添付の図面に関して以下に記載する詳細な説明は、様々な構成について説明するよう意図されたものであり、本明細書で説明する概念が実践されてもよい唯一の構成を表すよう意図されていない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与える目的で、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念はこれらの具体的な詳細がなくても実践され得ることが、当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、そのような概念を不明瞭にすることを回避するために、よく知られている構造および構成要素がブロック図の形態で示される。
以下で、電気通信システムのいくつかの態様が、様々な装置および方法を参照して提示される。これらの装置および方法は、以下の詳細な説明において説明され、(「要素」と総称される)様々なブロック、構成要素、回路、プロセス、アルゴリズムなどによって添付の図面において示される。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装されてもよい。そのような要素がハードウェアとして実装されるのか、それともソフトウェアとして実装されるのかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課された設計制約に依存する。
例として、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」として実装されることがある。プロセッサの例には、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、グラフィックス処理装置(GPU)、中央処理装置(CPU)、アプリケーションプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、縮小命令セットコンピューティング(RISC)プロセッサ、システムオンチップ(SoC)、ベースバンドプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、ステートマシン、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明される様々な機能を実行するように構成された他の適切なハードウェアがある。処理システムの中の1つまたは複数のプロセッサが、ソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアコンポーネント、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味するように広く解釈されるべきである。
したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明される機能は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装されることがある。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、またはコンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令もしくはコードとして符号化されることがある。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能な媒体であってもよい。限定ではない例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、他の磁気ストレージデバイス、上述のタイプのコンピュータ可読媒体の組合せ、または、コンピュータによってアクセスされ得る命令もしくはデータ構造の形態のコンピュータ実行可能コードを記憶するために使用され得る任意の他の媒体を備え得る。
図1は、ワイヤレス通信システムおよびアクセスネットワーク100の例を示す図である。(ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)とも呼ばれる)ワイヤレス通信システムは、基地局102と、UE104と、発展型パケットコア(EPC)160とを含む。基地局102は、マクロセル(高電力セルラー基地局)および/またはスモールセル(低電力セルラー基地局)を含む場合がある。マクロセルはeNBを含む。スモールセルは、フェムトセルと、ピコセルと、マイクロセルとを含む。
(発展型ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS)地上波無線アクセスネットワーク(E-UTRAN)と総称される)基地局102は、バックホールリンク132(たとえば、S1インターフェース)を介してEPC160とインターフェースする。他の機能に加えて、基地局102は、以下の機能:ユーザデータの転送、無線チャネル暗号化および解読、完全性保護、ヘッダ圧縮、モビリティ制御機能(たとえば、ハンドオーバー、デュアル接続性)、セル間干渉協調、接続セットアップおよび解放、負荷分散、非アクセス層(NAS)メッセージのための分配、NASノード選択、同期、無線アクセスネットワーク(RAN)共有、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)、加入者および機器トレース、RAN情報管理(RIM)、ページング、測位、ならびに警告メッセージの配信のうちの1つまたは複数を実施することができる。基地局102は、バックホールリンク134(たとえば、X2インターフェース)上で互いに直接的または(たとえば、EPC160を介して)間接的に通信することができる。バックホールリンク134は有線またはワイヤレスであり得る。
基地局102はUE104とワイヤレスに通信することができる。基地局102の各々は、それぞれの地理的カバレッジエリア110に通信カバレッジを提供し得る。重複する地理的カバレッジエリア110が存在することがある。たとえば、スモールセル102'は、1つまたは複数のマクロ基地局102のカバレッジエリア110と重複するカバレッジエリア110'を有することがある。スモールセルとマクロセルの両方を含むネットワークは、異種ネットワークとして知られていることがある。異種ネットワークは、限定加入者グループ(CSG)として知られる限定グループにサービスを提供し得るホーム発展型ノードB(eNB)(HeNB)を含むこともある。基地局102とUE104との間の通信リンク120は、UE104から基地局102への(逆方向リンクとも呼ばれる)アップリンク(UL)送信、および/または基地局102からUE104への(順方向リンクとも呼ばれる)ダウンリンク(DL)送信を含む場合がある。通信リンク120は、空間多重化、ビームフォーミング、および/または送信ダイバーシティを含む、MIMOアンテナ技術を使用することができる。通信リンクは、1つまたは複数のキャリアを介する場合がある。基地局102/UE104は、各方向における送信用に使用される合計YxMHz(x個のコンポーネントキャリア)までのキャリアアグリゲーションにおいて割り振られた、キャリア当たりYMHz(たとえば、5、10、15、20MHz)までの帯域幅のスペクトルを使用してもよい。キャリアは、互いに隣接することも、隣接しないこともある。キャリアの割振りは、DLおよびULに関して非対称であることがある(たとえば、DLに対して、ULよりも多数または少数のキャリアが割り振られることがある)。コンポーネントキャリアは、1次コンポーネントキャリアと、1つまたは複数の2次コンポーネントキャリアとを含むことがある。1次コンポーネントキャリアは1次セル(PCell)と呼ばれることがあり、2次コンポーネントキャリアは2次セル(SCell)と呼ばれることがある。
ワイヤレス通信システムは、5GHzのアンライセンス周波数スペクトルにおいて通信リンク154を介してWi-Fi局(STA)152と通信しているWi-Fiアクセスポイント(AP)150をさらに含むことがある。アンライセンス周波数スペクトル内で通信するとき、STA152/AP150は、チャネルが利用可能であるかどうかを決定するために、通信するより前にクリアチャネルアセスメント(CCA)を実施することができる。
スモールセル102'は、ライセンス周波数スペクトルおよび/またはアンライセンス周波数スペクトルにおいて動作し得る。アンライセンス周波数スペクトルにおいて動作しているとき、スモールセル102'は、LTEを利用し、Wi-Fi AP150によって使用されるのと同じ5GHzアンライセンス周波数スペクトルを使用することができる。アンライセンス周波数スペクトルにおいてLTEを利用するスモールセル102'は、アクセスネットワークへのカバレッジを拡大し、かつ/またはアクセスネットワークの容量を増やすことができる。アンライセンススペクトルにおけるLTEは、LTEアンライセンス(LTE-U)、ライセンス補助アクセス(LAA)、またはMuLTEfireと呼ばれる場合がある。
ミリメートル波(mmW)基地局180は、UE182と通信するときにmmW周波数および/または準mmW周波数(near mmW frequency)で動作することがある。極高周波数(EHF:extremely high frequency)は、電磁スペクトルにおいてRFの一部である。EHFは、30GHz〜300GHzの範囲および1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長を有する。この帯域における電波は、ミリメートル波と呼ばれることがある。準mmWは、100ミリメートルの波長を有し、3GHzの周波数まで及ぶことがある。超高周波数(SHF:super high frequency)帯域は、センチメートル波とも呼ばれ、3GHzから30GHzの間に及ぶ。mmW/準mmW無線周波数帯域を使用する通信は、極めて高い経路損失および短い範囲を有する。mmW基地局180は、極めて高い経路損失および短い範囲を補償するために、UE182に対してビームフォーミング184を利用することができる。
EPC160は、モビリティ管理エンティティ(MME)162と、他のMME164と、サービングゲートウェイ166と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ168と、ブロードキャストマルチキャストサービスセンタ(BM-SC)170と、パケットデータネットワーク(PDN)ゲートウェイ172とを含む場合がある。MME162は、ホーム加入者サーバ(HSS)174と通信している場合がある。MME162は、UE104とEPC160との間のシグナリングを処理する制御ノードである。概して、MME162はベアラと接続管理とを提供する。すべてのユーザインターネットプロトコル(IP)パケットは、サービングゲートウェイ166を介して転送され、サービングゲートウェイ166自体はPDNゲートウェイ172に接続される。PDNゲートウェイ172は、UEのIPアドレス割振りならびに他の機能を提供する。PDNゲートウェイ172およびBM-SC170は、IPサービス176に接続される。IPサービス176は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS)、PSストリーミングサービス(PSS)、および/または他のIPサービスを含む場合がある。BM-SC170は、MBMSユーザサービスのプロビジョニングおよび配信のための機能を提供することができる。BM-SC170は、コンテンツプロバイダMBMS送信のためのエントリポイントとして働く場合があり、公的地域モバイルネットワーク(PLMN)内のMBMSベアラサービスを認可および開始するために使用される場合があり、MBMS送信をスケジュールするために使用される場合がある。MBMSゲートウェイ168は、特定のサービスをブロードキャストするマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)エリアに属する基地局102にMBMSトラフィックを配信するために使用される場合があり、セッション管理(開始/停止)およびeMBMS関係の課金情報を収集することに関与する場合がある。
基地局は、Node B、evolved Node B(eNB)、アクセスポイント、トランシーバ基地局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS)、拡張サービスセット(ESS)、または他の何らかの適切な用語で呼ばれることもある。基地局102は、UE104にEPC160へのアクセスポイントを提供する。UE104の例には、携帯電話、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星無線、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、タブレット、スマートデバイス、ウェアラブルデバイス、または任意の他の同様の機能デバイスが含まれる。UE104は、局、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または他の何らかの適切な用語で呼ばれる場合もある。
再び図1を参照すると、いくつかの態様では、受信デバイス(たとえば、UE104またはeNB102)は、第1の送信機と少なくとも1つの他の送信機とを含む複数の送信機の空間的方向を決定するように構成され(198)、決定された空間的方向に基づいて、1つまたは複数のRTSメッセージを受信するためにビーム掃引を実行し、ここでビーム掃引を実行することは、決定された空間的方向のうちの少なくとも1つにおいてRTSメッセージをリッスンすることを含む。さらに、送信デバイス(たとえば、UE104またはeNB102)は、RTSメッセージの制御された送信、たとえば同じ方向における同じRTSメッセージの複数の送信および/または標準的RTSメッセージよりK倍長い長さを有するRTSメッセージの送信、を実行するように構成されてもよい(198)。たとえば、いくつかの態様では、送信デバイスは、受信機はK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定するように構成されてもよく(198)、送信機は受信機に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にあり、ビーム掃引の持続時間の間にデータ送信に対する同じ送信要求(RTS)メッセージを同じ方向においてK回連続して送信する。
図2Aは、LTEにおけるDLフレーム構造の例を示す図200である。図2Bは、LTEにおけるDLフレーム構造内のチャネルの例を示す図230である。図2Cは、LTEにおけるULフレーム構造の例を示す図250である。図2Dは、LTEにおけるULフレーム構造内のチャネルの例を示す図280である。他のワイヤレス通信技術は、異なるフレーム構造および/または異なるチャネルを有することがある。LTEでは、フレーム(10ms)は、10個の等しいサイズのサブフレームに分割されることがある。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含むことがある。2つのタイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用されることがあり、各タイムスロットは、1つまたは複数の(物理RB(PRB)とも呼ばれる)同時のリソースブロック(RB)を含む。リソースグリッドは複数のリソース要素(RE)に分割される。LTEでは、ノーマルサイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計で84個のREについて、周波数領域に12個の連続するサブキャリアを含み、時間領域に7つの連続するシンボル(DLの場合はOFDMシンボル、ULの場合はSC-FDMAシンボル)を含む。拡張サイクリックプレフィックスの場合、RBは、合計で72個のREについて、周波数領域に12個の連続するサブキャリアを含み、時間領域に6個の連続するシンボルを含む。各REによって搬送されるビット数は変調方式に依存する。
図2Aに示されるように、REのうちのいくつかは、UEにおけるチャネル推定のためのDL基準(パイロット)信号(DL-RS)を搬送する。DL-RSは、(共通RSと呼ばれることもある)セル固有基準信号(CRS)と、UE固有基準信号(UE-RS)と、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)とを含むことがある。図2Aは、(それぞれ、R0、R1、R2、およびR3として示された)アンテナポート0、1、2、および3のためのCRSと、(R5として示された)アンテナポート5のためのUE-RSと、(Rとして示された)アンテナポート15のためのCSI-RSとを示す。図2Bは、フレームのDLサブフレーム内の様々なチャネルの例を示す。物理制御フォーマットインジケータチャネル(PCFICH)はスロット0のシンボル0内にあり、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)が1つのシンボルを占有するか、2つのシンボルを占有するか、または3つのシンボルを占有するかを示す制御フォーマットインジケータ(CFI)を搬送する(図2Bは、3つのシンボルを占有するPDCCHを示す)。PDCCHは、1つまたは複数の制御チャネル要素(CCE)内でダウンリンク制御情報(DCI)を搬送し、各CCEは9つのREグループ(REG)を含み、各REGはOFDMシンボルに4つの連続するREを含む。UEは、DCIも搬送するUE固有の拡張PDCCH(ePDCCH)で構成されることがある。ePDCCHは、2つ、4つ、または8つのRBペアを有することがある(図2Bは2つのRBペアを示し、各サブセットは1つのRBペアを含む)。物理ハイブリッド自動再送要求(ARQ)(HARQ)インジケータチャネル(PHICH)もスロット0のシンボル0内にあり、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)に基づいてHARQ肯定応答(ACK)/否定応答(NACK)フィードバックを示すHARQインジケータ(HI)を搬送する。1次同期チャネル(PSCH)は、フレームのサブフレーム0および5内のスロット0のシンボル6内にあり、サブフレームタイミングと物理レイヤ識別情報とを決定するためにUEによって使用される1次同期信号(PSS)を搬送する。2次同期チャネル(SSCH)は、フレームのサブフレーム0および5内のスロット0のシンボル5内にあり、物理レイヤセル識別情報グループ番号
