JP6948161B2 - 電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システム - Google Patents

電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システム Download PDF

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Description

本発明は、電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システムに関し、特に、直流電力源から出力された電力を電力系統に出力する際に有効になる電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システムに関する。
近年、太陽光発電システムなどの自然エネルギーを利用した発電システムが普及してきている。また、自然エネルギーを利用した発電システムにより発電した直流電力を所定の交流電力に変換して家庭用の負荷に供給したり、電力系統に逆潮流したりすることも行われている。
自然エネルギーを利用した発電システムが増加して、電力系統に逆潮流させる電力が増えると系統電圧が上昇して問題となる。そのために、系統電圧が上昇しないよう電力変換装置の出力を制御することが求められている。例えば、特許文献1には、系統電力の電圧値が上限値を超えないように、自身が生成する交流電力の電力変換能力を抑制する電力変換装置が開示されている。また、逆潮流可能な電力変換装置やパワーコンディショナには通常、過電圧保護機能を設けて、出力電圧が所定の上限電圧を超えると運転停止して出力を停止する構成にしている。
また、日本電気協会発行の「系統連系規定」(非特許文献1)には、逆潮流による電圧上昇を抑制する対策として、パワーコンディショナに一定の力率で進相運転を行う機能や、出力制御機能を具備しておくことが記載されている。
特開2015−116064号公報
「系統連系規定 JEAC 9701-2016」、社団法人日本電気協会発行(平成28年8月9日第7版発行)
非特許文献1の系統連系規定には(例えば、122ページ)、系統電圧の上昇時の対策として、電力変換装置側に進相無効電力制御機能と出力制御機能のいずれかを採用することが記載されている。また、出力制御時には、系統電圧の上昇を検知した後の所定の時間経過後に所定の出力制御操作を開始し、系統電圧が低下した後、電力変換装置の出力の抑制値が0と判断されたときに経過時間をカウントするタイマーを初期化する旨の記載がある(例えば、130ページの電圧調整フロー)。
上記の特許文献1は、系統電力の電圧値(系統電圧)が上限値を超えないように、自身が生成する交流電力の電力変換能力を抑制することを開示するが、経過時間をカウントするタイマーを初期化するタイミングについては考慮されていない。
そのために、一旦出力制御を実施した後、電力変換装置の出力が定格に達する前に、再度系統電圧の上昇を検知すると、タイマーが初期化されていないので、直ちに出力制御を再開することになってしまう。すなわち、電力系統の安定化のためには一定の経過時間待機した後に出力制御をする必要があるが、即座に出力制御を行うため、電力系統の安定化および発電システムの効果的な活用の両方の観点で問題となる。
従って、自然エネルギーを利用した直流電力源により発電した電力を電力系統に逆潮流する系統連系システムにおいて、系統電圧が上限値を超えないように制御できるとともに、直流電力源の発電能力を無駄にせず、高率の良い発電操作が可能になる発電システムを提供できることが好ましい。
そこで本発明は、上記問題点に鑑み、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、直流電力源が接続される入力部と、電力系統に接続される出力部と、前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止し、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する制御を行い、前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置としている。
この構成によると、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部の出力制御を開始し、出力制御を停止して第1の時間が経過した後に、系統電圧が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するので、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力の安定化を図ることが可能になる。また、第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部の出力と電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されるので、電力変換部の出力が定格出力に達する程度の時間に設定できて、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置を得ることができる。
また、本発明は、直流電力源が接続される入力部と、電力系統に接続される出力部と、前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、前記経過時間カウント操作を開始した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止し、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する制御を行い、前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置であってもよい。
また、本発明は、直流電力源が接続される入力部と、電力系統に接続される出力部と、前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、直流電力源が所定の発電状態になるまで待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、直流電力源が所定の発電状態になった後に、系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する操作を行い、前記所定の発電状態は、前記直流電力源の発電電力を最大限に引き出すための最大電力点追従制御により最大電力点に追従している状態であることを特徴とする電力変換装置であってもよい。
また、本発明は、直流電力源が接続される入力部と、電力系統に接続される出力部と、前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、直流電力源が所定の発電状態になるまで待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、直流電力源が所定の発電状態になった後に、系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する操作を行い、前記所定の発電状態は、電力変換部が直流電力源から供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するDCDCコンバータ部と、DCDCコンバータ部から供給される直流電圧を所定の交流電圧に変換して出力するインバータ部を有し、DCDCコンバータ部とインバータ部間のバスラインのバス電圧が所定の目標電圧になった状態であることを特徴とする電力変換装置であってもよい。
また、本発明は、直流電力源が生成する直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備えた電力変換装置であって、系統電圧と予め定める所定の整定電圧値とを比較して、電力変換部の出力制御を行うとともに、系統電圧が前記所定の整定電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、所定の待機時間をカウントした後に、系統電圧が前記所定の整定電圧値より高くならないように電力変換部の出力状態を制御する出力制御操作を開始し、系統電圧が前記所定の整定電圧値より低くなったときに出力制御操作を停止し、出力制御操作が停止されてからの経過時間をカウントし、所定の第1の時間カウント後に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアするとともに、前記所定の第1の時間は、電力変換装置の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されていることを特徴としている。
この構成によると、出力制御操作が終了した後、所定の第1の時間カウント後に経過時間カウントをクリアするので、天候不良時などのように、電力変換装置の出力が定格に達しない場合でも、通常状態であれば定格に達していると判断される時間経過後に確実に経過時間カウントをクリアして初期化できる。そのために、一旦出力制御操作を行った後、電力変換部の出力がなかなか定格に達しない場合に、系統電圧が整定電圧値に達すると、経過時間カウントが初期化されていない状態で、直ちに出力制御を再開することになってしまう弊害を抑制できる。すなわち、出力制御を行う必要がないときには確実に出力制御を行わない構成にできる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置を得ることができる。
上記構成の電力変換装置は、電圧取得部と記憶部とカウント部と比較部と出力制御部と出力停止部と、を有し、電圧取得部は、電力変換装置が接続される電力系統の電圧値を取得し、記憶部は、前記所定の待機時間と前記所定の第1の時間、および、前記所定の整定電圧値と上限電圧値を記憶し、カウント部は、前記所定の待機時間および前記所定の第1の時間をカウントし、比較部は、前記カウント部がカウントする時間と前記所定の待機時間および前記所定の第1の時間とを比較し、系統電圧と前記整定電圧値とを比較し、出力制御部は、電力変換部の出力制御操作を実行し、出力停止部は、系統電圧が前記上限電圧値に達したときに電力変換部の出力を停止することが好ましい。
