JP6940721B1 - 鋳造システム - Google Patents
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Abstract
Description
上記の鋳造システムにおいて、複数の金型テーブルのそれぞれに対応するように設けられる複数のユニット装置を更に備え、ユニット装置は、金型の端部に装着されている蓋部材の脱着を行う脱着部、金型の内部に成形された鋳造品を金型から引き抜く引き抜き部、金型を清掃する清掃部、及び金型に塗型剤を塗布するライニング部の少なくとも一つを有していることが好ましい。
上記の鋳造システムにおいて、金型テーブルは回転可能であって、金型テーブルには、鋳込み装置に対向可能に所定の金型が位置しているときに、所定の金型とは別の金型がユニット装置に対向することが可能となるように、複数の金型が金型テーブルの回転方向の異なる位置に配置されていることが好ましい。
この構成によれば、金型テーブルの所定の位置に配置される金型に対して鋳込み装置が溶湯を流し込んでいるときに、金型テーブルの所定の位置とは別の位置に配置される金型に対してユニット装置が各種作業を行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
この構成によれば、鋳込み装置に設けられる複数の鋳込み部により複数の金型に同時に溶湯を流し込むことが可能であるため、生産性を更に向上させることができる。
この構成によれば、後工程に鋳造品を搬送し易くなる。
この構成によれば、作業者の安全性を確保し易くなる。また、安全性が確保されることにより、一つの金型テーブルにおいてメンテナンス等を行っている場合であっても、内壁部により仕切られた別の金型テーブルを稼働させることができるため、生産性を向上させることもできる。
この構成によれば、金型に溶湯を流し込む作業を行っていない鋳込み装置に対してメンテナンス等を行うことができる。これにより、金型に溶湯を流し込む作業を行っている鋳込み装置と、メンテナンスを完了した鋳込み装置とを定期的に入れ替えることにより、鋳造品の成形を継続して行うことが可能となる。
この構成によれば、金型テーブルにおいて金型の冷却も行うことができるため、生産性を更に向上させることができる。
この構成によれば、例えば金型毎に回転速度を制御することができるため、多品種の鋳造品を製造することが可能となる。
図1に示される鋳造システム10は、例えばエンジンのシリンダライナ、より詳細には湿式ライナを遠心鋳造法により製造するシステムである。鋳造システム10は、鋳込み台車21,22、注湯炉30、金型テーブル41,42、ユニット台車51,52、コンベア61,62、パレット63,64、及びロボット装置65を備えている。本実施形態では、鋳込み台車21,22が鋳込み装置に相当し、ユニット台車51,52がユニット装置に相当する。コンベア61,62、パレット63,64、及びロボット装置65は搬送装置60を構成している。
第1待機位置P11は、第1鋳込み台車21が待機する位置である。第2待機位置P15は、第2鋳込み台車22が待機する位置である。
第2鋳込み位置P14は、第1鋳込み台車21が第2金型テーブル42に対向する位置である。第1鋳込み台車21が第2鋳込み位置P14に位置することで、鋳込み部211,212のスパウト部211b,212bから第2金型テーブル42の金型91〜94に溶湯を流し込むことが可能となる。
図2に示されるように、回転台410は矩形状に形成されている。回転台410は、その中心を通る軸線m11を中心に回転可能に設置されている。回転台410には、その一辺に沿うように金型81,82が対をなして設置されるとともに、その一辺とは反対側の他辺に沿うように金型83,84が対をなして設置されている。
図3に示されるように、回転台410の底面には、軸線m11を中心に円盤状に形成された円盤部414が一体的に固定されている。駆動部411は、円盤部414の外周の一部に接触して配置されている。駆動部411は、モータからなり、その動力を円盤部414に伝達することにより円盤部414にトルクを付与して、軸線m11を中心に円盤部414を回転させる。円盤部414が回転することにより、円盤部414に一体的に固定された回転台410も軸線m11を中心に回転する。これにより、第1金型対81,82及び第2金型対83,84のそれぞれの位置を、軸線m11を中心とする回転方向に変位させることができる。
台座412dは回転台410の上面に固定されている。台座412dの上面には、回転部412a〜412cが回転可能に設けられている。
第2金型テーブル42は第1金型テーブル41と同様の構造を有している。すなわち、第2金型テーブル42は、回転台420と、駆動部421と、ローラ装置422,423とを有している。回転台420の上面には第1金型対91,92及び第2金型対93,94が設置されている。回転台420は軸線m12を中心に回転する。第2金型テーブル42にも、図3に示される冷却装置43と同一又は類似の冷却装置が配置されている。それらの各要素の構成は、対応する第1金型テーブル41の各要素の構成と同一又は類似であるため、詳細な説明は割愛する。
