以下に、本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る提供装置、提供方法及び提供プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.提供処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る提供処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る提供処理の一例を示す図である。図1では、実施形態に係る提供装置100が、クリエイター同士が互いに交流を行いつつ、事業者へアピールすることができるような場であるプラットフォームP01を提供する処理の一例を示す。また、図1では、プラットフォームP01を介して、事業者からクリエイターに課題が提供されたり、課題に挑戦したクリエイターの創作したコンテンツが事業者に提示されたりする流れについて説明する。
図1に示す提供装置100は、ネットワーク上からアクセス可能なプラットフォームであって、クリエイター同士が互いに交流を行うことができるとともに、事業者へアピールすることができるような場であるプラットフォームP01を提供するサーバ装置である。例えば、提供装置100はウェブサーバであり、ウェブサイトの一例であるプラットフォームP01を提供する。
図1に示すクリエイター端末101、102及び103は、クリエイターに利用される情報処理端末である。クリエイター端末101、102及び103は、例えば、ノート型PC(Personal Computer)である。図1の例では、クリエイター端末101はクリエイターC01によって利用され、クリエイター端末102はクリエイターC02によって利用され、クリエイター端末103はクリエイターC03によって利用される。クリエイター端末101、102及び103は、提供装置100にアクセスし、提供装置100から提供されるプラットフォームP01を画面に表示する。なお、以下では、クリエイター端末101、102及び103を区別する必要のないときは、「クリエイター端末10」と表記する。また、クリエイターC01、C02及びC03を区別する必要のないときは、単に「クリエイター」と表記する。また、以下では、クリエイター端末10をクリエイターと表記する場合がある。すなわち、以下では、クリエイターをクリエイター端末10と読み替えることもできる。
実施形態に係るクリエイターは、例えば、芸術分野の専門学校や大学に属する学生や、企業に属さずフリーランスで活動する芸術家等である。なお、クリエイターには、企業等の組織に属するデザイナーやエンジニア等が含まれてもよい。クリエイターは、プラットフォームP01を介して、例えば、創作したコンテンツをネットワーク上で発表したり、コンテンツを提示して事業者にアピールしたり、一般ユーザにコンテンツを販売して創作資金を集めたりする。また、クリエイターは、プラットフォームP01を介して、クリエイター同士の交流を持つことができる。
なお、実施形態に係るクリエイターが創作するコンテンツは、ネットワーク上にアップロードすることができる創作物であれば、どのような作品であってもよい。コンテンツの例としては、静止画コンテンツや動画コンテンツ、ゲーム等のプログラム作品(アプリ)、写真や実写映像等の撮像に係るコンテンツ、脚本や台本等のテキストコンテンツ等が挙げられる。また、コンテンツは、創作したコンテンツを撮像してアップロードされるものを含んでもよい。例えば、コンテンツは、彫刻や陶芸作品であってもよい。この場合、クリエイターは、創作した彫刻や陶芸作品をカメラ等で撮像し、彫刻や陶芸作品を被写体とする画像データをプラットフォームP01にアップロードする。
図1に示す事業者端末501及び502は、事業者等(企業や、個人事業主や、学校関連の団体や、クリエイターが属する専門学校や大学等を含む。以下、単に「事業者」と表記する)によって利用される情報処理端末である。事業者端末501及び502は、例えば、ノート型PCや、デスクトップ型PCである。図1の例では、事業者端末501は、事業者A01によって利用され、事業者端末502は事業者A02によって利用される。事業者端末501及び502は、提供装置100にアクセスし、提供装置100から提供されるプラットフォームP01を画面に表示する。なお、以下では、事業者端末501及び502を区別する必要のないときは、「事業者端末50」と表記する。また、事業者A01及びA02を区別する必要のないときは、単に「事業者」と表記する。また、以下では、事業者端末50を事業者と表記する場合がある。すなわち、以下では、事業者を事業者端末50と読み替えることもできる。
実施形態に係る事業者は、プラットフォームP01を介して、例えば、ともにプロジェクトに関わるクリエイターを探したり、所望する作品を創作するクリエイターにオファーを行ったり、クリエイターからアップロードされたコンテンツを評価したりする。また、事業者は、プラットフォームP01に課題を提示して、課題に挑戦するクリエイターを募ることで、自身が求めるような作品を創作することのできるクリエイターを見出すこともできる。
図1に示すユーザ端末30は、クリエイターや事業者以外の一般ユーザ(以下、単に「ユーザ」と表記する)に利用される情報処理端末である。ユーザ端末30は、例えば、スマートフォン等である。ユーザ端末30は、提供装置100にアクセスし、提供装置100から提供されるプラットフォームP01を画面に表示する。なお、以下では、ユーザ端末30をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザをユーザ端末30と読み替えることができる。
実施形態に係るユーザは、プラットフォームP01を介して、例えば、クリエイターがアップロードしたコンテンツを鑑賞したり、クリエイターを評価したり、コンテンツを購入したりする。また、ユーザは、プラットフォームP01を介して、コンテンツ創作のためにクリエイターが資金を調達するプロジェクト(いわゆるクラウドファンディング)に参加してもよい。
上記のように、提供装置100が提供するプラットフォームP01は、様々な立場の者に利用される。すなわち、提供装置100は、プラットフォームP01を提供することにより、クリエイターと事業者を結び付けたり、クリエイター同士を結び付けたり、クリエイターとユーザとを結び付けたりする。これにより、提供装置100は、クリエイターにコンテンツ創作機会を与えるとともに、創作したコンテンツを発表する場を与えることができる。また、提供装置100は、互いに関連するクリエイター同士を特定し、特定したクリエイターの情報を他のクリエイターにレコメンド(紹介)することで、クリエイター同士のコラボレーションを促進させる。以下、図1を用いて、実施形態に係る提供装置100による提供処理の一例を流れに沿って説明する。
まず、クリエイターC01は、クリエイター端末101を介して、提供装置100にアクセスする。具体的には、クリエイターC01は、提供装置100が提供するプラットフォームP01にアクセスする。そして、クリエイターC01は、プラットフォームP01に自身のプロフィールを登録する(ステップS11)。提供装置100は、クリエイターC01の登録を受け付ける。これにより、クリエイターC01は、プラットフォームP01を利用するためのアカウントを得る。
このとき、クリエイターC01は、自身を事業者等に対してアピールするためのコンテンツや、自己紹介用のテキスト等をアップロードしてもよい。例えば、プラットフォームP01上では、クリエイターC01の登録が受け付けられた際に、クリエイターC01用のマイページが作成される。クリエイターC01は、かかるマイページにおいて、コンテンツのアップロードを行ったり、自己紹介用のテキスト等のアップロードを行ったりする。
提供装置100は、クリエイターC01からプロフィールの登録や、コンテンツのアップロードが行われた場合、かかる情報に基づいて、関連するクリエイター同士を特定する(ステップS12)。詳細は後述するが、提供装置100は、クリエイター同士のプロフィールの類似度や、属性情報や、コンテンツの種別や、コンテンツの創作手法等に基づいて、クリエイター同士の関連度を導出する。そして、提供装置100は、導出した関連度に基づいて、関連するクリエイター(以下、「関連クリエイター」と表記する場合がある)を特定する。
図1の例では、提供装置100は、クリエイターC01の関連クリエイターとして、既に登録を行っているクリエイターであるクリエイターC02やクリエイターC03を特定したものとする。提供装置100は、プラットフォームP01を介して、特定した情報をクリエイターC01、C02及びC03に提供する(ステップS13)。例えば、提供装置100は、クリエイターC01に対して、互いに関連するクリエイターの一例として、クリエイターC02やクリエイターC03をレコメンドする。一例として、提供装置100は、プラットフォームP01内のクリエイターC01のマイページに、クリエイターC02やC03が、クリエイターC01と同じ作風のコンテンツを創作しているクリエイター同士であることや、互いに協力することでコンテンツ創作が円滑に行えるクリエイター同士であること等を示したメッセージを表示させる。
提供装置100から特定した情報が提供された場合、クリエイターC01、C02及びC03は、プラットフォームP01上での交流を行うことができる(ステップS14)。例えば、クリエイターC01、C02及びC03は、互いにメッセージを送受信したり、互いをフォローする設定を行ったり、コンテンツを紹介しあったり、協力してコンテンツを創作することの取決めを行ったりすることができる。
