JP6945926B2 - 下半身用衣類 - Google Patents

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本発明は、下半身用衣類である、フット部とレッグ部(レッグ部の長さは限定されない)とを備えたストッキング、さらにパンティ部を備えたパンティストッキングまたはタイツ等に関し、特に、少なくともフット部を備えた下半身用衣類であって、足底部の吸湿性が高く、さらに吸湿性を高い足底部を編成しても見映えが美しい、下半身用衣類に関する。
近年の生活習慣上、人が靴を履くときに足に装着する衣類としての靴下を多くの人々が使用している。そのような衣類の中で、特に、女性の下半身を覆うストッキングは、外出時における女性の脚部の保護さらには脚線美の向上の観点等から、広く世間に浸透している。
現在市販されているほとんどのストッキングは、ナイロン糸、または、ナイロン糸とポリウレタン糸とで編まれている。使用している糸により、「交編」および「ゾッキ」の2種類に大別される。
交編(交編編み)は、ナイロン糸と、サポート糸(ポリウレタン弾性糸を芯糸としてナイロン糸を巻き付けたカバリング糸)を交互に使用して編成する。ある程度のサポート(弾性)力および透明感の両方を求めるときに好適である。太さの異なる2種類の糸を使用するため横縞模様が表れる。
ゾッキ(ゾッキ編み)は、一般的にはサポート糸(ポリウレタン弾性糸を芯糸としてナイロン糸を巻き付けたカバリング糸)だけで編成されているものが多い。良好なフィット性を求めるときに好適である。また、いわゆる伝線(使用中に編み組織の一部に引掛傷ができ糸が切れると生成される編組織が解編されたはしご状の線)が発生しにくいという特徴を備えたゾッキ編みのストッキングが、最近では増えてきている。
このようにストッキングは、ナイロン糸から編成された伸縮性編地またはナイロン糸とポリウレタン糸とから編成された伸縮性編地により形成される合成繊維素材であるために吸湿性が不十分で着用時に蒸れやすく汗ばみ易やすい。一方、人間はじっとしていても不感蒸泄により一日あたり850gの汗をかくと言われ、特に足の裏は、運動のみでなくストレスからも発汗が促進されることから、このようなストッキング着用時に発汗による不快感で悩んでいる人は多い。さらに、このようなストッキング着用時に、革靴、運動靴、長靴、ブーツ等の足がスッポリと入る履物は、中の空気と外の空気が入れ替わり難いことから、足の裏からの発汗による不快感は非常に高いものである。
このような問題点に関連して、足部の発汗を効果的に吸湿してむれによる不快感を解消することができるストッキングが提案されている。たとえば、本願出願人の出願に係る特開2015−048551号公報(特許文献1)は、足底部分の吸湿性が高く、かつ、靴を履いたときに滑りが発生することを防止するパンティストッキングを開示する。このパンティストッキングは、少なくともフット部を備え、合成繊維から編成された伸縮性編地により形成された下半身用衣類であって、前記フット部の足裏当接側の少なくとも一部に吸湿性の高い天然繊維を添え糸編みした吸湿部を備え、前記吸湿部の一部は添え糸編みされていないことを特徴とする。
特開2015−048551号公報
上述した特許文献1に開示されたパンティストッキングによると、そのフット部の足裏当接側の少なくとも一部であって好ましくは足指元近傍から土踏まず前端近傍に吸湿部が、綿糸を添え糸編みした吸湿領域および綿糸を添え糸編みしていない透湿領域で編成されている。このため、吸湿部の吸湿領域により足の裏から発生した汗が吸収されて不快感は
解消されるとともに、吸湿部の透湿領域により靴内底へ汗の水分が浸透して靴内底とパンティストッキングとの滑りを防止することができる。その結果、足底部分の吸湿性が高く、かつ、靴を履いたときに滑りが発生することを防止することができ、市場においても非常に高い評価を得ているパンティストッキングとなっている。
ところで、本願出願人は、このようなパンティストッキングのさらなる開発を進めるにあたり、(1)吸湿性と履き心地との両方をさらに向上させる点、(2)編成の差異(たとえば特許文献1に開示されたパンティストッキングにおいては綿糸を添え糸編みした吸湿領域と綿糸を添え糸編みしていない透湿領域との編成の差異)による見映えの違いを少なくして見映えを美しくする点、に着目した。
