JP6945231B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ遊技機等に適用することができる。
従来、パチンコ遊技機等の遊技機において、始動口に遊技球が入球すると識別情報を所定の変動態様に基づいて変動表示し、その識別情報が特定態様で停止表示すると、遊技者に所定の利益を付与可能な特別遊技を行うものが知られている。この種の遊技機には、特別遊技として、第1特別遊技と第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技とを有し、特別演出の実行中に識別情報が特定態様で停止表示すると、実行される特別遊技が第2特別遊技となるといった制御を行うものがある(例えば特許文献1)。
特開2004−283375号公報
特許文献1の遊技機では、特別演出の実行中に不利な第1特別遊技が実行されることが判明した場合、当該第1特別遊技に係る識別情報の停止表示がなされる前に、予め特別演出を終了させてから当該第1特別遊技に係る遊技演出(リーチ演出等)を行うことで、特別演出の実行中に第1特別遊技に係る識別情報の停止表示がなされないように制御していた。
しかしながら、特別演出の実行中に保留がなくなり、識別情報の変動表示が実行されない期間が発生した場合において考慮されておらず、そのまま特別演出を継続する場合には、その後最初に実行される識別情報の変動表示が第1特別遊技に係るものとなることもある。このような場合には、せっかく識別情報の変動表示が開始したにも拘わらず、その1回目の変動表示で特別演出が終了してしまったり、またその1回目の変動表示の期間(変動時間)によっては特別演出を終了させる演出をはっきり示すことができず、遊技者に誤解を生じさせる虞もある。例えば、遊技者は誤って、特別演出の実行中に識別情報が特定態様で停止表示したと認識してしまう虞がある。このような場合には、遊技興趣を著しく低下させてしまうこととなる。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技者に有利な特別遊技が実行されることを示す遊技演出の実行期間を明確化し、遊技興趣を向上させることにある。
上述の課題を解決するための第1発明の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて取得した取得情報を、保留として記憶可能な保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報に基づいて、識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示に伴って、所定の遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記特別遊技として、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技と、を有し、
前記遊技演出として、第1遊技演出と、前記第1遊技演出と演出態様の異なる第2遊技演出と、を有し、
前記第2遊技演出の実行中に前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記特別遊技として前記第2特別遊技を実行する遊技機であって、
前記識別情報の変動表示の開始前に、前記識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、
前記遊技演出実行手段は、前記第2遊技演出の実行中に特定条件が成立すると、前記第2遊技演出を終了するものとされ、
前記特定条件は、
前記第2遊技演出の実行中に、前記事前判定手段が、前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となり前記第1特別遊技が実行されると事前判定することに基づいて成立する場合と、
前記第2遊技演出の実行中に、前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて成立する場合と、があり、
前記第2遊技演出の実行中であって、前記識別情報の変動表示の開始に際して、前記特定条件が成立するかどうかを判定する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、取得情報を保留として記憶する保留記憶手段を備え、特別遊技として、第1特別遊技と第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技とを有し、遊技演出として第1遊技演出と第2遊技演出とを有を有し、第2遊技演出の実行中に識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、特別遊技として第2特別遊技を実行するものとしている。また、識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、第2遊技演出の実行中に、第1特別遊技が実行されることが事前判定された場合及び保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定された場合、の何れの場合も特定条件が成立したものとして、第2遊技演出を終了するものとしている。
すなわち、特定条件が成立した場合には、識別情報の変動表示の結果が特定結果となれば遊技者に有利な第2特別遊技が実行される第2遊技演出の実行期間を終了するものとしている。これにより、遊技者は、第2遊技演出の長期間の継続に期待して、保留記憶手段に取得情報が記憶されない期間が発生しないように遊技する。またこれにより、発射と発射停止とを繰り返す、所謂止め打ち行為を抑制することが可能となり、遊技機の稼働率を向上させることが可能となる。また、識別情報の変動表示が一旦途切れることによって、識別情報の変動表示の結果が特定結果となった際に、第2遊技演出の実行中であったかどうかが不明確となるのを防ぎ、遊技興趣の低下を防止することが可能となる。
また、特定条件が成立したかどうかの判定を、識別情報の変動表示の開始に際して行うものとする。これにより、事前判定手段が第1特別遊技を実行すると判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、第1特別遊技に係る識別情報の変動表示の開始前に確実に終了させることが可能となる。また、保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、全ての識別情報の変動表示が終了する前に確実に終了させることが可能となる。これにより、識別情報の変動表示の結果が特定結果となったときに実行中の遊技演出が、第1遊技演出か第2遊技演出かを明確化することが可能となる。
本発明の遊技機によれば、遊技者に有利な特別遊技が実行されることを示す遊技演出の実行期間を明確化し、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
本発明の実施例に係る遊技機の正面図である。 本発明の実施例に係る遊技機の裏面図である。 本発明の実施例に係る遊技盤の構成を示す正面図である。 図3に示す主表示器の拡大図であり、同遊技機が備える表示器類を示す図である。 同遊技機の電気的な構成を示すブロック図である。 大当りの種別と大入賞口の開放パターンとの対応等を示す表である。 遊技制御用マイコンが取得する各種乱数を示す表である。 (A)は当り判定テーブルであり、(B)は大当り種別判定テーブルであり、(C)は普通図柄当り判定テーブルであり、(D)は普通図柄変動パターン選択テーブルである。 変動パターンテーブルである。 主制御メイン処理のフローチャートである。 メイン割り込み処理のフローチャートである。 始動口センサ検知処理のフローチャートである。 始動入球時処理のフローチャートである。 普図動作処理のフローチャートである。 普通図柄待機処理のフローチャートである。 普通図柄当否判定処理のフローチャートである。 普通図柄乱数シフト処理のフローチャートである。 普通図柄変動中処理のフローチャートである。 普通図柄確定処理のフローチャートである。 普通電動役物処理のフローチャートである。 特図動作処理のフローチャートである。 特別図柄待機処理のフローチャートである。 特図2当否判定処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図2乱数シフト処理のフローチャートである。 特図1当否判定処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1変動パターン選択処理のフローチャートである。 特図1乱数シフト処理のフローチャートである。 特別図柄変動中処理のフローチャートである。 特別図柄確定処理のフローチャートである。 特別電動役物処理(大当り遊技)のフローチャートである。 遊技状態設定処理のフローチャートである。 保留球数処理のフローチャートである。 電源断監視処理のフローチャートである。 サブ制御メイン処理のフローチャートである。 受信割り込み処理のフローチャートである。 2msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 受信コマンド解析処理のフローチャートである。 連続予告カウンタ設定処理のフローチャートである。 連続予告カウンタ設定処理のフローチャートである。 変動演出開始処理のフローチャートである。 予告演出設定処理のフローチャートである。 確変ゾーン禁止処理のフローチャートである。 確変ゾーン設定処理のフローチャートである。 確変ゾーン終了処理のフローチャートである。 大当り遊技終了処理のフローチャートである。 終了演出開始処理のフローチャートである。 終了演出終了処理のフローチャートである。 連続予告決定テーブルを示す図である。 連続予告回数決定テーブルを示す図である。 連続予告演出の演出態様を示す図である。 連続予告演出の制御パターンを示すタイミングチャートである。 確変ゾーン判定用テーブルを示す図である。 確変ゾーンの演出態様を示す図である。 実施例2の10msタイマ割り込み処理のフローチャートである。 実施例2の受信コマンド解析処理のフローチャートである。 実施例2の変動演出開始処理のフローチャートである。 実施例2の確変ゾーン終了処理のフローチャートである。 実施例2の確変ゾーンの演出態様を示す図である。
次に、本発明の実施の形態を、実施例を用いて説明する。以下では、遊技に用いる遊技媒体が遊技球とされ、当該遊技球を遊技盤面に向けて発射することで遊技を進行させることが可能なパチンコ遊技機(弾球遊技機)に、本発明を適用した例を説明する。尚、以下では、始動口への遊技球の入球に基づいて特別図柄の変動表示を行い、当該特別図柄の変動表示の終了に伴い大当り図柄が停止表示されると、遊技者に所定量の遊技利益(例えば、賞球)が付与され得る大当り遊技(特別遊技)が実行可能となる所謂「1種タイプ」のパチンコ遊技機を例に説明する。
図1乃至図3に示すように、実施例1のパチンコ遊技機1は、遊技機枠50と、遊技機枠50内に取り付けられた遊技盤2とを備えており、遊技盤2は遊技機枠50から着脱自在に構成されている。図3は、遊技盤2を遊技機枠50から取り外した状態のものを示す。遊技機枠50は、装飾面を有する前面枠51と、遊技盤2等を取り付ける本体枠52と、パチンコ遊技機1をホールの島設備に取り付けるための外枠53と、を有して構成されており、前面枠51、本体枠52及び外枠53は、一側端側で軸支され夫々開閉可能に構成されている。
また、前面枠51には、遊技者の操作量(回転角度)に応じた発射強度で遊技球を発射させるための発射ハンドル60、遊技球を貯留し貯留した遊技球を発射装置側に供給可能な打球供給皿(上皿)61、及び打球供給皿61に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿(下皿)62が設けられている。また前面枠51には、遊技の進行に伴って実行される遊技演出の実行中などに遊技者が操作可能な第1演出ボタン63a、第2演出ボタン63b(これら2個の演出ボタンを総称して単に「演出ボタン63」ともいう)が設けられており、この他、装飾用の枠ランプ66及びスピーカ67等も設けられている。
演出ボタン63は、遊技者による入力が可能な入力手段として機能するもので、遊技演出の種類に応じて使用する演出ボタンを使い分けることができる。例えば、遊技演出の実行中に第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bを操作すると、当該操作に基づいて所定の操作対応演出が行われる。尚、演出ボタン63の構成は本実施例の態様に限らず、遊技者が入力を行うことができるものであれば足り、例えば、遊技者が直接ボタン部に接触して入力を行う入力手段(例えば、出没式、タッチセンサ式等)であってもよいし、遊技者の身体の一部が近接したことを検知して入力を行う非接触式の入力手段(光電式等)であってもよい。
遊技盤2には、発射ハンドル60の操作により発射された遊技球が流下する遊技領域3が、レール部材4で囲まれて形成されている。遊技領域3には、遊技球を誘導する複数の遊技釘16が突設されており、レール部材4の先端には、球戻り防止片6が設けられている。球戻り防止片6は、一旦遊技領域へ誘導された遊技球を発射装置側へ戻るのを防止するためのものである。また、遊技盤2には、装飾用の盤面ランプ5(図5を参照)も設けられている。
遊技領域3の中央付近には、液晶表示装置からなる画像表示装置7が設けられている。画像表示装置7の表示画面7aには、演出図柄8L、8C、8R(単に「演出図柄8」ともいう)が表示される演出図柄表示領域7b(「演出図柄表示部」ともいう)が設けられており、当該演出図柄8L、8C、8Rは、後述の第1特別図柄の変動表示及び第2特別図柄の変動表示に同期して変動表示を行う。演出図柄表示領域7bは、例えば「左」「中」「右」の3つの図柄表示エリアからなり、左の図柄表示エリアには左演出図柄8Lが表示され、中の図柄表示エリアには中演出図柄8Cが表示され、右の図柄表示エリアには右演出図柄8Rが表示される。
演出図柄8L、8C、8Rはそれぞれ、例えば「1」〜「9」までの数字を表した複数の図柄(識別情報)からなる。演出図柄表示領域7bに停止表示される左、中、右の演出図柄によって、後述の第1特別図柄表示器41a(「第1特別図柄表示部」ともいう)に表示される第1特別図柄の変動表示の結果や、第2特別図柄表示器41b(「第2特別図柄表示部」ともいう)に表示される第2特別図柄の変動表示の結果、つまり、特別図柄当否判定(単に「当否判定」ともいう)の結果を、遊技者が認識し易いように表示する。尚、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄のいずれかを指して単に「図柄」や「識別情報」ということがある。また、普通図柄を「普図」、特別図柄を「特図」、第1特別図柄を「特図1」「第1特図」、第2特別図柄を「特図2」「第2特図」ということがある。また、これら識別情報を変動表示する手段(演出図柄表示領域、画像表示装置、特別図柄表示部、主制御部、サブ制御部)を「識別情報表示手段」ともいう。
例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りとなり、その大当りの種別が16R大当りや6R大当り等になった場合には、「777」などの3桁同一のゾロ目(特定態様、特定表示結果)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、特別図柄当否判定の結果が大当りとなり、その大当りの種別が2R大当りとなった場合には、「135」などの予め設定したチャンス図柄(特定態様、特定表示結果)や「3★3」などの専用図柄(特定態様、特定表示結果)で演出図柄を停止表示することが可能である。また、外れとなった場合には「637」や「373」などの3つの図柄のうち少なくとも1つの図柄が異なるバラケ目図柄(非特定態様、非特定表示結果)で演出図柄を停止表示することが可能である。これにより、遊技者は停止表示した演出図柄を見ることで、遊技の進行状況を容易に把握することが可能となる。つまり遊技者は、一般的には特別図柄当否判定の結果を第1特別図柄表示器41aや第2特別図柄表示器41bに表示される特別図柄を見て直接的に把握するのではなく、演出図柄表示領域7bに表示される演出図柄を見て把握する。尚、左・中・右の図柄表示エリアの位置は夫々区別して設ける必要はなく、左・中・右の演出図柄の表示エリアをそれぞれ図柄表示エリア(演出図柄表示領域7b)の全体としてもよい。また、演出図柄の変動表示の態様としては、例えば上下、左右、斜め方向等にスクロール表示する態様がある。
画像表示装置7の表示画面7a上では、前述のような演出図柄を用いた遊技演出(演出図柄遊技演出)を表示するほか、大当り遊技に伴って実行される大当り遊技演出(特別遊技演出)や、客待ち用のデモ演出などが表示される。演出図柄遊技演出や大当り遊技演出やデモ演出では、数字等の演出図柄のほか、背景画像やキャラクタ画像などの演出図柄以外の演出画像も表示される。また、画像表示装置7の表示画面7aには、後述の第1特図保留の記憶数に応じて第1演出保留9aを表示する第1演出保留表示領域9c(第1演出保留表示部)と、後述の第2特図保留の記憶数に応じて第2演出保留9bを表示する第2演出保留表示領域9d(第2演出保留表示部)とが設けられている。第1演出保留や第2演出保留の表示態様(表示数)により、後述の第1特図保留表示器43aにて表示される第1特図保留の記憶数や第2特図保留表示器43bにて表示される第2特図保留の記憶数を、遊技者にわかりやすく示すことができる。
遊技領域3の中央付近であって画像表示装置7の前方には、演出図柄表示領域7bを取り囲むように、センター装飾体10が設けられている。センター装飾体10の下部には、遊技球が転動可能な遊技球転動面を有するステージ部11が設けられている。また、センター装飾体10の左部には、中空状のワープ部12が設けられている。ワープ部12にはワープ入口とワープ出口とが設けられており、遊技領域3を流下する遊技球をワープ入口から受け入れ、当該遊技球をワープ出口から排出しステージ部11へと誘導する。ステージ部11の転動面に誘導された遊技球は、ステージ部11に誘導されない遊技球と比して高い可能性で、後述の第1始動口20に入球可能とされている。さらに、センター装飾体10の上部には、LED等の電飾部材(盤面ランプ5)を有し遊技状態に応じて点灯可能であって、文字や図形等を象った装飾部材13が配されている。
また、センター装飾体10の上部であって、装飾部材13の後方には、遊技演出に伴って動作可能な可動装飾部材14が設けられている。図3では、可動装飾部材14の一部分のみが視認可能となっているが、例えば、大当りの可能性が比較的高い遊技演出の実行に伴って、可動装飾部材14が下方に落下し、当該可動装飾部材14が表示画面7aの前面を覆い、その大部分が視認可能となる。これにより、遊技者は大当りへの期待感を高めることとなる。遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
遊技領域3における画像表示装置7の下方には、遊技球の入球し易さが変化しない非可変式の第1始動口20を備える固定入賞装置19が設けられている。第1始動口20への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第1特別図柄に係る当否判定(第1特別図柄当否判定)が実行されると共に第1特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
第1始動口20の下方には、遊技球の入球し易さが変化する可変式の第2始動口21を備える可変入賞装置22(「可変式始動口」ともいう)が設けられている。第2始動口21への遊技球の入球に基づいて、特別図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると第2特別図柄の当否判定(第2特別図柄当否判定)が実行されると共に第2特別図柄が変動表示され、当否判定の結果に基づいて停止表示される。
可変入賞装置22は、可動部材23を備え、可動部材23の動作によって第2始動口21を開閉するものである。この開閉動作によって、第2始動口21は、第1の態様(閉状態)から当該第1の態様よりも遊技球の入球可能性が高い第2の態様(開状態)へと変化可能である。つまり、可動部材23は、所定の動作(開閉動作)を行うことで、第2始動口21への遊技球の入球可能性を変化させるものである。この可動部材23は、第2始動口ソレノイド24(図5参照)により駆動される。本実施例では、第2始動口21は、可動部材23が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能とされ、可動部材23が閉状態にあるときには遊技球が入球不能となっている。尚、第2始動口21は、可動部材23が閉状態にあるときは開状態にあるときよりも遊技球が入球困難となるものであれば、可動部材23が閉状態にあるときに完全に入球不能となるものでなくてもよい。
遊技領域3における第1始動口20の右方には、第1大入賞口30(「第1可変入球口」ともいう)を備えた第1大入賞装置31が設けられている。第1大入賞装置31は、開閉部材32を備え、開閉部材32の作動により第1大入賞口30を開閉するものである。開閉部材32は、第1大入賞口ソレノイド33(図5参照)により駆動される。第1大入賞口30は、開閉部材32が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第1大入賞装置31は、開閉部材32の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
また、遊技領域3における第1大入賞口30の上方であってセンター装飾体10の右下部には、第2大入賞口35(「第2可変入球口」ともいう)を備えた第2大入賞装置36が設けられている。第2大入賞装置36は、開閉部材(羽根部材)37を備え、開閉部材37の作動により第2大入賞口35を開閉するものである。開閉部材37は、第2大入賞口ソレノイド38(図5参照)により駆動される。第2大入賞口35は、開閉部材37が開状態にあるときだけ遊技球が入球可能となる。すなわち、第2大入賞装置36は、開閉部材37の開閉動作により、遊技球が入球不能な入球不能状態(閉状態)と遊技球が入球可能な入球可能状態(開状態)とに変化可能である。
遊技領域3におけるセンター装飾体10の右側領域には、遊技球が通過可能なゲート28(遊技球通過口)が設けられている。ゲート28への遊技球の通過に基づいて、普通図柄当否判定用乱数等が取得され、予め定められた所定条件が成立すると、第2始動口21を開状態とするか否かを判定する普通図柄当否判定が実行されると共に普通図柄が変動表示され、普通図柄当否判定の結果に基づいて停止表示される。当り普通図柄が停止表示すると、第2始動口21は開状態となる。さらに、遊技領域3の下部には、複数の一般入賞口27が設けられている。本実施例では、一般入賞口27を4個設けてあり、そのうちの3個を第1始動口20の左方に設けられた左一般入賞口とし、1個を第1大入賞口30の右方に設けられた右一般入賞口としている。第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35および一般入賞口27は、それぞれ賞球の払い出し契機となる入球口であり、各入球口に遊技球が入球した場合には、夫々の入球口において予め定められた数の遊技球(賞球)が払い出される。具体的には、第1始動口20の賞球数は「5」、第2始動口21の賞球数は「3」、第1大入賞口20および第2大入賞口35の賞球数は「15」、一般入賞口27の賞球数は「10」としている。
このように複数の入球口(第1始動口20、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、一般入賞口27及びゲート28)等が配されている遊技領域3を、左右方向の中央より左側の左遊技領域(第1領域)3Aと、右側の右遊技領域(第2領域)3Bと、に分けることができる。左遊技領域3Aを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「左打ち」といい、右遊技領域3Bを遊技球が流下するように遊技球を発射する打方を「右打ち」という。ここで、複数の入球口のうち、第1始動口20および3個の左一般入賞口27は、遊技領域3のうち左遊技領域3Aを流下する遊技球が入球可能となるように設けてあり、第2始動口21、第1大入賞口30、第2大入賞口35、右一般入賞口27およびゲート28は、遊技領域3のうち右遊技領域3Bを流下する遊技球が入球可能となるように設けてある。このため、本パチンコ遊技機1では、遊技開始の際には、原則、左打ちにて第1始動口20への入球を狙う。一方、第1始動口20への入球に基づく当否判定において大当りとなり遊技状態が変化した際には、原則、右打ちにてゲート28、第2始動口21、第1大入賞口30および第2大入賞口35への入球を狙うこととなる。
また、図3および図4に示すように、遊技盤2の右下部には主表示器40が配置されている。主表示器40には、第1特別図柄を変動表示および停止表示する第1特別図柄表示器41a(第1特別図柄表示部)と、第2特別図柄を変動表示および停止表示する第2特別図柄表示器41b(第2特別図柄表示部)と、普通図柄を変動表示および停止表示する普通図柄表示器42(普通図柄表示部)と、が含まれている。また、主表示器40には、第1特別図柄に係る当否判定情報(第1特図保留)の記憶数を表示する第1特図保留表示器43aと、第2特別図柄に係る当否判定情報(第2特図保留)の記憶数を表示する第2特図保留表示器43bと、普通図柄表示器42の作動保留(普図保留)の記憶数を表示する普図保留表示器44と、が含まれている。さらに、主表示器40には、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が当りになったことを示す当り表示器48と、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の結果が大当りになった場合に実行される大当り遊技のラウンド数を示すラウンド表示器45と、確率変動機能が作動することを示す遊技状態表示器46と、遊技球の発射方向、すなわち右打ちを行うべき状態か左打ちを行うべき状態かを示す発射方向表示器47と、が含まれている。主表示器40に含まれるこれらの各種表示器は、後述の主制御部によって表示制御される。
第1特別図柄の変動表示は、第1始動口20への遊技球の入球に基づいて行われる。第2特別図柄の変動表示は、第2始動口21への遊技球の入球に基づいて行われる。尚、以下の説明では、第1特別図柄および第2特別図柄を総称して特別図柄ということがある。また、第1特別図柄表示器41aおよび第2特別図柄表示器41bを総称して特別図柄表示部41ということがある。また、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bを総称して特図保留表示部43ということがある。
特別図柄表示部41では、特別図柄(識別情報)を所定時間変動表示した後に停止表示し、停止表示された特別図柄(停止図柄)によって第1始動口20または第2始動口21への入球に基づく抽選(特別図柄当否判定、大当り抽選)の結果を報知する。停止表示される特別図柄は、特別図柄当否判定によって複数種類の特別図柄の中から選択された一つの特別図柄である。停止図柄が予め定めた特定特別図柄(特定識別情報)である場合、すなわち、特別図柄の停止表示の態様(特別図柄の変動表示の表示結果)が大当りを示す特定態様(特定表示結果)である場合には、停止表示された大当り図柄の種類に応じた開放パターンにて第1大入賞口30または第2大入賞口35を開放させる大当り遊技(特別遊技)が行われる。尚、大当り遊技における大入賞口(第1大入賞口30及び第2大入賞口35)の開放パターンについては後述する。
図4に示すとおり、第1特別図柄表示器41aは、「i〜p」で示す8個のLEDで構成されており、第1特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第1特別図柄当否判定の結果として「16R第1大当り」、「6R第2大当り」、「6R第3大当り」、「6R第4大当り」および「6R第5大当り」の5種類の大当りが設けられており(図8を参照)、第1特別図柄表示器41aのLEDは、それら5種類の大当りの各々に応じた表示態様(特定態様、特定表示結果)を採ることが可能となっている。具体的には、第1特別図柄当否判定の結果が16R第1大当りとなった場合には「ijn」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第1大当り図柄)、6R第2大当りとなった場合には「ino」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第2大当り図柄)、6R第3大当りとなった場合には「inp」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第3大当り図柄)、6R第4大当りとなった場合には「ijo」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第4大当り図柄)、6R第5大当りとなった場合には「jno」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(6R第5大当り図柄)。また、外れとなった場合には、「lo」の2個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(外れ図柄)。
また、第2特別図柄表示器41bは、「a〜h」で示す8個のLEDで構成されており、第2特別図柄当否判定の結果に応じた特別図柄を表示する。本実施例では、第2特別図柄当否判定の結果として「16R第6大当り」、「16第7大当り」、「12R第8大当り」、「6R第9大当り」、「2R第10大当り」、「16R第11大当り」および「2R第12大当り」の7種類の大当りが設けられており(図8を参照)、第2特別図柄表示器41bのLEDは、それら2種類の大当りの各々に応じた表示態様(特定態様、特定表示結果)を採ることが可能となっている。具体的には、第2特別図柄当否判定の結果が16R第6大当りとなった場合には「abd」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第6大当り図柄)、16R第7大当りとなった場合には「abg」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第7大当り図柄)、12R第8大当りとなった場合には「abc」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(12R第8大当り図柄)、6R第9大当りとなった場合には「afg」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(6R第9大当り図柄)、2R第10大当りとなった場合には「abde」の4個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(2R第10大当り図柄)、16R第11大当りとなった場合には「abe」の3個のLEDを点灯させて残りを消灯させ(16R第11大当り図柄)、2R第12大当りとなった場合には「abdh」の4個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(2R第12大当り図柄)。また、外れとなった場合には、「eh」の2個のLEDを点灯させて残りを消灯させる(外れ図柄)。
