JP6931587B2 - 回転電機及びこれを備えた回転電機駆動システム並びに鉄道車両 - Google Patents

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Description

本発明は回転電機及びこれを備えた回転電機駆動システム並びに鉄道車両に関する。
通常、周辺媒体への自然放熱だけでは冷却が不十分な回転電機には、冷却ファンが備えられている。冷却ファンは回転電機のシャフト上に強固に結合され、回転電機とファンは同期回転する。冷却ファンは強制対流を生みだし、回転電機を冷却する。このような回転電機と同期回転する冷却ファンの風量は、回転電機の回転数に比例して増大する。
鉄道用主電動機のように可変速運転する回転電機の場合、中低速回転時の冷却性能を確保するために、少ない回転数でも十分な風量が得られるように冷却ファンは設計されている。
回転電機が高速回転する場合は、例え回転電機の発熱が少ない状況であっても、冷却ファンの回転数は回転電機と同期回転するため、高速回転した冷却ファンからはファンの送風音に起因した大きな騒音が発生する問題があった。
この問題を解決する従来技術として、例えば特許文献1が提案されている。特許文献1には、回転電機のシャフトに軸受を介して冷却ファンを設置し、冷却ファンには永久磁石を備え、回転子には磁性体を備え、永久磁石と磁性体を対向させた技術が開示されている。特許文献1では、冷却ファンと回転電機のシャフトを軸受で接続することにより、冷却ファンを回転電機に対して非同期で回転させ、回転電機の高速回転時の騒音を低減している。
特開昭57−75545号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、磁力のアンバランスによる加振力については考慮されておらず、この加振力により冷却ファンが振動するといった課題があった。
特許文献1に記載の技術では、冷却ファンの支持位置、すなわち軸受位置に対し、磁力は径方向に離れた位置で発生するため、磁力のアンバランスによる加振力ベクトルと、軸受から加振力作用点までの位置ベクトルとの外積に相当する回転モーメントが冷却ファンに発生する。このため、特許文献1に記載の技術は、回転モーメントにより冷却ファンが振動するものであった。
特許文献1に記載の技術のように、磁力のアンバランスによって振動しやすい構造では、冷却ファンを通る冷却風の流れが非定常となり、これにより騒音が発生する問題があった。
本発明の目的は前記課題を解決し、磁力アンバランスによる冷却ファンの騒音を低減する回転電機を提供することにある。
前記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、固定子と、回転子と、前記回転子に固定されたシャフトとを備えた回転電機において、前記シャフトに取り付けられた複数の軸受と、前記複数の軸受によって回転可能に支持された冷却ファンと、前記複数の軸受の間に配置された磁力発生装置と、前記複数の軸受のそれぞれと前記冷却ファンとの間に配置された複数の支持部材とを備え、前記複数の支持部材のうち一の支持部材と前記冷却ファンの一部とは、前記軸受に対して軸方向及び径方向の移動を規制する移動規制部を備え、前記複数の支持部材のうち他の支持部材と前記冷却ファンの一部との間には、空隙又は弾性体が設けられ、前記一の支持部材と他の支持部材とは、スペーサを介して軸方向に所定の間隔で固定されていることにある。
本発明によれば、磁力アンバランスによる冷却ファンの騒音を低減する回転電機を提供することができる。
本発明の第1実施例に係る回転電機を示す断面図である。 図1における部分断面図である。 本発明の第1実施例に係る補助ファンを設けた回転電機を示す断面図である。 本発明の第1実施例に係る外扇ファンを設けた回転電機を示す断面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるA−A断面図の変形例である。 図1におけるA−A断面図の変形例である。 本発明の第1実施例に係る軸方向の空隙に弾性体を配置した構成を示す部分断面図である。 本発明の第1実施例に係る径方向の空隙に弾性体を配置した構成を示す部分断面図である。 本発明の第1実施例に係る支持部材とスペーサの接続関係を示す斜視図である。 本発明の第1実施例に係るベクトルの関係を示す部分拡大図である。 本発明の第2実施例に係る回転電機駆動システムの構成図である。 本発明の第3実施例に係る回転電機を搭載した鉄道車両の一部を示す概略構成図である。
以下、本発明の実施例を図面に従い詳細に説明する。本発明においては複数の実施例を提案しているが、下記はあくまでも実施例に過ぎず、本発明の実施態様が下記具体的態様に限定されることを意図する趣旨ではない。
図1は本発明の第1実施例に係る回転電機の断面図である。図2は図1における部分拡大図である。
回転電機100は、固定子101と、固定子101の径方向内側に回転可能に支持された回転子102と、回転子102に固定されたシャフト103と、固定子101及び回転子102を覆うフレーム104とを備えている。
固定子101は、電磁鋼板を複数枚積層して構成された固定子鉄心105と、固定子鉄心105の内周部の周方向に複数設けられた固定子スロット106と、固定子スロット106に巻装された固定子巻線107から構成されている。固定子鉄心105は、一体成形されたソリッド部材で構成しても良い。また、固定子巻線107の巻装方式は、集中巻、分布巻または回転磁界を発生できる何れの巻装方式でも良く、分布巻においては短節巻または全節巻の何れにおいても本実施例の効果を得ることができる。本実施例では、固定子鉄心105の両端面に固定子鉄心押さえ108を設けている。
回転子102はシャフト103に固定され、シャフト103とともに回転する。固定子101及び回転子102は同一の中心軸を有する。固定子101と回転子102との間には空隙109が設けられ、互いに接触しないように配置されている。
