以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲によって確定され、以下に例示する実施例によって限定されるものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが本発明に必須とは限らない。本明細書および図面に記載の内容は例示であって、本発明を制限するものと見なすべきではない。本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施例の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。
(第1の実施例)
図1は、第1の実施例における表示装置100の装置構成図である。表示装置100は、入力インターフェース1、プロセッサ2、メモリ3、内部ストレージ4、表示制御部5、バックライト制御部6、液晶パネル7、バックライト8、およびバスライン9を備える。
入力インターフェース1は、表示装置100と外部出力機器500とを接続するインターフェースである。入力インターフェース1は、外部出力機器500から入力された画像を、バスライン9を介して、プロセッサ2およびメモリ3に出力する。
入力インターフェース1は、Digital Visual Interface(DVI)や、High−Definition Multimedia Interface(HDMI(登録商標))等の規格に対応した入力ポートである。また、入力インターフェース1は、Wireless Fidelity(Wi−Fi)や、Bluetooth(登録商標)等の無線通信規格に準じた信号を受信可能な受信インターフェースであってもよい。また、入力インターフェース1は、入力された、もしくは受信した信号を、プロセッサ2、表示制御部5、バックライト制御部6が処理可能な信号形式に変換する機能を有していてもよい。
ここで、外部出力機器500は、表示装置100の入力インターフェース1と接続し、画像を出力可能な装置である。具体的には、外部出力機器500は、撮像した画像を出力可能なカメラ等の撮像装置、画像を記憶可能な記憶媒体を有し記憶された画像を出力可能なレコーダー、もしくはPersonal Computer(PC)等である。
プロセッサ2は、表示装置100の動作を制御する処理装置である。プロセッサ2は、Central Processing Unit(CPU)やMicro Processing Unit(MPU)等の、演算処理装置である。このとき、プロセッサ2は、メモリ3から読み出したプログラムを実行し、表示制御部5およびバックライト制御部6の動作を制御する。
なお、プロセッサ2は、メモリ3から読み出したプログラムを実行することにより、後述する表示制御部5およびバックライト制御部6の機能の一部もしくは全てと同様の処理を行うことも可能である。さらにプロセッサ2は、メモリ3から読み出したプログラムを実行することにより、内部ストレージ4から画像を読み出して、表示制御部5およびバックライト制御部6に出力することも可能である。プロセッサ2は、複数配置されていてもよい。
メモリ3は、データの読み出しおよび書き込みが可能な記憶媒体である。メモリ3は、プロセッサ2が表示装置100の制御に用いるプロセッサ2が実行可能なプログラムやパラメータ等を記憶する。メモリ3は、ハードディスクのような不揮発性の記憶媒体や、半導体メモリのような揮発性の記憶媒体である。
内部ストレージ4は、ハードディスクドライブ等の記憶媒体である。内部ストレージ4は、表示装置100に表示される画像を記憶し、バスライン9を介して、プロセッサ2およびメモリ3に出力する。内部ストレージ4は、プロセッサ2が表示装置100の制御に用いるプログラム等を記憶していてもよい。
表示制御部5は、入力された画像に基づいて、液晶パネル7を制御する制御回路基板である。表示制御部5は、入力された画像の少なくとも一部に画像処理を施して、表示画像を生成し、表示画像に基づいて、液晶パネル7が有する複数の液晶素子を制御する。また、表示制御部5は、上述の処理を実行するために、後述する各機能ブロックの機能を発揮する複数の回路モジュールを備える。各回路モジュールはそれぞれの機能を発揮する。なお、表示制御部5は、後述する各機能ブロックの少なくとも1つの機能を発揮するためのプログラムを実行することが可能な演算処理装置(コンピュータ)を含むものであってもよい。
バックライト制御部6は、入力された画像に基づいて、バックライト8を制御する制御回路基板である。具体的には、バックライト制御部6は、入力された画像の輝度に応じてバックライト8の発光量を示す輝度設定値を決定し、決定された発光輝度に基づいてバックライト8の制御信号を決定する。また、バックライト制御部6は、上述の処理を実行するために、後述するように複数の回路モジュールを備える。各回路モジュールはそれぞれの機能を発揮する。
液晶パネル7は、個別に光の透過率を制御可能な液晶素子を複数有する透過型の表示パネルである。液晶パネル7は、入力された画像に応じて、各液晶素子の透過率を制御して、バックライト8から照射された光を透過して、液晶パネル7の前面側の画面に画像を表示するように、表示制御部5に制御される。
液晶パネル7の各液晶素子は、入力された画像のうち対応する画素の階調値に応じて透過率が変化する。第1の実施例において、液晶素子の透過率は、階調値の増加に対して線形に増加する。液晶パネル7は、透過型の表示パネルであればよく、Micro Electro Mechanical Systems(MEMS)を用いたシャッター素子を複数有する表示パネルであってもよい。
バックライト8は、複数の発光部を有する照明装置である。バックライト8は、液晶パネル7の背面側に配置され、複数の発光部から液晶パネルに7に光を照射する。発光部はそれぞれ光源8aを備えており、発光部ごとに点灯を制御することが可能である。言い換えると、バックライト8は、個別に発光輝度を制御可能な複数の発光部で構成された照明装置であるとも言える。バックライト8の各発光部は、入力された画像に基づいて決定された輝度設定値を用いて、バックライト制御部6によって制御される。
図2は、第1の実施例におけるバックライト8を示す模式図である。バックライト8は、表示装置100の画面に対して鉛直方向に7(1〜7)、水平方向に10(A〜J)のマトリックス状にそれぞれ配置された発光部を備える。それぞれの発光部は、水平方向における位置(A〜J)と鉛直方向における位置(1〜7)とを用いて、区別して表記する。例えば、図2の右上の発光部は、発光部J7と示される。なお、バックライト8の備える発光部の数、および配置は、上述の構成に限られず、表示装置100の大きさや、機能等により、設計者が任意に設定することが可能である。
バスライン9は、入力インターフェース1、プロセッサ2、メモリ3、内部ストレージ4、表示制御部5、およびバックライト制御部6の間の接続に用いる共用の通信線である。バスライン9を通して、入力された画像や、プロセッサ2が用いるプログラム等の情報がやり取りされる。
図3は、第1の実施例における表示装置100の機能ブロックを示すブロック図である。図3は、表示装置100の表示制御部5およびバックライト制御部6がそれぞれ備える回路モジュールを示す。
