JP6935121B2 - 防湿型電池の起電方法および水検知センサ - Google Patents

防湿型電池の起電方法および水検知センサ Download PDF

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Description

本発明は、水を吸収することにより発電を開始する防湿型電池の起電方法と当該方法に基づく防湿型電池を用いた水検知センサに関する。
防湿型電池および防湿型電池を用いた従来技術の例として以下のものが存在する。
特許文献1:特開2014−107243号公報
文献1には、正極体、負極筒体、粉末充填材等の電池部材からなる電池部と、電気化学反応の触媒となる液体が収容された袋状の液収容部(液収容袋)と針部からなり、針を押圧することにより針部の先端が液収容袋を貫通し、内部の液体が粉末充填材に供給され、発電を開始する防湿型電池が記載されている。
特許文献2:特開2015−179656号公報
文献2には、防湿型電池と水が密封収納されたラミネートパウチとLEDが樹脂トレイに収納され、防湿型電池とラミネートパウチを分離する境界部には防湿型電池に水が流れる流路が形成されている。ラミネートパウチが収納されている樹脂トレイを手で押圧することにより、ラミネートパウチから水が防湿型電池に供給され発電が起こり、LEDが点灯する防湿型電池内蔵薄型ライトが記載されている。
特許文献3:特開昭52−086122号公報
文献3には、電池部材と電解液を内蔵する容器とランプからなり、非常時に電解液を電池部材に注入して発電し、ランプを点灯する非常時用電池ランプが記載されている。
特許文献4:実公昭50−023787号公報
文献4には、発電要素と容器に蓄えられた電解液と電解液の容器を切断する刃物を設け、使用時に刃物により容器を切断して電解液を発電要素に注入する注液式電池が記載されている。
特許文献5:実公昭52−057388号公報
文献5には、電解液を収納する電解液収納袋、陽極合剤、陰極亜鉛等の電池部材、および収納袋を切開する栓を一体に設け、発電時に栓を押圧することにより電解液収納袋を切開し、収納された電解液を電池部材に注入する注液式乾電池が記載されている。
特許文献6:実開昭54−067227号公報
文献6には、電池部材を収納する電池槽、電池槽と薄膜で分離された貯水槽からなる空気電池において、貯水槽の上面に設けられた刃物により薄膜を破壊して発電を開始する注水式空気電池が記載されている。
特許文献7:特開2016−076361号公報
文献7には、マグネシウムよりイオン化傾向の小さい金属材料から構成される正極と、マグネシウム合金材料から構成される負極と、ハウジングに充填された1種又は複数種のクエン酸塩から構成されている固体電解質防湿型電池が記載されている。
特許文献8:特許5695854号公報
文献8には、袋状の第1保持部を有する電気絶縁性及び透水性の外包シートと、負極端子を有する負極電極板と、第1保持部に挿入され、負極電極板との間に正極活物質が介在されている正極電極板を有する正極端子からなる薄型の防湿型電池が記載されている。
特許文献9:特許5638273号公報
文献9には、正極端子を有する正極電極板と、負極端子を有する負極電極板と、正極電極板と負極電極板との間の正極活物質と、電気絶縁性及び透水性の外包シートを有し、正極電極板と前記負極電極板との間で正極電極板の内面に当接する正極活物質の層と、正極活物質の層と負極電極板の内面との間に外包シートにより形成された電気絶縁体の層が介在し、正極電極板と負極電極板の両外面が外包シートによって被包されている薄型で小型の防湿型電池が記載されている。
特開2014−107243号公報 特開2015−179656号公報 特開昭52−086122号公報 実公昭50−023787号公報 実公昭52−057388号公報 実開昭54−067227号公報 特開2016−076361号公報 特許5695854号公報 特許5638273号公報
文献1から文献6に記載される構成は、容器内に防湿型電池と防湿型電池に供給する液体を保持する収納袋を設け、使用者が収納袋を破壊あるいは押圧することにより収納袋内の液体を防湿型電池に供給する構成である。防湿型電池は容器内に収納されているため、外気に曝されず、外気内の水分を吸収して劣化することがなく、長期間の保管が可能となる。
しかし、各文献の構成は、使用者が収納袋に保持された液体を防湿型電池に供給するものであり、洪水等の発生時に防湿型電池が自動的に発電を開始し危険を報知する用途には使用できない。
