JP5434137B2 - 通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、通信システム、並びに情報処理装置 - Google Patents

通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、通信システム、並びに情報処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、例えばミリ波を利用して無線通信を行なう通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムに係り、特に、指向性アンテナのビームを通信相手の位置する方向に向けて、ミリ波の通信距離を伸ばす通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムに関する。
「ミリ波」と呼ばれる無線通信は、高周波の電磁波を利用して通信速度の高速化を実現することができる。ミリ波通信の主な用途として、短距離の無線アクセス通信や、画像伝送システム、簡易無線、自動車衝突防止レーダーなどが上げられる。また現在では、大容量・長距離伝送の実現や、無線装置の小型化、低コスト化など、利用促進に向けたミリ波通信の技術開発が行なわれている。ここで、ミリ波の波長は10mm〜1mm、周波数で30GHz〜300GHzに相当する。例えば、60GHz帯を使用する無線通信では、GHz単位でチャネル割り当てが可能であることから、非常に高速なデータ通信を行なうことができる。
ミリ波は、無線LAN(Local Area Network)技術などで広く普及しているマイクロ波と比較しても、波長が短く、強い直進性があり、非常に大きな情報量を伝送することができる。その反面、ミリ波は、反射に伴う減衰が激しいため、通信を行なう無線のパスとしては、直接波や、せいぜい1回程度の反射波が主なものとなる。また、ミリ波は、伝搬損失が大きいため、遠くまで無線信号が到達しない、という性質を持つ。
このようなミリ波の飛距離問題を補うために、送受信機のアンテナに指向性を持たせ、その送信ビーム並びに受信ビームを通信相手の位置する方向に向けて、通信距離を伸ばす方法が考えられる。ビームの指向性は、例えば送受信機にそれぞれ複数のアンテナを設け、アンテナ毎の送信重み若しくは受信重みを変化させることで制御することができる。ミリ波では、反射波はほとんど使用されず、直接波が重要になることから、ビーム形状の指向性が適しており、指向性として鋭いビームを使うことが考えられる。そして、アンテナの最適な指向性を学習した上で、ミリ波の無線通信を行なうようにすればよい。
例えば、電力線通信、光通信、音波通信のうちいずれか1つによる通信を利用した第2の通信手段によって送信アンテナの指向性方向を決定するための信号を伝送して、送信アンテナの方向を決定した後、10GHz以上の電波を用いた第1の通信手段によって送受信機間の無線伝送をする無線伝送システムについて提案がなされている(例えば、特許文献1を参照のこと)。
また、ミリ波帯を使用する無線PAN(mmWPAN:millimeter−wave Wireless Personal Area Network)の標準規格であるIEEE802.15.3cにも、アンテナの指向性を利用して通信距離を伸ばす方法が適用されている。
ところが、アンテナの指向性を利用して通信距離を伸ばす方法によると、特定の通信相手の方向にはミリ波信号の送受信電力の向上が見られるものの、その方向にいない周辺局にはミリ波信号が届かなくなる、という弊害がある。例えば、ビーコンのようなコーディネーションをとるための制御信号などを複数の通信局へ同時に制御フレームの送信する際に、指向性通信が適当でないことは明らかである。また、指向性通信によると、通信局の移動に伴って通信リンクは簡単に無効になり、どうしても所望の通信ができない状況に陥る可能性がある。
例えば、GPS(Global Postioning System)ユニットなどの位置情報取得手段を備え、自装置の位置情報を取得するとともに、通信相手と互いの位置情報を交換して、指向性アンテナの指向性を制御して、ミリ波による長距離データ伝送を行なう無線端末装置について提案がなされている(例えば、特許文献2を参照のこと)。同無線端末装置によれば、通信相手との位置関係が変動しても、位置情報を交換してアンテナの指向性を調整することによって通信できない状況から脱出することができるものの、位置情報取得手段を搭載することに伴う装置コストの増大や、通信相手と位置情報を交換する通信手順を実装する必要がある。また、同無線端末装置は、広帯域性を有するミリ波帯の電波でデータを伝送し、マイクロ波帯の電波で制御情報を伝送するように構成されているが、その制御回線上では経路探索処理しか行なわないので、コーディネーションをとることはできない。
特許第3544891号公報 特開2008−48119号公報
本発明の目的は、指向性アンテナのビームを通信相手の位置する方向に向けて、ミリ波の通信距離を伸ばすことができる、優れた通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、ミリ波通信若しくは指向性通信を行なう複数の通信相手との間で適切にコーディネーションをとることができる、優れた通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、通信相手との位置関係の変動などに伴ってミリ波通信若しくは指向性通信の通信リンクが無効になっても、通信できる状況を好適に回復することができる、優れた通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムを提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の発明は、 第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、
前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部と、
を備え、
前記第2の通信方式に従って無線通信を行なう1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信する、
ことを特徴とする通信装置である。
ここで、本願の請求項2乃至5に記載されているように、前記制御情報として、前記第2の無線通信部による前記第2の通信方式に従った無線通信の能力に関する情報、前記第2の無線通信部による前記第2の通信方式に従った無線通信で使用するチャネルに関する情報、前記第2の無線通信部によって前記第2の通信方式に従った無線通信を行なう際に形成する送信ビーム又は受信ビームに関する情報、前記通信相手に割り当てる、前記通信相手が前記第2の通信方式に従って送信動作を開始するタイミングに関する情報を含めることができる。
また、本願の請求項6に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置は、前記通信相手に対して、前記第2の通信方式に従った通信リンクの有効性を確認するためのリンク・メンテナンス・フレームを前記通信相手が送信すべきタイミングを指定する情報を含んだフレームを、前記第1の無線通信部から前記第1の通信方式に従って送信し、前記送信タイミングにおいて、前記第2の無線通信部で前記第2の通信方式に従ってリンク・メンテナンス・フレームを受信待機するように構成されている。
また、本願の請求項7に記載の発明によれば、前記制御情報は、前記通信相手に割り当てる、前記通信相手が前記第2の通信方式に従って送信動作を開始するタイミングに関する情報を含んでいる。そして、請求項6に係る通信装置は、前記通信相手が前記送信開始タイミングに応じて前記第2の通信方式に従って送信するRTSを前記リンク・メンテナンス・フレームとして受信処理するように構成されている。
また、本願の請求項8に記載の発明によれば、請求項6に係る通信装置は、前記送信タイミングにおいて前記リンク・メンテナンス・フレームを受信できなかった場合に、前記1以上の通信相手が前記リンク・メンテナンス・フレームを送信すべきタイミングを再スケジュールし、該再スケジュールした送信タイミングに関する情報を含んだ再スケジュール・フレームを、前記第1の無線通信部から前記第1の通信方式に従って送信するように構成されている。
また、本願の請求項9に記載の発明によれば、請求項1に係る通信装置は、前記通信相手から送受信ビームの指向性の再学習を要求するトレーニング要求フレームを前記第1の通信方式に従って受信したときに、トレーニング要求応答フレームを前記第1の通信方式に従って返信するとともに、前記通信相手と送受信ビームの指向性の再学習処理を実施するように構成されている。
また、本願の請求項10に記載の発明は、第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信方法であって、
前記第2の通信方式に従って無線通信を行なう1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信するステップを有する、
ことを特徴とする通信方法である。
また、本願の請求項11に記載の発明は、
第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、
前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部と、
を備え、
前記第2の通信方式に従って無線通信を行な1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部で受信する、
ことを特徴とする通信装置である。
また、本願の請求項12に記載の発明によれば、前記制御情報は、前記通信相手から割り当てられた、自身が前記第2の通信方式に従って送信動作を開始するタイミングに関する情報を含み、請求項11に記載の通信装置は、前記送信開始タイミングに従って、前記第2の無線通信部による前記第2の通信方式に従った送信動作を開始するように構成されている。
また、本願の請求項13に記載の発明によれば、請求項11に記載の通信装置は、前記通信相手から、前記第2の通信方式に従った通信リンクの有効性を確認するためのリンク・メンテナンス・フレームを前記通信相手に送信すべきタイミングを指定する情報を含んだフレームを、前記第1の無線通信部で前記第1の通信方式に従って受信し、前記送信タイミングにおいて、前記第2の無線通信部で前記第2の通信方式に従ってリンク・メンテナンス・フレームを送信するように構成されている。
また、本願の請求項14に記載の発明によれば、前記制御情報は、前記通信相手から割り当てられた、自身が前記第2の通信方式に従って送信動作を開始するタイミングに関する情報を含み、請求項13に記載の通信装置は、前記送信開始タイミングに応じて、前記リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを前記第2の通信方式に従って送信するように構成されている。
また、本願の請求項15に記載の発明によれば、請求項13に記載の通信装置は、所定の送信開始タイミングに応じてRTSを前記第2の通信方式に従って送信するとともに、前記リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを受信処理する用に構成されている。
また、本願の請求項16に記載の発明によれば、請求項13又は15のいずれかに記載の通信装置は、前記リンク・メンテナンス・フレームを受信できなかった場合に、トレーニング要求フレームを、前記第1の無線通信部から前記第1の通信方式に従って送信するとともに、前記通信相手からトレーニング要求応答フレームを前記第1の通信方式に従って受信したことに応答して前記通信相手と送受信ビームの指向性の再学習処理を実施するように構成されている。
また、本願の請求項17に記載の発明によれば、請求項11に記載の通信装置は、前記第2の通信方式に従って前記第2の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信を行なう区間に同期して、前記第1の通信方式に従って前記第1の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信を行なうように構成されている。
また、本願の請求項18に記載の発明によれば、請求項11に記載の通信装置は、前記第2の通信方式に従って前記第2の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信とは独立したタイミングで、前記第1の通信方式に従って前記第1の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信を行なうように構成されている。
また、本願の請求項19に記載の発明は、第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信方法であって、
前記第2の通信方式に従って無線通信を行なう1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部で受信するステップを有する、
ことを特徴とする通信方法である。
また、本願の請求項20に記載の発明は、第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
前記第2の通信方式に従って無線通信を行なう1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信する手段、
として機能させるコンピューター・プログラムである。
また、本願の請求項21に記載の発明は、第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
前記第2の通信方式に従って無線通信を行なう1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部で受信する手段、
として機能させるコンピューター・プログラムである。
本願の請求項20、21に係る各コンピューター・プログラムは、コンピューター上で所定の処理を実現するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムを定義したものである。換言すれば、本願の請求項20、21に係る各コンピューター・プログラムをコンピューターにインストールすることによって、コンピューター上では協働的作用が発揮され、本願の請求項1、11に係る各通信装置と同様の作用効果をそれぞれ得ることができる。
また、本願の請求項22に記載の発明は、第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備え、前記第2の通信方式に従って無線通信を行なう1以上の通信相手とコーディネーションをとるための制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信する第1の通信装置と、
