JP6944985B2 - 流通管理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、流通対象品の流通を管理する流通管理方法の技術に関する。
生産事業者で生産された製品において、最終消費者に送達されてはならない不適切な製品が、最終消費者に送達されてしまうケースがある。このようなケースは、主に出荷段階においては正常に出荷されても、流通段階において、悪意のある第三者によって不適切な製品が混入されてしまうもの等がある。
これらの不適切な製品を排除する方法としては、
A1.製品が検査段階において正常な結果が得られたものであることを確実に管理すること、
A2.流通段階において、複数の流通業社が介在しても確実に不適切な製品を排除すること、
A3.各製品の検査情報が、流通段階で改ざんされないこと、
が重要となる。
特許文献1には、「生産者又は流通業者から生産又は出荷され、農林水産物の照合領域に対応する部分が透明な透明部、又は、前記照合領域に対応する部分が開口している開口部を有しているラベルが添付された農林水産物の前記照合領域の表皮パターンの画像を撮像する第1の撮像手段と、前記第1の撮像手段で撮像された画像から、前記照合領域の表皮パターンの画像特徴を抽出する第1の画像特徴抽出手段と、前記抽出された農林水産物の前記照合領域の表皮パターンの画像特徴が記憶される記憶手段と、照合対象の農林水産物の前記照合領域の表皮パターンを撮像する第2の撮像手段と、前記第2の撮像手段で撮像された画像から、前記照合領域の表皮パターンの画像特徴を抽出する第2の画像特徴抽出手段と、前記記憶されている表皮パターンの画像特徴と、前記照合対象の農林水産物の前記照合領域の表皮パターンの画像特徴とを照合し、前記照合対象の農林水産物が前記生産者又は流通業者から生産又は出荷された農林水産物か否かを判定する判定手段とを有する」流通管理システム、粒管理方法及びそれらに用いられる装置、ラベル、プログラムが記載されている(請求項1参照)。
特許第6011811号明細書
特許文献1に記載の技術は、単に農産物(生産物)の真贋を消費者に通知するものであり、流通段階における不適切品の排除が考慮されていない。従って、不適切な生産物が消費者にわたってしまうのを防ぐことができない。また、流通段階に悪意を持った者が、模倣品を作製し、同様ラベルを作成して前記模倣品に貼付することにより、不適切な生産物が消費者にわたってしまうのを防ぐことができない。
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、流通における流通不可品の排除の確実性を向上させることを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、少なくとも2つの開閉部によって開閉可能な流通対象品に、可視光環境下では不可視であるが、所定の条件を満たす環境下であれば読出可能な不可視インクによって所定の形状が、少なくとも2つの前記開閉部が閉じられ、固定された後に印刷されることで、一対の形状を有するように印刷されており、前記流通対象品の出荷元と、消費者との間に介在する、少なくとも1つの流通事業所に設置されている流通管理装置が、前記流通対象品に印刷されている前記所定の形状の形状情報を読み取る読取ステップと、ネットワークを介して、前記流通管理装置がアクセス可能な記憶装置に、予め格納されている前記所定の形状の形状情報の初期状態である記憶形状情報を読み込む読込ステップと、前記読取ステップで読み取られた前記形状情報と、前記読込ステップで読み込まれた前記記憶形状情報とを比較し、前記形状情報と、前記記憶形状情報とが一致し、前記開閉部において前記一対の形状に位置ずれが生じていないことを確認することにより前記流通対象品の前記開閉部が開かれていないと判定して、下流への前記流通対象品の流通を許可する許可ステップと、を実行することを特徴とする。
その他の解決手段は実施形態中において適宜記載する。
本発明によれば、流通における流通不可品の排除の確実性を向上させることができる。
第1実施形態での流通管理システムの構成を示す図である。 第1実施形態での中間流通管理システムの構成を示す図である。 第1実施形態での最終流通管理システムの構成を示す図である。 第1実施形態で用いられる製品追跡情報の例を示す図である。 中間流通管理装置における処理の手順を示すフローチャートである。 最終流通管理装置における処理の手順を示すフローチャートである。 合格品の流通を説明する図である。 中間出荷段階における不審品の排除を説明する図である。 最終流通業者D3における不審品の排除を説明する図である。 中間流通業者において不審品が検知された際における製品追跡情報を示す図である。 最終流通業者において不審品が検知された際における製品追跡情報を示す図である。 段ボール箱の上面が開口されている図を示す図である。 上面が閉じている段ボール箱の斜視図を示す図である。 上面が閉じている段ボール箱の上面図を示す図である。 第2実施形態での流通管理システムの構成を示す図である。 第2実施形態での中間流通管理システムの構成を示す図である。 第2実施形態での最終流通管理システムの構成を示す図である。 第2実施形態での生産事業者D1における処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態での中間流通管理装置における処理の手順を示すフローチャートである。 第2実施形態での最終流通管理装置30における処理の手順を示すフローチャートである。 複数のネギがテープによってまとめられている図である。 テープの部分を拡大した図である。 第3実施形態での流通管理システムの構成を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において同様の要素については同一の符号を付して説明を省略する。
[第1実施形態]
<システム>
図1は、第1実施形態での流通管理システムZの構成を示す図である。
流通管理システムZは、生産事業者(出荷元)D1、複数の中間流通業者(流通事業所)D2(D2a,D2b,・・・)、最終流通業者(流通事業所)D3に設置される。なお、中間流通業者D2及び最終流通業者D3をまとめて「流通業者」と適宜称することがある。
生産事業者D1には、生産管理装置10、生産管理装置10に接続されている読取装置11及び印刷装置12が設置されている。
生産管理装置10は、生産事業者D1で生産される製品Pの管理を行う。印刷装置12は、生産される製品P(流通対象品)に、不可視インク(ステルスインク)による識別情報B1と、可視インクによるJAN(Japanese Article Number)コードB2の印刷を行う。読取装置11は、少なくとも不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取る。なお、図1の例では識別情報B1と、JANコードB2とが離れて印刷されているが、重複した状態で印刷されてもよい。JANコードB2は、EAN(European Article Number)と称されることもある。
周知の通り、JANコードB2には、企業情報、商品情報等といった流通対象品の種別を示す情報が格納されている。このようなJANコードB2が図示しないPOS(Point Of Sale)システムに用いられることによって、売上管理、在庫・仕入管理、売行動向、
流通管理等を行うことができる。
それぞれの中間流通業者D2には、中間流通管理システム2(2a,2b,・・・)が設置されている。中間流通管理システム2については後記する。
最終流通業者D3には、最終流通管理システム3が設置されている。最終流通管理システム3については後記する。
生産管理装置10、中間流通管理システム2及び最終流通管理システム3はネットワークNを介して互いに接続可能である。
なお、本実施形態では、生産事業者D1は食品の生産を行う事業者であるものとする。また、中間流通業者D2は問屋や、配送センタであるものとする。さらに、最終流通業者D3はコンビニや、スーパーマーケット等であるものとする。しかし、これに限らず、例えば、研究所や、大規模企業等でもよい。