を決定するためにUEによって使用される2次同期信号(SSS)を搬送する。物理レイヤ識別情報および物理レイヤセル識別情報グループ番号に基づいて、UEは物理セル識別子(PCI)を決定することができる。PCIに基づいて、UEは上述のDL-RSの位置を決定することができる。物理ブロードキャストチャネル(PBCH)は、フレームのサブフレーム0のスロット1のシンボル0、1、2、3内にあり、マスター情報ブロック(MIB)を搬送する。MIBは、DLシステム帯域幅の中のRBの数と、PHICH構成と、システムフレーム番号(SFN)とを提供する。物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユーザデータと、システム情報ブロック(SIB)などのPBCHを通じて送信されないブロードキャストシステム情報と、ページングメッセージとを搬送する。
図2Cに示されるように、REのうちのいくつかは、eNBにおけるチャネル推定のための復調基準信号(DM-RS)を搬送する。UEは追加で、サブフレームの最終シンボルにおいてサウンディング基準信号(SRS)を送信することがある。SRSはコム構造を有することがあり、UEは、コムのうちの1つの上でSRSを送信することがある。SRSは、eNBによって、UL上での周波数依存スケジューリングを可能にするために、チャネル品質推定のために使用されることがある。図2Dは、フレームのULサブフレーム内の様々なチャネルの例を示す。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は、PRACH構成に基づいてフレーム内の1つまたは複数のサブフレーム内にあり得る。PRACHは、サブフレーム内に6つの連続するRBペアを含むことがある。PRACHにより、UEが初期システムアクセスを実行し、UL同期を実現することが可能になる。物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)は、ULシステム帯域幅の端に位置することがある。PUCCHは、スケジューリング要求、チャネル品質インジケータ(CQI)、プリコーディング行列インジケータ(PMI)、ランクインジケータ(RI)、およびHARQ ACK/NACKフィードバックなどのアップリンク制御情報(UCI)を搬送する。PUSCHは、データを搬送し、バッファステータス報告(BSR)、パワーヘッドルーム報告(PHR)、および/またはUCIを搬送するためにさらに使用されることがある。
図3は、アクセスネットワーク内でeNB310がUE350と通信しているブロック図である。DLでは、EPC160からのIPパケットがコントローラ/プロセッサ375に供給される場合がある。コントローラ/プロセッサ375はレイヤ3およびレイヤ2の機能を実装する。レイヤ3は無線リソース制御(RRC)レイヤを含み、レイヤ2は、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP)レイヤと、無線リンク制御(RLC)レイヤと、媒体アクセス制御(MAC)レイヤとを含む。コントローラ/プロセッサ375は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)のブロードキャスティング、RRC接続制御(たとえば、RRC接続ページング、RRC接続確立、RRC接続修正、およびRRC接続解放)、無線アクセス技術(RAT)間モビリティ、ならびにUE測定報告のための測定構成に関連するRRCレイヤ機能と、ヘッダ圧縮/解凍、セキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)、およびハンドオーバーサポート機能に関連するPDCPレイヤ機能と、上位レイヤパケットデータユニット(PDU)の転送、ARQを介した誤り訂正、RLCサービスデータユニット(SDU)の連結、セグメンテーション、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、ならびにRLCデータPDUの並べ替えに関連するRLCレイヤ機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、トランスポートブロック(TB)上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報報告、HARQを介した誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けに関連するMACレイヤ機能とを提供する。
送信(TX)プロセッサ316および受信(RX)プロセッサ370は、様々な信号処理機能と関連付けられるレイヤ1機能を実装する。物理(PHY)レイヤを含むレイヤ1は、トランスポートチャネル上の誤り検出と、トランスポートチャネルの前方誤り訂正(FEC)コーディング/復号と、インターリービングと、レートマッチングと、物理チャネル上へのマッピングと、物理チャネルの変調/復調と、MIMOアンテナ処理とを含むことがある。TXプロセッサ316は、様々な変調方式(たとえば、2位相シフトキーイング(BPSK)、4位相シフトキーイング(QPSK)、M位相シフトキーイング(M-PSK)、M直交振幅変調(M-QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングを扱う。コーディングされ変調されたシンボルは、次いで、並列ストリームに分割されることがある。各ストリームは、次いで、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで、逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して一緒に合成されることがある。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器374からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用される場合がある。チャネル推定値は、UE350によって送信された基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出されることがある。各空間ストリームは、次いで、別個の送信機318TXを介して異なるアンテナ320に提供されることがある。各送信機318TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調することがある。
UE350において、各受信機354RXは、受信機のそれぞれのアンテナ352を通して信号を受信する。各受信機354RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報を受信(RX)プロセッサ356に供給する。TXプロセッサ368およびRXプロセッサ356は、様々な信号処理機能に関連するレイヤ1機能を実装する。RXプロセッサ356は、UE350に宛てられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実施することができる。複数の空間ストリームがUE350に宛てられた場合、複数の空間ストリームは、RXプロセッサ356によって単一のOFDMシンボルストリームに合成される場合がある。次いで、RXプロセッサ356は、高速フーリエ変換(FFT)を使用して、OFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別々のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルおよび基準信号は、eNB310によって送信される、可能性が最も高い信号のコンスタレーションポイントを決定することによって復元および復調される。これらの軟決定は、チャネル推定器358によって算出されたチャネル推定値に基づく場合がある。軟判定は、次いで、物理チャネル上でeNB310によって最初に送信されたデータおよび制御信号を復元するために復号およびデインターリーブされる。データおよび制御信号は、次いで、レイヤ3およびレイヤ2の機能を実装するコントローラ/プロセッサ359に提供される。
コントローラ/プロセッサ359は、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ360と関連付けられ得る。メモリ360は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ359は、EPC160からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを提供する。コントローラ/プロセッサ359はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出に関与する。
eNB310によるDL送信に関して説明された機能と同様に、コントローラ/プロセッサ359は、システム情報(たとえば、MIB、SIB)獲得、RRC接続、および測定報告と関連付けられるRRCレイヤ機能と、ヘッダ圧縮/解凍およびセキュリティ(暗号化、解読、完全性保護、完全性検証)と関連付けられるPDCPレイヤ機能と、上位レイヤPDUの転送、ARQを介した誤り訂正、RLC SDUの連結、セグメンテーション、およびリアセンブリ、RLCデータPDUの再セグメンテーション、ならびにRLCデータPDUの並べ替えと関連付けられるRLCレイヤ機能と、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間のマッピング、TB上へのMAC SDUの多重化、TBからのMAC SDUの逆多重化、スケジューリング情報報告、HARQを介した誤り訂正、優先度処理、および論理チャネル優先順位付けと関連付けられるMACレイヤ機能とを提供する。
eNB310によって送信された基準信号またはフィードバックから、チャネル推定器358によって導出されたチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択するために、ならびに空間処理を容易にするために、TXプロセッサ368によって使用され得る。TXプロセッサ368によって生成された空間ストリームは、別個の送信機354TXを介して異なるアンテナ352に提供されることがある。各送信機354TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
UL送信は、UE350における受信機機能に関して記載された方式と同様の方式で、eNB310において処理される。各受信機318RXは、受信機のそれぞれのアンテナ320を通じて信号を受信する。各受信機318RXは、RFキャリア上に変調された情報を復元し、その情報をRXプロセッサ370に提供する。
コントローラ/プロセッサ375は、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ376と関連付けられ得る。メモリ376は、コンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントローラ/プロセッサ375は、UE350からのIPパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の逆多重化と、パケットリアセンブリと、解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを提供する。コントローラ/プロセッサ375からのIPパケットは、EPC160に供給される場合がある。コントローラ/プロセッサ375はまた、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用してHARQ動作をサポートする誤り検出に関与する。
図4は、ビーコン間隔タイミング構造460内のアクセス期間の図400、およびmmWネットワークの図440、450を示す。図440では、たとえば、mmWネットワークは、mmW基地局410といくつかのUE420、430とを含む。基地局410は、アナログおよび/またはデジタルビームフォーミングを実行するためのハードウェアを含み得る。基地局410がアナログビームフォーミングに対応する場合、任意のある時間において、基地局410は一方向の信号を送信または受信することができる。基地局410がデジタルビームフォーミングに対応する場合、基地局410は、複数の方向の複数の信号を同時に送信することができ、または複数の方向の複数の信号を同時に受信することができる。さらに、UE420は、たとえば、アナログおよび/またはデジタルビームフォーミングを実行するためのハードウェアを含み得る。UE420がアナログビームフォーミングに対応する場合、任意のある時間において、UE420は一方向のみの信号を送信または受信することができる。UE420がデジタルビームフォーミングに対応する場合、UE420は、複数の方向の複数の信号を同時に送信することができ、または複数の方向の複数の信号を同時に受信することができる。
極高周波数(EHF:extremely high frequency)は、電磁スペクトルにおけるRFの一部である。EHFは、30GHz〜300GHzの範囲および1ミリメートルから10ミリメートルの間の波長を有する。この帯域における電波は、ミリメートル波と呼ばれる場合がある。準mmWは100ミリメートルの波長を伴い3GHzの周波数にまで及び得る(超高周波数(SHF:super high frequency)帯域は、センチメートル波とも呼ばれ、3GHzから30GHzの間に及ぶ)。本明細書の開示はmmWに言及するが、本開示は準mmWにも適用されることが理解されるべきである。さらに、本明細書の開示はmmW基地局に言及するが、本開示は準mmW基地局にも適用されることが理解されるべきである。さらに、1つまたは複数の基地局は、基地局410など、mmW基地局と呼ばれることがあるが、1つまたは複数の基地局は、ミリメートル波帯域の外での動作をサポートすることも可能であり得る。したがって、そのような基地局はミリメートル波帯域内の動作をサポートするが、いくつかの実施形態では、他の無線周波数帯域内の動作も同様にサポートされることが諒解されるべきである。
ミリメートル波長スペクトルにおいて有用な通信ネットワークを構築するために、経路損失を補償するようにビームフォーミング技法が使用され得る。ビームフォーミング技法は、RFエネルギーを(無指向性送信とは対照的に)狭い方向に集中させ、RFビームがその方向においてより遠くに伝播することを可能にする。ビームフォーミング技法を使用して、ミリメートル波長スペクトルにおける見通し外(NLOS)RF通信は、UEに到達するためにビームの反射および/または回折に依存し得る。UEの移動または環境の変化(たとえば、障害物、湿度、雨など)のいずれかにより、その方向が遮られるようになると、ビームはUEに到達することが可能ではなくなることがある。したがって、UEが継続的でシームレスなカバレッジを有することを確実にするために、可能な限り多くの異なる方向において複数のビームが利用可能であり得る。一態様では、ビームフォーミング技法を有利に使用するために、mmW基地局およびUEは、大半のRFエネルギーが収集されることを可能にする方向で送信および受信することが望ましい。
一態様によれば、いくつかの実施形態では、mmWネットワーク内の1つまたは複数のデバイスは、ビーム掃引を実行する。ビーム掃引は、図440および/または図450に示すように実行され得る。図440を参照すると、ビーム掃引において、mmW基地局410は、m個のビーコンをビームフォーミング方式で複数の異なる空間的方向に送信し得る。ビームフォーミング方式における情報の指向性送信は、ビームもしくはビームフォーミングされた送信を送信すること、または単にビーミングと呼ばれることがある。一態様では、mmW基地局410は、ビーコン送信間隔462の間にビーコンを送信し得る。UE420は、n個の異なる受信空間方向において、mmW基地局410からのビーム送信をリッスン/走査する。ビーム送信をリッスン/走査するとき、UE420は、n個の異なる受信空間方向の各々において、mmW基地局410からのビーム掃引送信をm回リッスン/走査することができる(合計m×n回の走査)。いくつかの他の実施形態では、UE420は、ビーコン送信間隔462の持続時間の間、ビーム掃引を実行することなく、たとえば異なる受信空間方向において基地局からの送信をリッスンすることなく、送信、たとえばビーコンおよび/または他のメッセージを単にリッスン/走査してもよい。基地局は、ビーコン送信間隔内でm個の異なる方向においてビームフォーミングされたビーコンを送信しているので、UEは、ビーコン送信間隔462内の時間期間の間にビーコン送信を受信し得る。一態様では、リッスン/走査は、関連(association)ビームフォーミングトレーニング期間464の間に発生する場合がある。いくつかの実施形態では、関連ビームフォーミングトレーニング期間464内に、送信デバイスと受信デバイスとの間のハンドシェイクが、ビーコン受信時に発生する。加えて、ビーム追跡のさらなる改良もまた、関連ビームフォーミングトレーニング期間464の間に発生する場合がある。一態様では、デジタルビームフォーミングによってビーム送信をリッスン/走査するときに、UE420は、m個のビーム方向の各ビーム方向においてリッスン/走査して、m個の送信(合計m個の走査)のn個の異なる受信方向に対する受信信号を決定するために異なる重み(位相および/または振幅の変化)を加えることができる。ビームフォーミングトレーニングは、別のデバイスからデータ送信を受信することになっている受信デバイス、たとえば基地局またはUEが、潜在的送信機が位置する空間的方向を決定することを可能にし、送信デバイス、たとえばデータを送信することになっているUEまたは基地局が受信デバイスの空間的方向を決定することを可能にすることができる。
