JP6933551B2 - 判定方法、分析方法及び分析システム - Google Patents

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Description

本発明は、判定方法、分析方法及び分析システムに関する。
臨床検査の分野において、従来よりキャピラリー電気泳動法による検体分析が行われている。また、近年では装置の小型化・簡略化のために、キャピラリー流路を備えるマイクロチップを用いた電気泳動法による検体分析が行われている。
例えば、ヘモグロビン等の血中タンパク質をキャピラリー電気泳動法により分析するための分析装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、電気泳動チップを用い、糖化ヘモグロビンであるHbA1cを分析する分析方法も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、キャピラリー電気泳動法では、キャピラリーに光を照射し、キャピラリーを透過した光を検出してキャピラリー内を移動する試料を分析している。このような光学的な手法を用いて試料を分析する場合、分析精度を高めるために、光学系を構成するレンズの収差、乱反射等に起因する内部的な迷光(測定に寄与しない余分な光)を除去する必要がある。そのため、分析精度の向上を目的として、迷光の影響を低減する機能を有するマイクロチップが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2014−145775号公報 特許第5064497号 特許第5238028号
特許文献1に記載の分析装置を用いた場合、血中タンパク質の分析精度に優れる一方、装置が大型であり、かつ、操作が煩雑で高コストであるという問題がある。
特許文献2に記載の分析方法では、迅速かつ安価なマイクロチップを用いて糖化ヘモグロビンを測定可能である。しかし、光学検出における迷光が測定精度に大きな影響を及ぼし、また、分析装置に迷光を除去する機能を持たせた場合、分析装置の構成が煩雑かつ高コストになる。
特許文献3に記載のマイクロチップでは、迷光の影響を低減する機能を有しており、簡易な装置かつ低コストにて分析が可能であるが、分析装置の光学トラブル、マイクロチップの迷光を除去する機構キズがある等の製造不良、マイクロチップの迷光を除去する機構への異物混入などによって迷光の影響を低減できない場合がある。
本発明は、高い測定精度を簡便、かつ安価に達成可能な判定方法、分析方法及び分析システムを提供することを目的とする。
上述した目的を達成するための具体的な手段は、以下の通りである。
<1> キャピラリー流路、及び上流側にて前記キャピラリー流路に接続する試料貯留部を備えるマイクロチップを用い、前記キャピラリー流路内に電気泳動用の第1の溶液を充填し、かつ、前記試料貯留部に分析対象を含む第2の溶液を供給する供給工程と、前記第2の溶液が供給された前記試料貯留部及び前記第1の溶液が充填された前記キャピラリー流路内に電圧を印加することにより、前記第2の溶液に含まれる成分が前記キャピラリー流路内を移動し、前記キャピラリー流路内にて前記成分を分離する分離工程と、
分離された前記成分について、前記分析対象に関する値以外の前記第1の溶液と前記第2の溶液との成分差に関する値を光学的に検出する検出工程と、光学的に検出された前記成分差に関する値を予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する判定工程と、を含む判定方法。
<2> 前記第1の溶液及び前記第2の溶液の少なくとも一方が、特定の物質を含み、前記第1の溶液と前記第2の溶液との成分差は、前記第2の溶液と前記第1の溶液との前記特定の物質の濃度差である<1>に記載の判定方法。
<3> 前記特定の物質は、電気的に中性な物質である<2>に記載の判定方法。
<4> 前記特定の物質は、1−(3−スルホプロピル)ピリジニウムヒドロキシド分子内塩及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルの少なくとも一方である<2>又は<3>に記載の判定方法。
<5> 前記供給工程では、前記キャピラリー流路と前記試料貯留部との接続部にせん断流を生じさせる<1>〜<4>のいずれか1つに記載の判定方法。
<6> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の判定方法における各工程を含み、前記検出工程では、分離された前記成分について、前記分析対象に関する値以外の前記第1の溶液と前記第2の溶液との成分差に関する値とともに、前記分析対象に関する値を光学的に検出する分析方法。
<7> 前記分析対象は、生物由来物質である<6>に記載の分析方法。
<8> 前記マイクロチップを再利用しない<6>又は<7>に記載の分析方法。
<9> キャピラリー流路、及び上流側にて前記キャピラリー流路に接続する試料貯留部を備えるマイクロチップが取り付けられる配置部と、前記配置部に取り付けられ、前記キャピラリー流路内に電気泳動用の第1の溶液が充填され、かつ前記試料貯留部に分析対象を含む第2の溶液が供給された前記マイクロチップにおいて、前記第2の溶液が供給された前記試料貯留部及び前記第1の溶液が充填された前記キャピラリー流路内に電圧を印加することにより、前記第2の溶液に含まれる成分が前記キャピラリー流路内を移動し、前記キャピラリー流路内にて前記成分を分離する分離手段と、分離された前記成分について、前記第1の溶液と前記第2の溶液との成分差に関する値を、光学的に検出する検出手段と、前記検出手段にて検出された前記成分差に関する値のうち、前記分析対象に関する値以外の前記成分差に関する値を、予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する判定手段と、を備える分析システム。
