JP6954157B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
特許文献1には、燃料電池システムにおいて、燃料電池に圧縮された空気を供給するコンプレッサにサージが発生したと判断される場合には、コンプレサと燃料電池との間の供給流路から分岐した排気流路を開いて空気を排出することでサージを解消することが記載されている。
特開2017−090317号公報
しかし、上記燃料電池システムでは、燃料電池に対する負荷要求がある場合において、排気流路を開いて空気を排出すると、排気流路の開放量によっては負荷に応じた発電に要する酸化ガスを燃料電池に供給できなくなる可能性がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、燃料電池システムが提供される。この燃料電池システムは;燃料電池と;燃料電池のカソードへの酸化ガスの供給流路と;前記カソードからの排ガスの排出流路と;前記供給流路と前記排出流路とを接続するバイパス流路と;前記バイパス流路が接続される前記供給流路の位置よりも上流に設けられたコンプレッサと;前記カソードに流れる酸化ガスの流量を調整する第1バルブと;前記バイパス流路に流れる酸化ガスの流量を調整する第2バルブと;前記第1バルブおよび前記第2バルブを制御する制御部と;備える。前記制御部は、前記コンプレッサの動作状態がサージの発生するサージ領域に入った際に;前記燃料電池に対する負荷要求が無い場合には、前記第2バルブの開度を増加させて前記バイパス流路に流れる酸化ガスの流量を増加させることで、前記コンプレッサの入出力間の圧力比を低下させ;前記燃料電池に対する負荷要求が有る場合には、前記第1バルブの開度を増加させて前記カソードに流れる酸化ガスの流量を増加させることで、前記コンプレッサの入出力間の圧力比を低下させる。
上記形態の燃料電池システムでは、コンプレッサの動作状態がサージの発生するサージ領域に入った際に、燃料電池に対する負荷要求が有る場合には、第1バルブの開度を増加させて燃料電池のカソードに流れる酸化ガスの流量を増加させることで、コンプレッサの入出力間の圧力比を低下させるので、負荷に応じて燃料電池の発電に要する酸化ガスを燃料電池に供給しつつ、コンプレッサのサージを解消することができる。また、燃料電池に対する負荷要求が無い場合には、第2バルブの開度を増加させてバイパス流路に流れる酸化ガスの流量を増加させることで、第1バルブの開度を変化させることなく、コンプレッサの入出力間の圧力比を低下させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の態様で実現することが可能である。例えば、燃料電池システム、燃料電池システムの制御方法、コンプレッサのサージ制御方法等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態としての燃料電池システムの概略構成を示す説明図。 コンプレッサにおけるサージ発生の一例について示す説明図。 本実施形態におけるサージ制御の手順を示すフローチャート。 負荷なしの場合におけるサージ制御の概要を示すタイムチャート。 図4のサージ制御における動作点の変化の様子の一例を示す説明図。 負荷ありの場合におけるサージ制御の概要を示すタイムチャート。 図6のサージ制御における動作点の変化の様子の一例を示す説明図。
A.実施形態:
図1は、本発明の一実施形態としての燃料電池システム10の概略構成を示す説明図である。燃料電池システム10は、例えば、車両(燃料電池車両)に搭載され、運転者からの要求に応じて、車両の動力源となる電力を出力する。燃料電池システム10は、燃料電池(Fuel Cell /FC)100と、酸化ガス供給系200と、燃料ガス供給系300と、冷却系400と、制御装置600と、を備える。
燃料電池100は、発電体としての単セル(不図示)を複数積層したスタック構造を有している。単セルは、電解質膜の両側にアノードとカソードの両電極を接合させた膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly /MEA)と、膜電極接合体のアノード及びカソードの両側から挟持する2枚のセパレータとによって構成されている。燃料電池100は、燃料ガス供給系300からアノードに供給された燃料ガスとしての水素と、酸化ガス供給系200からカソードに供給された空気中に含まれる酸化ガスとしての酸素と、の電気化学反応によって発電し、その発電電力にて駆動用モータ等の負荷を駆動する。
