JP6942079B2 - 蓄電モジュール - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電モジュールに関する。
従来の蓄電モジュールとして、電極板の一方面に正極が形成され、他方面に負極が形成されたバイポーラ電極を備えるバイポーラ電池が知られている(特許文献1参照)。バイポーラ電池は、セパレータを介して複数のバイポーラ電極を積層してなる積層体を備えている。積層体の側面には、積層方向に隣り合うバイポーラ電極間を封止する封止体が設けられており、バイポーラ電極間に形成された内部空間に電解液が収容されている。
特開2011−204386号公報
上述したような蓄電モジュールでは、積層体における積層方向の一端に、内面に負極が形成された電極板からなる負極終端電極が配置されている。この負極終端電極の電極板の縁部についても封止体によって封止されているが、電解液がアルカリ溶液からなる場合、いわゆるアルカリクリープ現象により、電解液が負極終端電極の電極板の表面を伝わり、封止体と当該電極板との間を通って当該電極板の外面側に滲み出ることがある。電解液が外面側に漏れ出て拡散すると、例えば負極終端電極に隣接して配置された導電板の腐食や、負極終端電極と拘束部材との短絡などが生じるおそれがあり、信頼性の観点から好ましくない。
そこで、本発明は、信頼性の向上が図られた蓄電モジュールを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る蓄電モジュールは、セパレータを介して積層された複数の電極を含む積層体と、積層体の側面に設けられ、積層体の積層方向に隣り合う電極間を封止する封止体と、を備え、積層方向に隣り合う電極間に形成された内部空間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容されており、電極は、複数のバイポーラ電極と負極終端電極とを含み、バイポーラ電極は、電極板と、電極板の第1面に設けられた正極と、電極板の第1面の反対側の第2面に設けられた負極と、を含み、負極終端電極は、内面に負極が形成された電極板を含み、積層方向における積層体の一端側に配置されており、封止体は、積層体の一端側の最外層に位置する電極板である終端電極板の外面の縁部に接合された被接合部を有しており、終端電極板の外面には、積層方向から見て被接合部の内側端部から離間して配置された枠状の壁部が設けられている。
この蓄電モジュールでは、負極終端電極が設けられた側(一端側)の最外層に位置する終端電極板の外面において、封止体の被接合部の内側端部から離間して配置された枠状の壁部が設けられている。当該壁部は、アルカリクリープ現象により封止体の被接合部と負極終端電極の電極板との間から漏出した電解液の拡散を防止するための防波堤として機能する。これにより、漏出した電解液による短絡等の二次被害の発生を回避することができ、信頼性を向上させることができる。
終端電極板の外面は、複数の突起が設けられた粗面であり、壁部は、液状シール剤の硬化物であってもよい。この場合、壁部は、複数の突起の間に充填された液状シール剤が硬化することによって形成された部分を有する。これにより、壁部と終端電極板の外面との結合力を向上させることができ、漏出した電解液の拡散をより確実に防止できる。
壁部と被接合部の内側端部との間には、電解液を貯留可能な空間が形成されており、当該空間の大きさは、積層体に収容された電解液の量に基づいて設定されていてもよい。この場合、積層体に収容された電解液の量に基づいて、漏出した電解液の拡散が防止されるように、上記空間の大きさを適切に設定することができる。
壁部と被接合部の内側端部との間には、電解液を貯留可能な空間が形成されており、当該空間の積層方向から見た面積は、積層体に収容された電解液の漏液速度に基づいて設定されていてもよい。この場合、電解液の漏液速度に基づいて、漏出した電解液の拡散が防止されるように、上記空間の積層方向から見た面積(表面積)を適切に設定することができる。
終端電極板は、負極終端電極の電極板であってもよい。この場合、例えば後述するように負極終端電極の電極板とは異なる電極板を終端電極板として設ける場合と比較して、単純な構成によって上述したような効果を得ることができる。
或いは、終端電極板は、負極終端電極の電極板とは異なる電極板であってもよい。すなわち、終端電極板は、負極終端電極の電極板の外面側に設けられた電極板であり、終端電極板は、負極終端電極の電極板の外面に対向する第3面と第3面の反対側の第4面とを含み、封止体は、負極終端電極の電極板の外面に溶着されると共に第3面の周縁部において終端電極板に溶着された第1樹脂部と、第4面の周縁部から第1樹脂部にわたって延在して配置され、第4面及び第1樹脂部に溶着された第2樹脂部と、を含み、被接合部は、第2樹脂部であってもよい。この場合、負極終端電極は、バイポーラ電極と終端電極板との間に配置される。すなわち、負極終端電極のさらに外側に終端電極板が設けられている。そして、終端電極板は、負極終端電極の外面に対向する第3面の周縁部において、負極終端電極の外面に溶着された第1樹脂部に溶着されている。