本発明の一態様によれば、高い測定精度を簡便、かつ安価に達成可能な判定方法、分析方法及び分析システムを提供することができる。
本発明の一態様の判定方法、分析方法及び分析システムにて用いるマイクロチップの概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のC'−C'線断面図である。 本発明の一態様の分析システムにて用いるマイクロチップの概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のIII−III線断面図、(c)は(a)のIV−IV線断面図である。 本発明の一態様の分析システムの概略構成を示す断面図である。 マイクロチップを用いて電気泳動を行った結果を示すグラフである。
以下、本発明の一態様の判定方法、分析方法及び分析システムについて説明する。
本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
〔判定方法〕
本発明の一態様の判定方法は、キャピラリー流路、及び上流側にて前記キャピラリー流路に接続する試料貯留部を備えるマイクロチップを用い、前記キャピラリー流路内に電気泳動用の第1の溶液を充填し、かつ、前記試料貯留部に分析対象を含む第2の溶液を供給する供給工程と、前記第2の溶液が供給された前記試料貯留部及び前記第1の溶液が充填された前記キャピラリー流路内に電圧を印加することにより、前記第2の溶液に含まれる成分が前記キャピラリー流路内を移動し、前記キャピラリー流路内にて前記成分を分離する分離工程と、分離された前記成分について、前記分析対象に関する値(分析対象に関する光学的な値)以外の前記第1の溶液と前記第2の溶液との成分差に関する値(成分差に関する光学的な値)を光学的に検出する検出工程と、光学的に検出された前記成分差に関する値を予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する判定工程と、を含む。
本態様の判定方法では、電気泳動によりキャピラリー流路内にて分離された成分について、分析対象に関する値以外の第1の溶液と第2の溶液との成分差に関する値を光学的に検出する。そして、光学的に検出された前述の成分差に関する値を予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する。これにより、マイクロチップの光学検出の状態の良否を判定することができ、キャピラリー流路を備えるマイクロチップを用いた場合であっても、高い測定精度を簡便、かつ安価に達成することが可能である。
例えば、光学的に検出された成分差に関する値が、第1の溶液及び第2の溶液の少なくとも一方に含まれる特定の物質(生物由来物質等の分析対象を除く)の濃度差に由来する吸光度又は吸光度変化量である場合、判定手段は、前述の吸光度又は吸光度変化量を予め定められた閾値と比較して、光学検出の状態の良否を判断すればよい。
第1の溶液及び第2の溶液の少なくとも一方に含まれる特定の物質(生物由来物質等の分析対象を除く)の濃度差に由来する吸光度及び吸光度変化量は、例えば、迷光率が大きくなるほど、すなわち、光学検出の状態が悪化するほど、数値が低下する傾向にある。また、複数のマイクロチップを用い同様の組成の第1の溶液及び第2の溶液を用いて光学検出を行った場合であっても、マイクロチップの状態、例えば、マイクロチップの迷光を除去する機構キズがある等の製造不良、マイクロチップの迷光を除去する機構への異物混入などによって前述の吸光度及び吸光度変化量の結果は相違する。そこで、許容できる迷光率に対応する吸光度又は吸光度変化量を閾値とし、それ以上の値である場合に光学検出の状態を良好と判断し、それ未満の値である場合に光学検出の状態を不良と判断してもよい。
なお、本態様の判定方法では、分析対象に関する値以外の第1の溶液と第2の溶液との成分差に関する値を光学的に検出し、当該成分差に関する値を用いて光学検出の状態の良否を判定している。
ここで、分析対象に関する値を用いて光学検出の状態の良否を判定するよりも、分析対象に関する値以外の第1の溶液と第2の溶液との成分差に関する値を用いて光学検出の状態の良否を判定することが好ましい。
前者では、分析対象を含む試料の濃度が未知の場合、前述の吸光度、吸光度変化量等の分析対象に関する値が予め定められた閾値と相違するときに、迷光の影響が原因であるか、あるいは、分析対象を含む試料の濃度による影響が原因であるか、が判断できない。
一方、後者では、分析対象を含む試料の濃度によらず、得られた成分差に関する値を予め定められた閾値と比較することにより、一度の操作で光学検出の状態の良否を判定することができる。
