JP6937099B2 - 誘電エラストマー発電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、誘電エラストマー発電装置に関する。
誘電エラストマー層と当該誘電エラストマー層を挟む一対の電極層とを有する誘電エラストマー要素は、駆動用途および発電用途のそれぞれの分野において開発が進められている。特許文献1,2には、誘電エラストマー要素が発電用途に用いられた誘電エラストマー発電装置が開示されている。この誘電エラストマー発電装置においては、誘電エラストマー要素を伸長させる外力(力学的エネルギー)を電気的エネルギーに変換することにより発電がなされている。
誘電エラストマー要素を用いた発電は、誘電エラストマー要素の伸長と収縮とからなる1サイクルで行われる。実際の誘電エラストマー発電装置は、周期的な外力によって誘電エラストマー要素を複数サイクルにわたって伸長および収縮させることにより、発電を行う。しかしながら、誘電エラストマー要素を用いた発電の原理から、1サイクルのうち実際に誘電エラストマー要素から電力が出力されるのは、誘電エラストマー要素が収縮する期間に限定され、伸長する期間には電力は出力されない。このため、誘電エラストマー発電装置による発電は、発電期間と非発電期間とが繰り返される、断続的な発電にならざるを得ないという問題がある。
特許第5479659号公報 特許第5509350号公報
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、非発電期間を縮小することが可能な誘電エラストマー発電装置を提供することをその課題とする。
本発明によって提供される誘電エラストマー発電装置は、誘電エラストマー層および当該誘電エラストマー層を挟む一対の電極層を各々が有する一対の誘電エラストマー発電要素、前記一対の誘電エラストマー発電要素を変形させる外力が入力される入力部、および各々に張力が生じた状態で前記入力部を介して互いの張力が作用し合うように直列に接続された状態に前記一対の誘電エラストマー発電要素を保つ張力維持要素、を含む発電手段と、前記発電手段の前記入力部に接続され且つ外力を伝達する伝達手段と、前記一対の電極層への初期電圧の印加および前記一対の電極層からの出力電力の受電を、前記一対の誘電エラストマー発電要素ごとに行う制御手段と、を備えることを特徴としている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記誘電エラストマー発電要素は、軸方向に互いに離間した小開口部および大開口部を有する錐台筒状とされている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記張力維持要素は、前記一対の誘電エラストマー発電要素の前記大開口部の前記軸方向位置を相対的に固定しており、前記入力部は、前記一対の誘電エラストマー発電要素の前記小開口部に固定されている。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記制御手段は、前記各誘電エラストマー発電要素毎に、前記入力部に外力が入力されていない中立状態よりも前記誘電エラストマー層が伸長状態である第1状態において前記一対の電極層に前記初期電圧を印加し、前記誘電エラストマー層が前記第1状態から前記中立状態よりも収縮状態である第2状態に至る間に前記一対の電極層から前記出力電力を受電する。
本発明によれば、非発電期間を縮小することができる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明の第1実施形態に基づく誘電エラストマー発電装置を概略的に示すシステム構成図である。 図1の誘電エラストマー発電装置の誘電エラストマー発電要素の発電原理を概略的に示す図である。 図1の誘電エラストマー発電装置の誘電エラストマー発電要素の発電原理を概略的に示す図である。 図1の誘電エラストマー発電装置の発電手段を示す斜視図である。 図1の誘電エラストマー発電装置を構成する前の状態の誘電エラストマー発電要素を示す平面図である。 図5のVI−VI線に沿う断面図である。 図1の誘電エラストマー発電装置を示す断面図である。 図1の誘電エラストマー発電装置を示す断面図である。 図1の誘電エラストマー発電装置による発電を示すグラフである。 図1の誘電エラストマー発電装置の発電手段の変形例を示す断面図である。 図1の誘電エラストマー発電装置の駆動手段の他の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
図1〜図8は、本発明の第1実施形態に基づく誘電エラストマー発電装置を示している。本実施形態の誘電エラストマー発電装置A1は、発電手段1、制御手段2および伝達手段3を備えている。誘電エラストマー発電装置A1は、外力発生源4から生じる外力を利用して発電を行う装置である。外力発生源4の具体的構成は特に限定されず、海洋の波に代表される自然エネルギーを発生するものや、人体等の生体エネルギーを発するものを適宜利用することができる。