別の構成では、図450を参照すると、いくつかの実施形態では、mmWネットワーク内の基地局は、たとえば、mmWネットワーク内で動作することが可能なUE、中継器、アクセスポイント、および/または他の顧客デバイスなど、他の送信デバイスからの送信を走査するためにビーム掃引を実行する。基地局410によるビーム掃引では、mmW基地局410は、m個の異なる受信空間方向においてUE420からのビーム送信をリッスン/走査する。ビーム送信をリッスン/走査するとき、mmW基地局410は、m個の異なる受信空間方向の各々において、UE420からのビーム掃引送信をn回リッスン/走査することができる(合計m×n回の走査)。代替的に、デジタルビームフォーミングによってビーム送信をリッスン/走査するときに、mmW基地局410は、n個のビーム方向の各ビーム方向をリッスン/走査して、n個の送信(合計n個の走査)のm個の異なる受信方向に対する受信信号を決定するために異なる重み(位相および/または振幅の変化)を加えることができる。ビーム掃引におけるいくつかの他の実施形態では、UE420は、複数の異なる空間的方向の各々において1つのビームを送信し、mmW基地局410は、m個の異なる受信空間方向においてUE420からのビーム送信をリッスンするためにビーム掃引走査を実行することができる。
実行されたビーム掃引に基づいて、UEおよび/またはmmW基地局は、実行されたビーム掃引と関連付けられたチャネル品質を決定する。たとえば、図440のビーム掃引プロセスが実行される場合、UE420は、実行されたビーム掃引と関連付けられたチャネル品質を決定し得る。しかしながら、図450のビーム掃引プロセスが実行される場合、mmW基地局410は、実行されたビーム掃引と関連付けられたチャネル品質を決定し得る。UE420が実行されたビーム掃引と関連付けられたチャネル品質を決定する場合、UE420は、mmW基地局410にチャネル品質情報(ビーム掃引結果情報とも呼ばれる)を送信することができる。mmW基地局410が実行されたビーム掃引と関連付けられたチャネル品質を決定する場合、mmW基地局410はUE420にビーム掃引結果情報を送信することができる。
一態様では、チャネル品質は様々な要因によって影響され得る。要因には、経路に沿った、もしくは回転によるUE420の動き(たとえば、ユーザがUE420を持ち、および回転すること)、障害物の背後の経路に沿った動き、または特定の環境条件(たとえば、障害物、雨、湿度)内での移動がある。UE420およびmmW基地局410はまた、ビームフォーミングに対する、構成情報などの他の情報(たとえば、アナログまたはデジタルビームフォーミング能力、ビームフォーミングタイプ、タイミング情報など)を交換することができる。いくつかの構成では、たとえば潜在的送信デバイスからのRTSメッセージを走査するために、複数の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行し得る受信デバイスは、ビームフォーミングトレーニング間隔464および/または告知送信間隔(announcement transmission interval)466の間に送信機と受信機との間で交換された情報/シグナリングに基づいて様々な送信デバイスが送信し得る空間的方向を決定することができる。
図400を参照すると、告知送信間隔466の間にさらに、mmW基地局410は、SP1 470またはSP2 472など、通信において使用するためにどのサービス期間(SP)をどの局が受信/取得することになるかを示し得る。1つのSP内に、UEは、事前に割り当てられた、または動的に割り振られたスロット内で通信してもよく、競合は不要である。告知送信間隔466の間に、mmW基地局410は、競合ベースアクセス期間(CBAP)のタイミング窓を示し得る。CBAP1 468および/またはCBAP2 474などのCBAPの間に、UEは、RTS/CTSメッセージ交換を使用してチャネルアクセスに対して競合する場合がある。そのような交換では、別のデバイス、たとえば基地局または別のUEであり得る受信機に送信するためのデータを有する第1の送信機(たとえば、UEまたは他のデバイス)が、RTSメッセージを最初に送信し得る。RTSメッセージは、フレーム制御フィールドと、持続時間フィールドと、受信機アドレスと、送信機アドレスと、フレーム検査シーケンス(FCS)とを含み得る。RTSメッセージを受信すると、受信デバイスは、チャネルが送信のためにクリアである、または場合によっては利用可能であるかどうかを決定し得る。クリアまたは利用可能であれば、RTSメッセージを受信するデバイスは、送信可(CTS)メッセージを送信し得る。CTSメッセージは、フレーム制御フィールドと、持続時間フィールドと、受信機アドレスと、フレーム検査シーケンス(FCS)とを含み得る。CTSメッセージは、チャネルがデータ送信のためにクリアであることを示す。
図4はmmW基地局410とUE430との間のビームトレーニングを示すが、ビームトレーニングは、任意の2つのデバイス間(たとえば、2つのUE間、UEとアクセスポイントとの間)で発生してもよい。さらに、mmW基地局410は、アクセスポイントおよび/または中継器であってもよい。
図5は、ワイヤレス媒体、たとえばワイヤレス周波数帯域/チャネルへのアクセスを得るために競合ベース媒体アクセス方式を使用してデバイスをサポートするワイヤレス通信システムの図500である。媒体アクセスに対する競合は、上記で説明したようにCBAP内で発生する。図5は、ダウンリンク送信のためにCBAPを使用するシナリオの一例を示す。ワイヤレス通信システムは、IEEE 802.11ad規格および/または他の規格に適合し得る。図5を参照すると、基地局510は、RTSメッセージをUE520、530、540、550のうちの1つに送信し得る。たとえば、基地局510は、第1のRTSメッセージ560をUE530に送信し得る。基地局510は、どの方向に基地局510が第1のRTSメッセージ560を送信しようとしているかを知り得るが、UE530はどのワイヤレスデバイス(たとえば、基地局510または他のUE)がRTSを送信するかを知らないので、UE530は無指向性ビームを使用して送信を受信する場合がある。第1のRTSメッセージ560を受信すると、UE530は、UE530における干渉を推定してもよく、および/またはチャネル条件を決定してもよい。媒体がビジーである場合、またはUE530において推定される干渉が(たとえば、他のデバイスおよび/またはUE530から聞こえる信号送信が干渉を過大評価することによって)高い場合、UE530は、基地局510にCTSメッセージで応答しない。基地局510がCTSメッセージをUE530から受信しない場合、基地局510は、第2のRTSメッセージ570を別のUE、たとえばUE540に送信してもよい。RTSおよびCTSメッセージの各ラウンドは、ネットワークオーバーヘッドの増加をもたらす場合がある。
図6は、アップリンク競合ベースアクセス期間を使用するワイヤレス通信システムの図600である。いくつかの実施形態では、ワイヤレス通信システムは、IEEE 802.11ad規格に適合し、他の規格にも適合する場合がある。図6を参照すると、第1の基地局610は、UE612、614、616、618に関連付けられる場合がある。第2の基地局620は、UE622、624、626、628に関連付けられる場合がある。第1および第2の基地局610、620は、競合ベースアクセス期間の間にUEからRTS信号などの信号を受信することに関して、無指向性モードまたは疑似無指向性モードで動作する場合がある。受信を目的とする無指向性モードまたは疑似無指向性モードでの動作は、どのUEが送信しようとしているのかを、第1および第2の基地局610、620が知らないことに起因する場合があり、それにより、基地局は、無指向性または疑似無指向性方式で複数の方向から信号を受信し得るように、無指向性方式または疑似無指向性受信方式で動作する。この期間の間に、多くのUEは、基地局(または別の受信機)にRTSメッセージを送信しようとしている場合があり、各UEにおけるアンテナの数は、基地局におけるアンテナの数より少ない場合がある。
図示の例では、UE614はRTSメッセージ640を第1の基地局610に送信する。一方、UE622もまた、RTSメッセージ630を第2の基地局620に送信する場合がある。一態様では、UE622は、第1の基地局610に十分に近い場合がある。第1の基地局610は無指向性方式で受信している場合があるので、RTSメッセージ630は、第1の基地局610において干渉(RTSメッセージ630'として示す)として受信される場合がある。RTS送信のさらなる協調がない場合、UE622は、UE614のRTS送信の間に第1の基地局610において干渉を生じる場合がある。場合によっては、基地局610において推定された干渉、たとえば干渉対雑音比として推定された干渉がしきい値(たとえば、3dB)を超える場合、第1の基地局610は、UE622からのRTSメッセージ630の送信によって生じた推定される干渉(RTSメッセージ630')に基づいて、CTSメッセージ650をUE614に送信しない。第1の基地局610からのCTSメッセージ650がUE614において受信されない場合、UE614は媒体へのアクセスを取得し得ず、したがってRTS/CTS交換の別のラウンドにおいてRTSを送信することによって媒体へのアクセスを得るために再びトライして、追加のオーバーヘッドをもたらす場合がある。第1の基地局610に関連付けられた他のUEは、RTS/CTSオーバーヘッドを増加させる、同様の問題を経験する場合がある。同様に、第2の基地局620に関連付けられたUEもまた、たとえば第1の基地局610に関連付けられたUEからのRTS送信が第2の基地局620において干渉を生じ、それにより、RTSを送信した送信機に第2の基地局620が戻りのCTSを送信することを阻止するときに、同様の問題を経験し、第2の基地局620からの戻りのCTSを聞くために待機している場合がある。したがって、RTSに応答するCTSの受信に失敗して、そのように影響される多くの送信機は、RTSを再び送信することを試行し、そのことでRTS/CTSオーバーヘッドが増加する場合がある。
図7は、様々な実施形態の態様による、RTSの複数の送信および指向性受信が実施され得る例示的なワイヤレス通信システム内の処理およびデバイス間のメッセージ交換を示す図700である。ワイヤレス通信システムは、IEEE 802.11ad規格および/または他の規格に適合し得る。ワイヤレス通信システムは、ライセンス周波数帯域とアンライセンス周波数帯域の両方における動作に十分に好適であり得る。図7を参照すると、基地局720などの受信デバイスは、複数のUE712、714、...、716をサービスしている、および/または場合によってはそれらに関連付けられている場合がある。UEは、図7に示すように、基地局720に対して様々な異なる空間的方向に位置している場合がある。一態様によれば、基地局720は、たとえば競合ベースアクセス期間の間に様々な異なる空間的方向に位置するUEからのRTSメッセージ、および/または基地局720が信号を受信し得る他の期間の間の他のメッセージなどの信号を受信するために、無指向性モードにおいて、またはたとえばビーム掃引を実行するための指向性モードにおいて動作することが可能である場合がある。
UE712、714、...、716は基地局720に関連付けられているかまたは場合によっては接続されているので、基地局720は、RTSメッセージを基地局720に送信し得るUEの数を知っている場合がある。したがって、基地局720は、図4で説明したように、各UE712、714、...、716とビームトレーニングを実行し、潜在的送信機の空間的方向を決定し得る。いくつかの構成では、基地局720は、基地局720とUEとの間で前に交換された情報/シグナリング、たとえばビームフォーミングトレーニング間隔(ビームフォーミングトレーニング間隔464など)および/または告知送信間隔(告知送信間隔466など)の間に受信された情報に基づいて様々なUEが送信し得る空間的方向を決定し得る。
様々な潜在的送信機の空間的方向を決定する動作は、図700の湾曲した矢印722で表される。潜在的送信機の空間的方向を決定することで、無指向性方式でRTS/CTSメッセージを走査するのではなく、たとえばRTS/CTSメッセージを受信するための、送信機が送信する可能性のある決定された空間的方向においてビーム掃引を実行することによって、基地局720は、RTSおよび/または他のメッセージの走査を、決定された空間的方向に限定することが可能になる場合がある。基地局は、たとえば、ビーム掃引が実行され得る、潜在的送信機に対応するK個の異なる空間的方向を決定し得る。ビームトレーニングを通して、基地局720は、UE712、714、...、716の各々に対する最適または好適な空間的方向、たとえばUE712、714、...、716が送信し得る方向を決定し得る。空間的方向を決定した後、基地局720は、各UEに対する最適な空間的方向に基づいて、各UEに対する掃引パターンを選択し得る。たとえば、UE712は4つのアンテナを有してもよく、そのうちの3つのアンテナは、基地局720における3つの対応するアンテナに向けて送信するために使用され得る。決定された空間的方向に基づいて、基地局720は、UE712によって送信されたRTS信号を受信するために、1つまたは複数の角度セクタまたは角度領域に対応する掃引パターンを選択し得る。図700はまた、基地局720が、湾曲した矢印724で表されるようにビーム掃引を実行することを示す。様々な決定された空間的方向において基地局720によって実行されるビーム掃引は、湾曲した矢印726によって示され、決定された空間的方向における指向性走査/リッスン(732、734、...、736)を含む。
決定された空間的方向においてビーム掃引を実行することは、決定された空間的方向の各々において、基地局720がメッセージ、たとえばRTSメッセージをリッスンすることを含む場合がある。したがって、ビーム掃引を実行することによって、基地局は、潜在的送信機が送信し得る、決定されたK個の空間的方向の各々を走査する。すなわち、基地局720は、ビーム掃引持続時間の間に、決定されたK個の空間的方向の各々において送信機からRTSメッセージをリッスンし得る。たとえば、第1の送信機、たとえばUE712が基地局720に対して第1の空間的方向にある場合、基地局720は、第1の空間的方向において送信している送信機(たとえば、UE712)からのRTSメッセージを検出するために、第1の空間的方向における指向性走査(矢印732)を、ビーム掃引の一部として実行し得る。この例では、第1の空間的方向は、UE712の好適な送信方向であり得る。ビーム掃引の一部としての第1の空間的方向における指向性走査は、UE712からメッセージをリッスンするために、ある角度領域にわたって実行され得る。同様に、ビーム掃引の一部として、基地局720は、次に、第2の空間的方向において送信機(たとえば、UE714)からRTSメッセージをリッスンするために第2の空間的方向(矢印734)において指向性走査を実行してもよく、K番目の空間的方向において送信機(たとえば、UE716)からRTSメッセージをリッスンするために、決定されたK番目の空間的方向(矢印736)において指向性走査を最後に実行するまで、決定された空間的方向の各々において指向性走査を、ビーム掃引の一部として実行することを継続してもよい。以下で説明するように、基地局720は、ビーム掃引持続時間の間に決定された空間的方向においてビーム掃引を実行しながら、1つまたは複数の決定された空間的方向において送信機から1つまたは複数のRTSメッセージを受信し得る。
ビーム掃引は決定された空間的方向において基地局720によって実行され得るが、対応する空間的方向の送信機は、たとえばデータを送信することへの各送信機の要望に応じて、RTSメッセージを送信してもよく、または送信しなくてもよい。さらに、一態様によれば、基地局720が指向性走査を実行するビーム掃引パターン、および/またはUE712、714、...、716に対応する空間的方向において基地局720が指向性走査を(ビーム掃引の一部として)実行するタイムスロットを、UE712、714、...、716は知らない場合があり、いくつかの実施形態では知らない。しかしながら、一態様によれば、送信デバイス(たとえば、UE712、714、...、716)は、基地局720がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行すると決定してもよい。UEにおけるこの決定は、図700において湾曲した矢印730、730'、730''によって表される。