尚、特別図柄の停止表示態様(停止図柄)は、これらに限定されるものではなく、任意に設定することができる。また、特別図柄が停止表示される前には所定の変動時間にわたって特別図柄の変動表示がなされるが、その変動表示の態様は、例えば、予め定められた順序で光が左から右へ繰り返し流れるように各LEDを点灯させる態様とすることができる。
本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球があると、その入球に基づいて特別図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は、主制御部のRAMに形成される特図保留記憶部(図示せず)に一旦記憶される。詳細には、第1始動口20への入球であれば第1特図保留として第1特図保留記憶部(図示せず)に記憶され、第2始動口21への入球であれば第2特図保留として第2特図保留記憶部(図示せず)に記憶される。各々の特図保留記憶部に記憶可能な特図保留(取得情報)の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値はそれぞれ「4」となっている。これら第1特図保留記憶部および第2特図保留記憶部を、夫々「第1取得情報記憶手段」および「第2取得情報記憶手段」ともいい、総じて「取得情報記憶手段」ともいう。
特図保留記憶部に記憶された特図保留は、その特図保留に基づく特別図柄の変動表示が可能となったときに消化される。特図保留の消化とは、その特図保留に対応する特別図柄当否判定用乱数等を判定して、その判定結果を示すための特別図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、第1始動口20または第2始動口21への遊技球の入球に基づく特別図柄の変動表示がその入球時にすぐに実行できない場合、すなわち特別図柄の変動表示の実行中や特別遊技の実行中である場合であっても、所定数を上限として、その入球に対する特別図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
特図保留記憶部に記憶された特図保留の数は、第1特図保留表示器43aおよび第2特図保留表示器43bに表示される。具体的には、第1特図保留表示器43aは「uv」の2個のLEDで構成されており、第1特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第1特図保留の数を表示するものとなっている。例えば、保留数が「0」の場合は「u□v□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「u□v●」というように「u」のLEDを消灯し「v」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「2」の場合は「u●v□」というように「u」のLEDを赤色で点灯させ「v」のLEDを消灯する表示態様とし、保留数が「3」の場合は「u●v●」というように両方のLEDを赤色で点灯させる表示態様とし、保留数が「4(上限数)」の場合は「u▲v▲」というように両方のLEDを緑色で点灯させ表示態様とすることができる。
また、第2特図保留表示器43bは「wx」の2個のLEDで構成されており、第2特図保留の数に応じてLEDを表示制御することにより、第2特図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「w□x□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数「1」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
普通図柄の変動表示は、ゲート28への遊技球の通過を契機として行われる。普通図柄表示器42では、普通図柄を所定時間変動表示した後、停止表示し、停止表示された普通図柄(停止図柄)によって、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄当否判定の結果を報知する。停止表示される普通図柄は、普通図柄当否判定によって複数種類の普通図柄の中から選択された一つの普通図柄である。停止表示された普通図柄が予め定めた特定普通図柄(当り普通図柄)である場合には、現在の遊技状態に応じた開放パターンにて第2始動口21を開放させる補助遊技が行われる。尚、第2始動口21の開放パターンについては後述する。
具体的には、図4に示す通り、普通図柄表示器42は「st」の2個のLEDから構成されており、その点灯態様によって普通図柄当否判定の結果に応じた普通図柄を表示するものである。例えば、判定結果が当りである場合には、「s■t■」(例えば、■:点灯、□:消灯とする)というように両LEDが点灯した当り普通図柄を停止表示する。また判定結果が外れである場合には、「s□t■」というように「t」のLEDのみが点灯した態様の外れ普通図柄を表示する。尚、外れ普通図柄は、特定普通図柄ではない。普通図柄が停止表示される前には予め定められた所定の変動時間にわたって普通図柄の変動表示が実行されるが、その変動表示の態様は、例えば両LEDが交互に点灯・消滅を繰り返す態様である。
本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過があると、その通過に基づいて普通図柄当否判定用乱数等の各種情報(「取得情報」ともいう)を取得し、取得した各種情報は主制御部のRAMに形成される普図保留記憶部(図示せず)に普図保留として一旦記憶される。普図保留記憶部に記憶可能な普図保留の数は所定数までとされており、本実施例におけるその上限値は「4」となっている。普図保留記憶部に記憶された普図保留は、その普図保留に基づく普通図柄の変動表示が可能となったときに消化される。普図保留の消化とは、その普図保留に対応する普通図柄当否判定用乱数を判定して、その判定結果を示すための普通図柄の変動表示を実行することをいう。従って、本パチンコ遊技機1では、ゲート28への遊技球の通過に基づく普通図柄の変動表示がその通過時にすぐ実行できない場合、すなわち普通図柄の変動表示の実行中や補助遊技の実行中である場合であっても、所定個数を上限として、その通過に対する普通図柄当否判定の権利を留保することが可能となっている。
普図保留記憶部に記憶された普図保留の数は、普図保留表示器44に表示される。具体的には、普図保留表示器44は「qr」の2個のLEDで構成されており、普図保留の数に応じてLEDを点灯させることにより普図保留の数を表示するものである。例えば、保留数が「0」の場合は「q□r□」(例えば、□:消灯、●:赤点灯、▲:緑点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様とし、保留数が「1」の場合は「q□r●」というように「q」のLEDを消灯し「r」のLEDを赤色で点灯させる表示態様とすることができる。また、保留数「2」〜「4」についても第1特図保留表示器43aと同様に定められている。
次に図2及び図5に基づいて、本パチンコ遊技機1における電気的な構成を説明する。本実施例のパチンコ遊技機1は、特別図柄当否判定や普通図柄当否判定や遊技状態の移行など、遊技進行や遊技利益に関する制御を行う主制御基板80(「主制御部」ともいい「遊技制御部」ともいう)、遊技の進行に伴って実行する演出に関する制御を行うサブ制御基板90(「サブ制御部」ともいい「演出制御部」ともいう)、遊技球の払い出しに関する制御を行う払出制御基板110(「払出制御部」ともいう)、画像表示装置7や演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2特図保留表示器103b等の表示制御を行う画像制御基板100(画像制御部)等を備えている。
また、図2に示すように、パチンコ遊技機1の後面側(裏面側)の略中央部には主制御基板80を収納した主制御基板収納ケースが設けられ、この主制御基板ケースの上方には、音声制御基板106、ランプ制御基板107及び画像制御基板100を収納した画像制御基板等収納ケースが設けられ、その画像制御基板等収納ケース上にはサブ制御基板90を収納したサブ制御基板収納ケースが設けられている。また、主制御基板ケースの下方左側には、払出制御基板を収納する払出制御基板ケースが設けられ、その右側には、電源基板109を収納する電源基板ケースが設けられている。
主制御基板80には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1の遊技の進行を制御する遊技制御用ワンチップマイコン(以下「遊技制御用マイコン」)81が実装されている。遊技制御用マイコン81には、遊技の進行を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。遊技制御用マイコン81は、入出力回路87(I/Oポート部)を介して他の基板等とデータ(情報)の送受信を行う。入出力回路87は、遊技制御用マイコン81に内蔵されていてもよい。また、ROMは外付けであってもよい。遊技制御用マイコン81のRAMには、前述した特図保留記憶部(第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部)と普図保留記憶部とが設けられている。また、主制御基板80(遊技制御用マイコン81)のRAM(主制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
主制御基板80には、中継基板88を介して各種センサやソレノイドが接続されている。そのため、主制御基板80には各センサから信号が入力され、各ソレノイドには主制御基板80から信号が出力される。具体的には、センサ類として、第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、ゲートセンサ28a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35aおよび一般入賞口センサ27aが接続されている。これら各種センサを「遊技球検知手段」ともいう。
第1始動口センサ20aは、第1始動口20内に設けられて第1始動口20に入球した遊技球を検知するものである。第2始動口センサ21aは、第2始動口21内に設けられて第2始動口21に入球した遊技球を検知するものである。ゲートセンサ28aは、ゲート28内に設けられてゲート28を通過した遊技球を検知するものである。第1大入賞口センサ30aは、第1大入賞口30内に設けられて第1大入賞口30に入球した遊技球を検知するものである。第2大入賞口センサ35aは、第2大入賞口35内に設けられて第2大入賞口35に入球した遊技球を検知するものである。一般入賞口センサ27aは、各一般入賞口27内にそれぞれ設けられて一般入賞口27に入球した遊技球を検知するものである。
また、ソレノイド類としては、第2始動口ソレノイド24、第1大入賞口ソレノイド33および第2大入賞口ソレノイド38が接続されている。これら各種ソレノイドを「駆動手段」ともいう。第2始動口ソレノイド24は、可変入賞装置22の可動部材23を駆動するためのものである。第1大入賞口ソレノイド33は、第1大入賞装置31の開閉部材32を駆動するためのものである。第2大入賞口ソレノイド38は、第2大入賞装置36の開閉部材37を駆動するためのものである。
さらに、主制御基板80には、第1特別図柄表示器41a、第2特別図柄表示器41b、普通図柄表示器42、第1特図保留表示器43a、第2特図保留表示器43b、普図保留表示器44、ラウンド表示器45、遊技状態表示器46、発射方向表示器47および当り表示器48が接続されている。すなわち、これらの主表示器40の表示制御は、遊技制御用マイコン81によりなされる。
また、主制御基板80は、払出制御基板110に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板110から信号を受信する。払出制御基板110には、賞球や貸球を払い出す払出装置120、及びカードユニット135(パチンコ遊技機1に隣接して設置され、挿入されたプリペイドカード(遊技価値記憶媒体)等に記憶されている情報に基づいて球貸しを可能にするもの)が接続されているとともに、発射制御基板111(「発射制御部」ともいう)を介して発射装置112が接続されている。発射装置112には、発射ハンドル60(図1を参照)が含まれる。
払出制御基板110は、所定のプログラムに従って遊技球の払い出しを制御する払出制御用ワンチップマイコン116(「払出制御用マイコン」ともいう)が実装されている。払出制御用マイコン116には、遊技球の払い出しを制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。払出制御用マイコン116は、入出力回路117を介し、遊技制御用マイコン81からの信号やパチンコ遊技機1に接続されたカードユニット135からの信号に基づいて、払出装置120の払出モータ121を駆動して賞球の払い出しを行ったり貸球の払い出しを行ったりする。払い出される遊技球は、その計数のため払出センサ122、123により検知される。遊技者による発射装置112の発射ハンドル60の操作があった場合には、タッチスイッチ114が発射ハンドル60への遊技者の接触を検知し、発射ボリューム115が発射ハンドル60の回転量を検知する。そして、発射ボリューム115の検知信号の大きさに応じた強さで遊技球が発射されるよう発射モータ113が駆動制御されることとなる。尚、本実施例では、発射モータ113の駆動により発射装置112が連続して発射可能な遊技球の数は1分間で約100個となっている。
また、主制御基板80は、サブ制御基板90に対し各種コマンドを送信する。主制御基板80とサブ制御基板90との接続は、主制御基板80からサブ制御基板90への信号の送信のみが可能な単方向通信接続となっている。すなわち、主制御基板80とサブ制御基板90との間には、通信方向規制手段としての図示しない単方向性回路(例えばダイオードを用いた回路)が介在している。
図5に示すように、サブ制御基板90には、所定のプログラムに従ってパチンコ遊技機1の演出を制御する演出制御用ワンチップマイコン91(「演出制御用マイコン」)が実装されている。演出制御用マイコン91には、遊技の進行に伴って演出を制御するためのプログラム等を記憶したROM、ワークメモリとして使用されるRAM、ROMに記憶されたプログラムを実行するCPUが含まれている。演出制御用マイコン91は、入出力回路95を介して他の基板等とデータの送受信を行う。尚、入出力回路95は演出制御用マイコン91に内蔵されていてもよく、ROMは外付けであってもよい。また、サブ制御基板90(演出制御用マイコン91)のRAM(演出制御RAM)の所定アドレスには、各種フラグや各種計数カウンタに用いるための記憶領域が確保されている。
サブ制御基板90には、画像制御基板100、音声制御基板106、ランプ制御基板107が接続されている。尚、サブ制御基板90(サブ制御部)や画像制御基板100(画像制御部)、音声制御基板106(音声制御部)、ランプ制御基板107(ランプ制御部)は、遊技の状況に応じて表示演出や音演出、ランプ演出等の各種演出を実行する演出実行手段として機能するものである。
サブ制御基板90の演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101(「画像制御用マイコン」)のCPUに、画像表示装置7、演出表示器102、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bの表示制御を行わせる。画像制御基板100のRAMは、画像データを展開するためのメモリである。画像制御基板100のROMには、画像表示装置7に表示される静止画データや動画データ、具体的にはキャラクタ、アイテム、図形、文字、数字および記号等(演出図柄、保留図柄等を含む)や背景画像等の画像データが格納されている。画像制御用マイコン101は、演出制御用マイコン91からの指令に基づいてROMから画像データを読み出す。そして、読み出した画像データに基づいて表示制御を実行する。
演出表示器102は、2個のLEDからなり、演出図柄8の変動表示および停止表示に合わせて変動表示および停止表示を行い、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出図柄8の表示結果(特別図柄当否判定の結果)を示す表示態様で停止表示する。また、演出第1特図保留表示器103aおよび演出第2保留表示器103bも同様に2個のLEDからなる。そして、2個のLEDの点灯・消灯または色の組合せにより、演出第1特図保留表示器103aは第1演出保留表示領域9cに表示される保留個数および第1特図保留表示器43aで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。また、演出第2特図保留表示器103bは第2演出保留表示領域9dに表示される保留個数および第2特図保留表示器43bで表示される保留個数と同じ保留個数を示す表示態様で表示制御される。これは、キャラクタ図柄を表示画面7a(演出図柄表示部)の略全体に表示したり、可動装飾部材14を動作させて表示画面7aの演出図柄表示領域7b(演出図柄表示部)の略全体を被覆したりすることで、演出図柄8や第1演出保留9a、第2演出保留9b等、表示画面7aに表示される各種画像の一部または全部が視認できない状態になることがあるため、この様な表示器が設けられている。尚、画像制御基板100の画像制御用ワンチップマイコン101に換えて、または加えて、VDP(Video Display Processor)を設けてもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、音声制御基板106を介してスピーカ67から音声、楽曲、効果音等を出力する。スピーカ67から出力する音声等の音響データは、サブ制御基板90のROMに格納されている。尚、音声制御基板106にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUに音声制御を実行させてもよい。さらにこの場合、音声制御基板106にROMを実装してもよく、そのROMに音響データを格納してもよい。また、スピーカ67を画像制御基板100に接続し、画像制御用マイコン101に音声制御を実行させてもよい。この場合、画像制御基板100のROMに音響データを格納してもよい。
また、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプの発光態様を決める発光パターンデータ(点灯/消灯や発光色等を決めるデータ、ランプデータともいう)を、ROMに格納されているデータから決定し、ランプ制御基板107を介して枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプ(LED)の点灯制御を行う。
さらに、演出制御用マイコン91は、主制御基板80から受信したコマンドに基づいて、ランプ制御基板107に中継基板108を介して接続された可動装飾部材14を動作させる。前述したように、可動装飾部材14は、センター装飾体10(装飾部材13の後方)に設けられた可動式のいわゆるギミックのことである。演出制御用マイコン91は、可動装飾部材14を所定の動作態様で動作させるための動作パターンデータ(「駆動データ」ともいう)を、サブ制御基板90のROMに格納されているデータから決定し、決定した動作パターンデータに基づいて可動装飾部材14の動作を制御する。尚、ランプ制御基板107にCPUを実装してもよく、その場合、そのCPUにランプの点灯制御や可動装飾部材14の動作制御を実行させてもよい。さらにこの場合、ランプ制御基板107にROMを実装してもよく、そのROMに発光パターンや動作パターンに関するデータを格納してもよい。また、可動装飾部材14は複数の装飾LED14cを含んで構成されており(図5、図48b参照)、装飾LEDの発光態様(点灯/消灯/点滅や発光色等)を決める発光パターンデータも、可動装飾部材14の動作パターンデータに含まれている。このため、可動装飾部材14の動作には、可動装飾部材14の上下動だけでなく、装飾LED14cの発光(点灯/点滅等)も含まれることとなる。
また、サブ制御基板90には、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63b(図1を参照)が操作(押す、回転、引く等)されたことを検知する第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dが接続されている。従って、第1演出ボタン63aまたは第2演出ボタン63bに対して遊技者が所定の入力操作を行うと、対応する演出ボタン検知スイッチからの信号がサブ制御基板90に入力される。尚、第1演出ボタン検知スイッチ63cおよび第2演出ボタン検知スイッチ63dを総称して単に「演出ボタン検知スイッチ」ともいう。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1における当否判定に係る制御について説明する。この当否判定に係る制御を行う手段を、「取得情報判定手段」や「当否判定手段」や「判定実行手段」ともいう。本実施例では、特別図柄当否判定の結果として「大当り」と「外れ」がある。「大当り」のときには特別図柄表示部41に「大当り図柄」が停止表示され、「外れ」のときには特別図柄表示部41に「外れ図柄」が停止表示される。特別図柄当否判定で大当りと判定されると、停止表示された特別図柄の種類(大当り種別)に応じた開放パターンにて大入賞口(第1大入賞口30または第2大入賞口35)を開放する「特別遊技」が実行される。大当りとなって実行される特別遊技を「大当り遊技」という。
本実施例の大当りには複数の種別がある。具体的には、図6に示すように、大当りとして「16R(ラウンド)第1大当り」、「6R第2〜第5大当り」、「16R第6大当り」、「16R第7大当り」、「12R第8大当り」、「6R第9大当り」、「2R第10大当り」、「16R第11大当り」および「2R第12大当り」の計12種類を設けている。これらの大当りのうち、第1特別図柄に係る大当りである「16R第1大当り」および「6R第2〜第5大当り」と、第2特別図柄に係る大当りである「16R第6大当り」および「16R第11大当り」は、何れも、第1大入賞口30(下アタッカー)を用いた大当り遊技に係る大当りである。具体的には、「16R第1大当り」、「16R第6大当り」および「16R第11大当り」は、何れも、第1大入賞口30の開放回数(ラウンド数)が16回で、開放時間が1回の開放(1ラウンド)につき25秒の大当りである。また、「6R第2〜第5大当り」は、何れも、第1大入賞口30の開放回数(ラウンド数)が6回で、開放時間が1回の開放(1ラウンド)につき25秒の大当りである。尚、ラウンドを、単に「R」ともいい、「ラウンド遊技」ともいう。
一方、第2特別図柄に係る大当りである「16R第7大当り」、「12R第8大当り」、「6R第9大当り」、「2R第10大当り」および「2R第12大当り」は、第2大入賞口35(上アタッカー)を用いた大当り遊技に係る大当りである。具体的には、「16R第7大当り」、「12R第8大当り」および「6R第9大当り」は、第2大入賞口35の開放回数(ラウンド数)が夫々16回、12回、6回で、開放時間が何れも1回の開放(1ラウンド)につき25秒の大当りである。また、「2R第10大当り」および「2R第12大当り」は、何れも、第2大入賞口35の開放回数(ラウンド数)が2回、開放時間が何れも1回の開放(1ラウンド)につき0.1秒の大当りである。特別図柄表示部41は、これらの大当り種別に応じた大当り図柄が停止表示される。
尚、16R第1大当り、16R第6大当り、16R第7大当りおよび16R第11大当りのことを総じて「16R大当り」ともいい、6R第2〜第5大当りおよび6R第9大当りのことを総じて「6R大当り」ともいい、2R第10大当りおよび2R第12大当りのことを総じて「2R大当り」ともいう。また、12R第8大当りのことを単に「12R大当り」ともいう。
本実施例のパチンコ遊技機1では、発生(当選)した大当りの種別に応じて、その大当り遊技の終了後の遊技状態を、後述の高確率状態や時短状態、高ベース状態等に移行させる。すなわち、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りの何れかとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態を後述の「高確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。これに対して、特別図柄当否判定の結果が大当りで、その大当りの種別が前述の6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りの何れかとなった場合には、大当り遊技終了後の遊技状態を後述の「低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態」とする。このことから、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りは「確変大当り」として捉えることができ、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りは「非確変大当り」(通常大当り、時短大当り)として捉えることができる。また、2R大当り(2R第10大当り、2R第12大当り)は、前述したように第2大入賞口35を1ラウンドにつき0.1秒で開放(一瞬開閉)させる大当りであり、このように極短時間で開放する第2大入賞口35に遊技球が入球する可能性は低く、したがって、第2大入賞口35への入球の基づく賞球を獲得できる可能性も低い。このような2R大当りは、所謂「出球なし大当り」ともいい、そのうち2R第10大当りのことを「出球なし確変大当り」ともいい、2R第12大当りのことを「出球なし通常(時短)大当り」ともいう。
また、本実施例では、第2大入賞口35(上アタッカー)を開放させる大当りのうち、16R第7大当り、12R第8大当りおよび6R第9大当りについては、大当りの発生や大当り遊技の開始の際、何れのラウンド数の大当り遊技が行われるのかを、遊技者にとって分かり難いものとしている。すなわち、これらの大当りについては、画像表示装置7(表示画面7a)に表示される演出図柄8の停止表示態様やその他の演出を通じて、これから行われる大当り遊技の正確なラウンド数を把握(判別)し難くしている。このため、これらの大当りは、ラウンドがどこまで続く分からない状況下でラウンドを消化しつつ、6ラウンドや12ラウンドの終了を迎えるタイミング(ラウンド分岐)で、ラウンドがさらに続くか否かに注目するといった遊技性となっている。このような大当りは、所謂「ランプアップボーナス」と呼ばれるもので、以下、この大当りのことを「RUB」と表記することもある。
第1特別図柄(特図1)の当否判定にて大当りとなった場合における各大当りへの振分確率は、16R第1大当りが5%、6R第2大当りが55%、6R第3大当りが5%、6R第4大当りが15%、6R第5大当りが20%となっている。これに対して、第2特別図柄(特図2)の当否判定にて大当りとなった場合における各大当りへの振分確率は、16R第6大当りが35%、16R第7大当り、12R第8大当りおよび6R第9大当りがそれぞれ8%(つまり、RUBが24%)、2R第10大当りが1%、16R第11大当りが20%、2R第12大当りが20%となっている。すなわち、後述の開放延長機能の作動(高ベース状態の発生)により入球容易となった第2始動口21への入球に基づく当否判定(特図2当否判定)により大当りとなった場合には、第1始動口20への入球に基づく当否判定(特図1当否判定)により大当りとなった場合に比べ、16R大当りの出現率(振分確率)が高くなっている。このように本パチンコ遊技機1では、第1始動口20に遊技球が入球して行われる当否判定(特図1当否判定)において大当りとなるよりも、第2始動口21に遊技球が入球して行われる当否判定(特図2当否判定)において大当りとなる方が、遊技者にとって有利となる可能性が高くなるように設定されている。このため、遊技者は、第2始動口21への入球を期待して遊技を行う。特に第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能の作動中においては顕著である。
ここで、本パチンコ遊技機1では、大当りか外れかの判定は「特別図柄当否判定用乱数(「当否判定用情報」ともいう)」に基づいて行われ、大当りとなった場合の大当りの種別の判定は「大当り種別決定用乱数(「図柄決定用乱数」、「図柄決定用情報」ともいう)」に基づいて行われる。図7(A)に示すように、特別図柄当否判定用乱数は「0〜629」までの範囲で値をとり、大当り種別決定用乱数は「0〜99」までの範囲で値をとる。また、第1始動口20や第2始動口21への入球に基づいて取得される乱数(取得情報)には、特別図柄当否判定用乱数および大当り種別決定用乱数の他に「変動パターン乱数(「変動パターン情報」ともいう)」がある。
変動パターン乱数は、変動時間を含む変動パターンを決めるための乱数であり、「0〜198」までの範囲で値をとる。また、ゲート28の通過に基づいて取得される乱数には、図7(B)に示す普通図柄当否判定用乱数がある。普通図柄当否判定用乱数は、第2始動口21を開放させる補助遊技を行うか否かの判定(普通図柄抽選)のための乱数であり、「0〜240」までの範囲で値をとる。
次に、本実施例のパチンコ遊技機1の遊技状態に関して説明する。パチンコ遊技機1は、特別図柄および普通図柄に対する確率変動機能、変動時間短縮機能および開放延長機能の各機能が作動状態または非作動状態となる組合せにより、複数の遊技状態を有している。特別図柄(第1特別図柄及び第2特別図柄)について確率変動機能が作動している状態を「高確率状態」や「確変状態」といい、作動していない状態を「低確率状態」や「通常状態」という。高確率状態では、特別図柄当否判定において大当りと判定される確率が通常状態よりも高くなっている。すなわち、通常状態では通常状態用の大当り判定テーブルを用いて当否判定を行うものの、高確率状態では、大当りと判定される特別図柄当否判定用乱数の値が多い高確率状態用の大当り判定テーブルを用いて、当否判定を行う(図8(A)を参照)。つまり、特別図柄の確率変動機能が作動すると、作動していないときに比して、特別図柄の変動表示の結果が大当りとなる(停止図柄が大当り図柄となる)確率が高くなる。
また、特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)について変動時間短縮機能が作動している状態を「時短状態」といい、作動していない状態を「非時短状態」という。時短状態では、特別図柄の変動時間(変動表示の開始時から確定表示時までの時間)の平均値が、非時短状態における特別図柄の変動時間の平均値よりも短くなっている。すなわち、時短状態においては、変動時間の短い変動パターンが選択されることが非時短状態よりも多くなるように定められた変動パターンテーブルを用いて、変動パターンの判定を行う(図9を参照)。その結果、時短状態では、特図保留の消化のペースが速くなり、始動口への有効な入球(特図保留として記憶され得る入球)が発生しやすくなる。そのため、スムーズな遊技の進行のもとで大当りを狙うことができる。
特別図柄(第1特別図柄および第2特別図柄)についての確率変動機能と変動時間短縮機能とは同時に作動することもあるし、片方のみが作動することもある。そして、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の変動時間短縮機能に同期して作動するようになっている。すなわち、普通図柄の確率変動機能および変動時間短縮機能は、特別図柄の時短状態において作動し、非時短状態において作動しないものとなっている。このため、時短状態では、普通図柄当否判定における当り確率が非時短状態よりも高くなる。具体的に、時短状態では、当りと判定される普通図柄乱数(当り乱数)の値が非時短状態で用いる普通図柄当り判定テーブルよりも多い普通図柄当り判定テーブルを用いて、普通図柄当否判定(普通図柄の判定)を行う(図8(C)を参照)。
