JP6944844B2 - リアクタ - Google Patents

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Description

本発明は、特に薬液を合成させる装置に用いられるリアクタに関するものである。
タンパク質、ペプチド、ポリマー、核酸等を化学合成する薬液合成装置では、複数の薬液(試薬)を反応容器(リアクタ)に順次供給し化学合成が行われる。このリアクタでは、例えば、核酸を合成する場合には、リアクタ内に多孔質のビーズを多数設け、このリアクタに薬液を順次供給しながら、脱トリチル化、カップリング、酸化、キャッピング等の処理を繰り返し行ってビーズに塩基を次々に結合させる。
このようなリアクタは、例えば、下記特許文献1に示されるように、ガラス等で形成された筒状の容器で構成されている。具体的には、リアクタは、図8に示すように、供給された薬液を化学合成させる円筒形状のリアクタ本体101と、このリアクタ本体101の一方端には薬液が供給される配管に接続される供給ポート102と、他方端にはリアクタ本体101内の薬液を排出させる廃液ポート103とを有している。そして、合成時には、リアクタ本体101内にビーズが充填された状態で、供給ポート102から選択された所定量の薬液が供給され、リアクタ本体101内で化学合成が行われる。すなわち、リアクタ本体101内に薬液を流すことにより薬液とビーズとが接触することにより固液反応が生じ、その後、反応に使われた薬液は廃液ポート103から排出させる。この一連の固液反応の工程を選択された薬液それぞれについて繰り返すことにより、リアクタ本体101内のビーズに所定の塩基全てを結合させる。
特開2005−272371号公報
しかし、上記リアクタ100では、リアクタ本体101内のビーズ全てに塩基を結合させることができないという問題があった。すなわち、供給ポート102からリアクタ本体101に薬液を供給すると、リアクタ本体101にビーズが充填されているため、薬液の流れがこのビーズに阻害される。すなわち、流入された薬液がリアクタ本体101の径方向に流れにくくなり、リアクタ本体101の中心部分に存在するビーズには薬液が供給されるが、外径側(外縁側)に存在するビーズには薬液が十分には供給されにくいという現象が生じる。そのため、外径側に位置するビーズには所定の塩基が形成されず、リアクタ100から取り出したビーズには未完成の塩基が結合したビーズが含まれてしまうという問題があった。
この問題に対して、図9に示すように、リアクタ本体101の流路を小径にした円筒管を複数備えるリアクタ100が考えられる。リアクタ本体101を小径化することで、薬液が外径側にも供給されやすくなり未完成の塩基が結合したビーズが形成されるのを抑えることができる。ところが、リアクタ本体101を小径化したものでは、部品点数が増加し、組み立て作業が困難になるという問題がある。また、図10に示すように、一方の半割ブロック104に半流路を形成し、他方の平面形状の半割ブロック104と接合させるリアクタ100が考えられる。ところが、半割ブロック104同士をシール性を持たせて一体化させる構成では、半割ブロック104同士を押圧する押圧に耐える剛性が不可欠であるため、半割ブロック104自体の肉厚を増加させる必要があり薄型化することが困難になる。その結果、流路の温度を管理する等、流路における化学合成の反応環境を適切に管理するのが困難になるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、リアクタ内のビーズに薬液を十分に行き渡らせることができ、部品点数も少なく、薄型化が可能なリアクタを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明のリアクタは、供給された流体を化学合成させるリアクタ本体を備えるリアクタであって、前記リアクタ本体は、筒状の外装部材と、流路の一部である半流路が形成された仕切り部材と、を有しており、前記外装部材の内部に前記仕切り部材が挿入された状態で、前記外装部材の内部壁に前記仕切り部材の半流路壁を当接させることにより、前記リアクタ本体の内部に複数の流路が形成されており、前記外装部材は、収縮性を有しており、前記外装部材の内部壁と前記仕切り部材の半流路壁とが当接する当接部は、前記外装部材が収縮することにより流路間の液の移動が抑制されることを特徴としている。