回転子102は、電磁鋼板を複数枚積層して構成された回転子鉄心110と、磁極部(図示せず)とを備えている。磁極部は、回転子鉄心110の外周部の周方向に複数設けられた回転子スロット111と、回転子スロット111に挿入され、軸方向に伸びる複数の回転子バー112と、複数の回転子バー112の両端を固定するエンドリング113より構成される。回転子鉄心110は、一体成形されたソリッド部材で構成してもよい。
回転子バー112及びエンドリング113は電気伝導体から成り、例えば銅やアルミなどが用いられる。エンドリング113は複数の回転子バー112を電気的に接続してあれば、いかなる接続方法であっても良い。例えば、回転子バー112及びエンドリング113は一体成形しても良く、またそれぞれを別部材で構成し、ロウ付け等の手段により接続しても良い。
その他の部材構成として、エンドリング113はリテイニングリング114により保持されている構成でも良く、回転子鉄心110の両端面に回転子鉄心押さえ115を設けるようにしても良い。なお図1では、磁極部(図示せず)の構造としてかご形誘導電動機の回転子構造を例示したが、回転子鉄心110の突極性を利用した構造、例えばスイッチトリラクタンスモータやシンクロナスリラクタンスモータの磁極部であっても良い。また、磁極部に少なくとも1つ以上の永久磁石を配置した、例えば表面磁石型モータや埋込磁石型モータの磁極部、その他、巻線界磁同期モータの磁極部の何れの構成であっても良い。
シャフト103は、フレーム104の両端部で軸受116、117により支持され回転摺動する。フレーム104の両端部の軸受116、117のうち、図1では負荷が接続される側の軸受116を負荷側軸受、他方の負荷が接続されない側の軸受117を反負荷側軸受と定めている。
回転電機100には、以上の構成要素の他に冷却ファン200が配置されている。冷却ファン200は、複数の支持部材300(300a、300b)とともに、シャフト103に取り付けられた複数の軸受210(210a、210b)により、回転可能に支持されている。第1実施例の冷却ファン200は、回転電機100の内部で冷却風を流す機能を有する。回転子102には、軸方向に貫通した通風口118が設けられている。
冷却ファン200が回転すると、冷却ファン200によって吸引された流体は、通風口118内を通過し、矢印に示すようにフレーム104の内部を循環する。流体がフレーム104の内部を循環することにより、固定子101、回転子102を冷却する。フレーム104と冷却ファン200との間には、凹凸の隙間が形成され、ラビリンスシール120を構成している。
冷却ファン200の構成は、例えば図3のように補助ファン201(201a、201b)を備えるようにしても良い。図3は、本発明の第1実施例に係る補助ファンを設けた回転電機を示す断面図である。
図3において、冷却ファン200には補助ファン201aが取り付けられている。フレーム104には吸気口125aと、排気口126aが形成されている。補助ファン201aとフレーム104との間には、隙間127が形成されている。冷却ファン200が回転すると、補助ファン201aも回転し、吸気口125aを介して外部の空気が補助ファン201aの収容空間に吸引される。吸引された空気は軸受117及び210(210b)を冷却した後、排気口126aから外部へ排気される。そして、フレーム104と冷却ファン200との間には、凹凸の隙間が形成され、ラビリンスシール120aを構成している。
また、シャフト103には補助ファン支持部202が取り付けられている。補助ファン支持部202は、シャフト103の回転に同期して回転する。この補助ファン支持部202には補助ファン201bが取り付けられている。フレーム104には、吸気口125bと排気口126bが形成されている。補助ファン支持部202が回転すると、補助ファン201bも回転し、吸気口125bを介して外部の空気が補助ファン201bの収容空間に吸引される。吸引された空気は軸受116を冷却した後、排気口126bから外部へ排気される。そして、フレーム104と補助ファン支持部202との間には、凹凸の隙間が形成され、ラビリンスシール120bを構成している。なお、冷却ファン200によって吸引された空気の流れについては、図1と同様である。
冷却ファン200の他の構成例について図4を用いて説明する。図4は、本発明の第1実施例に係る外扇ファンを設けた回転電機を示す断面図である。
図4において、シャフト103には冷却ファン200が取り付けられている。冷却ファン200はシャフト103と同期して回転する。フレーム104の内フレーム104bには、吸気口125aと排気口126aが形成されている。冷却ファン200が回転すると、補助ファン201aも回転し、吸気口125aを介して外部の空気が補助ファン201aの収容空間に吸引される。吸引された空気は軸受117を冷却した後、排気口126aから外部へ排気される。そして、内フレーム104bと冷却ファン200との間には、凹凸の隙間が形成され、ラビリンスシール120aを構成している。
また、シャフト103には軸受210を介して補助ファン支持部202が取り付けられている。補助ファン支持部202には補助ファン201bが取り付けられている。この補助ファン支持部202は内フレーム104bに沿うように形成されている。そして、内フレーム104bと補助ファン支持部202との間には、凹凸の隙間が形成され、ラビリンスシール120bを構成している。
補助ファン201bと外フレーム104aとの間には、隙間127が形成されている。外フレーム104aには、吸気口125bが形成されている。また、外フレーム104aと内フレーム104bとの間には排気口126b及び通風路128が形成されている。補助ファン支持部202が回転すると、補助ファン201bも回転し、吸気口125bを介して外部の空気が補助ファン201bの収容空間に吸引される。吸引された空気は軸受116、軸受210(210a)及び通風路128に面した内フレーム104bを冷却した後、通風路128を流れ、排気口126bから外部へ排気される。なお、冷却ファン200によって吸引された空気の流れについては、図1と同様である。
