JP6935791B2 - シフトレンジ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シフトレンジ制御装置に関する。
従来、モータを駆動することでシフトレンジを切り替えるモータ制御装置が知られている。例えば特許文献1では、モータの回転位置が目標位置に到達する前にモータの回転停止状態が所定の停滞判断時間が継続した場合、切替トルクが不足していると判定し、切替トルクが不足している場合、目標位置から開始位置に向かう逆回転方向の限界位置までモータを回転させ、限界位置から目標位置に向けてモータを正回転方向に回転させる。
特開2017−153303号公報
しかしながら、特許文献1のように、トルク不足によりモータが停止した後、進行方向とは逆方向の限界位置までモータを回転させてレンジ切り替えを再開すると、シフトレンジの切替時間が長くなる虞がある。本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、シフトレンジを適切に切替可能なシフトレンジ制御装置を提供する。
本発明のシフトレンジ制御装置は、モータ(10)の回転軸であるモータ軸(105)とモータの回転が伝達される出力軸(15)との間に遊びが存在するシフトレンジ切替システム(1)において、モータの駆動を制御することでシフトレンジを切り替えるものであって、角度演算部(51)と、目標角度設定部(52)と、駆動制御部(55)と、トルク判定部(56)と、を備える。
角度演算部は、モータの回転位置を検出するモータ回転角センサ(13)からの信号に基づいてモータ角度を演算する。目標角度設定部は、モータを停止させる位置に応じた目標回転角度を設定する。駆動制御部は、モータ角度が目標回転角度となるように、モータの駆動を制御する。トルク判定部は、モータのトルク低下または負荷トルクの増大によるトルク不足状態を判定する。
ここで、シフトレンジを目標シフトレンジに切り替えるときのモータの回転方向をレンジ切替方向とする。駆動制御部は、トルク不足状態であると判定された場合、遊びの範囲内にてモータ軸をレンジ切替方向とは反対方向に寄せた状態であるガタ詰め状態から、レンジ切替方向への駆動を開始する。これにより、遊びの範囲内にてモータを加速させることができるので、トルク不足であっても適切にレンジ切り替えを行うことができる。また、事前にガタ詰め状態としてからレンジ切替方向にモータを回転させてレンジ切り替えを行うことで、例えばレンジ切替中にモータが停止してからモータを逆方向に回転させる場合と比較し、シフトレンジの切り替えに要する時間を短縮可能である。
第1実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す斜視図である。 第1実施形態によるシフトバイワイヤシステムを示す概略構成図である。 第1実施形態によるシフトバイワイヤシステムのモータ回路構成を説明する回路図である。 第1実施形態による出力軸トルクおよびディテント負荷トルクを説明する説明図である。 第1実施形態によるトルク不足状態でのモータ駆動を説明する説明図である。 第1実施形態による切替制御処理を説明するフローチャートである。 第1実施形態によるガタ詰め目標値の設定を説明する説明図である。 第1実施形態によるガタ詰め目標値の設定を説明する説明図である。 第1実施形態によるガタ詰め目標値の設定を説明する説明図である。 第1実施形態によるモータ駆動処理を説明するタイムチャートである。 第2実施形態による切替制御処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態によるモータ駆動処理を説明するタイムチャートである。 第3実施形態による切替制御処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態による切替制御処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態において、トルク不足ではない場合の目標カウント値の設定を説明する説明図である。 第4実施形態において、トルク不足ではない場合のモータ駆動処理を説明するタイムチャートである。 第4実施形態において、トルク不足時の目標カウント値の設定を説明する説明図である。 第4実施形態において、トルク不足時のモータ駆動処理を説明するタイムチャートである。
(第1実施形態)
以下、本発明によるシフトレンジ制御装置を図面に基づいて説明する。以下、複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図1〜図3に示すように、シフトレンジ切替システムとしてのシフトバイワイヤシステム1は、アクチュエータであるモータ10、シフトレンジ切替機構20、パーキングロック機構30、および、シフトレンジ制御装置40等を備える。
モータ10は、図示しない車両に搭載される電源としてのバッテリ90から電力が供給されることで回転し、シフトレンジ切替機構20の駆動源として機能する。本実施形態のモータ10は、SRモータであるが、DCブラシレスモータ等、SRモータ以外のものを用いてもよい。図3に示すように、モータ10は、図示しないステータに巻回されるモータ巻線11を有する。モータ巻線11は、U相巻線111、V相巻線112およびW相巻線113を有する。
図2に示すように、回転角センサであるエンコーダ13は、モータ10の図示しないロータの回転位置を検出する。エンコーダ13は、例えば磁気式のロータリーエンコーダであって、ロータと一体に回転する磁石と、磁気検出用のホールIC等により構成される。エンコーダ13は、ロータの回転に同期して、所定角度ごとにA相およびB相のパルス信号であるエンコーダ信号を出力する。
減速機14は、モータ10のモータ軸105(図4等参照)と出力軸15との間に設けられ、モータ10の回転を減速して出力軸15に出力する。これにより、モータ10の回転がシフトレンジ切替機構20に伝達される。出力軸15には、出力軸15の角度を検出する出力軸センサ16が設けられる。出力軸センサ16は、例えばポテンショメータである。
図1に示すように、シフトレンジ切替機構20は、ディテントプレート21、および、ディテントスプリング25等を有し、減速機14から出力された回転駆動力を、マニュアルバルブ28、および、パーキングロック機構30へ伝達する。