上記リアクタによれば、リアクタ本体の内部に複数の流路が形成されているため、流入された流体がリアクタ本体内部の各流路に分流する。すなわち、流入した流体がリアクタ本体の中心部分だけでなくリアクタ本体の外縁側にも流れるため、リアクタ本体全体に流体を供給することができる。したがって、リアクタ本体全体に流体を十分に行き渡らせることができるため、従来に比べて、リアクタ本体に充填されたビーズすべてに流体を接触させることができ、所定の塩基が結合したビーズの合成効率を高めることができる。また、リアクタ本体は、筒状の外装部材に仕切り部材が収容される構成であるため、リアクタ本体として複数の小径化された円筒管を使用する場合に比べて、部品点数を少なくして組み立て作業を容易にすることができる。また、筒状の外装部材に仕切り部材が当接することにより流路が形成されるため、分割された部材をシール性を持たせて一体化させる場合に比べて外装部材及び仕切り部材を厚肉化させる必要がない。したがって、リアクタ本体を薄型化することができ、流路における化学合成の反応環境を一定に維持しやすくすることができる。そして、外装部材の内部壁と仕切り部材の半流路壁との当接部により流路間の液の移動が抑制されるため、供給された流体が流路に沿って移動する。したがって、流路を流れる流体が途中で特定の流路に集中することを回避できるため、確実にリアクタ本体全体に流すことができる。
また、前記外装部材は、熱収縮チューブである構成にすることが好ましい。
この構成によれば、外装部材の内部に仕切り部材を挿入した状態で熱を与えるだけで外装部材の内部壁に前記仕切り部材の前記半流路壁を当接させることができるため、容易にリアクタを形成することができる。
また、前記リアクタ本体の流路方向端部には、前記外装部材の端部を覆うキャップ部が設けられており、このキャップ部は、流体を流入出させるポート部と、前記外装部材を挿通させる外装挿通部とを有しており、前記ポート部と前記外装挿通部との間には、前記ポート部から流入した流体を前記リアクタ本体に導入させるチャンバ部を有しており、このチャンバ部には、導入された流体を前記リアクタ本体の各流路に導く導入フィンが設けられている構成にしてもよい。
この構成によれば、供給された流体が導入フィンにより各流路に導かれるため、一部の流路に集中して流体が流れるのを抑えることができる。
また、前記導入フィンは、少なくとも前記ポート部の中央位置に流路方向に配置されている構成にしてもよい。
この構成によれば、ポート部から流入した流体が中央位置の導入フィンに衝突するため、導入フィンを避ける方向(リアクタ本体の幅方向)に流体が流れる。したがって、流入した流体が各流路に分流して流れやすくなり、流体がポート部の中央位置に位置する流路に集中して流れるのを抑えることができる。
本発明のリアクタによれば、リアクタ内のビーズに薬液を十分に行き渡らせることができ、部品点数も少なく、薄型化が可能なリアクタを提供することができる。
本発明のリアクタを用いた薬液合成装置の概略的な配管経路図である。 本発明のリアクタを示す図である。 上記リアクタを幅方向から見た図である。 上記リアクタのリアクタ本体を示す図であり、(a)は分解図であり、(b)は組み立て図である。 上記リアクタ本体を流路方向から見た図であり、(a)は仕切り部材が外装部材に収容された状態を示す図であり、(b)は(a)の状態から外装部材を収縮させた状態を示す図である。 上記リアクタのキャップ部を分解した状態を示す図である。 上記リアクタの仕切り部材を示す図であり、(a)は仕切り部材の正面図であり、(b)は仕切り部材の上面図である。 従来のリアクタを示す図である。 従来の複数の円筒管が設けられたリアクタの図である。 従来の半割ブロック同士を接合させて一体化させるリアクタの図である。
図1は、本発明の一実施形態におけるリアクタが使用された薬液合成装置を示す配管経路図である。なお、本実施形態では、流体として薬液(試薬)が用いられる例を説明するが、本発明は薬液に限定されるものではなく、薬液以外の液体を化学合成、混合等行う場合にも適用することができる。また、本発明のリアクタは、液体だけでなく、気体への適用も可能である。
図1に示すように、薬液合成装置は、薬液が貯留される薬液タンク1と、ビーズを含むリアクタ2と、このリアクタ2から排出された廃液を貯留する廃液タンク3と、を備えており、それぞれ配管4で連結されている。そして、薬液タンク1からリアクタ2に薬液が供給されるとリアクタ2でビーズと薬液が接触することにより化学合成され、化学合成後の薬液が廃液タンク3に排出される。例えば、核酸を合成する場合には、リアクタ2内に多孔質のビーズが多数含まれており、このリアクタ2に薬液を順次供給しながら、脱トリチル化、カップリング、酸化、キャッピング等の処理を繰り返し行ってビーズに塩基を次々に結合させる。
薬液タンク1は、化学合成で用いる試薬を貯留するためのものである。図1の例では、複数の薬液タンク1が設けられており、それぞれの薬液タンク1が送液配管44でリアクタ2と連結されている。