図700の例では、UE712は基地局720に送信するためのデータを有し、RTSメッセージ750を基地局720に送信することを決定し得るものと見なす。UE712は、基地局720が第1の空間的方向において掃引、たとえば指向性走査をいつ実行するかを正確には知らないが、UE712(および基地局720に関連付けられた他のUE)は、基地局720が第1の空間的方向を含むK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することを知っている。たとえば、いくつかの構成では、基地局720がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになることとビーム掃引の持続時間とを示す情報は、たとえば前の情報交換の間隔の間に、UE712、714、...、716へのメッセージ内で基地局720によって通信されている。したがって、一態様によれば、UE712は、ビーム掃引の持続時間の間にデータ送信に対する同じRTSメッセージ750を同じ方向においてK回送信する。ビーム掃引の持続時間は、たとえばK個の空間的方向の各々において指向性走査を実行することによって、K個の異なる空間的方向において基地局720がビーム掃引を完了する時間期間を含む。いくつかの構成では、RTSメッセージ750は、ビーム掃引の持続時間の間に同じ方向においてK回連続して送信される。ビーム掃引が基地局によって実行される持続時間は、CBAPに対応し、ビーム掃引の持続時間を示す、基地局720からの情報に基づいてシステム内のデバイス、たとえばUE712、714、...、716によって決定され得る。たとえば、一構成では、基地局は、たとえばビーム掃引を開始する前にRTSメッセージをリッスンするために通信されたメッセージを介してUE712、714、...、716に、基地局720が第1の空間的方向(たとえば、UE712のRTS送信の方向)を含むたとえば5つの異なる空間的方向においてビーム掃引を実行し、ビーム掃引の持続時間がたとえば500msであると示すことになっていることを、知らせる場合がある。その情報に基づいて、RTSメッセージを送信しようとするUE712は、基地局720が500ms内に5つのすべての方向において掃引を完了することを決定し、したがってたとえば、100ms内に指向性走査の方向においてRTSメッセージをリッスンするために、1つの指向性走査を実行してもよい。したがって、UE712は、同じ空間的方向においてRTSメッセージを5回、たとえばビームフォーミング方式で送信してもよい。
図700では、同じRTSメッセージ750がUE712によってK回送信されるが、UE712によるRTSメッセージの第1の送信はRTSメッセージ750として表され、RTSメッセージの第2の送信は750'として表され、...、RTSメッセージのK番目の送信は750'...'として表される。基地局720が第1の空間的方向において走査しているとき、同じRTSメッセージのK個の送信(750、750'、...、750'...')のすべてが1つの時間間隔(たとえば、T1)の間に発生するとは限らないことが留意されるべきである。しかしながら、RTSメッセージ750のK個の送信のうちの少なくとも1つは、その時間間隔の間に発生する一方で、RTSメッセージ750の他の送信は、基地局が第1の空間的方向において、指向的に走査、たとえばリッスンしていないとき、持続時間T1の前または後である場合がある。RTSメッセージ750は、基地局720へのビームフォーミングを介して(たとえば、第1の空間的方向において)指向的に送信するために、1つまたは複数のアンテナを選択することによってUE712によって指向的に送信され得る。指向性方式で送信されているように図700に示されているが、いくつかの他の実施形態では、RTSメッセージ750のK個の送信のうちのRTSメッセージ750の送信のいくつかは、無指向性方式であってもよい。
時間間隔、たとえばT1の間に、基地局が(第1の空間的方向においてRTS送信をリッスンするために)第1の空間的方向において指向性走査を実行しているとき、基地局720は、RTSメッセージ750のK個の送信のうちの少なくとも1つを受信し、データ送信に対するRTSメッセージは、決定された空間的方向のうちの第1の空間的方向における第1の送信機(たとえば、UE712)から受信されると決定し得る。RTSメッセージ750を受信した後、基地局720は、チャネルがデータ送信のために利用可能であるかどうかを評価するために、チャネルを査定してもよい。基地局720においてチャネルがビジーであるかまたは干渉が多すぎる場合、基地局720は、RTSメッセージに応答するCTSメッセージを送信しないことを決定する場合がある。チャネルが空いている、および/または推定される干渉がしきい値より小さいと仮定すると、基地局720は、CTSメッセージ752をUE712に送信することを決定してもよい。一態様では、基地局720は、CTSメッセージ752を無指向的に送信してもよく、CTSメッセージ752は、UE712のみならず、UE714、...、716のうちの1つまたは複数など、近くのデバイスによっても受信される場合がある。別の態様では、基地局720は、UE712へのビームフォーミングを介して指向的にCTSメッセージ752を送信してもよい。この態様では、基地局720は、UE712がRTSメッセージ750を送信した第1の空間的方向を決定して、同じ第1の空間的方向においてCTSメッセージ752を送信し得る。CTSメッセージ752は、UE712がデータ送信を開始してもよいことを示し得る。
RTSメッセージ750は、持続時間フィールドを含み得る。一構成では、持続時間フィールドは、RTSメッセージ750の持続時間を示し得る。この構成では、CTSメッセージ752は、RTSメッセージ750の持続時間フィールド内の持続時間が満了した後、送信され得る。たとえば、基地局720は、RTSメッセージ750を受信すると、RTSメッセージ750の持続時間フィールドに基づいてネットワーク割振りベクトル(NAV)をセットし、NAVが満了した後、たとえばNAVカウンタがゼロまでカウントダウンした後、CTSメッセージ752を送信し得る。別の構成では、RTSメッセージ750内の持続時間フィールドは、CTSメッセージ752の持続時間と、データメッセージの持続時間と、肯定応答メッセージの持続時間と、メッセージ間の任意のフレーム間スペースの持続時間とを含むRTSメッセージ750の後の時間期間を示して保有してもよい。この構成では、CTSメッセージ752は、RTSメッセージ750の持続時間フィールド内で示される持続時間の間および持続時間が終了する前に送信され得る。たとえば、基地局720は、RTSメッセージ750を受信すると、RTSメッセージ750の持続時間フィールドに基づいて、たとえばRTSメッセージ750の受信機によるCTSメッセージの送信のための、RTSメッセージ750の持続時間フィールド内に示される間隔/持続時間に従って、NAVをセットし得る。そのような構成では、基地局720は、NAVが満了する前にCTSメッセージ752を送信し得る。
CTSメッセージ752は、持続時間フィールドを含み得る。一構成では、CTSメッセージ752内の持続時間フィールドは、CTSメッセージ752の持続時間を示し得る。たとえば、この構成では、UE712はCTSメッセージ752を受信し、CTSメッセージ752の持続時間に従ってNAVをセットし得る。NAVが満了した(0までカウントダウンした)後、UE712はデータを送信してもよい。したがって、そのような構成では、基地局720は、CTSメッセージ752内で送信されたNAVに基づいてデータ送信を受信し得る。別の構成では、CTSメッセージ752の持続時間フィールドは、データメッセージの持続時間と、肯定応答メッセージの持続時間と、メッセージ間の任意のフレーム間スペースの持続時間とを含むCTSメッセージ752の後の時間期間を示して保有してもよい。たとえば、この構成では、UE712はCTSメッセージ752を受信してもよく、CTSメッセージ752に従ってNAVをセットしなくてもよい。UE712は、CTSメッセージ752の持続時間フィールド内で示される時間期間が満了する前にデータ送信を送信してもよい。
前に説明したように、基地局720は、CTSメッセージ752を、所期のデバイス(たとえば、UE712)に向けて指向的に送信してもよく、または他のUEが聞いてCTSが送信されたと決定し得るように、無指向的に送信してもよい。いくつかの実施形態では、基地局720は、CTSメッセージ752がUE712に送信されたことを示す情報を、少なくとも1つの他の送信機、たとえば、UE714、...、716に送信してもよい。いくつかの実施形態では、CTSメッセージ752が指向的に、たとえばビームフォーミング方式で送信されることを示す情報が、第1の空間的方向以外の決定された空間的方向の各々において、少なくとも1つの他の送信機の各送信機に送信されてもよい。したがって、情報が他のUEに指向的に送信される構成では、情報は、他のUE714、...、716の各空間的方向においてビームフォーミングされた送信を介して送信されるが、UE712に対応する第1の空間的方向においては送信されない。いくつかの実施形態では、情報は、たとえばUE712からのデータ送信、肯定応答(ACK)、および任意の追加のフレームスペーシング持続時間(frame spacing duration)のために、媒体がビジーになる持続時間を示す。
CTSメッセージ752、またはCTSメッセージ752が送信されたことを示す情報のいずれかをUE714、...、716が受信すると、UE714、...、716は、媒体は現在使用中である、ならびに/あるいはCTSメッセージ752および/または情報で示される持続時間の間使用中となると決定し得る。UE714、...、716は、それぞれ、持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよく、媒体が利用可能になる(たとえば、NAVが0に等しくなるとき)までRTSメッセージの送信を試行しなくてもよく、そのことで、干渉およびRTS/CTSオーバーヘッドが低減される。一方、CTSメッセージ752を受信すると、UE712は、データを基地局720に送信してもよい。データを受信した後、基地局720は、肯定応答メッセージをUE712に送信してもよい。
UE712は、無指向的にまたは異なる時間期間の間に異なる方向に送信したのではなく、基地局720に向かう同じ方向にK個のRTSメッセージ(RTSメッセージ750、RTSメッセージ750'、...、RTSメッセージ750'...')を送信したので、UE712は、近隣の基地局において干渉をあまり発生せず、近隣の基地局は様々な送信機からのRTS送信をリッスンしていられることが諒解されるべきである。近隣の基地局は、正常にRTSメッセージを受信して送信機にCTSで応答する、より良好な可能性を有し得る。したがって、RTS/CTSメッセージの追加のラウンドが低減される場合があり、それにより、図6で説明したシナリオと比較して媒体の再使用が増加する。
図8は、別の態様による、RTSの送信およびRTSの指向性受信に対する代替方式が実施され得る、例示的なワイヤレス通信システム内の処理およびデバイス間のメッセージ交換を示す図800である。図800のワイヤレス通信システムならびにその中で動作するデバイスは、図7の図700に示すシステムおよびデバイスと同じまたは同様であり、同様にしてIEEE 802.11ad規格および/または他の規格に適合し得る。デバイスを含むワイヤレス通信システムは、ライセンス周波数帯域とアンライセンス周波数帯域の両方における動作に十分に好適であり得る。したがって、図800における対応するデバイス、シグナリング、メッセージ、および処理は、図700におけるものと同じ参照番号を使用して表されるが、最初の数は、数「7」ではなく「8」で始まる。したがって、基地局820の動作および機能は基地局720と同じまたは同様であり、基地局820に関連付けられたUE812、814、...、816の機能は、図8の実施形態においてRTSメッセージの複数の送信はUEによって実行されないことを除いて、UE712、714、...、716の機能と同じまたは同様であり得る。そうではなく、別の態様によれば、データを送信することを要望する、図8の構成における1つまたは複数の送信機は、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージを生成し、K倍長い長さを有する生成されたRTSを送信してもよい。長さという用語が使用されるが、RTSメッセージの長さは、到達距離(reach)に関するRTSメッセージの物理的な長さ/範囲を表すのではなく、持続時間を表すことが諒解されるべきである。
図8の湾曲した矢印822、824、826、830、830'、830''に関連する処理/動作は、図7の湾曲した矢印722、724、726、730、730'、730''に関して上記で説明した処理と同じまたは同様であり、したがって、デバイスに関連する同じまたは同様の機能および処理は、簡潔のために、再び詳述されることはない。同様に、図7で説明した基地局720によって実行される、異なる決定された空間的方向(矢印732、734および736で示される)におけるビーム掃引に関連する説明は、図8の構成に等しく適用され、矢印832、834および836で示される。しかしながら、図7に関して説明した態様とは異なる、図8の構成に示す態様について、以下でより詳細に説明する。
図8の構成では、図7に示すK個の複数のRTSメッセージ送信に対する代替方式が実施される。図8の構成では、送信されるべきデータを有する送信デバイスは、ある長さ、たとえば標準的RTSメッセージより約K倍長い持続時間を有するRTSメッセージを送信してもよい。図8に示すUEは、基地局820に関して様々な異なる空間的方向にあり得る。図7の基地局720に関して上記で説明したものと同じまたは同様の方式で、基地局820は、第1の送信機(たとえば、UE812)と少なくとも1つの他の送信機(たとえば、UE814、...、816)とを含む複数の送信機の空間的方向を決定し得る(830)。決定は、前に説明したように、たとえば、ビームフォーミングトレーニングフェーズの間(たとえば、関連ビームフォーミングトレーニング期間464の間)および/または告知送信フェーズの間(たとえば、告知送信間隔466の間)に、基地局820とUE812、814、...、816との間の情報/シグナリング交換に基づいて実行され得る。いくつかの構成では、決定された空間的方向に基づいて、基地局820は、1つまたは複数のRTSメッセージを受信するために、少なくとも1つの決定された空間的方向においてビーム掃引を実行してもよい。いくつかの構成では、少なくとも1つの決定された空間的方向においてビーム掃引を実行することは、少なくとも1つの決定された空間的方向において、基地局820がメッセージ、たとえばRTSメッセージをリッスンすることを含む。いくつかの構成では、ビーム掃引を実行することは、832、834、...、836で示される決定された空間的方向の各々において、指向性走査を実行すること、たとえば送信UEからのRTSメッセージをリッスンすることを含む。
図8を参照すると、UE812が基地局820に送信するためのデータを有し、データ送信に対するRTSメッセージ855を基地局820に送信することを決定し得るものと見なす。図7に関して上記で説明したものと同様に、基地局820が第1の空間的方向において送信をリッスンするために指向性走査を実行することになっているときを、UE812は正確には知らないが、UE812は、基地局720が第1の空間的方向を含むK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することを知っており、同じくビーム掃引の持続時間を知っている。したがって、基地局820が第1の空間的方向を含むK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することを、UE812は知っているので、一態様によれば、UE812は、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージ855(湾曲した矢印840)を生成し、ビーム掃引の持続時間の間に、生成されたRTSメッセージ855を送信し得る。したがって、基地局820はK個の異なる空間的方向において異なる時間にリッスン/走査していられるとしても、基地局820は、ビーム掃引の持続時間の間に少なくとも一度はUE812の方向においてRTSメッセージをリッスンすることになり、RTSメッセージ855はK倍長い(たとえば、標準的RTSの持続時間よりK倍長い持続時間の間に送信される)ので、RTSメッセージ855はビーム掃引の間に基地局820によって検出されることになる。
生成されたRTSメッセージ855が、標準的RTSメッセージより、たとえば持続時間において約K倍長いことを示すために、RTSメッセージ855を表す矢印は、いくつかの実施形態における長さ/持続時間に関して標準的RTSメッセージであり得るRTSメッセージ750を表すための、図7の構成で使用される矢印より長く示されている。再び概念的例示のため、および概念の理解を容易にするために、ボックス860は2つのRTSメッセージを示し、第1のRTSメッセージは標準的RTSメッセージ862として示され、ずっと長い矢印で表されるRTSメッセージ855である第2のRTSメッセージは、標準的RTSメッセージよりK倍長い長さを有する例示的なRTSメッセージを示す。しかしながら、RTSメッセージ855を表すために使用される矢印の長さは、物理的に到達可能な距離および/またはRTSメッセージ855によってカバーされる距離を示すものではない。
