以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態におけるチェックアウトシステム(情報処理システム)は、例えばスーパーマーケットなどの店舗に設置される。チェックアウトシステムには、チェックアウト業務のための処理を実行する複数の商品販売データ処理装置(情報処理装置)が含まれている。チェックアウト業務には、買物客が購入しようとする商品の会計処理を含む。チェックアウトシステムは、例えば、商品登録装置11の操作を従業員(チェッカー)が行い、決済装置12の操作を買物客が行うセミセルフタイプのチェックアウトシステム(以下、第1チェックアウトシステムと称する)、従業員が商品登録装置11を操作して商品登録及び決済の操作をするタイプのチェックアウトシステム(以下、第2チェックアウトシステムと称する)、買物客が商品登録装置11を操作して商品登録及び決済の操作をするセルフタイプの第3チェックアウトシステムがある。1つの店舗において、第1〜第3チェックアウトシステムが混在して設置されても良いし、何れか1つのチェックアウトシステムが設置されていても良い。
図1は、本実施形態のチェックアウトシステムの配置を示す平面図である。図1には、1セット分の第1チェックアウトシステム6と第2チェックアウトシステム8とを、それぞれ示している。第1チェックアウトシステム6は、商品登録装置11Aと複数の決済装置12Aとを含む。図1には、1台の商品登録装置11Aに対して、2台の決済装置12A(12A1,12A2)が設置された構成例を示す。3台以上の決済装置12Aが設けられていても良い。
商品登録装置11Aは、買物客4−1が購入しようとする買上商品を登録して取引情報を生成するための装置である。また、商品登録装置11Aは、取引情報に基づいて、チェッカーの操作により決済装置12Aと同様の決済処理をする機能も有している。商品登録装置11Aは、チェッカーと呼ばれる商品登録操作の役割を担った従業員2によって操作される。
決済装置12Aは、商品登録装置11Aにより生成された取引情報を受信し、この取引情報に基づく決済処理をするための装置である。決済装置12A(12A1,12A2)は、買物客4(4−2,4−3)により操作される。なお、決済装置12Aは、従業員2により操作される場合もある。
また、第1チェックアウトシステム6は、買物客4−1〜4−3と従業員2とを撮影するためのカメラ14Aが設けられる。本実施形態では、1セットの第1チェックアウトシステム6に対して、3台のカメラ14Aが設けられた例を示している。
カメラ14Aは、次のような撮影範囲となるように設置される。例えば、カメラ14Aの撮影範囲は、第1に、商品登録装置11により商品登録操作をする従業員2と買物客4−1、第2に、決済装置12Aを操作する買物客4−2と、買物客4−2が操作する決済装置12Aの操作面(操作パネルや釣銭払い出し口などを含む)、第3に、決済装置12A−2Aを操作する買物客4−3と、買物客4−3が操作する決済装置12A−2Aの操作面(操作パネルや釣銭払い出し口などを含む)とする。
なお、図1は、3台のカメラ14Aを設置した例を示しているが、4台以上のカメラ14Aを設置しても良い。例えば、商品登録装置11の商品登録を待っている(レジ待ちしている)他の買物客を撮影するカメラ、商品登録装置11と決済装置12Aの周囲を含む範囲を撮影するカメラ、決済装置12Aを通過して店舗出口に向かう買物客を撮影するカメラなどを設けることが可能である。商品登録装置11と決済装置12Aの周囲を含む範囲を撮影するカメラは、買物客4が商品登録装置11の近くから決済装置12Aへ移動する様子(動線)を撮影することができる。
一方、第2チェックアウトシステム8は、商品登録装置11Bを有している。商品登録装置11Bは、買上商品の登録をする登録レジ11Baと決済をする会計レジ11Bbとを含む。商品登録装置11Bは、前述した商品登録装置11Aと同様の機能を有するものとして説明を省略する。
また、第2チェックアウトシステム8には、買物客4−4と従業員2を撮影するためのカメラ14Bが設けられる。なお、2台以上のカメラ14Bを設けても良い。
図2は、本実施形態におけるチェックアウトシステム(情報処理システム)の構成を示すブロック図である。なお、図2に示す各ブロックは、図1に示す同じ名称が付されたブロックに相当する。図2に示す例では、それぞれ複数分の第1チェックアウトシステム6(6A,6B)と第2チェックアウトシステム8(8A,8B)が設置された例を示している。
第1チェックアウトシステム6Aは、商品登録装置11A、2台の決済装置12A1,12A2、3台のカメラ14Aを含む。商品登録装置11Aと決済装置12A1,12A2は、LAN(Local Area Network)13などのネットワークを介して接続される。また、商品登録装置11Aと決済装置12A1,12A2は、LAN13を介して、POSサーバ(ストアサーバ)20と接続される。第1チェックアウトシステム6Bは、同様にして、商品登録装置11B、2台の決済装置12B1,12B2、3台のカメラ14Aを含む。
カメラ14Aは、映像信号を伝送するネットワークを介して、映像サーバ30と接続される。カメラ14Aは、商品登録装置11A,11B及び決済装置12A1,12A2,12B1,12B2による処理とは関係なく、継続して映像を撮影する。カメラ14Aにより撮影された映像は、映像サーバ30に映像データ30d1として記憶される。
第2チェックアウトシステム8Aは、商品登録装置11C、カメラ14Bを含む。第2チェックアウトシステム8Bは、商品登録装置11D、カメラ14Bを含む。商品登録装置11C,11Dは、LAN13を介して、POSサーバ20と接続される。