第1実施例において、シャフト103と冷却ファン200(図4においては補助ファン支持部202)との間には複数の軸受210(210a、210b)が配置され、冷却ファン200(補助ファン支持部202)はシャフト103に対して回転可能に支持されている。図1〜図4では、シャフト103と冷却ファン200(補助ファン支持部202)との間の軸受210は負荷側の軸受210aと反負荷側の軸受210bとして図示されているが、軸受の個数は3個以上でもよく、2個に限定されるものではない。
複数の軸受210の間(軸受210a、210bの間)には、磁力発生装置220が設置されている。磁力発生装置220はシャフト103の主に外周側と冷却ファン200の主に内周側とを磁気的な力によって結合する機能を有している。第1実施例では、シャフト103の外周側を磁力発生部221、冷却ファン200の内周側を磁力発生部222と定義する。磁力発生部221と磁力発生部222の間には空隙223が設けられ、互いに直接接触しないように配置されている。磁力発生部221と磁力発生部222とは、互いに対向している。
次に図5〜7(図1におけるA−A断面図)を用いて、磁力発生装置220の構成について説明する。図5a〜図5cは図1におけるA−A断面図である。図6及び図7は図1におけるA−A断面図の変形例である。なお、図3及び図4の磁力発生装置220の構成についても同様である。
図5aは磁力発生部221を4極の円環状の永久磁石221a、221b、221c、221d、磁力発生部222を円環状の導電体222fで構成した例を示している。図5aの構成では、シャフト103が回転すると導電体222fに誘導電流が生じ、導電体222f内に磁極が発生する。これにより永久磁石221a、221b、221c、221dと導電体222f間に磁気的な吸引力及び反発力が発生し、冷却ファン200を駆動する。すなわち、図5aに例示した磁力発生装置220の構成では、シャフト103と冷却ファン200との間に回転数差が生じたときのみ、永久磁石221a、221b、221c、221dと導電体222fとの間に磁力が発生する。冷却ファン200の軸動力をT1、図5aの磁力発生装置220で発生した磁力によるトルクをT2とすると、T1<T2となる場合では、磁力発生装置220の生むトルクにより冷却ファン200の回転が加速される。一方、T1>T2となる場合では、冷却ファン200の回転数が減速される。したがって、シャフト103の回転数に対して、冷却ファン200の回転数は、T1=T2が成立する回転数で回転する。
なお、図5aでは、永久磁石221a、221b、221c、221dの極数を一例として4極としたが、この限りでなく、2極でも、6極以上の磁極構成でも良い。また、図5aでは永久磁石221a、221b、221c、221dを1つの円環状の永久磁石として示したが、各極はそれぞれ分離した永久磁石で構成しても良く、1つの極が複数の永久磁石によって構成されていても良い。永久磁石221a、221b、221c、221dを複数の永久磁石で構成する場合は、図5bに例示するように永久磁石221a、221b、221c、221dの外周部をリテイニングリング225で保持すると良い。
また、図5cに例示するように、スロット226a、226b、226c、226dを有する永久磁石保持部材227をシャフト103に固定し、スロット226a、226b、226c、226dのそれぞれに、永久磁石221a、221b、221c、221dを挿入して保持するようにしても良い。
または、永久磁石221a、221b、221c、221dをシャフト103に接着剤等を利用して接合するようにしても良い。何れかの手段を用いて、シャフト103が回転した際に永久磁石221a、221b、221c、221dが飛散しないようにする必要がある。
導電体222fとしては、電気伝導率の高い材料であれば、いかなる材料を用いても良く、冷却ファン200の構成部材が導電体である場合、必ずしも冷却ファン200と導電体222fは別部材とする必要はなく、一体成形しても良い。さらに磁力発生部222は導電体222fの代わりに、ヒステリシス特性をもつ磁性材としても良い。この場合、永久磁石221a、221b、221c、221dの残留磁束と、磁性材の残留磁束との磁気的相互作用により吸引力及び反発力が発生し、冷却ファン200を駆動することができる。
次に図6及び図7を用いて変形例を説明する。図6は磁力発生部221を4極の円環状の永久磁石221a、221b、221c、221d、磁力発生部222を円環状の永久磁石222a、222b、222c、222dで構成した例を示している。図6の構成では、永久磁石221a、221b、221c、221dと永久磁石222a、222b、222c、222d間の磁気的な吸引力及び反発力によってトルクが発生し、冷却ファン200を駆動する。すなわち図6に例示した磁力発生装置220の構成では、シャフト103が静止した状態では永久磁石221a、221cのN極と永久磁石222a、222cのS極(もしくは永久磁石221b、221dのS極と永久磁石222b、222dのN極)が向かい合った安定な力の釣合い状態で冷却ファン200は静止する。シャフト103が回転すると、冷却ファン200に磁力によるトルクが発生する。磁力によるトルクの最大値をTmとすると、冷却ファン200の軸動力T1に対して、T1<Tmとなる場合では、磁力発生装置220が発生するトルクにより冷却ファン200はシャフト103と同期回転する。一方で、T1>Tmとなる場合では、冷却ファン200はシャフト103と同期回転することができず、冷却ファン200はシャフト103に対して脱調する。
なお、図6では、永久磁石221a、221b、221c、221d、及び永久磁石222a、222b、222c、222dの極数を一例として4極としたが、この限りでなく、2極でも、6極以上の磁極構成でも良い。また、互いの永久磁石は極数が異なっていても良い。また、図6では永久磁石221a、221b、221c、221d、及び永久磁石222a、222b、222c、222dを1つの円環状の永久磁石として示したが、各極はそれぞれ分離した永久磁石で構成しても良く、1つの極が複数の永久磁石によって構成されていても良い。分離した永久磁石の固定については図5の説明で示した方法と同様である。
