JP6935896B2 - 体内移植用のハイドロゲルファイバ及びハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法 - Google Patents

体内移植用のハイドロゲルファイバ及びハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法 Download PDF

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Description

本開示は、体内移植用のハイドロゲルファイバ及びハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法に関するものである。
従来、iPS細胞は、無限の増殖能と、すべての体細胞に分化し得る能力を有するので、再生医療等に使用される細胞ソースとして期待されており、細胞を培養するために、各種の方法や装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2014−226046号公報
しかしながら、前記従来の技術では、培養された細胞を生体内に移植すると免疫細胞による攻撃を受けてしまう、という問題があった。
ここでは、前記従来の技術の問題点を解決して、細胞をコアに含むハイドロゲルファイバを作製し、該ハイドロゲルファイバを体内に移植することによって、前記細胞が免疫攻撃を受けることがなく、表面が線維化してしまうことがなく、体外への取出しも可能な体内移植用のハイドロゲルファイバ及びハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法を提供することを目的とする。
そのために、体内移植用のハイドロゲルファイバにおいては、体内移植用のハイドロゲルファイバであって、細胞を含むコアと、ハイドロゲルを含み、前記コアを被覆するシェルとを備え、外径が0.5〔mm〕以上であり、前記ハイドロゲルファイバが体内に移植される生体の腹囲の最大直径に対する前記外径の割合が7〔%〕以下である。
他の体内移植用のハイドロゲルファイバにおいては、さらに、前記シェルは、半透膜として機能する。
更に他の体内移植用のハイドロゲルファイバにおいては、さらに、前記半透膜は、酸素、栄養分及び前記細胞の分泌物質の透過を可能とし、前記細胞並びに前記生体内の免疫細胞及び抗体の透過を不可とする。
更に他の体内移植用のハイドロゲルファイバにおいては、さらに、前記コアは、細胞外マトリックスを更に含む。
更に他の体内移植用のハイドロゲルファイバにおいては、さらに、前記細胞は、分化細胞である。
更に他の体内移植用のハイドロゲルファイバにおいては、さらに、前記外径は、0.5〜40.0〔mm〕である。
ハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法においては、ハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法であって、細胞を含むコアと、ハイドロゲルを含み、前記コアを被覆するシェルとを備え、外径が0.5〔mm〕以上であり、前記ハイドロゲルファイバが体内に移植される生体の腹囲の最大直径に対する前記外径の割合が7〔%〕以下であるハイドロゲルファイバをヒトを除く生体の体内に移植する工程、を含む。
他のハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法においては、さらに、前記ハイドロゲルファイバを前記生体の体内から取り出して回収する工程を更に含む。
更に他のハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法においては、さらに、前記外径は、0.5〜40.0〔mm〕である。
本開示によれば、免疫攻撃を受けることなく、細胞を体内移植することができ、かつ、体外へ取り出すこともできる。
本実施の形態におけるハイドロゲルファイバ及びその製造方法を示す模式図である。 本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの体内移植方法を示す模式図である。 本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの外径と細胞の付着及び線維化との関係を示す図である。 本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの物性評価結果を示す図である。 本実施の形態におけるハイドロゲルファイバのインシュリン分泌を示す図である。 本実施の形態における生体内への移植前後のハイドロゲルファイバを示す図である。 本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの長期移植による血糖値の変化を示すグラフである。 本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの移植後に行われた経口ブドウ糖負荷試験の結果を示すグラフである。 本実施の形態におけるコアにECMを含まないハイドロゲルファイバを移植した結果を示す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバ及びその製造方法を示す模式図である。
