JP6940721B1 - 鋳造システム - Google Patents

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Abstract

鋳造システム(10)は、複数の金型テーブル(41,42)と、鋳込み台車(21,22)と、注湯炉(30)とを備える。金型テーブルには、遠心鋳造用の金型(81〜84,91〜94)が設けられる。鋳込み台車は、金型テーブルのそれぞれの位置に移動可能であって、金型テーブルのそれぞれに設置された金型に溶湯を流し込むことが可能である。注湯炉は、鋳込み台車に注湯する。

Description

本開示は、鋳造システムに関する。
従来、下記の特許文献1に記載の鋳造システムがある。この鋳造システムは、円筒状の鋳造品を遠心鋳造により成形するものであって、遠心鋳造用の円筒状の金型と、鋳込み装置と、作業ユニットとを備えている。鋳込み装置は、金型の中心軸方向における一端部に配置されており、金型の一端部からその内部に溶湯を流し込む。作業ユニットは、金型から鋳造品を引き抜く装置と、鋳造品が引き抜かれた金型を清掃する装置と、清掃された金型に塗型剤を塗布する装置とを備えている。金型に塗型剤が塗布された後、その金型に鋳込み装置が溶湯を再び流し込む。
特許第4334177号公報
特許文献1に記載の鋳造システムでは、鋳込み装置が金型に溶湯を一旦流し込んだ後、鋳造品の引き抜き、金型の清掃、及び金型への塗型剤の塗布が完了するまでの期間、鋳込み装置が行うべき作業が存在しない。これが鋳込み装置の稼働率を低下させ、ひいては鋳造品の生産効率を悪化させる要因となっている。
本発明の目的は、生産効率を向上させることが可能な鋳造システムを提供することにある。
本開示の一態様による鋳造システムは、複数の金型テーブルと、鋳込み装置と、注湯炉と、を備える。金型テーブルには、少なくとも一つの遠心鋳造用の金型が設けられる。鋳込み装置は、複数の金型テーブルのそれぞれの位置に移動可能であって、複数の金型テーブルのそれぞれに設置された金型に溶湯を流し込むことが可能である。注湯炉は、鋳込み装置に注湯する。
この構成によれば、鋳込み装置は、複数の金型テーブルのそれぞれに配置される金型に溶湯を流し込むことが可能であるため、鋳込み装置の稼働率を向上させることができる。よって、生産性を向上させることができる。
上記の鋳造システムにおいて、複数の金型テーブルのそれぞれに対応するように設けられる複数のユニット装置を更に備え、ユニット装置は、金型の端部に装着されている蓋部材の脱着を行う脱着部、金型の内部に成形された鋳造品を金型から引き抜く引き抜き部、金型を清掃する清掃部、及び金型に塗型剤を塗布するライニング部の少なくとも一つを有していることが好ましい。
この構成によれば、金型の蓋部材の脱着、鋳造品の引き抜き、金型の清掃、及び金型への塗型剤の塗布の少なくとも一つの作業をユニット装置で行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
上記の鋳造システムにおいて、金型テーブルは回転可能であって、金型テーブルには、鋳込み装置に対向可能に所定の金型が位置しているときに、所定の金型とは別の金型がユニット装置に対向することが可能となるように、複数の金型が金型テーブルの回転方向の異なる位置に配置されていることが好ましい。
具体的には、上記の鋳造システムにおいて、金型テーブルは、鋳込み装置の移動領域とユニット装置との間に挟み込まれるように配置され、金型テーブルには、その回転方向において180度ずれた位置に金型がそれぞれ配置されていることが好ましい。
この構成によれば、金型テーブルの所定の位置に配置される金型に対して鋳込み装置が溶湯を流し込んでいるときに、金型テーブルの所定の位置とは別の位置に配置される金型に対してユニット装置が各種作業を行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
上記の鋳造システムにおいて、金型テーブルには、その回転方向の異なる位置のそれぞれに複数の金型が配置されており、鋳込み装置は、複数の金型のそれぞれに同時に溶湯を流し込むことが可能な複数の鋳込み部を有していることが好ましい。
この構成によれば、鋳込み装置に設けられる複数の鋳込み部により複数の金型に同時に溶湯を流し込むことが可能であるため、生産性を更に向上させることができる。
上記の鋳造システムにおいて、ユニット装置の引き抜き部により引き抜かれた鋳造品を搬送する搬送装置を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、後工程に鋳造品を搬送し易くなる。
上記の鋳造システムにおいて、金型テーブル、ユニット装置、及び搬送装置を囲繞するように設けられる外壁部と、外壁部の内部において複数の金型テーブルの間に設けられる内壁部と、を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、作業者の安全性を確保し易くなる。また、安全性が確保されることにより、一つの金型テーブルにおいてメンテナンス等を行っている場合であっても、内壁部により仕切られた別の金型テーブルを稼働させることができるため、生産性を向上させることもできる。
上記の鋳造システムにおいて、鋳込み装置を複数備え、複数の鋳込み装置のうちの一つの鋳込み装置が、複数の金型テーブルのそれぞれに設けられる金型に溶湯を流し込むことが好ましい。
この構成によれば、金型に溶湯を流し込む作業を行っていない鋳込み装置に対してメンテナンス等を行うことができる。これにより、金型に溶湯を流し込む作業を行っている鋳込み装置と、メンテナンスを完了した鋳込み装置とを定期的に入れ替えることにより、鋳造品の成形を継続して行うことが可能となる。
上記の鋳造システムにおいて、複数の金型テーブルのそれぞれに対向するように設けられ、金型テーブルに設けられる金型を冷却水により冷却する複数の冷却装置を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、金型テーブルにおいて金型の冷却も行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
