JP6942711B2 - バルーン折り畳み機 - Google Patents

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Description

本発明は、バルーンカテーテルのバルーンを折り畳むバルーン折り畳み機に関する。
カテーテルを用いた血管病変の治療は、外科的侵襲が少ないことから広く行われている。例えば、経皮的冠動脈形成術(Percutaneous Transluminal Coronary Angioplasty)において、冠動脈の病変部を押し広げて血流を改善するために、バルーンカテーテルが用いられる。バルーンカテーテルは、長尺な中空状のシャフトと、シャフトの先端側に設けられるバルーンと、シャフトの基端側に設けられるハブとを有するのが一般的である。バルーンカテーテルには、表面に薬剤をコーティングした薬剤溶出性バルーン(Drug Eluting Balloon)が設けられることもある。
バルーンカテーテルのバルーンは、血管内における通過性を良好にするため、収縮時においてできるだけ小径状であることが求められる。バルーンは、カテーテルの製造時に折り畳まれることで、小径状に形成される。バルーンの折り畳み(wrapping)は、バルーンを折って周方向に複数、例えば3枚あるいは4枚の羽根形状を形成するプリーティング(pleating)の工程と、形成された羽根形状を周方向一方に向かって畳むフォールディング(folding)の工程とによってなされる。
従来のバルーン折り畳み機として、例えば特許文献1に挙げるようなものがある。バルーン折り畳み機は、プリーティングを行うためのプリーティング部と、フォールディングを行うためのフォールディング部とを有している。また、バルーン折り畳み機は、バルーンカテーテルのシャフトを支持し、バルーンを各ヘッドに対して挿入できるようにスライド可能な支持台を有している。
プリーティング部は、バルーンに対し羽根を形状付けするために周方向に複数のブレードを有する。複数のブレード間には、バルーンの挿入方向に沿う空間部が形成される。また、ブレードは、空間部の形状を変化させるように回動することができる。バルーンは、ブレード間の空間部に挿入され、回動するブレードによってバルーンが絞られることにより、羽根形状が形成される。
フォールディング部は、回動自在な複数のブレードを有し、バルーンに形成された羽根形状を周方向に沿って巻き付けるように畳むことができる。複数のブレードに囲まれた領域にバルーンを挿入し、ブレード間の領域を閉じるように回動させることで、バルーンに形成された羽根形状が、周方向に沿って畳まれる。
バルーンを折り畳む際には、バルーンカテーテルを支持台に載置し、支持台をプリーティング部に向かってスライドさせることで、バルーンをプリーティング部内に進入させ、プリーティングを行う。バルーンをプリーティング部から引き抜いたら、続いてバルーンをフォールディング部内に進入させ、フォールディングを行う。
特表2004−525704号公報
バルーンの通過性を良好にするためには、バルーンの折り畳みにおいて、羽根形状を周方向所定間隔毎に正確な形状に形成する必要がある。そのためには、バルーンをプリーティング部の中心位置に正確に位置決めしなければならない。バルーンの位置がプリーティング部の中心位置からずれていると、プリーティングにおいて形成される羽根形状が均一とならないことがある。また、バルーンの位置がフォールディング部の中心位置からずれていると、羽根形状が周方向において逆方向に畳まれるバックフォールドを生じる可能性がある。
カテーテルを支持台に載置し、バルーンをプリーティング部に対し挿入する際、バルーンを有するカテーテルの先端付近は支持台により支持されていないため、バルーンの自重によってカテーテルは下方に撓む。これにより、バルーンをプリーティング部やフォールディング部の中心位置に正確に位置決めすることが難しい。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、バルーンをプリーティング部やフォールディング部に対し正確に位置決めし挿入することのできるバルーン折り畳み機を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係るバルーン折り畳み機は、長尺なシャフトの先端部に設けられるバルーンを折り畳むバルーン折り畳み機であって、前記バルーンに羽根形状を形成するプリーティング部と、前記バルーンに形成された羽根形状を周方向に沿って畳むフォールディング部と、前記シャフトを支持し、選択される前記プリーティング部および/またはフォールディング部に対して近接および離間可能であり、前記バルーンを前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部に対して挿入自在とする支持台と、を有し、前記選択されたプリーティング部およびフォールディング部は、前記バルーンを挿入可能な挿入孔と、前記挿入孔が設けられる側と反対側である後面に設けられるとともに前記挿入孔と連通する後面孔と、を有し、前記選択されたプリーティング部およびフォールディング部は、前記後面孔に後面側から挿入可能な補助シャフトと、前記補助シャフトの前記後面孔に挿入されない部位を前記支持台に対して当該支持台とともに移動可能に連結する連結部と、を有し、前記補助シャフトは、前記後面孔に対向する側から空洞部が形成される。
上記のように構成したバルーン折り畳み機は、後面孔に補助シャフトを挿入して挿入孔へ到達させ、当該補助シャフトの空洞部に、バルーンカテーテルのシャフトまたはシャフトに挿入した芯金材を挿入して保持できる。さらに、連結部によって補助シャフトを支持台に連結することで、支持台とともに補助シャフトが移動するため、補助シャフトによってバルーンを保持した状態を維持しつつ、バルーンを挿入孔に挿入できる。これにより、シャフトの先端部が、補助シャフトによって撓まないように支持されるので、プリーティング部やフォールディング部に対し、バルーンを正確に位置決めして挿入することができる。このため、プリーティング部においてバルーンの羽根形状を周方向均一に形成でき、フォールディング部において羽根形状を畳む際にバックフォールドの発生を抑制することができる。
前記バルーン折り畳み機は、前記シャフトに挿通される芯金材をさらに有し、前記芯金材は、前記補助シャフトの空洞部に挿入可能であってもよい。これにより、補助シャフトおよび芯金材の組み合わせによって、シャフトの先端部を、より撓まないように支持できる。このため、バルーンを、プリーティング部やフォールディング部に対し、正確に位置決めして挿入することができる。
前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部は、前記バルーンに形状を付与するために周方向に並ぶ複数のブレードと、前記複数のブレードに囲まれる中央部を通る2枚のフィルムと、を有し、前記補助シャフトは、前記後面孔に向かって外径が減少する縮径部を有してもよい。これにより、補助シャフトの縮径部を、2枚のフィルムの間を円滑に通過させることができる。
前記ブレードは、前記挿入孔から後面孔に向かう方向へ延在し、前記補助シャフトが前記支持台とともに移動可能な方向は、前記ブレードの延在方向と平行であってもよい。これにより、補助シャフトによって支持されるバルーンを、ブレードの中央部に正確に位置決めできる。バルーンがブレードの中央部に正確に位置決めされることで、プリーティング部においてバルーンの羽根形状を周方向均一に形成でき、フォールディング部において羽根形状を畳む際にバックフォールドの発生を抑制することができる。
前記補助シャフトは、長尺なシャフト本体と、前記シャフト本体に配置されて前記空洞部が形成され、かつ前記シャフト本体よりも摩擦係数が高い材料で形成される内面部材と、を有してもよい。これにより、空洞部に挿入されるバルーンカテーテルのシャフトまたは芯金材の滑りを抑制し、これらを補助シャフトに良好に保持できる。
前記補助シャフトは、長尺なシャフト本体と、前記シャフト本体に配置されて前記空洞部が形成され、かつ弾性材料により形成される内面部材と、を有してもよい。これにより、空洞部に挿入されるバルーンカテーテルのシャフトまたは芯金材を、弾性的に変形する内面部材によって挟んで良好に保持できる。
前記補助シャフトの空洞部は、奥側へ向かって内径が減少してもよい。これにより、バルーンカテーテルのシャフトまたは芯金材を空洞部へ押し込むことで、空洞部で挟んで良好に保持できる。
前記補助シャフトの最大直径は、前記バルーンの直径よりも大きくてもよい。これにより、補助シャフトに保持されたバルーンを補助シャフトとともに軸方向へ移動させる際に、バルーンが他の部材に接触することを抑制できる。このため、バルーンの表面の薬剤が脱落することを抑制できる。
前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部は、前記バルーンに形状を付与するために周方向に並ぶ複数のブレードを有し、前記芯金材は、前記ブレードの延在方向の長さよりも10mm以上長くてもよい。これにより、芯金材を、補助シャフトおよび支持台の両方に置くことができ、バルーンカテーテルのシャフトを確実に支持して撓みを抑制できる。
ラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテルの正面図である。 バルーン折り畳み機の斜視図である。 プリーティング部のブレードの配置及びフィルム供給部を表した正面図である。 バルーンをプリーティング部内に挿入した状態におけるバルーンカテーテル及びプリーティング部の断面図である。 支持台およびプリーティング部を示す側面図である。 補助シャフトの先端部を示す断面図である。 プリーティング部のブレードの正面図である。 プリーティング部に補助シャフトを挿入した状態の正面図である。 図7の状態からブレードを回動させバルーンに羽根形状を形成した状態のブレードの正面図である。 プリーティング部に設けられる補助シャフトの動作を説明するための側面図であり、(A)は補助シャフトによりバルーンカテーテルを支持する前の状態、(B)は補助シャフトによりバルーンカテーテルを支持した状態、(C)は補助シャフトによりバルーンカテーテルの挿入を補助している状態、(D)はバルーンカテーテルをプリーティング部から引き抜いた状態、(E)は補助シャフトをプリーティング部から引き抜いた状態を示す。 フォールディング部のブレードの配置及びフィルム供給部を表した正面図である。 バルーンをフォールディング部に挿入した状態におけるバルーンカテーテル及びフォールディング部の断面図である。 支持台およびフォールディング部を示す側面図である。 フォールディング部のブレードの正面図である。 フォールディング部に補助シャフトを挿入した状態の正面図である。 図14の状態からブレードを回動させバルーンの羽根形状を畳んだ状態のブレードの正面図である。 フォールディング部に設けられる補助シャフトの動作を説明するための側面図であり、(A)は補助シャフトによりバルーンカテーテルを支持する前の状態、(B)は補助シャフトによりバルーンカテーテルを支持した状態、(C)は補助シャフトによりバルーンカテーテルの挿入を補助している状態、(D)はバルーンカテーテルをフォールディング部から引き抜いた状態、(E)は補助シャフトをフォールディング部から引き抜いた状態を示す。 オーバーザワイヤ型のバルーンカテーテルについて、バルーンをプリーティング部内に挿入した状態におけるバルーンカテーテル及びプリーティング部の断面図である。 第2の形態の芯金材及びバルーンカテーテルの正面図である。 第2の形態の補助シャフトおよび芯金材の先端部分を示す断面図である。 第3の形態の補助シャフトおよび芯金材の先端部分を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。また、本明細書では、バルーンカテーテル10の生体管腔に挿入する側を「先端」若しくは「先端側」、操作する手元側を「基端」若しくは「基端側」と称することとする。
本実施形態のバルーン折り畳み機は、長尺なシャフト51の先端部にバルーン52を有するバルーンカテーテル50を製造する際に、バルーン52をシャフト51に対し巻き付けるように折り畳むことのできる装置である。
折り畳むバルーンカテーテルは、病変部への送達性の向上を目的とした親水性コーティングが施されてもよく、バルーン表面にプラズマ処理及びUV照射などの表面処理を施されてもよいが、特に限定されるものではない。バルーンの表面に病変部への薬剤送達を目的としたドラッグコーティングをしたバルーンカテーテルを用いることもできる。
最初に、バルーンカテーテル50について説明する。バルーンカテーテル50は、図1に示すように、長尺で中空状のシャフト51と、シャフト51の先端側端部に設けられるバルーン52と、シャフト51の基端側端部に固着されるハブ56とを有している。
このバルーンカテーテル50は、長尺なシャフト51を生体器官内に挿通させ、その先端側に設けられたバルーン52を病変部で拡張させることで、病変部を押し広げて治療を行うことができる。シャフト51には、先端側寄りにガイドワイヤ57が導入される開口部55を設けてある。すなわち、このバルーンカテーテル50は、いわゆるラピッドエクスチェンジ型(Rapid exchange type)のカテーテルである。
次に、バルーン折り畳み機について説明する。図2に示すように、バルーン折り畳み機は、台状に形成された基台1に、プリーティング部2とフォールディング部3及び支持台4とが配置されている。プリーティング部2は、バルーン52に羽根形状を形成することができる。フォールディング部3は、バルーン52に形成された羽根形状を、シャフト51の内管54に対して巻き付けるように畳むことができる。支持台4は、バルーンカテーテル50を載置保持することができる。バルーン52に形成される羽根形状は、バルーン52の略長軸方向に延びる長さを有するバルーン薄膜素材の折り目によって形成され、バルーン52の長軸に対して垂直な断面で見たとき、折り目がバルーン52の長軸から周方向に突出するように形成される。羽根形状の長軸方向の長さは、バルーン52の長さを超えず、約3〜400mm、好ましくは約3〜300mm、より好ましくは約30〜300mm、さらに好ましくは約40〜200mmである。羽根形状がシャフト51から周方向に突出する方向の長さは、1〜8mmである。羽根形状の数は特に限定されず、2枚、3枚、4枚、5枚、6枚、7枚のいずれかから選択することができるが、本実施形態では3枚である。
バルーン52の長軸方向の長さは特に問わないが、約3mmより大きい。好ましくは、バルーンの長軸方向の長さは、約20〜400mm、より好ましくは30〜300mm、さらに好ましくは約40〜200mmである。バルーン52の短軸方向(長軸方向と直交する方向)の径は、特に限定されないが、好ましくは1mm以上、より好ましくは1〜10mm、さらに好ましくは2〜8mm、さらに好ましくは2〜4mmである。バルーン52の材質は、柔軟であれば特に限定されないが、例えばポリアミド、ポリアミドエラストマーの1種類または2種類以上により構成される。バルーン52の表面は、滑らかな表面を有していることが好ましいが、滑らかでなくてもよい。バルーン52の表面には、膜を貫通しない微小孔を有してもよいが、微小孔を有していなくもよい。
基台1には、プリーティング部2に対して第1フィルム45及び第2フィルム46を供給するフィルム供給部5が、プリーティング部2に隣接して配置されている。また、フォールディング部3に隣接してフィルム供給部8が基台1に配置されており、フォールディング部3に対して第1フィルム47及び第2フィルム48を供給することができる。なお、第1フィルム47と第2フィルム48は互いに独立した別々のフィルムであるが、同一の一連のフィルムを用いることもできる。
プリーティング部2は、基台1に対して垂直な前面板10および後面板11(図4を参照)を有している。前面板10はバルーンカテーテル50の先端部を挿入可能な挿入孔10aを有している。後面板11は、挿入孔10aと連通する後面孔11a(図4を参照)を有している。プリーティング部2には、挿入孔10aへのバルーンカテーテル50の挿入を補助する第1挿入補助部80が設けられている。
また、フォールディング部3は、基台1に対して垂直な前面板20および後面板21(図12を参照)を有している。前面板20はバルーンカテーテル50の先端部を挿入可能な挿入孔20aを有している。フォールディング部3の前面板20は、プリーティング部2の前面板10が面する方向に対して所定角度異なる方向に向かって面している。後面板11は、挿入孔20aと連通する後面孔21a(図12を参照)を有している。フォールディング部3には、挿入孔20aへのバルーンカテーテル50の挿入を補助する第2挿入補助部90が設けられている。
基台1には、異なる二方向に向かって支持台4を位置決め可能な位置決め部1aが設けられている。図2において支持台4は、プリーティング部2の前面板10に対向するように、位置決め部1aによって位置決めされている。位置決め部1aによれば、支持台4をフォールディング部3の前面板20に対向するように位置決めすることもできる。
支持台4は、基台1に載置される基部30と、基部30上を水平移動可能な保持台部31とを有している。基部30は、基台1の上面に載置され位置決め部1aによって位置決めされる底面部30aと、底面部30aの一側部から垂直上方に向かって伸びる側面部30bとを有している。底面部30aの上面には、保持台部31を案内するスライド案内部30cが形成されている。
保持台部31は、基部30の底面部30a及び側面部30bに当接する略直方体状に形成されており、下面は底面部30aのスライド案内部30cによってスライド自在に案内される。保持台部31の上面には、バルーンカテーテル50のシャフト51を載置可能な溝状の載置部31aを有している。また、保持台部31には、載置部31aの一部を上方から覆うように保持部31bが設けられる。保持部31bにより、載置部31aに載置されたバルーンカテーテル50のシャフト51を保持固定することができる。
支持台4がプリーティング部2の前面板10に対向している状態において、保持台部31の載置部31aの延長線上に、前面板10の挿入孔10aの中心および後面板11の後面孔11aの中心が位置する。このため、載置部31aにシャフト51が載置されたバルーンカテーテル50は、プリーティング部2に対し挿入孔10aの中心位置から内部に挿入される。
支持台4がフォールディング部3の前面板20に対向している状態において、保持台部31の載置部31aの延長線上に、前面板20の挿入孔20aの中心および後面板21の後面孔21aの中心が位置する。このため、載置部31aにシャフト51が載置されたバルーンカテーテル50は、フォールディング部3に対し挿入孔20aの中心位置から内部に挿入される。
次に、プリーティング部2の構造について説明する。図3に示すように、プリーティング部2は、内部に3つのブレード12を有している。各ブレード12は、挿入されるバルーンカテーテル50の軸心方向に沿う各位置における断面形状が、同形状で形成される板状の部材である。ブレード12は、バルーン52が挿通される中心位置を基準として、それぞれが120°の角度をなすように配置されている。すなわち、各ブレード12は、周方向において等角度毎に配置されている。ブレード12は、外周端部付近に回動中心部12aを有し、この回動中心部12aを中心として回動することができる。また、ブレード12は、回動中心部12aより内周側に、軸方向に延びる移動ピン12dを有している。移動ピン12dは、プリーティング部2内で回転可能な回転部材14に形成される嵌合溝14aに嵌合している。回転部材14は、略水平方向に延びる梁部16に連結されている。回転部材14は、油圧シリンダーやモーター等の駆動源15から力を受けて傾く梁部16から回転力を受けて回転可能である。回転部材14が回転すると、嵌合溝14aに嵌合する移動ピン12dが周方向に移動し、これにより、各々のブレード12が回動中心部12aを中心として回動する。3つのブレード12が回動することにより、ブレード12に囲まれた中心部の空間領域を狭めることができる。
ブレード12は、回動中心部12aと反対側の内周端部に、略弧状の第1形状形成部12bと第2形状形成部12cとを有している。第1形状形成部12bは、ブレード12が回動するのに伴い、プリーティング部2内に挿通されるバルーン52の表面に当接して、バルーン52に羽根形状を形成することができる。第2形状形成部12cは、ブレード12が回動するのに伴い、バルーン52に形成される羽根部分に当接し、羽根形状を所定方向に湾曲させることができる。また、プリーティング部2は、ブレード12を加熱するためのヒーター(図示しない)を有している。なお、ブレード12は、冷却する機能を有してもよい。