図において、20は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバであり、10は該ハイドロゲルファイバ20を作製するための作製装置である。前記ハイドロゲルファイバ20は、中央のコア21と該コア21を被覆するシェル(被覆)22とを備える、いわゆるコアシェル型の同心型ファイバであって、例えば、特許文献2に記載されたマイクロファイバと同様のものである。また、前記作製装置10も、特許文献2に記載されたものと同様である。そして、前記ハイドロゲルファイバ20は、特許文献2に記載されたマイクロファイバの製造方法に従って製造される。
特許第5633077号公報
典型的には、前記コア21は、マトリゲル、コラーゲンゲル等のゲルや液体培地から成る細胞外マトリックス、すなわち、ECM(Extracellular Matrix)と、該ECM内に混入された複数の細胞23とを含んでいる。なお、ECMは、省略することもできる。また、前記シェル22は、アルギン酸ゲル等の高強度ハイドロゲルを含んでいる。さらに、前記細胞23は、いかなる種類のものであってもよく、例えば、ヒトES細胞、ヒトiPS細胞等の多能性幹細胞であってもよいし、幹細胞を分化することで得られる種々の機能性を有する細胞(分化細胞)であってもよいし、肝臓、膵臓等の臓器の細胞であってもよいし、分化可能な幹細胞由来の膵臓β細胞であってもよい。
本実施の形態における実験例では、細胞23としてラットの膵島(Islet)が選択され、ECMとしてコラーゲンが選択された。そして、図に示されるように、作製装置10の同軸マイクロ流路に、ECMとしてコラーゲンと細胞23としてラットの初代膵島細胞との混合流体がコア流体として供給された。また、G/M比が0.6より大きい高純度アルギン酸ナトリウム(Na−Alg)水溶液がシェル流体として供給された。なお、G/M比は、アルギン酸中のマンヌロン酸(M)とグルロン酸(G)との比である。さらに、塩化バリウム(BaCl2 )水溶液がシース流体として供給された。
これにより、シェルとシースとの界面でゲル化が誘起され、図に示されるようなハイドロゲルファイバ20が作製された。該ハイドロゲルファイバ20のシェル22は、アルギン酸バリウム(Ba−Alg)のゲルから成り、半透膜として機能する。また、コア21は、細胞23としてのラットの初代膵島細胞を内包する膵島懸濁液である。
本実施の形態における実験例では、外径が相違する6種類のハイドロゲルファイバ20が作製されて使用された。前記外径は、0.35〔mm〕、0.50〔mm〕、0.75〔mm〕、1.0〔mm〕、1.5〔mm〕及び2.0〔mm〕である。なお、前記外径の数値は、不可避的な公差を含むものであり、例えば、1.0〔mm〕は、公差を考慮して表現すれば、1.0±0.09〔mm〕である。また、ハイドロゲルファイバ20の長さは、正規化されてすべて同一であり、10〔cm〕である。
次に、前記ハイドロゲルファイバ20の体内移植方法について説明する。
図2は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの体内移植方法を示す模式図である。
図において、30は、ハイドロゲルファイバ20が体内に移植される生体としてのマウスである。前記ハイドロゲルファイバ20が体内に移植される生体は、いかなる種類の動物であってもよく、例えば、ヒト、ペット、家畜等であってもよいが、ここでは、マウスであるものとして説明する。
本実施の形態における実験例では、マウス30として、免疫機能を有する糖尿病モデルマウス(Immunocompetent Diabetic Mouse)であって、化学物質STZ(Streptozotocin)で誘起されたC57BL/6型糖尿病モデルマウスが選択された。具体的には、該糖尿病モデルマウスは、三協ラボサービス株式会社が販売するものである。そして、前述のように、コア21にラットの初代膵島細胞を内包する(Islet−laden)ハイドロゲルファイバ20が、マウス30の腹腔内へ移植(Transplantation)された。
前述のように、ハイドロゲルファイバ20のシェル22が半透膜として機能するので、膵島細胞である細胞23が生成するインシュリン(Insulin)は、シェル22を透過してマウス30の腹腔内に供給されるが、マウス30の腹腔内の免疫細胞(Immune Cells)は、シェル22を透過することができず、コア21内に進入することがない。なお、酸素(O2 )及び栄養分(Nutrient)は、シェル22を透過することができ、コア21内の細胞23に供給される。
また、移植されたハイドロゲルファイバ20は、必要に応じて、いつでも、マウス30の腹腔内からの取出し(Retrieval)が可能である。
