JP6934528B2 - 量子暗号キー分配安定化装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施例は、量子暗号キー分配安定化装置及び方法に関する。
以下に記述する内容は、単に本発明に係る実施例に関連する背景情報のみを提供するに留まり、従来の技術を構成するものではない。
現在使われているほとんどの暗号体系は、大体、数学的複雑さに基づいており、可逆的であるため、いつかは、問題が解けるようになる。このような問題点を補完するための方案の一つが量子暗号(quantum cryptography)、より正確には、量子暗号キー分配(quantum key distribution)である。
既存にあったほとんどの暗号体系が大体は数学的複雑さに基づくことに比べ、量子暗号は、自然現象に基づいており、暗号に使用する使い捨て暗号キーを生成する理想的な方法のうちの一つである。途中盗聴者(Eve)が乱入した場合、その存在が明らかになり、信号が歪曲されて盗聴者も正確な情報を得ることができない保安性を有する。
このような特性を有する量子暗号を伝送部(Alice)と受信部(Bob)が共有できるようにするシステムが量子暗号キー分配システム(quantum key distribution systemと、 QKDS)である。
図1は、従来の量子暗号キー分配システムの概念図である。
量子暗号キー分配システムは、量子暗号キー分配伝送部110、量子暗号キー分配受信部120、量子チャンネル(quantum channel)132及び公開チャンネル(public or open channel)134を含む。
量子暗号キー分配システムの伝送部110は、単一光子(single photon)の位相(phase)または偏光(polarization)を制御する方式で単一光子に暗号化キー情報を載せて量子チャンネル132を介して伝送する。量子暗号キー分配システムの受信部120は、位相変調器(phase modulator)と干渉計(interferometer)または偏光ビームスプリッタ(polarization beam splitter)などを利用して暗号化キー情報を抽出する。
量子暗号キー分配システムは、従来の光通信及び光学技術を利用して具現する。特に、位相変調方式の量子暗号キー分配システムは、通常、受信部に位置する位相変調装置と干渉計を介して伝送された信号を検出する。
量子暗号キー分配システムに含まれる干渉計の干渉性能は、温度や振動などの環境の変化に非常に敏感な特性を示し、このような環境の変化による有効光経路の長さ(effective optical path length)の変化は、量子暗号キー分配システムの全体性能に大きな影響を与える。
したがって、量子暗号キー分配システムの量子ビット誤り率、すなわち、QBER(quantum bit error rate)を改善するために、干渉計のような光学系の温度変化等により発生する誤差を迅速かつ効率的に補償することができる方案が必要である。
また、偏光変調方式の量子暗号キー分配システムは、通常、受信部に位置した偏光ビームスプリッタを介して信号を検出する。しかし、伝送信号の偏光は、伝送媒体である光フ
ァイバ内での時間に応じて変化し続ける。したがって偏光ビームスプリッタを入力信号の偏光に整列する機能が必要である。このような整列の正確さは、量子暗号キー分配システムの量子ビット誤り率に影響を与える。したがって、光ファイバによって変化した信号光の偏光軸(polarization axis)と偏光ビームスプリッタの軸との間の誤差を迅速かつ効率的に補償できる方案が必要である。
本発明の実施例は、量子暗号キー分配システムの性能を向上させるために、干渉計の有効光経路の長さの変化及び偏光軸変化等により発生する誤差を迅速かつ効率的に補償することができる量子暗号キー分配安定化装置及び方法を提供することに主な目的がある。
本発明の一実施例は、受信機で検出された光子検出の複数の関連値のうち、暗号化キーの生成に使用されず、捨てられる複数の検出のカウント値を利用して、負帰還信号を生成する負帰還信号生成部と、前記負帰還信号を受信して補償するべき誤差に対する補正値を算出する補正値算出部、及び、前記補正値を送信機または受信機に伝送し、前記送信機および/または受信機が位相または偏光に影響を与える変換因子を制御して位相または偏光を補正するようにする制御部と、を含むことを特徴とする量子暗号キー分配安定化装置を提供する。
本発明の一実施例は、受信機で検出された光子検出の複数の関連値のうち、暗号化キーの生成に使用されず、捨てられる複数の検出のカウント値を利用して負帰還信号を生成する負帰還信号生成ステップと、前記負帰還信号を受信して補償するべき誤差に対する補正値を算出する補正値算出ステップ、及び、前記補正値を送信機または受信機に伝送し、前記送信機および/または受信機が位相または偏光に影響を与える変換因子を制御して位相または偏光を補正するように制御するステップと、を含むことを特徴とする量子暗号キー分配安定化方法を提供する。
本発明の一実施例によると、量子暗号キー分配システムに含まれる光学系の有効光経路の長さの変化等により発生する誤差を効率的に補償することができる効果がある。
本発明の一実施例の他側面によると、量子暗号キー分配システムで発生する誤差の最初の制御方向を知ることができ、最適な点から外れた程度を知ることができ、誤差を迅速に制御することができる効果がある。
本発明の一実施例のまた別の側面によると、従来の量子暗号キー分配システムをそのまま利用することができ、適用が簡単で、コストが低減するという効果がある。
従来の量子暗号キー分配システムの概念図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の概念図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用されたマイケルソン(Michelson)位相変調量子暗号キー分配送受信機の例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用されたマッハ・ツェンダー(Mach−Zehnder)位相変調量子暗号キー分配送受信機の例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の動作を説明するための一例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の動作を説明するための他の例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の動作を説明するためのもう一つの例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が受信機の信号処理部に含まれる場合を示す一例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が生成する温度変化による負帰還エラー信号と、量子ビット誤り率(QBER)の値を示したグラフである。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化方法を示すフローチャートである。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用された偏光変調ベースの量子暗号キー分配システムの動作を説明するための一例示図である。 本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用された偏光変調ベースの量子暗号キー分配システムの動作を説明するための他の例示図である。
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳しく説明する。各図面の構成要素に参照符号を付加するにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。また、本発明の実施例を説明するにあたって、関連する公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の実施例の要旨を曖昧にし得ると判断する場合には、その詳細な説明を省く。
以下、添付図面を参照し、本発明の実施例に係る量子暗号通信システムの安定化装置及び方法を説明すると次の通りである。
図2は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の概念図である。
量子暗号キー分配安定化装置200は、量子暗号キー分配のための送信機110及び受信機120とつながれてデータ通信を行う。以下、別途言及がなければ、送信機及び受信機のそれぞれは、量子暗号キー分配のための送信機及び受信機を意味する。
