以下、自動販売機等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態において、2以上のユーザが所定時間内に認証された場合、2以上の商品を排出可能とする自動販売機を含む自動販売機管理システムについて説明する。なお、2以上の商品は、ユーザの人数分であることは好適であるが、人数より多い商品、または人数より少ない商品でも良い。また、所定時間内とは、例えば、同じタイミングである。
また、本実施の形態において、ユーザからの指示に応じた商品を排出する自動販売機を含む自動販売機管理システムについて説明する。
また、本実施の形態において、2以上のユーザが所定時間内に認証された場合、通常の商品の販売とは異なる条件で、2以上の商品を排出可能とする自動販売機を含む自動販売機管理システムについて説明する。
また、本実施の形態において、2以上のユーザが所定時間内に認証された場合、制約の範囲内で、2以上の商品を排出可能とする自動販売機を含む自動販売機管理システムについて説明する。なお、制約は、例えば、一ユーザの所定の期間内における利用回数に関する制限である。また、制約は、例えば、2以上のユーザの集合の所定の期間内における利用回数に関する制限である。
また、本実施の形態において、2以上のユーザの情報である集合情報を出力する自動販売機を含む自動販売機管理システムについて説明する。
さらに、本実施の形態において、2以上のユーザを認証したり、制約の検査を行ったりする自動販売機を含む自動販売機管理システムについて説明する。
図1は、本実施の形態における自動販売機管理システムAの概念図である。自動販売機管理システムAは、1または2以上の自動販売機1、サーバ装置2、および1または2以上のユーザ端末3を備える。
サーバ装置2は、自動販売機1に対してサービスを提供する装置である。サーバ装置2は、例えば、クラウドサーバ、ASPサーバ等であり、その種類は問わない。
ユーザ端末3は、ユーザが使用する端末である。ユーザ端末3は、例えば、カード、携帯端末である。カードは、例えば、ICカード、磁気カード、近距離無線通信機能を有するカードである。ICカードは、接触型のICカード、非接触型のICカードのどちらでも良い。ICカードは、例えば、FeliCA(登録商標)である。携帯端末は、例えば、いわゆるスマートフォン、タブレット端末、ノートPC、携帯電話である。
1または2以上の自動販売機1とサーバ装置2とは、インターネット、携帯電話網等のネットワークにより、通信可能である。1以上の各自動販売機1と1以上の各ユーザ端末3とは、NFC、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信等により、通信可能でも良い。
なお、自動販売機管理システムAは、ユーザ端末3を具備しなくても良い。かかる場合、自動販売機1は、例えば、ユーザから入力手段を通して、ユーザ識別子を受け付ける。
図2は、本実施の形態における自動販売機管理システムAのブロック図である。
自動販売機1は、格納部11、受付部12、処理部13、送信部14、受信部15、および出力部16を備える。受付部12は、指示受付部121を備える。処理部13は、集合情報取得部131、認証結果取得部132、検査結果取得部133、および排出部134を備える。送信部14は、集合情報送信部141を備える。
サーバ装置2は、サーバ格納部21、サーバ受信部22、サーバ処理部23、サーバ送信部24、およびサーバ出力部25を備える。サーバ格納部21は、ユーザ情報格納部211、制約情報格納部212、および利用履歴情報格納部213を備える。サーバ処理部23は、サーバ認証部231、サーバ検査部232、およびサーバ取得部233を備える。サーバ送信部24は、サーバ認証送信部241、およびサーバ検査送信部242を備える。
自動販売機1を構成する格納部11には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、商品に対応する価格の情報、後述するユーザ情報、後述する制約情報、後述する利用履歴情報、自動販売機1を識別する自販機識別子である。
受付部12は、各種の指示や情報を受け付ける。受付部12は、現金を受け付けても良い。各種の指示や情報は、例えば、商品に対する指示、ユーザ識別子、ユーザを撮影した画像、ユーザの生体情報(例えば、指紋、虹彩の画像、指静脈の画像)である。なお、ユーザを撮影した画像やユーザの生体情報もユーザを識別する情報であることから、ユーザ識別子である、と考えても良い。また、受付部12が受け付けるユーザ識別子の数は、予め決まっていても良いし、予め決まっていなくても良い。予め決まっていない場合も、受付部12が受け付けるユーザ識別子の数は、2以上である。
ユーザ識別子は、ユーザを識別する情報であれば良い。ユーザ識別子は、例えば、ユーザID、メールアドレスである。ユーザIDは、例えば、社員ID、マイナンバー、SNSのID情報である。SNSのID情報は、例えば、LINE(登録商標)のIDである。ユーザ識別子は、ユーザが保持するユーザ端末3の識別子でも良い。つまり、ユーザ識別子は、例えば、ユーザ端末3に記録されているID、ユーザ端末3のID(MACアドレス、IPアドレス、電話番号等)である。社員IDは、例えば、社員番号、社員証番号である。
受付部12は、例えば、所定期間内に2以上のユーザ識別子を受け付ける。所定期間内とは、同じタイミングでも良い。受付部12は、例えば、所定期間内に連続して2以上のユーザ識別子を受け付ける。所定期間内は、例えば、5秒以内、10秒以内等である。
受付部12は、例えば、ユーザ端末3から2以上のユーザ識別子を受け付ける。かかる場合、受付部12は、例えば、ICカードリーダ、または無線通信手段を用いて実現される。なお、無線通信手段は、近距離無線通信手段であることは好適である。
受付部12は、例えば、ユーザ識別子が埋め込まれた2以上の各コード(例えば、QRコード(登録商標)、バーコード)からユーザ識別子を読み出す。かかる場合、受付部12は、コードリーダにより実現される。
受付部12は、所定時間以上、連続して、2以上のユーザ識別子を受け付けても良い。なお、所定時間は、例えば、3秒、5秒等であるが、問わない。
受付部12は、例えば、2以上の各ユーザの入力であるユーザ識別子を受け付ける。かかる場合、受付部12は、例えば、タッチパネル、テンキー、キーボード、マウス等の入力手段を用いて実現される。