本態様の判定方法で用いるマイクロチップは、様々な試料を対象とした種々の分析方法に用いられ、好ましくは、電気泳動(好ましくはキャピラリー電気泳動)による試料中の物質(好ましくは生物由来物質)の分析に用いられる。試料としては、生体由来の検体、環境由来の検体、金属、化学物質、医薬品等が挙げられる。前記生体由来の検体は、特に制限されず、例えば、尿、血液、毛髪、唾液、汗、爪等が挙げられる。前記血液検体は、例えば、赤血球、全血、血清、血漿等が挙げられる。前記生体は、例えば、ヒト、非ヒト動物、植物等が挙げられ、前記非ヒト動物は、例えば、ヒト以外の哺乳類、両生爬虫類、魚介類、昆虫類等が挙げられる。前記環境由来の検体は、特に制限されず、例えば、食品、水、土壌、大気、空気等が挙げられる。前記食品は、例えば、生鮮食品、加工食品等が挙げられる。前記水は、例えば、飲料水、地下水、河川水、海水、生活排水等が挙げられる。試料としては、人体等から採取された血液であることが好ましい。また、分析対象としては、試料中に含まれる生物由来物質が好ましく、血液に含まれる生物由来物質がより好ましい。また、生物由来物質の中でもヘモグロビンが好ましい。
また、分析対象を含む固体及び分析対象を含む液体(原液)を、例えば、液体の媒体に懸濁、分散又は溶解した希釈液を試料として用いてもよい。液体の媒体としては、例えば、水、緩衝液等が挙げられる。
血液に含まれる分析対象としては、ヘモグロビン(Hb)、アルブミン(Alb)、グロブリン(α1、α2、β、γグロブリン)、フィブリノーゲン等が挙げられる。ヘモグロビンとしては、例えば、正常ヘモグロビン(HbA0)、糖化ヘモグロビン、修飾ヘモグロビン、胎児ヘモグロビン(HbF))、変異ヘモグロビン等が挙げられる。糖化ヘモグロビンとしては、例えば、ヘモグロビンA1a(HbA1a)、ヘモグロビンA1b(HbA1b)、ヘモグロビンA1c(HbA1c)、GHbLys等が挙げられる。ヘモグロビンA1cとしては、例えば、安定型HbA1c(S−HbA1c)、不安定型HbA1c(L−HbA1c)等が挙げられる。修飾ヘモグロビンとしては、例えば、カルバミル化Hb、アセチル化Hb等が挙げられる。変異ヘモグロビンとしては、ヘモグロビンC(HbC)、ヘモグロビンD(HbD)、ヘモグロビンE(HbE)、ヘモグロビンS(HbS)等が挙げられる。
本態様の判定方法は、第1の溶液及び第2の溶液の少なくとも一方が、特定の物質を含み、第1の溶液と第2の溶液との成分差は、第1の溶液と第2の溶液との特定の物質の濃度差であることが好ましい。また、第1の溶液及び第2の溶液が特定の物質を含むことが好ましく、第2の溶液が特定の物質を含むことがより好ましい。
なお、第1の溶液にのみ特定の物質が含まれる場合、又は、第2の溶液にのみ特定の物質が含まれる場合であっても、第1の溶液と第2の溶液との間に特定の物質の濃度差があることを意味する。
前述の特定の物質は、第1の溶液及び第2の溶液の電気泳動への悪影響が抑制される点から、電気的に中性な物質であることが好ましい。電気的に中性な物質としては、部分的に電荷を有し、かつ全体として中性の物質、部分的な電荷を有さずに中性の物質等が挙げられ、具体的には、両イオン性の物質、非イオン性の物質等が挙げられる。特定の物質としては、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。特定の物質を2種以上用いる場合、全ての特定の物質が第1の溶液及び第2の溶液にそれぞれ含まれている構成であってもよく、特定の物質の少なくとも1種が第1の溶液及び第2の溶液のいずれか一方にのみ含まれている構成であってもよい。
両イオン性の物質としては、ホスホベタイン、スルホベタイン、カルボベタイン等が挙げられ、より具体的には、1−(3−スルホプロピル)ピリジニウムヒドロキシド分子内塩が好ましい。
非イオン性の物質としては、グルコース、デンプン等の糖類、尿素、ポリエチレングリコール等のアルコール、非イオン性界面活性剤、非イオン性ポリマー等が挙げられる。また、非イオン性の物質としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
また、第2の溶液は電気的に中性な物質を含むことが好ましい。これにより、第2の溶液に含まれる電気的に中性な物質が電気浸透流を受け、キャピラリー流路2内にて第1の溶液と第2の溶液との界面を電気泳動し、分析対象の測定から影響を受けずに光学検出の状態の良否を迅速に判定することができる。
本態様の判定方法にて用いるマイクロチップについて図1を用いて説明する。図1は、本発明の一態様の判定方法及び分析方法にて用いるマイクロチップの概略構成図であり、(a)は上面図、(b)は(a)のC'−C'線断面図である。図1に示すように、マイクロチップ100は、試料貯留部1、泳動液貯留部3、キャピラリー流路2及び検出部4を備えている。マイクロチップ100は、例えば、略長矩形状の板状部材である一対の基材を接合することにより、製造してもよい。より具体的には、試料貯留部1及び泳動液貯留部3に対応する貫通孔を有する基材と、キャピラリー流路2に対応する微細な溝を有する基材と、を溝の両端がそれぞれ2つの貫通孔の一部と対面するように接合してマイクロチップ100を製造すればよい。
マイクロチップを構成する基材の材質としては、ガラス、溶融シリカ、樹脂等が挙げられ、コスト、加工のしやすさ、及びカチオン性ポリマーの固定化のし易さの点から、樹脂が好ましい。樹脂としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニリデン、環状ポリオレフィン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、シクロオレフィン、ポリプロピレン、及びポリエチレン等が挙げられ、光透過性に優れる点から、ポリメタクリル酸メチルが好ましい。