第1の通信方式に従って無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の通信方式よりも高い周波数帯を使用する第2の通信方式に従って指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備え、前記第1の通信装置に通信相手として前記制御フレームを前記第1の無線通信部で受信する第2の通信装置と、
を具備することを特徴とする通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明によれば、指向性アンテナのビームを通信相手の位置する方向に向けて、ミリ波の通信距離を伸ばすことができる、優れた通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムを提供することができる。
また、本発明によれば、ミリ波通信若しくは指向性通信を行なう複数の通信相手との間で適切にコーディネーションをとることができる、優れた通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムを提供することができる。
また、本発明によれば、通信相手との位置関係の変動などに伴ってミリ波通信若しくは指向性通信の通信リンクが無効になっても、通信できる状況を好適に回復することができる、優れた通信装置及び通信方法、コンピューター・プログラム、並びに通信システムを提供することができる。
本発明の請求項1、5、10、11、12、19、20、21、22に記載の発明によれば、通信装置は、例えば5GHz帯を使用する無指向性で且つ飛距離問題のない第1の通信方式を補助的に用いて通信相手とのコーディネーションをとって、ミリ波を使用する第2の通信方式に従った高速データ通信を実現することができる。また、通信相手との位置関係の変動などに伴ってミリ波を使用する第2の通信方式に従う指向性通信リンクが無効になってしまった場合であっても、通信できる状況を好適に回復することができる。
また、本願の請求項2乃至4に記載の発明によれば、ビーコンなどの制御フレームに記載される制御情報には、第2の通信方式においてコーディネーションをとるための情報の他に、ビーコン送信元となるアクセスポイントなどのコーディネーターとして動作する通信装置が備える、前記第2の通信方式に従った無線通信の能力に関する情報、前記第2の通信方式に従った無線通信で使用するチャネルに関する情報、前記第2の通信方式に従った無線通信を行なう際に形成する送信ビーム又は受信ビームに関する情報などの追加情報を含めることができる。
また、本願の請求項6、13に記載の発明によれば、リンク・メンテナンス手続きを行う際に、無指向性で飛距離問題のない第1の通信方式を補助的に利用することによって、前記第2の通信方式に従った通信リンクの有効性を確認するためのリンク・メンテナンス・フレームを送信するタイミングをあらかじめ互いに取り決めておくことができる。
また、本願の請求項7、14、15に記載の発明によれば、本願発明をRTS/CTSハンドシェイク手順に従って衝突を回避する通信システムに適用した場合において、送受信間で送信タイミングが確定しているRTS、CTSなどの制御フレームをリンク・メンテナンス・フレームに兼用することができる。
また、本願の請求項8に記載の発明によれば、ンク・メンテナンス・フレームを受信できなかった通信相手は、第2の通信方式による通信範囲から外れたものとして、当該通信相手に割り当てた送信タイミングを開放して再スケジュールすることができ、この結果、大域を効率的に使用することが可能となる。
また、本願の請求項9、16に記載の発明によれば、第2の通信方式による通信範囲から外れた通信相手との間で、第1の通信方式を補助的に利用して、送受信ビームの指向性の再学習を行なうことができるので、位置関係の変動などに伴ってミリ波通信若しくは指向性通信の通信リンクが無効になった通信相手と、通信できる状況を好適に回復することができる。
また、本願の請求項17に記載の発明によれば、通信装置は、第2の通信方式に従ったデータ伝送を行なう際に、これと同期して、第1の通信方式に従ったデータ伝送も併せて行なうことができる。
また、本願の請求項18に記載の発明によれば、通信装置は、第2の通信方式に従ったデータ伝送とは独立したスケジューリングで、第1の通信方式に従ったデータ伝送を行なうことができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、本発明の一実施形態に係るミリ波無線通信システムの構成例を模式的に示した図である。 図2は、無線通信装置100の構成例を示した図である。 図3は、第1のディジタル部130の内部構成の一例を示した図である。 図4は、第2のディジタル部180の内部構成の一例を示した図である。 図5は、送信ビーム処理部185による送信ビームの指向性制御によって無線通信装置100が形成することができる送信ビーム・パターンの一例を示した図である。 図6は、本発明をインフラストラクチャ・モードの無線通信システムに適用した実施形態を示した図である。 図7は、ビーコンに記載される、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報を例示した図である。 図8は、図6に示した無線通信システムにおいてRTS/CTS方式を利用して行なわれる信号送受信シーケンスの一例を示した図である。 図9は、通信相手がビームの学習に用いるビーム学習用信号の信号フォーマットの一例を示した図である。 図10は、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用してリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンスの一例を示した図である。 図11は、アクセスポイント(AP)が図10に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順を示したフローチャートである。 図12は、端末局(STA1、STA2)が図10に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順を示したフローチャートである。 図13は、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用してリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンスの他の例を示した図である。 図14は、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用してリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンスのさらに他の例を示した図である。 図15は、データ送信側(RTS送信側:STA_Tx)が図14に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順を示したフローチャートである。 図16は、データ受信側(CTS送信側:STA_Rx)が図14に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順を示したフローチャートである。 図17は、専用のリンク・メンテナンス・フレームを用いてリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンス例を示した図である。 図18は、リンク・メンテナンス・フレームの送信側が図17に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートである。 図19は、リンク・メンテナンス・フレームの受信側が図17に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートである。 図20は、スケジューリングを第1及び第2の通信方式で同期して行ない、完全に同時にデータ伝送を行なう場合の、アクセスポイント(AP)と端末局(STA)間の信号送受信シーケンスの一例を示した図である。 図21は、第1及び第2の通信方式でそれぞれ独立してスケジューリングを行なう場合の、アクセスポイント(AP)と端末局(STA)間の信号送受信シーケンスの一例を示した図である。 図22は、モジュール化された無線通信装置100を搭載した情報機器の構成例を示した図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
背景技術の欄で既に述べたように、ミリ波を利用する無線通信システムは、複数の送受信アンテナを用い、鋭いアンテナ指向性(すなわち、ビーム形状のアンテナ指向性)を形成することで、その通信範囲を拡大することができる。しかしながら、通信相手の位置の方向にビームを向けることによって通信距離を伸ばすことができるものの、制御フレームの送信に指向性通信は適切ではなくコーディネーションをとれないことや、通信相手との位置関係の変動によって通信リンクが一旦無効になるとそのまま通信ができない状況に陥ることなどが懸念される。
例えば、IEEE802.11で規定されるマイクロ波(5GHz帯)を利用した指向性の通信システムでは、コーディネーション用のパケットをデータ送信時よりも低い通信レートで送信することによって、フレーム周期内のスケジューリングなどの情報を周辺局に広く伝達して、より確実にコーディネーションをとるようにしている。しかしながら、ミリ波を使用する通信では、通信レートを低くしても、十分に周辺局に信号が到達しない可能性がある。
そこで、本実施形態に係る無線通信システムは、60GHz帯の無線通信に5GHz帯の無線通信を併用し、ビーコンなどの60GHz帯の通信におけるコーディネーションをとるための制御情報の伝送に5GHz帯を補助的に利用して、制御情報が十分に周辺局に到達するようにしている。
マイクロ波を使用する第1の通信方式は、ミリ波と比較して直進性が強くなく、反射時の減衰の小さいので、送信ビーム及び受信ビームの指向性を考慮することなく互いに通信することができる。これに対し、第2の通信方式は、ミリ波を使用するため、直進性が強く反射時の減衰の大きいことから、送信ビーム及び受信ビームを通信相手に向けて無線信号を送受信することが好ましい。
以下の説明では、第1の通信方式は、無線LAN規格として広範に普及しているIEEE802.11a/b/gで使用するマイクロ波の電磁波(5GHz帯)を用いた通信方式とし、他方の第2の通信方式は、VHT(Very High Throughput)規格で使用する60GHz帯とする。但し、本発明の要旨は、第1及び第2の通信方式が必ずしも特定の周波数帯に限定されるものではない。
図1には、本発明の一実施形態に係るミリ波無線通信システムの構成例を模式的に示している。図示の無線通信システムは、無線通信装置100と無線通信装置200からなる。
無線通信装置100及び200は、上述した第1の通信方式及び第2の通信方式の双方を用いて互いに無線通信することができる。マイクロ波を使用する第1の通信方式は、ミリ波と比較して直進性が強くなく、反射時の減衰の小さい。したがって、無線通信装置100及び200が第1の通信方式に従って無線通信を行なうときには、送信ビーム及び受信ビームの指向性を考慮することなく互いに通信することができる。他方、第2の通信方式は、ミリ波を使用するため、直進性が強く反射時の減衰の大きい。無線通信装置100及び200が第2の通信方式に従って無線通信を行なうときには、送信ビーム及び受信ビームを通信相手にそれぞれ向けて無線信号を送受信することがより好ましい。
図1に示す例では、無線通信装置100は、第1の通信方式に従って無線信号を送受信するためのアンテナ110と、第2の通信方式に従って無線信号を送受信するための複数のアンテナ160a〜160nを備えている。そして、各アンテナ160a〜160nを介して送信される信号の重みを調整することによって、第2の通信方式に従った無線通信時における送信ビームの指向性Btを制御するようになっている。図示の例では、送信ビームBtは、通信相手となる無線通信装置200の位置の方向に向けられている。
また、無線通信装置200は、第1の通信方式に従って無線信号を送受信するためのアンテナ210と、第2の通信方式に従って無線信号を送受信するための複数のアンテナ260a〜260nを備えている。そして、各アンテナ260a〜260nを介して受信される信号の重みを調整することによって、第2の通信方式に従った無線通信時における受信ビームの指向性Brを制御するようになっている。図示の例では、受信ビームBrは、通信相手となる無線通信装置100の位置の方向に向けられている。
図2には、無線通信装置100の構成例を示している。図示の無線通信装置100は、ブロードバンド・ルーターや無線アクセスポイントとして動作してもよい。なお、図示しないが、無線通信装置200も同様の構成であってもよい。
無線通信装置100は、アンテナ110と、第1の無線通信部120と、記憶部150と、複数のアンテナ160a〜160nと、第2の無線通信部170を備えている。第1の無線通信部120は、第1のアナログ部122と、AD(Analog−to−Digital)変換部124と、DA(Digital−to−Analog)変換部126と、第1のディジタル部130と、制御部140で構成される。また、第2の無線通信部170は、第2のアナログ部172と、AD変換部174と、DA変換部176と、第2のディジタル部180と、制御部190で構成される。
アンテナ110は、第1の通信方式に従った無線通信に使用されるアンテナである。アンテナ110は、例えば、ビーコンなど第2の通信方式におけるコーディネーションをとるための制御信号を、マイクロ波を用いた第1の通信方式に従って送信する。また、アンテナ110は、ビーコンなど第2の通信方式におけるコーディネーションをとるための制御信号を第1の通信方式に従って受信して、第1のアナログ部122へ出力する。
第1のアナログ部122は、典型的には、第1の通信方式に従った無線信号を送受信するためのRF(Radio Frequency)回路に相当する。すなわち、第1のアナログ部122は、アンテナ110により受信されたRF受信信号を低雑音増幅するとともにダウンコンバートし、後段のAD変換部124へ出力する。また、第1のアナログ部122は、DA変換部126によりアナログ信号に変換された送信信号をRF帯にアップコンバートするとともに電力増幅して、アンテナ110へ出力する。
AD変換部124は、第1のアナログ部122から入力されるアナログ受信信号をディジタル信号に変換し、後段の第1のディジタル部130へ出力する。また、DA変換部126は、第1のディジタル部130から入力されるディジタル送信信号をアナログ信号に変換し、第1のアナログ部122へ出力する。