受付部12は、例えば、2以上のユーザを撮影した画像を受け付ける。受付部12は、例えば、2以上のユーザが写った一の画像を受け付ける。また、受付部12は、例えば、2以上の各ユーザが写った2以上の画像を受け付ける。かかる場合、受付部12は、例えば、カメラを用いて実現される。
受付部12は、例えば、2以上のユーザ生体情報を受け付ける。受付部12は、例えば、指紋の画像、虹彩の画像、または指静脈の画像を受け付ける。かかる場合、受付部12は、例えば、カメラを用いて実現される。
指示受付部121は、2以上の商品に対する指示を受け付ける。かかる指示は、例えば、商品に対応するボタンに対する指示である。ボタンは、実体的なボタンでも、液晶ディスプレイに表示された電子的なボタン等でも良い。かかる指示は、排出する商品を特定できる指示であれば何でも良い。
処理部13は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、集合情報取得部131、認証結果取得部132、検査結果取得部133、排出部134が行う処理である。
集合情報取得部131は、集合情報を取得する。集合情報は、2以上の各ユーザのユーザ識別子である識別子集合を含む情報である。集合情報は、2以上の各ユーザのユーザ識別子だけでも良い。集合情報は、2以上の各ユーザが選択した商品の商品識別子を含んでも良い。集合情報取得部131は、受付部12が受け付けた2以上の各ユーザのユーザ識別子である識別子集合を含む集合情報を取得する。なお、ここで、各ユーザの生体情報もユーザ識別子である、と考えても良い。
集合情報取得部131は、2以上の各ユーザの生体情報からユーザ識別子を取得し、当該2以上のユーザ識別子である識別子集合を含む集合情報を取得しても良い。かかる場合、集合情報取得部131は、例えば、2以上のユーザを撮影した画像から、ユーザの顔認識を行い、ユーザ識別子を取得する。また、かかる場合、集合情報取得部131は、例えば、ユーザの指紋の画像、虹彩の画像、または指静脈の画像からユーザ識別子を取得する。なお、かかる生体情報からユーザ識別子を取得する技術は公知の認証技術であるので、詳細な説明は省略する。
認証結果取得部132は、2以上のユーザに対する認証結果を取得する。認証結果取得部132が、自ら認証処理を行っても良いし、サーバ装置2から認証結果を受信しても良い。
なお、ここでの認証とは、2以上の各ユーザを特定することまでを要しなくても良い。ここでの認証とは、例えば、2以上のユーザの存在の確認でも良い。ここでの認証とは、例えば、適切なユーザ端末3(例えば、カード)が使用されていることの確認でも良い。
認証結果取得部132は、2以上の各ユーザを同時に認識した情報に基づく認識結果、または連続して所定時間内に認識した情報に基づく認識結果を取得することは好適である。 認証結果取得部132は、例えば、所定時間内に受け付けられた2以上の各ユーザの認証結果を取得することは好適である。つまり、認証結果取得部132は、所定時間内に受け付けられなかったユーザ識別子に対して、認証許可の認証結果を得ないことは好適である。なお、所定時間は、例えば、3秒、5秒等であるが、問わない。
認証結果取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた2以上のユーザ識別子をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2から2以上のユーザ識別子に対する認証結果を受信する。なお、受付部12が受け付けた2以上のユーザ識別子は、集合情報取得部131が取得した集合情報が有する2以上のユーザ識別子でも良い。
認証結果取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた2以上の各ユーザの生体情報をサーバ装置2に送信し、当該サーバ装置2から2以上の生体情報に対する認証結果を受信する。
認証結果取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた2以上のユーザ識別子に対する認証処理を行い、認証結果を取得する。
かかる場合、認証結果取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた2以上の各ユーザ識別子が所定の条件に合致する情報であるか否かを判断し、その判断結果である認証結果を取得する。なお、所定の条件は、例えば、受付部12が受け付けたユーザ識別子が所定の文字列を含むこと、ユーザ識別子の桁数が所定の桁数であること等である。ただし、所定の条件は、問わない。このような認証処理を行うことにより、ユーザが個人的に保持しているカード(ユーザ端末3の一例)を不正に使用することを防止できる。
また、かかる場合、認証結果取得部132は、例えば、後述するユーザ情報格納部211に2以上の各ユーザ識別子が存在するか否かを判断し、判断結果である認証結果を取得する。認証結果は、例えば、2以上の各ユーザ識別子のすべてがユーザ情報格納部211に格納されている場合に、認証許可となる。認証結果は、例えば、2以上の各ユーザ識別子のいずれか1以上がユーザ情報格納部211に格納されている場合に、認証許可となる。認証結果は、例えば、2以上のユーザ識別子の組がユーザ情報格納部211に格納されている場合に、認証許可となる。なお、ユーザ情報格納部211は、サーバ装置2等の外部の装置に存在していても良いし、格納部11に存在していても良い。
認証結果取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた2以上の生体情報に対する認証処理を行い、認証結果を取得する。認証結果取得部132は、例えば、受付部12が受け付けた2以上の生体情報から、予め決められた数のユーザが存在するか否かを検知し、当該検知結果である認証結果を取得する。認証結果取得部132は、例えば、図示しない記録媒体に格納された2以上の各ユーザの生体情報と、受付部12が受け付けた2以上の各生体情報とを照合し、受付部12が受け付けた2以上のすべての生体情報が図示しない記録媒体に存在する場合に、認証許可を示す認証結果を取得する。認証結果取得部132は、例えば、図示しない記録媒体に格納された2以上の各ユーザの生体情報と、受付部12が受け付けた2以上の各生体情報とを照合し、受付部12が受け付けた1以上の生体情報が図示しない記録媒体に存在する場合に、認証許可を示す認証結果を取得する。認証結果取得部132は、例えば、図示しない記録媒体に格納された2以上のユーザの生体情報の1以上の組と、受付部12が受け付けた2以上の生体情報の組とを照合し、受付部12が受け付けた2以上の生体情報の組が図示しない記録媒体に存在する場合に、認証許可を示す認証結果を取得する。なお、図示しない記録媒体は、格納部11でも良いし、サーバ装置2等の外部の装置に存在していても良い。
