JP6936696B2 - 磁気共鳴イメージング装置及びその制御方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及びその制御方法 Download PDF

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Description

本発明は磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI装置という)に関し、特に体内にインプラント等の金属を含む被検体に対し、金属周辺に生じる画像の歪みを低減する技術に関する。
MRI装置では、強い磁場内に被検体を置き、核磁気共鳴を起こさせる高周波磁場を印加し、印加終了後に被検体から発生する核磁気共鳴信号を検出する。この際、核磁気共鳴信号に位置情報を付加するために、静磁場に磁場勾配を与える。この傾斜磁場は、直交する3軸方向にパルス状に印加され、スライス傾斜磁場、位相エンコード傾斜磁場、周波数エンコード傾斜磁場などと呼ばれる。
このような強い磁場内で検査を行うMRIでは、発熱や誘導電流を引き起こす金属は禁忌であったが、近年、インプラント(体内埋め込み型デバイス)を持った被検者に対するMRI撮像の要望が増加しており、条件付きMRI対応のインプラントも開発されている。しかし、条件付きMRI対応デバイスの適用により人体への影響を極力抑えることができるものの、依然として金属周辺の画質の劣化の問題がある。具体的には、静磁場により金属が磁化されることで磁場が発生し、その金属周辺の磁場が歪む。この金属周辺の磁場の歪みは、MRIで得られる画像において金属周辺で周波数方向及びスライス方向に強い歪みとなって現れる。
この歪みに対し、特許文献1に記載された技術では、スライス位置を選択する傾斜磁場を印加しないことでスライス方向の歪みを低減するとともに、高周波磁場の照射(送信)及び受信の周波数帯域を複数回シフトして複数の3次元画像を取得し、これらを合成することで周波数方向の歪みを低減している。一つの周波数帯域(Bin)の3次元画像をBin画像ということとする。
米国特許第7821264号明細書
特許文献1に記載された技術では、照射の周波数帯域をシフトする際に、隣り合う周波数帯域の間隔を狭くし、隣り合う周波数帯域を重ねることで、合成後の画像に周波数帯域の谷間を発生させないようにしている。しかしながら、ある共鳴周波数をもつ1つのスピンは隣り合う複数のBin画像に描出される。受信周波数中心はBinごとに異なるため、共鳴周波数と受信周波数中心の違いにより、1つのスピンはBin画像ごとに周波数エンコード方向に異なる位置に描出される。これを合成すると周波数エンコード方向にボケた画像になる。特に、撮像範囲に対して金属が小さく、金属の影響を受けない静磁場中心周波数付近のスピンが画像の大部分を占める場合、画像全体が周波数エンコード方向にボケることになる。
そこで本発明は、周波数帯域の異なるBin画像を合成して画像を作成する際に、周波数方向のボケを回避すること、特に異なるBin画像間で静磁場中心周波数付近のスピンが周波数エンコード方向にずれるのを防止することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は周波数帯域の異なるBin画像を取得する際に、送信周波数の制御とは別に受信周波数を制御し、画像で支配的なスピンがBin画像毎に周波数方向にずれるのを低減する。
具体的には、本発明のMRI装置は、静磁場発生磁石と、前記静磁場発生磁石が形成する静磁場空間に、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、前記静磁場空間に置かれた被検体に、高周波磁場を印加する送信部と、前記被検体から発生される核磁気共鳴信号を受信する受信部と、前記高周波磁場の送信周波数を予め定めた周波数差で変化させて、複数の計測を行う制御部と、前記複数の計測で取得した複数の前記被検体の画像を合成する画像演算部と、を備える。前記制御部は、前記複数の計測のうち、基準周波数の計測に対し、周波数方向に隣接する周波数の計測において、前記基準周波数の計測との受信周波数差を0又は最小とするように、前記受信周波数を制御する。受信周波数の制御に代えて前記複数の計測で得た画像を補正することも可能である。
また本発明のMRI装置の制御方法は、複数の異なる送信周波数を用いて複数の計測を行い、当該複数の計測により得た複数の三次元画像を合成して1つの画像を取得する。複数の撮像の際の受信周波数を前記送信周波数の変化に応じて変化させる制御を行い、その際、基準周波数の計測に対し周波数方向に隣接する計測の受信周波数を、前記基準周波数との差が0又は最小となるように各計測における前記受信周波数を制御する。
本発明によれば、最も支配的なスピンの周波数(基準周波数という)、例えば静磁場中心周波数を中心周波数とするBinの計測に対し、予め定めた周波数差ずらしたBinの計測において、その信号受信の際の受信周波数を、基準周波数側にずらし、基準周波数近傍の受信周波数を基準周波数に一致させることで、最も支配的なスピンについて周波数方向のずれをなくすことができる。これにより複数のBin画像を合成したときのボケを低減し画質の向上を図ることができる。
