図1〜図6には、実施形態1の収納装置を示している。本実施形態の収納装置は、たとえば建物の玄関に設置される収納装置であり、履物等の多様な物が収納可能である。本実施形態の収納装置は、他の用途にも用いることが可能である。
図中に示す前方向D1、後方向D2、左方向D3、右方向D4、上方向D5及び下方向D6は、収納装置が設置された状態を基準とした方向である。
本実施形態の収納装置は、内部空間S1を有する箱本体1と、箱本体1に取り付けられる扉部2と、内部空間S1を仕切る仕切り構造3とを備え、さらに送風ユニット4を備える。
箱本体1について、図1〜図6に基づいて説明する。
箱本体1は、背板11、左側の側板12、右側の側板13、天板14及び底板15を備える。
背板11は、平面視矩形状の部材であり、建物の壁面9に接触または近接して設置される。
左側の側板12と、右側の側板13は、共に平面視矩形状の部材である。左側の側板12の後端部は、背板11の左端部に連結される。右側の側板13の後端部は、背板11の右端部に連結される。
左右一対の側板12,13は、互いに平行である。本文中で用いる「平行」は、厳密な意味での平行に限定されず、略平行な場合も含む。
天板14は、平面視矩形状の部材であり、背板11と左右一対の側板12,13によって、上方に支持される。天板14の後端部は、背板11の上端部に連結される。天板14の左端部は、左側の側板12の上端部に連結される。天板14の右端部は、右側の側板13の上端部に連結される。
底板15は、平面視矩形状の部材であり、天板14と平行に位置する。底板15の後端部は、背板11の下端部に連結される。底板15の左端部は、左側の側板12の下端部に連結される。底板15の右端部は、右側の側板13の下端部に連結される。
箱本体1には、内部空間S1と開口10(図2参照)が形成される。内部空間S1は、背板11、左側の側板12、右側の側板13、天板14及び底板15で囲まれた空間である。開口10は、内部空間S1を前方向D1(以下、単に「前方」という。)に開放する。
扉部2について、図1、図2に基づいて説明する。
扉部2は、左側の扉21と、右側の扉22で構成される。左右一対の扉21,22は、共に二つ折りの折り戸である。
図1には、扉部2の閉状態を示している。図1に示すように、左右一対の扉21,22がフラットに並んだ状態が、扉部2の閉状態である。閉状態の扉部2によって、開口10が閉じられる。
図2には、扉部2の開状態を示している。図2に示すように、左右一対の扉21,22が二つ折りになった状態で、開口10が開かれる。一対の扉21,22のうち一方が二つ折りになった状態でも、開口10はその一部が開かれる。
扉部2の構造として、他の構造も採用可能である。たとえば、一つの折れ戸で扉部2が構成されてよい。また、一つまたは複数の開き戸で扉部2が構成されてもよいし、一つまたは複数の引戸で扉部2が構成されてもよい。
仕切り構造3について、説明する。
仕切り構造3は、内部空間S1に配置される複数の棚板31と、内部空間S1に配置される一つの縦仕切り板32とを含む。
本実施形態の収納装置では、一つの縦仕切り板32が、内部空間S1の左右方向の中央部分に配置され、縦仕切り板32によって仕切られる左右の空間が、それぞれ複数の棚板31によって上下に仕切られる。
なお、仕切り構造3は、少なくとも一つの棚板31を含んだ構造であればよく、他の構造も採用可能である。たとえば、内部空間S1に一つの棚板31が配置されるだけの構造でもよいし、内部空間S1に複数の棚板31が配置されるだけの構造でもよい。
また、内部空間S1に一つの縦仕切り板32が配置され、縦仕切り板32によって仕切られる左右の空間の一方だけが、少なくとも一つの棚板31で上下に仕切られる構造でもよい。
また、内部空間S1に複数の縦仕切り板32が配置され、これら複数の縦仕切り板32によって左右に仕切られた空間の全てまたは一部が、少なくとも一つの棚板31で上下に仕切られる構造でもよい。
