JP6942384B2 - 液圧装置の液漏れ検出装置及び液漏れ検出装置を用いた液圧装置 - Google Patents
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Description
すなわち、従来、ピストンロッドが摺動する孔の環状摺動面にオイルシールとダストシールとを設け、ダストシールの前後の摺動面の環状溝から油を廃油容器に排出し、廃油容器の漏洩油量を液面計で検出して液位が予め設定された以上になると、漏洩油を切換弁を介して本体オイルタンクに排出するようにしたものが公知である(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、油圧シリンダや流体ポンプなどの各種機器に用いられる可動シャフトの外周上に設けられた第1シール材と第2シール材の間の圧力上昇の大きさに応じて、段階的なアラートを発信するアラート発信部を備えた液体漏れ検知ユニットが知られている(例えば、特許文献3参照)。
さらに、従来、内部強制冷却金型入子において、外装入子の周辺部下面と冷却水供給ブロックの上面との接合面に、外周パッキンと内周パッキンとの間の漏水受間隙面と、冷却水供給ブロック内の冷却水戻り通路とを連通する漏水通路を形成し、漏水通路に漏水センサを装備し、内装パッキンの異常を漏水センサで検知して漏水発生を通報するものが知られている(例えば、特許文献5参照)。
また、特許文献2記載の従来の技術は、第1、第2の水検知センサ及び流量計からの出力を受けてパッキンの損傷の判別結果を表示する診断器を設けているが、水検知センサや流量計の機器及び配管・配線回路が複雑となる課題があった。
また、特許文献4記載の従来の技術は、ポートが形成されたオイルダンパの漏油を収容する油溜容器が光透過性の材料で形成されるとともに漏油の貯留量視認用の表示が形成されたものであるが、ユーザーが常に目視で確認しなければ漏油状態を知ることができないという課題があった。
そこで、本発明は、このような従来の技術が有していた課題を解決しようとするものであり、液圧装置から漏れた液が所定容量貯留可能な漏液貯留ケースに導入され、前記漏液貯留ケースに前記所定容量の液の貯留後に排出される排出液が漏液センサにより検出されるとともに、前記漏液貯留ケースに前記所定容量を変更する貯留容量変更機構が設けられた構成として、液圧装置の許容される漏液に合致した液漏れ検出装置とすることを目的としている。
前記排出口からの排出液が導かれ、前記排出液の有無を検出する漏液センサが設けられた検出ケースと、
前記漏液貯留ケースに設けられ前記所定容量を変更する貯留容量変更機構と、
前記漏液センサによる前記排出液の有無を判定する制御部とが備えられ、
前記漏液貯留ケースと、前記検出ケースとは、仕切壁を挟んで隣り合わせに一体に配設され、
前記漏液貯留ケースには、前記液圧装置から漏れた液が漏液管を介して導入される3つの前記入口ポートが選択可能に形成されており、
3つの前記入口ポートの開口方向は、第二入口ポート及び第三入口ポートの開口方向の仮想延長線が一致するとともに第一入口ポートの開口方向の仮想延長線が第二入口ポート及び第三入口ポートの開口方向の前記一致した仮想延長線と直交する方向となるように各入口ポートの開口方向がそれぞれ異なる方向とされており、
前記漏液貯留ケースと前記検出ケースとは、左と右とに位置する左右方向と、前記漏液貯留ケースが下方で前記検出ケースが上方となる上下方向とに選択して設置可能とされており、
前記漏液貯留ケースの前記第一入口ポートは、前記両ケースが前記左右方向に設置されるときに前記漏液管が接続されて、前記第一入口ポートの開口方向が垂直上方とされており、前記両ケースが前記上下方向に設置されるときに3つの前記入口ポートのそれぞれは、前記漏液管が選択的に接続され、
前記第一入口ポートの近傍の前記仕切壁に前記排出口が設けられて前記漏液貯留ケースと前記検出ケースとが連通され、
前記検出ケースには、前記検出ケース内の液が導出される複数の出口ポートが形成されたものである。
前記貯留容量変更機構は、一定容積の前記調整体が前記漏液貯留ケース内に設けられる数量により前記所定容量が変更されるものである。
