JP6949530B2 - 圧電アクチュエータの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、圧電アクチュエータおよびその製造方法、ならびに液体吐出ヘッドに関する。
圧電素子を有する圧電アクチュエータは、その変位量を精度良く制御できる観点から、例えばインク等の液体を吐出する液体吐出ヘッドに用いられている。一方、圧電素子の種々の圧電性能を向上させる観点から、圧電素子の各機能層における結晶性に着目した開発がなされている。
例えば、特許文献1〜5には、X線回折のロッキングカーブ法によるピークの半値幅に着目した圧電素子に関する技術が記載されている。特許文献1〜3および5に記載の技術では圧電層のロッキングカーブの半値幅を制御しているのに対し、特許文献4に記載の技術では電極層のロッキングカーブの半値幅を制御することで、種々の圧電性能を向上させている。
特開2013−118232号公報 特許第5531635号公報 特開2008−192868公報 特開2003−17767公報 特許第3509709号公報
圧電アクチュエータは、繰り返し駆動において変位量の低下が少ないことが求められている。本発明は、繰り返し駆動による変位量低下が抑制された圧電アクチュエータを提供することを目的とする。また、本発明は、繰り返し使用に対する耐久性の高い液体吐出性能を有する液体吐出ヘッドを提供することを目的とする。
本発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、下地基板層上にTiおよびTiOの少なくとも一方を含む中間層を形成する工程と、該中間層上にPtを含む電極層を形成する工程と、該電極層上にチタン酸ジルコン酸鉛を含む圧電層を形成する工程と、を含む圧電アクチュエータの製造方法であって、該中間層を形成する工程の後、且つ該電極層を形成する工程の前において、該中間層の面抵抗が3kΩ/□以上であり、
該圧電層に含まれる該チタン酸ジルコン酸鉛が、(100)、(001)または(110)方位に優先配向し、該電極層に含まれる該Ptが(111)方位に優先配向し、X線回折において、該電極層に含まれる該Ptの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅が、1.21°以上1.54°以下であることを特徴とする。
本発明によれば、繰り返し駆動による変位量低下が抑制された圧電アクチュエータを提供できる。また、本発明によれば、繰り返し使用に対する耐久性の高い液体吐出性能を有する液体吐出ヘッドを提供できる。
本発明に係る圧電アクチュエータの一例を示す断面図である。 圧電アクチュエータの変位量の評価方法を示す概略図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す斜視断面図である。 本発明に係る液体吐出ヘッドの一例を示す断面図である。 実施例1、実施例10および比較例1におけるPtの(111)面のロッキングカーブ法による規格化後スペクトルである。 中間層の加熱温度に対する中間層の面抵抗を示すグラフである。
[圧電アクチュエータ]
本発明に係る圧電アクチュエータは、下地基板層と、該下地基板層上のTiおよびTiOの少なくとも一方を含む中間層と、該中間層上のPtを含む電極層と、該電極層上のチタン酸ジルコン酸鉛を含む圧電層と、を有する。ここで、該圧電層に含まれる該チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTとも示す)は、(100)、(001)または(110)方位に優先配向している。また、該電極層に含まれる該Ptは、(111)方位に優先配向している。さらに、X線回折において、該電極層に含まれる該Ptの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅は、1°以上である。
本発明では、圧電層に含まれるPZTおよび電極層に含まれるPtが前記方位に優先配向し、また、電極層に含まれるPtの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅が1°以上であるため該(111)面における結晶性が低下している。本発明者らは、この様な条件を満たす圧電アクチュエータが、繰り返し駆動による変位量低下を抑制できることを見出した。以下、本発明に係る圧電アクチュエータの実施形態を説明するが、本発明は該実施形態に限定されない。
本発明に係る圧電アクチュエータの一例を図1に示す。図1に示される圧電アクチュエータは、下地基板層1、中間層2、下部電極3、圧電層4および上部電極5をこの順に有する。該圧電アクチュエータでは、下部電極3が本発明における電極層に相当する。該圧電アクチュエータは、下地基板層1、中間層2、下部電極3、圧電層4および上部電極5以外の他の層を有していてもよいが、下地基板層1、中間層2、下部電極3、圧電層4および上部電極5は、それぞれが互いに接していることが好ましい。