また、提供装置100は、プラットフォームP01に登録されたクリエイターに関する情報を事業者等に提供する(ステップS15)。なお、事業者は、クリエイターに関する情報の提供を受ける前に、プラットフォームP01に登録を行うものとする。例えば、事業者A01は、事業者端末501を介して、プラットフォームP01にアクセスし、プラットフォームP01に事業者としての登録を行う。これにより、事業者A01は、事業者としてプラットフォームP01を利用するためのアカウントを得る。
事業者A01が企業であれば、事業者A01は、どのようなプロジェクトを計画しているかといった自身の事業計画や、プロジェクトにおいてどのようなクリエイターを求めているかといった内容等を示したテキストをアップロードしてもよい。また、事業者A01は、自社に就職を希望するクリエイターに向けた情報であって、雇用しようとするクリエイターに対して要望するスキルや人物像等を示した情報をアップロードしてもよい。また、事業者A01と同様に登録を行った事業者A02が学校関係者であれば、事業者A02は、自身の生徒であって、プラットフォームP01上に登録した各クリエイターに対する宿題や、広く一般に公募する催事に関する計画等を示したテキストをアップロードしてもよい。
ここで、提供装置100は、クリエイター情報を提供した事業者A01や事業者A02から課題を受け付けてもよい。ここで、課題とは、事業者等からクリエイターに対して提示される題材であって、例えば、指定されたテーマに沿ったコンテンツ創作等を要望するものである。事業者等は、クリエイターに課題を与え、課題に対して創作されたコンテンツの提供を提供装置100から受けることで、自身が求めるコンテンツを手に入れたり、優秀なクリエイターを発掘したりすることができる。例えば、事業者等は、所定の対価を提供装置100に支払い、課題をプラットフォームP01にアップロードすることができる。
図1の例では、事業者A01が、自身の営業に利用するポスターの創作を課題として提示することを要望したものとする。この場合、事業者A01は、課題の内容を提供装置100に送信する(ステップS16)。具体的には、事業者A01は、プラットフォームP01上に、課題の内容をアップロードする。
提供装置100は、プラットフォームP01を介して、課題をクリエイターに提供する(ステップS17)。例えば、提供装置100は、課題としてアップロードされた内容を解析し、課題がポスター創作であり、静止画コンテンツの創作に係る課題であると判定する。この場合、提供装置100は、静止画コンテンツを専門とするクリエイターを、当該課題に挑戦するクリエイターとして抽出する。そして、提供装置100は、抽出された各クリエイターのマイページに、事業者A01から課題が提示されたという情報を提供する。
課題を提供された各クリエイターは、一人で課題に挑戦してもよいし、あるいは、関連するクリエイター同士が協力して課題に挑戦してもよい。この場合、各クリエイターは、課題に挑戦するクリエイターを互いにオファーしてもよい(ステップS18)。図1の例では、クリエイターC01は、クリエイターC02やクリエイターC03と協力して課題に挑戦することを要望したものとする。この場合、クリエイターC01は、プラットフォームP01を介して、クリエイターC02やクリエイターC03にオファーを送信し、協力して課題に挑戦することを提案することができる。
図1の例では、クリエイターC01は、クリエイターC03と協力して課題に挑戦するものとする。この場合、クリエイターC01は、プラットフォームP01を介して、課題にエントリーする。また、クリエイターC01は、課題に対して制作したコンテンツをプラットフォームP01上にアップロードする(ステップS19)。
提供装置100は、プラットフォームP01を介して、課題に対して制作されたコンテンツを事業者A01に提供する(ステップS20)。なお、提供装置100は、例えば事業者A01が許可する場合には、課題を提示した事業者A01のみならず、事業者A02や一般ユーザに対して、アップロードされたコンテンツを提供してもよい。すなわち、プラットフォームP01における課題や、課題に関する挑戦は、広く一般に公開された環境において、課題に対して制作されたコンテンツの発表や、コンテンツを制作したクリエイターが公表されるものであってもよい。
事業者A01は、課題に対して制作されたコンテンツを評価する。なお、課題に対するコンテンツが事業者A01以外の事業者にも公開される場合、事業者A01以外の事業者等が、課題に対するコンテンツや、課題を制作したクリエイターを評価してもよい。そして、事業者A01は、評価の高いコンテンツをポスターとして採用したり、優秀なコンテンツを制作したクリエイターに対してオファー(例えば、雇用の案内や、今後のプロジェクトにおける参加要請等)を送信したりする(ステップS21)。
なお、ユーザも、ユーザ端末30を介してプラットフォームP01にアクセスすることで、クリエイターを評価したり、クリエイターがアップロードしたコンテンツを購入するためのオファーを送信したりしてもよい(ステップS22)。
また、クリエイターは、課題に対して制作したコンテンツをマイページに保存してもよい。そして、クリエイターは、ステップS18〜ステップS19等の処理を繰り返すことにより、マイページに保存するコンテンツを増やしていくことができる。これにより、クリエイターは、自身のポートフォリオをプラットフォームP01に構築することができる。これにより、クリエイターは、例えば、保存したコンテンツや、自身がコンテンツを創作してきた過程を企業や学校等にアピールすることができる。
なお、上記で示したステップS11〜ステップS22については、プラットフォームP01における処理の流れの一例を示したものであり、必ずしも順番に処理が行われることを要しない。すなわち、提供装置100は、プラットフォームP01を介して、任意のタイミングで、クリエイターからコンテンツのアップロードを受け付けたり、事業者から課題を受け付けたりしてもよい。また、提供装置100は、プラットフォームP01を介して、任意のタイミングで、ユーザからクリエイターに対する評価を受け付けたり、コンテンツの購入要求を受け付けたりしてもよい。
以上、図1を用いて説明したように、提供装置100は、コンテンツを創作するクリエイターの登録を受け付ける。そして、提供装置100は、登録が受け付けられた場合に、クリエイターに関する情報に基づいて、当該クリエイターに関連する関連クリエイターを特定する。さらに、提供装置100は、特定された関連クリエイターに関する情報を閲覧可能なプラットフォームP01を、登録が受け付けられたクリエイター及びクリエイターに所定の依頼を行う事業者に提供する。
このように、提供装置100は、プラットフォームP01を提供することで、クリエイター同士が互いに交流を行いつつ、企業等の事業者へアピールすることができるような場の提供を行う。例えば、クリエイターは、プラットフォームP01を利用して、課題に挑戦して自身のスキルや力量を可視化したり、自身のポートフォリオを保存したりすることができる。これにより、クリエイターは、コンテンツ創作の実践の場を多く持つことができたり、企業への就職活動を有利に進めたり、仕事の受注を増やしたり、創作のモチベーションを維持したりすることができる。また、事業者は、課題を提示することでクリエイターの力量を図ったり、多くのコンテンツの提示を受けることができたり、優秀なクリエイターを発掘したりすることができる。また、ユーザは、プラットフォームP01を利用することで、クリエイターを知るきっかけを得たり、クリエイターから提供されるコンテンツを手に入れたりすることができる。
次に、図2を用いて、提供装置100が提供するプラットフォームP01について説明する。図2は、実施形態に係る提供装置100が提供するプラットフォームP01の一例を示す図である。図2では、提供装置100にアクセスしたクリエイター端末10等の表示画面に表示されるプラットフォームP01の一例を示す。
図2の上部に示すプラットフォームP01は、例えば、提供装置100にアクセスしたクリエイター端末10等の表示画面に最初に表示されるトップページの一例である。プラットフォームP01のトップページは、ログインボタン60を含む。アカウントを有するクリエイターや事業者は、ログインボタンを選択(例えばクリックやタッチ操作等)して、プラットフォームP01へのログインを行う。また、アカウントを有さないクリエイターや事業者は、トップページに表示された「登録する」というボタンを選択することで、登録の要求を提供装置100に行うことができる。
また、プラットフォームP01のトップページには、コンテンツ群62が表示される。コンテンツ群62とは、プラットフォームP01を利用するクリエイターがアップロードしたコンテンツからランダムに抽出された複数のコンテンツである。例えば、コンテンツ群62として表示される各コンテンツは、時間の経過とともに変更され、更新されてもよい。また、提供装置100は、コンテンツ群62をユーザが選択した場合、選択されたコンテンツを創作したクリエイターの紹介ページをユーザに提供してもよい。このように、プラットフォームP01は、画面に表示されるのみならず、ユーザからの選択や要求を受け付けるインターフェイスとしての機能を有する。
