JP6944985B2 - 流通管理方法 - Google Patents
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Description
A1.製品が検査段階において正常な結果が得られたものであることを確実に管理すること、
A2.流通段階において、複数の流通業社が介在しても確実に不適切な製品を排除すること、
A3.各製品の検査情報が、流通段階で改ざんされないこと、
が重要となる。
その他の解決手段は実施形態中において適宜記載する。
<システム>
図1は、第1実施形態での流通管理システムZの構成を示す図である。
流通管理システムZは、生産事業者(出荷元)D1、複数の中間流通業者(流通事業所)D2(D2a,D2b,・・・)、最終流通業者(流通事業所)D3に設置される。なお、中間流通業者D2及び最終流通業者D3をまとめて「流通業者」と適宜称することがある。
生産事業者D1には、生産管理装置10、生産管理装置10に接続されている読取装置11及び印刷装置12が設置されている。
生産管理装置10は、生産事業者D1で生産される製品Pの管理を行う。印刷装置12は、生産される製品P(流通対象品)に、不可視インク(ステルスインク)による識別情報B1と、可視インクによるJAN(Japanese Article Number)コードB2の印刷を行う。読取装置11は、少なくとも不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取る。なお、図1の例では識別情報B1と、JANコードB2とが離れて印刷されているが、重複した状態で印刷されてもよい。JANコードB2は、EAN(European Article Number)と称されることもある。
流通管理等を行うことができる。
最終流通業者D3には、最終流通管理システム3が設置されている。最終流通管理システム3については後記する。
生産管理装置10、中間流通管理システム2及び最終流通管理システム3はネットワークNを介して互いに接続可能である。
なお、本実施形態では、生産事業者D1は食品の生産を行う事業者であるものとする。また、中間流通業者D2は問屋や、配送センタであるものとする。さらに、最終流通業者D3はコンビニや、スーパーマーケット等であるものとする。しかし、これに限らず、例えば、研究所や、大規模企業等でもよい。
図2は、第1実施形態での中間流通管理システム2の構成を示す図である。適宜、図1を参照する。
中間流通管理システム2は、中間流通管理装置20、読取装置(中間流通管理装置)21、表示装置22、報知装置23を有する。
読取装置21は、少なくとも製品Pに不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取る。
表示装置22はディスプレイ等であり、報知装置23はブザー等である。
U(Central Processing Unit)220、通信装置230を有している。
ここで、図1に示すネットワークNに接続しているのは中間流通管理装置20であり、中間流通管理装置20は、通信装置230及びネットワークNを介して生産管理装置10、最終流通管理システム3、記憶装置40と通信を行う。
メモリ210には、中間流通管理装置20の記憶装置(不図示)に格納されているプログラムがロードされる。そして、CPU220がメモリ210にロードされているプログラムを実行することで、処理部211、処理部211を構成する読取処理部212、検査情報取得部213、判定処理部214、通知処理部215、格納処理部216が具現化する。
検査情報取得部213は、読み取られた識別情報B1をキーとして記憶装置40の製品追跡情報41を検索し、対象となっている製品Pの検査情報を取得する。
判定処理部214は、取得した検査情報を基に、対象となっている製品Pが適切であるか否かを判定する。
通知処理部215は、対象となっている製品Pが適切でないと判定された場合において、表示装置22や、報知装置23によって中間流通作業員に製品Pが適切でない旨を通知する。
格納処理部216は、製品Pが適切である場合、流通許可情報を記憶装置40の製品追跡情報41に格納する。なお、「製品Pが適切である」とは、製品Pが生産事業者D1における検査によって「合格」と判定されたものであるという意味である。
図3は、第1実施形態での最終流通管理システム3の構成を示す図である。適宜、図1を参照する。
最終流通管理システム3は、最終流通管理装置30、読取装置(最終流通管理装置)31、表示装置32を有する。