表示制御部5は、照射輝度推測部51および画像補正部52を備える。バックライト制御部6は、代表輝度取得部61、輝度値取得部62、輝度補正部63、輝度決定部64、および発光制御部65を備える。また、輝度補正部63は、High Pass Filter(HPF)処理部63a、および平滑化処理部63bを備える。
それぞれの回路モジュールは、電子回路および演算処理回路のうち少なくとも1つを備える。それぞれの回路モジュールは、バスライン9を介してプロセッサ2およびメモリ3と情報を送受信することが可能である。プロセッサ2は、メモリ3から読み出したプログラムを実行し、各回路モジュールの動作を制御してもよい。また、それぞれ回路モジュールが発揮する機能は、表示制御部5もしくはバックライト制御部6に設けられた回路モジュールでなく、プロセッサ2がメモリ3から読み出したプログラムを実行することにより実現されてもよい。
入力インターフェース1は、入力された画像を、代表輝度取得部61および画像補正部52に出力する。入力された画像は、マトリクス状に配置された各画素に対して、それぞれ階調値を指定したデータである。第1の実施例において、入力された画像の各画素の階調値は、0〜255の8ビットデータで記述される。なお、入力された画像の符号化方式や表示ビット数等は、上述の例に限られない。
また、入力インターフェース1は、入力された画像に所定の階調変換等の処理を施した画像を代表輝度取得部61および画像補正部52に出力してもよい。以降、入力インターフェース1に入力された画像、および入力インターフェース1に入力され所定の階調変換等の処理を施された画像を総称して、入力画像とする。なお、入力画像は内部ストレージ4から入力されてもよい。
代表輝度取得部61は、各発光部の発光輝度値を決定するために用いる代表輝度値を、各発光部に対応する入力画像の領域毎に取得する。代表輝度取得部61は、バックライト8の各発光部に対応する入力画像の領域毎に代表輝度値を取得し、各領域の位置および代表輝度値を発光輝度値取得部103に出力する。第1の実施例において、代表輝度値は、画像の最大階調値である。代表輝度値は、画像の明るさ(輝度)を示すパラメータ(特徴量)である。代表輝度値は、画像の平均階調値であってもよい。また、画像が各画素に対して表示輝度を指定している場合は、代表輝度値は最大輝度、もしくは平均輝度であってもよい。
輝度値取得部62は、各発光部に対応する入力画像の領域の代表輝度値に応じて、対応する発光部の発光輝度値を取得する。また、輝度値取得部62は、取得した発光輝度値を輝度補正部63に出力する。輝度値取得部62は、代表輝度値と発光輝度値とを関連付けた輝度参照情報に基づいて、代表輝度値から発光輝度値を取得する。第1の実施例において、輝度参照情報は、輝度特性と発光輝度値とを関連付けたルックアップテーブル(LUT)である。
図4は、第1の実施例における代表輝度値と発光輝度値とを関連付けた輝度参照情報を示した図である。図4の横軸は、代表輝度値を示している。したがって、横軸の範囲は、0から255となる。図4の縦軸は、発光輝度値を示している。発光輝度値は、バックライト8の各発光部が点灯可能な最大の発光輝度に対する、発光輝度の割合として示される。第1の実施例において、バックライト8の発光部を全て最大の発光輝度で点灯した場合、2000cd/m2の輝度の光が液晶パネル7に照射される。
輝度参照情報において、代表輝度値の取り得る最小値(0)に対して、発光輝度値10%が関連付けられ、かつ、代表輝度値の取り得る最大値(255)に対して、発光輝度値50%が関連付けられている。また、輝度参照情報において、発光輝度値は、代表輝度値の増加に伴い線形に増加するように互いに関連付けられている。
この場合、入力画像が全黒画像であった場合、バックライト8の全ての発光部は10%の発光輝度値で点灯し、液晶パネル7に照射される光の輝度(照射輝度)は、200cd/m2である。また、入力画像が全白画像であった場合、バックライト8の全ての発光部は50%の発光輝度値で点灯し、液晶パネル7の照射輝度は、1000cd/m2である。
代表輝度値の取り得る最大値に対する発光輝度値は、表示装置100の最大の表示輝度を表示するために必要とされる照射輝度から求められる。最大階調値における液晶素子の光の透過率が10%であり、表示装置100の最大の表示輝度の設定値が100cd/m2である場合、代表輝度値の取り得る最大値に対する発光輝度値は、1000cd/m2とされる。表示装置100の最大の表示輝度は、ユーザーや設計者が任意に設定することが可能である。
また、輝度参照情報は、上述の形態に限られず、代表輝度値から発光輝度値を算出する変換式であってもよい。輝度値取得部62は、各発光部に対応する領域の代表輝度値と、輝度参照情報とから対応する発光部の発光輝度値を取得する。
輝度補正部63は、各発光部の発光輝度値を補正し、輝度決定部64に補正発光輝度値を出力する。輝度補正部63は、複数の発光部のうち注目発光部の発光輝度値と、注目発光部の周辺に配置される周辺発光部の発光輝度値との差に応じて、注目発光部の発光輝度値を補正して、注目発光部の補正発光輝度値とする。注目発光部の発光輝度値が少なくとも1つの周辺発光部の発光輝度値よりも大きく、かつ、注目発光部の発光輝度値と周辺発光部の発光輝度値との差が所定の値以上である場合、輝度補正部63は、注目発光部の補正発光輝度値をそうでない場合に比べて高くする。輝度補正部63は、バックライト8の各発光部に対して、補正発光輝度値を取得する。
上述に示すように取得した補正発光輝度値を用いて、バックライト8の各発光部から液晶パネル7に光を照射することによって、注目発光部に対応する液晶パネル7の領域に照射される輝度が不足することを抑制することが可能となる。また、周辺発光部の発光輝度を、過剰に高めることが抑制されるため、周辺発光部に対応する領域に暗い画像が表示される場合に、黒浮きが発生することを抑制することが可能となる。
HPF処理部63aは、複数の発光部のうちある注目発光部の発光輝度値と、周辺発光部の発光輝度値との差に応じて、注目発光部の発光輝度値を相対的に高める処理を施す。具体的には、HPF処理部63aは、各発光部の発光輝度値のうち、取得した発光輝度値の分布に対して、空間的に高周波成分が強調されるHPF処理を施し、HPF発光輝度値を取得する。注目発光部の発光輝度値と、周辺発光部の発光輝度値との差が大きいということは、注目発光部の発光輝度値の空間的な高周波成分が存在することを意味する。
HPF処理部63aは、HPF発光輝度値を平滑化処理部63bに出力する。HPF処理は、複数の発光部のうち、1つの注目発光部を中心にしたa×b(a、bは整数)のマトリクス状に配置された発光部の発光輝度値に対して、a×bのフィルタ演算により高周波成分を強調する処理である。
なお、HPF処理は、上述した方法には限られない。発光輝度値に対して微分検出処理を施して、検出されたエッジ成分を用いて、発光輝度値を強調する処理であってもよい。HPF処理は、一般的に画像処理の分野で用いられる高周波成分の強調処理を用いることが可能である。また、HPF処理は、空間的に高周波成分が強調される処理であれば、他の処理方法を用いてもよい。