このような構成とすることにより、次のような効果が得られる。すなわち、第1の効果として、第1樹脂部と比較して剛性の高い終端電極板が負極終端電極の外面上の第1樹脂部に溶着されることにより、第1樹脂部と負極終端電極の外面とが引きはがされるように第1樹脂部が変形することが抑制される。また、第2の効果として、負極終端電極の外側にさらに終端電極板が設けられることにより、電極間の内部空間への外部からの水分の侵入が抑制される。さらに、第3の効果として、負極終端電極から外部に通じる経路上において、負極終端電極の外面と第1樹脂部との溶着箇所、及び、終端電極板の第3面と第1樹脂部の溶着箇所の少なくとも2段階のシールが形成される。第1の効果によって、第1樹脂部と負極終端電極の外面との間において、アルカリクリープによる電解液の漏液の経路となり得る隙間が生じることが抑制される。また、第2の効果によって、アルカリクリープの加速条件となる外部の湿度の影響が抑制される。さらに、第3の効果によって、多段階のシールにより漏液速度が低減される。これらの効果が複合的に得られる結果、アルカリクリープによる漏液が抑制される。さらに、仮にアルカリクリープによる漏液が発生したとしても、上述した壁部が終端電極板の外面に設けられていることによって、漏出した電解液による短絡等の二次被害の発生を回避することができる。このように、上記蓄電モジュールによれば、上述したような二段構えの対策によって、信頼性をより一層向上させることができる。
本発明の一側面によれば、信頼性の向上が図られた蓄電モジュールを提供することができる。
第1実施形態の蓄電モジュールを含む蓄電装置を示す概略断面図である。 図1の蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。 電極板と封止体の第1封止部との接合界面を示す概略断面図である。 図2の一部を拡大して示す概略断面図である。 図1の蓄電モジュールを積層方向から見た平面図である。 第2実施形態の蓄電モジュールの内部構成を示す概略断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一又は相当要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の蓄電モジュールを含む蓄電装置を示す概略断面図である。同図に示す蓄電装置1は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリとして用いられる。蓄電装置1は、複数の蓄電モジュール4を積層してなる蓄電モジュール積層体2と、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重を付加する拘束部材3とを備えて構成されている。
蓄電モジュール積層体2は、複数(本実施形態では3体)の蓄電モジュール4と、蓄電モジュール4,4間に配置された複数の導電板5とによって構成されている。蓄電モジュール4は、例えば後述するバイポーラ電極14を備えたバイポーラ電池であり、積層方向から見て矩形状をなしている。蓄電モジュール4は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池、或いは電気二重層キャパシタである。以下の説明では、ニッケル水素二次電池を例示する。
積層方向に隣り合う蓄電モジュール4,4同士は、導電板5を介して電気的に接続されている。導電板5は、積層端に位置する蓄電モジュール4の外側にもそれぞれ配置されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された一方の導電板5には、正極端子6が接続されている。積層端に位置する蓄電モジュール4の外側に配置された他方の導電板5には、負極端子7が接続されている。正極端子6及び負極端子7は、例えば導電板5の縁部から積層方向に交差する方向に引き出されている。正極端子6及び負極端子7により、蓄電装置1の充放電が実施される。
各導電板5の内部には、空気等の冷媒を流通させる複数の流路5aが設けられている。各流路5aは、例えば積層方向と、正極端子6及び負極端子7の引き出し方向とにそれぞれ直交する方向に互いに平行に延在している。これらの流路5aに冷媒を流通させることで、導電板5は、蓄電モジュール4,4同士を電気的に接続する接続部材としての機能のほか、蓄電モジュール4で発生した熱を放熱する放熱板としての機能を併せ持つ。なお、図1の例では、積層方向から見た導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積よりも小さいが、放熱性の向上の観点から、導電板5の面積は、蓄電モジュール4の面積と同じであってもよく、蓄電モジュール4の面積よりも大きくてもよい。
拘束部材3は、蓄電モジュール積層体2を積層方向に挟む一対のエンドプレート8,8と、エンドプレート8,8同士を締結する締結ボルト9及びナット10とによって構成されている。エンドプレート8は、積層方向から見た蓄電モジュール4及び導電板5の面積よりも一回り大きい面積を有する矩形の金属板である。エンドプレート8の内側面(蓄電モジュール積層体2側の面)には、電気絶縁性を有するフィルムFが設けられている。フィルムFにより、エンドプレート8と導電板5との間が絶縁されている。