図1は、誘電エラストマー発電装置A1を概略的に示すシステム構成図である。図2および図3は、誘電エラストマー発電装置A1の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの発電原理を概略的に示す図である。図4は、誘電エラストマー発電装置A1の発電手段1を示す斜視図である。図5は、誘電エラストマー発電装置A1を構成する前の状態の誘電エラストマー発電要素を示す平面図である。図6は、図5のVI−VI線に沿う断面図である。図7および図8は、誘電エラストマー発電装置A1の発電動作を示す断面図である。
発電手段1は、誘電エラストマー発電装置A1において機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換するものである。発電手段1は、誘電エラストマー発電要素11A,11B、入力部15、および張力維持要素16を備える。なお、図1〜図3では、誘電エラストマー発電要素11A,11Bを模式的に示している。誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、誘電エラストマー層111および一対の電極層112を有する。
誘電エラストマー層111は、弾性変形が可能であるとともに、絶縁強度が高いことが求められる。このような誘電エラストマー層111の材質は特に限定されないが、好ましい例として、たとえばシリコーンエラストマーやアクリルエラストマーが挙げられる。
一対の電極層112は、誘電エラストマー層111を挟んでおり、初期電荷が導入され、出力電圧が生じる部位である。電極層112は、導電性を有するとともに、誘電エラストマー層111の弾性変形に追従しうる弾性変形が可能な材質によって形成される。このような材質としては、弾性変形可能な主材に導電性を付与するフィラーが混入された材質が挙げられる。前記フィラーの好ましい例として、たとえばカーボンナノチューブが挙げられる。
誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、外部からの外力や拘束を受けていない状態であって、一対の電極層112に電圧が印加されていない状態においては、自発的な伸長や伸縮を生じていない自然長状態にあり、外力が付与された場合に、誘電エラストマー層111の弾性変形が許容されている。
制御手段2は、誘電エラストマー発電要素11A,11Bの一対の電極層112への初期電圧の印加および一対の電極層112からの出力電力の受電を、誘電エラストマー発電要素11A,11B毎に行う。このような制御手段2は、たとえば、初期電荷を生じる電源部、出力電力を利用に適した電圧に変圧する等の機能を果たす変電部、電源部および変電部を制御する制御部、を含む。図1に示すように、本実施形態においては、制御手段2は、一対の配線21aおよび一対の配線21bを有する。一対の配線21aは、誘電エラストマー発電要素11Aの一対の電極層112に接続されている。一対の配線21bは、誘電エラストマー発電要素11Bの一対の電極層112に接続されている。
図2および図3は、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bにおける発電の原理を示している。これらの図においては、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bに共通する発電原理について説明しておりいずれか一方のみに相当する部位が示されている。図2においては、誘電エラストマー発電要素11A,11Bに、図中上下方向に向かう外力が負荷されている。このため、誘電エラストマー発電要素11A,11Bの誘電エラストマー層111が、図中上下方向に伸長されている。これにより、誘電エラストマー層111の面積が増大し、厚さが縮小している。一対の電極層112は、誘電エラストマー層111に追従しており、面積が拡大している。この状態において、誘電エラストマー発電要素11A,11Bをコンデンサとしてとらえた場合、その静電容量C1は、相対的に大となっている。この状態の誘電エラストマー発電要素11A,11Bに、制御手段2から初期電圧を印加する。具体的には、静電容量C1の誘電エラストマー発電要素11A、誘電エラストマー発電要素11Bに電圧V1を印加することにより、電流Iqが流れ、電荷Qが投入される。
図3は、図2に示す状態の後に、上記外力が弱められ、あるいはゼロとなることにより、図2に示す状態から誘電エラストマー発電要素11A,11Bが縮小した状態を示している。この状態においては、誘電エラストマー層111の面積が縮小し、厚さが増大している。一対の電極層112は、誘電エラストマー層111に追従しており、面積が縮小している。この状態において、誘電エラストマー発電要素11A,11Bをコンデンサとしてとらえた場合、その静電容量C2は、上述した静電容量C1よりも小となっている。しかし、一対の電極層112に蓄えられた電荷Qは、一定である。このため、電圧V2と電圧V1との比は、静電容量C2と静電容量C1との比と、反比例の関係にある。したがって、一対の電極層112間の電圧V2は、上述した電圧V1よりも大となる。この状態で、一対の配線21a,21bを介して一対の電極層112からの出力電力を制御手段2によって出力電流Iwとして受電する。これにより、初期電圧の印加に要する電力を上回る出力電力が得られる。これが、誘電エラストマー発電要素11A,11Bにおける発電である。