図7は磁力発生部221として2極の円環状の永久磁石221a、221b、磁力発生部222として突極性を有した磁性体222hで構成した例を示している。図7の構成では、永久磁石221a、221bと磁性体222h間の吸引力によってトルクが発生し、冷却ファン200を駆動する。すなわち図7に例示した磁力発生装置220の構成では、シャフト103が静止した状態では永久磁石221a、221bの磁極中心と磁性体222hの凸部が向かい合った安定な力の釣合い状態で冷却ファン200は静止する。シャフト103が回転すると、冷却ファン200に磁力によるトルクが発生する。磁力によるトルクの最大値をTm’とすると、冷却ファン200の軸動力T1に対して、T1<Tm’となる場合では、磁力発生装置220の生むトルクにより冷却ファン200はシャフト103と同期回転する。一方で、T1>Tm’となる場合では、冷却ファン200はシャフト103と同期回転することができず、冷却ファン200はシャフト103に対して脱調する。
なお、図7では、永久磁石221a、221bの極数を一例として2極としたが、この限りでなく、4極以上の磁極構成でも良い。また、図7では永久磁石221a、221bを1つの円環状の永久磁石として示したが、各極はそれぞれ分離した永久磁石で構成しても良く、1つの極が複数の永久磁石によって構成されていても良い。分離した永久磁石221a、221bの固定については図5の説明で示した方法と同様である。
次に、冷却ファン200の支持構造について説明する。以下の説明では、冷却ファン200の支持構造の例で説明するが、図4における補助ファン支持部202でも同様である。
図1及び図2において、冷却ファン200と複数の軸受210(210a、210b)との間には、支持部材300が設けられており、支持部材300は少なくとも軸受210と接触している。冷却ファン200と支持部材300とは、溶接、接着、焼嵌め、圧入、ボルト締め等の手段で固定されている。
支持部材300はリング状に形成されており、リング状の内側には軸受210が設置される。支持部材300をリング状に形成することにより、支持部材300は軸受210に対し、径方向の移動が規制される。支持部材300a、300b同士は、後述するスペーサ140で接続されている。また、支持部材300b(図4では支持部材300a)には、内周側に突出したフランジ部301が形成されている。支持部材300の詳細については後述する。
図1では支持部材300aが軸受210aと接触するように設置され、支持部材300bが軸受210bと接触するように設置されているが、1つの軸受210に対して複数の支持部材300を接触させても良く、また、例えば冷却ファン200とシャフト103の間の軸受210が3つ以上である場合には、複数の軸受210に対して1つの支持部材300が接触していても良い。
回転電機100の負荷側または反負荷側の一方の冷却ファン端部205と支持部材300は、軸受210に対して軸方向及び径方向に移動しないように支持されている。
すなわち、第1実施例では、複数の支持部材300a、300bのうち一の支持部材300bと冷却ファン200の一部(冷却ファン端部205)には、軸受210bに対して軸方向及び径方向の移動を規制する移動規制部が備えられている。
図2では反負荷側の冷却ファン端部205と支持部材300bが軸受210bに軸方向に移動しないように支持されているが、負荷側または反負荷側の何れか一方の冷却ファン端部と支持部材300が軸受210に支持されていればどちらでも良い。本実施例で定義する冷却ファン端部とは、支持部材300と対面している面の端部を意味しており、冷却ファン200の翼先端やラビリンスシール120の先端部を意味しているわけではない。
冷却ファン端部205と支持部材300の支持方法は、例えば、図2に示すように、冷却ファン端部205に設けたフランジ部206と、支持部材300bに設けたフランジ部301により軸受210bを挟み、冷却ファン200と支持部材300bの両部材を、溶接、接着、焼嵌め、圧入、ボルト締結等の手段により軸受210bに固定する。フランジ部206及びフランジ部301は軸方向及び径方向の移動を規制する移動規制部としての機能を有する。またこれ以外の軸方向及び径方向に移動させないあらゆる支持方法を用いても、本実施例の効果を得ることができる。
一方で、軸受210において軸方向に支持されてない冷却ファン端部207と支持部材300との間には、少なくとも軸方向に空隙130が設けられている。
すなわち、第1実施例では、複数の支持部材300a、300bのうち他の支持部材300aと冷却ファン200の一部(冷却ファン端部207)との間には、空隙130が設けられている。空隙130は軸方向に限られるわけではなく、冷却ファン端部207と支持部材300との間において、支持部材300の径方向にも空隙131を設けるようにしても良い。図2では、一例として、駆動側の冷却ファン端部207と支持部材300aとの間に軸方向の空隙130と径方向の空隙131を設けた構造を示しているが、径方向の空隙131がなく、冷却ファン端部207と支持部材300aとが径方向に接触していても本実施例の効果を得ることができる。
軸方向の空隙130と径方向の空隙131には、弾性体を設けるようにしても良い。図8は軸方向の空隙に弾性体を配置した構成を示す部分断面図である。図9は径方向の空隙に弾性体を配置した構成を示す部分断面図である。
図8において、冷却ファン端部207と支持部材300aとの間に形成される軸方向の空隙130(図2)の部分には、弾性体150が配置されている。すなわち、複数の支持部材300a、300bのうち他の支持部材300aと冷却ファン200の一部(冷却ファン端部207)との間には、弾性体150が設けられている。冷却ファン200と支持部材300aとの間には、空隙131が形成されている。弾性体150は、冷却ファン端部207と支持部材300aとに接触するよう厚みが調整されている。弾性体150は、接着剤等により、冷却ファン端部207と支持部材300aに固定されている。