MRI装置の一実施形態の全体構成を示すブロック図。 MRI装置で実行されるパルスシーケンスの一例を示す図。 第一実施形態の制御部(CPU)の構成を示す機能ブロック図。 第一実施形態の撮像の手順を示すフロー図。 撮像条件設定のためのGUIの一例。 送信周波数(中心周波数)と受信周波数(中心周波数)との関係を示す図で、(a)はボケ補正なしの場合、(b)は第一実施形態の場合、(c)はその変形例1の場合、(d)はその変形例2の場合である。 受信周波数制御を行わない場合の、(a)は金属が存在するときの周波数分布、(b)は各Bin画像の信号、(c)は各Bin画像の合成後の信号、を示す。 受信周波数制御を行った場合の、(a)は金属が存在するとき周波数分布、(b)は各Bin画像の信号、(c)は各Bin画像の合成後の信号、を示す。 ファントム撮像の画像を示す図である。 第二実施形態の制御部(CPU)の構成を示す機能ブロック図。 第二実施形態の撮像の手順を示すフロー図。 撮像条件設定のためのGUIの一例。 第三実施形態の信号処理部(CPU)の構成を示す機能ブロック図。 第三実施形態の補正処理を説明する図で、(a)は計測毎の受信周波数を示す図、(b)は第一実施形態の制御をする場合の受信周波数(目標受信周波数)を示す図である。
以下、添付図面に従って本発明のMRI装置の好ましい実施形態について詳述する。なお、発明の実施形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
最初に、本発明が適用されるMRI装置の一例の全体概要を図1に基づいて説明する。図1は、本発明に係るMRI装置の一実施形態の全体構成を示すブロック図である。このMRI装置は、NMR現象を利用して被検体の断層画像を得るもので、静磁場発生装置2と、傾斜磁場発生部3と、送信部5と、受信部6と、信号処理部7と、シーケンサ4と、中央処理装置(CPU)8とを備えている。
静磁場発生装置2は、永久磁石方式、常電導方式あるいは超電導方式の静磁場発生源(静磁場発生コイル)を備え、発生する静磁場の方向によって、被検体1のその体軸と直交する方向に磁場を発生する垂直磁場方式と体軸方向に磁場を発生する水平磁場方式がある。
傾斜磁場発生部3は、MRI装置の座標系(静止座標系)であるX、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場を印加する傾斜磁場コイル9と、それぞれの傾斜磁場コイルを駆動する傾斜磁場電源10とから成り、後述のシ−ケンサ4からの命令に従ってそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動することにより、X、Y、Zの3軸方向に傾斜磁場Gx、Gy、Gzを印加する。これら3軸方向の傾斜磁場を組み合わせることで、任意の方向の傾斜磁場を印加することができる。例えば、スライス面(撮影断面)に直交する方向にスライス方向傾斜磁場パルス(Gs)を印加して被検体1に対するスライス面(または3次元計測時はスラブ面)を設定し、そのスライス面に直交して且つ互いに直交する残りの2つの方向に位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)と周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)とを印加して、エコー信号にそれぞれの方向の位置情報をエンコードする。3次元計測時はスライス方向に傾斜磁場パルス(Gs)を印加してスラブ面を設定するとともに、エンコード傾斜磁場としてスライスエンコード傾斜磁場パルスを追加する。
シーケンサ4は、高周波磁場パルス(以下、「RFパルス」という)と傾斜磁場パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加する制御手段で、CPU8の制御で動作し、被検体1の断層画像のデータ収集に必要な種々の命令を送信部5、傾斜磁場発生部3、および受信部6に送る。
送信部5は、被検体1の生体組織を構成する原子の原子核スピンに核磁気共鳴を起こさせるために、被検体2にRFパルスを照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高周波増幅器13と送信側の高周波コイル(送信コイル)14aとを備える。高周波発振器11から出力されたRFパルスをシーケンサ4からの指令によるタイミングで変調器12により振幅変調し、この振幅変調されたRFパルスを高周波増幅器13で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波コイル14aに供給することにより、RFパルスが被検体1に照射される。
受信部6は、被検体1の生体組織を構成する原子核スピンの核磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)を検出するもので、受信側の高周波コイル(受信コイル)14bと信号増幅器15と直交位相検波器16とA/D変換器17とを備える。送信コイル14aから照射された電磁波によって誘起された被検体1の応答のNMR信号が被検体1に近接して配置された受信コイル14bで検出され、信号増幅器15で増幅された後、シーケンサ4からの指令によるタイミングで直交位相検波器16により直交する二系統の信号に分割され、それぞれがとA/D変換器17でディジタル量に変換されて、信号処理部7に送られる。なお直交位相検波器16は、高周波発振器11から送られる周波数信号を参照周波数として信号を検出する。即ち参照周波数により受信周波数が決まる。