また、ネットワークNには、生産管理装置10、中間流通管理システム2及び最終流通管理システム3がアクセス可能な記憶装置40が接続されている。記憶装置40には、製品Pの流通に関する追跡情報が格納されている製品追跡情報41が記憶されている。製品追跡情報41については後記する。
そして、製品Pは、生産事業者D1→中間流通業者D2a→中間流通業者D2b→・・・→最終流通業者D3→最終消費者C(図7参照)の順に流れる。ここで、生産事業者D1側を上流、最終消費者C側を下流と称することとする。
<中間流通管理システム2>
図2は、第1実施形態での中間流通管理システム2の構成を示す図である。適宜、図1を参照する。
中間流通管理システム2は、中間流通管理装置20、読取装置(中間流通管理装置)21、表示装置22、報知装置23を有する。
読取装置21は、少なくとも製品Pに不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取る。
表示装置22はディスプレイ等であり、報知装置23はブザー等である。
中間流通管理装置20は、PC(Personal Computer)等であり、メモリ210、CP
U(Central Processing Unit)220、通信装置230を有している。
ここで、図1に示すネットワークNに接続しているのは中間流通管理装置20であり、中間流通管理装置20は、通信装置230及びネットワークNを介して生産管理装置10、最終流通管理システム3、記憶装置40と通信を行う。
メモリ210には、中間流通管理装置20の記憶装置(不図示)に格納されているプログラムがロードされる。そして、CPU220がメモリ210にロードされているプログラムを実行することで、処理部211、処理部211を構成する読取処理部212、検査情報取得部213、判定処理部214、通知処理部215、格納処理部216が具現化する。
読取処理部212は、読取装置21を制御し、読取装置21が読み取った識別情報B1等を取得する。
検査情報取得部213は、読み取られた識別情報B1をキーとして記憶装置40の製品追跡情報41を検索し、対象となっている製品Pの検査情報を取得する。
判定処理部214は、取得した検査情報を基に、対象となっている製品Pが適切であるか否かを判定する。
通知処理部215は、対象となっている製品Pが適切でないと判定された場合において、表示装置22や、報知装置23によって中間流通作業員に製品Pが適切でない旨を通知する。
格納処理部216は、製品Pが適切である場合、流通許可情報を記憶装置40の製品追跡情報41に格納する。なお、「製品Pが適切である」とは、製品Pが生産事業者D1における検査によって「合格」と判定されたものであるという意味である。
<最終流通管理システム3>
図3は、第1実施形態での最終流通管理システム3の構成を示す図である。適宜、図1を参照する。
最終流通管理システム3は、最終流通管理装置30、読取装置(最終流通管理装置)31、表示装置32を有する。
読取装置31は、少なくとも製品Pに不可視インクで印刷されている識別情報B1、及び、可視インクで印刷されているJANコードB2等を読み取る。ここで、読取装置31は、不可視インクで印刷されている識別情報B1、及び、可視インクで印刷されているJANコードB2を同時に読み取ることが望ましい。このようにすることで、最終流通作業者の負担を軽減することができる。特に、最終流通業者D3がスーパーや、コンビニであった場合、識別情報B1と、JANコードB2とを同時に読み取ることで、お客様である最終消費者Cを待たせることがなくなる。
表示装置32はディスプレイ等である。
最終流通管理装置30は、PC等であり、メモリ310、CPU320、通信装置330を有している。
ここで、図1に示すネットワークNに接続しているのは最終流通管理装置30であり、最終流通管理装置30は、通信装置330、ネットワークNを介して生産管理装置10、中間流通管理システム2、記憶装置40と通信を行う。
メモリ310には、最終流通管理装置30の記憶装置(不図示)に格納されているプログラムがロードされる。そして、CPU320がメモリ310にロードされているプログラムを実行することで、処理部311、処理部311を構成する読取処理部312、検査情報取得部313、判定処理部314、通知処理部315、格納処理部316、販売処理部317が具現化する。
読取処理部312は、読取装置31を制御し、読取装置31が読み取った識別情報B1及びJANコードB2等を取得する。
検査情報取得部313は、読み取られた識別情報B1をキーとして記憶装置40の製品追跡情報41を検索し、対象となっている製品Pの検査情報を取得する。
判定処理部314は、取得した検査情報を基に、対象となっている製品Pが適切であるか否かを判定する。
通知処理部315は、対象となっている製品Pが適切でないと判定された場合において、表示装置32によって最終流通作業員に製品Pが適切でない旨を通知する。
格納処理部316は、製品Pが適切である場合、流通許可情報を記憶装置40の製品追跡情報41に格納する。
販売処理部317は、対象となっている製品Pが適切であると判定された場合において、読取装置31が読み取ったJANコードB2に従ってPOSシステム(不図示)を利用した販売処理を行う。
ちなみに、読取装置11,21,31の具体的な構成は、不可視インクで印刷された識別情報B1を読み取るため、読取装置11,21,31は、紫外線(または赤外線)を照射する照射装置と、インク上で反射した光線を撮像する撮像装置とを少なくとも有する。
(製品追跡情報41)
図4は、第1実施形態で用いられる製品追跡情報41の例を示す図である。
製品追跡情報41においては、識別情報欄801に記憶された識別情報B1に関連付けて、段階欄802には段階が、業者名欄803には業者名が、検査情報欄804には検査情報が、出荷情報欄805には出荷情報が、流通許可情報欄806には流通許可情報が、排除フラグ欄807には排除フラグが記憶されている。
また、製品追跡情報41において、各レコード(行)は、検査段階や、出荷段階等、段階ごとに生成される。
識別情報欄801の識別情報B1は、前記したように、製品Pの個体を一意に特定する識別情報(識別子)である。
段階欄802の段階は、図7〜図9で後記する各段階のうち、検査前段階を除く各段階である。
業者名欄803の業者名は、前記した取引主体の名称である。
検査情報欄804の検査情報は、検査段階における検査結果「合格」または「流通不可」のいずれかの情報が格納されている。なお、検査情報は、検査段階のレコードについてのみ記憶される。図4における検査情報は、すべて「合格」となっているが、「流通不可」の例については、図10A〜図10Bで詳細を後記する。
出荷情報欄805の出荷情報は、製品Pが出荷された時点の年月日である。なお、出荷情報は、出荷段階のレコードについてのみ記憶される。
流通許可情報欄806には、流通業者が下流の流通業者(または最終消費者C)に対して製品Pを流通した時点の年月日が格納される。なお、流通許可情報は、流通段階のレコードについてのみ記憶される。また、流通許可情報は、対象となる製品Pが流通許可品(生産事業者D1における検査で合格した製品P)である場合に格納される。なお、本実施形態では、流通許可情報欄806に年月日が格納されることを、「流通許可情報が格納される」と記載する。
排除フラグ欄807の排除フラグは、対象となる製品Pが流通不可品であることを示すフラグである。排除フラグが記憶されているということは、その製品Pは、排除されなければならないということを意味する。図4において排除フラグ欄807も、すべて空白になっているが、排除フラグについては、図10A〜図10Bで詳細を後記する。
図4に注目すると、例えば以下のことがわかる。
・製品Pの個体は、図4で判明しているだけで5つ存在すること(識別情報B1「P0001」〜「P0005」)。なお、実際の製品Pは、これよりも遥かに多数の個体が流通する。そして、この数が余りにも多数であるために、ひとまとまりのパッケージ(例えば100本)ごとに1つの識別情報B1が付与される場合もある。ここでは、説明を単純にするために、製品Pの個体のそれそれぞれに識別情報B1が付与されているものとする。
