JP6952726B2 - 通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信システム - Google Patents

通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信システム Download PDF

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Description

本発明の実施の形態は、通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信システムに関する。
映像データなどの通信データを無線通信するシステムにおいて、データの輻輳を抑制する技術が開示されている。例えば、誤り訂正パケットを映像データより指定時間遅らせて送信することで、指定時間分のバーストロスを回復する技術が開示されている。
特開2013−70418号公報
しかしながら、従来の技術では、マルチホップネットワークで通信される通信データの輻輳を抑制することは困難であった。
実施の形態の通信装置は、検出部と、判断部と、生成部と、取得部と、変更部と、通信制御部と、を備える。検出部は、送信対象の通信データのパケットロスを検出する。判断部は、パケットロスが検出されたときに、前記通信データのバーストロスの発生を判断する。生成部は、前記バーストロスの発生を判断したときに、単位時間当たりの通信量に関する制御指示信号を生成する。取得部は、前記生成部から、前記制御指示信号を取得する。変更部は、前記制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信制御に関する通信パラメータを変更する。通信制御部は、変更された前記通信パラメータに応じた通信量でマルチホップ無線通信する。前記通信制御部は、前記生成部で生成された前記制御指示信号を、マルチホップ無線通信の通信経路における、前記パケットロスを検出した前記通信データの通信先に向かう方向に接続された1または複数の他の通信装置へ送信する。
通信システムの模式図。 通信装置のハードウェア構成図。 通信装置の機能ブロック図。 通信履歴情報のデータ構成を示す模式図。 接続管理情報のデータ構成を示す模式図。 通信処理の流れを示すフローチャート。
以下に添付図面を参照して、通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信システムを詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の通信システム1の一例を示す模式図である。
通信システム1は、集約装置12と、複数の通信装置10と、を備える。通信装置10の数は、任意でよい。図1には、一例として、9台の通信装置10(通信装置10B〜通信装置10J)を示した。集約装置12および複数の通信装置10は、集約装置12を根ノードとしたマルチホップネットワークを構成する。
集約装置12は、通信システム1に含まれる複数の通信装置10の全てに対する親ノードであり、ルートノード、根ノードと称される場合もある。本実施の通信システム1では、集約装置12に対して、複数の通信装置10がツリー構造で無線接続された形態を説明する。なお、通信システム1の構成は、ツリー構造に限定されない。
通信装置10は、マルチホップネットワークを構成するノードである。通信装置10は、マルチホップ無線通信により通信データを中継して無線通信する。マルチホップ無線通信では、送信元の通信装置10から通信先の通信装置10(または集約装置12)への通信を、他の通信装置10が中継して通信する。このため、複数の通信装置10の各々が送信した通信データは、他の通信装置10により中継され、または直接、集約装置12へ送信される。集約装置12は、複数の通信装置10の各々から送信された通信データを集約する。
なお、通信装置10および集約装置12によるマルチホップ無線通信には、公知の通信方法を用いればよい。例えば、通信装置10および集約装置12は、公知の時分割無線通信方式を用いたマルチホップ無線通信を行う。
なお、図1には、複数の通信装置10の各々から集約装置12への上り方向の通信の一例を示した。図1中の矢印は、通信データの伝達方向を示す。しかし、通信システム1では、集約装置12から複数の通信装置10の各々への下り方向の通信も実行される。
次に、通信装置10のハードウェア構成を説明する。
図2は、通信装置10のハードウェア構成図の一例である。