本発明は、従来技術の上述の問題点に鑑みて開発されたものであり、その目的とするところは、足底部分の吸湿性が高く、かつ、さらに吸湿性を高い足底部を編成しても見映えが美しい下半身用衣類を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明に係る下半身用衣類は以下の技術的手段を講じている。
すなわち、本発明に係る下半身用衣類は、少なくともフット部を備え、合成繊維を含んで一体的に編成された伸縮性編地により形成された下半身用衣類であって、前記フット部の少なくとも一部に、吸湿性の高い糸をカットボスで増糸するとともに、前記吸湿性の高い糸をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成した吸湿部を備えることを特徴とする。
好ましくは、前記吸湿部の周囲に、親水性を付与した長繊維からなる糸を用いた編地で編成した周辺部を備えるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記吸湿性の高い糸は短繊維であるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記親水性を付与した長繊維からなる糸は、高吸放湿性を備えたナイロン糸であるように構成することができる。
さらに好ましくは、前記周辺部は、親水性を付与した長繊維からなる糸をカットボスで付加するとともに、前記親水性を付与した糸をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成するように構成することができる。
さらに好ましくは、前記フロート編みは、1ループに対するミスの割合が2〜5であるように構成することができる。
本発明の下半身用衣類によれば、足底部分の吸湿性が高く、かつ、さらに吸湿性を高い足底部を編成しても見映えが美しい下半身用衣類を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るパンティストッキングを平面に載置した状態における、(A)側面図、(B)正面図である。 図1のパンティストッキングを着用した状態におけるフット部についての、(A)斜視図、(B)親指側側面図、(C)小指側側面図である。 図1のパンティストッキングを着用して爪先立ちした状態におけるフット部についての、(A)爪先側斜視図(表側)、(B)爪先側斜視図(裏側:裏返し)、(C)踵側斜視図(表側)、(D)踵側斜視図(裏側:裏返し)である。 図1のパンティストッキングにおける周辺部52および吸湿部54の編み組織を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態に係るパンティストッキング1を、図面に基づき詳しく説明する。
このパンティストッキング1を平面に載置した状態における側面図を図1(A)に、その正面図を図1(B)にそれぞれ示す。図1(B)は正面図であるので、フット部5は足裏側ではなく足甲側が示されている。このパンティストッキング1は、通常のパンティストッキング等の下半身用衣類と同じく、腹部および臀部を被覆するパンティ部3と、脚部
を被覆するレッグ部2と、足部を被覆するフット部5とを備えるものである。このパンティストッキング1は、筒状に編成された1対の編地を用い、パンティ部3に相当する部分に切れ目を入れて裁断縁どうしをつき合わせて股部4を縫着して一体化することにより製造される。また、限定されるものではないが、フット部5の先端部53は周知の手段により、袋状に編成したり、開口部を縫合したりすることにより製造される。
なお、本実施の形態に係る下半身用衣類をパンティストッキングとしているが、本発明は少なくともフット部を備えるストッキング、ショートストッキング、タイツ、靴下等の下半身用衣類を含む。
このパンティストッキング1は、ナイロン糸と、サポート糸(ポリウレタン弾性糸を芯糸としてナイロン糸を巻き付けたカバリング糸)を交互に使用して編成した交編編みであっても、ポリウレタン弾性糸を芯糸としてナイロン糸を巻き付けたカバリング糸の1種類のみで編成したゾッキ編みであっても、後述する特徴(フット部5の少なくとも一部に吸湿領域50を備え、吸湿領域50が吸湿部54と(さらに本発明の任意構成要件であるこの吸湿部54の周囲に設けられた)周辺部52とで構成されているという特徴)を備え、かつ、合成繊維を含んで一体的に編成された伸縮性編地により形成されたパンティストッキングであれば構わない。このパンティストッキング1においては、レッグ部2と(後述する吸湿領域50を除く)フット部5とは同じ編糸および同じ編成であって(編地51で図示されこの編地51はたとえばカバリング糸の平編み(ゾッキ編み))、限定されるものではないがこれら(レッグ部2、フット部5)とパンティ部3とは異なる編糸または編成である。また、パンティ部3の上端には伸縮性の低い(伸びにくい)ゴム編み等によりウエスト部31が編成されており、着用時に腹部を締めてパンティストッキング1がずり下がることを防止している。