読取装置31は、少なくとも製品Pに不可視インクで印刷されている識別情報B1、及び、可視インクで印刷されているJANコードB2等を読み取る。ここで、読取装置31は、不可視インクで印刷されている識別情報B1、及び、可視インクで印刷されているJANコードB2を同時に読み取ることが望ましい。このようにすることで、最終流通作業者の負担を軽減することができる。特に、最終流通業者D3がスーパーや、コンビニであった場合、識別情報B1と、JANコードB2とを同時に読み取ることで、お客様である最終消費者Cを待たせることがなくなる。
表示装置32はディスプレイ等である。
ここで、図1に示すネットワークNに接続しているのは最終流通管理装置30であり、最終流通管理装置30は、通信装置330、ネットワークNを介して生産管理装置10、中間流通管理システム2、記憶装置40と通信を行う。
メモリ310には、最終流通管理装置30の記憶装置(不図示)に格納されているプログラムがロードされる。そして、CPU320がメモリ310にロードされているプログラムを実行することで、処理部311、処理部311を構成する読取処理部312、検査情報取得部313、判定処理部314、通知処理部315、格納処理部316、販売処理部317が具現化する。
検査情報取得部313は、読み取られた識別情報B1をキーとして記憶装置40の製品追跡情報41を検索し、対象となっている製品Pの検査情報を取得する。
判定処理部314は、取得した検査情報を基に、対象となっている製品Pが適切であるか否かを判定する。
通知処理部315は、対象となっている製品Pが適切でないと判定された場合において、表示装置32によって最終流通作業員に製品Pが適切でない旨を通知する。
格納処理部316は、製品Pが適切である場合、流通許可情報を記憶装置40の製品追跡情報41に格納する。
販売処理部317は、対象となっている製品Pが適切であると判定された場合において、読取装置31が読み取ったJANコードB2に従ってPOSシステム(不図示)を利用した販売処理を行う。
図4は、第1実施形態で用いられる製品追跡情報41の例を示す図である。
製品追跡情報41においては、識別情報欄801に記憶された識別情報B1に関連付けて、段階欄802には段階が、業者名欄803には業者名が、検査情報欄804には検査情報が、出荷情報欄805には出荷情報が、流通許可情報欄806には流通許可情報が、排除フラグ欄807には排除フラグが記憶されている。
また、製品追跡情報41において、各レコード(行)は、検査段階や、出荷段階等、段階ごとに生成される。
段階欄802の段階は、図7〜図9で後記する各段階のうち、検査前段階を除く各段階である。
業者名欄803の業者名は、前記した取引主体の名称である。
検査情報欄804の検査情報は、検査段階における検査結果「合格」または「流通不可」のいずれかの情報が格納されている。なお、検査情報は、検査段階のレコードについてのみ記憶される。図4における検査情報は、すべて「合格」となっているが、「流通不可」の例については、図10A〜図10Bで詳細を後記する。
出荷情報欄805の出荷情報は、製品Pが出荷された時点の年月日である。なお、出荷情報は、出荷段階のレコードについてのみ記憶される。
・製品Pの個体は、図4で判明しているだけで5つ存在すること(識別情報B1「P0001」〜「P0005」)。なお、実際の製品Pは、これよりも遥かに多数の個体が流通する。そして、この数が余りにも多数であるために、ひとまとまりのパッケージ(例えば100本)ごとに1つの識別情報B1が付与される場合もある。ここでは、説明を単純にするために、製品Pの個体のそれそれぞれに識別情報B1が付与されているものとする。
・検査段階及び出荷段階を担う生産事業者D1以外に、流通段階を担う「中間流通業者B」、「中間流通業者C」及び「最終流通業者」が存在すること。なお、図4における「中間流通業者B」は中間流通業者D2aに相当する。また、「中間流通業者C」は中間流通業者D2bに相当する。そして、「最終流通業者」は最終流通業者D3に相当する。
・すべての製品Pの個体は、検査結果として「合格」を受け、その後出荷され、さらにその後、流通業者の間を流通していること。
・製品Pの個体がどの流通業者に流通されたか、いくつの流通業者に転売されたかは、製品Pの個体によって異なること。
・すべての製品Pの個体が「合格」している結果、排除フラグは、どのレコードにも記憶されていないこと。
(中間流通管理装置20)
図5は、中間流通管理装置20における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図1〜図4を参照する。
読取処理部212は、ステルスインクで印刷されている2次元バーコード等から識別情報B1を読み取る(S101)。