また時短状態では、普通図柄の変動時間が非時短状態よりも短くなっている。本実施例では、普通図柄の変動時間は非時短状態では30秒であるが、時短状態では1秒である(図8(D)を参照)。さらに時短状態では、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放時間延長機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放時間が、非時短状態よりも長くなっている。加えて時短状態では、可変入賞装置22の開放回数増加機能が作動し、補助遊技における第2始動口21の開放回数が非時短状態よりも多くなっている。具体的には、非時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が0.2秒の開放動作を1回行い、時短状態において普通図柄当否判定の結果が当りになると、可変入賞装置22(第2始動口21)の可動部材23が2.0秒の開放動作を3回行うものとなっている。
普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能が作動している状況下では、これらの機能が作動していない場合に比して、第2始動口21が頻繁に開放され、第2始動口21へ遊技球の入球頻度が高くなる(「高頻度状態」ともいう)。その結果、発射球数に対する賞球数の割合であるベースが高くなる。従って、これらの機能が作動している状態を「高ベース状態」といい、作動していない状態を「低ベース状態」という。高ベース状態では、手持ちの遊技球(持ち球)を大きく減らすことなく大当りを狙うことができる。
高ベース状態(高頻度状態)は、上記の全ての機能が作動するものでなくてもよい。すなわち、普通図柄についての確率変動機能および変動時間短縮機能、並びに、可変入賞装置22の開放時間延長機能および開放回数増加機能のうち少なくとも一つの機能の作動によって、その機能が作動していないときよりも第2始動口21が開放され易く(入球頻度が高く)なっていればよい。また、高ベース状態は、特別図柄の時短状態に付随せずに独立して制御されるようにしてもよい。この様な高ベース状態を発生する機能を「高ベース発生機能」ということもできる。
本実施例のパチンコ遊技機1では、前述したように、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りの何れかの何れかになった場合の大当り遊技後(特別遊技後)の遊技状態は、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「高確高ベース状態」という。高確高ベース状態は、予め定められた回数の特別図柄の変動表示が実行されるか、又は、大当りとなって大当り遊技が実行されることにより終了する。この高確高ベース状態は、高確率状態であることが遊技者にとって明らかな状態であり、遊技者にとってはいわゆる「確変状態」となる。
また、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りの何れかになった場合の大当り遊技後(特別遊技後)の遊技状態は、特別図柄の通常状態(低確率状態)になるとともに、特別図柄の時短状態かつ高ベース状態となる(図6を参照)。この遊技状態を特に「低確高ベース状態」という。低確高ベース状態は、所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が実行されるか、大当りに当選してその大当り遊技が実行されることにより終了する。
尚、本実施例のパチンコ遊技機1では、遊技状態として「低確低ベース状態」、「低確高ベース状態」、「高確高ベース状態」の3つの遊技状態を設定可能としているが、これに加え、特別図柄の高確率状態かつ特別図柄の非時短状態かつ低ベース状態、すなわち「高確低ベース状態」を設定可能としてもよい。
高確高ベース状態や低確高ベース状態といった高ベース状態では、右打ちにより右遊技領域3Bへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。高ベース状態では、低ベース状態と比べて第2始動口21が開放されやすくなっており、第1始動口20への入球よりも第2始動口21への入球の方が容易となっているからである。このため、普通図柄当否判定の契機となるゲート28へ遊技球を通過させつつ、第2始動口21へ遊技球を入球させるべく右打ちを行う。これにより、左打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御され、右遊技領域3Bを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(右打ち指示報知)。
これに対して、低ベース状態(例えば低確低ベース状態)では、左打ちにより左遊技領域3Aへ遊技球を進入させた方が有利に遊技を進行できる。低ベース状態では、高ベース状態と比べて第2始動口21が開放されにくくなっており、第2始動口21への入球よりも第1始動口20への入球の方が容易となっているからである。そのため、第1始動口20へ遊技球を入球させるべく左打ちを行う。これにより、右打ちを行う場合に比べ、多数の始動入球(特別図柄当否判定の機会)を得ることができる。この状態のとき、発射方向表示器47が所定の態様で点灯制御(表示制御)され、左遊技領域3Aを狙って遊技球を発射すべきことを報知する(左打ち指示報知)。
ここで、発射方向表示器47は「yz」の2個のLEDで構成されており、遊技状態に応じてLEDを点灯させることにより発射方向を示すものである。例えば、低ベース状態では、「y□z□」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを消灯する表示態様として左遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。また、高ベース状態では、「y■z■」(例えば、□:消灯、■:点灯とする)というように両LEDを点灯する表示態様として右遊技領域へ発射すべきことを報知することができる。
[主制御メイン処理]
次に、図10〜図36に基づいて遊技制御用マイコン81の動作(主制御部80による制御処理)について説明する。尚、遊技制御用マイコン81の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ等は、主制御基板80のRAMに設けられている。主制御基板80に備えられた遊技制御用マイコン81は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、主制御基板80のROMから図10に示す主制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、主制御メイン処理では、まず、初期設定を行う(S101)。初期設定では、例えば、スタックの設定、定数設定、割り込み時間の設定、主制御基板80のCPUの設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)の設定や、各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。フラグの初期値は「0」つまり「OFF」であり、ステータスの初期値は「1」であり、カウンタの初期値は「0」である。初期設定(S101)は、電源投入後に一度だけ実行され、それ以降は実行されない。
初期設定(S101)に次いで、割り込みを禁止し(S102)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)を実行する。この普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)では、図7に示した種々の乱数カウンタの値を1加算する更新を行う。各乱数カウンタの値は上限値に至ると「0」に戻って再び加算される。尚、各乱数カウンタの初期値は「0」以外の値であってもよく、ランダムに変更されるものであってもよい。更新された乱数カウンタ値は主制御基板80のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)が終了すると、割り込みを許可する(S104)。割り込み許可中は、割り込み処理(S105)の実行が可能となる。この割り込み処理(S105)は、例えば4ms周期で主制御基板80のCPUに繰り返し入力される割り込みパルスに基づいて実行される。そして、割り込み処理(S105)が終了してから、次に割り込み処理(S105)が開始されるまでの間に、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)による各種カウンタ値の更新処理が繰り返し実行される。尚、割り込み禁止状態のときにCPUに割り込みパルスが入力された場合は、割り込み処理(S105)はすぐには開始されず、割り込み許可(S104)がされてから開始される。
[割り込み処理]
次に、割り込み処理(S105)について説明する。図11に示すように、割り込み処理(S105)では、まず、出力処理(S201)を実行する。出力処理(S201)では、以下に説明する各処理において主制御基板80のRAMに設けられた出力バッファにセットされたコマンド(制御信号)等を、サブ制御基板90や払出制御基板110等に出力する。ここで出力するコマンド等には、遊技状態、特別図柄当否判定の結果、大当り種別としての図柄、変動パターン等に関する情報等が挙げられる。尚、コマンドは、例えば2バイトの情報からなる。上位1バイトは、コマンドの種類に関する情報であり、下位1バイトはコマンドの内容に関する情報である。
出力処理(S201)に次いで行われる入力処理(S202)では、主にパチンコ遊技機1に取り付けられている各種センサ(第1始動口センサ20a、第2始動口センサ21a、第1大入賞口センサ30a、第2大入賞口センサ35a等(図5を参照))が検知した検知信号を読み込み、賞球情報としてRAMの出力バッファに記憶する。また、下皿62の満杯を検知する下皿満杯検知センサ(図示せず)からの検知信号も取り込み、下皿満杯データとしてRAMの出力バッファに記憶する。
次に行われる普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)は、図10の主制御メイン処理で行う普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S103)と同じである。即ち、図7に示した各種乱数カウンタ値(普通図柄乱数カウンタ値も含む)の更新処理は、タイマ割り込み処理(S105)の実行期間と、それ以外の期間(割り込み処理(S105)の終了後、次の割り込み処理(S105)が開始されるまでの期間)との両方で行われている。
普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S203)に次いで、後述する始動口センサ検知処理(S204)、始動入球時処理(S205)、普図動作処理(S206)、特図動作処理(S207)、保留球数処理(S208)および電源断監視処理(S209)を実行する。その後、本発明に深く関連しないその他の処理(S210)を実行して、割り込み処理(S105)を終了する。そして、次に主制御基板80のCPUに割り込みパルスが入力されるまでは主制御メイン処理のS102〜S104の処理が繰り返し実行され(図10を参照)、割り込みパルスが入力されると(約4ms後)、再び割り込み処理(S105)が実行される。再び実行された割り込み処理(S105)の出力処理(S201)においては、前回の割り込み処理(S105)にてRAMの出力バッファにセットされたコマンド等が出力される。
[始動口センサ検知処理]
図12に示すように、始動口センサ検知処理(S204)では、まず、遊技球がゲート28を通過したか否か、即ち、ゲートセンサ28aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S301)。遊技球がゲート28を通過していなければ(S301でNO)、S305の処理に移行し、ゲート28を遊技球が通過していれば(S301でYES)、普通図柄保留球数(普図保留の数、具体的にはRAMに設けた普図保留の数をカウントするカウンタの値)が4未満であるか否か判定する(S302)。
普通図柄保留球数が4未満でなければ(S302でNO)、S305の処理に移行する。一方、普通図柄保留球数が4未満であれば(S302でYES)、普通図柄保留球数に「1」を加算し(S303)、普通図柄乱数取得処理(S304)を行う。普通図柄乱数取得処理(S304)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H、図7(B))を取得し、その取得乱数値(取得情報)を、主制御基板80のRAMに設けられた普図保留記憶部のうち現在の普通図柄保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
S305では、第2始動口21に遊技球が入球したか否か、即ち、第2始動口センサ21aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S305)。第2始動口21に遊技球が入球していない場合(S305でNO)には、S309の処理に移行し、第2始動口21に遊技球が入球した場合には(S305でYES)、特図2保留球数(第2特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第2特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S306)。そして、特図2保留球数が4未満でない場合(S306でNO)には、S309の処理に移行し、特図2保留球数が4未満である場合には(S306でYES)、特図2保留球数に1を加算する(S307)。
続いて特図2関係乱数取得処理(S308)を行う。特図2関係乱数取得処理(S308)では、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)及び変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数の値を取得し)、それら取得乱数値(取得情報)を第2特図保留記憶部85bのうち現在の特図2保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
続いて第1始動口20に遊技球が入球したか否か、即ち、第1始動口センサ20aによって遊技球が検知されたか否かを判定する(S309)。第1始動口20に遊技球が入球していない場合(S309でNO)には処理を終えるが、第1始動口20に遊技球が入球した場合には(S309でYES)、特図1保留球数(第1特図保留の数、具体的には主制御部80のRAMに設けた第1特図保留の数をカウントするカウンタの数値)が4(上限数)未満であるか否か判定する(S310)。そして、特図1保留球数が4未満でない場合(S310でNO)には、処理を終えるが、特図1保留球数が4未満である場合には(S310でYES)、特図1保留球数に「1」を加算する(S311)。
続いて特図1関係乱数取得処理(S312)を行う。特図1関係乱数取得処理(S312)では、特図2関係乱数取得処理(S308)と同様に、RAMの更新値記憶領域(図示せず)に記憶されている特別図柄当否判定用カウンタの値(ラベル−TRND−A)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)および変動パターン乱数カウンタの値(ラベル−TRND−T1)を取得し(つまり図7(A)に示す乱数値を取得し)、それら取得乱数値を第1特図保留記憶部のうち現在の特図1保留球数に応じたアドレス空間に格納する。
[始動入球時処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、始動口センサ検知処理(S204)に次いで始動入球時処理(S205)を行う。図13に示すように、始動入球時処理(S205)では、まず、特図2保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S315)。そして、特図2保留球数が「1」増加したと判定した場合(S315でYES)、S316の処理に移行する。これは、第2始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS307で特図2保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、特図2保留球数が増加していないと判定した場合(S315でNO)、S319の処理に移行する。
S316では、直前の始動口センサ検知処理(S204)における特図2関係乱数取得処理(S308)で取得して第2特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出す(S316)。次いで、読み出した第2特別図柄に係る取得乱数値を判定する(S317)。S317では、読み出した取得乱数値のうち、特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(特別図柄当否判定用乱数値)については、現在の遊技状態(低確率状態か高確率状態か)に応じて大当りか外れかを判定し、当該判定の結果が大当りである場合には、さらに大当りの種別を判定する。このS317による判定は、特図2保留についての当否判定(大当りか否かの判定)を、後述の特図2当否判定処理(S1202)における当否判定(S1303,S1304)に先立って行う事前判定(所謂「保留先読み」)に相当するものである。
尚、大当りか否かの事前判定は、大当り判定テーブル(図8(A)を参照)、すなわち、高確率状態であれば高確率状態用の大当り判定テーブル、通常状態(低確率状態)であれば通常状態用の大当り判定テーブルに基づいて、大当り判定値と一致するか否かを判定することが可能である。また、他の事前判定態様として、変動パターン情報を判定可能な変動パターン情報判定テーブルとして、通常状態用(低確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、高確率状態用(高確率状態用)の変動パターン情報判定テーブルと、を有するものとする。そして、事前判定においては、取得乱数値(特別図柄当否判定用乱数カウンタの値等)と、遊技状態に応じた変動パターン情報判定テーブルと、に基づいて、所定の変動パターン情報を選択するものとすることが可能である。そして、この選択した変動パターン情報から、大当りかどうかや大当り種別、大当り信頼度の高い遊技演出が実行されるかどうか等を識別可能とすることができる。
次いでS318では、S317による判定の結果に係る遊技情報(事前判定情報)、具体的には、特別図柄当否判定用乱数値が大当り判定値と一致するか否かを示す情報(当否情報)や、大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)を示す情報、変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報等を含むコマンドデータを、特図2始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S318)。尚、特図2始動入球コマンドとして、S316で読み出した特図2取得乱数の値の一部または全部を、そのままサブ制御基板に送信するようにしてもよいし、特図2取得乱数の値はそのまま送信せず、特図2取得乱数の値に基づいて取得した遊技情報(例えば、前述の変動パターン情報等)を送信するようにしてもよい。
また、主制御部80から送信した特図2始動入球コマンドをサブ制御部90で解析することで、大当りに係る情報であるかどうか、大当り種別は何れであるか等を、サブ制御部90が識別できるものとされている。また、本実施例では、これに加えて、特図2始動入球コマンドを解析することで、取得した特図2取得乱数が高確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、及び低確率状態で判定した場合に大当りとなるかどうか、を特定可能とされている。これにより、サブ制御部90は、受信した特図2始動入球コマンドを保留(演出保留情報)として記憶し、特定のタイミングで当該演出保留情報を事前判定し、低確率状態で当否判定した場合に大当りと判定される演出保留情報が記憶されているかどうかを判定することが可能となる。
尚、不正防止の観点から、S316で読み出した取得乱数値のうち特別図柄当否判定用乱数値を、そのままサブ制御部に送信することはせず、その他の大当り種別決定用乱数カウンタの値(大当り種別決定用乱数値)と変動パターン乱数カウンタの値(変動パターン乱数値)を示す情報と、事前判定の結果を示す情報とを含むコマンドデータを特図2始動入球コマンドとして生成し、これをセットすることが可能である。
次いでS319では、前述の特図2に係る処理と同様に、特図1保留球数が「1」増加したか否かを判定する(S319)。そして、特図1保留球数が「1」増加したと判定した場合(S319でYES)、S320の処理に移行する。これは、第1始動口に遊技球が入球したことに基づいて、始動口センサ検知処理(S204)におけるS311で特図1保留球数に「1」を加算した場合が該当する。一方、S319で、特図1保留球数が増加していないと判定した場合(S319でNO)、そのまま処理を終える。
S320では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S320)、時短フラグがONである、すなわち高ベース状態であると判定した場合(S320でYES)、そのまま処理を終える。一方、S320で時短フラグがOFFである、すなわち低ベース状態であると判定した場合(S320でNO)、S321以降の事前判定に係る処理に進む。ここで、時短フラグがONである場合、すなわち現在の遊技状態が高ベース状態である場合、第2始動口21への入球頻度が高まる開放延長機能が作動しており、特図2の当否判定(図8(B)を参照)が行われやすい状態となっている。また、本実施例では、後述するように特図2保留の消化(第2特別図柄の変動表示)を特図1保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行するもの(所謂特図2優先変動機)としている。このような構成において、例えば、特図1の事前判定を行い、その結果を予告等の演出により遊技者に報知し、その事前判定の結果が大当りであることが明示された場合、遊技者は、特図2保留消化の優先を利用して、任意のタイミングで特図2保留を意図的に無くして(「0」にして)、事前判定の結果が示された特図1に係る大当りを意図的に発生させるといった技術介入が可能となる。このように大当りの発生タイミングを遊技者が調整できることは、遊技の公平性の観点から好ましくない。このため、現在の遊技状態が低ベース状態でなく高ベース状態である場合には(S320でYES)、S321以降の特図1の事前判定に係る処理を行わず、本処理を終えることとしている。
S321〜S323の処理は、前述したS316〜S318と同様の処理を特図1について行うものである。すなわち、始動口センサ検知処理(S204)における特図1関係乱数取得処理(S312)で取得して第1特図保留記憶部に記憶した最新の取得乱数値(取得情報)を読み出し(S321)、読み出した取得乱数値について事前判定を行う(S322)。そして、この事前判定に係る遊技情報を含むコマンドデータを特図1始動入球コマンドとして生成し、当該コマンドをRAMの出力バッファにセットする(S323)。尚、S322の事前判定(保留先読み)は、後述の特図1当否判定処理(S1207)における当否判定(S1603,S1604)に先立って行うものである。
[普図動作処理]
遊技制御用マイコン81は、始動入球時処理(S205)に次いで、図14に示す普図動作処理(S206)を行う。普図動作処理(S206)では、普通図柄表示器42及び可変入賞装置22に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「普図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「普図動作ステータス」が「1」である場合には(S401でYES)、普通図柄待機処理(S402)を行い、「普図動作ステータス」が「2」である場合には(S401でNO、S403でYES)、普通図柄変動中処理(S404)を行い、「普図動作ステータス」が「3」である場合には(S401、S403で共にNO、S405でYES)、普通図柄確定処理(S406)を行い、「普図動作ステータス」が「4」である場合には(S401、S403、S405の全てがNO)、普通電動役物処理(S407)を行う。尚、普図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[普通図柄待機処理]
図15に示すように、普通図柄待機処理(S402)では、まず、普通図柄の保留球数が「0」であるか否かを判定し(S501)、「0」であれば(S501でYES)、この処理を終える。一方「0」でなければ(S501でNO)、後述の普通図柄当否判定処理を行い(S502)、次いで、普通図柄変動パターン選択処理を行う(S503)。普通図柄変動パターン選択処理では、図8(D)に示す普通図柄変動パターン選択テーブルを参照して、遊技状態が時短状態であれば、普通図柄の変動時間が1秒の普通図柄変動パターンを選択する。一方、遊技状態が非時短状態であれば、普通図柄の変動時間が30秒の普通図柄変動パターンを選択する。普通図柄変動パターン選択処理(S503)を終えたら、後述の普通図柄乱数シフト処理(S504)を行い、次いで、普通図柄変動開始処理(S505)を行い、処理を終える。普通図柄変動開始処理では、S503で選択した普通図柄変動パターンに基づいて普通図柄の変動表示を開始するとともに、普通動作ステータスを「2」にセットする。また、普通図柄変動開始処理では、サブ制御基板90に普通図柄の変動開始を知らせるため、普通図柄変動開始コマンドをセットする。
[普通図柄当否判定処理]
図16に示すように、普通図柄当否判定処理(S502)では、まず、普図保留記憶部に格納されている普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)を読み出す(S601)。次いで、時短フラグがONであるか否か(すなわち遊技状態が時短状態であるか否か)を判定する(S602)。S602で、時短フラグがONである、すなわち時短状態であると判定した場合(S602でYES)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」〜「239」)に基づく高確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S604)、S605の処理に移行する。すなわち、読み出した普通図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−H)が当り判定値の何れかと一致するか否かを判定する。一方、S602で、時短フラグがONでない、すなわち、非時短状態であると判定した場合(S602でNO)、図8(C)に示す普通図柄当り判定テーブルのうち非時短状態用のテーブル(当り判定値が「0」、「1」)に基づく低確率普図当否判定により、当りか否かを判定し(S603)、S605の処理に移行する。そして、S605で、普図当否判定(S603、S604)の結果が、当り(普図当り)か否かを判定し(S605)、外れと判定された場合(S605でNO)、停止表示する外れ普通図柄(普図外れ図柄)を決定し(S606)、処理を終える。一方、S605で当り(普図当り)と判定された場合(S605でYES)、停止表示する当り普通図柄(普図当り図柄)を決定し(S607)、普図当りフラグをONにして(S608)、処理を終える。
[普通図柄乱数シフト処理]
図17に示すように、普通図柄乱数シフト処理(S504)では、まず、普通図柄保留球数を1ディクリメントする(S701)。次いで、普図保留記憶部における各普図保留の格納場所を、現在の位置から読み出される側に一つシフトする(S702)。そして、普図保留記憶部における最上位の保留記憶の格納場所であるアドレス空間を空(「0」)にして、即ち普図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S703)、処理を終える。このようにして、普図保留が保留順に消化されるようにしている。
[普通図柄変動中処理]
図18に示すように、普通図柄変動中処理(S404)では、まず、普通図柄の変動時間が経過したか否か判定し(S801)、経過していなければ(S801でNO)、処理を終える。一方、経過していれば(S801でYES)、普通図柄変動停止コマンドをセットする(S802)とともに、普図動作ステータスを「3」にセットする(S803)。そして、普通図柄の変動表示を、普通図柄当否判定用乱数の判定結果に応じた表示結果(当り普通図柄又は外れ普通図柄)で停止させる等のその他の処理を行って(S804)、この処理を終える。
[普通図柄確定処理]
図19に示すように、普通図柄確定処理(S406)では、まず、普図当りフラグがONであるか否かを判定する(S901)。普図当りフラグがONでなければ(S901でNO)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S905)、この処理を終える。一方、普図当りフラグがONであれば(S901でYES)、続いて時短フラグがONであるか否か、すなわち時短状態中か否かを判定する(S902)。そして、時短状態中であれば(S902でYES)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして時短状態中の開放パターンをセットする(S903)。時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、2.0秒の開放を3回繰り返す開放パターンである。従って、第2始動口21の開放回数をカウントする第2始動口開放カウンタに「3」をセットする。
これに対して、非時短状態中であれば(S902でNO)、可変入賞装置22(第2始動口21)の開放パターンとして非時短状態中の開放パターンをセットする(S906)。非時短状態中の開放パターンとは、前述の通り、0.2秒の開放を1回行う開放パターンである。従って、第2始動口開放カウンタに「1」をセットする。そして、開放パターンのセット(S903、S906)に続いて、普図動作ステータスを「4」にセットし(S904)、この処理を終える。
[普通電動役物処理]
図20に示すように、普通電動役物処理(S407)では、まず、普図当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S1001)。普図当り終了フラグは、当りとなって実行された補助遊技において、第2始動口21の開放が終了したことを示すフラグである。
普図当り終了フラグがONでなければ(S1001でNO)、第2始動口21の開放中か否かを判定する(S1002)。開放中でなければ(S1002でNO)、第2始動口21を開放させる時期(タイミング)に至ったか否かを判定し(S1003)、至っていなければ(S1003でNO)、処理を終え、至っていれば(S1003でYES)、第2始動口21を開放させ(S1004)、処理を終える。一方、第2始動口21の開放中であれば(S1002でYES)、第2始動口21を閉鎖させる時期(タイミング)に至ったか否か(すなわち第2始動口21を開放してから予め定められた開放時間が経過したか否か)を判定し(S1005)、至っていなければ(S1005でNO)処理を終え、至っていれば(S1005でYES)、第2始動口21を閉状態(閉鎖)とする(S1006)。