上記の鋳造システムにおいて、金型テーブルには、金型を回転させるローラ装置が設けられ、ローラ装置の回転速度を制御する制御部を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、例えば金型毎に回転速度を制御することができるため、多品種の鋳造品を製造することが可能となる。
実施形態の鋳造システムの平面構造を模式的に示す平面図。 実施形態の金型テーブルの平面構造を模式的に示す平面図。 実施形態の金型テーブルの側面構造を模式的に示す側面図。 実施形態のユニット台車の平面構造を模式的に示す平面図。 実施形態のパレットの斜視構造を示す斜視図。 実施形態の鋳造システムの概略構成を示すブロック図。 実施形態の第1台車制御部により実行される処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の第1台車制御部により実行される鋳込み処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の金型制御部により実行される処理の手順を示すフローチャート。 実施形態の第2台車制御部により実行される処理の手順を示すフローチャート。
以下、鋳造システムの一実施形態について図面を参照しながら説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1に示される鋳造システム10は、例えばエンジンのシリンダライナ、より詳細には湿式ライナを遠心鋳造法により製造するシステムである。鋳造システム10は、鋳込み台車21,22、注湯炉30、金型テーブル41,42、ユニット台車51,52、コンベア61,62、パレット63,64、及びロボット装置65を備えている。本実施形態では、鋳込み台車21,22が鋳込み装置に相当し、ユニット台車51,52がユニット装置に相当する。コンベア61,62、パレット63,64、及びロボット装置65は搬送装置60を構成している。
第1鋳込み台車21は、直線状のレール70上に設けられており、内蔵されるモータの動力に基づいてレール70上を走行する。第1鋳込み台車21は2つの鋳込み部211,212を有している。鋳込み部211,212は、ポット部211a,212aと、スパウト部211b,212bとをそれぞれ有している。ポット部211a,212aは注湯炉30から溶湯が流し込まれる部分である。スパウト部211b,212bは、各金型テーブル41,42に設けられる金型81〜84,91〜94に溶湯を実際に流し込む部分である。
レール70には、その左端部から右端部に向かって、第1待機位置P11、第1鋳込み位置P12、受湯位置P13、第2鋳込み位置P14、及び第2待機位置P15が順に設定されている。
第1待機位置P11は、第1鋳込み台車21が待機する位置である。第2待機位置P15は、第2鋳込み台車22が待機する位置である。
第1鋳込み位置P12は、第1鋳込み台車21が第1金型テーブル41に対向する位置である。第1鋳込み台車21が第1鋳込み位置P12に位置することで、鋳込み部211,212のスパウト部211b,212bから第1金型テーブル41の金型81〜84に溶湯を流し込むことが可能となる。
受湯位置P13は、第1鋳込み台車21が注湯炉30に対向する位置である。第1鋳込み台車21が受湯位置P13に位置することで、注湯炉30から鋳込み部211,212のポット部211a,212aへの注湯が可能となる。
第2鋳込み位置P14は、第1鋳込み台車21が第2金型テーブル42に対向する位置である。第1鋳込み台車21が第2鋳込み位置P14に位置することで、鋳込み部211,212のスパウト部211b,212bから第2金型テーブル42の金型91〜94に溶湯を流し込むことが可能となる。
第2鋳込み台車22は、第1鋳込み台車21と同様の構成を有している。すなわち、第2鋳込み台車22は、レール70上に設けられており、2つの鋳込み部221,222を有している。鋳込み部221,222は、ポット部221a,222aと、スパウト部221b,222bとをそれぞれ有している。第2鋳込み台車22はレール70において第1鋳込み位置P12、受湯位置P13、及び第2鋳込み位置P14に移動可能である。第2鋳込み台車22は、第1待機位置P11に移動不可能である一方、レール70の右端部の第2待機位置P15に移動可能である。
鋳造システム10では、鋳込み台車21,22のいずれか一方がレール70上を稼働している期間、鋳込み台車21,22のいずれか他方は待機位置P11,P15で待機している。例えば第1鋳込み台車21がレール70上を稼働している期間は、第2鋳込み台車22は第2待機位置P15で待機している。このとき、作業者が第2鋳込み台車22の鋳込み部221,222に対して各種メンテナンスを行うことができる。第1鋳込み台車21の鋳込み部211,212が金型81〜84,91〜94に対して溶湯を所定回数だけ流し込むと、第1鋳込み台車21が第1待機位置P11に移動する一方、第2鋳込み台車22が稼働する。このとき、作業者は、第1待機位置P11に移動した第1鋳込み台車21の鋳込み部211,212に対して各種メンテナンスを行うことができる。
注湯炉30は、第1鋳込み台車21が受湯位置P13に位置したときに第1鋳込み台車21の各鋳込み部211,212のポット部211a,212aに溶湯を流し込む。また、注湯炉30は、第2鋳込み台車22が受湯位置P13に位置したときにも同様に第2鋳込み台車22の各鋳込み部221,222のポット部221a,222aに溶湯を流し込む。
第1金型テーブル41は、回転台410と、駆動部411と、ローラ装置412,413とを有している。
図2に示されるように、回転台410は矩形状に形成されている。回転台410は、その中心を通る軸線m11を中心に回転可能に設置されている。回転台410には、その一辺に沿うように金型81,82が対をなして設置されるとともに、その一辺とは反対側の他辺に沿うように金型83,84が対をなして設置されている。
金型81〜84は、それらの中心軸m21〜m24が軸線m11を中心とする径方向外側に向くように配置されている。金型81,82と、金型83,84とは、第1金型テーブル41の回転方向において異なる位置に、より詳細には第1金型テーブル41の回転方向において180度ずれた位置に配置されている。金型81の両端部のうち、軸線m11を中心とする径方向外側に位置する一端部には、蓋部材810が脱着可能に取り付けられている。同様に、金型82〜84の一端部にも蓋部材820,830,840が脱着可能にそれぞれ取り付けられている。