(下地基板層)
下地基板層は、その表面が平滑であり、熱処理時の元素の拡散を防止でき、かつ機械的強度が十分であることが好ましい。下地基板層の材料としては、下地基板層上の各層の形成過程で実施され得る熱処理において、変形、溶融しない材料が好ましく、例えばSiO、SiNなどが挙げられる。これらの材料は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。また、本発明に係る圧電アクチュエータを用いて液体吐出ヘッドを製造する場合には、下地基板層を有する下地基板が圧力室を振動させる振動板であってもよく、圧力室を形成するための基板を兼ねていてもよい。例えば、シリコン(Si)等からなる半導体基板、タングステン(W)、耐熱ステンレス(SUS)等からなる金属基板、ジルコニア、アルミナ、シリカ等からなるセラミック基板等の下地基板の表面にSiO、SiN等からなる下地基板層を形成できる。具体的には、Si基板を酸化または窒化して、その表面をSiOまたはSiNからなる層に改質することができる。なお、前記下地基板の材料は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。また、前記下地基板は、前記材料を複数積層して多層構成としてもよい。
(中間層)
中間層は、下地基板層上に配置され、下地基板層と電極層(下部電極)との密着性を向上するために挿入される層である。該密着性が高い観点から、中間層はTiおよびTiOの少なくとも一方を含む。中間層は単層からなってもよく、複数層からなってもよい。中間層が複数層からなる場合、中間層は例えばTiからなる層とTiOからなる層が積層された層であることができる。中間層の厚みは、2nm以上50nm以下であることが好ましく、2nm以上30nm以下であることがより好ましく、3nm以上10nm以下であることがさらに好ましい。中間層の厚みが2nm以上であることにより、十分な密着性を発現することができる。また、中間層の厚みが50nm以下であることにより、材料の使用量を低減でき、コストを削減できる。
(電極層)
電極層は中間層上に配置され、Ptを含み、Ptからなることが好ましい。電極層としては、例えばPt金属膜、Ptを含む酸化膜が挙げられる。電極層は、Pt以外にも、Ptを含む圧電素子に通常用いられる材料を含んでいてもよい。該材料としては、例えば、Ti、Ta、Ir、Sr、In、Sn、Au、Al、Fe、Cr、Ni等の金属、およびこれらの酸化物が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。電極層は一層からなってもよく、二層以上を積層したものであってもよい。電極層の厚みは、10nm以上1000nm以下であることが好ましく、50nm以上500nm以下であることがより好ましく、100nm以上300nm以下であることがさらに好ましい。電極層の厚みが10nm以上であることにより、安定的な電導性を付与することができる。また、電極層の厚みが1000nm以下であることにより、材料の使用量を低減でき、コストを削減できる。なお、図1に示される圧電アクチュエータでは下部電極3が電極層に相当するが、上部電極5についても電極層と同様の材料を用いることができ、同様の層構成、厚みとすることができる。
本発明では、電極層に含まれるPtは(111)方位に優先配向している。該Ptが(111)方位に優先配向していることにより、圧電アクチュエータの繰り返し駆動における変位量低下を抑制できる。なお、電極層に含まれるPtの配向は、後述する方法により判断することができる。
また、本発明では、X線回折において、電極層に含まれるPtの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅が1°以上である。該半値幅は1.1°以上が好ましく、1.2°以上がより好ましい。該半値幅の上限は特に限定されないが、例えば3°以下とすることができる。該半値幅が1°以上であることにより、電極層に含まれるPtの(111)面における結晶性が低下し、圧電アクチュエータの繰り返し駆動における変位量低下を抑制できる。なお、該半値幅は、後述する方法により測定することができる。
(圧電層)
圧電層は電極層上に配置され、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を含み、PZTからなることが好ましい。PZTの組成は特に限定されないが、Pb(ZrTi1−x)O(x=0.4〜0.6、y=1.00〜1.20)で表されるペロブスカイト型結晶を有するPZTが好ましい。ZrとTiの組成を前記範囲内にすることで、高い圧電性を有するペロブスカイト結晶を得ることができる。また、PZTの結晶構造は、正方晶や菱面体晶などを取り得るが、圧電層の分極方向を容易に膜厚方向へそろえることが出来る観点から、正方晶が好ましい。
