JP6940072B2 - 電荷分離メカニズム - Google Patents

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Description

本発明は、磁気流体力学に関し、排他的ではないが、具体的には導電性流体中の正電荷と負電荷との分離のメカニズムに関する。
磁気流体力学(MHD)の研究は、外部磁場中の導電性流体の挙動に関係する。静磁場中の導電性流体の動きは、電荷担体に作用して流体内に電流を生成するローレンツ力を生じさせる。ローレンツ力は、運動の方向および磁場の両方に対して直交する方向に作用し、式
Figure 0006940072
直交する磁場を通る導電性流体を移動させることにより、流体中の担体の電荷分離を達成することが可能である。例えば、流体が海水の場合、正イオンおよび負イオンは、反対方向に作用する関連するローレンツ力のために分離するだろう。それにより、この技法が脱塩に使用され得る。この電荷分離は、第3軸にわたる電位を確立する。これは、負荷抵抗にわたって電位を加えることによって、MHD発電機において電流を駆動するために利用され得る。MHD発電機は、通常、海水、プラズマ、溶融塩または溶融金属を導電性流体として使用する。
MHD発電機からの出力は、主に、導電性流体の流量および導電性によって制御される。従って、従来のプラズマMHD発電機は、通常、最大の導電性を確実にするために、熱い高密度プラズマを使用する。従来のMHD発電機は、必要な電荷分離を引き起こすための十分な流体の流量および十分な磁場を確実にするため、大きくする必要がある。使用される高密度な物質が、通常、MHDを地上用途に制限している。
本発明は、そのような制限を克服し、従来の発電機よりもはるかに低い磁場の適用を必要とする、より小型の発電機をもたらし、それにより、可能な用途の数を著しく増大させることを目的とする。
本発明の態様によると、複数の電子および複数の正イオンを含み、低粒子密度を有するプラズマ中に電荷分離を生成する方法が提供される。この方法は、磁場を生成すること、および、低粒子密度を有するプラズマを、第1軸に沿ってこの磁場に通すことを含む。この磁場は、第1軸に直交する成分を有するように生成され、複数の電子を第1軸から偏向させ、複数の正イオンを実質的に偏向させずに第1軸に沿って移動することを可能にさせるように構成される。
低粒子密度を有するプラズマは、複数の正イオンおよび複数の電子が実質的に互いに独立して移動する、実質的に理想プラズマであってよい。
低粒子密度を有するプラズマのジャイロスコープ周波数は、低粒子密度を有するプラズマの粒子衝突周波数よりも大きくてよい。プラズマの粒子密度は1020−3よりも低くてよい。
磁場は、第1軸周りの閉じたドリフトループ中を移動するように複数の電子を偏向させてよい。
磁場の直交する成分は、第1軸に対して半径方向に延在してよい。
磁場は、第1軸と位置合わせされた一連の隣接する環として配置された複数の環状磁石によって形成されてよい。複数の環状磁石は、それぞれの環の極性が、一連の隣接する環のそれぞれの極性と反対になるように配置されてよい。
磁場によって実質的に偏向されない複数の正イオンを集めるように配置された第1電極を使用して、電流が生成されてよい。
電流は、負荷を通じて第1電極を接地接続へ接続することにより生成されてよい。
電流は、磁場によって偏向された複数の電子を集めるように配置された第2電極へと、負荷を通じて第1電極を接続することにより生成されてよい。
低粒子密度を有するプラズマは、1または複数のイオン化された推進剤物質を含んでよい。この1または複数の推進剤物質は、少なくとも1つの燃料および少なくとも1つの酸化剤を含んでよい。
本発明の別の態様によると、磁気流体力学(MHD)発電機もまた提供されてよい。これは、第1軸に沿って流れ、低粒子密度を有するプラズマであって、複数の電子および複数の正イオンを含む低粒子密度を有するプラズマを受け入れるように配置されたチャンバへの注入口と、第1軸と直交する成分を有する磁場であって、低粒子密度を有するプラズマがチャンバを通り抜ける場合に、複数の電子は第1軸から偏向され、複数の正イオンは第1軸に沿って実質的に偏向されずに移動することが可能となるように構成される磁場を、このチャンバ中に生成するための手段と、磁場によってプラズマ中に確立される電荷分離を使用して電流を生成すべく、負荷へ接続するための1または複数の電極を含む。
本発明の別の態様によると、地球低軌道(LEO)に適した地球低軌道LEOスラスタもまた提供されてよい。このスラスタは、低粒子密度を有するプラズマであって、複数の電子および複数の正イオンを含む低粒子密度を有するプラズマを、スラスタが第1軸に沿って移動している場合に受け入れるように配置されたチャンバへの注入口と、第1軸と直交する成分を有する磁場であって、低粒子密度を有するプラズマがチャンバを通り抜ける場合に、複数の電子は第1軸から偏向され、複数の正イオンは第1軸に沿って実質的に偏向されずに移動することが可能となるように構成される磁場をチャンバ中に生成するための手段と、複数の正イオンを第1軸に沿って加速するための電場を生成するための手段を含む。
任意な特徴が、本発明によるMHD発電機の一部であってよい。または、本発明によるLEOスラスタの一部であってよい。
チャンバを通り抜け、低粒子密度を有するプラズマが、1020−3よりも低い粒子密度を有する実質的に理想プラズマである場合に、この磁場が電荷分離を確立してよい。
磁場は、第1軸周りの閉じたドリフトループ中を移動するように複数の電子を偏向させてよい。
磁場の直交する成分は、第1軸に対して半径方向に延在してよい。磁場を加えるための手段は、第1軸と位置合わせされた一連の隣接する環として配置された複数の環状磁石を含んでよい。
複数の環状磁石は、それぞれの環の極性が、一連の隣接する環のそれぞれの極性と反対になるように配置されてよい。
1または複数の電極は、磁場によって実質的に偏向されない複数の正イオンを集めるように配置された第1電極を含んでよい。