本実施形態の収納装置において、内部空間S1は、仕切り構造3が位置する第一空間S11と、仕切り構造3が位置しない第二空間S12とを含む(図4参照)。第二空間S12は、第一空間S11に連通する空間であり、第一空間S11の前方に位置する。
図4に示すように、扉部2が閉状態にあるとき、扉部2と第一空間S11の間に、第二空間S12が位置する。つまり、閉状態にある扉部2と、仕切り構造3によって空気の流通が阻害される第一空間S11との間に、全体に亘って空気が流動することのできる第二空間S12が位置する。
閉状態にある扉部2と、仕切り構造3に含まれる各棚板31とは、前後方向に所定距離d1を隔てて位置する(図5参照)。所定距離d1は、5[cm]程度である。所定距離d1は、4[cm]以上で設定されることが好ましく、より詳しくは、4〜8[cm]の範囲内で設定されることが好ましい。
各棚板31の前端と扉部2の間には、前後方向に所定距離d1だけスペースが形成される。このスペースが、第二空間S12において空気が上下に流動することを可能とする通風スペースS121である。第二空間S12は、これら通風スペースS121を含む空間であるから、その全体に亘って空気が上下に流動可能である。
同様に、閉状態にある扉部2と、仕切り構造3に含まれる縦仕切り板32とは、前後方向に所定距離d2を隔てて位置する(図6参照)。所定距離d2は、所定距離d1と同じく5[cm]程度である。所定距離d2は、4[cm]以上で設定されることが好ましく、より詳しくは、4〜8[cm]の範囲内で設定されることが好ましい。
本実施形態の収納装置では、所定距離d1と所定距離d2が同一であるが、所定距離d1と所定距離d2が相違してもよい。
縦仕切り板32の前端と扉部2の間には、前後方向に所定距離d2だけスペースが形成される。このスペースが、第二空間S12において空気が左右に流動することを可能とする第二の通風スペースS122である。第二空間S12は通風スペースS121を含む空間であるから、その全体に亘って空気が左右に流動可能である。
次に、送風ユニット4について、図7〜図10に基づいて説明する。
送風ユニット4は、周囲の空気を吸い込み、その空気を外部にむけて排出することで、外部に気流を生じさせる機能を有する。さらに送風ユニット4は、外部に排出する空気に乗せて、帯電微粒子水を放出する機能を有する。
本実施形態の収納装置では、送風ユニット4が帯電微粒子水を放出する機能を備えるが、イオンを放出する機能を備えることや、オゾンを放出する機能を備えることや、帯電微粒子水、イオン及びオゾンのいずれか複数を放出する機能を備えることも可能である。
帯電微粒子水、イオン及びオゾンは、いずれも脱臭や除菌を行うことができる粒子であり、これらを気流に乗せて放出することで、内部空間S1の脱臭等が実現される。
送風ユニット4は、扁平な(つまり厚み方向の寸法が小さな)箱型のケース40によって外郭が構成されたユニット本体4Aと、ユニット本体4Aに装着された気流ガイド41とを備える(図7、図9等参照)。
まず、ケース40によって外郭が構成されたユニット本体4Aについて、説明する。
ケース40の前面40aには、吸気口42、排気口43及び放出口44がこの順に並んで位置する。前面40aは、ケース40の外面のうち、ケース40の厚み方向と直交する方向を向く平坦面である。本文中で用いる「平坦」は、厳密な意味での平坦に限定されず、略平坦な場合も含む。
前面40aは、長方形状の外形を有する。吸気口42、排気口43及び放出口44は、前面40aの長手方向に沿って、この順に並んで位置する。
送風ユニット4が箱本体1に固定された状態において、ケース40の厚み方向は、収納装置の上下方向(上方向D5及び下方向D6)に平行である。ケース40の前面40aは、前方を向いて位置する。前面40aは、左右方向(左方向D3及び右方向D4)に長い外形を有する。
ケース40の上下方向(厚み方向)の寸法は、たとえば5.5[cm]である。ケース40の上下方向の寸法は、4〜8[cm]の範囲内であることが好ましく、4〜6[cm]の範囲内であることがさらに好ましい。