そして、第2始動口21の閉鎖処理(S1006)に次いで、第2始動口開放カウンタの値を1ディクリメントし(S1007)、第2始動口開放カウンタの値が「0」であるか否か判定する(S1008)。「0」でなければ(S1008でNO)、再び第2始動口21を開放させるためにそのまま処理を終える。一方「0」であれば(S1008でYES)、補助遊技を終了させる普図当り終了処理を行う(S1009)とともに、普図当り終了フラグをセットして(S1010)処理を終える。尚、第2始動口開放カウンタは、時短状態中であれば第2始動口21の開放(可動部材23の開放動作)が3回なされると「0」になり、非時短状態中であれば第2始動口21の開放が1回なされると「0」になる。
これに対して、S1001において普図当り終了フラグがONであれば(S1001でYES)、S903またはS906にてセットされた回数の第2始動口21の開放動作は終了しているので、普図当り終了フラグをOFFにするとともに(S1011)、普図当りフラグをOFFにし(S1012)、普図動作ステータスを「1」にセットして(S1013)処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、普図動作処理(図13)として再び普通図柄待機処理(S402)が実行されることになる。
[特図動作処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、普図動作処理(S206)に次いで特図動作処理(S207)を行う。特図動作処理(S207)では、図21に示すように、特別図柄表示器41および大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)に関する処理を4つの段階に分け、それらの各段階に「特図動作ステータス1、2、3、4」を割り当てている。そして、「特図動作ステータス」が「1」である場合には(S1101でYES)、特別図柄待機処理(S1102)を行い、「特図動作ステータス」が「2」である場合には(S1101でNO、S1103でYES)、特別図柄変動中処理(S1104)を行い、「特図動作ステータス」が「3」である場合には(S1101、S1103で共にNO、S1105でYES)、特別図柄確定処理(S1106)を行い、「特図動作ステータス」が「4」である場合には(S1101、S1103、S1105の全てがNO)、大当り遊技としての特別電動役物処理(S1107)を行う。尚、特図動作ステータスは、初期設定では「1」である。
[特別図柄待機処理]
図22に示すように、特別図柄待機処理(S1102)では、まず、第2始動口21の保留球数(即ち特図2保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1201)。特図2保留球数が「0」である場合(S1201でYES)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶がない場合には、第1始動口20の保留球数(即ち特図1保留球数)が「0」であるか否かを判定する(S1206)。そして、特図1保留球数も「0」である場合(S1206でYES)、即ち、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶もない場合には、画像表示装置7の表示画面7aを待機画面とする処理中(客待ち用のデモ画面の実行中)であるか否かを判定し(S1211)、待機画面とする処理中であれば(S1211でYES)、処理を終え、待機画面とする処理中でなければ(S1211でNO)、待機画面を表示するために待機画面設定処理を実行する(S1212)。
S1201において特図2保留球数が「0」でない場合(S1201でNO)、即ち、第2始動口21への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図2当否判定処理(S1202)、特図2変動パターン選択処理(S1203)、特図2乱数シフト処理(S1204)、特図2変動開始処理(S1205)をこの順に行う。また、特図2保留球数が「0」であるが特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)、即ち、第2始動口21に係る乱数カウンタ値の記憶はないが、第1始動口20への入球に起因して取得した乱数カウンタ値の記憶が1つ以上ある場合には、後述の特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。このように本実施例では、第1特図保留に基づく第1特別図柄の変動表示は、第2特図保留が「0」の場合(S1201でYES)に限って行われる。すなわち第2特図保留の消化(第2特別図柄の変動表示)は、第1特図保留の消化(第1特別図柄の変動表示)に優先して実行される。そして本実施例では、第2特図保留に基づく当否判定の方が、第1特図保留に基づく当否判定よりも、遊技者にとって利益の大きい大当りになりやすくなっている(図8(B))。
[特図2当否判定処理]
図23に示すように、特図2当否判定処理(S1202)では、まず、判定値として、RAMの第2特図保留記憶部85bの最下位の領域(即ち第2特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている(最も古い記憶の)特別図柄当否判定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−A)を読み出す(S1301)。次いで、確変フラグがONであるか否か、すなわち高確率状態であるか否かを判定する(S1302)。そして、高確率状態でなければ(S1302でNO)、すなわち通常状態であれば、大当り判定テーブル(図8(A))のうち通常状態用の大当り判定テーブル(大当り判定値が「3」及び「397」)に基づいて当否判定を行う(S1303)。一方、高確率状態であれば(S1302でYES)、大当り判定テーブル(図8(A))のうち高確率状態用の大当り判定テーブルに基づいて当否判定を行う(S1304)。高確率状態用の大当り判定テーブルでは、大当り判定値は、「3」、「53」、「113」、「173」、「227」、「281」、「337」、「397」、「449」、「503」とされている。
大当り判定(S1303,S1304)の結果が「大当り」と判定した場合(S1305でYES)、大当り種別決定用乱数カウンタの値(ラベル−TRND−AS)を読み出して、図8(B)に示す大当り種別判定テーブルに基づいて大当り種別を判定し(S1307)、当該大当り種別決定用乱数の値に基づいて大当り図柄を決定し(S1308)、大当りフラグをONにして(S1309)、処理を終える。一方、大当り判定(S1303、S1304)の結果が「大当り」でないと判定した場合(S1305でNO)、外れ図柄を決定し(S1306)、処理を終える。尚、第1特別図柄に係る当否判定の場合は、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定し、第2特別図柄に係る当否判定の場合は、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブルを用いて大当り種別を判定する。ここで、大当り判定(特別図柄当否判定)や大当り種別決定判定を、夫々「判定」といってもよいし、大当り判定を行い何れの大当り図柄となるかを含めて「判定」といってもよい。また、これらの結果を「判定結果」ということもある。
ここで、ラウンド表示器45は、2R用ランプ、6R用ランプ、12R用ランプ及び16R用ランプの4個のLEDで構成されている(図4を参照)。そして、例えば2R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、2R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R▲6△12△16R△」(例えば、▲:点灯、△:消灯とする)の様な表示態様となる。また、6R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、6R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△6▲12△16R△」の様な表示態様となる。また、12R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、12R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△6△12▲16R△」の様な表示態様となる。また、16R大当りになると、対応する大当り図柄が確定表示するタイミングで、16R用ランプが点灯表示される。具体的には、「2R△6△12△16R▲」の様な表示態様となる。
[特図2変動パターン選択処理]
特別図柄待機処理(図22)では、特図2当否判定処理(S1202)に次いで、特図2変動パターン選択処理を行う(S1203)。図24及び図25に示すように、特図2変動パターン選択処理(S1203)では、まず、遊技状態が時短状態であるか否か(時短フラグがONであるか否か)を判定する(S1401)。S1401で、時短状態でないと判定した場合(S1401でNO)、すなわち非時短状態であれば、次いで、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1402)。S1402で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1402でYES)、非時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1403)。本実施例では、変動パターンP1乃至P3の何れかが選択される。尚、本実施例では、変動パターンが決まれば変動時間も決まるものとされている。次いで、S1404の処理に移行する。
一方、S1402で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1402でNO)、次いで第2特別図柄の保留数が「1」又は「2」であるか否かを判定する(S1405)。ここでいう保留数とは、本処理により変動パターンを決定している情報も含めた記憶数であるので、保留記憶の数は「1」〜「4」の何れかの値とされる。そして、S1405で、保留数が「1」又は「2」であると判定した場合(S1405でYES)、第1保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「1,2」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1406)。本実施例では、変動パターンP4乃至P7の何れかが選択される。一方、S1405で、保留数が「1」又は「2」でない、すなわち「3」又は「4」であると判定した場合(S1405でNO)、第2保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち非時短状態かつ外れかつ保留球数「3,4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1407)。本実施例では、変動パターンP8乃至P11の何れかが選択される。また、第1保留数外れ用テーブルは、第2保留数外れ用テーブルよりも、比較的長時間の変動時間の変動パターンを選択する可能性が高く設定されている。また、選択可能な最も短時間の変動時間(12000ms)も、第2保留数外れ用テーブルのもの(4000ms)よりも長い時間とされている。
また、S1401で、時短状態であると判定した場合(S1401でYES)、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S1408)。S1408で、大当りフラグがONであると判定した場合(S1408でYES)、時短状態大当り用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ大当りに該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1409)。本実施例では、変動パターンP12乃至P14の何れかが選択される。
一方、S1408で、大当りフラグがONでないと判定した場合(S1408でNO)、次いで保留数が「1」であるか否かを判定する(S1410)。ここでいう保留数も前述と同様であり、保留数は「1」〜「4」の何れかの値とされている。S1410で、保留数が「1」であると判定した場合(S1410でYES)、第3保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「1」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP15乃至P18の何れかが選択される。また、S1410で、保留数が「1」でない、すなわち、保留数が「2」〜「4」の何れかであると判定した場合(S1410でNO)、第4保留数外れ用テーブル(図9に示す変動パターンテーブルのうち時短状態かつ外れかつ保留球数「2〜4」に該当する部分)を参照して、変動パターン乱数カウンタ値(ラベル−TRND−T1)に基づいて変動パターンを選択する(S1411)。本実施例では、変動パターンP19乃至P22の何れかが選択される。ここで、時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンは、非時短状態でかつ外れの場合に選択される変動パターンと比較して、短い変動パターンが選択される可能性が高くされている。これは、時短状態において変動時間の短い変動パターンがより多く選択されようにすることで、特図保留の消化スピードを早める(時短中の遊技を迅速に進行させる)ためである。
前述のようにして変動パターンの選択を行った後は、図24に示すその他の処理を行い(S1404)、処理を終える。その他の処理(S1404)では、選択した変動パターンに応じた変動パターン指定コマンドをRAMの出力バッファにセットする等の処理を行う。また、この処理でセットされた変動パターン指定コマンドは、後述の変動開始コマンドに含められて、出力処理(S201)によりサブ制御部90に送信される。
[特図2乱数シフト処理]
図26に示すように、特図2乱数シフト処理(S1204)では、まず、特図2保留球数を1ディクリメントする(S1501)。次いで、第2特図保留記憶部85bにおける各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側(例えば第2特図保留記憶部85bがアドレス「0000」〜「0003」に対応するアドレス空間からなる場合、アドレス「0000」側)にシフトする(S1502)。そして、第2特図保留記憶部85bの最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第2特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1503)、この処理を終える。
特図2乱数シフト処理(S1204)を実行した後は、図22に示す特図2変動開始処理(S1205)を実行する。特図2変動開始処理(S1205)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第2特別図柄の変動表示を開始する。
図22の特別図柄待機処理(S1102)において、特図2保留球数が「0」であり、かつ、特図1保留球数が「0」でない場合(S1201でYES、S1206でNO)には、特図1当否判定処理(S1207)、特図1変動パターン選択処理(S1208)、特図1乱数シフト処理(S1209)、特図1変動開始処理(S1210)をこの順に行う。
[特図1当否判定処理]
図27に示すように、特図1当否判定処理(S1207)では、図23に示した特図2当否判定処理(S1202)と同様の流れで処理(S1601〜S1609)を行う。従って、本処理の詳細な説明は省略する。但し、本処理は特図1に関する処理であるので、S1601では、RAMの第1特図保留記憶部85aの最下位の領域(即ち第1特図保留の1個目に対応するRAM領域)に記憶されている特別図柄当否判定用乱数カウンタ値(ラベル−TRND−A)を読み出して処理を行う。
[特図1変動パターン選択処理]
図28及び図29に示すように、特図1変動パターン選択処理(S1208)では、図24及び図25に示した特図2変動パターン選択処理(S1403)と同様の流れで処理(S1701〜S1712)を行う。従って本処理の詳細な説明は省略する。
[特図1乱数シフト処理]
図30に示すように、特図1乱数シフト処理(S1209)では、まず、特図1保留球数を1ディクリメントする(S1801)。次いで、第1特図保留記憶部における各種カウンタ値の格納場所を、1つ下位側にシフトする(S2002)。そして、第1特図保留記憶部の最上位のアドレス空間に「0」をセットして、即ち、(上限数まで記憶されていた場合)第1特図保留の4個目に対応するRAM領域を0クリアして(S1803)、この処理を終える。
特図1乱数シフト処理(S1209)を実行した後は、図22に示す特図1変動開始処理(S1210)を実行する。特図1変動開始処理(S1210)では、特図動作ステータスを「2」にセットすると共に、変動開始コマンドをRAMの出力バッファにセットして、第1特別図柄の変動表示を開始する。
[特別図柄変動中処理]
図31に示すように、特別図柄変動中処理(S1104)では、まず、特別図柄の変動時間(図22のS1203又はS1208で選択された変動パターンに応じて決まる変動時間、図9を参照)が経過したか否かを判定する(S1901)。変動時間が経過していないと判定した場合(S1901でNO)、処理を終える。これにより特別図柄の変動表示が継続される。
一方、変動時間が経過したと判定した場合(S1901でYES)、変動停止コマンドをセットする(S1902)。そして、確変フラグがONであるか否か判定し(S1903)、ONであれば(S1903でYES)、確変カウンタを1減算し(S1904)、確変カウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S1905)。S1905で確変カウンタが「0」であると判定した場合、確変フラグをOFFし、S1907の処理に移行する。一方、確変フラグがONでないと判定した場合と(S1903でNO)、確変カウンタが「0」でないと判定した場合には(S1905でNO)、S1907の処理に移行する。
そしてS1907では、時短フラグがONであるか否かを判定し(S1907)、時短フラグがONであると判定した場合(S1907でYES)、時短状態中に実行した特別図柄の変動表示回数をカウントする時短カウンタの値を1減算し(S1908)、時短カウンタの値が「0」か否かを判定し(S1909)、「0」であれば(S1909でYES)、時短フラグをOFFにし(S1910)、S1911の処理に進む。また、時短フラグがONでないと判定した場合と(S1907でNO)時短カウンタの値が「0」でないと判定した場合には(S1909でNO)、S1911の処理に移行する。
S1911では、特図動作ステータスを「3」にセットする(S1911)。そして、特別図柄の変動表示を、特別図柄当否判定乱数及び大当り種別決定用乱数の判定結果に応じた結果で停止させる等のその他の処理を行い(S1912)、この処理を終える。
[特別図柄確定処理]
図32に示すように、特別図柄確定処理(S1106)では、まず、大当りフラグがONであるか否かを判定する(S2001)。大当りフラグがONであれば(S2001でYES)、次いで確定した大当りの種別が16R大当りであるか否かを判定し、16R大当りであると判定した場合(S2002でYES)、大当り遊技中に実行するラウンドの回数をカウントするラウンドカウンタの値に「16」をセットし(S2003)、S2009の処理に移行する。一方、S2002で、大当りの種別が16R大当りでないと判定した場合(S2002でNO)、確定した大当りの種別が12R大当りであるか否かを判定し(S2004)、12R大当りであると判定した場合(S2004でYES)、ラウンドカウンタの値に「12」をセットし(S2005)、S2009の処理に移行する。一方、S2004で、大当り種別が12R大当りでないと判定した場合(S2004でNO)、確定した大当りの種別が6R大当りであるか否かを判定し(S2006)、6R大当りであると判定した場合(S2006でYES)、ラウンドカウンタの値に「6」をセットし(S2007)、S2009の処理に移行する。一方、S2006で、大当りの種別が6R大当りでないと判定した場合(S2006でNO)、確定した大当りの種別は2R大当りであるため、ラウンドカウンタの値に「2」をセットし(S2008)、S2009の処理に移行する。
S2009では、確定した大当りの種別(種類)に応じた大入賞口開放パターンをセットし(S2009)、S2010の処理に移行する。ここで、前述したように、大入賞口の開放パターンは、大当りの種別に応じて定められているので、今回確定した大当りに対応する大入賞口開放パターンをセットする(図6を参照)。そして、夫々の大当り遊技において、S2009でセットした大入賞口開放パターンに基づく大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開放動作が実行される。
S2010では、大当り遊技を開始するべく、大当りのオープニングコマンドをセットする(S2010)。本実施例では、オープニングコマンドとして、16R第1大当りに対応する第1オープニングコマンド、6R第2〜第5大当りに対応する第2オープニングコマンド、16R第6大当りに対応する第3オープニングコマンド、RUB(16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当り)に対応する第4オープニングコマンド、2R大当り(2R第10大当り、2R第12大当り)に対応する第5オープニングコマンドおよび16R第11大当りに対応する第6オープニングコマンドの計6種類が設けられている。S2010では、今回確定した大当り(開始する大当り)の種別に応じたオープニングコマンドがセットされる。そして、主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、セットしたオープニングコマンドを、出力処理(S201)により、所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信し、当該オープニングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該オープニングコマンドに基づいて所定の遊技演出の実行処理を行う。
オープニングコマンドをセットしたら、大当り遊技のオープニング期間を開始し(S2011)、特図動作ステータスを「4」にセットする(S2012)。また、S2001において大当りフラグがONでないと判定した場合(S2001でNO)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2013)、処理を終える。尚、オープニング期間は、大当り遊技における大入賞口の最初の開放動作を開始する前であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行不能とした後に設定される期間であり、「開始期間」ともいう。また、この「開始期間」において実行する演出を「開始演出(オープニング演出)」ともいう。本実施例では、確定した大当りの種別と、その大当りが確定したとき(つまり、大当り図柄が停止表示されたとき)の遊技状態とによって、オープニング期間(オープニング時間)が決まるものとなっており、前述のオープニングコマンドによってオープニング期間が特定可能となっている。よって、オープニングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該オープニングコマンドにより特定される大当り種別およびオープニング期間に基づいて、オープニング演出を行うことが可能となっている。
[特別電動役物処理(大当り遊技)]
図33に示すように、特別電動役物処理(S1107)ではまず、確変フラグがONであるか否かを判定し(S2101)、確変フラグがONであると判定した場合(S2101でYES)、確変フラグをOFFにし(S2102)、次いで、時短フラグがONであるか否かを判定する(S2103)。S2103で、時短フラグがONであると判定した場合(S2103でYES)、時短フラグをOFFにし(S2104)、S2105の処理に移行する。尚、S2101で確変フラグがONでないと判定した場合(S2101でNO)、S2102の処理を行うことなくS2103の処理に移行し、S2103で時短フラグがONでないと判定した場合(S2103でNO)、S2104の処理を行うことなくS2105の処理に移行する。つまり、大当り遊技の実行中は、低確率状態かつ非時短状態に制御される。本実施例では、非時短状態中は常に低ベース状態であるので、大当り遊技の実行中は低ベース状態に制御されることにもなる。
次に、大当り終了フラグがONであるか否かを判定する(S2105)。大当り終了フラグは、大当り遊技において大入賞装置(第1大入賞装置31および第2大入賞装置36)の開放処理が全て終了(大当り遊技が終了)したことを示すフラグである。大当り終了フラグがONでなければ(S2105でNO)、次いでラウンドの開始時期であるか否かを判定する(S2106)。これは、前述した大当り種別毎に設定した大入賞口開放パターンに基づいて判定する。例えば、1ラウンド目の開始前であれば、オープニング期間が終了して1ラウンド目の最初の開放処理を実行するタイミングであるか否かによって判定する。また、既に1ラウンド目を開始した後であれば、前のラウンドが終了し、かつ、所定のインターバル期間が終了している否かによって判定する。
S2106で、ラウンド開始時期であると判定した場合(S2106でYES)、対応するラウンドのラウンド開始コマンドをセットし(S2107)、大入賞口開放処理を行う(S2108)。これにより、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)が開放状態となり所定のラウンドが開始することとなる。尚、S2107では、1ラウンド目の開始であれば「1R開始コマンド」、2ラウンド目の開始であれば「2R開始コマンド」のように、開始するラウンドを特定可能なラウンド開始コマンドがセットされる。セットされたラウンド開始コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。S2108の大入賞口開放処理では、実行される大当りの種別に応じて定められた大入賞口開放パターン、すなわち、前述のS2009でセットした大入賞口開放パターンに基づいて大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を開放させるべく、開閉部材を動作(開動作)させる。
一方、S2106で、ラウンド開始時期でないと判定した場合(S2106でNO)、S2112の処理に移行する。ここで、ラウンド開始時期でないと判定する場合として、例えば、1ラウンド開始前のオープニング期間中やラウンド遊技中、ラウンド遊技終了後のインターバル期間中(大入賞口閉鎖処理中)等を挙げることができる。
S2112では、大入賞口開放動作の実行中であるか否か、すなわち、S2108の処理によって開放された大入賞口が未だ開放中(ラウンド遊技中)であるか否かを判定する(S2112)。その結果、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)でないと判定した場合(S2112でNO)、S2116の処理に移行し、大入賞口開放動作の実行中(ラウンド遊技中)であると判定した場合(S2112でYES)、実行中のラウンド遊技の終了条件(ラウンド終了条件)が成立したか否かを判定する(S2113)。
ここで、本実施例のラウンド終了条件として、(1)実行中のラウンド遊技において定められた大入賞口の開放時間(例えば、25s)、つまりラウンド遊技の実行時間が経過したこと、(2)実行中のラウンド遊技において大入賞口に予め定められた規定数(例えば、10球)の遊技球が入球したこと、の2つの条件が定められている。そして、何れか一方の条件が成立すると、当該先に成立した条件に基づいてラウンド終了条件が成立したこととなる。S2113で、ラウンド終了条件が成立していないと判定した場合(S2113でNO)、処理を終える。
一方、S2113で、ラウンド終了条件が成立したと判定した場合(S2113でYES)、対応するラウンドのラウンド終了コマンドをセットし(S2114)、S2115の処理に移行する。S2114では、1ラウンド目の終了であれば「1R終了コマンド」、2ラウンド目の終了であれば「2R終了コマンド」のように、終了するラウンドを特定可能なラウンド終了コマンドがセットされる。セットされたラウンド終了コマンドは、S201の出力処理により、サブ制御部90に送信される。
S2115では、大入賞口閉鎖処理を行い(S2115)、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)の開閉部材を動作(閉動作)させて、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖状態とする。また、大入賞口閉鎖処理では、大入賞口(第1大入賞口30又は第2大入賞口35)を閉鎖状態に保つ閉鎖時間、すなわちインターバル時間をセットする。次いで、S2116でインターバル時間が経過したか否かを判定し(S2116)、経過していない(インターバル期間中である)と判定した場合(S2116でNO)、処理を終える。一方、S2116でインターバル時間が経過したと判定した場合(S2116でYES)、ラウンドカウンタの値を1ディクリメントし(S2117)、ラウンドカウンタの値が「0」であるか否かを判定する(S2118)。S2118で、ラウンドカウンタの値が「0」でないと判定した場合(S2118でNO)、処理を終える。一方、ラウンドカウンタの値が「0」であると判定した場合(S2118でYES)、大当り遊技を終了させる大当り終了処理として、大当りのエンディングコマンドをセットすると共に(S2119)、大当りのエンディング期間を開始し(S2120)、大当り終了フラグをONにし(S2121)、処理を終える。尚、ラウンドカウンタの値は、実行する大当り遊技における全てのラウンド遊技を終了すると「0」になる。
S2119では、予め定められた複数のエンディングコマンドの中から、今回の大当り発生時の遊技状態や今回の大当りの種別、大当り遊技後の遊技状態等に応じたエンディングコマンドが選択され、当該選択されたコマンドがセットされる。こうしてセットされるエンディングコマンドの種類によって、実行される(設定される)エンディング期間(エンディング時間)が決まるものとなっている。エンディング期間は、大当り遊技における大入賞口(第1大入賞口30および第2大入賞口35)の全ての開放動作を終了した後であって、特別図柄(演出図柄)の変動表示を実行可能とする前に設定される期間であり、「終了期間」ともいう。エンディング期間(終了期間)では、第1大入賞口30および第2大入賞口35は閉鎖状態とされている。この「終了期間」に実行する演出を「終了演出(エンディング演出)」ともいう。