RTSメッセージ855は、基地局820に向けたビームフォーミングを介して指向的に送信するための、1つまたは複数のアンテナを選択することによって、UE812によって指向的に送信され得る。指向性方式で送信されているように図800に示されているが、いくつかの他の実施形態では、RTSメッセージ855の送信は、無指向性方式におけるものであってもよい。
基地局が第1の空間的方向においてビーム掃引の一部として第1の指向性走査を実行しているときの時間間隔の間に、基地局820はRTSメッセージ855を検出して受信し、データ送信に対するRTSメッセージが、決定された空間的方向のうちの第1の空間的方向において第1の送信機(たとえば、UE812)から受信されたと決定し得る。RTSメッセージ855を受信した後、基地局820は、図7に関して説明したのと同様の方式でチャネルを査定してもよい。チャネルが空いている、および/または推定される干渉がしきい値より小さいと仮定すると、基地局820は、CTSメッセージ852をUE812に送信することを決定し得る。一態様では、基地局820は、CTSメッセージ852を無指向的に送信してもよく、CTSメッセージ852は、UE812のみならず、UE814、...、816のうちの1つまたは複数など、近くのデバイスによっても受信される場合がある。別の態様では、基地局820は、ビームフォーミングを介して指向的にCTSメッセージ852を送信してもよい。この態様では、基地局820は、UE812がRTSメッセージ855を送信した第1の空間的方向を決定して、同じ第1の空間的方向においてCTSメッセージ852を送信し得る。CTSメッセージ852は、UE812がデータ送信を開始してもよいことを示し得る。
RTSメッセージ855は、持続時間フィールドを含み得る。一構成では、持続時間フィールドは、RTSメッセージ855の持続時間を示し得る。この構成では、CTSメッセージ852は、RTSメッセージ855の持続時間フィールド内で示される持続時間が満了した後、送信され得る。たとえば、基地局820は、RTSメッセージ855を受信すると、RTSメッセージ855の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよく、NAVが満了した後、たとえばNAVがゼロまでカウントダウンした後、CTSメッセージ852を送信し得る。別の構成では、RTSメッセージ855内の持続時間フィールドは、CTSメッセージ852の持続時間と、データメッセージと、肯定応答メッセージと、メッセージ間の任意のフレーム間スペースとを含むRTSメッセージ855の後の時間期間を示して保有してもよい。この構成では、CTSメッセージ852は、RTSメッセージ855の持続時間フィールド内で示される持続時間の間および持続時間が終了する前に送信され得る。たとえば、基地局820は、RTSメッセージ855を受信すると、RTSメッセージ855の持続時間フィールドに基づいて、たとえばRTSメッセージ855の受信機によるCTSメッセージの送信のための、RTSメッセージ855の持続時間フィールド内に示される間隔/持続時間に従って、NAVをセットし得る。そのような構成では、基地局820は、NAVが満了する前にCTSメッセージ852を送信してもよい。
CTSメッセージ852は、持続時間フィールドを含み得る。一構成では、CTSメッセージ852内の持続時間フィールドは、CTSメッセージ852の持続時間を示し得る。たとえば、この構成では、UE812はCTSメッセージ852を受信し、CTSメッセージ852の持続時間に従ってNAVをセットし得る。NAVが満了した(0までカウントダウンした)後、UE812はデータを送信してもよい。したがって、そのような構成では、基地局820は、CTSメッセージ852内で送信されたNAVに基づいてデータ送信を受信し得る。別の構成では、CTSメッセージ852の持続時間フィールドは、データメッセージの持続時間と、肯定応答メッセージと、メッセージ間の任意のフレーム間スペースとの持続時間を含むCTSメッセージ852の後の時間期間を示して保有してもよい。たとえば、この構成では、UE812はCTSメッセージ852を受信してもよく、CTSメッセージ852に従ってNAVをセットしなくてもよい。UE812は、CTSメッセージ852の持続時間フィールド内で示される時間期間が満了する前にデータ送信を送信してもよい。
前に説明したように、基地局820は、CTSメッセージ852を、所期のデバイス(たとえば、UE812)に向けて指向的に送信してもよく、またはCTSが送信されたことが他のUEに聞こえるように無指向的に送信してもよい。いくつかの実施形態では、基地局820は、CTSメッセージ852が、UE812に、少なくとも1つの他の送信機たとえばUE814、...、816のうちの1つまたは複数に、送信されたことを示す情報を送信してもよい。いくつかの実施形態では、CTSメッセージ852が指向的に、たとえばビームフォーミング方式で送信されることを示す情報が、第1の空間的方向以外の決定された空間的方向の各々において、少なくとも1つの他の送信機の各送信機に送信されてもよい。したがって、情報が他のUEに向けて指向的に送信される構成では、情報は、他のUE814、...、816の空間的方向においてビームフォーミングされるが、UE812に対応する第1の空間的方向においては送信されない。いくつかの実施形態では、情報は、たとえばUE812からのデータ送信、肯定応答(ACK)、および任意の追加のフレームスペーシング持続時間のために媒体がビジーになる持続時間を示す。
CTSメッセージ852、またはCTSメッセージ852が送信されたことを示す情報のいずれかをUE814、...、816が受信すると、UE814、...、816は、媒体は現在使用中である、ならびに/あるいはCTS852および/または情報で示される持続時間の間使用中となると決定することになる。UE814、...、816は、それぞれ、持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよく、媒体が利用可能になる(たとえば、NAVが0に等しくなる)までRTSメッセージの送信を試行しなくてもよく、そのことで、干渉およびRTS/CTSオーバーヘッドが低減される。CTSメッセージ852を受信すると、UE812は、データを基地局820に送信してもよい。データを受信した後、基地局820は、肯定応答メッセージをUE812に送信してもよい。
UE812はRTSメッセージ855を基地局820に向けて指向的に送信したので、UE812は、他のUEからのRTS送信をリッスンしていられる近隣の基地局において干渉を生じないことが諒解されるべきである。近隣の基地局は、正常にRTSメッセージを受信して送信機にCTSで応答する、より良好な可能性を有し得る。したがって、RTS/CTSの追加のラウンドが低減される場合があり、それにより、図6で説明したシナリオと比較して媒体の再使用が増加し、改善される。
前述の例では、基地局720/820は、RTSメッセージ750/855を指向的に受信する受信機デバイスとして機能し、UE712/812は、RTSメッセージ750/855を送信する送信機デバイスとして機能した。しかしながら、任意のデバイスが、受信機デバイスおよび/または送信機デバイスとして機能する場合がある。たとえば、基地局、アクセスポイント、中継器、UE、またはCPEは、送信機デバイスであり得る。同様に、基地局、アクセスポイント、中継器、UE、またはCPEは、受信機デバイスであり得る。したがって、本明細書で説明する方法、特徴、原理、技法は、異なるタイプのデバイスおよび異なる構成に適用可能であり得る。CPEは、たとえば、セルラー電話、スマートフォン、セットトップボックス(STB)、パーソナルコンピュータ、ラップトップ、タブレットデバイス、別の同様の機能デバイスであり得る。
図9は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート900である。方法は、装置(たとえば、基地局720/820などの基地局、UE712、装置1002/1002')によって実行され得る。いくつかの構成では、装置は受信機、たとえば、基地局/APである。一実施形態では、装置は、基地局または中継器などのネットワークノードであり得、UEなどのモバイルデバイスではない。902において、装置は、いくつかのワイヤレスデバイス、たとえば第1の送信機と少なくとも1つの他の送信機とを含む送信機の空間的方向を決定し得る。たとえば、図7および図8を参照すると、装置は基地局720または820であってもよい。基地局は、UE712(たとえば、第1の送信機)およびUE714、...、716(少なくとも1つの他の送信機)を含むいくつかのUEの空間的方向を決定し得る。送信機の空間的方向は、たとえば送信機がメッセージ/シグナリングを受信機、たとえば基地局720に送信する、送信機の送信の方向を示し得る。たとえば基地局720/820は、関連ビームフォーミングトレーニングの間にビームトレーニングを実行することによって送信機の空間的方向を決定し得る。たとえばUE712は、それのアンテナの各々からビーコンを送信し、基地局720はビーコンを受信し、どのアンテナが基地局720において最良品質の信号(たとえば、最高のSNRまたはSINR)を与えるかを決定し得る。基地局720は、UE712における最良のアンテナを示す情報をUE712に送信し、デバイスは、示されたアンテナに対応する送信方向が、UE712がメッセージを基地局に送信するために好適な送信方向であり得ることに同意し得る。その後、UEは、示されたアンテナを使用して指向性方式でメッセージを基地局720に送信してもよい。ビームトレーニングは空間的方向を決定するために使用され得るが、潜在的送信機の空間的方向は多様な方法で決定され得ることが諒解されるべきである。たとえば、いくつかの実施形態では、複数の送信機の空間的方向は、ロケーションサーバおよび/または方向サーバなど、システムおよび/または他のネットワークデバイス内の送信機から装置によって取得される方向情報および/またはロケーション情報に基づいて決定され得る。別の場合には、1つまたは複数の送信機は、それぞれ、装置(たとえば、基地局720/820)に対する送信機自体のロケーションおよび/または送信方向、ならびに装置に対する他の送信機のロケーションおよび/または方向のログを維持する。そのような場合には、装置は、空間的方向情報をそのようなデバイスから取得、たとえば受信し得る。いくつかの構成では、送信機の空間的方向は、送信機からの信号の到来方向に基づいて決定され得る。いくつかの構成では、装置は、送信機の空間的方向と、ビーコン間隔、たとえばビーコン間隔460の間隔462および464などのビーコン送信間隔または関連ビームフォーミングトレーニング間隔のうちの少なくとも1つとを決定し得る。
903において、装置が、送信機の決定された空間的方向において、たとえばK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていることを示すとともに、ビーム掃引の持続時間を示す情報を送信し得る。たとえば、送信機の決定された空間的方向に基づいて、装置は、K個の異なる空間的方向においてビーム掃引が実行されるべきであると決定し得る。その後、たとえば、示された持続時間の間に装置が異なる方向においてリッスン/走査していることになることを送信機が知ることを可能にし、それにより送信機がRTSおよび/または他のメッセージを送信し得るように、装置がK個の空間的方向においてビーム掃引を実行することになることを示すメッセージ、およびさらにビーム掃引の持続時間を示すメッセージを、装置は、たとえば複数の送信機のうちの少なくとも1つの送信機に送信し得る。いくつかの構成では、装置は、たとえばビーコン間隔460の間隔466など、告知送信間隔の間にそのような情報を送信する。
904において、装置は、たとえば基地局720/820に関して上記で詳細に説明した方式で、1つまたは複数のRTSメッセージを受信するためのビーム掃引を、決定された空間的方向に基づいて実行し得る。ビーム掃引は、たとえばCBAP 468および/またはCBAP 474に対応する競合時間期間内に実行される。いくつかの構成では、複数のビーム掃引が、CBAPの間に実行され得る。たとえば、5秒のCBAPに対して、単一のビーム掃引(K個の空間的方向走査をカバーする)の持続時間が500msにセットされる場合、約10個以下のビーム掃引が、CBAP内で実行され得る。904の一部である906において、いくつかの構成では、装置は、決定された空間的方向のうちの少なくとも1つにおいてRTSメッセージをリッスン/走査する。いくつかの実施形態では、装置は、決定された空間的方向の各々においてRTSメッセージをリッスン/走査する。たとえば図7を参照すると、基地局820は、決定された空間的方向においてUEから1つまたは複数のRTSメッセージを受信するために、K個の空間的方向においてビーム掃引を実行し得る。図7および図8に関して説明したように、ビーム掃引は、K個の方向の各々において指向性走査を含み得る。ビーム掃引は、いくつかの実施形態では、決定された空間的方向の各々においてRTSメッセージを装置が走査/リッスンすることを可能にする時間期間の間に実行され得る。したがって、たとえば、ビーム掃引がK個の決定された空間的方向において実行される場合、ビーム掃引の持続時間は、K個の指向性走査が、たとえばK個の決定された空間的方向においてRTS送信をリッスンするために実行される時間期間を含み得る。基地局720はまた、決定された空間的方向および掃引パターンに基づいて、基地局720におけるアンテナの各々に異なる重みを割り当て得る。空間的方向においてビーム掃引を実行しながら、装置は、送信機からRTSメッセージを受信し得る。
908において、装置は、データ送信に対するRTSメッセージが、決定された空間的方向のうちの第1の空間的方向において第1の送信機(たとえば、UE712)から受信されると決定する。たとえば、図7を参照すると、基地局720は、RTSメッセージ750を受信すると、データ送信に対するRTSメッセージ750が第1の空間的方向においてUE712から受信されると決定し得る。決定は、たとえば、RTSメッセージ内の送信機アドレスと、第1の送信機および様々な他の潜在的送信機の送信の方向を示す、様々な送信機(第1の送信機、たとえばUE712を含む)の決定された空間的方向の知識とに基づく場合がある。したがって、第1の空間的方向において第1の送信機からRTSメッセージを受信すると、装置は、受信されたRTSメッセージは第1の送信機に対応すると決定し得る。いくつかの実施形態では、第1の空間的方向においてUE712から受信されたRTSメッセージ750に基づいて、装置は、CTSメッセージを、決定されている場合、第1の送信機に送信するために、基地局720において使用するための1つまたは複数のアンテナおよび/または重みを識別し得る。図7の参照は、RTSメッセージ750を受信する基地局720に関する説明のために行われるが、装置は図8の基地局820であってもよく、上記で説明したRTSメッセージは図8のRTSメッセージ855であってもよいことが理解されるべきである。
いくつかの構成では、受信されたRTSメッセージは持続時間フィールドを含む。いくつかのそのような構成では、910(随意)において、装置は、RTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよい。912において、装置は、データ送信に対するCTSメッセージを第1の空間的方向において第1の送信機に送信してもよい。一態様では、CTSメッセージは、第1の空間的方向においてビームフォーミング方式で送信されてもよく、または無指向性方式で送信されてもよい。たとえば、図7および図8を参照すると、基地局720/820は、第1の空間的方向においてビームフォーミング方式でCTSメッセージ752/852をUE712に送信し得る。いくつかの実施形態では、CTSメッセージは、NAVが満了した後、第1の空間的方向において第1の送信機に向けてビームフォーミングされる。一構成では、装置は、受信されたRTSメッセージの持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよく、CTSメッセージ752/852は、NAVが満了した後、第1の送信機に向けてビームフォーミングされてもよい。たとえば、基地局720は、RTSメッセージ750/855の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよく、NAVが満了した後、CTSメッセージ752/852をUE712に送信してもよい。
914において、装置は、CTSメッセージが少なくとも1つのデバイス、たとえば第1の送信機に送信されたことを示す情報を、少なくとも1つの他の送信機に送信してもよい。いくつかの実施形態では、装置は、第1の空間的方向以外の決定された空間的方向の各々において、少なくとも1つの他の送信機の各送信機に、情報を指向的に、たとえばビームフォーミング方式で送信する。たとえば、図7および図8を参照すると、基地局720/820は、CTSメッセージが少なくとも1つのデバイスに、UE714、...、716(図8の例では814、...、816)に、送信されたことを示す情報を指向的に送信してもよいが、CTSメッセージ752はUE712に送信されているので、この情報は第1の空間的方向においては送信しなくてもよい。いくつかの他の実施形態では、情報は無指向性方式で送信される。さらにいくつかの他の実施形態では、CTSメッセージ752/852は、UE712/812ならびに他のUE714、...、716(または図8のUE814、...、816)もまたCTSメッセージがUE712/812に送信されたことが聞こえるように、無指向性方式で送信されてもよい。この場合には、この情報を送信する必要性はCTSメッセージの無指向性送信によってなくなるので、CTSメッセージがUE712/812に送信されたことを示す情報は、他のUEに送信されない。