本発明は、洪水等の発生時に自動的に危険を報知する水検知センサに用いる防湿型電池に関するものであり、発電時には水を必要とするが、非稼働時は水分を遮断しなければならないという相反する要求を解決した防湿型電池の起電方法と、当該起電方法を用いた水検知センサを提供する。
発電時には水を必要とするが、非稼働時は水分を遮断しなければならないという相反する要求を解決するため、本発明は、水を吸収することにより膨張あるいは収縮する物質の膨張力あるいは収縮力により、防湿型電池の防水機能を解除し、外水が防湿型電池へ浸入することを可能としたものである。この構成により、河川の氾濫あるいは道路の冠水等が発生した時、氾濫冠水等の水が防湿型電池の防水機能を解除して防湿型電池内に浸入し、発電を開始することが可能となる。
本発明の構成により、頻繁なメンテナンスを必要とせず長期の待機が可能であり、氾濫冠水等の時には外水により自動的に発電を開始する防湿型電池が可能となる。
本発明に係る防湿型電池を用いた水検知センサの概念図 実施例1に係る水検知センサの外観および透視図 実施例1に係る水検知センサの組立図 実施例1に係る水検知センサの防湿型電池の構成図 実施例1に係る水検知センサの防湿型電池と起電ケースの図 実施例1に係る水検知センサの結合された防湿型電池と起電ケースの図 実施例1に係る水検知センサの電池部の図(注水前) 実施例1に係る水検知センサの電池部の図(注水後) 実施例1に係る水検知センサの動作水位の説明図 実施例2に係る防湿型電池の外観図 実施例2に係る防湿型電池の起電ケースの分解図 実施例2に係る防湿型電池の動作説明図1(浸水前) 実施例2に係る防湿型電池の動作説明図2(浸水前) 実施例2に係る防湿型電池の動作説明図1(浸水後) 実施例2に係る防湿型電池の動作説明図2(浸水後) 実施例2に係る防湿型電池の動作水位の説明図 実施例3に係る防湿型電池の外観図 実施例3に係る防湿型電池の起電ケースの分解図 実施例3に係る防湿型電池の前側面(浸水前) 実施例3に係る防湿型電池の前側面(浸水後) 実施例3に係る防湿型電池の収縮材料と薄膜の動作図 実施例3に係る防湿型電池の動作水位の説明図 実施例3に係る防湿型電池の動作水位の説明図 出力部の変形例を示す図
〔本発明の概要〕
図1(a)は本発明に係る防湿型電池を用いた第1の水検知センサの概念図であり、防湿型電池を電源とする電源装置10とLED等からなる警告表示器11により構成されている。当該装置は、河川あるいは道路の冠水等の水位が危険な高さにまで上昇した時、水が電源装置10に侵入する高さに設置される。河川等の水位が有意な水位より低く、電源装置10に水が浸入していない状況では、電源装置10の防湿型電池は発電を行わず警告表示器11は点灯しない。河川等の水位が有意な水位に達すると防湿型電池に水が浸入して防湿型電池が発電を開始し、警告表示器11が点灯する。
図1(b)は本発明に係る防湿型電池を用いた第2の水検知センサの概念図であり、防湿型電池を電源とする電源装置20、マイクロコントローラ21、位置測位装置22、および通信網の通信I/F23により構成されている。(a)と同様、河川等の水位が有意な水位まで上昇した時、水が電源装置10に侵入する高さに設置されており、河川等が有意な水位に達すると電源装置10に水が浸入し、電源装置20の防湿型電池は発電を開始する。防湿型電池の電力によりマイクロコントローラ21は起動され、位置測位装置22のGPS機能により装置が設置されている位置の情報、防湿型電池の発電能力等、水検知センサの各種情報を収集し、通信網の通信I/F23によりセンターに送信する。
〔実施例1〕
図2−1から図2−8は本発明に係る防湿型電池を用いた実施例1に係る水検知センサを示す図である。
図2−1は実施例1の図であり、(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は(d)の「A−A」断面図、(d)は前方図、(e)は後方図、(f)は透視図、(g)は下面図である。
図2−2は実施例1の組立図であり、(a)は上方からの斜視図、(b)は下方から斜視図、(c)は透視図である。
実施例1の水検知センサは円筒形のケース120に防湿型電池110と起電ケース130が収納されている。ケース120の上蓋103にはLED固定部101が設けられておりLED102が設置されている。
LED102と防湿型電池110は正負一対の導線105により接続されており、防湿型電池110の電極部、LED102、導線105は保護カバー112に覆われ水から保護されている。上蓋103は位置決め部材104により保護カバー112およびケース120と整合され接着される。