第1電極は、第1軸と直交して存在するように配置された環形状を有してよい。
第1電極は、負荷を通じて接地接続へ接続されてよい。
第1電極は、磁場によって偏向された複数の電子を集めるように配置された第2電極へと、負荷を通じて接続されてよい。第2電極は、注入口と共に配置されてよい。
低粒子密度を有するプラズマは、1または複数のイオン化された推進剤物質を含んでよい。この1または複数の推進剤物質は、少なくとも1つの燃料および少なくとも1つの酸化剤を含んでよい。低粒子密度を有するプラズマは、イオン化された酸化アルミニウムを含んでよい。
イオン化された酸化アルミニウムが注入口からチャンバ中へと推進されるように、注入口は、アルミニウム燃料供給を受け入れるように配置された内側ノズル、および、アルミニウム燃料との反応のための酸素を提供するように配置された外側ノズルを含んでよい。アルミニウム燃料供給は、アルミニウム線の形態で受け入れられてよい。
電極が、磁場によって偏向された複数の電子を集めてよい。ニュートラライザが、第1軸に沿って複数の電子を放出してよい。
注入口は、スラスタが通り抜けて移動している、低粒子密度を有するプラズマを集めてよい。電場は、複数のグリッドのうちの少なくとも2つの間に確立された電位差を有する、複数のマルチアパーチャグリッドによって生成されてよい。
本発明の技法は、プラズマ媒質内のイオンと電子の不均一な運動を活用して、低粒子密度を有するプラズマから効果的に電力が抽出されることを可能にする。
低密度において、プラズマ中のイオンと電子の運動は独立であり、これにより、イオンと電子の分離から高電圧を生成することが可能である。これは、主な挙動がイオンと電子のバルク運動である、従来使用されているもっと高密度な物質の場合とは異なる。
本発明の実施形態が、ここで、添付の図面を参照して、例として説明されよう。
第1の実施形態によるMHD発電機の側面図である。 第2の実施形態によるMHD発電機の側面図である。 第2の実施形態のMHD発電機の斜視図である。 第3の実施形態によるMHD発電機の側面図である。 第4の実施形態によるLEOスラスタである。
図1を参照すると、第1の実施形態による磁気流体力学(MHD)発電機1が示される。これは、チャンバ20への注入口10、チャンバ内に磁場Bを生成するための手段、および電極30を含む。
低密度プラズマが、注入口10を通してチャンバ20内へと受け入れられ、磁場を通り抜ける。プラズマの運動の平均的な方向は、MHD発電機の第1軸(x)を定義する。プラズマ中の個々の粒子の運動は必ずしも第1軸に平行ではないが、プラズマの全体的な流れはその方向にある。MHD発電機の磁場の少なくともある成分が、これに沿ってプラズマが推進される第1軸と直交する。実施形態において、磁場は、第1軸とは直交する第2軸(y)に沿って平行であり、発散しない。
磁場を通る低密度プラズマの運動は、プラズマに対してローレンツ力を作用させる。具体的に、磁場の直交成分は、プラズマ中の複数の荷電粒子を偏向させるように作用する。ローレンツ力は、第1軸および第2軸のそれぞれと直交する第3軸(z)に沿って作用する。正の荷電粒子および負の荷電粒子が反対方向に偏向され、プラズマ内での電荷の分離をもたらす。電荷分離が効果を生じた後にチャンバ20内に残留している中性粒子は、排気40を介してチャンバから排出される。
MHD発電機1の電極30は、磁場によって偏向された正または負の荷電粒子を集める。従って、帯電した電極30は、負荷を通じて接地へと接続される場合に電流を生成してよい。代替的に、プラズマの性質に応じて、チャンバを横切って間隔を空けられた一対の電極が、それぞれ、正および負の荷電粒子を集めてよい。それにより、これらの電極の対が負荷を通じて接続された場合に、電流が生成されてよい。
Figure 0006940072
正イオンおよび電子を含む低粒子密度プラズマに対し、磁場中の電子のサイクロトロン運動のジャイロスコープ周波数は、プラズマの衝突周波数よりもはるかに大きい。従って、低密度プラズマの電子は、最小の散乱で磁場によって偏向されてよい。電子よりもはるかに巨大な正イオンは、チャンバを通る間に、相対的に小さな量だけその初期軌道から偏向される。これは、低密度プラズマ中の著しい電荷分離をもたらす。磁場の強度は、第1軸に沿った電子の運動は抑制されつつ、正イオンの平均的な運動が無視できる程度の偏向で実質的に第1軸の方向に留まることを可能にするように構成される。
チャンバ20を通り抜ける低密度プラズマの電子は、磁場によって偏向される。チャンバ20を通るプラズマの運動の初期方向は、実質的に第1軸に沿っており、生成される磁場は、第2軸に沿って作用する。プラズマの荷電粒子に対するローレンツ力は、磁場および運動の方向と直交する方向に作用する。第1軸に沿って移動する荷電粒子は、第2軸に沿って横方向に作用する力を受ける。
発散しない磁場は、磁場と直交する平面内の円形の経路に、荷電粒子を従わせるだろう。円運動の軌道は、粒子質量および粒子速度に比例した半径を有する。このように、電子軌道は、同じ速度で移動する相対的に巨大な正イオンの軌道よりもはるかに小さいだろう。最も軽い正イオン、つまりプロトンについて言うと、円軌道の半径は、電子のものよりもおよそ1800倍大きいだろう。
このように、磁場の強度は、チャンバ20の長さにわたって正イオンが実質的に偏向されないようにしながら、入射プラズマ中の電子がチャンバ20内の円軌道に捕捉されるように選択されてよい。捕捉された電子の軌道の周波数は、ジャイロスコープ周波数またはジャイロ周波数である。衝突周波数がジャイロ周波数よりもはるかに小さいので、電子は、それぞれの散乱現象の間に何回も軌道を回るだろう。
Figure 0006940072
電子運動は、上記にて説明されたようなドリフト速度で旋回中心が移動する、より遅く移動する旋回中心周りの相対的に速いサイクロトロン軌道として説明され得る。従って、実施形態において、複数の電子は、磁場および確立された電場の影響を受けてチャンバ20の一方の側へドリフトし、MHD発電機1の電極30によって集められる。電子の横方向のドリフトは、チャンバの2つの側面の間で第3軸に沿って確立されたホール電圧を生じさせる。確立されたホール電圧は、磁場および第1軸に沿って確立された電場と直交する。ホール電圧は、負荷を通る電流を駆動するため、例えば、電力を生成するために使用されてよい。