次に、本実施の形態における実験例について詳細に説明する。
図3は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの外径と細胞の付着及び線維化との関係を示す図である。なお、図において、(a)は細胞が付着した各種外径のハイドロゲルファイバの顕微鏡写真、(b)はハイドロゲルファイバに付着した細胞のカウント数をハイドロゲルファイバの外径毎に示すグラフ、(c)はハイドロゲルファイバに付着した細胞のカウント数を、移植動物の腹囲の最大直径に対するハイドロゲルファイバの外径の比率毎に示すグラフである。
前述のように、長さはすべて10〔cm〕であるが、外径が、それぞれ、0.35〔mm〕、0.50〔mm〕、0.75〔mm〕、1.0〔mm〕、1.5〔mm〕及び2.0〔mm〕である6種類のハイドロゲルファイバ20が、前記作製装置10によって作製された。いずれのハイドロゲルファイバ20も、シェル22がアルギン酸バリウムのゲルから成り、コア21にラットの初代膵島細胞を内包する。
そして、6種類のハイドロゲルファイバ20は、ピンセットを使用して、免疫機能を有する健常な(糖尿病でない)C57BL/6型マウスの腹腔内に、それぞれ、移植され、14日間経過した後、前記腹腔内から取り出された。なお、14日間という期間は、移植された組織に対する異物反応(FBR:Foreign Body Reaction)を観察するのに適した期間とされている。
前記腹腔内から取り出して回収されたハイドロゲルファイバ20の表面を観察すると、図3(a)に示されるように、外径が0.75〜1.5〔mm〕のハイドロゲルファイバ20への細胞付着(線維化)が少ないことが分かった。なお、図3(a)には、左から順に、外径が0.35〔mm〕、0.50〔mm〕、0.75〔mm〕、1.0〔mm〕、1.5〔mm〕及び2.0〔mm〕である前記腹腔内から取り出されたハイドロゲルファイバ20の顕微鏡写真が示されている。
また、図3(b)には、前記腹腔内から取り出して回収されたハイドロゲルファイバ20の表面に付着している細胞の数をカウントした結果を、ハイドロゲルファイバ20の外径毎にまとめた結果が示されている。なお、図3(b)に示される結果は、その縦軸に記載されているように、細胞数を各ハイドロゲルファイバ20の断面積で除した値(Cell Density)を示している。
さらに、図3(b)には、前記腹腔内から取り出して回収されたハイドロゲルファイバ20の表面に付着している細胞の数をカウントした結果を、ハイドロゲルファイバ20が体内に移植される生体である移植動物の腹囲の最大直径に対するハイドロゲルファイバ20の外径の比率毎にまとめた結果が示されている。ここでは、移植動物であるマウスの腹囲の最大直径が3〔cm〕であるものとした。なお、図3(c)において、縦軸は、細胞数を各ハイドロゲルファイバ20の断面積で除した値を示し、横軸は、ハイドロゲルファイバ20の直径をマウスの腹囲の最大直径で除した値を示している。
図3に示される結果から、外径が0.75〜1.5〔mm〕のハイドロゲルファイバ20への細胞付着は少ないが、外径が0.75〔mm〕未満及び1.5〔mm〕を超えるハイドロゲルファイバ20への細胞付着が多いことが分かる。また、外径が0.75〔mm〕未満のハイドロゲルファイバ20は、絡み合って大きく凝集することが分かる。
なお、外径が2.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植されたマウスのうちの何匹かは、移植して1日経過した後、死んでしまった。
これらの結果から、外径が0.75〜1.5〔mm〕のハイドロゲルファイバ20では、表面への細胞付着及びその結果としての線維化が低減される、と言える。特に、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、生体から確実に取り出すことができ、かつ、異物反応を著しく緩和するものである、と言える。
次に、実験例で使用したハイドロゲルファイバ20の物理化学的性質について説明する。
図4は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの物性評価結果を示す図、図5は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバのインシュリン分泌を示す図である。なお、図4において、(a)は応力−ひずみ曲線を示すグラフ、(b)は破断荷重を示すグラフ、(c)は透過性を示す写真及びグラフであり、図5において、(a)は外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバを示す写真、(b)は(a)に示されるハイドロゲルファイバのインシュリン分泌を示すグラフ、(c)は外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバを示す写真、(d)は(c)に示されるハイドロゲルファイバのインシュリン分泌を示すグラフである。