次に、検査情報取得部213は、読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40に格納されている製品追跡情報41から検査情報を取得する(S102)。
そして、格納処理部216は、流通許可情報を製品追跡情報41へ格納する(S112)。具体的には、格納処理部126は、製品追跡情報41に、新たなレコードを生成し、生成したレコードに識別情報欄801に対象となっている製品Pの識別情報B1を書き込む。次に、格納処理部216は、段階欄802に「流通」、業者名欄803に「中間流通業者B」または「中間流通業者C」、流通許可情報欄806に現在の日時(製品Pを下流の流通業者に流通した日時)を書き込む。
そして、中間流通作業員は、当該製品Pを排除する(S124)。
図6は、最終流通管理装置30における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図1〜図4を参照する。ここでは、最終流通業者D3は、前記したようにスーパーや、コンビニを想定している。
読取処理部312は、ステルスインクで印刷されている2次元バーコード等から識別情報B1を読み取るとともに、可視光インクで印刷されているバーコード等からJANコードB2を読み取る(S201)。ここでは、識別情報B1及びJANコードB2は、一度の同一の読取装置31によって読み取られているが、別々に読み取られてもよい。
次に、検査情報取得部313は、読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40に格納されている製品追跡情報41から検査情報を取得する(S202)。
そして、格納処理部316は、流通許可情報を製品追跡情報41へ格納する(S212)。具体的には、格納処理部316は、製品追跡情報41に、新たなレコードを生成し、生成したレコードに識別情報欄801に対象となっている製品Pの識別情報B1を書き込む。次に、格納処理部316は、段階欄802に「流通」、業者名欄803に「最終流通業者」、流通許可情報欄806に現在の日時(製品Pを最終消費者Cにわたした日時)を書き込む。
そして、最終流通作業員は、当該製品Pを排除する(S224)。
図7は、合格品の流通を説明する図である。合格品とは、検査結果が「合格」であり、出荷・流通可能な製品Pである。ここで図7〜図9においては、4つの段階が存在し、それらは、上流から順に、検査前段階、検査段階、出荷段階及び流通段階である。検査前段階、検査段階及び出荷段階が、生産工程に対応する。図7〜図9においては、5つの取引主体が存在し、それらは、生産事業者D1、中間流通業者D2a、中間流通業者D2b、最終流通業者D3及び最終消費者Cである。
図8は、中間出荷段階における不審品の排除を説明する図である。不審品とは、ある者の故意によって流通している製品P群に紛れ込んだ偽造品のことである。このような不審品が流通不可品として取り扱われる。
なお、ある者は、偽造品に対して識別情報B1らしい情報を可視インクで印刷することは可能である。しかしながら、その者は、製品Pの識別情報B1を知ることはできない。さらに、その者は、識別情報B1を不可視インクで印刷することはできない。
図9は、最終流通業者D3における不審品の排除を説明する図である。図9は、偽造品等の不審品(製品PA)が最終流通業者D3の段階で紛れ込んでしまった例を示す。つまり、中間流通業者D2bの出荷段階以降で不審品が紛れ込んでしまった例を示す。このような不審品が流通不可品として取り扱われる。
そして、最終流通管理装置30は、中間流通管理装置20bへ不審品が検出された旨を通知する(S222)。さらに、最終流通管理装置30は、検知した不審品(製品PA)に対し仮識別情報として「Q0003」を生成し、不審品に対する流通不許可情報を製品追跡情報41に書き込む(S223)。最終流通業者D3において、中間流通業者D2a,D2bとは異なる仮識別情報が生成されることについては後記する。
次に、図10A及び図10Bに沿って、製品追跡情報41を説明する。図10A及び図10Bに示す製品追跡情報41は、図4の製品追跡情報41と同じ構成を有している。しかしながら、図4は、合格品が流通する場合の例であるのに対して、図10A及び図10Bは、不審品が合格品に紛れ込んだ場合を説明するための例である。
次に、図10Aに注目する。中間流通業者D2aにおいて、読取装置21は、不審品(製品PA)の識別情報B1「Null」を読み取った(S101)。これは、一般的な第3者は、不可視インクによる識別情報B1を書き込むことはできないため、偽造品等の不審品には、そもそも識別情報B1が印刷されていない。