前記貯留容量変更機構は、前記栓体の前記漏液貯留ケース内への差込量が変更されるもものである。
前記検出ケースは、前記漏液貯留ケースの前記円柱状部が覆われて内部に前記漏液センサが配設されるものである。
前記ロッド側カバーにおける前記ピストンロッドの貫通部に設けられたパッキングから漏れた液が前記漏液管に導入されるようにされたものである。
また、請求項1に係る本発明の液圧装置の液漏れ検出装置の効果は、前記漏液貯留ケースと、前記検出ケースとは、仕切壁を挟んで隣り合わせに一体に配設され、前記漏液貯留ケースには、前記液圧装置から漏れた液が漏液管を介して導入される3つの前記入口ポートが選択可能に形成されており、3つの前記入口ポートの開口方向は、第二入口ポート及び第三入口ポートの開口方向の仮想延長線が一致するとともに第一入口ポートの開口方向の仮想延長線が第二入口ポート及び第三入口ポートの開口方向の前記一致した仮想延長線と直交する方向となるように各入口ポートの開口方向がそれぞれ異なる方向とされており、前記漏液貯留ケースと前記検出ケースとは、左と右とに位置する左右方向と、前記漏液貯留ケースが下方で前記検出ケースが上方となる上下方向とに選択して設置可能とされており、前記漏液貯留ケースの前記第一入口ポートは、前記両ケースが前記左右方向に設置されるときに前記漏液管が接続されて、前記第一入口ポートの開口方向が垂直上方とされており、前記両ケースが前記上下方向に設置されるときに3つの前記入口ポートのそれぞれは、前記漏液管が選択的に接続され、前記第一入口ポートの近傍の前記仕切壁に前記排出口が設けられて前記漏液貯留ケースと前記検出ケースとが連通され前記検出ケースには、前記検出ケース内の液が導出される複数の出口ポートが形成されているから、漏液管や出口ポートの配管の自由度があるため液圧装置の設置位置によらずに液漏れ検出装置の設置の自由度を保持することができるのである。
図1〜図12は本発明の第一の実施の形態に係る図面であり、図13は本発明の第二の実施の形態に係る図面であり、図1は本発明の第一の実施の形態に係る液圧装置の液漏れ検出装置の正面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1の斜視図、図4は図1の分解斜視図、図5は液漏れ検出装置の漏液貯留ケースの正面図、図6は図5のB−B線断面図、図7は液漏れ検出装置における検出ケースの内側からの正面図、図8は図7のC−C線断面図、図9は液漏れ検出装置における漏液センサ及び制御部の説明図、図10は液漏れ検出装置の使用例を示す斜視図、図11は図10に示す液圧装置のピストンロッド周りを示す断面図、図12は液漏れ検出装置における漏液状態の説明図及び図13は本発明の第二の実施の形態に係る液圧装置の液漏れ検出装置の使用例を示す斜視図である。
液圧装置101は、例えば、図10及び図11に示す液圧シリンダ装101であり、シリンダチューブ102、ピストン(図示せず)、ピストンロッド103、ロッド側カバー104、ピストン側カバー105、ロッドブッシュ106、固定フランジ107、貫通部108、パッキング109、Oリング110、液通路111、タイロッド112、ナット113などを備えている。
貯留部22は、漏れた液が予め設定された所定容量貯留可能とされており、漏れた液が所定容量貯留されている状態を図12に示しており、この状態からさらに液が導入されると排出される排出口23が設けられている。
そして、漏洩センサ4による排出液の有無を判定する制御部5は、液圧装置101の制御盤(図示せず)に制御配線51により設けられており、漏液センサ4及び制御部5は、例えば、図9に示している。
漏液センサ4は光学式であり、漏液センサ回路41により排出液の非検出時の入光と検出時の遮光のレベル差により、排出液の有無を検出するようにしており、制御部5は、例えば、LEDが排出液の非検出時に緑点灯で、排出液の検出時に赤点灯とされている。
検出ケース3の構造は、漏液貯留ケース2の円柱状部2aが覆われるとともに内部に漏液センサ4が固定ビス42により配設される有蓋円筒状としている。
なお、入口ポート21については、円柱状部2aに形成されたポート及びこのポートと連通する検出ケース3に形成されたポートを併せて入口ポートとして以下に説明する。
