JP6941330B2 - 作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車に関し、特に、走行方向を変更することが可能な操向装置を備えた作業車に関するものである。
従来から、果樹園などの圃場においては、作物を栽培する際の地表面管理として、下草を生やす草性栽培が広く採用されている。この草性栽培では、草が過繁茂状態になると、作物の生育に影響を及ぼすことから、適当な間隔で草刈り作業がおこなわれる。
一般に、このような草刈り作業は、重労働であるため、草刈り機を用いておこなわれるが、さらなる労力軽減化の観点から、近年、遠隔操作や自律走行が可能ないわば自動化された草刈り機の開発が望まれている。
ところで、草刈り機を用いた草刈り作業では、樹体等が障害となってしまい、例えば、樹冠下の幹回り部分の草刈りを良好におこなうことができない場合が少なくない。この点、上記自動化された草刈り機においては、よりレベルの高い操向性能が求められている。
このような不都合を解消するため、旋回性能の高い草刈り機、例えば、車輪の角度を変化させて走行方向(進行方向)を制御するステアリング機構や、クローラベルトの回転速度や回転方向を調節して走行方向を制御するスキッドステア機構が設けられた草刈り機を用いて草刈り作業をおこなうことが考えられる。
しかしながら、上記ステアリング機構またはスキッドステア機構を備えた草刈り機では、以下のような問題点がある。
一般に、ステアリング機構を備えた草刈り機では、車輪の角度を大きく変化させることで急旋回することができるように構成されているため、車輪を移動(角度変化)させるためのスペースを確保する必要がある。そうすると、このような草刈り機では、車体が比較的大型化してしまい、その結果、作業空間の狭い圃場(例えば、樹体等の障害物が多い場所)で効率よく作業をおこなうことができない、といった問題が生じる。
一方、スキッドステア機構を備えた草刈り機では、左右の車輪を互いに逆回転させることで急旋回できるように構成されているため、左右の車輪をそれぞれ独立して駆動する必要があり、駆動機構が複雑になる、といった問題がある。
そこで、例えば、一対の駆動輪の左右両側に、それぞれ、上下方向に移動自在なストックを設け、一方のストックを下降させることで他方側の駆動輪のみを接地させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
このような技術によれば、比較的小型でかつ簡単な構造でありながらも、一方のストックを下降させることで、このストックを中心として車体を急旋回させることが可能なため、上述したような作業空間が狭い圃場であっても、良好な草刈りを期待することができる。なお、このことは、草刈り機に限られず、他の作業をおこなう作業車にも同様なことがいえる。
実公昭49−027051号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、車体を旋回させる際、その旋回半径が固定的であるため、小回りの利いた走行といった面において改善の余地があった。
ところで、圃場などでは、一般に、平坦な地面のみならず、凹凸のある地面も多く存在する。そうすると、特許文献1の技術を適用した作業車では、仮に、ストックを上昇させる上昇位置が低く設定されていると、例えば、「直進走行」をしている場合、ストックが地面の凸部に接触してしまい、意図しない方向に進路が変更される、といった不具合が生じやすい。
このような問題は、ストックの上昇位置を高く設定することにより、解決することが可能である。しかしながら、ストックの上昇位置を予め高めに設定してしまうと、ストックを上下に移動させる移動量が大きくなってしまうため、素早い旋回操作をおこなうことができない、といった問題が生じる。
本発明は、上記不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、構造の大型化及び複雑化を抑えつつ、操向性能のさらなる向上を図ることが可能な作業車を提供することにある。
上記課題は、本発明にかかる作業車によれば、車体に走行車輪が設けられた作業車であって、前記車体の走行方向を変更する操向装置を備え、前記操向装置は、被接地面に接地可能な接地面が設けられた操向体と、前記被接地面に対して制動力を作用する制動機構と、を有し、前記被接地面に対して前記接地面を前記車体の走行方向を変更しない程度に接触する接触態様と、前記制動機構によって前記被接地面に制動力を作用させることにより前記車体の走行方向を変更させる制動態様との間で変化可能に構成されている、ことにより解決される。
上記構成では、操向装置を「接触態様」にすると、操向体の接地面を被接地面に対して車体の走行を変更しない程度に接触させることが可能な状態となる。
すなわち、この「接触態様」では、操向体の接地面が被接地面に接地したとしても、被接地面に対して制動力がほとんど作用しないため、走行車輪によって規定される「所定方向」(例えば、直進方向)に沿って、車体を円滑に走行させることが可能である。
また、この「接触態様」では、被接地面に対して、走行車輪に加え、操向体の接地面も接地させることが可能なため、この点、車体を安定的に走行させることができるものといえる。
一方、上記構成では、操向装置を「接触態様」から「制動態様」に変更すると、被接地面に制動力が作用され、これにより、車体の走行方向が「所定方向」(例えば、直進方向)から「所定方向」とは異なる方向(例えば、旋回方向)に変更されるように構成されている。
すなわち、この「制動態様」では、例えば、単に、被接地面に対する制動力を増減することによって車体の旋回する旋回半径を調整する(車体を「急旋回走行」および「緩旋回走行」させる)ことができるため、操向性能を確実に向上させることが可能である。