すなわち、読取装置21は製品PA(不審品)に不可視インクで印刷されている識別情報B1を読み取ることができず、識別情報B1として「Null」を中間流通管理装置20へわたす。図10Aに示すように、当然、識別情報B1「Null」は、製品追跡情報41にないので、中間流通管理装置20は、検査情報を取得できず、当該製品PAを適切ではないと判定する(S103→No)。識別情報B1が読み取れないということは、何者かによって、故意に検査等を介していない製品PAが混入した可能性があることを示している。その結果、中間流通業者D2aの中間流通管理装置20aは、前記したような排除処理を行う。
次に、図10Bに注目する。図10Bでは、最終流通業者D3において不審品(流通不可品)である製品PAが紛れ込んでしまった例を示す。
<パッケージ>
次に、図11〜図13を参照して、製品Pがパッケージングされて流通される例を示す。
図11〜図13では、段ボール箱(流通対象品)500によって製品Pがパッケージングされている例を示す。図11は、段ボール箱500の上面が開口されている図を示す。また、図12は、上面が閉じている段ボール箱500の斜視図を示す。そして、図13は、上面が閉じている段ボール箱500の上面図を示す。
図12及び図13に示すように、段ボール箱500には外側から見える位置に不可視インクによる識別情報B1と、可視インクによるJANコードB2が印刷されている。そして、図11に示すように、段ボール箱500の中には製品Pが詰められている。その製品Pの個々にも、不可視インクによる識別情報B1と、可視インクによるJANコードB2とが印刷されている。
このようにすることで、中間流通業者D2は、1つ1つの製品Pの検査情報を照合する必要がなくなるため、手間を軽減することができる。
図14は、第2実施形態での流通管理システムZTの構成を示す図である。適宜、図11〜図13を参照する。
図14において、図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図14に示す流通管理システムZTにおいて、生産管理装置10に形状読取装置14が接続されている。形状読取装置14は、段ボール箱500の上面フラップ501等に不可視インクで印刷された識別情報B1、文字G1(図13参照)、図形G2(図13参照)の形状情報を読み取るものである。
生産管理装置10は、ネットワークNを介して形状読取装置14で読み取った識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を記憶装置40Tへ送信する。そして、記憶装置40Tは、送信された識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を記憶形状情報42として記憶する。記憶装置40Tにおいて、識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報(記憶形状情報42)は、識別情報B1と対応付けられて記憶されている。
図15は、第2実施形態での中間流通管理システム2Tの構成を示す図である。
図15において、図2と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
中間流通管理システム2Tにおける中間流通管理装置(流通管理装置)20には形状読取装置24が接続されている。形状読取装置24は、段ボール箱500の上面フラップ501等に不可視インクで印刷された識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を読み取るものである。なお、読取装置21と形状読取装置24は一体の装置であってもよい。
さらに、中間流通管理装置20において、判定処理部214Tは、第1実施形態と同様、検査情報に基づく判定を行うとともに、識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報に基づく判定も行う。
図16は、第2実施形態での最終流通管理システム3Tの構成を示す図である。
図16において、図3と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
最終流通管理システム3Tにおける最終流通管理装置(流通管理装置)30には形状読取装置34が接続されている。形状読取装置34は、段ボール箱500の上面フラップ501等に不可視インクで印刷された識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報を読み取るものである。なお、読取装置31と形状読取装置34は一体の装置であってもよい。
さらに、最終流通管理装置30において、判定処理部314Tは、第1実施形態と同様、検査情報に基づく判定を行うとともに、識別情報B1、文字G1、図形G2の形状情報に基づく判定も行う。