図3には、第1のディジタル部130の内部構成の一例を示している。図示のように、第1のディジタル部130は、同期部131と、復調復号部132と、符号化変調部133で構成される。同期部131は、アンテナ110の受信信号について、例えば第1の通信方式のパケットの先頭のプリアンブルを検出したことに応じて、受信処理の開始タイミングを同期させる。復調復号部132は、第1の通信方式に使用される任意の変調方式及び符号化方式に従って受信信号を復調及び復号して、データ信号を取得し、制御部140へ出力する。符号化変調部133は、制御部140から入力されるデータ信号を、第1の通信方式に使用される任意の符号化方式及び変調方式に従って符号化及び変調し、送信信号を生成して、DA変換部126へ出力する。
図2に戻って、引き続き、無線通信装置100の構成について説明する。
制御部140は、例えばマイクロプロセッサーなどの演算装置を用いて構成され、第1の無線通信部120の動作全般を制御する。例えば、制御部140は、所定のアプリケーション(通信プロトコルの上位層プログラムなど)からの要求に応じて、ビーコンなどの第2の通信方式におけるコーディネーションをとるための制御信号を第1のディジタル部130へ出力する。また、制御部140は、第1のディジタル部130から復号済みの制御信号が入力されると、当該制御信号に記載されている第2の通信方式におけるコーディネーションに関する情報などを取得し、これを記憶部150に適宜保存する。
記憶部150は、例えば、半導体メモリなどの書き込み可能な記録媒体で構成され、無線通信装置100による通信処理を実行するためのプログラムをロードしたり、各種パラメータ値を記憶したりするワーク・メモリとして用いられる。また、記憶部150には、第2の通信方式に従った第2の無線通信部170による無線通信の際の最適な送受信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値が記憶される。
複数のアンテナ160a〜160nは、第2の通信方式に従った無線通信に使用される。具体的には、アンテナ160a〜160nは、所定の重み係数を用いて重み付けされた無線信号を、ミリ波を用いてそれぞれ送信する。また、アンテナ160a〜160nは、ミリ波の無線信号を受信して、第2のアナログ部172へ出力する。
第2のアナログ部172は、典型的には、第2の通信方式に従った無線信号を送受信するためのRF回路に相当する。すなわち、第2のアナログ部172は、アンテナ160a〜160nによりそれぞれ受信された複数の受信信号を低雑音増幅するとともにダウンコンバートし、後段のAD変換部174へ出力する。また、第2のアナログ部172は、DA変換部176によりそれぞれアナログ信号に変換された複数の送信信号をRF帯にアップコンバートするとともに電力増幅して、各アンテナ160a〜160nへ出力する。
AD変換部174は、第2のアナログ部172から入力される複数のアナログ受信信号をそれぞれディジタル信号に変換し、後段の第2のディジタル部180へ出力する。また、DA変換部176は、第2のディジタル部180から入力される複数のディジタル送信信号をそれぞれアナログ信号に変換し、第2のアナログ部172へ出力する。
第2のディジタル部180は、典型的には、第2の通信方式に従って受信信号を復調及び復号するための回路、並びに、第2の通信方式に従って送信信号を符号化及び変調するための回路で構成される。
図4には、第2のディジタル部180の内部構成の一例を示している。図示のように、第2のディジタル部180は、同期部181と、受信ビーム処理部182と、電力計算部183と、決定部184と、復調復号部185と、符号化変調部186と、送信ビーム処理部187で構成される。
同期部181は、例えば、複数のアンテナ160a〜160nにより受信された複数の受信信号について、パケットの先頭のプリアンブルに応じて受信処理の開始タイミングを同期させて受信ビーム処理部182へ出力する。
受信ビーム処理部182は、同期部181から入力される複数の受信信号について、例えば一様分布又はテイラー分布に従って重み付け処理を行なうことによって、受信ビームの指向性を制御する。そして、受信ビーム処理部182は、重み付けされた受信信号を電力計算部183及び復調復号部185へ出力する。
最適な送受信ビーム・パターンの学習を行なう際(後述)、電力計算部183は、各送受信ビーム・パターンで送受信された受信信号の受信電力をそれぞれ計算して、決定部184へ順次出力する。そして、決定部184は、電力計算部183から入力される受信電力値に基づいて、最適な送信ビーム・パターン及び受信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値を決定する。最適なビーム・パターンとは、典型的には、1つのビーム学習用信号について電力計算部183から入力される一連の受信電力値が最大値となるビーム・パターンである。
復調復号部185は、受信ビーム処理部182により重み付けされた受信信号を第2の通信方式に使用される任意の変調方式及び符号化方式に従って復調及び復号し、データ信号を取得する。そして、復調復号部185は、取得したデータ信号を制御部190へ出力する。
符号化変調部186は、制御部190から入力されるデータ信号を第2の通信方式に使用される任意の符号化方式及び変調方式に従って符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、符号化変調部186は、生成した送信信号を送信ビーム処理部187へ出力する。
送信ビーム処理部187は、符号化変調部186から入力された送信信号から、例えば一様分布又はテイラー分布に従って重み付けされた複数の送信信号を生成し、送信ビームの指向性を制御する。送信ビーム処理部187により使用される重みの値は、例えば、制御部190から入力される指向性制御信号により指定される。送信ビーム処理部187により重み付けされた複数の送信信号は、DA変換部176へそれぞれ出力される。
図2に戻って、引き続き、無線通信装置100の構成について説明する。
制御部190は、例えばマイクロプロセッサーなどの演算装置を用いて構成され、第2の無線通信部170の動作全般を制御する。また、制御部190は、最適な送信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値を記憶部150から取得し、当該パラメータ値に基づいて特定される最適な送信ビーム・パターンを形成するための指向性制御信号を第2のディジタル部180内の送信ビーム処理部185へ出力する。これにより、無線通信装置100による第2の通信方式に従った無線送信の際の送信ビームが、通信相手の位置する方向へ向けられる。
図5には、送信ビーム処理部185による送信ビームの指向性制御によって無線通信装置100が形成することができる送信ビーム・パターンの一例を示している。同図に示す例では、無線通信装置100は10個の送信ビーム・パターンBt0〜Bt9を形成することができる。送信ビーム・パターンBt0〜Bt9は、無線通信装置100が位置する平面上で、36度ずつ異なる方向への指向性をそれぞれ有している。
送信ビーム処理部185は、制御部190からの指向性制御信号に応じて、かかる10個の送信ビーム・パターンBt0〜Bt9のうちいずれか1つの送信ビーム・パターンを用いて、指向性の無線信号をアンテナ160a〜160nから送信させることができる。また、無線通信装置100により形成可能な受信ビーム・パターンも、図5に示した送信ビーム・Bt0〜Bt9と同様のビーム・パターンであってよい。すなわち、受信ビーム処理部182は、制御部190からの指向性制御信号に応じて、かかる10個の受信ビーム・パターンBr0〜Br9のうちいずれか1つ(若しくは2以上の組み合わせ)と一致する受信ビーム・パターンに設定して、第2の通信方式に従った無線信号をアンテナ160a〜160nで受信させることができる。無線通信装置100の記憶部150には、例えば、これら送受信ビーム・パターンBt0〜Bt9、Br0〜Br9をそれぞれ形成するためのアンテナ160a〜160n毎の重み係数があらかじめ記憶されている。
なお、無線通信装置100により形成可能な送信ビーム・パターン及び受信ビーム・パターンは、図5に示した例に限定されるものではない。例えば、3次元空間上のさまざまな方向に指向性を有する送信ビーム・パターン又は受信ビーム・パターンを形成できるように複数のアンテナ160a〜160nを構成することもできる。
無線通信装置100は、マイクロ波を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部120と、ミリ波を用いて無線通信を行なう第2の無線通信部170を併用している。具体的には、ビーコンなどの第2の通信方式におけるコーディネーションをとるための制御信号を第1の無線通信部120及びアンテナ110で送受信し、コーディネーションがとられた以降は第2の無線通信部170及び複数のアンテナ160a〜160nで送受信を行なう。
続いて、図6に示すような、本発明を適用した実施形態について説明する。図示の通信システムは、1台のアクセスポイント(AP)と、2台の端末局(STA1、STA2)で構成されるインフラストラクチャ・ネットワークである。これら3台の通信局(AP、STA1、STA2)は、いずれも、図2に示した無線通信装置100を用いて構成されるものとする。
これら3台の通信局(AP、STA1、STA2)は、第1の通信方式に従った無線信号が到達するが、送受信ビームを向けられていないと第2の通信方式に従った無線信号は届かない通信距離となるような位置に存在するものとする。図6に示す例では、各端末局(STA1、STA2)の第2の無線通信部170の送受信ビームはいずれもアクセスポイント(AP)側に向けられ、各端末局(STA1、STA2)はそれぞれアクセスポイント(AP)との第2の通信方式による通信リンクが確立されており、アクセスポイント(AP)と各端末局(STA1、STA2)間の高速データ伝送用のリンクとして利用することができる。勿論、アクセスポイント(AP)と各端末局(STA1、STA2)間の第1の通信方式による通信リンクは有効であり、コーディネーション用のリンクとして利用することは可能である。
他方、端末局STA1とSTA2間では、送受信ビームが向けられていないことから、第2の通信方式による通信リンクは無効になっており、言い換えれば、端末局STA1とSTA2間の高速データ伝送用のリンクは確立していない。また、端末局STA1とSTA2間の第1の通信方式による通信リンクは有効であり、コーディネーション用の通信リンクとして補助的に利用することは可能である。
アクセスポイント(AP)は、自局が所属する基本サービス・セット(Basic Service Set:BSS)の運用情報などを記載したビーコンを、第1の通信方式に従って周期的に送信する。ビーコンを送信する周期を「フレーム周期」と呼ぶ。ビーコンは、各端末局(STA1、STA2)とのコーディネーションをとるための制御信号である。
本実施形態では、第1の通信方式に従って伝送されるビーコンには、第1の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報とともに、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報も記載される。したがって、各端末局(STA1、STA2)は、アクセスポイント(AP)からビーコンを受信し、記載されているBSSの運用情報に従って、当該BBS内で第1の通信方式及び第2の通信方式ともに通信動作を行なうことができる。すなわち、アクセスポイント(AP)は、第1の通信方式を補助的に利用して、第2の通信方式に従った無線通信におけるコーディネーションをとることができる。
図7には、ビーコンに記載される、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報を例示している。図示のように、運用情報として、フレーム周期内で各端末局(STA1、STA2)に割り当てた第2の通信方式における送信タイミング(STA1 Tx Timing、STA2 Tx Timing、…)などのスケジュール情報(Schedule Info)や、アクセスポイント(AP)自身若しくは当該BSSの第2の通信方式における通信能力に関する情報(Capability Info)などが挙げられる。ここで言う通信能力情報(Capability Info)には、使用周波数帯に関する通信能力情報(60GHz Capability)や、アクセスポイント(AP)自身のビーム形成に関する能力情報(Beamforming Capability)などが含まれる。使用周波数帯に関する通信能力情報(60GHz Capability)として、アクセスポイント(AP)がサポートするチャネル(Supported Channels)や(但し、60GHz帯に複数のチャネルを割り当てる場合)、当該BSSで現在使用している(すなわち利用可能な)チャネル(Used Channels)などが記載される。また、ビーム形成に関する能力情報(Beamforming Capability)として、アクセスポイント(AP)がサポートする送受信ビーム・パターン(図5を参照のこと)に関する情報(Supported Beam Pattern)などが記載される。
このように第1の通信方式に従って送信するビーコンに、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報を併せて記載する場合、アクセスポイント(AP)は、送受信ビームの指向性を確立しなければ第2の通信方式に従う無線信号が届かない各端末局(STA1、STA2)に対して、指向性を確立する前に通信相手が存在するという情報を、第1の通信様式を補助的に利用して伝達することができるという利点がある。他方、アクセスポイント(AP)が、第2の通信方式におけるBSSの運用情報を第2の通信方式に従って各端末局(STA1、STA2)に通達しようとすると、送受信ビームを向けた方向にしか無線信号が届かないことから、別の方向に位置する各端末局に対して同じ情報を複数回送信する必要があり、オーバーヘッドが大きくなってしまう。
なお、ビーコンに記載される、第1の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報は、例えばマイクロ波を利用するIEEE802.11などで規定されるビーコンの記載内容と同様なので、本明細書では詳細な説明を省略する。
無線通信においては、通信局が互いに直接通信できない領域が存在するという隠れ端末問題が生じることが知られている。図6に示す無線通信システムでも、各端末局(STA1、STA2)は、ビーコンを通じてアクセスポイントから割り当てられた各々の送信区間(STA1 Tx Timing、STA2 Tx Timing)を利用して第2の通信方式でデータ伝送を行なう際に、RTS/CTSハンドシェイク手順を適用して衝突を回避するようにしている。