図2は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が受信機に位置する場合を示す。
送信機110は、送信光学系(optical system)210と送信信号処理部220を含む。送信光学系210は、単一光子(single photon)を生成し、生成された単一光子の情報を載せるために変調(modulation)を行う。
送信信号処理部220は、受信機120と公開チャンネル260を介してつながれ、データ通信を実行し、受信信号処理部240につながれた量子暗号キー分配安定化装置200の駆動のための情報を提供する。送信信号処理部220は、量子暗号キー分配のための情報を生成し、生成された情報を保存する。量子暗号キー分配のための情報は、ビット情報及び基底情報を含む。送信信号処理部220は、量子暗号キー分配のための情報を送信光学系210に伝送し、量子暗号キー分配安定化装置200及び受信機120と量子暗号キー分配のための情報を共有する。
送信信号処理部220が受信機120で送受信する情報は、盗聴され得ることから、送信信号処理部220は、公開チャンネル260を介して暗号キー情報を交換しない。量子暗号キー分配安定化装置200は、送信信号処理部220から受信したデータに基づき、送信光学系210に含まれた構成要素を一時的に制御し、量子ビット誤り率(QBER)を迅
速かつ効率的に改善するようにする。
受信機120は、受信光学系230、受信信号処理部240及び量子暗号キー分配安定化装置200を含む。受信機120は、送信機110から伝送された単一光子を受信して暗号化キーを抽出する。量子暗号キー分配安定化装置200は、受信信号処理部240から受信したデータに基づいて受信光学系230に含まれた構成要素を一時的に制御する。
本発明の一実施例に係る送信機110及び受信機120は、BB84(Bennet Brassard 84)プロトコルに従う。BB84プロトコルは、二つの基底(basis)情報とビット(bit)情報を組み合わせることで具現する。このとき、ビット情報は、互いに直交する二つの状態を利用して表現する。これにより、送信光学系210は、ビット情報と基底情報を制御するために二つの変調器を含む。例えば、送信光学系210の第1の変調器(図示せず)はビット情報を変調し、第2の変調器(図示せず)は、基底情報を変調する。またはその逆にも設定することができる。
送信光学系210で変調された単一光子は、変調されたビット情報と基底情報を含む。送信光学系210で変調された単一光子は、量子チャンネル250を介して受信機120に伝送される。
受信機120は、送信機110から伝送された単一光子を受信し、暗号化キーを抽出する。量子暗号キー分配安定化装置200は、受信信号処理部240から受信したデータに基づき、受信光学系230に含まれる構成要素を一時的に制御することができる。
図2の量子暗号キー分配安定化装置200は、受信機120に位置しているが、送信機110に配置してもよく、それとは別の独立した装置としても具現が可能である。
図3は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用されたマイケルソン(Michelson)位相変調量子暗号キー分配送受信機の例示図である。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置300は、送信機310及び受信機350と直接または間接的につながれてデータ通信を行う。
送信機310は、送信光学系320と送信信号処理部330を含む。送信光学系320は単一光子を生成し、生成された単一光子に情報を載せるために位相変調(phase modulation)を行う。
送信光学系320は、光源322、送信干渉計324、及び送信位相変調部326を含む。本発明の一実施例に係る送信光学系320は、送信干渉計324と送信位相変調部326が分離した構造を有するが、送信干渉計324と送信位相変調部326が統合された構造を有してもよい。
放出する光が単一モード(single mode)であり、狭い線幅(narrow linewidth)及び安定した偏光(polarization)特性を有するレーザー(laser)が光源322として適している。
光源322は、DFB(distributed feedback)、VCSEL(vertical−surface emitting laser)、DBR(distributed Bragg reflector)レーザーなどのような半導体レーザー(semiconductor laser)や固体レーザー、ガスレーザーなどのレーザーを含む。
光源322は、単一光子を発生させるために、前述したレーザーに、さらに光減衰器(optical attenuator、図示せず)または光変調器(optical modulator、図示せず)などを追加することで形成することができる。また、光減衰器は、光源322と分離されて送信機310の光経路上のどこにでも位置して量子チャンネル342に伝送する光信号を減衰することができる。
送信干渉計324は、光源322から受信した光子を少なくとも二つの光経路(optical path)に分割する。ここで、少なくとも二つの光経路は、異なる有効光経路長さ(effective optical path length)を有するように設計する。したがって、送信干渉計324を経た光子は時間的に分離される。
本発明の一実施例に係る少なくとも二つの光経路は2つの異なる光経路である長経路t及び短経路tn−1を含む。光源322から生成された光パルスがガウス分布(Gaussian distribution)に従うと仮定すると、送信干渉計324を通過した光パルスは、式(1)のように表すことができる。
Figure 0006934528
ここで、Eは光パルスの振幅(amplitude)、σはパルス幅、ωは各周波数(angular
frequency)、tは時間を表し、t及びtn−1は、それぞれ長経路及び短経路を通過しながら発生する時間遅延を示す。
送信位相変調部326は、送信位相変調部326を経由する光パルスの位相をφほど変調させる。このとき、送信位相変調部326は、長経路及び短経路を通過する二つの光パルスの位相を同時に変調させることもでき、二つの光パルスのうちの選択された一つの光パルスを変調させることができる。
二つの光パルスのうちの選択された一つの光パルスを変調させる場合に、短経路又は長経路を通過する一つの光パルスの位相のみをφほど変調させる。
二つの光パルスの位相を同時に変調させる場合に、送信位相変調部326を通過した直後の光パルスEは式(2)のように表すことができる。
Figure 0006934528
ここで、φは送信位相変調部326で変調された位相の大きさであり、本発明の一実施例に係る送信位相変調部326は、時間的に分離された二つの光パルスの位相をそれぞれ−φ/2及びφ/2ずつ変調させて時間的に分離された二つの光パルスの全体位相差がφとなるように変調した。
本発明の一実施例に係る送信機310及び受信機350は、BB84プロトコルに従うことができる。したがって、送信位相変調部326は、ビット情報と基底情報を制御するために二つの変調器を含むことができる。送信位相変調部326の第1の変調器(図示せず)はビット情報を変調し、第2の変調器(図示せず)は基底情報を変調する。
送信位相変調部326で変調された光パルスは、変調されたビット情報と基底情報を含むことができる。その後、送信位相変調部326で変調された光パルスは、量子チャンネル342を介して受信機350に伝送する。
本発明の一実施例に係る受信機350は、受信位相変調部362、受信干渉計364及び検出部366を含む。本発明の一実施例に係る受信光学系360は、受信位相変調部362と受信干渉計364が分離された構造を有するが、受信位相変調部362と受信干渉計364が統合された構造を有してもよい。
受信位相変調部362は、量子チャンネル342を経て受信された光パルスの位相を変調させる。受信位相変調部362で追加された位相はφである。受信位相変調部362を通過した直後の光パルスEは、式(3)のように表すことができる。
Figure 0006934528
ここで、φは、受信位相変調部362で変調された位相の大きさであり、本発明の一実施例に係る受信位相変調部362は、時間的に分離された二つの光パルスの位相をそれぞれ−φ/2及びφ/2ずつ変調させ、時間的に分離された二つの光パルスの全体位相差がφになるように変調した。
ただし、二つの光パルスのうちの選択された一つの光パルスを変調させる場合に、短経路又は長経路を通過する一つの光パルスの位相のみφほど変調させることができる。