本態様の判定方法及び後述の本態様の分析方法にて用いるマイクロチップとしては、再利用しないディスポーザブルタイプの分析チップであってもよい。
試料貯留部1は、開口部から生物由来物質等の分析対象を含む第2の溶液が供給され、供給された第2の溶液を貯留するための槽である。試料貯留部1は、キャピラリー流路2の端部と接続している。
希釈液の主剤は特に限定されず、水、生理食塩水が挙げられ、好ましい例として後述する電気泳動用の第1の溶液に含まれ得る物質が希釈液に添加されていてもよい。また、希釈液は、例えば、主剤に、陰極性基含有化合物が添加されたものであってもよい。陰極性基含有化合物としては、例えば、陰極性基含有多糖類が挙げられ、より具体的には、硫酸化多糖類、カルボン酸化多糖類、スルホン酸化多糖類、リン酸化多糖類等が挙げられる。カルボン酸化多糖類としては、アルギン酸及びその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)が好ましい。硫酸化多糖類としては、例えば、コンドロイチン硫酸が好ましい。コンドロイチン硫酸は、A、B、C、D、E、H、Kの七種類があり、いずれを用いてもよい。陰極性基含有化合物(コンドロイチン硫酸)の濃度は、例えば、0.01質量%〜5質量%の範囲であることが好ましい。
泳動液貯留部3は、開口部から電気泳動用の第1の溶液が供給され、供給された第1の溶液を貯留するための槽である。泳動液貯留部3は、キャピラリー流路2の端部と接続しており、加圧により、第1の溶液がキャピラリー流路2内に充填される構成となっている。
電気泳動に用いる泳動液である第1の溶液は、泳動液貯留部3に開口部から供給され、キャピラリー流路2内に充填されることにより、電気泳動における電気浸透流を生じさせる媒体である。第1の溶液は、水、生理食塩水等を含む。第1の溶液は、酸を含むことが好ましい。酸としては、例えば、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、こはく酸、フマル酸、フタル酸、マロン酸、リンゴ酸が挙げられる。また、第1の溶液は、弱塩基を含むことが好ましい。弱塩基としては、例えば、アルギニン、リジン、ヒスチジン、トリス等が挙げられる。第1の溶液のpHは、例えば、pH4.5〜6の範囲であることが好ましい。第1の溶液のバッファーとしては、MES、ADA、ACES、BES、MOPS、TES、HEPES等が挙げられる。また、第1の溶液にも、希釈液の説明で述べた陰極性基含有化合物が添加されてもよい。陰極性基含有化合物(コンドロイチン硫酸等)の濃度は、例えば、0.01質量%〜5質量%の範囲であることが好ましい。
キャピラリー流路2は、試料貯留部1と泳動液貯留部3とを接続し、試料貯留部1に供給された第2の溶液中の分析対象を分析するための流路であり、好ましくは電気泳動による分析対象の分析を行うキャピラリー管である。
キャピラリー流路2のサイズは特に限定されず、例えば、深さが25μm〜100μm、幅が25μm〜100μm及び長さが5mm〜150mmであることが好ましい。
キャピラリー流路2は、分析性能を高める点から、壁面に電荷、例えば正電荷が付与されていてもよい。正電荷を付与する方法としては、特に限定されず、前述の一対の基材を接合する前に、前述の一対の基材におけるキャピラリー流路2に対応する領域にカチオン性のポリマーを固定化させればよい。
検出部4は、マイクロチップ100について電気泳動による分析を行う際、分析に供される光を入射及び出射するためのものであり、例えば、吸光度測定に用いられる。検出部4は、キャピラリー流路2の少なくとも一部と対面する位置に形成されている。検出部4の位置は、キャピラリー流路2の長さ等に応じて適宜決定すればよい。
(供給工程)
以下、前述のマイクロチップ100を用いた本態様の判定方法の各工程について、説明する。本態様の判定方法は、前述のマイクロチップ100を用い、キャピラリー流路2内に第1の溶液を充填し、かつ、試料貯留部1に分析対象を含む第2の溶液を供給する供給工程を含む。例えば、泳動液貯留部3に貯留された第1の溶液を加圧してキャピラリー流路2内に第1の溶液を充填してもよく、第2の溶液としては、分析対象を含む試料を前述の希釈液にて希釈したものを用いてもよい。
(分離工程)
次に、本態様の判定方法は、第2の溶液が供給された試料貯留部1及び第1の溶液が充填されたキャピラリー流路2内に電圧を印加することにより、第2の溶液に含まれる成分がキャピラリー流路2内を移動し、キャピラリー流路2内にて前述の成分を分離する分離工程を含む。
マイクロチップ100では、泳動液貯留部3に第1の溶液を供給し、かつ加圧によりキャピラリー流路2内に第1の溶液を充填し、試料貯留部1に第2の溶液を供給した後、試料貯留部1に陽極を接触させ、泳動液貯留部3に陰極を接触させて電圧を印加する。これにより、キャピラリー流路2内に電気浸透流が生じ、試料貯留部1からキャピラリー流路2へ第2の溶液が導入され、第2の溶液が試料貯留部1から泳動液貯留部3に向かって移動する際、第2の溶液中の成分が分離される。印加する電圧としては、例えば、0.5kV〜20kVであることが好ましく、0.5kV〜10kVであることがより好ましく、0.5kV〜5kVであることが更に好ましい。
(検出工程)
