JP6941979B2 - 積層体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
1) 示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体(1)を含む蓄熱層(1)、前記蓄熱層(1)に隣接し、示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(1)を除く)である重合体(2)からなる中間層(2)、および、前記中間層(2)に隣接し、紙からなる基材層(3)を有する積層体。
2) 前記蓄熱層(1)が、前記重合体(1)と、前記重合体(2)とを含有し、前記重合体(1)と前記重合体(2)の合計量を100重量%とするときに、前記重合体(1)の含有量が30重量%以上99重量%以下であり、前記重合体(2)の含有量が1重量%以上70重量%以下である1)に記載の積層体。
3) 前記重合体(1)が、エチレンに由来する構成単位(A)と、下記式(1)で示される構成単位(B)とを有し、下記式(2)で示される構成単位及び下記式(3)で示される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位(C)とを有してもよく、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)の数が70%以上99%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が1%以上30%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、前記構成単位(B)の数が1%以上100%以下であり、前記構成単位(C)の数が0%以上99%以下である重合体である1)または2)に記載の積層体。
(式(1)中、
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、L6は炭素原子数14以上30以下のアルキル基を表し、L1、L2、及びL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
(式(2)中、Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、L4は、炭素原子数1以上8以下のアルキレン基を表し、L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または炭素原子数1以上4以下のアルキルアミノ基を表し、L1の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側、その右側が式(2)の下側に対応する。)
4) 前記重合体(1)が、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)とを有し、さらに前記構成単位(C)を有してもよい重合体であって、該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上である重合体である3)に記載の積層体。
5) 前記重合体(1)の下記式(I)で定義される比Aが0.95以下である1)〜4)のいずれかに記載の積層体。
A=α1/α0 (I)
[式(I)中、α1は、光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより重合体の絶対分子量と固有粘度を測定し、絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
式(I)中、α0は、光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによりポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)の絶対分子量と固有粘度を測定し、絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体およびポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量と固有粘度の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。)]
6) 前記重合体(1)が、架橋されている重合体である1)〜5)のいずれかに記載の積層体。
7) 前記重合体(1)のゲル分率が20重量%以上である(ただし、重合体(1)の重量を100重量%とする)1)〜6)のいずれかに記載の積層体。
8) 前記重合体(2)が、エチレンに由来する構成単位を含む重合体である1)〜7)のいずれかに記載の積層体。
9) 前記蓄熱層(1)を有する成形体と、前記中間層(2)および前記基材層(3)を有する成形体の中間層(2)と
を加熱接着する工程を含む1)〜8)のいずれかに記載の積層体の製造方法。
本発明の積層体は示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体(1)を含む蓄熱層(1)、前記蓄熱層(1)に隣接し、示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(1)を除く)である重合体(2)からなる中間層(2)、および、前記中間層(2)に隣接し、紙からなる基材層(3)を有する。以下において、融解エンタルピーをΔHと表記することがある。まず、積層体の各材料について、以下に説明する。
前記重合体(1)は、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体である。10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測されるΔHは、好ましくは50J/g以上であり、さらに好ましくは70J/g以上である。また、前記ΔHは、通常200J/g以下である。
[示差走査熱量測定方法]
示差走査熱量計により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)150℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で150℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から150℃まで昇温する。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とする。
本明細書において、重合体の融解ピーク温度とは、上記示差走査熱量測定により測定される融解曲線を、JIS K7121−1987に準拠した方法により解析して得られる融解ピークの頂点の温度であり、融解吸熱量が最大となる温度である。前記融解曲線にJIS K7121−1987により定義される融解ピークが複数ある場合には、融解吸熱量が最大の融解ピークの頂点の温度を融解ピーク温度とする。