また、この「制動態様」では、「接触態様」において、操向体の接地面が被接地面に接触している場合、すぐさま、車体の走行方向を「所定方向」とは異なる方向に変更することが可能なため、この点、走行安定性を保持したまま、レスポンスよく旋回走行させることができるものといえる。
このように、本発明にかかる作業車によれば、簡単な構成でありながらも、走行安定性を確保しつつ、操向性能を確実に向上させることが可能である。
なお、本発明にかかる作業車において、前記制動機構は、前記操向体を上下方向に移動させる移動機構を含み、前記制動態様は、前記移動機構によって前記操向体を前記被接地面に押圧させることにより前記被接地面に制動力を作用させる態様を含む、と好適である。
この場合、前記制動態様は、前記被接地面に対する前記操向体の押圧量に応じて前記被接地面に対する制動力を可変させる態様を含む、とさらに好適である。
また、本発明にかかる作業車において、前記操向体は、前記被接地面上を転動可能な補助車輪であり、前記制動態様は、前記補助車輪を制動することによって前記被接地面に制動力を作用させる態様を含む、と好適である。
この場合、前記補助車輪は、前記接地面から径方向外側に向けて突出する突出部を有し、前記制動機構は、前記突出部に対して当接する当接位置と離間する離間位置との間で移動自在な当接部材を有し、前記当接部材を前記当接位置に移動させることにより前記補助車輪を制動する、とさらに好適である。
さらに、本発明にかかる作業車において、前記操向体は、前記車体の幅方向両側に一対設けられ、前記制動機構は、各前記操向体に対応して一対設けられ、前記操向装置は、一対の前記制動機構のうちの何れか一方のみが前記被接地面に対して制動力を作用させるように構成されている、と好適である。
この場合、前記走行車輪は、前記車体の幅方向両側に一対設けられ、一対の前記操向体および前記制動機構は、それぞれ、一対の前記走行車輪に対応して設けられている、とさらに好適である。
以上のように、本発明にかかる作業車によれば、簡単な構成でありながらも、走行安定性を確保しつつ、操向性能を確実に向上させることができる。
本実施形態にかかる作業車の側面図である。 図1の作業車の後面図である。 図1の作業車の底面図である。 操向装置の後面図である。 図4の状態における操向装置の要部拡大後面図である。 図4の操向装置の側面図である。 図4の状態における操向装置の要部拡大断面図である。 図4の操向装置を作動させた状態を示す後面図である。 図8の操向装置を作動させた状態を示す後面図である。 作業車の走行状態を示す模式図であって、(a)は図4の状態を示し、(b)は図8の状態を示し、(c)は図9の状態を示す図である。
以下、本発明の一形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかる作業車の側面図、図2は図1の作業車の後面図、図3は図1の作業車の底面図、図4は操向装置の後面図、図5は図4の状態における操向装置の要部拡大後面図、図6は図4の操向装置の側面図、図7は図4の状態における操向装置の要部拡大断面図、図8は図4の操向装置を作動させた状態を示す後面図、図9は図8の操向装置を作動させた状態を示す後面図、図10は作業車の走行状態を示す模式図である。なお、以下の説明において、前後方向は操向装置が配置される側を後側とした場合における前後方向を、また、左右方向は前方を向いた状態での左右方向を、それぞれ意味する。また、以下において、地面が、圃場面に代表される、比較的軟らかい土地の表面であることを前提として説明する。
図1〜図3に示すように、本実施形態にかかる作業車1は、地面Gに生えた草を刈るための草刈り機であって、その主要な構成として、車体2と、刈刃部6と、操向装置10と、を備えている。なお、上記作業車1と、地面Gと、車体2と、操向装置10とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「作業車」と、「被接地面」と、「車体」と、「操向装置」とに該当する。
車体2は、フレーム等の金属部材を適宜組み合わすことによって形成され、その前後方向の左右両側に、それぞれ、走行車輪3が回動自在に複数(本実施形態では「4個」)設けられている。なお、上記走行車輪3が特許請求の範囲に記載の「走行車輪」に該当する。
本実施形態にかかる作業車1は、車体2の中央部に設けられた第1駆動装置(例えば、モータ)4を駆動することによって「4個」の走行車輪3が同時に回転される、いわゆる4輪駆動車である。
走行車輪3は、公知の車輪と同様に、第1駆動装置4を駆動することによりその駆動力が伝達されて回転する回動軸(図示省略)と、回動軸に固定された金属製のホイール3aと、ホイール3aの外周に装着されたゴム製のタイヤ3bと、から構成されている。なお、本実施形態では4輪駆動の作業車1を例にとって説明するが、これに限られず、その他の駆動方式による作業車(例えば、2輪駆動の作業車)や人力によって走行される作業車(例えば、一輪車や複数の車輪が設けられた台車)など、ありとあらゆる作業車に、本発明を適用することが可能である。
本実施形態では、第1駆動装置4による駆動力が回動軸に伝達される部分に、回動軸の回転方向を正逆自在に切り換えるミッション装置5が設けられている。このような回動軸の回転方向の切り換えは、コントローラ50からの駆動指令に基づいておこなわれる。なお、本実施形態において、第1駆動装置4は、走行車輪3のほか、刈刃部6も駆動させるように構成されている。
ここで、コントローラ50について説明すると、コントローラ50は、車体2の後方側の所定位置にボルト締め等することによって固定されている。また、このコントローラ50には、走行車輪3や刈刃部6を作動させる第1駆動装置4、操向装置10を作動させる第2駆動装置30、および、リモコン51等が電線を介して電気的に接続(有線接続)されている。