図4に示されるように、第1ユニット台車51は、脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513を有している。本実施形態では、脱着装置510、引き抜き装置511、清掃装置512、及びライニング装置513がそれぞれ、脱着部、引き抜き部、清掃部、及びライニング部に相当する。
第1パレット63及び第2パレット64は第1コンベア61及び第2コンベア62に移動可能にそれぞれ載せられている。
ロボット装置65は、例えば6軸の垂直多関節型のロボットであり、第1コンベア61の取り出し位置P32に配置された第1パレット63に載せられている鋳造品、及び第2コンベア62の取り出し位置P32に配置された第2パレット64に載せられている鋳造品を掴むとともに、掴んだ鋳造品をコンベア100に載せる。コンベア100に載せられた鋳造品は後工程の装置に運ばれる。
外壁部150の内部における第1金型テーブル41と第2金型テーブル42との間には内壁部160が更に設けられている。すなわち、第1金型テーブル41が配置される空間と、第2金型テーブル42が配置される空間とは、内壁部160により仕切られている。
表示装置130は、各種画像を表示する機能を有するものであり、液晶ディスプレイや表示ランプ等である。
なお、表示装置130及び入力装置140に関しては、それらの機能を一体的に有するタッチパッド等により構成されていてもよい。また、表示装置130及び入力装置140は、タッチパッド、表示ランプ、及び操作ボタン等の組み合わせにより構成されていてもよい。
図8に示されるように、第1台車制御部111は、第1金型テーブル41に対する鋳込み処理として、まず、第1金型テーブル41において鋳込みの準備が完了したか否かを判断する(ステップS20)。例えば、第1台車制御部111は、第1金型対81,82及び第2金型対83,84のいずれかが第1金型テーブル41の鋳込み位置P21に位置した場合には、第1金型テーブル41において鋳込みの準備が完了したと判断する(ステップS20:YES)。この場合、第1台車制御部111は、注湯炉30から第1鋳込み台車21に注湯する(ステップS21)。具体的には、第1台車制御部111は、第1鋳込み台車21を受湯位置P13まで移動させる。この際、第1台車制御部111は、注湯炉30から一方のポット部211aに注湯することが可能な第1受湯位置に第1鋳込み台車21を移動させた後、注湯炉30から他方のポット部212aに注湯することが可能な第2受湯位置に第1鋳込み台車21を移動させる。注湯炉制御部112 は、第1鋳込み台車21が第1受湯位置に位置した際に注湯炉30を駆動させて第1鋳込み台車21の一方のポット部211aに溶湯を流し込んだ後、第1鋳込み台車21が第2受湯位置に位置した際に注湯炉30を更に駆動させて第1鋳込み台車21の他方のポット部212aに溶湯を流し込む。
その後、図8に示される処理が繰り返し実行されることにより、第1鋳込み台車21のカウンタCの値が所定値に達すると、第1台車制御部111は、ステップS12の処理で肯定的な判断を行う(ステップS12:YES)。この場合、第1台車制御部111は、鋳込み台車の入れ替えを行う(ステップS13)。具体的には、第1台車制御部111は、現在稼働している第1鋳込み台車21を第1待機位置P11に移動させて待機させるとともに、第2待機位置P15に待機している第2鋳込み台車22を受湯位置P13に移動させる。また、第1台車制御部111は、カウンタCの値をリセットして(ステップS14)、図7に示される処理を一旦終了する。以降、第1台車制御部111は、図7に示される処理を第2鋳込み台車22に対して実行する。
図6に示される第2台車制御部114はユニット台車51,52を制御する。なお、第2台車制御部114が第1ユニット台車51に対して行う制御と、第2ユニット台車52に対して行う制御とは同一又は類似であるため、以下では前者の制御に関して代表して説明する。第2台車制御部114は、第1金型テーブル41の第1金型対81,82及び第2金型対83,84のいずれか一方が脱着位置P22に位置したときに、図10に示される処理を実行する。なお、以下では、第2金型対83,84が脱着位置P22に位置している場合を例に挙げて説明する。
図6に示される搬送制御部115は第1コンベア61及び第2コンベア62を制御する。例えば、搬送制御部115は、第1ユニット台車51の引き抜き装置511により引き抜かれた鋳造品が第1パレット63に載せられた場合、第1コンベア61を駆動させて、第1パレット63を受け取り位置P31から取り出し位置P32まで移動させる。その後、搬送制御部115は、第1パレット63上の鋳造品をロボット装置65によりコンベア100に運んだ後、第1コンベア61を駆動させて、第1パレット63を取り出し位置P32から受け取り位置P31に戻す。搬送制御部115は、第2コンベア62に関しても同様に制御する。