また、図4から以下のことがわかる。
・検査段階及び出荷段階を担う生産事業者D1以外に、流通段階を担う「中間流通業者B」、「中間流通業者C」及び「最終流通業者」が存在すること。なお、図4における「中間流通業者B」は中間流通業者D2aに相当する。また、「中間流通業者C」は中間流通業者D2bに相当する。そして、「最終流通業者」は最終流通業者D3に相当する。
・すべての製品Pの個体は、検査結果として「合格」を受け、その後出荷され、さらにその後、流通業者の間を流通していること。
・製品Pの個体がどの流通業者に流通されたか、いくつの流通業者に転売されたかは、製品Pの個体によって異なること。
・すべての製品Pの個体が「合格」している結果、排除フラグは、どのレコードにも記憶されていないこと。
<フローチャート>
(中間流通管理装置20)
図5は、中間流通管理装置20における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図1〜図4を参照する。
読取処理部212は、ステルスインクで印刷されている2次元バーコード等から識別情報B1を読み取る(S101)。
次に、検査情報取得部213は、読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40に格納されている製品追跡情報41から検査情報を取得する(S102)。
そして、判定処理部214は、取得した検査情報を基に、製品Pが適切であるか否かを判定する(S103)。適切であるとは、下流の流通業者に製品Pを流通可能であるか否かである。識別情報B1をキーとして、検査情報が取得できない場合等であれば、判定処理部214は、ステップS103において製品Pが適切ではないと判定する(「No」)。
ステップS103の結果、製品Pが適切であると判定された場合(S103→Yes)、通知処理部215は、下流の流通業者への製品Pの流通許可を中間流通作業員へ通知する(S111)。通知は、通知処理部215が、表示装置22に流通可である旨の情報を表示すること等で行われる。
そして、格納処理部216は、流通許可情報を製品追跡情報41へ格納する(S112)。具体的には、格納処理部126は、製品追跡情報41に、新たなレコードを生成し、生成したレコードに識別情報欄801に対象となっている製品Pの識別情報B1を書き込む。次に、格納処理部216は、段階欄802に「流通」、業者名欄803に「中間流通業者B」または「中間流通業者C」、流通許可情報欄806に現在の日時(製品Pを下流の流通業者に流通した日時)を書き込む。
一方、ステップS103の結果、製品Pが適切ではないと判定された場合(S103→No)、通知処理部215は、対象となっている製品Pの排除を中間流通作業員へ通知する(S121)。製品Pの排除通知は、例えば、通知処理部215が、表示装置22に流通不可である旨の情報を表示するとともに、報知装置23からビープ音等を発生させることで行われる。このようにすることで、適切ではない製品Pの排除の確実性を向上させることができる。
続いて、通知処理部215は、対象となっている製品Pが適切ではない旨の情報を、1つ上流の中間流通管理装置20や、生産管理装置10へ通知する(S122)。この通知では、製品Pの識別情報B1と、適切でない旨の情報とが対となって生産管理装置10へ通知される。1つ上流の中間流通業者D2や、生産事業者D1では、この通知を基に、流通不可品が混入してしまった原因等を調査する。このようにすることで、流通不可品が、再び流通してしまうのを防止することができる。
次に、格納処理部216は、必要に応じて流通不許可情報を製品追跡情報41へ格納する(S123)。具体的には、格納処理部216は、製品追跡情報41に、新たなレコードを生成し、生成したレコードの識別情報欄801に対象となっている製品Pの識別情報B1を書き込む。次に、格納処理部216は、段階欄802に「流通」、業者名欄803に「中間流通業者B」、排除フラグ欄807に排除フラグを書き込む。なお、対象となっている製品Pの識別情報B1が読み取れない場合、ステップS123の処理は省略される。
そして、中間流通作業員は、当該製品Pを排除する(S124)。
(最終流通管理装置30)
図6は、最終流通管理装置30における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図1〜図4を参照する。ここでは、最終流通業者D3は、前記したようにスーパーや、コンビニを想定している。
読取処理部312は、ステルスインクで印刷されている2次元バーコード等から識別情報B1を読み取るとともに、可視光インクで印刷されているバーコード等からJANコードB2を読み取る(S201)。ここでは、識別情報B1及びJANコードB2は、一度の同一の読取装置31によって読み取られているが、別々に読み取られてもよい。
次に、検査情報取得部313は、読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40に格納されている製品追跡情報41から検査情報を取得する(S202)。
そして、判定処理部314は、取得した検査情報を基に、製品Pが適切であるか否かを判定する(S203)。適切であるとは、最終消費者Cに製品Pを流通可能であるか否かである。識別情報B1をキーとして、検査情報が取得できない場合や、取得した検査情報が「流通不可」である場合、判定処理部314は、ステップS203において製品Pが適切ではないと判定する(「No」)。
ステップS203の結果、製品Pが適切であると判定された場合(S203→Yes)、販売処理部317が、図示しないPOSシステムを利用した販売処理を行う(S211)。
そして、格納処理部316は、流通許可情報を製品追跡情報41へ格納する(S212)。具体的には、格納処理部316は、製品追跡情報41に、新たなレコードを生成し、生成したレコードに識別情報欄801に対象となっている製品Pの識別情報B1を書き込む。次に、格納処理部316は、段階欄802に「流通」、業者名欄803に「最終流通業者」、流通許可情報欄806に現在の日時(製品Pを最終消費者Cにわたした日時)を書き込む。
一方、ステップS203の結果、製品Pが適切ではないと判定された場合(S203→No)、通知処理部315は、対象となっている製品Pの排除を最終流通作業員へ通知する(S221)。製品Pの排除通知は、例えば、通知処理部315が、表示装置32に流通不可である旨の情報を表示することで行われる。このようにすることで、適切ではない製品Pの排除の確実性を向上させることができる。なお、最終流通業者D3がスーパーや、コンビニ等、最終消費者C(お客様)を相手とするものである場合、お客様の不安をあおらないよう、通知の際、ビープ音等を出力しないことが望ましい。
続いて、通知処理部315は、対象となっている製品Pが適切ではない旨の情報を1つ上流の中間流通管理装置20へ通知する(S222)。この通知では、製品Pの識別情報B1と、適切でない旨の情報とが対となって1つ上流の中間流通管理装置20へ通知される。1つ上流の中間流通業者D2では、この通知を基に、流通不可品が混入してしまった原因等を調査する。このようにすることで、流通不可品が再び流通することを防止することができる。
次に、格納処理部316は、必要に応じて流通不許可情報を製品追跡情報41へ格納する(S223)。具体的には、格納処理部316は、製品追跡情報41に、新たなレコードを生成し、生成したレコードに識別情報欄801に対象となっている製品Pの識別情報B1を書き込む。次に、格納処理部316は、段階欄802に「流通」、業者名欄803に「最終流通業者」、排除フラグ欄807に排除フラグを書き込む。なお、対象となっている製品Pの識別情報B1が読み取れない場合、ステップS223の処理は省略される。
そして、最終流通作業員は、当該製品Pを排除する(S224)。
(合格品の流通)