CTSメッセージを装置から受信すると、第1の送信機はデータを装置に送信してもよい。916において、装置は、データ送信を第1の送信機から受信し得る。いくつかの構成では、NAVはCTSメッセージ内で送信される。いくつかのそのような構成では、装置は、CTSメッセージ内で送信されたNAVに基づいて、データ送信を第1の送信機から受信し得る。一態様では、NAVは、CTSメッセージの持続時間を示し得る。
図10は、例示的な装置1002内の様々な手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図1000である。装置は、基地局、UE(たとえば、基地局720/820またはUE712など)、または別のデバイスであり得る。説明の目的で、装置1002は図7および図8に示す基地局720/820であり得るものと見なされてもよい。装置1002は、受信構成要素1004、ビームトレーニング構成要素1006、ロケーションおよび/または空間的方向決定構成要素1007、ビーム掃引構成要素1008、NAV構成要素1010、タイミング制御構成要素1012、ならびに送信構成要素1014を含み得る。
受信構成要素1004は、ワイヤレスデバイス1050などの他のデバイスからのメッセージおよび/または他の情報を受信して処理するように構成され得る。たとえば、図7を参照すると、装置1002は基地局720であってもよく、受信構成要素1004は、システム内の1つまたは複数のデバイス、たとえばUE712、714、...、716から、ビーコンおよび/またはビームトレーニングシーケンス、RTS、CTS、ならびに/あるいは他の信号/メッセージを受信してもよい。ワイヤレスデバイス1050は、たとえばUE712などの送信機であり得る。ビームトレーニング構成要素1006は、RTSメッセージを装置に送信し得る複数のワイヤレスデバイス、たとえば送信機の空間的方向を決定するように構成され得る。たとえば、装置1002は基地局720/820であってもよく、UE712、714、...、716などの複数のワイヤレスデバイスは、RTSメッセージを基地局720に潜在的に送信し得る送信機であってもよい。いくつかの構成では、複数の送信機は、第1の送信機、たとえばUE712と、少なくとも1つの他の送信機、たとえば他のUE714、...、716のうちの1つまたは複数とを含み得る。ビームトレーニング構成要素1006は、送信機の空間的方向が、前に装置1002によって、たとえばビームフォーミングトレーニング間隔の間に獲得された、好適な送信方向および/または送信機に対応する好適な送信アンテナについての知識に基づくと決定し得る。
随意のロケーションおよび/または空間的方向決定構成要素1007は、ブロック902に関してより詳細に説明するように、空間的方向決定の目的で使用され得る1つまたは複数のデバイスからの、受信された信号、到来データのロケーション/方向、および/または他の情報に基づいて、複数のデバイス、たとえば装置1002に送信し得る送信機のロケーションおよび/または空間的方向を決定するように構成され得る。ビーム掃引構成要素1008は、決定された空間的方向に基づいて掃引パターンを選択するように構成され得る。たとえば、送信機の決定された空間的方向に基づいて、ビーム掃引構成要素1008は、装置1002が様々な決定された空間的方向においてRTSメッセージを走査、たとえばリッスンするためにビーム掃引を実行することを可能にするようにビーム掃引パターンを選択してもよい。いくつかの構成では、送信構成要素1014は、装置1002が送信機の決定された空間的方向において、たとえばK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていることを示すとともに、ビーム掃引の持続時間を示す情報を送信するように構成され得る。
ビーム掃引構成要素1008および/または受信構成要素1004は、単独でまたは組合せで、1つまたは複数のRTSメッセージを受信するためにビーム掃引を、決定された空間的方向に基づいて実行するように構成され得る。ビーム掃引構成要素1008および/または受信構成要素1004は、K個の決定された空間的方向のうちの少なくとも1つにおいてRTSメッセージをリッスン/走査することによって、ビーム掃引を実行するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ビーム掃引構成要素1008および/または受信構成要素1004は、K個の決定された空間的方向の各々においてRTSメッセージをリッスン/走査することによって、ビーム掃引を実行するように構成され得る。一構成では、受信構成要素1004および/またはビームトレーニング構成要素1006は、データ送信に対するRTSメッセージが、決定された空間的方向のうちの第1の空間的方向において第1の送信機から受信されると決定するように構成され得る。たとえば、様々な送信機(第1の送信機を含む)の空間的方向が決定されると、ビームトレーニング構成要素1006は、第1の送信機の送信の方向を知り、たとえば第1の空間的方向からのRTSメッセージ送信が第1の送信機に対応することを示すそのような情報を、受信構成要素1004に与えてもよい。したがって、いくつかの構成では、ビームトレーニング構成要素1006から(および/または空間的方向決定構成要素1007から)取得された情報に基づいて、RTSメッセージを受信すると、受信構成要素1004は、RTSメッセージが、決定された空間的方向のうちの第1の空間的方向において第1の送信機から受信されたと決定し得る。いくつかのそのような構成では、送信構成要素1014は、データ送信に対するCTSメッセージを第1の空間的方向において第1の送信機に送信するように構成され得る。一態様では、CTSメッセージは、第1の空間的方向においてビームフォーミング方式で送信されてもよい。別の態様では、CTSは無指向性方式で送信される。いくつかの構成では、送信構成要素1014は、CTSメッセージが第1の送信機に送信されたことを示す情報を、少なくとも1つの他の送信機に送信するように構成され得る。情報は、第1の空間的方向以外の決定された空間的方向の各々において、少なくとも1つの他の送信機の各送信機に向けてビームフォーミングされてもよい。いくつかの構成では、RTSメッセージは持続時間フィールドを含んでもよく、NAV構成要素1010は、RTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットするように構成され得る。この構成では、CTSメッセージは、NAVが満了した後、第1の送信機に向けてビームフォーミングされてもよい。タイミング制御構成要素1012は、送信タイミング情報を、CTSメッセージの送信を制御するための送信構成要素、たとえば第1の送信機に、および/または他の情報を1つまたは複数のデバイスに与えるように構成され得る。
いくつかの実施形態では、NAV構成要素1010は、NAVをセットし、CTSメッセージ内にNAVを含めるようにさらに構成され得る。いくつかのそのような構成では、NAVはビームフォーミングを介してCTSメッセージ内で送信されてもよく、受信構成要素1004は、CTSメッセージとともに含まれるNAVに基づいて、第1の送信機からデータ送信を受信するように構成され得る。別の態様では、NAVは、CTSメッセージの持続時間を示し得る。いくつかの構成では、装置は、基地局、アクセスポイント、中継器、UE、またはCPEのうちの1つであり得る。いくつかの実施形態では、第1の送信機および少なくとも1つの他の送信機は、UE、CPE、基地局、アクセスポイント、または中継器のうちの1つであり得る。
装置は、図9の上述のフローチャートの中のアルゴリズムのブロックの各々を実行する追加の構成要素を含み得る。したがって、図9の上述のフローチャートの中の各ブロックは、1つの構成要素によって実行されることがあり、装置は、それらの構成要素のうちの1つまたは複数を含むことがある。構成要素は、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成された1つまたは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであってもよい。
図11は、処理システム1114を採用する装置1002'のためのハードウェア実装形態の一例を示す図1100である。処理システム1114は、バス1124によって全体的に表される、バスアーキテクチャを用いて実装されてもよい。バス1124は、処理システム1114の具体的な適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジとを含み得る。バス1124は、プロセッサ1104によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェア構成要素と、構成要素1004、1006、1007、1008、1010、1012、1014と、コンピュータ可読媒体/メモリ1106とを含む様々な回路を互いにリンクする。バス1124はまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路など、様々な他の回路をリンクしてもよいが、これらの回路は当技術分野においてよく知られており、したがって、これらの回路についてはこれ以上説明しない。
処理システム1114はトランシーバ1110に結合され得る。トランシーバ1110は1つまたは複数のアンテナ1120に結合される。トランシーバ1110は、送信媒体を通じて様々な他の装置と通信するための手段を与える。トランシーバ1110は、1つまたは複数のアンテナ1120から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1114、具体的には受信構成要素1004に供給する。加えて、トランシーバ1110は、処理システム1114、具体的には送信構成要素1014から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1120に印加されるべき信号を生成する。処理システム1114は、コンピュータ可読媒体/メモリ1106に結合されたプロセッサ1104を含む。プロセッサ1104は、コンピュータ可読媒体/メモリ1106に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理に関与する。ソフトウェアは、プロセッサ1104によって実行されると、任意の特定の装置について上で説明された様々な機能を処理システム1114に実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1106はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1104によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システム1114は、構成要素1004、1006、1007、1008、1010、1012、1014のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらの構成要素は、プロセッサ1104内で動作し、コンピュータ可読媒体/メモリ1106の中に存在する/記憶されたソフトウェア構成要素、プロセッサ1104に結合された1つまたは複数のハードウェア構成要素、またはそれらの何らかの組合せであり得る。一構成では、処理システム1114は、eNB310の構成要素の場合があり、メモリ376、ならびに/またはTXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375のうちの少なくとも1つを含む場合がある。別の構成では、処理システム1114は、UE350の構成要素である場合があり、メモリ360、ならびに/または、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359のうちの少なくとも1つを含む場合がある。
一構成では、ワイヤレス通信のための装置1002/1002'は、デバイス、たとえば第1の送信機および少なくとも1つの他の送信機を含む複数のワイヤレスデバイスの空間的方向を決定するための手段を含む。装置1002/1002'は、決定された空間的方向に基づいて、1つまたは複数のRTSメッセージを受信するためにビーム掃引を実行するための手段をさらに含み得る。ビーム掃引を実行するための手段は、決定された空間的方向のうちの少なくとも1つにおいてRTSメッセージをリッスンするように構成され得る。一構成では、装置は、データ送信に対するRTSメッセージが、決定された空間的方向のうちの第1の空間的方向において第1の送信機から受信されると決定するための手段をさらに含み得る。いくつかのそのような構成では、装置は、データ送信に対するCTSメッセージを第1の送信機に送信するための手段を含み得る。一態様では、CTSメッセージは、第1の空間的方向においてビームフォーミング方式で送信されてもよい。別の態様では、CTSは無指向性方式で送信される。別の構成では、装置は、CTSメッセージが第1の送信機に送信されたことを示す情報を、少なくとも1つの他の送信機に送信するための手段を含み得る。情報は、第1の空間的方向以外の決定された空間的方向の各々において、少なくとも1つの他の送信機の各送信機に向けてビームフォーミングされてもよい。いくつかの構成では、RTSメッセージは持続時間フィールドを含んでもよく、装置は、RTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットするための手段を含み得る。いくつかのそのような構成では、CTSメッセージは、NAVが満了した後、第1の送信機デバイスに向けてビームフォーミングされてもよい。一態様では、持続時間フィールドは、RTSメッセージの持続時間を示し得る。いくつかの構成では、NAVはビームフォーミングを介してCTSメッセージ内で送信されてもよく、装置は、たとえば、CTSメッセージとともに含まれるNAVに基づいて、第1の送信機からデータ送信を受信するための手段を含み得る。別の態様では、NAVは、CTSメッセージの持続時間を示し得る。一態様では、装置は、基地局、アクセスポイント、中継器、UE、またはCPEのうちの1つであり得る。別の態様では、第2のワイヤレスデバイスは、基地局、アクセスポイント、中継器、UE、またはCPEのうちの1つであり得る。
一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成された、装置1002、および/または装置1002'の処理システム1114の上述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1114は、TXプロセッサ316と、RXプロセッサ370と、コントローラ/プロセッサ375とを含む場合がある。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実施するように構成されたTXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375であってもよい。
別の構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成された、装置1002、および/または装置1002'の処理システム1114の上述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1114は、TXプロセッサ368と、RXプロセッサ356と、コントローラ/プロセッサ359とを含む場合がある。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実施するように構成されたTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359であってもよい。
図12は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1200である。この方法は、装置(たとえば、UE712、基地局720、装置1402/1402')によって実行され得る。1202において、装置は、受信機はK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定してもよく、装置は受信機に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にある。たとえば、図7を参照すると、装置はUE712であってもよく、受信機は基地局720であってもよい。この特定の例では、UE712は、基地局720がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定し得る。UE712は、基地局720に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にあり得る。決定は、たとえば、基地局720がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになることを示す、基地局720からのメッセージに基づき得る。メッセージは、ビーム掃引の持続時間、たとえばK個の空間的方向においてリッスン/走査するために1つのビーム掃引を完了するための時間期間を示す情報をさらに含み得る。いくつかの構成では、受信機が複数の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっているとの決定は、動作のビームトレーニングフェーズの間、たとえばビームフォーミングトレーニング間隔464の間に装置によって取得された情報、および/または告知送信間隔466の間に取得された情報に基づき得る。いくつかの他の実施形態では、決定は、たとえば、受信機、たとえば基地局から受信された更新に基づいて周期的に更新され得る、装置内に記憶された事前設定情報に基づき得る。さらにいくつかの他の実施形態では、決定は、装置、たとえばUEが受信機、たとえば基地局と同期するとき、ならびに/あるいはセットアップおよび他の構成情報を交換するときに、初期化フェーズの間に装置に与えられる情報に基づき得る。