酸化ガス供給系200は、燃料電池100のカソードに、酸化ガスである酸素を含む空気を供給する。酸化ガス供給系200は、供給流路210と、排出流路220と、バイパス流路230と、コンプレッサ240と、調圧バルブ250と、分流バルブ260と、圧力計212,216と、流量計214と、を備える。
供給流路210の一方端は燃料電池100のカソードの入口101に接続されており、他方端は開口端となっている。コンプレッサ240は供給流路210に設けられている。排出流路220の一方端は燃料電池のカソードの出口102に接続されている。他方端は、不図示の希釈器に接続されている。調圧バルブ250は排出流路220に設けられている。バイパス流路230は、コンプレッサ240よりも下流側の供給流路210と、調圧バルブ250より下流側の排出流路220と、に接続されている。供給流路210の開口端には、開口端から取り込まれる空気の圧力(大気圧)、すなわち、コンプレッサ240の入力側の圧力P1を検出する第1圧力計212と、コンプレッサ240に流れ込む空気の流量(以下、「コンプレッサ流量」あるいは「総流量」とも呼ぶ)Sを検出する流量計214と、が設けられている。供給流路210のコンプレッサ240の出力側には、コンプレッサ240の出力側の圧力P2を検出する第2圧力計216が設けられている。
酸化ガス供給系200は、供給流路210の開口端から取り込んだ空気を、コンプレッサ240にて圧縮して燃料電池100のカソードに供給する。また、酸化ガス供給系200は、排出流路220の調圧バルブ250で調整された流量で、カソードの出口から排出される未消費の酸素を含む空気(排ガス)を大気放出する。なお、コンプレッサ240から供給流路210を介して燃料電池100に供給される酸化ガス流量は、コンプレッサ240の駆動量(回転数)、調圧バルブ250の開度および分流バルブ260の開度に応じて定まる。酸化ガス供給系200の動作は、第1圧力計212による入力側圧力P1、第2圧力計216による出力側圧力P2、流量計214によるコンプレッサ流量S、および、負荷要求等に応じて、コンプレッサ240、調圧バルブ250および分流バルブ260が、制御装置600によって制御される。
燃料ガス供給系300は、燃料電池100の発電に利用される燃料ガスである水素を燃料電池100のアノードに供給する。冷却系400は、燃料電池100の各単セルを冷却するための冷媒を燃料電池100に供給する。なお、燃料ガス供給系300および冷却系400は、本願発明の説明に必須な構成ではないので、具体的な構成の図示および説明を省略する。
制御装置600は、論理演算を実行するCPUやROM、RAM等を備えたいわゆるマイクロコンピュータで構成される。制御装置600は、圧力計212,216や流量計214、不図示の各種センサ等の入力を受けて、酸化ガス供給系200のコンプレッサ240や調圧バルブ250、分流バルブ260等の各種のバルブの開閉制御や、燃料ガス供給系300、冷却系400等を含む燃料電池100の種々の制御を行なう。例えば、制御装置600は、酸化ガス供給系200や燃料ガス供給系300等を制御して燃料電池100の動作を制御するFC制御部610と、コンプレッサ240で発生するサージの解消を制御するサージ制御部620と、コンプレッサ240においてサージが発生する領域(サージ領域)に関する情報を示すサージ領域情報630と、を有している。サージ領域情報630は、あらかじめ、コンプレッサ240として用いたコンプレッサのサージ領域に関する情報を求め、不図示の不揮発性メモリに記憶しておくことで、用意される。
なお、調圧バルブ250が「第1バルブ」に相当し、分流バルブ260が「第2バルブ」に相当する。また、制御装置600が「制御部」に相当する。