ディテントプレート21は、出力軸15に固定され、モータ10により駆動される。ディテントプレート21には、出力軸15と平行に突出するピン24が設けられる。ピン24は、マニュアルバルブ28と接続される。ディテントプレート21がモータ10によって駆動されることで、マニュアルバルブ28は軸方向に往復移動する。すなわち、シフトレンジ切替機構20は、モータ10の回転運動を直線運動に変換してマニュアルバルブ28に伝達する。マニュアルバルブ28は、バルブボディ29に設けられる。マニュアルバルブ28が軸方向に往復移動することで、図示しない油圧クラッチへの油圧供給路が切り替えられ、油圧クラッチの係合状態が切り替わることでシフトレンジが変更される。
ディテントプレート21のディテントスプリング25側には、2つの谷部211、212が設けられる(図4等参照)。本実施形態では、谷部211がPレンジに対応し、谷部212がPレンジ以外のレンジであるnotPレンジに対応する。
ディテントスプリング25は、弾性変形可能な板状部材であり、先端にディテントローラ26が設けられる。ディテントスプリング25は、ディテントローラ26をディテントプレート21の回動中心側に付勢する。ディテントプレート21に所定以上の回転力が加わると、ディテントスプリング25が弾性変形し、ディテントローラ26が谷部211、212間を移動する。ディテントローラ26が谷部211、212のいずれかに嵌まり込むことで、ディテントプレート21の揺動が規制され、マニュアルバルブ28の軸方向位置、および、パーキングロック機構30の状態が決定され、自動変速機5のシフトレンジが固定される。ディテントローラ26は、シフトレンジがPレンジのとき谷部211に嵌まり込み、notPレンジのとき谷部212に嵌まり込む。
パーキングロック機構30は、パーキングロッド31、円錐体32、パーキングロックポール33、軸部34、および、パーキングギア35を有する。パーキングロッド31は、略L字形状に形成され、一端311側がディテントプレート21に固定される。パーキングロッド31の他端312側には、円錐体32が設けられる。円錐体32は、他端312側にいくほど縮径するように形成される。ディテントプレート21が逆回転方向に揺動すると、円錐体32がP方向に移動する。
パーキングロックポール33は、円錐体32の円錐面と当接し、軸部34を中心に揺動可能に設けられる、パーキングロックポール33のパーキングギア35側には、パーキングギア35と噛み合い可能な凸部331が設けられる。ディテントプレート21が逆回転方向に回転し、円錐体32がP方向に移動すると、パーキングロックポール33が押し上げられ、凸部331とパーキングギア35とが噛み合う。一方、ディテントプレート21が正回転方向に回転し、円錐体32がnotP方向に移動すると、凸部331とパーキングギア35との噛み合いが解除される。
パーキングギア35は、図示しない車軸に設けられ、パーキングロックポール33の凸部331と噛み合い可能に設けられる。パーキングギア35と凸部331とが噛み合うと、車軸の回転が規制される。シフトレンジがnotPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングロックポール33によりロックされず、車軸の回転は、パーキングロック機構30により妨げられない。また、シフトレンジがPレンジのとき、パーキングギア35はパーキングロックポール33によってロックされ、車軸の回転が規制される。
図2および図3に示すように、シフトレンジ制御装置40は、駆動回路部41および制御部50等を備える。図3に示すように、駆動回路部41は、3つのスイッチング素子411、412、413を有し、巻線111〜113の通電を切り替える。本実施形態のスイッチング素子411〜413は、MOSFETであるが、IGBT等であってもよい。
モータ巻線11の巻線111〜113は、結線部115で結線される。結線部115には、電源ライン901を経由して、バッテリ90から電力が供給される。電源ライン901には、リレー部91が設けられ、リレー部91がオンされているときに結線部115に電力が供給される。
電圧検出部43は、U相端子電圧検出部431、V相端子電圧検出部432およびW相端子電圧検出部433を有する、U相端子電圧検出部431はU相端子電圧Vuを検出し、V相端子電圧検出部432はV相端子電圧Vvを検出し、W相端子電圧検出部433はW相端子電圧Vwを検出する。電流検出部45は、モータ巻線11に通電される電流を検出する。
図2に示すように、制御部50は、マイコン等を主体として構成され、内部にはいずれも図示しないCPU、ROM、RAM、I/O、及び、これらの構成を接続するバスライン等を備えている。制御部50における各処理は、ROM等の実体的なメモリ装置(すなわち、読み出し可能非一時的有形記録媒体)に予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御部50は、角度演算部51、目標角度設定部52、駆動制御部55、トルク判定部56、および、リレー制御部59等を有する。角度演算部51は、エンコーダ13から出力されるエンコーダ信号の各相のパルスエッジをカウントし、エンコーダカウント値θenを演算する。エンコーダカウント値θenは、モータ10の回転位置に応じた値であって、「モータ角度」に対応する。
目標角度設定部52は、モータ10を停止させる位置である目標カウント値θcmdを設定する。シフトレンジを切り替えるとき、目標カウント値θcmdは、ディテントローラ26が目標シフトレンジに応じた谷部211、212に嵌まり合うように設定される。駆動制御部55は、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdとなるように、モータ10の駆動を制御する。
トルク判定部56は、モータトルクの低下や負荷トルクの増加により、トルク不足状態が生じているか否かを判定する。リレー制御部59は、リレー制御部59は、リレー部91のオンオフ作動を制御する。
図4では、モータ10の回転軸であるモータ軸105、出力軸15、および、ディテントプレート21の関係を模式的に示している。図4に示すように、ディテントプレート21には、Pレンジに対応する谷部211とnotPレンジに対応する谷部212との間に山部215が形成されている。また、谷部211の山部215の反対側にはディテントローラ26の移動を規制する壁部213が形成され、谷部212の山部215の反対側にはディテントローラ26の移動を規制する壁部214が形成される。
モータ軸105と出力軸15との間には、遊びが形成されている。図4では、減速機14と出力軸15とが一体となっており、モータ軸105と減速機14との間に「遊び」が形成されているが、モータ軸105と減速機14とが一体となっており、減速機14と出力軸15との間に「遊び」が形成されていてもよい。「遊び」とはモータ軸105と出力軸15との間に存在する遊びやガタ等の合計と捉えることができ、以下適宜、「ガタD」という。
