JP2011259584A - 発電装置及び発電方法 - Google Patents

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JP2011259584A JP2010131007A JP2010131007A JP2011259584A JP 2011259584 A JP2011259584 A JP 2011259584A JP 2010131007 A JP2010131007 A JP 2010131007A JP 2010131007 A JP2010131007 A JP 2010131007A JP 2011259584 A JP2011259584 A JP 2011259584A
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Yuji Nakayama
雄二 中山
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Abstract

【課題】簡易な構成で連続的な出力を安定して得ることができる発電装置及び発電方法を提供する。
【解決手段】発電装置10は、静電容量が外力により可変であり且つ伸縮性を有する第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13を備え、第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13の初期状態において電荷を供給した後に、周期的に与えられる外力にて第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13それぞれの静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させ、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13との間において電荷を移動させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、発電装置及び発電方法に関する。
近年、環境保全や二酸化炭素の排出削減等の観点から、クリーンエネルギーによる発電のニーズが高まっている。また、外部からの電力の供給が困難な場所や状況において、周囲環境の変動等による外力によって独立的に発電する発電システムへの関心も強まっている。このような発電を実現するためには、周囲環境に存在する利用されていない力学的エネルギーや、化石燃料等を燃焼させずに発生させることができる力学的エネルギーを電気的なエネルギーに変換することが必要となる。このような発電方法としては、電磁誘導、圧電素子、熱電素子を用いた発電方法の他に、可変キャパシタ(コンデンサ)を用いて発電する方法が知られている。
例えば、特許文献1に記載の発電装置では、平行平板型の可変キャパシタに直流電源により電荷を蓄積させ、電荷が蓄積された可変キャパシタの静電容量を外部エネルギー源(外力)により減少させる。そして、この発電装置では、外部エネルギー源のエネルギーを電気的エネルギーに変換して内部エネルギーを増加させた後に放電することにより発電する。
また、特許文献2に記載の発電装置は、外力によって静電容量が変化する可変キャパシタと、外力によって可変キャパシタの静電容量が増加するときに可変キャパシタに第1の電圧で電荷を供給する供給手段と、外力によって可変キャパシタの静電容量が減少するときに、可変キャパシタに蓄積された電荷の一部を第1の電圧よりも高い第2の電圧で放電する手段とを備えている。
また、特許文献3に記載の発電装置は、運動エネルギーを電場応答高分子を変形させる力に変換する運動エネルギー伝達部と、電場応答高分子へ初期電気エネルギーを供給する起動電圧供給部と、運動エネルギー伝達部による電場応答高分子の変形により発生した出力電気エネルギーの電圧・電流を制御する蓄電用電力供給部と、蓄電用電力供給部から供給される電極を蓄電する蓄電部と電場応答高分子の変形状態を電気的又は機械的に検出し、変形状態に応じて電場応答高分子へ供給する初期エネルギーと電場応答高分子から出力される出力エネルギーとの切り替えを行う充放電切替部とを備えている。
特開平11−125145号公報 特開平11−98868号公報 特開2008−141840号公報
しかしながら、上記従来の発電装置にあっては、以下のような問題がある。すなわち、従来の発電装置では、外力による連続的な静電容量の変動のうち、静電容量が減少するときにのみ電気エネルギーが出力されるため、間欠的な直流の出力しか得られないといった問題がある。また、周期の中でスイッチを切り替えるものもあるが、スイッチ等を設けると発電劣化の要因となり安定した出力を得ることができなくなると共に、構成が複雑化する。また、従来の発電装置にあっては、発電動作中において直流電源が定常的に必要となるといった問題があるものもある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、簡易な構成で連続的な出力を安定して得ることができる発電装置及び発電方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る発電装置は、静電容量が外力により可変であり且つ伸縮性を有する第1可変容量素子及び第2可変容量素子と、連続的に与えられる外力によって第1可変容量素子及び第2可変容量素子を伸縮させることで、一方の可変容量素子の静電容量が大きくなり且つ他方の可変容量素子の静電容量が小さくなるように第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を連続的に変動させる変動機構とを備え、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の初期状態において電荷を供給した後に、変動機構により第1可変容量素子及び第2可変容量素子それぞれの静電容量を変動させ、第1可変容量素子と第2可変容量素子との間において電荷を移動させることを特徴とする。
この発電装置では、第1可変容量素子及び第2可変容量素子に対して連続的に与えられる外力を加える変動機構を備え、変動機構は、第1及び第2可変容量素子の初期状態、すなわち外力が加えられていない状態において電荷を供給した後に、一方の可変容量素子の静電容量が大きくなり且つ他方の可変容量素子の静電容量が小さくなるように第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を連続的に変動させ、第1可変容量素子と第2可変容量素子との間において電荷を移動させる。したがって、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量の変動を連続的に行うことにより、第1可変容量素子と第2可変容量素子との間では、連続的に電荷の移動、すなわち電流が流れて発電が行われることになる。そのため、連続的な出力を得ることができる。このように、従来のように発電周期に応じて回路を切り替える機構が不要であり、また、第1可変容量素子及び第2可変容量素子への電荷の供給は最初だけでよいため、簡易な構成で安定した発電を行うことができる。以上のように、発電装置では、簡易な構成で連続的な出力を安定して得ることができる。