以下では、互いに対をなす金型81,82を「第1金型対81,82」とも称し、互いに対をなす金型83,84を「第2金型対83,84」とも称する。
図3に示されるように、回転台410の底面には、軸線m11を中心に円盤状に形成された円盤部414が一体的に固定されている。駆動部411は、円盤部414の外周の一部に接触して配置されている。駆動部411は、モータからなり、その動力を円盤部414に伝達することにより円盤部414にトルクを付与して、軸線m11を中心に円盤部414を回転させる。円盤部414が回転することにより、円盤部414に一体的に固定された回転台410も軸線m11を中心に回転する。これにより、第1金型対81,82及び第2金型対83,84のそれぞれの位置を、軸線m11を中心とする回転方向に変位させることができる。
以下では、第1金型テーブル41において、図1に示される第1金型対81,82が位置している回転位置を「鋳込み位置P21」と称し、第2金型対83,84が位置している回転位置を「脱着位置P22」と称する。また、第1金型テーブル41において鋳込み位置P21から反時計回りに90度だけずれた位置を「メンテナンス位置P23」と称する。メンテナンス位置P23は、鋳造品の品種を変更するために、第1金型テーブル41に載せられている金型81〜84を交換する際に用いられる位置である。
図3に示されるローラ装置412は、金型81,82を回転させるための装置である。ローラ装置412は、回転部412a〜412cと、台座412dと、駆動部412eとを有している。
台座412dは回転台410の上面に固定されている。台座412dの上面には、回転部412a〜412cが回転可能に設けられている。
回転部412a〜412cは、略バーベル状に形成されており、棒状の軸部材の両端に、軸部材よりも大きい外径を有する円盤の部材をそれぞれ有する構造からなる。回転部412a〜412cは、それぞれの中心軸が平行となるように並べて配置されている。回転部412a〜412cは、それぞれの中心軸と直交する方向に所定の間隔をあけて配置されている。回転部412aと回転部412bとの間には、それらの外周面に接触するように一方の金型81が配置されている。回転部412bと回転部412cとの間には、それらの外周面に接触するように他方の金型82が配置されている。
駆動部412eは、モータからなり、その動力をプーリ412g及び歯付きベルト412fを介して回転部412aに伝達することにより回転部412aにトルクを付与して、回転部412aを回転させる。回転部412aが回転することにより、金型81、回転部412b、金型82、及び回転部412cが連れ回りする。結果的に、金型81,82を回転させることができる。
図3に示されるように、鋳造システム10は、第1金型テーブル41の上方に配置される冷却装置43を更に備えている。冷却装置43は、第1金型対81,82の上方に対向して配置されている。冷却装置43は、第1金型対81,82の上方に位置した状態を維持しつつ回転台410と一体となって回転する。冷却装置43は、第1金型テーブル41に配置される第1金型対81,82に冷却水を噴射することにより、第1金型対81,82を冷却する。冷却装置43は、第1金型対81,82への冷却水の噴射及び噴射の停止を切り替えることが可能な電磁弁430を備えている。電磁弁430の開閉時間を制御することにより、冷却装置43から第1金型対81,82に冷却水が噴射されている時間、すなわち第1金型対81,82の冷却時間を調整することができる。
第1金型テーブル41には、同様の冷却装置43が第2金型対83,84に対向するように設けられている。したがって、第1金型テーブル41には、第1金型対81,82の上方に対向するように配置される一つの冷却装置43と、第2金型対83,84に対向するように配置される一つの冷却装置43とが個別に設けられている。
図1に示されるように、ローラ装置413は、金型83,84を回転させるための装置である。ローラ装置413は、図3に示されるローラ装置412と同一又は類似の構造を有しているため、その詳細な説明は割愛する。
第2金型テーブル42は第1金型テーブル41と同様の構造を有している。すなわち、第2金型テーブル42は、回転台420と、駆動部421と、ローラ装置422,423とを有している。回転台420の上面には第1金型対91,92及び第2金型対93,94が設置されている。回転台420は軸線m12を中心に回転する。第2金型テーブル42にも、図3に示される冷却装置43と同一又は類似の冷却装置が配置されている。それらの各要素の構成は、対応する第1金型テーブル41の各要素の構成と同一又は類似であるため、詳細な説明は割愛する。
図1に示されるように、鋳造システム10では、レール70から見て第1金型テーブル41を挟んで反対側に第1ユニット台車51が配置されるとともに、レール70から見て第2金型テーブル42を挟んで反対側に第2ユニット台車52が配置されている。第1金型テーブル41と第1ユニット台車51との間には第1コンベア61が配置されるとともに、第2金型テーブル42と第2ユニット台車52との間には第2コンベア62が配置されている。各コンベア61,62はレール70に対して平行に延びるように形成されている。
第1ユニット台車51はレール53上に配置されている。レール53は、第1コンベア61に対して平行に延びるように形成されている。第1ユニット台車51は、内蔵されるモータの動力によりレール53上を移動可能である。
図4に示されるように、第1ユニット台車51は、脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513を有している。本実施形態では、脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513がそれぞれ、脱着部、引き抜き部、清掃部、及びライニング部に相当する。
脱着装置510は、第1金型テーブル41に設置されている金型81〜84の蓋部材810,820,830,840の取り外し、及び金型81〜84への蓋部材810,820,830,840の装着を行うための装置である。脱着装置510は、第1金型テーブル41の脱着位置P22に位置する金型対のそれぞれの蓋部材の脱着を同時に行うことができる。例えば図1に示されるように第1金型テーブル41の脱着位置P22に第2金型対83,84が位置している場合、脱着装置510は、金型83,84のそれぞれの蓋部材830,840の脱着を同時に行うことができる。