このコントローラ50は、主として、このコントローラ50に近接して設けられる操作スイッチ(図示省略)、または、リモコン51の操作スイッチ(図示省略)等を操作することによって、第1駆動装置4や第2駆動装置30に対して駆動指令が出力されるように構成されている。なお、本実施形態では、リモコン51とコントローラ50とが有線接続される場合を例にとって説明するが、無線接続されるように構成してもよく、また、リモコン51を省略することも可能である。
詳しくは後述するが、本実施形態にかかる作業車1は、第1駆動装置4の駆動(走行車輪3の回転)それのみでは前後方向にしか走行することができず、第2駆動装置30(操向装置10)を駆動することで、はじめて、左右方向に走行(旋回走行)することが可能となっている。
次に、刈刃部6について図3を参照しつつ説明する。
図3に示すように、刈刃部6は、車体2の底面部から下方に立設される回動軸6aと、回動軸6aに固定される円状の回転板6bと、回転板6bの外周端部から径方向外側に向けて突設されるとともに径方向に等間隔に配置される複数(本実施形態では「4個」)の金属刃6cとを有している。
刈刃部6は、上記操作スイッチが操作等されることに起因して、コントローラ50からの駆動指令に基づいて第1駆動装置4が駆動され、この駆動力が回動軸6aを介して伝達されることにより、回転板6bが回転されるように構成されている。
金属刃6cは、その刃先が、4個の走行車輪3を地面Gに接地させた状態で、地面Gから所定距離(例えば、30mm)離間するように配置されている。
刈刃部6がこのように構成されているため、第1駆動装置4を駆動すると、上記所定距離(例えば、30mm)よりも長い草は、その距離となるように、金属刃6cによって刈られることになる。
次に、操向装置10について図4〜図9を参照しつつ説明する。
図1、図2および図4〜図9に示すように、操向装置10は、左右一対の左側操向機構10Lおよび右側操向機構10Rと、左側操向機構10Lおよび右側操向機構10Rを連結する連結部材20と、連結部材20を揺動自在に駆動する第2駆動装置(例えば、モータ)30とを有している。なお、左側操向機構10Lおよび右側操向機構10Rは左右対称に設けられているため、以下において、右側操向機構10Rの構成について説明し、必要がある場合を除き、左側操向機構10Lについては左側であることを示す「L」の字句を付してその説明を省略する。
右側操向機構10Rは、主として、平行四辺形をなした四節回転機構(平行運動機構)からなるリンク機構11Rと、操向体18Rとを有している。なお、上記リンク機構11R(リンク機構11L)と、操向体18R(操向体18L)とが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「制動機構」および「移動機構」と、「操向体」とに該当する。
リンク機構11Rは、上側アーム12Rと、下側アーム13Rと、上下移動アーム14Rと、連結アーム15Rと、ロック片16Rと、起立片17Rとを有している。なお、上記ロック片16Rが特許請求の範囲に記載の「当接部材」に該当する。
上側アーム12Rは、金属部材からなり、下方が開口する断面コ字状または断面中空柱状に形成された本体部12ARを有している。この上側アーム12Rは、その一端部側(以下、車体2に支持される端部を「固定端部」と称す)が、車体2の支持板2Bに一対の起立片17R,17Rを介して回動自在に支持されている。
ここで、支持板2Bについて説明すると、支持板2Bは、車体2に対して水平方向に延びるように配置された板状部材からなり、その上面には、連結部材20の第1連結部材21Aを支持する取付板2Aが立設されている。支持板2Bの左右両側には、前後方向に間隔をあけて一対の起立片17R,17R、および、17L,17Lがそれぞれ取り付けられている。
上側アーム12R(本体部12AR)の固定端部側は、先端部に向けて水平方向にひろがる扇状に形成され、一対の起立片17R,17Rの間に挟み込まれた状態で支持用ピン等によって軸支されている。
一方、本体部12AR(上側アーム12R)の他端部側(以下、この他端部を「自由端部」と称す)には、その前後方向の両側面に板状の延設片12aR,12aRが溶接等によって固定されている。
延設片12aR,12aRは、それぞれ、本体部12ARの自由端部から右方向(車体2の幅方向(以下、「車幅方向」と称す)外側)に向けて延設され、上下移動アーム14Rをこれらの間に挟み込んだ状態で回動自在に支持する。なお、これら一対の延設片12aR,12aRは、本体部12ARから延設される延設長さが、後述する前側延設片13aRおよび後側延設片13bRとは異なり、ほぼ同じ長さとなるように形成されている。
また、上側アーム12R(本体部12AR)の上面には、左右方向に延びる起立片12bRが取り付けられている。この起立片12bRの所定位置には、後述する右側第2連結部材21BRを回動自在に支持するための連結部材支持用ピン12cRがその後面から突設されている。
次に、下側アーム13Rについて説明する。
下側アーム13Rは、金属部材からなり、下方が開口する断面コ字状または断面中空柱状に形成された本体部13ARを有している。下側アーム13Rの固定端部側は、上側アーム12Rと同様に、扇状に形成され、一対の起立片17R,17Rの間に挟み込まれた状態で、上側アーム12Rの下方で、支持用ピン等によって回動自在に軸支されている。
一方、下側アーム13Rの他端部側(以下、この他端部を「自由端部」と称す)は、その前後方向の両側面に板状の前側延設片13aRおよび後側延設片13bRが溶接等によって固定されている。前側延設片13aRおよび後側延設片13bRは、上側アーム12Rの延設片12aR,12aRと同様に、本体部13ARの自由端部から右方向(車幅方向外側)に向けて延設され、上下移動アーム14Rをこれらの間に挟み込んだ状態で回動自在に支持する。