また、カメラ14Bは、映像信号を伝送するネットワークを介して、映像サーバ30と接続される。カメラ14Bは、商品登録装置11Bによる処理とは関係なく、継続して映像を撮影する。カメラ14Bにより撮影された映像は、映像サーバ30に映像データ30d1として記憶される。
POSサーバ20は、チェックアウトシステム全体を管理する。POSサーバ20は、商品登録装置11A〜11Dにより生成された取引情報に応じた商品登録ジャーナルデータと、決済装置12A1,12A2,12B1,12B2において取引情報をもとに生成された決済情報に応じた決済ジャーナルデータとを、LAN13を通じて受信する。POSサーバ20は、商品登録ジャーナルデータと決済ジャーナルデータとを、ジャーナルデータ20d1として記憶する。
また、POSサーバ20は、商品販売データ処理装置(商品登録装置11A〜11D、決済装置12A1,12A2,12B1,12B2)から受信される記録分類データ(後述する)をもとに生成される記録分類テーブル20d2、及びキャプチャデータ20d3とを記憶することができる。記録分類テーブル20d2は、商品販売データ処理装置を操作する従業員(あるいは買物客)による、チェックアウト業務中に発生する特別な状況を指定する入力操作に応じて、指定された特別な状況を示すデータと、入力操作時のチェックアウト業務の状況を示すデータとが関連づけられて記憶される。キャプチャデータ20d3は、装置に設けられたディスプレイ(タッチパネル)に表示された画面、マイクを通じて入力された装置周辺の音声などのデータが含まれる。
POSサーバ20は、ジャーナルデータ20d1(30d2)、記録分類テーブル20d2(30d3)、キャプチャデータ20d3を映像サーバ30に送信して記憶させることができる。
商品販売データ処理装置(商品登録装置11A〜11D、決済装置12A1,12A2,12B1,12B2)には、チェックアウト業務中に発生する特別な状況に相当するボタン(以下、感情ボタンと称する)が設けられる。感情ボタンは、例えば商品販売データ処理装置に設けられるタッチパネルに表示されるタッチ操作が可能なボタンでもよいし、機械的なキーボードなどに設けられたボタンでも良い。特別な状況とは、例えば従業員(あるいは買物客)が、良い事や感謝したい事、反省すべき悪い事として感じた状況を表すもので、複数の状況が含まれる。従って、複数の特別な状況のそれぞれに対応する複数の感情ボタンが設けられる。
商品販売データ処理装置は、感情ボタンが従業員(あるいは買物客)により操作された場合に、それぞれの感情ボタンとチェックアウト業務の状況を示すデータとを対応づけた記録分類データを生成して、POSサーバ20に送信する。すなわち、感情ボタンは、チェックアウト業務の状況を示すデータを、特別な状況別に分類するための記録分類ボタンとして機能する。チェックアウト業務の状況を示すデータには、例えば映像サーバ30に記憶される映像データ(音声データを含む)、ジャーナルデータ中の対応する取引毎の取引データ、感情ボタンが操作された時(あるいは前後の所定時間を含めても良い)のキャプチャデータなどを対象とすることができる。チェックアウト業務の状況を表せば、その他のデータを対象とすることも可能である。
POSサーバ20は、ジャーナルデータ20d1(30d2)を利用した映像検索機能を有している。また、POSサーバ20は、記録分類テーブル20d2をもとに、感情ボタン(記録分類)別に分類されたチェックアウト業務の状況を示すデータ、すなわち映像データ(音声データ)、ジャーナルデータ、キャプチャデータを、分類別に出力再生する確認機能を有している。なお、映像サーバ30にジャーナルデータ30d2と記録分類テーブル30d3を記憶させることで、POSサーバ20と同様に、分類別に出力再生する確認機能を実現することができる。
本部サーバ40は、インターネットなどのネットワーク42を介して、POSサーバ20及び映像サーバ30と接続される。本部サーバ40は、複数の店舗に設けられたチェックアウトシステムを管理する。なお、本部サーバ40は、例えばPOSサーバ20からジャーナルデータ20d1、記録分類テーブル20d2、キャプチャデータ20d3を受信し、記録分類テーブル20d2を参照して、映像サーバ30に記憶された映像データ30d1を読み出して出力再生する確認処理を実現することも可能である。
図3は、本実施形態における商品登録装置11D及び決済装置12A1の構成を示すブロック図である。なお、商品登録装置11A〜11Cは、商品登録装置11Dとほぼ同様の構成を有するものとして詳細な説明を省略する。また、決済装置12A2,12B1,12B2は、決済装置12A1と同様に構成を有するものとして詳細な説明を省略する。
商品登録装置11Dは、コンピュータの機能が実装されており、プロセッサ(CPU(central processing unit)等)11a、ROM(read-only memory)11b、RAM(random-access memory)11c、記憶ユニット11d、釣銭機11e、通信ユニット11f、スキャナ11g、タッチパネル11h、コンビネーションキーボード11j(キーボード11ja、タッチパネル11jb)、プリンタ11k、カードリーダライタ11m、及びディスプレイ11nを有する。
プロセッサ11aは、ROM11b及びRAM11cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、商品登録装置11Dとしての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