エンドプレート8の縁部には、蓄電モジュール積層体2よりも外側となる位置に挿通孔8aが設けられている。締結ボルト9は、一方のエンドプレート8の挿通孔8aから他方のエンドプレート8の挿通孔8aに向かって通され、他方のエンドプレート8の挿通孔8aから突出した締結ボルト9の先端部分には、ナット10が螺合されている。これにより、蓄電モジュール4及び導電板5がエンドプレート8,8によって挟持されて蓄電モジュール積層体2としてユニット化されると共に、蓄電モジュール積層体2に対して積層方向に拘束荷重が付加される。
次に、蓄電モジュール4の構成について更に詳細に説明する。図2は、蓄電モジュール4の内部構成を示す概略断面図である。同図に示すように、蓄電モジュール4は、電極積層体11(積層体)と、電極積層体11を封止する封止体12とを備えて構成されている。
電極積層体11は、セパレータ13を介して複数の電極(複数のバイポーラ電極14、負極終端電極18、及び正極終端電極19)を積層することによって構成されている。この例では、電極積層体11の積層方向Dは蓄電モジュール積層体2の積層方向と一致している。バイポーラ電極14は、第1面15aに正極16が形成され、かつ第1面15aの反対側の第2面15bに負極17が形成された電極板15からなる電極である。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の正極16は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う一方のバイポーラ電極14の負極17と対向している。電極積層体11において、一のバイポーラ電極14の負極17は、セパレータ13を挟んで積層方向Dに隣り合う他方のバイポーラ電極14の正極16と対向している。
電極積層体11において、積層方向Dの一端には負極終端電極18が配置され、積層方向Dの他端には正極終端電極19が配置されている。負極終端電極18は、内面(積層方向Dの中心側の面)15dに負極17が形成された電極板15を含んでいる。正極終端電極19は、内面(積層方向Dの中心側の面)15fに正極16が形成された電極板15を含んでいる。負極終端電極18の負極17は、セパレータ13を介して積層方向Dの一端のバイポーラ電極14の正極16と対向している。正極終端電極19の正極16は、セパレータ13を介して積層方向Dの他端のバイポーラ電極14の負極17と対向している。負極終端電極18の電極板15の外面15eには、蓄電モジュール4に隣接する一方の導電板5が接触している。正極終端電極19の電極板15の外面15gには、蓄電モジュール4に隣接する他方の導電板5が接触している。本実施形態では、負極終端電極18の電極板15が、電極積層体11の一端側の最外層に位置する終端電極板である。
電極板15は、例えばニッケルからなる矩形の金属箔である。或いは、電極板15は、ニッケルめっき鋼板であってもよい。電極板15の縁部(バイポーラ電極14の縁部)15cは、正極活物質及び負極活物質が塗工されない未塗工領域となっている。正極16を構成する正極活物質としては、例えば水酸化ニッケルが挙げられる。負極17を構成する負極活物質としては、例えば水素吸蔵合金が挙げられる。本実施形態では、電極板15の第2面15bにおける負極17の形成領域は、電極板15の第1面15aにおける正極16の形成領域に対して一回り大きくなっている。
セパレータ13は、例えばシート状に形成されている。セパレータ13としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布などが例示される。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されたものであってもよい。なお、セパレータ13は、シート状に限られず、袋状のものを用いてもよい。
封止体12は、例えば絶縁性の樹脂によって矩形の筒状に形成されている。封止体12を構成する樹脂材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、又は変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)などが挙げられる。封止体12は、バイポーラ電極14の積層によって形成された電極積層体11の側面11aを取り囲むように構成されている。
封止体12は、各バイポーラ電極14の電極板15の縁部15cに沿って設けられた第1封止部21と、第1封止部21の全体を外側から包囲するように設けられた第2封止部22とによって構成されている。第1封止部21は、電極板15の第1面15a側の縁部15c(未塗工領域)において、電極板15の全ての辺にわたって連続的に設けられている。第1封止部21は、溶着によって当該縁部15cに結合されている。第1封止部21の内側の一部は、積層方向Dに隣り合うバイポーラ電極14,14の電極板15の縁部15c同士の間に位置しており、外側の一部は、電極板15から外側に張り出している。第1封止部21は、当該外側の一部において第2封止部22に埋没している。