本実施形態のMHD発電機1中のプラズマの低粒子密度は、電子とイオンの実質的に独立した運動を可能にする。本発明は、より低い磁場強度を使用して、より大きな電荷分離を提供する。従って、衝突周波数がジャイロスコープ周波数より大きな場合である高密度プラズマが使用された場合と比べて、より大きな電力抽出効率が実現され得る。本発明のさらなる利点として、より小さな物理寸法を有するMHD発電機もまた、より大きな電力抽出を提供できる。何故ならば、電荷分離効果が、適用される磁場よりも、プラズマ自身中の電子とイオンの分布によってより強く影響されるからである。
図2は、第2の実施形態によるMHD発電機1を示す。第1の実施形態を参照して説明された特徴は同じ参照符号を有し、簡潔にするため、その説明をさらに行うことは省く。
第2の実施形態のMHD発電機1は、主に半径方向の磁場を含む。磁場は、環状磁石50の配置によって生成される。環状磁石50のそれぞれは、第1軸と位置合わせされて、チャンバ20の周りに配置される。この磁石の配置は、隣接する環が反対の配向を有する、一連の環状磁石50を含む。この実施形態によると、反対の配向を有し、それにより2つの同極が互いに対向する領域を形成する2つの環状磁石50によって、磁場が生成される。この実施形態の磁石の配置は、MHD発電機1の第1軸に沿って見られる順序として、N、S、S、およびN極性を有する一連の極を有する。いくつかの実施形態において、磁場は、永久環状磁石によって、または、環形状の電磁石もしくは超電導磁石によって生成されてよい。S極同士が互いに対向する領域は、磁場形状の「カスプ」と呼ばれ、これにより、全体的な場のプロファイルが「半径方向カスプ磁場」として説明される。その磁気極性は、一般性を失わずに反転されてよいことが理解される。
この配置によって生成された磁場は、磁極のそれぞれの環に位置合わせされた平面において、実質的に半径方向の場のパターンを示す。例えば、対向するS極によって2つの環状磁石50が隣接する平面においては、中心のゼロ領域から半径方向の距離が増大するに連れて、半径方向外側に向いた場が増大する。N極のそれぞれの環の平面においては、中心のゼロ領域から半径方向の距離が増大するに連れて、半径方向内側に向いた場が増大するだろう。複数の磁極のそれぞれの環の間の領域においては、MHD発電機1の第1軸と実質的に平行に場は延在する。
プラズマの正および負の荷電粒子が磁場を通り抜けると、磁場の半径方向に延在する成分は、粒子運動の軸方向成分と直交し、荷電粒子のそれぞれに対してローレンツ力を及ぼす。ローレンツ力は、運動の方向および磁場の方向のそれぞれと直交する方向に作用する。従って、半径方向内側に向かう磁場は、正および負の荷電粒子を、運動の方向に対して、それぞれ反時計回りの方向および時計回りの方向に偏向させるように作用する。
磁場は、磁場と直交する平面内の実質的に円形の経路に、荷電粒子を従わせるだろう。その経路は、磁場の発散のため、正確に円形ではない。円運動の軌道は、粒子質量および粒子速度に比例した半径を有する。このように、電子軌道は、同じ速度で移動する相対的に巨大な正イオンの軌道よりもはるかに小さいだろう。電子軌道の半径は、少なくとも1000倍、正イオンの軌道の半径より小さいだろう。
低粒子密度のプラズマにおいて、正および負の荷電粒子の運動は、上記にて説明されたように実質的に互いに独立である。この実施形態によると、アルミニウムおよび酸素の混合物を含む低密度プラズマが、注入口10を通って第1軸の方向に推進される。個々の粒子の初期軌道は、第1軸に沿ったプラズマの全体的な流れに対して、小さな角度の拡がりを含んでよい。低密度プラズマは、正イオンおよび電子を含む。
このように、磁場の強度は、チャンバ20の長さにわたって正イオンが実質的に偏向されないようにしながら、入射プラズマ中の電子がチャンバ20内の円軌道に捕捉されるように選択されてよい。電子は、磁場のカスプ領域に捕捉される。捕捉された電子の軌道の周波数は、ジャイロ周波数またはサイクロトロン周波数と呼ばれる。
プラズマ内の初期の電荷の分離は、第1軸に沿って進み続ける実質的に偏向されない正の荷電粒子と、第1軸に沿っての移動が妨げられている負の荷電粒子との間に電場を確立するように作用する。この電場は、プラズマの初期運動に対して後ろ方向に、第1軸に沿って作用する。
確立された電場は、第1軸と実質的に平行である。この電場は、チャンバ20の下流端から注入口10に向かって方向付けられる。この電場は、磁場が実質的に半径方向であるカスプ領域の磁場と直交する方向に作用する。電場および直交する磁場は、方位角ホール電流をチャンバ20中のプラズマを通るように流れさせる。磁場のカスプ領域に捕捉された電子は、磁場および確立された電場と直交する方向にドリフトさせられる。電子は、ドリフトの方向に移動する旋回中心の周りの軌道を進み続ける。電子の旋回中心は、方位角方向において、チャンバの第1軸の周りを時計回りまたは反時計回りにドリフトする。このように、電子は偏向されて、チャンバ20の第1軸の周りの閉じたドリフトループに入る。
複数の捕捉された電子は、ホール電流中で第1軸の周りを循環させられる。プラズマを通って循環するホール電流は、プラズマのジュール加熱を引き起こす。導電性プラズマが電子の流れに抵抗し、その結果、熱が生成される。電子の運動エネルギーが、プラズマ中の熱エネルギーに変換される。低密度プラズマの加熱は、中性粒子を含めて、プラズマを形成する粒子のエネルギーを増大させる。
捕捉された電子は、チャンバ20を通り抜けるプラズマ中の中性粒子と衝突することができる。中性粒子との衝突は、電子を強く打って自由にさせることができ、粒子をイオン化させる。プラズマ中の中性粒子の一部は、このように、捕捉された電子によってイオン化される。入射プラズマのイオン化率は、チャンバを通り抜けるに連れて増大する。下流端における低密度プラズマのイオン化率は、注入口におけるものよりも高い。