受信位相変調部362で変調された光パルスは、受信干渉計364に入射する。受信干渉計364を経由した光パルスは、検出部366に入射する。受信干渉計364から出力された光パルスが入力部に向かわず、検出部366側に向くようにするために、受信干渉計364は、光循環器(optical circulator、図示せず)を含むことができる。検出部366に含まれた第1の単一光子検出器369と第2の単一光子検出器367に入射する光パルス、ED1とED2はそれぞれ式(4)と式(5)で表すことができる。
Figure 0006934528
Figure 0006934528
ここで、t、t、φはそれぞれ受信部長経路、受信部短経路、及び受信干渉計364で追加された結合位相である。式(4)と式(5)の項のうち、二項は、時間的に重ならないので干渉とは無関係であり、最初の項と第四番目の項のみが干渉に寄与する。したがってED1とED2はそれぞれ式(6)と式(7)で表すことができる。
Figure 0006934528
Figure 0006934528
単一光子検出器は、光パルスの強度を検出するため、電界の二乗に比例する信号を検出する。したがって、第1の単一光子検出器369及び第2の単一光子検出器367で検出する信号は、それぞれ、式(8)と式(9)で表すことができる。ここで、2φ=πである。
Figure 0006934528
Figure 0006934528
ここで、Aは式(10)の通りである。
Figure 0006934528
図4は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用されたマッハ・ツェンダー(Mach−Zehnder)位相変調量子暗号キー分配送受信機の例示図である。
図4に示した送信機410及び受信機450のそれぞれは、図3に示した送信機310及び受信機350のそれぞれと同じ機能を行う。ただし、図4の送信光学系420は、送信干渉計424と送信位相変調部426が統合された構造を有し、受信光学系460は、受信干渉計462と受信位相変調部463が統合された構造を有する。図4の送信光学系420及び受信光学系460のそれぞれは、図3に示した送信光学系320でのように干渉計と変調部が分離された構造を有してもよい。送信位相変調部426及び受信位相変調部463のそれぞれは、光パルスの変調のためにマッハ・ツェンダー干渉計を含む。
送信干渉計424は、送信光スプリッタOS、伝送光遅延器DL、送信位相変調部426、及び伝送光結合器OCを含み、受信干渉計462は、受信光スプリッタOS、受信光遅延器DL、受信位相変調部463、及び受信光結合器OCを含む。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置400は、受信光学系460及び受信信号処理部470とつながれてデータ通信を行う。本実施例では、量子暗号キー分配安定化装置400が受信機450に含まれているが、送信機410に含まれてもよい。また、量子暗号キー分配安定化装置400は、受信信号処理部470または送信機410の送信信号処理部430に含まれてもよい。
受信機450は、送信機410から伝送をうけた光パルスを受信して単一光子を検出する。量子暗号キー分配安定化装置400は検出した結果を受信する。受信機450が、量子チャンネル442を介して送信機410からの光パルスを受信し、単一光子を検出するまでの過程は、前述した過程と同一である。
受信機450の受信干渉計462に入力する時間的に分離された二つの光パルスのうちの一つは、送信機410の送信位相変調部426によってφほど位相変調され、残りの一つは、受信位相変調部463を経由する過程でφほど位相変調する。
受信干渉計462は、異なる光経路を有する非対称干渉計である。受信干渉計462は、受信干渉計462に入力する時間的に分離された二つの光パルスに基づいて一対の干渉結果を出力する。時間的に分離された二つの光パルスが、長さが異なる光経路を通過しながら、その光経路の長さの差ほどに該当する伝送遅延を引き起こすことになる。つまり、受信干渉計462に入力された時間的に分離された二つの光パルスは、時間的に分離された4つの光パルスに分割される。時間的に分離された4つの光パルスのうち、時間的に隣接する(adjacent)か、あるいは重なった(overlapped)二つの光パルスは、補強干渉(constructive interference)または相殺干渉(destructive interference)を起こし、その大きさが大きくなったり小さくなる。このように時間的に分離された光パルスによる干渉が検出部464からの検出率に左右する。検出部464は、補強干渉が最大に起きた場合に、最大検出率を示し、相殺干渉が最大に起きた場合に、最小検出率を示す。
しかし、受信干渉計462に含まれる光経路での有効光経路の長さが予め設定した値と違ってきた場合、つまり、受信干渉計462の温度が予め設定した温度よりも高いか低く、送信干渉計424に含まれた光経路の有効光経路の長さと違ってきた場合、または、振動やその他の環境の変化によって物理的な長さが変わって有効光経路が変わってきた場合に、受信干渉計462から出力された4つの光パルスのうち、時間的に重なった二つのパルスの相対的な位相変化が干渉に変化を起こす。つまり、受信干渉計462の二つの出力に補強干渉や相殺干渉が完全に起きないようになり、二つの出力は、最大検出率または最小検出率から離れた値を示す。
図5は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の動作を説明するための一例示図である。
図5は、量子暗号キー分配安定化装置500の動作をさらに具体的に説明するために、送信機の図示は省き、図10を一緒に参照して量子暗号キー分配安定化方法についても説明する。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置500は、検出部566及び受信信号処理部560とつながれてデータ通信を行う。量子暗号キー分配安定化装置500は、公開チャンネル544を介して送信信号処理部(図示せず)及び受信信号処理部560とつながれて量子暗号キー分配を安定化させるための様々な情報を送受信する。ここで、量子暗号キー分配を安定化させるための情報は、送信機または受信機に含まれる少なくとも一つの有効光経路長さ変換対象580の有効光経路長さを変更させる情報を含む。ここで、有効光経路長さ変換対象580は、位相変調部が含まれるか、または分離された形態の干渉計になる。
送信機及び受信機の間に形成された単一光子のいくつかの伝送経路の中で、重なった二つの経路の光経路差が最初に設定した値からずれている場合を見てみましょう。この場合に、受信機に含まれる有効光経路長さを変更することにより、送信機からの出力と受信機からの出力との間の位相などの設定値に影響を受ける検出率を最初に設定した状態での値になるように安定化することができる。受信機に含まれる有効光経路の長さを変更させて位相を補正することにより、送信機及び受信機の基底情報が一致する場合に検出部566での検出結果が最大検出率及び最小検出率を示すことができる。
量子暗号キー分配安定化装置500は、負帰還信号生成部572、補正値算出部574、および光経路制御部576を含む。
負帰還信号生成部572は、検出部566で検出された複数の単一光子検出のカウント値に基づいて負帰還信号を生成する(S1010)。負帰還信号は、送信機の基底情報、
ビット情報、および受信機の基底情報に基づいた複数の検出のカウント値を含む。
負帰還信号生成部572は、生成された負帰還信号を補正値算出部574に伝送する。
補正値算出部574は、負帰還信号生成部572が生成した負帰還信号を受信して補償するべき誤差に対する補正値を算出する(S1020)。ここで、補償するべき誤差は、送信機に含まれる有効光経路長さ変換対象(図示せず)または受信機に含まれる有効光経路長さ変換対象580の有効光経路長さの偏差になる。
有効光経路長さを変更できる要素である有効光経路長さ変換対象は、光ファイバまたは平板型光導波路や複数のミラーとビームスプリッタ(beam splitter)を含む自由空間光学系などで構成された干渉計と干渉計の有効光経路長さを変化させる温度制御機(temperature controller)、圧電素子(piezoelectric device)、機械装置(mechanical device)などになる。
光経路制御部576は、補正値算出部574で生成した補正値に基づき、送信機及び受信機のうちの少なくとも一つに含まれる少なくとも一つの有効光経路長さ変換対象を制御する(S1030)。有効光経路長さ変換対象は、量子暗号キー分配安定化装置500によって直接制御される。
図6は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の動作を説明するための他の例示図である。