図2は、コンプレッサ240におけるサージ発生の一例について示す説明図である。図2は、横軸をコンプレッサに流れる空気の流量S、縦軸をコンプレッサ240の入出力間の圧力比(P2/P1)とするグラフを示している。実線で示す境界線Lthよりも右側の領域は、コンプレッサ240においてサージが発生しない領域(非サージ領域)であり、境界線から左側の領域(ハッチングで示す領域)は、コンプレッサ240においてサージが発生する領域(サージ領域)を示している。なお、これは、コンプレッサ240として用いられたコンプレッサの一例であり、用いられたコンプレッサによって異なる特性を示す。
酸化ガス供給系200では、通常、負荷要求に応じた酸化ガスを燃料電池100に供給すべく、負荷要求に応じた空気の圧力比(P2/P1)および流量Sとなるように、コンプレッサ240の駆動量(回転数)、調圧バルブ250の開度および分流バルブ260の開度の調整が、FC制御部610によるフィードバック制御(PID制御)により実行される。このフィードバック制御では、圧力比(P2/P1)および流量Sは、基本的には、サージ領域情報630として予め用意されている、サージ領域と非サージ領域に関する情報(図2参照)や、負荷に応じて設定される圧力比(P2/P1)および流量Sの情報等に基づいて、その動作点が非サージ領域となるように、制御される。しかし、これらの制御動作では、以下で説明するようにコンプレッサ240の動作点がサージ領域となってしまう場合がある。
図2に示すように、非サージ領域の動作点Posで動作している状態において、例えば、運転者がアクセルの踏み込みを急激に緩めるなどの操作等によって、燃料電池100への負荷が急激に減少するような変動が発生する場合がある。このような場合、本来ならば、変動前の動作点Posから目標動作点Poeまで、サージ領域に入らないように、圧力比(P2/P1)および流量Sが遷移することが望ましい。しかしながら、これらの応答遅延等によって、遷移の途中でサージ領域中の動作点Pomとなってしまう可能性がある。このように、コンプレッサ240の動作点がサージ領域に入ってしまうと、通常のフィードバック制御による運転では、非サージ領域への脱出が困難となる可能性がある。そして、サージ領域内でのコンプレッサ240の駆動を維持するとコンプレッサ240の故障に繋がる可能性がある。
従来技術で説明したように、サージが発生した場合に、供給流路に設けた専用の排出流路から空気を排出させれば、出力側圧力P2を低下させて圧力比(P2/P1)を低下させることにより、コンプレッサの動作状態をサージ領域から脱出させて、サージを解消することが可能である。しかしながら、この場合、燃料電池へ供給する空気が減少し、負荷に応じた酸化ガスを燃料電池へ供給することができなくなる可能性がある。
そこで、本実施形態の燃料電池システム10では、以下で説明するように、サージを解消するための制御(以下、「サージ制御」とも呼ぶ)を行なうこととした。
図3は、本実施形態におけるサージ制御の手順を示すフローチャートである。このサージ制御は、制御装置600のサージ制御部620によって、FC制御部610による酸化ガス供給系200、燃料ガス供給系300および冷却系400の通常の負荷要求に応じた運転制御(フィードバック制御やフィードフォワード制御)に並行して、繰り返し実行される。
ステップS110では、サージ制御部620は、コンプレッサ240の動作状態がサージ領域内にあるか判断する。これは、サージ領域情報630を参照して、現在の圧力比(P2/P1)およびコンプレッサ流量Sによる動作点が、サージ領域にあるか否かによって判断される。現在の圧力比(P2/P1)は、第1圧力計212による入力側圧力P1と第2圧力計216による出力側圧力P2から求められる。コンプレッサ流量Sは流量計214によって得られる。
コンプレッサ240の動作状態がサージ領域内でない場合、サージ制御部620は、そのままサージ制御の処理を終了する。そして、サージ制御部620は、サージ制御の処理を再度実行する。一方、コンプレッサ240の動作状態がサージ領域内である場合、サージ制御部620は、ステップS120において、一定時間経過したか否か判断する。なお、この間においても、FC制御部610では、負荷要求に応じたコンプレッサ240の制御が行なわれるため、負荷要求が減少している場合には、コンプレッサ240の駆動量(回転数)を低減させる制御が行なわれる。