1204において、装置は、データ送信に対するワイヤレス媒体を獲得するためにRTSメッセージを生成し得る。たとえば、図7を参照すると、UE712は、基地局720に送信するためにRTSメッセージ750を生成し得る。いくつかの実施形態では、生成されたRTSメッセージは、標準的RTSメッセージと同じ長さを有する。
1206において、装置は、ビーム掃引の持続時間の間にデータ送信に対する同じRTSメッセージを同じ方向においてK回送信し得る。たとえば、図7を参照すると、UE712は、基地局720によるビーム掃引の持続時間の間に、RTSメッセージ750を同じ方向において基地局720にK回送信し得る(RTSメッセージ750の複数の送信は、参照番号750に添付されたプライムで表される)。いくつかの構成では、RTSメッセージはK回連続して送信されてもよい。いくつかの構成では、RTSメッセージは、ビーム掃引の持続時間内に周期的にK回送信されてもよい。受信機、たとえば基地局720がUE712によって送信されたRTSをリッスンするために第1の空間的方向(それはUE712の送信方向に対応する)においてビーム掃引を実行する掃引パターンおよび/または時間間隔を、装置、たとえばUE712は知らないので、UE712はRTSメッセージをK回送信し、それにより、RTSメッセージは、送信機の空間的方向において基地局720によって、K個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することの一部として実行される指向性走査のうちの少なくとも1つの間に、基地局720によって検出され、受信され得る。
1208において、装置は、送信されたRTSメッセージに応答して、CTSメッセージを第1の空間的方向において受信機から受信し得る。CTSメッセージは、データ送信が送信され得ることを示し得る。たとえば、図7を参照すると、UE712は、RTSメッセージ750に応答して、CTSメッセージ752を受信し得る。CTSメッセージ752は、基地局720によってビームフォーミングされている場合があり、たとえば第1の空間的方向において指向性方式で送信されている場合がある。CTSメッセージ752は、RTSメッセージ750が送信されたのと同じ空間的方向において受信され得る。RTSメッセージ750は、持続時間フィールドを含み得る。一構成では、RTSメッセージの持続時間フィールドは、RTSメッセージ750の持続時間を示し得る。いくつかの実施形態では、CTSは、RTSメッセージの持続時間フィールドに基づいて受信されてもよい。一構成では、RTSメッセージの持続時間フィールドは、RTSメッセージ750の持続時間を示し得る。たとえば図7を参照すると、一構成では、CTS752を送信する基地局720は、受信されたRTSメッセージ750の持続時間フィールドを持続時間計算のための参考として使用する場合がある。基地局720は、CTSメッセージ752送信の前にCTSメッセージ752送信およびショートフレーム間スペーシング(SIFS)時間期間に必要な時間を、RTS750の持続時間フィールドから減算してもよく、この減算された値をCTS752の持続時間フィールド内で使用してもよい。
1210において、装置は、CTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよい。たとえば、図7を参照すると、UE712は、CTSメッセージ752内で示される持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよい。すなわち、UE712は、NAV値を、CTSメッセージ752の持続時間フィールド内で示される値、またはCTSメッセージ752の持続時間フィールド内で示される値に基づいて計算された値に等しくセットしてもよい。いくつかの構成では、NAVは、UE712によってデータの送信をトリガするために使用され得る。たとえば、UE712は、CTSメッセージ752の持続時間に従ってNAVをセットしてもよい。NAVが満了した(NAVカウンタが0までカウントダウンした)後、UE712はデータを送信してもよい。別の構成では、CTSメッセージ752の持続時間フィールドは、データメッセージと、肯定応答メッセージと、メッセージ間の任意のフレーム間スペースとの持続時間を含むCTSメッセージ752の後の時間期間を示して保有してもよい。いくつかのそのような構成では、UE712はCTSメッセージ752を受信してもよく、CTSメッセージ752の持続時間フィールド内で示される時間期間が満了する前にデータ送信を送信してもよい。
1212において、装置は、データを受信機に送信し得る。いくつかの構成では、データは、NAVが満了した後、送信されてもよい。たとえば、図7を参照すると、UE712は、NAVがCTSメッセージ752の持続時間フィールド内で示されるCTSメッセージ752の持続時間にセットされている場合、NAVが満了した後、データを送信してもよい。別の例では、持続時間フィールド内で示される持続時間がデータの送信およびACKの受信のための時間の長さを示す場合、UE712は、データを送信するための示された持続時間が満了する前にデータを送信してもよい。いくつかのそのような構成では、UE712はNAVをセットしなくてもよく、またはNAVを、データ送信の持続時間が開始する前に満了する値にセットしてもよい。いくつかの実施形態では、データは指向性方式で送信される。
図13は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1300である。この方法は、装置(たとえば、UE812、基地局820、装置1402/1402')によって実行され得る。1302において、装置は、受信機はK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定してもよく、装置は受信機に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にある。たとえば、図8を参照すると、装置はUE812であってもよく、受信機は基地局820であってもよい。この特定の例では、UE812は、基地局820がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定し得る。UE812は、基地局820に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にあり得る。受信機が複数の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっているとの決定は、動作のビームフォーミングトレーニング間隔464および/または告知送信間隔466の間に装置によって取得された情報に基づき得る。たとえば、決定は、たとえば、基地局720がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになることを示し、かつビーム掃引の持続時間を示す、基地局720からのメッセージに基づき得る。いくつかの他の構成では、決定は、受信機、たとえば基地局から受信された更新に基づいて周期的に更新され得る、装置内に記憶された事前設定情報に基づき得る。さらにいくつかの他の実施形態では、決定は、装置、たとえばUEが受信機、たとえば基地局と同期するとき、ならびに/あるいはセットアップおよび他の構成情報を交換するときに、初期化の間に装置に与えられる情報に基づき得る。
1304において、装置は、標準的RTSメッセージの持続時間より約K倍長い長さ、たとえば持続時間を有するRTSメッセージを生成し得る。RTSメッセージの長さは、生成されたRTSメッセージが送信される持続時間および/または生成されたRTSメッセージの送信が継続する持続時間を示し得る。たとえば、図8を参照すると、UE812は、基地局820に送信するために、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージ855を生成し得る。たとえば、ビーム掃引の持続時間の間にK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を受信機が実行するという知識を有するので、装置は、K個の空間的方向が走査されるビーム掃引の持続時間に基づいて、生成されたRTSメッセージの長さを構成することを決定し得る。
1306において、装置は、ビーム掃引の持続時間の間にデータ送信に対する生成されたRTSメッセージを送信し得る。たとえば、図8を参照すると、UE812は、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージ855を、基地局820に送信し得る。UE812に対応する第1の空間的方向において基地局820がいつビーム掃引を実行するかを、UE812は正確には知らないが、基地局820が第1の空間的方向を含むK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することと、ビーム掃引の持続時間とを、UE812は知ることができる。それゆえ、より長い(たとえば、標準的RTSよりK倍の)持続時間を有するRTSメッセージ855を送信することによって、より長い長さのRTSメッセージ855によって延長された時間に対するビーム掃引の持続時間の間にRTSメッセージ855が送信されるので、UE812は、ビーム掃引の間の少なくとも1つの期間/間隔の間に、RTSメッセージが基地局820に聞こえることを確実にすることができる。
1308において、装置は、送信されたRTSメッセージに応答して、CTSメッセージを第1の空間的方向において受信機から受信し得る。CTSメッセージは、データ送信が送信され得ることを示し得る。たとえば、図8を参照すると、UE812は、RTSメッセージ855に応答して、CTSメッセージ852を受信し得る。CTSメッセージ852は、基地局820によってビームフォーミングされている場合があり、たとえば第1の空間的方向において指向性方式で送信されている場合がある。CTSメッセージ852は、RTSメッセージ855が送信されたのと同じ空間的方向において受信され得る。いくつかの他の構成では、CTSメッセージ852は、基地局820によって無指向性方式で送信されてもよい。いくつかの実施形態では、RTSメッセージ855は、持続時間フィールドを含み得る。一構成では、RTSメッセージの持続時間フィールドは、RTSメッセージ855の持続時間を示し得る。いくつかの実施形態では、CTSメッセージ852は、RTSメッセージ855の持続時間フィールドに基づいて受信されてもよい。たとえば、一構成では、CTS852を送信する基地局820は、受信されたRTSメッセージ855の持続時間フィールドを持続時間計算のための参考として使用する場合がある。基地局820は、CTSメッセージ852送信の前にCTSメッセージ852送信およびSIFS時間期間に必要な時間を、RTS855の持続時間フィールドから減算してもよく、この減算された値をCTS852の持続時間フィールド内で使用する。
1310において、装置は、CTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよい。一例では、図8を参照すると、UE812は、CTSメッセージ852内で示される持続時間フィールドに基づいてNAVをセットしてもよい。すなわち、UE812は、NAV値を、CTSメッセージ852の持続時間フィールド内で示される値、またはCTSメッセージ852の持続時間フィールド内で示される値に基づいて計算された値に等しくしてもよい。すべてではないがいくつかの実施形態では、NAVは、UE812によってデータの送信をトリガするために使用され得る。たとえば、UE812は、CTSメッセージ852の持続時間に従ってNAVをセットしてもよい。NAVが満了した(NAVカウンタが0までカウントダウンした)後、UE812はデータを送信してもよい。別の構成では、CTSメッセージ852の持続時間フィールドは、データメッセージと、肯定応答メッセージと、メッセージ間の任意のフレーム間スペースとの持続時間を含むCTSメッセージ852の後の時間期間を示して保有してもよい。いくつかのそのような構成では、UE812はCTSメッセージ852を受信してもよく、CTSメッセージ852の持続時間フィールド内で示される時間期間が満了する前にデータ送信を送信してもよい。
1312において、装置は、データを受信機に送信し得る。いくつかの構成では、データは、NAVが満了した後、送信されてもよい。たとえば、図8を参照すると、UE812は、NAVがCTSメッセージ852の持続時間フィールド内で示されるCTSメッセージ852の持続時間にセットされている場合、NAVが満了した後、データを送信してもよい。別の例では、持続時間がデータの送信およびACKの受信のための時間の長さを示す場合、UE812は、持続時間が満了する前にデータを送信してもよい。いくつかのそのような構成では、UE812はNAVをセットしなくてもよく、またはNAVを、データ送信の持続時間が開始する前に満了する値にセットしてもよい。いくつかの実施形態では、データは指向性方式で送信される。
図14は、例示的な装置1402内の様々な手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図1400である。装置は、UE(たとえば、UE712/812)、CPE、基地局(たとえば、基地局720/820)、または別のデバイスであってもよい。装置は、受信構成要素1404、ビームトレーニング構成要素1406、ビームフォーミング構成要素1408、RTS生成構成要素1409、NAV構成要素1410、タイミング制御構成要素1412、および送信構成要素1414を含み得る。
受信構成要素1404は、メッセージおよび/または他のデバイスからの他の情報、たとえばビームトレーニングのためのビーコン、ビームトレーニングフィードバック、CTSメッセージ、CTS送信通知、および/または受信デバイス1450、たとえば基地局720/820などの受信機からのメッセージを受信して処理するように構成され得る。たとえば、いくつかの構成では、受信構成要素1404は、RTSメッセージ送信をリッスン/走査するためにK個の異なる空間的方向におけるビーム掃引が受信機1450によって実行されることになることを示すメッセージを、受信デバイス1450(たとえば、基地局720/820)から受信するように構成され得る。メッセージは、ビーム掃引の持続時間、たとえばK個の空間的方向においてリッスン/走査するために1つのビーム掃引を完了するための時間期間を示す情報をさらに含み得る。様々な構成では、受信構成要素1404によって受信されたメッセージおよび/または情報は、受信された情報がフローチャート1200および1300に関して上記で説明した特徴に従って装置の動作のために適切に使用され得るように、さらなる処理のために1つまたは複数の構成要素、たとえばビームトレーニング構成要素1406に供給され得る。
ビームトレーニング構成要素1406は、受信デバイス1450から受信された情報に基づいて、ビームトレーニングフェーズ(たとえば、ビームフォーミングトレーニング間隔464)の間にビームトレーニング関連動作を実行するように構成され、受信機がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定するようにさらに構成され得る。たとえば、図7および図8を参照すると、決定は、基地局720/820がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていることを示す、基地局720/820からのメッセージに基づき得る。いくつかの構成では、メッセージは、ビームトレーニングフェーズ、たとえばビームフォーミングトレーニング間隔464の間、および/または告知送信間隔466の間に受信され得る。いくつかの他の構成では、決定は、装置内に記憶されている事前設定情報ならびに/あるいは初期化および/または接続セットアップの間に装置に与えられた情報に基づき得る。受信機は複数の(たとえば、K個の)異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていることを示す決定された情報は、図示の装置の1つまたは複数の構成要素に与えられる。一構成では、装置は、受信機に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にあり得る。