信号処理部7は、各種データ処理と処理結果の表示及び保存等を行うもので、その機能の一部はCPU8により実行される。信号処理部7は、さらに光ディスク19、磁気ディスク18等の外部記憶装置と、ディスプレイ20とを有する。受信部6からのデータがCPU8に入力されると、CPU8が信号処理、画像再構成等の処理を実行し、その結果である被検体1の断層画像をディスプレイ20に表示すると共に、外部記憶装置の磁気ディスク18等に記録する。
CPU8は、シーケンサ4を介したMRI装置の各部を制御する制御部として機能するとともに上述した信号処理部7としての機能を実行する。このため、各種制御情報や上記信号処理部7で行う処理の制御情報を入力するための操作部25を備える。操作部25は、トラックボール又はマウス23、及び、キーボード24から成る。この操作部25はディスプレイ20に近接して配置され、操作者がディスプレイ20を見ながら操作部25を通してインタラクティブにMRI装置の各種処理を制御する。以下、シーケンサ4及びCPU8の制御機能を併せて制御部という。
制御部は、RFパルスや傾斜磁場パルス及びエコー信号の計測のタイミング等を予め設定したパルスシーケンスと、操作部25を介して操作者が設定する撮像パラメータとにより、撮像に用いるパルスシーケンス(撮像シーケンス)を計算する。パルスシーケンスは、撮像方法や検査プロトコル等によって予め定められたものが記憶装置等に格納されており、制御部は記憶装置等に格納されたパルスシーケンスから、操作者が設定したパルスシーケンスと撮像パラメータを読出し、撮像シーケンスを決定する。
本実施形態では、撮像シーケンスとして、スライス選択傾斜磁場を印加しない3次元計測のパルスシーケンスを実行する。3次元計測は、RFパルスの周波数(中心周波数)を異ならせて複数回実行し、各計測で得られる3次元画像(Bin画像)を合成し、1つの画像を得る。3D−SSFP(Steady−state free precession)のパルスシーケンスの一例を図2に示す。ただし、パルスシーケンスは、図示するものに限定されず、スピンエコー系のパルスシーケンスでもよいし、また1回の繰り返し(TR)で1つのエコーを計測するパルスシーケンスでも、複数のエコーを計測するマルチエコーシーケンスでもよい。
このような撮像シーケンスを用いた計測において、制御部は、計測毎にRFパルスの送信周波数と受信部6の受信周波数を設定する。具体的には、送信周波数は、中心周波数が所定の周波数f、例えば静磁場中心周波数、であるBin(周波数帯域)の計測を中心としたとき、その両側に所定の周波数差Δfずつ、ずれた複数のBinを設定する。受信周波数は、送信周波数が所定の周波数fである計測の受信周波数と、送信周波数が所定の周波数fと所定の周波数差Δfである計測の受信周波数との差が0または最小となるように制御する。
所定の周波数fは、例えば画像において最も支配的なスピンの共鳴周波数であり、この周波数を送信及び受信周波数とする計測に対し、近傍の周波数の計測の受信周波数差を最小(例えば0)にすることにより、各計測で得た画像を合成する際に、周波数方向のずれを低減することができる。
以上説明したMRI装置の構成と、MRI装置が採用する撮像シーケンスの概要を踏まえ、送信及び受信周波数制御の具体的な実施形態を説明する。
<第一実施形態>
本実施形態は、所定の送信周波数を中心に、それより高い周波数側及び低い周波数側に複数の周波数帯域(Bin)の計測を行い、各計測の送信周波数の周波数差を一定とする。所定の送信周波数は、静磁場中心周波数とする。受信周波数は、所定の送信周波数の計測では所定周波数とし、それより高い或いは低いBinの計測では、いずれも所定の周波数差分、静磁場中心周波数側にずらした周波数とする。
まず本実施形態を実現するための制御部(CPU8)の構成例を図3に示す。図示するように、本実施形態の制御部80は、計測制御部81、送受信制御部83及び表示制御部85を含む。計測制御部81は撮像シーケンスの計算を行い、シーケンサ4を介して送信部5、傾斜磁場発生部3及び受信部6の動作を制御する。送受信制御部83は、高周波発振器11を制御し、送信部5の高周波コイル14aが照射するRFパルスの中心周波数を、計測毎に所定の周波数差Δfで変化させる。また受信時に直交位相検波器16が参照する高周波発振器11の周波数、即ち受信周波数を計測毎に制御する。表示制御部85は、画像やGUIをディスプレイ20に表示させるための制御を行うとともにGUIを介して操作者が入力した情報を受け付ける。
また信号処理部7は、画像演算に関わるCPUの機能(画像演算部70)として、画像再構成部71、画像合成部73及びその他の演算部を備える。
次に本実施形態における撮像及び制御の手順を、図4を参照して説明する。
撮像が開始されると、まず、制御部80(表示制御部85)は操作者による撮像条件や撮像パラメータを設定するためのGUIをディスプレイ20に表示し、撮像条件の設定を受け付ける(S401)。