図7は、合格品の流通を説明する図である。合格品とは、検査結果が「合格」であり、出荷・流通可能な製品Pである。ここで図7〜図9においては、4つの段階が存在し、それらは、上流から順に、検査前段階、検査段階、出荷段階及び流通段階である。検査前段階、検査段階及び出荷段階が、生産工程に対応する。図7〜図9においては、5つの取引主体が存在し、それらは、生産事業者D1、中間流通業者D2a、中間流通業者D2b、最終流通業者D3及び最終消費者Cである。
前記したように、製品Pは、生産事業者D1→中間流通業者D2a→中間流通業者D2b→最終流通業者D3→最終消費者Cの順に流通する。つまり、「→」の直前の取引主体が、「→」の直後の取引主体に製品Pを流通する。もちろん、実際の流通は、このように直列的なものではなく、ある流通業者から分岐する場合もあり得る。図7〜図9では、説明の単純化のために、このような直列的な流通の例を記している。
図7〜図9では、生産事業者D1は、検査前段階、検査段階及び出荷段階を担い、中間流通業者D2a、中間流通業者D2b、最終流通業者D3及び最終消費者Cの4者が、流通段階を担っている。これはあくまでも一例であり、例えば、生産事業者D1が流通段階の一部を担ってもよいし(メーカ兼商社)、製品Pが缶製品である場合、生産事業者D1が検査前段階を缶メーカ等に委託してもよい(缶生産の外注)。
検査前段階において、印刷装置12は、製品Pの外面の一箇所に、製品Pを一意に特定する識別情報B1(「P0001」)を不可視インクで印刷する。さらに、検査前段階において、印刷装置12は、製品Pの外面の一箇所に、例えば、製品PのJANコードB2を可視インクで印刷する。なお、不可視インクによる識別情報B1は、2次元バーコードや、1次元バーコード等が望ましい。2次元バーコードとすると、大量の情報を書き込めるのでよい。また、JANコードB2は1次元バーコードで印刷されることが望ましい。
検査段階において、生産事業者D1の読取装置11は、不可視インクで印刷されている製品Pの識別情報B1を読み取る。そして、検査段階の生産管理装置10は、識別情報B1に関連付けて検査情報を製品追跡情報41に登録する。ここで、検査情報は、生産事業者D1が製品Pに対して行う任意の検査の結果を含む。検査の具体的な内容としては、外観検査(製品Pの外観に傷がないか)、容量検査(内部に所定の重量(体積)の飲料等が入っているか)、賞味期限検査(倉庫等に保管したまま賞味期限が経過していないか)等が想定され得る。いずれにしても、検査情報は、検査結果として「合格」または「流通不可」の判断に基づく出荷可否情報を含むものとする。その後、生産事業者D1は、製品Pを出荷段階に移行する。
なお、検査段階においては、例えば、製品Pがベルトコンベアによって検査装置(不図示)に運ばれる。また、検査段階において読取装置11は、検査装置の近傍に配置されていることが望ましい。
出荷段階において、生産事業者D1の読取装置11は、製品Pの識別情報B1を読み取る。そして、出荷段階の生産管理装置10は、識別情報B1に関連付けて出荷情報を製品追跡情報41に登録する。ここで、出荷情報は、生産事業者D1が製品Pを出荷した(中間流通業者D2aに流通する目的で製品Pを社外に出した)時点の年月日・時期・時刻等、管理する時間単位に応じた出荷情報を含む。この時、生産管理装置10は、読み取った識別情報B1をキーとして、製品追跡情報41を検索し、対象となる製品Pの検査情報が「合格」であるか否かを判定する。そして、出荷段階において生産管理装置10は、ネットワークNを介して記憶装置40に格納されている製品追跡情報41にアクセスし、識別情報B1に関連付けて出荷情報を記憶する。
なお、出荷段階において、例えば、製品Pがベルトコンベアによって、出荷準備ヤード(不図示)に運ばれる。出荷準備ヤードは、出荷準備が整った製品Pを一時的に保管する場所である。出荷段階において読取装置11は、出荷準備ヤードの入口の近傍に配置されていることが望ましい。
ちなみに、検査段階及び出荷段階で用いられる読取装置11は、同じ装置でもよいし、異なる装置でもよい。
流通段階において、まず、中間流通業者D2aの読取装置21は、製品Pの識別情報B1を読み取る。次に、中間流通業者D2aの中間流通管理装置20aは、読み取った識別情報B1を基に製品追跡情報41を検索し、対象となる製品Pの検査情報が「合格」である場合、中間流通管理装置20aは、製品追跡情報41に流通許可情報を格納する。
なお、流通段階において、例えば、製品Pがトラック等によって、中間流通業者D2に相当する問屋等を介して、最終流通業者D3に相当する店舗等に運ばれる。
流通段階において、次に、中間流通業者D2bの読取装置21及び中間流通管理装置20bは、それぞれ前記した中間流通業者D2aの流通段階の読取装置21及び中間流通管理装置20aと同様の処理を行う。その後、製品Pは、中間流通業者D2bから最終流通業者D3にわたる。
以上のような処理の結果、製品追跡情報41には、識別情報B1「P0001」を有する製品Pが、検査を受け、出荷される。そして製品Pは、転々と流通して行く履歴が記憶されることになる(詳細後記)。なお、識別情報B1「P●●●●」を有する製品Pのことを、以降では製品P「P●●●●」と称することとする。
(中間流通業者D2aの段階における不審品の排除)
図8は、中間出荷段階における不審品の排除を説明する図である。不審品とは、ある者の故意によって流通している製品P群に紛れ込んだ偽造品のことである。このような不審品が流通不可品として取り扱われる。
なお、ある者は、偽造品に対して識別情報B1らしい情報を可視インクで印刷することは可能である。しかしながら、その者は、製品Pの識別情報B1を知ることはできない。さらに、その者は、識別情報B1を不可視インクで印刷することはできない。
つまり、図8では、そもそも検査されていない製品PA(不審品:例えば、模造品)が中間流通業者D2aに流通してしまった例を示す。つまり、生産事業者D1の出荷段階以降で不審品が紛れ込んでしまった例を示す。従って、図8において、中間流通業者D2aに流通している製品PA(不審品)には識別情報B1が印刷されていない。
中間流通段階において、中間流通業者D2aの読取装置21は、不可視インクで印刷されている製品PAの識別情報B1を読み取る。しかし、不審品である製品PAには識別情報B1が印刷されていないので、読取装置21は、製品PAの読み取ることができず、エラーを検出する。ここでは、エラーが検出されると、識別情報B1「Null」が検出されるものとする。そこで、中間流通業者D2aの中間流通管理装置20aは、以下に示す排除処理を行う。なお、エラーが検出された場合、JANコードB2の情報は偽情報と判定され、無視されるものとする。
すなわち、中間流通業者D2aの中間流通管理装置20aは、当該不審品を物理的に流通から隔離する旨の指示を報知装置23や、表示装置22を介して中間流通作業員に通知する。中間流通管理装置20aは、報知装置23に、ビープ音を発せさせるとともに、表示装置22に排除を指示する旨の情報を表示させる。そして、中間流通作業員は、排除対象となっている製品Pの排除を行う。
また、中間流通管理装置20aは、生産管理装置10へ不審品が検出された旨を通知する(S122)。さらに、中間流通管理装置20aは、検知した不審品(製品PA)に対し仮識別情報として「Q0001」を生成し、不審品に対する流通不許可情報を製品追跡情報41に書き込む(S123)。仮識別情報、及び、書き込まれる流通不許可情報については後記する。
このような処理の結果、中間流通業者D2aにおいては、不審品が外部に流通することを回避できる。
なお、中間流通業者D2bにおける不審品(流通不可品)の排除は、図8と同様の処理であるため、ここでの説明(図8を参照しての説明)を省略する。
(最終流通業者D3における不審品の排除)
図9は、最終流通業者D3における不審品の排除を説明する図である。図9は、偽造品等の不審品(製品PA)が最終流通業者D3の段階で紛れ込んでしまった例を示す。つまり、中間流通業者D2bの出荷段階以降で不審品が紛れ込んでしまった例を示す。このような不審品が流通不可品として取り扱われる。