プラズマの温度が上昇するに連れて、中性粒子は、より容易にイオン化される。従って、電子の閉じたドリフトループを通ってプラズマが流れるに連れて、プラズマの加熱は、イオン化の割合を増大させる。さらに、中性粒子のイオン化によって放出された電子もまた、磁気カスプによって閉じたドリフトループに捕捉される。従って、より多くの電子がホール電流中に捕捉されるので、イオン化率は時間と共に改善され得る。
時間と共に増大するイオン化率は、チャンバ20の下流端において、より多くの正イオンをもたらす。このように、電荷の分離によって生成された電場の強度は、時間と共に増大するだろう。実質的に軸方向の電場が、初期場が生成されることなく確立され得る。この実施形態における磁場の形状は、より低い強度の磁場によって電子と正イオンを分離することを可能にする。従って、MHD発電機1の電力抽出効率が増大する。
第1電極31は、MHD発電機1の第1軸と直交する平面に配置された環状電極であり、プラズマの運動に対して、複数の環状磁石50の下流に配置される。第1電極31は、実質的に偏向されずに磁場を通り抜ける複数の正イオンを遮断するように配置される。正イオンは、電極によって遮断された場合に、第1電極31から複数の電子を集める。
第2電極32がプラズマ注入口10の上流に配置され、負荷33を通じて第1電極31に接続される。第2電極32は、閉じたドリフトループへと偏向された、または、そうでない場合、負電荷の集中のためにチャンバ20に入らずに反発された、複数の電子を集める。従って、MHD発電機1中の電荷分離は、負荷33を通じて電流が駆動されるように、第2電極32から第1電極31への電子の流れを引き起こす。いくつかの実施形態において、第1電極31は、負荷33を通じて接地へと接続されてよい。
ここを通してプラズマが受け入れられる注入口10は、チャンバ20を通して低密度プラズマを推進するためのノズル11を含む。低密度プラズマは、第1軸の中心にある狭い円錐形状のノズル11から排出される。ノズル11は、第2電極32を形成するか、または、代替的に第2電極32と共に配置される。ノズル11は、例えば、チャンバ20の長手方向の中心軸付近にプラズマ流を安定化させるように作用する安定化磁石12と嵌め合わされる。この実施形態において、安定化磁石12は環状磁石として形成され、場は、ノズル11の中心領域に沿って第1軸と平行に延びる形状を有する。これは、図2に示されるように、プラズマを安定化させる。
他の実施形態において、本発明のMHD発電機1は、隣接する環状磁石が反対の配向を有するように連続して配置された3またはそれ以上の環状磁石を含んでよい。3つの環状磁石を有する実施形態は、N、S、S、N、N、およびS極性を有する一連の極を有し、これにより、S極同士が互いに対向する場合に第1磁気カスプを形成し、N極同士が互いに対向する場合に第2磁気カスプを形成する。複数の連続した磁気カスプを提供することにより、本発明の実施形態は改善された電荷分離を提供することができる。これは、発電効率のさらなる改善をもたらす。
生成された磁場の少なくともある成分がプラズマの運動の方向と直交するのであれば、1または複数の磁石の代替的な配置が、本発明の概念を実装するために使用されてよい。磁場による電子の偏向は、プラズマの運動の方向と反平行な方向に電場を確立することができる。生成された磁場および確立された電場の両方に対して直交する方向に、ホール電圧が確立され得る。本発明の実施形態は、ホール電圧が電子の閉じたドリフトループを形成するように、半径方向の形状を有する磁場を生成するように構成される。
一実施形態によるMHD発電機1の磁場は、それぞれが第1軸と位置合わせされてチャンバの中心に置かれている、2またはそれ以上の円筒形の棒磁石の配置によって生成されてよい。この磁石の配置は、2つの同極が互いに対向する領域に磁気カスプを形成するように、反対の配向を有する2つの円筒形棒磁石を含んでよい。2つの磁石の間の領域に実質的に半径方向の磁場が生成される。この場は、2つの対向するN極の間で半径方向外側に向くか、または、2つの対向するS極の間で半径方向内側に向く。
代替的に、上記にて図2に関して説明された環状磁石の実施形態は、円筒形の棒磁石を含む中心の配置、または代替的に、より小さな直径を有する一連の環状磁石を含む中心の配置と組み合わされてよい。従って、この実施形態の磁石の配置は、第1軸の周りで第1軸と位置合わせされた環状のチャンバを定義する。中心の磁石の配置は、外側の環状磁石と反対の極性を有するように構成される。例えば、N、S、S、およびN極性を有する一連の極を形成する環状磁石の配置が、S、N、N、およびS極の中心の配置と組み合わされる。または、その逆でもよい。
実質的に半径方向の磁場が、2つの隣接する磁石の組が互いに隣接する平面において生成される。ここでは、この場は、中心のN極の対から、外側のS極の対へと半径方向外側に向いてよい。または、そうでない場合、一対の外側のN極から、内側のS極の対へと半径方向内側に向いてよい。
Figure 0006940072
図3は、実験室規模で実装する第2の実施形態のMHD発電機1を示す。以下の寸法は、単なる指標値である。
このMHD発電機1は、それぞれの端部にあるノズル11および第1電極31によって定義され、複数の環状磁石50によって結び付けられたチャンバ20を含む。MHD発電機1のチャンバ20は、長さが1mであり、0.1mの半径を有する。
ノズル11の内側部分111を通して送られるアルミニウム線を電気アークによって加熱することにより、低粒子密度を有する酸化アルミニウムプラズマが形成される。酸素ガスがノズルの外側部分112を通され、アルミニウム線と発熱的に反応して酸化アルミニウムプラズマを形成する。これは、狭い円錐形状にて高速度に推進され、ノズル11から第1軸に沿ってチャンバ20を通る。