第2封止部22は、例えば樹脂の射出成形によって形成され、電極積層体11における積層方向Dの全長にわたって延在している。第2封止部22は、例えば射出成型時の熱によって第1封止部21の外表面に溶着されており、積層方向Dに隣り合うバイポーラ電極14,14間を封止している。これにより、積層方向Dに隣り合うバイポーラ電極14,14間には、内部空間Vが形成されている。この内部空間Vには、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ溶液からなる電解液(不図示)が収容されている。電解液は、セパレータ13、正極16及び負極17内に含浸されている。
同様に、負極終端電極18及び正極終端電極19の電極板15の縁部15cにも第1封止部21が設けられており、負極終端電極18及び正極終端電極19とバイポーラ電極14との間は第2封止部22によって封止されている。すなわち、封止体12は、第1封止部21の1つとして、負極終端電極18の電極板15の外面15eの縁部15cに接合された被接合部21Aを有している。これにより、負極終端電極18及び正極終端電極19とバイポーラ電極14との間に内部空間Vが形成されており、この内部空間Vに電解液が収容されている。
図3は、電極板15と第1封止部21との接合界面を示す概略断面図である。図3に示されるように、電極板15の表面は粗面化されている。ここでは、各バイポーラ電極14において、図2に示される第1面15a、第2面15b及び端面を含む電極板15の表面全体が粗面化されている。電極板15の表面は、例えば、電解メッキ処理で複数の微細な突起15pが形成されることにより粗面化されている。同様に、負極終端電極18についても、内面15d、外面15e及び端面を含む電極板15の表面全体が粗面化されており、正極終端電極19についても、内面15f、外面15g及び端面を含む電極板15の表面全体が粗面化されている。このように電極板15が粗面化されている場合、電極板15と第1封止部21との接合界面では、溶融状態の第1封止部21が粗面化により形成された凹部内に入り込み、アンカー効果が発揮される。これにより、電極板15と第1封止部21との結合力を向上させることができる。少なくとも、第1面15a(負極終端電極18については外面15e)における縁部15cが粗面化されていれば、結合力向上の効果が得られる。突起15pは、例えば、基端側から先端側に向かって先太りとなる形状を有している。この場合、互いに隣接する突起15pの間の断面形状はアンダーカット形状となり、アンカー効果が生じ易い。なお、図3は模式図であって、突起15pの形状及び密度等は特に限定されない。
蓄電モジュール4では、負極終端電極18の電極板15の外面15eに、壁部31が設けられている。以下、図4及び図5を参照して、壁部31について詳細に説明する。図4は、図2の一部を拡大して示す概略断面図であり、図5は、蓄電モジュール4を積層方向Dから見た平面図である。図5では、導電板5の外縁が二点鎖線で示されており、負極17の外縁が破線で示されている。
壁部31は、積層方向Dから見て、被接合部21Aの内側端部21aから離間して配置された枠状の部材である。壁部31は、例えば液状シール剤の硬化物である。液状シール剤は、例えば、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂材料、アスファルトピッチ(ブローンアスファルトとポリブテンとをトルエンで溶いたもの)等である。具体的には、壁部31は、外面15eに対して液状シール剤を塗布し、当該液状シール材を硬化させることによって形成されている。上述したように、外面15eは、複数の突起15pが設けられた粗面となっている(図3参照)。このため、壁部31は、複数の突起15pの間に充填された液状シール剤が硬化された部分を有している。これにより、複数の微細な突起が形成されていない平坦面に壁部31を設ける場合と比較して、壁部31と負極終端電極18の電極板15の外面15eとの結合力が向上させられている。
壁部31の厚さ(積層方向Dに沿った長さ)は、例えば100μm程度である。ただし、壁部31の厚さは、後述する空間Sに必要とされる容積に応じて任意に定められ得る。壁部31は、積層方向Dから見て矩形環状に形成されており、被接合部21Aと導電板5との間に配置されて導電板5を包囲している。積層方向Dから見て、壁部31の外側面31aと被接合部21Aの内側端部21aとは、互いに離間している。これにより、壁部31と被接合部21Aの内側端部21aとの間には、アルカリクリープ現象によって漏出した電解液Lを貯留可能な空間として、矩形環状の空間Sが形成されている。
ここで、蓄電装置1は、通常、積層方向Dが鉛直方向に略一致し、蓄電モジュール4の一端(負極終端電極18側)が上側となる向き(すなわち図1に示される向き)で使用される。このような使用状態においても、蓄電モジュール4では、いわゆるアルカリクリープ現象により、電解液Lが負極終端電極18の電極板15の表面を伝わり、封止体12の被接合部21Aと電極板15との間の隙間を通って、電極板15の外面15e側に滲み出ることがある。図4においては、アルカリクリープ現象における電解液Lの移動経路が、矢印Aで示されている。アルカリクリープ現象は、電気化学的な要因と流体現象等により、蓄電装置1の充電時及び放電時並びに無負荷時において生じ得る。アルカリクリープ現象は、負極電位、水分、及び電解液Lの通り道がそれぞれ存在することにより生じる。