引き抜き装置511は、第1金型テーブル41に設置されている金型81〜84の内部から鋳造品を引き抜くための装置である。例えば図1に示されるように第1金型テーブル41の脱着位置P22に第2金型対83,84が位置している場合、引き抜き装置511は、金型83,84のそれぞれの内部から鋳造品の引き抜きを順に行う。
清掃装置512は、ブラシ等を用いて、第1金型テーブル41に設置されている金型81〜84の内部を清掃するための装置である。例えば図1に示されるように第1金型テーブル41の脱着位置P22に第2金型対83,84が位置している場合、清掃装置512は、金型83,84のそれぞれの内部を順に清掃する。
ライニング装置513は、第1金型テーブル41に設置されている金型81〜84の内部に塗型剤を塗布するための装置である。例えば図1に示されるように第1金型テーブル41の脱着位置P22に第2金型対83,84が位置している場合、ライニング装置513は、金型83,84のそれぞれの内部に塗型剤を同時に塗布する。
第1ユニット台車51は、レール53上を移動しつつ、第1金型テーブル41の脱着位置P22に配置されている金型対に対して脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513をそれぞれ位置合わせする。脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513のうち、第1金型テーブル41の脱着位置P22に配置されている金型対に位置合わせされている装置が駆動することにより、蓋部材の脱着、鋳造品の引き抜き、金型の清掃、及び金型への塗型剤の塗布のいずれかの工程が行われる。
図1に示されるように、第2ユニット台車52は第1ユニット台車51と同様の構成を有している。すなわち、第2ユニット台車52は、レール54上に配置されるとともに、脱着装置520、引き抜き装置521、清掃装置522、及びライニング装置523を有している。それらの各要素の構成は、対応する第1ユニット台車51の各要素の構成と同一又は類似であるため、詳細な説明は割愛する。
搬送装置60は、コンベア61,62、パレット63,64、及びロボット装置65を備えている。
第1パレット63及び第2パレット64は第1コンベア61及び第2コンベア62に移動可能にそれぞれ載せられている。
図5に示されるように、第1パレット63は、矩形状の板部材からなり、把持部63a〜63dを有している。把持部63a〜63dは、その上部がV字状に形成されている。把持部63a及び把持部63bは第1パレット63の短手方向において対をなすように配置されている。把持部63c及び把持部63dも同様に第1パレット63の短手方向において対をなすように配置されている。対をなす把持部63a,63bと、対をなす把持部63c,63dとは第1パレット63の長手方向に並べて配置されている。
図1に示されるように、第1パレット63は、その長手方向が第1コンベア61の長手方向に沿うように第1コンベア61に載せられている。第1コンベア61は、モータの動力を用いて第1パレット63を位置P31から位置P32までの間で往復動させる。位置P31は、第1金型テーブル41の脱着位置P22に対向する位置であって、第1金型テーブル41の第1金型対81,82又は第2金型対83,84から引き抜かれた鋳造品を第1パレット63が受け取る位置である。位置P32は、第1コンベア61の右端部の位置であって、第1パレット63に載せられた鋳造品をロボット装置65が取り出す位置である。以下では、位置P31を「受け取り位置P31」と称し、位置P32を「取り出し位置P32」と称する。
第1コンベア61は、第1パレット63が受け取り位置P31に位置しているとき、第1パレット63を上昇させることにより、第1ユニット台車51の引き抜き装置511により第1金型対81,82又は第2金型対83,84から引き抜かれる2つの鋳造品を第1パレット63に載せる。具体的には、2つの鋳造品のうち、一方の鋳造品が第1パレット63の把持部63a,63bに載せられ、他方の鋳造品が第1パレット63の把持部63c,63dに載せられる。第1コンベア61は、第1パレット63に鋳造品が載せられると、第1パレット63を下降させた後、第1パレット63を取り出し位置P32まで移動させる。その後、ロボット装置65が第1パレット63から鋳造品を取り出すと、第1コンベア61は、第1パレット63を受け取り位置P31に戻すことにより、次の鋳造品を第1パレット63に載せる準備を行う。
第2コンベア62は第1コンベア61と同様の構造を有しており、また第2パレット64は第1パレット63と同様の構造を有しているため、それらの詳細な説明は割愛する。
ロボット装置65は、例えば6軸の垂直多関節型のロボットであり、第1コンベア61の取り出し位置P32に配置された第1パレット63に載せられている鋳造品、及び第2コンベア62の取り出し位置P32に配置された第2パレット64に載せられている鋳造品を掴むとともに、掴んだ鋳造品をコンベア100に載せる。コンベア100に載せられた鋳造品は後工程の装置に運ばれる。
鋳造システム10は、金型テーブル41,42、ユニット台車51,52、及び搬送装置60の周囲を囲繞するように配置される外壁部150を更に備えている。外壁部150には、シャッタ部151,152、ドア部153,154、及び開口部155が形成されている。
シャッタ部151,152は、外壁部150において金型テーブル41,42に対向する位置にそれぞれ設けられている。各シャッタ部151,152は、エアシリンダの動力に基づいて開閉動作する。具体的には、シャッタ部151は、鋳込み台車21,22が金型81〜84に溶湯を流し込む際に開状態となり、それ以外の期間は閉状態になっている。同様に、シャッタ部152は、鋳込み台車21,22が金型91〜94に溶湯を流し込む際に開状態となり、それ以外の期間は閉状態になっている。
ドア部153,154は、作業者が外壁部150の外部及び内部を行き来する際に用いられる。例えば、鋳造品の品種を変更する場合、金型81〜84,91〜94を入れ替える必要がある。このような場合、作業者は、ドア部153,154から外壁部150の内部に進入して、金型81〜84,91〜94の入れ替え作業を行う。