なお、提供装置100は、トップページにコンテンツを表示させるか否かの設定を各クリエイターから受け付けてもよい。また、提供装置100は、トップページにコンテンツ群62を表示させるとともに、事業者等から入稿される広告コンテンツ等を表示させてもよい。
プラットフォームP01に登録したクリエイターがログインを行った場合、プラットフォームP01は、トップページから各々のクリエイターのマイページに遷移する(ステップS31)。
図2の下部に示すプラットフォームP01は、クリエイターのマイページの一例である。マイページは、プラットフォームP01を提供するサービス側(すなわち提供装置100)からのお知らせや、他のクリエイターから届くメッセージ等を表示するメッセージ欄64を含む。また、マイページは、クリエイターがこれまでにアップロードしたコンテンツ(作品)や、課題に対して制作したコンテンツ等を表示するコンテンツ欄66を含む。また、図2での図示は省略しているが、クリエイターは、マイページを介して、他のクリエイターにメッセージを送ったり、自身の関連クリエイターのマイページへのリンクを貼ったり、フォローしている他のクリエイターの情報を表示させたりすることができる。また、事業者やユーザは、プラットフォームP01におけるクリエイターの紹介ページ(図2での図示は省略する)において、クリエイターに関連する情報(公開されたプロフィール情報や、アップロードされたコンテンツ等)や、当該クリエイターに関連する関連クリエイターに関する情報等を参照することができる。
このように、提供装置100は、インターフェイスを有するとともに、クリエイターがこれまでに創作したコンテンツが一目で把握できるような、ユーザビリティの高いプラットフォームP01を提供する。なお、図2で示したプラットフォームP01は一例であり、提供装置100は、図2以外の外観や機能を有するプラットフォームP01を提供してもよい。以下、提供装置100及び提供装置100を含む提供システム1について、図3以下を用いて詳細に説明する。
〔2.提供システムの構成〕
次に、図3を用いて、実施形態に係る提供システム1の構成について説明する。図3は、実施形態に係る提供システム1の構成例を示す図である。図3に示すように、提供システム1は、クリエイター端末10と、ユーザ端末30と、事業者端末50と、提供装置100とを含む。クリエイター端末10、ユーザ端末30、事業者端末50及び提供装置100は、通信ネットワークであるネットワークN(例えば、インターネット)を介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図3に示す提供システム1に含まれる各装置の数は図示したものに限られない。例えば、提供システム1には、複数台のクリエイター端末10や、複数台のユーザ端末30や、複数台の事業者端末50が含まれてもよい。
クリエイター端末10は、クリエイターによって利用される情報処理装置である。クリエイター端末10は、例えば、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。
ユーザ端末30は、ユーザによって利用される情報処理装置である。ユーザ端末30は、例えば、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、スマートフォン等の携帯電話機や、タブレット端末や、PDA等である。
事業者端末50は、事業者によって利用される情報処理装置である。事業者端末50は、例えば、デスクトップ型PCや、ノート型PCや、事業者が設置するサーバ装置等である。
提供装置100は、プラットフォームP01を提供するサーバ装置である。例えば、提供装置100は、ネットワークNを介してアクセス可能なウェブサイトとして、プラットフォームP01を提供する。なお、プラットフォームP01は、ウェブサイトであることを要さず、例えば、スマートフォンやタブレット端末用のアプリとして提供されてもよい。
〔3.提供装置の構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る提供装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る提供装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、提供装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、提供装置100は、提供装置100を利用する管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を出力するための出力部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110について)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、クリエイター端末10や、ユーザ端末30や、事業者端末50との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120について)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、クリエイター情報記憶部121と、課題情報記憶部127と、評価情報記憶部128とを有する。以下、各記憶部について順に説明する。
(クリエイター情報記憶部121について)
クリエイター情報記憶部121は、クリエイターに関する情報を記憶する。クリエイター情報記憶部121は、情報を記憶するデータテーブルとして、プロフィールテーブル122と、コンテンツテーブル123と、交流テーブル124とを有する。以下、各データテーブルについて順に説明する。
(プロフィールテーブル122について)
プロフィールテーブル122は、クリエイターのプロフィールに関する情報を記憶する。ここで、図5に、実施形態に係るプロフィールテーブル122の一例を示す。図5は、実施形態に係るプロフィールテーブル122の一例を示す図である。図5に示すように、プロフィールテーブル122は、「クリエイターID」、「端末ID」、「性別」、「年齢」、「所属」、「スキル情報」、「アピール情報」といった項目を有する。
「クリエイターID」は、クリエイターを識別するための識別情報を示す。「端末ID」は、クリエイターが利用する端末装置を識別するための識別情報を示す。なお、実施形態において、クリエイターIDや端末IDは、説明で用いる参照符号と共通するものとする。例えば、クリエイターIDが「C01」であるユーザは、「クリエイターC01」を示す。また、端末IDが「101」である端末装置は、「クリエイター端末101」を示す。「性別」は、ユーザの性別を示す。「年齢」は、ユーザの年齢を示す。「所属」は、クリエイターの所属先である学校や会社名等を示す。また、所属先の無い場合には、「所属」の項目には、「フリーランス」といった情報が記憶される。
「スキル情報」は、クリエイターのスキルに関する情報を示す。図5では、「スキル情報」の項目に「D01」といった概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「スキル情報」の項目には、クリエイターが扱うことのできるソフトウェアや機材に関する情報や、創作することのできるコンテンツの種別(静止画コンテンツや、動画コンテンツ等)や、コンテンツを創作するにあたっての役割(静止画コンテンツであれば、下絵であるか、彩色であるか、編集であるか等)に関する情報等が記憶される。
「アピール情報」は、クリエイターが事業者やユーザにアピールする情報を示す。図5では、「アピール情報」の項目に「E01」といった概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「アピール情報」の項目には、クリエイターの自己紹介文や、受賞歴や、これまでにコラボレーションした他のクリエイターの情報や、創作したいコンテンツの種別等の情報が記憶される。なお、コラボレーションした他のクリエイターとは、具体的には、一緒に課題に取組んだことのクリエイターや、クリエイター自身がお気に入りに登録した(フォローしている)他のクリエイターや、自身をお気に入りに登録している他のクリエイター(フォローされている)他のクリエイター等が該当する。
すなわち、図5では、プロフィールテーブル122が保持する情報の一例として、クリエイターID「C01」で識別されるクリエイターC01は、端末ID「101」で識別されるクリエイター端末101を利用していることを示している。また、クリエイターC01は、性別が「男性」であり、年齢が「20歳代」であり、所属が「AAA学校」であることを示している。また、クリエイターC01のスキル情報は「D01」であり、アピール情報は「E01」であることを示している。なお、プロフィールテーブル122に保持されるプロフィールは、上記の内容に限られず、例えば年収や、居住地や、国籍等が記憶されてもよい。
(コンテンツテーブル123について)
コンテンツテーブル123は、クリエイターが創作するコンテンツに関する情報を記憶する。ここで、図6に、実施形態に係るコンテンツテーブル123の一例を示す。図6は、実施形態に係るコンテンツテーブル123の一例を示す図である。図6に示すように、コンテンツテーブル123は、「クリエイターID」、「コンテンツ情報」、「挑戦した課題」、「課題に対するコンテンツ」、「提案プロジェクト」といった項目を有する。