なお、2以上の各ユーザが認証された場合に、認証結果取得部132は、モードを第一条件(例えば、無料)で商品を排出する第一モード(例えば、無料モード)にすることは好適である。なお、モードは、例えば、格納部11に格納されている。
検査結果取得部133は、2以上のユーザ識別子を用いた検査結果を取得する。検査結果取得部133は、自ら検査結果の取得処理を行っても良いし、サーバ装置2から検査結果を受信しても良い。
自ら検査結果の取得処理を行う場合、検査結果取得部133は、後述するサーバ検査部232と同じ処理を行い、検査結果を取得する。なお、かかる場合、検査結果取得部133は、通常、格納部11に格納されている1以上の制約情報を用いて、検査結果の取得処理を行う。
なお、検査結果取得部133が「OK」の検査結果を取得した場合に、モードを第一モード(例えば、無料モード)にすることは好適である。
排出部134は、2以上の各ユーザが認証された後に、排出処理を行う。2以上の各ユーザが認証された後とは、通常、認証結果が認証許可であった場合である。認証許可は、上述した通り、各ユーザの正当性までの認証が行われたことまでは要さなくても良く、予め決められた数のユーザの存在の確認が行われたこと、予め決められた数のユーザ端末3の存在の確認が行われたこと等でも良い。また、2以上の各ユーザが認証された後とは、例えば、サーバから認証結果を受信した後である。ここでの排出処理とは、1または2以上の商品を排出する処理である。排出処理は、2以上のユーザが1以上の商品を得て、交流するための処理である、と言える。
排出部134は、指示受付部121が受け付けた指示に対応する1または2以上の各商品を排出することは好適である。ただし、指示受付部121が指示を受け付けること無しに、2以上の各ユーザが認証された後に、排出部134は、予め決められた1または2以上の商品を排出しても良い。なお、指示受付部121が受け付けた指示は、通常、1または2以上の各ユーザの指示である。
排出部134は、例えば、認証結果取得部132が認証結果を取得した場合に、第一条件に基づいて、1または2以上の商品を排出し、かつ認証結果取得部132が認証結果を取得しない場合であり、第一条件とは異なる第二条件を満たした場合に、一の商品を排出する。なお、ここでの認証結果取得部132が認証結果を取得した場合とは、通常、また、認証許可の認証結果を取得した場合である。第一条件は、例えば、無料である。また、第一条件は、例えば、通常の販売価格のN割引き(Nは0より大きく、10より小さい数値)の値引き価格での販売です。また、第二条件は、通常の販売価格に対応する決済が行われることである。通常の販売価格に対応する決済は、例えば、通常の販売価格の現金が投入されること、通常の販売価格の電子マネーによる決済、通常の販売価格の携帯端末による決済等である。
排出部134は、制約情報が特定する制約を満たす場合に、1または2以上の商品を排出することは好適である。制約は、排出処理の利用に関する制約である。制約情報は、例えば、一のユーザにおける所定期間内の排出処理の利用回数に関する情報である。制約情報は、例えば、2以上のユーザの集合(適宜、グループと言う)における所定期間内の排出処理の利用回数に関する情報である。なお、所定期間内は、例えば、1日、1ヶ月、1年等であり、問わない。
排出部134は、例えば、検査結果取得部133が検査結果を取得した場合に、第一条件に基づいて、1または2以上の商品を排出し、かつ検査結果取得部133が検査結果を取得しない場合であり、第一条件とは異なる第二条件を満たした場合に、一の商品を排出する。なお、ここでの検査結果取得部133が検査結果を取得した場合とは、通常、また、「OK」である旨(制約を満たす旨)の検査結果を取得した場合である。
排出部134は、例えば、認証結果取得部132が「認証許可」の認証結果を取得した場合であり、検査結果取得部133が「OK」の検査結果を取得した場合に、第一条件に基づいて、1または2以上の商品を排出する。
排出部134は、例えば、格納部11のモードを参照し、当該モードが第一モードである場合のみ、第一条件に基づいて、1以上の商品を排出しても良い。
排出部134は、指示受付部121が一の指示を受け付けた後、所定時間内に、指示受付部121が次の指示を受け付けた場合のみ、第一条件に基づいて、1以上の商品を排出しても良い。つまり、排出部134は、指示受付部121が一の指示を受け付けた後、所定時間内に、指示受付部121が次の指示を受け付けなかった場合、例えば、格納部11のモードを第一モードから第二モードに変更する。なお、第二モードは、第二条件により商品を排出できるモードである。
また、排出部134は、例えば、2以上の各ユーザが認証された後、所定時間内に、指示受付部121が指示を受け付けた場合のみ、第一条件に基づいて、1以上の商品を排出しても良い。所定時間は、例えば、10秒、5秒等であるが、問わない。また、2以上の各ユーザが認証された後、所定時間内に、指示受付部121が指示を受け付けなかった場合、排出部134は、例えば、格納部11のモードを第一モードから第二モードに変更する。
制約情報は、サーバ装置2に存在していても良いし、格納部11に格納されていても良い。制約情報がサーバ装置2に存在している場合、受信部15がサーバ装置2から検査結果を受信する。また、制約情報が格納部11に格納されている場合、検査結果取得部133が、後述するサーバ検査部232と同じ処理を行い、検査結果を取得する。
そして、検査結果が、利用の許可を示す情報である場合(「OK」である場合)が、制約情報が特定する制約を満たす場合である。
送信部14は、各種の情報を送信する。各種の情報は、例えば、集合情報である。各種の情報は、例えば、排出部134が排出した商品の商品識別子である。商品識別子は、カラムを識別するカラム識別子でも良い。送信部14は、自販機識別子と対にして、排出部134が排出した商品の商品識別子を送信することは好適である。
集合情報送信部141は、集合情報を送信する。集合情報送信部141は、自販機識別子と対にして、集合情報を送信することは好適である。集合情報送信部141は、通常、サーバ装置2に集合情報を送信する。集合情報送信部141は、例えば、サーバ装置2に後述する管理情報を蓄積するために集合情報を送信するが、ユーザの認証のために集合情報を送信しても良い。かかる場合、集合情報は、例えば、2以上のユーザ識別子である。