また、図9において、冷却ファン200と支持部材300aとの間に形成される径方向の空隙131(図2)の部分には、弾性体151が配置されている。冷却ファン端部207と支持部材300aとの間には、空隙130が形成されている。弾性体151は、冷却ファン200と支持部材300aとに接触するよう厚みが調整されている。弾性体151は、接着剤等により、冷却ファン200と支持部材300aに固定されている。
これらの弾性体150、151としては、例えばゴムやスポンジ等を用いると良い。
また、図示していないが、軸方向に弾性体150、径方向に弾性体151を設けるようにしても良い。さらに、軸方向に弾性体150を設け、径方向は冷却ファン端部207と支持部材300aとが接触するような構成でもよい。さらにまた、弾性体150、151は全領域に充填されている必要はなく、一部が空隙130、131になっていても、本実施例の効果を得ることができる。
次に支持部材300a、300bの固定方法について図10を用いて説明する。図10は支持部材とスペーサの接続関係を示す斜視図である。
支持部材300は図10に示すように、リング状に形成されており、リング状の内側には軸受210が設置される。支持部材300をリング状に形成することにより、支持部材300は軸受210に対し、径方向の移動が規制される。支持部材300a、300b同士は、後述するスペーサ140で接続されている。また、支持部材300bには、内周側に突出したフランジ部301が形成されている。
負荷側及び反負荷側の支持部材300a、300bはスペーサ140を介して軸方向に所定の間隔で固定されている。ここで述べる所定の間隔とは、冷却ファン端部205、207間の軸方向長さに、空隙130または弾性体150の軸方向長さを加えた距離を意味し、必ずしも一意に距離が定義できない場合は、これに類する本実施例の効果が得られる代表長さと定義する。支持部材300同士は軸方向に固定されていれば、各々の径方向の自由度を必ずしも拘束される必要はない。
スペーサ140は、例えば図10に示すように、複数本の柱状部材で構成され、支持部材300aと支持部材300bとを接続している。スペーサ140は、冷却ファン200に形成された貫通孔を貫通して支持部材300aと支持部材300bとを接続している。スペーサ140の構造としては、他にも円筒状部材、複数の錐状部材などを用いることができる。いずれのスペーサ140の場合でも、冷却ファン200にはスペーサ140と干渉しないように、スペーサ140を通す貫通孔が設けられている。冷却ファン200とスペーサ140は互いに接触しないように空隙が設けられていることが望ましいが、互いに接触していても、本実施例の効果を得ることができる。支持部材300とスペーサ140は互いに溶接、接着、焼嵌め、圧入、ボルト締結等の手段により結合されていることが望ましいが、支持部材300同士を軸方向に固定できれば、必ずしも各々の径方向の自由度を拘束する接合方法を採用する必要はない。
第1実施例では、磁力発生装置220の回転電機負荷側と反負荷側の両方に軸受210(210a、210b)が存在する。負荷側及び反負荷側の軸受210(210a、210b)には、それぞれ支持部材300a、300bが接触するように設置されている。このため、軸受210に対して、それぞれの支持部材300a、300bは径方向に固定されている。さらに、負荷側及び反負荷側の支持部材300a、300bは、互いにスペーサ140を介して軸方向に固定されている。また、負荷側または反負荷側の支持部材300a、300bの何れか一方は、軸受210a、210bに対して軸方向に固定されている。このように支持部材300は軸受210(210a、210b)に対して、軸方向及び径方向に固定支持されている。
加えて、冷却ファン200も負荷側または反負荷側の一方の冷却ファン端部205が支持部材300とともに、軸受210に軸方向及び径方向に固定されている。したがって第1実施例の構造は、冷却ファン200の回転自由度をシャフト103の回転方向の自由度のみとし、それ以外の例えば紙面時計回り/反時計回りの回転を複数の軸受210で拘束している。特に磁力発生装置220を中心として、その負荷側及び反負荷側の両端は軸受210で拘束した両端支持構造となっている。
次に第1実施例の作用について図11を用いて説明する。図11はベクトルの関係を示す部分拡大図である。
第1実施例では、冷却ファン200は、磁力発生装置220を中心として、その負荷側及び反負荷側の両端を軸受210で拘束した両端支持構造となっている。このため磁力発生装置220内で磁力のアンバランスが生じても、このアンバランスにより生じる加振力ベクトルFの作用点に対して、負荷側の軸受210aからの位置ベクトルr1と、反負荷側の軸受210bからの位置ベクトルr2は互いに略逆方向を向いており、加振力ベクトルFと位置ベクトルr1の外積であらわされる負荷側の軸受210aを中心に回そうとする回転モーメントと、加振力ベクトルFと位置ベクトルr2の外積であらわされる反負荷側の軸受210b中心に回そうとする回転モーメントは互いに打ち消しあう。これにより、磁力発生装置220内で磁力のアンバランスが生じても冷却ファン200の振動を抑制することができる。
また両端支持構造は、拘束点を2点有するため、片端支持構造に比べて、同じクリアランスの軸受210を使用した場合であっても、冷却ファン200が回転電機100の他部材に対して振動することを抑制することができる。これは、磁力のアンバランスに限らず、その他の外界からの振動等に対しても、同様に振動することを抑制することができる。
第1実施例の冷却ファン200は、振動し難い構造のため、例えば図1〜4に示すラビリンスシール120の隙間の間隔や、図3や図4に示す補助ファン201bとフレーム104(外フレーム104a)との隙間127の間隔を一定に保つことができ、冷却風の流れを定常にすることができる。冷却風の流れが定常であれば、冷却ファン200の翼周りの渦流が発生しにくくなり、渦流の発生に伴う騒音を低減させることができる。