そして、主制御部80(遊技制御用マイコン81)は、S2119でセットしたエンディングコマンドを、出力処理(S201)により、所定のタイミングでサブ制御部90に対して送信し、当該エンディングコマンドを受信したサブ制御部90は、当該エンディングコマンドに基づいて所定のエンディング演出の実行処理を行う。
また、S2105において、大当り終了フラグがONであると判定した場合(S2105でYES)、大当り遊技における最終ラウンドが終了しているので、大当りのエンディング時間が経過したか否か、すなわち、前述のS2120の処理で開始したエンディング期間の終了タイミングか否かを判定し(S2122)、エンディング時間が経過していないと判定した場合(S2122でNO)、処理を終える。一方、エンディング時間が経過したと判定した場合(S2122でYES)、大当り終了フラグをOFFにし(S2123)、後述する遊技状態設定処理(S2124)を行う。次いで、大当りフラグをOFFにし(S2125)、特図動作ステータスを「1」にセットし(S2126)、処理を終える。これにより、次回の割り込み処理において、特図動作処理(図21)として再び特別図柄待機処理(S1102)が実行されることになる。尚、以上の特別電動役物処理(S1108)を実行する遊技制御用マイコン81は、「特別遊技実行手段」として機能するものといえる。
[遊技状態設定処理]
図34に示すように、遊技状態設定処理(S2124)ではまず、今回終了した大当り遊技が確変大当りに係るものであるか否かを判定する(S2201)。本実施例では、前述したように、16R第1大当り、6R第2大当り、16R第6大当り、16R第7大当り、12R第8大当り、6R第9大当りおよび2R第10大当りの7種類を確変大当りとしていることから、S2201では、それら7種類のうちの何れかに該当するか否かを判定する。そして、今回終了したのが確変大当りであると判定した場合(S2201でYES)、確変フラグをONにするとともに(S2202)、確変カウンタに「10,000」をセットし(S2203)、さらに時短フラグをONにするとともに(S2204)、時短カウンタに「10,000」をセットして(S2205)、処理を終える。
ここで、確変カウンタにセットする値は、高確率における特別図柄当否判定を実行可能な回数である。本実施例においてセットする「10,000」という値(10,000回)は、高確率状態における大当り確率や遊技店の1日の営業時間、当該営業時間内に実行可能な特図当否判定の回数等を考慮すると、実質的には次回の大当りが発生するまで又は営業時間が終了するまで、高確率状態を保証しているのと同じことである。従って、遊技状態が高確率状態に設定された場合には、次回の大当りが発生するまで高確率状態が保証されるといってもよい(実質的に同義である)。また、確変フラグがONの場合には、時短カウンタにも同様に「10,000」がセットされるため、この高確率状態が設定されている間、時短状態(開放延長状態)も共に設定されるといってよい。尚、本実施例の様に、確変カウンタおよび時短カウンタに「10,000」の値を設定して、実質的に次回大当りまで高確高ベース状態を設定するようにしてもよいし、確変フラグおよび時短フラグがONの場合には、カウンタに値をセットすることなく、次回大当りが発生するまで高確高ベース状態を設定する様な制御を採用してもよい。
一方、S2201で、確変大当りでないと判定した場合(S2201でNO)、すなわち、今回終了したのが非確変大当り(通常大当り)に係る大当り遊技である場合、確変フラグをONにすることなく、時短フラグをONにするとともに(S2206)、時短カウンタに「100」をセットして(S2207)、処理を終える。本実施例では、前述したように、6R第3〜第5大当り、16R第11大当りおよび2R第12大当りの5種類を非確変大当りとしているので、これら5種類のうちの何れかに係る大当り遊技が終了すると、遊技状態が、低確率状態かつ時短状態かつ高ベース状態(すなわち低確高ベース状態)となる。この低確高ベース状態は、特別図柄の変動表示が100回行われること(特別図柄当否判定が100回行われること)、及び次の大当りが発生すること、の何れかの条件の成立により終了する。尚、時短カウンタおよび確変カウンタは、第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数とを合算した回数を計数するものである。
[保留球数処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、特図動作処理(S207)に次いで、保留球数処理(S208)を行う。図35に示すように、保留球数処理(S208)では、まず、主制御基板80のRAMに記憶されている特図1保留球数、特図2保留球数および普通図柄保留球数を読み出す(S2501)。次いで、その保留球数のデータ(その保留球数情報をサブ制御基板90等に送信するための保留球数コマンド)を、RAMの出力バッファにセットする(S2502)。この保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)は、次回の割り込み処理(S105)での出力処理(S201)によって出力され、割り込み処理毎に、保留球数に係るデータ(保留球数コマンド)の出力バッファへのセット(S2502)と、出力処理(S201)とが順次行われる。尚、特図保留球数が加算された際の特図保留球数のデータ、すなわち始動入球(始動入賞)の発生に伴う特図保留球数のデータについては、前述の始動入球コマンドに含めるか、加算後(始動入球後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを始動入球コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。また、特図保留球数が減算された際の保留球数のデータ、すなわち特別図柄の変動開始(特図保留の消化)に伴う特図保留球数のデータについては、前述の変動開始コマンドに含めるか、減算後(特図保留消化後)の特図保留球数を示す保留球数コマンドを変動開始コマンドとともに出力バッファにセットするものとしてもよい。
[電源断監視処理]
図11に示すように遊技制御用マイコン81は、保留球数処理(S208)に次いで電源断監視処理(S209)を行う。図36に示すように、電源断監視処理(S209)では、まず、電源断信号の入力の有無を判定し(S2601)、入力がなければ(S2601でNO)、処理を終了する。一方、電源断信号の入力があれば(S2601でYES)、現在の遊技機の状態(確変か否か、当り遊技中か否か、保留球数はいくつか、確変・時短の残り変動回数はいくつか等)に関するデータをRAMに記憶するとともに(S2602)、電源断フラグをONにし(S2603)、その後は割り込み処理(図11)に戻ることなくループ処理をする。
[サブ制御メイン処理]
次に、図37〜図51に基づいて、演出制御用マイコン91の動作(サブ制御部90による制御処理)について説明する。尚、演出制御用マイコン91の動作説明にて登場するカウンタ、フラグ、ステータス、バッファ、タイマ等は、サブ制御基板90(サブ制御部)のRAMに設けられている。サブ制御基板90に備えられた演出制御用マイコン91は、パチンコ遊技機1の電源がオンされると、サブ制御基板90のROMから図37に示すサブ制御メイン処理のプログラムを読み出して実行する。同図に示すように、サブ制御メイン処理では、まず、CPU初期化処理を行う(S4001)。CPU初期化処理(S4001)では、スタックの設定、定数設定、CPU92の設定、SIO、PIO、CTC(割り込み時間用コントローラ)等の設定や各種のフラグ、ステータス及びカウンタのリセット等を行う。
続いて、S4002で、電源断信号がONでかつサブ制御基板90のRAMの内容が正常であるか否かを判定する(S4002)。そして、この判定結果がNOであれば(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMの初期化をし(S4003)、S4004に進む。一方、判定結果がYESであれば(S4002でYES)、サブ制御基板90のRAMを初期化することなくS4004に進む。すなわち、電源断信号がONでない場合、又は電源断信号がONであってもRAMの内容が正常でない場合には(S4002でNO)、サブ制御基板90のRAMを初期化するが、停電などで電源断信号がONとなったがRAMの内容が正常に保たれている場合には(S4002でYES)、RAMを初期化しない。RAMを初期化すれば、各種のフラグ、ステータス及びカウンタの値はリセットされる。尚、このS4001〜S4003は、電源投入後に(電源投入に際して)一度だけ実行され、それ以降は実行されない。また、本実施例1では、演出制御用マイコン91においても、図11に示す遊技制御用マイコン81による電源断監視処理(S209)と同様の処理を行うこととしており、停電などで電源断信号がONになると、そのときの演出制御に係るデータがサブ制御基板90のRAMに記憶されるものとなっている。つまり、停電などの電源断発生時における演出制御に係るデータがバックアップされるものとなっている。このため、停電等の電源断から復帰した後の電源投入時(電断復帰時)に、サブ制御基板90のRAMの初期化(S4003)が行われない限り、演出制御用マイコン91による演出制御の状態は電源断発生前の状態に復帰する。
S4004では、割り込みを禁止する。次いで、乱数シード更新処理を実行する(S4005)。乱数シード更新処理(S4005)では、種々の演出決定用乱数カウンタの値を更新する。更新された乱数カウンタ値は、サブ制御基板90のRAMの所定の更新値記憶領域(図示せず)に逐次記憶される。演出決定用乱数には、実行する演出図柄遊技演出の態様(変動演出パターン)を決定する変動演出決定用乱数や、予告演出を決定する予告演出決定用乱数、演出図柄を決定する演出図柄決定用乱数等がある。乱数の更新方法は、前述の主制御基板80が行う乱数更新処理と同様の方法をとることができる。尚、乱数の更新に際して、乱数値を1ずつ加算するのではなく、2ずつ加算するなどしてもよい。演出決定用乱数は、予め定められたタイミングで取得される。このタイミングとしては、例えば主制御基板80から始動入球があった旨を通知する制御信号(始動入球コマンド)が送信されてきたときや、主制御基板80から変動開始を通知する制御信号(変動開始コマンド)が送信されてきたときや、後述の変動演出パターンを決定するときなどとすることができる。取得した演出決定用乱数の格納場所は、サブ制御基板90のRAMの所定の乱数カウンタ値記憶領域(図示せず)である。
乱数シード更新処理(S4005)が終了すると、コマンド送信処理を実行する(S4006)。コマンド送信処理では、サブ制御基板90のRAM内の出力バッファ(「サブ出力バッファ」ともいう)に格納されている各種のコマンド(制御信号)を、画像制御基板100、音声制御基板106およびランプ制御基板107のうち、対応するコマンド送信先となる制御基板に送信する。コマンドを受信した各制御基板(各制御部)は、受信したコマンドに従い各種の演出装置(画像表示装置7、スピーカ67、盤面ランプ5、枠ランプ66及び可動装飾部材14等)を用いて各種の演出(演出図柄遊技演出や、大当り遊技に係る特別遊技演出等)を実行する。演出制御用マイコン91は続いて、割り込みを許可する(S4007)。以降、S4004〜S4007をループさせる。割り込み許可中においては、受信割り込み処理(S4008)、2msタイマ割り込み処理(S4009)、及び10msタイマ割り込み処理(S4010)の実行が可能となる。これらの制御処理を実行することで、画像表示装置7の表示画面7a(演出図柄表示領域7b)上で実行される演出図柄等の表示制御や、各種ランプの点灯制御や、可動装飾部材の動作制御や、スピーカからの音声出力制御等を行うことが可能となる。
[受信割り込み処理]
受信割り込み処理(S4008)では、図38に示すように、ストローブ信号(STB信号)がONか否か、すなわち主制御基板80から送られたストローブ信号が演出制御用マイコン91の外部INT入力部に入力されたか否かを判定する(S4101)。そして、S4101で、ストローブ信号がONでないと判定した場合(S4101でNO)、処理を終える。一方、S4101で、ストローブ信号がONであると判定した場合(S4101でYES)、主制御基板80から送信されてきた各種のコマンドをサブ制御基板90のRAMに格納し(S4102)、処理を終える。この受信割り込み処理(S4008)は、他の割り込み処理(S4009、S4010)に優先して実行される処理である。
[2msタイマ割り込み処理]
2msタイマ割り込み処理(S4009)は、サブ制御基板90に2msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図39に示すように、2msタイマ割り込み処理(S4009)では、まず、演出ボタン検知スイッチ63c、63dからの検知信号に基づいてスイッチデータ(エッジデータ及びレベルデータ)を作成する入力処理を行う(S4201)。次いで、枠ランプ66や盤面ランプ5等のランプを発光させるためのランプデータを出力するランプデータ出力処理(S4202)と、可動装飾部材14(電気的駆動源)を駆動するための駆動データを出力する駆動データ出力処理(S4203)とを行う。尚、ランプデータおよび駆動データは、後述の10msタイマ割り込み処理で作成される。そして、ウォッチドッグタイマのリセット処理を行うウォッチドッグタイマ処理を行う(S4204)。
[10msタイマ割り込み処理]
10msタイマ割り込み処理(S4010)は、サブ制御基板90に10msec周期の割り込みパルスが入力する度に実行する処理である。図40に示すように、10msタイマ割り込み処理(S4010)では、まず、後述する受信コマンド解析処理(S4302)を行う。次いで、後述する終了演出開始処理(S4306)、後述する終了演出終了処理(S4307)を行う。次に、2msタイマ割り込み処理で作成したスイッチデータを10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとしてサブ制御基板90のRAMに格納するスイッチ状態取得処理を行い(S4303)、当該スイッチ状態取得処理にて格納したスイッチデータに基づいて表示画面7aの表示内容等を設定するスイッチ処理を行う(S4304)。その後、ランプデータ(盤面ランプ5や枠ランプ66の点灯を制御するデータ)を作成したり、演出決定用乱数を更新したりするなどのその他の処理を実行する(S4305)。
[受信コマンド解析処理]
図41に示すように、受信コマンド解析処理(S4302)では、まず、主制御基板80から始動入球コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、始動入球コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、S4404の処理に移行し、始動入球コマンドを受信したと判定した場合(S4401でYES)、演出保留情報記憶処理(S4402)を行い、後述する連続予告カウンタ設定処理(S4408)を行う。次に後述する確変ゾーン禁止処理(S4403)を行い、S4404の処理に移行する。演出保留情報記憶処理(S4402)は、S4401で受信した始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド又は特図2始動入球コマンド)に含まれる各種情報(事前判定結果、大当り種別決定用乱数値、変動パターン乱数値、変動パターン情報等の遊技情報)を、特別図柄の種類(第1特別図柄、第2特別図柄)及び始動入球コマンドの送受信時(コマンド生成時)の特図保留球数に応じて、シフトメモリ形式でサブ制御基板90のRAMの所定の演出保留情報記憶領域に記憶する。例えば、受信した始動入球コマンドが特図1の保留球数「4」に対応する特図1始動入球コマンドである場合、その特図1始動入球コマンドに含まれる事前判定結果や当り種別等(確変大当りや通常大当り、ラウンド等)の情報を、特図1演出保留情報記憶領域のうち保留数4に対応する領域に、特図1演出保留情報として記憶する。こうして記憶される演出保留情報は、後述する変動演出や予告演出、演出モード等の各種演出の実行に用いられる。サブ制御基板90における演出保留情報記憶領域の記憶内容(演出保留情報)は、前述の主制御基板(主制御部)80における特図保留記憶部(第1特図保留記憶部、第2特図保留記憶部)の記憶内容(取得情報)と一致するものである。このことから、サブ制御基板90の演出保留情報記憶領域も「取得情報記憶手段」といえる。このサブ制御基板(サブ制御部)において取得情報に基づく判定を行う手段を「判定実行手段」ともいう。
また、連続予告カウンタ設定処理(S4408)は、連続予告を適切に実行するためのカウンタ設定処理である。このカウンタとしては、連続予告を実行することを決定した変動表示(取得情報)に対して、新たな連続予告(の実行)の決定を禁止するための禁止カウンタと、連続予告によって判定内容(判定結果や実行される遊技演出等)を報知する対象となる変動表示(取得情報)を特定するための連続予告対象カウンタと、連続予告の実行回数を計数するための連続予告カウンタと、を有している。また、この「連続予告(連続予告演出)」とは、特定の特別図柄(演出図柄)の変動表示(対象変動)の結果を、当該特定の特別図柄(演出図柄)の変動表示よりも前の変動表示、及び、当該特定の特別図柄(演出図柄)の複数の変動表示を用いて、遊技者に示すことが可能な遊技演出である。この遊技演出には、連続予告演出の対象となる特定の特別図柄(演出図柄)の変動表示(対象変動)を開始する前に、演出を行う場合があることから、「先読み演出」や「事前演出」や「連続事前演出」ともいう。尚、連続予告演出は、連続する複数の変動表示を用いて実行可能とされており、1回の変動表示(対象変動)においてのみ実行される場合もある。これらを含めて連続予告演出(連続事前演出)という。また、1回の変動表示(対象変動)においてのみ実行される場合の連続予告演出も連続事前演出に含むものとする。また、この「連続事前演出」を実行するサブ制御部を「連続事前演出実行手段」ともいう。
また、確変ゾーン禁止処理(S4403)は、後述する「確変ゾーン」の実行を禁止する処理である。ここで、「確変ゾーン」(「確変ゾーン演出」、「特別演出」、「第2遊技演出」ともいう)は、当該遊技演出(確変ゾーン)の実行中に、大当り図柄で停止表示すると、その大当りは確変大当りとなることを示す演出である。
次に、S4404では、主制御基板80から変動開始コマンドを受信したか否かを判定し(S4401)、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(S4404でYES)、後述する変動演出開始処理(S4405)を行って、S4406の処理に移行し、変動開始コマンドを受信していないと判定した場合(S4401でNO)、変動演出開始処理を行うことなく、S4406の処理に移行する。S4406では、主制御基板80から変動停止コマンドを受信したか否かを判定し(S4406)、変動停止コマンドを受信したと判定した場合(S4406でYES)、演出図柄を停止表示して変動演出を終了させる変動演出終了処理を行う(S4407)。変動演出終了処理(S4407)では、演出図柄8を停止表示して変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをサブ出力バッファにセットする。セットした変動演出終了コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、画像表示装置7の表示画面7a上で変動表示していた演出図柄8を停止表示して、変動演出(演出図柄遊技演出)を終了させる。一方、S4406で、変動停止コマンドを受信していないと判定した場合(S4406でNO)、変動演出終了処理を行うことなく、S4410の処理に移行する。尚、変動演出とは、特別図柄の変動表示に合わせて行われる種々の演出を指す。
続いて、S4410では、主制御基板80から大当り遊技関連コマンドを受信したか否かを判定する(S4410)。ここで、大当り遊技関連コマンドとは、大当り遊技の実行にあたり主制御基板80から送信されるコマンドのことであり、具体的には、大当り遊技の開始(大当りの発生)に際して送信されるオープニングコマンド(S2010を参照)、ラウンドの開始に際して送信されるラウンド開始コマンド(S2107を参照)、ラウンドの終了に際して送信されるラウンド終了コマンド(S2114を参照)、大当り遊技の終了に際して送信されるエンディングコマンド(S2119を参照)等が該当する。S4410では、これらの大当り遊技関連コマンドの何れかを受信したか否かを判定し、受信していなければ(S4410でNO)、S4413の処理に移行し、受信していれば(S4410でYES)、当該受信したコマンドの種類に応じた演出(大当り遊技関連演出)の実行に係る処理を行う(S4411)。
例えば、受信したコマンドがオープニングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたオープニング演出を指定するオープニング演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、ラウンド開始コマンドであれば、当該コマンドに基づき特定されるラウンドに応じたラウンド演出を指定するラウンド演出コマンドをサブ出力バッファにセットし、エンディングコマンドであれば、当該コマンドに基づき特定される大当りの種別に応じたエンディング演出を指定するエンディング演出コマンドをサブ出力バッファにセットする。これらのセットした大当りに係る各種の演出コマンドがコマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、大当り遊技の進行状況に合わせて、オープニング演出やラウンド演出等の大当り遊技に関連する演出を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。次いで、S4412では後述する大当り遊技終了処理を行い(S4412)、S4413の処理に移行する。
最後にS4413の処理を行い、本処理を終える。S4413では、その他の処理として、前述した各種コマンドを除いた他の受信コマンド(例えば、普通図柄変動開始コマンドや普通図柄変動停止コマンド)に基づく処理を行う(S4413)。
[連続予告設定処理]
次に、図42及び図43を用いてサブ制御部90が主制御部80から始動入球コマンドを受信した際に実行する連続予告カウンタ設定処理(S4408)について説明する。つまり、連続予告カウンタ設定処理(S4408)は、始動入球がある毎に実行される処理である。連続予告設定処理(S4408)ではまず、連続予告を実行するかどうかの判定に用いる連続予告判定用乱数の値を取得するための連続予告判定用乱数取得処理を行い(S4501)、次いで、禁止カウンタの値が「0」かどうかを判定する(S4501)。S4501で、禁止カウンタの値が「0」であると判定すると(S4501でYES)、S4502の処理に移行する。一方、S4501で、禁止カウンタの値が「0」でないと判定すると(S4501でNO)、処理を終える。これにより、禁止カウンタの値が「0(特定値)」以外の値(例えば、4、3、2、1)であれば、連続予告を実行するかどうか等の判定を行わず、処理を終える。ここで、連続予告判定用乱数は0〜99の値で構成されており、主制御部80から始動入球コマンドを受信したタイミングでS4520の処理を行い、連続予告判定用乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、連続予告を実行するかどうかを決定する。
ここで、禁止カウンタに所定の値(例えば、4、3、2、1)が設定されている場合とは、既に連続予告(連続予告演出)が実行中であるか、既に連続予告(連続予告演出)の実行が決定されているか、又は、連続予告は実行しないが連続予告の禁止期間中であることを意味する。また、この禁止カウンタに所定の値が設定されている場合、この値は、サブ制御部90が主制御部80から変動開始コマンドを受信する毎に(すなわち、演出図柄の変動表示を行う毎に)、「0(特定値)」に近づくように減算する。尚、他の態様として、禁止カウンタに、例えば、−4、−3、−2、−1等の値をセットし、演出図柄の変動表示を行う毎に、「0(特定値)」に近づくように加算する処理としてもよい。
S4502では、遊技状態が高ベース状態(時短中)かどうかを判定し(S4502)、高ベース状態でない、すなわち、低ベース状態であると判定した場合(S4502でNO)、次いで、受信した始動入球コマンドが特図1始動入球コマンドかどうかを判定する(S4503)。S4503で、受信したコマンドが特図1始動入球コマンドでないと判定した場合(S4503でNO)、連続予告を実行するかどうかの判定等を行うことなく、処理を終える。すなわち、本実施例では、低ベース状態においては、第2始動口への入球に係る特図2始動入球コマンドに対しては連続予告を実行せず、第1始動口への入球に係る特図1始動入球コマンドを対象として連続予告を実行するものとしている。これは、本実施例において低ベース状態では、第1始動口への入球、すなわち、第1特別図柄の変動表示を主体として行う遊技としているからである。
一方、S4503で、受信したのが特図1始動入球コマンドであると判定した場合(S4503でYES)、次いで、連続予告を実行するかどうかの連続予告実行判定を行い(S4504)、S4505の処理に移行する。ここで、連続予告実行判定(S4504)では、連続予告判定用乱数取得処理で取得した連続予告判定用乱数値(取得情報)と、演出保留情報記憶処理(S4400)で記憶した始動入球コマンドに含まれる情報(変動パターンを特定可能な変動パターン情報)と、に基づいて図46に示す連続予告決定テーブルに従って、連続予告を実行するかどうかを決定する。図46に示すように、例えば、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP1又はP12(図9参照)である場合、取得した連続予告判定用乱数の値が「0〜19」のときは連続予告を実行しないと判定し、「20〜99」のときは連続予告を実行すると判定する。すなわち、大当りの場合であって、変動時間として最も長い時間(75000ms)が選択される場合、すなわち、大当りとなる可能性の高い遊技演出(キャラクタ演出やストーリー演出やスーパーリーチ等という)が実行される場合には、80%の確率で連続予告を実行すると判定する。
また、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP2又はP13(図9参照)である場合、取得した連続予告判定用乱数の値が「0〜29」のときは連続予告を実行しないと判定し、「30〜99」のときは連続予告を実行すると判定する。すなわち、大当りの場合であって、変動時間として比較的長い時間(45000ms)が選択される場合、すなわち、大当りとなる可能性の高い遊技演出(スーパーリーチ)が実行される場合には、70%の確率で連続予告を実行すると判定する。また、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP3又はP14(図9参照)である場合、取得した連続予告判定用乱数の値が「0〜39」のときは連続予告を実行しないと判定し、「40〜99」のときは連続予告を実行すると判定する。すなわち、大当りの場合であって、変動時間として比較的短い時間(30000ms)が選択される場合、すなわち、大当りとなる可能性が比較的高くない遊技演出(リーチやノーマルリーチ等という)が実行される場合には、60%の確率で連続予告を実行すると判定する。このように、大当りとなる可能性が高い遊技演出(大当り信頼度の高い遊技演出)の方が、大当りとなる可能性が低い遊技演出(大当り信頼度の低い遊技演出)を実行する場合よりも、高い確率で連続予告が実行するものとしている。
また、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP4、P8、P15又はP19(図9参照)である場合、取得した連続予告判定用乱数の値が「0〜39」のときは連続予告を実行しないと判定し、「40〜99」のときは連続予告を実行すると判定する。すなわち、外れの場合であって、変動時間として最も長い時間(75000ms)が選択される場合(結果は異なるがP1と同じ遊技演出を行う場合)、すなわち、大当りとなる可能性の高い遊技演出が実行される場合には、60%の確率で連続予告を実行すると判定する。これにより、大当りの場合の方が、外れの場合よりも高い確率で連続予告を実行するものとしている。またこれにより、遊技者の連続予告発生に対する期待感、及び、連続予告が発生した場合の大当りへの期待感を向上させることが可能となる。また、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがその他の変動パターンである場合も、図46に従って同様に決定される。
つづいて、S4505で、S4504における連続予告実行判定の結果、連続予告を実行しないと判定した場合(S4505でNO)、処理を終える。一方、S4505で、連続予告を実行すると判定した場合(S4505でYES)、連続予告対象カウンタに、現在の第1特別図柄保留数、すなわち、第1特別図柄に係る未消化の取得情報の数をセットし(S4506)、S4511の処理に移行する。ここで、「連続予告対象カウンタ」とは、連続予告によって報知対象となる保留(取得情報)を特定するためのカウンタである。すなわち、始動入球コマンド(特図1始動入球コマンド)を受信した際に連続予告を実行するかどうかを決定し、実行すると決定した場合には、そのときの保留数(第1特別図柄保留数)を「連続予告対象カウンタ」にセットすることで、何れの保留(取得情報)に対する予告演出(事前演出)であるかを特定することを可能としている。また、この連続予告対象カウンタの値は、演出図柄の変動表示を実行する(開始する)毎に、減算するため、連続予告対象カウンタの値が「0」になった時に開始する演出図柄の変動表示が、連続予告によってその内容(判定結果や実行する遊技演出)を報知する対象の変動表示である。この連続予告によってその内容を報知する対象となる変動表示を「対象変動」ともいう。
S4502で、遊技状態が高ベース状態(時短状態)であると判定した場合(S4502でYES)、次いで、受信した始動入球コマンドが特図2始動入球コマンドかどうかを判定する(S4507)。S4507で、受信したコマンドが特図2始動入球コマンドでないと判定した場合(S4507でNO)、連続予告を実行するかどうかの判定等を行うことなく、処理を終える。すなわち、本実施例では、高ベース状態においては、第1始動口への入球に係る特図1始動入球コマンドに対しては連続予告を実行せず、第2始動口への入球に係る特図2始動入球コマンドを対象として連続予告を実行するものとしている。これは、本実施例において高ベース状態では、第2始動口への入球、すなわち、第2特別図柄の変動表示を主体として行う遊技としているからである。
一方、S4507で、受信したのが特図2始動入球コマンドであると判定した場合(S4507でYES)、次いで、連続予告を実行するかどうかの連続予告実行判定を行い(S4508)、S4509の処理に移行する。ここで、連続予告実行判定(S4508)は、前述した連続予告実行判定(S4504)と同様であり、連続予告判定用乱数取得処理で取得した連続予告判定用乱数値(取得情報)と、演出保留情報記憶処理(S4400)で記憶した始動入球コマンドに含まれる情報(変動パターンを特定可能な変動パターン情報)と、に基づいて図46に示す連続予告決定テーブルに従って、連続予告を実行するかどうかを決定する。