蓄電モジュール4では、上述したようなアルカリクリープ現象によって漏出した電解液Lを、空間Sに一時的に貯留することが可能となっている。すなわち、漏出した電解液Lが壁部31によって堰き止められることにより、当該電解液Lが外面15eにおいて拡散すること(導電板5に到達すること等)が防止される。
空間Sに一時的に貯留可能な電解液Lの最大量(すなわち、空間Sの大きさ(容積))は、壁部31の外側面31aと被接合部21Aの内側端部21aとの距離(離間幅)と、壁部31の厚さ(高さ)と、によって規定される。このような空間Sの大きさは、例えば、電極積層体11に収容された電解液Lの量、漏液速度等に基づいて設定されている(詳しくは後述)。
続いて、上述した蓄電装置1の製造方法について説明する。蓄電装置1の製造方法は、一次成形工程と、積層工程と、二次成形工程とを含んで構成されている。まず、一次成形工程では、所定数のバイポーラ電極14、並びに一対の負極終端電極18及び正極終端電極19を用意し、各電極板15の縁部15cに沿って第1封止部21を溶着する。続いて、負極終端電極18の電極板15の外面15e上に液状シール剤を塗布し、当該液状シール材を硬化させることにより、枠状の壁部31を外面15e上に形成する。なお、壁部31の形成工程は、第1封止部21の形成工程よりも前に行われてもよい。
積層工程では、第1封止部21が電極板15の縁部15c同士の間に配置されるように、セパレータ13を介してバイポーラ電極14、負極終端電極18及び正極終端電極19を積層することにより、電極積層体11を形成する。二次成形工程では、射出成形の金型(不図示)内に電極積層体11を配置した後、金型内に溶融樹脂を射出することにより、第1封止部21を包囲するように第2封止部22を形成する。これにより、電極積層体11の側面11aに封止体12が形成される。
二次成形工程の後、バイポーラ電極14,14間の内部空間Vに電解液を注入する工程、蓄電モジュール4と導電板5とを積層して蓄電モジュール積層体2を形成する工程、及び拘束部材3によって蓄電モジュール積層体2を拘束する工程等を経て、図1に示した蓄電装置1が得られる。
続いて、蓄電モジュール4の作用効果を説明する。
上述したように、蓄電モジュール4では、負極終端電極18の電極板15(終端電極板)の外面15eにおいて、被接合部21Aの内側端部21aから離間して配置された枠状の壁部31が設けられている。当該壁部31は、アルカリクリープ現象により被接合部21Aと負極終端電極18の電極板15との間から漏出した電解液Lの拡散を防止するための防波堤として機能する。すなわち、壁部31は、漏出した電解液Lを空間S内に封じ込める役割を果たす。これにより、漏出した電解液Lによる二次被害の発生を回避することができ、信頼性を向上させることができる。漏出した電解液Lによる二次被害は、例えば、漏出した電解液Lが導電板5に至ることによって短絡が生じること、外面15eの全域に拡散した電解液Lの溶媒が自然乾燥により蒸発した後に残留する塩(絶縁性の物質)によって集電が阻害されること等である。
また、負極終端電極18の外面15eは、複数の突起15pが設けられた粗面であり、壁部31は、液状シール剤の硬化物である。すなわち、壁部31は、複数の突起15pの間に充填された液状シール剤が硬化することによって形成された部分を有する。これにより、壁部31と負極終端電極18の電極板15の外面15eとの結合力を向上させることができる。その結果、漏出した電解液L(すなわち、空間Sに一時的に貯留される電解液L)が壁部31と外面15eとの間の微小な隙間を通って壁部31の内側に浸入するおそれを低減でき、漏出した電解液Lの拡散をより確実に防止できる。
また、壁部31と被接合部21Aの内側端部21aとの間には、電解液Lを貯留可能な空間Sが形成されており、当該空間Sの大きさは、電極積層体11に収容された電解液Lの量に基づいて設定され得る。この場合、電極積層体11に収容された電解液Lの量に基づいて、漏出した電解液Lの拡散が防止されるように、空間Sの大きさを適切に設定することができる。例えば、空間Sの大きさ(容積)は、蓄電モジュール4の使用可能期間(蓄電モジュール4が製造されてから蓄電モジュール4の寿命が切れるまでの期間)中に漏出することが想定される電解液Lの量(例えば最大量)を貯留可能な大きさに設定されてもよい。例えば、蓄電モジュール(電極積層体)には、通常、余剰電解液(失われても蓄電モジュールの動作に問題のない電解液であり、例えば電極積層体に収容される全電解液の8〜9%程度)が収容されている。また、蓄電モジュールの寿命は、通常の使用状態において当該余剰電解液の全てが漏出するまでの期間よりも短い期間に設定されている。従って、空間Sの大きさは、当該余剰電解液を全て貯留可能な大きさに設定されてもよい。これにより、蓄電モジュール4の寿命が尽きるまでの間に、漏出した電解液Lが壁部31を超えて外面15e全体に拡散することを確実に防止できる。なお、空間Sの大きさの設定は、例えば、壁部31の外側面31aと被接合部21Aの内側端部21aとの離間幅、及び壁部31の厚さの少なくとも一方を調整することにより行うことができる。