「クリエイターID」は、図5で示した同一の項目に対応する。「コンテンツ情報」は、クリエイターがこれまでに創作したコンテンツの総合的な情報を示す。なお、図6では、「コンテンツ情報」の項目に「F01」といった概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「コンテンツ情報」の項目には、これまでに創作したコンテンツの数や、各コンテンツのデータや、各コンテンツのサムネイルデータや、コンテンツが創作された時期等の情報が記憶される。
「挑戦した課題」は、クリエイターがこれまでに挑戦した課題を示す。なお、図6では「挑戦した課題」に記憶される情報を「T01」のように表記しているが、かかる表記は、後述する図8に示す「課題ID」として示す表記と共通するものとする。「課題に対するコンテンツ」は、課題に対してクリエイターが創作したコンテンツを識別する識別情報を示す。
「提案プロジェクト」は、クリエイターが提案したプロジェクトを示す。例えば、クリエイターは、プロジェクトをプラットフォームP01上で提案することで、自身の創作活動を宣伝したり、広く事業者や他のクリエイターやユーザから資金を調達したりすることができる。図6では、「提案プロジェクト」の項目に「PJ01」といった概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「提案プロジェクト」の項目には、クリエイターが創作しようとするコンテンツのテーマや、コンテンツの種別や、協力を要望するクリエイター名や、プロジェクトに要する資金の額等が記憶される。
すなわち、図6では、コンテンツテーブル123が保持する情報の一例として、クリエイターID「C01」で識別されるクリエイターC01のコンテンツ情報が「F01」であり、これまでに挑戦した課題が「T01」や「T02」であることを示している。また、クリエイターC01が課題「T01」に対して創作したコンテンツは「CV11」であり、課題「T02」に対して創作したコンテンツは「CV12」であることを示している。また、クリエイターC01は、提案プロジェクト「PJ01」や、「PJ02」をプラットフォームP01上で公表していることを示している。
(交流テーブル124について)
交流テーブル124は、クリエイター同士の交流に関する情報を記憶する。ここで、図7に、実施形態に係る交流テーブル124の一例を示す。図7は、実施形態に係る交流テーブル124の一例を示す図である。図7に示すように、交流テーブル124は、「クリエイターID」、「関連クリエイター」、「交流情報」、「協力して挑戦した課題」、「協力者」といった項目を有する。
「クリエイターID」は、図5で示した同一の項目に対応する。「関連クリエイター」は、関連するクリエイターとして提供装置100に特定された各クリエイターに対応するクリエイターIDを示す。なお、関連クリエイターとして記憶されるクリエイターは、登録時に提供装置100に特定されたクリエイターのみならず、登録後にクリエイター同士で交流した結果、関連するクリエイターとして特定された関連クリエイターが記憶されてもよい。例えば、提供装置100は、クリエイターが他のクリエイターをフォローしたり、他のクリエイターのコンテンツを評価したりすることにより、互いに関連したクリエイターとして特定を行ってもよい。
「交流情報」は、クリエイターの交流に関する情報を記憶する。図7では、「交流情報」の項目に「G01」といった概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「交流情報」の項目には、フォローしているクリエイターを識別する情報や、クリエイター同士でやりとりしたメッセージのログ等が記憶される。
「協力して挑戦した課題」は、クリエイターが挑戦した課題のうち、いずれかのクリエイターと協力してコンテンツを制作した課題を識別する識別情報を示す。「協力者」は、課題に対するコンテンツの制作に協力したクリエイターを識別する識別情報を示す。
すなわち、図7では、交流テーブル124が保持する情報の一例として、クリエイターID「C01」で識別されるクリエイターC01の関連クリエイターは「C03」や「C05」や「C07」であり、クリエイターC01の交流情報は「G01」であることを示している。また、クリエイターC01が、他のクリエイターと協力して挑戦した課題は「T02」であり、その際に協力したクリエイターは「C03」や「C07」であることを示している。
(課題情報記憶部127について)
課題情報記憶部127は、プラットフォームP01上で提示される課題に関する情報を記憶する。ここで、図8に、実施形態に係る課題情報記憶部127の一例を示す。図8は、実施形態に係る課題情報記憶部127の一例を示す図である。図8に示すように、課題情報記憶部127は、「課題ID」、「課題提示者ID」、「課金額」、「締め切り日時」、「状況」、「挑戦者情報」、「課題内容」といった項目を有する。
「課題ID」は、課題を識別する識別情報を示す。「課題提示者ID」は、課題を提示した者(事業者)を識別する識別情報を示す。なお、課題提示者IDとして示される情報と、事業者の参照符号は共通するものとする。例えば、課題提示者IDが「A01」である課題提示者は、事業者A01であるものとする。
「課金額」は、課題の提示にあたり、課題提示者から提供装置100側に支払われる課金額を示す。なお、課金額は、課題に挑戦したクリエイターの数や、集まったコンテンツの数等に応じて、リアルタイムに変動してもよい。「締め切り日時」は、プラットフォームP01において課題に対するコンテンツの受け付けを締め切る日時を示す。
「挑戦者情報」は、課題に挑戦しようとして課題にエントリーしたクリエイターを識別する識別情報を示す。「課題内容」は、課題の内容を示す。図8では、「課題内容」の項目に「K01」といった概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「課題内容」の項目には、課題となるテーマや、募集するコンテンツの条件や種別、報酬に関する情報等が記憶される。
すなわち、図8では、課題情報記憶部127が保持する情報の一例として、課題ID「T01」で識別される課題T01は、課題提示者ID「A01」で識別される課題提示者(事業者)A01によって提示されており、その課金額は「J01」であることを示している。また、課題T01の締め切り日時は「2017年1月31日」であり、状況は「受付終了」であることを示している。また、課題T01に挑戦したクリエイター(挑戦者情報)は、「C01」や、「C04」や「C06」であり、課題内容は「K01」であることを示している。
(評価情報記憶部128について)
評価情報記憶部128は、クリエイターに対する評価に関する情報を記憶する。ここで、図9に、実施形態に係る評価情報記憶部128の一例を示す。図9は、実施形態に係る評価情報記憶部128の一例を示す図である。図9に示すように、評価情報記憶部128は、「クリエイターID」、「評価情報」、「販売情報」といった項目を有する。また、「評価情報」は、「事業者等」、「一般ユーザ」、「クリエイター」といった小項目を有する。
「クリエイターID」は、図5で示した同一の項目に対応する。「評価情報」は、クリエイターに対する評価に関する情報を示す。なお、「事業者等」、「一般ユーザ」、「クリエイター」といった小項目は、クリエイターを評価する主体の種別を示している。
図9の例では、「評価情報」の項目に「M01」や「N01」や「R01」等の概念的な情報が記憶される例を示しているが、実際には、「評価情報」の項目には、各々の主体がクリエイターに対して評価した内容が、各々の小項目に対応して記憶される。なお、「評価情報」は、どのような態様であってもよい。例えば、評価情報は、5段階の数値で示される情報であってもよいし、100段階の数値で示される情報であってもよい。また、評価情報は、各主体から判定された数値を平均したものでもよいし、合計したものでもよい。あるいは、評価情報は、クリエイターに対する「いいね」など、好適な評価を受けた数を蓄積したものであってもよい。また、評価情報は、事業者や一般ユーザや他のクリエイターによるレビュー等のテキストデータであってもよい。
「販売情報」は、コンテンツの販売に関する情報を記憶する。例えば、販売情報の項目には、コンテンツが一般ユーザに販売された合計額や、販売されたコンテンツの数等が記憶される。
すなわち、図9では、評価情報記憶部128が保持する情報の一例として、クリエイターID「C01」で識別されるクリエイターに対する評価情報は、事業者等からは「M01」であり、一般ユーザからは「N01」であり、クリエイターからは「R01」であることを示している。また、クリエイターC01の販売情報は「V01」であることを示している。
なお、図9では、評価情報がクリエイターごとに記憶される例を示しているが、評価情報は、コンテンツごとに記憶されてもよい。この場合、クリエイターの評価情報は、コンテンツごとの評価情報を平均したり、合計したりしたものが採用されてもよい。また、評価情報記憶部128には、クリエイターの評価情報に基づいて導出されるクリエイターのレベル(評価値)が記憶されてもよい。例えば、提供装置100は、レベルの高いクリエイターについて、他のクリエイターと比較して事業者にレコメンドされ易くしたり、ともに課題に挑戦するクリエイターとして、他のクリエイターに紹介される頻度を高めたりしてもよい。
(制御部130について)
制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、提供装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(提供プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