開口部155は、ロボット装置65が外壁部150の内部のパレット63,64に載せられた鋳造品を外壁部150の外部のコンベア100に運び出せるように設けられている。
外壁部150の内部における第1金型テーブル41と第2金型テーブル42との間には内壁部160が更に設けられている。すなわち、第1金型テーブル41が配置される空間と、第2金型テーブル42が配置される空間とは、内壁部160により仕切られている。
図6に示されるように、鋳造システム10は、制御装置120、表示装置130、及び入力装置140を更に備えている。
表示装置130は、各種画像を表示する機能を有するものであり、液晶ディスプレイや表示ランプ等である。
入力装置140は、作業者により行われる各種操作を受け付ける機能を有するものであり、マウスやキーボード、操作ボタン等である。
なお、表示装置130及び入力装置140に関しては、それらの機能を一体的に有するタッチパッド等により構成されていてもよい。また、表示装置130及び入力装置140は、タッチパッド、表示ランプ、及び操作ボタン等の組み合わせにより構成されていてもよい。
制御装置120は、プロセッサや記憶部110等を有するマイクロコンピュータを中心に構成されている。本実施形態では、制御装置120が制御部に相当する。記憶部110はメモリやHDD(Hard Disk Drive)等である。記憶部110には、制御装置120により実行されるプログラムの他、各種鋳造品の製造条件等が記憶されている。鋳造品の製造条件には、金型の回転速度や金型の冷却時間、鋳造品の必要製造数等が含まれている。なお、鋳造品の製造条件は、第1金型テーブル41で製造される鋳造品と、第2金型テーブル42で製造される鋳造品とに対して別々に設定されている。以下では、第1金型テーブル41で製造される鋳造品に対して設定されている製造条件を「第1製造条件」と称し、第2金型テーブル42で製造される鋳造品に対して設定されている製造条件を「第2製造条件」と称する。第1製造条件及び第2製造条件は金型テーブル41,42毎に決められているものではなく、品種毎に決められている。また、第1金型テーブル41及び第2金型テーブル42のそれぞれで製造される製品は同一の製品であってもよい。
制御装置120は、記憶部110に予め記憶されているプログラムを実行することにより、鋳込み台車21,22、注湯炉30、金型テーブル41,42、ユニット台車51,52、コンベア61,62、及びロボット装置65を制御する。制御装置120は、記憶部110に予め記憶されているプログラムを実行することにより実現される機能的な要素として、第1台車制御部111、注湯炉制御部112、金型制御部113、第2台車制御部114、搬送制御部115、及び更新部116を備えている。
本実施形態の鋳造システム10では、ユーザは、入力装置140を操作して第1製造条件及び第2製造条件を変更することで、各金型テーブル41,42で製造される鋳造品の製造条件を変更することができる。更新部116は、入力装置140に対して行われるユーザの操作に基づいて、記憶部110に記憶されている第1製造条件及び第2製造条件を更新する。なお、更新部116は、ユーザの操作に限らず、記憶部110に記憶されているマップ等に基づいて自動で第1製造条件及び第2製造条件を更新してもよい。
第1台車制御部111は鋳込み台車21,22を制御する。具体的には、第1台車制御部111は、図7に示される処理を所定の周期で繰り返し実行する。なお、以下では、初期状態として、第1鋳込み台車21が稼働しており、第2鋳込み台車22が待機している場合を例に挙げて説明する。また、カウンタCの値は初期状態として零に設定されている。
図7に示されるように、第1台車制御部111は、まず、第1金型テーブル41に対する鋳込み処理を実行する(ステップS10)。鋳込み処理の具体的な手順は、図8に示される通りである。
図8に示されるように、第1台車制御部111は、第1金型テーブル41に対する鋳込み処理として、まず、第1金型テーブル41において鋳込みの準備が完了したか否かを判断する(ステップS20)。例えば、第1台車制御部111は、第1金型対81,82及び第2金型対83,84のいずれかが第1金型テーブル41の鋳込み位置P21に位置した場合には、第1金型テーブル41において鋳込みの準備が完了したと判断する(ステップS20:YES)。この場合、第1台車制御部111は、注湯炉30から第1鋳込み台車21に注湯する(ステップS21)。具体的には、第1台車制御部111は、第1鋳込み台車21を受湯位置P13まで移動させる。この際、第1台車制御部111は、注湯炉30から一方のポット部211aに注湯することが可能な第1受湯位置に第1鋳込み台車21を移動させた後、注湯炉30から他方のポット部212aに注湯することが可能な第2受湯位置に第1鋳込み台車21を移動させる。注湯炉制御部112 は、第1鋳込み台車21が第1受湯位置に位置した際に注湯炉30を駆動させて第1鋳込み台車21の一方のポット部211aに溶湯を流し込んだ後、第1鋳込み台車21が第2受湯位置に位置した際に注湯炉30を更に駆動させて第1鋳込み台車21の他方のポット部212aに溶湯を流し込む。
その後、第1台車制御部111は、第1鋳込み台車21を第1鋳込み位置P12まで移動させた後(ステップS22)、第1鋳込み台車21のスパウト部211b,212bを駆動させて、第1金型テーブル41の鋳込み位置P21に位置している金型対に溶湯を流し込む(ステップS23)。
続いて、第1台車制御部111は、第1金型テーブル41において金型対の鋳込みが完了したか否かを判断して(ステップS24)、金型対の鋳込みが完了したと判断した場合には(ステップS24:YES)、その旨を金型制御部113に通知するとともに(ステップS25)、カウンタCの値をインクリメントする(ステップS26)。これにより、第1金型テーブル41に対する鋳込み処理が完了するため、第1台車制御部111は、図7に示される処理に戻る。