図4は、本実施形態の発電手段1を、より具体的に示す斜視図である。図示された誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、軸方向に互いに離間した小開口部12および大開口部13を有する錐台筒状とされている。
図5および図6は、誘電エラストマー発電装置A1(発電手段1)が構築される前の状態の誘電エラストマー発電要素11A,11Bを示している。これらの図に示すように、構築前の誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、平板上の円環形状である。このような誘電エラストマー発電要素11A,11Bが、図6における上下方向に引っ張られることにより、上述した錐台筒状とされている。このため、誘電エラストマー発電装置A1(発電手段1)が構築された後の誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、入力部15に外力が入力されていない中立状態において、張力が生じた状態に維持されている。
一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、互いの軸方向が一致し且つ互いの小開口部12部が対向する配置とされている。入力部15は、伝達手段3が接続される部位である。本実施形態においては、入力部15は、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの小開口部12の間に配置されており、これらの小開口部12に対して固定されている。
張力維持要素16は、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの大開口部13の軸方向における相対位置を固定することにより、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bに張力が生じた状態を維持するためのものである。図示された例においては、張力維持要素16は、たとえば2つのリング161および複数のロッド162を有する。2つのリング161は、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの大開口部13にそれぞれ固定されている。複数のロッド162は、2つのリング161の軸方向位置を相対的に固定するためのものであり、各々の両端部分が2つのリング161に対して固定されている。
本実施形態においては、張力維持要素16によって固定された一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの大開口部13の距離は、自然状態の2つの誘電エラストマー発電要素11A,11Bの軸方向寸法よりも大であるように設定されている。このため、2つの誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、軸方向において互いに引っ張り合う関係となっており、それぞれが弾性力を発揮した状態におかれている。言い換えると、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、互いの張力が作用し合うように入力部15を介して直列に接続されている。
伝達手段3は、外力発生源4の外力を発電手段1に伝達するためのものである。このような伝達手段3としては、駆動力を伝達しうる様々な部材や機構を有するものを種々に採用することができる。
本実施形態においては、外力発生源4からの外力を伝達しうる構成として、ロッド31を有する伝達手段3を例示している。ロッド31は、長手方向に沿った引張力および圧縮力の双方を伝達しうる部材であり、誘電エラストマー層111と比べて剛体として扱いうる金属、樹脂等の材質からなる。ロッド31は、発電手段1の入力部15にその一端が接続され、外力発生源4に他端が接続されている。なお、本実施形態においては、発電手段1が1つのみの入力部15を有する構成であることから、伝達手段3は、1つ以上のロッド31を備える構成であればよい。
次に、図7および図8を参照して、誘電エラストマー発電装置A1の動作について説明する。
図7においては、外力発生源4の外力が引張力として伝達手段3を介して入力部15に入力されている。これにより、入力部15が中立状態から寸法S1だけ図中軸方向上方に移動している。すなわち、誘電エラストマー発電要素11Aは、中立状態から寸法S1だけ図中軸方向に伸長している。この状態が、誘電エラストマー発電要素11Aの第1状態Sa1である。一方、誘電エラストマー発電要素11Bは、中立状態から寸法S1だけ図中軸方向に収縮している。この状態が、誘電エラストマー発電要素11Bの第2状態Sb2である。
なお、本実施形態においては、制御手段2が、位置センサ22aおよび位置センサ22bを有する。位置センサ22aおよび位置センサ22bは、入力部15の位置を検出するセンサである。位置センサ22aおよび位置センサ22bは、入力部15が予め設定された軸方向における所定位置に存在することを検出するものでもよいし、入力部15の軸方向位置を連続的に検出可能なものであってもよい。図7においては、位置センサ22bによって、入力部15が、軸方向上方に寸法S1だけ移動したことが検出された状態を示している。
