JP6939829B2 - 転炉鉄皮の冷却方法及び冷却装置 - Google Patents

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本発明は、転炉の炉腹部鉄皮の冷却方法及び冷却装置に関する。
製鉄所の精錬工程では、転炉に収容された溶銑に向けて上吹きランスから酸素ガス(工業用純酸素ガス)を吹き付け、溶銑に含有される炭素を酸化して除去することで、溶銑から溶鋼を製造している。転炉は、炉頂部に炉口と呼ばれる開口部を有し、この炉口で、溶銑の装入や精錬過程で発生するスラグの排出を行う。また、転炉の炉腹部(「直胴部」とも称す)の上部には、出鋼口と呼ばれる孔が設けられ、精錬された溶鋼が前記出鋼口から流出される。これらの溶銑装入、スラグ排出、溶鋼流出は、炉体の傾動動作によって行われており、この傾動動作を行うために、転炉は、2本のトラニオン軸を有し、転炉の炉腹部鉄皮の外周を囲むように設置されるトラニオンリングによって支持されている。
転炉は、収容する1600℃を超える溶鋼の熱に耐えるために、鉄皮の内側に耐火物が施工されている。しかし、内側に耐火物が施工されているものの、転炉の外殻を形成する鉄皮の温度が高温になることは避けられず、転炉鉄皮は、クリープによって変形して膨張する。転炉の炉腹部の鉄皮とトラニオンリングとの間には、鉄皮の熱がトラニオンリング及びトラニオン軸に伝導しないようにするために、間隙(空隙)が設けられているが、炉腹部の鉄皮が膨張すると、炉腹部鉄皮とトラニオンリングとが接触して、トラニオンリングが外側に押し出され、トラニオンリングが破壊する。これを避けるために、炉腹部鉄皮とトラニオンリングとが接触する前に、転炉鉄皮は更新される。つまり、転炉の寿命は炉腹部の鉄皮の変形によって左右されている。
転炉の長寿命化を図るために、従来から、大きく分けて二つの方法が行われている。一つの方法は、転炉鉄皮の材質を、高温且つ高応力の条件下でも変形しにくい材質に変更する方法である。他の一つの方法は、冷却装置によって転炉鉄皮を冷却し、鉄皮温度を低下させて転炉鉄皮の変形を低減させる方法である。
後者の転炉鉄皮を冷却する方法として、例えば特許文献1には、転炉の炉腹部鉄皮に対向する複数のノズルを設置し、ノズルから転炉炉腹部鉄皮に空気を吹き付け、稼動中の炉腹部鉄皮の温度が、鉄皮に生ずる応力が鉄皮を構成する材料の耐力を超えない温度範囲になるように、転炉の炉腹部鉄皮を冷却する方法が提案されている。
特許文献2には、冷却用空気噴射ノズルを、炉腹部鉄皮とトラニオンリングとの間隙に設置し、前記冷却用空気噴射ノズルから噴射される空気の量を炉腹部鉄皮温度の測定値に基づいて調節し、転炉炉腹部の鉄皮温度を所定の温度以下に制御する方法が提案されている。
特許文献3には、転炉の炉腹部鉄皮及び底部鉄皮の表面に水蒸気配管を設置し、水蒸気配管に水蒸気を供給して転炉鉄皮を冷却する方法が提案されている。
特許文献4には、転炉のトラニオンリングの下端に多数のノズルを、トラニオンリングの周方向に沿って設置し、前記ノズルから転炉炉腹部鉄皮とトラニオンリングとの間隙にミストを吹き付けて鉄皮を冷却し、転炉炉腹部の鉄皮温度を所定温度に制御する方法が提案されている。
特許文献5には、転炉の炉腹部に対してほぼ垂直方向に配置した、トラニオンリングを貫通するノズルから、冷却用気体を転炉腹部全体に吹き付け、転炉炉腹部の鉄皮を冷却する方法が提案されている。
また、特許文献6には、転炉鉄皮とトラニオンとの間隙に配置したノズルから、転炉の稼働中には冷却用気体を吹き付けて鉄皮を冷却し、転炉の非稼働中には昇温用気体を吹き付けて鉄皮を昇温し、炉腹部鉄皮の温度変化を低減する方法が提案されている。
特開2008−115406号公報 特開昭64−87712号公報 特開平1−129922号公報 特開平1−104712号公報 特開昭61−174311号公報 特開平3−247718号公報
しかしながら、上記従来技術には以下の問題がある。
即ち、特許文献1、2、5、6では、送風機で送り込む冷却用気体(空気)をノズル先端から鉄皮表面に吹き付けるという手法であり、ノズルから鉄皮に冷却用気体を直接吹き付ける手法では、冷却用気体が吹き付けられる位置と、それ以外の位置とで、冷却用気体の流速が異なり、鉄皮の冷却が不均一になるという問題がある。また、冷却用気体を噴射するノズルに至るまでの配管は、トラニオンリングの下面または外側に取り付けられており、この取り付け構造では、転炉の稼働中に、転炉上方に設置された排ガス冷却設備などに付着した地金が落下したときに冷却用気体の配管が損傷するという問題がある。