S4509で、連続予告を実行しないと判定した場合(S4509でNO)、処理を終える。一方、S4509で、連続予告を実行すると判定した場合(S4509でYES)、連続予告対象カウンタに、現在の第2特別図柄保留数、すなわち、第2特別図柄に係る未消化の取得情報の数をセットし(S4510)、S4511の処理に移行する。
S4511では、連続予告を実行する回数を決定し(S4511)、次いで、決定した連続予告の実行回数を連続予告カウンタにセットし(S4512)、S4513の処理に移行する。ここで、連続予告を実行する回数は、図47に示す連続予告実行回数決定テーブルに基づいて決定される。図47に示すように、連続予告の実行回数は、連続予告を実行すると決定した際の保留数(第1特別図柄保留数又は第2特別図柄保留数)、及び、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報(実行される遊技演出、変動時間や判定結果)によって、決定される。
例えば、本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP1又はP12である場合であって、且つ、連続予告演出の対象となる特別図柄の保留数(第1特別図柄保留数又は第2特別図柄保留数)が1個の場合、連続予告演出の実行回数は1回とされ、連続予告カウンタに「1」がセットされる。尚、保留が1個の場合とは、連続予告演出を実行可能な変動表示が1個だけとなる。すなわち、連続予告によってその内容(判定結果や実行する遊技演出)を報知する「対象変動」においてのみ連続予告が実行される。また、変動パターン情報から特定される変動パターンがP1又はP12である場合であって、且つ、連続予告演出の対象となる特別図柄の保留数が2個の場合、連続予告演出の実行回数は2回とされ、連続予告カウンタに「2」がセットされる。尚、この場合は、「対象変動」に加え、当該対象変動の前(直前)に実行される変動表示において、連続予告が実行される。
また同様に、変動パターンがP1又はP12である場合であって、且つ、連続予告演出の対象となる特別図柄の保留数が3個の場合、連続予告演出の実行回数は3回とされ、連続予告カウンタに「3」がセットされる。尚、この場合は、「対象変動」に加え、当該対象変動の前(直前)に実行される変動表示と、更にその前に実行される変動表示と、において、連続予告演出が実行される。すなわち、連続する3回の変動表示において連続予告演出が実行される。また同様に、変動パターンがP1又はP12である場合であって、且つ、連続予告演出の対象となる特別図柄の保留数が4個の場合(保留上限数の場合)、連続予告演出の実行回数は4回(最大回数)とされ、連続予告カウンタに「4」がセットされる。尚、この場合は、「対象変動」に加え、当該対象変動の前(直前)に実行される変動表示と、更にその前に実行される変動表示と、更にその前に実行される変動表示と、において連続予告演出が実行される。すなわち、連続する4回の変動表示において連続予告演出が実行される。
このように、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP1又はP12である場合には、大当りであり、且つ、大当り信頼度の高い遊技演出(キャラクタ演出、SPリーチ、ストーリーリーチ等)が実行されることから、始動入球コマンドを受信した際に記憶されている全ての取得情報に係る変動表示において、連続予告演出が実行されることとなる。すなわち、可能な限り多くの変動表示において(可能な限り多くの回数の)連続予告演出を実行するものとしている。
また、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンが他の変動パターンである場合にも同様に、図47の連続予告実行回数決定テーブルに基づいて、連続予告実行回数が決定される。始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP2又はP13である場合には、大当りであり、且つ、大当り信頼度の比較的高い遊技演出(SPリーチ)が実行されることから、始動入球コマンドを受信した際に記憶されている全ての取得情報に係る変動表示において、連続予告演出が実行されることとなる。すなわち、可能な限り多くの変動表示において(可能な限り多くの回数の)連続予告演出を実行するものとしている。
ここで、本実施例における連続予告演出は、その実行回数によって対象変動の大当り可能性を報知している。すなわち、連続予告演出の実行回数が多いほど(連続予告を実行する変動表示が連続して実行されるほど)、高い大当り可能性を報知している。また、本実施例の連続予告演出では、これに加えて、その実行回数によって対象変動において実行される遊技演出の種類(種別、内容)を報知している。具体的に、連続予告演出が3回実行されると(3回の連続する変動表示で連続予告演出が実行されると)、「対象変動」において第1演出が実行されることを報知する。尚、本実施例では、連続予告演出が3回(第1回数)実行されると、対象変動における第1演出の実行が確定するものとしたが、これに変えて、3回(第1回数)より少ない回数実行する場合と比較して第1演出が高い確率で実行されるものとしてもよい。また、「第1演出」は、リーチ(リーチ演出)とされ、ノーマルリーチ、SPリーチを少なくとも含み、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いキャラクタ演出やストーリー演出を含んでもよい。また、連続予告演出が4回実行されると(4回の連続する変動表示で連続予告演出が実行されると)、「対象変動」において第2演出が実行されることを報知する。尚、本実施例では、連続予告演出が4回(第2回数)実行されると、対象変動における第2演出の実行が確定するものとしたが、これに変えて、4回(第2回数)より少ない回数実行する場合と比較して第2演出が高い確率で実行されるものとしてもよい。また、「第2演出」は、SPリーチ(SPリーチ演出)とされ、ノーマルリーチを含まず、SPリーチと同程度又はSPリーチよりも大当り信頼度の高いキャラクタ演出やストーリー演出を含んでもよい。
すなわち、連続予告演出が第1回数実行されることで、遊技者に比較的大当り可能性が高い第1演出の実行を報知し(保証し)、連続予告演出が第1回数よりも多い第2回数実行されることで、遊技者に第1演出よりも大当り可能性が高い第2演出の実行を報知する(保証する)。これにより、遊技者は、連続予告演出の連続実行回数が多いほど、大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
従って、第1演出が実行されないにも拘らず、連続予告演出を3回以上実行したり、第2演出が実行されないにも拘らず、連続予告演出を4回実行したりすると、遊技者を混乱させ、遊技興趣を低下させる虞がある。そのため、本実施例では、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンを参照し、対象変動において第1演出(リーチ演出等)を実行するかどうか、第2演出(SPリーチ演出等)を実行するかどうかに応じて、連続予告演出の連続実行回数を設定している。
例えば、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP3又はP14である場合には、リーチ演出(第1演出)が実行されることから、始動入球コマンドを受信した際に記憶されている取得情報の数に応じて、最大3回の連続予告回数が設定される。つまり、取得情報の数(保留数)が1個の場合は1回、取得情報の数(保留数)が2個の場合は2回、取得情報の数(保留数)が3個の場合及び4個の場合は何れも3回が設定される。同様に、始動入球コマンドに含まれる変動パターン情報から特定される変動パターンがP7又はP18である場合には、リーチ演出(第1演出)もSPリーチ演出(第2演出)も実行されないことから、始動入球コマンドを受信した際に記憶されている取得情報の数に応じて、最大2回の連続予告回数が設定される。つまり、取得情報の数(保留数)が1個の場合は1回、取得情報の数(保留数)が2個の場合、3個の場合及び4個の場合は何れも2回が設定される。
S4513では、対象変動においてリーチ演出が実行されるかどうかを判定する(S4513)。S4513で、対象変動でリーチ演出が実行されると判定した場合(S4513でYES)、次いで、遊技状態が高ベース状態(時短状態)であるかどうかを判定し(S4514)、高ベース状態でない、すなわち、低ベース状態(非時短状態)であると判定した場合(S4514でNO)、後述する禁止カウンタに連続予告演出の対象変動に係る保留を含む第1特別図柄保留数の値をセットし(S4515)、処理を終える。一方、S4514で、高ベース状態であると判定した場合(S4514でYES)、禁止カウンタに連続予告演出の対象変動に係る保留を含む第2特別図柄保留数の値をセットし(S4516)、処理を終える。
また、S4513で、対象変動においてリーチ演出が実行されないと判定した場合(S4513でNO)、次いで、遊技状態が高ベース状態かどうかを判定する(S4517)。S4517で、遊技状態が高ベース状態でない、すなわち、低ベース状態(非時短状態)であると判定した場合(S4517でNO)、禁止カウンタに連続予告演出の対象変動に係る保留を含む第1特別図柄保留数の値に「1」を加算した値をセットし(S4518)、処理を終える。一方、S4517で、高ベース状態であると判定した場合(S4517でYES)、禁止カウンタに連続予告演出の対象変動に係る保留を含む第2特別図柄保留数の値に「1」を加算した値をセットし(S4516)、処理を終える。
ここで、「禁止カウンタ」は、連続予告の実行が決定された場合に、所定期間に亘って、新たな連続予告の決定を禁止するための制御に用いるカウンタである。そして、連続予告演出を実行することが決定された場合には、連続予告演出によって変動表示の内容(遊技演出や判定結果)が示される対象変動を有する方の特別図柄保留の数(第1特別図柄保留又は第2特別図柄保留)に、「1」を加算した値を禁止カウンタにセットし、演出図柄(特別図柄)の変動表示を開始する毎に、禁止カウンタの値を減算し、禁止カウンタの値が「0」になるまで新たな連続予告の決定を禁止するものとしている。これによって、対象変動、及び、対象変動の次の変動表示が実行されるまで(終了するまでとしてもよいし、開始するまでとしてもよい)、新たな連続予告の決定を禁止するものとしている。この新たな連続予告の決定を禁止する(制限する)制御を行う手段を「連続事前演出制限手段」ともいう
これは、禁止カウンタに、連続予告演出を実行することが決定された際の特別図柄保留数(第1特別図柄保留又は第2特別図柄保留)に「1」を加算した値をセットすることで、対象変動の次の変動表示まで新たな連続予告の禁止対象とすることを可能としている。このように、対象変動を含み連続予告演出を実行する変動表示だけでなく、その次の、連続予告演出を実行しない変動表示についても新たな連続予告の禁止対象とするのは、対象変動が異なる連続予告演出、すなわち、前の連続予告演出と、後の連続予告演出とが連続して実行されることを防止するためである。
仮に、前の連続予告演出と、後の連続予告演出とが連続して実行されることを禁止しない場合には、例えば、対象変動においてリーチ演出が行われない1回の連続予告演出(前の連続予告演出)と、同じく対象変動においてリーチ演出が行われない2回の連続予告演出(後の連続予告演出)とが、間に連続予告演出を実行しない変動表示を挟むことなく、連続して発生した場合、何れも、対象変動においてリーチ演出を行わないため、3回未満の連続予告として実行している。然しながら、遊技者は、前の連続予告演出と後の連続予告演出との区切りを明確に把握することができず、3回の連続する変動表示において、実行回数が3回の連続予告演出が実行されたものと認識する可能性がある。然しながら、本来、3回の連続予告演出はリーチ確定演出であるにも拘らず、3回目の変動表示(後の連続予告演出に係る対象変動)においてリーチ演出が実行されず、遊技者は遊技機に不信感を抱き、遊技興趣を減退してしまう虞がある。
このような事態を回避するため、前の連続予告演出と後の連続予告演出との間に連続予告演出を実行しない変動表示を設定すべく、禁止カウンタに、連続予告演出を実行することが決定された際の特別図柄保留数(第1特別図柄保留数又は第2特別図柄保留数)に「1」を加算した値をセットしているのである。これにより、図49の(A)パターン1のタイミングチャートに示すように、前の連続予告演出の対象変動となる[変動3(非リーチ)]と後の連続予告演出の対象変動となる[変動5(非リーチ)]との間の[変動4]において、連続予告演出の決定(実行)を禁止する(制限する)ことを可能としている。またこれにより、遊技者は、前の連続予告演出と後の連続予告演出との区切りを明確に認識することが可能となり、連続予告演出の実行回数を誤って認識するのを防止することが可能となる。ここで、図49は、複数の連続する変動表示(演出図柄の変動表示)と、その変動表示において連続予告演出の決定(実行)が禁止されているかどうかを簡易的に示すタイミングチャートである。また、連続予告演出の決定(実行)が禁止されている変動表示には、[禁止]と示し、禁止されていないが実行されなかった場合は[なし]と示し、実行される場合は[あり]と示し、[あり]の横には実行回数を示している。尚、[変動3]等の非リーチ対象変動は、対象変動においてリーチ演出を実行しないと判定される変動表示であり(S4513でNO)、[変動23]等のリーチ対象変動は、対象変動においてリーチ演出を実行すると判定される変動表示である(S4513でYES)。
一方で、連続予告演出を実行した場合に、一律に、「対象変動」の次の変動表示において連続予告演出を実行しないものとすると、連続予告演出の実行可能機会が減少したり、演出態様が画一的となったりして、遊技興趣を低下させる可能性がある。これを防止するため、本実施例では、複数の連続予告演出を連続して実行したとしても問題が発生しない(遊技者を混乱させない)場合には、「対象変動」の次の変動表示において連続予告演出の実行(決定)を可能としている。これにより、連続予告演出の実行機会を極力増やすと共に、それによって、連続予告演出の実行回数の誤認識が発生するのを防ぎ、遊技興趣を高めることを可能にする。
具体的に、本実施例では、連続予告演出に係る「対象変動」においてリーチ演出が実行されるかどうかを判定し(S4513)、リーチ演出が実行されると判定した場合には、禁止カウンタに、連続予告演出を実行することが決定された際の特別図柄保留数(第1特別図柄保留数又は第2特別図柄保留数)の値をセットする。これにより、図49の(A)パターン1のタイミングチャートに示すように、[変動7〜変動9]の3回の連続する変動表示において連続予告演出が実行され、対象変動においてリーチ演出が実行される場合には、当該対象変動の次の変動表示([変動10])においても連続予告演出の実行を可能としている。
また、図49の(B)パターン2に示すように、[変動22〜変動23]の2回の連続する変動表示において連続予告演出が実行される場合であっても、対象変動においてリーチ演出が実行される場合には、当該対象変動の次の変動表示([変動24])においても連続予告演出の実行を可能としている。また、図49の(B)パターン2に示すように、[変動27〜変動29]の3回の連続する変動表示において連続予告演出が実行され、対象変動([変動29])においてリーチ演出が実行され場合、当該対象変動([変動29])の次の変動表示([変動30])において連続予告演出の実行は禁止されないが、連続予告演出を実行するかどうかの判定結果によっては、[変動30]のように、連続予告演出が実行されない場合もある。
このように、対象変動においてリーチ演出が実行される場合には、当該対象変動の次の変動表示も連続予告演出を実行可能としているが、もちろん、判定結果によって、実行してもよいし実行しなくともよい。前述したように、連続予告演出の実行回数は、図47の連続予告実行回数決定テーブルに基づいて決定されるところ、図47に示すように、リーチ演出の実行が確定した変動パターンであったとしても、そのときの保留数が3個未満であれば、連続予告実行回数は3回未満の回数に設定される。従って、連続予告演出の実行回数が3回未満であった場合にも、リーチ演出が実行される場合があるのである。また、「リーチ演出が実行される場合」を、「リーチ外れ図柄(例えば、[353])が停止表示する場合」としてもよい。その意義は実質的に同じである。リーチ外れ図柄が停止表示するかどうかの判定をリーチ演出が実行されるかどうかによって判定してもよい。尚、「リーチ外れ図柄(第1外れ停止態様)」とは、3桁で構成される演出図柄(識別情報)のうち、2桁の演出図柄(例えば、左右の図柄)が同じ図柄で停止表示し、残り1桁の演出図柄(例えば、中央の図柄)が異なる図柄で停止表示する停止表示態様をいう。また、リーチ演出が実行されない変動表示(非リーチ変動表示)を、「リーチ外れ図柄が停止表示しない場合(ど外れ図柄、非リーチ外れ図柄、第2外れ停止態様)」としてもよい。これは、例えば、[359]等のように、3桁の演出図柄が全て異なる図柄で停止表示する場合をいう。また、[575]等のように、予め定められた位置(例えば、左右位置)に同じ図柄が停止表示する態様を「リーチ外れ図柄」といい、予め定められた位置以外に同じ図柄が停止表示する態様も「リーチ外れ図柄て停止表示しない場合」としてもよい(例えば、[388]、[339]等)。
このような場合には、連続予告演出に係る対象変動においてリーチ演出が実行されているのであるから、当該連続予告演出に係る対象変動の次の変動表示から、続けて連続予告演出を開始したとしても、前の連続予告演出と後の連続予告演出との区切りが明確となり、それらを混同することはない。このように、対象変動においてリーチ演出(特定演出)が実行されるかどうかによって、新たな連続予告演出の決定を禁止する期間(禁止対象とする変動表示)を変化することで、連続予告演出の実行機会を極力増やすと共に、それによって、連続予告演出の実行回数のご認識が発生するのを防ぐことを可能とする。尚、対象変動においてリーチ演出(特定演出)が実行される場合には、新たな連続予告演出の決定を禁止する期間(禁止期間、制限期間)が短く(新たな連続予告演出の決定を禁止する変動表示の数が少なく)、対象変動においてリーチ演出(特定演出)が実行されない場合には、新たな連続予告演出の決定を禁止する期間が長い(新たな連続予告演出の決定を禁止する変動表示の数が多い)。
尚、対象変動においてリーチ演出が実行される場合(S4513でYES)とは、対象変動において特定演出(第1演出、第2演出)が発生する場合や、対象変動における変動表示の結果、リーチ外れ図柄や大当り図柄(3桁同一の図柄が停止)が停止表示する場合(少なくとも、2個の同じ図柄が停止表示)をいう。また、対象変動においてリーチ演出が実行されない場合(S4513でNO)とは、対象変動において特定演出(第1演出、第2演出)が発生しない場合や、対象変動における変動表示の結果、非リーチ外れ図柄(ど外れ図柄)が停止表示する(リーチ外れ図柄や大当り図柄が停止表示しない)場合をいう。
[変動演出開始処理]
次に、受信コマンド解析処理(S4302)にて実行される変動演出開始処理(S4402)について説明する。図44に示すように、変動演出開始処理(S4405)ではまず、変動演出決定用乱数や予告演出決定用乱数、確変ゾーン決定用乱数、演出図柄決定用乱数等の各種演出決定用乱数を取得する演出決定用乱数取得処理(S4551)を行う。本実施例では、主制御部80から変動開始コマンドを受信したタイミングでS4501の処理を行い、夫々の乱数から所定の値(取得情報)を取得する。この取得した値(取得情報)に基づいて、実行する演出図柄遊技演出(変動演出)の態様や予告演出の態様(予告演出の有無を含む)、停止表示する演出図柄等を決定する。
次いで、S4552では、受信した変動開始コマンドを解析する(S4552)。変動開始コマンドには、第1特別図柄または第2特別図柄の変動パターン選択処理で選択された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンド(変動パターンを指定する情報)が含まれている。そして、変動パターン指定コマンドには、図9に示す変動パターン情報(P1乃至P22)や、現在の遊技状態を指定する遊技状態情報や、第1特別図柄当否判定または第2特別図柄当否判定の判定結果や、大当り種別を指定する図柄情報等が含まれている(図8を参照)。また、変動パターン指定コマンドには、第1特別図柄に対応するものと第2特別図柄に対応するものとが存在することから、変動パターン指定コマンドを解析することで、今回開始する演出図柄遊技演出(演出図柄の変動表示)が特図1に係るものなのか特図2に係るものなのかを判別することが可能となる。尚、変動パターン情報や遊技状態情報や図柄情報等は、これ以降に実行する変動演出開始処理以外の他の処理においても利用可能である。
次いで、S4553では、演出制御用マイコン91が現在のモードステータスを参照する(S4553)。モードステータスは、実行する演出モードを決めるためのものである。モードステータスは「1」〜「5」までの何れかの値とされ、各値は演出モードA〜Eに対して割り当てられている。具体的には、モードステータス「1」が演出モードAに対応し、モードステータス「2」が演出モードBに対応し、モードステータス「3」が演出モードCに対応し、モードステータス「4」が演出モードDに対応し、モードステータス「5」が演出モードEに対応する。現在のモードステータスを参照することで、現在の演出モードを特定することが可能である。
ここで演出モードとは、画像表示装置7における演出の態様であり、演出モードが異なると、予告演出やリーチ演出等の遊技演出の演出態様の一部又は全部が異なるものとされる。具体的に、演出図柄8の表示態様(例えば、図柄デザイン、数字デザインなど)が異なったり、登場するキャラクタ、アイテム、背景画像が異なったりする等、画像表示装置7に表示される画像が演出モードによって異なるものとされる。また、演出図柄遊技演出も演出モードに応じた態様で実行されるものとすることができ、複数の遊技演出(予告演出やリーチ演出等)を設ける場合に、演出モードによって異なる遊技演出を実行可能とすることができる。本実施例では、演出モードA,B(「通常演出」ともいう)は低確低ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードCは高確高ベース状態に制御されているときに実行され、演出モードD,Eは低確高ベース状態および高確高ベース状態の何れかに制御されているときに実行される。従って、演出モードがA〜Cの何れかである場合、遊技者は演出モードを確認することで、現在の遊技状態が低確低ベース状態であるのか高確高ベース状態(確変遊技状態)であるのかを把握することができる。一方、演出モードがDまたはEである場合、遊技者は演出モードを確認しても、現在の遊技状態が低確高ベース状態(時短状態)であるのか高確高ベース状態(確変遊技状態)であるのかを把握することは困難である。その意味において演出モードD,Eは、確率非報知モードといえる。また、本実施例では、これらの演出モードに加えて、後述する「確変モード演出」を備えている。
次いで、S4554では、画像表示装置7、盤面ランプ5、可動装飾部材14等を用いて行うものであって、サブ制御部90が主体となって制御する変動演出のパターン(変動演出パターン、演出図柄遊技演出)を決定するための変動演出パターン決定テーブル(図示を省略)、確変ゾーン決定テーブル(図56)、及び予告演出決定テーブル(図示を省略)をセットする(S4554)。具体的には、S4553で参照したモードステータス(現在の演出モード)と主制御部80から受信した変動パターン指定コマンドに基づいて、使用する変動演出パターン決定テーブル、及び、予告演出決定テーブルをセットする。すなわち、複数の変動演出パターン決定テーブル、及び、複数の予告演出決定テーブルを備えており、それらから遊技状態(演出モード)等に基づいて、所定の変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルをセットする。
例えば、受信した変動パターン指定コマンドが指定する変動パターン情報が「P1(変動パターンP1)」(図9を参照)であった場合、変動演出パターン決定テーブルとして、現在の演出モードに対応した大当り時変動演出パターン決定テーブル及び予告演出決定テーブルがセットされる。変動演出パターン決定テーブルは、主に、演出図柄遊技演出の実行態様(演出図柄の変動態様等)を決定するためのもので、演出モード(モードステータス)に対応する複数の変動演出パターン決定テーブル(図示せず)がサブ制御基板90のROMに予め格納されている。S4554では、それらの変動演出パターン決定テーブルの中から、S4553で参照したモードステータス(現在の演出モード)に対応するテーブルが選択されてセットされる。
次いで、S4555では、S4551において取得した変動演出決定用乱数およびS4554においてセットした変動演出パターン決定テーブルに基づいて、指定された変動パターンに適合した変動演出パターンを選択し、これを設定する(S4555)。変動演出パターンとしては、演出図柄表示領域7bで表示される演出図柄8の変動態様(演出図柄遊技演出の実行態様)が設定される。これにより、演出図柄遊技演出において、リーチ演出を実行する場合(リーチ有演出図柄遊技演出)や、特定のキャラクタを用いて行うキャラクタ演出を実行する場合(キャラクタ演出図柄遊技演出)、リーチ演出やキャラクタ演出を実行しない場合(リーチ無演出図柄遊技演出)等が決定される。
尚、リーチ演出とは、例えば、特別図柄当否判定の結果が大当りであることを示す場合の演出図柄8の表示態様として、3個の演出図柄8L、8C、8Rがすべて同一(ゾロ目)となる態様(大当り態様、特定態様)を設けている場合において、3個の演出図柄8L、8C、8Rのうちの2個が大当り態様を構成する図柄(同じ演出図柄)で停止表示(仮停止表示)され、残り1個が変動表示(スクロール表示)を続けている状態で、当該残り1個の演出図柄が大当り態様を完成させる図柄(3個の同じ演出図柄)で停止表示されるか否かを示す演出のことをいう。この際、演出図柄の変動表示に伴って所定のキャラクタを用いて遊技演出を実行し、演出図柄が大当り態様で停止表示されるかどうかを、当該所定のキャラクタが所定の目的を達成するかどうかの演出で示すことも可能である。このような遊技演出(後述するリーチ演出やキャラクタ演出)を、ストーリー演出(特定遊技演出)や目的演出(特定遊技演出)ということもできる。これにより、遊技者の大当りへの期待感を高め、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、S4555では、S4551において取得した演出図柄決定用乱数および図示しない停止図柄決定テーブルに基づいて、停止表示する演出図柄8(「停止演出図柄」ともいう)を決定し、これを設定する。演出図柄遊技演出の結果として停止表示される演出図柄8は、特別図柄当否判定の結果が外れであって、リーチ有り外れの場合は「787」等の3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち1個の演出図柄が他の演出図柄と異なるバラケ目とされる(リーチ外れ図柄)。また、リーチ無し外れのときは「635」や[559]等のように、3個の演出図柄8L、8C、8Rのうち少なくとも1個の演出図柄が他の演出図柄が異なるバラケ目とされたり、3個の演出図柄8L、8C、8Rの全てが他の演出図柄と異なるバラケ目とされたりする。一方、特別図柄当否判定の結果が大当りであって、16R第1大当り及び16R第6大当りの何れかの場合は「777」のゾロ目とされ、6R第2〜第5大当り及び16R第11大当りの何れかの場合は「777」以外の奇数図柄のゾロ目または「666」等の偶数図柄のゾロ目とされ、RUBに相当する大当りの場合は「3★3」等のRUB専用出目(専用図柄)とされる。また、2R大当りの場合は、外れのときと同じ態様(バラケ目)で3個の演出図柄8L、8C、8Rを停止表示するものとしている。但し、2R大当りについては、「135」等の予め定めたチャンス目を停止表示してもよい。尚、前述の演出図柄8の停止表示態様は一例であり、大当りとなったときに停止演出図柄として何を停止表示するかは適宜変更可能である。
本実施例のパチンコ遊技機1には、演出図柄8の変動態様(変動演出パターン、演出図柄遊技演出)として、リーチA、リーチB、リーチC、スーパーリーチ(「SPリーチ」ともいう)A、スーパーリーチB、スーパーリーチC、キャラクタ演出等が設定されており、S4555で、変動演出パターン決定テーブルに基づいて、これらのうち何れの演出を行うか、又はこれらの演出を行わない(これを「ノーマル変動」ともいう)かが決定される。そして、リーチ有演出図柄遊技演出が実行される場合には、変動パターン指定コマンド及び変動演出パターン決定テーブルに基づいて、何れかのリーチ演出が設定される。ここで、演出図柄遊技演出として、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出が実行される場合と比較して、大当りとなる可能性が高くなるように設定されている。すなわち、スーパーリーチ演出はリーチ(ノーマルリーチ)演出と比較して大当り信頼度(大当りとなる可能性)の高い遊技演出であるといえる。尚、リーチ演出は、主として、変動時間が30000ms以上の変動パターン(図9を参照)を指定する変動パターン指定コマンドを受信した場合に設定(実行)され得る。また、変動時間が30000ms未満の変動パターンは、リーチ演出やキャラクタ演出やストーリー演出を行わないノーマル変動(ノーマル演出)という。このノーマル演出はリーチ演出等と比較して、大当りとなる可能性が低い遊技演出とされる。
また、S4556では、変動演出パターン(演出図柄遊技演出)に伴って実行される予告演出を決定する。また、この実行される予告演出(及び連続予告演出)を含めて演出図柄遊技演出ともいう。この予告演出は、実行中の演出図柄遊技演出の結果が大当り態様で停止表示する可能性を、演出図柄の変動表示の開始後であって、演出図柄が停止表示(確定停止表示)する前(演出図柄の変動表示中)に示す演出(事前報知演出)である。S4556では、S4551において取得した予告演出決定用乱数およびS4554においてセットした予告演出決定テーブルに基づいて、指定された変動パターン及び決定された変動演出パターンに適合した予告演出を選択し、これを設定する(S4556)。
本実施例1では、表示態様(実行態様)が異なる複数の予告演出を有しており、これらに対応する予告演出決定用乱数として、複数の予告演出決定用乱数を有している。具体的に、キャラクタ予告決定用乱数、会話予告決定用乱数、ステップアップ予告決定用乱数等を有しており、これらの予告演出決定用乱数の取得値と各予告演出決定テーブルとを用いて、実行する予告演出を決定する。また各予告演出決定用乱数は、変動演出開始処理(S4402)における演出決定用乱数取得処理(S4551)により所定の値が取得される。
次に、S4557では、特定の演出図柄の変動表示(「対象変動」)の内容を、当該対象変動よりも前の変動表示、及び、当該対象変動、で構成される連続する複数の変動表示を用いて、遊技者に報知することが可能な連続予告演出の設定処理を行う。詳細は後述する。次に、確変ゾーン演出を実行するかどうかを決定する確変ゾーン設定処理(S4558)を行い、次いで、実行中の確変ゾーン演出を終了するかどうかを決定する確変ゾーン終了処理(S4559)を行い、S4560の処理に移行する。そして、S4560では、S4555、S4556、S4557、及び、S4558において設定した変動演出パターン及び予告演出(連続予告演出を含む)に基づいて、演出図柄遊技演出等を開始するための変動演出開始コマンドをサブ制御基板90のRAM内の出力バッファにセットし(S4560)、変動演出開始処理を終了する。S4560でセットされた変動演出開始コマンドが、コマンド送信処理(S4006)により画像制御基板100に送信されると、画像制御用マイコン101は、変動演出開始コマンドに基づき特定される変動演出パターン、すなわち、S4555で設定された変動演出パターンに対応する所定の画像データを画像制御基板100のROMから読み出して、該読み出した画像データによる変動演出等を画像表示装置7の表示画面7a上で実行する。また、演出表示器102での2個のLEDによる変動表示(点滅表示)も実行する。