また、HPF処理は、複数の発光部のうちある注目発光部の発光輝度値が、周辺発光部の発光輝度値よりも所定のレベル以上大きい場合に、注目発光部の発光輝度値を相対的に高める処理で代用可能である。HPF処理部63aは、各発光部に対してHPF処理を施して得られたHPF発光輝度値を平滑化処理部63bに出力する。
平滑化処理部63bは、HPF処理部63bにより、HPF発光輝度値が対応する発光輝度値よりも小さくなった発光部のHPF発光輝度値を増加させる処理を施す。平滑化処理部63bは、取得したHPF発光輝度値に対して平滑化処理を施し、補正発光輝度値を取得する。平滑化処理部63bは、複数の発光部のうち1つの注目発光部のHPF発光輝度値と、注目発光部に隣接する隣接発光部のHPF発光輝度値とを比較する。(尚、実施例において、「隣接」とは接していなくてもよく、隙間をもって隣り合っているものを含む。)注目発光部のHPF発光輝度値よりも高いHPF発光輝度値を有する隣接発光部がある場合、平滑化処理部63bは、注目発光部のHPF発光輝度値を増加させる。
なお、平滑化処理は、上述の方法に限られず、HPF発光輝度値の不足を補う処理であればよい。例えば、平滑化処理は、空間的に低周波成分を強調するLow Pass Filter(LPF)処理を、フィルタ演算を用いて行うものであってもよい。平滑化処理部63は、各発光部のHPF発光輝度値に対して平滑化処理を施し、取得した補正発光輝度値を、輝度決定部64に出力する。
なお、輝度補正部63が各発光部の発光輝度値を補正発光輝度値に補正する方法は、上述の方法に限られない。輝度補正部63は、注目発光部の発光輝度値と、周辺発光部の発光輝度値との差に基づいて、注目発光部の発光輝度値を補正して、注目発光部の補正発光輝度値とすることも可能である。すなわち、輝度補正部63は、注目発光部の発光輝度値と、周辺発光部の発光輝度値との差に応じて、注目発光部の発光輝度値を高めて、注目発光部の補正発光輝度値となる。
輝度補正部63は、各発光部を注目発光部とし、注目発光部の発光輝度値が、周辺発光部の発光輝度値よりも所定の値以上高い場合に、注目発光部の発光輝度値をそうでない場合よりも高める処理を施してもよい。所定の値は、ユーザーや設計者が任意に設定されることが可能である。
輝度補正部63は、注目発光部に上下左右方向、および斜め方向に隣接する8つの周辺発光部のそれぞれの発光輝度値との差の二乗平均を算出し、注目発光部の発光輝度値に加算する補正を行ってもよい。これにより、輝度補正部63は、注目発光部の発光輝度値よりも周辺発光部の発光輝度値が小さいほど、注目発光部の発光輝度値を増加させて補正発光輝度値とする。二乗平均の算出に用いる周辺発光部は、注目発光部を中心にした5×5のマトリクス状に配置された注目発光部を除く発光部としてもよい。このとき、注目発光部との距離に応じて、発光輝度値に重み付けをして補正発光輝度値を算出してもよい。
また、輝度補正部63は、注目発光部の発光輝度値と周辺発光部の発光輝度値とを比較して、これらの差が所定レベル以上である場合に、注目発光部の発光輝度値を高める補正を施して、補正発光輝度値を算出してもよい。
すなわち、輝度補正部63が実行する補正処理によれば、注目発光部の発光輝度値よりも周辺発光部の発光輝度値が大きい場合、注目発光部の補正発光輝度値は、注目発光部と周辺発光部との発光輝度値の差に応じて、注目発光部の発光輝度値を高めた値となる。また、輝度補正部63が実行する補正処理によれば、注目発光部の発光輝度値よりも周辺発光部の発光輝度値が小さい場合、注目発光部の補正発光輝度値は、注目発光部と周辺発光部との発光輝度値の差に応じて、注目発光部の発光輝度値を高めた値となる。
輝度決定部64は、取得した補正発光輝度値に基づいて、バックライト8の各発光部の輝度設定値を決定する。輝度設定値は、各発光輝度値と同様に、バックライト8の各発光部が点灯可能な最大の発光輝度に対する、発光輝度の割合として示される。輝度決定部64は、補正発光輝度値を輝度設定値として決定する。なお、輝度決定部64は、補正発光輝度値に対して、外光の影響を低減する補正等を施して、輝度設定値を決定することも可能である。輝度決定部64は、輝度設定値を、照射輝度推測部51と、発光制御部65とに出力する。
発光制御部65は、輝度設定値に基づいて、バックライト8の各発光部の発光輝度を制御する。パルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)により、発光部の発光量を制御される場合、発光制御部65は、輝度設定値に基づいてパルス幅変調のデューティ比(点灯期間と消灯期間の比)を制御情報として決定する。また、発光制御部65は、各発光部の駆動電圧値または駆動電流値を設定することで、各発光部の発光量を制御してもよい。その場合、輝度設定値に基づいて、駆動電圧値または駆動電流値を制御情報として決定される。
また、発光制御部65は、パルス幅変調と、発光部の駆動電圧値または駆動電流値の制御とにより、発光部の発光輝度を制御してもよい。その場合、輝度設定値に基づいて、パルス幅変調のデューティ比(点灯期間と消灯期間の比)と、駆動電圧値または駆動電流値とが決定される。発光制御部65は、決定した制御情報をバックライト8に出力して、バックライト8の各発光部の発光輝度を制御する。
照射輝度推測部51は、輝度決定部64から取得した輝度設定値を用いて、画像補正部52が、入力画像を補正するために用いる照射輝度を取得する。照射輝度は、輝度設定値を用いてバックライト8の各発光部が点灯した場合の液晶パネル7に照射される光の輝度である。
照射輝度推測部51は、各発光部に対応する液晶パネル7の表示領域の中央における照射輝度を推測する。照射輝度推測部51は、1つの発光部から光を照射した場合に、周囲の発光部に対応する表示領域へ光が拡散する割合を示す拡散情報をメモリ3から取得する。
照射輝度推測部51は、各発光部の輝度設定値と拡散情報とを用いて取得した液晶パネル7の各表示領域の中央における照射輝度を推測する。また、照射輝度推測部51は、各表示領域の中央における照射輝度を補間して、照射輝度の分布を推測することも可能である。照射輝度推測部51は、取得した照射輝度を画像補正部52に出力する。
画像補正部52は、取得した照射輝度を用いて、入力画像を補正して表示画像を生成し、パネル制御部53に出力する。画像補正部52は、ある発光部に対応する表示領域の照射輝度がLpnである場合、当該発光部の基準輝度Ltを用いて補正係数Gpnを決定する。基準輝度Ltは、階調値255に関連付けられた発光輝度値で、全ての発光部を制御した場合の照射輝度とする。すなわち、第1の実施例における基準輝度Ltは1000cd/m2である。式1は、補正係数Gpnを決定する式である。
Gpn=Lt/Lpn (式1)
画像補正部52は、各表示領域に対して決定した補正係数Gpnを用いて、対応する表示領域に表示される入力画像の階調値を補正して表示画像の階調値とする。画像補正部52は、同一の表示領域に表示される入力画像の階調値に対して、対応する表示領域の補正係数Gpnを乗算する。また、画像補正部52は、隣接する表示領域の補正係数Gpnを用いて表示領域間の補正係数を補間した値を、入力画像の階調値に乗算してもよい。