後側延設片13bRは、上下移動アーム14Rに加え、連結アーム15Rの一端部側をその先端部において回動自在に支持するように構成されている。この点、後側延設片13bRは、連結アーム15Rも支持する分、前側延設片13aRよりも、長く形成されている。なお、左側操向機構10Lの前側延設片については、図示を省略しているが、右側操向機構10Rの前側延設片13aRと同様に、後側延設片13bLよりも短く形成されている(図4参照)。
次に、上下移動アーム14Rについて説明する。
上下移動アーム14Rは、金属部材からなり、主に、左側が開口する断面コ字状または断面中空柱状に形成されている。
上下移動アーム14Rの上端部側は、上側アーム12Rおよび下側アーム13Rが平行に配置された状態で、これらの自由端部側にそれぞれ回動自在に支持されている。
上下移動アーム14Rは、このように接続されているため、上側アーム12Rおよび下側アーム13Rの自由端部側が上下方向に移動すると、これに追従して上下方向に移動されるようになっている。
また、上下移動アーム14Rは、本体部14ARと、本体部14ARの下端部に接続されて操向体18Rを回動自在に支持する支持体14BRとを有している。本体部14ARには、その下端部側にロック片案内ピン14AaRが設けられるとともに、下側アーム13Rとの接続部分とロック片案内ピン14AaRとの間に上下方向に延びる長孔14AbRが形成されている。
詳しくは後述するが、上下移動アーム14Rにロック片16Rが組み付けられた状態で、長孔14AbRには、ロック片16Rに設けられる貫通ピン16bRの前側部分が挿通されるとともに、ロック片案内ピン14AaRが、ロック片16Rの長孔16aRに挿通されるようになっている(図7参照)。
支持体14BRは、後面視において略コ字状に形成され、操向体18Rを左右方向から挟み込んだ状態で回動自在に支持する。
次に、連結アーム15Rおよびロック片16Rについて説明する。
連結アーム15Rおよびロック片16Rは、何れも、金属部材からなり、板状に形成されている。
図4および図7に示すように、連結アーム15Rは、その上端部側が後側延設片13bRの先端部側に回動自在に支持される一方、その下端部側が後述するロック片16Rに設けられる貫通ピン16bRの後側部分によって回動自在に支持される。
ロック片16Rは、その下端部側に上下方向に延びる長孔16aRと、その上端部側に前後方向に貫通するように設けられる貫通ピン16bRとを有している。
ロック片16Rは、上下移動アーム14Rおよび連結アーム15Rに組み付けられた状態で、貫通ピン16bRの前側部分と後側部分とがそれぞれ上下移動アーム14Rの長孔14AbRと連結アーム15Rの貫通孔とに挿通されるとともに、上下移動アーム14Rのロック片案内ピン14AaRが長孔16aRに挿通されるようになっている。
本実施形態では、上下移動アーム14R、連結アーム15Rおよびロック片16Rがこのように構成されているため、上側アーム12Rおよび下側アーム13Rの各自由端部側が下方(上方)に移動すると、ロック片16Rは、貫通ピン16bRが挿通される上下移動アーム14Rの長孔14AbR、および、上下移動アーム14Rのロック片案内ピン14AaRが挿通される長孔16aRのそれぞれに案内されて、本体部14ARおよび支持体14BRの後面上を下方(上方)にスライド移動するようになっている。
次に、操向体18Rについて説明する。
操向体18Rは、金属部材からなり、地面Gに接地可能な外周面18AaRを有する略円柱状の補助車輪18ARと、外周面18AaRから径方向外側に向けて突出する複数(本実施形態では「8個」)の棒状に形成された突出部18BRとを有している。また、操向体18Rは、操向装置10が車体2に組み付けられた状態で、右側の走行車輪3よりも車幅方向外側に配置される。なお、上記外周面18AaRと、補助車輪18ARと、突出部18BRとが、それぞれ、特許請求の範囲に記載の「接地面」と、「補助車輪」と、「突出部」とに該当する。
補助車輪18ARは、支持体14BRに取り付けられた左右方向に延びる回転軸18CRによって遊動自在に軸支されている。
本実施形態では、4個の走行車輪3が「平坦」な地面Gに接地し、かつ、操向装置10が作動していない状態(図4の状態)で、右側の補助車輪18AR(外周面18AaR)および左側の補助車輪18AL(外周面18AaL)が、地面Gに接地する高さ位置に配置される。
より具体的に説明すると、本実施形態では、補助車輪18AR,18ALは、作業車1が「直進走行」をした際にその走行方向が変更されない程度の接地力(押圧力)で地面Gに接触(以下、便宜上、「軽接触」と称す)するように配置されている。
このように構成された操向体18R(操向体18L)を備えた作業車1が地面(例えば、圃場面)Gを走行すると、補助車輪18ARは、複数の突出部18BRが、順次、地面Gに突き刺さっていくのに伴って、回転するように構成されている。なお、本実施形態では、図4に示す状態で、外周面18AaR,18AaLを、地面Gに「軽接触」させたが、突出部18BR,18BLのみが地面Gに突き刺さるように地面Gから若干浮かせてもよく、また、突出部18BR,18BLが地面Gに接触しない高さ位置まで地面Gから離間させることも可能である。
詳しくは後述するが、本実施形態では、ロック片16Rが下方に所定距離移動した状態で、補助車輪18ARが回転した際、突出部18BRがロック片16Rに当接するようになっている。この場合、補助車輪18ARは、ロック片16Rへの突出部18BRの当接によってその回転が規制されることとなる。
次に、連結部材20について説明する。
連結部材20は、第1連結部材21Aと、第1連結部材21Aに接続される右側第2連結部材21BRおよび左側第2連結部材21BLとを有している。
第1連結部材21Aは、上下方向に延設される第1延設部21Aaと、第1延設部21Aaの上端部に連結される円弧状の第2延設部21Abとを有している。
第1延設部21Aaは、その下端部が取付板2Aに対して支持用ピン等により回動自在に軸支される。