ブレード12には、フィルム供給部5から樹脂製の第1フィルム45及び第2フィルム46が供給される。各フィルムを案内するため、プリーティング部2内には複数の回転軸部13が設けられている。第1フィルム45は、第1フィルム保持部40から回転軸部13を介して、上部に配置されているブレード12の表面に係っている。また、第1フィルム45は、ブレード12から回転軸部13を経て、フィルム巻取部42に至っている。第2フィルム46は、第2フィルム保持部41から回転軸部13を介して、下部に配置されている2つのブレード12に係っている。また、第2フィルム46は、回転軸部13を経て、フィルム巻取部42に至っている。これらにより、バルーン52が挿通されるプリーティング部2の中心位置は、第1フィルム45と第2フィルム46に囲まれた状態となっている。
第1フィルム45と第2フィルム46は、バルーン52がプリーティング部2に挿入され、ブレード12が回動してバルーン52に羽根形状を形成する際に、バルーン52がブレード12の表面に直接接触しないように保護する機能を有する。バルーン52の羽根形状を形成した後、第1フィルム45と第2フィルム46はフィルム巻取部42に所定長さが巻き取られる。すなわち、第1フィルム45及び第2フィルム46のバルーン52に一度接触した部分は、再度バルーン52に接触せず、バルーン52が挿入される度に新しい部分がプリーティング部2の中心位置に供給される。
次に、第1挿入補助部80の構造について説明する。プリーティング部2には、図5、6に示すように、挿入孔10aへのバルーンカテーテル50の挿入を補助する第1挿入補助部80が設けられている。第1挿入補助部80は、長尺な補助シャフト81と、補助シャフト81と支持台4を連結する連結部82と、連結部82を摺動可能に支持する支持部83とを有している。連結部82は、長尺な連結シャフト84と、補助シャフト81および連結シャフト84を固定する固定部85とを備えている。
補助シャフト81は、バルーンカテーテル50に挿入される芯金材6を保持し、バルーンカテーテル50の撓みを抑制する。なお、補助シャフト81は、バルーンカテーテル50のシャフト51を保持することもできる。補助シャフト81は、外周面の断面形状が円形であり、プリーティング部2に後面孔11aから入り、挿入孔10aから外部へ突出可能である。補助シャフト81は、後面板11に対向する側に、後面板11に向かって外径がテーパ状に減少する縮径部86を有する。補助シャフト81の縮径部86と反対側の端部は、補助シャフト81と直交する方向へ延在する固定部85に連結されている。補助シャフト81の縮径部86の内部には、縮径部86の先端面で開口する空洞部87が形成されている。空洞部87の軸心は、補助シャフト81の軸心と一致する。空洞部87の内径は、軸心に沿って一定であるが、一定でなくてもよく、例えば、奥側へ向かって減少してもよい。空洞部87には、開口部から芯金材6が挿入可能である。空洞部87に芯金材6が挿入されることで、芯金材6が補助シャフト81に支持される。これにより、バルーンカテーテル50の撓みを補助シャフト81および芯金材6により抑制しつつ、バルーンカテーテル50の先端部を、ブレード12の間に位置する2枚の第1フィルム45と第2フィルム46の間に挿入できる。
補助シャフト81の外径は、保持するバルーンカテーテル50の折り畳み前のバルーン52の外径よりも大きい。これにより、バルーン52を第1フィルム45と第2フィルム46の間に挿入する際に、バルーン52が第1フィルム45と第2フィルム46に接触することを抑制できる。これにより、バルーン52の表面の薬剤が、第1フィルム45や第2フィルム46と接触することで脱落することを抑制できる。
補助シャフト81の固定部85から縮径部86の先端までの長さは、ブレード12のバルーンカテーテル50に沿って延在する方向の長さよりも長いことが好ましい。これにより、ブレード12を通過させた補助シャフト81に芯金材6を保持させた後、補助シャフト81を後退させて、ブレード12の間から引き抜くことができる。これにより、バルーン52を、複数のブレード12の間に適切に配置できる。また、補助シャフト81の固定部85から縮径部86の先端までの長さは、より好ましくは、挿入孔10aから後面孔11aまでの長さよりも長い。これにより、補助シャフト81は、後面孔11aから挿入孔10aへ到達できるとともに、後面孔11aから完全に引き抜くことができる。
連結シャフト84は、補助シャフト81と平行であり、一部がプリーティング部2を貫通する。なお、連結シャフト84は、プリーティング部2を貫通しなくてもよい。連結シャフト84の一端は、固定部85によって補助シャフト81に固定されている。連結シャフト84の他端は、支持台4の保持台部31に連結可能である。連結シャフト84は、保持台部31に連結することで、保持台部31とともに移動可能となる。連結シャフト84が保持台部31とともに移動することで、補助シャフト81も、保持台部31とともに移動する。したがって、バルーンカテーテル50のバルーン50よりも基端側のシャフト51を保持する保持台部31が、バルーンカテーテル50の軸方向に沿って移動することで、バルーンカテーテル50の先端部を支持する補助シャフト81も、保持台部31とともに移動する。このため、バルーンカテーテル50をプリーティング部2に挿入する際に、バルーンカテーテル50が撓むことを抑制できる。
連結シャフト84の外周面の断面形状は、特に限定されないが、例えば長方形である。これにより、連結シャフト84は、支持部83に対して、摺動しつつも非回転的に支持される。
支持部83は、基台1に配置され、連結シャフト84が貫通する支持孔83aを有する。支持部83は、連結シャフト84を摺動可能に支持する。支持部83の数は、特に限定されない。
保持台部31には、連結シャフト84の端部が連結可能な保持台側連結部33が設けられる。保持台側連結部33は、連結シャフト84の先端部を受け入れる収容孔34を有する。また、保持台側連結部33は、収容孔34の内部に側方から捩じ込まれる固定ねじ35を有している。収容孔34に連結シャフト84を収容した状態で、固定ねじ35を捩じ込むことで、連結シャフト84を保持台部31に固定できる。なお、連結シャフト84と保持台部31を連結する方法は、固定ねじ35に限定さない。例えば、保持台側連結部は、連結シャフト84の先端部が突き当ることができるだけも部位であってもよい。連結シャフト84の先端部が保持台側連結部に突き当たると、保持台部31がプリーティング部2に向かって移動する際に、連結シャフト84が保持台側連結部により押されて移動する。すなわち、連結シャフト84の先端部が保持台側連結部に突き当たるのみであっても、移動する際の連結状態を維持できる。
次に、シャフト51の先端部及びバルーン52の構造について説明する。図4に示すように、シャフト51は、中空状の外管53と、中空状の内管54とを有している。内管54は、外管53の中空内部に納められており、シャフト51は、先端部において二重管構造となっている。内管54の中空内部は、ガイドワイヤ57を挿通させるガイドワイヤルーメン58を形成する。また、外管53の中空内部であって、内管54の外側には、バルーン52の拡張用流体を流通させる拡張ルーメン59が形成される。内管54は、開口部55において外部に開口している。
内管54は、外管53の先端よりもさらに先端側まで突出している。バルーン52は、基端側端部が外管53の先端部に固定され、先端側端部が内管54の先端部に固定されている。これにより、バルーン52の内部が拡張ルーメン59と連通している。拡張ルーメン59を介してバルーン52に拡張用流体を注入することで、バルーン52を拡張させることができる。拡張用流体は気体でも液体でもよく、例えばヘリウムガス、COガス、Oガス等の気体や、生理食塩水、造影剤等の液体を用いることができる。
外管53および内管54は、ある程度の可撓性を有する材料により形成されるのが好ましい。そのような材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー、あるいはこれら二種以上の混合物等のポリオレフィンや、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、シリコーンゴム、ラテックスゴム等が挙げられる。
図4に示すように、プリーティング部2内に挿入されるバルーンカテーテル50は、シャフト51が支持台4の載置部31aに載置され、保持部31bによって保持固定されている。この際、シャフト51は、開口部55が保持部31bよりも基端側に位置するように配置されている。バルーン52を含むシャフト51の支持台4よりも先端側は、下方から支持されていないが、開口部55よりも先端側には、ガイドワイヤルーメン58に挿通される芯金材6が設けられている。この芯金材6によって、シャフト51の自重による撓みが抑制される。
芯金材6は金属材によって細長い針金状、または中空状に形成されている。芯金材6を形成する金属材としては、バルーン52及びシャフト51に挿通されることで、バルーン52を含むシャフト51の先端部分が、自重で撓まない程度の硬度を有する材料が選択される。芯金材6を形成する金属材は、特に限定されないが、例えば、ステンレス鋼、Ni−Ti合金、タングステン、超硬合金等である。また、芯金材6は、これらいずれかの金属材をアニーリングして形成し、形状記憶させるようにしてもよい。
芯金材6は、断面略円形状に形成されており、その外径は内管54の内径よりも0.01mm〜0.1mm小さい。芯金材6の外径が内管54の内径に対し上記の適正値より小さいと、芯金材6によりバルーン52部分を十分に保持できず、バルーン52に湾曲が生じる。これにより、プリーティング部2でバルーン52に羽根形状を形成する際に、シャフト51に歪みを生じる可能性がある。また、芯金材6の外形が内管54の内径に対し上記の適正値より大きいと、芯金材6が内管54の内表面と干渉し、内管を破損する可能性がある。芯金材6の外径を上記のように設定することで、これらの問題を生じないようにすることができる。
芯金材6は、バルーン52の先端よりも先端側から、シャフト51の開口部55よりも基端側まで伸びる長さを有している。開口部55は、支持台4の保持部31bよりも基端側に位置しているので、シャフト51が保持部31bによって保持されている位置において、芯金材6も保持部31bに保持されている。すなわち、芯金材6は、先端側が補助シャフト81により、基端側が支持台4の保持部31bにより、それぞれ保持されており、シャフト51の自重による撓みをより効果的に抑制することができる。