なお、圧電層中に、Pb、ZrおよびTi以外の元素をドーピングしてもよい。ドーパントとして用いることができる元素としては、例えば、La、Ca、Sr、Ba、Sn、Th、Y、Sm、Ce、Bi、Sb、Nb、Ta、W、Mo、Cr、Co、Ni、Fe、Cu、Si、Ge、Sc、Mg、Mn等を挙げることができる。これらの元素は一種添加してもよく、二種以上添加してもよい。該元素の添加量は、PZT100質量部に対して0.1〜2質量部が好ましい。
圧電層の厚みは、10nm以上20μm以下であることが好ましく、100nm以上1000nm以下であることがより好ましく、150nm以上400nm以下であることがさらに好ましい。圧電層の厚みが10nm以上であることにより、圧電層が優れた圧電特性を有するようになる。また、圧電層の厚みが20μm以下であることにより、圧電層の形成時に厚み方向のエピタキシャルな結晶成長を効果的に行わせることができる。
本発明では、圧電層に含まれるPZTが、(100)、(001)または(110)方位に優先配向している。該PZTが、(100)、(001)または(110)方位に優先配向していることにより、圧電アクチュエータの繰り返し駆動における変位量低下を抑制できる。なお、圧電層に含まれるPZTの配向は、後述する方法により判断することができる。
(その他の層)
本発明に係る圧電アクチュエータは、前述した層以外にも、例えば配向制御層、バリア層等を有していてもよい。
[圧電アクチュエータの製造方法]
本発明に係る圧電アクチュエータの製造方法は、下地基板層上にTiおよびTiOの少なくとも一方を含む中間層を形成する工程と、該中間層上にPtを含む電極層を形成する工程と、該電極層上にチタン酸ジルコン酸鉛を含む圧電層を形成する工程とを含む。ここで、該中間層を形成する工程の後、且つ該電極層を形成する工程の前において、該中間層の面抵抗は3kΩ/□以上である。
本発明に係る方法では、中間層を形成する工程の後、且つ電極層を形成する工程の前において、中間層の面抵抗が3kΩ/□以上であることにより、中間層に隣接する電極層に含まれるPtの(111)面における結晶性が低下する。そのため、該(111)面におけるX線回折のロッキングカーブ法の半値幅が増大し、得られる圧電アクチュエータの繰り返し駆動における変位量低下を抑制できると推測される。以下、本発明に係る方法の各工程の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
(中間層の形成工程)
本工程では、下地基板層上にTiおよびTiOの少なくとも一方を含む中間層を形成する。下地基板層は、前述したように、例えばSi基板を酸化または窒化して、その表面をSiOまたはSiNからなる層に改質することで形成することができる。中間層は、例えばTiをスパッタすることにより形成することができる。
形成される中間層の面抵抗は3kΩ/□以上であり、10kΩ/□以上が好ましく、20kΩ/□以上がより好ましく、30kΩ/□以上がさらに好ましい。該面抵抗の上限は特に限定されないが、例えば1MΩ/□以下であることができる。なお、該面抵抗は、後述する方法により測定することができる。
ここで、中間層の面抵抗を3kΩ/□以上とする観点から、本発明に係る方法は、中間層を形成する工程の後、且つ後述する電極層を形成する工程の前に、さらに中間層を加熱する工程を含むことが好ましい。加熱工程を実施することにより、中間層に含まれるTiの酸化が進み、中間層表面の面抵抗が増加する傾向がある。例えば、図6に示されるように、加熱を実施し、加熱温度を高めることにより中間層表面の面抵抗が増加する。該加熱工程における加熱温度は、150℃以上であることが好ましく、150℃以上1000℃以下であることがより好ましく、150℃以上800℃以下であることがさらに好ましい。該加熱温度が150℃以上であることにより、中間層に含まれるTiの酸化を十分に進行させることができる。また、該加熱温度が1000℃以下であることにより、TiやSiOの熱による荒れを防ぐことができる。中間層の加熱は、例えば中間層を含む基板をホットプレート上に載置することで実施することができる。
(電極層の形成工程)
本工程では、中間層上にPtを含む電極層を形成する。電極層は、例えばPt、および前述した必要に応じて含まれる元素の金属又は酸化物を、中間層上にゾルゲル法等により塗布し、焼成して形成してもよく、スパッタ、蒸着等を実施することで形成してもよい。これらの中でも、熱履歴が比較的少ない観点からスパッタが好ましい。なお、電極層をスパッタにより形成する場合、スパッタされた表面の数原子層はイオンによって乱され、照射イオンの残留や非結晶層の形成が起こる場合があるため、これらを除去、安定化するために、スパッタ後に熱処理を行うことができる。該熱処理はスパッタ装置内で行ってもよく、スパッタ装置から取り出して行ってもよい。また、電極層形成の際に、電極層を所望の形状にパターニングしてもよい。該電極層の形成工程は、下部電極の形成に限らず、上部電極の形成にも適用することができる。