撮像条件設定のためのGUIの一例を図5に示す。図中、左側の列51とその右側のボックス52は撮像パラメータ名称とその値を入力するボックスで、ボタン53で撮像を開始し、ボタン54で撮像を中止する。パラメータのうち、「TR」はパルスシーケンスの繰り返し時間、「Slice#」はスライスエンコード数を、「Phase#」は位相エンコード数を、「Freq#」は周波数エンコード数を、「Spectral bin#」はBin数(計測数)を、「MultiAcq#」は計測の分割数を、「BandWidth」は受信帯域幅(単位kHz)を示す。「BlurCorrect」は、ボケ補正のON/OFFの選択を受け付ける。上述した本実施形態による受信周波数制御は「BlurCorrect」(ボケ補正)の「ON」が選択されたときに実行される。操作者は、例えば、観察したい部位や組織と被検体内に埋め込まれた金属との関係を考慮して、ボケ補正のON/OFFを選択する。
なお図5中の四角内に示す各パラメータの数値は単なる例示にすぎないが、以下の説明において各パラメータは図5に記載の値で計測するものとして説明に用いる。また図5に示されていないが、本実施形態の撮像、即ち複数のBinの計測、において、各Binの周波数差(周波数方向の間隔)Δfはデフォルトで設定されているものとする。周波数差Δfは、合成後の画像に周波数帯域の谷間を発生させない程度に狭いことが好ましく、例えば、1kHz(1000Hz)とする。
撮像パラメータが設定され、「Start」ボタン53により撮像が開始されると、計測制御部81はシーケンサ4を起動し、予め設定された撮像シーケンスにより撮像を開始する。この撮像シーケンスは、前述したようにスライス傾斜磁場を印加せずに、位相エンコード傾斜磁場及びスライスエンコード傾斜磁場を用いた3次元計測のパルスシーケンスである。即ち、シーケンサ4は傾斜磁場発生部3にスライス選択傾斜磁場(Gs)を印加しない命令を送る。また送受信制御部83は、送信部5にRFパルスの周波数RFFreqを式(1)で求まる値とする命令を送る(S402)。
Figure 0006936696
ただし、式(1)においてCenterFは静磁場中心周波数とする。またiはBin画像の番号(計測の番号と同じ)を示し、図5に示すようにBin数が20の場合、iは−9から10までの値とする。即ち、i=0の送信周波数RFFreqはCenterFと等しく、送信周波数をBinごとに1000Hz間隔とする。
次いで送受信制御部83は受信周波数を設定する。ここで送受信制御部83は、分岐ステップS403において、「BlurCorrect」がONかOFFかにより条件分岐し、「OFF」の場合には、ステップS404の処理を、「ON」の場合にはステップS405の処理を実行する。
ステップS404の処理は、各計測において受信周波数を送信周波数に合わせる処理であり、受信部6に受信周波数帯域の中心周波数AD Centerを式(2)で求まる値とする命令を送る。すなわち、送信周波数と同様に、受信周波数をBinごとに1000Hz間隔(周波数差)とする。
Figure 0006936696
一方、ボケ補正ONの場合には、送受信制御部83は受信部6に中心周波数AD Centerを式(3)で求まる値とする命令を送る。すなわち、受信周波数の中心をBinごとに1000Hz間隔から、中心に向けて1000Hzずつ近づけた値とする(S405)。
Figure 0006936696
この場合の送信周波数(中心周波数)と受信周波数(中心周波数)との関係を図6(b)に示す。図6(a)は受信周波数の制御を行わない場合(「BlurCorrect」OFF)の場合である。図6では、「CenterF」を「f0」と示している。図示するように、この処理では、送信周波数を静磁場中心周波数に合わせたBinの計測(i=0)に対し、周波数方向両側に位置するBinの計測(i=−1、i=1)では、その受信周波数は、中央の計測の受信周波数と同じに制御される。
シーケンサ4はステップS404又はステップS405の受信周波数条件で撮像を行い、エコー信号を受信し、信号処理部7に送る(S406)。
設定した全ての計測(20の計測)でエコー信号の受信が完了するまで、上述したステップを繰り返す(分岐ステップS407)。この繰り返しの繰り返し時間GroupTRは、次式(4)で求められる時間となる。
Figure 0006936696
式(4)は、「GroupTR」はパルスシーケンスの繰り返し時間TR内に、Bin画像の計測を「MultiAcq#」で設定された数(図5の例では4)だけ分割して計測することを示している。
計測毎にエコー信号の受信が完了すると、画像再構成部71がフーリエ変換等の演算により画像再構成し3D画像(Bin画像)を得る。全ての計測でエコー信号受信が完了した後、画像合成部73が全てのBin画像を合成し、撮像が完了する(S408)。なおBinの計測順序は、特に限定されず、i=−9から順にi=10まで計測してもよいし、各Binについてk空間の低周波領域のエコー信号を取得した後、各Binの高周波領域のエコー信号を取得するなど任意に変更することが可能である。また必要に応じて、体動モニタリングやナビゲーションエコーなどを採用し、合成前のBin画像に体動補正などを行ってもよい。
本実施形態によれば、静磁場中心周波数を中心周波数とするBin画像に対し周波数方向に隣接するBin画像の受信周波数を静磁場中心周波数側に揃えることにより、画像において支配的なスピンの画像上の位置が周波数方向にずれるのを防止し、ボケの発生が抑制された合成画像を得ることができる。