前記したように、最終流通業者D3において、最終流通業者D3の読取装置31は、不可視インクで印刷された製品PA(不審品)の識別情報B1を読み取るとともに、可視インクで印刷された製品PAのJANコードB2を読み取る。ここでは、不審品である製品PAには識別情報B1が印刷されていないので、読取装置31は、製品PAの読み取ることができず、エラーを検出する。ここでは、エラーが検出されると、識別情報B1「Null」が検出されるものとする。ここで、最終流通業者D3の最終流通管理装置30は、図8で説明した排除処理と同様の排除処理を行う。
なお、図8で説明した中間流通業者D2aにおける排除処理では、報知装置23によるビープ音等の通知があるが、最終流通業者D3では最終消費者C(お客様)に不安を与えないために、報知装置23による音の出力は行わないことが望ましい。
そして、最終流通管理装置30は、中間流通管理装置20bへ不審品が検出された旨を通知する(S222)。さらに、最終流通管理装置30は、検知した不審品(製品PA)に対し仮識別情報として「Q0003」を生成し、不審品に対する流通不許可情報を製品追跡情報41に書き込む(S223)。最終流通業者D3において、中間流通業者D2a,D2bとは異なる仮識別情報が生成されることについては後記する。
このような処理の結果、何らかの理由により不審品等が最終流通業者D3に流通してしまっても、不審品の抽出の確実性を向上させることができる。この結果、最終消費者Cに不審品等がわたるのを回避することができる。
<不審品が検知された際における製品追跡情報41>
次に、図10A及び図10Bに沿って、製品追跡情報41を説明する。図10A及び図10Bに示す製品追跡情報41は、図4の製品追跡情報41と同じ構成を有している。しかしながら、図4は、合格品が流通する場合の例であるのに対して、図10A及び図10Bは、不審品が合格品に紛れ込んだ場合を説明するための例である。
(流通段階における不審品の排除(図8)に対応する処理)
次に、図10Aに注目する。中間流通業者D2aにおいて、読取装置21は、不審品(製品PA)の識別情報B1「Null」を読み取った(S101)。これは、一般的な第3者は、不可視インクによる識別情報B1を書き込むことはできないため、偽造品等の不審品には、そもそも識別情報B1が印刷されていない。
すなわち、読取装置21は製品PA(不審品)に不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取ることができず、識別情報B1として「Null」を中間流通管理装置20へわたす。図10Aに示すように、当然、識別情報B1「Null」は、製品追跡情報41にないので、中間流通管理装置20は、検査情報を取得できず、当該製品PAを適切ではないと判定する(S103→No)。識別情報B1が読み取れないということは、何者かによって、故意に検査等を介していない製品PAが混入した可能性があることを示している。その結果、中間流通業者D2aの中間流通管理装置20aは、前記したような排除処理を行う。
さらに、図10Aに示すように、中間流通管理装置20は、製品追跡情報41に新たなレコード821を生成し、識別情報欄801に識別情報B1を読み取れなかったことを示す仮識別情報「Q0001」を書き込む。なお、本実施形態では、「Q●●●●」は、識別情報B1を読み取れなかったことを示すことを示すものであるとする。さらに、中間流通管理装置20は、生成したレコード821の段階欄802に「流通」を書き込み、業者名欄803に「中間流通業者B」を書き込む。さらに、中間流通管理装置20は、レコード821の排除フラグ欄807に排除フラグ「○」を書き込む。レコード821に書き込まれた情報が、不審品が検出された際における流通不許可情報である。なお、レコード821の情報に対応付けて、不審品が検出された日時(不図示)も記録されるとよい。
なお、不審品(流通不可品)が中間流通業者D2bで排除される場合も図10Aと同様に製品追跡情報41が変化する。
(流通段階における不審品の排除(図9)に対応する処理)
次に、図10Bに注目する。図10Bでは、最終流通業者D3において不審品(流通不可品)である製品PAが紛れ込んでしまった例を示す。
最終流通業者D3において、読取装置31は、可視インクで不審品のJANコードB2を読み取るとともに、不審品の識別情報B1「Null」を読み取った(S201)。すなわち、読取装置31は製品P(製品PA)から不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取ることができず、識別情報B1として「Null」を最終流通管理装置30へわたす。図10Aに示すように、当然、識別情報B1「Null」は、製品追跡情報41にないので、最終流通管理装置30は、検査情報を取得できず、当該製品PAを適切ではないと判定する(S103→No)。識別情報B1が読み取れないということは、何者かによって、故意に検査等を介していない製品PAが混入していることを示している。その結果、中間流通業者D2aの中間流通管理装置20aは、前記したような排除処理を行う。
さらに、図10Bに示すように、最終流通管理装置30は、製品追跡情報41に新たなレコード863を生成し、識別情報欄801に識別情報B1を読み取れなかったことを示す仮識別情報「Q0003」を書き込む。さらに、最終流通管理装置30は、生成したレコード863の段階欄802に「流通」を書き込み、業者名欄803に「最終流通業者」を書き込む。そして、最終流通管理装置30は、レコード821の排除フラグ欄807に排除フラグ「○」を書き込む。レコード863に書き込まれた情報が、不審品が検出された際における流通不許可情報である。なお、レコード863の情報に対応付けて、不審品が検出された日時(不図示)も記録されるとよい。
ここで、レコード863には、仮識別情報「Q0003」が書き込まれる。これは、不審品において識別情報B1が印刷されていないため、中間流通業者D2a,D2b、最終流通業者D3に流通した不審品が同一のものであるか否か不明であるためである。
図10A〜図10Bに示すように、製品Pが適切か、そうでないかの情報を製品追跡情報41に記憶しておくことで、どのように不審品(流通不可品)が流通したのかを、後で追跡することができる。
第1実施形態では、不可視インク及び可視インクといった印刷物を用いるため、RFIDによる流通管理よりもコストを下げることができる。
第1実施形態によれば、流通段階での不適切な製品P(不審品)が流通し、最終消費者Cにわたってしまうのを防ぐことができる。また、製品Pが食材であれば、第1実施形態によれば、厳密な食材の管理を行うことができる。
[第2実施形態]
<パッケージ>
次に、図11〜図13を参照して、製品Pがパッケージングされて流通される例を示す。
図11〜図13では、段ボール箱(流通対象品)500によって製品Pがパッケージングされている例を示す。図11は、段ボール箱500の上面が開口されている図を示す。また、図12は、上面が閉じている段ボール箱500の斜視図を示す。そして、図13は、上面が閉じている段ボール箱500の上面図を示す。
図12及び図13に示すように、段ボール箱500には外側から見える位置に不可視インクによる識別情報B1と、可視インクによるJANコードB2が印刷されている。そして、図11に示すように、段ボール箱500の中には製品Pが詰められている。その製品Pの個々にも、不可視インクによる識別情報B1と、可視インクによるJANコードB2とが印刷されている。
段ボール箱500への製品Pの収納、段ボール箱500への識別情報B1及びJANコードB2の印刷は、生産事業者D1によって行われる。なお、前記したように、識別情報B1は1次元バーコードから、2次元バーコードである。また、JANコードB2は、前記したように1次元バーコードであることが望ましい。
ここで、段ボール箱500に印刷されている識別情報B1は、個々の製品Pの統一情報であることが望ましい。例えば、記憶装置40には、図示しない製品管理情報が格納されている。そして、この製品管理情報には、段ボール箱500に印刷されている識別情報B1と、段ボール箱500に収納されている製品Pそれぞれの識別情報B1とがひも付けられている。