(圧電層の形成工程)
本工程では、電極層上にチタン酸ジルコン酸鉛を含む圧電層を形成する。圧電層は、スパッタリング法、有機金属気相成長法(MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法)、ゾルゲル法等により形成することができる。これらの中でも、安価で簡便に圧電層を形成できる観点から、ゾルゲル法が好ましい。ゾルゲル法では、例えば、まず原料となる各金属の加水分解性化合物、その部分加水分解性化合物、またはその部分重縮合性化合物を含有する塗工液を調製する。前述したドーピング元素を添加する場合には、該元素を含む化合物を該塗工液の調製時に添加すればよい。調製された塗工液を電極層上に塗工し、該塗工液を乾燥して乾燥塗工層を形成する。その後、空気中で該乾燥塗工層を加熱し、結晶化温度以上の温度で焼成して結晶化させることにより、圧電層を形成することができる。
ゾルゲル法に類似する方法として、有機金属分解法(MOD(Metal Organic Deposition)法)が挙げられる。MOD法では、原料として熱分解性の有機金属化合物(金属錯体および金属有機酸塩)、例えば金属のβ−ジケトン錯体やカルボン酸塩を含有する塗工液を電極層上に塗工する。次に、空気中または酸素中で該塗工液を加熱して、該塗工液中の溶媒の蒸発および該有機金属化合物の熱分解を生じさせ、更に結晶化温度以上の温度で焼成することにより結晶化させて、圧電層を形成する。本明細書では、該ゾルゲル法、該MOD法およびこれらを組み合わせた方法をあわせて「ゾルゲル法」と称する。以下、ゾルゲル法により圧電層を形成する方法の一例を説明する。該方法は、塗工層の形成工程と、乾燥塗工層の形成工程と、乾燥塗工層の加熱工程とを有する。なお、本明細書において、「塗工層」とは溶媒が蒸発する前の塗工された塗工液により構成される層を表す。また、「乾燥塗工層」とは該塗工層から溶媒が蒸発した後の層を表す。
(1)塗工層の形成工程
本工程では、電極層上に有機溶媒と圧電層の材料(以下、前駆体とも示す)とを含む塗工液を塗工する。これにより、有機溶媒と前駆体とを含む塗工層が形成される。前駆体の原料としては、例えば、各金属の加水分解性化合物、その部分加水分解性化合物、その部分重縮合性化合物、熱分解性化合物等が挙げられる。具体的には、有機金属化合物が挙げられる。例えば、該金属のアルコキシド、有機酸塩、β−ジケトン錯体などの金属錯体が挙げられる。金属錯体としては、アミン錯体をはじめとして、各種錯体を利用できる。β−ジケトン錯体を形成するためのβ−ジケトンとしては、アセチルアセトン(2,4−ペンタンジオン)、ヘプタフルオロブタノイルピバロイルメタン(1−(ヘプタフルオロプロピル)−4,4−ジメチル−1,3−ペンタンジオン)、ジピバロイルメタン(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン)、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン等が挙げられる。
有機金属化合物の具体例を以下に示す。鉛化合物としては、酢酸鉛等の有機酸塩およびジイソプロポキシ鉛等の有機金属アルコキシドが挙げられる。チタン化合物としては、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−ブトキシチタン、テトライソブトキシチタン、テトラtert−ブトキシチタン、ジメトキシジイソプロポキシチタン等の有機金属アルコキシドが好ましい。チタン化合物としては、有機酸塩または有機金属錯体も使用できる。ジルコニウム化合物としては、該鉛化合物や該チタン化合物と同様に、ジルコニウムの有機金属アルコキシド、有機酸塩、有機金属錯体等が使用できる。他の金属化合物についても上記と同様のものを使用できるが、これらに限定されない。また、該有機金属化合物は一種を用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。なお、該有機金属化合物は、上述したような一種類の金属を含有する化合物の他に、二種以上の金属を含有する複合化された有機金属化合物であってもよい。