以下、本実施形態により、周波数エンコード方向の位置ずれが解消されることを詳述する。
本実施形態の撮像において、周波数エンコード方向の位置xにあり共鳴周波数SpinFreqをもつスピンは、Bin画像において式(5)で求まる位置Xに描出される。
Figure 0006936696
ΔXは、共鳴周波数SpinFreqと受信の中心周波数AD Centerとの差で決まる周波数方向のずれである。
ここで、RFパルスの周波数帯域幅(BandWidth)の半値幅を2250Hzとすると、1つのスピンは隣り合う3つのBin画像に描出される。それらのBin画像においてΔXが1より小さい場合は同じ位置に描出されるが、1より大きい場合は異なる位置に描出される。静磁場中心周波数付近のスピンに着目し、SpinFreqを静磁場中心周波数CenterF、周波数エンコード数Freq#を400、帯域幅BandWidthを200とすると、「BlurCorrect」がOFFの場合は、
ΔX[0]=0
ΔX[1]=2
ΔX[−1]=2
となるため、これを合成するとボケが発生する。
一方、「BlurCorrect」がONの場合は、
ΔX[0]=ΔX[1]=ΔX[−1]=0
となるため、これを合成するとボケが発生しない。
また一様な水の中に金属がある状態を例に、本実施形態による金属周辺の描出について、図7および図8を用いて説明する。これら図面は、横軸は周波数エンコード方向の位置を示し、(a)は金属から生じる磁場による共鳴周波数変化の分布を、(b)は各Bin画像にて描出される信号分布を、(c)は合成後の信号分布を示す。両図に示すように、金属から生じる磁場が金属からの距離の二乗に反比例し、静磁場中心周波数付近の領域が広いことを示している。
図7は「BlurCorrect」がOFFの場合、図8は「BlurCorrect」がONの場合であり、OFFの場合を破線で示している。図8からわかるように、「BlurCorrect」がONの場合は、OFFの場合に描出される位置より周波数エンコード方向にシフトする。しかし、Bin画像の信号の周波数は、i=0およびi=1では広い範囲で分布するため、周波数エンコード方向のシフト量に対して、合成後の信号形状の変化が少なく、またi=0以外のBin画像において一様にシフトするため、合成後の信号は形状が保たれたままシフトする。つまり、計測の目的である金属アーチファクト軽減の効果が「BlurCorrect」のON、OFFに関わらず同様であることを示す。
本実施形態によるファントム撮像の画像を図9に示す。図9中、画像91は金属とプラスチック格子をプラスチック容器内に設置した写真であり、撮像時には容器に水を満たして撮像した。画像92は「BlurCorrect」=OFFの場合の撮像結果であり、画像93は「BlurCorrect」=ONの場合の撮像結果である。尚、周波数エンコード方向はどちらも画像の上下方向である。画像93は、画像92よりもプラスチック格子のボケが改善されていることがわかる。金属周辺が周波数方向にシフトしているが、金属周辺のアーチファクトの描出は同程度であった。
以上、説明したように、本実施形態によれば、操作者に金属に起因するボケの防止を行うか否かの選択を行わせる手段が提供される。また本実施形態によれば、送信周波数とは別に受信周波数を制御することで、静磁場中心周波数付近のスピンにボケが発生せず、且つ金属アーチファクト軽減の効果が従来と同様の画像が得られる撮像が可能となる。
<変形例1>
上述した実施形態では、中心周波数が静磁場中心周波数であるBin(基準)に対し周波数方向に両側の複数のBinの計測において、順次、受信周波数を静磁場中心周波数側にシフトする制御を行ったが、受信周波数のシフトは静磁場中心周波数であるBinの両側の波数全てのBinの計測で行う必要はない。本変形例では、隣接するBinの受信周波数のみを制御する。その他の構成は第一実施形態と同様であり、以下、異なる点を中心に説明する。
制御部80による制御の手順は、第一実施形態と同様に図4に示すフローに従い行われる。但し、ステップS405において、送受信制御部83は受信部6に、受信周波数ADCenterを式(6)で求まる値とする命令を送る。
Figure 0006936696
すなわち、受信周波数の中心を、中心(i=0)の近傍(i=1、又は−1)の2つBinだけ中心に向けて1000Hzずつ近づけた値(ここではi=0のときの中心周波数と同じ値)とする。本変形例における送信周波数と受信周波数との関係を、図6(c)に示す。
本変形例においても、第一実施形態と同様に、ボケの発生が抑制できる。すなわち、本変形例で制御される受信周波数を、周波数エンコード方向のずれ量ΔXを求める前掲の式(5)に当てはめると、静磁場中心周波数付近のスピンに着目して、SpinFreqを中心周波数CenterF、周波数エンコード数Freq#を400、帯域幅を200とすると、「BlurCorrect」ONのときの受信周波数では、
ΔX[0]=ΔX[1]=ΔX[−1]=0
となるため、これら計測で得たBin画像を合成するとボケが発生しない。