なお、上述した以外にもパンティストッキングの構造には様々なものがあり、本発明は特定の構造に限定されるものではなく、フット部5の少なくとも一部に上述した吸湿領域50を備えるという特徴を備えたものであれば、どのようなパンティストッキングの構造であっても、パンティストッキングを構成する生地の種類、生地の型紙およびその縫製がどのようなものであっても構わない。そのため、本実施の形態に係るパンティストッキング1において、特徴以外の構造自体は単なる例示でしかない。
図1に加えて図2〜図4を参照して、このパンティストッキング1の特徴について詳しく説明する。図2(A)は、このパンティストッキング1を着用した状態におけるフット部5についての斜視図であって、図2(B)はその親指側側面図であって、図2(C)はその小指側側面図である。図3(A)は、このパンティストッキング1を着用して爪先立ちした状態におけるフット部5についての(A)爪先側斜視図(表側)であって、図3(B)はその爪先側斜視図(裏側:裏返し)であって、図3(C)はその踵側斜視図(表側)であって、図3(D)はその踵側斜視図(裏側:裏返し)である。さらに、図4は、このパンティストッキング1における吸湿領域50(周辺部52および吸湿部54)の編み組織を示す模式的な図である。
ここで、図2および図3は、着用者の足Fにこのパンティストッキング1を着用している状態を想定している。すなわち、本実施の形態に係るパンティストッキング1は、パンティストッキング等に通常用いられる薄手の伸縮性編地で形成されているために、このように想定して図示しない場合には縮んだ状態となり、形状を理解することが困難なため、上述のように想定している。特に、図2(B)および図2(C)ならびに図3(C)および図3(D)においては、このパンティストッキング1の特徴を容易に理解できるように、実際に着用している状態よりも足裏部54Cがよく見えるように描かれている(足裏部54Cは故意に見えにくい構成としている)。
これらの図1〜図3に示すように、このパンティストッキング1は、少なくともフット部5を備え、合成繊維を含んで一体的に編成された伸縮性編地により形成されている。そして、このパンティストッキング1の特徴として、上述した吸湿領域50を備える。この吸湿領域50は、本発明の必須構成要件である吸湿部54および本発明の任意構成要件である(この吸湿部54の周囲に設けられた)周辺部52を含む。
この吸湿領域50を構成する吸湿部54は、フット部5の少なくとも一部に、吸湿性の高い糸をカットボスで増糸するとともに、吸湿性の高い糸をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成されている。ここで、限定されるものではないが、この吸湿性の高い糸は短繊維であることが好ましく、綿糸であることがさらに好ましい。
さらに、本発明の任意構成要件として設けられる、吸湿領域50を構成する周辺部52は、この吸湿部54の周囲に、親水性を付与した長繊維からなる糸を用いた編地で編成されている。ここで、限定されるものではないが、この親水性を付与した長繊維からなる糸は、高吸放湿性を備えたナイロン糸であることが好ましい。このようなナイロン糸の一例として、ユニチカ(株)製のハイグラ(登録商標)および東レ(株)製のキュープ(登録商標)が挙げられる。ハイグラは、吸水ポリマーとナイロンとの芯鞘構造糸であって、ナイロンであるにも関わらず綿以上の吸放湿性を発揮する長繊維であり、キュープは、ナイロン6に高吸水性ポリマーをブレンドしたポリマアロイの糸であって、高吸放湿性を実現したナイロン長繊維である。これらの高機能ナイロン長繊維は、高い吸放湿性に基づき着用快適性を綿に近づけつつ、従来のナイロンの機能性を保持して、ソフトでなめらかな風合いを備える点で好ましい。この周辺部52は、このような長繊維からなる糸をカットボスで付加するとともに、このような長繊維からなる糸をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成して、周辺部52を吸湿部54と同じ編み組織(カットボスして増糸する編糸は周辺部52を吸湿部54とで異なる)として編成することも好ましい。