上記構成の電力変換装置において、前記所定の第1の時間カウント中に電力変換部の出力が定格に達すると前記経過時間カウント操作の経過時間カウントをクリアすることが好ましい。また、電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間を所定の第1の時間として予め記憶しておき、出力制御操作終了時から前記所定の第1の時間が経過したときに前記経過時間カウントをクリアすることが好ましい。
また、出力制御操作終了時の電力変換部の出力値から定格になるまでの見込み時間を、電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間から算出して前記所定の第1の時間とし、出力制御操作終了時から前記所定の第1の時間が経過したときに前記経過時間カウントをクリアすることが好ましい。また、電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間を記録したデータテーブルを前記記憶部に記憶し、出力制御操作終了時の電力変換部の出力値から定格になるまでの時間を前記データテーブルから求めて前記所定の第1の時間とし、出力制御操作終了時から前記所定の第1の時間が経過したときに前記経過時間カウントをクリアすることが好ましい。
また、上記構成の電力変換装置は、さらに、電力系統から電力を受電している買電状態と、電力変換部により生成される所定の電力を電力系統に送電している売電状態と、受電および送電をしていない売買0状態を認識する状態認識部を有し、当該状態認識部を介して売電状態であると認識した場合に、出力制御操作を行うことが好ましい。
また本発明は、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備える電力変換装置の制御方法であって、電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する電圧検知出力制御操作を行うステップと、系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止するステップと、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備え、前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴としている。
この構成によると、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部の出力制御を開始し、出力制御を停止して第1の時間が経過した後に、系統電圧が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するので、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力の安定化を図ることが可能になる。また、第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部の出力と電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されるので、電力変換部の出力が定格出力に達する程度の時間に設定できて、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置の制御方法を得ることができる。
また、本発明は、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備える電力変換装置の制御方法であって、電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、前記経過時間カウント操作を開始した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する電圧検知出力制御操作を行うステップと、系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止するステップと、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備え、前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置の制御方法であってもよい。
また本発明は、直流電力源が生成する直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備える電力変換装置の制御方法であって、系統電圧と予め定める所定の整定電圧値とを比較して、電力変換部の出力制御を行うとともに、系統電圧が前記所定の整定電圧値に達したことを検知する電圧検知工程と、電圧検知工程により、系統電圧が前記所定の整定電圧値に達したことが検知された際に、出力制御操作を開始するまでの所定の待機時間をカウントする経過時間カウント操作を開始する待機カウント操作工程と、前記所定の待機時間をカウントした後に、系統電圧が前記所定の整定電圧値より高くならないように電力変換部の出力状態を制御する出力制御工程と、系統電圧が前記所定の整定電圧値より低くなったときに出力制御操作を停止し、出力制御操作が停止されてからの経過時間をカウントし、所定の第1の時間カウント後に、前記経過時間カウント操作におけるカウントをクリアして初期化する待機カウント初期化工程と、を有し、前記待機カウント初期化工程における前記所定の第1の時間は、電力変換部の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されていることを特徴としている。
この構成によると、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置の制御方法を得ることができる。
また上記構成の制御方法において、前記所定の第1の時間は、電力変換部の出力が0から定格になるまでの予め記憶された時間、電力変換部の出力制御操作終了時の出力から定格になるまでの予め記憶された時間、または、電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間から算出される電力変換部の出力制御操作終了時の出力から定格になるまでの時間、のいずれかであることが好ましい。
また本発明は、上記構成の電力変換装置と、直流電力源とを備える発電システムであってもよい。
本発明によれば、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧を上昇させない制御を行う上で、より電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システムを得ることができる。
本発明に係る電力変換装置を備えた発電システムの全体構成を示す概略説明図である。 系統電圧の変化と従来の出力制御操作の概要を示すグラフである。 系統電圧の変化と本発明の出力制御操作の概要を示すグラフである。 所定の経過時間を規定する一実施形態を示す図である。 所定の経過時間を規定する一実施形態を示す図である。 所定の経過時間を規定する一実施形態を示す図である。 所定の経過時間を規定する一実施形態を示す図である。 系統電圧の変化と本願の出力制御操作の概要を示すグラフである。 系統電圧の変化と本願の出力制御操作の概要を示すグラフである。 本発明に係る電力変換装置の制御方法の一例を示すフローチャートである。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明するが、本発明はこれにより何ら制限されるものではない。また、同一構成部材については同一の符号を用い、重複する説明は適宜省略する。
図1は、本発明に係る電力変換装置3を備えた発電システム1の全体構成を示す概略説明図である。図2は、系統電圧の変化と従来の出力制御操作の概要を示すグラフであり、図3は、系統電圧の変化と本発明の出力制御操作の概要を示すグラフである。
本発明に係る発電システム1は、図1に示すように直流電力源2(例えば、太陽光発電)が電力変換部10を介して電力系統5に接続されて構成される。電力変換部10は制御装置13に接続され、電力変換部10の動作は制御装置13によって制御される。そして、直流電力源2が生成する直流電力は、電力変換部10と制御装置13により所定の電力に変換され、配電盤4を介して負荷6に給電され、また、配電盤4を介して電力系統5に送電可能である。
直流電力源2としては、例えば、太陽光発電装置や風力発電装置や燃料電池などの直流電力源を用いることができる。本実施形態では、直流電力源として太陽電池を用いた太陽光発電装置を適用している。ただし、その他の直流電力源でもよく、また、異なる直流電力源を複数組み合わせて用いてもよい。
電力変換部10は、例えば、直流電力源2から供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換する第1電力変換部11と、第1電力変換部11から供給される直流電力を所定の電力に変換して出力する第2電力変換部12を有する。
本実施形態に係る制御装置13は、電力変換部10を制御する。電力変換部10より出力された所定の電力は配電盤4を介して電力系統5や負荷6に出力される。制御装置13は、少なくとも、電圧取得部と記憶部と比較部とカウント部と出力制御部と出力停止部と、を有する。また、後述する状態認識部を有することが好ましい。電圧取得部は電力変換部10が接続される電力系統5の電圧値を取得し、記憶部は、待機時間T11と所定の電圧値(整定電圧値V01と上限電圧値V03を含む)と、を記憶する。待機時間T11は電力変換部10の出力を制御する所定の制御操作を開始するまでの所定の経過時間であり、整定電圧値V01は、出力制御操作を行う閾値となる整定電圧値であり、上限電圧値V03は出力を停止する閾値となる系統電圧V0の上限電圧値である。また、制御装置13は、必ずしも電力変換装置3に含まれていなくてもよく、外部機器として設置されていてもよい。