また、空間Sの積層方向Dから見た面積(すなわち表面積)は、電極積層体11に収容された電解液Lの漏液速度v1に基づいて設定され得る。ここで、電解液Lの漏液速度v1は、単位期間当たりに漏液する電解液Lの量を示す情報であり、例えば、蓄電モジュール4の通常の使用状態において想定される平均漏液速度である。漏液速度v1は、例えば蓄電モジュール4の設計時等において決定される。この場合、電解液Lの漏液速度v1に基づいて、漏出した電解液Lの拡散が防止されるように、空間Sの積層方向Dから見た面積(表面積)を適切に設定することができる。例えば、当該空間Sに一時的に貯留される電解液Lの気化速度v2と漏液速度v1との関係に基づいて、蓄電モジュール4の使用期間中に漏出した電解液Lが壁部31を超えてしまうことがないように、上記面積を設定することができる。ここで、気化速度v2は、単位期間当たりに気化(蒸発)する電解液Lの量を示す情報であり、空間Sの表面積に依存する。例えば、「v2≧v1」が成立するように上記面積(すなわち、壁部31の外側面31aと被接合部21Aの内側端部21aとの離間幅)を設定することにより、空間Sに一時的に貯留された電解液Lの上面が時間とともに上昇することを確実に防止できる。その結果、空間Sに貯留された電解液Lが壁部31を超えてしまうことを確実に防止できる。
また、本実施形態では、終端電極板は、負極終端電極18の電極板15である。これにより、例えば後述する第2実施形態のように負極終端電極18の電極板15とは異なる電極板15を終端電極板として設ける場合と比較して、単純な構成によって上述したような効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図6を参照して、第2実施形態の蓄電モジュール4Aについて説明する。図6は、蓄電モジュール4Aの内部構成を示す概略断面図である。図6に示されるように、蓄電モジュール4Aは、終端電極板として、負極終端電極18の電極板15とは異なる電極板50が設けられており、電極積層体11の代わりに電極積層体11Aが設けられており、封止体12の代わりに封止体12Aが設けられている点で、蓄電モジュール4と主に相違している。
電極板50は、積層方向Dにおける電極積層体11Aの一端(負極終端電極18側の端部)に設けられている。具体的には、電極板50は、負極終端電極18の電極板15の外面15e側に設けられている。電極板50は、負極終端電極18の外面15eに対向する第3面50aと、第3面50aの反対側の第4面50bと、を含む。電極板50の第4面50bは、導電板5に接触している。電極板50は、積層方向Dに沿って電極と共に積層されている。これにより、負極終端電極18は、積層方向Dに沿って電極板50とバイポーラ電極14との間に配置されている。換言すれば、蓄電モジュール4Aにおいては、負極終端電極18のさらに外側に電極板50が設けられている。
封止体12Aは、上述した第1封止部21のうちの1つとして、負極終端電極18の電極板15の外面15eに溶着されると共に、電極板50の第3面50aの周縁部において電極板50に溶着された第1樹脂部21Bを含む。また、封止体12Aは、電極板50の第4面50bの周縁部から第1樹脂部21Bにわたって延在して配置され、第4面50b及び第1樹脂部21Bに溶着された第2樹脂部51を含む。本実施形態では、第2樹脂部51が、終端電極板の外面の縁部に接合された被接合部である。
電極板50は、第1樹脂部21Bに溶着されると共に負極終端電極18の外面15eに接触している。より具体的には、電極板50は、第1樹脂部21B及び外面15e上に配置されて第1樹脂部21Bに溶着された矩形環状の被溶着部52と、被溶着部52の内側において被溶着部52よりも負極終端電極18の外面15e側に位置して(窪んで)外面15eに接触された矩形状の被接触部53と、を含む。被溶着部52と被接触部53とは互いに連続している。電極板50と負極終端電極18との間(第3面50aと外面15eとの間)には、第1樹脂部21Bの厚さ(積層方向Dに沿った長さ)に相当する余剰空間VAが形成され得るが、電極板50が被接触部53において負極終端電極18側に窪んでいることから、この余剰空間VAが狭く制限されている。なお、電極板50は、電極板15と同様の金属箔である。すなわち、電極板50は、活物質層が形成されていない金属箔(未塗工箔)である。
第2樹脂部51は、積層方向Dから見て第1樹脂部21Bと略同一の形状を呈している。すなわち、第2樹脂部51は、矩形環状であり、また、所定の厚さを有するフィルムである。第2樹脂部51は、電極板50の第4面50bの周縁部から第1樹脂部21Bにわたって延在して配置されている。第2樹脂部51は、第4面50b及び第1樹脂部21Bに溶着されている。第2封止部22は、複数の第1封止部21及び第2樹脂部51を外側から包囲するように第1封止部21及び第2樹脂部51に接合されている。第2封止部22は、積層方向Dから見て電極板50及び第2樹脂部51に重複する重複部22Aを含むと共に、重複部22Aにおいて第2樹脂部51に溶着されている。