通信装置10は、CPU(Central Processing Unit)13A、ROM(Read Only Memory)13B、RAM(Random Access Memory)13C、およびI/F部13D等がバス13Eにより相互に接続されており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
CPU13Aは、通信装置10を制御する演算装置である。ROM13Bは、CPU13Aによる各種の処理を実現するプログラムなどを記憶する。RAM13Cは、CPU13Aによる各種の処理に必要なデータを記憶する。I/F部13Dは、外部装置などに接続するためのインターフェースである。
本実施の形態の通信装置10で実行されるプログラムは、ROM13Bなどに予め組み込んで提供される。なお、本実施の形態の通信装置10で実行されるプログラムは、通信装置10にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)などのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供するように構成してもよい。
次に、通信装置10の機能的構成を説明する。
図3は、通信装置10の機能的構成を示す機能ブロック図である。なお、図3には、一例として、通信装置10Cの機能ブロック図を示した。しかし、通信装置10C以外の他の通信装置10(通信装置10B〜通信装置10J)についても、同様の構成とすればよい。
通信装置10は、制御部14と、通信部16と、記憶部18と、を備える。制御部14と、通信部16および記憶部18とは、データまたは信号を授受可能に接続されている。
通信部16は、他の通信装置10とマルチホップ無線通信を行う通信機能部である。通信部16は、マルチホップ無線通信を行う公知の無線機能で実現すればよい。通信部16は、制御部14の制御によって、通信データを他の通信装置10とマルチホップ無線通信する。
通信データは、マルチホップネットワークで通信されるデータである。例えば、通信データは、1または複数のフレームと、FEC(前方誤り訂正:Forward Error Correction)符号と、を含む。なお、通信データは、FECを含まない形態であってもよい。
記憶部18は、各種のデータを記憶する。記憶部18は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク、SDカードなどのメモリカード、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、USB(Universal Serial Bus)メモリ、などである。なお、記憶部18は、通信装置10の外部に設けられた記憶装置であってもよい。また、記憶部18は、記憶媒体であってもよい。具体的には、記憶媒体は、プログラムや各種の情報を、LAN(Local Area Network)やインターネットなどを介してダウンロードして記憶または一時記憶したものであってもよい。また、記憶部18を、複数の記憶媒体から構成してもよい。
本実施の形態では、記憶部18は、通信パラメータ18A、通信履歴情報18B、および接続管理情報18Cを記憶する。これらの情報の詳細は後述する。
制御部14は、通信制御部14Aと、検出部14Bと、判断部14Cと、生成部14Dと、取得部14Eと、変更部14Fと、を含む。
これらの複数の各部は、例えば、1または複数のプロセッサにより実現される。例えば上記の複数の各部は、CPUなどのプロセッサにプログラムを実行させること、すなわちソフトウェアにより実現してもよい。上記の複数の各部は、専用のIC(Integrated Circuit)などのプロセッサ、すなわちハードウェアにより実現してもよい。上記の複数の各部は、ソフトウェアおよびハードウェアを併用して実現してもよい。複数のプロセッサを用いる場合、各プロセッサは、上記の複数の各部のうち1つを実現してもよいし、上記の複数の各部のうち2以上を実現してもよい。
プロセッサは、記憶部18に保存されたプログラムを読み出し実行することで、上記の複数の各部を実現する。なお、記憶部18にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込んでもよい。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで、上記の複数の各部を実現する。
通信制御部14Aは、通信パラメータ18Aに応じた通信量で、通信データをマルチホップ無線通信するように、通信制御部14Aを制御する。
通信制御部14Aは、記憶部18から通信パラメータ18Aを読取る。通信パラメータ18Aは、記憶部18に予め記憶されており、後述する変更部14Fによって変更される。
通信パラメータ18Aは、単位時間当たりの通信量に関するパラメータである。具体的には、通信パラメータ18Aは、通信データのビットレート、および通信データのフレームレート、の少なくとも一方を含む。