カウント部は、経過時間をカウントする。例えば、系統電圧V0が整定電圧値V01に達したときからの経過時間をカウントし、比較部は、経過時間と所定の待機時間T11、および、系統電圧V0と整定電圧値V01と上限電圧値V03とを比較する。ここで、系統電圧V0と各電圧値との比較は、電力変換装置3の出力部15を受電部として検知された電圧を用いるとよい。また、配電盤4において検知された電圧を用いるようにしてもよい。系統電力5が交流の場合は、検知された電圧の実効値を系統電圧V0とする。
出力制御部は、電力変換部10の出力制御操作を実行し、出力停止部は、系統電圧V0が上限電圧値V03に達したときに電力変換部10の出力を停止する。すなわち、上限電圧値V03は過電圧保護の上限電圧に相当し、出力停止部は過電圧保護部に相当する。
そして、比較部が、受電する系統電圧V0が整定電圧値V01より高くなったことを検知すると、すなわち第1電圧値に達したことを検知すると、カウント部を介して所定の待機時間をカウントする経過時間カウント操作を開始し、予め定める所定の待機時間T11が経過した後に、系統電圧V0が第2電圧値(例えば、整定電圧値V01)より高くならないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPを開始し、系統電圧V0が第3電圧値(例えば、整定電圧値V01)より低くなったときに出力制御操作OPを停止し、出力制御操作OPが停止されてから所定の第1の時間経過後に、待機カウントをクリアして初期化する構成にしている。この際に、所定の第1の時間(経過時間T12と称することがある)は電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に予め設定されていることが好ましい。
出力制御操作OPは、系統電圧V0が整定電圧値V01より高くならないように出力を抑制する出力制御操作制御でも、進相無効電力制御でも、これらを共用してもよい。いずれにしても、系統電圧V0が整定電圧値V01より高くならないように制御する。
〈従来の出力制御操作〉
従来の出力制御操作について図2を用いて説明する。図2に示すように、従来、系統電圧V0が、通常電圧V00から整定電圧値V01に達した時点T01から経過時間カウント操作を開始する。すなわち、時点T01が待機カウント操作開始点CSとなる。カウント操作を開始するが、電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作はまだ行わない。
経過時間カウント操作が予め定める所定の待機時間T11に達した時点T03において、系統電圧が整定電圧値V01よりも高いことを検知したときには、出力制御部は系統電圧V0が整定電圧値V01を超えないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPを開始する。すなわち、時点T03が待機カウント操作終了点CTとなり、出力制御操作開始点OT1となる。
出力制御操作OPが開始されると、整定電圧値V01よりも高い電圧V0aであった系統電圧V0が整定電圧値V01より高くならないように電力変換部10の出力状態を制御する。そして、系統電圧V0が整定電圧値V01よりも低くなる時点T04において出力制御操作OPを終了する。すなわち、時点T04が出力制御操作終了点OT2となる。
そして、この後、電力変換部10の出力が定格に達したと判断されたときに、所定の待機時間T11をカウントするタイマーを初期化する。つまり、経過時間カウントをクリアする。すなわち、電力変換部10の出力が定格に達しない場合には、経過時間カウントはクリアされない。
そのため、この状態で系統電圧が整定電圧値V01よりも高くなると、その時点T06において、出力制御操作OPが即時に開始されてしまう。すなわち、系統電圧が整定電圧値V01よりも高くなった時点T06が直ちに出力制御操作開始点OT1となる。
従って、従来構成では、電力変換部10の出力が定格に達しておらず、所定の待機時間を経過した後に出力制御を行うべき場合においても、所定の待機時間経過を待つことなく即時に出力制御を開始してしまうので、発電システム1の効果的な活用ができなくなってしまい問題となる。
次に、上記従来の問題点を解決した本実施形態について説明する。
〈第1実施形態〉
図3を用いて本発明に係る出力制御操作の第1実施形態について説明する。
図3に示すように、第1実施形態の出力制御操作は、系統電圧V0が、通常電圧V00から整定電圧値V01に達した時点T01から経過時間カウント操作を開始する。すなわち、時点T01が待機カウント操作開始点CSとなる。経過時間カウント操作を開始するが、電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作はまだ行わない。ここで、経過時間カウント操作を開始する整定電圧値V01が本発明の第1電圧値に相当する。系統電圧が交流の場合は、電圧の実効値をV0とする。
この後、経過時間カウント操作を継続して予め定める所定の待機時間T11に達した時点T03において、系統電圧V0が整定電圧値V01よりも高いことを検知したときには、出力制御部は系統電圧V0が整定電圧値V01を超えないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPを開始する。すなわち、時点T03が待機カウント操作終了点CTとなり、出力制御操作開始点OT1となる。例えば、整定電圧値V01は109ボルトという値に設定される。
ここで、所定電圧値を超えないように出力制御が行われている間における整定電圧値V01が本発明の第2電圧値に相当する。本実施形態においては、第1電圧値を第2電圧値と同じ整定電圧値V01としたが、異なる値としてもよい。また、系統電圧V0が通常電圧V00から整定電圧値V01に達した時点T01から、予め定める所定の待機時間T11経過した後に、系統電圧V0が整定電圧値V01を超えないように電力変換部10の出力状態を制御する、一連の操作が本発明の電圧検知出力制御操作に相当する。
出力制御操作OPしているときに、系統電圧V0が整定電圧値V01よりも低くなるとこの時点T04で出力制御操作OPを停止するとよい。この出力制御操作OPを停止する整定電圧値V01が本発明の第3電圧値に相当する。本実施形態においては、第3電圧値を第1電圧値と同じ整定電圧値V01としたが、異なる値としてもよい。系統電圧V0が整定電圧値V01より低くなったと判断する方法は、ある所定の閾値に達したことで判断してよいし、ある所定の閾値未満の値を、ある所定の時限経過したことで判断してもよいし、ある所定の閾値未満の値を、ある所定の回数検知することで判断してもよい。
そして、この時点T04から予め設定された所定の経過時間T12経過した後の時点T05で、電力変換部10の出力が定格に達しているか否かに拘らずに経過時間カウントをクリアする。すなわち、時点T04が出力制御操作終了点OT2となり、時点T05が待機カウントクリア点CCとなる。ここで、所定の経過時間T12が本発明の所定の第1の時間に相当する。
所定の待機時間T11をカウントする経過時間カウントがクリアされているので、次に系統電圧V0が整定電圧値V01に達すると、この時点T06から新たな経過時間カウント操作が開始され、所定の待機時間T11経過後の時点T07において、系統電圧V0が整定電圧値V01(第1電圧値に相当)よりも高いことを検知したときには、出力制御部は系統電圧V0が整定電圧値V01(第2電圧値に相当)を超えないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPを再び開始する。すなわち、時点T06が待機カウント操作開始点CSとなり、時点T07が待機カウント操作終了点CTとなり、出力制御操作開始点OT1となる。
この所定の待機時間T11カウント中に系統電圧V0が整定電圧値V01(第3電圧値に相当)より低くなると、出力制御操作OPは開始されない。また、待機時間T11カウントはクリアされる。従って、一旦系統電圧V0が整定電圧値V01より高くなっても、直ぐに低下する場合には、出力制御操作OPは開始されず、電力変換部10の出力を継続可能になる。従って、この構成であれば、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
すなわち、本実施形態に係る電力変換装置3は、直流電力源2が接続される入力部14と、電力系統5に接続される出力部15と、入力部14に入力された直流電力を所定の電力に変換して、出力部15に出力する電力変換部10と、電力変換部10の出力を制御する制御装置13と、を備え、制御装置13は、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、待機時間経過を待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、前記第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始する制御を行うといえる。
出力制御操作OPは、系統電圧V0が整定電圧値V01より高くならないように出力を抑制する出力制御操作制御でも、進相無効電力制御でも、これらを共用してもよく、系統電圧V0が整定電圧値V01より高くならないように制御できればよい。この出力制御操作は、発電システム1が売電している際には必ず行うことが好ましい。また、買電時には特には必要ないので、買電状態と売電状態とに応じて出力制御を切り換えてもよい。また、売電以外の状態であっても、出力制御を行ってもよい。
すなわち、本実施形態の制御部13は、電力系統5から電力を受電している買電状態と、電力変換部10により生成される所定の電力を電力系統5に送電している売電状態と、受電および送電をしていない売買0状態を認識する状態認識部を有し、該状態認識部を介して売電状態であると認識した場合に、出力制御操作OPを行うことが好ましい。この構成であれば、売電状態、すなわち、直流電力源2が生成する直流電力を一部でも電力系統5に出力している場合には、出力制御操作OPを行うことで、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
〈所定の経過時間T12の算出方法〉