受信部15は、各種の情報を受信する。各種の情報は、例えば、認証結果、検査結果である。各種の情報は、例えば、認証結果と検査結果とを含む情報である。
出力部16は、各種の情報を出力する。各種の情報は、例えば、認証結果、検査結果である。
ここで、出力とは、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
サーバ装置2を構成するサーバ格納部21には、各種の情報が格納される。各種の情報は、例えば、ユーザ情報、制約情報、利用履歴情報である。
ユーザ情報格納部211には、1または2以上のユーザ情報が格納される。ユーザ情報は、ユーザ識別子を有する。ユーザ情報は、1以上のユーザ属性値を有しても良い。ユーザ属性値は、例えば、氏名、所属会社、所属部署、役職、生年月日や、就業開始年月日、誕生日月、永年勤続年数である。
ユーザ情報格納部211には、例えば、1または2以上のユーザ集合情報が格納される。ユーザ集合情報は、2以上のユーザの組の情報である。ユーザ集合情報は、例えば、2以上のユーザ識別子を有する。
制約情報格納部212には、1または2以上の制約情報が格納される。制約情報は、排出処理に関する制約を特定する情報である。なお、使用される制約情報は、ユーザの設定(例えば、モードの設定)、他の条件(例えば、曜日、気温、天気)等により、動的に変化しても良い。制約情報は、ユーザ属性値に応じて異なっても良い。例えば、ユーザの所属会社、所属部署、役職、生年月日や、就業開始年月日、誕生日月、永年勤続年数等により、制約情報が異なっていても良い。
利用履歴情報格納部213には、利用履歴情報が格納される。利用履歴情報は、排出処理の利用履歴に関する情報である。利用履歴情報は、例えば、ユーザ識別子に対応付いている。利用履歴情報は、例えば、2以上のユーザ識別子の組(例えば、グループを識別するグループ識別子)に対応付いている。利用履歴情報は、例えば、排出処理を利用した回数を特定する情報である。利用履歴情報は、例えば、排出処理を利用した日時を示す情報である。利用履歴情報は、例えば、排出処理を利用できる残りの回数を示す情報である。
サーバ受信部22は、自動販売機1から、各種の情報を受信する。各種の情報は、例えば、2以上のユーザ識別子、識別子集合を含む集合情報、ユーザが得た商品の商品識別子である。集合情報は、2以上のユーザ識別子だけでも良い。なお、サーバ受信部22が2以上のユーザ識別子を受信する場合、同時に2以上のユーザ識別子を受信する必要はなく、順次、2以上の各ユーザ識別子を受信しても良い。ただし、サーバ受信部22は、所定期間内に2以上の各ユーザ識別子を受信することは好適である。
サーバ処理部23は、各種の処理を行う。各種の処理は、例えば、サーバ認証部231、サーバ検査部232、サーバ取得部233が行う処理である。
サーバ処理部23は、排出処理が行われた場合に、利用履歴情報を蓄積する。サーバ処理部23は、通常、受信された集合情報を用いて、利用履歴情報を構成し、蓄積する。
サーバ処理部23は、受信された集合情報に基づく管理情報を取得する。なお、管理情報は、例えば、集合情報が有する2以上のユーザ識別子である。管理情報は、例えば、集合情報が有する2以上のユーザ識別子で識別される2以上のユーザのグループのグループ識別子である。
サーバ認証部231は、サーバ受信部22が受信した集合情報を用いて、認証結果を取得する。認証結果は、認証許可(例えば、「1」)または認証不許可(例えば、「0」)である。
サーバ認証部231は、例えば、サーバ受信部22が受信したユーザ識別子が予め決められた数の識別子であるか否かを判断する。
サーバ認証部231は、例えば、サーバ受信部22が受信した2以上の各ユーザ識別子が所定の条件を満たすか否かを判断する。なお、所定の条件は、例えば、ユーザ識別子が所定の文字列を含むこと、ユーザ識別子の桁数が所定の桁数であること等である。ただし、所定の条件は、問わない。
サーバ認証部231は、例えば、サーバ受信部22が受信した2以上の各ユーザ識別子がサーバ格納部21に格納されているか否かを判断し、認証結果を取得する。
サーバ認証部231は、例えば、サーバ受信部22が有する集合情報が有する2以上のユーザ識別子の組がサーバ格納部21に格納されているか否かを判断し、認証結果を取得する。
サーバ検査部232は、集合情報を用いて、制約情報が特定する制約を満たすか否かを検査し、検査結果を取得する。集合情報を用いることは、通常、2以上のユーザ識別子を用いることである。
サーバ検査部232は、集合情報を用いて、1または2以上の各制約情報が特定する制約を満たすか否かを検査し、検査結果を取得する。
制約情報が一のユーザにおける所定期間内の排出処理の利用回数に関する情報である場合、サーバ検査部232は、受信された集合情報が有する2以上の各ユーザ識別子と対になる利用履歴情報が、制約情報が示す制約の利用回数を超えていないか否かを判断し、当該判断結果である検査結果を取得する。
制約情報が2以上のユーザの集合における所定期間内の排出処理の利用回数に関する情報である場合、サーバ検査部232は、受信された集合情報が有する2以上のユーザ識別子の集合と対になる利用履歴情報が、制約情報が示す制約の利用回数を超えていないか否かを判断し、当該判断結果である検査結果を取得する。
サーバ取得部233は、サーバ出力部25が出力した管理情報に対して統計処理を行い、統計処理結果を取得する。
統計処理結果は、例えば、一緒に商品を取得したグループを構成する各ユーザのユーザ識別子の組(グループ)ごとの排出処理の利用頻度である。統計処理結果は、例えば、ユーザ識別子で識別される各ユーザごとの排出処理の利用頻度である。利用頻度は、所定期間の利用回数である。かかる場合、管理情報は、排出処理を利用したユーザのユーザ識別子を有する。
統計処理結果は、例えば、排出処理で選択される各商品の数である。統計処理結果は、例えば、所定期間における排出処理で選択される各商品の数である。かかる場合、管理情報は、排出処理で排出された商品の商品識別子を有する。
統計処理結果は、例えば、一の排出処理で2以上のユーザに選択された商品の組の選択回数である。また、統計処理結果は、例えば、所定期間において、一の排出処理で2以上のユーザに選択された商品の組の選択回数である。かかる場合、管理情報は、排出処理で排出された商品の商品識別子を有する。
サーバ送信部24は、各種の情報を自動販売機1に送信する。各種の情報は、例えば、認証結果、検査結果である。