図6に示した本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置600は、図5に示した量子暗号キー分配安定化装置500と同じ機能を行う。ただし、検出部666の2つの異なる単一光子検出器669、667のそれぞれとつながってデータ通信を行うということだけ異なる。
第1の単一光子検出器669及び第2の単一光子検出器667は、ゲイテッドガイガーモードで動作して干渉によって補強されたり、相殺されたり、補強や相殺もされない単一光子を検出する。量子暗号キー分配安定化装置600は、第1の単一光子検出器669及び第2の単一光子検出器667のそれぞれからの検出された信号に関連する情報を送信信号処理部(図示せず)及び受信信号処理部660が、信号処理の過程で提供する情報と一緒に解釈することにより、量子暗号キー分配システムを安定化する。
受信信号処理部660もまた、第1の単一光子検出器669及び第2の単一光子検出器667のそれぞれからの検出信号を受信し、検出信号を保存して暗号化キーの抽出のために検出と関連した一部の情報を送信機に伝送する。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置600は、検出部666及び受信信号処理部660とつながれてデータ通信を行う。量子暗号キー分配安定化装置600が検出部666及び受信信号処理部660とやりとりする情報は、検出部666で検出された複数の検出値と、送信干渉計及び受信干渉計との間の位相差を安定化するための情報を含む。
量子暗号キー分配安定化装置600は、検出部666に含まれた第1の単一光子検出器669及び第2の単一光子検出器667の検出のカウント値に関連する情報を受信し、量子暗号キー分配のための負帰還信号を生成する。量子暗号キー分配安定化装置600は、生成された負帰還信号に基づいて補正値を算出し、算出された補正値で有効光経路長さ変換対象を制御することにより、送信機と受信機との間の位相差を最小化することで、量子
暗号キー分配送受信システムを安定化させる。
送信機及び受信機との間の光経路差が最初に設定した値からずれている場合を見てみましょう。この場合に、送信機または受信機に含まれる有効光経路長さ変換対象680の有効光経路長さを変更させることで、送信機からの出力と受信機からの出力との間の位相差を最初に設定した位相差と同じ状況に変更させることができる。送信機または受信機に含まれる有効光経路長さ変換対象680の有効光経路の長さを変更させ、送信機または受信機の中での位相を補正することで、検出部566で測定される検出率が最大検出率及び最小検出率を示すことができる。
送信機及び受信機のうちのいずれかに含まれる光経路を経由する光パルスの位相を補正する方法を利用する場合、変更された有効光経路長さを最初に設定した有効光経路長さと同じになるよう補正する必要はない。検出部566での検出率を安定化させる核心的な要素は、送信機及び受信機の絶対的な有効光経路長さではなく、送信機及び受信機に含まれるパスを含んで送信機から受信機に至るまで全体光経路の可能な場合のうち、分割された単一光子パルスが重なって干渉を起こす二つの光経路によって発生する相対的な位相差であるからである。
BB84プロトコルに準拠する送信機及び受信機の位相変調量及び位相変調量の変化による受信機での検出を整理すると、表1のように表すことができる。
Figure 0006934528
表1の説明の便宜のために、図3と図6を一緒に参照して説明する。検出部366、6
66に使用する単一光子検出器が二個であり、送信機310と受信機350がBB84プロトコルに準拠した場合、単一光子検出は、表1に示すように、8つの場合の数を有する。
1番目の列(column)及び2番目の列は、それぞれ送信機310に含まれる送信位相変調部326によるビット情報変調量及び基底情報変調量を示す。3番目の列は、受信機350に含まれる受信位相変調部362による基底情報変調量を示す。ここで、変調量は、各変調部に含まれる干渉計324、364で時間的に分離された二つの光パルスのうち、長経路を経て相対的に遅く出力する光パルスと短経路を経て比較的早く出力する光パルスとの間の位相差である。
4番目の列及び5列目の列は、それぞれ、第1の単一光子検出器369、669及び第2の単一光子検出器367、667での単一光子検出率を示す。6番目の列は、第1の単一光子検出器369、669と第2の単一光子検出器367、667で検出された検出のカウント値をビット情報と基底情報を利用して示した値であり、最後の列である7番目の列は検出のカウント値(number of detected counts)の増減を示す。ここで、検出のカウント値は、送信機310の位相に比べて受信機350の位相が相対的に大きくなったとき、増加することと定義した。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置300、600は、受信機350で検出された複数の単一光子検出関連値のうち、受信機350の基底情報が送信機の基底情報と一致せず捨てられる複数の検出のカウント値に基づいて送信機310及び受信機350との間の量子暗号キー分配を安定化させる。送信機310の基底情報と受信機350の基底情報が一致する複数の値は、暗号化キーの抽出に使用され、表1には示さない。
各検出器からの検出のカウント値をDxmnで表現し、xは検出器の番号、mおよびnはそれぞれ送信機310のビット情報と基底情報を示す。つまり、xが1、mが0、nが1であれば、送信機310のビット情報と基底情報がそれぞれ0及び1のとき、第1の単一光子検出器で検出された検出のカウント値を示す。受信機350の基底情報の表示は省くが、送信機310の基底情報と一致しないため、nの値を確認して推測することができる。例えば、D101に表示した検出のカウント値の場合に、送信機310のビット情報と基底情報がそれぞれ0及び1であるため、受信機350の基底情報は0である。
表1でビット情報が0である場合をみてみると、第1の単一光子検出器369、669での検出のカウント値に該当するD100とD101が温度変化に対して互いに反対方向に動くことがわかる。つまり、D100は検出のカウント値が減少する方向に、D101は検出のカウント値が増加する方向に動く。
また、第2の単一光子検出器367、667での検出のカウント値に該当するD200とD201が互いに反対の方向に動く。つまり、D201は検出のカウント値が減少する方向に、D200は検出のカウント値が増加する方向に動く。
第1の単一光子検出器369、669での検出のカウント値と第2の単一光子検出器367、667での検出のカウント値は、異なる方向に動くことを確認することができる。したがって、第1の単一光子検出器369、669での検出のカウント値と第2の単一光子検出器367、667での検出のカウント値の差を計算すると、送信干渉計324と、受信干渉計364の変化による影響が一貫して表現される。第1の単一光子検出器369、669での検出のカウント値と第2の単一光子検出器367、667での検出のカウント値との間の関係を数学式で表現すると、式(11)のように表すことができる。
Figure 0006934528
ここで、Xは、ビット情報が0である値に対する第1の負帰還信号である。ビット情報が1である値に対しても同様に適用する。ただし、ビット情報が1である第2の負帰還信号は、ビット情報が0である値に対する第1の負帰還信号と方向が違う。したがって、第2の負帰還信号Yは、次の式(12)のように表すことができる。
Figure 0006934528
第1の単一光子検出器369、669での検出のカウント値と第2の単一光子検出器367、667での検出のカウント値は、量子チャンネル342での光損失、検出器での検出効率などの違いによってその値が異なる場合がある。したがって、これを補償するために、第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を正規化(normalization)することができる。正規化した第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を示すとそれぞれの式(13)と式(14)の通りである。
Figure 0006934528
Figure 0006934528
負帰還信号は、第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を加えて求めることができ、これは式(15)のように表すことができる。
Figure 0006934528
ここで、Zは負帰還信号を示し、XおよびYは第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を示す。
前述した負帰還信号は、送信機310及び受信機350との間の位相差などが反映されて表れる複数の検出のカウント値を数値化することにより計算され、この計算は、量子暗
