以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の情報記録システム10の構成を示す。図1に示すように、情報記録システム10は、情報生成部20、ID取得部30、記録部40、および記録媒体50を有する。
情報記録システム10の概略構成について説明する。情報生成部20は、対象物に対して行われる処理を識別するための処理情報を生成する。ID取得部30は、対象物と対象物を収納または支持する物体との少なくとも1つに添付されたID情報を取得する。記録部40は、第1のID情報および第2のID情報を処理情報に関連付け、かつ処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体50に記録する。第1のID情報は、処理が行われる前にID取得部30によって取得されたID情報である。第2のID情報は、処理が行われた後にID取得部30によって取得されたID情報である。
情報記録システム10の詳細な構成について説明する。対象物は、検査における各段階を構成する処理の対象となる物体である。例えば、対象物を収納または支持する物体は、様々な処理において使用される容器である。対象物を収納または支持する物体は、病理標本の作製において使用されるカートリッジおよびスライドガラスであってもよい。以下の説明では、対象物を収納または支持する物体として主に容器を使用する。以下の説明で使用されている容器は、処理内容に応じて、カートリッジおよびスライドガラス等の物体に置き換えることができる。
例えば、情報生成部20は、処理に使用される器具に搭載され、かつ器具の使用を検知したときに処理情報を出力する。この処理情報は、処理の種類を識別できる。例えば、情報生成部20は、センサを含む。例えば、試薬を対象物に加えるための器具にセンサが実装される。例えば、センサは、圧力センサまたは加速度センサである。器具の保持による圧力が圧力センサによって検出されたとき、情報生成部20は処理情報を出力する。あるいは、器具の移動による加速度が加速度センサによって検出されたとき、情報生成部20は処理情報を出力する。器具の種類すなわち処理内容に応じた処理情報が情報生成部20から出力される。器具は、対象物に対して処理を自動的に行う装置であってもよい。情報生成部20は、その装置による処理の実行を検知するセンサであってもよい。例えば、対象物に対して処理を行う装置の開始ボタンが押されたときに情報生成部20は処理情報を出力する。
情報生成部20が搭載された器具が病理標本の作製に使用されてもよい。例えば、器具は、包埋装置、薄切り装置(ミクロトーム)、染色装置、およびカバースリッパーであってもよい。カバースリッパーは、カバーガラスをスライドガラスに付ける装置である。
情報生成部20は、処理の様子を撮影することにより画像情報を生成するカメラを有してもよい。記録部40は、カメラによって生成された画像情報を処理情報として記録媒体50に記録してもよい。カメラは、撮像素子(イメージセンサ)を有する。カメラは、少なくとも対象物を撮影する。カメラは、少なくとも対象物を撮影範囲に含むように配置される。画像情報は、処理内容に対応する対象物の状態を示す。カメラは、対象物と対象物の周辺とを撮影してもよい。この場合、カメラは、対象物と対象物の周辺とを撮影範囲に含むように配置される。例えば、対象物の周辺は、処理を行うユーザの少なくとも一部を含む。対象物の周辺は、処理に使用される機器の少なくとも一部を含んでもよい。画像情報は、動画情報および静止画情報のどちらであってもよい。ID取得部30によって取得されたID情報は、タグ情報として画像情報に付加されてもよい。
カメラは、ユーザが装着するウェアラブルカメラであってもよい。ウェアラブルカメラは、観察者の視点に応じた画像情報を取得できるように観察者の目の近傍に装着されるヘッドマウント型のカメラである。したがって、カメラは、ユーザの視点の位置または視点の近傍位置に配置されてもよい。
情報生成部20がカメラである場合、情報記録システム10は、処理の詳細な内容を含む処理情報を容易に生成することができる。情報生成部20がウェアラブルカメラである場合、情報記録システム10は、ユーザの視点から捉えた処理内容を含む処理情報を容易に生成することができる。
例えば、ID情報が記録された無線タグが対象物および容器の少なくとも1つに添付される。ID取得部30は、ID情報を無線タグから受信する無線通信部である。無線タグは、メモリと無線通信部とを有するICチップである。ID取得部30は、RFID(radio frequency identifier)におけるリーダである。ID情報がメモリに記録される。無線タグとID取得部30とが有する無線通信部は、発振器などの無線回路と、アンテナとを有する。ID情報は、対象物および容器の少なくとも1つを識別する情報である。
バーコードまたは2次元コードなどのコードがID情報として対象物および容器の少なくとも1つに添付されてもよい。ID取得部30cは、コードを読み取るコードスキャナ(コードリーダ)であってもよい。
ID情報が対象物のみに添付されている場合、ID情報は対象物から取得される。ID情報が対象物のみに添付されている場合、第1のID情報および第2のID情報が同一でありうる。ID情報が容器のみに添付されている場合、ID情報は容器から取得される。ID情報が容器のみに添付され、かつ処理の前と後とで同一の容器が使用される場合、第1のID情報および第2のID情報が同一でありうる。互いに異なるID情報が対象物および容器の各々に添付されている場合、ID情報は、対象物から取得されるID情報と、容器から取得されるID情報との組み合わせである。
例えば、記録部40は、情報の記録処理を行う記録処理回路を含む。処理情報およびID情報の少なくとも1つは圧縮されてもよい。したがって、記録部40は、情報を圧縮するための圧縮処理回路を含んでもよい。記録部40は、記録処理および圧縮処理のためのバッファを含んでもよい。情報生成部20によって生成された処理情報と、ID取得部30によって取得されたID情報とは、記録部40に入力される。処理が行われる前にID取得部30によって取得されたID情報が第1のID情報として記録部40に入力される。処理が行われた後にID取得部30によって取得されたID情報が第2のID情報として記録部40に入力される。記録部40は、互いに関連付けられた処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体50に記録する。
記録部40は、1つまたは複数のプロセッサで構成されてもよい。例えば、プロセッサは、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、およびGPU(Graphics Processing Unit)の少なくとも1つである。記録部40は、特定用途向け集積回路(ASIC)またはFPGA(Field−Programmable Gate Array)で構成されてもよい。
例えば、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を含む1つのファイルが生成されることにより、各情報が関連付けられる。処理情報のデータを含むファイルの名称が、第1のID情報および第2のID情報を識別する文字列などの情報を含んでもよい。記録媒体50に記録された複数の情報が互いに関連付けられている場合、1つの情報に基づいて、その情報に関連付けられた他の情報を特定することができる。
記録媒体50は、不揮発性の記憶装置である。例えば、記録媒体50は、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory)、フラッシュメモリ、およびハードディスクドライブの少なくとも1つである。記録媒体50は、検査の現場に配置されなくてもよい。例えば、情報記録システム10がネットワークインターフェースを有し、かつ情報記録システム10が、インターネットおよびLAN(Local Area Network)などのネットワークを介して記録媒体50と接続してもよい。情報記録システム10が無線通信インターフェースを有し、かつ情報記録システム10がWi−Fi(登録商標)およびBluetooth(登録商標)などの規格に従った無線通信により記録媒体50と接続してもよい。したがって、情報記録システム10が記録媒体50を直接的に含んでいなくてもよい。
情報記録システム10は、通知部を有してもよい。例えば、通知部は、液晶ディスプレイなどの表示部である。例えば、表示部は、PC(Personal Computer)のモニタである。表示部は、ユーザが装着するスマートグラスなどのウェアラブルディスプレイであってもよい。表示部は、LED(Light Emitting Diode)などの発光デバイスであってもよい。通知部は、スピーカであってもよい。
例えば、対象物に対する処理が開始される前、通知部は、第1のID情報の読み取りをユーザに指示する。ユーザは、第1のID情報をID取得部30に読み取らせる。ID取得部30は、第1のID情報を取得する。第1のID情報が取得された後、通知部は、対象物に対する処理をユーザに指示する。所定時間が経過した後、あるいは処理の終了が検知された後、通知部は、第2のID情報の読み取りをユーザに指示する。ユーザは、第2のID情報をID取得部30に読み取らせる。ID取得部30は、第2のID情報を取得する。この場合、記録部40は、第1の期間にID取得部30によって取得されたID情報を第1のID情報として記録媒体50に記録する。また、記録部40は、第1の期間よりも後の第2の期間にID取得部30によって取得されたID情報を第2のID情報として記録媒体50に記録する。
図2は、情報記録システム10による処理の手順を示す。図2を参照し、情報記録システム10による処理の手順を説明する。
ID取得部30は、第1のID情報を取得する(ステップS100(ID取得ステップ))。ステップS100の後、情報生成部20は処理情報を生成する(ステップS105(情報生成ステップ)。ステップS105の後、ID取得部30は、第2のID情報を取得する(ステップS110(ID取得ステップ))。ステップS110の後、記録部40は、第1のID情報および第2のID情報を処理情報に関連付け、かつ処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体50に記録する(ステップS115(記録ステップ))。
上記のように、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報が関連付けられて記録媒体50に記録される。処理情報に基づいて処理内容が特定できる。第1のID情報は、処理が行われる前の対象物に対応する。第2のID情報は、処理が行われた後の対象物に対応する。したがって、対象物および処理内容のいずれか1つからそれに関連付けられたその他の情報を特定できる。これにより、情報記録システム10は、処理状況の妥当性の検証を支援することができる。
非常に多くの対象物が扱われる検査現場において、対象物の取り違えが発生しうる。例えば、対象物の取り違えは、ユーザが対象物を誤った容器に収納することにより発生する。ユーザは、対象物に対応するID情報に関連付けられた処理情報を確認することにより、対象物の取り違えが発生したか否かを確認することができる。例えば、処理情報が画像情報である場合、ユーザは、画像においてユーザが行った作業の状況を確認する。これにより、ユーザは対象物の取り違えの原因を確認することができる。対象物に対して複数の処理が行われた場合、ユーザは、ID情報に基づいて複数の処理の関係を把握することができる。したがって、ユーザは、特定の対象物に対して行われた複数の処理を特定することができる。ユーザは、各処理に対応する処理情報に基づいて、対象物の取り違えが発生したか否かを確認することができる。
処理情報が画像情報である場合、ユーザは、画像を確認することにより処理内容が正しいか否かを確認することができる。処理情報が、処理の種類を識別できる情報である場合、ユーザは、対象物に対して行われた処理の種類が正しいか否かを確認することができる。したがって、ユーザは、処理情報に基づいて処理内容の妥当性を検証することができる。
図3は、情報記録システム10によって記録される情報の例を示す。図3を参照し、情報記録システム10による処理の例を説明する。
処理1が行われる前、対象物OB1は容器CT1に収納されている。第1のID情報Aが容器CT1に添付されている。ID取得部30は、容器CT1に添付された第1のID情報Aを取得する。情報生成部20は、処理1に対応する処理情報P1を生成する。対象物OB1に対する処理1により、対象物OB2が生成される。処理1が行われた後、対象物OB2は容器CT2に収納される。第2のID情報Bが容器CT2に添付されている。ID取得部30は、容器CT2に添付された第2のID情報Bを取得する。記録部40は、第1のID情報Aおよび第2のID情報Bを処理情報P1に関連付ける。記録部40は、処理情報P1、第1のID情報A、および第2のID情報Bが互いに関連付けられた情報IN1を記録媒体50に記録する。
情報IN1は、互いに関連付けられた処理情報およびID情報を含む。例えば、処理情報P1の左側に第1のID情報Aが記載され、かつ処理情報P1の右側に第2のID情報Bが記載されている。処理情報P1と第1のID情報Aとの間の直線、および処理情報P1と第2のID情報Bとの間の直線は、各情報が関連付けられていることを示す。図3以外の図においても、情報IN1と同様の形式で情報の関連付けが示されている。記録形式はこれに限らない。関連付けが分かる限り、任意の記録形式が使用されてよい。通常のデータベースと同様に、これらの情報は1つのレコードとして、所定のフォーマットに従って記録されてもよい。
複数の処理が対象物に順次行われてもよい。情報生成部20は、複数の処理の各々に対応する処理情報を生成する。ID取得部30は、複数の処理の各々に対応する第1のID情報および第2のID情報を取得する。記録部40は、複数の処理の各々に対応する第1のID情報および第2のID情報を複数の処理の各々の処理情報に関連付ける。記録部40は、複数の処理の各々に対応する処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体50に記録する。
図4は、情報記録システム10によって記録される情報の例を示す。図4において、対象物に対して複数の処理が順次行われる例が示されている。図4を参照し、情報記録システム10による処理の例を説明する。