薬液タンク1には、加圧手段6が接続されており、この加圧手段6により薬液タンク1の薬液が送液されるように形成されている。加圧手段6は、高圧のガスが充填されているガスタンク61と、このガスタンク61と薬液タンク1とを連結するガス供給配管41とを有しており、このガス供給配管41を通じてガスタンク61のガスを薬液タンク1に供給することができる。すなわち、ガスタンク61のガスが供給されることにより、薬液タンク1の圧力がガスタンク61の圧力に調節され、薬液タンク1から送液される薬液の流量を調節することができる。そして、送液配管44、及びガス供給配管41にはバルブ51が設けられており、バルブ51の開閉状態を切り替えることにより、複数の薬液から選択された薬液のみをリアクタ2に送液できるようになっている。なお、このガスタンク61のガスは、薬液タンク1の薬液と反応しないガスが用いられている。
また、リアクタ2の下流側(流出側)には、排出された薬液等を貯留する廃液タンク3が設けられている。廃液タンク3は、リアクタ2と廃液配管45で連結されており、リアクタ2から排出された廃液が廃液配管45を通じて廃液タンク3に送液されるようになっている。
また、本実施形態の廃液タンク3は、リアクタ2に比べて容量が大きく形成されており、リアクタ2から複数回排出された場合でも貯留できる容量に形成されている。これにより、廃液タンク3が満了になったことによる交換作業の回数を減らすことができ薬液合成装置全体の稼働率低下を抑えることができる。
また、リアクタ2は、リアクタ2内に含むビーズと供給された薬液等を接触させて化学合成させるためのものであり、リアクタ2は、図2、図3に示すように、薄い平板状に形成されている。リアクタ2は、薬液とビーズを化学合成させるリアクタ本体20と、リアクタ本体20の両端にポートユニット71とを有しており、リアクタ本体20の一方端のポートユニット71から薬液が供給され、他方端のポートユニット71から薬液が排出されるようになっている。すなわち、リアクタ2は、一方端のポートユニット71に送液配管44に接続され、他方端のポートユニット71に廃液配管45に接続されており、加圧手段6を操作することにより、送液配管44から送液された薬液がポートユニット71を通じてリアクタ本体20に供給され、リアクタ本体20の薬液がポートユニット71から廃液配管45を通じて排出され廃液タンク3に送液されるようになっている。
リアクタ本体20は、薬液を一時的に貯留し化学合成を行うものであり、図4、図5に示すように、外装部材21と仕切り部材22とを有している。ここで、図4(a)は、リアクタ本体を分解した状態を示す図であり、図4(b)はリアクタ本体を組み立てた状態を示す図である。また、図5は、リアクタ本体を流路方向から見た図であり、図5(a)は、外装部材21が収縮する前の図であり、図5(b)は、外装部材21を収縮させた状態を示す図である。すなわち、図4,図5に示すように、外装部材21に仕切り部材22が収容された状態で外装部材21を収縮させることにより形成されている。外装部材21は、筒状(チューブ状)の部材であり、本実施形態では、熱収縮チューブが用いられている。すなわち、外装部材21は、両端部が開口した所定長さに形成された筒状部材であり、仕切り部材22が収容された状態で所定温度の熱を加えることにより外装部材21を収縮させてリアクタ本体20が形成される。すなわち、外装部材21が収縮することにより外装部材が仕切り部材22に密着し、外装部材21内に複数の流路Pが形成される(図5(b)参照)。なお、この外装部材21は、断面が筒状に形成されて内部に仕切り部材22が収容できれば特に限定されるものではなく、断面形状は、例えば、円、楕円などが含まれる。また、硬さについても弾性変形を含む収縮性を有するものであれば、特に形状に限定されるものではない。
また、仕切り部材22は、外装部材21の内部に流路Pを形成するためのものである。仕切り部材22は、図7に示すように、樹脂製の平板形状に形成されており、その表面には一方向に延びる複数の半流路Psが形成されている。具体的には、平板形状のベース22aに、ベース22aに対して垂直方向に突出する半流路壁22b(突起)が一方向に延びるように複数形成されている。図5の例では、ベース22aの片側表面に半流路壁22bが幅方向(半流路壁22bの延びる方向と垂直な方向)の両端部分と、中央部分に3本形成されており、これらの半流路壁22bで形成される凹形状の半流路Psが4本形成されている。本実施形態では、これらの半流路Psは、同一形状に形成されており、流路方向と垂直となる幅方向にほぼ均等に配置されている。また、裏面にも半流路壁22bが表面と対称になる位置に形成されており、表面と同様、4本の半流路Psが形成されている。