ケース120の下部と底面には取水用の穴である複数の側面穴121と底面穴122が設けられている。水検知センサが設置されている河川等の水位が上昇し取水用の穴の高さを超えると、水がケース120内に侵入する。
起電ケース130内の差込板131の上方には、吸水性ポリマー等、水を吸収することにより大きく膨張する素材140が配置されており、ケース120に侵入した水を吸収して膨張し、防湿型電池110の防水機能を解除する。この結果、ケース120内の水が防湿型電池110内の粉末充填材154に供給され、防湿型電池110は発電を開始しLED102が点灯する。上記説明した水検知センサをグランドレベルからの規定された高さに設置すると、その高さまで水位が上昇した際に防湿型電池110が発電を開始してLED102を点灯させることから、水検知センサを規定の高さの水位計として用いることができる。
図2−3は実施例1に使用される防湿型電池の一例である。
防湿型電池110は、負極筒体156と、負極筒体156内に満たされた粉末充填材154と、粉末充填材154の中央に設けられた正極集電体挿入穴155に挿入された正極集電体153から構成されている。粉末充填材154は浸透性の袋に入れられ、圧入して固定されている。
粉末充填材154の上部には絶縁体152が積層されて外筒体150内に収納される。絶縁体152の中央には、正極集電体挿入穴155から出た正極集電体153が貫通する正極集電体貫通穴158を有する。正極集電体貫通穴158を貫通した正極集電体153の上端は外筒体150の上面に設けられた外筒体突起部157内に位置し、正極端子151が装着されている。
LED102を駆動する正負一対の導線105の正導線が正極端子151に接続され、負導線が外筒体150を介して負極筒体156に接続されている。
図2−4は起電ケース130の詳細図であり、(a)は上方からの斜視図、(b)は下方からの斜視図である。図2−5は防湿型電池110と起電ケース130を結合した図であり、(a)は上方からの斜視図、(b)は下方からの斜視図である。
起電ケース130は水侵入穴132を有する一対の前後側板137と、差込板131を挿入する差込板挿入穴139を有する一対の左右側板138から構成されている。各側板は樹脂により構成されており、各側板間の稜辺は肉薄化されている。各稜辺を肉薄化することにより、通常は防水効果を有するが、内部より力を加えることにより容易に破断し間隙を作ることが可能となっている。
起電ケース130の上部は防湿型電池110の底部に設けられた起電ケース装着部158に接着されている。また、各側板により形成される空間内に仕切り板141が設けられており、仕切り板141の上部空間は下部空間から分離されている。この構成により、防湿型電池110は外部および起電ケース130の下部空間と分離され、外部および下部からの水の侵入が防止される。吸水性膨張材料140を仕切り板141の下部に収納した後、差込板131を左右側板138に設けられた差込板挿入穴139を介して挿入し、吸水性膨張材料140を起電ケース130下部の空間に支持する。
起電ケース130の前後側板137には複数の水侵入穴132が開けられており、また差込板131と前後側板137の間には間隙があるため、ケース120内に侵入した水は容易に吸水性膨張材料140に達することが可能である。
図2−6は浸水前の防湿型電池110と起電ケース130の、図2−7は浸水後の防湿型電池110と起電ケース130の図であり、(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は左側面図、(d)は(e)の「A−A」断面図、(e)は前側面図、(f)は右側面図、(g)は後側面図、(h)は下面図である。
同図において、110は防湿型電池、130は起電ケース、131は差込板、132は起電ケースの水侵入穴、137は起電ケースの前後側板、138は起電ケースの左右側板、140は吸水性膨張材料、141は仕切り板、142は各側板の変形により発生する間隙、150は外筒体、151は正極端子、152は絶縁体、153は正極集電体、154は粉末充填材、156は負極筒体、157は外筒体突起部である。
図2−6に示される浸水前の状態では、起電ケース130内の吸水性膨張材料140の体積は前後側板137、左右側板138、仕切り板141、差込板131により形成される空間より小さく、各側板間の稜辺は閉じた状態であり、防湿型電池110は防水状態に置かれている。