対象物に対して処理1および処理2が行われる。処理1に関して情報記録システム10が行う処理は、図3に示す処理と同様である。処理2が行われる前、対象物OB2は容器CT2に収納されている。第1のID情報Bが容器CT2に添付されている。ID取得部30は、容器CT2に添付された第1のID情報Bを取得する。情報生成部20は、処理2に対応する処理情報P2を生成する。対象物OB2に対する処理2により、対象物OB3および対象物OB4が生成される。
処理2が行われた後、対象物OB3は容器CT3に収納される。第2のID情報C1が容器CT3に添付されている。ID取得部30は、容器CT3に添付された第2のID情報C1を取得する。記録部40は、第1のID情報Bおよび第2のID情報C1を処理情報P2に関連付ける。記録部40は、処理情報P2、第1のID情報B、および第2のID情報C1を関連付けて記録媒体50に記録する。処理2が行われた後、対象物OB4は容器CT4に収納される。第2のID情報C2が容器CT4に添付されている。ID取得部30は、容器CT4に添付された第2のID情報C2を取得する。記録部40は、第1のID情報Bおよび第2のID情報C2を処理情報P2に関連付ける。記録部40は、処理情報P2、第1のID情報B、および第2のID情報C2を関連付けて記録媒体50に記録する。
ツリーTR1は、記録媒体50に記録された情報の関係を示す。処理1に関する情報は、処理情報P1、第1のID情報A、および第2のID情報Bを含む。処理2に関する情報は、処理情報P2、第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2を含む。対象物が処理により複数の対象物に分割される場合、記録部40は、複数の対象物の各々に対応する第2のID情報を処理情報に共通に関連付ける。例えば、上記の例では、記録部40は、第2のID情報C1および第2のID情報C2を処理情報P2に共通に関連付ける。
ツリーTR1が示すように、対象物に対して行われる複数の処理の関係が記録される。ユーザは、記録媒体50に記録された情報に基づいて、複数の処理の関係を把握することができる。したがって、ユーザは、特定の対象物に対して行われた複数の処理を特定することができる。ユーザは、各処理に対応する処理情報に基づいて処理プロセスの妥当性を検証することができる。
記録部40は、処理が行われた時刻を示す時刻情報を処理情報に関連付け、かつ時刻情報を記録媒体50に記録してもよい。
図5は、複数の処理の時間関係の例を示す。図5を参照し、情報記録システム10によって記録される情報の第3の例を説明する。
図5において、対象物に対する処理が行われた期間が処理毎に示されている。図5における横方向は時間を示す。処理1の開始時刻はt1であり、かつ処理1の終了時刻はt2である。第1のID情報Aおよび第2のID情報Bが処理1の処理情報P1に関連付けられる。処理2の開始時刻はt3であり、かつ処理2の終了時刻はt4である。時刻t3は時刻t2よりも時間的に遅い。処理2により2つの対象物が生成される。第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2が処理2の処理情報P2に関連付けられる。処理3の開始時刻はt5であり、かつ処理3の終了時刻はt6である。時刻t5は時刻t4よりも時間的に遅い。第1のID情報C1および第2のID情報Dが処理3の処理情報P3に関連付けられる。処理4の開始時刻はt7であり、かつ処理4の終了時刻はt8である。時刻t7は時刻t4および時刻t5よりも時間的に遅く、かつ時刻t6よりも時間的に早い。時刻t8は時刻t6よりも時間的に早い。つまり、処理4が行われる期間は、処理3が行われる期間と重なる。第1のID情報C2および第2のID情報Eが処理4の処理情報P4に関連付けられる。
記録部40は、処理1に関する処理情報P1、第1のID情報A、第2のID情報B、時刻情報t1、および時刻情報t2を記録媒体50に記録する。記録部40は、処理2に関する処理情報P2、第1のID情報B、第2のID情報C1、第2のID情報C2、時刻情報t3、および時刻情報t4を記録媒体50に記録する。記録部40は、処理3に関する処理情報P3、第1のID情報C1、第2のID情報D、時刻情報t5、および時刻情報t6を記録媒体50に記録する。記録部40は、処理4に関する処理情報P4、第1のID情報C2、第2のID情報E、時刻情報t7、および時刻情報t8を記録媒体50に記録する。例えば、処理情報が画像情報である場合、時刻情報はタグ情報として処理情報に付加される。ツリーTR2は、記録媒体50に記録された処理情報およびID情報の関係を示す。
例えば、処理が行われる前に対象物を収納する容器と、処理が行われた後に対象物を収納する容器とが同一である場合がある。連続する複数の処理の各々の前後において同一の容器が使用される場合であっても、情報記録システム10は、時刻情報を記録することにより、対象物に対する処理の順番の特定を容易にする。
第1の実施形態において、記録部40は、第1のID情報および第2のID情報を処理情報に関連付け、かつ処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体50に記録する。このため、情報記録システム10は、処理の妥当性の検証を支援することができる。処理情報が画像情報である場合、ユーザは処理内容の妥当性を検証することができる。
複数の処理が対象物に順次行われる場合、情報生成部20は、複数の処理の各々に対応する処理情報を生成する。このため、ユーザは、各処理に対応する処理情報に基づいて処理プロセスの妥当性を検証することができる。
複数の処理が対象物に順次行われる場合、ID取得部30は、複数の処理の各々に対応する第1のID情報および第2のID情報を取得する。このため、ユーザは、各処理に対応するID情報に基づいて複数の処理の関係を把握することができる。
第1の実施形態の1つの例において、記録部40は、処理が行われた時刻を示す時刻情報を処理情報に関連付け、かつ時刻情報を記録媒体50に記録する。これにより、情報記録システム10は、対象物に対する処理の順番の特定を容易にする。
(第1の実施形態の第1の変形例)
図6は、本発明の第1の実施形態の第1の変形例の情報記録システム10aの構成を示す。図6に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム10aは、図1に示す情報記録システム10の構成に加えて指示受付部60(第1の指示受付部)を有する。指示受付部60は、処理の開始に関する開始指示と、処理の終了に関する終了指示とを受け付ける。第1のID情報は、開始指示が受け付けられたタイミングに関連付けられたタイミングでID取得部30によって取得されたID情報である。第2のID情報は、終了指示が受け付けられたタイミングに関連付けられたタイミングでID取得部30によって取得されたID情報である。
例えば、指示受付部60は、操作部として構成されている。例えば、操作部は、ボタン、スイッチ、キー、マウス、ジョイスティック、タッチパッド、トラックボール、およびタッチパネルの少なくとも1つを含んで構成される。操作部は、ユーザによって所定の操作が行われたときに指示を受け付ける。指示受付部60は、操作部と無線通信を行う無線通信部として構成されてもよい。無線通信部は、発振器などの無線回路と、アンテナとを有する。無線通信部は、指示を示す情報が受信されたときに指示を受け付ける。指示受付部60は、開始指示を受け付ける第1の指示受付部と、終了指示を受け付ける第2の指示受付部とを有してもよい。
例えば、記録部40は、指示受付部60が開始指示を受け付けたタイミングから指示受付部60が終了指示を受け付けたタイミングまでにID取得部30によって取得されたID情報を第1のID情報として認識する。記録部40は、指示受付部60が開始指示を受け付けたタイミングから所定時間以内にID取得部30によって取得されたID情報を第1のID情報として認識してもよい。ID取得部30が複数のID情報を取得し、かつ記録部40が複数のID情報を複数の第1のID情報として認識してもよい。
例えば、記録部40は、指示受付部60が終了指示を受け付けた後にID取得部30によって取得されたID情報を第2のID情報として認識する。記録部40は、指示受付部60が終了指示を受け付けたタイミングから所定時間以内にID取得部30によって取得されたID情報を第2のID情報として認識してもよい。ID取得部30が複数のID情報を取得し、かつ記録部40が複数のID情報を複数の第2のID情報として認識してもよい。
指示受付部60は、ID取得部30と一体化されてもよい。ID取得部30は、指示受付部60が開始指示を受け付けたタイミングから指示受付部60が終了指示を受け付けたタイミングまでに取得されたID情報を第1のID情報として出力する。ID取得部30は、複数のID情報を取得し、かつ複数のID情報を複数の第1のID情報として出力してもよい。ID取得部30は、指示受付部60が終了指示を受け付けた後に取得されたID情報を第2のID情報として出力する。ID取得部30は、複数のID情報を取得し、かつ複数のID情報を複数の第2のID情報として出力してもよい。
記録部40は、指示受付部60が開始指示を受け付けたタイミングから指示受付部60が終了指示を受け付けたタイミングまでに情報生成部20によって生成された処理情報に対して、上記の第1のID情報および第2のID情報を関連付けてもよい。複数の処理が連続的に行われ、かつ情報生成部20が処理情報を連続的に生成する場合、情報記録システム10aは、各処理の開始指示および終了指示に基づく処理情報を記録することができる。
例えば、指示受付部60およびID取得部30は、処理装置と連携して動作するコードスキャナとして構成される。処理装置が処理を開始する前にコードスキャナによって読み取られた情報が第1のID情報として取得される。また、処理装置が処理を終了した後にコードスキャナによって読み取られた情報が第2のID情報として取得される。第1のID情報および第2のID情報は、処理情報と関連付けられて記録される。
上記以外の点について、図6に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
図7は、情報記録システム10aによる処理の手順を示す。図7に示す処理について、図2に示す処理と異なる点を説明する。
指示受付部60は、開始指示を受け付ける(ステップS120(開始指示受付ステップ))。ステップS120の後、ステップS100における処理が行われる。ステップS105の後、指示受付部60は、終了指示を受け付ける(ステップS125(終了指示受付ステップ))。ステップS125の後、ステップS110における処理が行われる。
上記以外の点について、図7に示す処理は、図2に示す処理と同様である。
上記のように、指示受付部60は、開始指示および終了指示を受け付ける。これにより、ID取得部30は、第1のID情報および第2のID情報をユーザの意図に合うように確実に取得することができる。
(第1の実施形態の第2の変形例)
図8は、本発明の第1の実施形態の第2の変形例の情報記録システム10bの構成を示す。図8に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム10bにおいて、図1に示すID取得部30がID取得部30bに変更される。ID取得部30bは、第1のID取得部300および第2のID取得部301を有する。第1のID取得部300は、第1のID情報を取得する。第2のID取得部301は、第1のID取得部300と異なり、かつ第2のID情報を取得する。
例えば、第1のID取得部300は、容器に添付された番号ラベルを読み取るカメラである。例えば、第2のID取得部301は、カートリッジに添付された無線タグからIDを読み取るRFIDリーダである。
上記以外の点について、図8に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
上記のように、ID取得部30bは、第1のID取得部300および第2のID取得部301を有する。これにより、ID取得部30は、第1のID情報および第2のID情報をそれぞれ独立に取得することができる。
(第1の実施形態の第3の変形例)
図9は、本発明の第1の実施形態の第3の変形例の情報記録システム10cの構成を示す。図9に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム10cにおいて、図1に示すID取得部30がID取得部30cに変更される。ID取得部30cは、カメラ302および画像処理部303を有する。カメラ302は、対象物および容器の少なくとも1つを撮影することにより画像情報を生成する。画像処理部303は、カメラ302によって生成された画像情報に対して画像処理を行うことによりID情報を取得する。
対象物および容器の少なくとも1つの表面において、ID情報は視認できる。例えば、ID情報が記載された印刷物が対象物および容器の少なくとも1つの表面に添付される。カメラ302は、ID情報を視認できる画像情報を生成する。例えば、画像処理部303は、カメラ302によって生成された画像情報と、所定のID情報に対応する画像情報とを照合することにより、ID情報を取得する。例えば、所定のID情報に対応する画像情報は、記録媒体50に予め記録されている。
記録部40は、カメラ302によって生成された画像情報をID情報として記録媒体50に記録してもよい。この場合、ID取得部30cは画像処理部303を有していなくてもよい。例えば、記録部40は、ID情報が撮影された1フレームの画像情報をID情報として記録媒体50に記録する。記録媒体50に記録される画像情報は、1フレームの画像情報を縮小したサムネールであってもよい。情報生成部20は、カメラ302と異なるカメラを有してもよい。
上記以外の点について、図9に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
上記のように、ID取得部30cは、カメラ302を有する。これにより、情報記録システム10cを簡単に構成することができる。
(第1の実施形態の第4の変形例)
図10は、本発明の第1の実施形態の第4の変形例の情報記録システム10dの構成を示す。図10に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム10dにおいて、図1に示す情報生成部20が情報生成部20dに変更され、かつ図1に示すID取得部30がID取得部30cに変更される。情報生成部20dは、カメラ302を有する。ID取得部30cは、図9に示すID取得部30cと同様に構成されている。カメラ302は、対象物および容器の少なくとも1つと処理の様子とを撮影することにより画像情報を生成する。カメラ302は、情報生成部20dおよびID取得部30cに対して共通である。