図示された状態において、制御手段2は、第1状態Sa1とされた誘電エラストマー発電要素11Aに初期電圧として電圧Vqaを印加する。すなわち、配線21aに電流Iqaが流れる。なお、図中において電流Iqaを示す矢印は、電流Iqaの厳密な向きを示すものではなく、制御手段2から誘電エラストマー発電要素11Aへと電流Iqaが流れることを概念的に示したものである。
図8において、外力発生源4の外力が圧縮力として伝達手段3を介して入力部15に入力されている。これにより、入力部15は、中立状態から寸法S1だけ図中軸方向下方に移動している。すなわち、誘電エラストマー発電要素11Aは、中立状態から寸法S1だけ図中軸方向に収縮している。この状態が、誘電エラストマー発電要素11Aの第2状態Sa2である。一方、誘電エラストマー発電要素11Bは、中立状態から寸法S1だけ図中軸方向に伸長している。この状態が、誘電エラストマー発電要素11Bの第1状態Sb1である。なお、図8においては、位置センサ22aによって、入力部15が、軸方向下方に寸法S1だけ移動したことが検出された状態を示している。第2状態Sa2とされた誘電エラストマー発電要素11Aの電圧は、電圧Vqbに増大する。
図示された状態において、制御手段2は、第2状態Sa2とされた誘電エラストマー発電要素11Aから出力電力を受電する。すなわち、配線21aに電流Iwaが流れる。なお、図中において電流Iwaを示す矢印は、電流Iwaの厳密な向きを示すものではなく、誘電エラストマー発電要素11Aから制御手段2へと電流Iwaが流れることを概念的に示したものである。
図7および図8に示す誘電エラストマー発電要素11Aの第1状態Sa1および第2状態Sb2からなる1サイクルにおいて、初期電圧の印加と出力電力の受電とを行うことにより、制御手段2は、初期電圧の印加に要する電力を上回る出力電力を得る。制御手段2は、必要に応じた変電処理を行うことにより、使用に適した電圧等に変換された電力を提供する。外力発生源4が周期的な外力を発生する場合、図7に示す状態と図8に示す状態とが、所定の周期で繰り返される。
一方、誘電エラストマー発電要素11Bは、図8において、第1状態Sb1をとっている。制御手段2は、誘電エラストマー発電要素11Bに初期電圧として電圧Vqbを印加することにより、配線21bに電流Iqbを流す。引き続いて、図7に示すように誘電エラストマー発電要素11Bが第2状態Sb2状態をとると、誘電エラストマー発電要素11Bの電圧は、電圧Vqbに増大する。これにより、制御手段2は、配線21bを介して誘電エラストマー発電要素11Bから電流Iwbを受ける。これにより、制御手段2は、誘電エラストマー発電要素11Bから出力電力を受電する。図8および図7に示す誘電エラストマー発電要素11Bの第1状態Sb1および第2状態Sb2の1サイクルにおいて、初期電圧の印加と出力電力の受電とを行うことにより、制御手段2は、初期電圧の印加に要する電力を上回る出力電力を得る。
図9は、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bの状態と電圧Vqa,Vwaおよび電圧Vqb,Vwbとの関係を示している。
図中最上段のグラフは、誘電エラストマー発電要素11Aと電圧Vqa,Vwaとの関係を示している。誘電エラストマー発電要素11Aが、第1状態Sa1をとった際に上述した初期電圧として電圧Vqaの印加がなされる。これに続いて、誘電エラストマー発電要素11Aの収縮が開始され、第2状態Sa2へと変化し始める。誘電エラストマー発電要素11Aが第1状態Sa1から収縮し始めると、制御手段2は、誘電エラストマー発電要素11Aの電圧が電圧Vwaに増大し、出力電力の受電が可能となる。図示された例においては、第1状態Sa1において初期電圧の印加が完了した直後に、出力電力の受電を開始する例を示している。このため、第1状態Sa1の直後から第2状態Sa2に至るまでの間に、電圧Vqaと電圧Vwaとの差が増大している。なお、図示されたグラフの形状は、電圧Vqaと電圧Vwaとの差が0よりも大きい値をとっていることを概念的に示しており、厳密な電圧波形を表すものではない。
一方、第2状態Sa2から第1状態Sa1の期間においては、出力電力は、0である。この期間においては、誘電エラストマー発電要素11Aが伸長させられており、外力が機械的エネルギーとなって誘電エラストマー発電要素11Aの誘電エラストマー層111に蓄積されている。このように、誘電エラストマー発電要素11Aにおいては、第1状態Sa1から第2状態Sa2の期間において、発電が可能である。すなわち、電圧Vqaよりも電圧Vwaが大となる発電期間と機械的エネルギーを蓄積する非発電期間とが交互に到来する。