通信制御部14Aは、通信パラメータ18Aに示されるビットレートおよびフレームレートで、通信対象の通信データをマルチホップ無線通信するように、通信制御部14Aを制御する。
なお、通信パラメータ18Aは、FECのパラメータを更に含んでいてもよい。
FECのパラメータとは、例えば、データの冗長度である。
通信パラメータ18AがFECのパラメータを含む場合、通信制御部14Aは、FECのパラメータに応じて、通信対象の通信データに対して誤り訂正データを生成する処理を実行し、マルチホップ無線通信すればよい。
通信制御部14Aは、送信対象の通信データを他の通信装置10へマルチホップ無線通信するごとに、通信履歴情報18Bを更新する。
図4は、通信履歴情報18Bのデータ構成の一例を示す模式図である。通信履歴情報18Bは、通信日時と、通信先ノードIDと、通信結果と、を対応付けた情報である。
通信日時は、通信データを他の通信装置10へ送信した日時を示す。なお、通信日時は、タイミングを示す情報であればよく、日時に限定されない。
通信先ノードIDは、通信データの通信先の通信装置10または集約装置12を識別する識別情報である。本実施の形態では、通信先ノードIDは、通信データの通信元の通信装置10に隣接する親ノードである他の通信装置10または集約装置12、あるいは、通信元の通信装置10に隣接する子ノードである他の通信装置10を示す。
親ノードとは、通信装置10がマルチホップ無線通信する他の通信装置10であって、集約装置12により近い上位側の他の通信装置10を示す。集約装置12により近い、とは、集約装置12までのホップ数が、通信元の通信装置10より少ない事を示す。子ノードとは、通信装置10がマルチホップ無線通信する他の通信装置10であって、集約装置12からより遠い下位側の他の通信装置10を示す。集約装置12からより遠い、とは、集約装置12までのホップ数が、通信元の通信装置10より多いことを示す。
通信先ノードIDは、通信データの通信先の通信装置10または集約装置12を識別可能な識別情報であればよい。例えば、通信先ノードIDは、IPv6(Internet Protocol Version 6)アドレス、MAC(Media Access Control)アドレス、IPv4アドレス、DNS(Domain Name System)のホスト名、などであるが、これらに限定されない。
通信結果は、通信成功または通信エラーを示す情報である。
通信制御部14Aは、通信データをマルチホップ無線通信し、通信成功した場合、通信日時と、通信データの通信先ノードIDと、通信成功を示す通信結果と、を対応付けて通信履歴情報18Bへ登録する。一方、通信制御部14Aは、通信エラーと判別した場合、通信日時と、通信データの通信先ノードIDと、通信エラーを示す通信結果と、を対応付けて通信履歴情報18Bへ登録する。
通信制御部14Aは、他の通信装置10への通信データのマルチホップ無線通信中に、該通信データに含まれるパケットの少なくとも一部が消失したか否かを判断する。通信制御部14Aは、公知の方法で、パケットの消失を判断すればよい。そして、通信制御部14Aは、通信データのマルチホップ無線通信中に、パケットの消失が発生したと判断した場合、通信エラーと判断すればよい。一方、通信制御部14Aは、通信データのマルチホップ無線通信中に、パケットの消失が発生しなかったと判断した場合、通信成功と判断すればよい。
そして、通信制御部14Aは、通信成功または通信エラーを示す通信結果を、検出部14Bへ通知する。
検出部14Bは、送信対象の通信データのパケットロスを検出する。パケットロスとは、通信データに含まれる1または複数のパケットの少なくとも一部が消失することを示す。検出部14Bは、通信制御部14Aから通信エラーを示す通信結果を受付けたときに、パケットロスを検出する。
判断部14Cは、検出部14Bによってパケットロスが検出されたときに、通信データのバーストロスの発生を判断する。
バーストロスとは、通信データに含まれる1または複数のパケットの欠損が、単位時間あたりに閾値以上の量、急激に発生する事を示す。閾値は、予め定めればよい。
例えば、判断部14Cは、通信履歴情報18Bが所定条件を満たす場合に、バーストロスが発生したと判断する。所定条件は、例えば、通信履歴情報18Bに所定回数連続して通信エラーが登録されている場合、である。所定回数は、予め定めればよい。所定回数は、例えば、10回である。また、所定条件は、例えば、現在から過去に向かって連続する所定回数の通信結果が、所定割合以上の通信エラーを示す場合、である。所定回数および所定割合は、予め定めればよい。所定回数は、例えば、30回であるが、この値に限定されない。所定割合は、例えば、80%であるが、この値に限定されない。