RTS/CTS方式では、データ送信元の通信局が送信開始要求パケットRTS(Request To Send)を送信し、データ送信先の通信局から確認通知パケットCTS(Clear To Send)を受信したことに応答してデータ・パケットの送信を開始する。このとき、データ送信側(RTS送信局)にとっての隠れ端末は、CTSを受信して送信停止期間(NAV:Network Allocation Vector)を設定して、データ・パケットとの衝突を回避する。また、データ受信側(CTS送信局)にとっての隠れ端末は、RTSを受信して送信停止期間を設定して、データ・パケット受信に対して返信されるACKとの衝突を回避する。
図8には、図6に示した無線通信システムにおいてRTS/CTS方式を利用して行なわれる信号送受信シーケンスの一例を示している。但し、同図において、アクセスポイント(AP)と各端末局(STA1、STA2)はともに、アンテナ160−a、…160−nの最適な指向性の学習を終えているものとする。
アクセスポイント(AP)は、所定のフレーム周期毎に、5GHz帯の第1の通信方式に従ってビーコンを報知し、これを各端末局(STA1、STA2)が受信することによってアクセスポイント(AP)の配下に置かれ、BSSにおける第1の通信方式についてのコーディネーションとともに、60GHz帯の第2の通信方式についてのコーディネーションがとられる。
ビーコンには、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報として、各端末局(STA1、STA2)に割り当てた第2の通信方式における送信タイミング(STA1 Tx Timing、STA2 Tx Timing、…)などのスケジュール情報(Schedule Info)が記載されている(前述並びに図7を参照のこと)。図8に示す例では、ビーコンに記載されているスケジュール情報に従って、フレーム周期内において、左斜線で示す区間が一方の端末局(STA1)の第2の通信方式に従う送信区間に割り当てられるとともに、右斜線で示す区間が他方の端末局(STA2)の第2の通信方式に従う送信区間に割り当てられている。端末局(STA1、STA2)は、コンテンション・フリーで第2の通信方式に従う無線通信を行なうことができる。
端末局(STA1)と端末局(STA2)は、送受信ビームを互いに向け合っておらず、第2の通信方式に従って送信されるRTS、CTSなどの制御フレームは届かないため、互いのRTS、CTSで他方の端末局にNAVを設定させることはできない。しかしながら、図8に示すように、端末局(STA1)と端末局(STA2)には送信区間が個別に割り当てられるので、第2の通信方式に従う互いの無線信号が衝突することはない。
端末局(STA1)と端末局(STA2)は、コーディネーションがとられた以降は、第2の通信方式に従って通信動作を行なうことができる。図8に示す例では、端末局(STA1)は、自分に割り当てられた送信区間(左斜線部)内において、アクセスポイント(AP)との間で第2の通信方式に従ったRTS/CTSハンドシェイク手順を実行する。
端末局(STA1)は、自分に割り当てられた送信区間に入ると、まず、CSMAの手順によりメディアが一定期間だけクリアであることを確認し、その後、アクセスポイント(AP)に向けてRTSを第2の通信方式に従って送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA1)に割り当てた送信区間の開始時刻が到来すると、端末局(STA1)との第2の通信方式に従った無線通信に備えて、端末局(STA1)に対して最適な送受信ビーム・パターンとなるように第2の無線通信部170の指向性を制御して、受信動作を開始する。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信したことに応答して、所定のフレーム間隔SIFS(Short Inter Frame Space)が経過した後に、RTSを受信できた旨をフィードバックするCTSを第2の通信方式に従って返信する。
そして、端末局(STA1)は、CTSを無事に受信することによってメディアがクリアであることを確認すると、SIFSが経過した後に、データ・フレームを第2の通信方式に従って送信する。なお、図示しないが、端末局(STA1)は、第2の通信方式によるデータ・フレームと同期して、第1の通信方式によるデータ・フレームの伝送を並行して行なうようにしてもよい。
アクセスポイント(AP)は、CTSを送信した後、データ・フレームを待ち受ける。そして、データ・フレームを無事に受信し終えると、SIFSが経過した後に、ACKを返信する。端末局(STA1)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
同様に、端末局(STA2)は、自分に割り当てられた送信区間(右斜線部)内において、アクセスポイント(AP)との間で第2の通信方式に従ったRTS/CTSハンドシェイク手順を実行する。
端末局(STA2)は、自分に割り当てられた送信区間に入ると、まず、CSMAの手順によりメディアが一定期間だけクリアであることを確認し、その後、アクセスポイント(AP)に向けてRTSを送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA2)に割り当てた送信区間の開始時刻が到来すると、端末局(STA2)との第2の通信方式に従った無線通信に備えて、端末局(STA2)に対して最適な送受信ビーム・パターンとなるように第2の無線通信部170の指向性を制御して、受信動作を開始する。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信したことに応答して、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、RTSを受信できた旨をフィードバックするCTSを返信する。
そして、端末局(STA2)は、CTSを無事に受信することによってメディアがクリアであることを確認すると、SIFSが経過した後に、データ・フレームを送信する。なお、図示しないが、端末局(STA2)は、第2の通信方式によるデータ・フレームと同期して、第1の通信方式によるデータ・フレームの伝送を並行して行なうようにしてもよい。
アクセスポイント(AP)は、CTSを送信した後、データ・フレームを待ち受ける。そして、データ・フレームを無事に受信し終えると、SIFSが経過した後に、ACKを返信する。端末局(STA2)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
上記では、各通信局の送受信ビーム・パターンの指向性の学習を終えていることを前提として、図8に示した信号送受信シーケンスについて説明した。ここで、最適な送受信ビーム・パターンの学習方法の一例について説明しておく。但し、本発明の要旨は特定の学習方法に限定されるものではない。
図9には、無線通信装置100から送信される、通信相手がビームの学習に用いるビーム学習用信号の信号フォーマットの一例を示している。但し、同図では、ヘッダー部の記載を省略している。図示のビーム学習用信号BTF(Beam Training Field:ビーム学習用フィールド)は、複数のアンテナ160a〜160nから第2の通信方式に従って送信される。ビーム学習用信号BTFに載せる学習用信号系列は、例えばBPSK(Binary Phase Shift Keying:2位相偏移変調)のランダム・パターンなどでよい。
図示のビーム学習用信号は、送信ビーム・パターンBt0〜Bt9毎の学習用信号系列を時分割により多重化したものである。ビーム学習用信号BTFは、図5に示した各送信ビーム・パターンBt0〜Bt9にそれぞれ対応する10個のタイムスロットT0〜T9により構成される。そして、各タイムスロットT0〜T9では、所定の既知信号系列に対し各送信ビーム・パターンBt0〜Bt9を形成するための重み係数でそれぞれ重み付けされた10通りの学習用信号系列が順次送信される。したがって、ビーム学習用信号の送信ビームの指向性は、タイムスロットT0〜T9毎に、図5に示す送信ビーム・パターンBt0〜Bt9のように順次変化する。
このビーム学習用信号BTFを受信する受信側では、ビーム学習用信号BTFのタイムスロットT0〜T9毎(すなわち、学習用信号系列毎)の受信信号の電力レベルを観測する。この結果、ビーム学習用信号BTFのいずれかのタイムスロットにおいて受信信号の電力レベルは突出した値となる。受信信号の電力レベルがピークとなるタイムスロットは、ビーム学習用信号BTFを送信する送信側との相対位置に応じて変化する。そして、受信電力レベルがピークとなるタイムスロットに該当する送信ビーム・パターンを、送信側にとっても最適な送信ビーム・パターンに決定することができる。
また、ビーム学習用信号BTFの受信側も、図5に示した送信ビーム・パターンBt0〜Bt9と同様の、10個の受信ビーム・パターンBr0〜BR9を形成することができるとする。そして、ビーム学習用信号BTFの各タイムスロットT0〜T9をさらに10個ずつの小区間ST0〜ST9にそれぞれ分け、各小区間ST0〜ST9においてそれぞれ異なる10通りの受信ビーム・パターンBr0〜Br9で受信信号を重み付け処理する。図9に示す例では、タイムスロットT0の第1の小区間ST0は受信ビーム・パターンBr0、タイムスロットT0の第2の小区間ST1は受信ビーム・パターンBr1、…、タイムスロットT9の第1の小区間ST0は受信ビーム・パターンBr0、…、などと関連付けられる。このような受信ビームの指向性制御処理によって、1つのビーム学習用信号BTFにおいて、10通りの送信ビーム・パターン×10通りの受信ビーム・パターン=計100通りの送受信ビーム・パターンで送受信された受信信号を得ることができる。
図4に示した電力計算部183は、上述した計100通りの送受信パターンで送受信された受信信号の受信電力をそれぞれ計算して、決定部184へ順次出力する。そして、決定部184は、入力される受信電力値に基づいて、最適な送信ビーム・パターン及び受信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値を決定する。最適なビーム・パターンとは、典型的には、1つのビーム学習用信号について電力計算部283から入力される一連の受信電力値が最大値となるビーム・パターンである。最適な送信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値とは、例えばビーム学習用信号BTFのいずれかのタイムスロット番号(T0〜T9)でよい。また、最適な受信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値とは、例えば図9に示した小区間番号(ST0〜ST9)でよい。決定部184は、このように決定したパラメータ値を制御部190へ出力する。また、最適な送信ビーム・パターンを特定するためのパラメータ値(T0〜T9)を、ビーム学習用信号BTFの送信側へフィードバックするようにしてもよい。但し、このフィードバック手順は本発明の要旨に直接関連しないので、本明細書では説明を省略する。
通信相手となる通信局間で最適な送受信ビーム・パターンの学習を互いに行なったとしても、その後、端末局が移動したり、通信路上に遮蔽物が入ったりすると、一時的であれ、前回まで利用できた送受信ビーム・パターンが利用できなくなり、指向性通信リンクが無効になってしまう。
このため、本発明者らは、第2の通信方式に従ったデータ通信に先立てて、前回利用した送受信ビーム・パターンを利用できるか否か、すなわち指向性通信リンクが有効であるか否かを、ある一定期間毎に確認する「リンク・メンテナンス」手続きを採り入れることを提案する。具体的には、指向性通信リンクを確立した通信局の間で、リンク・メンテナンス用のリンク・メンテナンス・フレームを第2の通信方式に従って交換し、互いのフレームを受信できたかどうかによって、前回の指向性通信リンクの有効性を確認することができる。このようなリンク・メンテナンス手続きを実現するには、メンテナンスを実行する時間、すなわち通信相手がリンク・メンテナンス・フレームを送信するタイミングをあらかじめ取り決めておく必要がある。リンク・メンテナンス・フレームの送信タイミングの通知には、無指向性で飛距離問題のない第1の通信方式を補助的に利用することができる。
図8に示した信号送受信シーケンスでは、アクセスポイント(AP)が各端末局(STA1、STA2)に対して送信区間を個別に割り当て、各端末局(STA1、STA2)は、それぞれの送信区間で、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用してアクセスポイント(AP)に対するデータ送信を行なうようになっている。この場合、アクセスポイント(AP)にとっては各端末局(STA1、STA2)がRTSを送信するタイミングが既知であり、各端末局(STA1、STA2)にとってはアクセスポイント(AP)からCTSが返信されるタイミングが既知である。したがって、RTS、CTSの各制御フレームをリンク・メンテナンス・フレームとして活用することができる。但し、端末局(STA1、STA2)は、各々の送信区間において、アクセスポイント(AP)への送信データがない場合であっても、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを必ず送信するものとする。
図10には、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用してリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンスの一例を示している。但し、図示の信号送受信シーケンスでは、アクセスポイント(AP)と各端末局(STA1、STA2)の間では既にビーコンのフレーム周期が確立しているものとする。また、アクセスポイント(AP)が、無効になった指向性通信リンクを外してフレーム周期の送信区間の割り当てを再スケジュールするようになっている。
アクセスポイント(AP)は、所定のフレーム周期毎に、5GHz帯の第1の通信方式に従ってビーコンを報知して、60GHz帯の第2の通信方式についてのコーディネーションをとる。そして、ビーコンを通じて、各端末局(STA1、STA2)に対して、第2の通信方式に従う送信区間をそれぞれ割り当てる。
端末局(STA1)は、自分に割り当てられた送信区間の先頭から所定期間が経過した後にアクセスポイント(AP)に向けて、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って送信する。但し、端末局(STA1)は、自分の送信区間において、アクセスポイント(AP)への送信データがない場合であっても、リンク・メンテナンスのため、RTSを必ず送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA1)に割り当てた送信区間内で端末局(STA1)からのRTSを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信したことによって、端末局(STA1)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、アクセスポイント(AP)は、RTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを第2の通信方式に従って返信する。