水検知センサが設置されている河川等の水位が上昇しケース120の取水用の穴の高さを超えると、水がケース120内に侵入し、次に、起電ケース130の水侵入穴132から起電ケース130内の下部空間に入る。吸水性膨張材料140は侵入した水を吸収して膨張し、各側板を外部に向け押圧する。各側板間の稜辺は肉薄化されているため、吸水性膨張材料140の膨張圧力により破断し、各側板は外側に向けて変形する。
この結果、各側板の間には仕切り板141の上方に達する間隙142が形成され、間隙142を介してケース120内の水が防湿型電池110に供給されて発電を開始する。
図2−8はケース120内の水位と防湿型電池110の関係を示す図であり、(a)は水がケース内に侵入を開始する水位を、(b)は発電時の水位を示す図である。
(a)河川等の水位が上昇しケース120の取水用の穴121を超え水位161に達すると、吸水性膨張材料140が膨張し起電ケース130の前後側板と左右側板を外方向に押し出す。この結果、防湿型電池110の防水機能は解除され、粉末充填材154への水の浸入が可能となる。
水位が更に上昇し水位162に達すると粉末充填材154に水が供給され、防湿型電池110は発電を開始しLED102が点灯する。
この構成により、待機状態にある時、水検知センサの防湿型電池110は外気に曝されることはなく、河川等の湿気により劣化することはない。また、河川等の水位が水検知センサが設置されている高さを超えると、水検知センサの防水機能は自動的に解除され、防湿型電池110が発電を開始しLED102を点灯させる。
〔実施例2〕
図3−1から図3−7は本発明に係る防湿型電池の実施例2を示す図ある。
図3−1は実施例2の外観図であり、(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は左側面図、(d)は前側面図、(e)は右側面図、(f)は後側面図、(g)は下面図である。
同図の210は防湿型電池、250は外筒体、251は正極端子、257は外筒体突起部、231は差込板、232は起電ケースの水侵入穴、237は起電ケースの前後側板、238は起電ケースの左右側板であり、これらは、図2−1から図2−8の防湿型電池110、外筒体150、正極端子151、外筒体突起部157、差込板131、起電ケースの水侵入穴132、起電ケースの前後側板137、起電ケースの左右側板138に対応し、同等の構成を有している(各側板間の稜辺が肉薄化されることはない)。
図3−2は起電ケース230の詳細図であり、(a)は上方からの斜視図、(b)は下方からの斜視図である。
起電ケース230は水侵入穴232を有する一対の前後側板237と差込板231を挿入する差込板挿入穴239を有する一対の左右側板238から構成されている。起電ケース230の各側板により形成される空間の中央部に吸水性膨張材料を固定する固定板242が設けられており、固定板242の中央部には固定板穴244が開けられている。
防湿型電池210の底部には起電ケース230を装着する起電ケース装着部258が設けられており、分離用の薄膜243が接着剤等により固定されている。薄膜243は防湿型電池210の内部を起電ケース230の空間から分離することにより、防湿型電池210に対する防水手段として機能する。また、薄膜243は軟質材料で構成されており、針等の突起物により突き破ることが可能となっている。
固定板242の下方の空間に吸水性膨張材料140が設置され、差込板131が左右側板138に設けられた差込板挿入穴139を介して挿入される。吸水性膨張材料140の上部には針241が固定板穴244から薄膜243に向けて設置されている。
図3−3は、起電ケース230の前方の側板237を除いた、注水前の防湿型電池210と起電ケース230の図であり、図3−4は、浸水前の防湿型電池210と起電ケース230の外観と断面図である。各図の(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は左側面図、(d)は前側面図、(e)は右側面図、(f) は後側面図、(g)は下面図であり、図3−4(h)は図3−4(d)の「A−A」断面図である。
図3−5は、起電ケース230の前方の側板237を除いた、浸水後の防湿型電池210と起電ケース230の図であり、図3−6は、浸水後の防湿型電池210と起電ケース230の外観と断面図である。各図の(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は左側面図、(d)は前側面図、(e)は右側面図、(f) は後側面図、(g)は下面図であり、図3−6の(h)は図3−6の(d)の「A−A」断面図である。
