JP6955694B2 - 射出成形容器およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、射出成形容器およびその製造方法に関する。
従来より、シート成形体を予め射出成形金型に装着した状態で射出樹脂を射出し、シート成形体と射出樹脂とを一体に成形することにより、射出成形容器を作製することが行われている。射出成形容器に用いられるシート成形体は、真空成形法や圧空成形法などにより成形される。
このようなシート成形体においては、積み重ねられたシート成形体から1枚ずつシート成形体を持ち上げるデスタック(de-stacking)作業時に、シート成形体同士が固着してしまい、デスタック作業が困難となる現象が知られている。このため、シート成形体の内面にスタックリブを設け、シート成形体同士を固着させにくくすることが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2012−246031号公報
しかしながら、スタックリブを有するシート成形体を用いて射出成形容器を作製した場合、スタックリブが内側に向けて突出しているため、射出成形容器のスタックリブ上に内容物が残りやすいという問題がある。とりわけ、内容物が油分を多く含む食品等である場合、電子レンジを用いて内容物を温めた際に、スタックリブ上に残った内容物が過加熱状態となるおそれがある。この場合、スタックリブの箇所で、射出成形容器に変形や穴が生じるおそれがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、スタックリブを有するシート成形体を用いて射出成形容器を作製した際、スタックリブ上に内容物が残りにくくすることが可能な、射出成形容器およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、射出成形容器において、外面と内面とを有するシート成形体と、前記シート成形体の前記外面に形成された射出樹脂とを備え、前記シート成形体は、前記外面側から前記内面側に向かって突出するスタックリブを有し、前記射出樹脂は、前記シート成形体の前記外面のうち少なくとも前記スタックリブに対応する部分に形成され、前記スタックリブを前記内面側に向かって押圧した状態で固化されている、射出成形容器である。
本発明は、前記スタックリブは、前記シート成形体の前記内面の全周にわたって形成されている、射出成形容器である。
本発明は、前記射出樹脂は、前記シート成形体の前記外面の全域にわたって形成されている、射出成形容器である。
本発明は、前記射出樹脂の外側に、ラベルが設けられている、射出成形容器である。
本発明は、前記射出樹脂の外側に、射出成形容器用の外側スタックリブが設けられている、射出成形容器である。
本発明は、射出成形容器の製造方法において、外面と内面とを有するとともに、前記外面側から前記内面側に向かって突出するスタックリブを有するシート成形体を準備する工程と、射出成形金型内に、前記シート成形体を装着する工程と、前記射出成形金型内において、前記シート成形体の前記外面に射出樹脂を射出する工程と、を備え、前記射出樹脂は、前記シート成形体の前記外面のうち少なくとも前記スタックリブに対応する部分に形成され、前記スタックリブを前記内面側に向かって押圧した状態で固化される、射出成形容器の製造方法である。
本発明は、前記スタックリブは、前記シート成形体の前記内面の全周にわたって形成されている、射出成形容器の製造方法である。
本発明は、前記射出樹脂は、前記シート成形体の前記外面の全域にわたって形成される、射出成形容器の製造方法である。
本発明は、前記射出成形金型内にラベルを装着する工程を更に備え、前記射出樹脂を射出する工程において、前記シート成形体と前記ラベルとの間に前記射出樹脂が進入する、射出成形容器の製造方法である。
本発明は、前記射出樹脂が前記スタックリブを前記内面側に向かって押圧することにより、前記スタックリブの突出幅が小さくなるよう変化する、射出成形容器の製造方法である。
本発明によれば、スタックリブを有するシート成形体を用いて射出成形容器を作製した際に、スタックリブ上に内容物が残りにくくすることができる。