ハイドロゲルファイバ20の機械的性質は、操作の取扱い適正及び生体内での安定性と強く結び付いている。そこで、異なる太さのハイドロゲルファイバ20の機械的性質を評価するために、外径が0.50〔mm〕及び1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が作製装置10によって作製され、引っ張り試験により、それらの引っ張り応力及びひずみと破断荷重とが計測された。その結果は、図4(a)及び(b)に示されている。
図4(a)に示される結果から、外径1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、引っ張り応力が77〔kPa〕及びひずみが1.2となると破断したこと、外径0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、引っ張り応力が74〔kPa〕及びひずみが1.19となると破断したことが分かる。一方、図4(b)に示される結果から、外径1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20の破断荷重、すなわち、耐荷重性は、外径0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20の3倍であることが分かる。これらの結果から、ハイドロゲルファイバ20の外径が大きいほど耐荷重性が大きい、と言える。
細胞治療用の材料の包含にハイドロゲルファイバ20を適用するためには、シェル22は、材料の良好な分散と、栄養分及び酸素の透過とが可能でありながら、免疫細胞及び抗体の進入を防止する半透膜として機能することが求められる。そこで、外径1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、インビトロ(in vitro)で、半透膜としての性質を示すか否かの評価が行われた。具体的には、用意された外径1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、FITC(Fluorescein Isothiocyanate)で標識されたこととなる分子量(10〔kDa〕、150〔kDa〕及び500〔kDa〕)のデキストランであってシェル22の半透膜性を調査するための蛍光マーカとして機能するデキストランを含有する食塩水中に浸漬された。
図4(c)の共焦点の顕微鏡写真は、FITCで標識されたデキストランが付加されてから0時間後及び24時間後の食塩水中のハイドロゲルファイバ20の写真であって、FITCで標識された分子量10〔kDa〕のデキストランが、実験開始後数分間以内に、ハイドロゲルファイバ20内で急速に増加したことを示している。なお、顕微鏡写真内のスケールバーは、100〔μm〕を表している。FITCで標識されたデキストランの分子量が150〔kDa〕の場合、FITCで標識されたデキストランが付加されてから0時間後では、ハイドロゲルファイバ20の蛍光強度が変化しなかった。FITCで標識されたデキストランの分子量が500〔kDa〕の場合、FITCで標識されたデキストランが付加されてから24時間後でも、ハイドロゲルファイバ20の蛍光強度が変化しなかった。これらの結果から、グルコース、インシュリン及び酸素を含む分子量10〔kDa〕未満の小さな分子は、アルギン酸バリウムのゲルから成る膜であるシェル22を透過して分散するのに対して、分子量500〔kDa〕近傍の大きな分子及びミクロンサイズの免疫細胞はハイドロゲルファイバ20内に進入することが困難である、と言える。
ハイドロゲルファイバ20に内包された膵島細胞のインシュリン分泌をインビトロで評価するために、ラットの初代膵島細胞をコア21に内包するハイドロゲルファイバ20が作製装置10で作製されて用意された。前記ハイドロゲルファイバ20では、図1に示されるように、ハイドロゲルのシェル22によって周囲が完全に覆われたコア21内に、細胞23としてのラットの初代膵島細胞とECMとが内包されている。なお、作製装置10の同軸マイクロ流路には、コア流体として、ラットの初代膵島細胞を含む天然のコラーゲン溶液が3〔mg/mL〕で供給され、シェル流体として、1.8〔%〕のアルギン酸ナトリウムが供給され、シース流体として、250〔mM〕のD−マニトール及び25〔mM〕のHEPESを含む20〔mM〕の塩化バリウム水溶液が供給された。
図5(a)及び(c)の顕微鏡写真は、ラットの初代膵島細胞を内包するハイドロゲルファイバ20の写真である。なお、顕微鏡写真内のスケールバーは、200〔μm〕を表している。図5(a)は、670の膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20の写真であり、図5(b)は、該ハイドロゲルファイバ20のグルコース刺激性インシュリン分泌(GSIS:Glucose Stimulated Insulin Secretion)を示すグラフであって、周囲のグルコース濃度が異なる3つのサンプルの平均値をそれぞれ示すものである。また、図5(c)は、1000の膵島細胞を内包する外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20の写真であり、図5(d)は、該ハイドロゲルファイバ20のグルコース刺激性インシュリン分泌を示すグラフであって、周囲のグルコース濃度が異なる3つのサンプルの平均値をそれぞれ示すものである。これらの結果から、ハイドロゲルファイバ20のシェル22は、十分な量の栄養分及び膵島細胞から分泌されたインシュリンの透過を可能としながら、膵島細胞の漏出を防止することができる、と言える。
