JP6930831B2 - ホールセンサ及び免疫センサ - Google Patents

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本発明は、ホール素子を用いたホールセンサ及びこれを含む免疫センサに関する。
従来から、磁気を検出する素子としてホール素子が知られている。ホール素子は、ホール効果を利用し、磁気を電圧として検出する。例えば、ホール素子は、素子に駆動電流を印加するための一対の端子と、ホール効果によって素子に生じたホール電圧を検出するための一対の端子とを有する。また、ホール電圧の検出精度の向上を目的として、種々のホールセンサが検討されている。
例えば、特許文献1には、対をなす第1及び第2のホール素子と、当該第1及び第2のホール素子の各端子に対して駆動電流供給用端子とホール電圧検出用端子とを交互に切り替えるように素子を駆動するホール電圧検出装置が開示されている。
特許第5512561号公報
ホール素子から出力される電圧には、ホール効果による起電力であるホール電圧の他に、素子毎の形状誤差などに起因するオフセット電圧が含まれる。オフセット電圧は、磁気の有無に関わらず駆動するだけで発生する電圧である。確実に磁気を検出することを考慮すると、出力される(検出される)電圧のうち、ホール効果によるホール電圧を確実に区別することが好ましい。
また、ホールセンサの用途として、抗原に抗体が結合する抗原抗体反応を利用した免疫センサが知られている。当該免疫センサは、例えば、抗原及び抗体に磁性体を結び付け、当該磁性体によって生じた磁気を検出することで、生体情報を検出する生体センサである。この免疫センサにおいても、磁性体の有無、すなわちホール電圧を確実に検出できることが好ましい。
本発明は上記した点に鑑みてなされたものであり、ホール素子に生じたホール電圧を確実に検出することが可能な高感度なホールセンサ及び免疫センサを提供することを課題の1つとしている。
請求項1に記載の発明は、各々が2つの端子対を有する一対のホール素子を含むセンサ回路と、一対のホール素子に対して2つの端子対の各々を駆動端子対又は検出端子対として機能させる接続切替を行う切替回路と、駆動端子対を介して一対のホール素子に対して互いに反対方向の駆動電流を供給する駆動回路と、一対のホール素子に印加される磁界の駆動電流に垂直な成分が互いに反対方向の場合、検出端子対の各々からの検出電圧を加算する演算を行う演算回路と、を有することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のホールセンサと、センサ回路の検出面に垂直な方向のバイアス磁界を生成するバイアス磁界生成回路と、センサ回路の検出面に付着した磁気ビーズを検出し、磁気ビーズに結合された抗原を検出する抗原検出回路と、を有することを特徴とする。
実施例1に係るホールセンサの構成を示すブロック図である。 実施例1に係るホールセンサの構成例を示す回路図である。 (a)及び(b)は、実施例1に係るホールセンサの駆動例を模式的に示す図である。 (a)及び(b)は、実施例1に係るホールセンサの駆動例及び演算例を模式的に示す図である。 (a)及び(b)は、実施例1に係るホールセンサの駆動例及び演算例を模式的に示す図である。 (a)は実施例1に係るホールセンサを有する免疫センサの構成を示すブロック図であり、(b)及び(c)は実施例1に係る免疫センサの動作原理を模式的に示す図である。 実施例1に係る免疫センサの構成例を示すブロック図である。 (a)及び(b)は、実施例1に係る免疫センサによる信号処理例を示すタイミングチャートである。 (a)及び(b)は、それぞれ、実施例1に係るホールセンサのホール素子群の模式的な上面図及び断面図である。
以下に本発明の実施例について詳細に説明する。
図1は、実施例1に係るホールセンサ10の構成を模式的に示すブロック図である。ホールセンサ10は、一対のホール素子21及び22を含むセンサ回路20を有する。なお、本実施例においてはセンサ回路20が一対、すなわち2つのホール素子21及び22からなる場合について説明したが、センサ回路20は、複数対のホール素子を含んでいればよく、例えばホール素子21及び22を含む二対以上のホール素子を含んでいてもよい。なお、図1には、ホール素子21及び22の上面を模式的に示している。
ホール素子21は、例えば、半導体基板に設けられた半導体装置(図9を用いて後述する)を含む。また、ホール素子21は、ホール素子21を駆動するための駆動端子又はホール素子21に生じた起電力を検出するための検出端子として機能する4つの端子T1、T2、T3及びT4を有する。端子T1〜T4においては、端子T1及びT2が対(端子対)となって動作し、端子T3及びT4が端子対となって動作する。すなわち、ホール素子21は、2つの端子対を有する。
具体的には、例えば、一方の端子対である端子T1及びT2がホール素子21に駆動電流(バイアス電圧)を供給するための駆動端子対として機能する際、他方の端子対である端子T3及びT4が駆動時にホール素子21に生じた起電力(検出電圧又は出力電圧)を検出するための検出端子対として機能する。また、端子T3及びT4が駆動端子対として機能する際には、端子T1及びT2は検出端子対として機能する。
本実施例においては、ホール素子21の上面は、その上面上に存在する(印加される)磁気を検出する検出面21Aとして機能する。ホール素子21は矩形(本実施例においては正方形)の検出面形状を有し、その角部分に端子T1〜T4がそれぞれ配置されている。また、端子T1及びT2は、ホール素子21の中心を挟んで互いに対向して配置されている。また、端子T3及びT4は、ホール素子21の中心を挟んで互いに対向して配置されている。