一定時間経過していない場合には、サージ領域内でない場合と同様に、サージ制御部620は、そのままサージ制御の処理を終了し、サージ制御の処理を再度実行する。これは、FC制御部610による通常の運転制御の下でサージ領域から脱出可能であるならば、FC制御部610による運転制御に任せた方が好ましいという設計上の考え方に基づく。
一定時間経過した場合には、サージ制御部620は、ステップS130において負荷要求の有無を判断する。そして、負荷要求がない場合には、サージ制御部620は、ステップS140aにおいて、FC制御部610による分流バルブ260の開度の制御に優先して、分流バルブ260の開度を開放(全開)とする制御を行なうとともに、ステップS150において、FC制御部610によるフィードバック制御の積分項を0とさせる。一方、負荷要求がある場合には、サージ制御部620は、ステップS140bにおいて、FC制御部610による調圧バルブ250の開度の制御に優先して、調圧バルブ250の開度を開放(全開)とする制御を行なうとともに、ステップS150において、FC制御部610によるフィードバック制御の積分項を0とさせる。これにより、後述するように、出力側圧力P2を減圧して、圧力比(P2/P1)を低下させることにより、コンプレッサ240の動作状態をサージ領域から脱出させることができる。
なお、フィードバック制御の積分項を0とするのは、以下のサージ制御に並行して実行されるフィードバック制御において、積分項が蓄積される可能性があるためである。すなわち、仮にフィードバック制御の積分項を0としないとすると、サージ制御が終了して、通常の運転制御に応じた制御が再開された際に、蓄積された積分項に応じて、調圧バルブ250および分流バルブ260の開度の制御やコンプレッサ240の駆動量(回転数)の制御等が実行されて制御不良を発生させる可能性があるためである。上記のように、積分項を0とすれば、このような制御不良の発生を抑制することが可能である。
そして、サージ制御部620は、ステップS160において、コンプレッサ240の動作状態がサージ領域外となったか否か判断する。この判断は、ステップS110と同様に、サージ領域情報630を参照して、現在の圧力比(P2/P1)およびコンプレッサ流量Sによる動作点が、サージ領域内にあるか否かによって判断される。そして、コンプレッサ240の動作状態がサージ領域外となるまで、サージ制御部620は、ステップS130〜S150の処理を繰り返す。
コンプレッサ240の動作状態がサージ領域外となった場合には、サージ制御部620は、ステップS170において、FC制御部610による調圧バルブ250の開度の制御あるいは分流バルブ260の開度の制御に優先して行っていたバルブの開放を解除する。このとき、調圧バルブ250および分流バルブ260の開度は、フィードバック制御に応じた開度とされる。そして、サージ制御部620は、サージ制御の処理を終了し、サージ制御の処理を再度実行する。なお、サージ領域外となったことの判断に即して、直ちにバルブの開放を解除するのではなく、一定時間待ってから解除する、等、コンプレッサ240の動作状態が再びサージ領域に戻ってしまわないように、サージ領域外となった後、安定な動作状態となるのを待って解除することが好ましい。
図4は、負荷なしの場合におけるサージ制御の概要を示すタイムチャートである。図5は、図4のサージ制御における動作点Poの変化の様子の一例を示す説明図である。図5に示すように、コンプレッサ240の動作状態が動作点Po1となっているとする。そして、この動作状態において、図4に示すように、負荷要求Qは状態Q1、コンプレッサ流量Sは流量S1、燃料電池100へ供給される流量(FC側流量)は流量Sf1、バイパス側流量Sbは流量Sb1(=S1−Sf1)となっている。時刻T0において、負荷要求Qが状態Q1から0へ急激に変化したとする。この際、FC制御部610では、この変化に応じてコンプレッサ流量Sは流量S1から流量S2(<S1)への指令がなされ、FC側流量Sfは流量Sf1から0への指令がなれる。そして、FC制御部610では、上記指令に応じたコンプレッサ240、調圧バルブ250及び分流バルブ260の制御が行なわれる。