また、回転電機100が高速回転する際に、冷却ファン200が非同期回転し、回転数を減少させた分の騒音低減効果を得ることができる。さらに、騒音を発生させるための振動エネルギーを供給する必要がなくなるため、この振動エネルギーに相当する機械損を低減することができる。
また、冷却風の流れを定常にできるため、冷却ファン200の回転数に対して、冷却ファン200の受ける軸動力を回転数の関数として一意に定めることができる。したがって、冷却ファン200の回転数上限値は、回転数の関数である冷却ファン200軸動力と、磁力発生装置220の磁気的トルクとの釣合いを解くことで設計することができ、冷却ファン200の回転数設計を容易にすることができる。ひいては、設計者が冷却ファン200の軸動力の非定常性を過小評価してしまい、冷却ファン200の回転数が設計よりも少なくなり、十分な冷却効果が得られず、回転電機100がヒートアップする一連のリスクを抑制することができる。
第1実施例の磁力発生装置220は、磁力発生部221を永久磁石、磁力発生部222を導電体もしくはヒステリシス特性をもつ磁性材で構成している。この構成により、第1実施例の磁力発生装置220は、冷却ファン200とシャフト103が非同期回転する場合のいかなる条件においても、冷却ファン200の軸動力T1と磁力によるトルクT2が釣合う回転数で冷却ファン200の回転を継続させることができる。よって、第1実施例によれば、冷却ファン200のファン特性を安定させることができ、十分な冷却効果を得つつ、冷却ファン200起因の機械損を低減し、騒音を低減することができる。
特に磁力発生部222として導電体を用いた場合、導電体内部を流れる誘導電流Iは、概ね永久磁石の磁束Φに比例し、導電体の電気抵抗Rに反比例する関係にある。磁力発生装置220の生むトルクT2は概ね、誘導電流Iと磁束Φの積に比例するため、トルクT2は磁束Φの2乗に比例し、電気抵抗Rに反比例する。このような単純な関係が成立するため、磁力発生部222として、特に導電体を用いることにより、冷却ファン200の回転数設計をより容易にすることができる。
また磁力発生部222として電気伝導率の大きな導電体を用いることにより、導電体の電気抵抗Rを低減できるため、電気伝導率の小さな導電体と同じトルクT2を出す際に必要な磁束Φを小さくできる。このため、永久磁石の使用量を減らすことができ、ファンを小型にすることができ、かつ磁石材料コストを低減することができる。
第1実施例の構造では、磁力発生装置220を有しており、磁力発生装置220内部には磁力線が通る。特に冷却ファン200とシャフト103が非同期で回転する際は、磁力発生部222内部を通る磁力線もしくは、磁力発生部221と磁力発生部222の両方の内部を通る磁力線の大きさと向きが脈動する。この磁力線の変化により、磁力発生部222が磁性体の場合にはヒステリシス損失や渦電流損失、また磁力発生部222が導電体の場合には主に渦電流損失が発生し、各損失により磁力発生部222は局所的に発熱し、温度上昇をする。発生する熱はその周囲の冷却ファン200やスペーサ140へと伝わり、磁力発生部222の局所的な発熱部を中心に、その周囲も温度上昇する。この温度上昇の結果、各材料は、ぞれぞれの材料の線膨張係数に応じた熱膨張をする。第1実施例の構造とは異なり、冷却ファン端部207側と、対面する支持部材300aとの間に、空隙130または弾性体150を有しない構造の場合は、冷却ファン200の熱膨張により、支持部材300aを介して、負荷側の軸受210aと反負荷側の軸受210bに対して軸方向の力を加え、軸受210a、210bを破損する恐れがあった。
一方、第1実施例の構造は、空隙130または弾性体150が設けられていることで、冷却ファン200が熱膨張しても、その熱膨張による変位を空隙130によって逃がすか、もしくは弾性体150に吸収させることで弱いバネ力に変換することができる。支持部材300と接合したスペーサ140も熱膨張をするが、スペーサ140の熱膨張部分の断面積は、スペーサ140と冷却ファン200の熱膨張部分の断面積の和より小さいので、熱膨張による軸方向の力を、空隙130または弾性体150を有しない場合と比べて小さくすることができる。これにより、軸受210が受ける軸方向の力を小さくできるので、軸受210が破損するリスクを低減することができる。
特に、第1実施例ではスペーサ140の部材として、鋼鉄を使用することにより、スペーサ140の機械的強度を向上することができる。さらに、第1実施例の構成では、鋼鉄の線膨張係数が小さいため、発熱による熱伸びが小さく、軸受210が受ける軸方向の力を小さくすることができる。これにより軸受210が破損するリスクをさらに低減することができる。
加えて、冷却ファン端部207側と、対面する支持部材300aとの間に、径方向の空隙131または弾性体151を設けることにより、軸受210aが受ける軸方向の力をさらに低減することができる。すなわち、径方向の面で冷却ファン端部207側と、対面する支持部材300aが接触している場合、軸方向に空隙130または弾性体151を設けていたとしても、冷却ファン200が熱膨張した場合、両者の接触面に発生する機械的摩擦力が軸方向の力として軸受210aに働く。径方向の空隙131はこの機械的摩擦力をなくす効果があり、または弾性体151はこの機械的摩擦力を弾性体の弱いバネ力に変換し、軽減する効果がある。
第1実施例の構造では、冷却ファン200の部材の熱膨張は軸受210の破損に寄与しないため、冷却ファン200の部材として、線膨張係数が比較的大きい軽量なアルミまたはアルミ合金を使用することができる。冷却ファン200をアルミまたはアルミ合金で製作することにより、冷却ファン200を軽量化でき、回転電機100を軽量にすることができる。さらにアルミまたはアルミ合金は電気伝導率が大きいため、磁力発生部222として導電体を利用する場合、冷却ファン200と導電体を一体成型することができる。これにより、部品点数及び製作工程を削減でき、製作コストを低減することができる。