ケース40の左右方向の寸法は、たとえば33[cm]であり、ケース40の前後方向の寸法は、たとえば22.5[cm]である。ケース40の左右方向の寸法と前後方向の寸法は、いずれも16〜40[cm]の範囲内であることが好ましい。また、ケース40の左右方向の寸法は、前後方向の寸法よりも大きいことが好ましい。
送風ユニット4は、ケース40内に、吸気口42と排気口43を連通させる空気流路45と、空気流路45内に配置される送風ファン46を備える(図8参照)。送風ファン46はシロッコファンである。送風ファン46が駆動されることで、吸気口42から排気口43に向かう気流が発生する。
送風ユニット4は、空気流路45のうち吸気口42と送風ファン46の間に、ブロック状のフィルター47を備える。フィルター47は、活性炭と触媒がブレンドして担持されたハニカム構造の脱臭フィルターに、除塵フィルターを一体化させたものである。
フィルター47の周囲には、スポンジ状のテープが巻き付けられていることが好ましい。これにより、フィルター47の交換時に作業者の手が汚れにくくなる。
このフィルター47の代わりに、除塵フィルターと脱臭フィルターを別体で備えることも可能である。
さらに送風ユニット4は、ケース40内に、帯電微粒子水を発生させる発生装置48を備える。
本実施形態の発生装置48は、帯電微粒子水を発生させる静電霧化装置である。発生装置48として、イオンを発生させるイオン発生装置や、オゾンを発生させるオゾン発生装置を備えることも可能である。また、発生装置48として、帯電微粒子水、イオン及びオゾンのいずれか複数を発生させる装置を備えることも可能である。
本実施形態の発生装置48を構成する静電霧化装置は、放電電極に水を保持させた状態で該放電電極に電圧を印加し、放電電極が保持する水を静電霧化することで、ヒドロキシラジカル、スーパーオキサイド等の活性種を含んだ帯電微粒子水を発生させる。ここで発生する帯電微粒子水は、ナノメートルサイズ(たとえば5〜20nm程度)の粒子径のものを含む。
発生装置48で発生した帯電微粒子水は、ケース40の放出口44を通じて前方に放出される。前方に放出された帯電微粒子水は、放出口44に隣接する排気口43から前方に放出される気流に乗って、外部空間に拡散される。
本実施形態の送風ユニット4は、ケース40の前面40aに、さらに操作部491と表示部492を備える。操作部491は、送風ファン46と発生装置48の少なくとも一方を操作する部分である。操作部491を操作することで、たとえば送風ファン46や発生装置48のオンオフを切り替えることや、送風ファン46が生じさせる気流の風量を切り替えることや、発生装置48で発生させる帯電微粒子水の量を切り替えることが可能である。
表示部492は、送風ファン46と発生装置48の少なくとも一方の駆動状態を表示する部分である。表示部492は、送風ファン46や発生装置48の駆動のオンオフや、送風ファン46が生じさせる気流の風量や、発生装置48が発生させる帯電微粒子水の量を、点灯、点滅等の手段で表示する。
次に、気流ガイド41について説明する。
気流ガイド41は、前面40aの前方を覆うようにケース40に装着され(図7、図8参照)、排気口43から吹き出される空気の流れの方向をガイドする機能を有する。
気流ガイド41は、ガイド部411と仕切部412を、一体に備える。
ガイド部411は、排気口43を通じて前方に排出された気流の向きを、前面40aに平行な方向(下方向D6)に変更するように、側面視円弧状に形成されている。
仕切部412は、第一仕切板4121と第二仕切板4122とで構成される。第一仕切板4121は、吸気口42の前方に位置する空間と、表示部492の前方に位置する空間とを、左右に仕切るように構成されている。第二仕切板4122は、表示部492の前方に位置する空間と、排気口43と放出口44の前方に位置する空間とを、左右に仕切るように構成されている。