このように、芯金材6により、シャフト51は、支持台4に支持されている部分より先端側について、自重による撓みが抑制される。これにより、バルーン52をプリーティング部2の中心位置に正確に位置決め挿入することができる。バルーン52をプリーティング部2に対し正確に位置決め挿入することで、バルーン52に羽根形状を正確に形成することができ、羽根形状を周方向に均一にすることができる。
プリーティング部2におけるバルーン52のプリーティングについてさらに説明する。図7に示すように、バルーン52の挿入前の状態において、3つのブレード12の第1形状形成部12b及び第2形状形成部12cは、それぞれ離隔した状態となっている。ブレード12間の中心領域は、それぞれ略弧状の第1形状形成部12bに囲まれている。補助シャフト81は、図10(A)に示すように、後面板11の後面孔11aに挿入されていない。
バルーン52に羽根形状を形成する際には、まず、バルーンカテーテル50のシャフト51が、支持台4の保持台部31に対して取付けられる。バルーン52には、ハブ56及び内管54を通じて拡張用流体が注入され、バルーン52はある程度拡張した状態とされる。
次に、図8、図10(B)に示すように、補助シャフト81を、プリーティング部2の後面孔11aへ挿入し、挿入孔10aから外部へ突出させる。連結シャフト84は、支持部83を摺動し、先端部が保持台側連結部33に突き当たる。このとき、補助シャフト81の先端部に、縮径部86が形成されているため、縮径部86が、第1フィルム45と第2フィルム46の間を容易に通過できる。したがって、補助シャフト81は、第1フィルム45と第2フィルム46を損傷させずに、挿入孔10aから外部へ突出できる。次に、補助シャフト81の空洞部87に、バルーンカテーテル50から突出している芯金材6の先端部を挿入する。これにより、芯金材6は、補助シャフト81によって先端部が保持された状態となる。次に、保持台側連結部33の収容孔34に連結シャフト84の先端部を挿入した状態で、固定ねじ35を捩じ込む。これにより、連結シャフト84が、保持台部31に連結される。
次に、図4、図10(C)に示すように、保持台部31を、プリーティング部2に向かって移動させる。このとき、連結シャフト84が保持台部31に連結されているため、保持台部31とともに、補助シャフト81も移動する。このため、バルーンカテーテル50をプリーティング部2に挿入する際に、バルーンカテーテル50が撓むことを抑制できる。したがって、バルーン52をプリーティング部2の中心位置に正確に位置決めできる。このため、バルーン52の羽根形状を、周方向に均一に形成できる。また、補助シャフト81の外径が、バルーン52の外径よりも大きいため、バルーン52が、第1フィルム45および第2フィルム46に接触することを抑制できる。これにより、バルーン52からの薬剤の脱落を抑制できる。補助シャフト81が、後面孔11aを通ってプリーティング部2の外へ到達すると、ブレード12間の中心領域に、バルーン52が位置する。次に、プリーティング部2の加熱されたブレード12が回動して、バルーン52に羽根形状が形成される。
図9に示すように、ブレード12が回動すると、各ブレード12の第1形状形成部12bが互いに近づき、ブレード12間の中心領域が狭まる。これに伴い、ブレード12間の中心領域に挿入されたバルーン52は、第1形状形成部12bによって内管54に対し押し付けられる。バルーン52のうち第1形状形成部12bによって押圧されない部分は、ブレード12の先端部と、当該ブレード12に隣接するブレード12の第2形状形成部12cとの間の隙間に押し出され、一方に湾曲した羽根形状が形成される。ブレード12によりバルーン52は加熱されるので、形成された羽根形状はそのままの形を維持することができる。このようにして、バルーン52に周方向3枚の羽根形状が形成される。なお、バルーン52の表面に熱に弱いコーティングを施している場合には、ブレード12は、加熱されなくてもよく、または冷却されてもよい。
このとき、各ブレード12のバルーン52と接触する表面は、第1フィルム45及び第2フィルム46によって覆われており、バルーン52はブレード12の表面に直接接触することはない。バルーン52に羽根形状を形成したら、ブレード12を元の位置に戻すように回動させる。なお、プリーティングの過程において、バルーン52を過拡張させた後に、少し収縮(deflate)させるステップ、または、バルーン52を過拡張とならない程度に拡張させた後に、少し収縮させるステップを有していてもよい。
次に、図10(D)に示すように、保持台部31を移動させ、プリーティング部2からバルーン52を引き抜く。このとき、連結シャフト84が保持台部31に連結されているため、保持台部31とともに、補助シャフト81も移動する。このため、補助シャフト81及び芯金材6により、バルーンカテーテル50が撓むことを抑制できる。このため、バルーン52が、プリーティング部2の挿入孔10a等に接触することを抑制し、薬剤の脱落を抑制できる。
この後、保持台側連結部33の固定ねじ35を緩め、保持台部31と連結シャフト84の連結を解除する。続いて、図10(E)に示すように、補助シャフト81を移動させて、プリーティング部2の後面孔11aから引き抜く。このとき、補助シャフト81の空洞部87から芯金材6が引き抜かれる。これにより、支持台4を基台1上で移動させ、保持台部31をフォールディング部3へ向けることができる。なお、プリーティング部2からバルーン52を引き抜く前に、保持台部31と連結シャフト84の連結を解除してもよい。この場合、バルーンカテーテル50は、芯金材6によって撓みが抑制されつつ、プリーティング部2から引き抜かれる。
次に、フォールディング部3の構造について説明する。図11に示すように、フォールディング部3は、内部に10個のブレード22を有している。各ブレード22は、挿入されるバルーンカテーテル50の軸心方向に沿う各位置における断面形状が、同形状で形成される板状の部材である。ブレード22は、バルーンが挿通される中心位置を基準として、それぞれが36°の角度をなすように配置されている。すなわち、各ブレード22は、周方向において等角度毎に配置されている。ブレード22は、外周端部付近に回動中心部22aを有し、この回動中心部22aを中心として回動することができる。また、各ブレード22は、略外周端部付近に、軸心方向に延びる移動ピン22cを有している。移動ピン22cは、フォールディング部3内で回転可能な回転部材23に形成される嵌合溝23aに嵌合している。回転部材23は、略水平方向に延びる梁部25に連結されている。回転部材23は、油圧シリンダーやモーター等の駆動源24から力を受けて傾く梁部25から回転力を受けて回転可能である。回転部材23が回転すると、嵌合溝23aに嵌合する移動ピン22cが周方向に移動し、これにより、各々のブレード22が回動中心部22aを中心として回動する。10個のブレード22が回動することにより、ブレード22に囲まれた中心部の空間領域を狭めることができる。
ブレード22は、先端側が屈曲すると共に、先端部22bは尖った形状を有している。先端部22bは、ブレード22が回動するのに伴い、フォールディング部3内に挿通されるバルーン52の表面に当接して、バルーン52に形成された羽根形状を、内管54に対して巻き付けるように畳むことができる。また、フォールディング部3は、ブレード22を加熱するためのヒーター(図示しない)を有している。なお、ブレード22は、冷却する機能を有してもよい。
ブレード22には、フィルム供給部8から第1フィルム47及び第2フィルム48が供給される。各フィルムの供給構造は、プリーティング部2の場合と同様である。第1フィルム47と第2フィルム48は、ブレード22によって囲まれた中央の空間領域を挟むように対向配置される。これら第1フィルム47と第2フィルム48により、フォールディング部3に挿入されたバルーン52は、ブレード22の表面に直接接触しないようにすることができる。
次に、第2挿入補助部90について説明する。フォールディング部3には、図13に示すように、挿入孔20aへのバルーンカテーテル50の挿入を補助する第2挿入補助部90が設けられている。なお、第2挿入補助部90は、第1挿入補助部80と同様の構造を有する。したがって、第2挿入補助部90の構成部材には、第1挿入補助部80と同様の符号を付し、説明を省略する。第2挿入補助部90の補助シャフト81は、フォールディング部3に後面孔21aから入り、挿入孔20aから外部へ突出可能である。
補助シャフト81の外径は、保持するバルーンカテーテル50のバルーン52のプリーティング後の外径よりも大きい。これにより、バルーン52を第1フィルム47と第2フィルム48の間に挿入する際に、バルーン52が第1フィルム47と第2フィルム48に接触することを抑制できる。これにより、バルーン52の表面の薬剤が、第1フィルム47や第2フィルム48と接触することで脱落することを抑制できる。
補助シャフト81の固定部85から先端部までの長さは、ブレード22のバルーンカテーテル50に沿って延在する長さよりも長いことが好ましい。これにより、ブレード22を通過させた補助シャフト81に芯金材6を保持させた後、補助シャフト81を後退させて、ブレード22の間から引き抜くことができる。これにより、バルーン52を、複数のブレード22の間に適切に配置できる。また、補助シャフト81の固定部85から縮径部86の先端までの長さは、より好ましくは、挿入孔20aから後面孔21aまでの長さよりも長い。これにより、補助シャフト81は、後面孔21aから挿入孔20aへ到達できるとともに、後面孔21aから完全に引き抜くことができる。
フォールディング部3におけるバルーン52のフォールディングについてさらに説明する。バルーンカテーテル50は、前述のようにプリーティング部2でバルーン52に羽根形状を形成された後、支持台4の移動によって、保持台部31とともにフォールディング部3へ向けられる。バルーンカテーテル50のシャフト51は、支持台4の保持部31bに保持された状態となっている。芯金材6は、バルーン52に挿通されている。図14に示すように、バルーン52の挿入前の状態において、各ブレード22の先端部22bは、それぞれ周方向に離隔した状態となっている。ブレード22に囲まれた中心領域であって第1フィルム47と第2フィルム48の間には、羽根形状を形成されたバルーン52を挿入することができる。補助シャフト81は、図17(A)に示すように、後面板21の後面孔21aに挿入されていない。