塗工液は、例えば以下の方法により調製できる。上記のような各原料の有機金属化合物を適当な有機溶媒に溶解または分散させて、例えば加熱処理し、さらに加水分解することにより、前駆体である複合有機金属酸化物(2種以上の金属を含有する)を含有する塗工液を調製できる。該有機溶媒は、分散性、塗布性等を考慮して、公知の各種有機溶媒から適宜選択される。該有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、n−ブタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。これらの中でも、該有機溶媒としてはアルコール系溶媒が好ましい。塗工液中の有機溶媒の量は特に制限されないが、金属固形分濃度が15質量%以上30質量%以下となるように有機溶媒の量を調整することが好ましい。塗工液中の有機溶媒の量が該範囲内であることによって、圧電層の厚みを10nm以上20μm以下に容易に調整することができる。
複数の有機金属化合物を用いる場合における、塗工液中の各有機金属化合物の割合は、目的とするPZTの組成、例えば、Pb(ZrTi1−x)O(x=0.4〜0.6、y=1.00〜1.20)と同じ割合とすることが好ましい。なお、一般的に鉛化合物は揮発性が高く、後述する加熱工程中に蒸発によって鉛の欠損が生じる場合がある。このため、該欠損を見越して鉛をやや余剰に、例えば組成比上必要な鉛の量に対して2モル%以上40モル%以下余剰に鉛を存在させてもよい。鉛の欠損の程度は、鉛化合物の種類や圧電層の形成条件によって異なるが、実験により求めることができる。
塗工液中には、安定化剤として、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノン−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等を添加できる。また、他の安定化剤として、β−ジケトン類(例えば、アセチルアセトン、ヘプタフルオロブタノイルピバロイルメタン、ジピバロイルメタン、トリフルオロアセチルアセトン、ベンゾイルアセトン等)、ケトン酸類(例えば、アセト酢酸、プロピオニル酢酸、ベンゾイル酢酸等)、これらのケトン酸のエチル、プロピル、ブチル等の低級アルキルエステル類、オキシ酸類(例えば、乳酸、グリコール酸、α−オキシ酪酸、サリチル酸等)、これらのオキシ酸の低級アルキルエステル類、オキシケトン類(例えば、ジアセトンアルコール、アセトイン等)、α−アミノ酸類(例えば、グリシン、アラニン等)、アルカノールアミン類(例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン)等を併用してもよい。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。塗工液中の安定化剤の量は、金属原子の総モル数に対し、0.05倍モル以上5倍モル以下であることが好ましく、0.1倍モル以上1.5倍モル以下であることがより好ましい。
本工程では、電極層上に塗工液を塗工する。塗工液の塗工方法としては、スピンコート、ディップコート、バーコート、スプレーコート等の塗工方法を用いることができる。また、塗工液を塗工する際、塗工液を塗工する面は水平方向(鉛直方向に直交する方向)に配置されていることが好ましい。これにより、塗工層の厚みおよび塗工層中の前駆体の分布を均一にすることができる。塗工液の塗工回数は特に限定されず、1回塗工してもよく、複数回塗工してもよい。圧電層の厚みは、塗工液中の前駆体の濃度と塗工条件を変化させることで制御することができる。例えば、回転数が2000rpmのスピンコート法で、固形分濃度が20質量%以上25質量%以下の塗工液を塗工し、塗工液の乾燥および熱処理を行う場合、一回の塗工により200nm以上330nm以下の厚みを有する圧電層を形成できる。
(2)乾燥塗工層の形成工程
本工程では、塗工層から有機溶媒を蒸発させて、前駆体を含む乾燥塗工層を得る。塗工層から有機溶媒を蒸発させる際の乾燥温度は、使用する有機溶媒に適した乾燥温度であり、後述する加熱工程における加熱温度未満であれば特に限定されないが、50℃以上であることが好ましく、100℃以上450℃以下であることがより好ましい。本工程は、乾燥機、ホットプレート、管状炉、電気炉などの熱源内に入れる、または乾燥機、ホットプレート、管状炉、電気炉などの熱源に直接接触させることにより行うことができる。これらの中でも、乾燥温度の均一性の観点から、ホットプレートを用い、塗工層を有する部材の裏面から加熱を行うことが好ましい。
本工程は、塗工面が無風環境下となるようにして行うことが好ましい。例えば、塗工面の近傍に温風、熱風等の給気口、又は排気口を設けないことが好ましい。塗工面の近傍に給気口又は排気口を設ける場合には、塗工面上で気化した有機溶剤や熱風の流れができるだけ生じないようにすることが好ましい。例えば、塗工面上20cmの高さにおける気体の流速が0.05m/s以下となるようにすることができる。
(3)乾燥塗工層の加熱工程