第2延設部21Abは、その上端縁のほぼ全域にわたって、円状のギア31と噛み合うギアが形成されている。
なお、本実施形態において、第2駆動装置30の回動軸には、ギア31と同軸上に設けられたウォームホイール(図示省略)と噛み合う円筒状のウォーム30aが取り付けられ、第2駆動装置30の回動軸が所定方向に回転すると、その駆動力が、ウォーム30a、ウォームホイール、ギア31および第2延設部21Abのギアといった順に伝達されて、第1連結部材21Aが左右方向に揺動されるように構成されている。
左側第2連結部材21BLおよび右側第2連結部材21BRは、それぞれ、板状の金属部材からなり、左右方向に延設される第2延設部21Abの両端部に回動自在に支持されている。
また、右側第2連結部材21BRの他端部側には、その延設方向に沿って、上側アーム12Rの連結部材支持用ピン12cRが挿通可能な長孔21BaRが形成されている。なお、左側第2連結部材21BLは、右側第2連結部材21BRと同様な構成であるため、対応する符号「L」を付してその説明を省略する。
本実施形態では、連結部材20と右側操向機構10Rとが接続される部分に、長孔21BaRが設けられている。
長孔21BaRに挿通される上側アーム12Rの連結部材支持用ピン12cRは、作業車1が「直進走行」している状態(図4の状態)で、長孔21BaRの右側の開口周縁に当接する位置に配置されるようになっている(図5参照)。
このため、本実施形態では、連結部材支持用ピン12cRが長孔21BaRの右側の開口周縁に当接している状態で、補助車輪18ARが地面Gの凸部に接触すると、連結部材支持用ピン12cRが左側へ向けて移動することになるため、ある程度、その段差を吸収することが可能となっている。この点、本実施形態では、補助車輪18ARによる地面Gの押圧によって生じる、作業車1の意図しない旋回を抑制することができるものといえる。また、連結部材支持用ピン12cRが長孔21BaRの右側の開口周縁に接している状態で、補助車輪18ARが地面Gの凹部上を移動しようとしても、補助車輪18ARが下方へ移動しないため、「直進走行」する作業車1の走行状態に影響を与えることがほとんどない。
第1連結部材21Aの第1延設部21Aaは、操向装置10が作動していない状態(図4の状態)で、「鉛直位置P1」に配置されるようになっている。
一方、第1連結部材21Aの第1延設部21Aaは、第2駆動装置30の駆動によって、「鉛直位置P1」から第1角度θ1傾斜した「第1傾斜位置P2」(図8参照)、および、「鉛直位置P1」から第1角度θ1よりも大きい第2角度θ2傾斜した「第2傾斜位置P3」(図9参照)の何れかの位置に配置されるようになっている。なお、図8および図9は、第1連結部材21Aが右方向に移動した場合を例示したものであるが、本実施形態では、左方向にも同様に、2段階にわたって移動できるように構成されている。
次に、操向装置10の動作について図4、図8、図9および図10を参照しつつ説明する。なお、以下においては、第1連結部材21Aを、右方向に移動させる場合を例にとって説明するが、左方向に移動させる場合も同様であるため、その説明を省略する。
上述したように、本実施形態にかかる作業車1は、走行車輪3の駆動それのみでは、前後方向にしか走行させることができず、操向装置10が駆動されることによって左右方向に旋回走行させることができるように構成されている。
まず、作業車1を前後方向に走行(「直進走行」)させる場合について図4および図10(a)を参照しつつ説明する。
図4に示すように、本実施形態では、作業車1が「平坦」な地面G上に停車している状態で、4個の走行車輪3が、地面Gに接地されるほか、補助車輪18AR,18ALも、複数の突出部18BR,18BLの一部が地面Gに突き刺さった状態で地面Gに接地されるようになっている。なお、この状態では、上述したように、補助車輪18AR(外周面18AaR)および補助車輪18AL(外周面18AaL)が地面Gに「軽接触」するように配置される。なお、補助車輪18AR(補助車輪18AL)が地面Gに「軽接触」する態様(補助車輪18AR,18ALによる押圧力が地面Gにほとんど作用しない態様)が、特許請求の範囲に記載の「接触態様」に該当する。
本実施形態では、リモコン51の操作スイッチ(例えば、「前進」のスイッチ)等が操作されることにより、作業車1を前方に向けて「直進走行」させることができるように構成されている。
具体的には、リモコン51の「前進」のスイッチ等が操作されると、第1駆動装置4が駆動され、これにより、作業車1が前方に向けて「直進走行」されるように構成されている(図10(a)参照)。この走行状態では、第2駆動装置30が駆動していないため、第1連結部材21Aが「鉛直位置P1」に配置される。なお、本実施形態では、前方へ向けて走行する場合を例にとって説明するが、もちろん、後方へ向けて走行させるように構成することも可能である。
本実施形態では、作業車1が「直進走行」すると、補助車輪18AR,18ALは、複数の突出部18BR,18BLが、順次、地面Gに突き刺さっていくのに伴って回転することになる。
また、本実施形態では、作業車1が凹凸のある地面G上を走行すると、補助車輪18AR(補助車輪18AL)は、上述したように、連結部材20の長孔21BaR(長孔21BaL)に挿通される操向装置10の連結部材支持用ピン12cR(12cL)が移動できる範囲内で、上方に移動されることになる。
次に、作業車1を右方向に緩やかに旋回走行(「緩旋回走行」)させる場合について図8および図10(b)を参照しつつ説明する。なお、以下においては、理解を容易にするため、「直進走行」可能な状態(図4の状態)にある操向装置10を「緩旋回走行」可能な状態(図8の状態)に変化させる場合を例にとって説明する。
本実施形態では、リモコン51の操作スイッチ(例えば、「右緩旋回」のスイッチ)等が操作されることにより、作業車1を右方向に向けて緩やかに旋回させることができるように構成されている。