この際、図4に示すように、圧力比(P2/P1)、コンプレッサ流量SおよびFC側流量Sfは、負荷要求の急激な減少に追随できない。特に、出力側圧力P2は、コンプレッサ240の回転数を低下させたとしても、なかなか低下せず、圧力比(P2/P1)の低下は非常に小さい。この結果、時刻T1において、図5に示すように、コンプレッサ240の動作状態は、動作点Po1から動作点Po2となって、サージ領域内にあると判定される(図3のステップS110)。そして、図4に示すように、一定時間Tw経過した時刻(T1+Tw)において、FC制御部610による分流バルブ260の開度の制御に優先して、分流バルブ260の開度の開放(全開)が指示され(図3のステップS140b)、分流バルブ260の開放(全開)によるサージ領域からの脱出制御が開始される。この際、図4及び図5に示すように、バイパス側流量Sbが遷移して、流量Sb1から流量Sb2に増大されるとともに、FC側流量Sfが遷移して、流量Sf1から0となり、コンプレッサ流量SはS1からS2に低減される。この遷移過程において、バイパス側流量Sbおよびコンプレッサ流量Sは、分流バルブ260の開放により、開放前の流量よりも増大した後、減少して流量Sb2および流量S2となる。このバイパス側流量Sbが開放前流量よりも増大することによって、コンプレッサ240の出力側圧力P2が低減され、圧力比(P2/P1)が低減される。この結果、図5に示すように、コンプレッサ240の動作状態を、非サージ領域の動作点Po3とすることができ、サージ領域から脱出させることができる。
図6は、負荷ありの場合におけるサージ制御の概要を示すタイムチャートである。図7は、図6のサージ制御における動作点Poの変化の様子の一例を示す説明図である。図7に示すように、コンプレッサ240の動作状態が動作点Po1となっているとする。そして、この動作状態において、図6に示すように、負荷要求Qは状態Q1、コンプレッサ流量Sは流量S1、FC側流量は流量Sf1、バイパス側流量Sbは流量Sb1(=S1−Sf1)となっている。時刻T0において、負荷要求が状態Q1から状態Q3(<Q1)へ急激に変化したとする。この際、FC制御部610では、この変化に応じてコンプレッサ流量Sは流量S1から流量S3(<S1)への指令がなされ、FC側流量Sfは流量Sf1からSf3(<Sf1)への指令がなれる。そして、FC制御部610では、上記指令に応じたコンプレッサ240、調圧バルブ250及び分流バルブ260の制御が行なわれる。
この際、図6に示すように、圧力比(P2/P1)、コンプレッサ流量SおよびFC側流量Sfは、負荷要求の急激な減少に追随できない。特に、圧力比(P2/P1)の低下は非常に小さい。この結果、時刻T2において、図7に示すように、コンプレッサ240の動作状態は、動作点Po1から動作点Po4となって、サージ領域内にあると判定される(図3のステップS110)。そして、図6に示すように、一定時間Tw経過した時刻(T2+Tw)において、FC制御部610による調圧バルブ250の開度の制御に優先して、調圧バルブ250の開度の開放(全開)が指示され(図3のステップS140b)、調圧バルブ250の開放(全開)によるサージ領域からの脱出制御が開始される。この際、図6及び図7に示すように、FC側流量Sfは、開放前の流量Sf1よりも増大した後、流量Sf3(<Sf1)まで低下するとともに、コンプレッサ流量Sは、開放前の流量S1よりも増大した後、流量S3(<S3)まで低下する。このFC側流量Sfが開放前流量よりも増大することによって、燃料電池100に対して負荷に応じた空気(酸化ガス)が供給されるとともに、コンプレッサ240の出力側圧力P2が低減され、圧力比(P2/P1)が低減される。この結果、図7に示すように、コンプレッサ240の動作状態を、非サージ領域の動作点Po4とすることができ、サージ領域から脱出させることができる。
本実施形態の燃料電池システムでは、コンプレッサ240の動作状態がサージ領域に突入してサージが発生する状態となった際に、燃料電池100に対する負荷要求が有る場合には、調圧バルブ250を開放(全開)とすることで、コンプレッサの入出力間の圧力比(P2/P1)を低下させるので、負荷に応じて燃料電池100の発電に要する酸化ガスを燃料電池100に供給しつつ、コンプレッサ240のサージを解消することができる。また、燃料電池100に対する負荷要求が無い場合には、分流バルブ260を開放(全開)とすることで、コンプレッサ240の入出力間の圧力比(P2/P1)を低下させることができる。