図1は本発明の一実施の形態による射出成形容器を示す部分断面図。 図2は本発明の一実施の形態による射出成形容器を示す底面図(図1のII方向矢視図)。 図3は射出成形容器のシート成形体を示す平面図(図4のIII方向矢視図)。 図4は射出成形容器のシート成形体を示す部分断面図。 図5はシート成形体のスタックリブの周囲を示す部分拡大断面図(図4のV部拡大図)。 図6はシート成形体の積層構造を示す側断面図。 図7は胴部ラベルと底部ラベルとを有するラベルを示す展開図。 図8は胴部ラベルと底部ラベルとを有するラベルを示す組立図。 図9はラベルの積層構造を示す側断面図。 図10は本発明による射出成形容器の製造方法を示す図。 図11は本発明による射出成形容器の製造方法を示す図。 図12は本発明による射出成形容器の製造方法を示す図。 図13は射出成形金型内部の部分拡大断面図(図12のXIII部に対応する拡大図)。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1乃至図13は、本発明の一実施の形態を示す図である。
図1および図2に示すように、射出成形容器10は、フランジ部14を有する略四角筒状の胴部11と、胴部11の下方に連結された底部12とを備えている。
また、射出成形容器10は、射出成形容器10の最も内側に位置するシート成形体3と、射出成形容器10の最も外側に位置するラベル4と、シート成形体3とラベル4との間に介在された射出樹脂8とを有している。
このうちシート成形体3は、外面3dと内面3eとを有しており、シート成形体3の外面3dに射出樹脂8が設けられている。また、シート成形体3は、胴部11に対応する胴部シート3aと、底部12に対応する底部シート3bと、フランジ部14に対応するフランジ部シート3cとを含む容器形状をもつ(図3乃至図6参照)。なお、シート成形体3は、全体としてガスバリア性を有している。またシート成形体3の底部シート3b中央部には、後述するゲート受部33が形成されている。
シート成形体3は、胴部シート3aの上部において外面3d側から内面3e側に向かって突出するスタックリブ15を有している。このスタックリブ15は、後述する射出成形金型20内において、射出樹脂8の射出圧力によって潰されており、その突出幅W1が小さく抑えられている。したがって、射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dのうち少なくともスタックリブ15に対応する部分に形成される。射出樹脂8は、スタックリブ15に対応する部分において、スタックリブ15を外面3d側から内面3e側に向かって押圧した状態で固化されている。射出成形容器10におけるスタックリブ15の突出幅W1は、例えば0.1mm以上0.3mm以下であり、射出樹脂8が形成される前におけるシート成形体3のスタックリブ15の突出幅W2(図4参照)よりも狭くなっている。本実施の形態においては、スタックリブ15を胴部シート3aの上部に設けたが、スタックリブ15の位置は、胴部シート3aの上部に限られるものではなく適宜設計することができ、フランジ部シート3cと胴部シート3aの半分程度の位置との間の範囲に設けることが好ましい。
また、スタックリブ15は、シート成形体3の内面3eの全周にわたって形成されている。これにより、単体のシート成形体3を複数枚重ねておく際に、シート成形体3の周方向全域にわたって、シート成形体3同士が固着しにくくすることができる。
なお、本実施の形態において、射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dの全域にわたって形成されている。これにより、シート成形体3の全域が射出樹脂8によって保護され、射出成形容器10の強度が部分的に低下しないようになっている。なお、射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dのうち少なくともスタックリブ15に対応する部分に形成されていれば良く、必ずしもシート成形体3の全域に形成されていなくても良い。
さらに射出樹脂8の外側には、射出成形容器10用の外側スタックリブ19が設けられている。この外側スタックリブ19は、射出樹脂8と一体に構成されており、胴部11から外側に向けて突出している。この外側スタックリブ19は、複数の射出成形容器10を重ねた際、射出成形容器10同士が固着してしまい、射出成形容器10を個々に分離することが困難にならないようにする役割を果たす。この場合、外側スタックリブ19は、略四角筒状の射出成形容器10の角部にそれぞれ1つずつ、合計4つ形成されている。