そして、仕切り部材22を外装部材21に挿入し外装部材21を収縮させると、図5(b)に示すように、これら半流路壁22bが外装部材21の内部壁21aに当接する当接部23が形成され、半流路壁22b及び内部壁21aとによって流路Pが形成される。すなわち、図5(b)に示す例では、ベース22aを基準とする対称位置に流路Pが表面及び裏面に4つずつ、計8本の流路Pが形成され、リアクタ本体20の幅方向において、4本の流路Pがほぼ均等に配置されて形成されている。これらの流路Pにより供給された薬液を流路方向に沿って流すことができる。すなわち、半流路壁22bと内部壁21aとが当接する当接部23では、外装部材21が収縮することにより半流路壁22bに内部壁21aが圧接されるため、流路Pを流れる薬液が当接部23を通じて隣接する流路Pに流れることが抑えられる。したがって、一方端のポートユニット71から供給された薬液が各流路Pを流れると、他方端のポートユニット71まで同じ流路Pを流れるため、リアクタ本体20の幅方向全域に亘って薬液を流すことができる。なお、当接部23では、半流路壁22bに内部壁21aが圧接されるため、ある程度のシール性が発揮されるが、完全なシール性は有していないため、隣接する流路Pに流れる薬液が僅かに存在する場合がある。仮に、隣接する流路Pに流れる場合があっても僅かであり、ほとんどの薬液が一つの流路Pを流れるため、例えば、特定の流路Pのみに偏って薬液が流れることによりリアクタ本体20に収容されるビーズに薬液が接触できなくなるという問題を回避することができる。
また、リアクタ本体20の両端部分には、フィルタ24が設けられている。フィルタ24は、2つのパーツに分かれており、リアクタ本体20の外装部材21内に収容されている。具体的には、外装部材21は、仕切り部材22に収容された状態で収縮させると、流路方向に余長部分が形成されるように形成されており、この余長部分には、リング部材25が収容されている。本実施形態では、リング部材25が角丸長方形(二つの等しい長さの平行線と二つの半円形で構成される形状)に形成されており、外装部材21の余長部分は、リング部材25が収容されることにより、角丸長方形の形状に開口した状態に保持される。フィルタ24は、このリング部材25の内部と、各流路Pの流路方向端部に収容されて設けられており、このフィルタ24により、リアクタ本体20に流入する薬液内の異物が除去されるとともに、流路Pに収容されたビーズを流路P内に保持できるようになっている。
また、リアクタ本体20の流路方向両端部には、ポートユニット71が設けられている(図2,図3参照)。このポートユニット71は、リアクタ本体20を送液配管44及び廃液配管45と連結させるものであり、また、リアクタ本体20の姿勢を安定させて固定するものである。このポートユニット71には、リアクタ本体20の端部に接続されるキャップ部72を有している。キャップ部72は、図2、図3に示すように、リアクタ本体20よりも厚みを有する平板状部材であり、リアクタ本体20よりも幅方向に突出するフランジ部72aを有しており、このフランジ部72aに設けられた固定部8により、リアクタ本体20が両キャップ部72間に固定され、リアクタ本体20の流路Pが一方向に延びる姿勢で保持されるようになっている。
固定部8は、シャフト部材81とこのシャフト部材81に螺合されるナット82で構成されており、シャフト部材81がフランジ部72aに挿通されて構成されている。すなわち、ナット82を回転させてシャフト部材81上を移動させることにより、シャフト部材81上をキャップ部72が移動できるようになっている。すなわち、リアクタ本体20が後述するキャップ部72の外装挿通部72cに挿入された状態でナット82を回転させることにより、キャップ部72がシャフト部材81上を移動し、リアクタ本体20に対してキャップ部72を取り付け、取り外しできるようになっている。
キャップ部72は、図6に示すように、その幅方向中央部分に薬液を流通させるポート部72bと、外装部材21を挿通させる外装挿通部72cを有しており、ポート部72bと外装挿通部72cとが連通して形成されている。ポート部72bは、配管4が接続できるように形成されており、一方端のポート部72b(図2の例では上側。供給側ポート部72bともいう。)に送液配管44が連結され、他方端のポート部72b(図2の例では下側。廃液側ポート部72bともいう。)に廃液配管45が連結されている。そして、外装挿通部72cには、リアクタ本体20の一部が挿入された状態で固定されている。