次に、経過時間カウントをクリアして初期化する所定の経過時間T12の算出方法について、図4A〜図4Dを用いて説明する。
電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに少なくとも要すると見込まれる所定の経過時間T12は、予め、出力0%から100%(定格)になるまでの時間を記憶しておき、このデータから判断して設定するとよい。所定の経過時間T12を決めるデータは、全体的に見て出力制御操作終了時の出力と定格出力の差が大きいほど経過時間T12も大きくなるものであればよく、部分的に経過時間T12が同じになったり減少したりするものであってもよい。すなわち、出力制御操作終了時の出力と定格出力の差に応じて経過時間T12が単調に増加するものでなくてもよい。
まず第1に、図4Aに示すように、発電状態PWを予め複数段階に区分けしておき、所定区分毎に所定の経過時間T12を設定するとよい。例えば、出力0%から出力P1に当たる領域AR1は、全て時間Taを適用し、出力P1から出力P2に当たる領域AR2は、全て時間Tbを適用し、出力P2から出力P3に当たる領域AR3は、全て時間Tcを適用するとよい。
この構成であれば、複数段階の所定の経過時間T12を予め設定しておくだけでよいので、記憶容量を削減することが可能になって好ましい。この所定の経過時間T12も電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に相当する。この所定の経過時間T12が本発明の所定の第1の時間に相当する。
また、図4Bに示すように、出力0%から100%になるまでの発電状態PWを記憶部に発電データとして記憶しておき、この出力100%になるまでの時間Tmaxを所定の経過時間T12として設定することができる。すなわち、この所定の経過時間T12は電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上である。
従って、電力変換部10の出力電力が0%から定格になるまでの時間Tmaxを所定の経過時間T12として予め設定し記憶しておき、出力制御操作終了時から所定の経過時間T12が経過したときに待機カウント(経過時間カウント)をクリアしてリセットするとよい。この構成であれば、電力変換部10の出力が定格に達しない状態でも、所定の経過時間T12経過後に経過時間カウントをクリアすることにより、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
また、出力制御操作終了時の電力変換部10の出力状態から定格になるまでの時間を、電力変換部10の出力が0%から定格になるまでの時間から算出して所定の経過時間T12として設定し、出力制御操作終了時から所定の経過時間T12が経過したときに待機カウントをクリアする構成でもよい。
例えば、図4Cに示すように、出力0%から100%になるまでの発電状態PWデータから、出力P1に対応する時間Taを算出し、出力P2に対応する時間Tbを算出し、出力P3に対応する時間Tcを算出して所定の経過時間T12として適用するとよい。
また、図4Dに示すように、出力0%の時間T0から出力100%の時間Tmaxまでのデータテーブルから、出力制御操作終了時の電力変換部10の出力値から定格になるまでの時間を求めて所定の経過時間T12とし、出力制御操作終了時から当該時間が経過したときに経過時間カウントをクリアしてもよい。すなわち、電力変換部10の出力が0%から定格になるまでの時間を記録したデータテーブルを記憶部に記憶し、出力制御操作終了時の電力変換部10の出力値から定格になるまでの時間を前記データテーブルから求めて所定の経過時間T12(第1の時間)とし、出力制御操作終了時から当該時間が経過したときに経過時間カウントをクリアする構成であってもよい。
上記したように、本実施形態に係る第1の時間(経過時間T12)は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定される構成としている。この構成により、電力変換部10の出力が定格出力に達する程度以上の時間に設定できて、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
〈第2実施形態〉
上記で求めた所定の経過時間T12を用いて出力制御する出力制御操作OPの実施形態を第2実施形態として図5を用いて説明する。図5は、系統電圧の変化と本願の出力制御操作の概要を示すグラフであって、待機カウント操作終了点CTに達した時点03にて出力制御操作OPを開始した後の状態を示している。
時点T03の待機カウント操作終了点CTにて出力制御操作OPが開始され、系統電圧V0が整定電圧値V01より低くなった時点T04にて出力制御操作OPが停止される。この出力制御操作終了点OT2である時点T04から上記で求めた所定の経過時間T12経過後の時点T05において経過時間カウントをクリアする。
この場合の所定の経過時間T12は、電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上であって、前述した時間Tmaxでよい。また、出力制御操作OP停止時における電力変換部10の出力状態に応じた時間Ta、時間Tb、時間Tcであってもよい。いずれを採用するか予め設定しておけばよい。
〈第3実施形態〉
電力変換部10と制御装置13を別の装置を組み合わせた構成にしてもよいが、電力変換部10と制御装置13を一体に備えた電力変換装置3を用いる構成であってもよいので、この構成を第3実施形態として説明する。
本実施形態に係る電力変換装置3は、直流電力源2が生成する直流電力を所定の交流電力に変換して電力系統5に出力できるものである。直流電力源2は、電力変換装置3の入力部14に接続されており、入力部14は、電力変換装置3の内部で電力変換部10に接続されている。電力変換部10は、例えば、直流電力源2から供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するDCDCコンバータ部と、DCDCコンバータ部から供給される直流電圧を所定の交流電圧に変換して出力するインバータ部を有する。この場合には、前述した第1電力変換部11がDCDCコンバータ部に相当し、第2電力変換部12がインバータ部に相当する。また、インバータ部のみを有する電力変換装置3であってもよい。電力変換部10の出力は、電力変換装置3の内部で出力部15に接続されている。出力部15は、配電盤4を介して電力系統5および負荷6に接続可能に構成されている。
また、電力変換装置3は蓄電池20の電力を充放電する第3電力変換部16を備えていてもよい。制御装置13は、第3電力変換部16を制御可能であり、蓄電池20の接続および解列の切換えや、蓄電池20の充放電動作を制御することができる。そして、電力変換装置3に蓄電池20を接続して、直流電力源2が生成する直流電力の余剰電力を充電する構成でもよく、夜間等の系統電力5から購入する電力のコストが安いときに、電力を蓄電池20に充電する構成にしてもよい。蓄電池20を有する構成であれば、抑制した電力を蓄電池20の充電に回すことができ、発電電力を無駄にすることがなくなるので好ましい。
電力変換装置3が備える制御装置13は、前述した実施形態と同様に、電圧取得部と記憶部とカウント部と比較部と出力制御部と出力停止部と状態認識部とを有する。また、記憶部は、電力変換部10の出力を制御する所定の制御操作を開始するまでの、予め定める所定の待機時間T11と所定の経過時間T12、および、電力系統5に出力する電力を制御するための整定電圧値として、出力制御操作を行う閾値となる整定電圧値V01と、出力を停止する閾値となる上限電圧値V03と、を記憶する。
そして、図3に示すように、系統電圧V0が、整定電圧値V01に達した時点T01から経過時間カウント操作を開始し、所定の待機時間T11が経過した時点T03において、系統電圧が整定電圧値V01よりも高いことを検知したときには、出力制御部は系統電圧V0が整定電圧値V01を超えないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPを開始する構成にしている。
系統電圧V0が整定電圧値V01より高くならないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPは、系統電圧V0が整定電圧値V01より低くなった時点T04で停止すればよい。また、この時点T04から新たな経過時間カウント操作が開始され、所定の経過時間T12経過後の時点T05において経過時間カウントをクリアする。すなわち、時点T05が、待機カウントクリア点CCとなる。
本実施形態においても所定の経過時間T12として前述した時間Tmax、時間Ta、時間Tb、時間Tcを採用できる。また、これ以外にも経過時間カウントをクリアできる方法があるので、この方法を実施形態4として図6を用いて説明する。
〈第4実施形態〉
図6は、系統電圧の変化と本願の出力制御操作の概要を示すグラフであって、カウント操作終了点CTに達して出力制御操作OPを開始した後の状態を示している。
本実施形態に係る電力変換装置3が、制御装置13において、直流電力源2の発電電力を最大にするために最大電力点追従(MPPT:Maximum Power Point Tracking)制御を行う場合には、電力変換部10の出力電力が最大電力点に追従している状態になると、その時点で出力できる最大電力を出力している。すなわち、出力の抑制値が0と判断できる。従って、定格電力が出力できる発電状況であれば、定格出力していると判断できる。そのため、この場合の経過時間も電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上であるといえる。
また、本実施形態に係る電力変換装置3が、第1電力変換部11(DCDCコンバータ部)と第2電力変換部12(インバータ制御部)との間のバスラインのバス電圧を検知して電力変換部10の出力状態を検知可能であり、バス電圧一定制御を行う場合には、当該バス電圧が所定の目標値に達すると電力変換部10の出力電力が最大出力に達したと判断できるのでこの時点で経過時間カウントをクリアできる。すなわち、その時点で出力できる最大電力を出力している。すなわち、出力の抑制値が0と判断できる。
