JP6935139B2 - 合成樹脂製容器 - Google Patents

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本発明は、インサート成形品である積層プリフォームをブロー成形して形成された合成樹脂製容器に関する。
飲料、食品調味料、化粧料等の液体を内容物として収容する容器として、プリフォームをブロー成形して口部と胴部とを備えたボトル形状に形成された合成樹脂製容器が広く用いられている。
また、このような合成樹脂製容器として、インサート成形によって積層構造に構成されたプリフォームを用いることで、容器本体の胴部の外側面に加飾性やガスバリア性などの機能を有する被覆部が積層された積層構成としたものが知られている。
例えば特許文献1には、ポリエチレンテレフタレート樹脂により口部と胴部とを備えたボトル形状に形成されるとともに口部と胴部との間の部分にネックリングを備えた容器本体と、胴部とともにブロー成形されて胴部の外側面に積層されるとともにネックリングの下面に密着するフランジを一体に備えたポリエチレンテレフタレート樹脂以外の合成樹脂製の被覆部と、を有する積層構造の合成樹脂製容器が記載されている。
特開平1−34857号公報
上記特許文献1の合成樹脂製容器では、容器本体のネックリングの下面に密着するフランジを被覆部に一体に設け、積層プリフォームをブロー成形する際に、ネックリングの上面とフランジの下面とを金型に直接接触させてフランジを強固に金型に保持させることで、ブロー成形の際に被覆部に加わる引っ張り力をフランジにより保持して、被覆部が容器本体からずれ落ちて延伸不良を生じることを防止するようにしている。
しかし、容器本体をポリエチレンテレフタレート樹脂製としつつ、被覆部を、例えばポリプロピレン樹脂などのポリエチレンテレフタレート樹脂に対する接着性が低い材質のものとした場合には、ネックリングの上面とフランジの下面とを金型に直接接触させて金型に固定保持させるようにしても、その保持力は十分ではなく、ブロー成形の際に被覆部が容器本体からずれ落ちて延伸不良を生じてしまうことや、被覆部がずれることによりブロー成形後の容器に内溶液を充填した後、シャワー水で容器を冷却する際に、当該シャワー水が容器本体と被覆部の間に侵入してしまう場合があるという問題点があった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、被覆部が容器本体からずれ落ちることなく適切に延伸されている合成樹脂製容器を提供することにある。
本発明の合成樹脂製容器は、インサート成形品である積層プリフォームをブロー成形することにより、口部と胴部とを備えたボトル形状の容器本体と、前記胴部とともにブロー成形により延伸されて該胴部の外側面に積層された被覆部と、を有する積層構造に形成された合成樹脂製容器であって、前記容器本体の前記口部と前記胴部との間の部分に該容器本体と一体に設けられたネックリングと、前記被覆部の上端に該被覆部と一体に設けられて前記ネックリングの前記胴部の側を向く下面に密着するフランジと、前記ネックリングの前記下面に設けられた係止凹部と、前記フランジの前記ネックリングの側を向く上面に一体に設けられて前記係止凹部に係合する被係止凸部と、を有し、前記係止凹部が前記ネックリングの外周縁から径方向内側に向けた切欠きであり、前記被係止凸部が前記切欠きを埋めていることを特徴とする。
本発明の合成樹脂製容器は、上記構成において、複数の前記係止凹部が前記ネックリングの前記下面に周方向に等間隔に並べて設けられ、それぞれの前記係止凹部に対応する複数の前記被係止凸部が、前記フランジの前記上面に周方向に等間隔に並べて設けられているのが好ましい。
本発明の合成樹脂製容器は、上記構成において、前記容器本体がポリエチレンテレフタレート樹脂を主体とする合成樹脂製であり、前記被覆部がポリプロピレン樹脂を主体とする合成樹脂製であるのが好ましい。
本発明によれば、被覆部が容器本体からずれ落ちることなく適切に延伸されている合成樹脂製容器を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る合成樹脂製容器の正面視での半断面図である。 図1に示す合成樹脂製容器の要部を拡大して示す断面図である。 図1におけるA−A線に沿う断面図である。 (a)、(b)は、それぞれ図3に示す係止凹部及び被係止突起の配置の変形例を示す断面図である。 図1に示す合成樹脂製容器の成形に用いられる積層プリフォームの半断面図である。 図5に示す積層プリフォームをブロー成形用の金型に装着した状態を示す断面図である。 図2に示す係止凹部及び被係止突起の変形例を示す断面図である。 