支持部材300を鋼鉄で製作すると、鋼鉄の熱伝導率が比較的小さいため、スペーサ140、支持部材300を介した熱伝導による軸受210の温度上昇を軽減することができる。これにより軸受210の熱劣化を防ぐことができる。
また、鋼鉄の支持部材300は径方向の熱膨張も少ないため、支持部材300が熱膨張することにより、軸受210と離間し、両者の接合が外れ、上記の両端支持による効果がなくなることを抑制することができる。
なお、冷却ファン端部205と支持部材300を軸受210に対して軸方向及び径方向に移動させないための支持は、冷却ファン端部205に設けたフランジ部206と、支持部材300に設けたフランジ部301により軸受210を挟み、冷却ファン200と支持部材300をボルト締結することで、堅牢な支持をすることができる。製作上は、冷却ファン200と支持部材300にフランジとねじ切り穴、または通し穴を設けるだけであり、低製作コストでの製作が可能である。
同様に、駆動側及び反駆動側の支持部材300同士のスペーサ140を介した軸方向固定は、スペーサ140と支持部材300をボルト締結することで、堅牢な支持をすることができる。製作上は支持部材300とスペーサ140にねじ切り穴、または通し穴を設けるだけであり、低コストでの製作が可能である。
さらに、スペーサ140としてボルトを使用することも可能である。この場合、例えば、駆動側または反駆動側の一方の支持部材300に通し穴、他方の支持部材300にねじ切り穴を開け、通し穴からボルトを通し、他方のねじ切り穴を開けた支持部材300にボルトを締め、通し穴を開けた支持部材300とボルトを、溶接、接着等の方法で固定すれば良い。この場合、スペーサ140と支持部材300との締結部品が不要となり、部品点数を削減することができる。
以上より、第1実施例における両端支持構造と熱伸び対策構造により、磁力アンバランスが生じても特性が安定するファンを構成できる。これによりファン騒音を低減し、冷却ファンの回転数設計を容易にする回転電機を提供することができる。
なお、第1実施例の構成及び効果は、図4に示す補助ファン支持部202でも同様である。
次に図12を用いて第2実施例について説明する。図12は本発明の第2実施例に係る回転電機駆動システムの構成図である。第1実施例と重複する事項については説明を省略する。
図12において、回転電機100を駆動するための電力は、電源400からインバータ、またはコンバータ等から構成された電力を変換する電力変換装置410を介して供給されている。この場合、回転電機100で駆動される負荷420に応じた出力制御が可能である。一般に出力が大きくなると回転電機100内部に発生する損失が増え、これに対応して回転電機100が発熱する。そこで、第2実施例では、第1実施例の回転電機100を回転電機駆動システムに適用している。
第1実施例の回転電機100は、冷却ファン200がシャフト103に対して非同期回転するため、特に高速回転域において、ファン騒音とファンアクションによる機械損を低減できる一方、風量の低下により冷却性能は低下することとなる。したがって、第1実施例の回転電機100を高速回転域で出力が小さくなるようなシステムに適用することにより、回転電機100の温度上昇を十分に抑えつつ、高速域のファン騒音や機械損を低減することができる。
図12中に、好適な回転速度に対する出力の一例をグラフで示している。図12のグラフは、低速回転域で出力が大きく、高速回転域で出力が漸減する運転パターンを示している。
なお、本実施例で示す電源400は商用三相交流電源に限らず、単相交流電源や直流電源の場合でもよい。
以上より、第2実施例を回転電機100内部の損失が高速回転域において低速回転域よりも小さくなる領域を有する回転電機駆動システムに適用することにより、回転電機100の温度上昇を十分に抑制しつつ、高速回転域の機械損や騒音を低減することができる。
次に図13を用いて第3実施例について説明する。図13は本発明の第3実施例に係る回転電機を搭載した鉄道車両の一部を示す概略構成図である。第1実施例及び第2実施例と重複する事項については説明を省略する。
第3実施例において、鉄道車両500は、ギア510、車輪520、車軸530及び回転電機100を備えた台車540を有する。回転電機100はギア510を介して車軸530に接続された車輪520を駆動する。なお、第3実施例では、回転電機100を2基搭載した例であるが、1基または3基以上の複数であっても良い。
第1実施例の回転電機100を鉄道車両500に適用することにより、鉄道車両500で生じる騒音のうち、回転電機100のファンアクションに起因する騒音を低減することができる。一般に、鉄道車両で生じる騒音には、レールと車輪から生じる放射音、インバータの電磁騒音に加えて、回転電機のファン騒音が大きな割合を占めている。第3実施例では、第1実施例の回転電機100を鉄道車両500に適用することにより、鉄道車両500の騒音を低減させることができる。また、第1実施例の回転電機100は高速回転域の機械損を低減できるため、これに伴う鉄道車両500の消費電力量を低減することができる。
本実施例は、鉄道車両に限らず、可変速運転する回転電機駆動システムを含むシステムであれば、他のシステムにも適用可能である。特に、高速回転域において機械損が支配的であり、ファン騒音が問題になるシステムに適用することで、より大きな効率向上効果と騒音低減効果を得ることができる。
なお、本発明は、上述した実施例に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。上述した実施例は本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定するものではない。
100 回転電機
101 固定子
102 回転子
103 シャフト
104 フレーム
104a 外フレーム
104b 内フレーム
105 固定子鉄心
106 固定子スロット
107 固定子巻線
108 固定子鉄心押さえ
109 空隙
110 回転子鉄心
111 回転子スロット
112 回転子バー
113 エンドリング
114 リテイニングリング
115 回転子鉄心押さえ
116 軸受
117 軸受