上記以外の点について、図10に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
図11は、情報記録システム10dによる処理の手順を示す。図11に示す処理について、図2に示す処理と異なる点を説明する。
カメラ302は、対象物および容器の少なくとも1つと処理の様子とを撮影することにより画像情報を生成する(ステップS130(情報生成ステップ))。例えば、カメラ302は、対象物とその周辺とを撮影し、かつ動画情報を生成する。動画情報は、互いに異なる時刻に生成された複数フレームの画像情報を含む。カメラ302によって生成された動画情報は、第1から第3の画像情報を含む。第1の画像情報は、第1のID情報が記録されたフレームの画像情報である。第2の画像情報は、対象物に対する処理の様子が記録されたフレームの画像情報である。第2の画像情報は、処理情報を構成する。第3の画像情報は、第2のID情報が記録されたフレームの画像情報である。画像処理部303は、第2の画像情報を処理情報として出力する。または、画像処理部303は、第1から第3の画像情報を含む動画情報の全体を処理情報として出力する。
ステップS130の後、画像処理部303は、カメラ302によって生成された画像情報すなわち第1の画像情報に対して画像処理を行うことにより第1のID情報を取得する(ステップS100d(ID取得ステップ))。ステップS100dの後、画像処理部303は、カメラ302によって生成された画像情報すなわち第3の画像情報に対して画像処理を行うことにより第2のID情報を取得する(ステップS110d(ID取得ステップ))。ステップS110dの後、ステップS115における処理が行われる。
上記以外の点について、図11に示す処理は、図2に示す処理と同様である。
第1のID情報および第2のID情報が生成される第1の例を説明する。図12は、カメラ302によって生成される画像情報の例を示す。カメラ302は、動画情報を生成する。動画情報を構成する複数フレームの画像情報のうち代表的なフレームの画像情報が図12に示されている。
対象物OB3に対する処理が行われる前に画像情報G10が生成される。画像情報G10は、対象物OB3および容器CT3の画像を示す。対象物OB3は容器CT3に収納されている。第1のID情報に対応するコードCD1が容器CT3に添付されている。画像処理部303は、画像情報G10に対して画像処理を行うことにより第1のID情報を取得する。記録部40は、画像情報G10を第1のID情報として記録媒体50に記録してもよい。
画像情報G10が生成された後、画像情報G11が生成される。画像情報G11は、対象物OB3が容器CT3から取り出されるまでの状態を示す画像情報である。図12では、対象物OB3が容器CT3から取り出された後の現場の画像が示されている。
対象物OB3に対する処理が開始された後、画像情報G12が生成される。対象物OB3に対する処理により、対象物OB4が生成される。画像情報G12は、対象物OB3に対する処理によって、対象物OB4が生成されるまでの状態を示す画像情報である。図12では、対象物OB4が生成された後の画像が示されている。
対象物OB4が生成された後、画像情報G13が生成される。画像情報G13は、対象物OB4が容器CT4に収納されるまでの状態を示す画像情報である。図12では、対象物OB4が容器CT4に収納された後の現場の画像が示されている。第2のID情報に対応するコードCD2が容器CT4に添付されている。
画像情報G13が生成された後、画像情報G14が生成される。画像情報G14は、対象物OB4および容器CT4の画像を示す。画像処理部303は、画像情報G14に対して画像処理を行うことにより第2のID情報を取得する。記録部40は、画像情報G14を第2のID情報として記録媒体50に記録してもよい。
画像情報G10から画像情報G14を含む動画情報が処理情報として記録媒体50に記録される。対象物OB3に対する処理が開始されたタイミングから、処理が完了し、かつ対象物OB4が生成されたタイミングまでの処理期間のみの動画情報が処理情報として記録媒体50に記録されてもよい。
第1のID情報および第2のID情報が生成される第2の例を説明する。画像処理部303は、画像情報における第1の領域から第1のID情報を取得する。画像処理部303は、画像情報において第1の領域と異なる第2の領域から第2のID情報を取得する。
図13は、対象物に対する処理が行われる現場を模式的に示す。対象物に対する処理が行われる場所PL1は、エリアA1、エリアA2、およびエリアA3を含む。エリアA1は、処理が開始される前に対象物が収納された容器CT5が配置される領域である。エリアA2は、処理が終了した後に対象物が収納される容器CT6が配置される領域である。エリアA3は、対象物が配置され、かつその対象物に対する処理が行われる領域である。第1のID情報1Aに対応するコードCD3が容器CT5に添付されている。第2のID情報1Bに対応するコードCD4が容器CT6に添付されている。エリアA1、エリアA2、およびエリアA3は、予め決定されている。
カメラ302は、エリアA1、エリアA2、およびエリアA3を撮影範囲に含むように配置される。カメラ302によって生成された画像情報において、領域R1、領域R2、および領域R3が設定される。領域R1は、エリアA1に配置される容器に添付されたコードを認識できるように設定される。すなわち容器CT5がエリアA1に配置されたときの画像において、コードCD3は領域R1に位置する。領域R2は、エリアA2に配置される容器に添付されたコードを認識できるように設定される。すなわち容器CT6がエリアA2に配置されたときの画像において、コードCD4は領域R2に位置する。領域R3は、エリアA3での処理の様子が認識できるように設定される。
領域R1は、第1の領域に対応する。画像処理部303は、領域R1の画像情報を処理することにより、第1のID情報を取得する。領域R2は、第2の領域に対応する。画像処理部303は、領域R2の画像情報を処理することにより、第2のID情報を取得する。
情報記録システム10dは、通知部を有してもよい。例えば、対象物に対する処理が開始される前、通知部は、容器CT5のエリアA1への配置をユーザに指示する。対象物に対する処理が終了した後、通知部は、容器CT6のエリアA2への配置をユーザに指示する。
情報生成部20dは、画像処理部303を有してもよい。画像処理部303は、カメラ302によって生成された画像情報から領域R3の画像情報を抽出することにより処理情報を生成してもよい。
第1のID情報および第2のID情報が生成される第3の例を説明する。画像情報においてID情報の第1の動きが認識された場合、画像処理部303は、ID情報を第1のID情報として取得する。画像情報においてID情報の第2の動きが認識された場合、画像処理部303は、ID情報を第2のID情報として取得する。第2の動きは、第1の動きと異なる。
図14は、カメラ302によって生成された画像情報G15を示す。画像情報G15は、対象物に対する処理が行われる場所の全体の画像を示す。対象物に対する処理が行われる前、対象物は容器CT7に収納されている。第1のID情報1Aに対応するコードCD5が容器CT7に添付されている。対象物に対する処理が行われた後、対象物は容器CT8に収納される。第2のID情報1Bに対応するコードCD6が容器CT8に添付されている。
画像処理部303は、画像情報G15からコードCD5およびコードCD6を認識する。画像処理部303は、画像情報G15を含む複数の画像情報に基づいてコードCD5およびコードCD6の動きを認識する。例えば、画像処理部303は、コードCD5およびコードCD6の動きベクトルを算出する。矢印A1が示すように、コードCD5が添付された容器CT7は、カメラ302の撮影範囲の外から撮影範囲の中に運ばれる。コードCD5がカメラ302の撮影範囲の外から撮影範囲の中に移動する動きが認識された場合、画像処理部303は、コードCD5を第1のID情報として取得する。矢印A2が示すように、コードCD6が添付された容器CT8は、カメラ302の撮影範囲の中から撮影範囲の外に運ばれる。コードCD6がカメラ302の撮影範囲の中から撮影範囲の外に移動する動きが認識された場合、画像処理部303は、コードCD6を第2のID情報として取得する。
第1の動きは第1の方向の動きであり、かつ第2の動きは第1の方向と異なる第2の方向の動きであってもよい。画像情報において第1の方向におけるID情報の動きが認識された場合、画像処理部303は、ID情報を第1のID情報として取得してもよい。画像情報において第2の方向におけるID情報の動きが認識された場合、画像処理部303は、ID情報を第2のID情報として取得してもよい。
上記のように、情報生成部20dおよびID取得部30cは、カメラ302を有する。これにより、情報記録システム10dを簡単に構成することができる。
(第1の実施形態の第5の変形例)
図15は、本発明の第1の実施形態の第5の変形例の情報記録システム10eの構成を示す。図15に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム10eにおいて、図1に示すID取得部30がID取得部30eに変更される。ID取得部30eは、音声取得部304および音声処理部305を有する。音声取得部304は、処理を行うユーザが発した音声に基づく音声情報を取得する。音声処理部305は、音声取得部304によって取得された音声情報に基づいてID情報を認識する。
例えば、音声取得部304は、マイクである。音声取得部304は、ユーザが装着するウェアラブルマイクであってもよい。ウェアラブルマイクは、観察者の口の近傍に装着される。例えば、音声処理部305は、音声処理を行う音声処理回路を含む。
上記以外の点について、図15に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
上記のようにID取得部30eは、音声取得部304および音声処理部305を有する。これにより、情報記録システム10eはユーザの音声に基づくIDを取得することができる。
(第2の実施形態)
図16は、本発明の第2の実施形態の情報記録システム11の構成を示す。図16に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム11は、図1に示す情報記録システム10の構成に加えて指示受付部61(第2の指示受付部)、読み出し部70、および表示部80を有する。指示受付部61は、第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つを指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つに関連付けられた処理情報と、処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報とを記録媒体50から読み出す。表示部80は、読み出し部70によって読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を表示する。
例えば、指示受付部61は、操作部として構成されている。例えば、操作部は、コードスキャナ、RFIDリーダ、キーボード、マウス、タッチパッド、トラックボール、およびタッチパネルの少なくとも1つを含んで構成される。指示受付部61は、操作部と無線通信を行う無線通信部として構成されてもよい。
例えば、読み出し部70は、情報の読み出し処理を行う読み出し処理回路を含む。記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つは圧縮されてもよい。したがって、読み出し部70は、圧縮された情報を伸張するための伸張処理回路を含んでもよい。読み出し部70は、読み出し処理および伸張処理のためのバッファを含んでもよい。読み出し部70は、1つまたは複数のプロセッサで構成されてもよい。読み出し部70は、ASICまたはFPGAで構成されてもよい。
表示部80は、液晶ディスプレイなどの表示機器である。例えば、表示部80は、PCのモニタである。表示部80は、ウェアラブルディスプレイであってもよい。処理情報が画像情報である場合、表示部80は、1フレームの画像情報を縮小したサムネールを表示してもよい。表示部80は、第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つが記録されたサムネールを表示してもよい。
上記以外の点について、図16に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
情報記録システム11は、図2に示す処理を行う。図2に示す処理が終了した後、情報記録システム11は、図17に示す処理を行う。図17は、情報記録システム11による処理の手順を示す。図17を参照し、情報記録システム11による処理の手順を説明する。
指示受付部61は、第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つを指定する指示を受け付ける(ステップS200(指示受付ステップ))。ステップS200の後、読み出し部70は、指示受付部61によって受け付けられた指示に対応する第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つに関連付けられた処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、その処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す(ステップS205(読み出しステップ))。ステップS205の後、表示部80は、読み出し部70によって読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を表示する(ステップS210(表示ステップ))。
記録媒体50から情報が読み出される第1の例を説明する。図18は、情報記録システム11によって読み出される情報の例を示す。図18を参照し、情報記録システム11による処理の例を説明する。
ツリーTR3に示す情報が記録媒体50に記録されている。処理情報P1、第1のID情報A、および第2のID情報Bが記録媒体50に記録されている。処理情報P2、第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2が記録媒体50に記録されている。
例えば、指示受付部61は、第2のID情報C1を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する第2のID情報C1に関連付けられた処理情報P2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P2に関連付けられた第1のID情報Bおよび第2のID情報C1を記録媒体50から読み出す。