いくつかの実施形態において、低密度アルミニウムプラズマは、代わりの手段によって生成されてよい。アルミニウム燃料供給は、純粋な形態で、または合金または化合物の一部としてアルミニウムを提供してよい。これは、低密度アルミニウムプラズマを生成するため、熱および/または化学反応を受けてよい。
チャンバ20を通して推進される低密度プラズマは、注入口10において10km/sの粒子速度を有するが、この速度は、運動エネルギーの抽出により、チャンバ20の本体中で低減される。低密度プラズマは、通常1020−3またはそれよりも低い低粒子密度を有する。ある実施形態において、粒子密度は1020−3である。わずかな比率のプラズマがイオン化されてよい。例えば、入射プラズマが1%イオン化されてよい。従って、荷電粒子密度は1018−3である。
ピーク磁場強度は100ガウス(10−2T)である。磁場の強度は、正イオンが実質的に偏向されずにチャンバ20を通して流れることを可能としながらも、プラズマの電子を偏向させるのには十分である。電子の偏向は、第1軸に沿った電子と正イオンの空間分離を引き起こす。
上記にて説明された実施形態のMHD発電機1を設計する場合、チャンバの寸法を決定するために、プラズマのデバイ長が考慮される。デバイ長は、静電効果が存続するであろう範囲であり、それで、電荷分離効果が生じることが可能なほどに十分大きくなるように制御される。デバイ長は、適切なプラズマ圧を選択することにより制御される。デバイ長を増大させるためには、電子密度を減少させ、温度を上昇させる。
上記にて説明された実施形態において、排気ガスは、低圧で弱くイオン化されたビームを含む。
この実施形態のMHD発電機1によって生成される電力は、低密度プラズマ生成のためのアルミニウム線を電気的に加熱するために、アークノズル11へと向けられてよい。改善された効率を有するので、MHD発電機1によってアルミニウムと酸素の間の化学反応から回収される電力は、アークノズル11の電力要求を満たすのに十分だろう。それにより、MHD発電機1は自己持続的プラズマ源として動作され得る。ひとたび始動されると、アルミニウム燃料の供給が提供される限り、自己持続的プラズマ源は、弱くイオン化された排気ビームを出力するだろう。
多くの用途に対して、この排気ガスの使用が成され得る。例えば、排気ガスは、このプラズマに対応する物質の薄膜を堆積することが所望される物理蒸着(PVD)処理に使用され得る。1つの例は、酸化アルミニウムプラズマから堆積された酸化アルミニウムコーティングである。従って、発電という追加的な利益を含むPVDシステムが、相対的に小さなMHD発電機1の寸法のために、実行可能な実施形態として設計され得る。
その他の用途は、光技術および表示技術である。そこでは、プラズマセルでの利用法を見つけるほど十分に、排気されたプラズマがイオン化されてよい。MHD発電機1は、電子の閉じたドリフトループが共振チャンバ内に配置され、これにより、マイクロ波を生成するためのマグネトロン型発振器を提供するように変更されてよい。
排気ガスを使用する分離システムに本発明のMHD発電機1を連結することが所望されない場合には、荷電粒子の運動量が低過ぎてあらゆる残留エネルギーを有用に回収することができなくなるまで、さらなる電荷分離のためにこのガスが発電機を通して再利用され得る。
本発明の実施形態において、サーマルリカバリーメカニズムがMHD発電機1に連結され、プラズマ生成処理からの過剰な熱を使用して電力を生成する。熱放射が、MHD発電機1の効率を著しく低減し得る。サーマルリカバリーメカニズムは、熱放射を通じて失われたエネルギーの一部分を回収し、アークノズル11へとこのエネルギーを提供する。従って、サーマルリカバリーメカニズムとのMHD発電機1の組み合わせは、上記にて説明されたような自己持続的プラズマ源を提供できるほど十分に高い効率を示すことができる。
本発明の実施形態は、燃料電池の形態として解釈されることもできる。説明を単純にするため、水素のような燃料が酸素を使用して酸化され電位が生成される、従来の燃料電池を考える。
この燃料電池は、3つの領域、アノード、カソード、および、これら2つを分離するプロトン交換膜を含む。この燃料電池は、セルのアノードにおいて水素を酸化することにより動作する。酸化は、膜中に埋め込まれた、通常は白金である触媒によって実行される。膜は、イオンは通り抜けることができるが、電子はできないように特別に設計された物質である。
水素の酸化は、正に帯電した水素イオンを生成する。これらのイオンは、膜を通り抜け、カソードに向かって移動する。他方、水素から失われた電子は、外部回路を通じた伝導用にこの膜によって捕捉され、電流を生成する。
カソードにおいて、酸素は水素イオンおよび外部回路からの電子と結合し、排気生成物として水を形成する。これにより、外部回路が完成する。
プロトン交換膜は、電子を阻止し、正イオンが通り抜けることを許すという要求のため、燃料電池のうちで最も複雑で高価な構成要素である。
図4は、本発明の第3の実施形態を示し、膜が除去され、以前に説明された電荷分離メカニズムによって置き換えられている燃料電池として特徴付けられ得る。この置換は、燃料電池の複雑さおよびコストを効果的に低減するだろう。
この実施形態において、電子および正のアルミニウムイオンを含む低密度アルミニウムプラズマが、ノズル11を通ってチャンバ20の内側領域21中へと推進される。同じ配向を有するように配置され、それにより、この装置の第1軸に沿って見られる順序としてS、N、S、およびNを有する極の連続した組を形成する、一対の環状磁石50によって磁場が生成される。
この配置によって生成される磁場は、環状磁石50の対のすぐ間に延在する環状領域に、最も強い軸方向の場を生成する。プラズマの電子と正イオンが、狭い円錐形状のノズル11から外側に拡がるので、粒子運動の半径方向成分は軸方向の場と直交し、ローレンツ力が荷電粒子のそれぞれに対して与えられる。
従って、第1軸に沿って第1環状磁石51のN極から第2環状磁石52のS極へ向いた磁場は、正イオンおよび電子を、第1軸に対して、それぞれ反時計回りの方向および時計回りの方向に偏向させるように作用する。閉じたドリフトループ中へと電子は偏向され、正イオンは実質的に影響を受けずにチャンバ20の外側領域22中へと進み続けるように、磁場の強度が選択される。