次に、図15、図17(B)に示すように、補助シャフト81を、フォールディング部3の後面孔21aへ挿入し、挿入孔20aから外部へ突出させる。連結シャフト84は、支持部83を摺動し、先端部が保持台側連結部33に突き当たる。このとき、補助シャフト81の先端部に、縮径部86が形成されているため、縮径部86が、第1フィルム47と第2フィルム48の間を容易に通過できる。したがって、補助シャフト81は、第1フィルム47と第2フィルム48を損傷させずに、挿入孔20aから外部へ突出できる。次に、補助シャフト81の空洞部87に、バルーンカテーテル50から突出している芯金材6の先端部を挿入する。これにより、芯金材6は、補助シャフト81によって先端部が保持された状態となる。次に、保持台側連結部33の収容孔34に連結シャフト84の先端部を挿入した状態で、固定ねじ35を捩じ込む。これにより、連結シャフト84が、保持台部31に連結される。
次に、図12、図17(C)に示すように、保持台部31を、フォールディング部3に向かって移動させる。このとき、連結シャフト84が保持台部31に連結されているため、保持台部31とともに、補助シャフト81も移動する。このため、バルーンカテーテル50をフォールディング部3に挿入する際に、バルーンカテーテル50が撓むことを抑制できる。したがって、バルーン52をフォールディング部3の中心位置に正確に位置決めできる。また、補助シャフト81の外径が、バルーン52の外径よりも大きいため、バルーン52が、第1フィルム47および第2フィルム48に接触することを抑制できる。これにより、バルーン52からの薬剤の脱落を抑制できる。補助シャフト81が、後面孔21aを通ってフォールディング部3の外へ到達すると、ブレード22間の中心領域に、バルーン52が位置する。
次に、図16に示すように、フォールディング部3が回動する。ブレード22が回動すると、各ブレード22の先端部22bが互いに近づき、ブレード22間の中心領域が狭まる。これに伴い、ブレード22間の中心領域に挿入されたバルーン52は、各ブレード22の先端部22bによって羽根形状が周方向に寝かされた状態となる。ブレード22は、バルーン52の挿入前に予め加熱されており、ブレード22によってバルーン52が加熱されるので、ブレード22により周方向に寝かされた羽根形状は、そのままの形を維持することができる。なお、ブレード22は、予め冷却されていてもよい。
このとき、各ブレード22のバルーン52と接触する表面は、第1フィルム47及び第2フィルム48によって覆われており、バルーン52はブレード22の表面に直接接触することはない。バルーンカテーテル50は、芯金材6および補助シャフト81により撓むことを抑制されているため、バルーン52がフォールディング部3の中心位置に正確に位置決めされている。このため、バルーン52を畳む際におけるバックフォールドの発生を抑制することができる。バルーン52の羽根形状を畳んだ後、ブレード22を元の位置に戻すように回動させる。
次に、図17(D)に示すように、保持台部31を移動させ、フォールディング部3からバルーン52を引き抜く。このとき、連結シャフト84が保持台部31に連結されているため、保持台部31とともに、補助シャフト81も移動する。このため、補助シャフト81及び芯金材6により、バルーンカテーテル50が撓むことを抑制できる。このため、バルーン52が、フォールディング部3の挿入孔20a等に接触することを抑制し、薬剤の脱落を抑制できる。
この後、保持台側連結部33の固定ねじ35を緩め、保持台部31と連結シャフト84の連結を解除する。続いて、図17(E)に示すように、補助シャフト81を移動させて、フォールディング部3の後面孔21aから引き抜く。これにより、バルーン折り畳み機によるバルーン52の折り畳みが完了する。なお、フォールディング部3からバルーン52を引き抜く前に、保持台部31と連結シャフト84の連結を解除してもよい。この場合、バルーンカテーテル50は、芯金材6によって撓みが抑制されつつ、フォールディング部3から引き抜かれる。
ここまでは、ラピッドエクスチェンジ型のカテーテルのバルーン52をバルーン折り畳み機で折り畳む場合について説明したが、オーバーザワイヤ型(Over−the−wire type)のカテーテルについて、同じバルーン折り畳み機でバルーン62を折り畳むこともできる。
図18に示すように、このオーバーザワイヤ型のバルーンカテーテル60は、シャフト61の先端側端部にバルーン62を有している。シャフト61は、バルーン62よりも基端側の全長に渡って、外管63の中空内部に内管64が配置されており、シャフト61の基端側端部に設けられるハブ(図示しない)まで外管63と内管64が伸びている。バルーン62の部分の構造は、ラピッドエクスチェンジ型の場合と同様である。
次に、第2の形態の補助シャフト100および芯金材70について説明する。図19に示すように、芯金材70は、中間部が湾曲するように形成されている。図19において芯金材70は、上に描かれているラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテル50に対して挿入される。芯金材70は、バルーンカテーテル50に挿入された際に、シャフト51内に位置する部分が、上方に凸となるように湾曲している。
図20に示すように、芯金材70の少なくとも先端部は、周面の一部に平面部70aを有している。本形態の芯金材70は、前述の実施形態と同様、先端部は補助シャフト100に固定される。補助シャフト100の芯金材70を固定する部分には、平面部70aに対応した平面部分101を有しており、芯金材70は補助シャフト100に対して所定の向きでのみ固定することができる。これにより、シャフト51に挿入された芯金材70を所定の向き、すなわち湾曲部分が上方に凸となる向きとすることができる。
芯金材70は、シャフト51の先端部における自重による撓み量に相当する湾曲を有している。このため、芯金材70がシャフト51に挿入された状態では、シャフト51の自重による下方への撓みと芯金材70による上方への湾曲とが打ち消し合って、シャフト51をより水平な状態とすることができる。
このように、芯金材70のシャフト51に挿入される部分に湾曲を設けておくことで、シャフト51の自重による撓みをより抑制でき、プリーティング部2での周方向均一な羽根形状の形成及びフォールディング部3でのバックフォールドの抑制の効果をより高くすることができる。なお、芯金材を湾曲状とするのは、ラピッドエクスチェンジ型のバルーンカテーテル50の場合に限られず、オーバーザワイヤ型のバルーンカテーテル60に対し適用してもよい。
次に、第3の形態の補助シャフト110について説明する。図21に示すように、本形態の補助シャフト110の空洞部111は、摩擦係数の高い材料からなる中空の内面部材112に形成される。これにより、空洞部111に挿入される芯金材6またはバルーンカテーテル50のシャフト51の滑りを抑制し、これらを補助シャフト81に良好に保持できる。摩擦係数の高い材料は、内面部材112がはめ込まれる補助シャフト110のシャフト本体114よりも静摩擦係数および動摩擦係数が大きい。摩擦係数の高い材料は、たとえば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、天然ゴム等である。
また、内面部材112は、弾性的に変形可能な弾性材料であってもよい。これにより、空洞部111に挿入される芯金材6またはバルーンカテーテル50のシャフト51を、弾性的に変形する内面部材112によって挟むように保持できる。弾性材料は、たとえば、シリコーンゴム、ラテックスゴム、天然ゴム等である。
また、補助シャフト110の空洞部111は、奥側へ向かって内径が減少してもよい。これにより、芯金材6またはバルーンカテーテル50のシャフト51を空洞部111へ押し込むことで、シャフト51を、補助シャフト110の中心に高精度に位置決めでき、かつ空洞部111で挟んで良好に保持できる。このため、プリーティング部2においてバルーン52の羽根形状を周方向均一に形成でき、フォールディング部3において羽根形状を畳む際にバックフォールドの発生を抑制することができる。
また、補助シャフトは、芯金材6を挟持して固定する機構を備えてもよい。芯金材6を挟持して固定する機構は、例えばコレットチャック、スクロールチャック、ドリルチャック、インデペンデントチャック等である。また、バルーンカテーテル50を保持する支持台が、バルーンカテーテル50を保持した状態で、バルーンカテーテル50の軸心を中心に回転可能な構造を有してもよい。この場合、フォールディング部3でバルーン52の羽根形状を畳む際に、畳む方向と逆方向へバルーンカテーテル50を回転させることで、バックフォールドの抑制の効果をより高くすることができる。
以上のように、本実施形態に係るバルーン折り畳み機は、長尺なシャフト51の先端部に設けられるバルーン52を折り畳むバルーン折り畳み機であって、バルーン52に羽根形状を形成するプリーティング部2と、バルーン52に形成された羽根形状を周方向に沿って畳むフォールディング部3と、シャフト51を支持し、プリーティング部2およびフォールディング部3の少なくとも一方に対して近接および離間可能であり、バルーン52をプリーティング部2およびフォールディング部3に対して挿入自在とする支持台4と、を有し、プリーティング部2およびフォールディング部3は、バルーン52を挿入可能な挿入孔10a、20aと、挿入孔10a、20aが設けられる側と反対側である後面に設けられるとともに挿入孔10a、20aと連通する後面孔11a、21aと、を有し、プリーティング部2およびフォールディング部3は、後面孔11a、21aに後面側から挿入可能な補助シャフト81と、補助シャフト81の後面孔11a、21aに挿入されない部位を支持台4に対して当該支持台4とともに移動可能に連結する連結部82と、を有し、補助シャフト81は、後面孔11a、21aに対向する側から空洞部87が形成される。上記のように構成したバルーン折り畳み機は、後面孔11a、21aに補助シャフト81を挿入して挿入孔10a、20aへ到達させ、当該補助シャフト81の空洞部87に、シャフト51に挿入した芯金材6を挿入して保持できる。さらに、連結部82によって補助シャフト81を支持台4に連結することで、支持台4とともに補助シャフト81が移動するため、補助シャフト81によってバルーン52を保持した状態を維持しつつ、バルーン52を挿入孔10a、20aに挿入できる。これにより、バルーンカテーテル50のシャフト51の先端部が、補助シャフト81によって撓まないように支持されるので、バルーン52をプリーティング部2やフォールディング部3に対し、正確に位置決めして挿入することができる。このため、プリーティング部2においてバルーン52の羽根形状を周方向均一に形成でき、フォールディング部3において羽根形状を畳む際にバックフォールドの発生を抑制することができる。