パネル制御部53は、画像補正部52から取得した表示画像に基づいて、液晶パネル7の各液晶素子の透過率を制御する。具体的には、パネル制御部53は、表示画像の階調値に応じて各液晶素子に印加する電圧を制御する。バックライト8から照射された光が、各液晶素子を透過することにより、液晶パネル7に画像が表示される。
以下で、表示装置100におけるバックライト制御処理について具体的に説明する。図5は、入力インターフェース1から画像補正部52、および代表輝度取得部61に出力された入力画像10を示す模式図である。図5の点線で示された領域は、図2に示したバックライト8の各発光部に対応する入力画像の領域を示している。以下、入力画像の各領域は、発光部と同様に、位置によって領域A1〜J7と表記する。
第1の実施例において、入力画像10は、領域B4に明るい画像を有している。また、入力画像10は、領域G2〜G6、H1〜H7、I1〜I7、およびJ1〜J7に明るい画像を有する。明るい画像の階調値は、255である。その他の領域は、暗い画像が表示されている。暗い画像の階調値は、16である。明るい画像を有する領域B4の周囲の領域A3〜5、B3、B5、C3〜5は、暗い画像である。このように、周囲の領域に対して局所的に明るい画像を有する領域を、部分的高輝度領域と呼ぶ。
部分的高輝度領域は、領域B4のように周囲の領域に表示される画像よりも、明るい画像を表示する領域には限られない。ある領域に表示される画像の輝度が、当該領域の周辺の少なくとも1つの領域に表示される画像の輝度よりも高い場合に、当該領域は、部分的高輝度領域であると言える。入力画像10において、領域G2〜G6、H1、およびH7も部分的高輝度領域である。
代表輝度取得部61は、各発光部に対応する入力画像の領域毎に、代表輝度値を取得する。第1の実施例において、代表輝度値は、入力画像の各領域の画素の階調値の最大値である。
図6は、第1の実施例において、バックライト8の各発光部に対して、代表輝度取得部61が取得した対応する入力画像の領域の代表輝度値を示した模式図である。第1の実施例において、輝度特性は各領域に含まれる階調値の最大値であることから、明るい画像を含む領域B4、G2〜G6、H1〜H7、I1〜I7、およびJ1〜J7の輝度特性は、255である。同様にして、暗い画像のみを有する領域A1〜A7、B1〜B3、B5〜B7、C1〜F7、G1、およびG7の輝度特性は、16である。代表輝度取得部61は、取得した各発光部に対応する入力画像の領域の代表輝度値を輝度値取得部62に出力する。
輝度値取得部62は、各発光部に対応する入力画像の領域の代表輝度値を用いて、対応する発光部の発光輝度値を取得する。輝度値取得部62は、メモリ3から代表輝度値と発光部とを関連付けた輝度参照情報を取得する。輝度参照情報は、図4に示したLUTである。輝度値取得部62は、各発光部に対応する入力画像の領域の代表輝度値と、輝度参照情報とを用いて、対応する発光部の発光輝度値を取得する。
図7は、第1の実施例において、バックライト8の各発光部に対して、輝度値取得部62が取得した発光輝度値を示した模式図である。対応する入力画像の領域の代表輝度値が255である発光部B4、G2〜G6、H1〜H7、I1〜I7、およびJ1〜J7の発光輝度値は、50%とされる。また、対応する入力画像の領域の代表輝度値が16である発光部A1〜A7、B1〜B3、B5〜B7、C1〜F7、G1、およびG7の発光輝度値は、13%とされる。輝度値取得部62は、取得した各発光部に対する発光輝度値をHPF処理部63aに出力する。
HPF処理部63aは、発光輝度値に対して高周波成分を強調するHPF処理を実行して、HPF発光輝度値を平滑化処理部63bに出力する。第1の実施例において、HPF処理部63aは、注目発光部を中心に5×5のマトリクス状に配置された発光部の発光輝度値に対してフィルタ演算を施して、注目発光部のHPF発光輝度値を取得する。式2は、発光部C3のHPF発光輝度値を求めるフィルタ演算を示した式である。
BL_A1〜BL_E5は、発光部C3を中心とした発光部A1〜発光部E5の発光輝度値である。Fh0〜Fh2は、水平方向のフィルタ係数である。Fv0〜Fv2は、鉛直方向のフィルタ係数である。第1の実施例において、Fh0=Fv0=1.2、Fh1=Fv1=−0.06、Fh2=Fv2=−0.04とする。フィルタ演算の計算結果は、後述する各回路モジュールでの処理能力に応じて、四捨五入や切り捨て処理により桁数を調整することも可能である。
なお、フィルタ演算に用いる注目発光部に隣接する発光部の数や範囲、および各係数は、ユーザや設計者により任意に設定可能である。なお、フィルタ演算の計算結果が負の値になる場合は、HPF発光輝度値を0とする。
図8は、第1の実施例において、バックライト8の各発光部に対して、HPF処理部63aが取得したHPF発光輝度値を示した模式図である。HPF処理部63aは、図7に示した発光輝度値の分布のうち、発光輝度値が急激に変化する発光部の発光輝度値を増加させる。発光部B4に注目すると、発光部B4の発光輝度値50は、隣接する発光部の発光輝度値13に対して、急激に増加している。したがって、発光部B4のHPF発光輝度値は、フィルタ演算によって、66に増加する。HPF処理部63aは、各発光部に対するHPF発光輝度値を、平滑化処理部63bに出力する。
平滑化処理部63bは、複数の発光部のうち、注目発光部のHPF発光輝度値が、注目発光部に隣接する隣接発光部のHPF発光輝度値よりも小さい場合に、注目発光部のHPF発光輝度値を増加させる。平滑化処理部63bは、注目発光部のHPF発光輝度値と隣接発光部のHPF発光輝度値との差分のうち、最も大きい値に、平滑化係数を乗算した値を、注目発光部のHPF発光輝度値に加算する。第1の実施例において、平滑化係数は0.3であるとする。平滑化処理部63bは、各発光部を順に注目発光部として処理を行い、各発光部の補正発光輝度値を取得する。
また、平滑化処理部63bは、上記の平滑化処理を複数回施す。第1の実施例では、平滑化処理部63bは、各発光部に対して平滑化処理を3回施す。平滑化処理を複数回施すことによって、HPF発光輝度値の発光部間の段差がより滑らかになる。発光部間のHPF発光輝度値の段差が滑らかになることで、表示装置100に表示される画像の輝度の段差が目立たなくなる効果がある。
図9は、第1の実施例において、バックライト8の各発光部に対して、平滑化処理部63bがHPF発光輝度値に対して平滑化処理を3回実行して取得した補正発光輝度値を示した模式図である。平滑化処理の結果、発光部B1〜B7の補正発光輝度値は、発光部B1〜B7のHPF発光輝度値よりも、なめらかに発光部間で変化する。また、HPF処理によって、発光輝度値以下となっていたHPF発光輝度値が、発光輝度値と同等以上の値となる。
なお、部分的高輝度領域である領域B4に対応する発光部B4のHPF発光輝度値は、平滑化処理によって大きく減少されない。したがって、領域B4に対応する発光部B4の発光輝度値を高めた効果は維持される。平滑化処理部補正は、各発光部に対する補正発光輝度値を、輝度決定部64に出力する。