第1可変容量素子及び第2可変容量素子は、一対の電極と当該一対の電極の間に介在する誘電体とから構成されており、外力により一対の電極の面積及び一対の電極間の距離が変化することで静電容量が変わることが好ましい。このような構成とすることで、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を可変とすることができる。
誘電体は高分子膜であり、第1可変容量素子及び第2可変容量素子は、高分子膜を伸縮性を有する一対の電極で挟んで構成された電場応答高分子型人工筋肉であることが好ましい。この場合には、平行平板型のキャパシタに比べて、静電容量や印加電圧を大きくすることが容易であるため発電量を大きくすることができると共に、静電容量を大きくする場合であっても高い加工精度が不要となる。
変動機構は、筺体と、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の伸縮方向の一方の側面が筺体に固定された状態において第1可変容量素子と第2可変容量素子との向かい合う他方の側面を連結し、且つ伸縮方向と平行方向に移動する連結部とを有し、筺体又は連結部に周期的な外力を与えて筺体に対して連結部を相対的に変位させることにより、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることが好ましい。この場合には、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を良好に変動させることができる。
変動機構は、第1可変容量素子及び第2可変容量素子が接続される第1筺体及び第2筺体を有し、第1可変容量素子及び第2可変容量素子は、伸縮方向の一側面が第1筺体に接続されると共に、他側面が第2筺体に接続されており、第1筺体及び第2筺体に周期的な外力を与えて移動させ、一方の可変容量素子を伸長させ且つ他方の可変容量素子が伸縮させることで、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることが好ましい。この場合には、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を良好に変動させることができる。
変動機構は、中心部が軸支されて前記中心部を中心として回動する可動部を有し、第1可変容量素子は、伸縮方向の一側面が可動部の一端に接続されると共に他側面が固定されており、第2可変容量素子は、伸縮方向の一側面が可動部の一端に接続されると共に他側面が固定されており、可動部に周期的な外力を与えて可動させることにより、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることが好ましい。この場合には、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を良好に変動させることができる。
第1可変容量素子及び第2可変容量素子の少なくとも一方において伸縮方向に弾性力を付与するばねを有し、ばねが伸長する方向に外力を周期的に与えて、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させる構成とすることもできる。
第1可変容量素子及び第2可変容量素子の伸縮方向に可動する錘を有し、錘が可動方向に移動するように周期的に外力を与えて、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させる構成とすることもできる。
高分子膜の特性がそれぞれ異なる第1可変容量素子及び第2可変容量素子を用い、第1可変容量素子と第2可変容量素子との初期伸縮を変える構成とすることもできる。
また、本発明は、上記のように発電装置の発明として記述できる他に、以下のように発電方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
すなわち、本発明に係る発電方法は、静電容量が外力により可変であり且つ伸縮性を有する第1可変容量素子及び第2可変容量素子と、連続的に与えられる外力によって第1可変容量素子及び第2可変容量素子を伸縮させることで、一方の可変容量素子の静電容量が大きくなり且つ他方の可変容量素子の静電容量が小さくなるように第1可変容量素子及び第2可変容量素子の静電容量を連続的に変動させる変動機構とを備える発電装置の発電方法であって、第1可変容量素子及び第2可変容量素子の初期状態において電荷を供給した後に、変動機構により第1可変容量素子及び第2可変容量素子それぞれの静電容量を変動させ、第1可変容量素子と第2可変容量素子との間において電荷を移動させることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で連続的な出力を安定して得ることができる。
発電装置の回路図である。 可変キャパシタの時間に対する静電容量の変化を示すグラフである。 発電装置にチャージャーを接続した状態の回路図である。 電場応答高分子型人工筋肉の構成を示す図である。 電場応答高分子型人工筋肉の伸縮方向を示す図である。 第1実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 図6に示す発電装置の動作を説明する図である。 第2実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 第3実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 第4実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 第4実施形態に係る発電装置のその他の構成を模式的に示す図である。 第5実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 第5実施形態に係る発電装置のその他の構成を模式的に示す図である。 第6実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 図14に示す発電装置の動作を説明する図である。 第6実施形態に係る発電装置のその他の構成を模式的に示す図である。 第6実施形態に係る発電装置のその他の構成を模式的に示す図である。 第7実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。 第7実施形態に係る発電装置のその他の構成を模式的に示す図である。 第7実施形態に係る発電装置のその他の構成を模式的に示す図である。 図6に示す発電装置を複数接続した状態を示す図である。 図14に示す発電装置を複数接続した状態を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第1実施形態]