また、バルーン折り畳み機は、シャフト51に挿通される芯金材6をさらに有し、芯金材6は、補助シャフト81の空洞部87に挿入可能である。これにより、補助シャフト81および芯金材6の組み合わせによって、シャフト51の先端部を、より撓まないように支持できる。このため、バルーン52を、プリーティング部2やフォールディング部3に対し、正確に位置決めして挿入することができる。
また、プリーティング部2およびフォールディング部3の少なくとも一方は、バルーン52に形状を付与するために周方向に並ぶ複数のブレード12、22と、複数のブレード12、22に囲まれる中央部を通る2枚のフィルムと、を有し、補助シャフト81は、後面孔11a、21aに向かって外径が減少する縮径部86を有する。これにより、補助シャフト81の縮径部86を、2枚のフィルムの間を円滑に通過させることができる。
また、ブレード12、22は、挿入孔10a、20aから後面孔11a、21aに向かう方向へ延在し、補助シャフト81が支持台4とともに移動可能な方向は、ブレード12、22の延在方向と平行である。これにより、補助シャフト81によって支持されるバルーン52を、ブレード12、22の中央部に正確に位置決めできる。バルーン52がブレード12、22の中央部に正確に位置決めされることで、プリーティング部2においてバルーン52の羽根形状を周方向均一に形成でき、フォールディング部3において羽根形状を畳む際にバックフォールドの発生を抑制することができる。
また、補助シャフト81の最大直径は、バルーン52の直径よりも大きい。これにより、補助シャフト81に保持されたバルーン52を補助シャフト81とともに軸方向へ移動させる際に、バルーン52が他の部材に接触することを抑制できる。このため、バルーン52の表面の薬剤が脱落することを抑制できる。
また、芯金材6は、ブレードの延在方向の長さよりも10mm以上長い。これにより、芯金材6を、補助シャフト81および支持台4の両方に置くことができ、バルーンカテーテル50のシャフト51を確実に支持して撓みを抑制できる。
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。
以下、本発明の実施例および比較例について説明する。以下の表1〜4に示す条件で、実施例1〜17および比較例1の薬剤コーティングバルーンを作製した。
Figure 0006942711
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(実施例1)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径2.0mm、長さ40mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.39mm、長さ700mmの針金状(中実)の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。なお、「ガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)」とは、直径0.014インチのガイドワイヤを通して用いるためのガイドワイヤルーメンであり、ガイドワイヤルーメンの直径(内径)が0.40〜0.44mmであることを意味する(以下同様)。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部2のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例2)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径4.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.6μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ500mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例3)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径3.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.6μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ500mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例4)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径2.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例5)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径6.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)に、直径0.48mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。なお、「ガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)」とは、直径0.018インチのガイドワイヤを通して用いるためのガイドワイヤルーメンであり、ガイドワイヤルーメンの直径(内径)が0.50〜0.54mmであることを意味する(以下同様)。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例6)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径6.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)に、直径0.48mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコ−ンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をプリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、ディスタルサポートの位置を固定した。続いて、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部を後方に5mm引っ張った後、固定した。プリーティングの開始とともに加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部にスライドした。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、8枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、ディスタルサポートの位置を固定し、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部を後方に5mm引っ張り固定した。加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。8枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードがゆっくりと開き、フィルムを広げ、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例7)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径4.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)に、直径0.48mm、長さ700mmの中空の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコ−ンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をプリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部の位置を固定した。続いて、ディスタルサポートを前方に5mm引っ張った後、固定した。プリーティングの開始とともに加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部にスライドした。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入し固定した。次に、バルーンを、12枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部の位置を固定した。続いて、ディスタルサポートを前方に5mm引っ張った後、固定した。加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。12枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードがゆっくりと開き、フィルムを広げ、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例8)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径4.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)に、直径0.48mm、長さ700mmの中空の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコ−ンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をプリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、ディスタルサポートの位置を固定した。