ROM11b及びRAM11cは、プロセッサ11aにより実行される各種プログラムの他、プロセッサ11aが各種の処理を行う上で参照するデータを記録する。例えば、RAM11cには、商品の情報を登録する処理が実行される場合に、顧客による購入対象とする商品の情報が登録される登録商品テーブルが記録される。
プロセッサ11aにより実行されるプログラムには、スキャナ11gを通じて商品の情報(商品コード等)を入力する処理、登録商品テーブルに登録された商品の情報に応じた決済処理に用いられる取引情報を生成する処理、取引情報をもとにした決済処理などを実行するための制御プログラムが含まれる。さらに、プロセッサ11aにより実行されるプログラムには、従業員により操作画面から選択されたメッセージを他の商品販売データ処理装置と送受信をすることで、従業員間で簡易なコミュニケーションを取ることができる簡易通信機能を実現する通信プログラム、記録分類テーブル及びキャプチャデータを生成するプログラムが含まれる。
記憶ユニット11dは、プロセッサ11aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ11aの処理によって生成されたデータを記憶する。記憶ユニット11dとしては、例えばEEPROM(登録商標)(electric erasable programmable read-only memory)、HDD(hard disk drive)、あるいはSSD(solid state drive)などを使用できる。
釣銭機11eは、投入される硬貨及び紙幣を収受、釣銭とする硬貨及び紙幣を排出する。
通信ユニット11fは、例えばLAN14を介して、POSサーバ20や他の商品販売データ処理装置との通信を行う。
スキャナ11gは、例えば、光学的スキャンにより商品の情報を読み取って、商品に固有の商品コードを入力する。スキャナ11gは、固定式またはハンディ式の2次元コードスキャナとしても良いし、商品を撮影した画像から画像認識技術を利用して商品を識別するタイプとしても良い。また、スキャナ11gは、1つのタイプのみを設けても良いし、複数のタイプのものを設けても良い。
タッチパネル11hは、従業員により入力操作がされるデバイスであり、表示デバイス及びタッチセンサを含む。表示デバイスは、GUI(Graphical User Interface)画面などの任意の画面を表示する。例えば、表示デバイスは、買い上げ対象として登録された商品に関する取引情報(商品名、金額など)の一覧リストや小計金額等を含む登録画面(商品一覧画面)、各種のメニュー、及びコマンドを入力するためのボタンなどを表示する。表示デバイスとしては、例えばカラーLCD(Liquid Crystal Display)等の周知のデバイスを利用できる。タッチセンサは、表示デバイスの表示面に重ねて配置される。タッチセンサは、表示デバイスの表示面への操作者のタッチ位置を検出し、その位置情報をプロセッサ11aへと送る。タッチセンサとしては、周知のデバイスを利用できる。
コンビネーションキーボード11jは、従業員により入力操作がされるデバイスであり、例えば特定の機能が個々に割り当てられた複数のキーが配列されたキーボード11jaとタッチパネル11jbを有する。タッチパネル11jbは、例えばタッチパネル11hと同様に構成される。タッチパネル11jbは、常に表示する必要がない補足情報や、店内のオペレータで共有すべき情報(特売情報や店長からのメッセージなど)等が表示される。また、タッチパネル11jbには、タッチパネル11hに対する操作により実行されるチェック業務と直接関係ない画面を常に表示しておくことが可能である。このため、タッチパネル11jbには、チェックアウト業務中に、他の商品販売データ処理装置を操作する従業員間で簡易なコミュニケーションを取る簡易通信機能のための操作画面を表示させることができる。操作画面には、従業員間でやり取りする複数のメッセージに対応するメッセージボタンが予め用意される。本実施形態では、例えば簡易通信機能の操作画面に含まれる複数のメッセージボタンのうち、少なくとも一部のボタンを感情ボタン(記録分類ボタン)として使用するものとする(図7参照)。なお、複数の感情ボタンが配置された操作画面を表示するようにしても良い。例えば、買物客が操作する決済装置12A1,12A2,12B1,12B2では、簡易通信機能のための画面を表示させないものとし、買物客により操作させるための感情ボタンの専用の操作画面を表示させるものとする。
プリンタ11kは、例えばサーマルプリンタまたはドットインパクトプリンタなどであり、レシート用紙に対して各種の文字列、画像、コードパターン(バーコード、2次元コードなど)などを印刷することにより、商品名、単価、合計金額などの取引内容が印刷された取引レシート等を発行する。
カードリーダライタ11mは、カードに記録されたデータを読み取るとともに、カードへデータを書き込む。カードは、クレジットカード、デビットカード、電子マネーカード、プリペイドカードなどの決済用カードの他に、メンバーズカード、ポイントカードなどの決済処理に関わる情報を記録する各種のカードを含む。カードリーダライタ11mは、磁気式、接触式、あるいは非接触式の何れのデバイスであっても良いし、また複数種のデバイスを含んでいても良い。
ディスプレイ11nは、例えば顧客に対して情報を提供するための客面用として用いられるデバイスであり、カラーLCD等の周知のデバイスを利用できる。