号キー分配安定化装置300、600の負帰還信号生成部672によって行う。
負帰還信号生成部672は、第1の単一光子検出器369、669及び第2の単一光子検出器367、667からの検出結果で発生した複数の検出のカウント値を用いて、第1の負帰還信号及び第2の負帰還信号を生成し、この二つの値を加えて負帰還信号を生成する。
補正値算出部674は、負帰還信号生成部672から受信した負帰還信号に基づき、量子暗号キー分配を安定させるために、実質的に制御するべき補正値を算出する。ここで、補償するべき誤差は、送信機310または受信機350に含まれる有効光経路長さの変化量になる。
有効光経路長さを変更することができる要素である有効光経路長さ変換対象680は、光ファイバまたは平板型光導波路や複数のミラーとビームスプリッタを含む自由空間光学系などで構成された干渉計と干渉計の有効光経路長さを変化させることができる温度制御機、圧電素子、機械装置などになる。
光経路制御部676は、補正値算出部674から生成された補正値に基づいて受信機350に含まれる少なくとも一つの有効光経路長さ変換対象680を制御する(S1030)。光経路制御部676が送信機(図示せず)に含まれる場合には、送信機に含まれる有効光経路長さ変換対象を制御する。有効光経路長さ変換対象680は、量子暗号キー分配安定化装置600によって制御される。
図7は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置の動作を説明するためのもう一つの例示図である。
図7の量子暗号キー分配安定化装置700は、図6に示した量子暗号キー分配安定化装置600と同じ機能を行う。ただし、有効光経路長さ変換対象780が受信機に含まれず、送信機に含まれる点が異なる。
したがって、量子暗号キー分配安定化装置700は、量子暗号キー分配を安定化するための情報を送信機の送信信号処理部730に伝送し、送信信号処理部730によって有効光経路長さ変換対象780を制御するようにする。
図8は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が受信機の信号処理部に含まれる場合を示す一例示図である。
図8の量子暗号キー分配安定化装置800は、図6に示した量子暗号キー分配安定化装置600と同じ機能を行う。ただし、量子暗号キー分配安定化装置800が受信機の受信信号処理部860の外部に存在せず、受信機の受信信号処理部860に含まれる点が、図6に示した量子暗号キー分配安定化装置600とは異なる。
量子暗号キー分配安定化装置800は、受信機に含まれる有効光経路長さ変換対象(図示せず)を制御することもでき、図7に示した実施例のように、送信機に配置されて送信機に含まれる有効光経路長さ変換対象880を制御することもできる。
図9は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が生成する温度変化による負帰還エラー信号と、量子ビット誤り率(QBER)の値を示したグラフである。
量子暗号キー分配安定化装置が生成する負帰還信号と量子ビット誤り率の値が干渉計の
温度に応じて敏感に変化することを確認することができる。温度が最初の設定値から外れると、負帰還信号であるZ値が0から外れる。負帰還信号であるZ値が0から外れるに応じて量子ビット誤り率が増加する。
この実施例では、送信機と受信機に含まれる干渉計の温度を安定化するために使用されている温度制御機の設定値を変更する方式で適用することができる。この場合、光経路制御部が温度制御部になり、有効光経路長さ変換対象が送信機または受信機に含まれる干渉計になる。
干渉計の温度変化や振動などによる長さの変化は、量子ビット誤り率を変化させる干渉計の温度を制御して安定化させることができ、圧電素子や機械装置を利用して光経路を構成する光学素子の物理的な長さを変化させて安定化を達成することもできる。
図10は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化方法は、図5に示した本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置とともに説明した通りであるので、説明を省く。
図11は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用された偏光変調ベースの量子暗号キー分配システムの動作を説明するための一例示図である。
図11に示した本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1100は、図6に示した量子暗号キー分配安定化装置600と同じ機能を行う。ただし、送信機1110及び受信機1150は位相変調を行うことなく、偏光変調を行うので、安定のために受信した情報と制御する対象が異なる。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1100は、受信信号処理部1170とつながれてデータ通信を行う。量子暗号キー分配安定化装置1100が、受信信号処理部1170とやり取りする情報は、検出部1168で検出された複数の検出のカウント値と送信機1110及び受信機1150の偏光を安定化するための情報を含む。ここで、量子暗号キー分配安定化装置1100は、送信機1110または受信機1150に配置することができ、それとは別の独立した装置としても具現が可能である。
量子暗号キー分配安定化装置1100は、検出部1168から生成された検出関連値と受信信号処理部1170を介して受信した受信機1150で生成された基底情報と一致しない場合に該当する送信機1110で生成されたビット情報及び基底情報を用いて量子暗号キー分配のための負帰還信号を生成する。量子暗号キー分配安定化装置1100は、生成された負帰還信号に基づいて補正値を算出し、偏光制御機を利用して受信機1150の偏光状態などを安定化させる。
本発明の一実施例に係る送信機1110は、送信光学系1120及び送信信号処理部1130を含む。
送信光学系1120は、光源1122、偏光ビット情報変調部1124、及び偏光基底情報変調部1126を含む。偏光ビット情報変調部1124と、偏光基底情報変調部1126は、一つに統合されて具現することができる。
光源1122は、図2に示した光源222と同じ目的のために同じ機能を行う。
偏光ビット情報変調部1124は、光源1122からの光パルスを受信し、ビット情報変調を行う。偏光ビット情報変調部1124は、光パルスが有する偏光の方向、すなわち、角度を制御することにより、ビット情報を変調する。ここで、変調角度は受信機1150に含まれる偏光ビームスプリッタ(polarization beam splitter;PBS)の透過軸(transmission axis)に対する値である。
偏光基底情報変調部1126は、光源1122から光パルスを受信して基底情報変調を行う。偏光基底情報変調部1126もまた、光パルスが有する偏光の角度を制御することにより、基底情報を変調する。偏光基底情報変調部1126は、偏光基底情報変調部1126に入力された光パルスのうち、偏光ビット情報変調部1124によって変調されていない部分を変調することができる。
偏光ビット情報変調部1124と、偏光基底情報変調部1126を経た光パルスは、量子チャンネル1142を介して受信機1150に伝送される。
送信信号処理部1130は、受信機1150及び量子暗号キー分配安定化装置1100と公開チャンネル1144を介してつながれてデータ通信を行う。送信信号処理部1130は、量子暗号キー分配のための情報を生成し、生成された情報を保存する。量子暗号キー分配のための情報は、ビット情報及び基底情報を含む。送信信号処理部1130は、量子暗号キー分配のための情報を送信光学系1120に伝送し、量子暗号キー分配安定化装置1100及び受信機1150と量子暗号キー分配のための情報を共有する。
受信機1150は、受信光学系1160及び受信信号処理部1170を含む。
受信光学系1160は、偏光軸追跡部1162、偏光基底情報変調部1164、偏光ビームスプリッタ1166、及び検出部1168を含む。検出部1168は、少なくとも2つの単一光子検出器を含む。
偏光軸追跡部1162は、量子チャンネル1142を介して送信機1110から伝送される光パルスの偏光状態を追跡する。受信機1150の偏光ビームスプリッタ1166の偏光軸と一致していない光パルスは、偏光軸と一致する成分と偏光軸と直交する成分に分かれて偏光ビームスプリッタ1166を通過する。また、量子チャンネル1142を経由する過程で発生する様々な外部要因によって光パルスの偏光状態が変化し得る。このように光パルスの偏光状態が変更されて偏光ビームスプリッタ1166の偏光軸と完全に一致しないと、検出部1168で検出される検出率が最大である100%、最小0%、及び50:50などの値から外れる。