図7に示されるように、第1台車制御部111は、第1金型テーブル41に対する鋳込み処理が完了した後(ステップS10)、第2金型テーブル42に対する鋳込み処理を実行する(ステップS11)。すなわち、第1台車制御部111は、第2金型テーブル42に対して、図8に示される処理を実行する。このように、第1台車制御部111は、第1金型テーブル41における鋳込みと、第2金型テーブル42における鋳込みとを交互に行う。また、カウンタCは、第1金型テーブル41で鋳込みが行われる度にインクリメントされるとともに、また第2金型テーブル42で鋳込みが行われる度にインクリメントされる。よって、カウンタCの値は第1金型テーブル41の鋳込み回数及び第2金型テーブル42の鋳込み回数の合計値となる。換言すれば、カウンタCの値は、第1鋳込み台車21及び第2鋳込み台車22のうち、現在稼働中の鋳込み台車の鋳込み回数とも言える。
第1台車制御部111は、ステップS11の処理を実行した後、カウンタCの値が所定値に達したか否か、すなわち稼働中の鋳込み台車の鋳込み回数が所定値に達したか否かを判断する(ステップS12)。所定値は、ポット部211a,212aやスパウト部211b,212bのメンテナンスを行う必要があるか否かを判断することが可能な値に設定されており、例えば50回に設定されている。第1台車制御部111は、カウンタCの値が所定値に達していない場合には(ステップS12:NO)、図7に示される処理を一旦終了する。
その後、図8に示される処理が繰り返し実行されることにより、第1鋳込み台車21のカウンタCの値が所定値に達すると、第1台車制御部111は、ステップS12の処理で肯定的な判断を行う(ステップS12:YES)。この場合、第1台車制御部111は、鋳込み台車の入れ替えを行う(ステップS13)。具体的には、第1台車制御部111は、現在稼働している第1鋳込み台車21を第1待機位置P11に移動させて待機させるとともに、第2待機位置P15に待機している第2鋳込み台車22を受湯位置P13に移動させる。また、第1台車制御部111は、カウンタCの値をリセットして(ステップS14)、図7に示される処理を一旦終了する。以降、第1台車制御部111は、図7に示される処理を第2鋳込み台車22に対して実行する。
図6に示される金型制御部113は金型テーブル41,42を制御する。なお、金型制御部113が第1金型テーブル41に対して行う制御と、第2金型テーブル42に対して行う制御とは略同一であるため、以下では前者の制御に関して代表して説明する。
金型制御部113は、記憶部110に記憶されている第1製造条件を読み込むとともに、読み込んだ第1製造条件に含まれる金型の回転速度の情報からマップや演算式等に基づいてローラ装置412,413の回転速度を設定する。また、金型制御部113は、第1製造条件に含まれる金型の冷却時間に基づいて、冷却装置43の電磁弁430の開弁時間を設定する。具体的には、金型制御部113は、金型の冷却時間が長くなるほど、電磁弁430の開弁時間を長くする。電磁弁430の開弁時間が長くなることにより、冷却装置43から金型に冷却水が噴射されている時間、すなわち金型の冷却時間を長くすることができる。
また、金型制御部113は、図9に示される処理を実行する。図9に示されるように、金型制御部113は、まず、第1金型テーブル41の鋳込み位置P21に位置している金型対への鋳込みが完了したか否かを判断する(ステップS30)。金型制御部113は、第1台車制御部111から送信される鋳込み完了通知を受信することに基づいて、金型対への鋳込みが完了したと判断する(ステップS30:YES)。この場合、金型制御部113は、第1金型テーブル41の脱着位置P22に位置している金型対への塗型剤の塗布が完了したか否かを判断する(ステップS31)。金型制御部113は、第2台車制御部114から送信される塗型剤の塗布完了通知を受信することに基づいて、金型対への塗型剤の塗布が完了したと判断する(ステップS31:YES)。この場合、金型制御部113は、第1金型テーブル41を180度だけ回転させる(ステップS32)。これにより、第1金型テーブル41において鋳込み位置P21に位置している金型対が脱着位置P22に移動するとともに、脱着位置P22に位置している金型対が鋳込み位置P21に移動する。なお、金型制御部113は、第1金型テーブル41を予め定められた速度で回転させる。
続いて、金型制御部113は、作業者により自動運転から手動運転への切り替え操作が行われたか否かを判断する(ステップS33)。この切り替え操作は、例えば作業者が入力装置140の操作ボタンを押圧することにより行われる。金型制御部113は、切り替え操作が行われていない場合には(ステップS33:NO)、ステップS30の処理に戻る。したがって、第1金型テーブル41は、第1金型対81,82及び第2金型対83,84が鋳込み位置P21及び脱着位置P22に交互に位置するように自動的に回転する。
その後、例えば作業者が金型81〜84の段取り、メンテナンス等を行う必要があると判断して入力装置140の操作ボタンを押圧すると、金型制御部113は、ステップS33の処理において、切り替え操作が行われたと判断する(ステップS33:YES)。この場合、金型制御部113は、第1金型テーブル41の運転状態を自動運転状態から手動運転状態に切り替えて(ステップS34)、図9に示される処理を終了する。これにより、第1金型テーブル41を手動で回転させることが可能となるため、作業者は第1金型テーブル41の各金型81〜84のメンテナンスを行うことができる。このメンテナンス作業は、第1金型対81,82及び第2金型対83,84を第1金型テーブル41のメンテナンス位置P23に移動させることにより行われる。
なお、金型81〜84の段取り、メンテナンス等を完了した後に作業者が入力装置140の操作ボタンを押圧すると、金型制御部113は、図9に示される処理を再開する。これにより第1金型テーブル41が再び自動で回転するようになる。
図6に示される第2台車制御部114はユニット台車51,52を制御する。なお、第2台車制御部114が第1ユニット台車51に対して行う制御と、第2ユニット台車52に対して行う制御とは同一又は類似であるため、以下では前者の制御に関して代表して説明する。第2台車制御部114は、第1金型テーブル41の第1金型対81,82及び第2金型対83,84のいずれか一方が脱着位置P22に位置したときに、図10に示される処理を実行する。なお、以下では、第2金型対83,84が脱着位置P22に位置している場合を例に挙げて説明する。