端末局(STA1)は、CTSを受信することによって、メディアがクリアであることに加えて、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、端末局(STA1)は、CTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
そして、端末局(STA1)は、CTSを受信してからSIFSが経過した後に、データ・フレームを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って送信する。また、アクセスポイント(AP)は、データ・フレームを無事に受信し終えると、ACKを返信する。端末局(STA1)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
また、端末局(STA2)は、自分に割り当てられた送信区間の先頭から所定期間が経過した後にアクセスポイント(AP)に向けて、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従ってRTSを送信する。但し、端末局(STA2)は、自分の送信区間において、アクセスポイント(AP)への送信データがない場合であっても、リンク・メンテナンスのため、RTSを必ず送信する。
しかしながら、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA2)に割り当てた送信区間内で、期待した時刻に端末局(STA2)からのRTSを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することができないので、端末局(STA2)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
このような場合、アクセスポイント(AP)は、指向性通信リンクが無効になった端末局(STA2)への送信区間を外して、フレーム周期の送信区間の割り当てを再スケジュールする。そして、アクセスポイント(AP)は、再スケジューリングされた内容を記載したRescheduleフレームを、第1の通信方式に従って報知する。
端末局(STA1)は、Rescheduleフレームを第1の通信方式に従って受信することができる。端末局(STA1)は、同フレームの記載内容を解析して、自分に新たに割り当てられた送信区間のタイミングを認識することができる。そして、端末局(STA1)は、上述と同様に、自分に割り当てられた送信区間の先頭から所定期間が経過した後にアクセスポイント(AP)に向けて、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを第2の通信方式に従って送信すればよい。
図11には、アクセスポイント(AP)が図10に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
アクセスポイント(AP)は、フレーム周期毎のビーコンの送信時刻が到来すると(ステップS1のYes)、5GHz帯すなわち第1の通信方式に従って、ビーコンを送信する(ステップS2)。ビーコンには、第1の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報と、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報が記載されており、周辺の各端末局がビーコンを受信することで、BSS内におけるコーディネーションがとられる。また、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報として、フレーム周期内で各端末局に割り当てた送信区間が記載されている。
アクセスポイント(AP)は、フレーム周期内でいずれかの端末局(STA)に割り当てた送信区間の開始時刻が到来すると(ステップS3のYes)、端末局(STA1)に対して最適な送受信ビーム・パターンとなるように第2の無線通信部170の指向性を制御して、60GHz帯すなわち第2の通信方式に従った受信動作を開始する(ステップS4)。
ここで、アクセスポイント(AP)は、期待していた時刻に、端末局(STA)から、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを受信できたときには(ステップS5のYes)、端末局(STA)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、アクセスポイント(AP)は、RTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを返信するとともに(ステップS6)、端末局(STA)からのデータ・フレームを受信する(ステップS7)。また、アクセスポイント(AP)は、データ・フレームを無事に受信し終えると、ACKを返信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、期待していた時刻に、端末局(STA)から、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信できなかったときには(ステップS5のNo)、端末局(STA)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
このような場合、アクセスポイント(AP)は、指向性通信リンクが無効になった端末局(STA2)への送信区間を外して、フレーム周期の送信区間の割り当てを再スケジュールする(ステップS8)。但し、本発明の要旨は特定の再スケジュール処理に限定されないので、ここでは再スケジュール処理についての説明を省略する。
そして、アクセスポイント(AP)は、再スケジューリングされた内容を記載したRescheduleフレームを、飛距離問題のない第1の通信方式に従って報知する(ステップS9)。
図12には、端末局(STA1、STA2)が図10に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
端末局(STA)は、フレーム周期毎のビーコンの受信時刻が到来すると(ステップS11のYes)、5GHz帯すなわち第1の通信方式に従って受信動作を開始し、アクセスポイント(AP)からのビーコンを受信する(ステップS12)。ビーコンには、第1の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報とともに、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報が記載されており、端末局(STA)はフレーム周期内で自分に割り当てた送信区間を認識することができる。なお、端末局(STA)は、ビーコンに記載されている運用情報の他、Rescheduleフレーム(前述)の受信によっても、自分に割り当てた送信区間を認識することがある。
端末局(STA)は、ビーコン若しくはRescheduleフレームで通知された自分の送信区間に入ると、その先頭から所定期間が経過した後に(ステップS13のYes)、アクセスポイント(AP)に向けて、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って送信する(ステップS14)。但し、端末局(STA)は、自分の送信区間において、アクセスポイント(AP)への送信データがない場合であっても、リンク・メンテナンスのため、RTSを必ず送信する。
端末局(STA)は、RTSを送信した後、アクセスポイント(AP)からのCTSの受信を待機する。そして、CTSを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することによって(ステップS15のYes)、端末局(STA)は、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、端末局(STA1)は、CTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
また、端末局(STA)は、CTSを受信することによってメディアがクリアであることを確認する(ステップS15のYes)。そして、端末局(STA)は、CTSを受信してからSIFSが経過した後に、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って、データ・フレームを送信する(ステップS16)。その後、端末局(STA)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
図13には、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用してリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンスの他の例を示している。図13に示す信号送受信シーケンスでは、アクセスポイント(AP)と各端末局(STA1、STA2)の間では既にビーコンのフレーム周期が確立しているものとする。また、指向性通信リンクが無効になったときには、端末局(STA2)の主導で、アクセスポイント(AP)に対して送受信ビームの指向性の再学習を行なうようになっている。
アクセスポイント(AP)は、所定のフレーム周期毎に、5GHz帯の第1の通信方式に従ってビーコンを報知して、60GHz帯の第2の通信方式についてのコーディネーションをとる。そして、ビーコンを通じて、各端末局(STA1、STA2)に対して、第2の通信方式に従う送信区間をそれぞれ割り当てる。
端末局(STA1)は、自分に割り当てられた送信区間の先頭から所定期間が経過した後にアクセスポイント(AP)に向けて、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA1)に割り当てた送信区間内で端末局(STA1)からのRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信したことによって、端末局(STA1)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、アクセスポイント(AP)は、RTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを第2の通信方式に従って返信する。
端末局(STA1)は、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従ってCTSを受信することによって、メディアがクリアであることに加えて、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、端末局(STA1)は、CTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
そして、端末局(STA1)は、CTSを受信してからSIFSが経過した後に、データ・フレームを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って送信する。アクセスポイント(AP)は、データ・フレームを無事に受信し終えると、ACKを返信する。端末局(STA1)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
また、端末局(STA2)は、自分に割り当てられた送信区間の先頭から所定期間が経過した後にアクセスポイント(AP)に向けて、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたRTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って送信する。
アクセスポイント(AP)は、期待した時刻に端末局(STA2)からのRTSを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信したことによって、端末局(STA2)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って返信する。
しかしながら、端末局(STA2)は、自分がRTSを送信してから期待した時刻にアクセスポイント(AP)からのCTSを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することができないので、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
このような場合、端末局(STA2)は、アクセスポイント(AP)との間で送受信ビームの指向性の再学習を行なうことを要求するTraining Requestフレームを送信する。Training Requestフレームは飛距離問題のない第1の通信方式に従って送信されることから、第2の通信方式に従って送信されるリンク・メンテナンス・フレームが届かない通信相手に対しても、Training Requestフレームは届くことが期待される。
そして、アクセスポイント(AP)は、Training Requestフレームを受信すると、前回利用した指向性通信リンクが無効であることを認識するとともに、送受信ビームの指向性の再学習要求を受理したことを示すTraining Responseフレームを返信する。前回利用した指向性通信リンクが無効であることから、Training Responseフレームも第1の通信方式に従って送信される。
その後、端末局(STA2)とアクセスポイント(AP)間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
図10並びに図13に示した信号送受信シーケンス例はいずれも、RTS、CTSの各制御フレームをリンク・メンテナンス・フレームとして活用するが、端末局(STA1、STA2)間では第2の通信方式に従う無線通信がコンテンション・フリーであること、すなわちインフラストラクチャ・ネットワークであることが前提となる。
これに対し、インフラストラクチャ・ネットワークに限定されず、コンテンション型サービスであっても、RTS送信側にとってはCTSの返信タイミングが既知であることから、CTSのみをリンク・メンテナンス・フレームとして活用すれば、リンク・メンテナンスを実現することができる。
図14には、CTSのみをリンク・メンテナンス・フレームとして活用する場合のRTS/CTSハンドシェイク手順を利用してリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンス例を示している。この場合、指向性通信リンクが無効になったときには、RTS送信側の主導で送受信ビームの指向性の再学習を行なう。