図2に示す係止凹部及び被係止突起の他の変形例を示す断面図である。 図2に示す係止凹部及び被係止突起のさらに他の変形例を示す断面図である。 図9におけるB−B線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る合成樹脂製容器1について詳細に例示説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲においては、上下方向は、図1に示すように合成樹脂製容器1を正立姿勢とした状態における上方、下方を意味するものとする。また、径方向内側とは、図1における合成樹脂製容器1の中心軸線Oを通り中心軸線Oに垂直な直線に沿って内側に向かう方向を意味し、径方向外側とは、中心軸線Oを通り中心軸線Oに垂直な直線に沿って外側に向かう方向を意味するものとする。
するものとする。
図1に示す本実施形態の合成樹脂製容器1は、インサート成形品である積層プリフォームをブロー成形することにより、容器本体10と被覆部20とを有する積層構造に形成されたものである。
本実施の形態では、容器本体10はポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)を主体とする合成樹脂製となっており、被覆部20はポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を主体とする合成樹脂製となっている。
なお、容器本体10は、ポリエチレンテレフタレート樹脂製に限らず、例えばポリエチレンナフタレート樹脂(PEN)、PET−G樹脂、PCTG樹脂、PCTA樹脂等の他の合成樹脂製としてもよい。また、被覆部20は、ポリプロピレン樹脂を主体とする合成樹脂製に限らず、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)、ポリエチレン樹脂(PE樹脂)、エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH樹脂)、ナイロン樹脂(Ny樹脂)等の、容器本体10とは異なる合成樹脂材料を主体とする合成樹脂製としてもよいし、例えば「PP樹脂/接着樹脂/EVOH樹脂/接着樹脂/PP樹脂」等のような積層の構成としてもよい。
容器本体10は、口部11と胴部12とを備えたボトル形状となっている。容器本体10の内部は収容空間Sとなっており、例えば飲料、食品調味料、化粧料等の液体を内容物として収容空間Sに収容することができる。
口部11は略円筒状となっており、収容空間Sに収容した内容物の吐出口を構成している。口部11の外周面には口部11を閉塞するためのキャップ(不図示)をねじ結合によって装着するための雄ねじ11aが一体に設けられている。
なお、口部11は、キャップをねじ結合に替えて打栓により装着するための環状凸部を設けた構成とすることもできる。
胴部12は、口部11の下端部に一体に連なり、下方に向けて徐々に拡径する首状部分12aと、首状部分12aの下端部に一体に連なるとともに外径が更に大きく拡大する肩状部分12bと、肩状部分12bの下端に一体に連なり同径のまま下方に延びる略円筒状の本体部分12cと、本体部分12cの下端を閉塞する底部分12dと、を有している。
なお、胴部12の形状は、例えば首状部分12aを備えない形状とするなど、種々変更可能である。
容器本体10の口部11と胴部12との間の部分には、ネックリング13が一体に設けられている。ネックリング13は口部11及び胴部12の上端部分に対して径方向外側に向けて突出するとともに中心軸線Oを中心として全周に亘って延びる略板状となっている。図2に示すように、ネックリング13の胴部12の側を向く下面13aは中心軸線Oに対して略垂直な平面となっており、ネックリング13の口部11の側を向く上面13bは径方向外側に向かうに連れて胴部12に近づくように傾斜する傾斜面となっている。
口部11の外周面の雄ねじ11aとネックリング13との間の部分には、径方向外側に突出する環状突起14が一体に設けられている。環状突起14は、口部11に装着されるキャップの不正開封を防止するために当該キャップに破断可能に設けられた帯状部分が係止される部分である。
図1に示すように、被覆部20は、容器本体10の胴部12の外側面に積層され、胴部12の全体を覆っている。被覆部20の厚みは、胴部12の厚みよりも薄くなっている。
被覆部20の上端にはフランジ21が一体に設けられている。フランジ21は、被覆部20の上端から径方向外側に向けて延びるとともに中心軸線Oを中心として全周に亘って延びる略板状となっており、ネックリング13の下面13aに密着している。図示する場合では、フランジ21の外径はネックリング13の外径よりも小さくされているが、フランジ21の外径はネックリング13の外径と同一でもよく、ネックリング13の外径よりも大きくてもよい。