(生産事業者D1)
図17は、第2実施形態での生産事業者D1における処理の手順を示すフローチャートである。
まず、生産事業者D1における作業者が段ボール箱500の上面フラップ501を閉じ、図示しないステープラや、テープなどで上面フラップ501が開かないよう固定される(S301)。
次に、印刷装置12が、JANコードB2を可視インクで印刷すると同時に、識別情報B1や、文字G1や、図形G2を不可視インクで段ボール箱500に印刷する(S302)。ここで、識別情報B1や、文字G1や、図形G2は、上面フラップ501の合わせ目をまたぐように印刷される。ここで、文字G1及び図形G2は印刷されなくてもよいし、文字G1及び図形G2のどちらか一方が印刷されてもよい。
そして、生産管理装置10は、ステップS303で読み取った形状情報を記憶形状情報42(形状情報の初期状態)として記憶装置40Tに送信し、記憶装置40Tに記憶する(S304)。
図18は、第2実施形態での中間流通管理装置20における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図11〜図15を参照する。
図18において、図5と同様の処理については、図5と同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS101の処理の後、読取処理部212は、形状読取装置24を介して段ボール箱500の上面フラップ501等にステルスインクで印刷されている識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報を読み取る(S101T)。
そして、ステップS102の処理の後、検査情報取得部213は、ステップS101で読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40Tから識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42を取得する(S102T)。
そして、ステップS103Tにおいて、判定処理部214Tは、取得した検査情報及び記憶形状情報42を基に、製品Pが適切であるか否かを判定する。検査情報に基づいた判定は図5と同様である。形状情報に基づいた判定は以下の手法で行われる。
図19は、第2実施形態での最終流通管理装置30における処理の手順を示すフローチャートである。適宜、図11〜図16を参照する。
図19において、図6と同様の処理については、図6と同一のステップ番号を付して説明を省略する。
ステップS201の処理の後、読取処理部312は、形状読取装置34を介して段ボール箱500の上面フラップ501等にステルスインクで印刷されている識別情報B1、文字G1、図形G2等の形状情報を読み取る(S201T)。
そして、ステップS202の処理の後、検査情報取得部313は、ステップS201で読み取った識別情報B1をキーとして、記憶装置40Tから識別情報B1、文字G1、図形G2等の記憶形状情報42を取得する(S202T)。
そして、ステップS203Tにおいて、判定処理部314Tは、取得した検査情報及び形状情報を基に、製品Pが適切であるか否かを判定する。検査情報に基づいた判定は図6と同様である。形状情報に基づいた判定は以下の手法で行われる。
図20に示すように、複数のネギ601がテープ602によってまとめられている(パッケージ)。そして、図21に示すように、そのテープ602には、可視インクによるJANコードB2が印刷されているとともに、不可視インクによる識別情報B1が印刷されている。そして、不可視インクで印刷されている識別情報B1は、テープ602の端部にまたがるよう印刷されている。このようにすることで、第3者がテープ602を一旦はがし、再び貼り直しても、識別情報B1がずれることとなる。識別情報B1は、不可視インクで印刷されているため、可視光条件下で正確に合わせることは困難である。そして、図11〜図13に示す例と同様に、不可視インクで印刷されている識別情報B1を示す2次元バーコードがずれているため、読取装置21,31がエラーを検出したり、読取装置21,31が2次元バーコードの位置ずれ検出機能を有したりすることで、不可視インクによる識別情報B1の印刷後にテープ602をはがしたか否かを判定することができる。このようにすることで、例えば、第3者がテープ602をはがし、異なる産地のネギ601を混入させることを防止することができる。
図22は、第3実施形態での流通管理システムZaの構成を示す図である。
なお、図22において、図1と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