データ送信側(RTS送信側:STA_Tx)は、まず、CSMAの手順によりメディアが一定期間だけクリアであることを確認し、その後、データ受信側(CTS送信側:STA_Rx)に向けてRTSを第2の通信方式に従って送信する。
データ受信側(STA_Rx)は、RTSを受信したことに応じて、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを第2の通信方式に従って返信する。
データ送信側(STA_Tx)は、自分がRTSを送信した後、データ受信側(STA_Rx)から返信されるCTSの受信を待機している。そして、データ送信側(STA_Tx)は、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従ってCTSを受信することによって、メディアがクリアであることに加えて、データ受信側(STA_Rx)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、データ送信側(STA_Tx)は、CTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
そして、データ送信側(STA_Tx)は、CTSを受信してからSIFSが経過した後に、データ・フレームを第2の通信方式に従って送信する。また、データ受信側(STA_Rx)は、データ・フレームを無事に受信し終えると、ACKを返信する。データ送信側(STA_Tx)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
引き続き、データ送信側(STA_Tx)は、CSMAの手順によりメディアが一定期間だけクリアであることを確認した後、データ受信側(STA_Rx)に向けてRTSを第2の通信方式に従って送信する。これに対し、データ受信側(STA_Rx)は、RTSを受信したことに応じて、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って返信する。
しかしながら、データ送信側(STA_Tx)は、自分がRTSを送信した後にCTSの受信を待機しているものの、期待した時刻にデータ受信側(STA_Rx)からのCTSを前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することができないので、データ受信側(STA_Rx)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
このような場合、データ送信側(STA_Tx)は、データ受信側(STA_Rx)との間で送受信ビームの指向性の再学習を行なうことを要求するTraining Requestフレームを送信する。Training Requestフレームは飛距離問題のない第1の通信方式に従って送信されることから、第2の通信方式に従って送信されるリンク・メンテナンス・フレームが届かない通信相手に対しても、Training Requestフレームは届くことが期待される。
そして、データ受信側(STA_Rx)は、Training Requestフレームを受信すると、前回利用した指向性通信リンクが無効であることを認識するとともに、送受信ビームの指向性の再学習要求を受理したことを示すTraining Responseフレームを返信する。前回利用した指向性通信リンクが無効であることから、Training Responseフレームも、第2の通信方式ではなく第1の通信方式に従って送信される。
その後、データ送信側(STA_Tx)とデータ受信側(STA_Rx)間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
図15には、データ送信側(RTS送信側:STA_Tx)が図14に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。なお、図13に示した信号送受信シーケンスにおける各端末局(STA1、STA2)の送信区間毎の通信動作も、同フローチャートで示される処理手順と同様となる。
データ送信側(STA_Tx)は、データ送信要求が発生すると(ステップS21のYes)、CSMAの手順によりメディアが一定期間だけクリアであることを確認してから、データ受信側(STA_Rx)に向けてRTSを第2の通信方式に従って送信し(ステップS22)、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSの受信を待機する。
データ送信側(STA_Tx)は、RTSを送信してから所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、データ受信側(STA_Rx)からのCTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することによって(ステップS23のYes)、メディアがクリアであることに加えて、データ受信側(STA_Rx)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、データ送信側(STA_Tx)は、CTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
そして、データ送信側(STA_Tx)は、CTSを受信してからSIFSが経過した後に、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従ってデータ・フレームを送信する(ステップS24)。また、データ送信側(STA_Tx)は、データ受信側(STA_Rx)からACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
一方、データ送信側(STA_Tx)は、自分がRTSを送信した後にCTSの受信を待機しているものの、期待した時刻にデータ受信側(STA_Rx)からのCTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することができない場合には(ステップS23のNo)、データ受信側(STA_Rx)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
このような場合、データ送信側(STA_Tx)は、データ受信側(STA_Rx)との間で送受信ビームの指向性の再学習を行なうことを要求するTraining Requestフレームを、Requestフレームは飛距離問題のない第1の通信方式に従って送信する(ステップS25)。
そして、データ送信側(STA_Tx)は、データ受信側(STA_Rx)から返信されるTraining Responseフレームを受信すると(ステップS26のYes)、データ送信側(STA_Tx)とデータ受信側(STA_Rx)間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される(ステップS27)。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
図16には、データ受信側(CTS送信側:STA_Rx)が図14に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
データ受信側(STA_Rx)は、データ送信側(STA_Tx)からのRTSを第2の通信方式に従って受信したことに応じて(ステップS31のYes)、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、リンク・メンテナンス・フレームを兼ねたCTSを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って返信する(ステップS32)。
データ受信側(STA_Rx)は、CTSを返信した後は第2の通信方式に従って受信待機しており、データ送信側(STA_Tx)からデータ・フレームが到来すると(ステップS33のYes)、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って、データ・フレームの受信動作を行なう(ステップS34)。そして、データ受信側(STA_Rx)は、データ・フレームを無事に受信し終えると、ACKを返信する。
一方、データ受信側(STA_Rx)は、データ送信側(STA_Tx)から第2の通信方式に従ってデータ・フレームを受信できず(ステップS33のNo)、これに代わって、Training Requestフレームを第1の通信方式に従って受信したときには(ステップS35のYes)、前回利用した指向性通信リンクが無効であることを認識するとともに、送受信ビームの指向性の再学習要求を受理したことを示すTraining Responseフレームを第1の通信方式に従って返信する(ステップS36)。
その後、データ送信側(STA_Tx)とデータ受信側(STA_Rx)間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される(ステップS37)。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
図10並びに図13に示した信号送受信シーケンスではRTS及びCTSをリンク・メンテナンス・フレームに兼用するものであり、また、図14に示した信号送受信シーケンスではCTSをリンク・メンテナンス・フレームに兼用するものである。言い換えれば、いずれの信号送受信シーケンスも、第2の通信方式に従うBSSにおいてRTS/CTSハンドシェイク手順を利用することが前提となる。さらに、前者の図10並びに図13に示した信号送受信シーケンスでは、第2の通信方式に従うBSSにおいて、端末局毎に送信区間を割り当て、各端末局のRTS送信タイミングをあらかじめ確定させておく必要がある。
これに対し、RTSやCTSを兼用せず、専用のリンク・メンテナンス・フレームを用いて前回利用した指向性通信リンクの有効性を確認する方法も考えられる。図17には、RTS/CTSハンドシェイク手順を利用せず、専用のリンク・メンテナンス・フレームを用いてリンク・メンテナンスを行なう信号送受信シーケンス例を示している。但し、図示の信号送受信シーケンスでは、アクセスポイント(AP)と各端末局(STA1、STA2)の間では既にビーコンのフレーム周期が確立しているものとする。また、指向性通信リンクが無効になったときには、RTS送信側の主導で送受信ビームの指向性の再学習を行なう。
アクセスポイント(AP)は、所定のフレーム周期毎に、5GHz帯の第1の通信方式に従ってビーコンを報知して、60GHz帯の第2の通信方式についてのコーディネーションをとる。ここで、ビーコンを通じて、アクセスポイント(AP)がリンク・メンテナンス・フレームを60GHz帯の第2の通信方式に従って報知するタイミングを通知する。
各端末局(STA1、STA2)は、ビーコンを通じて通知されたリンク・メンテナンス・フレームの報知タイミングが到来すると、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従ってリンク・メンテナンス・フレームを受信待機する。また、アクセスポイント(AP)は、リンク・メンテナンス・フレームの報知タイミングが到来すると、第2の通信方式に従ってリンク・メンテナンス・フレームを無指向により報知する。
一方の端末局(STA1)は、アクセスポイント(AP)からのリンク・メンテナンス・フレームを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って成功裏に受信することによって、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。ここで、端末局(STA1)は、CTSのハンドシェイクを通じて、指向性通信リンクの状態(最適な受信ビーム・パターン)をアップデートするようにしてもよい。
他方の端末局(STA2)は、期待した時刻にアクセスポイント(AP)からのリンク・メンテナンス・フレームを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することができないので、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
このような場合、端末局(STA2)は、アクセスポイント(AP)との間で送受信ビームの指向性の再学習を行なうことを要求するTraining Requestフレームを送信する。Training Requestフレームは飛距離問題のない第1の通信方式に従って送信されることから、第2の通信方式に従って送信されるリンク・メンテナンス・フレームが届かない通信相手に対しても、Training Requestフレームは届くことが期待される。
そして、アクセスポイント(AP)は、Training Requestフレームを受信すると、前回利用した指向性通信リンクが無効であることを認識するとともに、送受信ビームの指向性の再学習要求を受理したことを示すTraining Responseフレームを返信する。前回利用した指向性通信リンクが無効であることから、Training Responseフレームも第1の通信方式に従って送信される。
その後、端末局(STA2)とアクセスポイント(AP)間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
図18には、リンク・メンテナンス・フレームの送信側となるアクセスポイント(AP)が図17に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
アクセスポイント(AP)は、フレーム周期毎のビーコンの送信時刻が到来すると(ステップS41のYes)、5GHz帯すなわち第1の通信方式に従って、ビーコンを送信する(ステップS42)。ビーコンには、第1の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報と、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報が記載されており、周辺の各端末局がビーコンを受信することで、BSS内におけるコーディネーションがとられる。また、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報として、フレーム周期内でアクセスポイント(AP)がリンク・メンテナンスを送信するタイミングに関する情報も記載される。
そして、アクセスポイント(AP)は、リンク・メンテナンス・フレームの報知タイミングが到来すると(ステップS43のYes)、第2の通信方式に従ってリンク・メンテナンス・フレームを無指向により報知する(ステップS44)。