漏液検出装置1の設置状態において、漏液貯留ケース2と検出ケース3とは、左と右とに位置する左右方向と、漏液貯留ケース2が下方で検出ケース3が上方となる上下方向とに選択して設置可能とされている。
このように、漏液管6を下り勾配で第一入口ポート21aに接続することにより、漏液管6に漏液が滞留することがなく、図12に示す貯留部22における正確な所定貯留容量とすることができるのである。
第一入口ポート21aの近傍の仕切壁7に排出口23が設けられて漏液貯留ケース2と検出ケース3とが連通され、排出口22からの排出液が仕切壁7に形成された溝部71に導入されるようにしている。
入口ポート21のうち、第二入口ポート21b及び第三入口ポート21cには、それぞれ入口側栓体24が設けられている。
また、出口ポート31のうち、第二出口ポート31b、第三出口ポート31c及び第四出口ポート31dには出口側栓体34が設けられている。
すなわち、漏液貯留ケース2における漏液の所定貯留容量は図5に示すT字状とした円柱状の空洞により貯留部22が形成され、液漏れ検出装置1を図12に示す設置状態で貯留部22の容積を5cm3としており、1個の円柱状の調整体81の容積を1cm3として、1個の調整体81が漏液貯留ケース2内の貯留部22に設けられることにより、所定貯留容積を5cm3から4cm3に変更している。
このように、貯留容量変更機構8を設けることにより、液圧装置101の稼働条件により許容される漏液量に合致した液漏れ検出ができるのである。
第二の実施の形態は、第一の実施の形態における漏液貯留ケース2と検出ケース3とが、左と右とに位置するように取付部2bを垂直とした図11の液漏れ検出装置1から、漏液貯留ケース2が下方で検出ケース3が上方となるように取付部2bを水平となる図13の液漏れ検出装置1としたものである。
また、第二の実施の形態に係る液圧装置の液漏れ検出装置1は、漏液管6及び入口継手61の内部に残留する液の容量を加味して、許容される漏液量である予め設定される所定容量を決めることとなり、多量の漏液が許容される液圧装置の液漏れ検出に適用されるのである
第一、第二の実施の形態では、貯留容量変更機構8は、一定容積の調整体81が漏液貯留ケース2内に設けられる数量により所定容量を変更するようにしたが、容積の異なる数種の調整体を準備することにより、液漏れ検出装置1を汎用化できながら所定容量の異なる液漏れ検出装置1を形成するようにしてもよいのである。
第一、第二の実施の形態では、貯留容量変更機構8は、一定容積の調整体81が漏液貯留ケース2内に設けられる数量により所定容量を変更するようにしたが、複数の入口ポートのうち、漏液管6が接続された入口ポートを除く他の入口ポートに栓体が漏液貯留ケース2内に挿入されており、貯留容量変更機構8は、栓体の漏液貯留ケース内への差込量を変更するようにしてもよく、このように差込量の異なる数種の調整栓体を準備することにより、液漏れ検出装置1を汎用化できながら所定容量の異なる液漏れ検出装置1を形成することができるのである。
また、第一、第二の実施の形態では、排出液の有無を検出する漏液センサ4を光学式センサとし、制御部5はLED点灯色の切替えとしたが、漏液センサは漏液を検出できる各種センサが使用可能であり、制御部は液圧装置に関連した各種制御が使用可能である。
つぎに、本発明の第三の実施の形態を説明する。
2 漏液貯留ケース
2a 円柱状部
2b 取付部
2c 取付孔
21 入口ポート
21a 第一入口ポート
21b 第二入口ポート
21c 第三入口ポート
22 貯留部
23 排出口
24 入口側栓体
3 検出ケース
31 出口ポート
4 漏液センサ
5 制御部
6 漏液管
61 入口継手
7 仕切壁
8 貯留容量変更機構
81 調整体
101 液圧装置(液圧シリンダ装置)
102 シリンダチューブ
103 ピストンロッド
104 ロッド側カバー
105 ピストン側カバー
108 貫通部
109 パッキング
Claims (7)
- 液圧装置から漏れた液が入口ポートから導入され、予め設定された所定容量貯留可能とされるとともに、前記所定容量の液が貯留された状態で、排出される排出口が設けられた漏液貯留ケースと、
前記排出口からの排出液が導かれ、前記排出液の有無を検出する漏液センサが設けられた検出ケースと、