前記重合体(1)中の下記構成単位(B)の数と、下記構成単位(B)の下式(1)中のL6の炭素原子数を調整することにより、前記重合体(1)の融解ピーク温度を調整することができる。その結果、前記重合体(1)を含む蓄熱層(1)の蓄熱性能等を調整することができる。
(式(1)中、
Rは水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素原子数14以上30以下のアルキル基を表す。)
(なお、L1、L2、及びL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
式(1)におけるR、L1、L2及びL3の組み合わせとして、以下のものも好ましい。
Rが水素原子、L1、L2及びL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基であるか、
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が−CO−O−であり、L2およびL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基である。
前記重合体(1)は、好ましくは、式(1)で示される構成単位(B)と、エチレンに由来する構成単位(A)とを有する重合体である。
(式(2)中、
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L4は、炭素原子数1以上8以下のアルキレン基を表し、
L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または炭素原子数1以上4以下のアルキルアミノ基を表す。)
(なお、L1の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側、その右側が式(2)の下側に対応する。)
式(3)で示される構成単位は、無水マレイン酸に由来する構成単位である。
式(1)で示される構成単位(B)を有する重合体としては、
前記構成単位(B)からなる重合体(1)、
前記構成単位(B)と前記構成単位(A)とを有する重合体(1)、
前記構成単位(B)と前記構成単位(C)とを有する重合体(1)、及び
前記構成単位(B)と前記構成単位(A)と前記構成単位(C)とを有する重合体(1)
が挙げられる。
Rが水素原子であり、L1、L2、およびL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)からなる重合体、及び
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が−CO−O−であり、L2およびL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)からなる重合体
が挙げられる。
Rが水素原子であり、L1、L2、およびL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)と、前記構成単位(A)とを有し、該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)の合計数が90%以上である重合体、及び
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が−CO−O−であり、L2およびL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)と、構成単位(A)とを有し、さらに前記構成単位(C)を有してもよい重合体であって、該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)の合計数が90%以上である重合体
が挙げられる。
Rが水素原子またはメチル基であり、L1が−CO−O−であり、L2およびL3が単結合であり、L6が炭素原子数14以上30以下のアルキル基である式(1)で示される構成単位(B)と、Rが水素原子またはメチル基であり、L1が−CO−O−であり、L4がメチレン基であり、L5が水素原子である式(2)で示される構成単位(C)とを有する重合体が挙げられる。この場合、該重合体に含まれる前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、前記構成単位(B)の数が80%以上である重合体が好ましい。
前記重合体(1)における前記構成単位(A)の数は、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、該重合体(1)を含む蓄熱層(1)の形状保持性が良好であるように、好ましくは70%以上99%以下であり、より好ましくは80%以上97.5%以下であり、さらに好ましくは85%以上92.5%以下である。前記重合体(1)における前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数は、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、該重合体(1)を含む蓄熱層(1)の形状保持性が良好であるように、好ましくは1%以上30%以下であり、より好ましくは2.5%以上20%以下であり、さらに好ましくは7.5%以上15%以下である。
構成単位(A)の数=100−構成単位(C)の数
構成単位(C)の数=100×(AC/2+CC)/(AA+AC+CC)
前駆重合体(1)に含まれる前記構成単位(C)と、前記化合物(α)とが反応することにより、前記重合体(1)における前記構成単位(B)が形成されるので、前記反応による前記構成単位(C)の転化率を以下の方法により求める。
前駆重合体(1)の前記構成単位(C)の側鎖に含まれる特定の炭素に帰属されるシグナルの積分値(以下、積分値Y)と、重合体(1)の構成単位(B)の側鎖に含まれる特定の炭素に帰属されるシグナルの積分値(以下、積分値Z)を下式に代入し転化率を求める。
転化率=Z/(Y+Z)
前駆重合体(1)と化合物(α)との反応では、前駆重合体(1)に含まれる前記構成単位(A)は変化しないため、重合体(1)に含まれる構成単位(A)の数と前駆重合体(1)に含まれる前記構成単位(A)の数は同じとする。重合体(1)に含まれる構成単位(B)の数は、前駆重合体(1)に含まれる構成単位(C)の数と前記転化率の積として求められる。重合体(1)に含まれる構成単位(C)の数は、前駆重合体(1)に含まれる構成単位(C)の数と重合体(1)に含まれる構成単位(B)の数の差として求められる。
末端が構成単位(A)である重合体がエチレンまたは構成単位(C)を形成するモノマーのどちらとより反応しやすいかを表す指標である。r1が大きいほど、末端が構成単位(A)である重合体はよりエチレンと反応しやすく、構成単位(A)の連鎖が生成しやすい。
r1r2=AA[CC/(AC/2)2]
前記反応性比の積r1r2は、共重合体のモノマー連鎖分布を表す指標である。前記r1r2が1に近いほど、共重合体のモノマー連鎖分布はランダム性が高く、前記r1r2が0に近いほど、共重合体のモノマー連鎖分布は交互共重合体性が高く、前記r1r2が1より大きいほど、共重合体のモノマー連鎖分布はブロック共重合体性が高い。