決済装置12A1は、コンピュータの機能が実装されており、プロセッサ(CPU等)12a、ROM(read-only memory)12b、RAM(random-access memory)12c、記憶ユニット12d、釣銭機12e、通信ユニット12j、スキャナ12f、タッチパネル12g、プリンタ12h、及びカードリーダライタ12iを有する。なお、決済装置12A1に設けられる各部は、商品登録装置11Dの同じ名称の各部と同様に機能するものとして詳細な説明を省略する。
図4は、本実施形態におけるPOSサーバ20と映像サーバ30の構成を示すブロック図である。
POSサーバ20は、プロセッサ(CPU等)20a、ROM20b、RAM20c、補助記憶ユニット20d、ディスプレイ20f、キーボード20g、プリンタ20h、通信ユニット20j及び伝送システム20kを含む。POSサーバ20は、コンピュータの機能を有する。なお、POSサーバ20は、従業員(店長等)により入力操作がされるタッチパネルやマウスなどの入力デバイスを有していても良い。
プロセッサ20aは、ROM20b及びRAM20cに記憶されたオペレーティングシステム、ミドルウェア及びアプリケーションプログラムに基づいて、POSサーバ20としての各種の動作を実現するべく各部を制御するための回路である。
ROM20b及びRAM20cは、プロセッサ20aにより実行されるオペレーティングシステム、ミドルウェア、アプリケーションプログラムなどのプログラムの他、プロセッサ20aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。
プロセッサ20aにより実行されるプログラムには、商品販売に関するPOS機能を実現するためのPOSプログラムの他、補助記憶ユニット20dに記憶されたデータを利用した確認機能を実現するための確認プログラムが含まれる。
補助記憶ユニット20dは、プロセッサ20aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはプロセッサ20aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット20dとしては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。補助記憶ユニット20dには、商品販売データ処理装置から受信されるジャーナルデータ20d1、記録分類テーブル20d2、キャプチャデータ20d3が記憶される。
ディスプレイ20fは、プロセッサ20aにより実行されるPOS機能や確認機能に応じた画面を表示する。
キーボード20gは、POSサーバ20に対するデータを従業員による操作に応じて入力する。
プリンタ20hは、例えばサーマルプリンタやレーザビームプリンタなどである。
通信ユニット20jは、LAN13を介した商品登録装置11や決済装置12Aとの通信、及びネットワーク42を介した本部サーバ40などの外部装置との通信を制御する。
映像サーバ30は、CPU30a、メモリ30b、通信ユニット30c、記憶ユニット30d、及び伝送システム30eを含む。
CPU30aは、メモリ30bに記憶された各種プログラムに基づいて、各種の動作を実現するべく各部を制御する。
メモリ30bは、CPU30aにより実行されるオペレーティングシステム、ミドルウェア、アプリケーションプログラムなどのプログラムの他、CPU30aが各種の処理を行う上で参照するデータを記憶する。
CPU30aにより実行されるプログラムには、各種機能を実行するための制御プログラムなどが含まれる。各種機能には、カメラ14Aから映像データを受信して記憶ユニット30dに記憶する機能、POSサーバ20の確認機能によって指定される映像データを出力する機能、補助記憶ユニット30dに記憶されたデータを利用した確認機能などが含まれる。
補助記憶ユニット30dは、CPU30aが各種の処理を行う上で使用するデータ、あるいはCPU30aでの処理によって生成されたデータを保存する。補助記憶ユニット30dは、映像データ30d1の他、ジャーナルデータ30d2、記録分類テーブル30d3などが記憶される。補助記憶ユニット30dとしては、例えばEEPROM、HDD、あるいはSSDなどを使用できる。
通信ユニット30cは、POSサーバ20との通信、カメラ14Aからの映像データの受信を制御する。
図5は、本実施形態における商品登録装置11Dの外観を示す斜視図である。なお、商品登録装置11A,11B,11Cも商品登録装置11Dと同様に構成することが可能である。商品登録装置11Dは、スーパーマーケット等の店舗で使用される店舗会計システムの一部を構成するもので、例えばPOS(Point of Sales)端末として構成される。
図5に示すように、商品登録装置11Dは、釣銭機11e、タッチパネル11h、コンビネーションキーボード11j(キーボード11ja、タッチパネル11jb)、プリンタ11k、カードリーダライタ11m、及びディスプレイ11nが設けられている。
商品登録装置11Dは、規定のハウジングに対して、タッチパネル11h、コンビネーションキーボード11j、プリンタ11k、ディスプレイ11nが脱着可能となるように構成されている。このため、商品登録装置11Dは、店舗での使用に適した、タッチパネル11h、コンビネーションキーボード11j、プリンタ11k、ディスプレイ11nを個々に選択して実装させることができる。