本態様の判定方法は、分離された前述の成分について、分析対象に関する値以外の第1の溶液と第2の溶液との成分差に関する値を光学的に検出する検出工程を含む。キャピラリー流路2にて分離された成分の測定は、吸光度測定等の光学的手法により行われる。例えば、検出部4から光を照射して吸光度を測定してもよい。なお、吸光度は入射光強度と透過光強度の比の常用対数の値の絶対値を表したものであるが、例えば、吸光度に演算することなく単純に検出した透過光強度の値そのもの等の光学測定値も本態様の判定方法に利用することができる。以下においては、吸光度に演算した場合を例に説明する。このとき、分離された成分について、分析対象に由来する吸光度以外の第1の溶液と第2の溶液との成分差に由来する吸光度を測定し、当該成分差に由来する吸光度、又はこれを用いて得られる吸光度変化量を求めればよい。また、分離された成分は、検出部4から照射された光を実質的に吸収しなくてもよく、例えば、特定の物質の濃度差が原因で生じる散乱、屈折等により透過光強度が変化し、その結果生じる見かけ上の吸光度又は吸光度変化量の変化を検出してもよい。
(判定工程)
本態様の判定方法は、光学的に検出された前記成分差に関する値を予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する判定工程を含む。検出工程にて求めた前述の成分差に由来する吸光度又は吸光度変化量を、予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判断すればよい。例えば、許容できる迷光率に対応する吸光度又は吸光度変化量を閾値とし、それ以上の値である場合に光学検出の状態を良好と判断し、それ未満の値である場合に光学検出の状態を不良と判断してもよい。判断した光学検出の状態を図示しないモニタ等の表示手段によって表示したり、アラーム等の報知手段によって報知したりしてもよい。このような表示、報知等は光学検出の状態を不良と判断した場合のみであることが好ましく、光学検出の状態を良好と判断した場合にはこのような表示、報知等がされないことが好ましい。また、光学検出の状態を不良と判断した場合には、分析装置の光学トラブル、マイクロチップの迷光を除去する機構キズがある等の製造不良、マイクロチップの迷光を除去する機構への異物混入などによる迷光の影響などが考えられるため、当該マイクロチップによる分析対象の測定を中止することが好ましい。他にも、光学検出の状態を不良と判断した場合、光学的に検出された前記成分差に関する値に基づき、光学的に検出された分析対象に関する値を補正してもよい。例えば、検出工程にて求めた前述の成分差に由来する吸光度又は吸光度変化量を、予め定められた特定の迷光率に対応する吸光度又は吸光度変化量と比較し、その結果に応じて検出工程にて求めた分析対象に由来する吸光度又は吸光度変化量を補正してもよい。分析対象に関する値、例えば、分析対象に由来する吸光度又は吸光度変化量を補正することにより、分析対象の測定精度を高めることができる。
〔分析方法〕
本態様の分析方法は、前述の判定方法における各工程を含み、検出工程では、分離された成分について、分析対象に関する値以外の第1の溶液と第2の溶液との成分差に関する値とともに、分析対象に関する値を光学的に検出する。例えば、本態様の分析方法では、判定工程にて光学検出の状態の良否の判断を行い、かつ、検出工程にて分析対象に関する値を光学的に検出する、すなわち、分析対象に由来する光学測定値又は光学測定値変化量の一例である吸光度又は吸光度変化量を求める。
第2の溶液に含まれる分析対象がヘモグロビンの場合、例えば、波長415nmの吸光度の測定を行うことが好ましい。また、吸光度の測定を行って得られたエレクトロフェログラムのピーク高さ、ピークの面積等を計算することにより、第2の溶液中の成分比率等を求めてもよい。
〔キット〕
なお、本態様にて用いるマイクロチップは、分析用の溶液を貯留するカートリッジと組み合わせてキットとしてもよい。上記キットとしては、例えば、本態様にて用いるマイクロチップと、希釈液及び第1の溶液をそれぞれ貯留するカートリッジと、を備えていてもよい。
〔分析システム〕
また、本態様の分析システムは、キャピラリー流路、及び上流側にて前記キャピラリー流路に接続する試料貯留部を備えるマイクロチップが取り付けられる配置部と、前記配置部に取り付けられ、前記キャピラリー流路内に電気泳動用の第1の溶液が充填され、かつ前記試料貯留部に分析対象を含む第2の溶液が供給された前記マイクロチップにおいて、前記第2の溶液が供給された前記試料貯留部及び前記第1の溶液が充填された前記キャピラリー流路内に電圧を印加することにより、前記第2の溶液に含まれる成分が前記キャピラリー流路内を移動し、前記キャピラリー流路内にて前記成分を分離する分離手段と、分離された前記成分について、前記第1の溶液と前記第2の溶液との成分差に関する値を、光学的に検出する検出手段と、前記検出手段にて検出された前記成分差に関する値のうち、前記分析対象に関する値以外の前記成分差に関する値を、予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する判定手段と、を備える。この分析システムにより、マイクロチップの光学検出の状態の良否を判定することができ、キャピラリー流路を備えるマイクロチップを用いた場合であっても、高い測定精度を簡便、かつ安価に達成することが可能である。
本態様の分析システムは、前述のマイクロチップが取り付けられる配置部を備える。配置部に取り付けられたマイクロチップは、例えば、試料貯留部、泳動液貯留部、試料貯留部及び泳動液貯留部に接続するキャピラリー流路等を備える。泳動液貯留部に電気泳動用の第1の溶液が供給されており、加圧により第1の溶液がキャピラリー流路内に充填される。試料貯留部に分析対象を含む第2の溶液(例えば、分析対象を含む試料を希釈した溶液)が供給されており、第2の溶液が供給された試料貯留部及び第1の溶液が充填されたキャピラリー流路内に電圧を印加することにより、第2の溶液に含まれる成分がキャピラリー流路内を移動し、キャピラリー流路内にて前述の成分が分離される。