サーバ認証送信部241は、サーバ認証部231が取得した認証結果を自動販売機1に送信する。
サーバ検査送信部242は、サーバ検査部232が取得した検査結果を自動販売機1に送信する。
サーバ出力部25は、受信された集合情報に基づく管理情報を出力する。管理情報は、集合情報そのものでも良いし、集合情報を加工した情報でも良い。管理情報は、通常、サーバ処理部23が取得した情報である。ここでの出力とは、他の処理装置や他のプログラムなどへの引渡し、記録媒体への蓄積、外部の装置への送信等であるが、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタでの印字などを含む概念であっても良い。なお、管理情報は、例えば、統計処理のために使用される。
ユーザ端末3には、通常、ユーザ識別子が格納されている。ユーザ識別子は、ユーザの認証のために使用される。なお、ここでの認証は、上述した通り、ユーザの存在の確認でも良い。
ユーザ端末3は、例えば、ユーザ識別子を送信する送信手段を具備する。ただし、ユーザ端末3は、送信手段を具備せず、自動販売機1にユーザ識別子が読み込まれる構成を有するものでも良い。
ユーザ端末3に、利用履歴情報が格納されていても良い。なお、利用履歴情報は、ユーザが排出処理を利用する毎に、追記または変更される情報である。なお、利用履歴情報が更新される仕組みは問わない。ユーザ端末3が、排出処理が利用されたことを示す情報を自動販売機1またはサーバ装置2から受信し、利用履歴情報を追記または変更しても良い。また、ユーザ端末3が、ユーザ識別子の送信または読み出されたことを検知し、利用履歴情報を追記または変更しても良い。
また、ユーザ端末3に、利用可能回数を特定する利用可回数情報が格納されていても良い。利用可回数情報は、ユーザが排出処理を利用する毎に、減じられる情報である。なお、利用可回数情報が更新される仕組みは問わない。ユーザ端末3が、排出処理が利用されたことを示す情報を自動販売機1またはサーバ装置2から受信し、利用可回数情報を変更しても良い。また、ユーザ端末3が、ユーザ識別子の送信または読み出されたことを検知し、利用可回数情報を変更しても良い。
格納部11、サーバ格納部21、ユーザ情報格納部211、および制約情報格納部212は、不揮発性の記録媒体が好適であるが、揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納部11等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、通信回線等を介して送信された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部11等で記憶されるようになってもよい。
処理部13、集合情報取得部131、認証結果取得部132、排出部134、サーバ処理部23、サーバ認証部231、およびサーバ検査部232は、通常、プロセッサやメモリ等から実現され得る。処理部13等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。なお、プロセッサは、CPU、MPU、GPU等であり、その種類は問わない。
送信部14、集合情報送信部141、サーバ送信部24、サーバ認証送信部241、およびサーバ検査送信部242は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。
受信部15は、通常、無線または有線の通信手段で実現される。
出力部16は、ディスプレイやスピーカー等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。出力部16は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
次に、自動販売機管理システムAの動作例について説明する。まず、図3のフローチャートを用いて、自動販売機1の動作例について説明する。
(ステップS301)受付部12は、2以上のユーザ識別子を受け付けたか否かを判断する。2以上のユーザ識別子を受け付けた場合はステップS302、に行き、2以上のユーザ識別子を受け付けなかった場合はステップS315に行く。
(ステップS302)認証結果取得部132は、ステップS301で受け付けられた2以上のユーザ識別子を取得する。
(ステップS303)認証結果取得部132は、2以上のユーザ識別子を用いた認証の結果を取得する。なお、2以上のユーザ識別子を用いた認証の結果は、集合情報を用いた認証の結果と考えても良い。また、ここで、認証結果取得部132は、自ら、上述した認証の処理を行って、認証結果を取得しても良いし、サーバ装置2から認証結果を受信しても良い。
(ステップS304)検査結果取得部133は、2以上のユーザ識別子を用いた検査の結果を取得する。なお、2以上のユーザ識別子を用いた検査の結果は、集合情報を用いた検査の結果と考えても良い。また、ここで、検査結果取得部133は、自ら、上述した検査の処理を行って、検査結果を取得しても良いし、サーバ装置2から検査結果を受信しても良い。
(ステップS305)排出部134は、ステップS303で取得された認証結果、ステップS304で取得された検査結果を用いて、排出処理の利用が可能であるか否かを判断する。排出処理の利用が可能である場合はステップS306に、排出処理の利用が可能でない場合はステップS314に行く。
(ステップS306)指示受付部121は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS307)指示受付部121は、カウンタiが商品を排出する数を超えているか否かを判断する。超えているか場合はステップS308に行き、超えていない場合はステップS312に行く。なお、商品を排出する数は、通常、受け付けられたユーザ識別子の数であるが、当該ユーザ識別子の数以外でも良い。
(ステップS308)指示受付部121は、商品に対するi番目の指示を受け付けたか否かを判断する。i番目の指示を受け付けた場合はステップS309に行き、i番目の指示を受け付けなかった場合はステップS308に戻る。
(ステップS309)排出部134は、i番目の指示に対応する商品を排出する。
(ステップS310)集合情報取得部131は、i番目の指示に対応する商品の商品識別子を取得し、図示しないバッファに一時蓄積する。
(ステップS311)指示受付部121は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS307に行く。