A=α1/α0 (I)
[式(I)中、α1は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより重合体の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによりポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体およびポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量と固有粘度の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。)]
なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体(1)の重量平均分子量の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。
ln(aT)=m(1/(T+273.16))+n・・・(II)
Ea=|0.008314×m|・・・(III)
aT:シフトファクター
Ea:流動の活性化エネルギー(単位:kJ/mol)
T:温度(単位:℃)
上記計算には、市販の計算ソフトウェアを用いてもよく、該計算ソフトウェアとしては、TAインスツルメント社製 Ochestratorが挙げられる。
上記方法は、以下の原理に基づく。
110℃の温度および1秒-1の歪速度で重合体を一軸伸張したときの伸長時間tにおける粘度ηE1(t)と、110℃の温度および0.1秒-1の歪速度で重合体一軸伸張したときの伸長時間tにおける粘度ηE0.1(t)を求める。任意の同じ伸長時間tにおける前記ηE1(t)と前記ηE0.1(t)を下記式に代入し、α(t)を求める。
α(t)=ηE1(t)/ηE0.1(t)
α(t)の対数(ln(α(t)))を伸張時間tに対してプロットし、tが2.0秒から2.5秒の範囲において、ln(α(t))とtを下記式で最小二乗法近似する。下記式を表す直線の傾きの値がkである。
ln(α(t))=kt
上記式で最小二乗法近似するのに用いた相関関数r2が0.9以上の場合のkを採用する。
一つの態様において、前記重合体(1)は、架橋されていない重合体(以下、重合体(α)と称する)である。
重合体(α)は、後述する重合体のゲル分率が20重量%未満である。
重合体(α)は、重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましく、100%であることがさらに好ましい。
一つの態様において、前記重合体(1)は架橋されている。すなわち、前記重合体(1)の分子の少なくとも一部が分子間で共有結合により連結されている。
重合体(1)を架橋する方法としては、電離性放射線を照射して架橋する方法や有機過酸化物を用いて架橋する方法が挙げられる。
架橋助剤としては、例えば、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、トルイレンビスマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、p−キノンジオキシム、ニトロベンゼン、ジフェニルグアニジン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、およびアリルメタクリレートを挙げることができる。また、これらの架橋助剤は、複数を組み合せて使用してもよい。
重合体(α)と有機過酸化物を含む樹脂組成物が、重合体(1)とは異なる重合体を含有する場合は、該重合体としては、後述の重合体(2)が挙げられ、重合体(1)と重合体(2)の合計量を100重量%とするときに、重合体(1)の含有量が30重量%以上99重量%以下であることが好ましい。
ゲル分率=(ゲル重量/測定試料重量)×100
本発明の積層体は、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体(1)を含む蓄熱層(1)を有する。
重合体(2)のガラス転移温度は、以下の示差走査熱量測定により測定される融解曲線を、JIS K7121−1987に準拠した方法により解析して得られる中間点ガラス転移温度である。
[示差走査熱量測定方法]
示差走査熱量計により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)200℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で200℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から200℃まで昇温する。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とする。
前記蓄熱層(1)は、前記重合体(1)と発泡剤とを含む樹脂組成物(以下、樹脂組成物(B)と称することがある)を発泡させ得られる発泡体からなる発泡層であってもよい。
前記方法(A)を以下に具体的に説明する。
前記方法(A)は、架橋されている重合体(1)と発泡剤を含む樹脂組成物(α)を製造する工程(以下、樹脂組成物(α)製造工程と称する)と、前記樹脂組成物(α)を加熱して発泡体を製造する工程(以下、発泡体製造工程と称する)とを含む。以下、各工程について説明する。
架橋されている重合体(1)と発泡剤を含む樹脂組成物(α)を製造する樹脂組成物(α)製造工程において前記重合体(1)と発泡剤とを含む樹脂組成物に電離性放射線を照射して製造する場合、前記重合体(1)と発泡剤とを含む樹脂組成物に照射する電離性照射線としては、架橋されている重合体(1)の製造に用いられる電離性照射線が挙げられる。電離性放射線の照射方法や照射量は、架橋されている重合体(1)の製造時の照射方法や照射量として記載された方法や照射量と同じものが挙げられる。
前記重合体(1)と発泡剤を含む樹脂組成物は、通常、発泡剤の分解温度未満の温度で所望の形状に成形した後に電離性照射線を照射される。例えば、シートに成形する方法としては、カレンダーロールでシート状に成形する方法、プレス成形機でシート状に成形する方法、およびTダイまたは環状ダイから溶融押出ししてシート状に成形する方法が挙げられる。
架橋されている重合体(1)と発泡剤の溶融混練は、通常、発泡剤の分解温度未満の温度で行われる。
前記樹脂組成物(α)を加熱して発泡体を製造する発泡体製造工程において、加熱して発泡体を製造する方法としては、樹脂発泡体の公知の製造方法を適用することができ、縦型熱風発泡法、横型熱風発泡法、横型薬液発泡法等の前記樹脂組成物(α)を連続的に加熱発泡処理できる方法が好ましい。加熱温度は、発泡剤の分解温度以上の温度であり、発泡剤が熱分解型発泡剤である場合、好ましくは熱分解型発泡剤の分解温度から5〜50℃高い温度、より好ましくは熱分解型発泡剤の分解温度から10〜40℃高い温度、さらに好ましくは熱分解型発泡剤の分解温度から15〜30℃高い温度である。また、加熱時間は、発泡剤の種類や量などに応じて適宜選択することができるが、オーブンで加熱する場合には、通常3〜5分である。