図2に示すように、ネックリング13の下面13aには係止凹部15が設けられている。本実施の形態では、係止凹部15は、ネックリング13を上下方向に貫通する貫通孔として構成されている。より具体的には、係止凹部15は、ネックリング13の下面13aと上面13bとに開口する貫通孔であり、これらの開口の間において中心軸線Oに平行に延びている。また、係止凹部15の断面形状は円形であり、その内径は下面13aと上面13bとの間で一定である。
一方、フランジ21のネックリング13の側を向く上面には被係止凸部22が一体に設けられている。被係止凸部22は、フランジ21の上面から上方に向けて突出して係止凹部15に係合している。本実施の形態では、被係止凸部22は係止凹部15の内径に対応した外径の円柱状となっており、ネックリング13の上面13bから突出しない程度の長さで係止凹部15の内部に配置されている。
フランジ21に一体に設けられた被係止凸部22がネックリング13の下面13aに設けられた係止凹部15に係合することにより、フランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動が規制されている。
係止凹部15及び被係止凸部22は、複数設けることができる。この場合、複数の係止凹部15をネックリング13の下面13aに周方向に等間隔に並べて設けるとともに、それぞれの係止凹部15に対応する複数の被係止凸部22をフランジ21の上面に周方向に等間隔に並べて設けた構成とするのが好ましい。このような構成により、フランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動を、周方向の各位置において均等に規制することができる。
本実施の形態においては、図3に示すように、ネックリング13の下面13aの中心軸線Oを挟んだ両側にそれぞれ係止凹部15及びこれに係合する被係止凸部22を設けるようにしている。しかし、図4(a)に示すように、4つの係止凹部15をネックリング13の下面13aに周方向に90度毎に並べて設けるとともに、それぞれの係止凹部15に対応する4つの被係止凸部22をフランジ21の上面に周方向に90度毎に並べて設けた構成としてもよく、図4(b)に示すように、8つの係止凹部15をネックリング13の下面13aに周方向に45度毎に並べて設けるとともに、それぞれの係止凹部15に対応する8つの被係止凸部22をフランジ21の上面に周方向に45度毎に並べて設けた構成としてもよい。
図1に示す合成樹脂製容器1は、インサート成形品である積層プリフォームをブロー成形して形成されている。図5に、本実施の形態の合成樹脂製容器1を形成するための積層プリフォームの一例を示す。
図5に示す積層プリフォーム100は、インサート成形により内体110と外体120とを備えた積層構造に形成されている。
容器本体10に対応する部分である内体110は、ポリエチレンテレフタレート樹脂製となっており、口部111と胴部112とを備えている。
口部111は、口部111は略円筒状となっており、その外周面には雄ねじ111aが一体に設けられている。一方、胴部112は、外径が口部111と略同一であるとともに肉厚が口部111よりも厚い有底円筒状となっており、口部111の下端に一体に連なっている。
口部111と胴部112との間の部分にはネックリング113が一体に設けられている。ネックリング113は、口部111及び胴部112の上端部分に対して径方向外側に向けて突出するとともに中心軸線Oを中心として全周に亘って延びる略板状となっている。また、ネックリング113の胴部112の側を向く下面113aは中心軸線Oに対して略垂直な平面となっており、ネックリング113の口部111の側を向く上面113bは径方向外側に向かうに連れて胴部112に近づくように傾斜する傾斜面となっている。
被覆部20に対応する部分である外体120は、ポリプロピレン樹脂により有底円筒状に形成され、内体110の胴部112の外側面に積層されて当該外側面の全体を覆っている。外体120の厚みは、胴部112の厚みよりも薄くなっており、例えば50μm〜1000μmとするのが好ましい。
外体120の上端にはフランジ121が一体に設けられている。フランジ121は、外体120の上端から径方向外側に向けて延びるとともに中心軸線Oを中心として全周に亘って延びる略板状となっており、ネックリング113の下面113aに密着している。