(ステップS312)集合情報取得部131は、ステップS310で一時蓄積した2以上の商品識別子と、ステップS301で受け付けられた2以上のユーザ識別子とを有する集合情報を構成する。なお、ここでの集合情報は、統計処理のために使用される情報である。
(ステップS313)集合情報送信部141は、ステップS312で構成された集合情報を自動販売機1に送信する。ステップS301に戻る。
(ステップS314)出力部16は、エラーであることを出力する。ステップS301に戻る。なお、出力部16は、エラーの内容が分かる情報を出力することは好適である。エラーの内容が分かる情報は、例えば、認証結果が認証不許可であること、認証結果が認証不許可であったユーザ識別子、検査結果がNGであったこと(制約を満たさなかったこと)、制約を満たさなかったユーザ識別子である。
(ステップS315)受付部12は、商品の購入手段を受け付けたか否かを判断する。商品の購入手段を受け付けた場合はステップS316に行き、商品の購入手段を受け付けなかった場合はステップS301に戻る。なお、商品の購入手段は、例えば、現金、電子マネーカードである。
(ステップS316)処理部13は、ステップS315で受け付けた商品の購入手段が第二条件を満たすか否かを判断する。第二条件を満たす場合はステップS317に行き、第二条件を満たさない場合はステップS301に戻る。
(ステップS317)受付部12は、商品に対する指示を受け付けたか否かを判断する。指示を受け付けた場合はステップS318に行き、の指示を受け付けなかった場合はステップS317に戻る。
(ステップS318)排出部134は、指示に対応する商品を排出する。ステップS301に戻る。
なお、図3のフローチャートにおいて、ステップS315からステップS318の処理は、自動販売機1における通常の商品購入の処理である。また、通常の商品購入の処理は、他の処理の流れ(例えば、指示を受け付けた後に、現金等を受け付けることを許容する等)でも良い。
また、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
次に、図4のフローチャートを用いて、サーバ装置2の動作例について説明する。
(ステップS401)サーバ受信部22は、自動販売機1から2以上のユーザ識別子を受信したか否かを判断する。2以上のユーザ識別子を受信した場合はステップS402に行き、2以上のユーザ識別子を受信しなかった場合はステップS417に行く。なお、ここで受信される2以上のユーザ識別子を集合情報である、と考えても良い。
(ステップS402)サーバ認証部231は、ユーザ情報格納部211を参照し、ステップS401で受信された2以上のユーザ識別子に対する認証処理を行い、認証結果を取得する。
(ステップS403)サーバ処理部23は、ステップS402における認証結果が認証許可であるか、認証不許可であるかを判断する。認証許可であればステップS404に行き、認証不許可でなければステップS416に行く。
(ステップS404)サーバ検査部232は、デフォルトの検査結果「0K」を、変数「検査結果」に代入する。
(ステップS405)サーバ検査部232は、カウンタiに1を代入する。
(ステップS406)サーバ検査部232は、受信されたユーザ識別子の中に、i番目のユーザ識別子が存在するか否かを判断する。i番目のユーザ識別子が存在する場合はステップS407に行き、i番目のユーザ識別子が存在しない場合はステップS411に行く。
(ステップS407)サーバ検査部232は、i番目のユーザ識別子と対になる利用履歴情報を利用履歴情報格納部213から取得する。
(ステップS408)サーバ検査部232は、ステップS407で取得した利用履歴情報が、制約情報格納部212の制約情報が特定する制約を満たすか否かを判断する。満たす場合はステップS410に行き、満たさない場合はステップS409に行く。なお、ここでの制約情報は、一ユーザに対する制約を特定する情報である。
(ステップS409)サーバ検査部232は、i番目のユーザ識別子で識別されるユーザが制約を満たさない旨の検査結果を取得する。
(ステップS410)サーバ検査部232は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS406に戻る。
(ステップS411)サーバ検査部232は、2以上のユーザ識別子の組と対になるグループの利用履歴情報を利用履歴情報格納部213から取得する。
(ステップS412)サーバ検査部232は、ステップS411で取得した利用履歴情報が、制約情報格納部212のグループに対する制約情報が特定する制約を満たすか否かを判断する。満たす場合はステップS414に行き、満たさない場合はステップS413に行く。
(ステップS413)サーバ検査部232は、当該2以上のユーザ識別子のグループが制約を満たさない旨の検査結果を取得する。
(ステップS414)サーバ認証送信部241は、「認証許可(OK)」の認証結果を、ユーザ識別子を送信した自動販売機1に送信する。
(ステップS415)サーバ検査送信部242は、検査結果を、ユーザ識別子を送信した自動販売機1に送信する。ステップS401に戻る。
(ステップS416)サーバ認証送信部241は、「認証不許可(NG)」の認証結果を、ユーザ識別子を送信した自動販売機1に送信する。ステップS401に戻る。
(ステップS417)サーバ受信部22は、自動販売機1から集合情報を受信したか否かを判断する。集合情報を受信した場合はステップS418に行き、集合情報を受信しなかった場合はステップS420に行く。ここで受信する集合情報は、統計処理のための情報である。
(ステップS418)サーバ処理部23は、ステップS417で受信された集合情報を用いて、管理情報を構成し、当該管理情報をサーバ格納部21に蓄積する。
(ステップS419)サーバ処理部23は、ステップS417で受信された集合情報を用いて、利用履歴情報を更新する。ステップS401に戻る。サーバ処理部23は、例えば、集合情報が有する各ユーザ識別子と対になる利用回数の情報を、1、インクリメントする。
(ステップS420)サーバ取得部233は、統計処理のタイミングであるか否かを判断する。統計処理のタイミングであればステップS421に行き、統計処理のタイミングでなければステップS401に戻る。なお、統計処理のタイミングは問わない。統計処理のタイミングは、例えば、定期的(例えば、毎月1日12時)、ユーザからの指示の受信等である。