[連続予告演出設定処理]
次に、図45を用いて、これから開始する変動表示において連続予告演出を実行するかどうかを判定し、実行する場合には適切な演出を設定する連続予告演出設定処理(S4508)について説明する。連続予告演出設定処理(S4508)ではまず、禁止カウンタの値が「0」より大きい(「0」以外の値がセットされている)かどうかを判定し(S4601)、禁止カウンタの値が「0」より小さい、すなわち、「0」であると判定した場合(S4601でNO)、処理を終える。禁止カウンタの値が「0」のときとは、連続予告演出の決定がなされておらず、これから開始する演出図柄の変動表示において連続予告演出を実行しない場合である。また、新たな連続予告演出の決定が許可されている状態でもある。
一方、S4601で、禁止カウンタの値が「0」より多い、すなわち何れかの値(「1」〜「4」)がセットされていると判定した場合(S4601でYES)、次いで、遊技状態が高ベース状態(時短状態)であるかどうかを判定する(S4602)。S4602で、遊技状態が高ベース状態でない、すなわち、低ベース状態であると判定した場合(S4602でNO)、次いで、変動表示を開始するのが第1特別図柄であるかどうかを判定する(S4603)。低ベース状態では、連続予告演出の対象変動となるのは第1特別図柄であるから、その第1特別図柄が変動表示を開始するかどうかを判定する。S4603で、変動表示を開始するのが第1特別図柄でない、すなわち、第2特別図柄であると判定した場合(S4603でNO)、処理を終える。S4603で、変動表示を開始するのが第1特別図柄であると判定した場合(S4603でYES)、S4604の処理に移行する。
S4602で、遊技状態が高ベース状態(時短状態)であると判定した場合(S4602でYES)、次いで、変動表示を開始するのが第2特別図柄であるかどうかを判定する(S4610)。高ベース状態では、連続予告演出の対象変動となるのは第2特別図柄であるから、その第2特別図柄が変動表示を開始するかどうかを判定する。S4610で、変動表示を開始するのが第2特別図柄でない、すなわち、第1特別図柄であると判定した場合(S4610でNO)、処理を終える。S4610で、変動表示を開始するのが第2特別図柄であると判定した場合(S4610でYES)、S4604の処理に移行する。
S4604では、禁止カウンタの値を「1」減算し、S4605の処理に移行する。本実施例では、変動表示を開始する際に禁止カウンタの値を減算することで、新たな連続予告演出の決定を禁止する禁止期間を早期に終了させることを可能としている。すなわち、禁止カウンタが「0」となった以後に始動入球コマンドを受信した場合には、当該始動入球コマンドの受信に基づいて連続予告演出の決定(連続予告実行判定)を行うことが可能となる。これに変えて、変動表示を終了する際に禁止カウンタの値を減算する制御としてもよい。これによると、新たな連続予告演出の決定を禁止する禁止期間を、連続予告演出を行った変動表示が終了するまでとし、連続予告の決定制御をより明確することが可能となる。
S4605では、連続予告対象カウンタの値が「0」より大きいかどうか、すなわち、「0」以外の値が設定されているかどうかを判定する(S4605)。S4605で、連続対象カウンタの値が「0」より大きくない、すなわち、「0」であると判定した場合(S4605でNO)、処理を終える。禁止カウンタの値が「0」でなく、且つ、連続予告対象カウンタの値が「0」である状況とは、連続予告演出に係る対象変動の次の変動表示であって、連続予告演出の実行が禁止された変動表示が開始することを意味する。すなわち、前述した前の連続予告演出と後の連続予告演出とが連続して実行されないようにするために設けた、連続予告演出を実行しない変動表示を開始することを意味する。
S4605で、連続予告対象カウンタの値が0より大きいと判定した場合(S4605でYES)、すなわち、決定した連続予告演出を全て終了していないと判定した場合、次いで、「連続予告対象カウンタの値」−「連続予告回数カウンタの値」が「0」より大きいかどうかを判定する(S4606)。これは、連続予告演出を実行することは決定しているが、連続予告演出を行う変動表示であるかどうかを判定する処理である。例えば、連続予告演出の実行が決定された際に、保留4が対象変動とされ、連続予告の実行回数が2回に設定された場合、保留3及び保留4に係る変動表示において(「連続予告対象カウンタの値」−「連続予告回数カウンタの値」=0のとき)連続予告演出が実行され、保留1及び保留2に係る変動表示においては(「連続予告対象カウンタの値」−「連続予告回数カウンタの値」>0のとき)連続予告演出が実行されない。
S4606で、「連続予告対象カウンタの値」−「連続予告回数カウンタの値」が「0」より大きいと判定した場合(S4611でYES)、連続予告対象カウンタの値を「1」減算し(S4611)、処理を終える。一方、S4606で、「連続予告対象カウンタの値」−「連続予告回数カウンタの値」が「0」より大きくない、すなわち、「0」であると判定した場合(S4611でNO)、S4607の処理に移行する。「連続予告対象カウンタの値」−「連続予告回数カウンタの値」が「0」となる場合は、これから開始する変動表示において所定の連続予告演出が実行される。
S4607では、連続予告回数カウンタの値に対応する連続予告演出実行コマンドをセットし(S4607)、次いで、連続予告対象カウンタの値を「1」減算し(S4608)、次いで、連続予告回数カウンタの値を「1」減算し(S4609)、処理を終える。ここで、「連続予告回数カウンタの値に対応する連続予告演出実行コマンド」について説明する。本実施例では、連続予告の実行回数によって、当該連続予告の演出態様201a〜201dを異ならせている。具体的に、図48に示すように、何回目の連続予告かによってその演出態様が異なるものとされる。また、連続予告演出201は、その実行回数が多くなるほど、対象変動(図54(e)に係る変動表示)の大当り可能性が高いことを報知したり、大当り可能性の高い遊技演出が実行されることを報知したりするので、連続回数が多くなるほど遊技者の大当りへの期待感を高めるよう、演出態様を異ならせている。
図54(a)は、遊技状態が時短モード(高ベース状態且つ時短状態)であって、所定の演出図柄の変動表示中に、第2特別図柄に係る保留(保留情報、取得情報)が4個記憶され、その4個目の保留を対象変動とする4回の連続予告演出を実行することが決定された場面を示す。ここで、対象変動を遊技者に明確に報知するため、保留表示の表示態様を通常と異なる表示態様(特定表示態様)としてもよい。尚、演出保留表示領域に表示される保留情報は、その入球順(記憶順)に1〜4に表示され、入球順(記憶の古い順に)変動表示を開始する。つまり、演出保留表示領域のうち、1に表示される保留が最も先に変動表示を開始し、4に表示される保留が最後に変動表示を開始することとなる。
図54(b)は、図54(a)において実行中の演出図柄の変動表示が終了し、次の演出図柄の変動表示が開始した場面を示す。尚、この変動表示は非対象変動である。ここでは、演出図柄の変動表示に伴って、1回目の連続予告演出201aが実行されている。本実施例では、1回目の連続予告演出201aの演出態様は、「小型の炎(第1連続演出)201a」を示す演出態様とされる。次に、図54(c)は、図54(b)において実行中の演出図柄の変動表示が終了し、次の演出図柄の変動表示が開始した場面を示す。尚、この変動表示は非対象変動である。ここでは、演出図柄の変動表示に伴って、2回目の連続予告演出201bが実行されている。本実施例では、2回目の連続予告演出201bの演出態様は、「中型の炎(第2連続演出)201b」を示す演出態様とされる。「小型の炎(第1連続演出)201a」に続いて「中型の炎(第2連続演出)201b」を表示することで、連続予告演出201の連続回数が進行したことを示すと共に、演出態様の変化によって大当りへの期待度がアップしたことを報知している。
次に、図54(d)は、図54(c)において実行中の演出図柄の変動表示が終了し、次の演出図柄の変動表示が開始した場面を示す。尚、この変動表示は非対象変動である。ここでは、演出図柄の変動表示に伴って、3回目の連続予告演出201cが実行されている。本実施例では、3回目の連続予告演出201cの演出態様は、「大型の炎(第3連続演出)201c」を示す演出態様とされる。「小型の炎(第1連続演出)201a」に続いて「中型の炎(第2連続演出)201b」を表示し、更に続いて「大型の炎(第3連続演出)201c」を表示することで、連続予告演出201の連続回数が進行したことを示すと共に、演出態様の変化によって大当りへの期待度がアップしたことを遊技者が理解し易いように報知している。
次に、図54(e)は、図54(d)において実行中の演出図柄の変動表示が終了し、次の演出図柄の変動表示が開始した場面を示す。尚、この変動表示は実行途中の連続予告演出に係る「対象変動」である。ここでは、演出図柄の変動表示に伴って、4回目の連続予告演出201が実行されている。本実施例では、4回目の連続予告演出201dの演出態様は、「幾重にも連なった大型の炎(第4連続演出)201d」を示す演出態様とされる。「小型の炎(第1連続演出)201a」に続いて「中型の炎(第2連続演出)201b」を表示し、更に続いて「大型の炎(第3連続演出)201c」を表示し、更に続いて「幾重にも連なった大型の炎(第4連続演出)201d」を表示することで、連続予告演出の連続回数が最終段階まで進行したことを示すと共に、演出態様の変化によって大当りへの期待度が(連続予告演出で示す期待度において)最大限にアップしたことを遊技者が理解し易いように報知している。
以上説明したとおり、本実施例のパチンコ遊技機1は、連続予告演出を実行する場合には連続予告演出によって変動表示の態様を報知することとなる「対象変動」の次の変動表示においては、その演出図柄の変動表示に伴って連続予告演出を実行しないものとしている。そして、その更に次の変動表示から、その演出図柄の変動表示に伴って連続予告演出を実行可能としている。これにより、前の連続予告演出と後の連続予告演出とが連続して発生し、遊技者が連続予告演出の実行回数を誤って認識するのを防止している。これに加えて、本実施例のパチンコ遊技機1では、特定の条件が成立した場合に限って、「対象変動」の次の変動表示においても連続予告演出の実行を可能としている。具体的には、対象変動に係る演出図柄の変動表示中に特定演出(リーチ演出)が実行された場合(若しくは、対象変動における変動表示の結果、リーチ外れ図柄が停止表示された場合)には、特定の条件が成立したものとして、「対象変動」の次の変動表示においても連続予告演出の実行を可能としている。これは、連続予告演出の実行回数によって特定演出の発生を報知するものとするところ、対象変動において特定演出発生しているので、連続予告演出が連続して発生したとしても、前の連続予告演出と後の連続予告演出との区切り、すなわち、何れの変動表示が対象変動であるか、を明確に区別することが可能となる。これにより、遊技者が連続予告演出の実行回数を誤って認識するのを防止しつつ、連続予告演出の実行機会を可能な限り増加することを可能とする。これにより、遊技興趣を高めることが可能となる。
[確変ゾーン禁止処理]
次に、図46を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)で行われる確変ゾーン禁止処理(S4403)について説明する。確変ゾーン禁止処理(S4403)ではまず、連続予告演出が実行中かどうかを判定する(S4701)。S4701で、連続予告を実行中であると判定すると(S4701でYES)、確変ゾーン禁止フラグをONにし(S4702)、処理を終える。これにより、連続予告演出をすでに実行中の場合(連続予告演出を実行することが決定されている場合を含む)、当該連続予告演出が終了するまでは、確変ゾーン演出の実行を禁止するものとしている。これにより、連続予告演出の実行途中で確変ゾーン演出が実行されてしまい、連続予告演出の実行回数や信頼度が認識しにくくなるのを防止することが可能となる。またこれにより、遊技興趣の低下を防止することが可能となる。
また、S4701で、連続予告演出を実行中でない(連続予告演出を実行することを決定していない)と判定した場合(S4701でNO)、次いで、演出保留情報記憶領域に大当りが記憶されており、且つ、最先に実行される大当りが通常大当りであるかどうかを判定する(S4703)。すなわち、演出保留情報記憶領域に通常大当りが記憶されており、当該通常大当りが最先に実行される大当りであるかどうかを判定する。演出保留情報記憶領域に通常大当りが記憶されている場合であっても(例えば、保留3に通常大当りが記憶されている)、それよりも先に消化される保留(例えば保留2)に、確変大当りが記憶されている場合は、最先に通常大当りは記憶されていないと判定される。
S4703で、最先に通常大当りが記憶されていると判定した場合(S4703でYES)、確変ゾーン禁止フラグをONにし(S4702でYES)、処理を終える。これにより、当該通常大当り遊技が終了するまで、確変ゾーン演出の実行を禁止するものとしている。これは、通常大当りが発生すること(ごく短期間で確変ゾーン演出を終了すること)、すなわち、確変ゾーンを実行しても当該確変ゾーンの利益(確変大当りの発生)を遊技者に付与しないことが確定しているような場合には、確変ゾーン演出を実行しないものとしている。また、最先に通常大当りの記憶がない、すなわち、演出保留情報記憶領域に通常大当りが記憶されていないか、若しくは、演出保留情報記憶領域に通常大当りが記憶されているものの当該通常大当りよりも先に消化する(変動表示する)保留に確変大当りが記憶されている場合(S4703でNO)、確変ゾーン禁止フラグをONにすることなく、処理を終える。
[確変ゾーン設定処理]
次に、図47を用いて、変動演出開始処理(S4405)で行う確変ゾーン設定処理(S4558)について説明する。確変ゾーン設定処理(S4558)ではまず、確変ゾーン禁止フラグがONかどうかを判定する(S4801)。S4801で、確変ゾーン禁止フラグがONであると判定した場合(S4801でYES)、確変ゾーンの禁止期間中であるので、確変ゾーンの設定処理を行うことなく処理を終える。一方、確変ゾーン禁止フラグがONでない、すなわち、禁止機関でないと判定した場合(S4801でNO)、次いで、確変ゾーン実行フラグがONかどうかを判定する(S4802)。S4802で、確変ゾーン実行フラグがONである、すなわち、既に確変ゾーンを実行中である(若しくは、既に実行することが決定している)と判定した場合(S4802でYES)、処理を終える。
S4802で、確変ゾーン実行フラグがONでない、すなわち、確変ゾーンを実行中でないと判定した場合(S4802でNO)、次いで、演出保留情報記憶領域に確変大当りの記憶があるかどうかを判定する(S4803)。S4803で、演出保留情報記憶領域に確変大当りの記憶があると判定した場合(S4803でYES)、第1確変ゾーン実行判定を行う(S4804)。ここで、第1確変ゾーン実行判定は、事前判定により、確変大当りが記憶されていると判定した場合に実行される判定で、後述する第2確変ゾーン実行判定よりも確変ゾーン演出の実行確率が高く設定されている。S4804では、S4551において取得した確変ゾーン決定用乱数およびS4554においてセットした確変ゾーン決定テーブル(図56(a))に基づいて、確変ゾーンの実行判定を行う(S4804)。
図56(a)に示すように、第1確変ゾーン実行判定では、取得した確変ゾーン決定用乱数の値が、0〜29の場合には、確変ゾーンを実行すると判定し、30〜99の場合には確変ゾーンを実行しないと判定する。すなわち、実行確率は30%に設定されている。このように、第1確変ゾーン実行判定で、確変ゾーン演出の実行確率が高く設定されているのは、確変ゾーン演出の実行中に、大当り図柄が停止表示することが確定しており、遊技者に、確変ゾーン演出を実行しさえすれば、当該確変ゾーン演出の利益を付与することが確定しているからである。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となるからである。
次いで、S4805で、S4804の第1確変ゾーン実行判定の結果、確変ゾーンを実行しないと判定した場合(S4805でNO)、確変ゾーン演出を設定することなく処理を終える。一方、確変ゾーンを実行すると判定した場合(S4805でYES)、確変ゾーン実行フラグをONにし(S4805)、処理を終える。S4803で、演出保留情報記憶領域に確変大当りの記憶がないと判定した場合(S4803でNO)、第2確変ゾーン実行判定を行う(S4807)。ここで、第2確変ゾーン実行判定は、事前判定により、確変大当りが記憶されていないと判定した場合に実行される判定で、前述した第1確変ゾーン実行判定よりも確変ゾーン演出の実行確率が低く設定されている。S4807では、S4551において取得した確変ゾーン決定用乱数およびS4554においてセットした確変ゾーン決定テーブル(図56(b))に基づいて、確変ゾーンの実行判定を行う(S4807)。
図56(b)に示すように、第2確変ゾーン実行判定では、取得した確変ゾーン決定用乱数の値が、0〜4の場合には、確変ゾーンを実行すると判定し、5〜99の場合には確変ゾーンを実行しないと判定する。すなわち、実行確率は5%に設定されている。このように、第2確変ゾーン実行判定で、確変ゾーン演出の実行確率が低く設定されているのは、確変ゾーン演出の実行中に、大当り図柄が停止表示することが確定しない、すなわち、実行時点(現時点)では、確変ゾーン演出によって遊技者に利益を付与することが確定していないガセ演出であるからである。このガセ演出での確変ゾーン演出の実行確率を過剰に高く設定すると(すなわち、実行頻度を高めると)、確変ゾーンに対する信頼感(期待感)が喪失し、遊技興趣を低下させることとなる。もっとも、ガセ演出である確変ゾーン演出の実行中に、あとから確変大当りを記憶し、ガセ演出がガセ演出でなくなる場合もある。
次いで、S4808で、S4807の第2確変ゾーン実行判定の結果、確変ゾーンを実行しないと判定した場合(S4808でNO)、確変ゾーン演出を設定することなく処理を終える。一方、確変ゾーンを実行すると判定した場合(S4808でYES)、確変ゾーン実行フラグをONにし(S4809)、処理を終える。これにより、確変ゾーン演出が設定され、所定の確変ゾーン終了条件(特定条件)が成立するまで、確変ゾーン演出が継続して実行されることとなる。
次に、図48を用いて、変動演出開始処理(S4405)で行う確変ゾーン終了処理(S4559)について説明する。確変ゾーン設定処理(S4559)ではまず、確変ゾーン実行フラグがONかどうかを判定する(S4901)。「確変ゾーン実行フラグ」とは、確変ゾーン演出を実行することが決定された場合にONとされるものであり、当該確変ゾーン演出(終了演出を含む)が終了するとOFFにされる。S4901で、確変ゾーン実行フラグがONでないと判定した場合(S4901でNO)、処理を終える。S4901で、確変ゾーン実行フラグがONであると判定した場合(S4901でYES)、次いで、演出保留情報記憶領域に大当りの記憶があるかどうかを判定する(S4902)。S4902で、演出保留情報記憶領域に大当りの記憶があると判定した場合(S4902でYES)、当該演出保留情報記憶領域に記憶される大当りのうち、最先に実行される大当りが通常大当りであるかどうかを判定する(S4903)。
S4903で、演出保留情報記憶領域に記憶される大当りのうち、最先に実行される大当りが通常大当りであると判定した場合(S4903でYES)、確変ゾーン終了フラグをONにし(S4904)、終了演出実行時期を設定し(S4905)、処理を終える。ここで「確変ゾーン終了フラグ」とは、確変ゾーンを終了することを遊技者に示すための終了演出(図57(c))を実行する契機となるフラグである。また、本実施例の終了演出は、図57(c)に示す演出態様で実行され、「確変ゾーン終了間近」や「危険」等の表示をすることで、もうすぐ確変ゾーン演出が終了することを遊技者に示すことが可能となる。また、終了演出が終わるまでのカウントダウン表示を行ってもよい。また、終了演出は、実行期間が3秒程度に設定されており、当該終了演出が実行される変動表示において、変動表示の停止直前までの時間を用いて実行される。すなわち、S4905では、変動表示時間が60秒であれば、57秒から60秒の間の3秒間において終了演出が実行されるように、終了演出の実行時期を設定する。
また、この「最先の大当りが通常大当りであること」は、確変ゾーン演出を終了する第1条件(特定条件、第1特定条件)とされ、本実施例では、この第1条件が成立した場合には、終了演出が実行され、当該通常大当りに係る変動表示が開始する前(直前)の変動表示において、必ず確変ゾーン演出が終了する。一方、S4903で、最先に実行される大当りが通常大当りでない、すなわち、確変大当りが記憶されていると判定した場合(S4903でNO)、処理を終える。これにより、確変ゾーン演出の実行中に、リーチ演出や大当り図柄の停止表示がなされ、遊技者に、これから実行される大当りが確変大当りであることが示される。
また、S4902で、演出保留情報記憶領域に大当りの記憶がないと判定した場合(S4902でNO)、次いで、演出保留情報記憶領域に保留情報が記憶されているかどうか、すなわち、保留が「0」かどうかを判定する(S4906)。S4906で、演出保留情報記憶領域に記憶される保留情報が「0」でないと判定した場合(S4906でNO)、処理を終える。一方、演出保留情報記憶領域に記憶される保留情報が「0」であると判定した場合(S4906でYES)、特定条件フラグをONにし(S4907)、確変ゾーン終了フラグをONにし(S4904)、終了演出実行時期を設定し(S4905)、処理を終える。この「演出保留情報記憶領域に記憶される保留情報が0になること(保留0)」は、確変ゾーン演出を終了する第2条件(特定条件、第1特定条件)とされる。詳細は後述するが、この第2条件が成立して終了演出を実行する場合には、当該終了演出を実行して確変ゾーン演出を終了する場合と、終了演出を中断して確変ゾーン演出を継続する場合とがある。また、「特定条件フラグ」は、確変ゾーン演出の実行中に、第2条件を成立して、終了演出を実行する(確変ゾーン終了フラグをONにした)ことを示すフラグである。
[大当り遊技終了処理]
次に、図49を用いて、受信コマンド解析処理(S4302)で行う大当り遊技終了処理(S4412)について説明する。大当り遊技終了処理では、確変ゾーン禁止フラグや確変ゾーン実行フラグがONにされている場合には、当該大当り遊技の終了(実行)に伴って、これらのフラグをOFFに設定する処理である。具体的に、大当り遊技終了処理(S4412)ではまず、エンディングコマンドを受信したかどうかを判定し(S5201)、受信していないと判定した場合(S5201でNO)、処理を終える。一方、S5201で、エンディングコマンドを受信したと判定した場合(S5201でYES)、次いで、確変ゾーン禁止フラグがONかどうかを判定する(S5202)。S5202で、確変ゾーン禁止フラグがONであると判定した場合(S5202でYES)、確変ゾーン禁止フラグをOFFにし(S5203)、S5204の処理に移行する。これにより、確変ゾーンの禁止期間が解除される。一方、S5202で、確変ゾーン禁止フラグがONでないと判定した場合(S5202でNO)、S5204の処理に移行する。
S5204では、確変ゾーン実行フラグがONかどうかを判定し(S5204)、確変ゾーン実行フラグがONであると判定した場合(S5204でYES)、確変ゾーン実行フラグをOFFにし(S5205)、処理を終える。尚、この場合は、確変ゾーン演出の実行中に大当りとなったことを示しており、すなわち、実行された大当り遊技は確変大当り遊技である。S5204で、確変ゾーン実行フラグがONでないと判定した場合(S5204でNO)、処理を終える。
[終了演出開始処理]
次に、図50を用いて、10msタイマ割り込み処理(S4010)で行う終了演出開始処理(S4306)について説明する。終了演出開始処理(S4306)ではまず、確変ゾーン終了フラグがONかどうかを判定し(S5001)、確変ゾーン終了フラグがONであると判定した場合(S5001でYES)、次いで、終了演出の開始時期かどうかを判定する(S5002)。確変ゾーン終了フラグがONである場合とは、確変ゾーン演出の実行中に、確変ゾーン演出の終了条件である第1条件又は第2条件の何れかが成立した場合である。S5002で、終了演出開始時期であると判定した場合(S5002でYES)、終了演出実行フラグをONにし(S5003)、終了演出開始コマンドをセットし(S5004)、処理を終える。一方、S5001で、確変ゾーン終了フラグがONでないと判定した場合(S5001でNO)、処理を終える。また、S5002で、終了演出の開始時期でないと判定した場合(S5002でNO)も、処理を終える。ここで、「終了演出実行フラグ」は終了演出の実行中であることを示すフラグである。
[終了演出終了処理]
次に、図51を用いて、10msタイマ割り込み処理(S4010)で行う終了演出終了処理(S4307)について説明する。終了演出終了処理(S4307)は、実行中の終了演出を終了するための処理であり、まず終了演出実行フラグがONかどうかを判定し(S5101)、終了演出実行フラグがONでない、すなわち、終了演出を実行していないと判定した場合(S5101でNO)、処理を終える。一方、S5101で、終了演出実行フラグがONであると判定した場合(S5101でYES)、次いで、終了演出の終了時期であるかどうかを判定する(S5102)。S5101で、終了演出の終了時期であると判定した場合(S5102でYES)、終了演出を終了するための終了演出終了コマンドをセットし(S5103)、確変ゾーン実行フラグをOFFにし(S5104)、確変ゾーン終了フラグをOFFにし(S5105)、終了演出実行フラグをOFFにし(S5106)、処理を終える。これにより、図57(b)で示す確変ゾーン演出(第2遊技演出)の実行中に、終了条件(特定条件)が成立し、図57(c)で示す終了演出を実行した場合において、終了演出を終了し、図57(a)に示す通常演出(第1遊技演出)に移行する。
一方、S5102で、終了演出の終了時期でないと判定した場合(S5102でNO)、次いで、特定条件フラグがONであるかどうかを判定する(S5107)。これは、終了演出の実行の契機となった条件が、保留0となったことかどうか(第1条件かどうか)を判定するものである。S5107で、特定条件フラグがONでないと判定した場合(S5107でNO)、処理を終える。一方、S5107で、特定条件フラグがONであると判定した場合(S5107でYES)、次いで、演出保留情報記憶領域に保留情報が記憶されているかどうか(保留数が0より大きいかどうか)を判定する(S5108)。すなわち、確変ゾーン演出の実行中に、保留数が「0」になることに基づいて終了演出が実行され、当該終了演出の実行中に演出保留情報記憶領域に保留情報が記憶されたか(始動入球があり保留が発生したか)どうかを判定する。
S5108で、演出保留情報記憶領域に保留情報が記憶されていない、すなわち、依然として保留は0のままであると判定した場合(S5108でNO)、処理を終える。一方、S5108で、演出保留情報記憶領域に保留情報が記憶されたと判定した場合(S5108でYES)、終了演出を終了して継続演出を実行するための継続演出実行コマンドをセットし(S5109)、特定条件フラグをOFFにし(S5110)、確変ゾーン終了フラグをOFFにし(S5105)、終了演出実行フラグをOFFにし(S5106)、処理を終える。これにより、図57(b)で示す確変ゾーン演出(第2遊技演出)の実行中に、保留0となる終了条件(特定条件)が成立し、図57(c)で示す終了演出を実行した場合において、保留発生を契機に終了演出を終了し、図57(d)に示す継続演出を実行し、その後、図57(b)に示す確変ゾーン演出(第2遊技演出)に移行する。
以上説明した通り、本実施例では、当該演出の実行中に大当りとなれば(リーチとなって大当りとなれば)、当該大当りは高確率大当りとなることを示す確変ゾーン演出を有し、この確変ゾーン演出を、通常大当りが記憶された場合、及び、保留0となった場合に、終了するものとする。また、確変ゾーン演出を終了する場合には、所定期間の終了演出を実行したうえで終了するものとし、保留0となることを契機として終了演出が行われる場合には、終了演出の期間中に保留が発生することを条件に、確変ゾーン演出を継続するものとしている。これにより、確変ゾーン演出の実行中に、識別情報(演出図柄、特別図柄)の変動表示が一旦途切れることによって、識別情報の変動表示の結果が特定結果となった際に、確変ゾーン演出の実行中であったかどうかが不明確となるのを防ぐことを可能とする。更に、成立した終了条件によっては、終了演出が実行された後であっても、確変ゾーン演出を継続(復活)可能としたので、遊技球の発射を促し、期待感を維持することが可能となる。
次に、図58〜図62を用いて、実施例2のパチンコ遊技機について説明する。実施例1では、変動表示の開始に際して(変動演出開始処理において)、確変ゾーン演出の実行中に終了条件(第1条件又は第2条件)が成立したかどうかを判定し、終了条件が成立した場合、当該終了条件が第1条件(通常大当りの記憶)であると、通常大当りに係る変動表示が開始する前(直前)の変動表示の所定時期(変動表示の後半期間)において、終了演出を実行し、確変ゾーン演出を終了するものとしている。また、成立した終了条件が第2条件(保留0)であると、保留が0となる最後の変動表示の所定時期(変動表示の後半期間)において、終了演出を実行し、確変ゾーン演出を終了するものとしている(継続する場合もある)。
これに対して、実施例2では、変動表示の終了に際して(変動停止コマンド受信時)、実行中の確変ゾーン演出の終了条件が成立したかどうかを判定するものとしている。そして、成立した終了条件が第1条件(通常大当りの記憶)であると、通常大当りに係る変動表示の所定時期(変動表示の前半期間、変動開始時)において、終了演出を実行し、確変ゾーン演出を終了するものとしている。この際、変動表示開始後にまず終了演出を実行し、て確変ゾーン演出を終了させたうえで(終了したことを明確に示したうえで)、演出図柄の変動表示を開始するものとしてもよいし、確変ゾーン演出を終了するまでは全て(3個全て)の演出図柄を変動表示(スクロール表示)したままとし、確変ゾーン演出を終了させたうえで演出図柄の停止表示を開始するものとしてもよい。
また、成立した終了条件が第2条件(保留0)であると、全ての変動表示が終了し、保留が0の状態で、識別情報の変動表示が行われていない状態で(変動表示期間外に)、終了演出を実行し、確変ゾーン演出を終了するものとしている(継続する場合もある)。すなわち、実施例1は変動表示中に終了演出(継続演出を含む)を行うのに対して、実施例2では、変動表示期間外に終了演出(継続演出を含む)を行う点で大きく相違している。その他の制御については実施例1と共通するため、説明を省略する。