具体的には、リモコン51の「右緩旋回」のスイッチ等が操作されると、第2駆動装置30が駆動され、これにより、第1連結部材21Aが「鉛直位置P1」から「第1傾斜位置P2」に移動されるようになる。
第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」に移動すると、右側操向機構10Rにおいては、上側アーム12Rおよび下側アーム13Rの自由端部側が下方に移動されるとともに、これに追従して、上下移動アーム14Rおよび操向体18Rも下方に移動されるようになっている。
また、下側アーム13Rおよび上下移動アーム14Rが移動すると、これに追従して、ロック片16Rも下方に移動されるが、第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」に配置された状態で、ロック片16Rは、補助車輪18ARが回転しても、突出部18BRに当接しない高さ位置に配置されるようになっている。
一方、左側操向機構10Lにおいては、第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」に移動すると、右側操向機構10Rとは反対の動作をするようになっている。すなわち、第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」に移動すると、上側アーム12Lおよび下側アーム13Lの自由端部側が上方に移動されるとともに、これに追従して、上下移動アーム14Lおよび操向体18Lも上方に移動されることとなる。
このように、第1連結部材21Aが「鉛直位置P1」から「第1傾斜位置P2」に移動されると、右側の補助車輪18ARが地面Gを徐々に押圧していき、これに伴って、右側に位置する前後の走行車輪3,3が徐々に地面Gから浮上していくことになる。
その後、操向装置10の移動が停止されると(第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」に配置されると)、地面Gには、左側に位置する前後の走行車輪3,3、および、右側の補助車輪18ARが接地された状態となる。なお、上記操向体18Rが地面Gを押圧している状態が、特許請求の範囲に記載の「制動態様」に該当する。
この状態で、リモコン51の操作スイッチ(例えば、「前進」のスイッチ)等が操作されると、左側に位置する前後の走行車輪3,3が回転することになるが、これに伴って、右側の補助車輪18ARも地面Gを押圧しつつ、回転するようになる。
すなわち、この状態では、右側の補助車輪(遊動輪)18ARが地面Gを押圧しながら回転するため、作業車1の車幅方向右側には、「比較的弱め」のブレーキ力(制動力)が地面Gに作用しているものといえる。その結果、作業車1は、地面Gに接地している左側の走行車輪(駆動輪)3,3が駆動することによって、右方向へ緩やかに旋回されるようになる(図10(b)参照)。
なお、本実施形態では、操向装置10の動作が終了した後に、走行車輪3を駆動させる(作業車1を走行させる)場合を例にとって説明したが、作業車1を「直進走行」させている状態で、操向装置10を作動させてもよい。この場合、地面Gに対する補助車輪18ARの押圧量が増加していくため、作業車1は、その旋回半径が徐々に小さくなるようにして、右方向に旋回していくことになる。
次に、作業車1を右方向に「急旋回走行」させる場合について図9および図10(c)を参照しつつ説明する。なお、以下においては、理解を容易にするため、「緩旋回走行」可能な状態(図8の状態)にある操向装置10を「急旋回走行」可能な状態(図9の状態)に変化させる場合を例にとって説明する。
本実施形態では、作業車1を「緩旋回走行」させる場合と同様に、リモコン51の操作スイッチ(「右急旋回」のスイッチ)等が操作されることにより、作業車1を右方向に向けて急旋回させることができるように構成されている。
具体的には、リモコン51の「右急旋回」のスイッチ等が操作されると、第2駆動装置30が駆動され、これにより、第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」から「第2傾斜位置P3」に移動されるようになる。
第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」から「第2傾斜位置P3」に移動すると、右側操向機構10Rにおいては、上側アーム12Rおよび下側アーム13Rの自由端部側がさらに下方に移動されるとともに、これに追従して、上下移動アーム14Rおよび操向体18Rも下方に移動されるようになっている。
また、下側アーム13Rおよび上下移動アーム14Rが移動すると、これに追従して、ロック片16Rもさらに下方に移動されるが、第1連結部材21Aが「第2傾斜位置P3」に配置された状態で、ロック片16Rは、突出部18BRに当接することが可能な高さ位置に配置される。すなわち、この状態において、補助車輪18ARは、回転すると、操向体18Rの突出部18BRがロック片16Rに当接するため、それ以上の回転が規制されることとなる。
一方、左側操向機構10Lにおいては、第1連結部材21Aが「第2傾斜位置P3」に移動すると、上側アーム12Lおよび下側アーム13Lの自由端部側がさらに上方に移動されるとともに、これに追従して、上下移動アーム14Lおよび操向体18Lも上方に移動されることとなる。
このように、第1連結部材21Aが「第1傾斜位置P2」から「第2傾斜位置P3」に移動されると、右側の補助車輪18ARが地面Gを徐々に押圧していき、これに伴って、右側に位置する前後の走行車輪3,3がさらに地面Gから浮上していくことになる。
その後、操向装置10の移動が停止されると(第1連結部材21Aが「第2傾斜位置P3」に配置されると)、作業車1を「緩旋回走行」させる場合と同様に、地面Gには、左側に位置する前後の走行車輪3,3と右側の操向体18R(補助車輪18AR)のみが接地された状態となる。