例えば、コンビネーションキーボード11jは、図5及び図6に示すように、キーボード11jaとタッチパネル11jbとが設けられた形態の他、タッチパネル11jbに代えて、より多くのキーが実装されたキーボードのみの形態のものがある。また、コンビネーションキーボード11jを実装せずに、タッチパネル11hからのみオペレータによる入力操作を受け付ける形態とすることもできる。第1実施形態では、図6に示すキーボード11jaとタッチパネル11jbとが設けられたコンビネーションキーボード11jが実装されているものとして説明する。
同様にして、例えばディスプレイ11nは、顧客に対して情報を提供するための客面用として用いられるもので、画面サイズの異なる複数のユニットから何れかを選択して実装することができる。また、顧客による入力操作を受け付けられるように、ディスプレイ11nに代えてタッチパネルを実装することも可能である。客面用のタッチパネルを実装した場合に、買物客に操作可能な感情ボタンが設けられた操作画面を表示させることが可能である。
図7には、本実施形態における商品販売データ処理装置(商品登録装置11D)のタッチパネル11jbにおいて表示される簡易通信機能の操作画面50の一例を示している。
簡易通信機能の操作画面50には、他の商品販売データ処理装置から送信されたメッセージの内容を表示するメッセージエリア51、予め用意された複数のメッセージに対応するメッセージボタンが配置されたメッセージボタンエリア52が設けられる。
メッセージエリア51には、他の商品販売データ処理装置の従業員により送信されたメッセージが、例えば時系列的に、発信(受信)時刻、発信者(従業員名)と共に表示される。メッセージボタンエリア52には、複数のメッセージボタンが配置されており、メッセージの内容がボタン内にそれぞれ表示されている。図7に示す複数のメッセージボタンのうち、メッセージボタン52A,52B,52C,52D,52E,52F,52Gが感情ボタン(記録分類ボタン)としても使用される。すなわち、メッセージボタン52A〜52Gの何れかを選択する操作がされた場合、操作されたボタンに対応するメッセージが他の商品販売データ処理装置に送信されると共に、ボタン(記録分類)とチェックアウト業務の状況を示すデータとを対応づけた記録分類データが生成されて、POSサーバ20に送信される。
例えば、簡易通信機能の操作画面50の「ありがとう」に対応するボタン52Cが操作された場合、他の商品販売データ処理装置に「ありがとう」のメッセージが送信され、送信先の各商品販売データ処理装置のメッセージエリア51において「ありがとう」のメッセージが表示される。また、ボタンに応じた記録分類「ありがとう」と対応づけて、例えば「ありがとう」のボタン52Cが操作された時に実行中の取引を特定する「取引No.」等のデータ、ボタン52Cが操作された時(あるいは前後の所定時間を含めても良い)のキャプチャデータを示すデータとを対応づけた記録分類データを生成する。
記録分類データは、POSサーバ20に送信され、記録分類別に分類されて、記録分類テーブル20d2に登録される。なお、「取引No.」が示す取引データをもとに、取引時に映像サーバ30に記憶された映像(音声)データを検索して、再生出力させることができる。従って、記録分類「ありがとう」と「取引No.」を対応づけることで、記録分類「ありがとう」と取引時に記憶された映像(音声)データとを対応づけることになる。
なお、キャプチャデータは、必須ではなく、感情ボタン(記録分類)に応じて記憶の有無が設定されていても良い。例えば、図7に示す簡易通信機能の操作画面50のうち「レジ・釣銭機動きません」ボタン52Gが選択された場合に、「レジ」「釣銭機」が動作停止した状況を確認するために、その時のタッチパネル(ディスプレイ)に表示された画面をキャプチャして記憶するようにしても良い。
図8は、本実施形態におけるPOSサーバ20に記憶されるジャーナルデータ20d1の一例を示している。ジャーナルデータ20d1は、商品登録装置11により作成される商品登録ジャーナルデータ50と、決済装置12により生成される決済ジャーナルデータ52とを含む。図8は、1つの取引(通常、1人の買物客4についての会計処理)により作成されるデータを示している。POSサーバ20は、第1チェックアウトシステム6では、商品登録装置11と決済装置12とにより処理される取引の取引データを、それぞれ図8に示すジャーナルデータ20d1として記録する。
商品登録ジャーナルデータ50には、取引毎の例えば発行の日付、発行時刻(あるいは登録処理の開始からレシート発行終了までの取引時間)、登録レジ番号(登録レジNo)、取引番号(取引No)、責任者データ(責任者番号、氏名)、買上商品データ(商品コード、商品名、単価、個数など)、店番号などのデータを含む。
決済ジャーナルデータ52には、取引毎の例えば発行の日付、発行時刻(あるいは取引時間)、登録レジ番号(登録レジNo)、取引番号(取引No)、責任者データ(責任者番号、氏名)、買上商品データ(商品コード、商品名、単価、個数など)、会計レジ番号(会計レジNo)、レシート番号(決済取引No)、店番号などのデータを含む。
POSサーバ20は、商品登録ジャーナルデータ50と決済ジャーナルデータ52に共通して含まれる情報をもとに、1つの取引により作成される商品登録ジャーナルデータ50と決済ジャーナルデータ52とを対応づけて管理する。共通して含まれる情報は、例えば登録レジ番号(登録レジNo)と取引番号(取引No)のデータである。
図9は、本実施形態のPOSサーバ20により生成される記録分類テーブル20d2の一例を示す図である。
記録分類テーブル20d2は、商品販売データ処理装置から受信される記録分類データを、それぞれの記録分類別に分類して記憶させたデータである。例えば、商品販売データ処理装置から記録分類「イイね」の記録分類データを受信した場合には、記録分類テーブル20d2の記録分類「イイね」に、記録分類データに含まれる「取引No.」とキャプチャデータを示すデータを対応づけて記憶させる。