最初に、本発明の発電装置の発電原理について説明する。図1は、発電装置を含む発電システムの回路図である。図2は、可変キャパシタの時間に対する静電容量の変化を示すグラフである。図1に示すように、発電システム1は、発電装置2と、負荷抵抗3とを備えており、発電装置2は、外力により静電容量が可変である可変キャパシタ(コンデンサ)4,5から構成されている。可変キャパシタ4,5と負荷抵抗3とは、直列に接続されている。以下の説明においては、可変キャパシタ4の静電容量を「C1」、可変キャパシタ5の静電容量を「C2」とする。
可変キャパシタ4,5の静電容量C1,C2は、初期状態(図2に示すt=0)において可変範囲の中間点、つまり外力が加えられていない状態にあるものとし、中間点の静電容量がいずれも「C0」であるとする。この状態において、図3に示すように、直流電源のチャージャー100を可変キャパシタ4,5に接続し、可変キャパシタ4,5に電圧V0で初期チャージを行う。チャージャー100は、初期チャージの後に取り外す。
発電装置2において、可変キャパシタ4,5に外力を加えて例えば可変キャパシタ4の静電容量C1を小さくすると共に、可変キャパシタ5の静電容量C2を大きくすると、可変キャパシタ4から可変キャパシタ5に電荷が移動する。これは、静電容量が変化することにより、可変キャパシタ4と可変キャパシタ5との間に電位差が生じて起電力が発生するためである。このことは、「V=Q/C(V:電極間の電圧、Q:電荷、C:静電容量)」の関係から明らかである。なお、ここで言う外力とは、キャパシタの静電容量を変えるものであれば何でもよい。特に、化石燃料を消費しない人力、波力、水力及び風力等のクリーンなエネルギー源を用いると、クリーンな発電を実現できる。
図2に示すように、時間tが「0→T1」の場合には、可変キャパシタ4,5の静電容量C1,C2を同時に変化させると、可変キャパシタ4の静電容量C1は単調減少となり、可変キャパシタ5の静電容量C2は単調増加となる。このとき、電荷は、可変キャパシタ4から可変キャパシタ5に移動し続ける。電荷の移動はすなわち電流であるため、負荷抵抗3では、電流が流れることにより電力を消費する。つまり、外力によって行われた仕事(力学的エネルギー)が電力(電気的エネルギー)に変換されたことになり、発電が行われたこととなる。なお、時間tがT1のときでは、静電容量の変動幅が最大となり、この状態で外力による変動を止めた場合には、電荷の移動も止まり定常状態となり、発電が停止される。
また、図2に示すように、時間tが「T1→T2」の場合には、外力を加える方向が逆となるため、可変キャパシタ4の静電容量C1は単調増加となり、可変キャパシタ5の静電容量C2は単調減少となる。このとき、電荷は、可変キャパシタ5から可変キャパシタ4に移動し続ける。つまり、時間tが「T1→T2」のときは、時間tが「0→T1」のときとは逆方向の電流が流れることになる。時間tがT2のときには、初期状態に戻る。また、時間tが「T2→T4」の場合には、時間tが「0→T2」のときとは逆の動きになる。このように、発電装置2では、可変キャパシタ4,5の静電容量C1,C2の変動を続ける限り、負荷抵抗3には交流電流が流れることになり、発電が行われる。
なお、負荷抵抗3における消費電力及びチャージャー100により印加できる電圧値は、負荷抵抗3の抵抗値と可変キャパシタ4,5の静電容量値、及び外力による静電容量の変動周期(周波数)に依存している。具体的には、発電装置1では、静電容量の変動の変動周期が早すぎると、一方のキャパシタから他方のキャパシタに電荷が十分に移動しないうちに静電容量が元に戻るため、負荷抵抗3にて効率よく電力が消費されない。一方、発電装置1では、静電容量の変動の変動周期が遅すぎると、電圧が上がる前に電流が流れてしまうため、負荷抵抗3に印加する電圧を十分に上げることができず、負荷抵抗3にて効率よく電力が消費されない。そのため、負荷抵抗3の抵抗値及び可変キャパシタ4,5の静電容量値、及び外力による静電容量の変動周期は、所望する用途に応じて適宜設計される。
上記の可変キャパシタ4,5としては、外力により電極の対向面積、電極間距離、電極間隙の誘電体の量又は種類の少なくとも一つを可変にするキャパシタを用いることができる。本実施形態では、可変キャパシタ4,5として、電場応答高分子型人工筋肉(EPAM:Electroactive Polymer Artificial Muscle)を用いる。
図4(a),(b)に示すように、電場応答高分子型人工筋肉(以下、EPAM)7は、ゴム状の薄い高分子膜(以下、エラストマー)7aと、伸縮可能な電極7b,7cとから構成されている。エラストマー7aは、対向する一対の電極7b,7cにより挟まれている。EPAM7は、エラストマー7aを挟んで2つの電極7b,7cが対向することによりキャパシタとしての機能を有し、外力により変位(伸縮)させることで電極面積や電極間距離が変化して静電容量が可変となる構成を有している。EPAM7は、初期状態、すなわち外力を加えない状態において最小の静電容量となっており、外力を面方向に加えて面積を増大させると(図5参照)、電極7b,7cの対向面積が増加するのに伴い、体積は一定であるため厚さ(電極7b,7c間の距離)が減少する。このとき、以下の式(1)の関係から明らかなように、静電容量が増加する。
C=εS/d …(1)
なお、上記式(1)において、C:静電容量、ε:電極間に挿入された誘電体の誘電率、S:電極の対向面積、d:電極間の距離となっている。
EPAM7において、エラストマー7aの体積は一定に保持されるため、1次近似では、面積を「x」倍にすると、厚さは「1/x」となり、静電容量は「x」倍となる。EPAM7は、外力が加えられない状態においてはエラストマー7aの復元力により元の状態(初期状態)に戻るため、静電容量も元の量に戻る。
ここで、EPAM7は、面方向に引っ張ることで変形させることができる。以下の説明においては、1次元の変位(1方向(面方向)の変位)について説明する。図5に示すように、例えばEPAM7が長方形状の場合には、4辺のうちの2辺を引っ張り、この引っ張った2辺の幅を変えずに長方形の長さ寸法を変化させる。この場合、変位量と面積とは、比例関係となり、静電容量は、「C=εS/V(V=Sd)」の関係から、変位量の2乗に比例する。なお、この関係は1次近似の場合であり、一般にはEPAM7を引っ張ることによりくびれが生じたり、厚さが一様に薄くならないといった事象が発生するため、変位量が大きい場合には算出される値にずれが生じる。