ここで、いずれの端末局(STA1、STA2)からも、送受信ビームの指向性の再学習を行なうことを要求するTraining Requestフレームを受信しなかったときには(ステップS45のNo)、アクセスポイント(AP)は、各端末局(STA1、STA2)との前回利用した指向性通信リンクが有効であることを確認することができる。この場合、アクセスポイント(AP)は、各端末局(STA1、STA2)との間で、それぞれ前回利用した指向性通信リンクを再度利用して、第2の通信方式に従ってデータ交換動作を行なう(ステップS48)。
一方、いずれかの端末局(STA1、STA2)からTraining Requestフレームを受信したときには(ステップS45のYes)、アクセスポイント(AP)は、Training Requestフレームの送信元との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識することができる。
この場合、アクセスポイント(AP)は、送受信ビームの指向性の再学習要求を受理したことを示すTraining Responseフレームを第1の通信方式に従って返信する(ステップS46)。そして、要求元の端末局との間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される(ステップS47)。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
その後、再学習して得られた送受信ビームを用いて指向性通信リンクを形成し、第2の通信方式に従って、端末局とのデータ交換動作を行なう(ステップS48)。
図19には、リンク・メンテナンス・フレームの受信側となる端末局(STA1、STA2)が図17に示した信号送受信シーケンスを実現するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
端末局(STA)は、フレーム周期毎のビーコンの受信時刻が到来すると(ステップS51のYes)、5GHz帯すなわち第1の通信方式に従って受信動作を開始し、アクセスポイント(AP)からのビーコンを受信する(ステップS52)。ビーコンには、第1の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報とともに、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報が記載されている。また、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報として、フレーム周期内でアクセスポイント(AP)がリンク・メンテナンスを送信するタイミングに関する情報も記載される。
そして、端末局(STA)は、リンク・メンテナンス・フレームの報知タイミングが到来すると(ステップS53のYes)、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って、リンク・メンテナンス・フレームを受信待機する(ステップS54)。
ここで、端末局(STA)は、アクセスポイント(AP)からのリンク・メンテナンス・フレームを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って成功裏に受信することができたときには(ステップS54のYes)、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って、アクセスポイント(AP)との間でデータ交換動作を行なう(ステップS55)。
他方、端末局(STA)は、期待した時刻にアクセスポイント(AP)からのリンク・メンテナンス・フレームを、前回利用した指向性通信リンクを再度利用した第2の通信方式に従って受信することができないときには(ステップS54のNo)、アクセスポイント(AP)との前回利用した指向性通信リンクが無効になってしまったことを認識する。
この場合、端末局(STA)は、アクセスポイント(AP)との間で送受信ビームの指向性の再学習を行なうことを要求するTraining Requestフレームを、Requestフレームは飛距離問題のない第1の通信方式に従って送信する(ステップS56)。
そして、端末局(STA)は、アクセスポイント(AP)から返信されるTraining Responseフレームを受信すると(ステップS57のYes)、データ送信側(STA_Tx)とデータ受信側(STA_Rx)間で送受信ビームの指向性の再学習するための処理(Training Procedure)が実行される(ステップS58)。再学習には、例えば図9に示したビーム学習用信号BTFを用いることができるが、本発明の要旨は特定の再学習方法に限定されるものではない。
その後、再学習して得られた送受信ビームを用いて指向性通信リンクを形成し、第2の通信方式に従って、アクセスポイント(AP)とのデータ交換動作を行なう(ステップS55)。
これまでの説明してきた実施形態では、第1の通信方式に従った通信によって第2の通信方式に従った通信におけるコーディネーションをとる一方、コーディネーションがとられた後のデータ伝送は専ら第2の通信方式によって行なう、すなわち、第1の通信方式を補助的に利用するというBSSの運用形態である。これに対し、第2の通信方式に従ったデータ伝送と並行して、第1の通信方式に従ったデータ伝送も併せて行なうというBSSの運用形態も考えられる。
例えば、安定性を必要とするデータを第1の通信方式に従って伝送する一方、通信レートが要求されるデータ(例えば、大容量コンテンツ)を第2の通信方式に従って伝送するといった具合に、各通信方式に伝送データを振り分けることによって、スループットの向上を実現することができる。
第1の通信方式と第2の通信方式をともにデータ伝送に利用するという運用形態は、さらに、スケジューリングを両通信方式で同期して行ない、完全に同時にデータ伝送を行なう運用形態と、各通信方式でそれぞれ独立してスケジューリングを行なう運用形態に大別することができる。
図20には、スケジューリングを第1及び第2の通信方式で同期して行ない、完全に同時にデータ伝送を行なう場合の、アクセスポイント(AP)と端末局(STA)間の信号送受信シーケンスの一例を示している。図示の例では、第1及び第2の通信方式において、アクセスポイント(AP)が端末局(STA)にコンテンション・フリーのサービスを提供する。
アクセスポイント(AP)は、所定のフレーム周期毎に、5GHz帯の第1の通信方式に従ってビーコンを報知し、これを周辺の端末局(STA)が受信することによってアクセスポイント(AP)の配下に置かれ、BSSにおける第1の通信方式についてのコーディネーションとともに、60GHz帯の第2の通信方式についてのコーディネーションがとられる。
ビーコンには、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報として、端末局(STA)に割り当てた第2の通信方式における送信タイミングなどのスケジュール情報が記載されている(前述並びに図7を参照のこと)。図20に示す例では、ビーコンに記載されているスケジュール情報に従って、フレーム周期内において、左斜線で示す区間が端末局(STA)の第2の通信方式に従う送信区間に割り当てられ、端末局(STA)はコンテンション・フリーで第2の通信方式に従う無線通信を行なうことができる。
端末局(STA)は、自分に割り当てられた送信区間(左斜線部)内において、アクセスポイント(AP)との間でRTS/CTSハンドシェイク手順を実行する。すなわち、端末局(STA)は、自分に割り当てられた送信区間に入ると、アクセスポイント(AP)に向けてRTSを第2の通信方式に従って送信する。また、端末局(STA)は、同時に、第1の通信方式に従ってRTSを送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA)に割り当てた送信区間の開始時刻が到来すると、端末局(STA)との第2の通信方式に従った無線通信に備えて、端末局(STA)に対して最適な送受信ビーム・パターンとなるように第2の無線通信部170の指向性を制御して、受信動作を開始する。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを受信したことに応答して、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、RTSを受信できた旨をフィードバックするCTSを、第1及び第2の通信方式に従ってそれぞれ返信する。
そして、端末局(STA)は、CTSを無事に受信することによってメディアがクリアであることを確認すると、SIFSが経過した後に、送信データを第1及び第2の通信方式に振り分けて、第2の通信方式によるデータ・フレーム伝送と同期して、第1の通信方式によるデータ・フレームの伝送を並行して行なう。
アクセスポイント(AP)は、CTSを送信した後、データ・フレームを待ち受ける。そして、第1及び第2の通信方式にそれぞれ従ってデータ・フレームを無事に受信し終えると、SIFSが経過した後に、ACKを第1及び第2の通信方式にそれぞれ従って返信する。端末局(STA1)は、ACKを受信することで、一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
図21には、第1及び第2の通信方式でそれぞれ独立してスケジューリングを行なう場合の、アクセスポイント(AP)と端末局(STA)間の信号送受信シーケンスの一例を示している。図示の例では、第2の通信方式においてコンテンション・フリーのサービスを提供する一方、第1の通信方式においてコンテンション型のサービスを提供する。
アクセスポイント(AP)は、所定のフレーム周期毎に、5GHz帯の第1の通信方式に従ってビーコンを報知し、これを周辺の端末局(STA)が受信することによってアクセスポイント(AP)の配下に置かれ、BSSにおける第1の通信方式についてのコーディネーションとともに、60GHz帯の第2の通信方式についてのコーディネーションがとられる。
ビーコンには、第2の通信方式に従う通信時におけるBSSの運用情報として、端末局(STA1)に割り当てた第2の通信方式における送信タイミングなどのスケジュール情報が記載されている(前述並びに図7を参照のこと)。図21に示す例では、ビーコンに記載されているスケジュール情報に従って、フレーム周期内において、左斜線で示す区間が端末局(STA)の第2の通信方式に従う送信区間に割り当てられ、端末局(STA)はコンテンション・フリーで第2の通信方式に従う無線通信を行なうことができる。
端末局(STA)は、自分に割り当てられた送信区間(左斜線部)内において、アクセスポイント(AP)との間でRTS/CTSハンドシェイク手順を実行する。すなわち、端末局(STA)は、自分に割り当てられた送信区間に入ると、アクセスポイント(AP)に向けてRTSを第2の通信方式に従って送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA)に割り当てた送信区間の開始時刻が到来すると、端末局(STA)との第2の通信方式に従った無線通信に備えて、端末局(STA)に対して最適な送受信ビーム・パターンとなるように第2の無線通信部170の指向性を制御して、受信動作を開始する。そして、アクセスポイント(AP)は、RTSを第2の通信方式に従って、受信したことに応答して、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、RTSを受信できた旨をフィードバックするCTSを第2の通信方式に従ってそれぞれ返信する。
そして、端末局(STA)は、CTSを無事に受信することによってメディアがクリアであることを確認すると、SIFSが経過した後に、第2の通信方式に振り分けられた送信データを第2の通信方式に従って送信する。
アクセスポイント(AP)は、CTSを送信した後、データ・フレームを待ち受ける。そして、第2の通信方式に従ってデータ・フレームを無事に受信し終えると、SIFSが経過した後に、ACKを第2の通信方式にそれぞれ従って返信する。端末局(STA1)は、ACKを受信することで、第2の通信方式に従った一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
また、第1の通信方式では、第2の通信方式とは異なるアクセス権規定に基づいた通信手順が実施される。図示の例では、第2の通信方式において設定された送信区間とは独立して、第1の通信方式に関してはコンテンション型のサービスが提供され、端末局(STA)は、チャネルの空き状況に応じたデータ伝送を行なうことができる。
端末局(STA)は、自分に割り当てられた送信区間に入ると、まず、CSMAの手順によりメディアが一定期間だけクリアであることを確認し、その後、アクセスポイント(AP)に向けてRTSを第1の通信方式に従って送信する。
一方、アクセスポイント(AP)は、端末局(STA)に割り当てた送信区間の開始時刻が到来する第1の通信方式に従った受信動作を開始する。そして、RTSを受信したことに応答して、所定のフレーム間隔SIFSが経過した後に、RTSを受信できた旨をフィードバックするCTSを、第1の通信方式に従ってそれぞれ返信する。
そして、端末局(STA)は、CTSを無事に受信することによってメディアがクリアであることを確認すると、SIFSが経過した後に、第1の通信方式に振り分けられた送信データを第1の通信方式に従って送信する。
アクセスポイント(AP)は、CTSを送信した後、データ・フレームを待ち受ける。そして、第1の通信方式に従ってデータ・フレームを無事に受信し終えると、SIFSが経過した後に、ACKを第2の通信方式にそれぞれ従って返信する。端末局(STA1)は、ACKを受信することで、第1の通信方式に従った一連のRTS/CTSハンドシェイク手順が無事に完了したことを認識する。
なお、アクセスポイント(AP)又は端末局(STA)として動作する無線通信装置100は、例えば、パーソナル・コンピューター(PC)、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯情報端末、携帯音楽プレーヤー、ゲーム機などの情報機器、あるいは、テレビジョン受像機やその他の情報家電機器に搭載される無線通信モジュールであってもよい。
図22には、モジュール化された無線通信装置100を搭載した情報機器の構成例を示している。
CPU(Central Processing Unit)1は、オペレーティング・システム(OS)が提供するプログラム実行環境下で、ROM(Read Only Memory)2やハード・ディスク・ドライブ(HDD)11に格納されているプログラムを実行する。例えば、後述する受信パケットの同期処理又はその一部の処理をCPU1が所定のプログラムを実行するという形態で実現することもできる。