次に、免疫機能を有する糖尿病モデルマウスの生体内に移植されたラットの初代膵島細胞を内包するハイドロゲルファイバ20について説明する。
図6は本実施の形態における生体内への移植前後のハイドロゲルファイバを示す図、図7は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの長期移植による血糖値の変化を示すグラフ、図8は本実施の形態におけるハイドロゲルファイバの移植後に行われた経口ブドウ糖負荷試験の結果を示すグラフ、図9は本実施の形態におけるコアにECMを含まないハイドロゲルファイバを移植した結果を示す図である。なお、図6において、(a)〜(c)は外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバの移植前、生体内及び回収後の状態をそれぞれ示す写真、(d)〜(f)は外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバの移植前、生体内及び回収後の状態をそれぞれ示す写真、(g)はハイドロゲルファイバが移植されたマウスの血中グルコース濃度の変化を示すグラフ、(h)はピンセットを使用した外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバの取出しプロセスを示す写真であり、図9において、(a)はハイドロゲルファイバが移植されたマウスの血糖濃度の変化を示すグラフ、(b)はハイドロゲルファイバの移植後に行われた経口ブドウ糖負荷試験の結果を示すグラフ、(c)は回収後のハイドロゲルファイバの状態を示す写真である。
外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20との比較において、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20の生体からの取出し適正を評価するために、図6(a)及び(d)にそれぞれ示されるように、1000のラットの膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕及び0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が作製装置10によって作製されて用意された。これらのハイドロゲルファイバ20は、免疫機能を有するC57BL/6型糖尿病モデルマウスの腹腔内に移植された。
そして、移植後には、生体内での構造変化を解析するために、移植されたハイドロゲルファイバ20が生体内から取り出されて回収された。図6(b)及び(e)には、移植して36日経過後及び21日経過後における腹腔内のハイドロゲルファイバ20の構造が示されている。図6(b)及び(e)から、移植されたハイドロゲルファイバ20は、ばらばらに分解することなく、移植された部位に留まっていることが分かった。しかし、図6(e)に示されるように、外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、移植して21日経過後には、厚い線維化した組織によって覆われた大きな凝集体を形成し、宿主の脂肪組織に付着していた。
また、図6(c)及び(f)には、移植して36日経過後及び21日経過後に腹腔内から取り出されて回収されたハイドロゲルファイバ20のHE(ヘマトキシリン−エオジン:Hematoxylin−Eosin)染色された組織断面が示されている。図6(f)に示されるように、外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20の場合、凝集体の裂け目が線維化し、内包された膵島細胞の核が失われていた。これは、移植が失敗したことを示している。
これに対して、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、図6(b)に示されるように、移植して36日経過後でも、凝集体を形成することなく、元の形状を保持しており、図6(h)に示されるように、腹腔内から容易に取り出されて回収された。また、図6(c)に示されるように、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20のHE染色された組織断面は、内包された膵島細胞の核が生きていた。