本実施形態では、電極板50の第4面50b(外面)に、壁部31が設けられている。壁部31は、積層方向Dから見て、第2樹脂部51の内側端部51aから離間して配置された枠状の部材である。本実施形態では一例として、壁部31は、被接触部53の第4面50bに設けられている。ただし、壁部31は、積層方向Dから見て、余剰空間VAと重なる領域を含んでもよい。ここで、第4面50bは、複数の突起15pが設けられた粗面であってもよい(図3参照)。この場合、壁部31を液状シール剤の硬化物によって形成する場合において、複数の微細な突起が形成されていない平坦面に壁部31を設ける場合と比較して、壁部31と第4面50bとの結合力が向上させられている。
壁部31と第2樹脂部51の内側端部51aとの間には、アルカリクリープ現象によって漏出した電解液Lを貯留可能な空間として、略矩形環状の空間SAが形成されている。図6に示されるように、本実施形態では一例として、空間SAは、電極板50の第4面50bと壁部31とによって画定されている。空間SAの大きさは、上述した空間Sの大きさの設定と同様の考え方によって設定され得る。
続いて、蓄電モジュール4Aを備える蓄電装置の製造方法について説明する。まず、上述した蓄電装置1の製造方法と同様に、一次成形工程では、所定数のバイポーラ電極14、並びに一対の負極終端電極18及び正極終端電極19を用意し、各電極板15の縁部15cに沿って第1封止部21を溶着する。続いて、積層工程では、第1封止部21が電極板15の縁部15c同士の間に配置されるように、セパレータ13を介してバイポーラ電極14、負極終端電極18及び正極終端電極19を積層することにより、電極積層体11Aを形成する。ここでは、第1樹脂部21B上に第2樹脂部51が配置されるように、電極板50が電極積層体11Aの一端に配置される。電極板50の第4面50bには、壁部31が設けられる。二次成形工程では、射出成形の金型(不図示)内に電極積層体11Aを配置した後、金型内に溶融樹脂を射出することにより、第1封止部21及び第2樹脂部51を包囲するように第2封止部22を形成する。これにより、電極積層体11Aの側面11aに封止体12Aが形成される。二次成形工程の後、上述した蓄電装置1の製造方法と同様に、電解液を注入する工程等が行われることにより、蓄電モジュール4Aを備える蓄電装置が得られる。
続いて、蓄電モジュール4Aの作用効果を説明する。
上述したように、蓄電モジュール4Aでは、終端電極板は、負極終端電極18の電極板15とは異なる電極板50である。すなわち、終端電極板は、負極終端電極18の電極板15の外面15e側に設けられた電極板50である。電極板50は、負極終端電極18の電極板15の外面15eに対向する第3面50aと第3面50aの反対側の第4面50bとを含む。封止体12Aは、負極終端電極18の電極板15の外面15eに溶着されると共に第3面50aの周縁部において電極板50に溶着された第1樹脂部21Bと、第4面50bの周縁部から第1樹脂部21Bにわたって延在して配置され、第4面50b及び第1樹脂部21Bに溶着された第2樹脂部51と、を含む。電極板50の第4面50bに、壁部31が設けられている。この場合、負極終端電極18は、バイポーラ電極14と電極板50との間に配置される。すなわち、負極終端電極18のさらに外側に電極板50が設けられている。そして、電極板50は、負極終端電極18の外面15eに対向する第3面50aの周縁部において、負極終端電極18の外面15eに溶着された第1樹脂部21Bに溶着されている。このような構成とすることにより、次のような効果が得られる。すなわち、第1の効果として、第1樹脂部21Bと比較して剛性の高い電極板50が負極終端電極18の外面15e上の第1樹脂部21Bに溶着されることにより、第1樹脂部21Bと負極終端電極18の外面15eとが引きはがされるように第1樹脂部21Bが変形することが抑制される。また、第2の効果として、負極終端電極18の外側にさらに電極板50が設けられることにより、電極間の内部空間Vへの外部からの水分の侵入が抑制される。さらに、第3の効果として、負極終端電極18から外部に通じる経路上において、負極終端電極18の外面15eと第1樹脂部21Bとの溶着箇所、及び、電極板50の第3面50aと第1樹脂部21Bの溶着箇所の少なくとも2段階のシールが形成される。第1の効果によって、第1樹脂部21Bと負極終端電極18の外面15eとの間において、アルカリクリープによる電解液Lの漏液の経路となり得る隙間が生じることが抑制される。また、第2の効果によって、アルカリクリープの加速条件となる外部の湿度の影響が抑制される。さらに、第3の効果によって、多段階のシールにより漏液速度が低減される。これらの効果が複合的に得られる結果、アルカリクリープによる漏液が抑制される。さらに、仮にアルカリクリープによる漏液が発生したとしても、上述した壁部31Bが電極板50の外面(第4面50b)に設けられていることによって、漏出した電解液Lによる短絡等の二次被害の発生を回避することができる。従って、蓄電モジュール4Aによれば、上述したような二段構えの対策によって、信頼性をより一層向上させることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られない。例えば、壁部31は、電解液Lの外面15e(第2実施形態では第4面50b)全体(特に導電板5が当接される部分)への拡散を防止できる機能を有していればよく、液状シール剤以外の材料によって形成されていてもよい。例えば、壁部31は、接着等によって外面15e(第2実施形態では第4面50b)に結合されていてもよい。