本態様の分析システムは、第2の溶液が供給された試料貯留部及び第1の溶液が充填されたキャピラリー流路内に電圧を印加することにより、キャピラリー流路内にて第2の溶液に含まれる成分を分離する分離手段を備える。分離手段としては、キャピラリー流路内に所定の電圧を印加するものであり、例えば、試料貯留部に挿入される陽極、泳動液貯留部に挿入される陰極、並びに陽極及び陰極に電圧を印加する電圧印加手段が挙げられる。
本態様の分析システムは、分離された前述の成分について、第1の溶液と第2の溶液との成分差に関する値、好ましくは第1の溶液と第2の溶液との特定の物質の濃度差を、光学的に検出する検出手段を備える。検出手段としては、例えば、発光部及び測定部が挙げられる。
発光部は、例えば、吸光度測定するための光を発し、マイクロチップの検出部に光を照射する部位である。発光部は、例えば、所定の波長域の光を出射するLEDチップ、光学フィルタ、レンズ等を備える。また、発光部は、スリットを備えていてもよい。
測定部は、例えば、マイクロチップの検出部に照射された光を受光し、吸光度を測定する部位である。測定部は、例えば、フォトダイオード、フォトIC等を備える。
本態様の分析システムは、検出手段にて検出された成分差に関する値のうち、分析対象に関する値以外の成分差に関する値を、予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態の良否を判定する判定手段を備える。例えば、検出手段にて検出された成分差に関する値が、第1の溶液及び第2の溶液の少なくとも一方に含まれる特定の物質(生物由来物質等の分析対象を除く)の濃度差に由来する吸光度又は吸光度変化量である場合、判定手段は、前述の吸光度又は吸光度変化量を予め定められた閾値と比較して、光学検出の状態の良否を判断すればよい。具体的には、許容できる迷光率に対応する吸光度又は吸光度変化量を閾値とし、それ以上の値である場合に光学検出の状態を良好と判断し、それ未満の値である場合に光学検出の状態を不良と判断してもよい。また、本態様の分析システムは、判断した光学検出の状態を表示するモニタ等の表示手段を備えていてもよく、判断した光学検出の状態を報知するアラーム等の報知手段を備えていてもよい。表示手段及び報知手段は、光学検出の状態を不良と判断した場合にのみそれぞれ表示及び報知することが好ましく、光学検出の状態を良好と判断した場合にはそれぞれ表示及び報知しないことが好ましい。また、判定手段は、光学検出の状態を不良と判断した場合にはマイクロチップによる分析対象の測定を中止することが好ましい。他にも、光学検出の状態を不良と判断した場合、光学的に検出された分析対象に関する値以外の成分差に関する値に基づき、光学的に検出された分析対象に関する値を補正する補正手段を備えていてもよい。例えば、補正手段は、検出手段にて検出された前述の濃度差に由来する吸光度又は吸光度変化量を、予め定められた特定の迷光率に対応する吸光度又は吸光度変化量と比較し、その結果に応じて検出手段にて検出された分析対象に由来する吸光度又は吸光度変化量を補正してもよい。
更に、本態様の分析システムは、希釈液槽、泳動液槽、ポンプ、制御部等を備えていてもよい。
希釈液槽は、例えば、分析対象を含む試料を希釈する希釈液を貯留する槽である。例えば、希釈液槽から供給される希釈液と、分析対象を含む試料とを混合槽にて混合した後、分析対象を含む試料を希釈した溶液(第2の溶液)を試料貯留部に供給してもよい。この場合、本態様の分析システムにて用いるマイクロチップは、希釈液槽から供給される希釈液と、分析対象を含む試料とを混合するための混合槽を備えていてもよい。
泳動液槽は、例えば、泳動液貯留部に供給される電気泳動用の第1の溶液を貯留する槽である。
ポンプは、例えば、圧力付与により希釈液を混合槽に供給し、圧力付与により第1の溶液を泳動液貯留部に供給し、かつ第1の溶液をキャピラリー流路に充填するための部位である。ポンプにより、混合槽中の分析対象を含む試料を希釈した溶液(第2の溶液)を試料貯留部に供給してもよい。また、ポンプを用いた吐出及び吸引の少なくとも一方を1回行う、あるいは、ポンプを用いた吐出及び吸引を繰り返すことにより、試料貯留部に供給された第2の溶液を流動させてもよい。
混合槽を備え、かつ、試料貯留部に貯留された第2の溶液を流動可能な構成を有するマイクロチップを図2に示す。図2に示すマイクロチップ200は、希釈液と、分析対象を含む試料とを混合するための混合槽5及び、2つの開口部を有し、第2の溶液を流動可能な試料貯留部11を備える。試料貯留部11に貯留された第2の溶液を流動させる場合、例えば、試料貯留部11に貯留された第2の溶液を、ポンプを用いた吐出及び吸引の少なくとも一方を1回行ってもよく、あるいはポンプを用いた吐出及び吸引を繰り返すことにより、図2中のy方向に往復させてもよい。このとき、試料貯留部11とキャピラリー流路2との接続部付近では、キャピラリー流路2内の第1の溶液はほとんど移動しないことによるせん断流が生じる。この結果、キャピラリー流路2内に充填された第1の溶液と試料貯留部11に貯留された第2の溶液との明瞭な境界が生じさせるせん断流が発生し、分析精度が向上する傾向にある。