指示受付部61がID情報Bを第2のID情報として指定する指示を受け付けたとき、読み出し部70は、その指示に対応する第2のID情報Bに関連付けられた処理情報P1を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P1に関連付けられた第1のID情報Aおよび第2のID情報Bを記録媒体50から読み出す。
指示受付部61がID情報Bを第1のID情報として指定する指示を受け付けたとき、読み出し部70は、その指示に対応する第1のID情報Bに関連付けられた処理情報P2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P2に関連付けられた第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2を記録媒体50から読み出す。
ID情報Bは、第1のID情報および第2のID情報として使用されている。ID情報Bが第1のID情報および第2のID情報のどちらであるのかを指定する指示が受け付けられなくてもよい。ID情報Bが指定されたとき、読み出し部70は、ID情報Bが第1のID情報として指定されたときの情報と、ID情報Bが第2のID情報として指定されたときの情報とを記録媒体50から読み出してもよい。
記録媒体50から情報が読み出される第2の例を説明する。図19は、情報記録システム11によって読み出される情報の例を示す。図19を参照し、情報記録システム11による処理の例を説明する。
情報IN2が記録媒体50に記録されている。情報IN2は、処理1に対応する処理情報P1、これに関連付けられる第1のID情報A、および第2のID情報Bを含む。処理情報P1は、画像情報image1で構成されている。第1のID情報Aおよび第2のID情報Bが画像情報image1に付加されている。また、情報IN2は、処理2に対応する処理情報P2、これに関連付けられる第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2を含む。処理情報P2は、画像情報image2で構成されている。第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2が画像情報image2に付加されている。
例えば、指示受付部61は、ID情報Bを指定する指示を受け付ける。ID情報Bは、画像情報image1(処理情報P1)に関連付けられた第2のID情報Bとして記録媒体50に記録されている。読み出し部70は、指示に対応する第2のID情報Bに関連付けられた画像情報image1を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、画像情報image1に関連付けられた第1のID情報Aおよび第2のID情報Bを記録媒体50から読み出す。また、ID情報Bは、画像情報image2(処理情報P2)に関連付けられた第1のID情報Bとして記録媒体50に記録されている。読み出し部70は、指示に対応するID情報Bに関連付けられた画像情報image2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、画像情報image2に関連付けられた第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2を記録媒体50から読み出す。
情報生成部20がカメラであり、かつカメラが動画情報を生成する場合、記録部40は、カメラによる動画情報の生成と並行して動画情報を処理情報として記録媒体50に記録してもよい。対象物に対して処理が行われているとき、指示受付部61は第1のID情報を指定する指示を受け付けてもよい。このとき、読み出し部70は、指示受付部61によって指示が受け付けられたタイミングまでに記録媒体50に記録された処理情報を記録媒体50から読み出す。この処理情報は、処理が開始されたタイミングから指示受付部61によって指示が受け付けられたタイミングまでに生成された動画情報である。読み出し部70は、指示受付部61によって指示が受け付けられたタイミングに記録媒体50に記録された処理情報を記録媒体50から読み出してもよい。この処理情報は、指示受付部61によって指示が受け付けられたタイミングに生成された1フレームの画像情報である。ユーザは、指示受付部61によって指示が受け付けられたタイミングの直前の処理内容を確認することができる。
記録媒体50から情報が読み出される第3の例を説明する。指示受付部61によって、第2のID情報を指定する指示が受け付けられた場合、読み出し部70は、指示に対応する第2のID情報に関連付けられた第1の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第1の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、第1の処理情報に関連付けられた第1のID情報と同一の第2のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第2の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。
第1のID情報と同一の第2のID情報が発見されなくなるまで、読み出し部70は、上記の処理を繰り返す。複数の第1のID情報が1つの処理情報に関連付けられている場合、読み出し部70は、複数の第1のID情報の各々を記録媒体50から読み出してもよい。例えば、複数の対象物を合成することにより新たな対象物が生成される場合、複数の第1のID情報が処理情報に関連付けられる。読み出し部70は、複数の第1のID情報の各々と同一の第2のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。
図20は、情報記録システム11によって読み出される情報の例を示す。図20を参照し、情報記録システム11による処理の例を説明する。
ツリーTR4に示す情報が記録媒体50に記録されている。処理情報P1、それに関連付けられた第1のID情報A、および第2のID情報Bが記録媒体50に記録されている。同様に、処理情報P2、第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2が記録媒体50に記録されている。処理情報P3、第1のID情報C1、第2のID情報D1、および第2のID情報D2が記録媒体50に記録されている。処理情報P4、第1のID情報C2、第2のID情報E1、第2のID情報E2、および第2のID情報E3が記録媒体50に記録されている。処理情報P5、第1のID情報D1、第2のID情報F1、および第2のID情報F2が記録媒体50に記録されている。処理情報P6、第1のID情報D2、および第2のID情報G1が記録媒体50に記録されている。処理情報P7、第1のID情報E1、第2のID情報H1、および第2のID情報H2が記録媒体50に記録されている。処理情報P8、第1のID情報E2、および第2のID情報I1が記録媒体50に記録されている。処理情報P9、第1のID情報E3、および第2のID情報J1が記録媒体50に記録されている。
例えば、指示受付部61は、第2のID情報H2を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する第2のID情報H2に関連付けられた処理情報P7を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P7に関連付けられた第1のID情報E1および第2のID情報H2を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、処理情報P7に関連付けられた第1のID情報E1と同一の第2のID情報E1に関連付けられた処理情報P4を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P4に関連付けられた第1のID情報C2および第2のID情報E1を記録媒体50から読み出す。
読み出し部70は、上記と同様の処理を繰り返す。これにより、読み出し部70は、処理情報P2、第1のID情報B、および第2のID情報C2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P1、第1のID情報A、および第2のID情報Bを記録媒体50から読み出す。上記の処理により、読み出し部70は、情報IN3を記録媒体50から読み出す。
このように、読み出し部70は、第2のID情報を指定する指示に基づいて、その対象物がどのような処理プロセスを経て得られたのかを示す情報を読み出すことができる。
情報記録システム11は、以下の処理を行ってもよい。指示受付部61によって、第1のID情報を指定する指示が受け付けられた場合、読み出し部70は、指示に対応する第1のID情報に関連付けられた第1の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第1の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、第1の処理情報に関連付けられた第2のID情報と同一の第1のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第2の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。
第2のID情報と同一の第1のID情報が発見されなくなるまで、読み出し部70は、上記の処理を繰り返す。複数の第2のID情報が1つの処理情報に関連付けられている場合、読み出し部70は、複数の第2のID情報の各々を記録媒体50から読み出してもよい。例えば、対象物に対する処理により対象物が分割される場合、複数の第2のID情報が処理情報に関連付けられる。読み出し部70は、複数の第2のID情報の各々と同一の第1のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。
例えば、図20に示す例において、指示受付部61は、第1のID情報C1を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する第1のID情報C1に関連付けられた処理情報P3を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P3に関連付けられた第1のID情報C1、第2のID情報D1、および第2のID情報D2を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、処理情報P3に関連付けられた第2のID情報D1と同一の第1のID情報D1に関連付けられた処理情報P5を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P5に関連付けられた第1のID情報D1、第2のID情報F1、および第2のID情報F2を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、処理情報P3に関連付けられた第2のID情報D2と同一の第1のID情報D2に関連付けられた処理情報P6を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P6に関連付けられた第1のID情報D2および第2のID情報G1を記録媒体50から読み出す。
このように、読み出し部70は、第1のID情報を指定する指示に基づいて、その対象物がどのような処理プロセスを経て、最終的にどの対象物が得られたのかを示す情報を読み出すことができる。
上記のように、情報記録システム11は、指示受付部61および読み出し部70を有する。これにより、情報記録システム11は、指示受付部61によって受け付けられた指示に対応するID情報に関連付けられた情報を記録媒体50から取得することができる。
上記のように、情報記録システム11は、表示部80を有する。これにより、情報記録システム11は、記録媒体50から取得された情報を表示することができる。対象物に対して複数の処理が行われた場合、ユーザは、各処理に対応する処理情報に基づいて処理プロセスの妥当性を検証することができる。また、ユーザは、各処理に対応するID情報に基づいて複数の処理の関係を把握することができる。
上記のように、読み出し部70は、対象物に対して順次行われる複数の処理に関する情報を記録媒体50から読み出す。これにより、情報記録システム11は、注目する対象物に対する処理の履歴を取得することができる。
(第3の実施形態)
図16に示す情報記録システム11を使用して、本発明の第3の実施形態を説明する。第3の実施形態において、指示受付部61(第3の指示受付部)は、処理情報を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する処理情報と、処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報とを記録媒体50から読み出す。表示部80は、読み出し部70によって読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を表示する。
情報記録システム11は、図2に示す処理を行う。図2に示す処理が終了した後、情報記録システム11は、図21に示す処理を行う。図21は、情報記録システム11による処理の手順を示す。図21を参照し、情報記録システム11による処理の手順を説明する。
指示受付部61は、処理情報を指定する指示を受け付ける(ステップS215(指示受付ステップ))。ステップS215の後、読み出し部70は、指示受付部61によって受け付けられた指示に対応する処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、その処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す(ステップS220(読み出しステップ))。ステップS220の後、表示部80は、読み出し部70によって読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を表示する(ステップS225(表示ステップ))。
記録媒体50から情報が読み出される第1の例を説明する。図22は、情報記録システム11によって読み出される情報の例を示す。図22を参照し、情報記録システム11による処理の例を説明する。
ツリーTR5に示す情報が記録媒体50に記録されている。ツリーTR5に示す情報は、図18に示すツリーTR3に示す情報と同一である。