移植後のハイドロゲルファイバ20の機能性を評価するために、移植処置が行われた糖尿病モデルマウスの非空腹時の血糖濃度の測定が、少なくとも1日1回、行われた。なお、血糖濃度が200〔mg/mL〕以下のマウスは、正常血糖と定義された。図6(g)に示されるように、ハイドロゲルファイバ20移植後の数日は、すべての糖尿病モデルマウスが正常血糖であった。しかし、外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植されたマウスは、10日間正常血糖を維持することができなかった。一方、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植された糖尿病モデルマウスのすべて(n=3)は、ハイドロゲルファイバ20の回収までの36日間、血糖制御の回復が可能であった。
外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、移植して36日経過後に糖尿病モデルマウスの腹腔内から取り出されて回収された。ハイドロゲルファイバ20が回収された糖尿病モデルマウスのすべてにおいて、高血糖(血糖濃度が200〔mg/mL〕より高い)の再現が確認された。このことは、移植された外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20に内包された膵島細胞が糖尿病モデルマウスの血糖濃度を制御していることを示している。
これらの結果から、膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20と比較して、回収性及び移植機能が高い、と言える。
糖尿病モデルマウスにおける長期の血糖制御のため、免疫機能を有する糖尿病モデルマウス(化学物質STZで誘起されたC57BL/6型糖尿病モデルマウス)の腹腔内にラットの膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20(マウス1匹当たり1500のラットの初代膵島細胞を内包する長さ20〔cm〕、外径1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20)が3月間移植された。また、比較のために、膵島細胞を内包しないハイドロゲルファイバ20の移植も行われた。図7に示されるように、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植された後、91日経過後にハイドロゲルファイバ20が回収されるまで、糖尿病モデルマウスのすべてにおいて、拒絶反応を示すことなく、血糖制御が回復された。91日経過後であっても、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、糖尿病モデルマウスの臓器に付着することなく、腹腔内から取り出されて回収された。なお、回収後には、血糖濃度が高血糖に戻った。これらの結果から、ハイドロゲルファイバ20に内包されていない膵島細胞及び膵島細胞を内包する外径が0.35〔mm〕のハイドロゲルファイバ20と比較して、膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、回収可能な移植片として機能し、かつ、生体内での膵島細胞の機能性を向上させるものである、と言える。
図6(a)に示されるような外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植されてから28日経過後に、経口ブドウ糖負荷試験(OGTT:Oral Glucose Tolerance Test)が行われた。図8には、当該経口ブドウ糖負荷試験の遂行中におけるマウスの空腹時の血糖濃度の変化が示されている。この結果から、ハイドロゲルファイバ20が移植された糖尿病モデルマウスは、健常なマウスと同程度に、血糖濃度が正常に変化する、と言える。
ハイドロゲルファイバ20のコア21内におけるECMの存在が糖尿病モデルマウスに移植されたラットの膵島細胞の持続性に影響するか否かを確認するために、コア21にECMを含むことなく500のラットの膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が、免疫機能を有する糖尿病モデルマウスの腹腔内に移植された。図9(a)に示されるように、コア21にECMを含むことなくラットの膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植されたマウスのすべてにおいて、血糖濃度は、正常血糖になり、当該実験を終了するためにハイドロゲルファイバ20を回収するまでの105日間維持された。図9(b)には、コア21にECMを含むことなくラットの膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植されてから102日経過後に行われた経口ブドウ糖負荷試験の結果が示されている。図9(b)に示されるように、コア21にECMが含まれていない場合でも、ハイドロゲルファイバ20が移植された糖尿病モデルマウスの空腹時の血糖濃度の変化は、健常なマウスと同程度であって、正常であった。また、図9(c)の写真に示されるように、コア21にECMが含まれていない場合でも、ハイドロゲルファイバ20は、移植から105日後に腹腔内から容易に取り出されて回収することができ、しかも、凝集体を形成することなく、元の形状を保持していた。なお、写真内のスケールバーは、5〔mm〕を表している。これらの結果から、コア21内におけるECMの存在は、ハイドロゲルファイバ20によるラットの膵島細胞に必ずしも必要でない、と言える。