なお、吸湿部54であっても周辺部52であっても、その編み組織におけるフロート編みについては、1ループに対するミスの割合が2〜5であることが後述する高い吸湿性と良好な履き心地を両立させる点で好ましい。
このパンティストッキング1においては、吸湿領域50は、上述したように吸湿部54とその吸湿部54の周囲にバンド状に設けられた周辺部52とで構成され、吸湿部54は爪先部54A、側辺部54Bおよび足裏部54Cで構成されている。なお、側辺部54Bの高さ方向の長さが小さい部分があり(後述する作用効果を発現するためにこのように故意に小さくしている)側辺部54Bと足裏部54Cとを明確に区別できない部分がある。
このパンティストッキング1は、その全体が一体的に編成されるために、吸湿領域50も一体的に編成される。この場合において、このパンティストッキング1はたとえば柄編機により編成され、吸湿領域50が、ベース(編地51の部分)を編成する地糸(たとえばカバリング糸)とは異なる違う糸(吸湿部54は吸湿性の高い糸、周辺部52は親水性を付与した長繊維からなる糸)を増糸して必要以外の部分(ここでは吸湿領域50以外の部分)をカットするカットボスの編地で編成でされている。さらに、この吸湿領域50においては、そのカットボスで増糸された糸がコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成されている。このように編成された吸湿領域50を備えたパンティストッキング1は、吸湿部54により足の裏から発生した汗が吸収されて不快感は解消されるとともに、吸湿部54に増糸した吸湿性の高い糸(綿糸等)のカットボスによる糸端を周辺部52により目立たせないことができるので(綿糸等の糸端による嵩張り感を周辺部52に増糸した親水性を付与した高機能ナイロン長繊維が抑えるので)見映えを美しく編成することができる。この点について図4を参照してさらに詳しく説明する。
図4は、吸湿領域50における吸湿部54および周辺部52ならびにその境界線55Bとを示した模式的な編み組織図であって、図面における左側に吸湿部54を示し境界線55Bを介して右側に周辺部52を示している。ここで、図4中の「C」はコースを、「W」はウェールを、それぞれ意味する。以下においいて、SCY(Single Covered Yarn)は、ポリウレタン弾性糸を芯糸としてナイロン糸を1重だけ巻き付けたカバリング糸(シングルカバードヤーン)を意味する。なお、カバリング糸はDCY(Double Covered Yarn)と呼ばれる、ポリウレタン弾性糸を芯糸としてナイロン糸を2重に巻き付けたカバリング糸(ダブルカバードヤーン)であっても構わない。
吸湿部54の編み組織は、大略的には、SCY150に綿糸154をカットボスして増糸した編み組織で、かつ、カットボスして増糸した綿糸154をコース方向(C方向)にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成されている。図4においては、カットボスで増糸された綿糸154は境界線55Bでカットされており、その部分を綿糸端部154Eとして記載している。
周辺部52の編み組織は、大略的には、SCY150に高機能ナイロン長繊維152をカットボスして増糸した編み組織で、かつ、カットボスして増糸した高機能ナイロン長繊維152をコース方向(C方向)にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成されている。図4においては、カットボスで増糸された高機能ナイロン長繊維152は境界線55Bでカットされており、その部分をナイロン糸端部152Eとして記載している。
なお、境界線55Bについては、図1〜図3においても示しており、この境界線55Bに対応して、周辺部52と編地51との境界線55Aを図1〜図3に示している。
ここで、この吸湿領域50を構成する吸湿部54と周辺部52とにおいて、地糸は同じSCY150である。