輝度決定部64は、各発光部の補正発光輝度値を輝度設定値と決定し、照射輝度推測部51と発光制御部65とに出力する。発光制御部65は、取得した輝度設定値に基づいて、バックライト8の各発光部の点灯を制御する。
以上が、表示装置100におけるバックライト制御処理である。なお、上述の各回路モジュールにおける処理の一部もしくは全ては、プロセッサ2がメモリ3から読み出したプログラムを実行することにより、実現されることが可能である。この場合、プロセッサ2は、それぞれの処理を対応する工程ごとに上述の順番で実行する。
以下、第1の実施例における効果について説明する。図10は、第1の実施例において、発光部A4、B4、C4、D4、E4、F4、G4、H4、I4、およびJ4(以下A4〜J4)に対応する液晶パネル7の表示領域に照射される光の輝度分布を示した模式図である。図10中、黒実線は、第1の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて、各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度分布である。
図10中、黒破線は、図7に示した代表輝度値から決定した発光輝度値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度分布を示した比較例である。図10中、太線は、各表示領域に表示される入力画像が好適に表示されるために必要な照射輝度である。第1の実施例において、階調値255を含む画像を表示する場合には、照射輝度が1000cd/m2が必要であるとする。したがって、階調値が255の明るい画像を含む入力画像が表示される表示領域B4、G4、H4、I4、およびJ4には、1000cd/m2の照射輝度が必要となる。
一方、表示領域A4、C4、D4、E4、およびF4には、階調値が16の暗い画像が表示される。このとき、表示領域A4、C4、D4、E4、およびF4に表示される画像の階調値は、16倍(255/16)まで拡大することが可能である。したがって、必要とされる照射輝度は、1000cd/m2の1/16(62.5cd/m2)である。
はじめに図10中の黒点線で示した比較例について説明する。発光部G4、H4、I4、およびJ4では、発光輝度値50%に対応した輝度設定値で点灯する。発光部H4、I4、およびJ4は、それぞれ隣接する発光部から拡散する光が入射することから、拡散による表示領域への照射輝度の低減が小さい。したがって、表示領域H4、I4、およびJ4の照射輝度は、1000cd/m2となる。また、隣接する表示領域F4等への拡散の影響により、表示領域G4の照射輝度は、1000cd/m2以下となる。
また、発光部B4は、発光部G4、H4、I4、およびJ4と同様に発光輝度値50%に対応した輝度設定値で点灯する。しかし、発光部B4の周囲の発光部の発光輝度値が低いため、周囲の発光部からの拡散光の寄与を受けることができない。したがって、表示領域B4の照射輝度は、必要な1000cd/m2よりも大幅に小さくなってしまう。
図10中の黒実線で示した第1の実施例によれば、発光部G4、H4、I4、およびJ4では、補正発光輝度値50〜54%に対応した輝度設定値で点灯する。発光部H4、I4、およびJ4はそれぞれ隣接する発光部から拡散する光が入射することから、対応する表示領域への照射輝度は、1000cd/m2以上となる。また、発光部G4、および隣接する発光部F4等の輝度設定値が、HPF処理、および平滑化処理により高められていることから、表示領域G4の照射輝度も、1000cd/m2以上となる。したがって、表示領域G4、H4、I4、およびJ4は、明るい画像を表示するために必要な照射輝度で光が照射される。
また、表示領域B2に対向する発光部B2は、補正発光輝度値66%に対応した輝度設定値で点灯する。さらに、発光部B2に隣接する発光部の補正発光輝度値は、代表輝度値から取得された発光輝度値よりも大きくなっている。したがって、発光部B2から周囲に拡散する光を考慮しても、表示領域B2の照射輝度は、1000cd/m2以上となる。さらに、平滑化処理によって、発光部B2に隣接する発光部の補正発光輝度値が、なだらかに落ちることにより、暗い画像を表示する表示領域における輝度の段差が表示ムラと視認されることを抑制する。
以上のように、第1の実施例によれば、複数の発光部の発光輝度を個別に制御して画像を表示する表示装置において、注目発光部の発光輝度値と周辺発光部の発光輝度値との差に応じて注目発光部の発光輝度を更に高めるように処理を行う。発光輝度値は、発光部に対応する表示領域に表示される画像の明るさに対応する。言い換えると、第1の実施例における表示装置は、入力画像の部分的高輝度領域の輝度と部分高輝度領域の周辺の領域に表示される画像の輝度との差に応じて、部分的高輝度領域が表示される領域に対応する発光部の発光輝度が高くなる処理を施すとも言える。
また、第1の実施例の表示装置は、注目発光部の発光輝度値が、周辺発光部の発光輝度値よりも所定の値以上高い場合に、そうでない場合よりも当該発光部の発光輝度が高くなるように、発光輝度を制御してもよい。言い換えると、入力画像の部分的高輝度領域の輝度が、部分高輝度領域の周辺の領域に表示される画像の輝度よりも所定の値以上高い場合に、そうでない場合よりも部分的高輝度領域が表示される領域に対応する発光部の発光輝度が高くなるとも言える。ここで、所定の値は、ユーザーや設計者により任意に指定することも可能である。
すなわち、第1の実施例の表示装置は、注目発光部の発光輝度値と注目発光部に隣接する発光部の発光輝度値との差に応じて注目発光部の発光輝度値を高めて、注目発光部の補正発光輝度値を取得する処理を実行して、各発光部の補正発光輝度値を得る。具体的には、第1の実施例の表示装置は、注目発光部の発光輝度値が、注目発光部に隣接する発光部の発光輝度値よりも大きい場合、注目発光部と隣接する発光部との発光輝度値の差に応じて、注目発光部の発光輝度値を高めて、注目発光部の補正発光輝度とする。さらに、第1の実施例の表示装置は、注目発光部の発光輝度値が、注目発光部に隣接する発光部の発光輝度値よりも小さい場合、注目発光部と、隣接する発光部との発光輝度値との差に応じて、注目発光部の発光輝度値を高めて、注目発光部の補正発光輝度とする。
したがって、第1の実施例に記載の表示装置によれば、局所的に明るい画像を含む画像を表示する場合においても、必要な照射輝度を提供し、表示を好適に行うことが可能となる。
また、発光部の輝度の段差を平滑化処理によって、発光輝度の変化を滑らかにすることによって、局所的に明るい画像領域の周囲の暗い画像領域における表示ムラを抑制することが可能となる。
なお、第1の実施例では、各発光部に対応する入力画像の領域の代表輝度値に応じて決定された各発光部の発光輝度値に対して補正処理を行い、各発光部の発光輝度を制御したが、各発光部の発光輝度の制御方法はこれに限らない。各発光部に対応する入力画像の領域の代表輝度値に対して上述の補正処理を行い、補正後の代表輝度値に基づいて各発光部の発光輝度値を決定することも可能である。この場合、図3に示したブロック図において、輝度補正部63は、代表輝度取得部61と輝度値取得部62との間に設けられることとなる。また、補正後の代表輝度値と、発光輝度値とを関連付ける参照輝度情報は、上述のものとは異なり、補正された代表輝度値が取り得る範囲に対して発光輝度値が対応するように決定された参照輝度情報を用いることが望ましい。