本工程では、乾燥塗工層を加熱して圧電層を形成する。本工程は該乾燥塗工層の形成工程と同様の方法で実施することができる。加熱温度は500℃以上800℃以下であることが好ましい。本工程における加熱は一回で行ってもよく、複数回に分けて行ってもよい。本工程では、乾燥塗工層を加熱して仮焼成した後、結晶化温度以上でさらに焼成して結晶化させることにより、圧電層を形成することが好ましい。
(圧電層の製造装置)
該圧電層の形成工程では、塗工手段、乾燥手段および加熱手段を有する圧電層の製造装置を用いることができる。該装置は、電極層を有する部材を載置する載置部を有することができる。塗工手段は、電極層上に有機溶媒と前駆体とを含む塗工液を塗工して、塗工層を形成することができれば特に限定されない。乾燥手段は、塗工層から有機溶媒を蒸発させて、前駆体を含む乾燥塗工層を形成することができれば特に限定されない。加熱手段は、乾燥塗工層を加熱して圧電層を形成することができれば特に限定されない。
[液体吐出ヘッド]
本発明に係る液体吐出ヘッドは、本発明に係る圧電アクチュエータを有し、該圧電アクチュエータが駆動されて液体を吐出する。液体吐出ヘッドの代表的な適用例としては、インクを吐出して記録を行うインクジェット装置に適用されるインクジェットヘッドがあげられる。しかしながらこの用途に限定されず、プリンタ、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサなどの装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた産業記録装置に適用可能である。例えば、バイオチップ作製や電子回路印刷や半導体基板作製などの用途としても用いることができる。本発明に係る圧電アクチュエータは繰り返し駆動における変位量低下が少ないため、本発明に係る液体吐出ヘッドは繰り返し使用に対する耐久性の高い液体吐出性能を有する。以下、図面を示して本発明に係る液体吐出ヘッドの実施形態を示すが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
図3及び図4に、本発明に係る液体吐出ヘッドの一実施形態を示す。図3に示される液体吐出ヘッドは、液体吐出ヘッド用基板21と、液体の吐出口22と、吐出口22にそれぞれ対応して形成された圧力室23と、圧力室23にそれぞれ対応して配設された圧電アクチュエータ25とを有する。圧力室23は吐出口22に連通しており、圧電アクチュエータ25の振動により圧力室23内の液体の容積変化を生じさせて、吐出口22から液滴を吐出させる。吐出口22は、吐出口形成部材24に所定の間隔をもって形成されている。また、圧力室23は、液体吐出ヘッド用基板21に、吐出口22にそれぞれ対応するように並列して形成されている。なお、吐出口22は圧電アクチュエータ25による圧力発生面と対向する面に設けられているが、該面以外に設けられていてもよい。圧電アクチュエータ25は、振動板26と圧電素子30とで構成されている。振動板26は下地基板に相当し、振動板26の表面には下地基板層(不図示)が設けられている。圧電素子30は、該下地基板層に接する中間層2と、該中間層2上の下部電極3と、該下部電極3上の圧電層4と、該圧電層4上の上部電極5とから構成されている。なお、中間層2が導電性を有する場合、中間層2は下部電極3の一部を構成することとなる。図4に示されるように、液体吐出ヘッド用基板21の圧電アクチュエータ25が配置されている側の面には、吐出口22にそれぞれ対応するように開口部21Aが形成されている。圧電アクチュエータ25は、開口部21Aを塞ぐように配置されている。なお、図4では開口部21Aにより振動板26が圧力室23に露出しているが、圧電アクチュエータ25で発生する振動によって圧力室23内の液体が吐出口22から吐出可能であれば、振動板26は吐出液体吐出ヘッド用基板21により覆われていてもよい。また、振動板26を設けずに、液体吐出ヘッド用基板21上に直接下地基板層と圧電素子30とを形成してもよい。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。圧電アクチュエータの評価は以下の方法により行った。
(1)Ptの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅
薄膜の結晶性は、X線回折測定におけるロッキングカーブのピークの半値幅に基づいて判断することができる。該半値幅が大きければ、そのピークが示す配向面における結晶性が乱れており、配列が整列していないことが判別できる。
本発明に記載のロッキングカーブは18°から20°にピークを有するPtの(111)面のカーブに関する。本ロッキングカーブX線回折測定の条件は、スリット幅が1/6°、X線管電圧が40kV、X線管電流が10mAであった。また、ロッキングカーブの半値幅の測定は、圧電層形成前の基板を、圧電層の基板とは反対側からX線照射することで実施した。