プラズマ内での電荷の分離は、偏向されない正イオンを含む外側領域22から偏向された電子を含む内側領域21への、半径方向内側方向の電場を確立するように作用する。従って、複数の電子は、第1軸に平行な磁場および電荷分離によって確立された半径方向内側に向けた電場の影響下で、第1軸に対して時計回りの方向にドリフトする。電子の運動は、時計回りの方向に延在するドリフトベクトル周りの速いサイクロトロン軌道として説明され得る。
環状の第1電極31が、チャンバの外側領域の周りに配置され、チャンバの内側領域中のノズル11によって形成された、または、そうでない場合にはノズル11と共に配置された第2電極32へと、負荷を通じて接続される。電子の閉じたドリフトループは、内側チャンバ21と外側チャンバ22との間の電荷分離を確立する。生成された半径方向の電場は、第2電極32から第1電極31へ電子の流れを駆動する。外側チャンバ中の正のアルミニウムイオンが酸素原子と結合し、第1電極31から電子を集めて中性のAlを形成するように、チャンバ20の外側領域22を通して酸素ガスが推進される。
従って、負荷を通じて第1電極31から第2電極32へ電流が駆動され、電力を生成することができる。この装置は、プロトン交換膜が磁場によって置き換えられた、電力を生成する燃料電池として特徴付けられ得る。
流入する流体が任意の適切な燃料/酸化剤の組み合わせである場合、燃料電池の例示が正当であるが、この例示は、一般的な用語で言うところの、発熱的に反応する(すなわち、反応がエネルギー的に好ましい)複数の反応物の提供をカバーするところまで拡張され得ることが理解されよう。複数の反応物は2またはそれ以上の反応物であり得る。代替的実施形態において、ヒドラジン(N)のような単元推進剤が使用され得る。ヒドラジンは熱力学的に不安定であり、これにより、低圧において触媒上で分解され、電荷分離の基礎を形成する正のH+イオンおよび電子を生成することができる。
いくつかの実施形態において、低密度プラズマを通る装置の運動により、周囲の低密度プラズマがチャンバ20を通して推進されてよい。従って、注入口10は、例えば、希薄な星間プラズマまたはイオン圏で通常見出されるような大気プラズマのような、周囲の低密度プラズマを集めることができる。
図5を参照すると、本発明の電荷分離メカニズムを実装する地球低軌道(LEO)スラスタ2の第4の実施形態が示される。これは、チャンバ20への注入口10、チャンバ内で磁場を生成するための手段、ニュートラライザ34と接続された電極32、およびグリッドイオンスラスタ60を含む。
LEOスラスタ2の注入口10は幅の広い開口として形成され、周囲プラズマを通るLEOスラスタ2の運動により入射する周囲の低圧プラズマを集める。注入口10およびチャンバ20は、LEOスラスタ2の運動の方向と位置合わせされた第1軸に中心が置かれる。低圧プラズマは、スラスタ2と周囲プラズマとの間の相対運動により、第1軸に沿ってチャンバ20を通り抜ける。スラスタ2の座標系から、低密度プラズマは注入口10へと流れ込み、第1軸に沿ってチャンバ20を通って流れる。
チャンバ20内の磁場は、上記にて説明されてきたように、外側の環状磁石51、52および中心の棒磁石53、54の配置によって生成される。上記にて説明された磁場を生成するための手段のいずれも、LEOスラスタ2の実施形態に実装されてよい。
グリッドイオンスラスタ60は、一対のマルチアパーチャグリッド61、62を含む。そのそれぞれは、第1軸と直交する平面に配置され、LEOスラスタ2を通るプラズマの相対運動に対して、チャンバ20の下流に配置される。この対のうちの第1の「スクリーン」グリッド61が正に帯電され、この対のうちの第2の「加速」グリッド62が負に帯電されるように、2つのグリッド61、62の間に電位差が確立される。相対運動によって低密度プラズマがスクリーングリッド61続いて加速グリッド62を通り抜けるように、グリッドイオンスラスタ60が配置される。
電極32は、チャンバ内の中心に配置され、グリッドイオンスラスタ60の下流に配置されるニュートラライザ34へ接続される。ニュートラライザ34は、LEOスラスタ2の後方から複数の電子を放出するように構成されたカソードである。
第4の実施形態のLEOスラスタ2は、地球低軌道を移動する機体(LEO機)を推進するための手段を提供する。LEO機は、高層大気、具体的には熱圏または外気圏を通って移動し、その結果、小量の大気抵抗を受ける。従って、LEO機は、安定な地球低軌道を維持するための推進力を必要とする。
上方の熱圏および下方の外気圏は、約85kmから600kmの間の高度において、一緒にイオン圏を形成する。これは、太陽放射によって大気が少なくとも部分的にイオン化された領域である。イオン圏は、約1010−3から1015−3の間の粒子密度を有し、より低い高度においては主にNO、より高い高度においては主にOのイオン化を引き起こす紫外太陽放射によって、約1%までイオン化され得る。従って、イオン圏は、低粒子密度を有するプラズマである。イオン圏のプラズマは、複数の電子、並びに、OおよびNOのような複数の正イオンを含む。同様な大気条件が、例えば、火星または金星のような別の惑星の大気中に見出されるかもしれない。そして、本発明の実施形態は、そのよう条件を示すあらゆる大気に対して適切なものであり得よう。
チャンバ20を通り抜ける低密度プラズマの電子は、磁場によって偏向される。上記にて説明されたように、環状磁石51、52の対および棒磁石53、54の対の同極が、それぞれ互いに反対である領域において、磁場は実質的に半径方向である。チャンバ20を通るプラズマの運動の初期方向は、実質的に第1軸に沿っている。プラズマの荷電粒子に対するローレンツ力は、磁場および運動の方向と直交する方向に作用する。第1軸に沿って移動する荷電粒子は、方位角的に時計回りまたは反時計回りの方向に作用する力を受ける。