具体的には、HPF処理部63aは、入力画像の複数の領域のうち、注目領域の特徴量が、注目領域に隣接する隣接領域の特徴量よりも大きい場合、注目領域の特徴量を、注目領域の特徴量と隣接領域の特徴量との差に応じて高める処理を施す。さらに、平滑化処理部63bは、HPF処理部63aが取得した特徴量に対して、注目領域の特徴量が、隣接領域の特徴量よりも小さい場合、注目領域の特徴量を、注目領域の特徴量と隣接領域の特徴量との差に応じて高める処理を施す。輝度値取得部62は、平滑化処理部63bが処理した各発光手段に対応する領域の特徴量に基づいて、各発光手段の輝度値を取得する。
上述の処理を行うことによって、画像に含まれる部分的高輝度領域の輝度に対して、部分的高輝度領域の周辺の輝度が所定レベルより低い場合に、そうでない場合よりも部分的高輝度領域が表示される領域に対応する発光部の発光輝度が高められる。第1の実施例に係る表示装置によれば、局所的に明るい画像(部分的高輝度領域)を含む画像を表示する場合に、必要な照射輝度を提供し、画像の表示を好適に行うことが可能となる。
(第2の実施例)
第2の実施例について表示装置200を用いて説明する。表示装置200の装置構成は、表示装置100と同様であるので、説明を省略する。
図11は、第2の実施例における表示装置200の機能ブロックを示すブロック図である。図11は、表示装置200の表示制御部5およびバックライト制御部6がそれぞれ備える回路モジュールを示す。表示装置200は、表示装置100に対して、バックライト制御部6に、必要輝度取得部66と輝度推測部67とを備える点が異なる。
第1の実施例と同様の名前の機能ブロックのうち、第1の実施例と同様の機能を発揮する回路モジュールについては、説明を省略する。
必要輝度取得部66は、入力画像の各領域の代表輝度値に基づいて、各領域で画像を表示するために必要な照射輝度(必要輝度)を取得する。必要輝度取得部66は、メモリ3から、代表輝度値と必要輝度を関連付けた必要輝度情報を取得する。必要輝度取得部66は、各領域の代表輝度値と必要輝度情報とを用いて、対応する表示領域の必要輝度を取得する。必要輝度取得部66は、各表示領域の必要輝度を輝度決定部64に出力する。
輝度推測部67は、輝度補正部63から取得した補正発光輝度値に基づいて各発光部の発光輝度を制御した場合に、各表示領域に照射されると推測される光の輝度(推測輝度)を取得する。輝度推測部67は、メモリ3から拡散情報を取得する。輝度推測部67は、拡散情報と補正発光輝度値とを用いて、推測輝度を取得する。輝度推測部67は、推測輝度を輝度決定部64に出力する。
輝度決定部64は、各表示領域の必要輝度と推測輝度とを比較し、補正発光輝度値を補正して、各発光部に対する輝度設定値を決定する。輝度決定部64は、推測輝度と必要輝度とを用いて補正係数を決定する。補正係数は、推測輝度よりも必要輝度が小さい表示領域のうち、もっとも必要輝度と推測輝度との差が大きい表示領域における必要輝度と推測輝度との比とする。輝度決定部64は、補正係数を各発光部の補正発光輝度値に乗算して、輝度設定値を決定する。輝度決定部64は、発光制御部65に輝度設定値を出力する。
以下で、第2の実施例における表示装置200のバックライト制御処理について具体的に説明する。代表輝度取得部61は、入力インターフェース1から入力された入力画像に基づいて、各発光部に対応する入力画像の各領域の代表輝度値を取得する。代表輝度値の取得方法は、第1の実施例と同様であるため説明を省略する。代表輝度取得部61は、各発光部の代表輝度値を、輝度値取得部62と必要輝度取得部66とに出力する。
必要輝度取得部66は、メモリ3から必要輝度情報を取得する。必要輝度情報には、代表輝度値の取り得る最大値(255)に対して、必要輝度1000cd/m2が関連付けられている。また、代表輝度値X(0≦X<255)に対して、必要輝度は、X/255×1000cd/m2である。必要輝度取得部66は、入力画像の各領域の代表輝度値を用いて、必要輝度情報から対応する表示領域の必要輝度を取得する。必要輝度取得部66は、必要輝度を発光輝度決定部26に出力する。
輝度値取得部62が取得した代表輝度値に基づいて発光輝度値を取得する処理と、HPF処理部63aがHPF発光輝度値を取得する処理は、第1の実施例と同様であるため、説明を省略する。
平滑化処理部63bは、HPF発光輝度値に対して、平滑化処理を施す。第2の実施例において、平滑化処理部63は、平滑化係数を0.1として、平滑化処理を実行する。平滑化処理は、発光部間の発光輝度をなめらかにすることで、表示ムラの視認性を抑制する効果があるが、一方で、明るい画像を含む領域から離れた暗い画像を表示する領域に対応する発光部の発光輝度を、必要以上に上げてしまう場合がある。平滑化係数を小さくすることにより、明るい画像を含む領域から離れた暗い画像に対応する発光部の発光輝度値の増加を抑制することが可能となる。平滑化処理部63bは、補正発光輝度値を、輝度決定部64と輝度推測部67とに出力する。
輝度推測部67は、メモリ3から拡散情報を取得し、補正発光輝度値に基づいて各発光部が光を照射した場合の、各表示領域の推測輝度を取得する。輝度推測部67は、推測輝度を輝度決定部64に出力する。
輝度決定部64は、各表示領域の推測輝度と必要輝度とを用いて、対応する発光部の補正発光輝度値をさらに補正して、輝度値設定値を取得する。輝度決定部64は、推測輝度と必要輝度との差が最も大きい表示領域の推測輝度と必要輝度との比を用いて、各発光部の補正発光輝度値を一律に補正して輝度値設定値とする。
図12は、第2の実施例において輝度推測部67が取得した推測輝度と、必要輝度取得部66が取得した必要輝度とを表示領域A4〜J4に対して示した模式図である。図12中、黒実線は、第2の実施例において輝度推測部67が各表示領域の推測輝度の分布である。図12中、太線は、各表示領域の必要輝度である。
図12において、表示領域B4および表示領域G4の推測輝度は、それぞれ必要輝度よりも小さい。表示領域B4および表示領域G4の必要輝度は、ともに1000cd/m2である。表示領域B4の推定輝度は、872cd/m2である。また、表示領域G4の推定輝度は、961cd/m2である。したがって、推定輝度と必要輝度との差が最も大きい表示領域は表示領域B4である。表示領域B4の推定輝度と必要輝度との比は、1.15(=1000/872)となる。したがって、輝度決定部64は、補正係数を1.15と決定する。輝度決定部64は、補正係数を各発光部の補正発光輝度値に一律に乗算して、輝度設定値を取得する。輝度決定部64は、各発光部の輝度設定値を、発光制御部65に出力する。
発光制御部65は、第1の実施例と同様に、輝度設定値に基づいて、バックライト8の発光輝度を制御する。
以下で、第2の実施例の効果を説明する。図13は、第2の実施例において発光部A4〜J4に対応する液晶パネル7の表示領域に照射される光の輝度を示した模式図である。図13中、黒実線は、第2の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度の分布である。