図22に示す流通管理システムZaでは、図1に示す記憶装置40が省略され、代わりに、CD−ROM等の可搬記憶媒体700が中間流通業者D2及び最終流通業者D3にわたされる。この可搬記憶媒体700には、製品Pの検査情報が製品Pの識別情報B1に関連付けられて格納されている。
従って、図22に示す流通管理システムZaの場合、単に、可搬記憶媒体700に格納されている検査情報を基に製品Pが適切であるか否かの判定が行われる。そして、図22に示す流通管理システムZaの場合、第1実施形態のように流通許可情報が格納されることはない。
本実施形態では、中間流通管理装置20や、最終流通管理装置30は、不可視インクで印刷された識別情報B1を読み取ると、読み取った識別情報B1をキーとして製品追跡情報41を検索することで検査情報を取得しているが、不可視インクによって識別情報B1とともに、検査情報が印刷されていてもよい。あるいは、不可視インクによって検査情報のみが印刷されていてもよい。ただし、読み取った識別情報B1をキーとして製品追跡情報41を検索することで検査情報を取得する手法の方が、不可視インクにおいて識別情報B1とともに、検査情報が印刷される手法よりセキュリティ性を高めることができる。
と以外に、メモリ210,310や、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、また
は、IC(Integrated Circuit)カードや、SD(Secure Digital)カード、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に格納することができる。
また、各実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品P上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、ほとんどすべての構成が相互に接続されていると考えてよい。
21 読取装置(中間流通管理装置)
30 最終流通管理装置
40 記憶装置
31 読取装置(最終流通管理装置)
500 段ボール箱(流通対象品)
501 上面フラップ(開閉部)
601 ネギ(流通対象品)
602 テープ
B1 識別情報(所定の形状)
B2 JANコード
G1 文字(所定の形状)
G2 図形(所定の形状)
C 最終消費者
D1,D1T 生産事業者(出荷元)
D2,D2a,D2b,D2T,D2aT,D2bT 中間流通業者(流通事業所)
D3,D3T 最終流通業者(流通事業所)
N ネットワーク
P 製品(流通対象品)
S101 識別情報を読み取り
S101T,S201T 形状情報を読み取り(読取ステップ)
S102T,S202T 記憶形状情報を取得(読込ステップ)
S111 流通許可を通知(許可ステップ)
S121 排除を通知
S122 生産管理装置へ通知
S201 識別情報及びJANコードを読み込み
S211 販売処理(許可ステップ)
S221 排除を通知
S222 生産管理装置へ通知
Claims (3)
- 少なくとも2つの開閉部によって開閉可能な流通対象品に、可視光環境下では不可視であるが、所定の条件を満たす環境下であれば読出可能な不可視インクによって所定の形状が、少なくとも2つの前記開閉部が閉じられ、固定された後に印刷されることで、一対の形状を有するように印刷されており、
前記流通対象品の出荷元と、消費者との間に介在する、少なくとも1つの流通事業所に設置されている流通管理装置が、
前記流通対象品に印刷されている前記所定の形状の形状情報を読み取る読取ステップと、
ネットワークを介して、前記流通管理装置がアクセス可能な記憶装置に、予め格納されている前記所定の形状の形状情報の初期状態である記憶形状情報を読み込む読込ステップと、
前記読取ステップで読み取られた前記形状情報と、前記読込ステップで読み込まれた前記記憶形状情報とを比較し、前記形状情報と、前記記憶形状情報とが一致し、前記開閉部において前記一対の形状に位置ずれが生じていないことを確認することにより前記流通対象品の前記開閉部が開かれていないと判定して、下流への前記流通対象品の流通を許可する許可ステップと、
を実行することを特徴とする流通管理方法。 - 前記所定の形状は、1次元バーコードまたは2次元バーコードである
ことを特徴とする請求項1に記載の流通管理方法。 - 前記所定の形状として、前記1次元バーコードまたは前記2次元バーコードに加えて、文字及び図形のいずれか一方が前記不可視インクによって印刷されている
ことを特徴とする請求項2に記載の流通管理方法。
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