磁場は、磁場と直交する平面内の実質的に円形の経路に、荷電粒子を従わせるだろう。その経路は、磁場の発散のため、正確に円形ではない。円運動の軌道は、粒子質量および粒子速度に比例した半径を有する。このように、電子軌道は、同じ速度で移動する相対的に巨大な正イオンの軌道よりもはるかに小さいだろう。電子軌道の半径は、少なくとも1000倍、正イオンの軌道の半径より小さいだろう。
このように、磁場の強度は、チャンバ20の長さにわたって正イオンが実質的に偏向されないようにしながら、入射プラズマ中の電子がチャンバ20内の円軌道に捕捉されるように選択されてよい。電子は、磁場のカスプ領域に捕捉される。捕捉された電子の軌道の周波数は、ジャイロ周波数またはサイクロトロン周波数と呼ばれる。
電子の偏向は、チャンバ20の第1軸に沿った電荷分離を確立する。チャンバ20の下流端を流れるプラズマは、より高い割合で正イオンを有する。チャンバ20の下流端は、上流端に対して、全体として正電荷を得る。チャンバ20中の電荷の分離によって電場が確立される。
確立された電場は、第1軸と実質的に平行である。この電場は、チャンバ20の下流端から注入口10に向かって方向付けられる。この電場は、磁場が実質的に半径方向であるカスプ領域の磁場と直交する方向に作用する。電場および直交する磁場は、方位角ホール電流をチャンバ20中のプラズマを通るように流れさせる。磁場のカスプ領域に捕捉された電子は、磁場および確立された電場と直交する方向にドリフトさせられる。電子は、ドリフトの方向に移動する旋回中心の周りの軌道を進み続ける。電子の旋回中心は、方位角方向において、チャンバの第1軸の周りを時計回りまたは反時計回りにドリフトする。このように、電子は偏向されて、チャンバ20の第1軸の周りの閉じたドリフトループに入る。
複数の捕捉された電子は、ホール電流中で第1軸の周り循環させられる。プラズマを通って循環するホール電流は、プラズマのジュール加熱を引き起こす。導電性プラズマが電子の流れに抵抗し、その結果、熱が生成される。電子の運動エネルギーが、プラズマ中の熱エネルギーに変換される。低密度プラズマの加熱は、中性粒子を含めて、プラズマを形成する粒子のエネルギーを増大させる。
捕捉された電子は、チャンバ20を通り抜けるプラズマ中の中性粒子と衝突することができる。中性粒子との衝突は、電子を強く打って自由にさせることができ、粒子をイオン化させる。プラズマ中の中性粒子の一部は、このように、捕捉された電子によってイオン化される。入射プラズマのイオン化率は、チャンバを通り抜けるに連れて増大する。下流端における低密度プラズマのイオン化率は、注入口におけるものよりも高い。
プラズマの温度が上昇するに連れて、中性粒子は、より容易にイオン化される。従って、電子の閉じたドリフトループを通ってプラズマが流れるに連れて、プラズマの加熱は、イオン化の割合を増大させる。さらに、中性粒子のイオン化によって放出された電子もまた、磁気カスプによって閉じたドリフトループに捕捉される。従って、より多くの電子がホール電流中に捕捉されるので、イオン化率は時間と共に改善され得る。
時間と共に増大するイオン化率は、チャンバ20の下流端において、より多くの正イオンをもたらす。このように、電荷の分離によって生成された電場の強度は、時間と共に増大するだろう。実質的に軸方向の電場が、初期場が生成されることなく確立され得る。
チャンバ20中に確立された電場は、正イオンの流れに逆らって作用する。従って、電場は、周囲プラズマを通るLEOスラスタ2の運動に逆らって作用する。電場は、LEOスラスタ2の運動エネルギーを低減するように作用し、チャンバ20内の低密度プラズマに熱エネルギーを生成する。この生成された熱エネルギーは、磁気カスプに捕捉された電子との衝突を通じて、プラズマのイオン化の増大を引き起こす。従って、チャンバ20からグリッドイオンスラスタ60を通って移動する低密度プラズマの流れは、実質的に偏向されないでチャンバ20を通り抜ける正イオンをより多く有する。
スクリーングリッド61と加速グリッド62との間の電位差は、スクリーングリッド61から加速グリッド62へと方向付けられた、LEOスラスタ2の第1軸と平行な均一な電場を生成する。スクリーングリッド61を通り抜ける複数の正イオンは、加速グリッド62を通り抜ける前に、電場によって加速される。複数の正イオンの加速は、LEOスラスタ2を推進するための逆方向の力を及ぼす。
本発明のLEOスラスタ2は、チャンバ20を出る多数の正イオンのため、グリッドイオンスラスタ60によって、より効果的に加速され得る。周囲プラズマを通るLEOスラスタ2の運動は、チャンバ20内に熱を生成する。これは、チャンバ20を通って流れるプラズマのイオン化率を増大させる。この増大したイオン化率は、グリッドイオンスラスタ60を通り抜けるより多くの正イオンを生じさせ、LEOスラスタ2の加速を改善する。
電極32は、閉じたドリフトループへと偏向された、または、そうでない場合、負電荷の集中のためにチャンバ20に入らずに反発された、複数の電子を集める。LEOスラスタ2のチャンバ20中の電荷分離は、ニュートラライザ34への電子の流れを駆動する。ニュートラライザ34では、スラスタ2の後方から電子が放出される。放出された電子は、LEOスラスタ2から推進される低エネルギープラズマと混ざり、電子と正イオンとを等しい割合に回復させる。
本実施形態による本発明は、純粋に電気的な形態の推進力を使用して、LEO機を軌道中に維持することのできるLEOスラスタ2を提供する。より具体的には、本発明のLEOスラスタ2は、推進力の「空気呼吸」形態として説明され得る。この場合、電気エネルギーが使用されて、LEOスラスタ2を通り抜ける空気流へ直接に追加の運動エネルギーを与える。低エネルギープラズマにおける電荷分離メカニズムは、主に正に帯電したプラズマの流れが、均一な電場によって加速されることを可能にする。
LEOスラスタ2の磁場構成は、電荷分離メカニズムが広範な外部条件で効果的であることを可能にする。磁場の半径方向のカスプ形状は、同様な強度の均一磁場の場合と比較して、広範な初期速度および運動の方向を有する入射電子を偏向させることおよび捕捉することができる。磁場は、場によって捕捉された電子を取り除くように作用する摂動、例えば、捕捉された電子間の衝突に対してもまた強固である。