またラベル4は射出樹脂8の外側に位置し、胴部11に対応する胴部ラベル5と、底部12に対応する底部ラベル7とを含んでいる(図7乃至図9参照)。なお、ラベル4は、全体としてガスバリア性を有している。また底部ラベル7の中央には、射出樹脂8を射出するためのゲート穴7aが形成されている。ここでいうガスバリア性とは少なくとも酸素バリア性をいうが、さらに酸素バリア性とともに水蒸気バリア性を含んでいても良い。
また図7および図8に示すように、ラベル4を構成する胴部ラベル5と底部ラベル7とは一体に形成されている。そして胴部ラベル5は底部ラベル7の周縁から外方へ延びる複数の部分5a、5b、5c、5dを有している。
さらに胴部ラベル5の各部分5a、5b、5c、5d間は胴部ラベル5が存在せず、隙間が形成されている。この場合、胴部ラベル5は各部分5a、5b、5c、5d同士が重なり合うことはなく、胴部ラベル5の部分5a、5b、5c、5d間に隙間が形成される。
ところで、図1および図2に示すように、射出成形容器10の胴部11はフランジ部14を有している。そしてこのフランジ部14はシート成形体3の胴部シート3a上端に設けられたフランジ部シート3cと、このフランジ部シート3c上に射出された射出樹脂8とを有する。
このような構成からなる射出成形容器10内には、食品等の内容物が充填される。内容物が充填された後、射出成形容器10のフランジ部14にアルミニウム層30aと、ヒートシール層30bとからなる蓋材30が接着されて、射出成形容器10が密閉される。
次に図3乃至図6により、射出樹脂8が形成される前のシート成形体3の構成について更に説明する。
図3乃至図6に示すように、シート成形体3は、外面3dと内面3eとを有している。またシート成形体3は、胴部シート3aと、底部シート3bと、フランジ部シート3cとを有している。これら胴部シート3a、底部シート3bおよびフランジ部シート3cは、シート成形法により1枚のシートから一体に形成されたものである。
このうち底部シート3bは、平面視で角が丸みを帯びた略四角形状を有している。底部シート3bの中心には、後述するゲート22aを受入れ、かつゲート22aからの射出樹脂8を受けるゲート受部33が設けられている。このゲート受部33は後述する射出成形金型20のコア21側へ引込むようにテーパ形状をもった凹状に形成されている。
胴部シート3aは、底部シート3bに連接されており、底部シート3bから上方に向かって筒状に延びている。また、胴部シート3aは、下側(底部シート3b側)から上側(フランジ部シート3c側)に向けて徐々に開口面積が大きくなる形状を有する。
フランジ部シート3cは、胴部シート3aの上端に連接されており、胴部シート3aの上端の全周にわたって形成されている。このフランジ部シート3cは、平面視で角が丸みを帯びた略四角形の環形状に形成されている。図5に示すように、フランジ部シート3cは、内端3g側から外端3f側に向けて徐々に下方に傾斜するように形成されている。これによりフランジ部シート3cの変形が抑制され、フランジ部シート3cを把持してシート成形体3を搬送しやすいようになっている。
胴部シート3aの上部には、外面3d側から内面3e側に向けて突出するスタックリブ15が形成されている。このスタックリブ15は、射出成形容器10を作製する工程で、複数のシート成形体3を重ねておく際に用いられる。そしてスタックリブ15は、後述する射出成形金型20内において、射出樹脂8の射出圧力によって潰され、その突出幅W2が狭められる。このため、スタックリブ15の突出幅W2は、上述した射出樹脂8による射出成形後の突出幅W1よりも大きい(W2>W1)。具体的には、スタックリブ15の突出幅W2は、例えば0.5mm以上1.0mm以下としても良い。
このスタックリブ15は、シート成形体3の内面3eの全周にわたって形成されている。これにより、複数のシート成形体3を重ねておく際に、シート成形体3の周方向全域にわたってシート成形体3同士が固着しにくくすることができる。
図5に示すように、胴部シート3aのうちスタックリブ15の上方には、内面3e側から外面3d側に向けて突出する上部傾斜部3hが形成されている。この上部傾斜部3hは、シート成形体3の全周にわたって形成されている。また、上部傾斜部3hは、下方から上方にいくにつれて外側から内側に向かうように傾斜している。
ところでシート成形体3は、上述のように胴部シート3aと、底部シート3bと、フランジ部シート3cとを含み、容器形状をもっている。この場合シート成形体3は、図6に示すような層構成をもつシート状の積層体23から構成されている。