特許文献3では、水蒸気を流すための配管を転炉鉄皮表面に溶接するという手法で設置しており、転炉鉄皮とトラニオンリングとの間隙は狭く、この間隙の範囲の鉄皮に溶接によって取り付けられた配管は補修が困難であるという問題がある。
特許文献4では、鉄皮表面にミストを吹き付けており、これにより、空気中のダストが付着、堆積する核が鉄皮表面に生成され、これを起点として鉄皮表面にダスト層が成長して、輻射、対流による放熱が妨げられ、却って鉄皮冷却に悪影響を及ぼすという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、トラニオンリングで周囲を囲まれた転炉炉腹部の鉄皮を、気体の供給によって冷却するにあたり、炉腹部鉄皮を炉腹部周方向で均一に冷却することができ、更には、前記気体を供給する配管及びノズルを、落下する地金などによる損傷から防止することのできる、転炉鉄皮の冷却方法及び冷却装置を提供することである。
上記課題を解決するための本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]トラニオンリングで周囲を囲まれた転炉炉腹部の鉄皮を冷却する転炉鉄皮の冷却方法であって、
転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に存在する大気及びトラニオンリングの下側に存在する大気を、トラニオンリングの上方に設置したノズルから吹き出す気体によって誘引し、
誘引された大気で転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に鉛直方向上向きの大気の流れを形成し、
形成させた鉛直方向上向きの大気の流れによって転炉炉腹部の鉄皮を冷却する、転炉鉄皮の冷却方法。
[2]トラニオンリングで周囲を囲まれた転炉炉腹部の鉄皮を冷却する転炉鉄皮の冷却方法であって、
トラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間に設置したノズルから、転炉鉄皮とは反対側の方向に向けて気体を吹き出し、
前記ノズルから吹き出す気体によって、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に存在する大気及びトラニオンリングの下側に存在する大気を誘引し、
誘引された大気をトラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間から排気して、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に鉛直方向上向きの大気の流れを形成し、
形成させた鉛直方向上向きの大気の流れによって転炉炉腹部の鉄皮を冷却する、転炉鉄皮の冷却方法。
[3]前記ノズルから吹き出す気体が、空気または窒素ガスである、上記[1]または上記[2]に記載の転炉鉄皮の冷却方法。
[4]気体を圧縮するための圧縮機と、
該圧縮機で圧縮された気体を供給するための、トラニオン軸の内部及びトラニオンリングの内部を通る気体供給用配管と、
該気体供給用配管と接続し、トラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間に設置される、吹き出し方向が転炉鉄皮とは反対側の方向に向いたノズルと、
を具備する転炉鉄皮の冷却装置であって、
前記圧縮機で圧縮された気体を、前記ノズルから吹き出し、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に存在する大気及びトラニオンリングの下側に存在する大気を、前記ノズルから吹き出す気体によって誘引し、誘引された大気で転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に鉛直方向上向きの大気の流れを形成し、形成させた鉛直方向上向きの大気の流れによって転炉炉腹部の鉄皮を冷却するように構成されている、転炉鉄皮の冷却装置。
[5]前記ノズルから吹き出す気体が、空気または窒素ガスである、上記[4]に記載の転炉鉄皮の冷却装置。