ネックリング113の下面113aには係止凹部115が設けられている。図示する場合では、係止凹部115は、ネックリング113を上下方向に貫通する貫通孔となっている。より具体的には、係止凹部15は、ネックリング113の下面113aと上面113bとに開口し、これらの開口の間において中心軸線Oに平行に延びている。また、係止凹部115の断面形状は円形であり、その内径は下面113aと上面113bとの間で常に一定である。
フランジ121の上面には被係止凸部122が一体に設けられている。被係止凸部122は、フランジ121の上面から上方に向けて突出して係止凹部115に係合している。本実施の形態では、被係止凸部122は係止凹部115の内径に対応した外径の円柱状となっており、ネックリング113の上面113bから突出しない程度の長さで係止凹部115の内部に配置されている。
このように、積層プリフォーム100では、フランジ121に一体に設けられた被係止凸部122がネックリング113の下面113aに設けられた係止凹部115に係合することにより、フランジ121のネックリング113に対する径方向内側への移動が規制されている。
ここで、積層プリフォーム100の内体110の口部111、ネックリング113及び係止凹部115は何れもブロー成形によって延伸されない部分であり、積層プリフォーム100のフランジ121及び被係止凸部122もブロー成形によって延伸されない部分である。したがって、積層プリフォーム100の口部111、ネックリング113及び係止凹部115の形状は、合成樹脂製容器1の容器本体10の口部11、ネックリング13及び係止凹部15の形状とそれぞれ同一となっており、積層プリフォーム100のフランジ121及び被係止凸部122の形状は、合成樹脂製容器1の被覆部20のフランジ21及び被係止凸部22の形状とそれぞれ同一となっている。
これに対し、積層プリフォーム100の胴部112は、ブロー成形によって延伸されて容器本体10の胴部12に形成される部分である。また、積層プリフォーム100の外体120は、胴部112とともにブロー成形により延伸されて胴部12の外側面に積層される被覆部20に形成される部分である。
上記構成の積層プリフォーム100はインサート成形により形成されたインサート成形品である。例えば、積層プリフォーム100は、予め射出成形により形成された内体110をインサートとしたインサート成形(射出成形)により形成することができ、あるいは予め射出成形により形成された外体120をインサートとしたインサート成形(射出成形)により形成することができる。
すなわち、合成樹脂製容器1の口部11、ネックリング13、係止凹部15、フランジ21及び被係止凸部22は、それぞれ積層プリフォーム100をインサート成形によって形成する際に合成樹脂材料の射出成形によって形成された部分である。
積層プリフォーム100は、例えば図6に示すようなブロー成形用の金型130を用いたブロー成形により合成樹脂製容器1に成形される。
金型130は、ネックリング113ないしフランジ121に対応した径の環状の支持面131を有し、積層プリフォーム100は支持面131にフランジ121を当接させた状態で金型130に装着される。この状態において、口部111は金型130の外部に向けて露出し、内体110の胴部112及び外体120は金型130のキャビティ132の内部に配置されている。また、胴部112及び外体120のネックリング113の近傍における外周面は、金型130の内面に接触せずに当該内面との間に隙間を有している。
なお、図示する場合では、金型130を、積層プリフォーム100が口部111を下向きとした倒立姿勢で装着される構成のものとしたが、積層プリフォーム100が口部111を上向きとした正立姿勢で装着される構成のものとすることもできる。
口部111に図中下方側からブローノズル(不図示)を係合させ、このブローノズルを通して積層プリフォーム100の内部に加圧したエアー等の加圧媒体を供給することでブロー成形が行われ、積層プリフォーム100の胴部112及び外体120が延伸される。ブロー成形としては、延伸ロッド(不図示)により胴部112及び外体120を軸方向に延伸させながら胴部112の内部に加圧媒体を供給して胴部112及び外体120を径方向に延伸させる二軸延伸ブロー成形を採用することもできる。
このような金型130を用いて上記構成の積層プリフォーム100をブロー成形する際には、フランジ121は、ブローノズルが口部111を押す圧力によってネックリング113と支持面131との間に挟み込まれて金型130に保持され、ネックリング113に対する径方向内側への移動が規制される。
また、これに加えて、積層プリフォーム100は、ネックリング113の下面113aに設けられた係止凹部115にフランジ121に一体に設けられた被係止凸部122が係合した構成となっているので、金型130の保持されたフランジ121のネックリング113に対する径方向内側への移動をさらに強固に規制することができる。