図4では、モータ10の回転方向を紙面左右方向とし、出力軸15の回転に伴って、ディテントローラ26が谷部211、212間を移動していく状態を示している。実際には、ディテントプレート21が回転することで、ディテントローラ26が谷部211、212間を移動するが、図4では、説明のため、ディテントローラ26が出力軸15とともに移動するものとして図示した。後述の図5等についても同様である。
ところで、例えば1相断線による駆動トルクの低下や、フリクションや坂路などでの負荷トルクの上昇が生じた場合、シフトレンジの切り替えができなくなる虞がある。本実施形態では、レンジ切替方向側にて、モータ軸105と減速機14とが当接している状態からモータ10を駆動した場合に、レンジ切替途中にてディテントローラ26が停止してしまう虞がある状態を「トルク不足状態」とする。
例えば1相断線時の場合、断線した相をロータが通過する際にトルク抜けが発生するが、モータ10の回転数ωが0以上の状態を維持できれば、シフトレンジを切替可能である。すなわち、運動方程式より、式(1)が成立していれば、シフトレンジを切替可能である。なお、式中のIはイナーシャ、ωは回転数、Tactは出力軸トルク、Tloadはディテント負荷トルクである。
Figure 0006935791
そこで本実施形態では、出力軸トルクTactの低下または負荷トルクTloadの上昇によるトルク不足状態を事前に検出し、トルク不足状態が事前に検出された場合、進行方向とは逆方向にガタ詰めし、ガタD内でモータ10を加速させてレンジ切替を行う。すなわち、図5に示すように、PレンジからnotPレンジに切り替える場合、出力軸トルクTactの低下または負荷トルクTloadの上昇が事前に検出された場合、矢印Y1で示すように、モータ10をレンジ切替方向とは反対方向のPガタ壁側に駆動した後、矢印Y2で示すように、モータ10をレンジ切替方向に駆動することで、ガタD内でモータ10を加速させる。
本実施形態の切替制御処理を図6のフローチャートに基づいて説明する。この処理は、制御部50にて、所定の周期で実行される。以下、ステップS101の「ステップ」を省略し、単に記号「S」と記す。他のステップも同様である。
S101では、制御部50は、入力電圧Vinが電圧判定閾値Vth以上か否かを判断する。入力電圧Vinは、駆動回路41に入力される電圧であり、本実施形態では、バッテリ電圧とする。電圧判定閾値Vthは、モータ10を駆動可能であるアクチュエータ保証電圧である。入力電圧Vinが電圧判定閾値Vth未満であると判断された場合(S101:NO)、S106へ移行し、フェイルセーフモードとする。入力電圧Vinが電圧判定閾値Vth以上であると判断された場合(S101:YES)、S102へ移行する。
S102では、トルク判定部56は、モータ巻線11が全相正常か否かを判断する。モータ巻線11が全相正常であると判断された場合(S102:YES)、S104へ移行する。モータ巻線11の少なくとも1相に異常が生じていると判断された場合(S102:NO)、S103へ移行する。
S103では、トルク判定部56は、モータ巻線11の異常が1相断線か否かを判断する。換言すると、モータ巻線11の異常が1相断線ではないと判断された場合(S103:NO)、S106へ移行し、フェイルセーフモードとする。モータ巻線11の異常が1相断線であると判断された場合(S103:YES)、S112へ移行し、ガタ詰め要求フラグFlgDをオンにする。
S104では、トルク判定部56は、スイッチング素子411〜413が全相正常か否かを判断する。スイッチング素子411〜413が全相正常であると判断された場合(S104:YES)、S107へ移行する。スイッチング素子411〜413の少なくとも1つが異常であると判断された場合(S104:NO)、S105へ移行する。
S105では、トルク判定部56は、スイッチング素子411〜413の異常が1相のオフ故障か否かを判断する。オフ故障は、スイッチング素子411〜413をオンにすることができない異常とする。S103、S105では、1相への通電が不可であって、残りの2相への通電により、トルク抜けは生じるもののモータ10を回転可能な異常か否かを判断している、と捉えることができる。スイッチング素子411〜413の異常が1相のオフ故障以外の異常であると判断された場合(S105:NO)、S106へ移行し、フェイルセーフモードとする。スイッチング素子411〜413の異常が1相のオフ故障であると判断された場合(S105:YES)、S112へ移行し、ガタ詰め要求フラグFlgDをオンにする。
S104にて肯定判断された場合に移行するS107では、トルク判定部56は、システム温度が所定範囲内か否かを判断する。ここでのシステム温度は、例えば、油圧クラッチの油温であるが、雰囲気温度等としてもよい。システム温度が低い場合、作動油の粘度が高くなるため、負荷トルクTloadが大きくなる。また、システム温度が高い場合、電気抵抗が大きくなるため、出力軸トルクTactが低下する。所定範囲は、負荷トルクTloadおよび出力軸トルクTactのバランスが、通常切替にてレンジ切替可能な温度範囲に設定される。システム温度が所定範囲内ではないと判断された場合(S107:NO)、S112へ移行する。システム温度が所定範囲内であると判断された場合(S107:YES)、S108へ移行する。
S108では、トルク判定部56は、車両の傾斜角θtの絶対値が角度判定閾値θth以下かを判断する。車両の傾斜角θtが大きいと、パーキングギア35の噛み合い部に車重がかかり負荷トルクTloadが大きくなる。角度判定閾値θthは、通常切替にて、レンジ切替可能な値に設定される。車両の傾斜角θtの絶対値が角度判定閾値θthより大きいと判断された場合(S108:NO)、S112へ移行し、ガタ詰め要求フラグFlgDをオンにする。車両の傾斜角θtの絶対値が角度判定閾値θth以下であると判断された場合(S108:YES)、S109へ移行し、ガタ詰め要求フラグFlgDをオフにする。
S110では、制御部50は、シフトレンジ切替要求があるか否かを判断する。シフトレンジ切替要求がないと判断された場合(S110:NO)、S111の処理を行わず、本ルーチンを終了する。シフトレンジ切替要求があると判断された場合(S110:YES)、S111へ移行する。