前記漏液貯留ケースに設けられ前記所定容量を変更する貯留容量変更機構と、
前記漏液センサによる前記排出液の有無を判定する制御部とが備えられ、
前記漏液貯留ケースと、前記検出ケースとは、仕切壁を挟んで隣り合わせに一体に配設され、
前記漏液貯留ケースには、前記液圧装置から漏れた液が漏液管を介して導入される3つの前記入口ポートが選択可能に形成されており、
3つの前記入口ポートの開口方向は、第二入口ポート及び第三入口ポートの開口方向の仮想延長線が一致するとともに第一入口ポートの開口方向の仮想延長線が第二入口ポート及び第三入口ポートの開口方向の前記一致した仮想延長線と直交する方向となるように各入口ポートの開口方向がそれぞれ異なる方向とされており、
前記漏液貯留ケースと前記検出ケースとは、左と右とに位置する左右方向と、前記漏液貯留ケースが下方で前記検出ケースが上方となる上下方向とに選択して設置可能とされており、
前記漏液貯留ケースの前記第一入口ポートは、前記両ケースが前記左右方向に設置されるときに前記漏液管が接続されて、前記第一入口ポートの開口方向が垂直上方とされており、前記両ケースが前記上下方向に設置されるときに3つの前記入口ポートのそれぞれは、前記漏液管が選択的に接続され、
前記第一入口ポートの近傍の前記仕切壁に前記排出口が設けられて前記漏液貯留ケースと前記検出ケースとが連通され、
前記検出ケースには、前記検出ケース内の液が導出される複数の出口ポートが形成されていることを特徴とする液圧装置の液漏れ検出装置。 - 前記貯留容量変更機構は、容積が定められた調整体が前記漏液貯留ケース内に設けられたものであることを特徴とする請求項1に記載の液圧装置の液漏れ検出装置。
- 前記所定容量は、前記貯留容量変更機構により1cm3〜10cm3の範囲に変更可能に設定されており、
前記貯留容量変更機構は、一定容積の前記調整体が前記漏液貯留ケース内に設けられる数量により前記所定容量が変更されるものであることを特徴とする請求項2に記載の液圧装置の液漏れ検出装置。 - 前記漏液貯留ケースには、前記液圧装置から漏れた液が漏液管により、前記漏液貯留ケースに設けられた前記第一入口ポートと前記第一入口ポートに挿入された入口継手とを介して導入されるとともに、その他の入口ポートには栓体が前記漏液貯留ケース内に挿入されており、
前記貯留容量変更機構は、前記栓体の前記漏液貯留ケース内への差込量が変更されるものであることを特徴とする請求項1に記載の液圧装置の液漏れ検出装置。 - 前記漏液貯留ケースは、円柱状部の一端が仕切壁とされ、他端が矩形板状の取付部とされ、前記円柱状部の内部に前記所定容量の液の貯留部が形成され、
前記検出ケースは、前記漏液貯留ケースの前記円柱状部が覆われて内部に前記漏液センサが配設されるものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液圧装置の液漏れ検出装置。 - 前記液圧装置は、シリンダチューブと、ピストンと、ピストンロッドと、ロッド側カバーと、ピストン側カバーとが備えられた液圧シリンダ装置であり、
前記ロッド側カバーにおける前記ピストンロッドの貫通部に設けられたパッキングから漏れた液が前記漏液管に導入されるようにされていることを特徴とする請求項1又は4に記載の液圧装置の液漏れ検出装置。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の液圧装置の液漏れ検出装置が備えられていることを特徴とする液漏れ検出装置を用いた液圧装置。
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JP2020050459A JP6942384B2 (ja) | 2020-03-23 | 2020-03-23 | 液圧装置の液漏れ検出装置及び液漏れ検出装置を用いた液圧装置 |
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JP2021148676A JP2021148676A (ja) | 2021-09-27 |
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