また、上記実施形態では、電極板15の第1面15a側のみに第1封止部21が形成されていたが、第1封止部21は、第1面15a側及び第2面15b側の双方に形成されていてもよく、例えば電極板15の縁部15cが第1封止部21に埋没するように形成されていてもよい。或いは、第1封止部21は、第2面15b側のみに形成されていてもよい。例えば、被接合部21Aが負極終端電極18の電極板15の外面15eに形成されていない場合には、積層方向Dにおける一端において内側に張り出した封止体12の第2封止部22の一部が、上述した被接合部として外面15eに接合されていてもよい。また、上記実施形態では、第1封止部21の外側の一部が電極板15から外側に張り出していたが、第1封止部21は少なくとも電極板15の縁部15c同士の間に配置されていればよく、例えば第1封止部21の全体が電極板15の縁部15c同士の間に配置されていてもよい。
1…蓄電装置、4,4A…蓄電モジュール、11,11A…電極積層体(積層体)、11a…側面、12,12A…封止体、13…セパレータ、14…バイポーラ電極、15…電極板、15a…第1面、15b…第2面、15c…縁部、15d…内面、15e…外面、15p…突起、16…正極、17…負極、18…負極終端電極、21A…被接合部、21a…内側端部、31…壁部、50…電極板(終端電極板)、51…第2樹脂部(被接合部)、51a…内側端部、D…積層方向、S,SA…空間、V…内部空間。

Claims (6)

  1. セパレータを介して積層された複数の電極を含む積層体と、
    前記積層体の側面に設けられ、前記積層体の積層方向に隣り合う前記電極間を封止する封止体と、
    を備え、
    前記積層方向に隣り合う前記電極間に形成された内部空間には、アルカリ溶液からなる電解液が収容されており、
    前記電極は、複数のバイポーラ電極と負極終端電極とを含み、
    前記バイポーラ電極は、電極板と、前記電極板の第1面に設けられた正極と、前記電極板の前記第1面の反対側の第2面に設けられた負極と、を含み、
    前記負極終端電極は、内面に前記負極が形成された電極板を含み、前記積層方向における前記積層体の一端側に配置されており、
    前記封止体は、前記積層体の前記一端側の最外層に位置する前記電極板である終端電極板の外面の縁部に接合された被接合部を有しており、
    前記終端電極板の前記外面には、前記積層方向から見て前記被接合部の内側端部から離間して配置された枠状の壁部が設けられている、
    蓄電モジュール。
  2. 前記終端電極板の外面は、複数の突起が設けられた粗面であり、
    前記壁部は、液状シール剤の硬化物である、
    請求項1に記載の蓄電モジュール。
  3. 前記壁部と前記被接合部の前記内側端部との間には、前記電解液を貯留可能な空間が形成されており、
    前記空間の大きさは、前記積層体に収容された前記電解液の量に基づいて設定されている、
    請求項1又は2に記載の蓄電モジュール。
  4. 前記壁部と前記被接合部の前記内側端部との間には、前記電解液を貯留可能な空間が形成されており、
    前記空間の前記積層方向から見た面積は、前記積層体に収容された前記電解液の漏液速度に基づいて設定されている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
  5. 前記終端電極板は、前記負極終端電極の前記電極板である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
  6. 前記終端電極板は、前記負極終端電極の前記電極板の外面側に設けられた前記電極板であり、
    前記終端電極板は、前記負極終端電極の前記電極板の前記外面に対向する第3面と前記第3面の反対側の第4面とを含み、
    前記封止体は、
    前記負極終端電極の前記電極板の前記外面に溶着されると共に前記第3面の周縁部において前記終端電極板に溶着された第1樹脂部と、
    前記第4面の周縁部から前記第1樹脂部にわたって延在して配置され、前記第4面及び前記第1樹脂部に溶着された第2樹脂部と、を含み、
    前記被接合部は、前記第2樹脂部である、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓄電モジュール。
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