S111では、駆動制御部55は、通常制御によるレンジ切り替えを行う。通常制御では、駆動制御部55は、モータ10の逆回転を行わず、モータ10をレンジ切替方向に駆動し、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdとなるように、モータ10を駆動する。目標カウント値θcmdは、ディテントローラ26が目標シフトレンジに応じた谷部211、212の中心となるときの値とする。また、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdを含む所定範囲内(例えば±2カウント)となった場合、固定相通電による停止制御を所定時間行うことで、モータ10を確実に停止させた後、全てのスイッチング素子411〜413をオフにする。そして、スタンバイ状態に戻す。以下適宜、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdを含む所定範囲内(例えば±2カウント)となることを、「エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達する」という。
S103またはS105にて肯定判断された場合、もしくは、S107またはS108にて否定判断された場合に移行するS112は、トルク不足の虞がある場合に移行するステップであって、制御部50は、ガタ詰め要求フラグFlgDをオンにする。すなわち本実施形態では、S103またはS105で肯定判断された場合、もしくは、S107またはS108にて否定判断された場合が、「トルク不足状態であると判定された場合」に対応する。後述の実施形態における対応する判定についても同様である。
S113では、制御部50は、S110と同様、シフトレンジ切替要求があるか否かを判断する。シフトレンジ切替要求がないと判断された場合(S113:NO)、S114およびS115の処理を行わず、本ルーチンを終了する。シフトレンジ切替要求があると判断された場合(S113:YES)、S114へ移行する。
S114では、駆動制御部55は、モータ10をレンジ切替方向とは反対方向に駆動し、逆方向にガタ詰めする。S115では、駆動制御部55は、モータ10をレンジ切替方向に駆動する。S115における駆動の詳細は、通常制御と同様である。
ガタ詰め方法の詳細を図7〜図9に示す。図7〜図9では、図4等と同様、モータ軸105、出力軸15、および、ディテントプレート21の関係を模式的に示している。本実施形態では、P側の壁部213と谷部211との間の角度θa、notP側の壁部214と谷部212との間の角度θb、谷部211、212間の角度θc、および、ガタDに相当する角度であるガタ幅θdが設計値として図示しない記憶部に記憶されている。角度θa、θb、θc、θdは、いずれもエンコーダカウント値に対応する値とする。
また、初回起動時に、壁当て制御により、ディテントローラ26が壁部213に当接するときのエンコーダカウント値θenがP壁位置θwpとして学習され、ディテントローラ26が壁部214に当接するときのエンコーダカウント値θenがnotP壁位置θwnpとして学習される。なお、本実施形態では、PレンジからnotPレンジに切り替える方向を正回転方向とし、正回転によりエンコーダカウント値θenが増加するものとして説明する。
図7に示すように、PレンジからnotPレンジへのレンジ切替時に逆方向へのガタ詰めを行う場合、目標カウント値θcmdをPガタ詰め目標値θg1としてモータ10を駆動する(式(2)参照)。また、notPレンジからPレンジへのレンジ切替時に逆方向へのガタ詰めを行う場合、目標カウント値θcmdをnotPガタ詰め目標値θg2としてモータ10を駆動する(式(3)参照)。
θg1=θwp+θa ・・・(2)
θg2=θwnp−θb ・・・(3)
式(2)、(3)では、Pガタ詰め目標値θg1をP壁位置θwp基準で演算し、notPガタ詰め目標値θg2をnotP壁位置θwnp基準で演算しているが、図8に示すように、例えばP壁位置θwpの情報がない場合、Pガタ詰め目標値θg1をnotP壁位置θwnp基準で演算してもよい(式(4)参照)。また例えば、notP壁位置θwnpの情報がない場合、notPガタ詰め目標値θg2をP壁位置基準θwp基準で演算してもよい(式(5)参照)。
θg1=θwnp−θb−θc−θd ・・・(4)
θg2=θwp+θa+θc+θd ・・・(5)
また、図9に示すように、例えば壁位置θwp、θwnpの学習を行っていない場合、ガタ幅θdに所定の係数kを乗じた設計値の分、モータ10を逆方向に回転させることでガタ詰めしてもよい。例えば、モータ軸105がガタDの中心にあるとみなせば、係数kを1/2とすればよい。また、係数kは、0<k≦1の範囲で任意に設定可能である。
本実施形態のモータ駆動処理を図10のタイムチャートに基づいて説明する。図10では、共通時間軸を横軸とし、上段から、制御モード、ガタ詰め要求フラグFlgD、モータ角度、モータ回転数を示す。モータ角度については、エンコーダカウント値θenを実線、目標カウント値θcmdを一点鎖線で示し、説明のため、重複箇所を若干ずらして記載した。図12等も同様である。
時刻x11にて、PレンジからnotPレンジに切り替えるシフト要求が入力される。このとき、時刻x11以前のスタンバイ中である時刻x10にて、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされているので、制御モードをスタンバイモードからガタ詰め制御モードに切り替える。本実施形態では、スタンバイモードにおけるモータ位置は、ディテントローラ26が谷部211にあるときのガタDの中心位置であるP谷中心位置θp0であるものとする。
ガタ詰め制御モードでは、まず、目標カウント値θcmdをPガタ詰め目標値θg1とし、notPレンジとは反対方向にモータ10を駆動するガタ詰め駆動を行う。時刻x12にて、エンコーダカウント値θenがPガタ詰め目標値θg1に到達すると、ガタ詰め駆動を終了し、時刻x13までの間、停止制御を行う。
時刻x13にてガタ詰め制御が終了すると、制御モードをフィードバックモードに切り替え、フィードバック制御により、notPレンジ方向にモータ10を駆動する。時刻x13にて、モータ軸105は、ガタD内の進行方向と反対側の端部に位置している。そのため、モータ軸105がガタDの進行方向側の端部に到達する時刻x14までの間、モータ軸105には、ディテント機構による負荷がかからないので、ガタD内にてモータ10を加速させることができる。ガタD内にてモータ10を加速させることで勢いをつけてレンジ切り替えを行うことで、出力軸トルクTactの低下または負荷トルクTloadの上昇が生じている場合であっても、レンジ切替中にモータ10が停止することなく、適切にレンジ切り替えを行うことができる。また、本実施形態では、シフト要求入力後に、ガタ詰めを行っているので、確実にガタ詰めされた状態からレンジ切替方向にモータ10を駆動することができる。