すなわち図6に示すように、シート成形体3を構成する積層体23は、外側から順次配置された合成樹脂層としてのポリプロピレン層(PP)23aと、ガスバリア性を有するガスバリア層としてのエチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH)23bと、接着層としてのポリプロピレン層(PP)23cとを含む。
そしてこのように構成されたシート状の積層体23に対して真空成形または圧空成形を施すことにより、容器形状をもつシート成形体3を得ることができる。
次に胴部ラベル5および底部ラベル7を含むラベル4について、以下説明する。
胴部ラベル5および底部ラベル7を有するラベル4は、図9に示すような層構成をもつ積層体24からなる。
すなわち、図9に示すように、胴部ラベル5および底部ラベル7を有するラベル4は、(i)射出樹脂との接着層24aと、(ii) 合成樹脂層24bと、(iii)ガスバリア層24cと、(iv)印刷基材層24dとから成る(ここで(i)の層と(ii)の層は兼用可能)。これら各層24a、24b、24c、24dは、それぞれ独立して製膜し接着剤を介して貼合(ドライラミネーション)するか、または、その一部もしくは全層を溶融押出(EC、共押出)することで形成することもできる。また、用途・目的に応じて印刷基材層を省略することもできる。
接着層24aとしては、射出樹脂と接着するものであれば特に限定されないが、通常、射出樹脂と同材質のプラスチックや、EVA(エチレン・酢酸ビニル共重合体)を含有するポリエチレン等の接着性を有する樹脂、又はそれら樹脂が共押し出し加工、あるいは、コーティング加工されたプラスチックフィルム等が好適に使用できる。
印刷基材層24dとしてのフィルムは、一般に印刷可能なものであれば特に限定されず、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ナイロンフィルム等が適宜使用できる。
ガスバリア層24cとしては、例えば、(a)アルミ箔(7〜25μm)、(b)金属又は金属酸化物を蒸着等でプラスチックフィルム等に積層したもの、例えば、酸化珪素蒸着プラスチックフィルム、酸化アルミ蒸着プラスチックフィルム、アルミ蒸着プラスチックフィルム、(c)その他、ポリアクリロニトリル系樹脂、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)フィルム、PVDCコート二軸延伸プラスチックフィルム等が挙げられ、所望の性能に応じて適宜選択され得る。なお、シート成形体3が十分なガスバリア性を有する場合、ラベル4は必ずしもガスバリア層24cをもつ必要はない。
また合成樹脂層24bとしては、ポリプロピレン(PP)を用いることができる。
なお、上記各層は常法に従い、ドライラミネーション法、押出ラミネーション法、押出コーティング法その他のコーティング法によって形成される。
具体的には、胴部ラベル5および底部ラベル7を有するラベル4として、例えば以下の層構成のラベルを用いることができる。
(1)ヒートシール延伸ポリプロピレン層(HSOPP)30μm/アルミ箔7μm/延伸ポリプロピレン層(OPP)30μm
(2)ヒートシール延伸ポリプロピレン層(HSOPP)30μm/VM−PET12/延伸ポリプロピレン層(OPP)30μm
(3)ヒートシール剤コーティング/延伸ポリプロピレン層(OPP)30μm/アルミ箔7μm/延伸ポリプロピレン層(OPP)30μm
また、本実施の形態による射出成形容器10に用いられる射出樹脂8としては、射出成形可能な熱可塑性樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン等が使用され得る。
次に図10乃至図13により、本実施の形態による射出成形容器の製造方法について述べる。
まずシート状の積層体23に対して真空成形または圧空成形を施すことにより、容器形状をもつシート成形体3を得る。次に、成形されたシート成形体3は、複数枚重ねた状態で積層される(図10の下段参照)。
次いで、積み重ねられたシート成形体3から、1枚ずつシート成形体3を引き離して持ち上げる(デスタック(de-stacking)作業)(図10の中段参照)。この場合、シート成形体3は、外面3d側から内面3e側に向かって突出するスタックリブ15を有するので、積み重ねられたシート成形体3同士が固着してしまうことがなく、シート成形体3を1枚ずつ確実に持ち上げることができる。