図13中、黒点線は、第1の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度の分布を比較のために示している。
第2の実施例によれば、第1の実施例と同様に局所的に明るい画像を表示する表示領域B4に対して必要輝度を満たす照射輝度で、光を照射することが可能となる。さらに、表示領域B4の周囲で暗い画像を表示する表示領域A4、C4、およびD4において、必要輝度に対して照射輝度が増加することを抑制する。
表示領域A4、C4、およびD4は、暗い画像が表示される。液晶パネル7の液晶素子に印加する電圧の増加に伴い透過率が上がる液晶素子を用いる場合、暗い画像を表示するために低い電圧を印加して液晶素子の透過率を落とす。低い電圧で液晶素子を駆動する場合に、液晶素子の特性により充分に液晶素子の透過率を低減することができないことがある。バックライトから照射される光の輝度が高い場合、液晶パネル7の前面に意図しない量の光が透過することがある。これは、表示装置において、所謂、表示ムラや黒浮きとして視認される。また、この現象は、暗い画像を表示する領域で目立ちやすい。
第2の実施例によれば、表示領域B4の周囲で暗い画像を表示する表示領域A4、C4、およびD4において、必要輝度に対する照射輝度の増加を抑制することが可能となる。したがって、局所的に明るい画像に対応する発光部からの照射輝度が必要輝度を満たすように制御される一方で、当該明るい画像の周辺の暗い画像に対応する発光部からの照射輝度が、必要輝度よりも大きくなりすぎることが抑制される。
第2の実施例によれば、複数の発光部の発光輝度を個別に制御して画像を表示する表示装置において、周囲の発光部の発光輝度値よりも発光輝度値が大きい発光部において、発光輝度を高める処理を行う。したがって、局所的に明るい部分的高輝度領域を含む画像を表示する場合において、必要な照射輝度を提供し、表示を好適に行うことが可能となる。
また、発光部の輝度の段差を平滑化処理によって、発光輝度の変化を滑らかにすることによって、部分的高輝度領域の周囲の暗い画像領域における表示ムラを抑制することが可能となる。
さらに、部分的高輝度領域を含む画像が表示される場合において、明るい領域以外の暗い領域に対応する表示領域の照射輝度を抑制することで、黒浮きを抑制することが可能となる。
(第3の実施例)
第3の実施例について表示装置300を用いて説明する。表示装置300の装置構成は、図1に示した表示装置100と同様であるので、説明を省略する。図14は、第3の実施例における表示装置300の機能ブロックを示すブロック図である。図14は、表示装置300の表示制御部5およびバックライト制御部6がそれぞれ備える回路モジュールを示す。表示装置300は、第2の実施例における図11に示した表示装置200と比べて、バックライト制御部6に、分布特性取得部601と補正係数決定部602とを備える点が異なる。
第2の実施例と同様の名前の機能ブロックのうち、第2の実施例と同様の機能を発揮する回路モジュールについては、説明を省略する。
分布特性取得部601は、輝度補正部63から取得した補正発光輝度値に基づいて輝度分布特性を取得する。本実施例の輝度分布特性とは、補正発光輝度値の平均値、最大値、最小値を意味する。分布特性取得部601は、輝度分布特性を補正係数決定部602に出力する。
補正係数決定部602は、分布特性取得部601から取得した輝度分布特性に基づいて輝度設定値の大きさを補正する輝度補正係数を決定する。補正係数決定部602は輝度分布特性に基づいて、各発光部の補正発光輝度値のばらつきが閾値(th1)以上であるか否かに基づいて、ばらつきの大きさを判定する。具体的には、補正係数決定部602は、補正発光輝度値の最大値と平均値の差と、最小値と平均値の差との何れかが閾値th1より大きい場合、補正発光輝度値のばらつきが大きいと判定する。補正係数決定部602は、補正発光輝度値の最大値と平均値の差と、最小値と平均値の差とのどちらも閾値th1以下の場合、補正発光輝度値のばらつきが小さいと判定するとも言える。例えば、閾値th1は、5であるとする。
補正係数決定部602は、補正発光輝度値のばらつきが大きいと判断した場合には、輝度補正係数の値をmd1とし、補正発光輝度値のばらつきが小さいと判断した場合には、md1よりも小さいmd2とする。md1とmd2の大小関係はmd1>md2とする。例えば、md1は、1.2であり、md2は、2.0であるとする。
輝度決定部64は、必要輝度、推測輝度、輝度補正係数に基づいて、各発光部に対する輝度設定値を決定する。輝度決定部64は第2の実施例と同様に、必要輝度と推測輝度を比較して補正係数を決定する。輝度決定部64は、各発光部の補正発光輝度値に補正係数と輝度補正係数を乗算して、輝度設定値を決定する。輝度決定部64は、輝度設定値を、照射輝度推測部51と、発光制御部65とに出力する。
以下で、第3の実施例における表示装置300のバックライト制御処理について具体的に説明する。なお実施例2と同様の動作を行う機能ブロックについては説明を省略する。
分布特性取得部601は、補正発光輝度値に基づいて輝度分布特性を取得する。第2の実施例と同様に入力画像が図5に示した画像に基づいて、補正発光輝度値を取得した場合、輝度分布特性は、平均値36、最大値66、最小値12である。入力画像がすべての画素値が255である画像(全白画像)の場合、本実施例の輝度分布特性は平均値50、最大値50、最小値50である。
補正係数決定部602は、輝度分布特性に基づいてばらつきの有無を判定し、輝度補正係数値を決定する。閾値th1が5である場合、図5に示した入力画像に基づいて決定された補正発光輝度値の輝度分布特性において、補正発光輝度値の最大値と平均値の差、及び補正発光輝度値の最小値と平均値の差は、それぞれ閾値th1以上になる。従って補正係数決定部602は、図5に示した入力画像に基づいて決定された補正発光輝度値のばらつきが大きいと判定する。この場合、補正係数決定部602は、輝度補正係数値を、md1(1.2)とする。
なお、入力画像が全白画像である場合、補正発光輝度値の最大値と平均値の差、及び補正発光輝度値の最小値と平均値の差は、th1未満になるため、補正係数決定部602は、入力画像に基づいて決定された補正発光輝度値のばらつきが小さいと判定する。この場合、補正係数決定部602は、輝度補正係数値をmd2(1.0)とする。
輝度決定部64は、各発光部の補正発光輝度値に、各発光部の必要輝度と推測輝度とから求められた補正係数を乗算し、さらに輝度補正係数値を各発光部に対して一律に乗算して、各発光部の輝度設定値を取得する。
以下で、第3の実施例の効果を説明する。図15及び図16は、第3の実施例において発光部A4〜J4に対応する液晶パネル7の表示領域に照射される光の輝度を示した模式図である。図15は、入力画像が図5に示す部分的高輝度領域を含む画像である場合に、液晶パネル7の表示領域に照射される光の輝度を示した模式図である。 図15の実線は、第3の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度の分布を示す。図15の点線は、第2の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度の分布を示す。