図中中段のグラフは、誘電エラストマー発電要素11Bと電圧Vqb,Vwbとの関係を示している。誘電エラストマー発電要素11Bが、第1状態Sb1をとった際に上述した初期電圧として電圧Vqbの印加がなされる。これに続いて、誘電エラストマー発電要素11Bの収縮が開始され、第2状態Sb2へと変化し始める。誘電エラストマー発電要素11Bが第1状態Sb1から収縮し始めると、制御手段2は、誘電エラストマー発電要素11Bの電圧が電圧Vwbに増大し、出力電力の受電が可能となる。図示された例においては、第1状態Sb1において初期電圧の印加が完了した直後に、出力電力の受電を開始する例を示している。このため、第1状態Sb1の直後から第2状態Sb2に至るまでの間に、電圧Vqbと電圧Vwbとの差が増大している。なお、図示されたグラフの形状は、電圧Vqbと電圧Vwbとの差が0よりも大きい値をとっていることを概念的に示しており、厳密な電圧波形を表すものではない。
一方、第2状態Sb2から第1状態Sb1の期間においては、出力電力は、0である。この期間においては、誘電エラストマー発電要素11Bが伸長させられており、外力が機械的エネルギーとなって誘電エラストマー発電要素11Bの誘電エラストマー層111に蓄積されている。このように、誘電エラストマー発電要素11Bにおいては、第1状態Sb1から第2状態Sb2の期間において、発電が可能である。すなわち、電圧Vqbよりも電圧Vwbが大となる発電期間と機械的エネルギーを蓄積する非発電期間とが交互に到来する。
図中最下段のグラフは、誘電エラストマー発電要素11Aによる出力電圧と誘電エラストマー発電要素11Bによる出力電圧とを重ねあわしたものである。図7および図8から理解されるように、誘電エラストマー発電要素11Aの第1状態Sa1および第2状態Sa2と、誘電エラストマー発電要素11Bの第1状態Sb1および第2状態Sb2とは、互いに交互に生じる。このため、電圧Vqaおよび電圧Vwaの差の波形と電圧Vqbおよび電圧Vwbの差の波形とは、外力発生源4の外力発生周期(波長)を基準として、互いに半波長ずれた関係となっている。
次に、誘電エラストマー発電装置A1の作用について説明する。
本実施形態によれば、図9に示すように、誘電エラストマー発電要素11Aによる発電期間と誘電エラストマー発電要素11Bによる発電期間とを重ねあわせた発電手段1の発電期間の時間占有率は、誘電エラストマー発電要素11Aによる発電期間の単独の時間占有率および誘電エラストマー発電要素11Bの単独の発電期間の単独の時間占有率のそれぞれよりも長いものとなっている。このため、たとえば、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bの一方のみを利用して発電を行う構成と比較して、誘電エラストマー発電装置A1の非発電期間を縮小することができる。
特に、第1状態Sa1および第1状態Sb1の直後から出力電力の受電を開始することにより、誘電エラストマー発電要素11Aの発電期間と誘電エラストマー発電要素11Bの発電期間とをほとんど連続して設定することが可能である。これは、誘電エラストマー発電装置A1の非発電期間の縮小に好適である。なお、誘電エラストマー発電装置A1は、第1状態Sa1および第1状態Sb1の直後から出力電力の受電を開始する構成に限定されるものではない。第1状態Sa1および第1状態Sb1から第2状態Sa2およびSb2に向かう収縮期間のいずれの時点であっても、制御手段2は、出力電力を受電することが可能である。
発電手段1は、張力維持要素16によって一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bに張力が生じた状態が維持されている。このため、伝達手段3によって引張力または圧縮力が伝達されても、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bは、依然として自然状態よりも伸長された状態を維持している。すなわち、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bが自然状態よりも収縮する方向の外力を受けることにより、誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bが弛んでしまうことを回避することが可能である。これは、誘電エラストマー発電装置A1の誘電エラストマー発電要素11Aおよび誘電エラストマー発電要素11Bが、発電に寄与しない動作を行うことを除外するのに適している。
図10および図11は、本発明の変形例を示している。なお、これらの図において、上述した例と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
図10は、発電手段1の変形例を示している。本変形例においては、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、互いの軸方向が一致し且つ互いの大開口部13部が対向する配置とされている。そして、入力部15は、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの大開口部13の間に配置されており、これらの大開口部13に対して固定されている。また、本変形例においては、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの小開口部12の軸方向における相対位置が、張力維持要素16によって固定されている。このような変形例によっても、誘電エラストマー発電装置A1の非発電期間を縮小することができる。