図10に示されるように、第2台車制御部114は、まず、第2金型対83,84に脱着装置510が対向するように第1ユニット台車51を移動させた後、脱着装置510を駆動させることにより、第2金型対83,84から蓋部材830,840をそれぞれ取り外す(ステップS50)。続いて、第2台車制御部114は、金型83,84に引き抜き装置511が順に対向するように第1ユニット台車51を移動させつつ、引き抜き装置511を駆動させることにより、金型83,84から鋳造品を順に引き抜く(ステップS51)。引き抜き装置511により引き抜かれた鋳造品は、第1コンベア61の第1パレット63に載せられる。
その後、第2台車制御部114は、金型83,84に清掃装置512が順に対向するように第1ユニット台車51を移動させつつ、清掃装置512を駆動させることにより、金型83,84を順に清掃する(ステップS52)。続いて、第2台車制御部114は、第2金型対83,84に脱着装置510が対向するように第1ユニット台車51を移動させた後、脱着装置510を駆動させることにより、金型83,84に蓋部材830,840をそれぞれ装着する(ステップS53)。さらに、第2台車制御部114は、金型83,84にライニング装置513が対向するように第1ユニット台車51を移動させつつ、ライニング装置513を駆動させることにより、金型83,84に塗型剤を同時に塗布する(ステップS54)。このようにして、金型83,84の鋳込みの準備が完了すると、第2台車制御部114は、その旨を第1台車制御部111に通知した後(ステップS55)、図10に示される一連の処理を終了する。
その後、第2台車制御部114は、第1金型対81,82が脱着位置P22に位置した際に、図10に示される処理を再び実行する。
図6に示される搬送制御部115は第1コンベア61及び第2コンベア62を制御する。例えば、搬送制御部115は、第1ユニット台車51の引き抜き装置511により引き抜かれた鋳造品が第1パレット63に載せられた場合、第1コンベア61を駆動させて、第1パレット63を受け取り位置P31から取り出し位置P32まで移動させる。その後、搬送制御部115は、第1パレット63上の鋳造品をロボット装置65によりコンベア100に運んだ後、第1コンベア61を駆動させて、第1パレット63を取り出し位置P32から受け取り位置P31に戻す。搬送制御部115は、第2コンベア62に関しても同様に制御する。
以上説明した本実施形態の鋳造システム10によれば、以下の(1)〜(9)に示される作用及び効果を得ることができる。
(1)鋳造システム10は、複数の金型テーブル41,42と、鋳込み台車21,22と、注湯炉30とを備える。金型テーブル41,42には、遠心鋳造用の金型81〜84,91〜94がそれぞれ設けられている。鋳込み台車21,22は、金型テーブル41,42のそれぞれの位置に移動可能であって、金型テーブル41,42のそれぞれに設置された金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込むことが可能である。注湯炉30は鋳込み台車21,22に注湯する。この構成によれば、鋳込み台車21,22のうち、稼働中の一方の鋳込み台車は、複数の金型テーブル41,42のそれぞれに配置される金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込むことが可能であるため、一方の鋳込み台車の稼働率を向上させることができる。よって、生産性を向上させることができる。
(2)鋳造システム10は、複数の金型テーブル41,42のそれぞれに対応するように設けられるユニット台車51,52を備えている。第1ユニット台車51は、脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513を有している。この構成によれば、金型81〜84の蓋部材810,820,830,840の脱着、金型81〜84からの鋳造品の引き抜き、金型81〜84の清掃、及び金型81〜84への塗型剤の塗布を第1ユニット台車51で行うことができる。第2ユニット台車52に関しても同様である。よって生産性を更に向上させることができる。
(3)金型テーブル41,42には、鋳込み台車21,22に対向可能に金型81,82,91,92が位置しているときに、それらとは別の金型83,84,93,94にユニット台車51,52に対向することが可能となるように、複数の金型81〜84,91〜94が金型テーブル41,42の回転方向の異なる位置に配置されている。具体的には、金型テーブル41,42は、鋳込み台車21,22の移動領域とユニット台車51,52との間に挟み込まれるように配置されている。各金型テーブル41,42には、その回転方向において180度ずれた位置に金型81〜84,91〜94がそれぞれ配置されている。この構成によれば、鋳込み台車21,22のいずれかが金型81,82,91,92に対して溶湯を流し込んでいるときに、別の金型83,84,93,94に対してユニット台車51,52が各種作業を行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
(4)鋳込み台車21,22は、第1金型テーブル41の第1金型対81,82及び第2金型対83,84のそれぞれ、並びに第2金型テーブル42の第1金型対91,92及び第2金型対93,94のそれぞれに同時に溶湯を流し込むことが可能な複数の鋳込み部211,212,221,222をそれぞれ有している。この構成によれば、第1鋳込み台車21の鋳込み部211,212により、又は第2鋳込み台車22の鋳込み部221,222により各金型対に同時に溶湯を流し込むことが可能であるため、生産性を更に向上させることができる。
(5)鋳造システム10は、ユニット台車51,52の引き抜き装置511,521により引き抜かれた鋳造品を搬送する搬送装置60を更に備える。この構成によれば、後工程に鋳造品を搬送し易くなる。
(6)鋳造システム10は、金型テーブル41,42、ユニット台車51,52、及び搬送装置60を囲繞するように設けられる外壁部150と、外壁部150の内部において2つの金型テーブル41,42の間に設けられる内壁部160とを更に備える。この構成によれば、作業者の安全性を確保し易くなる。また、安全性が確保されることにより、例えば第1金型テーブル41においてメンテナンス等を行っている場合であっても、内壁部160により仕切られた第2金型テーブル42を稼働させることができるため、生産性を向上させることもできる。