本発明によれば、従来実施されていた冷却用気体を鉄皮に吹き付ける冷却方法ではなく、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙の大気を誘引し、転炉鉄皮に沿った一様な鉛直方向上向きの大気の流れを作り、この大気の流れで転炉鉄皮を冷却するので、転炉炉腹部の鉄皮を均一に冷却することが実現される。また、大気を誘引するためのノズルをトラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間に設置した場合には、稼働中の地金落下などによってノズルが破損するという問題も解消される。
本発明に係る転炉鉄皮の冷却装置を備えた転炉の概略側面図である。 図1に示すノズル10が設置された位置の概略部分縦断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1は、本発明に係る転炉鉄皮の冷却装置を備えた転炉の概略側面図、図2は、図1に示すノズル10が設置された位置の概略部分縦断面図である。
図1及び図2に示すように、溶銑の脱炭精錬や脱燐精錬を行うための転炉1は、外殻を鉄皮2とし、その内側に、鉄皮2の側から永久耐火物層(図示せず)、ワーク耐火物層(図示せず)の順に、耐火物が施工されている。また、転炉1は、高さ方向中央部を炉腹部2a(「直胴部」ともいう)とし、上端部及び下端部に向かって先細りのとっくり型を呈しており、高さ方向中央部には、炉腹部2aの周囲を囲むように、トラニオンリング3が設置されている。トラニオンリング3は、炉腹部2aの鉄皮2に取り付けられた鉄皮側炉体支持装置6に挟持されていて、トラニオンリング3には、転炉1の中心を通る直線上に2本のトラニオン軸4が外側に向かって設置され、2本のトラニオン軸4はそれぞれ基礎架台に固定された軸受5で支持されている。
つまり、転炉1は、2本のトラニオン軸4だけで支持されており、トラニオン軸4を軸として回転可能となっている。炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間には、鉄皮2の熱がトラニオンリング3及びトラニオン軸4に伝導しないようにするために、間隙7が設けられている。尚、鉄皮側炉体支持装置6は、炉腹部2aの周方向に複数個設置される、トラニオンリング3を挟持するための縦方向支持部材6aと、隣り合う縦方向支持部材6aの間に設置される周方向支持部材6bと、で構成されている。
そして、トラニオンリング3の上方であって、トラニオンリング3と鉄皮側炉体支持装置6のうちの周方向支持部材6bとの間に、吹き出し方向を転炉1の鉄皮2とは反対側の方向(転炉1の半径方向外側)とするノズル10が複数個設置されている。これらのノズル10に、トラニオンリング3の内部を通り、且つ、トラニオン軸4の内部を貫通する気体供給用配管9が接続している。一方、トラニオン軸4の内部を貫通した気体供給用配管9は、転炉1の周辺に設置された空気圧縮機8、または、高圧の窒素ガスなどを供給するための気体供給用圧力配管(図示せず)に接続されている。当然ではあるが、前記気体供給用圧力配管は、当該気体供給用圧力配管で供給する気体を圧縮するための圧縮機に接続されている。
ノズル10は、図2に示すように、圧縮された気体を吹き出す先端位置(吐出口)がトラニオンリング3と周方向支持部材6bとの間であって、周方向支持部材6bの先端面6b′よりも鉄皮2側になるように、つまり、上方の周方向支持部材6bで覆われるように設置されている。
空気圧縮機8で圧縮された空気、または、気体供給用圧力配管から供給された圧縮気体が、気体供給用配管9を経由して複数個のノズル10に送られ、前記圧縮空気または前記圧縮気体が、複数個のノズル10から、転炉1の鉄皮2とは反対側の方向に向いて吹き出されるように構成されている。また、ノズル10の先端位置(吐出口)が周方向支持部材6bの先端面6b′よりも鉄皮2側に位置するので、仮に上方から地金などが落下しても、ノズル10の先端位置(吐出口)は落下する地金と直接接触せず、落下する地金などで損傷することはない。また更に、気体供給用配管9は、トラニオンリング3の内部に配置され、且つ、トラニオン軸4の内部を貫通して配置されているので、落下する地金などで損傷することはない。
本発明に係る転炉鉄皮の冷却装置は、上記説明の空気圧縮機8または圧縮機と接続する気体供給用圧力配管、及び、気体供給用配管9と複数個のノズル10とを具備している。この転炉鉄皮の冷却装置を用いて、転炉1の炉腹部2aの鉄皮2を冷却する。