時刻x15にて、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達すると、制御モードをフィードバックモードから停止モードに切り替え、モータ10を停止させる。停止制御開始から所定時間経過後の時刻x16にて、全てのスイッチング素子411〜413をオフにし、制御モードを停止モードからスタンバイモードに切り替える。
以上説明したように、本実施形態のシフトレンジ制御装置40は、モータ10の回転軸であるモータ軸105とモータ10の回転が伝達される出力軸15との間に遊びが存在するシフトバイワイヤシステム1において、モータ10の駆動を制御することでシフトレンジを切り替える。
シフトレンジ制御装置40の制御部50は、角度演算部51と、目標角度設定部52と、駆動制御部55と、トルク判定部56と、を備える。角度演算部51は、モータ10の回転位置を検出するエンコーダ13からの信号に基づいてエンコーダカウント値θenを演算する。目標角度設定部52は、モータ10を停止させる位置に応じた目標カウント値θcmdを設定する。駆動制御部55は、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdとなるように、モータ10の駆動を制御する。トルク判定部56は、モータ10のトルク低下または負荷トルクの増大によるトルク不足を判定する。
ここで、シフトレンジを目標シフトレンジに切り替えるときのモータ10の回転方向をレンジ切替方向とする。駆動制御部55は、トルク不足状態であると判定された場合、遊びの範囲内にてモータ軸105をレンジ切替方向とは反対側に寄せた状態であるガタ詰め状態から、レンジ切替方向への駆動を開始する。これにより、ガタD内にてモータ10を加速させることができるので、トルク不足であっても適切にレンジ切り替えを行うことができる。また、事前にガタ詰め状態としてからレンジ切替方向にモータ10を回転させてレンジ切り替えを行うことで、例えばレンジ切替中にモータ10が停止してからモータ10を逆方向に回転させる場合と比較し、シフトレンジの切り替えに要する時間を短縮可能である。
駆動制御部55は、トルク不足状態であると判定された場合、シフトレンジの切替要求後、レンジ切替方向への駆動を開始する前に、レンジ切替方向とは反対方向にモータ10を駆動する。これにより、確実にガタ詰めされた状態からレンジ切り替えを開始することができる。
本実施形態では、シフトバイワイヤシステム1が「シフトレンジ切替システム」、エンコーダ13が「モータ回転角センサ」、エンコーダカウント値θenが「モータ角度」、目標カウント値θcmdが「目標回転角度」、出力軸トルクTactが「モータのトルク」、ディテント負荷トルクTloadが「負荷トルク」に対応する。また本実施形態では、ガタD内のレンジ切替方向とは反対側の端部にモータ軸105が位置している状態を「ガタ詰め状態」としているが、ガタD内にてモータ10を加速可能な程度、ガタDの進行方向側の端部とモータ軸105とが離間していれば、「ガタ詰め状態」の概念に含まれるものとする。
(第2実施形態)
第2実施形態を図11および図12に示す。上記実施形態では、シフト要求後にガタ詰め制御を行うのに対し、本実施形態では、レンジ切り替え後、次のレンジ切り替えに備えて、予めガタ詰め制御を行う点が異なるので、以下、この点を中心に説明する。
本実施形態の切替制御処理を図11のフローチャートに基づいて説明する。S201〜S209の処理は、図6中のS101〜S109の処理と同様である。また、S203またはS205にて肯定判断された場合、もしくは、S207またはS208にて否定判断されて移行するS210は、S112と同様である。すなわち、トルク不足状態であると判定された場合、ガタ詰め要求フラグFlgDをセットする。
ガタ詰め要求フラグFlgDをオンまたはオフした後に移行するS211では、S110と同様、シフトレンジ切替要求があるか否かを判断する。シフトレンジ切替要求がないと判断された場合(S211:NO)、S212以降の処理を行わず、本ルーチンを終了する。シフトレンジ切替要求があると判断された場合(S211:YES)、S212へ移行する。S212では、通常制御によるレンジ切り替えを行う。
S213では、制御部50は、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達し、停止制御が終了したか否かを判断する。停止制御が終了していないと判断された場合(S213:NO)、通常制御でのモータ制御を継続する。停止制御が終了したと判断された場合(S213:YES)、S214へ移行する。
S214では、制御部50は、ガタ詰め要求フラグFlgDがオンされているか否かを判断する。ガタ詰め要求フラグFlgDがオンされていないと判断された場合(S214:NO)、S215の処理を行わず、本ルーチングを終了する。ガタ詰め要求フラグFlgDがオンされていると判断された場合(S214:YES)、S215へ移行し、ガタ詰め制御を実施する。
本実施形態のモータ駆動処理を図12のタイムチャートに基づいて説明する。時刻x21以前は、notPレンジからPレンジへシフトレンジを切り替えるべく、フィードバック制御中とする。
時刻x21にて、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達すると、制御モードをフィードバックモードから停止モードに切り替え、モータ10を停止させる。
停止制御が終了した時刻x22において、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされているので、ガタ詰め制御に移行する。次のレンジ切り替えは、PレンジからnotPレンジへの切り替えとなるため、目標カウント値θcmdをPガタ詰め目標値θg1に設定し、モータ軸105をガタD内のnotPレンジと反対側の端部に寄せておく。時刻x23にて、エンコーダカウント値θenがPガタ詰め目標値θg1に到達すると、ガタ詰め駆動を終了し、時刻x24までの間、停止制御を行った後、スタンバイモードに移行する。
時刻x25にて、PレンジからnotPレンジに切り替えるシフト要求が入力されると、制御モードをスタンバイモードからフィードバックモードに切り替え、notPレンジ方向にモータ10を駆動する。このとき、前回のレンジ切替直後に、予めガタ詰め制御が行われているので、時刻x25から、モータ軸105がガタD内の進行方向側の端部に到達する時刻x26までの間、ガタD内にてモータ10を加速させることができる。