代替的実施形態において、グリッドイオンスラスタ60は、3またはそれ以上のグリッド、または、上記にて説明されたグリッド61、62の対と同様な一連のグリッド対を含んでよい。複数の正イオンを加速するための電場を生成する代替的なその他の手段が実装されてよい。
本発明のいくつかの実施形態が示され、説明されてきたものの、その範囲が添付の特許請求項に定義される本発明から逸脱することなく、これらの実施形態における変更が成されてよいことが、当業者には理解されるであろう。異なる実施形態の様々な構成要素は、それらの実施形態の根底にある原理が適合する場合、組み合わされてよい。適切な電荷分離効果が実現され得る場合、例えば、様々な磁場プロファイルが、様々な異なるプラズマタイプおよび電極構成に適用されてよい。所望の電荷分離効果は、例えば、生成される必要のある電圧の大きさ、または、利用可能なプラズマの量もしくはタイプに応じたものであってよい。

Claims (7)

  1. 磁気流体力学発電の方法であって、
    第1軸に沿って一連の隣接する環として配列された複数の環状磁石によって磁場を生成する段階であり、前記複数の環状磁石のそれぞれは、前記第1軸の方向に磁化された磁石であり、前記複数の環状磁石は、前記一連の隣接する環の同極が互いに対向するように、それぞれの環の極性が前記一連の隣接する環のそれぞれの極性と反対となるように配置される、段階と、
    複数の電子および複数の正イオンを含み、低粒子密度を有するプラズマを、前記第1軸に沿って前記磁場に通す段階であり、低粒子密度を有する前記プラズマの前記複数の電子のジャイロスコープ周波数は、低粒子密度を有する前記プラズマの粒子衝突周波数よりもはるかに大き前記複数の環状磁石によって生成される前記磁場は、前記第1軸と直交する成分を有し、前記複数の電子を前記第1軸から偏向させ、前記複数の正イオンを実質的に偏向させずに前記第1軸に沿って移動することを可能にさせる、前記段階と、
    前記磁場によって実質的に偏向されない前記複数の正イオンを集めるための第1電極を配置する段階と、
    前記磁場によって偏向される前記複数の電子を集めて、それにより電流を生成するための第2電極を負荷を通じて前記第1電極に接続する段階と、
    を備える方法。
  2. 低粒子密度を有する前記プラズマは、前記複数の正イオンおよび前記複数の電子が実質的に互いに独立して移動する実質的に理想プラズマである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プラズマの粒子密度は、1020−3よりも低い、請求項1または請求項2に記載の方法。
  4. 前記磁場は、前記第1軸周りの閉じたドリフトループ中を移動するように前記複数の電子を偏向させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記磁場の前記直交する成分は、前記第1軸に対して半径方向に延在する、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 第1軸に沿って流れ、低粒子密度を有するプラズマであって、複数の電子および複数の正イオンを含む前記プラズマを受け入れるように配置されたチャンバへの注入口と、
    前記第1軸と直交する成分を有する磁場であって、低粒子密度を有する前記プラズマが前記チャンバを通り抜ける場合に、前記複数の電子は前記第1軸から偏向され、前記複数の正イオンは前記第1軸に沿って実質的に偏向されずに移動することが可能となるように構成される前記磁場を、前記チャンバ中に生成するための複数の環状磁石と、
    前記磁場によって前記プラズマ中に確立される電荷分離を使用して電流を生成すべく、負荷へ接続するための1または複数の電極と、
    を備え、
    前記複数の環状磁石は、前記第1軸に沿って一連の隣接する環として配列され、前記複数の環状磁石のそれぞれは、前記第1軸の方向に磁化された磁石であり、前記複数の環状磁石は、前記一連の隣接する環の同極が互いに対向するように、それぞれの環の極性が前記一連の隣接する環のそれぞれの極性と反対となるように配置され、
    低粒子密度を有する前記プラズマの前記複数の電子のジャイロスコープ周波数は、低粒子密度を有する前記プラズマの粒子衝突周波数よりもはるかに大きい、磁気流体力学発電機。
  7. 地球低軌道LEOに適したスラスタであって、
    前記スラスタが移動しているところの周囲プラズマからプラズマの一部を収集し、低粒子密度を有するプラズマの一部であって、複数の電子および複数の正イオンを含む低粒子密度を有する前記プラズマの一部を、前記スラスタが第1軸に沿って移動している場合に受け入れるように配置されたチャンバへ提供するように構成された注入口と、
    前記第1軸と直交する成分を有する磁場であって、低粒子密度を有する前記プラズマの一部が前記チャンバを通り抜ける場合に、前記複数の電子は前記第1軸から偏向され、前記複数の正イオンは前記第1軸に沿って実質的に偏向されずに移動することが可能となるように構成される前記磁場を、前記チャンバ中に生成するための複数の環状磁石と、
    前記複数の正イオンを前記第1軸に沿って加速するための電場を生成し、それにより推力を生成するための手段と、
    を備え、
    前記複数の環状磁石は、前記第1軸に沿って一連の隣接する環として配列され、前記複数の環状磁石のそれぞれは、前記第1軸の方向に磁化された磁石であり、前記複数の環状磁石は、前記一連の隣接する環の同極が互いに対向するように、それぞれの環の極性が前記一連の隣接する環のそれぞれの極性と反対となるように配置され、
    低粒子密度を有する前記プラズマの前記複数の電子のジャイロスコープ周波数は、低粒子密度を有する前記プラズマの粒子衝突周波数よりもはるかに大きい、スラスタ。
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