また、胴部ラベル5と底部ラベル7とを有するラベル4を準備する。
次に、キャビティ側金型22と、コア21とを有する射出成形金型20を準備し、射出成形金型20のコア21にシート成形体3を吸着させる(図10の上段参照)。このとき、シート成形体3のうちスタックリブ15に対応する部分とコア21との間には、隙間Sが形成される。
次に、図11に示すように射出成形金型20のキャビティ側金型22にラベル4を吸着させる。
次にキャビティ側金型22に対してコア21を接近させ、キャビティ側金型22内にコア21を挿着し、キャビティ側金型22とコア21とを型締めする。
この状態で、キャビティ側金型22とコア21との間の空間に、キャビティ側金型22に設けられた射出樹脂のゲート(注入口)22aから射出樹脂8を射出する(図12参照)。この場合、ゲート22aは、キャビティ側金型22に形成されており、ゲート22aは底部ラベル7のゲート穴7aを貫通して射出成形金型20内に突出している。またゲート22aから射出された射出樹脂8は、ラベル4に設けられたゲート穴7aからシート成形体3とラベル4との間に進入し、この射出樹脂8によりシート成形体3とラベル4とが接着され、このようにして射出成形容器10が得られる。
この間、射出成形金型20内において、溶融した射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dのうち少なくともスタックリブ15に対応する部分に到達する。このとき、図13に示すように、射出樹脂8は、その射出圧力によりスタックリブ15を外面3d側から内面3e側に向けて押圧し、この状態で固化する。このときスタックリブ15は、上述した隙間Sに向けて押し付けられる(図13の矢印参照)。このため、射出樹脂8の射出後におけるスタックリブ15の突出幅W1は、射出樹脂8の射出前におけるスタックリブ15の突出幅W2よりも小さくなるよう変化する。このようにして、射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dのうち少なくともスタックリブ15に対応する部分に形成され、スタックリブ15を内面3eに向かって押圧した状態で固化される。これにより、射出樹脂8が固化した後、スタックリブ15の突出幅W1を小さくすることができる。
このようにして得られた射出成形容器10は、射出成形金型20から外方へ取出される。その後、射出成形容器10には食品等の内容物が充填され、フランジ部14に蓋材30(図1参照)が接着されることにより、射出成形容器10が密閉される。
本実施の形態によれば、射出成形容器10のスタックリブ15の突出幅W1が小さく抑えられているので、スタックリブ15上に内容物が残りにくい。このため、例えば電子レンジで内容物入の射出成形容器10を温めた際、スタックリブ15上に残った内容物が過加熱状態となりにくい。これにより、スタックリブ15の箇所で、射出成形容器10に変形や穴が生じる等の問題が発生することを抑えることができる。
以上のように本実施の形態によれば、射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dのうち少なくともスタックリブ15に対応する部分に形成され、スタックリブ15を外面3d側から内面3e側に向かって押圧した状態で固化されている。すなわち、射出樹脂8を形成した後におけるシート成形体3のスタックリブ15の突出幅W1は、シート成形体3単体の状態でのスタックリブ15の突出幅W2よりも小さい。これにより、積み重ねられたシート成形体3から1枚ずつシート成形体3を持ち上げる作業をスムーズに行うことが可能となる一方、完成後の射出成形容器10のスタックリブ15上に内容物が残りにくくなっている。これにより、射出成形容器10を加熱した際、スタックリブ15の箇所で、射出成形容器10に変形や穴が生じる等の問題が発生することを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、スタックリブ15は、シート成形体3の内面3eの全周にわたって形成されているので、シート成形体3の全周にわたって、シート成形体3同士が固着することを抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、射出樹脂8は、シート成形体3の外面3dの全域にわたって形成されているので、シート成形体3の全域が射出樹脂8によって保護されている。