言い換えれば、第一仕切板4121と第二仕切板4122で構成される仕切部412は、吸気口42の前方に位置する空間と、排気口43と放出口44の前方に位置する空間とを、左右に仕切るように構成されている。
気流ガイド41は、ケース40の前面40aの前方を覆う位置(図7参照)と、ケース40の前面40aの前方を開放する位置(図9参照)との間で、移動自在である。通常の使用時には、気流ガイド41の図7の位置にセットし、気流ガイド41で気流をガイドさせる。フィルター47を交換するときには、交換作業が容易となるように、気流ガイド41を前方にスライド移動させたうえで、下方に向けて回転させ、気流ガイド41を図9の位置にまで退避させることで、前面40aの前方を開放させる。
気流ガイド41がこのように移動するので、気流ガイド41の前方に障害物(扉21,22のレール等)が存在する場合でも、この障害物が気流ガイド41の移動の邪魔になることが抑えられる。
上記のように気流ガイド41を移動可能に設けるため構造として、本実施形態では、図10に示すように、気流ガイド41が備える左右の側板部413に、それぞれ左右方向の内側に突出する突起部414と軸部415を備える。突起部414は角筒状であり、軸部415は丸筒状である。
ケース40の左右の側面には、それぞれ突起部414が挿入される第一スライド溝401と、軸部415が挿入される第二スライド溝402を備える。
第一スライド溝401は、円弧状に形成された曲がり溝4011と、曲がり溝4011の一端から後方に延びる横溝4012と、曲がり溝4011の他端から下方に延びる縦溝4013とを含む。縦溝4013は下方に開口しており、縦溝4013の下端部には、抜け止め用の突起4014が設けられている。
第二スライド溝402は、前後方向に一直線状に延びる横溝4021と、横溝4021の前端から下方に延びる縦溝4022とを含んだ、L字状の溝である。縦溝4022は下方に開口しており、縦溝4022の下端部には、抜け止め用の突起4023が設けられている。
第二スライド溝402のL字状の角部分には、突起状の軸受部4024が設けられている。軸受部4024は、気流ガイド41の軸部415を回転自在に支持するための部分である。
気流ガイド41をケース40に装着する手順は、以下のとおりである。
まず、気流ガイド41を図10に示す姿勢で保持し、突起部414を第一スライド溝401の縦溝4013に突起4014を超えて挿入し、軸部415を第二スライド溝402の縦溝4022に突起4023を超えて挿入する。
次いで、気流ガイド41を上方にスライド移動させ、軸部415と軸受部4024を嵌め合せることで、気流ガイド41をケース40に回転自在に支持させる。この状態で、気流ガイド41の下端部を前斜め上方に持ち上げるように気流ガイド41を回転させ、その後、気流ガイド41を後方にスライド移動させることで、気流ガイド41を、ケース40の前面40aを覆う位置にセットすることができる。
このとき、気流ガイド41の突起部414が、第一スライド溝401の横溝4012に嵌り込むことで、気流ガイド41は図7に示す姿勢でケース40に保持される。
図7に示す位置の気流ガイド41を、図9に示す位置に移動させるには、上記したように、気流ガイド41を前方に引き出したうえで、軸部415を中心として下方に回転させればよい。図9に示す位置の気流ガイド41を、さらに下方に引き出せば、気流ガイド41を取り外すことも可能である。
本実施形態の収納装置において、ユニット本体4Aは、箱本体1が備える天板14の下面に、ビス等の固定具を用いて固定される(図1〜図5参照)。これにより、送風ユニット4が箱本体1に固定される。ユニット本体4Aの固定に用いられたビス等の固定具は、ユニット本体4Aの底部を構成する底カバー405(図10参照)によって、隠される。
天板14は、箱本体1の他の部材(背板11、側板12,13等)に対して強固に固定されているので、天板14に別途の補強を行わずとも、天板14に対してユニット本体4Aを固定することができる。