(ステップS421)サーバ取得部233は、サーバ格納部21の管理情報に対する統計処理を行い、統計処理結果を取得する。
(ステップS422)サーバ出力部25は、ステップS421で取得された統計処理結果を出力する。ステップS401に戻る。
なお、図4のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
以下、本実施の形態における自動販売機管理システムAの具体的な動作について説明する。自動販売機管理システムAの概念図は、図1である。
今、ユーザ端末3は、例えば、NFCによる通信機能を有するICカードである、とする。そして、ユーザ端末3には、各ユーザのユーザ識別子が格納されている、とする。また、ここでのユーザ識別子は、社員証番号である、とする。また、自動販売機管理システムAは、社員間のコミュニケーションを活発化するために使用される、とする。
また、サーバ装置2のユーザ情報格納部211には、図5に示すユーザ情報管理表が格納されている、とする。ユーザ情報管理表には、「ID」「自販機ID」「社員証番号情報」「属性値」を有する1以上のレコードが格納される。「ID」は、レコードを識別する情報である。「自販機ID」は、自動販売機1を識別する情報である。また、「社員証番号情報」は、社員証番号に関する情報であり、社員証番号そのもの、または2以上の社員証番号を有する部門の情報である。「属性値」は、ユーザ属性値または部門属性値である。ユーザ属性値は、ここでは、所属部門の部門識別子、氏名を有する。部門属性値は、ここでは部門識別子である。ユーザ情報管理表は、ユーザまたはグループの認証のために使用される。図5に示すユーザ情報管理表によれば、各ユーザが排出処理に利用できる自動販売機1は決まっているが、各ユーザは、2以上の自動販売機1を排出処理に利用できても良い。かかる場合、例えば、ユーザ情報管理表は、属性値「自販機ID」を有さない。
また、制約情報格納部212には、図6に示す制約情報管理表が格納されている、とする。制約情報管理表には、「ID」「自販機ID」「制約情報」を有する1以上のレコードが格納される。「ID」は、レコードを識別する情報である。「ID=1」の制約情報は、1つのカード(一ユーザ)につき、1日に、3回まで、排出処理が利用可能であることを示す。なお、排出処理における第一条件は「無料」である。つまり、ユーザは制約情報が特定する制約を満たす限り、無料で自動販売機1から商品を取得できる。「ID=2」の制約情報は、1つ自動販売機1において、1日に、100回まで、排出処理が利用可能であることを示す。なお、1つ自動販売機1は、例えば、一つの部門、または一つの事業所に対応する。また、「ID=3」の制約情報は、1つグループにおいて、1日に、10回まで、排出処理が利用可能であることを示す。そして、ここでは、すべての制約条件を満たす必要がある、とする。また、制約情報には、例えば、ユーザごとの利用回数に関する制約を示す情報、自動販売機1ごとの利用回数に関する制約を示す情報、グループごとの利用回数に関する制約を示す情報があり得る。また、図6において、自動販売機1によって、異なる制約情報を保持できることを示す。ただし、自動販売機1に関わらず、同じ制約情報を適用しても良いことは言うまでない。
また、利用履歴情報格納部213には、図7に示す構造を有する利用履歴情報管理表が格納されている、とする。利用履歴情報管理表には、「ID」「社員証番号情報」「利用回数」「利用日時」「商品識別子」を有する1以上のレコードが格納される。「利用回数」は、本日(ここでは、3月3日)における利用回数であるが、他の期間(例えば、1ヶ月)の利用回数でも良い。また、「商品識別子」はユーザが第一条件(ここでは、無料)により取得した商品の識別子である。また、ここでは、ユーザがカードをかざした順(ユーザ識別子が取得された順)に、ユーザが商品を指示するものとして、ユーザ識別子に対応する商品識別子が管理されている、ものとする。
さらに、ここで、ユーザが使用する自動販売機1は、図8である、とする。図8において、ユーザが、自動販売機1の現金投入口801に商品の代金分の現金を投入し、商品に対応するボタンを指示した場合、当該指示に対応する商品が排出される。また、図8において、ユーザが、自動販売機1の802のICカードリーダに電子マネーカードをかざし、商品に対応するボタンを指示した場合、当該指示に対応する商品が排出される。かかることは、公知の自動販売機1における処理である。
また、ユーザ識別子「1001」が格納されているユーザ端末3(社員証のカード)を保持しているユーザと、ユーザ識別子「1002」が格納されているユーザ端末3(社員証のカード)を保持しているユーザの、二人のユーザが自動販売機1の前に行き、803、804の矢印が示す領域(「ここに社員証をタッチ」と記載された領域)に、各自のユーザ端末3をかざした、とする。
次に、自動販売機1の受付部12は、ユーザ識別子「1001」とユーザ識別子「1002」とを、所定時間内の間または同じタイミングで取得した、とする。
次に、認証結果取得部132は、2つのユーザ識別子「1001」「1002」を取得する。次に、送信部14は、当該2つのユーザ識別子「1001」「1002」を、自動販売機1のID「1」と共に、サーバ装置2に送信する。なお、自動販売機1のID「1」は、自動販売機1の格納部11に格納されている、とする。
次に、サーバ装置2のサーバ受信部22は、2つのユーザ識別子「1001」「1002」と自販機ID「1」とを受信する。
次に、サーバ認証部231は、ユーザ情報管理表を参照し、自販機ID「1」に対応付く2つのユーザ識別子「1001」「1002」が、社員証番号情報の中に存在することを検知する。そして、サーバ認証部231は、認証結果「認証許可」を取得する。
次に、サーバ検査部232は、ユーザ識別子「1001」と対になる利用回数「0」を図7の利用履歴情報管理表から取得する。そして、サーバ検査部232は、取得した利用履歴情報「0」が、自販機ID「1」に対応付く「ID=1」の制約情報(図6の制約情報管理表参照)が特定する制約を満たす、と判断する。また、サーバ検査部232は、ユーザ識別子「1001」と対になる利用履歴情報が、自販機ID「1」に対応付く「ID=2」「ID=3」の制約情報特定する制約を満たす、と判断した、とする。
また、サーバ検査部232は、ユーザ識別子「1002」と対になる利用回数「2」を図7の利用履歴情報管理表から取得する。そして、サーバ検査部232は、取得した利用履歴情報「2」に1を加えた場合において、自販機ID「1」に対応付く「ID=1」の制約情報が特定する制約を満たす、と判断する。また、サーバ検査部232は、ユーザ識別子「1002」と対になる利用履歴情報が、自販機ID「1」に対応付く「ID=2」「ID=3」の制約情報特定する制約を満たす、と判断した、とする。