例えば、指示受付部61は、処理情報P2を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する処理情報P2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P2に関連付けられた第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2を記録媒体50から読み出す。このように、指示受付部61によって受け付けられた指示に対応する処理情報に複数の第2のID情報が関連付けられている場合、読み出し部70は、複数の第2のID情報の各々を記録媒体50から読み出す。
記録媒体50から情報が読み出される第2の例を説明する。図23は、情報記録システム11によって読み出される情報の例を示す。図23を参照し、情報記録システム11による処理の例を説明する。
情報IN4が記録媒体50に記録されている。情報IN4は、図19における情報IN2と同一である。
例えば、指示受付部61は、処理情報P2を指定する指示を受け付ける。処理情報P2は、画像情報image2として記録媒体50に記録されている。読み出し部70は、指示に対応する画像情報image2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、画像情報image2に関連付けられた第1のID情報B、第2のID情報C1、および第2のID情報C2を記録媒体50から読み出す。
記録媒体50から情報が読み出される第3の例を説明する。指示受付部61によって、第1の処理情報を指定する指示が受け付けられた場合、読み出し部70は、指示に対応する第1の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第1の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、第1の処理情報に関連付けられた第1のID情報と同一の第2のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第2の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。
第1のID情報と同一の第2のID情報が発見されなくなるまで、読み出し部70は、上記の処理を繰り返す。複数の第1のID情報が1つの処理情報に関連付けられている場合、読み出し部70は、複数の第1のID情報の各々を記録媒体50から読み出してもよい。読み出し部70は、複数の第1のID情報の各々と同一の第2のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。
図24は、情報記録システム11によって読み出される情報の例を示す。図24を参照し、情報記録システム11による処理の例を説明する。
ツリーTR6に示す情報が記録媒体50に記録されている。ツリーTR6に示す情報は、図20に示すツリーTR4に示す情報と同一である。
例えば、指示受付部61は、処理情報P7を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する処理情報P7を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P7に関連付けられた第1のID情報E1、第2のID情報H1、および第2のID情報H2を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、処理情報P7に関連付けられた第1のID情報E1と同一の第2のID情報E1に関連付けられた処理情報P4を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P4に関連付けられた第1のID情報C2および第2のID情報E1を記録媒体50から読み出す。
読み出し部70は、上記と同様の処理を繰り返す。これにより、読み出し部70は、処理情報P2、第1のID情報B、および第2のID情報C2を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P1、第1のID情報A、および第2のID情報Bを記録媒体50から読み出す。上記の処理により、読み出し部70は、情報IN5を記録媒体50から読み出す。
情報記録システム11は、以下の処理を行ってもよい。指示受付部61によって、第1の処理情報を指定する指示が受け付けられた場合、読み出し部70は、指示に対応する第1の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第1の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、第1の処理情報に関連付けられた第2のID情報と同一の第1のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、第2の処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す。
第2のID情報と同一の第1のID情報が発見されなくなるまで、読み出し部70は、上記の処理を繰り返す。複数の第2のID情報が1つの処理情報に関連付けられている場合、読み出し部70は、複数の第2のID情報の各々を記録媒体50から読み出してもよい。読み出し部70は、複数の第2のID情報の各々と同一の第1のID情報に関連付けられた第2の処理情報を記録媒体50から読み出す。
例えば、図24に示す例において、指示受付部61は、処理情報P3を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、指示に対応する処理情報P3を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P3に関連付けられた第1のID情報C1、第2のID情報D1、および第2のID情報D2を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、処理情報P3に関連付けられた第2のID情報D1と同一の第1のID情報D1に関連付けられた処理情報P5を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P5に関連付けられた第1のID情報D1、第2のID情報F1、および第2のID情報F2を記録媒体50から読み出す。読み出し部70はさらに、処理情報P3に関連付けられた第2のID情報D2と同一の第1のID情報D2に関連付けられた処理情報P6を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、処理情報P6に関連付けられた第1のID情報D2および第2のID情報G1を記録媒体50から読み出す。
上記のように、情報記録システム11は、指示受付部61および読み出し部70を有する。これにより、情報記録システム11は、指示に対応する処理情報に関連付けられた情報を記録媒体50から取得することができる。
上記のように、情報記録システム11は、表示部80を有する。これにより、情報記録システム11は、記録媒体50から取得された情報を表示することができる。対象物に対して複数の処理が行われた場合、ユーザは、各処理に対応する処理情報に基づいて処理プロセスの妥当性を検証することができる。また、ユーザは、各処理に対応するID情報に基づいて複数の処理の関係を把握することができる。
上記のように、読み出し部70は、対象物に対して順次行われる複数の処理に関する情報を記録媒体50から読み出す。これにより、情報記録システム11は、注目する処理を含む一連の処理の履歴を取得することができる。
(第4の実施形態)
図25は、本発明の第4の実施形態の情報記録システム12の構成を示す。図25に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム12は、図1に示す情報記録システム10の構成に加えて読み出し部70、判定部90、および警告部100を有する。
読み出し部70は、記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つを読み出す。判定部90は、記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つが、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報が満たすべき条件として予め定義された条件と一致するか否かを判定する。警告部100は、記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つが、上記の条件と一致しない場合に警告を発する。
例えば、判定部90は、情報処理を行う情報処理回路を含む。判定部90は、1つまたは複数のプロセッサで構成されてもよい。判定部90は、ASICまたはFPGAで構成されてもよい。
例えば、警告部は、液晶ディスプレイなどの表示部である。警告部は、スピーカであってもよい。例えば、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つが満たすべき条件を示す条件情報が記録媒体50に予め記録される。対象物に対する処理が終了したときなどのタイミングで読み出し部70は、その処理に対応する処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つを記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、その処理に対応する条件情報を記録媒体50から読み出す。判定部90は、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つを、条件情報によって示される条件と比較する。処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つが、条件情報によって示される条件と一致しない場合、警告部100は警告を発する。判定部90が行う処理は、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つの状態を、条件情報によって示される条件と比較する処理を含んでもよい。
例えば、1つの対象物を分割することにより2つの対象物が生成される処理において2つの第1のID情報が記録された場合、警告部100は警告を発する。あるいは、その処理において1つのみの第2のID情報または3つ以上の第2のID情報が記録された場合、警告部100は警告を発する。情報生成部20が、処理に使用される器具に搭載されたセンサを含む場合、使用された器具に応じた処理情報が記録される。記録された処理情報が、条件情報によって示される処理情報と異なる場合、すなわち使用されるべき器具と異なる器具が使用された場合、警告部100は警告を発する。処理において使用される容器が予め規定され、かつその容器にID情報が添付されている場合、そのID情報が条件情報に含まれる。記録されたID情報が、条件情報によって示されるID情報と異なる場合、すなわち使用されるべき容器と異なる容器が使用された場合、警告部100は警告を発する。
上記以外の点について、図25に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
情報記録システム12は、図2に示す処理を行う。図2に示す処理が終了した後、情報記録システム12は、図26に示す処理を行う。図26は、情報記録システム12による処理の手順を示す。図26を参照し、情報記録システム12による処理の手順を説明する。
読み出し部70は、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つを記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、条件情報を記録媒体50から読み出す(ステップS230(読み出しステップ))。例えば、読み出し部70は、現在時刻に最も近いタイミングで記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つを記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、ユーザによって指定された処理に対応する条件情報を記録媒体50から読み出す。
ステップS230の後、判定部90は、記録媒体50から読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つと、条件情報によって示される条件とを比較する(ステップS235(比較ステップ))。ステップS235の後、判定部90は、記録媒体50から読み出された情報の全てと、条件情報によって示される条件とが一致するか否かを判定する(ステップS240(判定ステップ))。
ステップS240において、記録媒体50から読み出された情報の全てと、条件情報によって示される条件とが一致する場合、警告は出力されない。ステップS240において、記録媒体50から読み出された情報の少なくとも1つと、条件情報によって示される条件とが一致しない場合、警告部100は、警告を出力する(ステップS245(警告ステップ))。
情報記録システム12は、図16に示す指示受付部61および表示部80を有してもよい。
上記のように、情報記録システム12は、判定部90および警告部100を有する。これにより、情報記録システム12は、作業誤りの発生を低減させることができる。作業誤りが発生した場合、情報記録システム12は、第1の実施形態の情報記録システム10と同様に、処理状況の妥当性の検証を支援することができる。
(第5の実施形態)
図16に示す情報記録システム11を使用して、本発明の第5の実施形態を説明する。第5の実施形態において、情報記録システム11を病理診断に適用した例を説明する。
病理診断における病理標本は、以下の手順で作製される。
(1)受付
患者の臓器などの対象物が検査室に到着する。受付において、対象物の詳細な情報がコンピュータに入力される。
(2)切り出し
診断に必要な部分が対象物から切り出される。
(3)包埋
切り出された対象物はプロセッサ(包埋装置)の内部に配置され、かつ処理される。これにより、組織中の水分がパラフィンに変換される。対象物はパラフィンに埋め込まれる。
(4)薄切
パラフィンによって固められた対象物は薄切装置により薄くスライスされる。対象物の薄片はスライドガラスに添付される。
(5)染色
対象物に対して、顕微鏡による観察のための染色が染色機によって行われる。例えば、Hematoxylin−Eosin(HE)染色および免疫染色(Immunostaining)などの染色が行われる。染色が行われた後、カバーガラスが貼り付けられる。