そして、フロート編みにおいては、ループする段が吸湿部54と周辺部52とでウェール方向(W方向)において段違いに編成されている(図4に示す白抜き矢示)。また、吸湿部54と周辺部52とにおいて、限定されるものではないが、より詳しくは3ループに対して1ミスの割合でフロート編みが編成されている。このようにフロート編みにおけるループとミスとの比率は、ループ1:ミス3を一例として示すが、1ループに対するミスの割合が2〜5(ループ1:ミス2〜5)であっても構わない。また、ループに対するミスの割合は、吸湿部54と周辺部52とにおいて同じであっても異なっていても構わない。このようなループに対するミスの割合であると、フロート編みにおけるミスによって、SCY150の芯糸として用いられているポリウレタン弾性糸が、吸湿部54における吸湿性の高い綿糸154および周辺部52における親水性の高い高機能ナイロン長繊維152よりも伸縮性が高くよく縮むので、綿糸154および高機能ナイロン長繊維152が膨らんで吸水性が向上したり、ふわりとした感じを発現させて履き心地を向上させたりするので、高い吸湿性と良好な履き心地を両立させる点で好ましい。
さらに、より具体的には、限定されるものではないが編糸については、以下の通りである。
・SCY150(20デシテックス)
芯糸:ポリウレタン弾性糸(22デシテックス)
捲糸:ナイロン糸(13デシテックス)
・綿糸154(97デシテックス)
・高機能ナイロン長繊維152(50デシテックス)
なお、高機能ナイロン長繊維152には、上述した東レ(株)製のキュープ(登録商標)を採用した。
このような編糸でこのような編み組織で編成された吸湿領域50は、吸湿部54において吸湿性の高い綿糸154が膨らんで吸水性が向上する点で好ましく、周辺部52において親水性の高い高機能ナイロン長繊維152が膨らんで吸水性が向上する点で好ましく、吸湿部54においてカットボスによりSCY150に増糸された綿糸154の綿糸端部154Eによる嵩張り感を、周辺部52に増糸した親水性を付与した高機能ナイロン長繊維152が抑えるので見映えを美しく編成することができる。
このパンティストッキング1においては、
吸湿領域50を、側辺部54Bの高さ方向の長さを小さくして側辺部54Bがほぼ存在しないようにして爪先部54Aおよび足裏部54Cのみで構成するようにしたり、吸湿領域50を、側辺部54Bの高さ方向の長さを小さくして爪先部54Aをなくして側辺部54Bおよび爪先部54A(足甲側)がほぼ存在しないようにして足裏部54Cのみで構成するようにしたりすることも好ましい。すなわち、側辺部54Bの高さ方向の長さを小さくすることを意味する。このようにすると、図2(A)に示すように、爪先立ちしない通常
の状態では、爪先部54Aの部分しか見えず側辺部54Bおよび足裏部54Cは見えない。さらに、吸湿領域50を足裏部54Cのみまたは足裏部54Cの一部のみとして編成することにより、爪先立ちしない通常の状態では、吸湿領域50は見えないようにできる。このことは、極浅く爪先を覆うのみのサンダルを履いても、吸湿領域50が見えないことを意味する。
このため、このパンティストッキング1を着用して、足側部を覆わないサンダルまたは履き口である甲部分が大きく開いているパンプスを履いても、サンダルの場合には足側部および足甲部は露出してパンプスの場合には足甲部は露出してサンダルまたはパンプス等の靴に吸湿領域50が隠れて見えないまたは見えにくくなる。さらに、周辺部52を介して、吸湿領域50の吸湿部54が編地51と一体的に編成されているので、吸湿領域50がフットカバーのように歩行等の動作によって脱げたり位置ずれしたりすることがない。このため、足底部分の吸湿性が高く、かつ、パンプスやサンダル等の足被覆部分が極めて小さい靴を履いたときであっても目立たない。なお、上述したように、足甲部分の周囲を覆うように配置される周辺部52は本発明に係る下半身用衣類に必須の構成ではない。ここで、フットカバーとは、爪先と踵を含む足底とを被覆するとともに足甲および足首を露出するパンティストッキング等の薄手の生地で編成された下肢用衣類であって、着用時にパンプス等から露出することのないよう履き口が大きくカットされている。このようなフットカバーを着用することが(特に夏季シーズンにおいて)流行している。このフットカバーを着用してパンプスを履けば、外観上、素足にパンプスを履いているように見え、足裏とパンプスとの間にはフットカバーが介しているため、汗によって靴の中が蒸れてしまうことを防止することができる。このようなフットカバーは、ソックスカバー、インナーソックス、ヌードソックス、カバーソックス等と呼ばれる場合もある。