また、本実施の形態によれば、射出樹脂8の外側に、ラベル4が設けられているので、射出成形容器10の意匠性を向上させることができる。
さらに、本実施の形態によれば、射出樹脂8の外側に、射出成形容器10用の外側スタックリブ19が設けられているので、積層された複数の射出成形容器10から1つずつ射出成形容器10を持ち上げる作業をスムーズに行うことができる
なお、上記実施の形態において、シート成形体3が射出樹脂8の内側に位置し、ラベル4が射出樹脂8の外側に位置する例を示したが、これに限られるものではない。例えば、シート成形体3を射出樹脂8の内側に位置させるとともに、ラベル4を設けなくてもよい。
次に、上記実施の形態における具体的実施例について説明する。
(実施例)
図3および図4に示すシート成形体3と、図7および図8に示すラベル4とをそれぞれ作製した。シート成形体3およびラベル4の層構成は以下の通りである。
シート成形体3:ポリプロピレン層(PP)/エチレンビニルアルコール共重合体層(EVOH)/ポリプロピレン層(PP)
ラベル4:ヒートシール延伸ポリプロピレン層(HSOPP)/透明蒸着PET層/延伸ポリプロピレン層(OPP)
次に、射出成形金型20内に、シート成形体3およびラベル4を装着し、シート成形体3とラベル4との間に、ポリプロピレンからなる射出樹脂8を射出した。その後、射出樹脂8を硬化することにより射出成形容器10(実施例)を得た。
(比較例)
図3および図4に示すシート成形体3(比較例)を作製した。このシート成形体3には、ラベル4と射出樹脂8を設けなかった。
次に、射出成形容器10(実施例)とシート成形体3(比較例)とに対してそれぞれ内容物であるカレーを充填した。このとき、射出成形容器10(実施例)およびシート成形体3(比較例)のスタックリブ15には、それぞれカレーが付着していた。続いて、射出成形容器10(実施例)およびシート成形体3(比較例)をそれぞれ電子レンジで温め、加熱後のスタックリブ15の状態を確認した。この結果を以下に示す。
Figure 0006955694
この結果、スタックリブ15の突出幅W2の大きいシート成形体3(比較例)においては、600Wの出力の電子レンジで3分間加熱した後、シート成形体3のスタックリブ15の部分に熱が集中し、変形および穴が発生してしまった。これに対して、スタックリブ15の突出幅W1の小さい射出成形容器10(実施例)においては、600Wの出力の電子レンジで3分間加熱した後も、スタックリブ15の部分に変形や穴が発生することはなかった。
3 シート成形体
3a 胴部シート
3b 底部シート
3c フランジ部シート
3d 外面
3e 内面
4 ラベル
5 胴部ラベル
7 底部ラベル
8 射出樹脂
10 射出成形容器
11 胴部
12 底部
14 フランジ部
15 スタックリブ
19 外側スタックリブ
20 射出成形金型
21 コア
22 キャビティ側金型
30 蓋材

Claims (4)

  1. 射出成形容器の製造方法において、
    外面と内面とを有するとともに、前記外面側から前記内面側に向かって突出するスタックリブを有するシート成形体を準備する工程と、
    射出成形金型内に、前記シート成形体を装着する工程と、
    前記射出成形金型内において、前記シート成形体の前記外面に射出樹脂を射出する工程と、を備え、
    前記射出樹脂は、前記シート成形体の前記外面のうち少なくとも前記スタックリブに対応する部分に形成され、前記スタックリブを前記内面側に向かって押圧した状態で固化され
    前記射出樹脂が前記スタックリブを前記内面側に向かって押圧することにより、前記スタックリブの突出幅が小さくなるよう変化する、射出成形容器の製造方法。
  2. 前記スタックリブは、前記シート成形体の前記内面の全周にわたって形成されている、請求項記載の射出成形容器の製造方法。
  3. 前記射出樹脂は、前記シート成形体の前記外面の全域にわたって形成される、請求項又は記載の射出成形容器の製造方法。
  4. 前記射出成形金型内にラベルを装着する工程を更に備え、
    前記射出樹脂を射出する工程において、前記シート成形体と前記ラベルとの間に前記射出樹脂が進入する、請求項乃至のいずれか一項記載の射出成形容器の製造方法。
JP2017191355A 2017-09-29 2017-09-29 射出成形容器およびその製造方法 Active JP6955694B2 (ja)

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