以上のような原理により発電する発電装置について説明する。図6は、発電装置の構成を模式的に示す図である。
図6に示すように、発電装置10は、筺体(変動機構)11と、第1可変キャパシタ(第1可変容量素子)12と、第2可変キャパシタ(第2可変容量素子)13と、連結部(変動機構)15とを含んで構成されている。筺体11は、矩形状を呈しており、第1及び第2可変キャパシタ12,13を収容する収容空間Kを有する。第1及び第2可変キャパシタ12,13は、伸縮性を有する上述のEPAM7であり、筺体11の収容空間Kにおいて一側面同士が向き合うように配置されている。具体的には、第1及び第2可変キャパシタ12,13は、一側面同士が連結部15により連結されていると共に、他側面がそれぞれ筺体11に接続されている。第1及び第2可変キャパシタ12,13は、張力が発生するように、自然長よりも伸ばされた状態で筺体11に取り付けられている。
連結部15は、第1及び第2可変キャパシタ12,13同士を連結する部分である。連結部15は、筺体11に固定されない構成となっており、筺体11に対して相対的に可動するように設けられている。連結部15の可動方向は、第1及び第2可変キャパシタ12,13の変位方向(伸縮方向)と平行方向となっている。
第1可変キャパシタ12の他側面側(筺体11に接続される側)には、一対の電極12a,12bのそれぞれに端子16a,16bが接続されている。同様に、第2可変キャパシタ13の他側面側には、一対の電極13a,13bのそれぞれに端子17a,17bが接続されている。端子16aと端子17aとは、結線されている。端子16bと端子17bとは、外部負荷14を介して結線されている。なお、端子16bと端子17bとは、外部出力端子となっている。外部負荷14は、例えば抵抗である。
続いて、発電装置10における発電について説明する。以下の説明においては、筺体11を固定して連結部15に外力を加え、筺体11に対して連結部15を相対的に可動させる場合について説明する。なお、連結部15を固定して筺体11を可動させて外力を加える構成であってももちろんよい。
最初に、チャージャー100(図3参照)を第1及び第2可変キャパシタ12,13(EPAM7)に接続し、第1及び第2可変キャパシタ12,13に電荷を蓄えさせる。そして、図7(a)に示すように、連結部15に外力を加えて例えば矢印方向に距離Lだけ変位させると、第1可変キャパシタ12が伸びると共に、第2可変キャパシタ13が縮む。これにより、第1可変キャパシタ12では、対向する一対の電極12a,12bの面積が増加すると共に、電極12a,12b間の距離が小さくなるため、静電容量が増加する。一方、第2可変キャパシタ13は、対向する電極13a,13bの面積が減少すると共に、電極13a,13b間の距離が大きくなるため、静電容量が減少する。
また、図7(b)に示すように、連結部15に外力を加えて例えば矢印方向に変位させると、第2可変キャパシタ13が伸びると共に、第1可変キャパシタ12が縮む。これにより、第2可変キャパシタ13では、対向する電極13a,13bの面積が増加すると共に、電極13a,13b間の距離が小さくなるため、静電容量が増加する。一方、第1可変キャパシタ12は、対向する電極12a,12bの面積が減少すると共に、電極12a,12b間の距離が大きくなるため、静電容量が減少する。このように、連結部15に周期性を有する(連続的に)外力を継続的に加えると、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13との静電容量が互いに逆位相で増減を繰り返す。
以上のような動作により、発電装置10では、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13との間にて電荷の移動(電流)が発生し、発生した電流は、外部負荷14にて消費される。発電装置10からの出力は、交流となっている。交流の出力は、外部負荷14と可変キャパシタ12,13との間に変圧器(変換回路)を接続し、変圧してもよい。また、直流の出力が必要な場合には、外部負荷14と可変キャパシタ12,13との間に整流回路を接続すればよい。また、整流回路の出力を平滑させることが必要な場合には、整流回路の出力側に平滑回路(コンデンサ等)を付加すればよい。
以上説明したように、発電装置10では、第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13に対して周期的(連続的)に与えられる外力を加え、第1及び第2可変キャパシタ12,13の初期状態、すなわち外力が加えられていない状態においてチャージャー100にて電荷を供給した後に、一方の可変容量素子の静電容量が大きくなり且つ他方の可変容量素子の静電容量が小さくなるように第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13の静電容量を周期的に変動させ、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13との間において電荷を移動させる。したがって、第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13の静電容量の変動を周期的に行うことにより、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13との間では、周期的に電荷の移動、すなわち電流が流れて発電が行われることになる。そのため、連続的な出力を得ることができる。このように、従来のように発電周期に応じて回路を切り替える機構が不要であり、また、第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13への電荷の供給は最初だけでよいため、簡易な構成で安定した発電を行うことができる。以上のように、発電装置10では、簡易な構成で連続的な出力を安定して得ることができる。
また、第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13としては、EPAM7を用いている。一般に、EPAM7では平行平板型より静電容量を大きくできるため、平行平板型のキャパシタに比べて、発電量を大きくすることができる。また、スイッチや固定容量キャパシタを用いないため、構成を簡易化できると共に、発電劣化を防止できる。さらに、第1可変キャパシタ12及び第2可変キャパシタ13を変位させる周波数を低く設定できるといった効果もある。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図8は、第2実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。図8に示すように、発電装置20は、錘(変動機構)21を備える点で第1実施形態と異なっており、その他の基本的な構成は第1実施形態と同様である。