(2)中間層の面抵抗
中間層の面抵抗は、共和理研製のK−705RD−B(商品名)による直流4探針法にて測定した。なお、中間層の面抵抗は、Tiからなる中間層を形成したシリコン基板をホットプレートで5分間加熱した後の、中間層表面における抵抗値であり、面内ばらつきが大きいため、約5cm□の基板の4隅と中央部の計5点の平均値として算出した。
(3)繰り返し駆動による変位量の低下率
繰り返し駆動による変位量の低下率は以下の方法により測定した。圧電アクチュエータの一部の上に、スパッタ法にて厚さ20nmの白金薄膜を積層した。その後、下部電極部分の長辺を6mm、短辺を1.5mm、圧電アクチュエータをクランプする部位(下部電極が無い部位)の長辺を4mmとした圧電アクチュエータを切り出した。これにより、長辺が10mm(その内、変位部位が6mm、クランプ部位が4mm)、短辺が1.5mmのユニモルフカンチレバーを製作した。図2は圧電アクチュエータの変位量の評価方法の概略図である。この概略図のようにユニモルフカンチレバー25をクランプ部位32にてクランプし、レーザードップラー変位計31にて印加電圧した際の変位量を計測した。
繰り返し駆動は、温度130℃にて、ユニモルフカンチレバーをホットプレート上に置くことで実現した。更に、peak−to−peak電圧が−32V、オフセット電圧が−16Vにて、周波数5kHzの正弦波を5分印加し、150万回の繰り返し連続駆動を行うことでエージングを行った。変位量は、ユニモルフカンチレバーにpeak−to−peak電圧が+10V、オフセット電圧が+5Vにて、周波数5kHzの正弦波を印加し、レーザードップラー変位計にて測定した。この変位量測定を繰り返し駆動前後で行うことで、繰り返し駆動による変位量の低下率を算出した。
(4)チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)およびPtの配向
圧電層に含まれるPZTおよび電極層に含まれるPtの配向は、X線構造解析により判断した。
(5)PZTの結晶構造
PZTの結晶構造は、X線構造解析により判断した。
[実施例1]
(PZT塗工液の製造)
圧電層を形成するための塗工液として、金属組成がPb/Zr/Ti=1.2/0.52/0.48(原子比)で表されるPZT塗工液を、以下の方法で調製した。酢酸鉛水和物1.2molを加熱して脱水し、これに安定化剤として1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン1.2molおよび1−メトキシ−2−プロパノール9.0molを混合し、加熱撹拌することで反応させた。その後、テトラn−ブトキシジルコニウム0.52molおよびテトライソプロポキシチタン0.48molを加えて更に加熱して反応させ、金属化合物を互いに複合化させた。次に、水5.0mol、エタノール5.0mol、酢酸3.8molおよびアセチルアセトン0.6molを添加し、加水分解反応を行い、複合有機金属酸化物である前駆体を得た。その後、沸点100℃以下の溶媒をロータリーエバポレーターで完全に取り除いた。有機溶媒としてジエチレングリコールモノエチルエーテルを添加して、前記組成式から換算した金属酸化物の濃度が23質量%になるように濃度を調節し、PZT塗工液を調製した。
(圧電アクチュエータの製造)
直径6インチ(15cm)のシリコン基板を用意した。該シリコン基板の表面を熱酸化することにより、該シリコン基板上に、厚み500nmのシリカ(SiO)からなる下地基板層を設けた。該下地基板層上に、スパッタリングにより、厚み5nmのTiからなる中間層を形成した。その後、該シリコン基板をホットプレート(アズワン株式会社製、商品名:「シャマルホットプレートHHP−411」)上に載置して、150℃で5分間加熱した。次に、該中間層上に、スパッタ法により、厚み150nmのPtからなる下部電極を形成した。その後、該シリコン基板を該ホットプレート上に載置して、400℃で5分間加熱した。なお、下部電極に含まれるPtは(111)方位に優先配向していた。
次に、前述のようにして調製したPZT塗工液を、スピンコーター(4000rpm、15秒)により該下部電極上に塗工した(塗工層の形成工程)。次に、280℃に加熱した該ホットプレート(盤面の温度ムラ:280℃±1℃)上に、PZT塗工液を塗工したシリコン基板を5分間載せ、PZT塗工液中の有機溶媒を蒸発させた(乾燥塗工層の形成工程)。この時、該ホットプレートは、無風環境下(風速0m/s、シリコン基板上2cmの位置で風速計(CEM社製、商品名:「DT−8880」)を使用して測定)に設置され、遮蔽板などは設けなかった。その後、該シリコン基板を650℃の電気炉に10分間入れて(乾燥塗工層の加熱工程)、厚み250nmのPb1.2(Zr0.52Ti0.48)Oからなる圧電層を形成した。なお、圧電層に含まれるPb1.2(Zr0.52Ti0.48)Oは、(100)方位に優先配向しており、結晶構造は正方晶であった。次に、該圧電層上に、スパッタ法により、厚み120nmの金からなる上部電極を形成した。以上により、圧電アクチュエータを製造した。