なお、判断部14Cは、直前に通信エラーと判断された通信データの、FECを用いた誤り訂正が不可能である場合に、バーストロスと判断してもよい。判断部14Cは、公知の方法で、FECを用いて通信データの誤り訂正が可能か否かを判断すればよい。
また、判断部14Cは、通信履歴情報18Bが所定条件を満たす、および、通信データのFECを用いた誤り訂正が不可能、の少なくとも一方を満たした場合に、バーストロスの発生を判断してもよい。
生成部14Dは、バーストロスの発生を判断したときに、制御指示信号を生成する。
制御指示信号は、単位時間当たりの通信量に関する信号である。
例えば、制御指示信号は、指示信号である。指示信号は、マルチホップ無線通信する単位時間あたりの通信量を、現在より少なくなるように変更することを指示するための信号である。
また、制御指示信号は、該制御指示信号を受付ける側との間で予め定義した定義信号であってもよい。
制御指示信号が上記指示信号または上記定義信号であると想定する。この場合、制御指示信号を受付ける受付側は、受付けたデータが上記定義信号または上記指示信号を示す制御指示信号であると判断したときに、単位時間あたりの通信量を現在より少なくなるように変更すればよい。
また、例えば、制御指示信号は、変更後の通信パラメータの値を示す信号であってもよい。変更後の通信パラメータの値は、マルチホップ無線通信する単位時間当たりの通信量を、現在より少なくした値であればよい。
そして、生成部14Dは、生成した通信制御信号を通信制御部14Aへ通知する。
なお、生成部14Dは、接続管理情報18Cを参照し、通信制御信号の送信先の通信先ノードIDを特定する。そして、生成部14Dは、通信制御信号と、通信先ノードIDと、を通信制御部14Aへ通知する。
接続管理情報18Cは、通信システム1に含まれる複数の通信装置10の各々の、親ノードIDを規定した情報である。
図5は、接続管理情報18Cのデータ構成の一例を示す模式図である。接続管理情報18Cは、ノードIDと、隣接親ノードIDと、を対応付けた情報である。ノードIDは、通信システム1に含まれる複数の通信装置10の各々の、識別情報である。隣接親ノードIDは、対応するノードIDによって識別される通信装置10とマルチホップ無線通信する他の通信装置10であって、集約装置12側に隣接する親ノードである他の通信装置10の識別情報である。
接続管理情報18Cは、例えば、マルチホップネットワークのネットワークトポロジの構築時に、集約装置12によって生成される。集約装置12は、複数の通信装置10の各々から集約した情報に基づいて、公知の方法で接続管理情報18Cを生成する。そして、集約装置12は、接続管理情報18Cを、通信システム1に含まれる複数の通信装置10の各々にマルチホップ無線通信により配信する。このため、通信システム1に含まれる複数の通信装置10の各々には、接続管理情報18Cが記憶されている。なお、ネットワークトポロジが変更された場合、集約装置12は、公知の方法で変更後の接続管理情報18Cを複数の通信装置10の各々に配信すればよい。このため、通信システム1に含まれる複数の通信装置10の各々には、最新の接続管理情報18Cが格納されているものとする。なお、ネットワークトポロジの構築時に、複数の通信装置10の各々が接続管理情報18Cを生成してもよい。この場合、接続管理情報18Cは、通信システム1の全体ではなく、通信システム1の一部の接続関係を示す情報であってもよい。
図3に戻り説明を続ける。生成部14Dは、生成部14Dの搭載されている通信装置10のノードIDに対応する隣接親ノードIDを接続管理情報18Cから読取る。また、読取った隣接親ノードIDを示すノードIDに対応する、隣接親ノードIDを、順次、接続管理情報18Cから読取る。このようにして、生成部14Dは、マルチホップ無線通信の通信経路における、パケットロスを検出した通信データの通信先に向かう方向に接続された、1または複数の他の通信装置10の識別情報(隣接親ノードID)を読取る。
そして、生成部14Dは、読取った識別情報と、生成した制御指示信号と、を通信制御部14Aへ通知する。
通信制御部14Aは、生成部14Dから制御指示信号を受付ける。通信制御部14Aは、制御指示信号を、取得部14Eへ出力する。また、通信制御部14Aは、制御指示信号を、生成部14Dから受付けた識別情報によって識別される1または複数の通信装置10の各々を通信先として、マルチホップ無線通信するように、通信部16を制御する。