具体的には、錘21は、第1及び第2可変キャパシタ12,13を連結する連結部15に設けられている。錘21は、例えば矩形状を呈しており、外力により振動する振動子である。錘21は、筺体11に対して相対的に可動するように設けられている。
続いて、発電装置20における発電について説明する。以下の説明においては、筺体11に外力を加えて錘21を振動させて連結部15を筺体11に対して相対的に変位させる場合について説明する。なお、錘21に直接周期的な外力を加える構成であってももちろんよい。
最初に、チャージャー100(図3参照)を第1及び第2可変キャパシタ12,13に接続し、第1及び第2可変キャパシタ12,13に電荷を蓄えさせる。そして、筺体11に周期的に外力を加えると、第1及び第2可変キャパシタ12,13を介して錘21に外力が伝わり、錘21が振動することで筺体11と連結部15との相対位置を周期的に変位させる。筺体11に加える外力は、錘21が共振する条件となるように設定されることが効率的で望ましい。具体的には、錘21を、以下の式(2)に示す条件にて共振させる。
2πf=(2k/m)1/2 …(2)
なお、上記式(2)において、f:外力の振動数、k:EPAMを伸ばしたときの張力から生じるばね特性のひとつであるEPAMのばね定数、m:錘の質量となっている。
以上のように錘21に周期的な外力を加えることにより、発電装置20では、第1及び第2可変キャパシタ12,13が周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12,13の間で電荷が移動するため、連続的な出力が得られる。発電装置20では、第1実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
なお、上述の発電装置20では、筺体11に外力を加え、錘21を振動(移動)させて連結部15を筺体11に対して相対的に変位させて出力を得ているが、発電装置20を以下のように動作させてもよい。すなわち、筺体11を固定した状態にて外力を加えて錘21を振動させて変位させた後、外力を加えるのを止める。このとき、錘21は、第1及び第2可変キャパシタ12,13の張力から発生するばね特性により自由振動する。そのため、発電装置20では、筺体11に加える外力を停止した場合であっても、ある期間は発電を行うことができる。
[第3実施形態]
続いて、第3実施形態について説明する。図9は、第3実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。図9に示すように、発電装置30は、錘31の取り付け位置が第2実施形態と異なっており、その他の基本的な構成については第2実施形態と同様である。
具体的には、錘31は、筺体11に取り付けられている。錘31は、例えば筺体11の一端面に取り付けられる。なお、錘31の取り付け位置は、図9に示す位置に限定されず、例えば筺体11の側面であってもよい。また、同質量の複数の錘31が筺体11の周面にそれぞれ取り付けられてもよい。
続いて、発電装置30における発電について説明する。以下の説明においては、連結部15に外力を加えることで第1及び第2可変キャパシタ12,13を介して錘31を振動させ、連結部15を筺体11に対して相対的に変位させる場合について説明する。なお、錘31に直接周期的な外力を加える構成であってももちろんよい。
最初に、チャージャー100(図3参照)を第1及び第2可変キャパシタ12,13に接続し、第1及び第2可変キャパシタ12,13に電荷を蓄えさせる。そして、連結部15に周期的な外力を加えると、第1及び第2可変キャパシタ12,13を介して錘31に外力が伝わり、錘31が振動することで筺体11と連結部15との相対位置を周期的に変位させる。筺体11に加える外力は、第2実施形態と同様に、錘31が共振する条件となるように設定されることが望ましい。
以上のように錘31に周期的な外力を加えることにより、発電装置30では、第1及び第2可変キャパシタ12,13が周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12,13の間で電荷が移動するため、連続的な出力が得られる。発電装置30では、第1実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
[第4実施形態]
続いて、第4実施形態について説明する。図10は、第4実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。図10に示すように、発電装置40は、ばね(変動機構)41を備える点で第1実施形態と異なっており、その他の基本的な構成は第1実施形態と同様である。
具体的には、ばね41は、連結部15と筺体11との間に設けられており、第1及び第2可変キャパシタ12,13の変位方向に弾性力(伸縮力)を付与する。ばね41は、第1可変キャパシタ12に沿って配置されている。ばね41は、第1可変キャパシタ12が自然長よりも引張されている初期状態(図1に示す状態)よりも縮んだ状態となるように設定されている。具体的には、第1可変キャパシタ12の初期状態における変位は、ばね41のばね定数(ばねの強さ)を変えることで任意に設定されるものであり、第1可変キャパシタ12の最大可変範囲の一端、つまり第1可変キャパシタ12が最も縮む位置となるように設定されることが好ましい。この構成の場合、第2可変キャパシタ13が最も縮む位置まで変位するように外力を加えることにより、好適な発電量を得ることができる。なお、ばね41は、第2可変キャパシタ13に沿って設けられてもよい。
続いて、発電装置40における発電について説明する。以下の説明においては、筺体11を固定して連結部15に外力を加え、筺体11に対して連結部15を相対的に可動させる場合について説明する。
最初に、チャージャー100(図3参照)を第1及び第2可変キャパシタ12,13に接続し、第1及び第2可変キャパシタ12,13に電荷を蓄えさせる。そして、連結部15において一方向(ばね41が伸びる方向)に外力を加えると、外力とばね41の伸縮力により筺体11と連結部15との相対位置が周期的に変位する。このとき、第1可変キャパシタ12は、ばね41により初期変位が生じているため、連結部15には、第2可変キャパシタ13が最も伸びる位置まで変位するように外力を加える。