実施形態に係る制御部130は、図4に示すように、受付部131と、特定部132と、提供部133と、算出部134とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、図4に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
(受付部131について)
受付部131は、各種要求を受け付ける。例えば、受付部131は、クリエイターや事業者やユーザ等から、プラットフォームP01へのアクセス要求を受け付ける。受付部131がアクセス要求を受け付けた場合、後述する提供部133は、プラットフォームP01を要求元に提供する。
そして、受付部131は、コンテンツを創作するクリエイターの登録を受け付ける。このとき、受付部131は、登録を所望するクリエイターからプロフィール情報を受け付けてもよい。
また、受付部131は、クリエイターが創作したコンテンツを受け付ける。具体的には、受付部131は、プラットフォームP01を介して、クリエイターからアップロードされるコンテンツを受け付ける。
また、受付部131は、創作に関する課題を事業者から受け付ける。具体的には、受付部131は、プラットフォームP01を介して、事業者からアップロードされる課題に関する情報を受け付ける。また、受付部131は、課題に対して創作されたコンテンツをクリエイターから受け付ける。
また、受付部131は、クリエイターや、事業者や、プラットフォームの利用者でありクリエイターおよび事業者以外の者である一般ユーザから、クリエイターに対する評価を受け付けてもよい。
また、受付部131は、クリエイターからコンテンツの創作に関する提案を受け付けてもよい。具体的には、受付部131は、プラットフォームP01を介して、クリエイターが創作を所望するコンテンツ等に関するプロジェクトの提案を受け付ける。
また、受付部131は、ユーザから、クリエイターが創作したコンテンツに対する購入要求を受け付けてもよい。例えば、受付部131は、ユーザがプラットフォームP01上にアップロードされたコンテンツを選択したこと、及び、ユーザ端末30から当該コンテンツに対する購入要求が送信された旨を受け付ける。この場合、受付部131は、購入要求を受け付けるとともに、当該コンテンツを創作したクリエイターに対して、当該コンテンツが購入された旨をマイページに通知してもよい。
なお、受付部131は、プラットフォームP01上において、学校が提示する課題を受け付けてもよい。この場合、受付部131は、学校に属するクリエイター(例えば、当該学校の生徒)が、当該学校から提示された課題に対して創作したコンテンツを受け付ける。
受付部131は、受け付けた各種情報を記憶部120内に格納する。また、受付部131は、受け付けた各種情報を特定部132や提供部133や算出部134に送る。
(特定部132について)
特定部132は、受付部131によって登録が受け付けられた場合に、クリエイターに関する情報に基づいて、当該クリエイターに関連するクリエイターである関連クリエイターを特定する。これにより、特定部132は、互いに関連するクリエイター同士を特定する。
なお、互いに関連するクリエイター同士とは、クリエイター自身の情報や、創作するコンテンツや、所属する組織や立場等において、何らかの関連性を有する複数のクリエイターを意味する。
例えば、特定部132は、プロフィール情報が類似する各クリエイターを互いに関連するクリエイター同士と特定する。例えば、特定部132は、性別や年齢、所属等が類似するクリエイター同士を特定する。この場合、特定部132は、各項目について類似とみなす閾値を設定し、かかる設定に基づいて、両者のプロフィール情報が類似するか否かを判定してもよい。
また、特定部132は、所有するスキル情報等が類似するクリエイター同士を特定してもよい。具体的には、特定部132は、コンテンツの創作において同じソフトウェア(アプリ)を使用しているクリエイター同士を特定する。また、特定部132は、関連するスキルを有するクリエイター同士を特定する。例えば、静止画コンテンツを創作するクリエイターについて、一のクリエイターが下絵を作るスキルを有し、他のクリエイターが彩色を行うスキルを有する場合、特定部132は、両者を関連するクリエイター同士として特定する。
また、特定部132は、スキルが類似せずとも、例えば、一つのコンテンツを作成するために協力体制をとることのできるスキルを互いに有するクリエイター同士を特定してもよい。例えば、特定部132は、脚本や台本を創作するクリエイターと、動画コンテンツを創作するクリエイターとを関連するクリエイター同士として特定してもよい。
また、特定部132は、同じ作風を有するクリエイター同士を特定してもよい。例えば、特定部132は、アップロードされたコンテンツを解析し、類似する作風や、類似するモチーフを有すると推定されるクリエイター同士を特定する。
例えば、特定部132は、既知の技術に基づいて、アップロードされた静止画コンテンツを画像認識する。そして、特定部132は、所定の閾値を超えて類似すると判定されたコンテンツを作成した二人のクリエイターを関連するクリエイター同士として特定する。あるいは、特定部132は、画像認識によって、類似するモチーフに基づいて創作を行っていると推定されるクリエイター同士を特定する。具体的には、特定部132は、人物や、静物や、風景等をモチーフとした静止画や写真をアップロードする一のクリエイターと、同じモチーフに基づいて静止画や写真をアップロードする他のクリエイターとが存在する場合、両者を関連するクリエイター同士と特定する。
また、特定部132は、クリエイター同士の交流情報に基づいて、関連するクリエイター同士を特定してもよい。例えば、特定部132は、一のクリエイターをフォローしている他のクリエイターとフォロー先の一のクリエイターとを、関連するクリエイター同士と特定してもよい。
あるいは、特定部132は、クリエイターの行動履歴等に基づいて、関連するクリエイター同士を特定してもよい。例えば、特定部132は、クリエイターのプラットフォームP01上や、ウェブ上の行動履歴を取得する。具体的には、特定部132は、クリエイターが検索しているコンテンツやクリエイターに関する情報を取得する。また、特定部132は、クリエイターが閲覧しているコンテンツや他のクリエイターに関する情報を取得する。そして、特定部132は、検索しているコンテンツや他のクリエイターが一致したり類似したりしている各クリエイターを、関連するクリエイター同士と特定する。あるいは、特定部132は、閲覧するコンテンツや他のクリエイターが一致したり類似したりしている各クリエイターを、関連するクリエイター同士と特定してもよい。
なお、特定部132は、上記で挙げた要素を組み合わせて特定を行ってもよい。例えば、特定部132は、性別や年齢や居住地が類似しており、かつ、同じモチーフでコンテンツを創作している各クリエイターを、関連するクリエイター同士と特定してもよい。
また、特定部132は、受付部131によってクリエイターから課題に対するエントリーが受け付けられた場合には、課題に対してエントリーしたクリエイターに関する情報と、課題の内容とに基づいて、クリエイターと関連する関連クリエイターを特定してもよい。言い換えれば、特定部132は、課題に対するコンテンツをともに創作するクリエイター同士を特定する。例えば、特定部132は、同じ課題にエントリーした各クリエイターを、関連するクリエイター同士と特定する。これにより、クリエイターは、同じ課題に挑戦しようとする他のクリエイターの情報を得ることができるため、例えば、ともに協力を行おうとするオファーを積極的に行うことができる。
さらに、特定部132は、各クリエイターが登録した創作分野に関する情報、又は、各クリエイターが登録した属性情報に基づいて、課題にエントリーしたクリエイターに関連する関連クリエイターを特定してもよい。例えば、特定部132は、類似するスキル情報やコンテンツの種別が類似するクリエイター同士や、性別や年齢や所属が類似するクリエイター同士を優先的に関連クリエイターとして特定してもよい。これにより、クリエイターは、より自身と類似する他のクリエイターや、自身と関連性のあるコンテンツを創作する他のクリエイターに関する情報を得やすくなる。この結果、提供装置100は、クリエイター同士のコラボレーションを促進させることができる。
(提供部133について)
提供部133は、特定部132によって特定された各クリエイターに関する情報を閲覧可能なプラットフォームP01を、受付部131によって登録が受け付けられたクリエイター及びクリエイターに所定の依頼を行う事業者に提供する。例えば、提供部133は、受付部131によってプラットフォームP01へのアクセス要求が受け付けられたことを契機として、要求元にプラットフォームP01を提供する。
提供部133は、プラットフォームP01を介して、種々の情報をクリエイターや事業者やユーザに提供する。例えば、提供部133は、受付部131によって受け付けられたコンテンツを閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。例えば、事業者やユーザは、プラットフォームP01を介して、コンテンツを検索したり、コンテンツを閲覧したり、コンテンツを創作したクリエイターに関する情報を閲覧したりすることができる。