したがって、ブロー成形により胴部112と外体120とが軸方向及び径方向に延伸される際に、外体120がネックリング113から離れる方向に引っ張り力を受けても、当該引っ張り力に対してフランジ121をネックリング113に対して径方向内側に移動させずに密着状態に保持して、外体120が内体110の胴部112からずれ落ちてブロー成形において外体120の延伸に不良が生じることを防止することができる。したがって、上記の通りの構成を有する合成樹脂製容器1を、被覆部20が容器本体10からずれ落ちることなく適切に延伸されたものとすることができる。
また、本実施の形態では、係止凹部115を、ネックリング113を上下に貫通する貫通孔として構成し、被係止凸部122を、係止凹部115の内径に対応した外径の円柱状としてネックリング113の上面113bから突出しない程度の長さで係止凹部115の内部に配置した構成としているので、被係止凸部122をより確実に係止凹部115に係止させて、金型130の保持されたフランジ121のネックリング113に対する径方向内側への移動をさらに強固に規制することができる。よって、上記の通りの構成を有する合成樹脂製容器1を、より確実に、被覆部20が容器本体10からずれ落ちることなく適切に延伸されたものとすることができる。
さらに、図4に示すように、複数の係止凹部15をネックリング13の下面13aに周方向に等間隔に並べて設けるとともに、それぞれの係止凹部15に対応する複数の被係止凸部22をフランジ21の上面に周方向に等間隔に並べて設けた構成とすることにより、フランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動を、周方向の各位置において均等に規制することができる。これにより、合成樹脂製容器1を、より確実に、被覆部20が容器本体10からずれ落ちることなく適切に延伸されたものとすることができる。
さらに、上記の通りの構成を有する合成樹脂製容器1によれば、容器本体10ないし内体110を、ポリエチレンテレフタレート樹脂を主体とする合成樹脂製とし、被覆部20ないし外体120を、ポリプロピレン樹脂を主体とする合成樹脂製とした場合であっても、金型130の保持されたフランジ121のネックリング113に対する径方向内側への移動が確実に規制されるようにして、当該合成樹脂製容器1を被覆部20が容器本体10からずれ落ちることなく適切に延伸されたものとすることができる。
さらに、積層プリフォーム100を金型130を用いてブロー成形する際に、胴部112及び外体120のネックリング113の近傍における外周面を、金型130の内面に接触せずに当該内面との間に隙間を有するようにしているので、ブロー成形により、合成樹脂製容器1の首状部分12aにバリが発生することを防止することができる。
図7は、図2に示す係止凹部及び被係止突起の変形例を示す断面図であり、図8は図2に示す係止凹部及び被係止突起の他の変形例を示す断面図である。また、図9は図2に示す係止凹部及び被係止突起のさらに他の変形例を示す断面図であり、図10は図9におけるB−B線に沿う断面図である。なお、図7〜図10においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号を付してある。
合成樹脂製容器1の係止凹部15及び被係止凸部22は、図2に示す形状に限らず、フランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動を規制することができる形状であれば、種々の形状に変更可能である。
例えば、図7に示すように、係止凹部15を、ネックリング13を上下に貫通する貫通孔として構成し、ネックリング13の上面13bに当該上面13bに対して下方に凹むとともに係止凹部15の開口端よりも大きい段差面13cを設け、係止凹部15の口部11の側の開口端を段差面13cに開口させ、被係止凸部22を、係止凹部15を貫通する貫通部22aと、貫通部22aの上端に一体に設けられて係止凹部15の開口端すなわち段差面13cに係止される係止片22bとを備えた構成とすることもできる。この構成によれば、係止片22bが段差面13cに係止されてアンカーとして機能するので、係止片22bにより被係止凸部22の係止凹部15からの離脱を確実に防止することができる。よって、フランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動をさらに強固に規制して、合成樹脂製容器1を、より確実に、被覆部20が容器本体10からずれ落ちることなく適切に延伸されたものとすることができる。