また、外装挿通部72cには、シール部材73が設けられており、キャップ部72を流通する薬液が外装挿通部72cとリアクタ本体20の外装部材21との境界から漏れるのを防止できるようになっている。すなわち、外装挿通部72cには、シール部材73が収容されるシール溝73aが形成されており、このシール部材73がリアクタ本体20の外装部材21側に押圧されることによりシールできるように構成されている。具体的には、シール溝73aにシール部材73が収容された状態で、シール部材73及び外装挿通部72cにリアクタ本体20を挿通させることによりシール部材73がつぶされ、外装部材21と外装挿通部72cとの間でシールされる。また、当て板部材74は、シール部材73がシール溝73aから脱落することを防止するためのものである。これにより、薬液が外装挿通部72cとリアクタ本体20の外装部材21との境界から漏れるのを防止され、供給側ポート部72bから導入された薬液が漏れることなくリアクタ本体20に供給され、また、反応後の薬液がリアクタ本体20から漏れることなく廃液側ポート部72bから排出されるようになっている。
また、キャップ部72のポート部72bと外装挿通部72cとの間には、チャンバ部75が設けられている。チャンバ部75は、ポート部72bから流入した薬液をリアクタ本体20に導入させるものであり、ポート部72bからリアクタ本体20に広がる形状を有している。また、チャンバ部75には、フィンユニット9が設けられており、このフィンユニット9により、流入した薬液がリアクタ本体20の各流路Pに導かれるようになっている。すなわち、ポート部72bから流入した薬液は、チャンバ部75内のフィンユニット9により分流され、リアクタ本体20に送液される。
フィンユニット9は、図6に示すように、チャンバ部75全体に収容可能なプレート部91と、このプレート部91に設けられる導入フィン92とを有している。プレート部91は、平板状に形成されており、チャンバ部75のリアクタ本体20に向かって広がる形状に沿う形状を有している。そして、フィンユニット9は、チャンバ部75に収容された状態では、プレート部91がチャンバ部75の壁面とリアクタ本体20に挟まれることによりチャンバ部75内に保持されるように形成されている(図2参照)。
また、プレート部91には、プレート部91の表面及び裏面から突出する導入フィン92が形成されている。この導入フィン92は、薬液をリアクタ本体20の各流路Pに導くためのものである。この導入フィン92は、フィンユニット9がチャンバ部75に収容された状態で、ポート部72bから各流路Pに延びるように形成されている。具体的には、導入フィン92は、仕切り部材22の半流路壁22bに向かって延びるように形成されており、本実施形態では、仕切り部材22の幅方向中央部分に位置する3つの半流路壁22bに向かって延びるように形成されている。これにより、ポート部72bを通じて流入した薬液は、導入フィン92に沿って流れることにより、各流路Pに誘導されて流れるようになっている。
また、本実施形態では、幅方向中央に位置する導入フィン92は、ポート部72bの直下、すなわち、ポート部72bの中央位置に配置されており、他の流路Pに誘導する導入フィン92よりもポート部72b側に突出して設けられている。これにより、ポート部72bから流入した薬液がポート部72b直下の中央位置に集中して流れるのを抑えることができる。すなわち、ポート部72bから流入した薬液は、ポート部72b直下に流れようとするが、中央位置に位置する導入フィン92に衝突し、この中央位置に位置する導入フィン92を避けるように幅方向に回避する流れが形成される。そして、幅方向に回避する薬液は、他の導入フィン92に誘導されることにより、各流路Pに導かれる。したがって、中央位置に導入フィン92を設置することにより、中央位置に集中して流れる薬液を幅方向に分散させる流れを形成することができるため、薬液が中央位置に配置される流路Pに集中して流れるのを抑え、リアクタ本体20に形成される特定の流路Pに偏ることなくリアクタ本体20全体に薬液を行き渡らせることができる。
このように、上記リアクタによれば、リアクタ本体20の内部に複数の流路Pが形成されているため、流入された薬液がリアクタ本体20内部の各流路Pに分流する。すなわち、流入した薬液がリアクタ本体20の中心部分だけでなくリアクタ本体20の外縁側にも流れるため、リアクタ本体20全体に薬液を供給することができる。したがって、リアクタ本体20全体に薬液を十分に行き渡らせることができるため、従来に比べて、リアクタ本体20に充填されたビーズすべてに薬液を接触させることができ、所定の塩基が結合したビーズの合成効率を高めることができる。