図15に示すように第3の実施例によれば、第1、第2の実施例と同様に局所的に明るい画像を表示する表示領域B4に対して必要輝度を満たす照射輝度で、光を照射することが可能となる。さらに、輝度補正係数によって照射輝度がさらに高められることにより、表示領域B4の端に当たる領域AP1及び領域AP2の照射輝度が、必要輝度を満たす。したがって、部分的高輝度領域に対して、領域の端部も含めて比較して余裕をもった照射輝度で、光を照射することが可能となる。
図16は入力画像が全白画像である場合に、液晶パネル7の表示領域に照射される光の輝度を示した模式図である。図16の実線は、第3の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度の分布である。図16の点線は、第2の実施例において輝度決定部64が決定した輝度設定値に基づいて各発光部が点灯した場合に、各発光部に対応する表示領域の照射輝度の分布を示している。部分的高輝度領域を含まない画像を表示する場合は、補正発光輝度のばらつきが小さくなる。
第3の実施例における表示装置によれば、部分的高輝度領域を含まない画像を表示する場合は、輝度補正係数を小さくするため、各発光部から照射される光が、必要以上に強められることを軽減することが可能となる。
また、補正輝度値のばらつきに応じて、補正輝度値をさらに補正する係数を決定することにより、部分的高輝度領域を含まない入力画像に基づいて決定され補正輝度値に対して、係数を低減することが可能となる。したがって、発光部の消費電力が補正により、増加することを抑制することが可能となる。
なお、第3の実施例では、輝度補正係数を各発光部に対して一律同じ値にしたが、部分的に変更しても良い。例えば隣接する発光部が少ない外周の表示領域A1〜J1、J1〜J7、A7〜J7、A1〜A7に対応する発光部の輝度補正値が、液晶パネル7の内側の領域に対応するそのほかの発光部の輝度補正値よりも大きくなるように設定することも可能である。隣接する発光部が少ない外周部(外側)の発光部の輝度補正値を、内側の発光部よりも大きくすることで、常に余裕をもった照射輝度で、光を照射しても良い。
また、第3の実施例の分布特性取得部601は、補正発光輝度の平均値、最大値、最小値を輝度分布特性としたが、他の値を用いても良い。例えば補正発光輝度値の合計値や分散値を輝度分布特性としても良い。例えば、輝度分布特性を合計値するとする。この場合、補正係数決定部602は、合計値が所定値以上の場合、ばらつきが小さいと判定し、所定値未満の場合はばらつきが大きいと判定するとする。
また、輝度分布特性を分散値としてもよい。この場合、補正係数決定部602は、分散値が所定値以下の場合、ばらつきが小さいと判定し、所定値より大きい場合、ばらつきが大きいと判定する。
また、第3の実施例の分布特性取得部601は、補正発光輝度値に基づいて輝度分布特性を取得したが、輝度分布のばらつきが判定できる他の値を用いても良い。例えば、代表輝度取得部61で取得した代表輝度値(特徴量)、必要輝度取得部66の必要輝度、輝度推測部67の推測輝度、および輝度決定部64の輝度設定値のいずれかを用いても良い。
また、入力画像が60Hzや120Hz等の映像信号の場合には、補正係数決定部602に時間方向の巡回フィルタを設けて、輝度補正係数の変動を抑制してもよい。これにより照射輝度の変動を抑制することが可能となる。
(第4の実施例)
第4の実施例について表示装置400を用いて説明する。表示装置400の装置構成は、表示装置100と同様であるので、説明を省略する。図17は、第4の実施例における表示装置400の機能ブロックを示すブロック図である。図17は、表示装置100の表示制御部5およびバックライト制御部6がそれぞれ備える回路モジュールを示す。
表示装置400は、図14に示した第3の実施例の表示装置300と比べて、バックライト制御部6に、分布特性取得部601ではなくAPL取得部603を備える点が異なる。
第3の実施例と同様の名前の機能ブロックのうち、第3の実施例と同様の機能を発揮する回路モジュールについては、説明を省略する。
APL取得部603は、入力画像のAverage Picture Level(APL)を取得し、APLを補正係数決定部602に出力する。本実施例において、APLは、画像の平均階調値とする。また、画像が各画素に対して表示輝度を指定している場合は、APLは平均輝度値であっても良い。
補正係数決定部602は、APL取得部603から取得したAPLに基づいて輝度設定値を補正する輝度補正係数を決定する。APLと輝度補正係数の関係を図18に示す。図18のように、APLが閾値th2以下の場合は輝度補正係数をmd1とし、判定閾値th2より大きい場合は徐々にmd1から1に向かって減少する。例えば、閾値th2は、250であるとする。
以下で、第4の実施例における表示装置400のバックライト制御処理について具体的に説明する。実施例3と同様の動作を行う機能ブロックについては説明を省略する。
APL取得部603の動作について説明する。入力画像が図5に示した画像である場合、APL取得部603が取得するAPLは、108である。入力画像が全白画像である場合は、APLは、255である。
補正係数決定部602の動作について説明する。図5に示した画像が入力された場合、APLは108なのでth2(250)未満である。従って、補正係数決定部602は、輝度補正係数値をmd1とする。全白画像が入力された場合、APLは255なので判定閾値th2=250以上である。この場合、図18に示す通り輝度補正係数値は1.0になる。
輝度決定部64は、実施例3と同様に、必要輝度、推測輝度、輝度補正係数に基づいて、各発光部に対する輝度設定値を決定する。以下の動作は実施例3と同じため説明は省略する。
以上のように第4の実施例によれば、第1〜3の実施例と同様に局所的に明るい画像を表示する表示領域に対して必要輝度を満たす照射輝度で、光を照射することが可能となる。さらに輝度補正係数によって照射輝度をさらに高めることにより局所的に明るい画像を表示する表示領域の端の部分を必要輝度に対して余裕をもった照射輝度で、光を照射することが可能となる。
また、部分的高輝度領域を含まない画像を表示する場合は、輝度補正係数を小さくするため過度に光を照射することを軽減することが可能となる。
なお、第4の実施例も第3の実施例と同様に、隣接する発光部が少ない外側の表示領域に対応する発光部の輝度補正値をmd2=1.2とすることで、常に余裕をもった照射輝度で、光を照射しても良い。
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェアをネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータがプログラムコードを読み出して実行する処理である。ここで、ソフトウェアは、プログラムを含む。また、コンピュータは、CPUやMPU等の演算処理装置であってもよい。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶したシステム或いは装置のコンピュータが読取可能な記録媒体は本発明を構成することになる。