118 通風口
120 ラビリンスシール
120a ラビリンスシール
120b ラビリンスシール
125 吸気口
125a 吸気口
125b 吸気口
126 排気口
126a 排気口
126b 排気口
127 隙間
128 通風路
130 空隙
131 空隙
140 スペーサ
150 弾性体
151 弾性体
200 冷却ファン
201 補助ファン
201a 補助ファン
201b 補助ファン
202 補助ファン支持部
205 冷却ファン端部
206 フランジ部
207 冷却ファン端部
210 軸受
210a 軸受
210b 軸受
220 磁力発生装置
221 磁力発生部
221a 永久磁石
221b 永久磁石
221c 永久磁石
221d 永久磁石
222 磁力発生部
222a 永久磁石
222b 永久磁石
222c 永久磁石
222d 永久磁石
222f 導電体
222h 磁性体
223 空隙
225 リテイニングリング
226a スロット
226b スロット
226c スロット
226d スロット
227 永久磁石保持部材
300 支持部材
300a 支持部材
300b 支持部材
301 フランジ部
400 電源
410 電力変換装置
420 負荷
500 鉄道車両
510 ギア
520 車輪
530 車軸
540 台車

Claims (15)

  1. 固定子と、回転子と、前記回転子に固定されたシャフトとを備えた回転電機において、
    前記シャフトに取り付けられた複数の軸受と、
    前記複数の軸受によって回転可能に支持された冷却ファンと、
    前記複数の軸受の間に配置された磁力発生装置と、
    前記複数の軸受のそれぞれと前記冷却ファンとの間に配置された複数の支持部材とを備え、
    前記複数の支持部材のうち一の支持部材と前記冷却ファンの一部とは、前記軸受に対して軸方向及び径方向の移動を規制する移動規制部を備え、
    前記複数の支持部材のうち他の支持部材と、前記冷却ファンの一部との間には、空隙又は弾性体が設けられ、
    前記一の支持部材と他の支持部材とは、スペーサを介して軸方向に所定の間隔で固定されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1において、
    前記磁力発生装置は、前記シャフトに設けられた永久磁石と、前記冷却ファンに設けられた導電体または磁性体とで構成されていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1において、
    前記磁力発生装置は、前記シャフト及び前記冷却ファンのそれぞれに設けられた永久磁石により構成されていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記冷却ファンをアルミまたはアルミ合金で構成していることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記スペーサは鋼鉄で構成していることを特徴とする回転電機。
  6. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記支持部材は鋼鉄で構成していることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記支持部材の径方向と前記冷却ファンとの間に空隙又は弾性体を設けたことを特徴とする回転電機。
  8. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記移動規制部は、前記一の支持部材及び前記冷却ファンの一部にそれぞれ形成したフランジであって、
    前記フランジによって前記軸受を挟むようにしたことを特徴とする回転電機。
  9. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記一の支持部材及び前記冷却ファンの一部は、前記軸受に対してボルト締結したことを特徴とする回転電機。
  10. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記支持部材と前記スペーサとはボルト締結したことを特徴とする回転電機。
  11. 請求項1乃至3の何れか1項において、
    前記冷却ファンは補助ファンを備えたことを特徴とする回転電機。
  12. 固定子と、回転子と、前記回転子に固定されたシャフトとを備えた回転電機において、
    前記シャフトに取り付けられた複数の軸受と、
    前記複数の軸受によって回転可能に支持された補助ファン支持部と、
    前記補助ファン支持部に設けられた補助ファンと、
    前記複数の軸受の間に配置された磁力発生装置と、
    前記複数の軸受のそれぞれと前記補助ファン支持部との間に配置された複数の支持部材とを備え、
    前記複数の支持部材のうち一の支持部材と前記補助ファン支持部の一部とは、前記軸受に対して軸方向及び径方向の移動を規制する移動規制部を備え、
    前記複数の支持部材のうち他の支持部材と、前記補助ファン支持部の一部との間には、空隙又は弾性体が設けられ、
    前記一の支持部材と他の支持部材とは、スペーサを介して軸方向に所定の間隔で固定されていることを特徴とする回転電機。
  13. 回転電機と、前記回転電機に供給する電力を変換する電力変換装置と、前記回転電機により駆動させる負荷とを備えた回転電機駆動システムにおいて、
    前記回転電機は、請求項1〜12の何れか1項を備えたことを特徴とする回転電機駆動システム。
  14. 請求項13において、
    前記電力変換装置は、インバータまたはコンバータであることを特徴とする回転電機駆動システム。
  15. 回転電機と、車輪と、ギアと、台車を備え、前記回転電機は前記ギアを介して前記車輪を駆動する鉄道車両において、
    前記回転電機は、請求項1〜12の何れか1項を備えたことを特徴とする鉄道車両。
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