次に、前記方法(B)を以下に具体的に説明する。
樹脂組成物(β)製造工程において、成形型内で、前記重合体(1)、発泡剤、および有機過酸化物を含む樹脂組成物を加熱しながら加圧して、架橋されている重合体(1)を含む樹脂組成物(β)を製造する場合、有機過酸化物としては、本発明の架橋されている重合体の製造に用いることができる有機過酸化物が挙げられる。
成形型を開けて、前記樹脂組成物(β)から発泡体を製造する発泡体製造工程では、成形型を40℃以上100℃以下に冷却した後に成形型を開けることが好ましい。開けるときの成形型の温度は、前記樹脂組成物(β)の溶融粘度を高め、発泡時の膨張を促進させる観点から、好ましくは40℃以上であり、より好ましくは50℃以上である。また、発泡時のガス抜けを抑制する観点から、好ましくは90℃以下であり、より好ましくは80℃以下である。
ただし、開けるのに適した成形型の温度は前記樹脂組成物(β)の粘度や融点、製造する発泡体のサイズによって異なるため、適宜調整することができる。
本発明の積層体は、示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH)が30J/g以上である重合体を除く)である重合体(2)からなる中間層(2)を有する。なお、中間層(2)は、前記蓄熱層(1)に隣接している。なお、「隣接している」とは、積層体において一方の層と他方の層とが隙間なく密着した状態を意味している。
示差走査熱量計により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)200℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で200℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から200℃まで昇温する。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とする。
プロピレン重合材料の製造に使用する重合触媒としては、プロピレン単独重合体およびプロピレンランダム共重合体の製造に使用される前記触媒が挙げられる。
中間層(2)に含まれる重合体(2)は一種でもよく、二種以上でもよい。
本発明の積層体は、紙からなる基材層(3)を有する。基材層(3)は、前記中間層(2)に隣接している。
一実施形態の積層体は、前記蓄熱層(1)を有する成形体と、前記中間層(2)および前記基材層(3)を有する成形体の中間層(2)とを加熱接着する工程を含む製造方法によって得られる。
一実施形態では、蓄熱層(1)を有する成形体はシート状である。
成形体がシート状である場合、前記蓄熱層(1)を有する成形体を準備する工程において、前記蓄熱層(1)を有するシートは、蓄熱層(1)を構成する樹脂組成物をシートに成形することによって得られる。例えば、シートに成形する方法としては、カレンダーロールでシート状に成形する方法、プレス成形機でシート状に成形する方法、およびTダイまたは環状ダイから溶融押出ししてシート状に成形する方法が挙げられる。
一実施形態では、前記中間層(2)および基材層(3)を有する成形体はシート状である。
成形体がシート状である場合、前記中間層(2)および前記基材層(3)を有する成形体を準備する工程において、前記中間層(2)および基材層(3)を有するシートは、例えば基材層(3)の片面に中間層(2)を押出ラミネート成形することによって得られる。押出ラミネート加工するための装置としては通常のT−ダイ方式の装置を用いることができる。ラミネートの厚さには特に制限はなく、目的に応じた厚さを適宜選択すれば良い。
核磁気共鳴分光器(NMR)を用い、以下に示す測定条件にて核磁気共鳴スペクトル(以下、NMRスペクトル)を測定した。
装置:ブルカー・バイオスピン(株)製 AVANCEIII 600HD
測定プローブ:10mmクライオプローブ
測定溶媒:1,2−ジクロロベンゼン/1,1,2,2−テトラクロロエタン−d2=85/15(容積比)の混合液
試料濃度:100mg/mL
測定温度:135℃
測定方法:プロトンデカップリング法
積算回数:256回
パルス幅:45度
パルス繰り返し時間:4秒
測定基準:テトラメチルシラン
上記の13C−NMR測定条件に従って得られたエチレン−メチルアクリレート共重合体の13C−NMRスペクトルについて、以下のa1、b1、c1、d1およびe1の範囲の積分値を求め、以下の式から求められる3種のダイアッド(EE、EA、AA)の含有量(数)から、エチレンに由来する構成単位(A1)、およびメチルアクリレートに由来する構成単位(C1)の数を算出した。なお、EEは、エチレン−エチレンダイアッド、EAは、エチレン−メチルアクリレートダイアッド、AAは、メチルアクリレート−メチルアクリレートダイアッドである。
b1:31.9−32.6ppm
c1:41.7ppm
d1:43.1−44.2ppm
e1:45.0−46.5ppm
EA=e1
AA=c1+d1
構成単位(C1)の数=100×(EA/2+AA)/(EE+EA+AA)
エチレン−メチルアクリレート共重合体と長鎖アルキルアルコールとを反応させて、エチレンに由来する構成単位(A2)と式(1)で示される構成単位(B2)とメチルアクリレートに由来する構成単位(C2)とからなる重合体(1)を得た実施例において、上記の13C NMR測定条件に従って得られた該重合体の13C−NMRスペクトルについて、以下のf1およびg1の範囲の積分値を求めた。次に、以下の式から、エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれるメチルアクリレートに由来する構成単位(C1)が、重合体(1)の式(1)で示される構成単位(B2)に転化した転化率(X1)を算出した。
g1:63.9−64.8ppm
重合体(1)に含まれる構成単位(A2)の数=エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれる構成単位(A1)の数
重合体(1)に含まれる構成単位(B2)の数=(エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれる構成単位(C1)の数)×転化率(X1)/100
重合体(1)に含まれる構成単位(C2)の数=(エチレン−メチルアクリレート共重合体に含まれる構成単位(C1)の数)−(重合体(1)に含まれる構成単位(B2)の数)
上記の13C−NMR測定条件に従って得られたエチレン−α−オレフィン共重合体の13C−NMRスペクトルについて、以下のa3、b3、c3、d3、d‘3、e3、f3、g3、h3、i3およびj3の範囲の積分値を求め、以下の式から求められる8種のトライアッド(EEE、EEL、LEE、LEL、ELE、ELL、LLE、LLL)の含有量(数)から、エチレンに由来する構成単位(A3)、およびα−オレフィンに由来する構成単位(B3)の数を算出した。なお、各トライアッドにおけるEはエチレン、Lはα−オレフィンを示している。