時刻x27にて、エンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達すると、制御モードをフィードバックモードから停止モードに切り替え、モータ10を停止させる。
停止制御が終了した時刻x28において、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされているので、ガタ詰め制御に移行する。次のレンジ切り替えは、notPレンジからPレンジへの切り替えとなるため、目標カウント値θcmdをnotPガタ詰め目標値θg2に設定し、モータ軸105をガタD内のPレンジと反対側の端部に寄せておく。時刻x29にてエンコーダカウント値θenがnotPガタ詰め目標値θg2到達すると、ガタ付け駆動を終了し、時刻x30までの間、停止制御を行う。停止制御が終了した時刻x30にて、制御モードをスタンバイモードに切り替える。これにより、次回のレンジ切替時に、ガタD内にてモータ10を加速させることができる。
本実施形態では、レンジ切り替え完了時に、次のレンジ切り替えに備えて予めガタ寄せ制御を行っている。これにより、出力軸トルクTactの低下または負荷トルクTloadの上昇が生じている場合であっても、レンジ切替中にモータ10が停止することなく、適切にレンジ切り替えを行うことができる。また、レンジ切り替え完了時に、次のレンジ切り替えに備えて予めガタ詰め制御を行っているので、シフト要求シフト後、ガタ詰め要求フラグFlgDの有無によらず、すぐにフィードバック制御を開始可能である。
なお、スタンバイ中にガタ詰め要求フラグFlgDがオフからオンになった場合、第1実施形態のように、シフト要求後にガタ詰め制御を行ってもよいし、後述の第3実施形態のように、スタンバイ中にガタ詰め制御を行ってもよい。
本実施形態では、駆動制御部55は、トルク不足状態であると判定された場合、次回のシフトレンジ切替時にガタ詰め状態となる位置にて、モータ10を停止させる。詳細には、駆動制御部55は、トルク不足状態であると判定された場合、シフトレンジの切替完了後、次回のレンジ切替方向とは反対側にモータを駆動することでガタ詰め状態とした後、モータ10をオフにする。これにより、次回のシフト要求時、速やかにレンジ切り替えを開始することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第3実施形態)
第3実施形態を図13に示す。本実施形態では、スタンバイ中にガタ詰め制御を行う点が上記実施形態と異なるので、以下、この点を中心に説明する。本実施形態の切替制御処理を図13のフローチャートに基づいて説明する。S301〜S309の処理は、図6中のS101〜S109の処理と同様である。また、S303またはS305にて肯定判断された場合、もしくは、S307またはS308にて否定判断されて移行するS310は、S112と同様である。すなわち、トルク不足状態であると判定された場合、ガタ詰め要求フラグFlgDをセットする。
S310に続いて移行するS311では、制御部50は、今回のスタンバイ中にガタ詰め制御を未実施か否かを判断する。今回のスタンバイ中にガタ詰め制御を実施済みであると判断された場合(S311:NO)、S313へ移行する。今回のスタンバイ中にガタ詰め制御が未実施であると判断された場合(S311:YES)、S312へ移行し、ガタ詰め制御を実施する。S313およびS314の処理は、図6中のS110およびS111と同様である。
本実施形態では、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされている場合、スタンバイ中にガタ詰め制御を実施する。これにより、上記実施形態と同様、トルク不足状態である場合、ガタD内にて勢いをつけることで、適切にレンジ切り替えを行うことができる。また、第2実施形態と同様、シフト要求後、ガタ詰め要求フラグFlgDの有無によらず、すぐにフィードバック制御を開始可能である。なお、ガタ詰め制御は、スタンバイ中のいずれのタイミングにて実施されるようにしてもよい。
本実施形態では、駆動制御部55は、トルク不足状態であると判定された場合、前回のシフトレンジ切替完了から次のシフトレンジ切替開始前までのスタンバイ中にモータ10を駆動して、ガタ詰め状態とする。これにより、スタンバイ中にトルク不足状態になった場合であっても、次回のシフト要求時、速やかにレンジ切り替えを開始することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
第4実施形態を図14〜図18に示す。本実施形態では、目標カウント値θcmdを変更することで、ガタ詰めを実施する。本実施形態の切り替え制御処理を図14のフローチャートに基づいて説明する。S401〜S409の処理は、図6中のS101〜S109の処理と同様である。また、S403またはS405にて肯定判断された場合、もしくは、S407またはS408にて否定判断されて移行するS410は、S112と同様である。すなわち、トルク不足状態であると判定された場合、ガタ詰め要求フラグFlgDをセットする。
S409またはS410に続いて移行するS411では、制御部50は、シフトレンジ切替要求があるか否かを判断する。シフトレンジ切替要求がないと判断された場合(S411:NO)、S412以降の処理を行わず、本ルーチンを終了する。シフトレンジ切替要求があると判断された場合(S411:YES)、S412へ移行する。
S412では、制御部50は、ガタ詰め要求フラグFlgDがオンか否かを判断する。ガタ詰め要求フラグFlgDがオンであると判断された場合(S412:YES)、S413へ移行し、目標カウント値θcmdをガタ詰め目標値θgとする。ガタ詰め要求フラグFlgDがオフであると判断された場合(S412:NO)、S414へ移行し、目標カウント値θcmdを通常目標値θnとする。S415では、通常制御によるレンジ切り替えを行う。
ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされていない場合を図15および図16、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされている場合を図17および図18に示す。図15および図17は、ディテントプレート21等を示す模式図であり、実施形態のディテントプレート21は、ディテントスプリング25のスプリング力にてディテントローラ26を谷部211の最底部に落とし込める範囲である吸い込み範囲が、谷部211の最底部に対して非対称となっている。吸い込み範囲は、谷部211の最底部に対し、壁部213側よりも山部215側が広くなっている。図16および図18は、モータ駆動処理を説明するタイムチャートであって、共通時間軸を横軸とし、上段から、制御モード、ガタ詰め要求フラグFlgD、モータ角度を示す。以下、notPレンジからPレンジへの切替時の目標カウント値θcmdについて説明するが、PレンジからnotPレンジへの切替時についても、考え方は同じである。