金属周辺の描出については、第一実施形態では、中央のBin以外では中心周波数が静磁場中心周波数側に1000Hzずつずれているため金属周辺が周波数方向にシフトしていたが、本変形例では、中心近傍の2つのBin画像以外は、送信周波数と同一に保たれるため、金属周辺における周波数エンコード方向のシフトは発生しない。但し、中心近傍の2つのBinでは画像がシフトするため、1000Hzから2000Hzの位置および−1000Hzから−2000Hzの位置において合成後の信号形状に段差が発生する。
<変形例2>
変形例1では、第一実施形態に対し、金属周辺の周波数エンコード方向へのシフトが発生しないように受信周波数に変更を加えたものであるが、本変形例では、さらに変形例1で発生した合成後の信号形状の段差を抑制するように受信周波数を制御する。
具体的には、中心のBin以外のBinについて、周波数方向に隣接するBinとの周波数差が、中心(i=0)に近いBinほど1000Hzに近く、遠いBinほど0Hzに近い値とする。
このため、図4に示す制御フローのステップS405において、送受信制御部83は、受信部6に、受信周波数ADCenterを式(7)で求まる値とする命令を送る。
Figure 0006936696
本変形例における送信周波数と受信周波数との関係を、図6(d)に示す。
本変形例で制御される受信周波数を、周波数エンコード方向のずれ量ΔXを求める前掲の式(5)に当てはめると、静磁場中心周波数付近のスピンに着目して、SpinFreqを中心周波数CenterF、周波数エンコード数Freq#を400、帯域幅を200とすると、「BlurCorrect」ONのときの受信周波数では、
ΔX[0]=0、ΔX[1]=−0.02、ΔX[−1]=0.02
となるため、これを合成するとほぼボケが発生しない。
また、金属周辺の描出について、「BlurCorrect」ONの場合は、OFFの場合に描出される位置より周波数エンコード方向にシフトするが、金属に近づくほどシフト量が小さくなるため、金属の位置や大きさが正しく描出される。ただし、Binごとにシフト量が異なるため、金属に近づくほど合成後の信号形状に段差が発生する。
以上、第一実施形態の2つの変形例を説明したが、これら変形例においても、第一実施形態と同様に、静磁場中心周波数付近のスピンにボケが発生せず、且つ且つ金属アーチファクトの軽減効果が得られる。また変形例1では金属周辺の周波数エンコード方向へのシフトが発生しない画像が得られる。さらに変形例1、変形例2では、Bin間の受信周波数の間隔の相違によって、変形例1では中心周波数近傍に、変形例2では金属に近づくほど信号形状に段差が発生する。従って、「BlurCorrect」ONの際に、観察しようとする部位に応じて、第一実施形態、変形例1及び変形例2の制御のいずれかを操作者が選択できるようにGUIを設定してもよい。
<第二実施形態>
第一実施形態では、送信周波数の中心周波数が静磁場中心周波数であるBinの計測を中心として、その両側に複数のBinを設定し、それらの受信周波数を制御したが、本実施形態は、被検体を構成するスピンのうち最も信号強度の高いスピンの周波数を中心周波数とするBinを中心として、その両側の設定した複数のBinの受信周波数を制御する。信号強度が最も高い周波数は、例えば、プリスキャンを実行することで求めることができる。
本実施形態の制御部80及び信号処理部7(画像演算部70)の構成を図10に示す。図10において、図3と同様の要素は同じ符号で示す。本実施形態では、図3の構成に対し、信号処理部7に最大信号強度の周波数を算出する周波数算出部75が追加されていることが異なる。また計測制御部81は、第一実施形態の撮像シーケンスの他に、プリスキャンのシーケンスを実行するようにプログラムされている。
上記構成を踏まえ、本実施形態における撮像及び制御の手順を、図11を参照して説明する。
撮像が開始されると、まず、制御部80(表示制御部85)は操作者による撮像条件や撮像パラメータを設定するためのGUIをディスプレイ20に表示し、撮像条件の設定を受け付ける(S1401)。
本実施形態では、図12に示すようなGUIが表示される。図12に示す各パラメータは図5に示すパラメータと同じであるが、図12ではさらに「BlurCorrect」が選択されると、「Prescan」を実行するか否か(YES、NO)の選択ブロック55が表示される。「BlurCorrect」がONであって「Prescan」が実行しない場合は、第一実施形態及びその変形例のいずれかの手順となる。
ステップS1401で「Prescan」が選択されている場合には(S1402)、撮像制御部81はシーケンサ4に指令を送り、プリスキャンを実行する(S1403)。プリスキャンでは、スライス方向傾斜磁場パルス(Gs)、位相エンコード方向傾斜磁場パルス(Gp)、周波数エンコード方向傾斜磁場パルス(Gf)およびスライスエンコード傾斜磁場パルスを印加せず、式(1)で示す照射周波数にて、設定されたBin数繰り返しNMR信号を取得する。
信号処理部7はNMR信号を受け取ると、周波数算出部75はNMR信号をフーリエ変換し、周波数スペクトルを取得する。そして、得られた周波数スペクトルから最も信号の強い周波数(最大強度周波数という)を求める(S1404)。最大強度周波数FreqMax(静磁場中心周波数との差)は、受信周波数のBin間の周波数差(間隔)の算出に用いられる。