このため、通信制御部14Aは、生成部14Dで生成された制御指示信号を、マルチホップ無線通信の通信経路における、パケットロスを検出した通信データの通信先に向かう方向に接続された1または複数の他の通信装置10へ送信するように、通信部16を制御することができる。なお、このとき、通信制御部14Aは、記憶部18に記憶されている通信パラメータ18Aに応じた通信量で、マルチホップ無線通信を行えばよい。
ここで、上述したように、通信システム1に含まれる複数の通信装置10は、同様の構成を有する。このため、通信装置10は、他の通信装置10から、他の通信装置10で生成された制御指示信号をマルチホップ無線通信により受信する場合がある。
この場合、通信制御部14Aは、他の通信装置10から通信部16で受信した制御指示信号を、取得部14Eへ出力する。
取得部14Eは、制御指示信号を取得する。取得部14Eは、生成部14Dで生成された制御指示信号を、通信制御部14Aを介して取得する。また、取得部14Eは、他の通信装置10の生成部14Dで生成された制御指示信号を、通信部16および通信制御部14Aを介して取得する。
取得部14Eは、取得した制御指示信号を変更部14Fへ出力する。
変更部14Fは、制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信パラメータ18Aを変更する。
具体的には、変更部14Fは、通信パラメータ18Aに示されるビットレートおよびフレームレートの少なくとも一方を低下させる。例えば、変更部14Fは、ビットレートを、現在のビットレートより低い値に変更する。また、例えば、変更部14Fは、フレームレートを現在のフレームレートより低い値に変更する。
これらの処理により、変更部14Fは、通信部16からマルチホップ無線通信により送信される通信データの、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信パラメータ18Aを変更する。
通信制御部14Aは、変更後の通信パラメータ18Aに応じた通信量で通信データを他の通信装置10へマルチホップ無線通信する。このため、通信制御部14Aに制御によって、通信部16から他の通信装置10へ通信される通信データの通信量が低減される。
なお、上述したように、通信パラメータ18Aは、更に、FECのパラメータを含んでいてもよい。この場合、変更部14Fは、制御指示信号に応じて、FECのパラメータを通信データが少なくなるように変更する。具体的には、変更部14Fは、FECのパラメータであるデータの冗長度を、低くするように変更する。
FECのパラメータの変更によって、無線マルチホップネットワークにおいて伝送されるデータを少なくし、輻輳を軽減することができる。
なお、変更部14Fは、通信装置10の電源がオフとされた後に電源がオンとされたときに、記憶部18に記憶されている通信パラメータ18Aを、予め定めた初期値に変更してもよい。
次に、本実施の形態の通信装置10が実行する通信処理の流れの一例を説明する。
図6は、通信装置10が実行する通信処理の流れの一例を示す、フローチャートである。
まず、通信制御部14Aが、通信データを他の通信装置10へマルチホップ無線通信による送信するか否かを判断する(ステップS100)。例えば、通信制御部14Aは、他の通信装置10から通信データを受信した場合、該通信データを他の通信装置10へ送信すると判断する。また、例えば、通信制御部14Aは、予め定めた所定タイミングとなったときに、予め定めた通信データを他の通信装置10へ送信すると判断する。
ステップS100で肯定判断すると(ステップS100:Yes)、ステップS102へ進む。ステップS102では、通信制御部14Aが、記憶部18から通信パラメータ18Aを読取る(ステップS102)。そして、通信制御部14Aは、ステップS102で読取った通信パラメータ18Aに応じて、通信対象の通信データをマルチホップ無線通信するように、通信制御部14Aを制御する。この制御により、通信部16から通信データが送信される(ステップS104)。
次に、通信制御部14Aが、ステップS104の通信データの送信について、通信成功か否かを判断する(ステップS106)。通信制御部14Aは、他の通信装置10への通信データのマルチホップ無線通信中に、該通信データに含まれるパケットの少なくとも一部が消失したか否かを判別することで、ステップS106の判断を行う。
ステップS106で肯定判断すると(ステップS106:Yes)、ステップS108へ進む。ステップS108では、通信制御部14Aが、通信履歴情報18Bを更新する(ステップS108)。ステップS108では、通信制御部14Aは、通信日時と、通信先ノードIDと、通信成功を示す通信結果と、を対応付けて通信履歴情報18Bへ登録する。そして、本ルーチンを終了する。