また、キャピラリー流路と試料貯留部との接続部にせん断流を生じさせる方法としては、例えば、前述の接続部に壁部を設けた状態にて、キャピラリー流路内に第1の溶液を充填し、かつ試料貯留部11に第2の溶液を貯留した後に、壁部を外す方法が挙げられる。
ポンプを用いた吐出及び吸引を繰り返すことにより、試料貯留部11に貯留された第2の溶液を流動させる場合、ポンプを強く空動作した後に、ポンプとマイクロチップ200の試料貯留部11とを接続し、試料貯留部11に貯留された第2の溶液を流動させることが好ましい。これにより、ポンプ作動時の圧力が安定化しやすくなる。
制御部は、分析システムにおける前述の各構成を制御するものであり、例えば、CPU、メモリ、インターフェース等を具備する。また、制御部が、光学検出の良否を判断する判定手段を兼ねていてもよい。
本態様の分析システムついて、図3を用いて説明する。図3は、本発明の一態様の分析システムの概略構成を示す断面図である。図3に示す分析システム300は、マイクロチップ200が取り付けられる配置部12と、陽極6と、陰極7と、制御部10と、フォトダイオード13と、LEDチップ14と、光学フィルタ15と、レンズ16、スリット17と、を備える。
陽極6は試料貯留部11に挿入され、かつ陰極7は泳動液貯留部12に挿入される。また、LEDチップ14はマイクロチップ200の検出部に光を照射し、かつフォトダイオード13はマイクロチップ200の検出部に照射された光を受光し、吸光度を測定する。
制御部10は、分析システム300における各構成を制御するものであり、例えば、陽極6及び陰極7に印加される電圧の制御、LEDチップ14から出射される光の制御、フォトダイオード13にて受光した光に基づく吸光度測定、光学検出の良否判断等を行ってもよい。また、制御部10は、図3に記載されていない各構成の制御、例えば、ポンプの吐出及び吸引の制御、希釈液、第1の溶液、第2の溶液等の供給、流動等の制御などを行うものであってもよい。
以上、本発明の一態様に係る判定方法、分析方法及び分析システムについて説明したが、本発明はこれらの態様に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の知識に基づき、種々なる改良、変更、修正を加えた態様で実施し得る。また、本発明の一態様に係る判定方法、分析方法及び分析システムの項目にてそれぞれ説明した事項については、適宜組み合わせてもよい。
次に、本発明の一態様を以下の実施例に基づき説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<マイクロチップの準備>
本実施例では、各構成が以下の条件を満たす樹脂製のマイクロチップを準備した。なお、キャピラリー流路の内壁は、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(重量平均分子量100000〜500000)により被覆されている。
試料貯留部・・・容量10μL
泳動液貯留部・・・容量10μL
キャピラリー流路・・・深さ0.04mm×幅0.04mm×長さ30mm(試料貯留部側から20mmの箇所である検出部にて光学的検出を行う)
<泳動液の調製>
まず、蒸留水に各物質を添加し、下記の泳動液(1)及び泳動液(2)を調製した。
(泳動液(1))
クエン酸 40mM、コンドロイチン硫酸Cナトリウム 1.25%w/v、ピペラジン 20mM、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(商品名:エマルゲンLS−110、花王社製) 0.1%w/v、アジ化ナトリウム 0.02%w/v、プロクリン300 0.025%w/v、ジメチルアミノエタノール(pH調整用)、pH5.0
(泳動液(2))
クエン酸 38mM、コンドロイチン硫酸Cナトリウム 0.95%w/v、1−(3−スルホプロピル)ピリジニウムヒドロキシド分子内塩(NDSB−201) 475mM、2−モルホリノエタンスルホン酸(MES) 19mM、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル(商品名:エマルゲンLS−110、花王社製) 0.4%w/v、アジ化ナトリウム 0.02%w/v、プロクリン300 0.025%w/v、 ジメチルアミノエタノール(pH調整用)、pH6.0
<試料の準備>
ADAMS A1c Control Level.2(アークレイ社製)を300μLの精製水に溶解させて試料を準備した。
<キャピラリー電気泳動の実施>
以下の手順に従い、試料中のヘモグロビンの分析を行った。なお、キャピラリー電気泳動は、4つのマイクロチップを用いてそれぞれ実施した。
1)マイクロチップを、アークレイ社製専用装置にセットした。
2)下記の泳動液(1)をマイクロチップの泳動液貯留槽(泳動液貯留部)に添加し、加圧によりキャピラリー流路に泳動液(1)を充填した。
3)試料1.5μLを泳動液(2)60μLに添加して希釈試料を得た。
4)上記希釈試料を試料貯留槽(試料貯留部)へ添加した。
5)試料貯留槽に陽極、泳動液貯留槽に陰極を接触させ、70μA定電流制御にて電気泳動を開始した。
6)検出部にて415nmの吸光度を測定し、エレクトロフェログラムを得た。電気泳動は40秒間行った。
キャピラリー電気泳動の結果は、図4に示すとおりである。なお、図4の(1)〜(3)において、Peak 1及びPeak 2は、泳動液(1)及び泳動液(2)の成分差により生じる吸光度変化量を表すものであり、より具体的には、Peak 1は、NDSB−201に由来する吸光度変化量であり、Peak 2は、エマルゲンLS−110に由来する吸光度変化量である。