B.他の実施形態:
なお、この発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような形態での実施も可能である。
(1)上記実施形態では、分流バルブ260あるはい調圧バルブ250を開放(全開)させているが、これに限定されるものではない。バイパス流路230あるいは燃料電池100へ流れる空気の流量を増大(増加)させて、コンプレッサ240の出力側圧力P2を低減させることができればよい。従って、負荷要求が無い場合には、出力側圧力P2の低減が可能な流量に増大(増加)できるように、分流バルブ260の開度を増大(増加)させればよい。また、負荷要求がある場合には、出力側圧力P2の低減が可能であるとともに、負荷要求に応じた空気を燃料電池100に供給可能な流量に増大(増加)できるように、調圧バルブ250の開度を増大(増加)させればよい。
(2)上記実施形態では、車両に搭載された燃料電池システムを例に説明したが、これに限定されるものではなく、電力を動力発生装置(駆動モータ)の動力源とする種々の移動体に搭載される燃料電池システムにも適用可能である。また、移動体に搭載される燃料電池システムだけでなく、定置型の燃料電池システムにも適用可能である。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、或いは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…燃料電池システム
100…燃料電池
101…カソードの入口
102…カソードの出口
200…酸化ガス供給系
210…供給流路
212…第1圧力計
214…流量計
216…第2圧力計
220…排出流路
230…バイパス流路
240…コンプレッサ
250…調圧バルブ
260…分流バルブ
300…燃料ガス供給系
400…冷却系
600…制御装置
610…FC制御部
620…サージ制御部
630…サージ領域情報
Lth…境界線
P1…入力側圧力
P2…出力側圧力
(P2/P1)…圧力比
Pos,Pom,Poe…動作点
Po1,Po2,Po3,Po4,Po5…動作点
Q…負荷要求
Q1,Q3…状態
S…コンプレッサ流量
S1,S2,S3…流量
Sb…バイパス側流量
Sb1,Sb2,Sb3…流量
Sf…FC側流量
Sf1,Sf2,Sf3…流量
S110〜S130,S140a,S140b,S150〜S170…ステップ
T0,T1,T2…時刻
Tw…一定時間
(T1+Tw),(T2+Tw)…時刻

Claims (1)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    燃料電池のカソードへの酸化ガスの供給流路と、
    前記カソードからの排ガスの排出流路と、
    前記供給流路と前記排出流路とを接続するバイパス流路と、
    前記バイパス流路が接続される前記供給流路の位置よりも上流に設けられたコンプレッサと、
    前記カソードに流れる酸化ガスの流量を調整する第1バルブと、
    前記バイパス流路に流れる酸化ガスの流量を調整する第2バルブと、
    前記コンプレッサ、前記第1バルブおよび前記第2バルブを制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記燃料電池に対する負荷要求が変化することで前記コンプレッサの動作状態がサージの発生するサージ領域に入った際に、
    前記燃料電池に対する負荷要求が無い場合には、前記第2バルブの開度を増加させて前記バイパス流路に流れる酸化ガスの流量を増加させることで、前記コンプレッサの入出力間の圧力比を低下させ、
    前記燃料電池に対する負荷要求が有る場合には、前記第1バルブの開度を増加させて前記カソードに流れる酸化ガスの流量を増加させることで、前記コンプレッサの入出力間の圧力比を低下させる、
    ことを特徴とする燃料電池システム。
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