以上のように連結部15に周期的な外力を加えることにより、発電装置40では、第1及び第2可変キャパシタ12,13が周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12,13の間で電荷が移動するため、連続的な出力が得られる。発電装置40では、第1実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
なお、発電装置40には、錘21又は錘31が設けられてもよい。具体的には、図11(a)に示すように、発電装置40Aには、連結部15に錘21が設けられている。このような構成を有する発電装置40Aは、第2可変キャパシタ13を下側として筺体11が水平方向に対して垂直方向(鉛直方向)となるように配置される。ばね41のばね定数は、錘21に重力が加わった状態において、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13とが平衡点(図1に示す状態)となるように設定される。発電装置41Aでは、筺体11に外力を加えることにより、錘21が筺体11に対して相対的に変位するため、第1及び第2可変キャパシタ12,13が周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12,13の間で電荷が移動するため連続的な出力が得られる。なお、錘21の共振条件は、第2実施形態と同様である。
また、図11(b)に示すように、発電装置40Bでは、筺体11に錘31が設けられている。錘31は、筺体11において、第1可変キャパシタ12が配置された側の端面に設けられている。このような構成を有する発電装置40Bは、第1可変キャパシタ12を上側として筺体11が水平方向に対して垂直方向(鉛直方向)に変位するように配置される。ばね41のばね定数は、錘31に重力が加わった状態において、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13とが平衡点、つまり錘31に加わる重力とばね41及び第1及び第2可変キャパシタ12,13がつり合う点(図1に示す状態)となるように設定される。発電装置40Bでは、連結部15に外力を加えることにより、連結部15が筺体11に対して相対的に変位するため、第1及び第2可変キャパシタ12,13が周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12,13の間で電荷が移動するため連続的な出力が得られる。なお、錘31の共振条件は、第2実施形態と同様である。
[第5実施形態]
続いて、第5実施形態について説明する。図12は、第5実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。図12に示すように、発電装置50は、第1可変キャパシタ12Aと、第2可変キャパシタ13Aとを備える点で、第1実施形態と異なっており、その他の基本的な構成は第1実施形態と同様である。
第1可変キャパシタ12A及び第2可変キャパシタ13Aは、エラストマー7aの特性がそれぞれ異なっている。具体的には、第1可変キャパシタ12Aと可変キャパシタ13Aとは、エラストマー7aのばね特性(ばね定数)が異なっている。エラストマー7aのばね特性は、硬さ(柔軟性)、厚さ、変位方向の長さ、変位方向及び面の対向方向の幅等によって設定される。バネ特性を変える具体的な方法としては、例えばエラストマー7aにおいて、面積及び硬さを同じとしつつ厚さだけを変える、あるいは、厚さ、幅及び硬さを同じとしつつ変位方向の長さを変えるといった方法が挙げられる。本実施系形態では、第1可変キャパシタ12Aのばね定数の値が、第2可変キャパシタ13Aのばね定数の値よりも大きくなるように設定されている。
このような第1可変キャパシタ12A及び第2可変キャパシタ13Aの構成により、発電装置50では、筺体11に第1可変キャパシタ12A及び第2可変キャパシタ13Aが取り付けられた際、第1可変キャパシタ12Aよりも第2可変キャパシタ13Aの方が伸びた状態となる。つまり、発電装置50は、第4実施形態に示す発電装置40のばね41が取り付けられた状態と同様の構成となる。発電装置50における発電は、第4実施形態と同様であるため、その説明は省略する。発電装置50では、第1実施形態と同様の作用・効果を奏することができる。
なお、発電装置50には、図13(a),(b)に示すように、錘21又は錘31を設けてもよい。発電装置50Aは、発電装置40Aと同様の動作をする。発電装置50Bは、発電装置40Bと同様の動作をする。
[第6実施形態]
続いて、第6実施形態について説明する。図14は、第6実施形態に係る発電装置を模式的に示す側断面図である。図14に示すように、発電装置60は、筺体61を備える点で、第1実施形態と異なっている。なお、図14においては、端子16a,16b,17a,17b、外部負荷14の図示を省略している。
筺体61は、第1筺体(変動機構)61Aと、第2筺体(変動機構)61Bとから構成されている。第1筺体61A及び第2筺体61Bは、互いに独立して可動するように設けられている。第1筺体61Aと第2筺体61Bとには、第1可変キャパシタ12Bと、第2可変キャパシタ13Bとが掛け渡されるように設けられている。具体的には、第1可変キャパシタ12Bは、第1筺体61Aと第2筺体61Bとの上部にそれぞれ側面が接続されており、第2可変キャパシタ13Bは、第1可変キャパシタ12Bの下方において第1筺体61Aと第2筺体61Bとの下部にそれぞれ側面が接続されている。
続いて、発電装置60における発電について説明する。以下の説明においては、第1筺体61Aを固定して第2筺体61Bを外力により変位させる場合について説明する。なお、第2筺体61Bを固定して第1筺体61Aを変位させてもよいし、第1筺体61A及び第2筺体61Bの両方を変位させてもよい。
最初に、チャージャー100(図3参照)を第1及び第2可変キャパシタ12B,13Bに接続し、第1及び第2可変キャパシタ12B,13Bに電荷を蓄えさせる。そして、図15(a)に示すように、外力により第2筺体61Bを第1筺体61Aに接近する方向(内側)に変位させると、第1可変キャパシタ12Bが縮むと共に、第2可変キャパシタ13Bが伸びる。一方、図15(b)に示すように、第2筺体61Bを第1筺体61Aから遠ざかる方向(外側)に外力により変位させると、第1可変キャパシタ12Bが伸びると共に、第2可変キャパシタ13Bが縮む。このように、周期的に第2筺体61Bを変位させると、第1可変キャパシタ12と第2可変キャパシタ13との静電容量が互いに逆位相で増減を繰り返す。