図15および図16に示すように、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされていない場合、ディテントローラ26が、谷部211の最底部よりも吸い込み範囲が広い側である山部215側にずれた位置を通常目標値θnとする。通常目標値θnは、位置決めばらつき範囲Rcが吸い込み範囲内となるように設定される。吸い込み範囲が広い側に目標カウント値θcmdを設定することで、位置決めばらつきが生じた場合であっても、ディテントローラ26を谷部211の最底部により適切に落とし込むことができる。本実施形態では、ディテントローラ26が吸い込み範囲の中心である吸い込み中心となる位置を通常目標値θnとする。これにより、吸い込み範囲において、位置決めばらつき範囲Rcに対する壁部213側の余裕度Rm1と、山部215側の余裕度Rm2とが等しくなる。すなわち、Rm1=Rm2である。
図16に示すように、時刻x31にてnotPレンジからPレンジに切り替えるシフト要求が入力されると、ガタ詰め要求フラグFlgDがオフであるので、目標カウント値θcmdが通常目標値θnに設定され、フィードバック制御によりモータ10が駆動される。また、時刻x32にてエンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達すると、時刻x32から時刻x33にて停止制御を行った後、時刻x33にてスタンバイモードに移行する。
図15の下段に示すように、目標カウント値θcmdを通常目標値θnとしてモータ10を駆動した後、停止制御を行って停止させると、矢印Y3で示すように、ディテントローラ26は、ディテントスプリング25のスプリング力にて谷部211の最底部に移動し、レンジ切り替えが完了する。このとき、モータ軸105は、ガタD内のどこかで停止するが、停止位置は不明である。また、時刻x34にて、notPレンジに切り替えるシフト要求が入力されると、フィードバック制御によりモータ10が駆動され、シフトレンジが切り替えられる。
図17および図18に示すように、ガタ詰め要求フラグFlgDがセットされている場合、ディテントローラ26が谷部211の最底部となり、かつ、モータ軸105がガタD内におけるnotPレンジと反対側の端部となる位置をガタ詰め目標値θgとする。この場合、吸い込み範囲において、位置決めばらつき範囲Rcに対する壁部213側の余裕度Rm1は、山部215側の余裕度Rm2より小さくなる。
図18に示すように、時刻x41にてnotPレンジかPレンジに切り替えるシフト要求が入力されると、ガタ詰め要求フラグFlgDがオンであるので、目標カウント値θcmdがガタ詰め目標値θgに設定され、フィードバック制御によりモータ10が駆動される。また、時刻x42にてエンコーダカウント値θenが目標カウント値θcmdに到達すると、時刻x42から時刻x43にて停止制御を行った後、時刻x43にてスタンバイモードに移行する。このとき、図17に示すように、ディテントローラ26は谷部211の最底部に位置しており、モータ軸105はガタDのnotPレンジと反対側にガタ詰めされた状態にて停止する。
時刻x44にて、notPレンジに切り替えるシフト要求が入力されると、フィードバック制御によりモータ10が駆動される。このとき、前回Pレンジへの切替時において、モータ軸105がガタD内にてnotPレンジと反対側にガタ詰めされているので、ガタD内にて勢いをつけてレンジ切り替えを行うことができる。これにより、トルク不足状態であっても、適切にシフトレンジを切り替えることができる。
シフトバイワイヤシステム1は、シフトレンジ切替機構20を備える。シフトレンジ切替機構20は、ディテントプレート21、ディテントローラ26、および、ディテントスプリング25を有する。ディテントプレート21は、複数の谷部211、212、および、谷部211、212を隔てる山部215が形成され、出力軸15と一体に回転する。ディテントローラ26は、シフトレンジに応じた谷部211、212に嵌まり合う。ディテントスプリング25は、ディテントローラ26を谷部211、212に嵌まり込む方向に付勢する。また、ディテントスプリング25の付勢力によりディテントローラ26を谷部211、212に嵌め込み可能な範囲を吸い込み範囲とし、ディテントプレート21は、吸い込み範囲の中心と谷部211、212の最底部とが異なる形状に形成されている。
本実施形態では、目標角度設定部52は、トルク不足状態であると判定された場合、トルク不足状態が判定されていない場合とは、レンジ切替時の目標カウント値θcmdを異ならせる。詳細には、目標角度設定部52は、トルク不足状態が判定されていない場合、ディテントローラ26が谷部211、212の最底部よりも吸い込み範囲が広い側にずれた位置となるように、目標カウント値θcmdを設定する。本実施形態では、トルク不足状態が判定されていない場合、ディテントローラ26が吸い込み範囲の中心となる位置を目標カウント値θcmdする。また、トルク不足状態が判定されている場合、ディテントローラ26が谷部211、212の最底部となる位置を目標カウント値θcmdとする。これにより、適切にガタ詰め状態を実現可能であって、次回のシフト要求時、速やかにレンジ切り替えを開始することができる。また上記実施形態と同様の効果を奏する。
本実施形態では、ディテントプレート21が「被駆動部材」、ディテントスプリング25が「付勢部材」、ディテントローラ26が「係合部材」に対応する。また、「吸い込み範囲の中心」とは、余裕度Rm1、Rm2が等しいとみなせる程度のずれは許容されるものとする。また、「谷部の最底部」とは、ディテントスプリング25のスプリング力にてディテントローラ26が駆動されない範囲を意味する。
(他の実施形態)
上記実施形態では、1相断線または1相のスイッチング素子のオフ故障が生じている場合(S103:YES、または、S105:YES)、温度が所定範囲外の場合(S107NO)、もしくは、車両の傾斜角が角度判定閾値より大きい場合(S108:NO)、トルク不足と判定した。他の実施形態では、上記の判定の一部を省略してもよいし、上記以外のパラメータ等に応じてトルク不足を判定してもよい。