(1)鋳造システム10は、複数の金型テーブル41,42と、鋳込み台車21,22と、注湯炉30とを備える。金型テーブル41,42には、遠心鋳造用の金型81〜84,91〜94がそれぞれ設けられている。鋳込み台車21,22は、金型テーブル41,42のそれぞれの位置に移動可能であって、金型テーブル41,42のそれぞれに設置された金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込むことが可能である。注湯炉30は鋳込み台車21,22に注湯する。この構成によれば、鋳込み台車21,22のうち、稼働中の一方の鋳込み台車は、複数の金型テーブル41,42のそれぞれに配置される金型81〜84,91〜94に溶湯を流し込むことが可能であるため、一方の鋳込み台車の稼働率を向上させることができる。よって、生産性を向上させることができる。
(6)鋳造システム10は、金型テーブル41,42、ユニット台車51,52、及び搬送装置60を囲繞するように設けられる外壁部150と、外壁部150の内部において2つの金型テーブル41,42の間に設けられる内壁部160とを更に備える。この構成によれば、作業者の安全性を確保し易くなる。また、安全性が確保されることにより、例えば第1金型テーブル41においてメンテナンス等を行っている場合であっても、内壁部160により仕切られた第2金型テーブル42を稼働させることができるため、生産性を向上させることもできる。
・各金型テーブル41,42に設置される金型の数は適宜変更可能である。各金型テーブル41,42には少なくとも一つの金型が設置されていればよい。
・鋳造システム10は、2つの金型テーブルに限らず、3つ以上の金型テーブルを有するものであってもよい。
・第1金型テーブル41には、第1金型対81,82と第2金型対83,84とが180度だけずれた位置ではなく、例えば45度ずれた位置に配置されていてもよい。第2金型テーブル42に関しても同様である。
Claims (10)
- 少なくとも一つの遠心鋳造用の金型が設けられる複数の金型テーブルと、
複数の前記金型テーブルのそれぞれの位置に移動可能であって、複数の前記金型テーブルのそれぞれに設置された前記金型に溶湯を流し込むことが可能な鋳込み装置と、
前記鋳込み装置に注湯する注湯炉と、を備え、
前記金型テーブルは回転可能である
鋳造システム。 - 複数の前記金型テーブルのそれぞれに対応するように設けられる複数のユニット装置を更に備え、
前記ユニット装置は、前記金型の端部に装着されている蓋部材の脱着を行う脱着部、前記金型の内部に成形された鋳造品を前記金型から引き抜く引き抜き部、前記金型を清掃する清掃部、及び前記金型に塗型剤を塗布するライニング部の少なくとも一つを有している
請求項1に記載の鋳造システム。 - 前記金型テーブルには、前記鋳込み装置に対向可能に所定の金型が位置しているときに、前記所定の金型とは別の金型が前記ユニット装置に対向することが可能となるように、複数の前記金型が前記金型テーブルの回転方向の異なる位置に配置されている
請求項2に記載の鋳造システム。 - 前記金型テーブルは、前記鋳込み装置の移動領域と前記ユニット装置との間に挟み込まれるように配置され、
前記金型テーブルには、その回転方向において180度ずれた位置に前記金型がそれぞれ配置されている
請求項3に記載の鋳造システム。 - 前記金型テーブルには、その回転方向の異なる位置のそれぞれに複数の前記金型が配置されており、
前記鋳込み装置は、複数の前記金型のそれぞれに同時に溶湯を流し込むことが可能な複数の鋳込み部を有している
請求項2〜4のいずれか一項に記載の鋳造システム。 - 前記ユニット装置の前記引き抜き部により引き抜かれた鋳造品を搬送する搬送装置を更に備える
請求項2〜5のいずれか一項に記載の鋳造システム。 - 前記金型テーブル、前記ユニット装置、及び前記搬送装置を囲繞するように設けられる外壁部と、
前記外壁部の内部において複数の前記金型テーブルの間に設けられる内壁部と、を更に備える
請求項6に記載の鋳造システム。 - 前記鋳込み装置を複数備え、
複数の前記鋳込み装置のうちの一つの鋳込み装置が、複数の前記金型テーブルのそれぞれに設けられる前記金型に溶湯を流し込む
請求項1〜7のいずれか一項に記載の鋳造システム。 - 複数の前記金型テーブルのそれぞれに対向するように設けられ、前記金型テーブルに設けられる前記金型を冷却する複数の冷却装置を更に備える
請求項1〜8のいずれか一項に記載の鋳造システム。 - 前記金型テーブルには、前記金型を回転させるローラ装置が設けられ、
前記ローラ装置の回転速度を制御する制御部を更に備える
請求項1〜9のいずれか一項に記載の鋳造システム。
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