偏光基底情報変調部1164は、偏光軸追跡部1162を通過した光パルスに対して偏光変調を行う。偏光基底情報変調部1164が受信光学系1160を通過する光パルスに偏光変調を行うに応じて、検出部1168からの検出値が変わるようになる。
偏光ビームスプリッタ1166は、偏光ビームスプリッタ1166に入射する光パルスを偏光に応じて2つの異なる光経路に分割する。2つの異なる光経路に分割された光パルスのうちの一つは、第1の単一光子検出器(図示せず)に入射し、残りの一つは、第2の単一光子検出器(図示せず)に入射する。第1の単一光子検出器および第2の単一光子検出器に入射した光パルスによる複数の検出のカウント値は、図6および表1を参照して説明した内容と同様である。
BB84プロトコルに準拠する送信機1110及び受信機1150の偏光変調量及び偏光変調量の変化に応じた受信機1150での検出は、表2に示すように、8つの場合に整
理することができる。
Figure 0006934528
1番目の列と2番目の列は、それぞれ送信機1110に含まれる偏光ビット情報変調部1124と偏光基底情報変調部1126のそれぞれによるビット情報変調量及び基底情報変調量を示す。3番目の列は、受信機1150に含まれる偏光基底情報変調部1164による基底情報変調量を示す。ここで、変調量は、該当光パルスの偏光が戻った角度である。
4番目の列及び5番目の列は、それぞれ検出部1168に含まれた第1の単一光子検出器および第2の単一光子検出器での単一光子検出率を示す。6番目の列は、第1の単一光子検出器と第2の単一光子検出器で検出された検出のカウント値をビット情報と基底情報を利用して示した値であり、最後の列である7番目の列は、検出のカウント値の増減を示す。ここで、検出のカウント値は、送信機1110の基準軸(垂直方向)に対する+方向に偏光が回った単一光子が受信すると、増加することと定義した。つまり、−方向に偏光が回った単一光子を受信すると、検出のカウント値は減少する。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1100は、受信機1150で検出された複数の単一光子検出のカウント値のうち、受信機1150の基底情報が送信機1110の基底情報と一致せず捨てられる複数の検出値に基づき、送信機1110及び受信機1150との間の量子暗号キー分配を安定化させる。送信機1110の基底情報と受信機1150の基底情報が一致する複数の値は、暗号化キーの抽出に使用するものであり、表2に記載しなかった。
各検出器からの検出のカウント値をDyklで表現し、yは検出器の番号は、kとlはそれぞれ送信機1110のビット情報と基底情報を示す。つまり、yが1、kが0、lが1の場合、送信機1110のビット情報と基底情報がそれぞれ0及び1のとき、第1の単一光子検出器で検出された検出のカウント値を示す。受信機1150の基底情報の表示は省くが、送信機1110の基底情報と一致していないので、lの値を確認して推測することができる。例えば、D101に表示した検出のカウント値の場合、送信機1110のビット情報と基底情報がそれぞれ0及び1であるため、受信機1150の基底情報は0になる。
量子暗号キー分配安定化装置1100が、量子暗号キー分配を安定化するために生成する負帰還信号は、式(11)から式(15)までの内容を検出部1168に含まれた第1の単一光子検出器および第2単一光子検出器に対してそのまま適用して求めることができる。
図11に示した本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1100で生成された第1の負帰還信号、第2の負帰還信号、及びこの二つの値を合計した負帰還信号は、それぞれ式(13)、式(14)、及び式(15)で表現することができる。
図12は、本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置が適用された偏光変調ベースの量子暗号キー分配システムの動作を説明するための他の例示図である。
図12に示した本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1200は、図11に示した量子暗号キー分配安定化装置1100と同じ機能を行う。ただし、受信機1250の第1の検出部1264及び第2の検出部1267にそれぞれ2つずつ、異なる四つの単一光子検出器が含まれることが違う。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1200は、受信信号処理部1270とつながれてデータ通信を行う。量子暗号キー分配安定化装置1200が、受信信号処理部1270とやり取りする情報は、第1の検出部1264及び第2の検出部1267で検出された複数の検出のカウント値と送信機1210及び受信機1250との間の偏光を安定化するための情報を含むことができる。送信機1210は、図11に示した送信機1110と同一である。
受信機1250は、受信光学系1260及び受信信号処理部1270を含む。受信光学系1260は、偏光軸追跡部1261、ビームスプリッタ1262、第1の偏光ビームスプリッタ1263、第1の検出部1264、偏光調節器1265、第2の偏光ビームスプリッタ1266、及び第2の検出部1267を含む。第1の検出部1264及び第2の検出部1267のそれぞれは、少なくとも二つの単一光子検出器を含むことができる。
偏光軸追跡部1261は、量子チャンネル1242を介して送信機1210から伝送する光パルスの偏光状態を追跡する。受信機1250の第1の偏光ビームスプリッタ1263及び第2の偏光ビームスプリッタ1266の偏光軸と一致しない光パルスは、偏光軸と一致する成分と偏光軸と直交する成分に分かれてそれぞれの偏光ビームスプリッタ1263、1266を通過する。また、量子チャンネル1242を経由する過程で発生する様々な外部要因によって光パルスの偏光状態が変化する。このように光パルスの偏光状態が変更され、第1の偏光ビームスプリッタ1263及び第2の偏光ビームスプリッタ1266の偏光軸と完全に一致しないと、第1の検出部1264及び第2の検出部1267で検出される検出のカウント値、すなわち、検出率が最大である100%、最小0%、及び50:50などの値から外れることになる。
ビームスプリッタ1262は、ビームスプリッタ1262に入射する光パルスが伝達される出力を選択する。つまり、ビームスプリッタ1262に入射した光パルスは、ビームスプリッタ1262を経た後、第1の偏光ビームスプリッタ1263及び偏光調節器1265のうちのいずれかに入射する。
第1の偏光ビームスプリッタ1263及び第2の偏光ビームスプリッタ1266の役割は、図11に示した偏光ビームスプリッタの役割と同じである。第1の偏光ビームスプリッタ1263は、第1の偏光ビームスプリッタ1263から入射する光パルスを偏光に応じて2つの異なる光経路に分割する。2つの異なる光経路に分割された光パルスのうちの一つは、第1の単一光子検出器(図示せず)に入射し、残りの一つは、第2の単一光子検出器(図示せず)に入射する。
偏光調節器1265は、ビームスプリッタ1262から出力されて偏光調節器1265に入射する光パルスの偏光状態を45°回転するように固定する。
第2の偏光ビームスプリッタ1266は、偏光調節器1265から出力され、第2の偏光ビームスプリッタ1266に入射する光パルスを偏光に応じて2つの異なる光経路に分割する。2つの異なる光経路に分割された光パルスの一つは、第3の単一光子検出器(図示せず)に入射し、残りの一つは、第4の単一光子検出器(図示せず)に入射する。
BB84プロトコルに準拠する送信機1210及び受信機1250の偏光変調量及び偏光変調量の変化に応じた受信機1250での検出は、表3に示すように、8つの場合に整理することができる。
Figure 0006934528
1番目の列及び2番目の列は、それぞれ送信機1210に含まれる偏光ビット情報変調部1224と、偏光基底情報変調部1226のそれぞれによるビット情報変調量及び基底情報変調量を示す。3番目の列は、受信機1250に含まれるビームスプリッタ1262によって選択する値であり、1が選択されると、ビームスプリッタ1262に入射した光パルスを第1の偏光ビームスプリッタ1263に送り、2が選択されると、ビームスプリッタ1262に入射した光パルスを偏光調節器1265に送る。
4番目の列、5番目の列、6番目の列、及び7番目の列は、それぞれ、第1の単一光子検出器、第2の単一光子検出器、第3の単一光子検出器、及び第4の単一光子検出器での単一光子検出率を示す。