ROM2は、POST(Power On Self Test)やBIOS(Basic Input Output System)などのプログラム・コードを恒久的に格納する。RAM(Random Access Memory)3は、ROM2やHDD(Hard Disk Drive)11に格納されているプログラムをCPU1が実行する際にロードしたり、実行中のプログラムの作業データを一時的に保持したりするために使用される。これらはCPU1のローカル・ピンに直結されたローカル・バス4により相互に接続されている。
ローカル・バス4は、ブリッジ5を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect)バスなどの入出力バス6に接続されている。
キーボード8と、マウスなどのポインティング・デバイス9は、ユーザにより操作される入力デバイスである。ディスプレイ10は、LCD(Liquid Crystal Display)又はCRT(Cathode Ray Tube)などから成り、各種情報をテキストやイメージで表示する。
HDD11は、記録メディアとしてのハード・ディスクを内蔵したドライブ・ユニットであり、ハード・ディスクを駆動する。ハード・ディスクには、オペレーティング・システムや各種アプリケーションなどCPU1が実行するプログラムをインストールしたり、データ・ファイルなどを保存したりするために使用される。
通信部12は、無線通信装置100をモジュール化して構成される無線通信インターフェースであり、インフラストラクチャ・モード下でアクセスポイント若しくは端末局として動作し、あるいはアドホック・モード下で動作し、通信範囲内に存在するその他の通信端末との通信を実行する。無線通信装置100の動作については既に説明した通りである。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳細に説明してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、第1の通信方式は、無線LAN規格として広範に普及しているIEEE802.11aで使用する5GHz帯とし、第2の通信方式は、IEEE802.15.3cで使用する60GHz帯とした実施形態を中心に説明してきたが、本発明の要旨は必ずしも特定の周波数帯に限定されるものではない。また、第2の通信方式は、ミリ波通信だけでなくその他の指向性通信であってもよい。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
1…CPU
2…ROM
3…RAM
4…ローカル・バス
5…ブリッジ
6…入出力バス
7…入出力インターフェース
8…キーボード
9…ポインティング・デバイス(マウス)
10…ディスプレイ
11…HDD
12…通信部
100…無線通信装置
110…アンテナ(第1の通信方式)
120…第1の無線通信部
122…第1のアナログ部
124…AD変換部
126…DA変換部
130…第1のディジタル部
131…同期部
132…復調復号部
133…符号化変調部
140…制御部
150…記憶部
160a〜160n…複数のアンテナ(第2の通信方式)
170…第2の無線通信部
172…第2のアナログ部
174…AD変換部
176…DA変換部
180…第2のディジタル部
181…同期部
182…受信ビーム処理部
183…電力計算部
184…決定部
185…復調復号部
186…符号化変調部
187…送信ビーム処理部
190…制御部

Claims (22)

  1. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、
    前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部と、
    を備え、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手に対して、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部から送信する、
    ことを特徴とする通信装置。
  2. 前記制御情報は、前記第2の無線通信部による前記第2の周波数帯域を用いた無線通信の能力に関する情報をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記制御情報は、前記第2の無線通信部による前記第2の周波数帯域を用いた無線通信で使用するチャネルに関するさらに情報を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記制御情報は、前記第2の無線通信部によって前記第2の周波数帯域を用いた無線通信を行なう際に形成する送信ビーム又は受信ビームに関する情報をさらに含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記第2の無線通信部は、前記第1の無線通信部において受信された前記送信ビーム又は受信ビームに関する情報に基づいてビームを形成する、
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記制御情報は、前記通信相手に割り当てる、前記通信相手が前記第2の周波数帯域を用いて送信動作を開始するタイミングに関する情報をさらに含み、
    前記送信動作を開始するタイミングに従って、前記第2の無線通信部による前記第2の周波数帯域を用いた受信動作を開始する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  7. 前記第1の無線通信部は、前記第1の周波数帯における信号の送受信に対応した第1のアンテナ部に接続され、
    前記第2の無線通信部は、前記第2の周波数帯における信号の送受信に対応した第2のアンテナ部に接続される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  8. 前記送信タイミングにおいて前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを受信できなかった場合に、前記1以上の通信相手が前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを送信すべきタイミングを再スケジュールし、該再スケジュールした送信タイミングに関する情報を含んだ再スケジュール・フレームを、前記第1の無線通信部から前記第1の周波数帯域を用いて送信する、
    ことを特徴とする請求項に記載の通信装置。
  9. 前記通信相手から送受信ビームの指向性の再学習を行なうためのトレーニングフレームを前記第周波数帯域を用いて受信したときに、前記通信相手と送受信ビームの指向性の再学習処理を実施するとともに、トレーニング応答フレームを返信する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  10. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信方法であって、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手に対して、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信するステップと、
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部から送信するステップと、
    を有する、
    ことを特徴とする通信方法。
  11. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、
    前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部と、
    を備え、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手から、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部で受信
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部で受信待機する、
    ことを特徴とする通信装置。
  12. 前記制御情報は、前記通信相手から割り当てられた、自身が前記第2の周波数帯域を用いて送信動作を開始するタイミングに関する情報を含み、
    前記送信動作を開始するタイミングに従って、前記第2の無線通信部による前記第2の周波数帯域を用いた送信動作を開始する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  13. 前記第1の無線通信部は、前記第1の周波数帯における信号の送受信に対応した第1のアンテナ部に接続され、
    前記第2の無線通信部は、前記第2の周波数帯における信号の送受信に対応した第2のアンテナ部に接続される、
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  14. 前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを受信できなかった場合に、前記通信相手からトレーニング用フレームを前記第2の周波数帯域を用いて受信したことに応答して前記通信相手と送受信ビームの指向性の再学習処理を実施する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  15. 前記第2の周波数帯域を用いて前記第2の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信を行なう区間に同期して、前記第1の周波数帯域を用いて前記第1の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信を行なう、
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  16. 前記第2の周波数帯域を用いて前記第2の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信とは独立したタイミングで、前記第1の周波数帯域を用いて前記第1の無線通信部から前記通信相手に対してデータ・フレームの送信を行なう、
    ことを特徴とする請求項11に記載の通信装置。
  17. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信方法であって、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手から、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部で受信するステップと、
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部で受信待機するステップと、
    を有することを特徴とする通信方法。
  18. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手に対して、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信する手段、
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部から送信する手段、
    として機能させるコンピューター・プログラム。
  19. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備えた通信装置における通信処理をコンピューター上で実行するようにコンピューター可読形式で記述されたコンピューター・プログラムであって、前記コンピューターを、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手から、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部で受信する手段、
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部で受信待機する手段、
    として機能させるコンピューター・プログラム。
  20. 第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備え、前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手に対して、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信部から送信する第1の通信装置と、
    第1の周波数帯域を用いて無線通信を行なう第1の無線通信部と、前記第2の周波数帯域を用いて指向性の無線通信を行なうことができる第2の無線通信部を備え、前記第1の通信装置に通信相手として前記制御フレームを前記第1の無線通信部で受信し、前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信部で受信待機する第2の通信装置と、
    を具備することを特徴とする通信システム。
  21. 第1の周波数帯域を用いた第1の無線通信と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いた指向性の第2の無線通信を行なうように制御するプロセッサと、
    前記プロセッサにより制御されるプログラムを記憶したメモリと、
    を備え、
    前記プログラムは、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手に対して、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信によって送信させるステップと、
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信によって送信させるステップと、
    を含む、情報処理装置。
  22. 第1の周波数帯域を用いた第1の無線通信と、前記第1の周波数帯域よりも高い第2の周波数帯域を用いた指向性の第2の無線通信を行なうように制御するプロセッサと、
    前記プロセッサにより制御されるプログラムを記憶したメモリと、
    を備え、
    前記プログラムは、
    前記第2の周波数帯域を用いて無線通信を行なう1以上の通信相手から、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームの送信タイミングを指定する制御情報を含んだ制御フレームを前記第1の無線通信によって受信させるステップと、
    前記送信タイミングにおいて、前記第2の周波数帯域を用いた通信リンクの有効性を確認するためのフレームを前記第2の無線通信によって受信待機させるステップと、
    を含む、情報処理装置。
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