また、提供部133は、受付部131によって受け付けられた課題を、プラットフォームP01を介してクリエイターに提供する。さらに、提供部133は、課題を提示した事業者および当該課題に挑んだクリエイターが、当該課題に対して創作されたコンテンツを閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。なお、提供部133は、課題を提示した事業者が許可する場合には、課題を提示した事業者以外の事業者やユーザにも、課題に対して創作されたコンテンツの閲覧や検索を許可してもよい。
また、提供部133は、特定部132によって特定されたクリエイターに関する情報を、特定された各クリエイターに対して提供する。例えば、提供部133は、クリエイターのマイページに、当該クリエイターと関連する他のクリエイター(特定部132によって特定された関連クリエイター)に関する情報を提供する。具体的には、提供部133は、関連するクリエイターがプラットフォームP01に存在していることや、関連するクリエイターが取り組んでいる課題に関する情報等を示すメッセージを、クリエイターのマイページに提供する。
また、提供部133は、受付部131によって受け付けられたクリエイターに対する評価を閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。例えば、提供部133は、事業者やユーザがクリエイターに関する情報を閲覧した場合に、クリエイターとともに当該クリエイターの評価情報が閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。
また、提供部133は、クリエイターからプロジェクト等の提案を受け付けた場合には、提案に対してユーザからの支援を受け付けることが可能なプラットフォームP01を提供してもよい。具体的には、提供部133は、プラットフォームP01を介してユーザから資金援助を受け付けるといった、いわゆるクラウドファンディングの機能を有するプラットフォームP01を提供する。
また、提供部133は、クリエイターが創作したコンテンツに対する購入要求をユーザから受け付けた場合には、ユーザによる購入要求に関する情報、及び、当該購入要求の対象となったコンテンツを創作したクリエイターに関する情報とを閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。これにより、プラットフォームP01を利用する者(クリエイター、事業者、ユーザ等)は、どのようなコンテンツがユーザから購入されているか、あるいは、どのようなクリエイターの人気が高いのかといった情報を得ることができる。
なお、提供部133は、学校から課題を受け付けた場合には、学校から提示された課題に対して創作されたコンテンツを、当該学校の関係者が閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。学校側は、プラットフォームP01を活用することにより、クリエイターとして登録した生徒に対して課題を提示することができる。また、クリエイターとして登録した生徒は、プラットフォームP01を介して学校の課題の提出を行うことができるとともに、課題に対して制作したコンテンツを自身のポートフォリオに組み込むことができる。これにより、クリエイターとして登録した生徒は、自身が制作したコンテンツを学校側に提示して評価を受けるだけに留めるのではなく、広く事業者やユーザに発表してアピールすることができる。例えば、クリエイターとして登録した生徒は、プラットフォームP01を活用することで、学校の課題として制作したコンテンツを企業への就職活動の材料として活用することができる。
(算出部134について)
算出部134は、課題を提示した事業者(例えば、プラットフォームP01に登録している企業や学校)に対して、当該課題に対して挑戦したクリエイターに関する情報、及び、当該課題に対して創作されたコンテンツに関する情報に基づいて、当該課題に関する課金額を算出する。
例えば、算出部134は、課題に挑戦した(課題にエントリーした)クリエイターの数が多いほど、課題を提示した事業者に課金する額を多く算出する。あるいは、算出部134は、課題に対して創作されたコンテンツの数が多いほど、課題を提示した事業者に課金する額を多く算出する。また、算出部134は、課題に挑戦したクリエイターのレベルに応じて課金額を算出してもよい。すなわち、算出部134は、課題を提示した事業者にとって有益な結果が得られた場合に、課題の提示に対して課金する額を多く算出する。
また、算出部134は、課題に挑戦したクリエイターのプロフィール情報に基づいて課金額を算出してもよい。例えば、算出部134は、比較的若いクリエイターを対象とした課題や、学生のクリエイターを対象とした課題であれば、課金額を相対的に安く算出してもよい。このように、課題に対応した課金額が算出されるため、事業者は、プラットフォームP01において、いわゆるクラウドソーシングのような依頼を適切な価格で行うことができる。また、算出部134は、評価の高いクリエイターや、比較的実績のあるクリエイターを対象とした課題であれば、課金額を相対的に高く算出してもよい。すなわち、算出部134は、クリエイターの評価情報等に応じて、課金額を柔軟に算出することができる。
なお、算出部134は、上記の手法以外で課題に関する課金額を算出してもよい。例えば、算出部134は、いずれの課題に対しても一律の金額を課金するように算出してもよい。また、算出部134は、課題が要求するコンテンツの規模(例えば、制作するコンテンツの数や大きさ、動画コンテンツであれば再生時間、彫刻であれば体積の大きさなど)に応じて課金額を算出してもよい。
〔4.処理手順〕
次に、図10及び図11を用いて、実施形態に係る提供装置100による処理の手順について説明する。まず、図10を用いて、実施形態に係る登録処理、特定処理及び提供処理の手順について説明する。図10は、実施形態に係る提供装置100による処理手順を示すフローチャート(1)である。
図10に示すように、提供装置100は、クリエイターから登録を受け付けたか否かを判定する(ステップS101)。クリエイターから登録を受け付けていない場合(ステップS101;No)、提供装置100は、登録を受け付けるまで待機する。一方、クリエイターから登録を受け付けた場合(ステップS101;Yes)、提供装置100は、登録された情報に基づいて、関連するクリエイターを特定する(ステップS102)。
そして、提供装置100は、登録された情報と、特定されたクリエイターに関する情報とをプラットフォームP01上で提供する(ステップS103)。具体的には、提供装置100は、プラットフォームP01において、事業者やユーザが閲覧可能なようにクリエイターの情報を提供する。また、提供装置100は、プラットフォームP01のクリエイターごとのマイページにおいて、互いに関連すると特定されたクリエイター同士の情報をクリエイターに提供する。
次に、図11を用いて、プラットフォームP01に課題が提示された際の処理の手順の一例を説明する。図11は、実施形態に係る提供装置100による処理手順を示すフローチャート(2)である。
図11に示すように、提供装置100は、課題を受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。課題を受け付けていない場合(ステップS201;No)、提供装置100は、受け付けるまで待機する。
一方、課題を受け付けた場合(ステップS201;Yes)、提供装置100は、提示された課題をプラットフォームP01上で提供する(ステップS202)。例えば、提供装置100は、プラットフォームP01上で広く課題の内容を通知したり、課題に挑戦するクリエイターとして適切なクリエイターのマイページに通知したりして、課題をクリエイターに提供する。
その後、提供装置100は、課題に設定された締め切り時間が過ぎたか否かを判定する(ステップS203)。締め切り時間が過ぎていない場合(ステップS203;No)、提供装置100は、課題に対するエントリーの受け付けを継続し、エントリーを受け付けたか否かを判定する(ステップS204)。エントリーを受け付けていない場合(ステップS204;No)、提供装置100は、締め切り時間が過ぎるまでエントリーの受け付けを継続する。
一方、エントリーを受け付けた場合(ステップS204;Yes)、提供装置100は、課題に対してエントリーしたクリエイターに関する情報等のエントリー情報を記憶部120内に格納する(ステップS205)。なお、提供装置100は、クリエイターからエントリーが受け付けられた場合には、課題にともに挑戦する者として適切と推定される他のクリエイターを特定し、当該他のクリエイターをレコメンドする処理を行ってもよい。
その後、提供装置100は、課題に対するコンテンツを受け付けたか否かを判定する(ステップS206)。コンテンツを受け付けていない場合(ステップS206;No)、提供装置100は、締め切り時間が過ぎるまでエントリーの受け付けやコンテンツの受け付けを継続する。
一方、コンテンツを受け付けた場合(ステップS206;Yes)、提供装置100は、課題に対して制作されたコンテンツを記憶部120内に格納する(ステップS207)。その後、提供装置100は、締め切り時間を過ぎるまで、課題に対するエントリーやコンテンツの受け付けの処理を継続する。
そして、提供装置100は、課題に対して設定された締め切り時間が過ぎた場合(ステップS203;Yes)、受け付けたコンテンツを、事業者等の課題を提示した者に提示する(ステップS208)。そして、提供装置100は、課題に関する課金額を算出する(ステップS209)。