そして、中間流通業者D2では、段ボール箱500に不可視インクで印刷されている識別情報B1によって、検査に合格した製品Pか否かが判定される。そして、最終流通業者D3では、段ボール箱500から個々の製品Pが取り出され、読取装置31によって、個々の製品Pに印刷されている識別情報B1(不可視インク)と、JANコードB2(可視インク)とが読み取られる。
このようにすることで、中間流通業者D2は、1つ1つの製品Pの検査情報を照合する必要がなくなるため、手間を軽減することができる。
ただし、最終流通業者D3において、段ボール箱500に製品Pが詰められた状態で最終消費者Cにわたされる、いわゆる箱買いが行われる場合がある。このような箱買いが行われる場合、最終流通業者D3では、段ボール箱500に印刷されている識別情報B1(不可視インク)と、JANコードB2(可視インク)とが読取装置31によって読み取られる。このようにすることで、いわゆる箱買いにも対応することができる。
なお、図12、図13では、識別情報B1(不可視インク)と、JANコードB2(可視インク)とが離れた位置に印刷されているが、読取装置31によって、識別情報B1とJANコードB2とを同時に読み取る場合、互いに近傍に印刷されていたり、重複して印刷されていたりすることが望ましい。
ここで、図11及び図13に示すように、少なくとも不可視インクによる識別情報B1は、段ボール箱500の上面フラップ(開閉部)501の合わせ目に、2つの上面フラップ501をまたぐように印刷されている。この場合、生産事業者D1によって段ボール箱500の上面フラップ501が閉じられた後、図示しないステープラや、テープ等によって上面フラップ501が閉じた状態で固定される。その後、不可視インクによる識別情報B1の印刷が行われる。なお、可視インクによるJANコードB2の印刷は、上面フラップ501が閉じられる前に行われてもよいし、上面フラップ501が閉じられた後に行われてもよい。
さらに、図13に示すように、識別情報(所定の形状)B1に加えて、文字(所定の形状)G1や、図形(所定の形状)G2が不可視インクによって印刷されることも可能である。ここで、文字G1や、図形G2も、上面フラップ501の合わせ目をまたぐように印刷されている。
このように印刷することで、第3者によって段ボール箱500が開閉された際、上面フラップ501が閉じた際に識別情報B1や、文字G1、図形G2の合わせ位置がずれる。識別情報B1や、文字G1、図形G2は、不可視インクで印刷されているため、一旦開けると、可視光下では識別情報B1や、文字G1、図形G2を正確に合わせた状態で上面フラップ501を再び閉じることが非常に困難である。そのため、不可視インクで印刷されている識別情報B1を示す2次元バーコードがずれているため、読取装置21,31がエラーを検出したり、形状読取装置24,34によって2次元バーコードの位置ずれが検出されたりすることで、不可視インクによる識別情報B1の印刷後に段ボール箱500が開閉されたか否かを判定することができる。このようにすることで、第3者が段ボール箱500を開け、中の製品Pを入れ替えた可能性を検知することができる。
前記したように、中間流通業者D2では段ボール箱500の識別情報B1が読み取られ、最終流通業者D3では、個々の製品Pの識別情報B1及びJANコードB2が読み取られる場合がある。このような場合では、図4〜図10Bにおいて、中間流通業者D2での処理対象が製品Pの代わりに段ボール箱500となるだけであるので、ここでの処理の説明を省略する。
なお、生産事業者D1において、段ボール箱500の上面フラップ501を閉じる際に、互いの上面フラップ501が少しずれた状態で閉じられてもよい。そして、少しずれた状態で閉じられた上面フラップ501の合わせ目に識別情報B1が不可視インクで印刷されてもよい。このようにすることで、第3者が段ボール箱500を開け、その後、再度閉めた際に、識別情報B1をずれないように上面フラップ501を閉じることが著しく困難になる。従って、第3者による段ボール箱500の開閉の検知精度を向上させることができる。
<システム>
図14は、第2実施形態での流通管理システムZTの構成を示す図である。適宜、図11〜図13を参照する。
図14において、図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図14に示す流通管理システムZTにおいて、生産管理装置10に形状読取装置14が接続されている。形状読取装置14は、段ボール箱500の上面フラップ501等に不可視インクで印刷された識別情報B1、文字G1(図13参照)、図形G2(図13参照)の形状情報を読み取るものである。
生産管理装置10は、ネットワークNを介して形状読取装置14で読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を記憶装置40Tへ送信する。そして、記憶装置40Tは、送信された識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を記憶形状情報42として記憶する。記憶装置40Tにおいて、識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報(記憶形状情報42)は、識別情報B1と対応付けられて記憶されている。
なお、中間流通業者D2(D2a,D2b,・・・)に設置されている中間流通管理システム2T(2aT,2bT,・・・)、最終流通業者D3に設置されている最終流通管理システム3Tについては後記する。
<中間流通管理システム2T>
図15は、第2実施形態での中間流通管理システム2Tの構成を示す図である。
図15において、図2と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
中間流通管理システム2Tにおける中間流通管理装置(流通管理装置)20には形状読取装置24が接続されている。形状読取装置24は、段ボール箱500の上面フラップ501等に不可視インクで印刷された識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を読み取るものである。なお、読取装置21と形状読取装置24は一体の装置であってもよい。
さらに、中間流通管理装置20において、判定処理部214Tは、第1実施形態と同様、検査情報に基づく判定を行うとともに、識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報に基づく判定も行う。
<最終流通管理システム3T>
図16は、第2実施形態での最終流通管理システム3Tの構成を示す図である。
図16において、図3と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
最終流通管理システム3Tにおける最終流通管理装置(流通管理装置)30には形状読取装置34が接続されている。形状読取装置34は、段ボール箱500の上面フラップ501等に不可視インクで印刷された識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を読み取るものである。なお、読取装置31と形状読取装置34は一体の装置であってもよい。
さらに、最終流通管理装置30において、判定処理部314Tは、第1実施形態と同様、検査情報に基づく判定を行うとともに、識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報に基づく判定も行う。
<フローチャート>
ここで、段ボール箱500に収納されている製品Pが段ボール箱500ごと、いわゆる箱買いされる場合における処理について説明する。
(生産事業者D1)
図17は、第2実施形態での生産事業者D1における処理の手順を示すフローチャートである。
まず、生産事業者D1における作業者が段ボール箱500の上面フラップ501を閉じ、図示しないステープラや、テープなどで上面フラップ501が開かないよう固定される(S301)。
次に、印刷装置12が、JANコードB2を可視インクで印刷すると同時に、識別情報B1や、文字G1や、図形G2を不可視インクで段ボール箱500に印刷する(S302)。ここで、識別情報B1や、文字G1や、図形G2は、上面フラップ501の合わせ目をまたぐように印刷される。ここで、文字G1及び図形G2は印刷されなくてもよいし、文字G1及び図形G2のどちらか一方が印刷されてもよい。