b3:38.5−38.0 ppm
c3:36.3−35.8 ppm
d3:35.8−34.3 ppm
d‘3:34.0−33.7 ppm
e3:32.4−31.8 ppm
f3:31.4−29.1 ppm
g3:27.8−26.5 ppm
h3:24.8−24.2 ppm
i3:23.0−22.5 ppm
j3:14.4−13.6 ppm
EEL+LEE=g3−e3
LEL=h3
ELE=b3
ELL+LLE=c3
LLL=a3−c3/2(a3−c3/2<0のとき、LLL=d‘3)
なお上記nLはα−オレフィンの平均炭素原子数を示す。
構成単位(B3)の数=100−構成単位(A3)の数
各実施例の「重合体(1)の製造」において、得られる生成物は、該重合体(1)と未反応の炭素原子数14以上30以下のアルキル基を有する化合物との混合物である。生成物中に含まれる未反応の炭素原子数14以上30以下のアルキル基を有する化合物の含有量はガスクロマトグラフ(GC)を用いて以下の方法により測定した。該未反応の化合物の含有量は、得られた重合体(1)と未反応の化合物の合計の重量を100重量%としたときの値である。
[GC測定条件]
GC装置: 島津 GC2014
カラム : DB−5MS(60m、0.25mmφ、1.0μm)
カラム温度: 40℃に保持されたカラムを、10℃/分の速度で300℃まで昇温し、次に300℃で40分間保持する
気化室/検出器温度: 300℃/300℃(FID)
キャリアガス: ヘリウム
圧力: 220kPa
全流量 : 17.0mL/分
カラム流量: 1.99mL/分
パージ流量: 3.0mL/分
線速度 : 31.8cm/秒
注入方式/スプリット比: スプリット注入/6:1
注入量 : 1μL
試料調製方法: 8mg/mL(o−ジクロロベンゼン溶液)
(1) 検量線作成
[溶液調製]
9mLバイアル管に標品を5mg秤量し、そこに内部標準物質としてn−トリデカン100mgを秤量し、更に溶媒としてo−ジクロロベンゼン6mLを加え試料を完全に溶解させ、検量線作成用の標準溶液を得た。標品の量を25mg及び50mgに変更した以外は上記と同様にして、更に2つの標準溶液を調製した。
[GC測定]
検量線作成用の標準溶液を前項のGC測定条件で測定し、縦軸を標品と内部標準物質のGC面積比、横軸を標品重量と内部標準物質の重量比とした検量線を作成し、該検量線の傾きaを求めた。
(2) 試料(生成物)中の測定対象物(未反応の炭素原子数14以上30以下のアルキル基を有する化合物)の含有量測定
[溶液調製]
9mLバイアル管に試料50mg、n−トリデカン100mgを秤量し、o−ジクロロベンゼン6mLを加え80℃にて試料を完全に溶解させ、試料溶液を得た。
[GC測定]
試料溶液を前項のGC測定条件で測定し、試料中の測定対象物の含量PSを下式に従って求めた。
PS:試料中の測定対象物の含量 (重量%)
WS:試料の重量 (mg)
WIS:内部標準物質(IS)の重量 (mg)
AS:測定対象物のピーク面積カウント数
AIS:内部標準物質(IS)のピーク面積カウント数
a:測定対象物の検量線の傾き
(1)融解ピーク温度(Tm、単位:℃)、10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピー(ΔH、単位:J/g)
示差走査熱量計(TAインスツルメンツ社製、DSCQ100)により、窒素雰囲気下で、約5mgの試料を封入したアルミニウムパンを、(1)150℃で5分間保持し、次に(2)5℃/分の速度で150℃から−50℃まで降温し、次に(3)−50℃で5分間保持し、次に(4)5℃/分の速度で−50℃から150℃程度まで昇温した。過程(4)における熱量測定により得られた示差走査熱量測定曲線を融解曲線とした。前記融解曲線をJIS K7121−1987に準拠した方法により解析して融解ピーク温度を求めた。
融解エンタルピーΔH(J/g)は、前記融解曲線の10℃以上60℃未満の温度範囲内の部分をJIS K7122−1987に準拠した方法により解析して求めた。
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィー(GPC法)により、重合体(1)とポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)それぞれの絶対分子量と固有粘度を測定した。
GPC装置: 東ソー HLC−8121GPC/HT
光散乱検出器: Precision Detectors PD2040
差圧粘度計: Viscotek H502
GPCカラム: 東ソー GMHHR−H(S)HT×3本
試料溶液濃度: 2mg/mL
注入量 : 0.3mL
測定温度: 155℃
溶解条件: 145℃ 2hr
移動相 : オルトジクロロベンゼン(BHT0.5mg/mL添加)
溶出時流速: 1mL/分
測定時間: 約1時間
示差屈折計(RI)を装備したGPC装置として、東ソー社のHLC−8121GPC/HTを用いた。また、前記GPC装置に光散乱検出器(LS)として、Precision Detectors社のPD2040を接続した。光散乱検出に用いた散乱角度は90°であった。また、前記GPC装置に粘度検出器(VISC)として、Viscotek社のH502を接続した。LSおよびVISCはGPC装置のカラムオーブン内に設置し、LS、RI、VISCの順で接続した。LS、VISCの較正および検出器間の遅れ容量の補正には、Malvern社のポリスチレン標準物質であるPolycal TDS−PS−N(重量平均分子量Mw104,349、多分散度1.04)を1mg/mLの溶液濃度で用いた。移動相および溶媒には、安定剤としてジブチルヒドロキシトルエンを0.5mg/mLの濃度で添加したオルトジクロロベンゼンを用いた。試料の溶解条件は、145℃、2時間とした。流量は1mL/分とした。カラムは、東ソー社GMHHR−H(S) HTを3本連結して用いた。カラム、試料注入部および各検出器の温度は、155℃とした。試料溶液濃度は2mg/mLとした。試料溶液の注入量(サンプルループ容量)は0.3mLとした。NIST1475aおよびサンプルのオルトジクロロベンゼン中での屈折率増分(dn/dc)は、−0.078mL/gとした。ポリスチレン標準物質のdn/dcは0.079mL/gとした。各検出器のデータから絶対分子量および固有粘度([η])を求めるにあたっては、Malvern社のデータ処理ソフトOmniSEC(version4.7)を利用し、文献
「Size Exclusion Chromatography,Springer(1999)」を参考にして計算を行った。なお、屈折率増分とは、濃度変化に対する屈折率の変化率である。
A=α1/α0 (I)
α1は、重合体(1)の絶対分子量の対数を横軸、重合体(1)の固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体(1)の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
ポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量の対数を横軸、ポリエチレン標準物質1475aの固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。)
<構成単位(A)と構成単位(C)とを有する前駆重合体>
A−1:エチレン−メチルアクリレート共重合体
エチレン−メチルアクリレート共重合体A−1を以下のとおり製造した。
オートクレーブ式反応器にて、反応温度195℃、反応圧力160MPaで、ラジカル重合開始剤としてtert−ブチルパーオキシピバレートを用いて、エチレンとメチルアクリレートを共重合して、エチレン−メチルアクリレート共重合体A−1を得た。得られた共重合体A−1の組成およびMFRは以下のとおりであった。エチレンに由来する構成単位の数:87.1%(68.8重量%)、メチルアクリレートに由来する構成単位の数:12.9%(31.2重量%)、MFR(190℃、21Nで測定):40.5g/10分
B−1:カルコール6098(n−ヘキサデシルアルコール) [花王株式会社製]
B−2:カルコール8098(n−オクタデシルアルコール) [花王株式会社製]
B−3:n−オクタデシルメタクリレート [東京化成株式会社製]
C−1:オルトチタン酸テトラ(n−オクタデシル) [マツモトファインケミカル株式会社製]
D−1:住友ノーブレンD101(プロピレン単独重合体、融点163℃)[住友化学株式会社製]
D−2:スミカセンL705(高圧法低密度ポリエチレン、融点106℃)[住友化学株式会社製]
E−1:カヤヘキサAD−40C(2、5−ジメチル−2、5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、炭酸カルシウムおよび非晶質二酸化ケイ素を含む混合物)(1分間半減期温度:180℃) [化薬アクゾ株式会社製]
E−2:YP−50S(2、5−ジメチル−2、5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、非晶質二酸化ケイ素、無晶シリカ、および流動パラフィンを含む混合物)(1分間半減期温度:180℃) [化薬アクゾ株式会社製]
E−3:アゾビスイソブチロニトリル(10時間半減期温度:65℃) [東京化成株式会社製]
F−1:ハイクロスMS50(トリメチロールプロパントリメタクリレートおよび非晶質二酸化ケイ素の混合物) [精工化学株式会社製]
G−1:IRGANOX1010(ペンタエリトリトール=テトラキス[3−(3’、5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]) [BASF社製]
H−1:IRGAFOS168(トリス(2、4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト) [BASF社製]
二軸押出機(1)
・バレル径D=75mm
・スクリュー有効長L/バレル径D=40
二軸押出機(2)
・バレル径D=15mm
・スクリュー有効長L/バレル径D=45
共押出ラミネータ(1)
・バレル径D=65mm
・スクリュー有効長L/バレル径D=32
(1)構成単位(A)と構成単位(B)と構成単位(C)とからなる重合体(エチレン−n−ヘキサデシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体)の製造
攪拌機を備えた反応器の内部を窒素置換した後、A−1:100重量部、B−1:73.6重量部、C−1:0.8重量部加え、ジャケット温度を140℃に設定し12時間1kPa減圧下にて加熱攪拌を行い、重合体(cf1)(エチレン−n−ヘキサデシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体)を得た。重合体(cf1)の物性値と評価結果を表1に示す。
(1)架橋されている樹脂組成物(架橋されているエチレン−n−ヘキサデシルアクリレート−メチルアクリレート共重合体とポリプロピレン単独重合体を含む樹脂組成物)の作製
参考例1(1)で得られた重合体(cf1):80重量部と、D−1:20重量部と、E−1:1.0重量部と、F−1:1.0重量部と、G−1:0.1重量部と、H−1:0.1重量部とを二軸押出機(1)を用いて、スクリュー回転数350rpm、吐出量200kg/hr、バレル前半部温度200℃、バレル後半部温度220℃、ダイス温度200℃で押出し、架橋されている樹脂組成物(cf2)を作製した。
(2)蓄熱層の作製
参考例2(1)で得られた架橋されている樹脂組成物(cf2)をキャビティサイズ50mm×50mm×3mmの金型を用いて、200℃で10分間、圧縮成形し、必要に応じて裁断することで架橋されている樹脂組成物(cf2)のシートからなる蓄熱層(cf2)を得た。
蓄熱層:50mm×50mm×3mm
(1)構成単位(A)と構成単位(B)とからなる重合体(エチレン−α−オレフィン共重合体)の製造
減圧乾燥後、内部を窒素で置換した内容積5リットルの撹拌機付きオートクレーブに、α−オレフィンC2024(炭素原子数18、20,22,24、26のオレフィン混合物、イネオス社製)を706g含有するトルエン溶液1.4Lを加え、次いで、液量が3Lとなるようにトルエンを加えた。オートクレーブを60℃まで昇温した後、エチレンをその分圧が0.1MPaとなるように加え系内を安定させた。これに、トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液(0.34mol/L,14.7ml)を投入した。次に、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートのトルエン溶液(1.0mmol/13.4mL)、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロライドのトルエン溶液(0.2mmol/L,7.5mL)を投入することにより重合を開始し、全圧を一定に保つようにエチレンガスをフィードした。
3時間経過後2mlのエタノールを添加し、重合を停止した。重合停止後、重合体を含有するトルエン溶液をアセトン中に添加することにより、エチレン−α−オレフィン共重合体(cf3)を析出させ、濾別した重合体(cf3)をさらにアセトンで2回洗浄した。
得られた重合体(cf3)を80℃で真空乾燥することにより、369gの重合体(cf3)が得られた。重合体(cf3)の物性値と評価結果を表1に示す。
(1)架橋されている樹脂組成物(架橋されているエチレン−α−オレフィン共重合体とポリプロピレン単独重合体を含む樹脂組成物)の作製
参考例3(1)で得られた重合体(cf3):80重量部と、D−1:20重量部と、E−2:0.5重量部と、F−1:0.75重量部と、G−1:0.1重量部とを二軸押出機(2)を用いて、スクリュー回転数150rpm、吐出量1.8kg/hr、バレル前半部温度180℃、バレル後半部温度220℃、ダイス温度200℃で押出し、架橋されている樹脂組成物(cf4)を作製した。
(2)蓄熱層の作製