以上のように、例えば第2筺体61Bに周期的な外力を加えることにより、発電装置60では、第1及び第2可変キャパシタ12B,13Bが周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12B,13Bの間で電荷が移動するため、連続的な出力が得られる。したがって、発電装置60では、第1実施形態の発電装置10と同様の作用・効果を奏することができる。
なお、発電装置60には、錘62、ばね63が設けられてもよい。具体的には、図16(a)に示すように、発電装置60Aには、第2筺体61Bの端面に錘62が設けられている。錘62は、発電装置30に設けられた錘31と同様の構成を有している。発電装置60Aの動作は、発電装置30の動作と同様であり、例えば第1筺体61Aを周期的に与えられる外力にて変位させる、或いは第1筺体61Aを固定して第2筺体61Bを周期的に与えられる外力にて変位させることにより錘62を振動させる。発電装置60Aでは、発電装置30と同様の効果を得ることができる。
また、図16(b)に示すように、発電装置60Bには、第1筺体61Aと第2筺体61Bとの間にばね63が設けられている。ばね63は、発電装置40に設けられたばね41と同様の構成を有している。発電装置60Bの動作は、発電装置40の動作と同様であり、ばね63により発電装置60Bの第1筺体61A及び第2筺体61Bに初期変位(図14に示す発電装置60の初期状態よりも第1筺体61A及び第2筺体61Bが接近した状態)を与え、例えば第1筺体61Aを固定した状態で第2筺体61Bをばね63が伸びる方向に外力により変位させ、また、ばね63が伸びた状態から初期状態となるように第2筺体61Bを変位させる。発電装置60Bでは、発電装置40と同様の効果を得ることができる。
また、図17に示すように、発電装置60Cには、錘62及びばね63が設けられている。発電装置60Cは、第1筺体61Aと第2筺体61Bとの間にばね63が設けられていると共に、第2筺体61Bの端面に錘62が設けられている。このような構成を有する発電装置60Cは、錘62が下側となるように第1筺体61A及び第2筺体61Bが水平方向に対して垂直方向(鉛直方向)となるように配置される。発電装置60Cの動作は、発電装置40A,40Bと同様であり、第1筺体61A又は第2筺体61Bに外力を加えて相対的に変位させる。発電装置60Cでは、発電装置40A,40Bと同様の効果を得ることができる。
なお、第1可変キャパシタ12B及び第2可変キャパシタ13Bは、それぞれのばね特性(エラストマー7a)が異なるものを用いてもよい。この場合には、第5実施形態の発電装置50と同様の効果を得ることができる。さらに、この構成に、錘62を設けてもよい。
[第7実施形態]
続いて、第7実施形態について説明する。図18は、第7実施形態に係る発電装置を模式的に示す図である。図18に示すように、発電装置70は、本体部71と、可動部(変動機構)72とを備える点で、他の実施形態と異なっている。なお、図18においては、端子16a,16b,17a,17b、外部負荷14の図示を省略している。
本体部71及び可動部72は、第1可変キャパシタ12C及び第2可変キャパシタ13Cの静電容量を変動させる変動機構を構成している。具体的には、本体部71は、基板B上に立設されており、本体部71の先端には、可動部72が設けられている。可動部72は、棒状を成しており、本体部71に中心部が軸支されることで、中心部を中心に回動し、シーソー状に可動する。
可動部72の一端側(図示左側)には、第1可変キャパシタ12Cが連結部73aを介して連結されており、可動部72の他端側(図示右側)には、第2可変キャパシタ13Cが連結部73bを介して連結されている。第1可変キャパシタ12Cの一側面は、連結部73aを介して可動部72に連結されており、第1可変キャパシタ12Cの他側面は、基板Bに接続(固定)されている。また、第2可変キャパシタ13Cの一側面は、連結部73bを介して可動部72に連結されており、第2可変キャパシタ13Cの他側面は、基板Bに接続されている。
続いて、発電装置70における発電について説明する。最初に、チャージャー100(図3参照)を第1及び第2可変キャパシタ12C,13Cに接続し、第1及び第2可変キャパシタ12C,13Cに電荷を蓄えさせる。
次に、周期的に与えられる外力により可動部72を可動させると、第1及び第2可変キャパシタ12C,13Cが伸縮する。このように、周期的に可動部72を変位させると、第1可変キャパシタ12Cと第2可変キャパシタ13Cとの静電容量が互いに逆位相で増減を繰り返す。
以上のように、可動部72に周期的な外力を加えることにより、発電装置70では、第1及び第2可変キャパシタ12C,13Cが周期的に伸縮し、第1及び第2可変キャパシタ12C,13Cの間で電荷が移動するため、連続的な出力が得られる。したがって、発電装置70では、第1実施形態の発電装置10と同様の作用・効果を奏することができる。
なお、発電装置70は、図19,20に示すような構成であってもよい。具体的には、図19(a)に示すように、発電装置70Aには、ばね74を設けてもよく、図19(b)に示すように、発電装置70Bには、第1可変キャパシタ12C及び第2可変キャパシタ13Cに変えて、ばね特性(エラストマー7a)の異なる可変キャパシタ12Dと第2可変キャパシタ13Dを用いてもよい。また、図20(a)に示すように、発電装置70Cには、錘75も設けてもよく、図20(b)に示すように、発電装置70Dには、図19(b)に示す発電装置70Aの構成に更に錘75を設けてもよい。さらに、図20(c)に示すように、発電装置70Eには、図19(b)に示す発電装置70Bの構成に更に錘75を設けてもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、発電装置10は、複数接続される構成であってもよい。具体的には、図21(a)に示すように、例えば発電装置10を直列に複数接続する。各発電装置10には、筺体11及び連結部15のそれぞれに固定された接続部18,19が設けられている。発電装置10同士を接続する場合には、隣接する発電装置10の接続部18,19同士を接続する。端子16a,16b,17a,17bの結線の方法は、図21(a)〜(c)に示すような構成とすることができる。発電装置20,30,40,50においても、発電装置10と同様の構成により接続することができる。
また、図22に示すように、発電装置60の場合も同様に、複数接続することができる。具体的には、発電装置60には、第1及び第2筺体61A,61Bのそれぞれに固定された接続部65,66が設けられている。発電装置60を接続する場合には、隣接する発電装置60の接続部65,66同士を接続する。端子の結線の方法は、図22に示すような構成とすることができる。