図11は、発電手段1の他の変形例および伝達手段3の変形例を示している。本変形例においては、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bの各々が、図中上下方向に延びる軸を中心として巻き取られた形態とされている。図中上方の誘電エラストマー発電要素11Bの下端と図中下方の誘電エラストマー発電要素11Aの上端とが、入力部15に固定されている。また、誘電エラストマー発電要素11Bの上端と誘電エラストマー発電要素11Aの下端とが、張力維持要素16に固定されている。本変形例においても、一対の誘電エラストマー発電要素11A,11Bは、中立状態において張力維持要素16によって図中上下方向に引っ張られた状態で拘束されている。
また、本変形例の伝達手段3は、一対のワイヤ32および複数のプーリー33を有する。一対のワイヤ32は、各々が引張力を伝達する一方圧縮力をほとんど伝達しない。外力発生源4の周期的な外力によって、一方のワイヤ32が引張力を伝達する期間と他方のワイヤ32が引張力を伝達する期間とは、交互に発生する。一対のワイヤ32は、入力部15に対して図中上下から接続されている。入力部15に対して図中下方に接続されたワイヤ32は、複数のプーリー33に掛け回されて、図中上方へと向かっている。
このような変形例によっても、誘電エラストマー発電装置A1の非発電期間を縮小することができる。
本発明に係る誘電エラストマー発電装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る誘電エラストマー発電装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
伝達手段3は、外力発生源4の外力を単に伝達する構成に限定されず、外力発生源4の外力を、発電に適した往復動に変換する機構を有するものであってもよい。
A1 :誘電エラストマー発電装置
1 :発電手段
2 :制御手段
3 :伝達手段
4 :外力発生源
11A,11B :誘電エラストマー発電要素
12 :小開口部
13 :大開口部
15 :入力部
16 :張力維持要素
21a,21b :配線
22a,22b :位置センサ
31 :ロッド
32 :ワイヤ
33 :プーリー
111 :誘電エラストマー層
112 :電極層
161 :リング
162 :ロッド
C1,C2 :静電容量
Iqa,Iqb,Ia,Iwb:電流
Vqa,Vqb,Vwa,Vwb:電圧
Q :電荷
S1 :寸法
Sa1,Sb1 :第1状態
Sa2,Sb2 :第2状態
V1,V2 :電圧

Claims (4)

  1. 誘電エラストマー層および当該誘電エラストマー層を挟む一対の電極層を各々が有する一対の誘電エラストマー発電要素、前記一対の誘電エラストマー発電要素を変形させる外力が入力される入力部、および各々に張力が生じた状態で前記入力部を介して互いの張力が作用し合うように直列に接続された状態に前記一対の誘電エラストマー発電要素を保つ張力維持要素、を含む発電手段と、
    前記発電手段の前記入力部に接続され且つ外力を伝達する伝達手段と、
    前記一対の誘電エラストマー発電要素の一方と他方とのそれぞれが個別に電気接続されており、前記一対の電極層への初期電圧の印加および前記一対の電極層からの出力電力の受電を、前記一対の誘電エラストマー発電要素ごとに行う制御手段と、
    を備え
    前記入力部に周期的な外力が入力された場合に、上記一対の誘電エラストマー発電要素の各々において発電期間と非発電期間とが繰り返され、且つ一方の上記誘電エラストマー発電要素の発電期間と他方の上記誘電エラストマー発電要素の非発電期間とが一致するとともに、一方の上記誘電エラストマー発電要素の非発電期間と他方の上記誘電エラストマー発電要素の発電期間とが一致し、
    上記制御手段は、上記一対の誘電エラストマー発電要素の各々の発電期間に受電することを特徴とする、誘電エラストマー発電装置。
  2. 前記誘電エラストマー発電要素は、軸方向に互いに離間した小開口部および大開口部を有する錐台筒状とされている、請求項1に記載の誘電エラストマー発電装置。
  3. 前記張力維持要素は、前記一対の誘電エラストマー発電要素の前記大開口部の前記軸方向位置を相対的に固定しており、
    前記入力部は、前記一対の誘電エラストマー発電要素の前記小開口部に固定されている、請求項2に記載の誘電エラストマー発電装置。
  4. 前記制御手段は、前記誘電エラストマー発電要素ごとに、前記入力部に外力が入力されていない中立状態よりも前記誘電エラストマー層が伸長状態である第1状態において前記一対の電極層に前記初期電圧を印加し、前記誘電エラストマー層が前記第1状態から前記中立状態よりも収縮状態である第2状態に至る間に前記一対の電極層から前記出力電力を受電する、請求項1ないし3のいずれかに記載の誘電エラストマー発電装置。
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