なお、パンティストッキング1を夏季シーズンに好適な下半身用衣類とするために、パンティストッキング1のパンティ部3、レッグ部2およびフット部5(フット部5については吸湿領域50以外の編地51部分)を構成する編地を清涼感を発生させる編糸および編成を採用することが好ましい。
さらに、吸湿領域50においてカットボスされる糸を、このパンティストッキング1のフット部5の編地51を編成する合成繊維と同じ色(または同じような色)とした場合には、パンティストッキング1のフット部5に編成された吸湿領域50が目立たない点で好ましい。
ここで、レッグ部2および吸湿領域50以外のフット部5を透明感のある編地として、吸湿領域50を足裏部54Cのみとして(さらに任意構成要件の周辺部52を加えて)カットボスで編成すると、スカートを着用した場合において素足のように見えるにも関わらず、足の裏から発生した汗が吸収されて不快感は解消される点で好ましい。この場合、フットカバーの長所であるこのような不快感を解消しつつ、フットカバーの短所である足被覆部分が極めて小さい靴を履くと見える問題点も、歩行時にずれたり脱げたりする問題点も、解決することができる。このことは、フットカバーの場合にはそのフットカバーを履いた場合を想定してフットカバーが靴から見えないように靴を選ぶ必要があるが、本発明に係るパンティストッキングであると靴を選ばなくてもよいことを意味する。
以上のようにして、本実施の形態に係るパンティストッキングによると、そのフット部の少なくとも一部に吸湿領域50を設けて、この吸湿領域50においては地糸と異なる糸を増糸してカットボスの編地で編成してパンティストッキングの他の部分と一体的に編成されている。この吸湿領域50を構成する吸湿部54は、フット部5の少なくとも一部に、吸湿性の高い糸(綿糸154)をカットボスで増糸するとともに、吸湿性の高い糸(綿糸154)をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成し、この吸湿領域50を構成する周辺部52は、この吸湿部54の周囲に、親水性を付与した長繊維からなる糸(高機能ナイロン長繊維152)をカットボスで付加するとともに、このような長繊維からなる糸(高機能ナイロン長繊維152)をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成している。このため、吸湿部54および周辺部52において吸水性が向上する点で好ましく、吸湿部54における綿糸端部154Eによる
嵩張り感を周辺部52に増糸した親水性を付与した高機能ナイロン長繊維が抑えるので見映えを美しく編成することができる。その結果、足底部分の吸湿性が高く、かつ、さらに吸湿性を高い足底部を編成しても見映えが美しい下半身用衣類の一例であるパンティストッキングを提供することはできる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、足底部分の吸湿性が高く、かつ、吸湿性を高い足底部を編成しても見映えが美しい下半身用衣類に好適であり、特に、フット部を備えたパンティストッキング等の下半身用衣類に特に好適である。
1 パンティストッキング
2 レッグ部
3 パンティ部
4 股部
5 フット部
50 吸湿領域
52 周辺部
54 吸湿部

Claims (2)

  1. 少なくともフット部を備え、合成繊維を含んで一体的に編成された伸縮性編地により形成された下半身用衣類であって、
    前記フット部の少なくとも一部に、吸湿性の高い糸をカットボスで増糸するとともに、前記吸湿性の高い糸をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成した吸湿部を備え、
    前記吸湿部の周囲に、前記フット部以外の伸縮性編地に含まれる糸とは異なる糸であって親水性を付与した長繊維からなる糸を用いた編地で編成した周辺部を備えることを特徴とする下半身用衣類。
  2. 前記周辺部は、前記親水性を付与した長繊維からなる糸をカットボスで付加するとともに、前記親水性を付与した糸をコース方向にループとミスとを繰り返すフロート編みした編地で編成したことを特徴とする、請求項1に記載の下半身用衣類。
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