8番目の列は、第1の単一光子検出器、第2の単一光子検出器、第3の単一光子検出器、及び第4の単一光子検出器で検出された検出のカウント値をビット情報と基底情報を利用して示した値であり、最後の列である9番目の列は検出のカウント値の増減を示す。ここで、検出のカウント値は、受信機1250の第1の偏光ビームスプリッタ1263の基準軸(垂直方向)に対して+方向に偏光が回った単一光子が受信すると、増加することと定義した。つまり、−方向に偏光が回った単一光子を受信すると、検出のカウント値は減少する。
本発明の一実施例に係る量子暗号キー分配安定化装置1200は、受信機1250で検出された複数の単一光子検出関連値のうち、受信機1250の基底情報が送信機1210の基底情報と一致せず捨てられる複数の検出のカウント値に基づき、送信機1210及び
受信機1250との間の量子暗号キー分配を安定化させる。送信機1210の基底情報と受信機1250の基底情報が一致する複数の値は、暗号化キーの抽出に使用する。
各検出器からの検出のカウント値をDzuvで表現し、zは検出器の番号、u及びvは、それぞれ送信機1210のビット情報と基底情報を示す。つまり、zが1、uが0、vが1の場合、送信機1210のビット情報と基底情報がそれぞれ0及び1のとき、第1の単一光子検出器で検出された検出のカウント値を示す。受信機1250の基底情報の表示は省略したが、送信機1210の基底情報と一致しないので、vの値を確認して推測することができる。例えば、D101に表示した検出のカウント値の場合に、送信機1210のビット情報と基底情報がそれぞれ0及び1であるため、受信機1250の基底情報は0になる。
量子暗号キー分配安定化装置1200が、量子暗号キー分配を安定化するために生成する負帰還信号は、以下の過程を介して求めることができる。
表3からビット情報が0である場合についてみてみると、第1の検出部1264に含まれた第1の単一光子検出器と第2の検出部1267に含まれた第3の単一光子検出器での検出のカウント値に該当するD101とD300が互いに反対の方向に動くことを確認することができる。つまり、D300は検出のカウント値が増加する方向で、D101は検出のカウント値が減少する方向に動く。
また、第1の検出部1264に含まれた第2の単一光子検出器と第2の検出部1267に含まれた第4の単一光子検出器での検出のカウント値に該当するD201とD400が互いに反対の方向に動く。つまり、D201は検出のカウント値が増加する方向に、D400は検出のカウント値が減少する方向に動く。
同様に、ビット情報が1である場合について同じ方向に動く複数の検出のカウント値同士を整理すると、下の式(16)及び式(17)のような関係を得ることができる。
Figure 0006934528
Figure 0006934528
ここで、Xは、ビット情報が0である値に対する第1の負帰還信号であり、Yは、ビット情報が1である値に対する第2の負帰還信号である。
第1の単一光子検出器、第2の単一光子検出器、第3の単一光子検出器、及び第4単一光子検出器での検出のカウント値は、量子チャンネル1242での光損失、検出器での検出効率などの違いによってその値が異なる場合がある。したがって、これを補償するために、第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を正規化することができる。正規化した第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を示すとそれぞれ式(18)及び式(19)の通りである。
Figure 0006934528
Figure 0006934528
負帰還信号は、第1の負帰還信号と第2の負帰還信号を加えて求めることができ、これは式(20)のように表すことができる。
Figure 0006934528
前述した負帰還信号は、送信機1210及び受信機1250の偏光値差などが反映されて表示する複数の検出のカウント値を数値化することにより計算され、この計算は、量子暗号キー分配安定化装置1200の負帰還信号生成部によって行う。そのほか、残りの構成要素による量子暗号キー分配安定化装置1200の動作は、図6を参照して、説明した量子暗号キー分配安定化装置600の動作と同一である。
図10は、それぞれの過程を順次行うことを記載しているが、必ずしもこれに限定するものではない。つまり、図10に記載された過程を変更して実行したり、1つ以上の過程を並列的に行うことが適当可能であり、図10は、時系列的な順序に限定するものではない。
一方、図10に示したフローチャートの各ステップは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(computer-readable recording medium)にコンピュータが読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取ることができるデータが格納されるすべての種類の記録装置を含む。つまり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、磁気記録媒体(例えば、ロム、フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光学的読み取り媒体(例えば、CD−ROM、DVDなど)及びキャリアウェーブ(例えば、インターネットを通じた伝送)のような記憶媒体を含む。また、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、ネットワークでつながったコンピュータシステムに分散されて分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが保存され、実行することができる。
以上の説明は、本発明に係る一実施例の技術思想を例示的に説明したものに過ぎないものであり、本発明に係る一実施例が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。従って、本発明に係る実施例は、本実施例の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本実施例の技術思想の範囲が限定するものではない。本発明に係る一実施例の保護範囲は次の請求の範囲によって解釈するべきであり、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明に係る一実施例の権利範囲に含まれ
るものと解釈するべきである。
110、310、410、1110、1210:送信機
120、350、450、1150、1250:受信機
132、250、342、442、1142、1242:量子チャンネル
134、260、344、444、544、644、744、844、1144、1244:公開チャンネル
200、300、400、500、600、700、800、1100、1200:量子暗号キー分配安定化装置
322、422、1122、1222:光源
220、330、430、730、830、1130、1230:送信信号処理部
240、370、470、560、660、760、860、1170、1270:受信信号処理部
572、672、772:負帰還信号生成部
574、674、774:補正値算出部
576、676、776:光経路制御部
580、680、780、880:有効光経路長さ変換対象
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本特許出願は、2017年3月7日に韓国に出願した特許出願番号第10−2017−0028795号および2017年8月17日に韓国に出願した特許出願番号第10−2017−0104173号に対する米国特許法119(a)条(35U.S.C§119(a))に基づいて優先権を主張し、そのすべての内容は、参考文献として本特許出願に併合する。さらに、本特許出願は、米国以外の国に対しても、前記と同じ理由で優先権を主張し、そのすべての内容は、参考文献として本特許出願に併合する。
本発明の実施例は、量子暗号キー分配システムを安定化する技術分野に適用され、従来のシステムをそのまま利用しながらも、迅速かつ効率的に誤差を補正することができるようにすることで、システム構築コストを削減することができる有用な発明である。

Claims (11)

  1. 受信機で検出された光子検出の複数の関連値のうち、前記受信機の基底(basis)情報が送信機の基底情報と一致しないために暗号化キーの生成に使用されずに捨てられる複数の検出のカウント値を利用して負帰還信号を生成する負帰還信号生成部と、
    前記負帰還信号を受信して補償するべき誤差に対する補正値を算出する補正値算出部、及び、
    前記補正値を送信機または受信機に伝送し、前記送信機および/または前記受信機にとって安定化対象に影響を与える変換因子を制御するようにして前記安定化対象を補正する制御部と、
    を含み、
