2)前記インターフェースにて指定された前記顧問先識別情報に基づいて、前記顧問先データベース又は前記会計事務所データベースにアクセスし、前記顧問先識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザをチャットルームメンバーに自動的に追加し、
    (3)前記事務所モードの場合には、
    (3−1)会計事務所識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、前記会計事務所識別情報に関連付けされた会計事務所ユーザをチャットルームメンバーに追加する、
    ように構成される、システム。
  2. 請求項1のシステムであって、前記チャットモジュールは、
    (4)前記事務所モードのときには、前記会計事務所識別情報に基づいて、前記会計事務所データベースにアクセスし、前記会計事務所識別情報に関連付けされた前記会計事務所ユーザのうち、会計事務所管理者権限を有するユーザに、チャットルームの管理者権限を割り当てる、
    ように構成される、システム。
    (5)前記顧問先モードの場合には、前記インターフェースにて指定された前記顧問先識別情報に基づいて追加された会計事務所ユーザに、チャットルームの管理者権限を割り当てる、
    ように構成される、システム。
  3. 請求項1又は2のシステムであって、
    前記チャットモジュールは、メンバー間の音声及び画像又は動画を共有しながらリアルタイムでのコミュニケーションを仲介する、システム。
  4. 請求項1〜3いずれか1項に記載のシステムであって、前記システムは、メモ管理モジュールを更に備え、
    前記チャットモジュールは、
    (6)投稿されたメッセージを解析し、所定のキーワードを検出し、前記投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツを、前記メモ管理モジュールに渡すように構成され、
    前記メモ管理モジュールは、メモデータとして、前記コンテンツを記録するように構成される、
    システム。
  5. 請求項1〜4いずれか1項に記載のシステムであって、
    前記チャットモジュールは、
    (7)投稿されたメッセージを解析し、所定のキーワードを検出し、前記投稿されたメッセージの少なくとも一部を含むコンテンツを、前記スケジュール管理モジュールに渡すように構成され、
    前記スケジュール管理モジュールは、スケジュールデータとして、前記コンテンツを記録するように構成される、
    システム。
  6. 請求項1〜5いずれか1項に記載のシステムであって、
    前記チャットモジュールは、チャットの設定を行うためのインターフェースを提供するように構成され、
    前記インターフェースは、
    チャット名を設定するためのオブジェクトと、
    チャットに対応するアイコンを設定するためのオブジェクトと、
    メンバーを設定するためのオブジェクトと、
    通知設定を行うためのオブジェクトと、
    を含む、システム。
  7. 請求項1〜6いずれか1項に記載のシステムであって、
    前記チャットモジュールは、チャットでメッセージの投稿を行うためのインターフェースを提供するように構成され、
    当該インターフェースは、第一エリアと、第二エリアと、第三エリアとを含み、
    前記第一エリアは、作成したチャットルームのリストと、チャットを作成するためのインターフェースを起動するためのオブジェクトとを含み、
    前記第二エリアは、前記チャットルームのリストから選択されたチャットルームに投稿されたメッセージ及び投稿者を特定する情報を含み、
    前記第三エリアは、前記第二エリア内で表示しているチャットに関連するファイルのリストと、お気に入りのメッセージのリストを含む、
    システム。
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