送風ユニット4が箱本体1に固定された状態において、ユニット本体4Aは、その全体または大部分が、第一空間S11の上端部に位置する。ユニット本体4Aに装着される気流ガイド41の主要部(ガイド部411及び仕切り部412)は、その全体または大部分が、第二空間S12の上端部に位置する。
なお、送風ユニット4が固定される箇所は、箱本体1の天板14に限定されず、箱本体1に設置された複数の棚板31のうち少なくとも一つに固定されることも有り得る。この場合、送風ユニット4は、棚板31の下面または上面に固定される。送風ユニット4が棚板31に装着される場合、気流ガイド41が、排気口43から前方に排出された気流の向きを上方向D5に変更するように装着されることも有り得る。
送風ユニット4は扁平な形状であるから、送風ユニット4が天板14と棚板13のいずれに固定された場合も、送風ユニット4の存在によって使用者に圧迫感を与えることが抑えられ、空間S1内の収納量も確保される。
また、送風ユニット4に気流ガイド41を備えないことも有り得る。この場合でも、排気口43から前方に吐出された気流の向きは、閉状態にある扉部2の裏面に当たることで、ケース40の前面40aに平行な方向(下方向D6)に変更される。
本実施形態の送風ユニット4は、扉部2が閉状態にあるときに、第二空間S12の空気を上方向D5に向けて吸い込み、フィルター47を通じて除塵及び脱臭したうえで、下方向D6に向けて排出する。送風ユニット4が稼働することで、第二空間S12全体に、上下方向に沿った気流の流れが生じる。
さらに送風ユニット4は、下方向D6に向けて排出する気流に乗せて、帯電微粒子水を第二空間S12に放出する。第二空間S12に放出された帯電微粒子水は、第二空間S12を長時間に亘って浮遊する。第二空間S12で浮遊する帯電微粒子水は、第二空間S12の全域に行き渡ったうえで、第一空間S11において仕切り構造3で仕切られた各空間に、順次供給される。
つまり、本実施形態の収納装置においては、複数の棚板31と縦仕切り板32で仕切られた各空間に、帯電微粒子水を万遍なく行き渡らせることができ、各空間に収納された収納物を、効率的にかつ万遍なく脱臭することができる。
特に、本実施形態の収納装置では、活性炭と触媒を共に担持するフィルター47を通じて空気の脱臭が行われ、ここで脱臭された気流に乗せて、第二空間S12に帯電微粒子水が放出される。そのため、空気中を浮遊する臭気成分が除去されることに加えて、物質表面に付着する臭気成分も除去され、空間S1内の臭気成分が多様な形態で除去される。
また、本実施形態の収納装置では、帯電微粒子水による脱臭効果、殺菌効果に加えて、帯電微粒子水によって花粉抗原(アレル物質)、黴、菌、ウイルスのいずれかを不活性化する効果が得られる。
以上、添付図面に基づいて詳述したように、本実施形態の収納装置は、下記の構成を備える。
本実施形態の収納装置は、内部空間S1とこれを前方に開放する開口10とを有する箱本体1と、開口10を開閉するように箱本体1に取り付けられる扉部2と、内部空間S1に配置される棚板31と、内部空間Sに配置される送風ユニット4とを備える。棚板31は少なくとも一つであればよい。
扉部2は、開口10を開く開状態と、開口10を閉じる閉状態との間で切替自在である。
棚板31は、閉状態にある扉部2との間に通風スペースS121を形成するように、扉部2から所定距離d1だけ隔てて位置する。
内部空間S1は、棚板31によって上下に仕切られる第一空間S11と、第一空間S11の前方に連通して位置し、通風スペースS121を通じて上下に通気可能な第二空間S12とを含む。
送風ユニット4は、箱本体1が有する天板14に固定され、かつ、帯電微粒子水を発生させて第二空間S12に放出するように構成されている。送風ユニット4は、天板14と棚板31のうちいずれかに固定すればよい。送風ユニット4は、帯電微粒子水、イオンまたはオゾンを発生させて放出するものであればよい。