参考例4(1)で得られた架橋されている樹脂組成物(cf4)をキャビティサイズ50mm×50mm×3mmの金型を用いて、200℃で10分間、圧縮成形し、必要に応じて裁断することで架橋されている樹脂組成物(cf4)のシートからなる蓄熱層(cf4)を得た。
蓄熱層:50mm×50mm×3mm
(1)構成単位(B)からなる重合体(n−オクタデシルメタクリレート単独重合体)の製造
減圧乾燥後、内部を窒素で置換した内容積300mLのフラスコに、B−3:126.7gを加え、内温を50℃に設定し加熱攪拌を行いB−3を完全に溶解させた。次いで、E−3:307.3mgを加え、内温を80℃に設定し80分加熱攪拌し、生成物を1000mLのエタノールで洗浄し、120℃で真空乾燥することにより、重合体(cf5)(n−オクタデシルメタクリレート単独重合体)を得た。重合体(cf5)の物性値と評価結果を表1に示す。
(1)樹脂組成物(n−オクタデシルメタクリレート単独重合体とポリプロピレン単独重合体を含む樹脂組成物)の作製
参考例5(1)で得られた樹脂組成物(cf5):80重量部とD−2:20重量部とを、ラボプラストミル(東洋精機製作所製 形式65C150)にて窒素雰囲気下、回転数80rpm、チャンバー温度200℃で5分間混練し、樹脂組成物(cf6)を作製した。
(2)蓄熱層の作製
参考例6(1)で得られた架橋されている樹脂組成物(cf6)をキャビティサイズ50mm×50mm×3mmの金型を用いて、200℃で10分間、圧縮成形し、必要に応じて裁断することで架橋されている樹脂組成物(cf6)のシートからなる蓄熱層(cf6)を得た。
蓄熱層:50mm×50mm×3mm
(1)高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体の作製
共押出ラミネータ(1)を用いて、吐出量70〜80kg/hr、ライン速度:200〜300m/min、冷却ロール温度:20℃、バレル前半部温度220℃、バレル後半部温度330℃、ダイス温度330℃の条件で、溶融されたD−2をクラフト紙(50g/m2)上に押出し、得られた高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体を以下のサイズに裁断し積層体(cf7)を作製した。
高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体:50mm×50mm
(1)ポリプロピレン単独重合体からなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体の作製
ポリプロピレン単独重合体からなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(日本マタイ株式会社製)を以下のサイズに裁断し積層体(cf8)を作製した。
ポリプロピレン単独重合体からなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体:50mm×50mm
(1)クラフト紙からなる基材層の作製
クラフト紙(50g/m2)を以下のサイズに裁断しクラフト紙からなる基材層(cf9)を作製した。
クラフト紙からなる基材層:50mm×50mm
(1)積層体の作製
参考例2の(2)で得られた蓄熱層(cf2)と、参考例7の(1)で得られた高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf7)を、中間層が蓄熱層に面し4角が合うように重ね合わせ、180℃に加熱されたアイロンにて加熱接着することで、積層体(ex1)を得た。
実施例1の(1)で得られた積層体(ex1)を構成する積層体(cf7)の角の部分を掴み、180°の向きで蓄熱層(cf2)から引き剥がした。積層体(ex1)は強固に融着しておりクラフト紙からなる基材層が破断した。
(1)積層体の作製
参考例7の(1)で得られた高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf7)を、参考例8の(1)で得られたポリプロピレン単独重合体からなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf8)へ変更すること以外は、実施例1(1)と同様にして行い、積層体(ex2)を得た。
実施例1の(1)で得られた積層体(ex1)を、実施例2の(1)で得られた積層体(ex2)へ変更すること以外は、実施例1(2)と同様にして引き剥がした。積層体(ex2)は強固に融着しておりクラフト紙からなる基材層が破断した。
(1)積層体の作製
参考例2の(2)で得られた蓄熱層(cf2)を、参考例4の(2)で得られた蓄熱層(cf4)へ変更すること以外は、実施例1(1)と同様にして行い、積層体(ex3)を得た。
実施例1の(1)で得られた積層体(ex1)を、実施例3の(1)で得られた積層体(ex3)へ変更すること以外は、実施例1(2)と同様にして引き剥がした。積層体(ex3)は強固に融着しておりクラフト紙からなる基材層が破断した。
(1)積層体の作製
参考例7の(1)で得られた高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf7)を、参考例8の(1)で得られたポリプロピレン単独重合体からなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf8)へ変更すること以外は、実施例3(1)と同様にして行い、積層体(ex4)を得た。
実施例1の(1)で得られた積層体(ex1)を、実施例4の(1)で得られた積層体(ex4)へ変更すること以外は、実施例1(2)と同様にして引き剥がした。積層体(ex4)は強固に融着しておりクラフト紙からなる基材層が破断した。
(1)積層体の作製
参考例2の(2)で得られた蓄熱層(cf2)を、参考例6の(2)で得られた蓄熱層(cf6)へ変更すること以外は、実施例2(1)と同様にして行い、積層体(ex5)を得た。
実施例1の(1)で得られた積層体(ex1)を、実施例5の(1)で得られた積層体(ex5)へ変更すること以外は、実施例1(2)と同様にして引き剥がした。積層体(ex5)は強固に融着しておりクラフト紙からなる基材層が破断した。
(1)積層体の作製
参考例7の(1)で得られた高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf7)を、参考例9の(1)で得られたクラフト紙からなる基材層(cf9)へ変更すること以外は、実施例1(1)と同様にして行い、積層体(ref1)を得た。
比較例1の(1)で得られた積層体(ref1)の基材層の角の部分を掴み、180°の向きで蓄熱層から引き剥がした。基材層は破断することなく蓄熱層から剥離した。
(1)積層体の作製
参考例7の(1)で得られた高圧法低密度ポリエチレンからなる中間層およびクラフト紙からなる基材層を有する積層体(cf7)を、参考例9の(1)で得られたクラフト紙からなる基材層(cf9)へ変更すること以外は、実施例3(1)と同様にして行い、積層体(ref2)を得た。