送受信制御部83は、第一実施形態のステップS402と同様に、中心となるBinの送信周波数とBin間の周波数差を決定する(S1405)。次に、分岐処理S1406において、ステップS101で「BlurCorrect」がONとOFFのいずれに設定されたかを判断し、OFFの場合は第一実施形態のステップS404と同様で、所定の周波数差、即ち送信周波数の周波数差と同じで且つ各Binの送信周波数=受信周波数となるように受信周波数を設定する(S1407)。
一方「BlurCorrect」がONの場合は、受信周波数ADCenterを次式(8)で求まる値とする。
Figure 0006936696
式(8)において、Modは、引数1つ目を引数2つ目で割った余りを返す関数である。すなわち、受信周波数の中心を、最大強度周波数FreqMaxの余りだけずらし、且つBinごとに最大強度周波数FreqMaxに向けて1000Hzずつ近づけた値とする。
本実施形態で制御される受信周波数を、周波数エンコード方向のずれ量ΔXを求める前掲の式(5)に当てはめるとFreqMax付近のスピンに着目して、SpinFreqをFreqMax、Freq#を400、BandWidthを200とすると、BlurCorrectがONの場合は、受信周波数の中心がFreqMaxとなるBinをj−1、j、j+1とすると
ΔX[j]=ΔX[j+1]=ΔX[j−1]=0
となるため、これを合成するとFreqMax付近にボケが発生しない。即ち、最も画像において支配的なスピンが合成前の各Bin画像において周波数方向にシフトしないため、合成後の画像のボケが抑制される。
ただし、BlurCorrectがONの場合は、OFFの場合に描出される位置より周波数エンコード方向にシフトする。またBinによってシフト方向が正負反転するため、合成後の信号形状が変化する。
本実施形態は、特に、被検者の体格に対して大きな金属がある場合に有効である。このような場合、ほぼ全てのスピンが金属から発生する磁場の影響を受けて静磁場中心周波数付近から外れる状況がある。このような状況では、静磁場中心周波数付近のBin画像を合成することにより発生するボケよりも、静磁場中心周波数から離れた周波数帯のBin画像を合成することにより発生するボケの方が、画像全体に与える影響が大きくなる。本実施形態では画像全体に与える影響が最も大きい周波数FreqMaxを中心に受信周波数を制御するので、画像全体に対する影響の大きいボケを解消することができ、画質を向上することができる。
<第三実施形態>
第一実施形態とその変形例及び第二実施形態では、いずれも、画像に影響を与える周波数を中心に受信周波数の中心周波数を制御したが、本実施形態では、受信周波数を制御するのではなく、Bin画像を受信周波数の間隔に応じて周波数方向に補正する手段を備えることが特徴である。
本実施形態の制御部及び信号処理部の構成を図13に示す。図示するように、本実施形態の信号処理部7(画像演算部70)は、合成前のBin画像を補正する補正部77を備える。補正部77は、画像に影響を与える周波数(例えば静磁場中心周波数)を中心周波数とするBinに対し、その近傍のBin画像の周波数エンコード方向の位置をシフトする補正を行う。
送受信制御部83は、各Bin画像の計測において、受信周波数を送信周波数の周波数差(間隔)と同じに制御する。即ち静磁場中心周波数に対し、受信周波数の中心周波数を1000Hzずつシフトさせて、各Binの計測を行う。この様子を図14に示す。
こうして取得したBin画像は、第一実施形態により制御した受信周波数で撮像する場合と比較すると、図14(b)に示すように、CenterFのBin画像の両側のBinでは、1000Hzの周波数の差がある。この周波数差Δfは、Bin画像では周波数方向の位置ずれΔXと、式(5)に示す関係がある。即ち
ΔX(i)=Δf(i)×Freq#/(Bandwidth×1000)
そこで補正部77は、i番目のBin画像に対し、各画素のX座標を
X(i)=x−ΔX(i)
とする補正を行う。
これにより第一実施形態における受信周波数制御と同様の効果を得ることができる。なお以上の説明では、第一実施形態の受信周波数制御と同様の補正をする場合を説明したが、これは一例であり、第一実施形態の変形例1,2の受信周波数制御についても、制御すべき目標周波数と実際に設定した受信周波数との差Δfから同様の補正を行うことができる。また以上の説明では、送受信制御部83が、受信周波数を送信周波数と同じ周波数差(間隔、1000Hz)で制御する場合を説明したが、受信周波数は静磁場中心周波数に固定しておいもよく、その場合にも、制御すべき目標周波数との差を用いて同様の補正が可能である。
以上、本発明のMRI装置の各実施形態を説明したが、本発明は少なくとも画像に影響を与える周波数の近傍において、周波数方向の位置ずれを防止する受信周波数の制御を行うことが特徴であり、上記各実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、また受信周波数の制御を行う手段として、MRI装置の制御系であるCPUを例示したが、このCPUとは別に制御部を設けてもよいし、CPU以外の構成要素で実現することも可能である。また実施形態で説明したCPUで行われる各種機能や演算の一部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programable Gate Array)などのハードウェアで実現することも可能である。さらに、MRI装置を構成する要素の一部を省略したり、或いは別の要素を追加したものも本発明に包含される。