続いて、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部を後方に5Nの力で引っ張った後、固定した。プリーティングの開始とともに加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部にスライドした。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入し固定した。次に、バルーンを、12枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、ディスタルサポートの位置を固定し、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部を後方に5Nの力で引っ張り固定した。加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。12枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードがゆっくりと開き、フィルムを広げ、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例9)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径4.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)に、直径0.48mm、長さ700mmの中空の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコ−ンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をプリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部の位置を固定した。続いて、ディスタルサポートを前方に1Nの力で引っ張った後、固定した。プリーティングの開始とともに加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部にスライドした。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、12枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、バルーンカテーテルのシャフトを固定した支持台部の位置を固定した。続いて、ディスタルサポートを前方に1Nの力で引っ張った後、固定した。加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。12枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードがゆっくりと開き、フィルムを広げ、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例10)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径3.0mm、長さ20mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロンエラストマー、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ500mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。次に、バルーンを、3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。次に、バルーン部分を、12枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、第1フィルム及び第2フィルムが羽根に接触した時点から、バルーンカテーテルをブレードの回動方向と逆方向へゆっくりと回転させ、ブレードが完全に閉じる前までにバルーンの回転を終了した。12枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例11)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径4.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。バルーン上のパクリタキセル量が約3.6μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ500mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。次に、バルーンを、3枚のブレードを有するプリーティング部のブレードの間に押し込んだ。なお、プリーティング部にフィルムは設けられていない。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレードの間に押し込んだ。なお、プリーティング部にフィルムは設けられていない。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例12)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径3.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。バルーン上のパクリタキセル量が約3.6μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ500mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。次に、バルーンを、3枚のブレードを有するプリーティング部のブレードの間に押し込んだ。なお、プリーティング部にフィルムは設けられていない。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレードの間に押し込んだ。なお、プリーティング部にフィルムは設けられていない。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例13)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
実施例1の薬剤コーティングバルーンの作成例と同様な手順で、直径2.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)の薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.38mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーンを、4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に付属したコレットチャックに挿入して固定した。次に、バルーン部分を、10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例14)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径6.0mm、長さ80mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.035インチ仕様:0.93〜0.97mm)に、直径0.91m、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。なお、「ガイドワイヤルーメン(0.035インチ仕様:0.93〜0.97mm)」とは直径0.035インチのガイドワイヤを通して用いるためのガイドワイヤルーメンであり、ガイドワイヤルーメンの直径(内径)は0.93〜0.97mmであることを意味する(以下同様)。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例15)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径6.0mm、長さ80mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.035インチ仕様:0.93〜0.97mm)に、直径0.83mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例16)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径2.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.014インチ仕様:0.40〜0.44mm)に、直径0.30mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ
。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(実施例17)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径7.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンのガイドワイヤルーメン(0.018インチ仕様:0.50〜0.54mm)に、直径0.40mm、長さ700mmの針金状の芯金材(材質:SUS)を挿入し、薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを4枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部から突出している芯金材をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
(比較例1)
(1)薬剤コーティングバルーンの作製