具体的に、図58に示すように、実施例2の10msタイマ割り込み処理(S4010)では、終了演出開始処理が設けられておらず、後述する確変ゾーン終了処理(S4559)において、終了演出を開始する処理を行うものとしている。また、図59に示すように、実施例2では、確変ゾーン終了処理(S4409)を、受信コマンド解析処理(S4302)において、変動停止コマンドを受信した際に行うものとしている。またこれに伴い、図60に示すように、実施例2の変動演出開始処理(S4405)では、確変ゾーン終了処理が設けられていない。
また、実施例2の確変ゾーン終了処理(S4559)は、確変ゾーン演出の実行中に終了条件(第1条件又は第2条件)が成立した場合において、確変ゾーン終了フラグをONにした後(S4904)、終了演出実行フラグをONにし(S4908)、終了演出開始コマンドをセットし(S4909)、処理を終える。これにより、変動表示終了時に第1条件(通常大当りの発生)が成立した場合、次の変動表示の開始に合わせて(開始とともに)終了演出が実行される。また、変動表示終了時に第2条件(保留0と判定)が成立した場合、図62(c)に示すように、全ての変動表示を終了した状態で(演出図柄を停止表示した状態で)、終了演出が実行される。
尚、実施例2では、実施例1と同様に、終了演出終了処理(S4307)が行われ、第2条件成立で終了演出を実行する場合、変動表示期間外の終了演出の実行中に保留が発生すると(始動入球があると)、図62(d)に示す継続演出を実行したうえで、図62(b)の確変ゾーン演出を継続する。すなわち、図62に示すように、確変ゾーン演出及び継続演出は、識別情報の変動表示中に実行され、終了演出は、識別情報の変動表示期間外に実行される。確変ゾーン終了処理(S4559)におけるその他の処理は、実施例1と同様であるので説明を省略する。
以上説明した通り、実施例2では、確変ゾーン終了演出を変動表示期間外に実行することを可能としたので、確変ゾーン演出(終了演出、継続演出を含む)をできるだけ長期間実行することが可能となる。また、変動表示期間外に確変ゾーン終了演出を行うことで、変動表示期間外の発射を促し、稼働率の向上を図ることが可能となる。また、変動表示が一旦途切れた場合であっても、所定の猶予期間(終了演出実行中)に関しては、始動入球が発生することを条件に、確変ゾーン演出の継続を可能としたので、遊技者の確変大当りへの期待感を維持し、遊技興趣を高めることが可能となる。
[他の態様]
実施例1及び実施例2の確変ゾーン演出は、当該演出の実行中に大当り図柄が停止表示すると(「リーチが発生し大当りとなると」としてもよい)、当該大当りが確変大当りであることを示す演出である。これにかえて、特定ゾーン演出とし、当該演出の実行中に大当り図柄が停止表示すると(「リーチが発生し大当りとなると」としてもよい)、当該大当りが特定大当りであることを示す演出であるものとしてもよい。ここで、特定大当りとは、獲得可能な遊技利益が多い大当りと獲得可能な遊技利益が少ない大当りとを有している場合に、獲得可能な遊技利益が多い大当りとすることが可能である。また、大当り終了後に高ベース状態が付与される大当りと、高ベース状態が付与されない大当りとを有している場合に、特定大当りを、大当り終了後に高ベース状態が付与される大当りとすることが可能である。遊技者にとって特典の大きい大当りが実行されることを示す演出とすることが可能である。
また、実施例1及び実施例2では、確変ゾーン演出の終了条件の成立についての判定時期を変動表示の開始時又は変動表示の終了時とした。これにかえて、変動表示中の所定時期としてもよい。
また、実施例1では、最先に通常大当りが記憶された場合には、確変ゾーン演出を終了するものとした。これにかえて、最先に通常大当りが記憶された場合であっても、複数の大当りが記憶されており、その後に実行される大当りが確変大当りである場合には、確変ゾーン演出を終了させないものとしてもよい。これにより、遊技者は、確変ゾーンの実行中に大当りになったにも関わらず、通常大当りであった場合、より期待感を高めることが可能となる。
前述した実施例では、連続予告演出の実行が決定された場合には、当該連続予告演出に係る対象変動が終了し、且つ、禁止カウンタの値が0になるまで、次の(新たな)連続予告演出の実行を決定することができない。すなわち、新たな連続予告演出の実行が禁止された変動表示の実行が終了するまで、次の(新たな)連続予告演出を実行するかどうかの判定処理を行わないものとしている。このような態様に変えて、新たな連続予告演出の実行が禁止された変動表示に対しては、新たな連続予告演出の(実行の)決定を禁止し、他の変動表示に対しては、連続予告演出の実行中であっても、連続予告演出を実行するかどうかの判定を行うことを可能としてもよい。すなわち、新たな連続予告演出の実行が禁止された変動表示の実行が終了するのを待つことなく、禁止対象外の新たな保留が発生した場合(取得情報が記憶された場合)には、その都度、連続予告演出を実行するかどうかの判定を行う制御態様としてもよい。
また、前述した実施例では、連続予告の実行回数に応じて、図48に示す予め定められた表示態様を示すものとしている。具体的に、連続予告演出の実行回数が1回目の場合は図48(b)の演出態様を表示し、2回目の場合は図48(c)の演出態様を表示し、3回目の場合は図48(d)の演出態様を表示し、4回目の場合は図48(e)の演出態様を表示するものとしている。これに変えて、連続予告演出の実行回数に加えて、実行される遊技演出(変動パターン)に応じて、実行する演出態様を変えてもよい。例えば、連続予告の実行回数が2回であっても、変動パターンがP1又はP12のように、大当りであって、大当り可能性の高い遊技演出(キャラクタ演出、ストーリー演出、SPリーチ等)が実行される場合には、1回目に図48(d)の演出態様を表示し、2回目に図48(e)の演出態様を表示するものとしてもよい。すなわち、対象変動において実行する演出態様を決定し、連続予告演出の実行回数に応じて、その回数目に応じた演出態様を実行するようにしてもよい。これにより、連続予告演出を実行することを決定した際の保留数が少なく、多い回数の連続予告演出を実行できない場合であっても、大当り期待度の高い演出を実行することが可能となる。またこれにより、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、前述した実施例では、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する、所謂特図2優先変動のパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、第1始動口及び第2始動口に遊技球が入球した順に対応する特別図柄を変動表示する、所謂入球順変動のパチンコ遊技機に本発明を適用してもよい。この場合、連続予告対象カウンタや禁止カウンタには、第1特別図柄保留の数及び第2特別図柄保留の数を加算した数をセットするものとする。
また、前述した実施例では、大当り図柄の種類に基づいて確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機に本発明を適用したものを例示したが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、大入賞口(Vアタッカー)に確変作動口としての特定領域を備え、大当り遊技中に遊技球が特定領域を通過するか否かによって確率変動機能を作動させるか否かを決定する1種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することが可能である。あるいは、特別図柄当否判定の結果が小当りとなることで入球可能となる大入賞口内に特定領域を備え、小当り遊技の際にその大入賞口に入球した遊技球が特定領域をすると、大当りとなって大当り遊技が実行される1種2種タイプのパチンコ遊技機にも本発明を適用することも可能である。また、本発明は、パチンコ遊技機だけでなく、遊技媒体としての遊技コインを投入した後、所定の遊技開始操作に基づいて複数の回胴(リール)を回転させ、前記複数の回胴の回転を所定の回転停止操作に基づいて停止させ、停止された前記複数の回胴により示される図柄の表示態様に基づいて所定の特典が付与可能な回胴式遊技機(スロットマシン)にも本発明を適用することが可能である。
[その他]
また、前述した課題を解決するための参考発明1−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて取得した取得情報を、保留として記憶可能な保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報に基づいて、識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示に伴って、所定の遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記特別遊技として、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技と、を有し、
前記遊技演出として、第1遊技演出と、前記第1遊技演出と演出態様の異なる第2遊技演出と、を有し、
前記第2遊技演出の実行中に前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記特別遊技として前記第2特別遊技を実行する遊技機であって、
前記識別情報の変動表示の開始前に、前記識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、
前記遊技演出実行手段は、前記第2遊技演出の実行中に特定条件が成立すると、前記第2遊技演出を終了するものとされ、
前記特定条件は、
前記第2遊技演出の実行中に、前記事前判定手段が、前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となり前記第1特別遊技が実行されると事前判定することに基づいて成立する場合と、
前記第2遊技演出の実行中に、前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて成立する場合と、がある
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、取得情報を保留として記憶する保留記憶手段を備え、特別遊技として、第1特別遊技と第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技とを有し、遊技演出として第1遊技演出と第2遊技演出とを有を有し、第2遊技演出の実行中に識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、特別遊技として第2特別遊技を実行するものとしている。また、識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、第2遊技演出の実行中に、第1特別遊技が実行されることが事前判定された場合及び保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定された場合、の何れの場合も特定条件が成立したものとして、第2遊技演出を終了するものとしている。
すなわち、特定条件が成立した場合には、識別情報の変動表示の結果が特定結果となれば遊技者に有利な第2特別遊技が実行される第2遊技演出の実行期間を終了するものとしている。これにより、遊技者は、第2遊技演出の長期間の継続に期待して、保留記憶手段に取得情報が記憶されない期間が発生しないように遊技する。またこれにより、発射と発射停止とを繰り返す、所謂発射め打ち行為を抑制することが可能となり、遊技機の稼働率を向上させることが可能となる。また、識別情報の変動表示が一旦途切れることによって、識別情報の変動表示の結果が特定結果となった際に、第2遊技演出の実行中であったかどうかが不明確となるのを防ぎ、遊技興趣の低下を防止することが可能となる。
また、参考発明1−2の遊技機は、参考発明1−1の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中に、前記事前判定手段が、前記識別情報の変動表示の結果が特定結果になると事前判定した場合において、
当該事前判定の結果が前記第1特別遊技を実行するものであると、前記第2遊技演出を終了して前記第1遊技演出を実行した後に、前記識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示し、
当該事前判定の結果が前記第2特別遊技を実行するものであると、前記第2遊技演出を継続して、前記識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技演出の実行中に、事前判定手段が第1特別遊技を実行すると事前判定したことによって特定条件が成立した場合には、第2遊技演出を終了して第1遊技演出を実行した後に、識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示して第1特別遊技を実行すする。また、事前判定手段が第2特別遊技を実行すると事前判定した場合には、第2遊技演出の実行中に識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示しして第2特別遊技を実行するものとする。これにより、識別情報の変動表示の結果が特定結果となったときに実行中の遊技演出が、第1遊技演出か第2遊技演出かを明確化することが可能となる。
また、参考発明1−3の遊技機は、参考発明1−1又は参考発明1−2の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中であって、前記識別情報の変動表示の開始に際して、前記特定条件が成立するかどうかを判定することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定条件が成立したかどうかの判定を、識別情報の変動表示の開始に際して行うものとする。これにより、事前判定手段が第1特別遊技を実行すると判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、第1特別遊技に係る識別情報の変動表示の開始前に確実に終了させることが可能となる。また、保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、全ての識別情報の変動表示が終了する前に確実に終了させることが可能となる。これにより、識別情報の変動表示の結果が特定結果となったときに実行中の遊技演出が、第1遊技演出か第2遊技演出かを明確化することが可能となる。
また、参考発明1−4の遊技機は、参考発明1−1又は参考発明1−2の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中であって、前記識別情報の変動表示中の所定の時期において、前記特定条件が成立するかどうかを判定することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定条件が成立したかどうかの判定を、識別情報の変動表示の実行途中に行うものとする。これにより事前判定手段が第1特別遊技を実行すると判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、第1特別遊技に係る識別情報の変動表示の開始前に確実に終了させ、また、保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、全ての識別情報の変動表示が終了する前に確実に終了させることが可能となる。また、これに加えて、特定条件の判定を識別情報の変動表示中の所定時期とすることで、特定条件が成立するかどうかの判定時期を遅らせ、第2遊技演出の継続可能性を高めることが可能となる。またこれにより、第2遊技演出を長期間継続し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明1−5の遊技機は、参考発明1−1乃至参考発明1−4の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中に前記特定条件が成立したと判定すると、前記第2遊技演出を終了することを示す終了演出を実行した後に前記第1遊技演出を実行するものとされ、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて前記特定条件が成立して、前記終了演出を実行した場合において、
前記終了演出の実行中に前記保留記憶手段に取得情報が記憶されると、当該取得情報が前記第1特別遊技を実行するものでないと判定すると、実行中の前記終了演出を終了して前記第2遊技演出を継続することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技演出の実行中に特定条件が成立すると、第2遊技演出を終了することを示す終了演出を実行した後に第1遊技演出を実行するものとする。そして、保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて終了演出を実行した場合において、当該終了演出の実行中に保留記憶手段に取得情報が記憶され(所定条件が成立し)、当該取得情報が第1特別遊技に係る情報でないと判定すると、終了演出を終了して第2遊技演出を継続するものとしている。これにより、終了演出の実行中を、第2遊技演出継続の猶予期間とし、遊技者は、終了演出が終了するまでに所定条件が成立することに期待し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、終了演出中の遊技球の発射を促し、稼働率の向上を図ることが可能となる。
尚、遊技球が入球可能な入球口(始動口)を備え、当該入球口(始動口)に遊技球が入球する(入球した遊技球が検知センサで検知される)ことに基づいて、「所定条件が成立する」ものとしてもよい。
また、前述した課題を解決するための参考発明2−1の遊技機は、
所定条件の成立に基づいて取得した取得情報を、保留として記憶可能な保留記憶手段と、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報に基づいて、識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
前記識別情報の変動表示に伴って、所定の遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、
遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
前記特別遊技として、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技と、を有し、
前記遊技演出として、第1遊技演出と、前記第1遊技演出と演出態様の異なる第2遊技演出と、を有し、
前記第2遊技演出の実行中に前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記特別遊技として前記第2特別遊技を実行する遊技機であって、
前記識別情報の変動表示の開始前に、前記識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、
前記遊技演出実行手段は、前記第2遊技演出の実行中に特定条件が成立すると、前記第2遊技演出を終了するものとされ、
前記特定条件は、
前記第2遊技演出の実行中に、前記事前判定手段が、前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となり前記第1特別遊技が実行されると事前判定することに基づいて成立する場合と、
前記第2遊技演出の実行中に、前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて成立する場合と、があり、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて前記特定条件が成立する場合、前記識別情報の変動表示の終了後に、前記第2遊技演出を終了する
ことを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、取得情報を保留として記憶する保留記憶手段を備え、特別遊技として、第1特別遊技と第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技とを有し、遊技演出として第1遊技演出と第2遊技演出とを有を有し、第2遊技演出の実行中に識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、特別遊技として第2特別遊技を実行するものとしている。また、識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、第2遊技演出の実行中に、第1特別遊技が実行されることが事前判定された場合及び保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定された場合、の何れの場合も特定条件が成立したものとして、第2遊技演出を終了する。また、当該第2遊技演出を終了を、識別情報の変動表示を終了してから行うものとしている。
すなわち、特定条件が成立した場合には、識別情報の変動表示の結果が特定結果となれば遊技者に有利な第2特別遊技が実行される第2遊技演出の実行期間を終了するものとしている。これにより、遊技者は、第2遊技演出の長期間の継続に期待して、保留記憶手段に取得情報が記憶されない期間が発生しないように遊技する。またこれにより、発射と発射停止とを繰り返す、所謂発射め打ち行為を抑制することが可能となり、遊技機の稼働率を向上させることが可能となる。また、識別情報の変動表示が一旦途切れることによって、識別情報の変動表示の結果が特定結果となった際に、第2遊技演出の実行中であったかどうかが不明確となるのを防ぎ、遊技興趣の低下を防止することが可能となる。また、識別情報の変動表示が終了した後に第2遊技演出を終了する構成としたことで、識別情報の変動表示の結果が特定結果となった際に、第2遊技演出の実行中であったかどうかが不明確となるのを防ぎ、遊技興趣の低下を防止することが可能となる。
また、参考発明2−2の遊技機は、参考発明2−1の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中に、前記事前判定手段が、前記識別情報の変動表示の結果が特定結果になると事前判定した場合において、
当該事前判定の結果が前記第1特別遊技を実行するものであると、前記第2遊技演出を終了して前記第1遊技演出を実行した後に、前記識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示し、
当該事前判定の結果が前記第2特別遊技を実行するものであると、前記第2遊技演出を継続して、前記識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技演出の実行中に、事前判定手段が第1特別遊技を実行すると事前判定したことによって特定条件が成立した場合には、第2遊技演出を終了して第1遊技演出を実行した後に、識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示して第1特別遊技を実行すする。また、事前判定手段が第2特別遊技を実行すると事前判定した場合には、第2遊技演出の実行中に識別情報の変動表示の結果を特定結果で停止表示しして第2特別遊技を実行するものとする。これにより、識別情報の変動表示の結果が特定結果となったときに実行中の遊技演出が、第1遊技演出か第2遊技演出かを明確化することが可能となる。
また、参考発明2−3の遊技機は、参考発明2−1又は参考発明2−2の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中に前記特定条件が成立したと判定すると、前記第2遊技演出を終了することを示す終了演出を実行した後に前記第1遊技演出を実行するものとされ、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて前記特定条件が成立して、前記終了演出を実行した場合において、
前記終了演出の実行中に前記保留記憶手段に取得情報が記憶されると、当該取得情報が前記第1特別遊技を実行するものでないと判定すると、実行中の前記終了演出を終了して前記第2遊技演出を継続することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、第2遊技演出の実行中に特定条件が成立すると、第2遊技演出を終了することを示す終了演出を実行した後に第1遊技演出を実行するものとする。そして、保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて終了演出を実行した場合において、当該終了演出の実行中に保留記憶手段に取得情報が記憶され(所定条件が成立し)、当該取得情報が第1特別遊技に係る情報でないと判定すると、終了演出を終了して第2遊技演出を継続するものとしている。これにより、終了演出の実行中を、第2遊技演出継続の猶予期間とし、遊技者は、終了演出が終了するまでに所定条件が成立することに期待し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、終了演出中の遊技球の発射を促し、稼働率の向上を図ることが可能となる。
また、参考発明2−4の遊技機は、参考発明2−3の遊技機において、
前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて前記特定条件が成立して、前記終了演出を実行する場合、前記終了演出は、少なくとも、前記識別情報の変動表示の終了後の前記識別情報の変動表示の実行期間外に実行されることを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて終了演出を実行する場合、当該終了演出は、全ての識別情報の変動表示を終了した後の識別情報の変動表示の実行期間外に実行されるものとする。これにより、識別情報の変動表示に伴って実行される遊技演出を、十分な時間をもって行うことが可能となる。また、第2遊技演出の終了時期を遅らせることで、遊技者の第2特別遊技実行への期待感を維持し、遊技興趣の高めることが可能となる。またこれにより、識別情報の変動表示が行われない期間を有効活用し、遊技興趣の低下を防止することが可能となる。尚、「少なくとも、識別情報の変動表示の終了後の識別情報の変動表示の実行期間外に実行される」とは、識別情報の変動表示の実行期間外に終了演出が実行可能であればたり、これに加えて、その他の期間(例えば、識別情報の変動表示中)にも終了演出を実行してもよい。
また、参考発明2−5の遊技機は、参考発明2−1乃至参考発明2−4の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中であって、前記識別情報の変動表示中の所定の時期において、前記特定条件が成立するかどうかを判定することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定条件が成立したかどうかの判定を、識別情報の変動表示の実行途中に行うものとする。これにより、事前判定手段が第1特別遊技を実行すると判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、第1特別遊技に係る識別情報の変動表示の開始前に確実に終了させ、また、保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、全ての識別情報の変動表示が終了する前に確実に終了させることが可能となる。また、これに加えて、特定条件の判定を識別情報の変動表示中の所定時期とすることで、特定条件が成立するかどうかの判定時期を遅らせ、第2遊技演出の継続可能性を高めることが可能となる。またこれにより、第2遊技演出を長期間継続し、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、参考発明2−6の遊技機は、参考発明2−1乃至参考発明2−4の遊技機において、
前記第2遊技演出の実行中であって、前記識別情報の変動表示の終了に際して、前記特定条件が成立するかどうかを判定することを特徴とするものである。
このような遊技機によれば、特定条件が成立したかどうかの判定を、識別情報の変動表示の終了に際して行うものとする。これにより、特定条件が成立したかどうかの判定を、識別情報の変動表示の終了に際して行うことで、特定条件が成立するかどうかの判定時期を遅らせ、第2遊技演出の継続可能性をできるだけ高めることが可能となる。またこれにより、第2遊技演出を長期間継続し、遊技興趣を高めることが可能となる。また、事前判定手段が第1特別遊技を実行すると判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、第1特別遊技に係る識別情報の変動表示の開始前に確実に終了させ、また、保留記憶手段に取得情報が記憶されていないと判定した場合に、実行中の第2遊技演出を、全ての識別情報の変動表示が終了した後に、確実に終了させることが可能となる。
1 パチンコ遊技機、7 画像表示装置、7a 表示画面、7b 演出図柄表示領域(演出図柄表示部)、8 演出図柄、20 第1始動口、21 第2始動口、30 第1大入賞口、35 第2大入賞口、41a 第1特別図柄表示器(第1特別図柄表示部)、41b 第2特別図柄表示器(第2特別図柄表示部)、80 主制御基板(主制御部)、81 遊技制御用マイコン、90 サブ制御基板(サブ制御部)、91 演出制御用マイコン、100 画像制御基板(画像制御部)、101 画像制御用マイコン、102 演出表示器。

Claims (1)

  1. 所定条件の成立に基づいて取得した取得情報を、保留として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶される取得情報に基づいて、識別情報を変動表示する識別情報表示手段と、
    前記識別情報の変動表示に伴って、所定の遊技演出を実行可能な遊技演出実行手段と、
    遊技球が入球可能な入球可能状態と、遊技球が入球不能な入球不能状態と、に変化可能な可変入球口と、
    前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると前記可変入球口を入球可能状態とする特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、を備え、
    前記特別遊技として、第1特別遊技と、前記第1特別遊技よりも有利な第2特別遊技と、を有し、
    前記遊技演出として、第1遊技演出と、前記第1遊技演出と演出態様の異なる第2遊技演出と、を有し、
    前記第2遊技演出の実行中に前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となると、前記特別遊技として前記第2特別遊技を実行する遊技機であって、
    前記識別情報の変動表示の開始前に、前記識別情報の変動表示の結果を事前判定する事前判定手段を備え、
    前記遊技演出実行手段は、前記第2遊技演出の実行中に特定条件が成立すると、前記第2遊技演出を終了するものとされ、
    前記特定条件は、
    前記第2遊技演出の実行中に、前記事前判定手段が、前記識別情報の変動表示の結果が特定結果となり前記第1特別遊技が実行されると事前判定することに基づいて成立する場合と、
    前記第2遊技演出の実行中に、前記保留記憶手段に記憶される取得情報がないと判定することに基づいて成立する場合と、があり、
    前記第2遊技演出の実行中であって、前記識別情報の変動表示の開始に際して、前記特定条件が成立するかどうかを判定する
    ことを特徴とする遊技機。
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