そこで、図6に示すように、時点03にて出力制御操作が開始され、時点04にて出力制御操作が停止され、その後、最大電力点に追従している状況を検知した時点T05Aで経過時間カウントをクリアできる。すなわち、時点T05Aが、待機カウントクリア点CCとなる。また、出力制御操作OPが停止された時点T04から目標バス電圧に到達したときにも電力変換部10のその時点で出力できる最大電力を出力している、すなわち、出力の抑制値が0と判断できて、この時点T05Bで経過時間カウントをクリアしてもよい。
本実施形態によれば、電力変換装置3を用いて直流電力源2から出力された直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、所定のタイミングで確実に経過時間カウントをクリアすることにより電力系統の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3を得ることができる。
〈電力変換装置の制御方法〉
次に、図7のフローチャートを用いて電力変換部10の制御方法を詳細に説明する。
出力制御操作のスタートは、系統電圧V0と整定電圧値V01とを比較することから始まり、系統電圧V0が整定電圧値V01より高くなったことを検知すると(ステップS1の「V0≧V01?」でYESの場合)、経過時間カウント操作が開始される(ステップS2の待機カウント操作開始)。
ステップS3でカウントが予め定める所定の待機時間T11に達したか否かを検知して(ステップS3のT=T11?)、YESの場合にはステップS4のV0≦V01にする出力制御を行う。
ステップS5で系統電圧V0が整定電圧値V01よりも低くなっていることが検知されるとYES方向に進み出力制御終了(ステップS6)となる。また、出力制御終了した後の経過時間をカウントする操作が開始される(ステップS7の経過時間カウント操作開始)。続いてステップS8で所定の経過時間T12に達したか否かを検知して(ステップS8のT=T12?)、所定の経過時間T12に達したと判定してステップS9で待機カウントをクリアしてエンドになる。また、所定の経過時間T12に達したか否かを検知する方法としては、経過時間が、時間Tmaxに達した(Tmax経過)、電力変換部10の出力状態に応じた時間Ta、時間Tb、時間Tcに達した(Tabc経過)、最大電力点に追従している(最大電力点追従)、目標バス電圧に到達した(最大電力点到達)、のいずれかの条件を満たしたときでよい。
そして、出力制御操作が終了した後は、系統電圧V0を検知する検知操作を継続し、系統電圧V0が上昇して整定電圧値V01に達したことを検知すると次の出力制御操作を開始するとよい。
上記制御方法は、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01に達したことを検知する電圧検知工程(ステップS1に相当)を有し、電圧検知工程により、系統電圧V0が前記所定の整定電圧値V01に達したことが検知された際に、出力制御操作を開始するまでの所定の待機時間T11をカウントする経過時間カウント操作を開始する待機カウント操作工程(ステップS2+ステップS3に相当)を有し、所定の待機時間T11をカウントした後に、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01より高くならないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御工程(ステップS4+ステップS5に相当)を有し、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01より低くなったときに出力制御操作を停止し、出力制御操作が停止されてからの経過時間をカウントし、所定の経過時間T12カウント後に、経過時間カウントをクリアして初期化する待機カウント初期化工程(ステップS6〜ステップS9に相当)を有するといえる。また、待機カウント初期化工程における所定の経過時間T12は、電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されているといえる。
この構成であれば、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3の制御方法を得ることができる。
また、上記構成の制御方法は、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行うステップを有し、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止するステップを有し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間(所定の経過時間T12)経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、所定の待機時間T11経過を待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するステップを有する電力変換装置3の制御方法といえる。
また、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、所定の第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備える制御方法ともいえる。
上記いずれの制御方法であっても、所定の第1の時間(所定の経過時間T12)は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることが好ましい。この構成により、電力変換部の出力が定格出力に達する程度の時間に設定できて、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
また、本実施形態に係る電力変換装置3と、直流電力源2とを備える発電システム1であれば、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる発電システム1を得ることができる。
整定電圧値を含む複数の電圧値を記憶部が記憶するとして説明したが、これらの電圧値は、リモコンや外部からの通信により設定されるものでもよい。もしくは、CPU内で計算される値でもよい。
所定の待機時間T11に関しても、リモコンや外部からの通信により設定されるものでもよく、予め記憶部に設定されていてもよい。もしくは、CPU内で計算される値でもよい。
前述した出力制御を実施しているかどうか否かを判別する方法は、進相無効電力を注入する場合は、電圧と電流の位相のずれもしくは力率を確認することにより、出力制御を行っていると判断できる。また、出力電力を減少させる制御の場合は、一つの方法としては、入力させる直流電力源の最大電力が出力されているかにより判断することができ、例えば、PV模擬電源で、ある最大電力点を持つ入力を行い、その電力点でPVが動作しているかを確認すればよい。最大電力点でPVが動作していれば、出力制御は行われておらず、最大電力点以外でPVが動作していれば出力制御が行われていると判断することができる。他の方法として、出力制御状態では、DCバス電圧が出力制御していない場合よりも上昇するため、DCバス電圧を検出することによって、出力制御状態を確認することができる。
上記したように、本実施形態に係る電力変換装置3は、直流電力源2が接続される入力部14と、電力系統5に接続される出力部15と、入力部14に入力された直流電力を所定の電力に変換して、出力部15に出力する電力変換部10と、電力変換部10の出力を制御する制御装置13と、を備え、制御装置13は、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、待機時間T11経過を待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始する制御を行い、前記第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴としている。
この構成であれば、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始し、出力制御を停止して第1の時間(経過時間T12)が経過した後に、系統電圧V0が第1電圧値(整定電圧値V01)に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するので、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることができる。また、第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されるので、電力変換部10の出力が定格出力に達する程度の時間に設定できて、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3を得ることができる。
また本発明に係る電力変換装置3は、直流電力源2が接続される入力部14と、電力系統5に接続される出力部15と、入力部14に入力された直流電力を所定の電力に変換して、出力部15に出力する電力変換部10と、電力変換部10の出力を制御する制御装置13と、を備え、制御装置13は、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、経過時間カウント操作を開始した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、待機時間T11経過を待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始する制御を行い、前記第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴としている。
この構成であれば、出力制御が停止された後、所定の第1の時間(経過時間T12)経過後に経過時間カウントをクリアするので、天候不良時などのように、電力変換部10の出力がなかなか定格に達しない場合でも、所定の時間経過後に確実に経過時間カウントをクリアできる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3を得ることができる。