また、上記実施形態では、EPAM7(第1及び第2可変キャパシタ12,13)の形状を長方形としているが、EPAM7の形状はこれに限定されない。例えば、EPAM7は、筒状等であってもよい。また、EPAM7は、複数枚(N枚)重ねて使用してもよい。この場合、静電容量がN倍となる。
10,20,30,40,50,60,70…発電装置、7…電場応答高分子型人工筋肉(EPAM)、7a…電場応答高分子膜(EPAM、誘電体)、7b,7c…電極、11…筺体、12,12A,12B,12C,12D…第1可変キャパシタ(第1可変容量素子)、13,13A,13B,13C,13D…第2可変キャパシタ(第2可変容量素子)、15…連結部、21,31,75…錘、41,74…ばね、61A…第1筺体、61B…第2筺体。

Claims (10)

  1. 静電容量が外力により可変であり且つ伸縮性を有する第1可変容量素子及び第2可変容量素子と、
    連続的に与えられる外力によって前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子を伸縮させることで、一方の可変容量素子の静電容量が大きくなり且つ他方の可変容量素子の静電容量が小さくなるように前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を連続的に変動させる変動機構とを備え、
    前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の初期状態において電荷を供給した後に、前記変動機構により前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子それぞれの静電容量を変動させ、前記第1可変容量素子と前記第2可変容量素子との間において電荷を移動させることを特徴とする発電装置。
  2. 前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、一対の電極と当該一対の電極の間に介在する誘電体とから構成されており、外力により前記一対の電極の面積及び一対の電極間の距離が変化することで静電容量が変わることを特徴とする請求項1記載の発電装置。
  3. 前記誘電体は高分子膜であり、
    前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、前記高分子膜を伸縮性を有する一対の電極で挟んで構成された電場応答高分子型人工筋肉であることを特徴とする請求項2記載の発電装置。
  4. 前記変動機構は、筺体と、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の伸縮方向の一方の側面が前記筺体に固定された状態において前記第1可変容量素子と前記第2可変容量素子との向かい合う他方の側面を連結し、且つ前記伸縮方向と平行方向に移動する連結部とを有し、
    前記筺体又は前記連結部に周期的な外力を与えて前記筺体に対して連結部を相対的に変位させることにより、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の発電装置。
  5. 前記変動機構は、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子が接続される第1筺体及び第2筺体を有し、
    前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、伸縮方向の一側面が前記第1筺体に接続されると共に、他側面が前記第2筺体に接続されており、
    前記第1筺体及び前記第2筺体に周期的な外力を与えて移動させ、一方の可変容量素子を伸長させ且つ他方の可変容量素子が伸縮させることで、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の発電装置。
  6. 前記変動機構は、中心部が軸支されて前記中心部を中心として回動する可動部を有し、
    前記第1可変容量素子は、伸縮方向の一側面が前記可動部の一端に接続されると共に他側面が固定されており、
    前記第2可変容量素子は、前記伸縮方向の一側面が前記可動部の一端に接続されると共に他側面が固定されており、
    前記可動部に周期的な外力を与えて可動させることにより、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の発電装置。
  7. 前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の少なくとも一方において前記伸縮方向に弾性力を付与するばねを有し、
    前記ばねが伸長する方向に外力を周期的に与えて、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項記載の発電装置。
  8. 前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の前記伸縮方向に可動する錘を有し、
    前記錘が可動方向に移動するように周期的に外力を与えて、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を周期的且つ互いに逆位相で変動させることを特徴とする請求項4〜7のいずれか一項記載の発電装置。
  9. 前記高分子膜の特性がそれぞれ異なる第1可変容量素子及び第2可変容量素子を用い、当該第1可変容量素子と当該第2可変容量素子との初期変位を変えることを特徴とする請求項4〜8のいずれか一項記載の発電装置。
  10. 静電容量が外力により可変であり且つ伸縮性を有する第1可変容量素子及び第2可変容量素子と、
    連続的に与えられる外力によって前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子を伸縮させることで、一方の可変容量素子の静電容量が大きくなり且つ他方の可変容量素子の静電容量が小さくなるように前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の静電容量を連続的に変動させる変動機構とを備える発電装置の発電方法であって、
    前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子の初期状態において電荷を供給した後に、前記変動機構により前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子それぞれの静電容量を変動させ、前記第1可変容量素子と前記第2可変容量素子との間において電荷を移動させることを特徴とする発電方法。
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