L−セリンエチルエステル塩酸塩(CAS登録番号:26348−61−8)及びパクリタキセル(CAS登録番号:33069−62−4)を無水エタノール、テトラヒドロフラン、アセトン、蒸留水の混合液に溶解したコーティング液を調製し、拡張時のサイズが直径2.0mm、長さ200mmのバルーンカテーテル(バルーンの材質:ナイロン、表面が滑らか、無孔質)のハブ部に三方活栓を取り付け、バルーンを4気圧で拡張し、バルーン上のパクリタキセル量が約3.2μg/mmとなるようにゆっくりとコーティングした。コーティング後、バルーンカテーテルを乾燥させ、薬剤コーティングバルーンを作製した。
(2)薬剤コーティングバルーンをプリーティングするステップ
乾燥した薬剤コーティングバルーンを薬剤コーティング部が接触しないように、バルーン折り畳み機の支持台に設置し、シリコーンゴムを取り付けた保持部で保持台部にバルーンカテーテルのシャフトを固定した。このとき、バルーンカテーテルのハブの三方活栓を折り畳み機のバルーン拡張および収縮するためのエアー注入及び吸引機構に取り付けた。バルーンカテーテルの先端部を、プリーティング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入した。バルーンを3枚のブレードを有するプリーティング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、プリーティングの開始とともに、加熱されたブレードをゆっくりと閉じて、バルーンに押し当てるとともに、バルーンの内部のエアーをゆっくりと吸引し、バルーンを収縮した。ブレードを閉じた状態でしばらく保持し、羽根を形成した後、ブレードをゆっくりと開くことで、フィルムを広げた。この後、バルーンをプリーティング部から引き戻した。
(3)薬剤コーティングバルーンをフォールディングするステップ
羽根を形成したバルーンカテーテルを収縮した状態を保ったまま、支持台をフォールディング部へスライドさせた。次に、バルーンカテーテルの先端部をフォールディング部のディスタルサポート(補助シャフト)に挿入し、バルーン部分を10枚のブレードを有するフォールディング部のブレード間を通過している帯電しにくいかつ滑らかな、第1フィルムと第2フィルム(材質:PTFE、厚さ:0.001mm)の間に押し込んだ。バルーンを完全に押し込んだ後、加熱されたブレードをゆっくりと閉じた。10枚のブレードが閉じた状態でしばらく保持した後、ブレードをゆっくりと開き、第1フィルムおよび第2フィルムを広げた。この後、バルーンをフォールディング部から引き戻した。
<フォールディング後のバルーンに残存するパクリタキセル量の測定>
実施例1〜5と実施例11〜17の薬剤コーティングバルーンのバルーン上に残存するパクリタキセル量を、以下の手順で測定した。
(1)方法
フォールディング後の薬剤コーティングバルーンをメタノール溶液に浸し、この後、10分間、振とう機を用いて振とうし、バルーンにコートされているパクリタキセルを抽出した。パクリタキセルを抽出したメタノール溶液の227nmでの吸光度を、紫外可視吸光光度計を用いて高速液体クロマトグラフィーにて測定し、バルーンあたりのパクリタキセル量([μg/balloon])を求めた。さらに、求めたパクリタキセル量と、バルーン表面積とから、バルーンの単位面積あたりのパクリタキセル量([μg/mm])を算出した。
(2)結果
表5に、コーティング後のバルーン上のパクリタキセル量(理論値)とフォールディング後のバルーン上のパクリタキセル量(実測値)の結果を単位面積当たりで示した。また、フォールディング後のパクリタキセル残存率として、フォールディング後のバルーン上のパクリタキセル量を、コーティング後のバルーン上のパクリタキセル量で除した値に100を乗じて算出した。
表5に示す通り、実施例1〜5、14〜17のいずれもパクリタキセル残存率が高かったのに対して、実施例11〜12、14〜17では、80%未満となり、低い値となった。なお、実施例1〜5では、プリーティング及びフォールディングにおいてフィルムを使用したが、実施例11、12では、フィルムを使用しなかった。プリーティング及びフォールディングの際にフィルムを使用することで、薬剤コーティング層の脱落を低減できることが確認できた。
Figure 0006942711
<フォールディング後のバックフォールドおよびプリート不良の発生評価>
実施例4及び実施例13の条件で調製した薬剤コーティングバルーンのフォールディング後のバックフォールドの発生比率について評価した。
(1)方法
フォールディングした薬剤コーティングバルーンの羽根の折り畳み方向をデジタルマイクロスコープで観察した。羽根の折り畳み方向が一方向ではなく、逆向きになっている羽根が存在する場合は、バックフォールドとしてカウントした。また、プリーティングで、羽根の大きさが、目視検査で均等でないものは、プリート不良とした。
(2)バックフォールドの発生評価の結果
表6に、バックフォールドの発生した数量とフォールディングした全数量と、バックフォールド発生数量をフォールディングした全数量で除した値に、100を乗じた値を、バックフォールド発生比率として示した。
表6に示す通り、フォールディング時にバルーンを回転させる操作を行った実施例4の方法では、バックフォールドの発生がほとんど生じなかった。その一方で、フォールディング時にバルーンを回転させる操作を行わなかった実施例13の方法では、フォールディングした約半分のサンプルでバックフォールドが発生した。これにより、フォールディング時にバルーンを回転する操作は、バックフォールドの発生を低減させる効果があることが確認された。
Figure 0006942711
(3)プリート不良の発生評価の結果
表7に、プリート不良の発生した数量とプリーティングした全数量と、プリート発生数量をプリーティングした全数量で除した値に、100を乗じた値を、プリート不良発生比率として示した。
表7に示す通り、プリーティング時に芯金を挿入した実施例4の方法では、プリート不良の発生がほとんど生じなかった。その一方で、プリーティング時に芯金を挿入しなかった比較例1の方法では、プリート不良が多く発生した。プリーティング時に芯金を挿入することは、プリート不良の発生を低減させる効果があることが、確認された。
Figure 0006942711
さらに、本出願は、2016年9月23日に出願された日本特許出願番号2016−185601号に基づいており、それらの開示内容は、参照され、全体として、組み入れられている。
1 基台
2 プリーティング部
3 フォールディング部
4 支持台
5 フィルム供給部
6、70 芯金材
7、100、110 補助シャフト
8 フィルム供給部
10、20 前面板
10a、20a 挿入孔
11、21 後面板
11a、21a 後面孔
12、22 ブレード
31 保持台部
45、47 第1フィルム
46、48 第2フィルム
50、60 バルーンカテーテル
51、61 シャフト
52、62 バルーン

Claims (9)

  1. 長尺なシャフトの先端部に設けられるバルーンを折り畳むバルーン折り畳み機であって、
    前記バルーンに羽根形状を形成するプリーティング部と、
    前記バルーンに形成された羽根形状を周方向に沿って畳むフォールディング部と、
    前記シャフトを支持し、選択される前記プリーティング部および/またはフォールディング部に対して近接および離間可能であり、前記バルーンを前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部に対して挿入自在とする支持台と、を有し、
    前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部は、前記バルーンを挿入可能な挿入孔と、前記挿入孔が設けられる側と反対側である後面に設けられるとともに前記挿入孔と連通する後面孔と、を有し、
    前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部は、前記後面孔に後面側から挿入可能な補助シャフトと、前記補助シャフトの前記後面孔に挿入されない部位を前記支持台に対して当該支持台とともに移動可能に連結する連結部と、を有し、
    前記補助シャフトは、前記後面孔に対向する側から空洞部が形成されるバルーン折り畳み機。
  2. 前記シャフトに挿通される芯金材をさらに有し、
    前記芯金材は、前記補助シャフトの空洞部に挿入可能である請求項1に記載のバルーン折り畳み機。
  3. 前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部は、前記バルーンに形状を付与するために周方向に並ぶ複数のブレードと、
    前記複数のブレードに囲まれる中央部を通る2枚のフィルムと、を有し、
    前記補助シャフトは、前記後面孔に向かって外径が減少する縮径部を有する請求項1または2に記載のバルーン折り畳み機。
  4. 前記ブレードは、前記挿入孔から後面孔に向かう方向へ延在し、
    前記補助シャフトが前記支持台とともに移動可能な方向は、前記ブレードの延在方向と平行である請求項3に記載のバルーン折り畳み機。
  5. 前記補助シャフトは、長尺なシャフト本体と、前記シャフト本体に配置されて前記空洞部が形成され、かつ前記シャフト本体よりも摩擦係数が高い材料で形成される内面部材と、を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のバルーン折り畳み機。
  6. 前記補助シャフトは、長尺なシャフト本体と、前記シャフト本体に配置されて前記空洞部が形成され、かつ弾性材料により形成される内面部材と、を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載のバルーン折り畳み機。
  7. 前記補助シャフトの空洞部は、奥側へ向かって内径が減少する請求項1〜6のいずれか1項に記載のバルーン折り畳み機。
  8. 前記補助シャフトの最大直径は、前記バルーンの直径よりも大きい請求項1〜7のいずれか1項に記載のバルーン折り畳み機。
  9. 前記選択されたプリーティング部および/またはフォールディング部は、前記バルーンに形状を付与するために周方向に並ぶ複数のブレードを有し、
    前記芯金材は、前記ブレードの延在方向の長さよりも10mm以上長い請求項2に記載のバルーン折り畳み機。
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