〔5.変形例〕
上述した実施形態に係る提供システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、上記の提供システム1に含まれる各装置の他の実施形態について説明する。
〔5−1.コンテンツの判定〕
提供装置100は、クリエイターからアップロードされたコンテンツについて、所定の判定処理を行ってもよい。例えば、提供装置100は、クリエイターからアップロードされたコンテンツが、盗作されたものではなく、真にクリエイターから創作されたものであるか否かを判定する。
例えば、提供装置100は、既知の手法を用いて、アップロードされたコンテンツについて画像認識処理を行う。そして、提供装置100は、アップロードされたコンテンツと、クロールして取得したウェブネットワーク上に置かれている所定の画像データとを比較する。そして、提供装置100は、アップロードされたコンテンツと、ウェブネットワーク上に置かれている所定の画像データとが一致又は類似する場合に、アップロードされたコンテンツが盗作された可能性があると推定する。この場合、提供装置100は、コンテンツをアップロードされたクリエイターに対して、当該コンテンツが盗作でないか否かを確認する通知を行ってもよい。あるいは、提供装置100は、アップロードされたコンテンツが盗作されたものと推定して、アップロードされたコンテンツの削除を行ってもよい。
〔5−2.事業者やユーザへのレコメンド〕
上記実施形態では、提供装置100は、コンテンツの作風やスキル情報等に応じて、関連するクリエイター同士を特定することを説明した。提供装置100は、かかる処理を応用して、事業者やユーザへのレコメンドを行ってもよい。
例えば、提供装置100は、所定の事業者が頻繁に閲覧したり検索したりするコンテンツの作風(特徴情報)を取得する。そして、提供装置100は、取得した情報と、同じような作風(同じような特徴)を有するコンテンツを創作しているクリエイターを、所定の事業者にレコメンドする。これにより、提供装置100は、事業者やユーザが所望のクリエイターを探す手間を軽減させることができる。
〔5−3.フィードバック〕
提供装置100は、例えばクリエイターを雇用した事業者等から、フィードバックを受け付けてもよい。
例えば、提供装置100は、プラットフォームP01を介して、事業者とクリエイターが知り合い、当該事業者に当該クリエイターが雇用された状況を取得する。この場合、提供装置100は、所定期間後(例えば数か月後)に、事業者からのフィードバックの取得を試みる。具体的には、提供装置100は、事業者にアンケートを送信し、送信したアンケートの回答を受信することで、事業者からフィードバックを取得する。
そして、提供装置100は、例えばクリエイターの評価情報と、雇用先におけるクリエイターの評価が一致しているか否か、あるいは、プラットフォームP01上においてどのような活動を行っていたクリエイターが雇用先でも評価が良いのか、といった結果情報を取得する。
その後、提供装置100は、かかる結果情報に基づいて、クリエイターを事業者にレコメンドする処理を行ってもよい。例えば、提供装置100は、雇用先において評価の高いクリエイターと同じような特徴を有するクリエイターを、優先的に事業者にレコメンドするようにしてもよい。
なお、提供装置100は、事業者等からフィードバックされた情報をクリエイターの評価情報として、評価情報記憶部128に記憶してもよい。このように、提供装置100は、プラットフォームP01における評価のみならず、クリエイターが事業者に雇用された後の活動についての評価を取得できるため、クリエイターを多様な観点から評価することができる。
〔5−4.課題〕
上記実施形態では、課題が事業者から提示される例を説明した。ここで、課題は、プラットフォームP01を利用する様々な主体から提示されてもよい。具体的には、課題は、クリエイター自身によってプラットフォームP01に提示されてもよい。この場合、課題を提示したクリエイターは、課題にエントリーするクリエイターを自らが選出してもよいし、広く一般に募集してもよい。また、クリエイターは、自らが提示した課題に対して、自らがエントリーしてもよい。また、課題は、一般ユーザから提示されてもよい。
〔5−5.事業者等〕
上記実施形態では、事業者等は、例えば雇用したいクリエイターを発掘するためにプラットフォームP01を利用する例を示した。ここで、提供装置100は、クリエイター個人を事業者等にレコメンドするのみならず、複数のクリエイターを束ねた上で、事業者等にレコメンドを行ってもよい。
例えば、提供装置100は、事業者にマッチングすると推定された個人クリエイターと、当該個人クリエイターを関連するクリエイター(例えば、当該個人クリエイターとともに課題に取り組んだり、ともに創作活動を行っていたりするクリエイター)を束ねた上で、事業者等にレコメンドしてもよい。これにより、事業者は、精力的に活動する複数のクリエイターに対して、まとめて雇用機会を得ることができる。また、提供装置100は、複数のクリエイターを束ねることで、例えば創作能力に秀でていないクリエイターであっても、クリエイター同士の協力関係を密に築いているような人間性の高いクリエイターを事業者にレコメンドすることができる。このように、提供装置100によれば、多様な人材を事業者に提供することができる。
なお、提供装置100は、クリエイターと事業者とをマッチングする場合、クリエイターや事業者に、所定の属性や目的といったラベルを付与したうえで、マッチングを行ってもよい。具体的には、提供装置100は、クリエイターに対して、クリエイターのプロフィール情報や、創作するコンテンツの特徴等をラベリングする。また、提供装置100は、事業者に対して、事業者の事業内容や、雇用を所望するクリエイターの特徴等をラベリングする。そして、提供装置100は、両者のラベルの一致の度合いに応じて、互いのマッチングを行う。さらに、提供装置100は、プラットフォームP01を介して、マッチングされた両者について互いをレコメンドするための通知やメッセージ等を送信してもよい。
また、プラットフォームP01を利用する事業者等には、課題を提示したり、雇用を目的としたりする事業者等以外に、様々な目的を有してクリエイターを発掘しようとする事業者等が含まれてもよい。
例えば、提供装置100は、クリエイターを支援する場としてプラットフォームP01を捉え、クリエイターを支援するための事業を営む事業者等の参加を促してもよい。具体的には、提供装置100は、福利厚生サービスを提供する事業者や、会計や税務に係るサービスを提供する事業者や、法務や契約に係るサービスを提供する事業者について、プラットフォームP01への参加を認めてもよい。そして、提供装置100は、これらの事業者と、クリエイターとのマッチングを行い、事業者やクリエイターに対して、互いにマッチングされた者をレコメンドしてもよい。例えば、提供装置100は、フリーランスのクリエイターと、フリーランスでも加入できる福利厚生サービスを提供する事業者とをマッチングさせ、互いをレコメンドしてもよい。
さらに、提供装置100は、例えば、創作のための貸しスペースや不動産に係るサービスを提供する事業者と、クリエイターとのマッチングを行ってもよい。例えば、提供装置100は、クリエイターが創作するコンテンツの種別に応じて、事業者とのマッチングを行う。具体的には、提供装置100は、コンピュータを利用して静止画や動画を創作するクリエイターに対して、コンピュータ設備の整ったスタジオを提供できる事業者をマッチングする。あるいは、提供装置100は、彫刻や絵画を創作するクリエイターに対して、所定以上のスペースを有するアトリエを提供できる事業者をマッチングする。
以上のように、提供装置100は、様々な目的を抱える事業者をプラットフォームP01に参加させ、クリエイターとのマッチングを行ってもよい。これにより、提供装置100は、広い観点からクリエイターを支援する場としてのプラットフォームP01の価値を高めることができる。
〔6.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
例えば、図4に示したクリエイター情報記憶部121や、課題情報記憶部127や、評価情報記憶部128は、提供装置100が保持せずに、外部のストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、提供装置100は、ストレージサーバにアクセスすることで、クリエイター情報や、プラットフォームP01上で提示する情報等を取得する。
また、例えば、上述してきた提供装置100は、2以上の装置によって実現されてもよい。例えば、提供装置100は、クリエイター端末10にプラットフォームP01を提供する提供処理のような、外部装置とのやりとりを中心に実行するフロントエンドサーバ側と、クリエイター同士の関連度に基づいてクリエイター同士を特定する特定処理等を中心に実行する実行するバックエンドサーバ側とに分散されてもよい。