(7)複数の鋳込み台車21,22のうちの一方の鋳込み台車が、複数の金型テーブル41,42のそれぞれに設けられる金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込む。この構成によれば、金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込む作業を行っていない鋳込み台車に対してメンテナンス等を行うことができる。よって、金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込む作業を行っている鋳込み台車と、メンテナンスが完了した鋳込み台車とを定期的に入れ替えることにより、鋳造品の成形を継続して行うことが可能となる。
(8)鋳造システム10は、金型テーブル41,42のそれぞれに対向するように設けられる複数の冷却装置43を更に備える。各冷却装置43は、第1金型テーブル41に設けられる金型81〜84、及び第2金型テーブル42に設けられる金型91〜94を冷却水により冷却する。この構成によれば、金型テーブル41,42において各金型81〜84,91〜94の冷却も行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
(9)金型テーブル41,42には、金型81〜84,91〜94を回転させるローラ装置412,413,422,423が設けられている。鋳造システム10は、ローラ装置412,413,422,423の回転速度を制御する制御装置120を更に備える。この構成によれば、例えば金型81〜84,91〜94毎に、より詳細には金型対毎に回転速度を制御することができるため、多品種の鋳造品を製造することが可能となる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各金型テーブル41,42に設置される金型の数は適宜変更可能である。各金型テーブル41,42には少なくとも一つの金型が設置されていればよい。
・各ユニット台車51,52は、脱着装置510,520、引き抜き装置511,521、清掃装置512,522、及びライニング装置513,523の全てを有している必要はなく、それらの少なくとも一つを有していればよい。
・鋳造システム10は、2つの金型テーブルに限らず、3つ以上の金型テーブルを有するものであってもよい。
・制御装置120に関しては、注湯炉30を制御する制御装置と、注湯炉30を除く鋳込み台車21,22等を制御する制御装置とが個別に設けられていてもよい。
・第1金型テーブル41には、第1金型対81,82と第2金型対83,84とが180度だけずれた位置ではなく、例えば45度ずれた位置に配置されていてもよい。第2金型テーブル42に関しても同様である。
・本開示は上記の具体例に限定されるものではない。上記の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素、及びその配置、条件、形状等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。

Claims (10)

  1. 少なくとも一つの遠心鋳造用の金型が設けられる複数の金型テーブルと、
    複数の前記金型テーブルのそれぞれの位置に移動可能であって、複数の前記金型テーブルのそれぞれに設置された前記金型に溶湯を流し込むことが可能な鋳込み装置と、
    前記鋳込み装置に注湯する注湯炉と、を備え
    前記金型テーブルは回転可能である
    鋳造システム。
  2. 複数の前記金型テーブルのそれぞれに対応するように設けられる複数のユニット装置を更に備え、
    前記ユニット装置は、前記金型の端部に装着されている蓋部材の脱着を行う脱着部、前記金型の内部に成形された鋳造品を前記金型から引き抜く引き抜き部、前記金型を清掃する清掃部、及び前記金型に塗型剤を塗布するライニング部の少なくとも一つを有している
    請求項1に記載の鋳造システム。
  3. 前記金型テーブルには、前記鋳込み装置に対向可能に所定の金型が位置しているときに、前記所定の金型とは別の金型が前記ユニット装置に対向することが可能となるように、複数の前記金型が前記金型テーブルの回転方向の異なる位置に配置されている
    請求項2に記載の鋳造システム。
  4. 前記金型テーブルは、前記鋳込み装置の移動領域と前記ユニット装置との間に挟み込まれるように配置され、
    前記金型テーブルには、その回転方向において180度ずれた位置に前記金型がそれぞれ配置されている
    請求項3に記載の鋳造システム。
  5. 前記金型テーブルには、その回転方向の異なる位置のそれぞれに複数の前記金型が配置されており、
    前記鋳込み装置は、複数の前記金型のそれぞれに同時に溶湯を流し込むことが可能な複数の鋳込み部を有している
    請求項2〜4のいずれか一項に記載の鋳造システム。
  6. 前記ユニット装置の前記引き抜き部により引き抜かれた鋳造品を搬送する搬送装置を更に備える
    請求項2〜5のいずれか一項に記載の鋳造システム。
  7. 前記金型テーブル、前記ユニット装置、及び前記搬送装置を囲繞するように設けられる外壁部と、
    前記外壁部の内部において複数の前記金型テーブルの間に設けられる内壁部と、を更に備える
    請求項6に記載の鋳造システム。
  8. 前記鋳込み装置を複数備え、
    複数の前記鋳込み装置のうちの一つの鋳込み装置が、複数の前記金型テーブルのそれぞれに設けられる前記金型に溶湯を流し込む
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の鋳造システム。
  9. 複数の前記金型テーブルのそれぞれに対向するように設けられ、前記金型テーブルに設けられる前記金型を冷却する複数の冷却装置を更に備える
    請求項1〜8のいずれか一項に記載の鋳造システム。
  10. 前記金型テーブルには、前記金型を回転させるローラ装置が設けられ、
    前記ローラ装置の回転速度を制御する制御部を更に備える
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の鋳造システム。
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