その後、リモコン51の操作スイッチ(例えば、「前進」のスイッチ)等が操作されると、突出部18BRが地面Gに突き刺さった状態で補助車輪18ARの回転が規制されているため、作業車1は、地面Gに突き刺さった突出部18BRを回転中心として右方向へ急旋回することになる(図10(c)参照)。なお、上記地面Gに突出部18BRが突き刺さった状態で補助車輪18ARの回転が規制されている状態が、特許請求の範囲に記載の「制動態様」に該当する。
なお、本実施形態では、操向装置10の動作が終了した後に、走行車輪3を駆動させる場合を例にとって説明したが、作業車1を、「直進走行」、または、「緩旋回走行」させている状態で、操向装置10を作動させてもよい。
このように、本実施形態では、地面G上を作業車1が「直進走行」している状態で、走行車輪3とは別に設けられた一対の補助車輪18AR,18ALが、地面G等に「軽接触」するように構成されているため、作業車1をより安定的に走行させることができる。
また、この状態で、一対の補助車輪18AR,18ALが地面Gに接触しても、地面Gに対して制動力(押圧力)がほとんど作用しないため、作業車1の走行に影響を及ぼすことがなく、円滑に「直進走行」させることが可能である。
一方、本実施形態では、作業車1を「直進走行」から旋回走行(「緩旋回走行」)に移行させる場合、補助車輪18AR(補助車輪18AL)を、すぐさま、地面Gに押圧させることが可能なため、その移行をレスポンスよくおこなうことが可能である。
また、本実施形態では、補助車輪18AR(補助車輪18AL)の回転が、ロック片16R(ロック片16L)を突出部18BR(突出部18BL)に当接することで、停止されるように構成されているため、構造の複雑化を伴うことなく、「急旋回走行」をおこなうための動作を確実におこなうことが可能である。
さらに、本実施形態では、「緩旋回走行」および「急旋回走行」との間で走行状態を切り換えることができるように構成されている。すなわち、本実施形態では、作業車1を、「直進走行」や「緩旋回走行」させることで刈跡に沿わせて走行させる一方、「急旋回走行」させることで障害物の近辺や圃場端等で転回させることができるため、草刈り作業を効率よくおこなうことが可能である。
また、本実施形態では、一対の操向体18R,18Lが、走行車輪3の車幅方向外側に配置されているため、作業車1をより安定的に走行させることができるうえ、操向装置10の上下動作を効率よくおこなうことができる。
さらに、本実施形態にかかる操向装置10は、上述したように、シンプルな構造であるため、そのサイズを変更等することで、例えば、既存の草刈り機に後付けすることも可能である。この点、本実施形態にかかる操向装置10は、汎用性に富んだものといえる。
これらをまとめると、本実施形態に係る作業車1によれば、比較的簡単な構成でありながらも、走行安定性を確保しつつ、操向性能を確実に向上させることが可能である。
なお、上記実施形態では、作業車1の車幅方向両側に、一対の右側操向機構10Rおよび左側操向機構10Lを設けたが、作業車が右方向または左方向にのみ旋回する場合等である場合、何れか一方を省略することも可能である。
また、上記実施形態では、「操向体」として、複数の突出部18BR(突出部18BL)が設けられた補助車輪18AR(補助車輪18AL)を採用したが、突出部18BR(突出部18BL)を省略してもよく、また、地面Gに対して「軽接触」することが可能な形状(例えば、ソリ状)であれば、を適宜変更することが可能である。
さらに、上記実施形態では、操向装置10が地面Gに対して制動力を作用させる態様として、「緩旋回走行」するための態様、および、「急旋回走行」するための態様、といった2態様を採用したが、何れか一方を省略することも可能である。
また、上記実施形態では、作業車1を「緩旋回走行」させる際の旋回半径がいわば固定的であったが(図10(b)参照)、流動的にすることも可能である。
この場合、第2駆動装置30(例えば、電動モータ)の回転量を制御することにより、右側操向機構10R(左側操向機構10L)の上下方向の移動量を可変的にすればよい。また、第2駆動装置30の回転量を制御する場合、作業車1の走行速度に応じて、その回転量を決定(例えば、走行速度が速い場合、回転量を少なく(大きく)する)ようにすることも可能である。
また、上記実施形態では、補助車輪18AR(補助車輪18AL)を制動する機構として、突出部18BR(突出部18BL)およびロック片16R(ロック片16L)等を採用したが、例えば、電気的に作動する公知のブレーキ(例えば、電磁ブレーキおよび電動ブレーキ)を採用することも可能である。この場合、補助車輪18AR(補助車輪18AL)の内部に、上記電磁ブレーキ等を設ければよい。
また、電磁ブレーキ等を採用した場合、操向装置10の駆動(右側操向機構10Rおよび左側操向機構10Lの上下移動)に応じて電磁ブレーキ等のオン・オフするスイッチを設けてもよく、測距センサや近接センサ等の検知結果に応じて電磁ブレーキ等の駆動を制御することも可能である。この場合、操向体18R(操向体18L)を所定の位置まで下降させた状態で、コントローラ50による制御によって旋回半径が調整(例えば、緩旋回および急旋回の切り換え)されるように構成することも可能である。
さらに、このような旋回半径の調整は、上述したような補助車輪18AR(補助車輪18AL)の制動をオン・オフのみの制御でおこなう場合に限られず、その他の手法でおこなうことも可能である。
旋回半径の調整をその他の手法でおこなう場合として、例えば、上記実施形態において金属部材で一体的に形成したロック片16R,16Lに代えて、上端部側を弾性変形しにくい部材(厚板状の金属部材等)および下端部側を弾性変形しやすい部材(薄板状の金属部材などのバネ部材やプラスチック等)といった複数の部材で形成した板状のロック片を採用することが考えられる。このようなロック片を用いれば、突出部18BR(突出部18BL)に対するロック片の当接量(下方への移動量)に応じて補助車輪18AR(補助車輪18AL)の制動力を調整することが可能である。