<迷光率測定>
以下の手順に従い、マイクロチップの迷光率(検出部の迷光率)を測定した。なお、迷光率の測定は、前述のキャピラリー電気泳動を行った後の4つのマイクロチップを用いてそれぞれ実施した。
1)マイクロチップを、アークレイ社製専用装置にセットした。
2)検出部にて415nmの吸光度を測定した(Signal)。
3)遮光液をマイクロチップの泳動液貯留槽(泳動液貯留部)に添加し、加圧によりキャピラリー流路に遮光液を充填した。
4)検出部にて415nmの吸光度を測定した(Background)。
5)「(Signal/Background)×100」にて迷光率を算出した。
<光学良否判定>
図4に示すエレクトロフェログラム情報より、Peak 1及びPeak 2それぞれのtop value、ならびにHbA1c測定値(NGSP%)を求めた。これらの値を、前述の迷光率測定にて求めた迷光率とともに表1に示す。
Figure 0006933551
表1に示すように、迷光率が大きいほど、HbA1c測定値が高くなる傾向が見られ、かつ、Peak 1及びPeak 2のtop valueが小さくなる傾向が見られた。したがって、例えば、Peak 1及びPeak 2の少なくとも一方のtop valueについて、閾値を予め定め、キャピラリー電気泳動の実施により得られたPeak top valueと比較し、実施により得られた値が閾値以上の場合に光学検出の状態が良好と判断し、実施により得られた値が閾値未満の場合に光学検出の状態が不良と判断してもよい。なお、閾値については、許容できる迷光率、許容できるHbA1c測定値のズレ等に応じて適宜定めればよい。なお、透過光強度の値そのもの等、別の指標の光学測定値を利用する場合であっても同じように閾値を設けることで判定することができる。
1、11 試料貯留部、2 キャピラリー流路、3 泳動液貯留部、4 検出部、5 混合槽、6 陽極、7 陰極、10 制御部、12 配置部、13 フォトダイオード(測定部)、14 LEDチップ(発光部)、15 光学フィルタ、16 レンズ、17 スリット、100、200 マイクロチップ、300 分析システム

Claims (8)

  1. キャピラリー流路を備えるチップを用いて試料に含まれる分析対象を分離するキャピラリー電気泳動の光学検出の状態を判定する方法であって、
    前記キャピラリー流路内に第1の泳動液を充填する工程と、
    第2の泳動液を前記第1の泳動液が充填された前記キャピラリー流路内に導入する工程と、を含み、前記第1の泳動液及び前記第2の泳動液のそれぞれは前記分析対象以外の特定の物質を含み、前記第1の泳動液の前記特定の物質の濃度と前記第2の泳動液の前記特定の物質の濃度との濃度差は既知であり、
    前記キャピラリー流路内の前記第1の泳動液に含まれる前記特定の物質の濃度と前記第2の泳動液に含まれる前記特定の物質の濃度との前記濃度差に関する値を光学的に検出する検出工程と、
    光学的に検出された前記濃度差に関する値を予め定められた閾値と比較することにより、光学検出の状態を判定する判定工程と、
    をさらに含む判定方法。
  2. 前記特定の物質は、電気的に中性な物質である請求項1に記載の判定方法。
  3. 前記特定の物質は、1−(3−スルホプロピル)ピリジニウムヒドロキシド分子内塩及びポリオキシアルキレンアルキルエーテルの少なくとも一方である請求項1又は請求項2に記載の判定方法。
  4. 前記チップは前記キャピラリー流路の上流側と接続する試料貯留部を有し、前記第2の泳動液を前記試料貯留部に供給して前記キャピラリー流路と前記試料貯留部との接続部にせん断流を生じさせる請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の判定方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の判定方法における各工程を含み、
    前記検出工程では、前記特定の物質の濃度差に関する光学的測定値とともに、前記分析対象の光学的測定値を検出する分析方法。
  6. 前記分析対象は、生物由来物質である請求項5に記載の分析方法。
  7. 前記チップを再利用しない請求項5又は請求項6に記載の分析方法。
  8. 分析対象を含む試料が導入されるキャピラリー流路を備えるチップを用いて前記試料に含まれる前記分析対象を分析するキャピラリー電気泳動の分析システムであって、
    前記キャピラリー流路内に第1の泳動液を導入する手段と、
    第2の泳動液を前記第1の泳動液が充填された前記キャピラリー流路内に導入する手段と、を含み、前記第1の泳動液及び前記第2の泳動液のそれぞれは前記分析対象以外の特定の物質を含み、前記第1の泳動液の前記特定の物質の濃度と前記第2の泳動液の前記特定の物質の濃度との濃度差は既知であり、
    前記キャピラリー流路内の前記第1の泳動液に含まれる前記特定の物質の濃度と前記第2の泳動液に含まれる前記特定の物質の濃度との濃度差に関する光学的測定値を測定する検出手段と、
    前記光学的測定値と予め定められた閾値とを比較することにより、光学検出の状態を判定する判定手段と、
    を備える分析システム。
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