続いて、形状読取装置14がステルスインクで印刷された識別情報B1や、文字G1や、図形G2の形状情報を読み取る(S303)。実際には、ここで読取装置11による識別情報B1の読み取りも行われるが、ここでは省略する。
そして、生産管理装置10は、ステップS303で読み取った形状情報を記憶形状情報42(形状情報の初期状態)として記憶装置40Tに送信し、記憶装置40Tに記憶する(S304)。
(中間流通管理装置20)
図18は、第2実施形態での中間流通管理装置20における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図11〜図15を参照する。
図18において、図5と同様の処理については、図5と同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS101の処理の後、読取処理部212は、形状読取装置24を介して段ボール箱500の上面フラップ501等にステルスインクで印刷されている識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報を読み取る(S101T)。
そして、ステップS102の処理の後、検査情報取得部213は、ステップS101で読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40Tから識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42を取得する(S102T)。
そして、ステップS103Tにおいて、判定処理部214Tは、取得した検査情報及び記憶形状情報42を基に、製品Pが適切であるか否かを判定する。検査情報に基づいた判定は図5と同様である。形状情報に基づいた判定は以下の手法で行われる。
すなわち、判定処理部214Tは、ステップS101Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報と、ステップS102Tで記憶装置40Tから取得した識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42とを比較する。そして、ステップS101Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報と、ステップS102Tで記憶装置40Tから取得した識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42とが一致するか否かを判定する。一致した場合、判定処理部214Tは、ステップS103Tで「Yes」を判定する。ステップS101Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報にずれが生じているため、ステップS101Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報と、ステップS102Tで記憶装置40Tから取得した識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42とが一致しない場合、判定処理部214Tは、ステップS103Tで「No」を判定する。
(最終流通管理装置30)
図19は、第2実施形態での最終流通管理装置30における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図11〜図16を参照する。
図19において、図6と同様の処理については、図6と同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS201の処理の後、読取処理部312は、形状読取装置34を介して段ボール箱500の上面フラップ501等にステルスインクで印刷されている識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報を読み取る(S201T)。
そして、ステップS202の処理の後、検査情報取得部313は、ステップS201で読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40Tから識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42を取得する(S202T)。
そして、ステップS203Tにおいて、判定処理部314Tは、取得した検査情報及び形状情報を基に、製品Pが適切であるか否かを判定する。検査情報に基づいた判定は図6と同様である。形状情報に基づいた判定は以下の手法で行われる。
すなわち、判定処理部314Tは、ステップS201Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報と、ステップS202Tで記憶装置40Tから取得した識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42とを比較する。そして、ステップS201Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報と、ステップS202Tで記憶装置40Tから取得した識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42とが一致するか否かを判定する。一致した場合、判定処理部314Tは、ステップS203Tで「Yes」を判定する。ステップS201Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報にずれが生じているため、ステップS201Tで読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報と、ステップS202Tで記憶装置40Tから取得した識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42とが一致しない場合、判定処理部314Tは、ステップS203Tで「No」を判定する。
図20は、複数のネギ601がテープ602によってまとめられている図であり、図21は、図20の符号610の部分を拡大した図である。
図20に示すように、複数のネギ601がテープ602によってまとめられている(パッケージ)。そして、図21に示すように、そのテープ602には、可視インクによるJANコードB2が印刷されているとともに、不可視インクによる識別情報B1が印刷されている。そして、不可視インクで印刷されている識別情報B1は、テープ602の端部にまたがるよう印刷されている。このようにすることで、第3者がテープ602を一旦はがし、再び貼り直しても、識別情報B1がずれることとなる。識別情報B1は、不可視インクで印刷されているため、可視光条件下で正確に合わせることは困難である。そして、図11〜図13に示す例と同様に、不可視インクで印刷されている識別情報B1を示す2次元バーコードがずれているため、読取装置21,31がエラーを検出したり、読取装置21,31が2次元バーコードの位置ずれ検出機能を有したりすることで、不可視インクによる識別情報B1の印刷後にテープ602をはがしたか否かを判定することができる。このようにすることで、例えば、第3者がテープ602をはがし、異なる産地のネギ601を混入させることを防止することができる。
なお、図20及び図21では、ネギ601の例を示しているが、テープ602でまとめるものであれば、ネギ601に限らない。なお、図20及び図21の例では、不可視インクで印刷されている識別情報B1のみを図示しているが、図13のように、文字G1や、図形G2が不可視インクによって印刷されてもよい。文字G1や、図形G2が不可視インクによって印刷され場合でも、文字G1や、図形G2は、テープ602の端部にまたがるよう印刷される。
第2実施形態によれば流通段階において、第3者が段ボール箱500を開閉したり、テープ602をはがしたりした形跡を検出することができる。つまり、第3者によって中身を交換された可能性のある段ボール箱500(つまり、流通不可品)の排除を行うことができる。また、流通段階における検査の簡略化を図ることができる。