    前記負帰還信号生成部は、
    D1 00 −D1 01 、D2 00 −D2 01 、D1 10 −D1 11 及びD2 10 −D2 11 を利用して前記負帰還信号を生成し、
    D1 00 −D1 01 は、ビット情報が第1の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記受信機の第1の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D2 00 −D2 01 は、ビット情報が第1の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記受信機の第2の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D1 10 −D1 11 は、ビット情報が第2の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記第1の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D2 10 −D2 11 は、ビット情報が第2の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記第2の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であることを特徴とする量子暗号キー分配安定化装置。
  2. 前記送信機および/または前記受信機のそれぞれは、
    前記送信機および/または前記受信機のそれぞれの位相に影響を与える電気光学的特性、磁気光学的特性、温度特性、および物理的長さを制御することを特徴とする請求項1に
    記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  3. 前記送信機および/または前記受信機のそれぞれは、
    前記送信機および/または前記受信機のそれぞれの偏光に影響を与える光軸を制御することを特徴とする請求項1に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  4. 受信機で検出された光子検出の複数の関連値のうち、前記受信機の基底(basis)情報が送信機の基底情報と一致しないために暗号化キーの生成に使用されずに捨てられる複数の検出のカウント値を利用して負帰還信号を生成する負帰還信号生成部と、
    前記負帰還信号を受信して補償するべき誤差に対する補正値を算出する補正値算出部、及び、
    前記補正値を送信機または受信機に伝送し、前記送信機および/または前記受信機が位相に影響を与える変換因子を制御して位相を補正するようにする制御部と、
    を含み、
    前記負帰還信号生成部は、
    D1 00 −D1 01 、D2 00 −D2 01 、D1 10 −D1 11 及びD2 10 −D2 11 を利用して前記負帰還信号を生成し、
    D1 00 −D1 01 は、ビット情報が第1の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記受信機の第1の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D2 00 −D2 01 は、ビット情報が第1の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記受信機の第2の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D1 10 −D1 11 は、ビット情報が第2の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記第1の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D2 10 −D2 11 は、ビット情報が第2の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記第2の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であることを特徴とする量子暗号キー分配安定化装置。
  5. 前記負帰還信号生成部は、
    計算された負帰還信号の符号が前記送信機及び前記受信機のうちのどれかでの位相の偏差がプラス(positive)の値を有するか、あるいはマイナス(negative)の値を有するかを示すことができるようにすることを特徴とする請求項4に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  6. 前記補正値算出部は、
    設定値と前記負帰還信号の差である誤差の現在値、過去値、及び予測値を予め設定した時間間隔ごとに連続的に計算して補正値を算出することを特徴とする請求項4に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  7. 前記補正値算出部は、
    前記誤差の現在値を保存するために比例定数を乗算し、前記誤差の過去値を保存するために前記予め設定した時間間隔に対する誤差を積分(integral)し、前記誤差の予測値を求めるために前記誤差の現在値の変化率を計算することを特徴とする請求項に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  8. 受信機で検出された光子検出の複数の関連値のうち、前記受信機の基底(basis)情報が送信機の基底情報と一致しないために暗号化キーの生成に使用されずに捨てられる複数の検出のカウント値を利用して負帰還信号を生成する負帰還信号生成部と、
    前記負帰還信号を受信して補償するべき誤差に対する補正値を算出する補正値算出部、及び、
    前記補正値を送信機または受信機に伝送し、前記送信機および/または前記受信機が偏光に影響を与える変換因子を制御して偏光を補正するようにする制御部と、
    を含み、
    前記負帰還信号生成部は、
    D1 00 −D1 01 、D2 00 −D2 01 、D1 10 −D1 11 及びD2 10 −D2 11 を利用して前記負帰還信号を生成し、
    D1 00 −D1 01 は、ビット情報が第1の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記受信機の第1の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D2 00 −D2 01 は、ビット情報が第1の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記受信機の第2の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D1 10 −D1 11 は、ビット情報が第2の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記第1の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であり、
    D2 10 −D2 11 は、ビット情報が第2の値である場合に、前記送信機の基底情報の2つの値に対して前記第2の光子検出器によって実行される検出のそれぞれのカウント値の差であることを特徴とする量子暗号キー分配安定化装置。
  9. 前記負帰還信号生成部は、
    計算された負帰還信号の符号が前記送信機及び前記受信機のうちのどれかでの偏光の偏差がプラス(positive)の値を有するか、あるいはマイナス(negative)の値を有するかを示すことができるようにすることを特徴とする請求項に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  10. 前記補正値算出部は、
    設定値と前記負帰還信号の差である誤差の現在値、過去値、及び予測値を予め設定した時間間隔ごとに連続的に計算して補正値を算出することを特徴とする請求項に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
  11. 前記補正値算出部は、
    前記誤差の現在値を保存するために比例定数を乗算し、前記誤差の過去値を保存するために前記予め設定した時間間隔に対する誤差を積分(integral)し、前記誤差の予測値を求めるために前記誤差の現在値の変化率を計算することを特徴とする請求項10に記載の量子暗号キー分配安定化装置。
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