上記の手順により病理標本が作製される。病理医は病理標本を観察し、かつ診断を行う。
図27および図28は、病理診断の第1の例を示す。図27および図28を参照し、病理診断の第1の例において対象物の取り違えの原因を確認する方法を説明する。
対象物を収納した第1の容器が受付に到着する。ID情報ID1が第1の容器に添付されている。ユーザAは、受付において必要な処理を行う。処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image1aが生成される。画像情報Image1a、第1のID情報ID1、および第2のID情報ID1が記録媒体50に記録される。
その後、別の対象物を収納した第2の容器が受付に到着する。ID情報ID2が第2の容器に添付されている。ユーザAは、受付において必要な処理を行う。処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image2aが生成される。画像情報Image2a、第1のID情報ID2、および第2のID情報ID2が記録媒体50に記録される。対象物を収納した第1の容器および第2の容器は、受付から、切り出しが行われる場所に運ばれる。
ユーザBは、第1の容器から対象物を取り出し、かつ対象物から必要な部分を切り出す。図27に示すように、対象物から4つの部分が切り出される。切り出された部分はカートリッジに入れられる。ID情報ID1a1、ID情報ID1b1、ID情報ID1c1、およびID情報ID1d1の各々が各カートリッジに添付されている。処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image1bが生成される。画像情報Image1b、第1のID情報ID1、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第2のID情報として、ID情報ID1a1、ID情報ID1b1、ID情報ID1c1、およびID情報ID1d1が記録媒体50に記録される。
その後、ユーザBは、第2の容器から対象物を取り出し、かつ対象物から必要な部分を切り出す。図27に示すように、対象物から3つの部分が切り出される。切り出された部分はカートリッジに入れられる。ID情報ID2a1、ID情報ID2b1、およびID情報ID2c1の各々が各カートリッジに添付されている。処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image2bが生成される。画像情報Image2b、第1のID情報ID2、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第2のID情報として、ID情報ID2a1、ID情報ID2b1、およびID情報ID2c1が記録媒体50に記録される。対象物を収納したカートリッジは、包埋が行われる場所に運ばれる。
ユーザCは、カートリッジをプロセッサに入れ、かつプロセッサを作動させる。例えば、第1の容器に収納された対象物の部分を含む4つのカートリッジに対して同時に処理が行われる。処理が終了した後、ユーザCはカートリッジをプロセッサから取り出す。処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image1cが生成される。画像情報Image1c、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID1a1、ID情報ID1b1、ID情報ID1c1、およびID情報ID1d1の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
第2の容器に収納された対象物の部分を含む3つのカートリッジに対して同時に処理が行われる。処理が終了した後、ユーザCはカートリッジをプロセッサから取り出す。処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image2cが生成される。画像情報Image2c、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID2a1、ID情報ID2b1、およびID情報ID2c1の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。上記の7つのカートリッジに対して同時に処理が行われてもよい。包埋が終了したカートリッジは、薄切が行われる場所に運ばれる。
ユーザDは、カートリッジから対象物を取り出し、かつ対象物をスライスする。ID情報ID1a1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から2つの薄片が切り出される。2つの薄片は、ID情報ID1a2が添付されたスライドガラスおよびID情報ID1a3が添付されたスライドガラスの各々に置かれる。ID情報ID1b1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から2つの薄片が切り出される。2つの薄片は、ID情報ID1b2が添付されたスライドガラスおよびID情報ID1b3が添付されたスライドガラスの各々に置かれる。
ID情報ID1c1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID1c2が添付されたスライドガラスに置かれる。ID情報ID1d1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。ユーザDがその薄片をスライドガラスに収納するとき、薄片が収納されるべきスライドガラスを誤る。このため、その薄片は、ID情報ID2a2が添付されたスライドガラスに置かれる。本来薄片が収納されるべきスライドガラスにはID情報ID1d2が添付されている。
処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image1dが生成される。画像情報Image1d、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報の第1の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID1a1であり、かつ第2のID情報はID情報ID1a2およびID情報ID1a3である。第1のID情報および第2のID情報の第2の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID1b1であり、かつ第2のID情報はID情報ID1b2およびID情報ID1b3である。第1のID情報および第2のID情報の第3の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID1c1であり、かつ第2のID情報はID情報ID1c2である。第1のID情報および第2のID情報の第4の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID1d1であり、かつ第2のID情報はID情報ID2a2である。
ID情報ID2a1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から2つの薄片が切り出される。ユーザDが2つの薄片の一方をスライドガラスに収納するとき、薄片が収納されるべきスライドガラスを誤る。このため、その薄片は、ID情報ID1d2が添付されたスライドガラスに置かれる。本来薄片が収納されるべきスライドガラスにはID情報ID2a2が添付されている。2つの薄片の残りは、ID情報ID2a3が添付されたスライドガラスに置かれる。
ID情報ID2b1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID2b2が添付されたスライドガラスに置かれる。ID情報ID2c1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID2c2が添付されたスライドガラスに置かれる。
処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image2dが生成される。画像情報Image2d、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報の第1の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID2a1であり、かつ第2のID情報はID情報ID1d2およびID情報ID2a3である。第1のID情報および第2のID情報の第2の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID2b1であり、かつ第2のID情報はID情報ID2b2である。第1のID情報および第2のID情報の第3の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID2c1であり、かつ第2のID情報はID情報ID2c2である。スライドガラスは、染色が行われる場所に運ばれる。
ユーザEは、スライドガラスに置かれた対象物に対してHE染色または免疫染色を行う。例えば、ユーザEは、ID情報ID1a2、ID情報ID1b2、ID情報ID1c2、およびID情報ID1d2の各々が添付されたスライドガラスに置かれた対象物に対してHE染色を行う。また、ユーザFは、ID情報ID1a3およびID情報ID1b3の各々が添付されたスライドガラスに置かれた対象物に対して免疫染色を行う。染色が終了した後、カバーガラスが貼り付けられることにより、病理標本が完成する。
処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image1eが生成される。画像情報Image1e、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID1a2、ID情報ID1b2、ID情報ID1c2、ID情報ID1d2、ID情報ID1a3、およびID情報ID1b3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
その後、ユーザEは、ID情報ID2a2、ID情報ID2b2、およびID情報ID2c2の各々が添付されたスライドガラスに置かれた対象物に対してHE染色を行う。また、ユーザFは、ID情報ID2a3が添付されたスライドガラスに置かれた対象物に対して免疫染色を行う。染色が終了した後、カバーガラスが貼り付けられることにより、病理標本が完成する。
処理の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image2eが生成される。画像情報Image2e、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID2a2、ID情報ID2b2、ID情報ID2c2、およびID情報ID2a3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。病理標本は、診断が行われる場所に運ばれる。
診断医であるユーザGは、病理標本を顕微鏡で観察し、かつ診断を行う。ユーザGは、ID情報ID1a2、ID情報ID1b2、ID情報ID1c2、ID情報ID1d2、ID情報ID1a3、およびID情報ID1b3の各々が添付された病理標本に基づいて診断を行う。
診断の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image1fが生成される。画像情報Image1f、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID1a2、ID情報ID1b2、ID情報ID1c2、ID情報ID1d2、ID情報ID1a3、およびID情報ID1b3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
その後、ユーザGは、ID情報ID2a2、ID情報ID2b2、ID情報ID2c2、およびID情報ID2a3の各々が添付された病理標本に基づいて診断を行う。診断の様子はカメラによって撮影され、かつ処理情報である画像情報Image2fが生成される。画像情報Image2f、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID2a2、ID情報ID2b2、ID情報ID2c2、およびID情報ID2a3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
ユーザGは、ID情報ID2a2が添付された病理標本が怪しいことに気付く。このため、対象物の取り違えが発生している可能性がある。カートリッジ内の対象物およびスライドガラス上の対象物の全てを確認することは困難である。例えば、第5の実施形態において、以下の方法により、ユーザ(検証者)は取り違えの原因を確認することができる。
指示受付部61は、第2のID情報ID2a2を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、画像情報Image2f、第1のID情報ID2a2、および第2のID情報ID2a2を記録媒体50から読み出す。表示部80は、画像情報Image2f、第1のID情報ID2a2、および第2のID情報ID2a2を表示する。検証者は、画像情報Image2fに基づいて、ユーザEおよびユーザFが怪しい行動をしているか否かを確認する。画像情報Image2fからは取り違えの原因が判明しない場合、検証者は、1つ前の処理の画像情報を確認する。
読み出し部70は、画像情報Image2e、第1のID情報ID2a2、および第2のID情報ID2a2を記録媒体50から読み出す。例えば、時刻情報が画像情報に付加されている。読み出し部70は、画像情報Image2eおよび画像情報Image2fの各々に付加された時刻情報に基づいて、画像情報Image2eおよび画像情報Image2fが生成された順番を認識することができる。表示部80は、画像情報Image2e、第1のID情報ID2a2、および第2のID情報ID2a2を表示する。検証者は、画像情報Image2eに基づいて、ユーザEおよびユーザFが怪しい行動をしているか否かを確認する。画像情報Image2eからは取り違えの原因が判明しない場合、検証者は、1つ前の処理の画像情報を確認する。