一方、ステップS106で否定判断すると(ステップS106:No)、通信制御部14Aは、通信履歴情報18Bを更新する(ステップS110)。ステップS110では、通信制御部14Aは、通信日時と、通信先ノードIDと、通信エラーを示す通信結果と、を対応付けて通信履歴情報18Bへ登録する。
次に、通信制御部14Aは、通信エラーを示す通信結果を検出部14Bへ出力する。検出部14Bは、通信エラーを示す通信結果を受付けることで、パケットロスを検出する(ステップS112)。
次に、判断部14Cが、バーストロスが発生したか否かを判断する(ステップS114)。判断部14Cは、通信履歴情報18Bが所定条件を満たすか否かを判別することで、ステップS114の判断を行う。また、判断部14Cは、通信履歴情報18Bが所定条件を満たす、および、通信データのFECを用いた誤り訂正が不可能、の少なくとも一方を満たした場合に、バーストロスが発生したと判断してもよい。
バーストロスの発生ではないと判断した場合(ステップS114:No)、本ルーチンを終了する。バーストロスの発生と判断した場合(ステップS114:Yes)、ステップS116へ進む。
ステップS116では、生成部14Dが制御指示信号を生成する(ステップS116)。このとき、生成部14Dは、接続管理情報18Cを参照し、通信制御信号の送信先の通信先ノードIDを特定する。そして、生成部14Dは、通信制御信号と、通信先ノードIDと、を通信制御部14Aへ通知する。
通信制御部14Aは、ステップS116で生成された制御指示信号を、生成部14Dから受付けた識別情報によって識別される1または複数の通信装置10の各々を通信先として、マルチホップ無線通信により送信するように、通信部16を制御する(ステップS118)。
次に、取得部14Eは、通信制御部14Aを介して生成部14Dから、ステップS116で生成された制御指示信号を取得する(ステップS120)。
次に、変更部14Fが、ステップS120で取得した制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように通信パラメータ18Aを変更する(ステップS122)。
そして、通信制御部14Aは、変更後の通信パラメータ18Aを記憶部18から読取る(ステップS124)。通信制御部14Aは、ステップS106で通信エラーと判断した通信データを、ステップS124で読取った通信パラメータ18Aに応じた通信量でマルチホップ無線通信するように、通信部16を制御する。このため、通信部16は、変更後に通信パラメータ18Aに応じた通信量で、前回通信エラーと判断した通信データを再度他の通信装置10へ送信する(ステップS126)。そして、本ルーチンを終了する。なお、ステップS126の処理後、上記ステップS106へ戻ってもよい。
一方、上記ステップS100で否定判断すると(ステップS100:No)、ステップS128へ進む。ステップS128では、通信制御部14Aが、通信部16を介して他の通信装置10から、制御指示信号を受信したか否かを判断する(ステップS128)。ステップS128で否定判断すると(ステップS128:No)、本ルーチンを終了する。
ステップS128で肯定判断すると(ステップS128:Yes)、ステップS130へ進む。ステップS130では、取得部14Eが、通信制御部14Aおよび通信部16を介して他の通信装置10から、制御指示信号を受信する(ステップS130)。
変更部14Fが、ステップS130で取得した制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように通信パラメータ18Aを変更する(ステップS132)。そして、本ルーチンを終了する。
以上説明したように、本実施の形態の通信装置10は、取得部14Eと、通信制御部14Aと、を備える。取得部14Eは、単位時間当たりの通信量に関する制御指示信号を取得する。変更部14Fは、制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信制御に関する通信パラメータを変更する。通信制御部14Aは、変更された通信パラメータに応じた通信量でマルチホップ無線通信する。
ここで、従来技術では、マルチホップネットワークで通信される通信データの輻輳を抑制することは困難であった。従来技術には、誤り訂正パケットを映像データより指定時間遅らせて送信することで、指定時間分のバーストロスを回復する技術が開示されている。しかしながら、従来の技術をマルチホップネットワークに適用すると、通信データの輻輳を抑制することは困難であった。具体的には、従来の技術では、通信経路上で無線中継が複数回実行されることと、マルチキャストにおいてMAC再送が実行されないことにより、ランダムなパケットロスがより多く発生し、通信データに乱れが発生していた。また、従来技術をマルチホップネットワークに適用すると、子ノードから受信したデータを親ノードに転送する期間に、子ノードからのデータの送信が継続されるため、輻輳を抑制することは困難であった。