2:静磁場発生装置、3:傾斜磁場発生部、4:シーケンサ、5:送信部、6:受信部、7:信号処理部(画像演算部)、8:CPU、71:画像再構成部、73:画像合成部、75:周波数算出部、77:補正部、81:計測制御部、83:送受信制御部、85:表示制御部。

Claims (10)

  1. 静磁場発生磁石と、
    前記静磁場発生磁石が形成する静磁場空間に、傾斜磁場を発生する傾斜磁場コイルと、
    前記静磁場空間に置かれた被検体に、高周波磁場を印加する送信部と、
    前記被検体から発生される核磁気共鳴信号を受信する受信部と、
    前記高周波磁場の送信周波数を予め定めた周波数差で変化させて、複数の計測を行う制御部と、
    前記複数の計測で取得した複数の前記被検体の画像を合成する画像演算部と、を備え、
    前記複数の計測のうち、基準周波数の計測に対し、周波数方向に隣接する周波数の計測において、前記基準周波数の計測との受信周波数差を0又は最小とするように、前記受信周波数を制御する送受信制御部又は前記複数の計測で得た画像を補正する補正部をさらに備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御部は、前記受信部の受信周波数を制御する送受信制御部を備えることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  3. 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記送受信制御部は、前記基準周波数の計測に対し、周波数方向に隣接する計測の受信周波数の中心周波数を前記基準周波数と同じ周波数とし、その他の計測は、所定の周波数差で前記受信周波数を変化させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  4. 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記送受信制御部は、前記基準周波数の計測に対し、周波数方向に隣接する計測の受信周波数の中心周波数を前記基準周波数と同じ周波数とし、その他の計測は、受信周波数の中心周波数を送信周波数の中心周波数に一致させることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  5. 請求項2に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記送受信制御部は、前記基準周波数の計測に対し、その他の計測は、送信周波数と同一の周波数を上限として、前記基準周波数から周波数方向に離れるにつれて、計測間の周波数差が大きくなるように、各計測の受信周波数を制御することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  6. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記基準周波数は、静磁場中心における核磁気共鳴周波数であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  7. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記基準周波数は、前記核磁気共鳴信号の周波数スペクトルにおいて信号値が最大となる周波数であることを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  8. 請求項7に記載の磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記制御部は、前記周波数スペクトルを、送信周波数を異ならせた複数の予備計測でそれぞれ取得した核磁気共鳴信号から取得することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  9. 請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置であって
    前記画像演算部は、画像の合成に用いる画像を補正する補正部を備え、
    前記補正部は、計測毎に、前記基準周波数と受信周波数との周波数差を用いて、前記画像の周波数エンコード方向の補正量を算出することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  10. 磁気共鳴イメージング装置を制御し、複数の異なる送信周波数を用いて複数の計測を行い、当該複数の計測により得た複数の三次元画像を合成して1つの画像を取得する磁気共鳴イメージング装置の制御方法であって、
    複数の撮像の際の受信周波数を前記送信周波数の変化に応じて変化させる制御を行い、その際、基準周波数の計測に対し周波数方向に隣接する計測の受信周波数を、前記基準周波数との差が0又は最小となるように各計測における前記受信周波数を制御することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置の制御方法。
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