ビームフォーミング構成要素1408は、ビームフォーミング情報を送信構成要素1414に与えるように構成され得る。ビームフォーミング情報は、異なる空間的方向における最大または最適の到達距離のために、異なる空間的方向においてどのアンテナ、重み、遅延、および/または他のパラメータがメッセージ、たとえばRTSメッセージおよび/またはCTSメッセージの送信のために使用されるべきかを示し得る。したがって、ビームフォーミング構成要素1408は、フローチャート1200および1300に関して上記で説明した様々な態様に従ってメッセージ送信を実行するために、送信構成要素を制御し得る。RTS生成構成要素1409は、たとえばいくつかの構成における基地局720/820などの受信機であり得るワイヤレスデバイス1450など、別のワイヤレスデバイスに送信するためのRTSメッセージを生成するように構成され得る。いくつかの構成では、RTS生成構成要素1409は、標準的RTSメッセージの長さと同じ長さを有するRTSメッセージを生成するように構成され得る。いくつかの他の構成では、RTS生成構成要素1409は、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージを生成するように構成され得る。たとえば、RTSメッセージのK倍長い長さは、生成されたRTSメッセージが送信されることになっている持続時間および/または生成されたRTSメッセージの送信が継続すべき持続時間がより長いことを示し得る。各構成では、RTS生成構成要素1409は、生成されたRTSメッセージのタイプおよびRTSメッセージがどのように送信されることになっているかについての情報を、送信構成要素1414に与える。RTS生成構成要素1409によって与えられたそのような情報に基づいて、送信構成要素1414は、所与のタイプの生成されたRTSメッセージを相応に送信し得る。
ビームフォーミング構成要素1408または送信構成要素1414は、単独でまたは組合せで、ビーム掃引の持続時間の間に生成されたRTSメッセージを送信するように構成され得る。たとえば、ビームフォーミング構成要素1408および送信構成要素1414は、受信機、たとえば基地局720/820によって実行されるビーム掃引の持続時間の間に、1つまたは複数のRTSメッセージを送信するために協調して働き得る。たとえば、いくつかの構成では、ビームフォーミング構成要素1408は、同じ方向においてビームフォーミング(たとえば、指向性)方式で複数のRTSメッセージを送信するために送信構成要素1414を制御し得る。いくつかの構成では、ビームフォーミング構成要素1408は、たとえばビームフォーミング構成要素1408によって与えられた制御情報および/またはビームフォーミング情報に基づいて、ビーム掃引の持続時間の間に同じRTSメッセージを同じ方向においてK回連続して送信するために、送信構成要素1414を制御し得る。標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージが、送信のためにRTS生成構成要素1409によって生成される、いくつかの他の構成では、ビームフォーミング構成要素1408は、ビーム掃引持続時間、たとえば受信機がK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行する間の時間期間の間に、より長い長さのRTSメッセージを送信するために、送信構成要素1414を制御し得る。たとえば、そのような一構成では、送信構成要素1414は、生成されたRTSメッセージ(約K倍長い長さを有する)を、生成されたRTSメッセージの長さに基づくより長い持続時間の間に送信するように構成され得る。
受信構成要素1404は、送信されたRTSメッセージに応答して、CTSメッセージを第1の空間的方向において受信機から受信するように構成され得る。CTSメッセージは、受信機にデータを送信するためにデータ送信がクリアであることを示し得る。一態様では、CTSメッセージは、装置1402の方向に対応する第1の空間的方向においてビームフォーミング方式で、受信機、たとえば基地局720/820によって送信され得る。別の態様では、CTSは無指向性方式で送信される。したがって、受信されたCTSメッセージは、いくつかの実施形態では、第1の空間的方向においてビームフォーミングされている場合がある。一構成では、RTSメッセージは持続時間フィールドを含んでもよく、CTSメッセージは、RTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいて受信構成要素1404によって受信される。そのような一構成では、RTSメッセージの持続時間フィールドは、RTSメッセージの持続時間を示す。
ビームフォーミング構成要素1408または送信構成要素1414は、CTSが受信された後、データを受信機1450に送信するようにさらに構成され得る。一構成では、CTSメッセージは持続時間フィールドを含んでもよく、NAV構成要素1410は、CTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットするように構成され得る。NAVは、CTSメッセージの持続時間を示し得る。いくつかのそのような構成では、ビームフォーミング構成要素1408または送信構成要素1414は、NAVが満了した後、データ送信を送信するようにさらに構成される。タイミング制御構成要素1412は、たとえばNAV情報および/または他の送信タイミング制御情報に基づいて、実際のデータの送信を制御するために、送信タイミング情報を送信構成要素1414に与えるように構成され得る。
いくつかの実施形態では、装置は、UE、CPE、基地局、アクセスポイント、または中継器のうちの1つであり得る。いくつかの実施形態では、受信機は、基地局、アクセスポイント、中継器、UE、またはCPEのうちの1つであり得る。
装置は、図12および図13の上述のフローチャート内のアルゴリズムのブロックの各々を実施するさらなる構成要素を含む場合がある。したがって、図12および図13の上述のフローチャート内の各ブロックは、1つの構成要素によって実施される場合があり、装置は、それらの構成要素のうちの1つまたは複数を含む場合がある。構成要素は、述べられたプロセス/アルゴリズムを遂行するように具体的に構成された1つまたは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセス/アルゴリズムを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであってもよい。
図15は、処理システム1514を採用する装置1402'のためのハードウェア実装形態の一例を示す図1500である。処理システム1514は、バス1524によって全体的に表される、バスアーキテクチャを用いて実装されてもよい。バス1524は、処理システム1114の具体的な適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスとブリッジとを含み得る。バス1524は、プロセッサ1104によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェア構成要素と、構成要素1404、1406、1408、1409、1410、1412、1414と、コンピュータ可読媒体/メモリ1506とを含む様々な回路を互いにリンクする。バス1524はまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路など、様々な他の回路をリンクしてもよいが、これらの回路は当技術分野においてよく知られており、したがって、これらの回路についてはこれ以上説明しない。
処理システム1514は、トランシーバ1510に結合される場合がある。トランシーバ1510は1つまたは複数のアンテナ1520に結合される。トランシーバ1510は、送信媒体を通じて様々な他の装置と通信するための手段を与える。トランシーバ1510は、1つまたは複数のアンテナ1520から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1514、具体的には受信構成要素1404に供給する。さらに、トランシーバ1510は、処理システム1514、特に送信構成要素1414から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1520に印加されるべき信号を生成する。処理システム1514は、コンピュータ可読媒体/メモリ1506に結合されたプロセッサ1504を含む。プロセッサ1504は、コンピュータ可読媒体/メモリ1506に記憶されたソフトウェアの実行を含む、一般的な処理に関与する。ソフトウェアは、プロセッサ1504によって実行されると、任意の特定の装置について上で説明された様々な機能を処理システム1514に実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1506はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1504によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システム1514は、構成要素1404、1406、1408、1409、1410、1412、1414のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらの構成要素は、プロセッサ1504内で動作し、コンピュータ可読媒体/メモリ1506に存在する/記憶されたソフトウェア構成要素、プロセッサ1504に結合された1つもしくは複数のハードウェア構成要素、またはそれらの何らかの組合せであり得る。一構成では、処理システム1514は、eNB310の構成要素の場合があり、メモリ376、ならびに/またはTXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375のうちの少なくとも1つを含む場合がある。別の構成では、処理システム1514は、UE350の構成要素である場合があり、メモリ360、ならびに/または、TXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359のうちの少なくとも1つを含む場合がある。
一構成では、ワイヤレス通信のための装置1402/1402'は、受信機はK個の異なる空間的方向においてビーム掃引を実行することになっていると決定するための手段を含み、ここで、装置1402/1402'は、受信機に対してK個の異なる空間的方向のうちの第1の空間的方向にある。装置1402/1402'は、ビーム掃引の持続時間の間にデータ送信に対する同じRTSメッセージを同じ方向においてK回連続して送信するための手段をさらに含み得る。別の構成では、ワイヤレス通信のための装置1402/1402'は、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有するRTSメッセージを生成するための手段をさらに含む。いくつかのそのような構成では、送信するための手段は、ビーム掃引の持続時間の間に、標準的RTSメッセージより約K倍長い長さを有する生成されたRTSメッセージを送信するように構成される。
一構成では、装置1402/1402'は、送信されたRTSメッセージに応答して、第1の空間的方向においてビームフォーミングされたCTSメッセージを受信機から受信するための手段をさらに含み得る。CTSメッセージは、データ送信が送信に対してクリアであることを示し得る。一構成では、RTSメッセージは持続時間フィールドを含んでもよく、CTSメッセージは、RTSメッセージの持続時間フィールドに基づいて受信するための手段によって受信される。一態様では、RTSメッセージの持続時間フィールドは、RTSメッセージの持続時間を示し得る。
いくつかの構成では、受信されたCTSメッセージは持続時間フィールドを含んでもよく、装置1402/1402'は、CTSメッセージ内の持続時間フィールドに基づいてNAVをセットするための手段を含み得る。一態様では、NAVは、CTSメッセージの持続時間を示し得る。すべてではないがいくつかの実施形態では、NAVは、装置1402/1402'によってデータの送信をトリガするために使用され得る。いくつかの構成では、送信するための手段は、NAVが満了した後、データを送信するように構成される。いくつかの他の構成では、持続時間は、データを送信してACKを受信するための時間の長さを示す。いくつかのそのような構成では、送信するための手段は、持続時間が満了する前に、データを送信するように構成され得る。いくつかのそのような構成では、NAVをセットするための手段は、データ送信が適切な時間にスタートし得るように、データ送信の持続時間が開始する前に満了する値にNAVをセットし得る。
一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成された、装置1402、および/または装置1402'の処理システム1514の上述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1514は、TXプロセッサ316と、RXプロセッサ370と、コントローラ/プロセッサ375とを含む場合がある。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実施するように構成されたTXプロセッサ316、RXプロセッサ370、およびコントローラ/プロセッサ375であってもよい。
別の構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実行するように構成された、装置1402、および/または装置1402'の処理システム1514の上述の構成要素のうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1514は、TXプロセッサ368と、RXプロセッサ356と、コントローラ/プロセッサ359とを含む場合がある。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって列挙された機能を実施するように構成されたTXプロセッサ368、RXプロセッサ356、およびコントローラ/プロセッサ359であってもよい。
開示されたプロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層が例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、プロセス/フローチャートにおけるブロックの特定の順序または階層が再構成されることがあることを理解されたい。さらに、いくつかのブロックは組み合わされるかまたは省略される場合がある。添付の方法クレームは、様々なブロックの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示された特定の順序または階層に限定されるものではない。
上述の説明は、本明細書で説明された様々な態様を当業者が実践できるようにするために提供される。これらの態様の様々な変更が、当業者には容易に明らかになり、本明細書において規定される一般原理は、他の態様に適用される場合がある。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示した態様に限定されるものではなく、クレーム文言と一致するすべての範囲を与えられるべきであり、単数形での要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」ではなく、「1つまたは複数の」を意味するものとする。「例示的」という語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」として説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいまたは有利なものと解釈されるべきではない。別段特に述べられない限り、「いくつかの」という用語は、1つまたは複数を指す。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、A、B、および/またはCの任意の組合せを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含み得る。具体的には、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、またはCのうちの1つまたは複数」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの1つまたは複数」、「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCであってもよく、任意のそのような組合せは、A、B、またはCのうちの1つまたは複数のメンバーを含んでもよい。当業者に知られているか、または後に知られることになる、本開示全体を通じて説明された様々な態様の要素に対するすべての構造的および機能的均等物が、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲によって包含されることが意図される。さらに、本明細書で開示されたものは、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に列挙されているかどうかにかかわらず、公に供されるものではない。「モジュール」、「機構」、「要素」、「デバイス」などの単語は、「手段」という単語の代用ではないことがある。したがって、いかなるクレーム要素も、その要素が「のための手段」という語句を使用して明確に列挙されていない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。