一方、本実施の形態の通信装置10では、取得部14Eが制御指示信号を取得すると、変更部14Fが、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信パラメータを変更する。このため、通信制御部14Aは、制御指示信号を取得した場合、単位時間の通信量が少なくなるように変更された通信パラメータに応じた通信量で、他の通信装置10との間でマルチホップ無線通信することができる。
このため、本実施の形態の通信装置10では、マルチホップネットワークで通信される通信データに含まれるパケットの通信や、パケットロスを抑制することができる。
従って、本実施の形態の通信装置10は、マルチホップネットワークで通信される通信データの輻輳を抑制することができる。
また、本実施の形態の通信装置10は、パケットの遅延が抑制される。このため、本実施の形態の通信装置10から通信データを受信した受信側では、乱れや欠けの抑制された通信データを受信することができる。すなわち、本実施の形態の通信装置10は、上記効果に加えて、通信データの一例である映像データに、乱れや欠けが生じる事を抑制することができる。
また、本実施の形態の通信装置10は、パケットロスが抑制される。このため、本実施の形態の通信装置10から通信データを受信した受信側では、乱れの抑制された通信データを受信することができる。すなわち、本実施の形態の通信装置10は、上記効果に加えて、通信データの一例である映像データに、乱れが生じる事を抑制することができる。
なお、本実施の形態では、通信システム1を構成するマルチホップネットワークのネットワークトポロジが、ツリー型である場合を一例として示した(図1参照)。しかし、通信システム1のネットワークトポロジは、ツリー型に限定されない。例えば、通信システム1のネットワークトポロジは、スター型、またはメッシュ型、であってもよい。
また、本実施の形態では、通信システム1を構成する複数の通信装置10の各々が、通信制御部14A、検出部14B、判断部14C、生成部14D、取得部14E、および変更部14Fを含む構成である場合を一例として説明した。しかし、通信システム1を構成する複数の通信装置10の内の少なくとも1つが、通信制御部14A、検出部14B、判断部14C、生成部14D、取得部14E、および変更部14Fを含む構成であればよい。
なお、上述した実施の形態における、上記処理を実行するためのプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB(Universal Serial Bus)メモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、各種プログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
また、上述した実施の形態における、上記処理を実行するためのプログラムは、上記各機能部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしては、例えば、CPU(プロセッサ回路)がROMまたはHDDから上記プログラムを読み出して実行することにより、上述した各機能部がRAM(主記憶)上にロードされ、上述した各機能部がRAM(主記憶)上に生成されるようになっている。なお、上述した各機能部の一部または全部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field−Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアを用いて実現することも可能である。
なお、上記には、実施の形態を説明したが、上記実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施の形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 通信装置
14A 通信制御部
14B 検出部
14C 判断部
14D 生成部
14E 取得部
14F 変更部

Claims (7)

  1. 送信対象の通信データのパケットロスを検出する検出部と、
    パケットロスが検出されたときに、前記通信データのバーストロスの発生を判断する判断部と、
    前記バーストロスの発生を判断したときに、単位時間当たりの通信量に関する制御指示信号を生成する生成部と、
    前記生成部から、前記制御指示信号を取得する取得部と、