読み出し部70は、画像情報Image1d、第1のID情報ID1d1、および第2のID情報ID2a2を記録媒体50から読み出す。表示部80は、画像情報Image1d、第1のID情報ID1d1、および第2のID情報ID2a2を表示する。検証者は、画像情報Image1dに基づいて、ユーザDが怪しい行動をしているか否かを確認する。その結果、画像情報Image1dにおいて、ユーザDが薄切の作業と異なる作業を行う様子が確認される。例えば、電話に出るなどの作業により取り違えが発生する可能性がある。ユーザDが電話などの作業の前後で異なる対象物を持っていることが確認される。第1のID情報ID1d1に対応する対象物は、本来とは異なるスライドガラスに誤って置かれたと推測される。第2のID情報ID2a2が添付されたスライドガラスに置かれるべきであった対象物の特定が必要である。
ID情報ID1d2に対応する対象物が処理された時刻と近い時刻に処理された対象物が確認の対象である。このため、検証者は、薄切において画像情報Image1dが生成された時刻と近い時刻に生成された画像情報Image2dを確認する。その結果、画像情報Image2dにおいて、ID情報ID2a1に対応する対象物が、ID情報ID1d2が添付されたスライドガラスに置かれる様子が確認される。本来、この対象物は、ID情報ID2a2が添付されたスライドガラスに置かれるべきである。
例えば、受付に到着した容器のID情報と、その容器に収納された対象物に使用されるスライドガラスに添付されたID情報との関係は予め規定されている。このため、ID情報ID2a1とID情報ID1d2との関係が誤っていると検証者は判断することができる。
例えば、画像情報Image2dにおいて、対象物を収納する容器に添付されたID情報が視認できる。これにより、検証者は、画像情報Image2dにおいて、第1のID情報と第2のID情報との関係を把握することができる。複数の対象物の各々に対する処理において各処理の画像情報が生成されてもよい。各処理の画像情報に対して、各処理における第1のID情報および第2のID情報が関連付けられる。例えば、4つの対象物が処理される場合、各処理において独立に画像情報が生成されることにより、4つの画像情報が生成される。各画像情報に対して第1のID情報および第2のID情報が関連付けられる。情報記録システム12は、図6に示す指示受付部60を有してもよい。画像情報Image2dは、指示受付部60によって受け付けられた複数の開始指示および終了指示に基づいて複数に分割されてもよい。
上記のように特定されたID情報ID1d2に対応する病理標本が以下のように特定される。指示受付部61は、第1のID情報ID1d2を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、画像情報Image1e、第1のID情報ID1d2、および第2のID情報ID1d2を記録媒体50から読み出す。さらに、読み出し部70は、画像情報Image1f、第1のID情報ID1d2、および第2のID情報ID1d2を記録媒体50から読み出す。ID情報ID1d2が添付された病理標本が、ID情報ID2a2が添付された病理標本と取り違えられた可能性がある。
ID情報ID1c2が添付された病理標本と、ID情報ID1d2が添付された病理標本との比較が行われる。これらの病理標本は、同一の部位から切り出されているべきであり、かつ構造などの特徴が共通するべきである。また、ID情報ID2a2が添付された病理標本と、ID情報ID2b2が添付された病理標本との比較が行われる。これらの病理標本は、同一の部位から切り出されているべきであり、かつ構造などの特徴が共通するべきである。上記の結果、ID情報ID1d2が添付された病理標本と、ID情報ID2a2が添付された病理標本とで対象物の取り違えが発生したことが判明する。
図29および図30は、病理診断の第2の例を示す。図29および図30を参照し、病理診断の第2の例において対象物の取り違えの原因を確認する方法を説明する。第1の例における説明と共通する説明は省略する。
対象物を収納した第1の容器が受付に到着する。ID情報ID3が第1の容器に添付されている。画像情報Image3a、第1のID情報ID3、および第2のID情報ID3が記録媒体50に記録される。その後、別の対象物を収納した第2の容器が受付に到着する。ID情報ID4が第2の容器に添付されている。画像情報Image4a、第1のID情報ID4、および第2のID情報ID4が記録媒体50に記録される。
第1の容器に収納された対象物から4つの部分が切り出される。4つの部分のうち3つは、ID情報ID3a1が添付されたカートリッジ、ID情報ID3b1が添付されたカートリッジ、およびID情報ID3c1が添付されたカートリッジの各々に入れられる。ユーザBが残りの1つの部分をカートリッジに収納するとき、その部分が収納されるべきカートリッジを誤る。このため、その部分は、ID情報ID4b1が添付されたカートリッジに入れられる。本来その部分が収納されるべきスライドガラスにはID情報ID3d1が添付されている。画像情報Image3b、第1のID情報ID3、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第2のID情報として、ID情報ID3a1、ID情報ID3b1、ID情報ID3c1、およびID情報ID4b1が記録媒体50に記録される。
その後、第2の容器に収納された対象物から3つの部分が切り出される。3つの部分のうち2つは、ID情報ID4a1が添付されたカートリッジおよびID情報ID4c1が添付されたカートリッジの各々に入れられる。ユーザBが残りの1つの部分をカートリッジに収納するとき、その部分が収納されるべきカートリッジを誤る。このため、その部分は、ID情報ID3d1が添付されたカートリッジに入れられる。本来その部分が収納されるべきスライドガラスにはID情報ID4b1が添付されている。画像情報Image4b、第1のID情報ID4、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第2のID情報として、ID情報ID4a1、ID情報ID4c1、およびID情報ID3d1が記録媒体50に記録される。
包埋において、画像情報Image3c、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID3a1、ID情報ID3b1、ID情報ID3c1、およびID情報ID3d1の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
また、包埋において、画像情報Image4c、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID4a1、ID情報ID4b1、およびID情報ID4c1の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
薄切の処理により、ID情報ID3a1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から2つの薄片が切り出される。2つの薄片は、ID情報ID3a2が添付されたスライドガラスおよびID情報ID3a3が添付されたスライドガラスの各々に置かれる。ID情報ID3b1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から2つの薄片が切り出される。2つの薄片は、ID情報ID3b2が添付されたスライドガラスおよびID情報ID3b3が添付されたスライドガラスの各々に置かれる。
ID情報ID3c1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID3c2が添付されたスライドガラスに置かれる。ID情報ID3d1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID3d2が添付されたスライドガラスに置かれる。
画像情報Image3d、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報の第1の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID3a1であり、かつ第2のID情報はID情報ID3a2およびID情報ID3a3である。第1のID情報および第2のID情報の第2の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID3b1であり、かつ第2のID情報はID情報ID3b2およびID情報ID3b3である。第1のID情報および第2のID情報の第3の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID3c1であり、かつ第2のID情報はID情報ID3c2である。第1のID情報および第2のID情報の第4の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID3d1であり、かつ第2のID情報はID情報ID3d2である。
ID情報ID4a1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から2つの薄片が切り出される。2つの薄片は、ID情報ID4a2が添付されたスライドガラスおよびID情報ID4a3が添付されたスライドガラスの各々に置かれる。ID情報ID4b1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID4b2が添付されたスライドガラスに置かれる。ID情報ID4c1が添付されたカートリッジから取り出された対象物から1つの薄片が切り出される。その薄片は、ID情報ID4c2が添付されたスライドガラスに置かれる。
画像情報Image4d、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報の第1の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID4a1であり、かつ第2のID情報はID情報ID4a2およびID情報ID4a3である。第1のID情報および第2のID情報の第2の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID4b1であり、かつ第2のID情報はID情報ID4b2である。第1のID情報および第2のID情報の第3の組合せにおいて、第1のID情報はID情報ID4c1であり、かつ第2のID情報はID情報ID4c2である。
染色において、画像情報Image3e、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID3a2、ID情報ID3b2、ID情報ID3c2、ID情報ID3d2、ID情報ID3a3、およびID情報ID3b3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
また、染色において、画像情報Image4e、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID4a2、ID情報ID4b2、ID情報ID4c2、およびID情報ID4a3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
診断において、画像情報Image3f、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID3a2、ID情報ID3b2、ID情報ID3c2、ID情報ID3d2、ID情報ID3a3、およびID情報ID3b3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
また、診断において、画像情報Image4f、第1のID情報、および第2のID情報が記録媒体50に記録される。第1のID情報および第2のID情報は同一である。ID情報ID4a2、ID情報ID4b2、ID情報ID4c2、およびID情報ID4a3の各々が第1のID情報および第2のID情報として記録媒体50に記録される。
ユーザGは、ID情報ID4b2が添付された病理標本が怪しいことに気付く。このため、対象物の取り違えが発生している可能性がある。指示受付部61は、第2のID情報ID4b2を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、画像情報Image4f、第1のID情報ID4b2、および第2のID情報ID4b2を記録媒体50から読み出す。表示部80は、画像情報Image4f、第1のID情報ID4b2、および第2のID情報ID4b2を表示する。検証者は、画像情報Image4fに基づいて、ユーザEおよびユーザFが怪しい行動をしているか否かを確認する。画像情報Image4fからは取り違えの原因が判明しない場合、検証者は、1つ前の処理の画像情報を確認する。
前述した第1の例と同様に、検証者は、画像情報Image4e、画像情報Image4d、および画像情報Image4cを順次確認する。画像情報Image4cからは取り違えの原因が判明しない場合、検証者は、1つ前の処理の画像情報を確認する。
読み出し部70は、画像情報Image3b、第1のID情報ID3、および第2のID情報ID4b1を記録媒体50から読み出す。表示部80は、画像情報Image3b、第1のID情報ID3、および第2のID情報ID4b1を表示する。画像情報Image3bにおいて、ユーザBが切り出しの作業と異なる作業を行う様子が確認される。ユーザBが電話などの作業の前後で異なる対象物を持っていることが確認される。第1のID情報ID3に対応する対象物は、本来とは異なるカートリッジに誤って入れられたと推測される。第2のID情報ID4b1が添付されたカートリッジに入れられるべきであった対象物の特定が必要である。
ID情報ID4b1に対応する対象物が処理された時刻と近い時刻に処理された対象物が確認の対象である。このため、検証者は、切り出しにおいて画像情報Image3bが生成された時刻と近い時刻に生成された画像情報Image4bを確認する。その結果、画像情報Image4bにおいて、ID情報ID4に対応する対象物が、ID情報ID3d1が添付されたスライドガラスに置かれる様子が確認される。本来、この対象物は、ID情報ID4b1が添付されたスライドガラスに置かれるべきである。
例えば、受付に到着した容器のID情報と、その容器に収納された対象物に使用されるカートリッジに添付されたID情報との関係は予め規定されている。このため、ID情報ID4とID情報ID3d1との関係が誤っていると検証者は判断することができる。