本実施形態の収納装置は、上記構成を備えるので、送風ユニット4で発生させた帯電微粒子水が、上下に通気可能な第二空間S12にまず放出され、気流に乗って第二空間S12全体に行き渡ったうえで、第二空間S12と連通する第一空間S11に順次供給される。これにより、棚板31で仕切られた第一空間S11の各空間に、帯電微粒子水が万遍なく供給され、帯電微粒子水による脱臭効果、殺菌効果等が得られる。送風ユニット4からイオンまたはオゾンを発生させて放出する場合も、同様の効果が得られる。
また、本実施形態の収納装置は、付加的な構成として、下記の構成を備える。
本実施形態の収納装置において、送風ユニット4は、送風ユニット4の外郭をなす箱型のケース40を備える。ケース40の前面40aには、空気を吸引する吸気口42と、吸気口42を通じて吸引した空気を排出する排気口43と、帯電微粒子水を放出する放出口44とが、それぞれ設けられる。放出口44から、イオンまたはオゾンを放出することも可能である。
したがって、本実施形態の収納装置によれば、排気口43から排出した空気で形成された気流に、放出口44から放出した帯電微粒子水を載せることができ、この気流に放出口44が直接的に晒されることは抑えられる。そのため、放出口44への汚れの付着が抑えられ、放出口44が前面40aに位置するためにメンテナンスも容易である。放出口44からイオンまたはオゾンを放出する場合も、同様の効果が得られる。
また、本実施形態の収納装置は、付加的な構成として、下記の構成を備える。
本実施形態の収納装置において、ケース40の前面40aには、吸気口42、排気口43および放出口44が、この順に並んで位置する。
したがって、本実施形態の収納装置によれば、放出口44から放出された帯電微粒子水が、放出されてすぐに吸気口42に吸い込まれてしまうことが、抑えられる。そのため、電微粒子水を第二空間S12に効率的に供給することができる。放出口44からイオンまたはオゾンを放出する場合も、同様の効果が得られる。
また、本実施形態の収納装置は、付加的な構成として、下記の構成を備える。
本実施形態の収納装置において、送風ユニット4は、ケース40に装着される気流ガイド41を、さらに備える。気流ガイド41は、排気口43から排出される空気の流れの方向を、下方向D6に変更するように構成されている。気流ガイド41は、排気口43から排出される空気の流れの方向を、上方向D5に変更するように構成されてもよい。
したがって、本実施形態の収納装置によれば、送風ユニット4から放出される空気によって、第二空間S12に、上下方向に沿った気流を円滑に発生させることができ、この気流に乗せて、帯電微粒子水を効率的に供給することができる。放出口44からイオンまたはオゾンを放出する場合も、同様の効果が得られる。
また、本実施形態の収納装置は、付加的な構成として、下記の構成を備える。
本実施形態の収納装置は、内部空間S1に配置される縦仕切り板32を、さらに備える。縦仕切り板32は、内部空間S1に少なくとも一つ配置されればよい。
縦仕切り板32は、閉状態にある扉部2との間に第二の通風スペースS122を形成するように、扉部2から所定距離d2だけ隔てて位置する。
第一空間S11は、棚板31によって上下に仕切られ、かつ、縦仕切り板32によって左右に仕切られる。第二空間S12は、通風スペースS121を通じて上下に通気可能であり、かつ、第二の通風スペースS122を通じて左右に通気可能である。
したがって、本実施形態の収納装置では、送風ユニット4から放出された帯電微粒子水が、上下と左右に通気可能な第二空間S12にまず放出され、気流に乗って第二空間S12全体に行き渡ったうえで、第二空間S12と連通する第一空間S11に順次供給される。これにより、上下左右に仕切られた第一空間S11の各空間に、帯電微粒子水が万遍なく供給され、帯電微粒子水による脱臭効果、殺菌効果等が得られる。送風ユニット4からイオンまたはオゾンを発生させて放出する場合も、同様の効果が得られる。
以上、実施形態について説明したが、収納装置は前記した実施形態に限定されず、適宜の設計変更を行うことが可能である。