このように、本実施の形態における実験例の結果から、外径が0.75〜1.5〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、外径がより小さいもの又はより大きいものよりも、著しく生体親和性が高い、と言える。特に、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、表面への細胞付着及び線維化が最小限になる。外径が0.75〔mm〕未満のハイドロゲルファイバ20は、生体内に移植されると、2週間以内に凝集体を形成する傾向がある。凝集体の形成は、マウスの腹腔内における物理的応力に対する機械的強度が低いことに起因する、と考えられる。凝集体の表面粗さ及びファイバの湾曲は、細胞付着及びコラーゲン吸着を容易にし、線維化を増進し、移植片であるハイドロゲルファイバ20の機能不全を引き起こす、と考えられる。一方、外径が1.5〔mm〕を超えるハイドロゲルファイバ20は、ファイバの湾曲が比較的小さく、細胞付着が低減されるものの、ファイバの体積がマウスの腹腔内空間に対して大きすぎるので、応力が大きくなり、炎症反応を引き起こして線維化が生じる、と考えられる。それに対し、外径が0.75〜1.5〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、凝集体の形成を防止し得る程度に機械的強度が高く、細胞付着を低減する程度に湾曲しているので、FBRを効果的に低減することができるとともに、多量の移植及び回収を可能にする、と考えられる。
また、本実施の形態における実験例の結果から、ラットの膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、化学物質STZで誘起された免疫機能を有する糖尿病モデルマウスの血糖濃度の調整機能による治療能力を備えることが分かる。膵島細胞を内包する外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20が移植されることによって、糖尿病モデルマウスの血糖濃度が、ハイドロゲルファイバ20が回収されるまでの3月間に亘り、拒絶反応を起こすことなく、正常化された。最適な直径のファイバ状の移植片である外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20は、細胞付着及び線維化を最小限にし、生体内での長期の生き残り及び移植後の回収の容易化を可能とした。なお、コア21内に膵島細胞とともにECMが存在することによって膵島細胞の機能性が高まると考えられたが、外径が1.0〔mm〕のハイドロゲルファイバ20のコア21内におけるECMの存在は、化学物質STZで誘起された免疫機能を有する糖尿病モデルマウスの血糖濃度の調整機能の回復には、わずかな効果しか発揮しないことが分かった。これは、単離された膵島細胞の高い品質と、該膵島細胞自体によってECMプロテインの分泌に依るものである可能性がある。分化可能な幹細胞由来の膵臓β細胞又は細胞系を移植する場合、細胞とともに内包されるECMプロテインは、生体内で細胞の機能性を維持可能なものであることが望ましい。
また、ハイドロゲルファイバ20では、内包された膵島細胞の損失及びはみ出しが発生しない。さらに、外径が数値範囲内であってラットの膵島細胞を内包するハイドロゲルファイバ20を免疫機能を有する糖尿病モデルマウスの生体内に移植することによって、免疫抑制なしに、長期間に亘る当該モデルマウスの血糖濃度制御が可能となる。
このように、本実施の形態における体内移植用のハイドロゲルファイバ20は、細胞23を含むコア21と、ハイドロゲルを含み、コア21を被覆するシェル22とを備え、外径が0.75〔mm〕以上であり、ハイドロゲルファイバ20が体内に移植される生体の腹囲の最大直径に対する前記外径の割合が7〔%〕以下である。これにより、免疫攻撃を受けることなく、細胞23を生体の体内に移植することができ、体外へ取り出すこともできる。そして、ハイドロゲルファイバ20は、表面が線維化してしまうことがなく、凝集してしまうこともなく、体外へ容易に取り出して回収することができる。
また、シェル22は、半透膜として機能し、かかる半透膜は、酸素、栄養分及び細胞の分泌物質の透過を可能とし、細胞23並びに生体内の免疫細胞及び抗体の透過を不可とする。さらに、コアは、細胞外マトリックスを更に含んでいる。さらに、細胞23は、分化細胞である。これにより、移植された生体内で細胞23はその機能性を維持することができる。