また、図8に示すように、係止凹部15を、ネックリング13を上下方向に貫通せず、ネックリング13の下面13aにのみ開口する凹みとして形成することもできる。この場合の凹みの形状は、断面が円形、矩形、多角形の凹みとし、あるいは半球状の凹みとするなど、ネックリング13の下面13aに対して上方に向けて凹んでいれば種々変更可能である。また、この場合、被係止凸部22は、図示するように、当該凹み形状の係止凹部15の内部の全体を埋めるように係止凹部15の内部に配置される。この構成によれば、係止凹部15及び被係止凸部22が外部から視認されないようにして、合成樹脂製容器1の美観を低下させることなく、合成樹脂製容器1を、被覆部20が容器本体10からずれ落ちることなく適切に延伸されたものとすることができる。
さらに、図9、図10に示すように、係止凹部15を、ネックリング13をその外周縁から径方向内側に向けて凹む切欠きとして構成し、被係止凸部22を、当該切欠きを埋める形状とした構成とすることもできる。この場合、係止凹部15の図10に示す平面視での切欠き形状は、図示するような略矩形形状に限らず、例えば略半円形形状などの種々の形状とすることができる。この構成によれば、被係止凸部22を指で摘んでネックリング13に対して引き下げることで、被覆部20を容器本体10の胴部12から容易に剥離させることができるので、合成樹脂製容器1を使用後に破棄する際に、容器本体10と被覆部20とを容易に分別することができる。
図7〜図10に示す変形例においても、図2に示す場合と同様に、ネックリング13及びフランジ21にそれぞれ係止凹部15及び被係止凸部22を1つのみ設けた構成としてもよく、または、複数の係止凹部15をネックリング13に周方向に等間隔に並べて設け、それぞれの係止凹部15に対応する複数の被係止凸部22を、フランジ21に周方向に等間隔に並べて設けた構成とすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、係止凹部15は、ネックリング13の下面13aに対して上方に向けて凹んだ部分を有し、被係止凸部22を係止してフランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動を規制することができれば、上記した形状に限らず、その形状は種々変更可能である。
また、被係止凸部22も、係止凹部15に係合してフランジ21のネックリング13に対する径方向内側への移動を規制することができれば、上記した形状に限らず、その形状は種々変更可能である。
合成樹脂製容器1
容器本体10
口部11
雄ねじ11a
胴部12
首状部分12a
肩状部分12b
本体部分12c
底部分12d
ネックリング13
下面13a
上面13b
段差面13c
環状突起14
係止凹部15
被覆部20
フランジ21
被係止凸部22
貫通部22a
係止片22b
積層プリフォーム100
内体110
口部111
雄ねじ111a
胴部112
ネックリング113
下面113a
上面113b
係止凹部115
外体120
フランジ121
被係止凸部122
金型130
支持面131
キャビティ132
中心軸線O
収容空間S

Claims (3)

  1. インサート成形品である積層プリフォームをブロー成形することにより、口部と胴部とを備えたボトル形状の容器本体と、前記胴部とともにブロー成形により延伸されて該胴部の外側面に積層された被覆部と、を有する積層構造に形成された合成樹脂製容器であって、
    前記容器本体の前記口部と前記胴部との間の部分に該容器本体と一体に設けられたネックリングと、
    前記被覆部の上端に該被覆部と一体に設けられて前記ネックリングの前記胴部の側を向く下面に密着するフランジと、
    前記ネックリングの前記下面に設けられた係止凹部と、
    前記フランジの前記ネックリングの側を向く上面に一体に設けられて前記係止凹部に係合する被係止凸部と、を有し、
    前記係止凹部が前記ネックリングの外周縁から径方向内側に向けた切欠きであり、前記被係止凸部が前記切欠きを埋めていることを特徴とする合成樹脂製容器。
  2. 複数の前記係止凹部が前記ネックリングの前記下面に周方向に等間隔に並べて設けられ、それぞれの前記係止凹部に対応する複数の前記被係止凸部が、前記フランジの前記上面に周方向に等間隔に並べて設けられている、請求項1に記載の合成樹脂製容器。
  3. 前記容器本体がポリエチレンテレフタレート樹脂を主体とする合成樹脂製であり、前記被覆部がポリプロピレン樹脂を主体とする合成樹脂製である、請求項1又は2に記載の合成樹脂製容器。
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