図3−3から図3−6の、210は防湿型電池、230は起電ケース、231は差込板、232は起電ケースの水侵入穴、237は起電ケースの前後側板、238は起電ケースの左右側板、240は吸水性膨張材料、250は外筒体、251は正極端子、252は絶縁体、253は正極集電体、254は粉末充填材、256は負極筒体、257は外筒体突起部である。
図3−3と図3−4に示される浸水前の状態では、起電ケース230内の吸水性膨張材料240は膨張しておらず、吸水性膨張材料240に設けられた突起物241は固定板242の固定板穴244から突出するも、分離用の薄膜243には届かず、薄膜243を破損することはない。従って薄膜243は防湿型電池210の防水手段として機能している。
水検知センサが設置されている河川等の水位が上昇し、水が起電ケース230内に浸入すると、吸水性膨張材料240は膨張し、図3−5と図3−6に示される状態となる。
水を吸収した吸水性膨張材料240は膨張し、固定板242の固定板穴244から突出膨らみ245を形成する。吸水性膨張材料240の上面に設けられた突起物241は膨らみ245に押されて薄膜243を突き破り破損する。薄膜243が破損することにより防湿型電池210の防水機能は解除され、破損部を介して起電ケース230内の水が粉末充填材254に供給されて発電を開始する。
図3−7は侵入水位と防湿型電池210の関係を示す図であり、(a)は水が起電ケース230内に侵入を開始する水位261を、(b)は吸水性膨張材料240が膨張し、突起物が薄膜243を破損する水位262、(c)は発電時の水位263を示す図である。
(a)河川等の水位が上昇しケースの取水用の穴を超え水位261に達すると、水は起電ケース230内に侵入し吸水性膨張材料240が膨張を開始する。
(b)水位が更に高くなると吸水性膨張材料240の膨張が進み、固定板242の固定板穴244から突出し、突出膨らみ245を形成する。水位が水位262に達すると、突起物241は膨らみ245に押されて薄膜243を突き破り、防湿型電池210の防水機能は解除される。
(c)水位が更に上昇し水位263に達すると薄膜243の破損部を介して粉末充填材254に水が供給され、防湿型電池210は発電を開始する。
〔実施例3〕
図4−1から図4−7は本発明に係る防湿型電池の実施例3を示す図である。
図4−1は実施例3の外観図であり、(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は左側面図、(d)は前側面図、(e)は右側面図、(f)は後側面図、(g)は下面図である。
同図の310は防湿型電池、350は外筒体、351は正極端子、357は外筒体突起部、331は差込板、332は起電ケースの水侵入穴、337は起電ケースの前後側板、338は起電ケースの左右側板であり、これらは、図2−1から図2−8の防湿型電池110、外筒体150、正極端子151、外筒体突起部157、差込板131、起電ケースの水侵入穴132、起電ケースの前後側板137、起電ケースの左右側板138に対応し、同等の構成を有している(各側板間の稜辺が肉薄化されることはない)。
361は吸水性収縮材料であり、サイザル麻等の湿気を含むことにより収縮する素材により作成されている。吸水性収縮材料361の一端は収縮材固定リング362により差込板331に固定されている。図4−2に示されるように、吸水性収縮材料361は差込板331の収縮材貫通穴365を貫通して分離用の薄膜364に結合されている。
図4−2と図4−3は防湿型電池310と起電ケース330の分解図であり、(a)は分解された起電ケース330の上方からの斜視図、(b)は(a)の下方からの斜視図、(c)は組立途中の上方からの斜視図、(d)は(c)の下方からの斜視図、(e)は組み立てられた防湿型電池310と起電ケース330の上方からの斜視図、(f)は(e)の下方からの斜視図である。
円柱状の吸水性収縮材料361は、起電ケースの左右側板338の差込板挿入穴339に挿入された差込板331の中央に設けられた収縮材貫通穴365を通されている。差込板331の内側面では、位置決めリング363が吸水性収縮材料361に接着等により固定され、下面側は固定リング362がはめられている。固定リング362と位置決めリング363により差込板331を挟んで吸水性収縮材料361を差込板331に固定している。