さらに、ハイドロゲルファイバ20の外径は、0.75〜40.0〔mm〕であることが望ましい。この場合、生体の体内への移植に最適である。なお、ハイドロゲルファイバ20の外径は、0.75〜2.0〔mm〕であることがより望ましく、1.0±0.09〔mm〕であることがさらに望ましい。
本実施の形態におけるハイドロゲルファイバ20を用いた体内移植方法は、細胞23を含むコア21と、ハイドロゲルを含み、コア21を被覆するシェル22とを備え、外径が0.75〔mm〕以上であり、前記ハイドロゲルファイバ20が体内に移植される生体の腹囲の最大直径に対する前記外径の割合が7〔%〕以下であるハイドロゲルファイバ20を製造する工程と、ハイドロゲルファイバ20を生体の体内に移植する工程と、を含んでいる。これにより、免疫攻撃を受けることなく、細胞23を生体の体内に移植することができる。
また、ハイドロゲルファイバ20を用いた体内移植方法は、ハイドロゲルファイバ20を生体の体内から取り出して回収する工程を更に含んでいる。したがって、必要に応じて、移植した細胞23を体外へ取り出すことができる。
さらに、ハイドロゲルファイバ20の外径は、0.75〜40.0〔mm〕であることが望ましい。この場合、生体の体内への移植に最適である。なお、ハイドロゲルファイバ20の外径は、0.75〜2.0〔mm〕であることがより望ましく、1.0±0.09〔mm〕であることがさらに望ましい。
なお、移植の対象としての生体がヒトであることに、倫理的乃至法律的な制約がある場合には、前記生体からヒトを除外してもよい。
近年の再生医療工学の発展によって、ヒト由来の幹細胞を分化することで様々な機能性を有する細胞(分化細胞)を人工的に作製することが可能となってきている。しかしながら、実際の分化細胞を生体内に移植する際には、安全性及び機能性維持の観点から、細胞をデバイスに包埋して移植することが適切であると考えられ、生体適合性の高い移植デバイスの開発が急務となっている。本実施の形態におけるハイドロゲルファイバ20に内包された細胞23は、免疫細胞に攻撃されることなく、異種生体内において機能を維持することが可能であり、必要に応じて生体から取り出すことも可能である。そのため、本実施の形態におけるハイドロゲルファイバ20は、再生医療分野における移植材料として利用価値が高い、と言える。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することによって、当然に考え付くことである。
本開示は、体内移植用のハイドロゲルファイバ及びハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法に適用することができる。
20 ハイドロゲルファイバ
21 コア
22 シェル
23 細胞
30 マウス

Claims (9)

  1. 体内移植用のハイドロゲルファイバであって、
    細胞を含むコアと、
    ハイドロゲルを含み、前記コアを被覆するシェルとを備え、
    外径が0.5〔mm〕以上であり、前記ハイドロゲルファイバが体内に移植される生体の腹囲の最大直径に対する前記外径の割合が7〔%〕以下であることを特徴とする体内移植用のハイドロゲルファイバ。
  2. 前記シェルは、半透膜として機能する請求項1に記載の体内移植用のハイドロゲルファイバ。
  3. 前記半透膜は、酸素、栄養分及び前記細胞の分泌物質の透過を可能とし、前記細胞並びに前記生体内の免疫細胞及び抗体の透過を不可とする請求項2に記載の体内移植用のハイドロゲルファイバ。
  4. 前記コアは、細胞外マトリックスを更に含む請求項1〜3のいずれか1項に記載の体内移植用のハイドロゲルファイバ。
  5. 前記細胞は、分化細胞である請求項1〜4のいずれか1項に記載の体内移植用のハイドロゲルファイバ。
  6. 前記外径は、0.5〜40.0〔mm〕である請求項1〜5のいずれか1項に記載の体内移植用のハイドロゲルファイバ。
  7. ハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法であって、
    細胞を含むコアと、ハイドロゲルを含み、前記コアを被覆するシェルとを備え、外径が0.5〔mm〕以上であり、前記ハイドロゲルファイバが体内に移植される生体の腹囲の最大直径に対する前記外径の割合が7〔%〕以下であるハイドロゲルファイバをヒトを除く生体の体内に移植する工程、を含むことを特徴とするハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法。
  8. 前記ハイドロゲルファイバを前記生体の体内から取り出して回収する工程を更に含む請求項7に記載のハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法。
  9. 前記外径は、0.5〜40.0〔mm〕である請求項7又は8に記載のハイドロゲルファイバを用いた体内移植方法。
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