次に、本実施形態におけるチェックアウトシステムの動作について説明する。
本実施形態におけるチェックアウトシステムは、図1に示すように、例えば第1チェックアウトシステム6では、商品登録装置11Aにおいて買上商品について登録処理がされている買物客4−1の様子や、決済装置12A1,12A2を操作する買物客4−2,4−3の様子を、カメラ14Aにより撮影している。カメラ14Aにより撮影される映像の映像データ30d1は、映像サーバ30において継続して記憶される。
なお、カメラ14Aは、買物客4がカメラ14Aの撮影範囲に入ったことがセンサなどにより検出された場合に、このセンサにより検出されている間に映像を撮影するようにしても良い。これにより、映像サーバ30の記憶ユニット30dに記憶される映像データ30d1のデータ量を、継続して記憶させる場合よりも少なくすることができる。
まず、本実施形態の商品登録装置11における登録処理について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。図10に示すフローチャートは、第1チェックアウトシステム6において、1人の買物客4(1取引)についての処理を示している。
まず、商品登録装置11Aは、従業員2(キャッシャー)の操作により、買物客4が購入しようとする商品についての商品登録処理を実行する(ActA1)。すなわち、商品登録装置11Aのプロセッサ11aは、例えば従業員2の操作により、スキャナ11gを通じて商品に付された商品コードを読み取る。プロセッサ11aは、買上登録がなされた商品に関する商品名、個数および単価と、その商品を登録した後の買上商品の合計個数および合計金額とを含む登録商品テーブルを生成してタッチパネル11hに表示させる。
従業員2は、買物客4が購入しようとする全ての商品についての買上登録が完了すると、例えばタッチパネル11hの画面中に表示された小計ボタンをタッチする。プロセッサ11aは、小計ボタンのタッチが検出されると、買上登録すべき商品の商品コードが登録された登録商品テーブルを更新する。また、プロセッサ11aは、登録商品テーブルの内容に基づいて、登録商品テーブルに記述された登録商品に関する決済のための取引情報を生成する。取引情報は、登録商品のリストや、買上商品の合計個数および合計金額などの情報を含む。
プロセッサ11aは、買物客4に決済処理の操作をさせる決済装置12A1または決済装置12A2に取引情報を送信する(ActA2)。従業員2は、取引情報の送信先として選択した決済装置12A1または決済装置12A2を買物客4に案内して、決済処理(会計処理)をするように促す。また、プロセッサ11aは、取引情報をもとに商品登録ジャーナルデータを作成する(ActA3)。そして、プロセッサ11aは、決済装置12に送信した取引情報について正常に決済処理が完了したことが判別されると、商品登録ジャーナルデータ(取引データ)を、POSサーバ20に送信する(ActA4)。
一方、決済装置12(12A1,12A2)は、取引情報を商品登録装置11から受信すると、買物客4の操作に応じて、取引情報に基づく決済処理を実行し、決済処理の結果をレシートに印刷出力(発行)する。また、決済装置12は、決済処理の結果に応じた決済ジャーナルデータを作成してPOSサーバ20に送信する。
次に、本実施形態の商品登録装置11における簡易通信機能の処理について、図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。
従業員2が操作する商品登録装置11(商品販売データ処理装置)では、前述した登録処理を含むチェックアウト業務のための処理を実行中に、例えばタッチパネル11jbにおいて図7に示すような、簡易通信機能の操作画面50を表示させる(ActB1)。なお、操作画面50は、従業員2による商品登録装置11に対する操作が可能な状態の場合に常時表示されていても良いし、従業員2からの表示(簡易通信機能の実行)の指示があった場合に表示されるようにしても良い。また、操作画面50は、タッチパネル11jbに表示させるだけでなく、従業員2により主に使用されるタッチパネル11hにおいて表示させるようにしても良い。
商品登録装置11のプロセッサ11aは、操作画面50のメッセージボタンエリア52に表示された何れかのボタンを選択する操作があった場合、LAN13を介して接続された他の商品販売データ処理装置(従業員2が操作する商品登録装置11)に対して、操作されたボタンに応じたメッセージを送信する。例えば、メッセージボタンエリア52に設けられた「休憩入ります」のボタンが選択された場合、「休憩入ります」のメッセージと共に、商品登録装置11を操作している(サインインした)従業員2の氏名(従業員名)と発信時刻を示すデータを付加して送信する。
他の商品販売データ処理装置からメッセージを受信した場合(ActB6、Yes)、プロセッサ11aは、操作画面50のメッセージエリア51において、先に表示されているメッセージの後に、新たに受信したメッセージと発信時刻、従業員名を追加表示させる(ActB7)。
このように、簡易通信機能では、メッセージボタンエリア52に予め用意された複数のボタンを選択する操作をするだけで、ボタンに対応する定型のメッセージが他の商品販売データ処理装置に対して送信することができる。このため、従業員間でのコミュニケーションを容易にすることができる。簡易通信機能の操作画面50をタッチパネル11jbに表示させることで、タッチパネル11hを主に使用して実行される登録処理などに影響を与えることなく、コミュニケーションを図ることができる。