防湿型電池310の底部には起電ケース330を装着する起電ケース装着部358が設けられており、分離用の薄膜364が接着剤等により固定されている。薄膜364は防湿型電池310の内部を起電ケース330の空間から分離することにより、防湿型電池310に対する防水手段として機能する。また、薄膜364は軟質材料で構成されており、張力を加えることにより破損させ、亀裂を生じさせることが可能となっている。
薄膜364の中央部に吸水性収縮材料361の上方の端部が接着等により固定されている。
起電ケース330の前後側板337には複数の水侵入穴332が開けられており、河川等の水位が上昇すると水侵入穴332を介して外水が起電ケース330内に浸入する。浸入した水を吸収した吸水性収縮材料361は収縮し薄膜364の中央部を下方向に引っ張り、薄膜364に張力を加える。
図4−4は、浸水前の防湿型電池310と起電ケース330の外観と断面図であり、図4−5は、浸水後の防湿型電池310と起電ケース330の外観と断面図である。両図の(a)は上面図、(b)は斜視図、(c)は左側面図、(d)は前側面図、(e)は右側面図、(f) は後側面図、(g)は下面図であり、(h)は(d)の「A−A」断面図である。
図4−4と図4−5の、310は防湿型電池、330は起電ケース、331は差込板、332は起電ケースの水侵入穴、337は起電ケースの前後側板、338は起電ケースの左右側板、350は外筒体、351は正極端子、352は絶縁体、353は正極集電体、354は粉末充填材、356は負極筒体、357は外筒体突起部である。
図4−6は収縮材料361と薄膜364の動作を示す図であり、(a)は非浸水時の下方からの斜視図、(b)は浸水時の下方からの斜視図、(c)は(b)の横からの図、(d)は(b)の上方からの斜視図である。
図4−4(h)および図4−6(a)では、起電ケース330の下部空間に浸水は無く、上端を分離用の薄膜364に固定され、下端を固定リング362と位置決めリング363により差込板331に固定されている吸水性収縮材料361は乾燥している。従って、薄膜364に破損は無く、防湿型電池310は防水状態に保たれている。
図4−5(h)および図4−6(b)では、起電ケース330の下部空間に浸水が起こり、吸水性収縮材料361は収縮する。この収縮は薄膜364の中央を下方への引っ張る張力となり、歪み365が発生し、薄膜364に亀裂366ができる。この亀裂により防湿型電池310の防水機能は解除され、亀裂部366を介して起電ケース330内の水が防湿型電池310の粉末充填材354に供給され発電を開始する。
図4−6は侵入水位と防湿型電池310の関係を示す図であり、(a)は水が起電ケース330内に侵入を開始する水位371を、(b)は吸水性収縮材料361が収縮し、薄膜364に亀裂366が発生する水位372を、(c)は発電時の水位373を示す図である。
(a)河川等の水位が上昇しケースの取水用の穴を超え水位371に達すると、水は起電ケース330内に侵入し吸水性収縮材料361が収縮を開始する。
(b)水位が更に高くなると吸水性収縮材料361の収縮が進み、薄膜364の中央に下方への引っ張り歪み365が発生する。水位が水位372に達すると、吸水性収縮材料361が収縮することにより発生する張力は薄膜364に亀裂366を生じさせるまで大きくなり、粉末充填材354の防水機能は解除される。
(c)水位が更に上昇し水位373に達すると薄膜364の亀裂366を介して粉末充填材354に水が供給され、防湿型電池310は発電を開始する。
図5は、防湿型電池により駆動される出力部の変形例を示す図であり、410は防湿型電池、413は正極端子411と外筒体412に接続された正負一対の導線、414はマイクロコントローラ等を備えた回路基板、413は電気部品等を水から保護するスペーサ、415はアンテナ、416はLEDである。
マイクロコントローラは識別情報等を保持し、防湿型電池の起電力等の状態情報の収集行い、これら情報をアンテナを介してセンターに送信する。またGPS機能を持たせることにより、自己の位置情報を取得することが可能となり、送信情報に自己の位置情報を加えることも可能である。
この構成により、水検知センサを設置した河川等の水位が所定の値を超え、電池が発電を開始すると、自動的にLED416を点灯し、洪水の危険性の存在を近隣に知らせるとともに、センターに場所情報とともに水位が危険値を超えたことを送信することが可能となる。防湿型電池の発電状態等、装置内の情報を収集してセンターに送信することにより、センターでは水検知センサの状態を知り、稼働可能時間を予測することが可能となる。