つまり、本発明に係る転炉鉄皮の冷却方法は、空気圧縮機8で圧縮した空気、または気体供給用圧力配管から供給された圧縮気体を、複数個のノズル10から、転炉1の鉄皮2とは反対側の方向に向いて吹き出すことで、転炉1の炉腹部2aの鉄皮2を冷却する。ノズル10から気体(圧縮空気または圧縮気体)を吹き出すことで、エジェクター効果により、ノズル10の先端位置(吐出口)の周囲に存在する大気、つまり、トラニオンリング3の上面と周方向支持部材6bの下面との間に存在する大気が、転炉1の鉄皮2とは反対側の方向に向いて移動する。
この移動した大気を補うように、炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7に存在する大気が誘引されてトラニオンリング3の上面と周方向支持部材6bの下面との間に移動し、更に、移動した、間隙7に存在した大気を補うように、トラニオンリング3の下側に存在する大気が誘引されて、炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7に移動する。
この状態を継続することで、誘引された、炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7に存在した大気、及び、誘引された、トラニオンリング3の下側に存在した大気は、順次、トラニオンリング3と周方向支持部材6bとの間から排気され、転炉1の炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7に鉛直方向上向きの大気の流れが形成される。この鉛直方向上向きの大気の流れによる対流伝熱によって、転炉1の炉腹部2aの鉄皮2が効率的に冷却される。
本発明に係る転炉鉄皮の冷却方法では、ノズル10から吹き出す気体は、空気または窒素ガスであることが好ましい。前記気体を空気とすれば、転炉周囲に空気圧縮機8を設置するなどすれば、安価且つ比較的容易に気体が供給でき、周囲の作業者が窒息する危険性がないなど安全面の問題もない。また、転炉周囲に気体供給用圧力配管が設置されていて、本発明の適用中に作業者が立ち入らない場合は、前記気体を安価な窒素ガスとすることができる。
本発明に係る転炉鉄皮の冷却方法では、ノズル10から転炉1の鉄皮2とは反対側の方向に向いて気体を吹き出すことで、炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7に存在する大気、及び、トラニオンリング3の下側に存在する大気を誘引している。したがって、ノズル10の先端位置(吐出口)から吹き出す気体の流速は高速であることが望ましい。具体的には、200m/sec以上の流速であることが好ましい。また、トラニオンリング3の周方向のノズル10の設置位置、ノズル10の設置数及びノズル10から流出する気体の流量は、各転炉の寸法や熱負荷状況に基づいて個別に定めればよい。
以上説明したように、本発明によれば、ノズル10をトラニオンリング3の上方に設置し、転炉1の炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7の大気を誘引し、転炉1の鉄皮2に沿った一様な大気の流れを作り、この大気の流れで転炉鉄皮を冷却するので、転炉炉腹部の鉄皮2を均一に冷却することが実現される。また、大気を誘引するためのノズル10を、周方向支持部材6bの先端面6b′よりも鉄皮2側になるように設置し、且つ、気体供給用配管9を、トラニオンリング3の内部及びトラニオン軸4の内部に配置した場合には、ノズル10及び気体供給用配管9を、落下する地金などによる損傷から未然に防止することができる。
尚、本発明は、上記説明の範囲に限定されるものでなく、種々の変更が可能である。例えば、上記説明では、鉄皮側炉体支持装置6の周方向支持部材6bが、1枚のリブ状の部材で構成されているが、2枚以上のリブ状部材で構成してもよく、また、箱形の部材で構成してもよい。要は、鉄皮側炉体支持装置6の周方向支持部材6bの下に、ノズル10を設置する限り、周方向支持部材6bはどのような形状であっても構わない。
溶銑収容量が300トンの転炉1において、本発明を実施した。この転炉1の炉腹部2aの鉄皮2の外周直径は8mであり、トラニオンリング3と鉄皮側炉体支持装置6の周方向支持部材6bとの間に、転炉1の周方向に沿って、合計22個のノズル10をほほ等間隔に(周方向に並んだ鉄皮側炉体支持装置6の縦方向支持部材6aの間に1個づつ)設置した。ノズル10は、呼び径6A(内径6.5mmφ)の配管用炭素鋼鋼管(SGP)の先端に90°エルボを取り付けたものを使用した。