また本発明に係る電力変換装置3は、直流電力源2が接続される入力部14と、電力系統5に接続される出力部15と、入力部14に入力された直流電力を所定の電力に変換して出力部15に出力する電力変換部10と、電力変換部10の出力を制御する制御装置13と、を備え、制御装置13は、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから直流電力源2が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、直流電力源2が所定の発電状態になるまで待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから直流電力源2が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、直流電力源2が所定の発電状態になった後に、系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する操作を行い、前記所定の発電状態は、直流電力源2の発電電力を最大限に引き出すための最大電力点追従制御により最大電力点に追従している状態であることを特徴としている。
この構成であっても、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3を得ることができる。
また本発明に係る電力変換装置3は、直流電力源2が接続される入力部14と、電力系統5に接続される出力部15と、入力部14に入力された直流電力を所定の電力に変換して出力部15に出力する電力変換部10と、電力変換部10の出力を制御する制御装置13と、を備え、制御装置13は、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止し、出力制御が停止されてから直流電力源2が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、直流電力源2が所定の発電状態になるまで待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから直流電力源2が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、直流電力源2が所定の発電状態になった後に、系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する操作を行い、前記所定の発電状態は、電力変換部10が直流電力源2から供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するDCDCコンバータ部と、DCDCコンバータ部から供給される直流電圧を所定の交流電圧に変換して出力するインバータ部を有し、DCDCコンバータ部とインバータ部間のバスラインのバス電圧が所定の目標電圧になった状態であることを特徴としている。
この構成であっても、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3を得ることができる。
また本発明は、直流電力源2が生成する直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する電力変換部10を備えた電力変換装置3であって、系統電圧V0と予め定める所定の整定電圧値V01とを比較して出力制御を行うとともに、系統電圧V0が整定電圧値V01に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、所定の待機時間T11をカウントした後に、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01より高くならないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御操作OPを開始し、系統電圧V0が整定電圧値V01より低くなったときに出力制御操作OPを停止し、出力制御操作OPが停止されてからの経過時間をカウントし、所定の第1の時間カウント後に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアする構成とし、前記所定の第1の時間は、電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されていることを特徴としている。
この構成であれば、出力制御操作OPが終了した後、所定の第1の時間(経過時間T12)の後に経過時間カウントをクリアできるので、天候不良時などのように、出力がなかなか定格に達しない場合でも、通常の天候状態であれば定格に達していると判断される時間経過後に確実に経過時間カウントをクリアできる。そのために、一旦出力制御操作を行った後、出力がなかなか定格に達しない場合に、系統電圧V0が再び整定電圧値V01に達すると、経過時間カウントがクリアされていないので、直ちに出力制御を再開することになってしまう弊害を抑制できる。すなわち、出力制御を行う必要がないときには確実に出力制御を行わない構成にできる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、確実に経過時間カウントをクリアすることができて、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3を得ることができる。
また上記構成の電力変換装置3は、電圧取得部と記憶部とカウント部と比較部と出力制御部と出力停止部と、を有し、電圧取得部は、電力変換部10が接続される電力系統5の電圧値を取得し、記憶部は、所定の待機時間T11と所定の第1の時間(経過時間T12)、および、所定の整定電圧値V01と上限電圧値V03を記憶し、カウント部は、所定の待機時間T11および所定の経過時間T12をカウントし、比較部は、カウント部がカウントする時間と所定の待機時間T11および所定の経過時間T12とを比較し、系統電圧V0と整定電圧値V01とを比較し、出力制御部は出力制御操作を実行し、出力停止部は、系統電圧V0が上限電圧値V03に達したときに出力を停止することを特徴としている。この構成であれば、系統電圧V0と整定電圧値V01とを比較する操作や、所定の待機時間T11の待機カウント操作や、出力制御操作OPなどを確実に実行できる電力変換装置3を得ることができる。
また上記構成の電力変換装置3において、第1の時間カウント中に電力変換装置3の出力が定格に達すると経過時間カウントをクリアすることが好ましい。この構成であれば、一旦出力制御操作を行った後、所定の経過時間後に経過時間カウントをクリアするが、この前に、電力変換装置3の出力が定格に達すると所定の第1の時間(経過時間T12)に達していなくても経過時間カウントをクリアできるので、次の出力制御操作OPを効果的に行うことが可能になる。
また上記構成の電力変換装置3において、電力変換部10の出力が0から定格になるまでの時間Tmaxを前記第1の時間(経過時間T12)として予め記憶しておき、出力制御操作終了時から時間Tmaxが経過したときに経過時間カウントをクリアすることが好ましい。この構成であれば、出力制御操作終了時における電力変換部10の出力状態に拘らずに、一定の時間経過後に経過時間カウントをクリアするので、経過時間カウントの初期化が確実に、また、容易に行うことが可能になる。
また上記構成の電力変換装置3において、出力制御操作終了時の電力変換部10の出力値から定格になるまでの見込み時間を、電力変換部10の出力が0から定格になるまでの時間から算出して前記第1の時間(経過時間T12)とし、出力制御操作終了時から第1の時間(経過時間T12)が経過したときに経過時間カウントをクリアすることが好ましい。この構成であっても、出力制御操作OPが終了した後、所定の第1の時間(経過時間T12)経過後に経過時間カウントを確実にクリアできる。
また上記構成の電力変換装置3において、電力変換部10の出力が0から定格になるまでの時間を記録したデータテーブルを前記記憶部に記憶し、出力制御操作終了時の電力変換部10の出力値から定格になるまでの時間を前記データテーブルから求めて前記第1の時間(経過時間T12)とし、出力制御操作終了時から第1の時間(経過時間T12)が経過したときに経過時間カウントをクリアすることが好ましい。この構成であっても、出力制御操作OPが終了した後、所定の第1の時間(経過時間T12)の後に経過時間カウントを確実にクリアできる。
また上記構成の電力変換装置3において、電力系統5から電力を受電している買電状態と、電力変換部10により生成される所定の電力を電力系統5に送電している売電状態および売買0状態を認識する状態認識部を有し、該状態認識部を介して売電状態であると認識した場合に、出力制御操作OPを行うことが好ましい。この構成であれば、売電状態、すなわち、直流電力源2が生成する直流電力を一部でも電力系統5に出力している場合には、出力制御操作OPを行うことで、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
また本発明は、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する電力変換部10を備える電力変換装置3の制御方法であって、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行うステップと、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止するステップと、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、待機時間T11経過を待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備え、前記第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴としている。
この構成によると、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始し、出力制御を停止して第1の時間が経過した後に、系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するので、系統電圧V0を上昇させない制御が容易にできる。また、第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されるので、電力変換部10の出力が定格出力に達する程度の時間に設定できて、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。従って、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3の制御方法を得ることができる。
また、本発明は、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する電力変換部10を備える電力変換装置3の制御方法であって、電力系統5の系統電圧V0が所定の第1電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、経過時間カウント操作を開始した後、所定の待機時間T11経過後に、系統電圧V0が所定の第2電圧値より高くならないように電力変換部10の出力制御を開始する電圧検知出力制御操作を行うステップと、系統電圧V0が所定の第3電圧値より低くなったときに出力制御を停止するステップと、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達した場合は、待機時間T11経過を待つことなく出力制御を再開し、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧V0が第1電圧値に達しない場合は、出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、第1の時間経過後に系統電圧V0が第1電圧値に達したときに、電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備え、前記第1の時間は、出力制御停止時の電力変換部10の出力と電力変換部10の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置3の制御方法であることを特徴にしている。
この構成であっても、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置の制御方法を得ることができる。
また本発明は、直流電力源2が生成する直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する電力変換部10を備える電力変換装置3の制御方法であって、系統電圧V0と予め定める所定の整定電圧値V01とを比較して、電力変換部10の出力制御を行うとともに、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01に達したことを検知する電圧検知工程と、電圧検知工程により、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01に達したことが検知された際に、出力制御操作を開始するまでの所定の待機時間T11をカウントする経過時間カウント操作を開始する待機カウント操作工程と、所定の待機時間T11をカウントした後に、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01より高くならないように電力変換部10の出力状態を制御する出力制御工程と、系統電圧V0が所定の整定電圧値V01より低くなったときに出力制御操作を停止し、出力制御操作が停止されてからの経過時間をカウントし、所定の経過時間T12カウント後に、経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアして初期化する待機カウント初期化工程と、を有し、前記待機カウント初期化工程における前記所定の経過時間T12は、電力変換部10の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されていることを特徴としている。
この構成であれば、直流電力を所定の電力に変換して電力系統5に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、確実に経過時間カウントをクリアすることができて、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置3の制御方法を得ることができる。
また上記構成の制御方法において、前記所定の経過時間T12は、電力変換部10の出力が0から定格になるまでの予め記憶された時間Tmax、電力変換部10の出力制御操作終了時の出力から定格になるまでの予め記憶された時間Ta、Tb、Tc、または、電力変換部10の出力が0から定格になるまでの時間から算出される電力変換部10の出力制御操作終了時の出力から定格になるまでの時間、のいずれかであることが好ましい。この構成であれば、出力制御操作OPが終了した後、所定の経過時間T12の後に経過時間カウントを確実にクリアできるので、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる。
また本発明は、上記構成の電力変換装置3と直流電力源2を備える発電システム1であることを特徴としている。この構成であれば、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源2の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる発電システム1を得ることができる。
上記したように本発明によれば、直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する系統連系システムにおいて、系統電圧V0を上昇させない制御を行う上で、より電力系統5の安定化を図ることが可能になり、直流電力源の発電能力を無駄にせず有効活用が可能になる電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システムを得ることができる。
そのために、本発明に係る電力変換装置、電力変換装置の制御方法および発電システムは、直流電力源を備えて、余剰の電力を電力系統に逆潮流する系統連系システムに好適に利用可能となる。
1 発電システム
2 直流電力源
3 電力変換装置
4 配電盤
5 電力系統
6 負荷
10 電力変換部
11 第1電力変換部(DCDCコンバータ部)
12 第2電力変換部(インバータ部)
13 制御装置
14 入力部
15 出力部
16 第3電力変換部
20 蓄電池
V0 系統電圧
V01 整定電圧値(第1電圧値、第2電圧値、第3電圧値)
V03 上限電圧値
CS 待機カウント操作開始点
CT 待機カウント操作終了点
CC 待機カウントクリア点
OP 出力制御操作
OT1 出力制御操作開始点
OT2 出力制御操作終了点
T11 所定の待機時間
T12 所定の経過時間(第1の時間)
PW 発電状態

Claims (16)

  1. 直流電力源が接続される入力部と、
    電力系統に接続される出力部と、
    前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、
    前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、
    系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止し、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する制御を行い、
    前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置。
  2. 直流電力源が接続される入力部と、
    電力系統に接続される出力部と、
    前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、
    前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、前記経過時間カウント操作を開始した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、
    系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止し、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する制御を行い、
    前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置。
  3. 直流電力源が接続される入力部と、
    電力系統に接続される出力部と、
    前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、
    前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、
    系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止し、
    前記出力制御が停止されてから前記直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記直流電力源が所定の発電状態になるまで待つことなく前記出力制御を再開し、
    前記出力制御が停止されてから前記直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記直流電力源が所定の発電状態になった後に、系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する操作を行い、