〔7.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る提供装置100や、クリエイター端末10や、ユーザ端末30や、事業者端末50は、例えば図12に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。以下、提供装置100を例として説明する。図12は、提供装置100の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を記憶する。通信インターフェイス1500は、通信網500(図3に示すネットワークNに対応する)を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、また、通信網500を介してCPU1100が生成したデータを他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して生成したデータを出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が提供装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部120内の各データが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から通信網500を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る提供装置100は、受付部131と、特定部132と、提供部133とを有する。受付部131は、コンテンツを創作するクリエイターの登録を受け付ける。特定部132は、受付部131によって登録が受け付けられた場合に、クリエイターに関する情報に基づいて、当該クリエイターに関連するクリエイターである関連クリエイターを特定する。提供部133は、特定部132によって特定された関連クリエイターに関する情報を閲覧可能なプラットフォームP01を、受付部131によって登録が受け付けられたクリエイター及びクリエイターに所定の依頼を行う事業者に提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、関連するクリエイター同士を特定するとともに、特定された関連クリエイターをクリエイターが閲覧することができるような場(すなわち、プラットフォームP01)を提供する。また、提供装置100は、クリエイターのみならず、クリエイターに所定の依頼を行う事業者にもプラットフォームP01を提供する。これにより、提供装置100は、クリエイター同士が互いに交流を行いつつ、企業等の事業者へアピールすることができるような場の提供を行うことができる。
また、受付部131は、クリエイターが創作したコンテンツを受け付ける。提供部133は、受付部131によって受け付けられたコンテンツを閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、受け付けられたコンテンツを閲覧可能に提供することで、例えばクリエイターに依頼を行う事業者に動機付けを与えたり、より積極的なコンテンツのアップロードをクリエイターに促したりすることができる。
また、受付部131は、創作に関する課題を事業者から受け付ける。提供部133は、受付部131によって受け付けられた課題を、プラットフォームP01を介してクリエイターに提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、事業者から課題を受け付けることで、クリエイターに実践的な創作機会を与えることができる。
また、受付部131は、課題に対して創作されたコンテンツをクリエイターから受け付ける。提供部133は、課題を提示した事業者および当該課題に挑んだクリエイターが、当該課題に対して創作されたコンテンツを閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、課題に対するコンテンツを受け付けることで、課題に対して取り組んだ結果としてのコンテンツをプラットフォームP01に保持する。これにより、提供装置100は、クリエイターにポートフォリオ作成の場を与えることができるとともに、クリエイター同士がコンテンツを閲覧することもできるため、クリエイターの創作意欲を高めることができるような場を与えることができる。
また、受付部131は、クリエイターから課題に対するエントリーを受け付ける。特定部132は、課題に対してエントリーしたクリエイターに関する情報と、当該課題の内容とに基づいて、当該クリエイターと関連する関連クリエイターを特定する。提供部133は、特定部132によって特定された関連クリエイターに関する情報を、課題にエントリーしたクリエイターに対して提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、課題の内容に基づいて関連クリエイターを特定してもよい。これにより、提供装置100は、例えば、課題にともに挑戦することが適切なクリエイター同士を特定し、特定した情報をクリエイターに提供することができる。結果として、クリエイターは、今まで知り得なかった他のクリエイターと出会う機会を得ることができる。このため、提供装置100は、クリエイター同士がコラボレーションすることによる新たな価値の創出を支援することができる。
また、特定部132は、各クリエイターが登録した創作分野に関する情報、又は、各クリエイターが登録した属性情報に基づいて、課題にエントリーしたクリエイターに関連する関連クリエイターを特定する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、互いのクリエイター情報に基づいて、コラボレーションをするクリエイター同士を特定する。これにより、提供装置100は、クリエイターが、自身にないスキルを有する他のクリエイターや、自身と気の合う他のクリエイターと知り合う可能性を向上させることができる。結果として、提供装置100は、クリエイター同士が協力してコンテンツを創作する動機付けを強く与えることができる。
また、受付部131は、事業者が学校である場合に、当該学校から創作に関する課題を受け付けるとともに、当該学校に属するクリエイターが当該課題に対して創作したコンテンツを受け付ける。提供部133は、学校から提示された課題に対して創作されたコンテンツを、学校の関係者が閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、学校からの課題の提示の場としてのプラットフォームP01を提供してもよい。これにより、提供装置100は、クリエイターが創作したコンテンツを単なる学校の課題に対するコンテンツとしてとどめることなく、例えば、クリエイターがポートフォリオとして当該コンテンツを就職活動に活用するなど、コンテンツの活用の幅を広げることができる。
また、実施形態に係る提供装置100は、課題を提示した事業者に対して、当該課題に対して挑戦したクリエイターに関する情報、及び、当該課題に対して創作されたコンテンツに関する情報に基づいて、当該課題に関する課金額を算出する算出部134をさらに備える。
このように、実施形態に係る提供装置100は、課題に応じた適切な課金額を算出する。これにより、提供装置100は、例えばクラウドソーシングを目的とした課題の提示などを事業者が行い易くすることができる。
また、受付部131は、クリエイター、事業者、及び、プラットフォームP01の利用者でありクリエイターおよび事業者以外の者である一般ユーザから、クリエイターに対する評価を受け付ける。提供部133は、受付部131によって受け付けられたクリエイターに対する評価を閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、プラットフォームP01上において評価情報を公表することにより、どのようなクリエイターの人気が高いかを事業者やユーザが把握し易くさせることができる。
また、受付部131は、クリエイターからコンテンツの創作に関する提案を受け付ける。提供部133は、提案に対して一般ユーザからの支援を受け付けることが可能なプラットフォームP01を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、クリエイター自らの提案を受け付けてもよい。すなわち、提供装置100は、意欲の高いクリエイターを公表する場として、また、かかるクリエイターを支援する(例えば資金提供など)場としてのプラットフォームP01を提供する。これにより、提供装置100は、一般ユーザも含めた様々な利用者がプラットフォームP01を活用する価値を向上させることができる。
また、受付部131は、一般ユーザから、クリエイターが創作したコンテンツに対する購入要求を受け付ける。提供部133は、一般ユーザによる購入要求に関する情報、及び、当該購入要求の対象となったコンテンツを創作したクリエイターに関する情報とを閲覧可能なプラットフォームP01を提供する。
このように、実施形態に係る提供装置100は、プラットフォームP01をEC(Electronic Commerce)の場として提供してもよい。これにより、提供装置100は、ユーザには良質のコンテンツと出会う機会を与え、また、クリエイターには良質のコンテンツを積極的に創作しようという意欲を与えることができる。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
また、上述した提供装置100は、複数のサーバコンピュータで実現してもよく、また、機能によっては外部のプラットフォーム等をAPI(Application Programming Interface)やネットワークコンピューティングなどで呼び出して実現するなど、構成は柔軟に変更できる。
また、特許請求の範囲に記載した「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。