なお、操作画面50のメッセージボタンエリア52には、感情ボタン(記録分類ボタン)としても使用されるボタンが含まれる。プロセッサ11aは、前述のようにメッセージを送信すると共に(ActB3)、操作されたボタンが感情ボタン(記録分類ボタン)であると判別された場合には(ActB4、Yes)、ボタンに応じた記録分類と、チェックアウト業務の状況を示すデータとを対応づけた記録分類データを生成して記憶する。なお、記録分類データは、操作画面50に対するボタン操作があるたびにPOSサーバ20に送信しても良いし、予め決められたタイミング(一定時間毎、1日の業務終了後など)で一括して送信するようにしても良い。
例えば、簡易通信機能の操作画面50の「ありがとう」に対応するボタン52Cが操作された場合、記録分類「ありがとう」と対応づけて、「ありがとう」のボタン52Cが操作された時に実行中の取引を特定する「取引No.」を示すデータ(さらには、ボタン52Cが操作された時のキャプチャデータを示すデータ)を対応づけた記録分類データを生成する。
「ありがとう」のボタン52Cの操作があった場合、従業員2が感謝したい事と感じた特別な状況が発生したことを表している。よって、「ありがとう」の記録分類と、ボタン操作された時の状況を示すデータとを対応づけた記録分類データをPOSサーバ20に送信することで、POSサーバ20において、「ありがとう」の状況を指定して、その時の状況を映像等によって確認できるようにする。
次に、本実施形態におけるPOSサーバ20の動作について、図12に示すフローチャートを参照しながら説明する。
POSサーバ20のプロセッサ20aは、商品販売データ処理装置から記録分類データを受信する(ActC1)、記録分類データをもとに記録分類テーブル20d2を作成する(ActC2)。すなわち、プロセッサ20aは、図9に示すように、記録分類データが示す記録分類に、記録分類データに含まれる「取引No.」を示すデータとキャプチャデータを示すデータを対応づけて登録する。従って、POSサーバ20は、複数の商品販売データ処理装置において操作画面50に対する操作によって生成された記録分類データが、記録分類テーブル20d2により記録分類毎に分類して記録される。
POSサーバ20では、例えば店長等の管理者の操作に応じて、確認処理を実行することができる。POSサーバ20のプロセッサ20aは、所定の操作により確認処理の実行が指示されると(ActC3、Yes)、確認対象とする特別な状況を選択するための分類選択画面をディスプレイ20fに表示させる。
図13は、本実施形態における分類選択画面55の一例を示す図である。図13に示すように、分類選択画面55には、商品販売データ処理装置の操作画面50に設けられたボタンに応じた、複数の記録分類のそれぞれに対応するボタン55A,55C,55D,55F,55E,55Gが設けられている。
ここで、何れかのボタン(記録分類)を選択する操作がされた場合(ActC5、Yes)、プロセッサ20aは、記録分類テーブル20d2を参照して、選択されたボタンに対応する記録分類と対応づけられた「取引No.」のデータを読み出す。そして、プロセッサ20aは、「取引No.」のデータが示す取引データをジャーナルデータ20d1から読み出して、選択されたボタン(記録分類)と対応づけられた取引の一覧を含む分類リストを表示させる。
図14は、「イイね」の記録分類に対応するボタン55Aが選択された場合に表示される分類リスト60の一例を示す図である。図14に示す例では、記録分類テーブル20d2の記録分類「イイね」と対応づけて、「取引No.」として2件の「0005」「0009」のデータが記憶されていたことを表している。
分類リスト60では、ボタンにより選択した記録分類に対して、何件の状況が記録されているか、また取引の概略について確認することができる。例えば、分類選択画面55では、レジNo、発生日時、取引No、責任No、責任者、取引金額について確認することができる。
なお、分類リスト60の表示取り消しが指示されると(ActC7、No)、プロセッサ20aは、再度、分類選択画面55を表示させて(ActC4)、前述と同様にして、何れかのボタンを任意に選択させる。
一方、管理者等は、分類リスト60の各取引に対応する確認ボタン62a,62bへの入力操作によって、取引に対応する映像サーバ30に記録された映像(音声)を確認することができる。プロセッサ20aは、確認ボタン62a,62bに対する入力操作(確認指示)を検出すると(ActC7、Yes)、この入力操作により選択された取引に対応する映像及びジャーナルデータ(取引データ)を表示するための確認画面を表示させる(ActC8)。
図15は、本実施形態における確認画面70の一例を示す図である。図15に示す確認画面70には、ジャーナルデータ(取引データ)を表示するためのジャーナル詳細表示領域71と、映像を表示ための映像表示領域72が設けられている。
ジャーナル詳細表示領域71には、ジャーナル表示領域73、レジ番号表示領域74、取引番号表示領域75、発行時刻表示領域76が設けられている。ジャーナル表示領域73には、ジャーナルデータの詳細が表示される。レジ番号表示領域74、取引番号表示領域75、発行時刻表示領域76には、それぞれ、ジャーナルデータ中の登録レジNo、取引No、日付/時刻のデータが表示される。また、ジャーナル詳細表示領域71には、ジャーナルデータの表示対象を前のデータあるいは次のデータに変更する指示を受け付けるための前ボタン77と次ボタン79が設けられている。さらに、ジャーナル詳細表示領域71には、ジャーナル表示領域73に表示されたジャーナルデータに対応する映像の表示を指示するための映像確認ボタン78が設けられる。