    前記所定の発電状態は、前記直流電力源の発電電力を最大限に引き出すための最大電力点追従制御により最大電力点に追従している状態であることを特徴とする電力変換装置。
  4. 直流電力源が接続される入力部と、
    電力系統に接続される出力部と、
    前記入力部に入力された直流電力を所定の電力に変換して、前記出力部に出力する電力変換部と、
    前記電力変換部の出力を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行い、
    系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止し、
    前記出力制御が停止されてから前記直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記直流電力源が所定の発電状態になるまで待つことなく前記出力制御を再開し、
    前記出力制御が停止されてから前記直流電力源が所定の発電状態になるまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記直流電力源が所定の発電状態になった後に、系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始する操作を行い、
    前記所定の発電状態は、前記電力変換部が直流電力源から供給される直流電圧を所定の直流電圧に変換して出力するDCDCコンバータ部と、DCDCコンバータ部から供給される直流電圧を所定の交流電圧に変換して出力するインバータ部を有し、前記DCDCコンバータ部と前記インバータ部間のバスラインのバス電圧が所定の目標電圧になった状態であることを特徴とする電力変換装置。
  5. 直流電力源が生成する直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備えた電力変換装置であって、
    系統電圧と予め定める所定の整定電圧値とを比較して、前記電力変換部の出力制御を行うとともに、
    系統電圧が前記所定の整定電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、
    所定の待機時間をカウントした後に、系統電圧が前記所定の整定電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力状態を制御する出力制御操作を開始し、
    系統電圧が前記所定の整定電圧値より低くなったときに出力制御操作を停止し、
    出力制御操作が停止されてからの経過時間をカウントし、所定の第1の時間カウント後に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアする構成とし、
    前記所定の第1の時間は、前記電力変換部の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されていることを特徴とする電力変換装置。
  6. 前記電力変換装置は、電圧取得部と記憶部とカウント部と比較部と出力制御部と出力停止部と、を有し、
    前記電圧取得部は、前記電力変換部が接続される電力系統の電圧値を取得し、
    前記記憶部は、前記所定の待機時間と前記所定の第1の時間、および、前記所定の整定電圧値と上限電圧値を記憶し、
    前記カウント部は、経過時間をカウントし、
    前記比較部は、前記カウント部がカウントする時間と所定の待機時間および所定の第1の時間とを比較し、系統電圧と前記整定電圧値とを比較し、
    前記出力制御部は、前記電力変換部の出力制御操作を実行し、
    前記出力停止部は、系統電圧が前記上限電圧値に達したときに前記電力変換部の出力を停止することを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記第1の時間カウント中に前記電力変換部の出力が定格に達すると前記経過時間カウントをクリアすることを特徴とする請求項5または6に記載の電力変換装置。
  8. 前記電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間を前記第1の時間として予め記憶しておき、出力制御操作終了時から前記第1の時間が経過したときに前記経過時間カウントをクリアすることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の電力変換装置。
  9. 出力制御操作終了時の前記電力変換部の出力値から定格になるまでの見込み時間を、前記電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間から算出して前記第1の時間とし、出力制御操作終了時から前記第1の時間が経過したときに前記経過時間カウントをクリアすることを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の電力変換装置。
  10. 前記電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間を記録したデータテーブルを記憶し、出力制御操作終了時の前記電力変換部の出力値から定格になるまでの時間を前記データテーブルから求めて前記第1の時間とし、出力制御操作終了時から前記第1の時間が経過したときに前記経過時間カウントをクリアすることを特徴とする請求項6または7に記載の電力変換装置。
  11. 前記電力変換装置は、さらに、電力系統から電力を受電している買電状態と、前記電力変換部により生成される所定の電力を電力系統に送電している売電状態と、受電および送電をしていない売買0状態を認識する状態認識部を有し、
    当該状態認識部を介して売電状態であると認識した場合に、出力制御操作を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の電力変換装置。
  12. 直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備える電力変換装置の制御方法であって、
    電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行うステップと、
    系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止するステップと、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備え、
    前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  13. 直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備える電力変換装置の制御方法であって、
    電力系統の系統電圧が所定の第1電圧値に達したことを検知すると、経過時間カウント操作を開始し、前記経過時間カウント操作を開始した後、所定の待機時間経過後に、系統電圧が所定の第2電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力制御を開始する、電圧検知出力制御操作を行うステップと、
    系統電圧が所定の第3電圧値より低くなったときに前記出力制御を停止するステップと、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達した場合は、前記待機時間経過を待つことなく前記出力制御を再開し、
    前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過するまでの間に、系統電圧が第1電圧値に達しない場合は、前記出力制御が停止されてから所定の第1の時間経過時に、前記経過時間カウント操作における経過時間カウントをクリアし、前記第1の時間経過後に系統電圧が第1電圧値に達したときに、前記電圧検知出力制御操作を開始するステップと、を備え、
    前記第1の時間は、前記出力制御停止時の前記電力変換部の出力と前記電力変換部の定格出力との差が大きいほど大きく設定されることを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  14. 直流電力源が生成する直流電力を所定の電力に変換して電力系統に出力する電力変換部を備える電力変換装置の制御方法であって、
    系統電圧と予め定める所定の整定電圧値とを比較して、前記電力変換部の出力制御を行うとともに、
    系統電圧が前記所定の整定電圧値に達したことを検知する電圧検知工程と、
    電圧検知工程により、系統電圧が前記所定の整定電圧値に達したことが検知された際に、出力制御操作を開始するまでの所定の待機時間をカウントする待機カウント操作を開始する待機カウント操作工程と、
    前記所定の待機時間をカウントした後に、系統電圧が前記所定の整定電圧値より高くならないように前記電力変換部の出力状態を制御する出力制御工程と、
    系統電圧が前記所定の整定電圧値より低くなったときに出力制御操作を停止し、出力制御操作が停止されてからの経過時間をカウントし、所定の経過時間カウント後に、前記待機カウント操作における待機カウントをクリアして初期化する待機カウント初期化工程と、を有し、
    前記待機カウント初期化工程における前記所定の経過時間は、前記電力変換部の出力が出力制御操作終了時から定格出力に達するまでに要すると見込まれる時間以上に設定されていることを特徴とする電力変換装置の制御方法。
  15. 前記所定の経過時間は、前記電力変換部の出力が0から定格になるまでの予め記憶された時間、前記電力変換部の出力制御操作終了時の出力から定格になるまでの予め記憶された時間、または、前記電力変換部の出力が0から定格になるまでの時間から算出される前記電力変換部の出力制御操作終了時の出力から定格になるまでの時間、のいずれかであることを特徴とする請求項14に記載の電力変換装置の制御方法。
  16. 請求項1から11のいずれかに記載の電力変換装置と、直流電力源とを備えることを特徴とする発電システム。
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