上記のように特定されたID情報ID3d1に対応する病理標本が以下のように特定される。指示受付部61は、第1のID情報ID3d1を指定する指示を受け付ける。読み出し部70は、画像情報Image3c、第1のID情報ID3d1、および第2のID情報ID3d1を記録媒体50から読み出す。前述した第1の例と同様の処理により、読み出し部70は、最終的に画像情報Image3f、第1のID情報ID3d2、および第2のID情報ID3d2を記録媒体50から読み出す。ID情報ID3d2が添付された病理標本が、ID情報ID4b2が添付された病理標本と取り違えられた可能性がある。
ID情報ID3c2が添付された病理標本と、ID情報ID3d2が添付された病理標本との比較が行われる。これらの病理標本は、同一の部位から切り出されているべきであり、かつ構造などの特徴が共通するべきである。また、ID情報ID4a2が添付された病理標本と、ID情報ID4b2が添付された病理標本との比較が行われる。これらの病理標本は、同一の部位から切り出されているべきであり、かつ構造などの特徴が共通するべきである。上記の結果、ID情報ID3d2が添付された病理標本と、ID情報ID4b2が添付された病理標本とで対象物の取り違えが発生したことが判明する。
上記のように、取り違えの可能性がある対象物に対応するID情報に基づいて、確認すべき画像情報が特定される。ユーザは、処理情報である画像情報を確認することにより、取り違えの原因を確認することができる。
画像情報に基づいて、対象物の取り違え以外の作業誤りの原因の検証が行われてもよい。例えば、切り出しにおける切り出しの方向が予め規定された方向と異なる場合、観察に適した病理標本が作製されない。このため、切り出しにおいて生成された画像情報に基づいて切り出しの方向の確認が行われてもよい。染色において試薬が劣化した場合、適切な染色が行われない。このため、染色において生成された画像情報に基づいて試薬の確認が行われてもよい。染色において染色時間が予め規定された時間と異なる場合、適切な染色が行われない。このため、染色において生成された画像情報に基づいて染色時間の確認が行われてもよい。
(第6の実施形態)
図31は、本発明の第6の実施形態の情報記録システム13の構成を示す。図31に示す構成について、図1に示す構成と異なる点を説明する。
図31に示すように、情報記録システム13は、情報生成部20、ID取得部30、および情報記録装置110を有する。情報生成部20およびID取得部30は、図1に示す、各構成に対応する構成と同様である。図31に示す情報記録システム13において、図1に示す情報記録システム10における記録部40および記録媒体50が情報記録装置110に変更される。
情報記録装置110は、記録部40、記録媒体50、および入力部120を有する。記録部40および記録媒体50は、図1に示す、各構成に対応する構成と同様である。情報生成部20によって生成された処理情報と、ID取得部30によって取得されたID情報とが入力部120に入力される。例えば、情報生成部20およびID取得部30の少なくとも1つと情報記録装置110とは、ケーブルにより接続される。この場合、入力部120は、ケーブルが接続される入力端子である。情報生成部20およびID取得部30の少なくとも1つと情報記録装置110とは、無線により接続されてもよい。この場合、入力部120は、情報生成部20およびID取得部30の少なくとも1つと無線通信を行う無線通信部である。
記録媒体50は、情報記録装置110の外部に配置されてもよい。記録媒体50は、情報記録装置110への装着および情報記録装置110からの取り外しができてもよい。情報記録装置110がネットワークインターフェースを有し、かつ情報記録装置110が、ネットワークを介して記録媒体50と接続してもよい。情報記録装置110が無線通信インターフェースを有し、かつ情報記録装置110が無線通信により記録媒体50と接続してもよい。
情報記録装置110が、プログラムを読み込み、かつ読み込まれたプログラムを実行してもよい。つまり、情報記録装置110の機能はソフトウェアにより実現されてもよい。このプログラムは、記録部40の動作を規定する命令を含む。このプログラムは、例えばフラッシュメモリのような「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」により提供されてもよい。また、上述したプログラムは、このプログラムが保存された記憶装置等を有するコンピュータから、伝送媒体を介して、あるいは伝送媒体中の伝送波により情報記録装置110に伝送されてもよい。プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように、情報を伝送する機能を有する媒体である。また、上述したプログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上述したプログラムは、前述した機能をコンピュータに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
上記以外の点について、図31に示す構成は、図1に示す構成と同様である。
図32は、情報記録装置110による処理の手順を示す。図32を参照し、情報記録装置110による処理の手順を説明する。
ID取得部30によって取得された第1のID情報が入力部120に入力される(ステップS300(入力ステップ))。ステップS300の後、情報生成部20によって生成された処理情報が入力部120に入力される(ステップS305(入力ステップ))。ステップS305の後、ID取得部30によって取得された第2のID情報が入力部120に入力される(ステップS310(入力ステップ))。ステップS310の後、記録部40は、第1のID情報および第2のID情報を処理情報に関連付け、かつ処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体に記録する(ステップS315(記録ステップ))。
上記のように、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報が入力部120に入力される。記録部40は、第1のID情報および第2のID情報を処理情報に関連付け、かつ処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を記録媒体50に記録する。このため、情報記録装置110は、処理状況の妥当性の検証を支援することができる。
第1の実施形態の第1から第5の変形例に開示された事項は、第6の実施形態の情報記録システム13に同様に適用されてもよい。
例えば、情報記録システム13は、図6に示す指示受付部60を有してもよい。つまり、指示受付部60によって受け付けられた開始指示および終了指示が入力部120に入力されてもよい。情報記録装置110は、図6に示す指示受付部60を有してもよい。
情報記録システム13において、ID取得部30は、図8に示すID取得部30bに変更されてもよい。つまり、第1のID取得部300によって取得された第1のID情報と、第2のID取得部301によって取得された第2のID情報とが入力部120に入力されてもよい。
情報記録システム13において、ID取得部30は、図9に示すID取得部30cに変更されてもよい。つまり、画像処理部303によって取得されたID情報が入力部120に入力されてもよい。ID取得部30cは画像処理部303を有していなくてもよい。したがって、カメラ302によって生成された画像情報がID情報として入力部120に入力されてもよい。
情報記録システム13において、情報生成部20は、図10に示す情報生成部20dに変更され、かつID取得部30は、図10に示すID取得部30cに変更されてもよい。つまり、カメラ302または画像処理部303から処理情報が入力部120に入力されてもよい。画像処理部303によって取得されたID情報が入力部120に入力されてもよい。ID取得部30cは画像処理部303を有していなくてもよい。したがって、カメラ302によって生成された画像情報がID情報として入力部120に入力されてもよい。
情報記録システム13において、ID取得部30は、図15に示すID取得部30eに変更されてもよい。つまり、音声処理部305によって認識されたID情報が入力部120に入力されてもよい。
(第7の実施形態)
図33は、本発明の第7の実施形態の情報記録システム14の構成を示す。図33に示す構成について、図31に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム14において、図31に示す情報記録装置110が情報記録装置111に変更される。情報記録システム14はさらに、指示受付部61および表示部80を有する。
指示受付部61は、図16に示す指示受付部61と同様である。指示受付部61によって受け付けられた指示は、入力部120に入力される。情報記録装置111は、図31に示す情報記録装置110が有する構成に加えて、読み出し部70および出力部130を有する。読み出し部70は、入力部120に入力された指示に対応する第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つに関連付けられた処理情報と、処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報とを記録媒体50から読み出す。
出力部130は、読み出し部70によって読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を出力する。例えば、表示部80と情報記録装置111とは、ケーブルにより接続される。この場合、出力部130は、ケーブルが接続される出力端子である。表示部80と情報記録装置111とは、無線により接続されてもよい。この場合、出力部130は、表示部80と無線通信を行う無線通信部である。表示部80は、出力部130によって出力された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を表示する。情報記録装置111が指示受付部61を有してもよい。
上記以外の点について、図33に示す構成は、図31に示す構成と同様である。
情報記録装置111は、図32に示す処理を行う。図32に示す処理が終了した後、情報記録装置111は、図34に示す処理を行う。図34は、情報記録装置111による処理の手順を示す。図34を参照し、情報記録装置111による処理の手順を説明する。
指示受付部61は、第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つを指定する指示を受け付ける。このとき、その指示が入力部120に入力される(ステップS400(指示入力ステップ))。ステップS400の後、読み出し部70は、入力部120に入力された指示に対応する第1のID情報および第2のID情報の少なくとも1つに関連付けられた処理情報を記録媒体50から読み出す。また、読み出し部70は、その処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報を記録媒体50から読み出す(ステップS405(読み出しステップ))。ステップS405の後、出力部130は、読み出し部70によって読み出された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を出力する。表示部80は、出力部130によって出力された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報を表示する(ステップS410(出力ステップおよび表示ステップ))。
第3の実施形態と同様に、指示受付部61は、処理情報を指定する指示を受け付けてもよい。指示受付部61によって受け付けられた指示は、入力部120に入力されてもよい。読み出し部70は、入力部120に入力された指示に対応する処理情報と、処理情報に関連付けられた第1のID情報および第2のID情報とを記録媒体50から読み出してもよい。
上記のように、情報記録システム14は指示受付部61を有し、かつ情報記録装置111は読み出し部70および出力部130を有する。これにより、情報記録装置111は、指示受付部61によって受け付けられた指示に対応するID情報または処理情報に関連付けられた情報を記録媒体50から取得することができる。
(第8の実施形態)
図35は、本発明の第8の実施形態の情報記録システム15の構成を示す。図35に示す構成について、図31に示す構成と異なる点を説明する。
情報記録システム15において、図31に示す情報記録装置110が情報記録装置112に変更される。情報記録システム15はさらに、警告部100を有する。
情報記録装置112は、図31に示す情報記録装置110が有する構成に加えて、読み出し部70、判定部90、および出力部130を有する。読み出し部70は、図25に示す読み出し部70と同様である。判定部90は、記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つが、処理情報、第1のID情報、および第2のID情報が満たすべき条件として予め定義された条件と一致するか否かを判定する。判定部90は、判定結果に応じた制御情報を生成する。出力部130は、判定部90によって生成された制御情報を出力する。警告部100は、記録媒体50に記録された処理情報、第1のID情報、および第2のID情報の少なくとも1つが、上記の条件と一致しない場合に、制御情報に基づいて警告を発する。
上記以外の点について、図35に示す構成は、図31に示す構成と同様である。
情報記録装置112は、図32に示す処理を行う。図32に示す処理が終了した後、情報記録装置112は、図26に示す処理と同様の処理を行う。図26に示すステップS240において、記録媒体50から読み出された情報の少なくとも1つと、条件情報によって示される条件とが一致しない場合、判定部90は、警告部100に警告を出力させるための制御情報を生成する。出力部130は、判定部90によって生成された制御情報を出力する。警告部100は、制御情報に基づいて警告を出力する。
上記のように、情報記録システム15は警告部100を有し、かつ情報記録装置112は判定部90および出力部130を有する。これにより、情報記録装置112は、作業誤りの発生を低減させることができる。作業誤りが発生した場合、情報記録装置112は、第6の実施形態の情報記録装置110と同様に、処理状況の妥当性の検証を支援することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態およびその変形例に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。また、本発明は前述した説明によって限定されることはなく、添付のクレームの範囲によってのみ限定される。