比較例2の(1)で得られた積層体(ref2)の基材層の角の部分を掴み、180°の向きで蓄熱層から引き剥がした。基材層は破断することなく蓄熱層から剥離した。
Claims (9)
- 示差走査熱量測定によって10℃以上60℃未満の温度範囲内に観測される融解エンタルピーが30J/g以上である重合体(1)を含む蓄熱層(1)、
前記蓄熱層(1)に隣接し、示差走査熱量測定によって観測される融解ピーク温度またはガラス転移温度が50℃以上180℃以下である重合体(但し、重合体(1)を除く)である重合体(2)からなる中間層(2)、および、
前記中間層(2)に隣接し、紙からなる基材層(3)
を有し、
前記蓄熱層(1)の厚みが1mm以上であり、
前記中間層(2)の厚みが10μm以上100μm以下である、積層体。 - 前記蓄熱層(1)が、前記重合体(1)と、前記重合体(2)とを含有し、
前記重合体(1)と前記重合体(2)の合計量を100重量%とするときに、前記重合体(1)の含有量が30重量%以上99重量%以下であり、前記重合体(2)の含有量が1重量%以上70重量%以下である請求項1に記載の積層体。 - 前記重合体(1)が、エチレンに由来する構成単位(A)と、下記式(1)で示される構成単位(B)とを有し、下記式(2)で示される構成単位及び下記式(3)で示される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも一種の構成単位(C)とを有してもよく、
前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)の数が70%以上99%以下であり、前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が1%以上30%以下であり、
前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数を100%とするときに、前記構成単位(B)の数が1%以上100%以下であり、前記構成単位(C)の数が0%以上99%以下である重合体である請求項1または2に記載の積層体。
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L2は、単結合、―CH2―、―CH2―CH2―、―CH2―CH2―CH2―、―CH2―CH(OH)―CH2―、または―CH2―CH(CH2OH)―を表し、
L3は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、―O―、―CO―NH―、―NH―CO―、―CO―NH―CO―、―NH―CO―NH―、―NH―、または―N(CH3)―を表し、
L6は炭素原子数14以上30以下のアルキル基を表し、
L1、L2、及びL3の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(1)の上側、その右側が式(1)の下側に対応する。)
Rは、水素原子またはメチル基を表し、
L1は、単結合、―CO―O―、―O―CO―、または―O―を表し、
L4は、炭素原子数1以上8以下のアルキレン基を表し、
L5は、水素原子、エポキシ基、―CH(OH)―CH2OH、カルボキシ基、ヒドロキシ基、アミノ基、または炭素原子数1以上4以下のアルキルアミノ基を表し、
L1の化学構造の説明における横書きの化学式の各々は、その左側が式(2)の上側、その右側が式(2)の下側に対応する。)
- 前記重合体(1)が、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)とを有し、さらに前記構成単位(C)を有してもよい重合体であって、該重合体に含まれる全ての構成単位の合計数を100%とするときに、前記構成単位(A)と前記構成単位(B)と前記構成単位(C)の合計数が90%以上である重合体である請求項3に記載の積層体。
- 前記重合体(1)の下記式(I)で定義される比Aが0.95以下である請求項3または4に記載の積層体。
A=α1/α0 (I)
[式(I)中、α1は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーにより重合体の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記重合体の重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−I)で最小二乗法近似し、式(I−I)を表す直線の傾きの値をα1とすることを含む方法により得られた値である。
log[η1]=α1logM1+logK1 (I−I)
(式(I−I)中、[η1]は重合体の固有粘度(単位:dl/g)を表し、M1は重合体の絶対分子量を表し、K1は定数である。)
式(I)中、α0は、
光散乱検出器と粘度検出器を備えた装置を用いるゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによりポリエチレン標準物質1475a(米国国立標準技術研究所製)の絶対分子量と固有粘度を測定し、
絶対分子量の対数を横軸、固有粘度の対数を縦軸として、測定したデータをプロットし、絶対分子量の対数と固有粘度の対数を、横軸が前記ポリエチレン標準物質1475aの重量平均分子量の対数以上z平均分子量の対数以下の範囲において式(I−II)で最小二乗法近似し、式(I−II)を表す直線の傾きの値をα0とすることを含む方法により得られた値である。
log[η0]=α0logM0+logK0 (I−II)
(式(I−II)中、[η0]はポリエチレン標準物質1475aの固有粘度(単位:dl/g)を表し、M0はポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量を表し、K0は定数である。
なお、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフィーによる重合体およびポリエチレン標準物質1475aの絶対分子量と固有粘度の測定において、移動相はオルトジクロロベンゼンであり、測定温度は155℃である。)] - 前記重合体(1)が、架橋されている重合体である請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記重合体(1)のゲル分率が20重量%以上である(ただし、重合体(1)の重量を100重量%とする)請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記重合体(2)が、エチレンに由来する構成単位を含む重合体である請求項1〜7のいずれか一項に記載の積層体。
- 前記蓄熱層(1)を有する成形体と、
前記中間層(2)および前記基材層(3)を有する成形体の中間層(2)と
を加熱接着する工程
を含む請求項1〜8のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
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