また、リアクタ本体20内の化学反応後のビーズは、固定部8を緩めてキャップ部72を取り外して行うことにより取り出すことができる。仮に、キャップ部72を取り外すことができない場合には、外装部材21が熱収縮チューブ等の薄い材料で形成されているため、外装部材21を切断することにより取り出すことが可能である。
また、上記実施形態では、リアクタ本体20の両端部に位置するポートユニット71の両方に、導入フィン92が設けられる例について説明したが、供給側ポート部72bのみに導入フィン92を設けるものであってもよい。すなわち、廃液側ポート部72bのチャンバ部75からフィンユニット9を除いてポートユニット71を構成したものであってもよい。
また、上記実施形態では、外装部材21に熱収縮チューブを用いる例について説明したが、これに限定されるものではなく弾性を有するチューブであればよい。すなわち、チューブに収容する仕切り部材22を大きく形成しておき、チューブを弾性的に伸ばして仕切り部材22を収容させ、チューブの弾性的な収縮力で当接部23を形成するものであってもよい。
また、上記実施形態では、導入フィン92を中央位置に設ける例について説明したが、薬液の幅方向への広がりが十分であれば省略してもよい。また、中央位置に設ける導入フィン92が他の導入フィン92よりもポート部72b側に突出して配置する例について説明したが、すべての導入フィン92をポート部72b直下の同じ高さ位置に位置させて、ポート部72bから流入した薬液を各導入フィン92で各流路Pへ誘導するものであってもよい。
また、上記実施形態では、仕切り部材22のベース22aの両面から半流路壁22bを突出させる例について説明したが、片面側のみ半流路壁22bを設けるものであってもよい。ただし、上記実施形態のように、両面から突出させてベース22aをリアクタ本体20の厚み方向中央位置に設ける方が、各流路Pの厚み寸法を小さくすることができるため、薬液をよりリアクタ本体20全体に行き渡らせやすくなる点で好ましい。
また、上記実施形態では、リアクタ本体の収縮後の外装部材21の断面形状が角丸長方形の場合について説明したが、これに限定されるわけではなく、例えば、円、楕円、長方形等であってもよい。
1 薬液タンク
2 リアクタ
3 廃液タンク
8 圧力調整器
20 リアクタ本体
21 外装部材
21a 内部壁
22 仕切り部材
22b 半流路壁
23 当接部
72 キャップ部
72b ポート部
72c 外装挿通部
92 導入フィン

Claims (4)

  1. 供給された流体を化学合成させるリアクタ本体を備えるリアクタであって、
    前記リアクタ本体は、
    筒状の外装部材と、
    流路の一部である半流路が形成された仕切り部材と、
    を有しており、
    前記外装部材の内部に前記仕切り部材が挿入された状態で、前記外装部材の内部壁に前記仕切り部材の半流路壁を当接させることにより、前記リアクタ本体の内部に複数の流路が形成されており、
    前記外装部材は、収縮性を有しており、前記外装部材の内部壁と前記仕切り部材の半流路壁とが当接する当接部は、前記外装部材が収縮することにより流路間の液の移動が抑制されることを特徴とするリアクタ。
  2. 供給された流体を化学合成させるリアクタ本体を備えるリアクタであって、
    前記リアクタ本体は、
    筒状の外装部材と、
    流路の一部である半流路が形成された仕切り部材と、
    を有しており、
    前記外装部材の内部に前記仕切り部材が挿入された状態で、前記外装部材の内部壁に前記仕切り部材の半流路壁を当接させることにより、前記リアクタ本体の内部に複数の流路が形成されており、
    前記外装部材は、熱収縮チューブであることを特徴とするリアクタ。
  3. 前記リアクタ本体の流路方向端部には、前記外装部材の端部を覆うキャップ部が設けられており、このキャップ部は、流体を流入出させるポート部と、前記外装部材を挿通させる外装挿通部とを有しており、前記ポート部と前記外装挿通部との間には、前記ポート部から流入した流体を前記リアクタ本体に導入させるチャンバ部を有しており、このチャンバ部には、導入された流体を前記リアクタ本体の各流路に導く導入フィンが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリアクタ。
  4. 前記導入フィンは、少なくとも前記ポート部の中央位置に流路方向に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のリアクタ。
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