[第3実施形態]
図22は、第3実施形態での流通管理システムZaの構成を示す図である。
なお、図22において、図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図22に示す流通管理システムZaでは、図1に示す記憶装置40が省略され、代わりに、CD−ROM等の可搬記憶媒体700が中間流通業者D2及び最終流通業者D3にわたされる。この可搬記憶媒体700には、製品Pの検査情報が製品Pの識別情報B1に関連付けられて格納されている。
従って、図22に示す流通管理システムZaの場合、単に、可搬記憶媒体700に格納されている検査情報を基に製品Pが適切であるか否かの判定が行われる。そして、図22に示す流通管理システムZaの場合、第1実施形態のように流通許可情報が格納されることはない。
本実施形態では、製品Pの識別情報B1が不可視インクで印刷されているが、これに限らない。例えば、生産事業者D1や、中間流通業者D2や、最終流通業者D3が流通管理するのに必要な情報が不可視インクで印刷されていればよい。
本実施形態では、中間流通管理装置20や、最終流通管理装置30は、不可視インクで印刷された識別情報B1を読み取ると、読み取った識別情報B1をキーとして製品追跡情報41を検索することで検査情報を取得しているが、不可視インクによって識別情報B1とともに、検査情報が印刷されていてもよい。あるいは、不可視インクによって検査情報のみが印刷されていてもよい。ただし、読み取った識別情報B1をキーとして製品追跡情報41を検索することで検査情報を取得する手法の方が、不可視インクにおいて識別情報B1とともに、検査情報が印刷される手法よりセキュリティ性を高めることができる。
また、本実施形態では、中間流通業者D2や、最終流通業者D3で、流通不可品が発見されると、生産管理装置10へ通知されるが、これに限らない。例えば、自身より上流の中間流通管理装置20、生産管理装置10へ通知が行われてもよい。
なお、本実施形態では、不可視インクによる識別情報B1や、可視インクによるJANコードB2を製品Pの外面に印刷し、読取装置11,21,31で読み取る例としたが、これに限らない。識別情報B1や、JANコードB2は、印刷以外にも刻印、シール等の貼り付け、書き込み等いずれの方法で付すものでもよい。また、識別情報B1や、JANコードB2は、2次元バーコードや、1次元バーコードを使用して登録するものに限らず、人的入力や信号送受等、いずれの方法により登録するものでもよい。また、本実施形態において、特に限定されるものではないが、最終流通業者D3はコンビニや、スーパーマーケットを想定している。そして、最終消費者Cは、個人を想定している。通常、個人の消費者は、製品Pの識別情報B1を読み取ることはなく、また、製品Pを購入した日時等を登録することもない。しかしながら、末尾の最終消費者Cが大規模企業である場合、上流の最終流通業者D3等と同様に、製品Pの識別情報B1を読み取り、製品Pを購入した日時等を登録する場合もあり得る。また、可視インクで印刷されるものはJANコードB2に限らず、賞味期限等でもよい。
また、中間流通業者D2や、最終流通業者D3において、製品Pが適切でないと判定された場合、表示装置22,32が点滅信号を表示したり、フラッシュ状の光を発したりしてもよい。
また、流通段階で登録される流通許可情報は、前記したように下流に流通した日付が入力されるが、これに限らない。例えば、製品Pの識別情報B1、流通年月日や時刻などの時間情報の他、流通ステップごとに設定された識別情報等でもよい。流通ステップを特定する識別情報は、例えば流通業者名や電話番号などの流通業者情報、使用した読取装置21に付与されたデバイス番号、流通作業・登録作業を行う作業員情報などである。
また、最終消費者Cは一般消費者を想定しているが狭く解されるものではない。最終事業者についても同じく狭く解されるものではない。中間流通管理装置20や、最終流通管理装置30についても同様である。
本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を有するものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、前記した各構成、機能、各部211〜216,214T,311〜317、314T,記憶装置40,40T等は、それらの一部またはすべてを、例えば集積回路で設計すること等によりハードウェアで実現してもよい。また、図2及び図3に示すように、前記した各構成、機能等は、CPU220,320等のプロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、HD(Hard Disk)に格納するこ
と以外に、メモリ210,310や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、また
は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品P上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
20 中間流通管理装置
21 読取装置(中間流通管理装置)
30 最終流通管理装置
40 記憶装置
31 読取装置(最終流通管理装置)
500 段ボール箱(流通対象品)
501 上面フラップ(開閉部)
601 ネギ(流通対象品)
602 テープ
B1 識別情報(所定の形状)
B2 JANコード
G1 文字(所定の形状)
G2 図形(所定の形状)
C 最終消費者
D1,D1T 生産事業者(出荷元)
D2,D2a,D2b,D2T,D2aT,D2bT 中間流通業者(流通事業所)
D3,D3T 最終流通業者(流通事業所)
N ネットワーク
P 製品(流通対象品)
S101 識別情報を読み取り
S101T,S201T 形状情報を読み取り(読取ステップ)
S102T,S202T 記憶形状情報を取得(読込ステップ)
S111 流通許可を通知(許可ステップ)
S121 排除を通知
S122 生産管理装置へ通知
S201 識別情報及びJANコードを読み込み
S211 販売処理(許可ステップ)
S221 排除を通知
S222 生産管理装置へ通知

Claims (3)

  1. 少なくとも2つの開閉部によって開閉可能な流通対象品に、可視光環境下では不可視であるが、所定の条件を満たす環境下であれば読出可能な不可視インクによって所定の形状が、少なくとも2つの前記開閉部が閉じられ、固定された後に印刷されることで、一対の形状を有するように印刷されており、
    前記流通対象品の出荷元と、消費者との間に介在する、少なくとも1つの流通事業所に設置されている流通管理装置が、
    前記流通対象品に印刷されている前記所定の形状の形状情報を読み取る読取ステップと、
    ネットワークを介して、前記流通管理装置がアクセス可能な記憶装置に、予め格納されている前記所定の形状の形状情報の初期状態である記憶形状情報を読み込む読込ステップと、
    前記読取ステップで読み取られた前記形状情報と、前記読込ステップで読み込まれた前記記憶形状情報とを比較し、前記形状情報と、前記記憶形状情報とが一致し、前記開閉部において前記一対の形状に位置ずれが生じていないことを確認することにより前記流通対象品の前記開閉部が開かれていないと判定して、下流への前記流通対象品の流通を許可する許可ステップと、
    を実行することを特徴とする流通管理方法。
  2. 前記所定の形状は、1次元バーコードまたは2次元バーコードである
    ことを特徴とする請求項1に記載の流通管理方法。
  3. 前記所定の形状として、前記1次元バーコードまたは前記2次元バーコードに加えて、文字及び図形のいずれか一方が前記不可視インクによって印刷されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の流通管理方法。
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