河川の氾濫、道路の冠水の危険を知らせる水検知センサに防湿型電池を使用するためには、水位が危険値を超えた時、防湿型電池が自動的に発電を開始する必要がある。
しかし、水を加えることにより発電を開始する防湿型電池は、大気中の水分を吸収して放電し劣化する。これを防止し長期の保存を可能とするためには、防湿型電池を外気から遮断し、大気中の水分との接触を断つ必要がある。
発電時には水を必要とするが、非稼働時は水分を遮断しなければならないという相反する要求を解決するため、本発明は、洪水等の外水を吸収することにより膨張あるいは収縮する物質の膨張力あるいは収縮力により、防湿型電池の防水機能を解除し、外水が防湿型電池へ浸入することを可能とする構成としている。
この構成により、頻繁なメンテナンスを必要とせず長期の待機が可能であり、洪水時に外水により自動的に発電を開始する防湿型電池が可能となる。
また、上記説明した本発明に係る防湿型電池を用いた水検知センサを、グランドレベルからの規定された高さに設置すると、規定された高さまで水位が上昇した際に防湿型電池が発電を開始して発光素子を発光させることから、水検知センサを規定の高さの水位計として用いることができる。
110 防湿型電池
150 外筒体
151 正極端子
130 起電ケース
131 差込板
132 起電ケース水侵入穴
137 起電ケース前後側板
138 起電ケース左右側板
140 吸水性膨張材料

Claims (9)

  1. 防水機能を有し、外水を吸収することにより発電を開始する防湿型電池の起電方法であり、外水を吸収することにより膨張する吸水性膨張材料の膨張力あるいは外水を吸収することにより収縮する吸水性収縮材料の収縮力により防湿型電池の防水機能を解除し、外水が防湿型電池に浸入し発電を開始させることを特徴とする防湿型電池の起電方法。
  2. 請求項1記載の防湿型電池の起電方法であって、防湿型電池を外部から隔離する防水用の側板で覆う構成とし、外水を吸収することにより膨張する吸水性膨張材料の膨張力により、前記側板を変形させ、外水の浸入を可能とすることを特徴とする防湿型電池の起電方法。
  3. 請求項1記載の防湿型電池の起電方法であって、防湿型電池を外部から隔離する防水用の薄膜と、前記薄膜を破損する破損手段を設け、外水を吸収することにより膨張する吸水性膨張材料の膨張力により、前記破損手段を移動させて前記薄膜を破損させ、外水の浸入を可能とすることを特徴とする防湿型電池の起電方法。
  4. 請求項1記載の防湿型電池の起電方法であって、防湿型電池を外部から隔離する防水用の薄膜と、前記薄膜に結合され水を吸収することにより収縮する吸水性収縮材料を設け、前記吸水性収縮材料が外水を吸収することにより発生する収縮力により前記薄膜に張力を加えて破損させ、外水の浸入を可能とすることを特徴とする防湿型電池の起電方法。
  5. 外水を検知する水検知センサであって、
    防水機能を有し、外水を吸収することにより膨張する吸水性膨張材料の膨張力あるいは外水を吸収することにより収縮する吸水性収縮材料の収縮力により防湿型電池の防水機能が解除されて、外水が防湿型電池に浸入し発電が開始されることにより、外水を検知するようにしたことを特徴とする水検知センサ。
  6. 請求項5記載の水検知センサであって、防湿型電池を外部から隔離する防水用の側板で覆う構成とし、外水を吸収することにより膨張する吸水性膨張材料の膨張力により、前記側板を変形させ、外水の浸入を可能とすることを特徴とする水検知センサ。
  7. 請求項5記載の水検知センサであって、防湿型電池を外部から隔離する防水用の薄膜と、前記薄膜を破損する破損手段を設け、外水を吸収することにより膨張する吸水性膨張材料の膨張力により、前記破損手段を移動させて前記薄膜を破損させ、外水の浸入を可能とすることを特徴とする水検知センサ。
  8. 請求項5記載の水検知センサであって、防湿型電池を外部から隔離する防水用の薄膜と、前記薄膜に結合され水を吸収することにより収縮する吸水性収縮材料を設け、前記吸水性収縮材料が外水を吸収することにより発生する収縮力により前記薄膜に張力を加えて破損させ、外水の浸入を可能とすることを特徴とする水検知センサ。
  9. 請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の水検知センサであって、防湿型電池が発電された際の起電力で発光させることにより外水を検知するようにしたことを特徴とする水検知センサ。
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