    前記制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信制御に関する通信パラメータを変更する変更部と、
    変更された前記通信パラメータに応じた通信量でマルチホップ無線通信する通信制御部と、
    を備え
    前記通信制御部は、
    前記生成部で生成された前記制御指示信号を、マルチホップ無線通信の通信経路における、前記パケットロスを検出した前記通信データの通信先に向かう方向に接続された1または複数の他の通信装置へ送信する、
    通信装置。
  2. 前記取得部は、
    他の通信装置から前記制御指示信号を取得する、
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記通信パラメータは、
    通信データのビットレート、および前記通信データのフレームレート、の少なくとも一方を含む、
    請求項1または請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記通信パラメータは、
    通信データのビットレートおよび通信データのフレームレートの少なくとも一方と、前方誤り訂正のパラメータと、を含む、
    請求項に記載の通信装置。
  5. 送信対象の通信データのパケットロスを検出する検出ステップと、
    パケットロスが検出されたときに、前記通信データのバーストロスの発生を判断する判断ステップと、
    前記バーストロスの発生を判断したときに、単位時間当たりの通信量に関する制御指示信号を生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにより生成された前記制御指示信号を取得する取得ステップと、
    前記制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信制御に関する通信パラメータを変更する変更ステップと、
    変更された前記通信パラメータに応じた通信量でマルチホップ無線通信する通信制御ステップと、
    を含み
    前記通信制御ステップは、
    前記生成ステップにより生成された前記制御指示信号を、マルチホップ無線通信の通信経路における、前記パケットロスを検出した前記通信データの通信先に向かう方向に接続された1または複数の他の通信装置へ送信する、
    通信方法。
  6. 送信対象の通信データのパケットロスを検出する検出ステップと、
    パケットロスが検出されたときに、前記通信データのバーストロスの発生を判断する判断ステップと、
    前記バーストロスの発生を判断したときに、単位時間当たりの通信量に関する制御指示信号を生成する生成ステップと、
    前記生成ステップにより生成された前記制御指示信号を取得する取得ステップと、
    前記制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信制御に関する通信パラメータを変更する変更ステップと、
    変更された前記通信パラメータに応じた通信量でマルチホップ無線通信する通信制御ステップと、
    をコンピュータに実行させるための通信プログラムであって、
    前記通信制御ステップは、
    前記生成ステップにより生成された前記制御指示信号を、マルチホップ無線通信の通信経路における、前記パケットロスを検出した前記通信データの通信先に向かう方向に接続された1または複数の他の通信装置へ送信する、
    通信プログラム。
  7. 複数の通信装置がマルチホップ無線通信する通信システムであって、
    複数の前記通信装置の少なくとも1つが、
    送信対象の通信データのパケットロスを検出する検出部と、
    パケットロスが検出されたときに、前記通信データのバーストロスの発生を判断する判断部と、
    前記バーストロスの発生を判断したときに、単位時間当たりの通信量に関する制御指示信号を生成する生成部と、
    前記生成部から、前記制御指示信号を取得する取得部と、
    前記制御指示信号に応じて、単位時間当たりの通信量が少なくなるように、通信制御に関する通信パラメータを変更する変更部と、
    変更された前記通信パラメータに応じた通信量でマルチホップ無線通信する通信制御部と、
    を備え
    前記通信制御部は、
    前記生成部で生成された前記制御指示信号を、マルチホップ無線通信の通信経路における、前記パケットロスを検出した前記通信データの通信先に向かう方向に接続された1または複数の他の通信装置へ送信する、
    通信システム。
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