該圧電アクチュエータについて、前述した方法により、電極層に含まれるPtの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅、中間層の面抵抗、および繰り返し駆動による変位量の低下率を評価した。結果を表1に示す。
[実施例2〜12、比較例1〜3]
中間層を形成した後の加熱温度、および下部電極を形成した後の加熱温度を、表1に示される温度にそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様に圧電アクチュエータを製造し、評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006949530
表1から、電極層に含まれるPtの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅が1°以上である実施例1から12では、繰り返し駆動による変位量の低下率が0.2%以下であり、繰り返し駆動による変位量低下が抑制されていることが分かった。また、実施例1〜12では、中間層の面抵抗が3kΩ/□以上であり、中間層の形成後に中間層を加熱する工程を有する。一方、下部電極形成後の加熱工程の有無は、繰り返し駆動による変位量の低下率には関与していないことが分かった。
中間層の形成後に中間層を加熱した実施例1〜12では、加熱を実施しなかった比較例1〜3と比較して、Ptの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅が大きくなっており、Ptの(111)面の結晶性が低下していた。その結果、加熱を実施した実施例1〜12では、繰り返し駆動による変位量低下が抑制されたと考えられる。図5に、実施例1および10、並びに比較例1における、Ptの(111)面におけるロッキングカーブ法の規格化後スペクトルを示す。中間層の形成後に中間層の加熱を実施した実施例1および10では、加熱を実施しなかった比較例1と比較して、半値幅が大きくなっていることが理解できる。
1 下地基板層
2 中間層
3 下部電極
4 圧電層
5 上部電極

Claims (7)

  1. 下地基板層上にTiおよびTiOの少なくとも一方を含む中間層を形成する工程と、
    該中間層上にPtを含む電極層を形成する工程と、
    該電極層上にチタン酸ジルコン酸鉛を含む圧電層を形成する工程と、
    を含む圧電アクチュエータの製造方法であって、
    該中間層を形成する工程の後、且つ該電極層を形成する工程の前において、該中間層の面抵抗が3kΩ/□以上であり、
    該圧電層に含まれる該チタン酸ジルコン酸鉛が、(100)、(001)または(110)方位に優先配向し、該電極層に含まれる該Ptが(111)方位に優先配向し、X線回折において、該電極層に含まれる該Ptの(111)面におけるロッキングカーブの半値幅が、1.21°以上1.54°以下であることを特徴とする圧電アクチュエータの製造方法。
  2. 該中間層を形成する工程の後、且つ該電極層を形成する工程の前に、さらに該中間層を加熱する工程を含む請求項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  3. 該中間層を加熱する工程における加熱温度が150℃以上である請求項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  4. 該中間層の厚みが2nm以上50nm以下である請求項からのいずれか1項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  5. 該電極層の厚みが10nm以上1000nm以下である請求項からのいずれか1項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  6. 該圧電層の厚みが10nm以上20μm以下である請求項からのいずれか1項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
  7. 該圧電層に含まれる該チタン酸ジルコン酸鉛の結晶構造が正方晶である請求項からのいずれか1項に記載の圧電アクチュエータの製造方法。
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