空気圧縮機8で圧縮された空気を、気体供給用配管9を経由してそれぞれのノズル10に供給し、それぞれのノズル10から、200m/secの流速で、50Nm/minの空気を転炉1の鉄皮2とは反対側の方向に向けて吹き出し、炉腹部2aの鉄皮2とトラニオンリング3との間隙7に存在する大気、及び、トラニオンリング3の下側に存在する大気を誘引した。誘引したこれらの大気の流れで転炉炉腹部の鉄皮2を冷却した。
上記のようにして転炉炉腹部の鉄皮2を冷却することで、冷却しない場合には約450〜530℃であった転炉炉腹部の鉄皮温度が、約430〜450℃まで低下した。従来、転炉炉腹部の鉄皮2の周方向の温度バラツキは約80℃であったが、本発明を適用することで1/4の約20℃となり、転炉炉腹部の鉄皮2が均一に冷却されていることが確認できた。
1 転炉
2 鉄皮
2a 炉腹部
3 トラニオンリング
4 トラニオン軸
5 軸受
6 鉄皮側炉体支持装置
6a 縦方向支持部材
6b 周方向支持部材
7 間隙
8 空気圧縮機
9 気体供給用配管
10 ノズル

Claims (5)

  1. トラニオンリングで周囲を囲まれた転炉炉腹部の鉄皮を冷却する転炉鉄皮の冷却方法であって、
    転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に存在する大気及びトラニオンリングの下側に存在する大気を、トラニオンリングの上方に設置したノズルから吹き出す気体によって誘引し、
    誘引された大気で転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に鉛直方向上向きの大気の流れを形成し、
    形成させた鉛直方向上向きの大気の流れによって転炉炉腹部の鉄皮を冷却する、転炉鉄皮の冷却方法。
  2. トラニオンリングで周囲を囲まれた転炉炉腹部の鉄皮を冷却する転炉鉄皮の冷却方法であって、
    トラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間に設置したノズルから、転炉鉄皮とは反対側の方向に向けて気体を吹き出し、
    前記ノズルから吹き出す気体によって、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に存在する大気及びトラニオンリングの下側に存在する大気を誘引し、
    誘引された大気をトラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間から排気して、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に鉛直方向上向きの大気の流れを形成し、
    形成させた鉛直方向上向きの大気の流れによって転炉炉腹部の鉄皮を冷却する、転炉鉄皮の冷却方法。
  3. 前記ノズルから吹き出す気体が、空気または窒素ガスである、請求項1または請求項2に記載の転炉鉄皮の冷却方法。
  4. 気体を圧縮するための圧縮機と、
    該圧縮機で圧縮された気体を供給するための、トラニオン軸の内部及びトラニオンリングの内部を通る気体供給用配管と、
    該気体供給用配管と接続し、トラニオンリングと鉄皮側炉体支持装置との間に設置される、吹き出し方向が転炉鉄皮とは反対側の方向に向いたノズルと、
    を具備する転炉鉄皮の冷却装置であって、
    前記圧縮機で圧縮された気体を、前記ノズルから吹き出し、転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に存在する大気及びトラニオンリングの下側に存在する大気を、前記ノズルから吹き出す気体によって誘引し、誘引された大気で転炉炉腹部とトラニオンリングとの間隙に鉛直方向上向きの大気の流れを形成し、形成させた鉛直方向上向きの大気の流れによって転炉炉腹部の鉄皮を冷却するように構成されている、転炉鉄皮の冷却装置。
  5. 前記ノズルから吹き出す気体が、空気または窒素ガスである、請求項4に記載の転炉鉄皮の冷却装置。
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