また、その他の手法として、上述したような電磁ブレーキ等をPWM制御して制動力を調整することも可能である。
さらに、上記実施形態では、車幅方向の両側に「制動機構」を「2個」(右側操向機構10R,左側操向機構10L)設けたが、「3個」以上であってもよく、また、「1個」であってもよい。
また、上記実施形態では、操向装置10を車体2の後方側に設けたが、車体2の前後方向中央部など他の部分に設けることも可能である。同様に、操向体18R,18Lの配置位置についても、上記実施形態では、走行車輪3の車幅方向外側に設けたが、車幅方向内側に設けてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、この実施形態による本発明の開示の一部をなす論述および図面により、本発明は限定されるものではない。すなわち、この実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実例および運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることはもちろんであることを付け加えておく。
1 作業車
2 車体
2A 取付板
2B 支持板
3 走行車輪
3a ホイール
3b タイヤ
4 第1駆動装置
5 ミッション装置
6 刈刃部
6a 回動軸
6b 回転板
6c 金属刃
10 操向装置
10R 右側操向機構
10L 左側操向機構
11R,11L リンク機構
12R,12L 上側アーム
12AR,12AL 本体部
12aR,12aL 延設片
12bR,12bL 起立片
12cR,12cL 連結部材支持用ピン
13R,13L 下側アーム
13AR,13AL 本体部
13aR,13aL 前側延設片
13bR,13bL 後側延設片
14R,14L 上下移動アーム
14AR,14AL 本体部
14AaR,14AaL ロック片案内ピン
14AbR,14AbL 長孔
14BR,14BL 支持体
15R,15L 連結アーム
16R,16L ロック片
16aR,16aL 長孔
16bR,16bL 貫通ピン
17R,17L 起立片
18R,18L 操向体
18AR,18AL 補助車輪
18AaR,18AaL 外周面
18BR,18BL 突出部
18CR,18CL 回転軸
20 連結部材
21A 第1連結部材
21Aa 第1延設部
21Ab 第2延設部
21BR 右側第2連結部材
21BaR 長孔
21BL 左側第2連結部材
21BaL 長孔
30 第2駆動装置
30a ウォーム
31 ギア
50 コントローラ
51 リモコン
G 地面
P1 鉛直位置
P2 第1傾斜位置
P3 第2傾斜位置
θ1 第1角度
θ2 第2角度

Claims (8)

  1. 車体に走行車輪が設けられた作業車であって、
    前記車体の走行方向を変更する操向装置を備え、
    前記操向装置は、
    前記車体の幅方向両側に一対設けられ、被接地面に接地可能な接地面が設けられた操向体と、
    前記被接地面に対して制動力を作用させる制動機構と、を有し、
    前記被接地面に対して前記接地面を前記車体の走行方向を変更しない程度に接触させる接触態様と、前記制動機構によって前記被接地面に制動力を作用させることにより前記車体の走行方向を変更させる制動態様との間で変化可能に構成され、
    前記接触態様において、一対の前記操向体の各前記接地面が共に前記被接地面に接触する、
    ことを特徴とする作業車。
  2. 前記制動機構は、前記操向体を上下方向に移動させる移動機構を含み、
    前記制動態様は、前記移動機構によって前記操向体を前記被接地面に押圧させることにより前記被接地面に制動力を作用させる態様を含むことを特徴とする請求項1に記載の作業車。
  3. 前記制動態様は、前記被接地面に対する前記操向体の押圧量に応じて前記被接地面に対する制動力を可変させる態様を含むことを特徴とする請求項2に記載の作業車。
  4. 前記操向体は、前記被接地面上を転動可能な補助車輪であり、
    前記制動態様は、前記補助車輪を制動することによって前記被接地面に制動力を作用させる態様を含むことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の作業車。
  5. 前記補助車輪は、前記接地面から径方向外側に向けて突出する突出部を有し、
    前記制動機構は、
    前記突出部に対して当接する当接位置と離間する離間位置との間で移動自在な当接部材を有し、
    前記当接部材を前記当接位置に移動させることにより前記補助車輪を制動することを特徴とする請求項4に記載の作業車。
  6. 記制動機構は、各前記操向体に対応して一対設けられ、
    前記制動態様において、前記操向装置は、一対の前記制動機構のうちの何れか一方のみが前記被接地面に対して制動力を作用させるように構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載の作業車。
  7. 前記走行車輪は、前記車体の幅方向両側に一対設けられ、
    一対の前記操向体および前記制動機構は、それぞれ、一対の前記走行車輪に対応して設けられていることを特徴とする請求項6に記載の作業車。
  8. 前記制動態様において、一対の前記操向体が連動し、一方の前記操向体と他方の前記操向体とが互いに異なる方向に移動することで前記作業車を旋回させる、請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の作業車。
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