以上より、サーバ検査部232は、ユーザ識別子「1001」「1002」ともに、検査結果「OK」を取得する。
次に、サーバ送信部24は、認証結果「認証許可」、および検査結果「OK」を、自販機ID「1」の自動販売機1に送信する。
次に、自販機ID「1」の自動販売機1の受信部15は、認証結果「認証許可」、および検査結果「OK」を受信する。そして、認証結果取得部132は、認証結果「認証許可」を取得する。また、検査結果取得部133は、検査結果「OK」を取得する。
次に、排出部134は、取得された認証結果「認証許可」、取得された検査結果「OK」を用いて、排出処理の利用が可能である、と判断する。
次に、二人の各ユーザは、例えば、順に、自分が欲しい商品に対応するボタンを指示した、とする。すると、自動販売機1の指示受付部121は、順に、ボタンの指示を受け付ける。
次に、排出部134は、指示されたボタンに対応する商品を、順に、排出する。そして、二人のユーザは、各々、商品を自動販売機1から取り出し、商品を飲みながら、コミュニケーションを図る。
次に、集合情報取得部131は、二人の各ユーザが指示したボタンに対応する商品の商品識別子(例えば、「商品A」「商品B」)を取得し、図示しないバッファに一時蓄積する。次に、集合情報取得部131は、一時蓄積した2以上の商品識別子「商品A」「商品B」と、受け付けられた2以上のユーザ識別子「1001」「1002」とを有する集合情報を構成する。
次に、集合情報送信部141は、構成された集合情報をサーバ装置2に送信する。
次に、サーバ装置2のサーバ受信部22は、自動販売機1から集合情報を受信する。サーバ処理部23は、ステップS417で受信された集合情報を用いて、管理情報を構成し、当該管理情報をサーバ格納部21に蓄積する。なお、管理情報は、例えば、「ユーザ識別子「1001」「1002」,商品識別子「商品A」「商品B」,日時「2021/3/3 17:05」である。なお、サーバ処理部23は、図示しない時計から、日時を取得したものとする。
次に、サーバ処理部23は、受信された集合情報を用いて、利用履歴情報を更新する。ここで、ユーザ識別子「1001」と「1002」に対応する利用回数が、各々、1、インクリメントされる。また、利用日時、商品識別子も、対応するレコードに追加される。
以上、本実施の形態によれば、2以上の人の間でのコミュニケーションを活発化することを支援する排出処理を行える自動販売機を提供できる。
また、本実施の形態によれば、同様の行動をとった2以上の人の間でのコミュニケーションを活発化することを支援する自動販売機を提供できる。
また、本実施の形態によれば、通常の販売における商品排出に加えて、2以上の人の間でのコミュニケーションを活発化することを支援する商品排出ができる。
また、本実施の形態によれば、制約の範囲内において、排出処理を実行できる。つまり、ユーザに排出処理の利用制限をかけることができる。
また、本実施の形態によれば、排出処理を利用したユーザの集合に関する集合情報を出力できる。
また、本実施の形態によれば、2以上の人の間でのコミュニケーションを活発化することを支援するサーバ装置を提供できる。
さらに、本実施の形態によれば、上述した統計処理により、排出処理の利用状況を把握できる。
なお、本実施の形態において、自動販売機1において、認証処理を行い、排出処理を行っても良い。また、自動販売機1において、検査処理を行い、排出処理を行っても良い。かかる場合の自動販売機1のブロック図は、図9である。
図9において、認証結果取得部132は、通常、自ら認証処理を行い、認証結果を取得する。また、検査結果取得部133は、通常、自ら検査処理を行い、検査結果を取得する。そして、図9によれば、サーバ装置2と通信することなく、自動販売機1は排出処理を実行可能となり得る。
また、本実施の形態において、排出部134は、主に、認証されたユーザの数の分だけ、第一条件(例えば、無料)で商品を排出した。しかし、排出部134は、認証されたユーザの数より少ない数の商品を排出しても良い。例えば、上司と部下の二人が自動販売機1を用いて認証された場合、部下の分の商品のみが第一条件で排出されても良い。かかる場合、例えば、上司の分の商品は第二条件(例えば、定価の金額の支払い)により排出される。さらに、排出部134は、認証されたユーザの数の分より多い商品を第一条件により排出しても良い。
また、本実施の形態において、受付部12が所定時間の範囲(例えば、3秒以内)の中で、2以上のユーザ識別子を受け付けた場合であり、当該2以上のユーザ識別子が認証された場合に、第一モード(例えば、無料モード)に切り替わり、第一モードの間、排出部134は、ユーザの指示に対応する商品を排出しても良い。また、本実施の形態において、直前のユーザの指示が受け付けられた後、所定時間が経過すれば、モードが第一モードから第二モードに自動的に変更されても良い。
また、本実施の形態において、ユーザ属性値により、制約情報が異なることは好適である。例えば、ユーザの誕生日月の期間や永年勤続表彰の年の特定月は、第一条件により無制限に第一条件に基づく排出処理を利用できる、といったことが可能となり、福利厚生サービスの向上を図ることができる。
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における自動販売機1を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、2以上のユーザに対する認証結果を取得する認証結果取得部と、前記2以上の各ユーザが認証された後に、2以上の商品を排出する排出処理を行う排出部として機能させるためのプログラムである。
また、サーバ装置2を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、自動販売機から識別子集合を含む集合情報を受信するサーバ受信部と、前記集合情報に基づく管理情報を出力するサーバ出力部として機能させるためのプログラムである。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
また、上記各実施の形態において、各処理は、単一の装置によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。