まず、プロセッサ20aは、分類リスト60において選択された取引に応じて、該当する商品登録ジャーナルデータの内容をジャーナル詳細表示領域71に表示させる(ActC9)。
また、プロセッサ20aは、ジャーナル詳細表示領域71に表示した商品登録ジャーナルデータに対応する映像データを映像サーバ30から読み出して(ActC10)、映像表示領域72に表示させる(ActC11)。
例えば、プロセッサ20aは、商品登録ジャーナルデータが生成された時刻に基づいて、取引のための処理が実行されている間に撮影された映像データ30d1、あるいは取引情報が作成された時刻の直前の予め決められた時間(例えば1分)前から発行時刻(あるいは発行時刻から予め決められた時間(例えば1分)の経過後)までの映像データ30d1を読み出す。
映像サーバ30は、例えば撮影された時刻を示すタイムスタンプを付加して映像データ30d1を記憶する。これにより、プロセッサ20aは、商品登録ジャーナルデータの発行時刻に対応する映像データを読み出すことができる。プロセッサ20aは、例えば、取引情報が作成された時刻の直前1分前からの映像データ30d1を読み出すことで、商品登録装置11において操作画面50の操作がされる前から撮影された映像を映像表示領域72に表示させることができる。従って、操作画面50の操作をする前に発生した特別な状況を映像(音声)によって確認することが可能となる。
商品登録ジャーナルデータの時刻をもとに映像を読み出す場合、同時に複数のカメラ14Aによって映像が撮影されている場合には、それぞれの映像が対象となる。すなわち、プロセッサ20aは、商品登録装置11により商品登録操作をする従業員2と、従業員2の作業を待っている買物客4を撮影した映像を合わせて表示させる。これにより、操作画面50の感情ボタンが操作されたときの状況をより容易に確認することが可能となる。
なお、確認画面70には、シークバー80、再生制御ボタン82が設けられている。プロセッサ20aは、シークバー80あるいは再生制御ボタン82に対する操作に応じて、映像表示領域72における映像の再生を制御する。これにより、映像の確認を効率的に行うことが可能となる。
読み出した映像表示が終了すると(ActC12、Yes)、プロセッサ20aは、分類選択画面55(図13)を表示させて(ActC4)、前述と同様の処理を実行することができる。なお、分類選択画面55の表示に戻るのではなく、分類リスト60(図14)を表示する状態に戻るようにしても良い。
プロセッサ20aは、終了が指示されると(ActC13、Yes)、確認処理を終了する。
なお、前述した説明では、映像サーバ30において記録された映像データ30d1を読み出して再生する場合について説明しているが、記録分類テーブル20d2においてキャプチャデータを示すデータが記憶されている場合には、このデータをもとにキャプチャデータ20d3から読み出して表示(あるいは音声出力)させることができる。
このようにして、本実施形態におけるPOSサーバ20では、商品販売データ処理装置の操作画面50において指定されたボタンに対応する記録分類に応じて、チェックアウト業務の状況を示すデータを分類して記録分類テーブル20d2において記憶することができる。従って、記録分類の何れかを任意に指定することで、指定された記録分類に該当する映像などをまとめて効率的に確認(振り返り)することが可能となる。
なお、前述した説明では、POSサーバ20において確認処理を実行するものして説明しているが、映像サーバ30にジャーナルデータ30d2及び記録分類テーブル30d3を記憶させることで、映像サーバ30において前述と同様の確認処理を実行することができる。同様にして、本部サーバ40、商品販売データ処理装置(商品登録装置11)、LAN13と接続された他の情報処理装置において、確認処理を実行することも可能である。
また、前述した説明では、従業員2が使用する商品登録装置11において簡易通信機能の操作画面50が操作されることで記録分類データが生成されるとしているが、買物客4が操作する決済装置12において同様の操作画面を設けて記録分類データを生成して、POSサーバ20に送信するようにしても良い。決済装置12では、簡易通信機能の操作画面50ではなく、チェックアウト業務の状況の記録を買物客4によって指定させるための専用の操作画面とする。例えば、買物客4が、店舗や従業員2に対して、良い事や感謝したい事、反省すべき悪い事として感じた状況を、前述と同様にして、操作画面を操作させることで記録分類に分類して記憶する。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
また、前述した実施の形態において記載した処理は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、例えば磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリなどの記録媒体に書き込んで各種装置に提供することができる。また、通信媒体により伝送して各種装置に提供することも可能である。コンピュータは、記録媒体に記録されたプログラムを読み込み、または通信媒体を介してプログラムを受信し、このプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行する。