上記実施形態では、モータ回転角センサはエンコーダである。他の実施形態では、モータ回転角センサは、エンコーダに限らず、例えばレゾルバ等、どのようなものを用いてもよい。上記実施形態では、出力軸センサとしてポテンショメータを例示した。他の実施形態では、出力軸センサは、どのようなものであってもよい。また、出力軸センサを省略してもよい。
上記実施形態では、ディテントプレートには2つの谷部が設けられる。他の実施形態では、谷部の数は2つに限らず、例えばレンジ毎に谷部が設けられていてもよい。また、シフトレンジ切替機構やパーキングロック機構等は、上記実施形態と異なっていてもよい。
谷部が3以上形成されている場合、両端以外の谷部に対応するシフトレンジのとき、次回のレンジ切替方向をシフト要求前に特定することができない。その場合、例えば、中間に形成される谷部に対応するレンジのときは、第1実施形態の如く、シフト要求後にガタ詰め制御を行い、両端形成される谷部に対応するレンジのときは、第2実施形態〜第4実施形態の如く、シフト要求前にガタ詰めしておく、といった具合に、各実施形態を組み合わせて実施してもよい。
第4実施形態では、ディテントプレートが非対称に形成されており、トルク不足状態と判定されたか否かにより、目標カウント値を異ならせる。他の実施形態では、ディテントプレートが非対称の場合であっても、トルク不足状態と判定されたか否かによらず、目標カウント値を同じ値としてもよい。なお、目標カウント値は、ディテントプレートの形状によらず、ディテントローラが吸い込み範囲内となる任意の値に設定可能である。
第4実施形態では、トルク不足状態ではない場合、ディテントローラが吸い込み範囲の中心となる位置に目標カウント値を設定する。他の実施形態では、トルク不足状態ではない場合、ディテントローラが谷部の最底部よりも吸い込み範囲が広い側の任意の位置となるように目標カウント値を設定してもよい。また、第4実施形態では、谷部の最底部に対し、吸い込み範囲が山部側に広い例について説明した。他の実施形態では、谷部の最底部に対し、吸い込み範囲が壁部側に広い例では、トルク不足状態ではないと判定された場合、ディテントローラが谷部の最底部よりも壁部側にずれた位置となるように、目標カウント値を設定してもよい。
上記実施形態では、モータ軸と出力軸との間に減速機が設けられる。減速機の詳細について、上記実施形態では言及していないが、例えば、サイクロイド歯車、遊星歯車、モータ軸と略同軸の減速機構から駆動軸へトルクを伝達する平歯歯車を用いたものや、これらを組み合わせて用いたもの等、どのような構成であってもよい。また、他の実施形態では、モータ軸と出力軸との間の減速機を省略してもよいし、減速機以外の機構を設けてもよい。以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1・・・シフトバイワイヤシステム(シフトレンジ切替システム)
10・・・モータ 105・・・モータ軸
13・・・エンコーダ(モータ回転角センサ)
15・・・出力軸
40・・・シフトレンジ制御装置
51・・・角度演算部
52・・・目標角度設定部
55・・・駆動制御部
56・・・トルク判定部

Claims (7)

  1. モータ(10)の回転軸であるモータ軸(105)と前記モータの回転が伝達される出力軸(15)との間に遊びが存在するシフトレンジ切替システム(1)において、前記モータの駆動を制御することでシフトレンジを切り替えるシフトレンジ制御装置であって、
    前記モータの回転位置を検出するモータ回転角センサ(13)からの信号に基づいてモータ角度を演算する角度演算部(51)と、
    前記モータを停止させる位置に応じた目標回転角度を設定する目標角度設定部(52)と、
    前記モータ角度が前記目標回転角度となるように、前記モータの駆動を制御する駆動制御部(55)と、
    前記モータのトルク低下または負荷トルクの増大によるトルク不足状態を判定するトルク判定部(56)と、
    を備え、
    シフトレンジを目標シフトレンジに切り替えるときの前記モータの回転方向をレンジ切替方向とすると、
    前記駆動制御部は、前記トルク不足状態であると判定された場合、前記遊びの範囲内にて前記モータ軸を前記レンジ切替方向とは反対側に寄せた状態であるガタ詰め状態から前記レンジ切替方向への駆動を開始するシフトレンジ制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記トルク不足状態であると判定された場合、次回のシフトレンジ切替時に前記ガタ詰め状態となる位置にて前記モータを停止させる請求項1に記載のシフトレンジ制御装置。
  3. 前記駆動制御部は、前記トルク不足状態であると判定された場合、シフトレンジの切替完了後、次回の前記レンジ切替方向とは反対側に前記モータを駆動することで前記ガタ詰め状態とした後、前記モータをオフにする請求項2に記載のシフトレンジ制御装置。
  4. 前記駆動制御部は、前記トルク不足状態であると判定された場合、前回のシフトレンジ切替完了から次のシフトレンジ切替開始までのスタンバイ中に前記モータを駆動して前記ガタ詰め状態とする請求項2に記載のシフトレンジ制御装置。
  5. 前記目標角度設定部は、前記トルク不足状態であると判定された場合、前記トルク不足状態が判定されていない場合とは、レンジ切替時の前記目標回転角度を異ならせる請求項2に記載のシフトレンジ制御装置。
  6. 前記シフトレンジ切替システムは、複数の谷部(211、212)および前記谷部を隔てる山部(215)が形成され前記出力軸と一体に回転する被駆動部材(21)、シフトレンジに応じた前記谷部に嵌まり合う係合部材(26)、ならびに、前記係合部材を前記谷部に嵌まり込む方向に付勢する付勢部材(25)を有するシフトレンジ切替機構(20)を備え、
    前記付勢部材の付勢力により前記係合部材を前記谷部に嵌め込み可能な範囲を吸い込み範囲とし、前記吸い込み範囲の中心と前記谷部の最底部とが異なる形状に前記被駆動部材が形成されており、
    前記目標角度設定部は、
    前記トルク不足状態が判定されていない場合、前記係合部材が前記最底部よりも前記吸い込み範囲が広い側にずれた位置となるように前記目標回転角度を設定し、
    前記トルク不足状態が判定されている場合、前記係合部材が前記最底部となる位置を前記目標回転角度とする請求項5に記載のシフトレンジ制御装置。
  7. 前記駆動制御部は、前記トルク不足状態であると判定された場合、シフトレンジの切替要求後、前記レンジ切替方向への駆動を開始する前に、前記レンジ切替方向とは反対方向に前記モータを駆動する請求項1に記載のシフトレンジ制御装置。
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