従って、ホール素子21は、ホール素子21の矩形の検出面21Aにおいて互いに対角方向に駆動電流が供給される。また、ホール素子21は、検出面21Aの対角方向に生じた起電力を検出(出力)する。
また、ホール素子22は、2つの端子対を構成する4つの端子T5、T6、T7及びT8を有する。また、端子T5〜T8においては、ホール素子21の端子T1〜T4と同様に、端子T5及びT6が端子対となって動作し、端子T7及びT8が端子対となって動作する。
また、ホール素子22の上面は磁気を検出する検出面22Aとして機能する。図1に示すように、本実施例においては、ホール素子22はホール素子21と同一形状、例えば正方形の検出面22Aを有し、端子T5〜T8は、その角部分にそれぞれ配置されている。また、ホール素子22は、ホール素子21と同様に、各端子対が駆動端子対又は検出端子対として機能しつつホール素子22内に生じたホール電圧の検出動作を行う。また、ホール素子21及び22は、正方形の検出面21A及び22Aの辺部分同士が互いに対向するように配置されている。
また、ホールセンサ10は、ホール素子21及び22に対し、2つの端子対の各々を駆動端子対又は検出端子対として機能させる接続切替を行う切替回路30を有する。切替回路30は、電源VS1及びVS2と端子T1〜T8との間に設けられ、電源VS1及びVS2と端子T1〜T8との間の接続状態を切替える。
例えば、切替回路30によって、駆動端子対となる端子対を介して、第1の電源VS1から高電位側の電源電位がセンサ回路20に供給され、第2の電源VS2から低電位側の電源電位がセンサ回路20に供給される。これによって、センサ回路20のホール素子21及び22に駆動電流が印加される。
本実施例においては、切替回路30には、第1の電源VS1からの電位として電源電位が、第2の電源VS2からの電位として接地電位GNDがそれぞれ印加されている。例えば、切替回路30は、端子T1〜T8の各々に対し、電源電位を供給するか、接地電位GNDを供給するか、又は後述する演算回路50に接続するかを切替える。なお、切替回路30によって演算回路50に接続された端子対は、検出端子対として機能する。
ホールセンサ10は、切替回路30に駆動信号DSを供給して切替回路30による端子切替の制御を行い、センサ回路20を駆動する駆動回路(センサ駆動回路)40を有する。また、ホールセンサ10は、センサ回路20からの出力信号(検出電圧)に対して演算処理を行う演算回路50とを有する。
本実施例においては、駆動回路40は、切替回路30の切替制御を行う駆動信号DSを生成し、切替回路30に供給する。また、駆動回路40は、駆動端子対となった端子対を介してホール素子21及び22に対して駆動電流を供給する。また、演算回路50は、センサ回路20の検出端子対に生じた起電力に対して演算処理を行って出力電圧を生成し、外部に出力する。
図2は、ホールセンサ10の構成例を示す模式的な回路図である。図2を用いて切替回路30及び演算回路50の構成例について説明する。まず、切替回路30は、ホール素子21の各端子T1、T2、T3及びT4のそれぞれに対し、電源電位を印加するか、接地電位GNDを印加するか、又は演算回路50に接続するかを選択的に切替える切替素子S1、S2、S3及びS4を有する。同様に、切替回路30は、ホール素子22の各端子T5、T6、T7及びT8のそれぞれに対し、その接続状態を切替える切替素子S5、S6、S7及びS8を有する。
具体的には、図2に示すように、切替素子S1は、ホール素子21の端子T1に接地電位GNDを印加するか、又は端子T1を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。切替素子S2は、端子T2に電源電位を印加するか、又は端子T2を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。切替素子S3は、端子T3に接地電位GNDを印加するか、又は端子T3を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。切替素子S4は、端子T4に電源電位を印加するか、又は端子T4を演算回路50に接続するかを切替える。
また、切替素子S5は、ホール素子22の端子T5に電源電位を印加するか、又は端子T5を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。切替素子S6は、端子T6に接地電位GNDを印加するか、又は端子T6を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。切替素子S7は、端子T7に電源電位を印加するか、又は端子T7を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。切替素子S8は、端子T8に接地電位GNDを印加するか、又は端子T8を演算回路50に接続するかを選択的に切替える。
なお、駆動回路40は、駆動信号DSとして、切替素子S1〜S8の各々の切替状態を制御する制御信号を生成し、各切替素子S1〜S8に供給する。
次に、演算回路50は、本実施例においては、切替回路30を介してホール素子21の端子T1〜T4のうちの検出端子対に接続された第1の差動増幅器A1と、切替回路30を介してホール素子22の端子T5〜T8のうちの検出端子対に接続された第2の差動増幅器A2と、第1及び第2の差動増幅器A1及びA2に接続された第3の差動増幅器A3とを有する。
第1の差動増幅器A1は、その非反転入力端子にはそれぞれ切替素子S1及びS3を介してホール素子21の端子T1及びT3が接続され、反転入力端子にはそれぞれ切替素子S2及びS4を介して端子T2及びT4が接続されている。第1の差動増幅器A1の出力端子は第3の差動増幅器A3の非反転入力端子に接続されている。
第2の差動増幅器A2は、その非反転入力端子にはそれぞれ切替素子S6及びS8を介してホール素子22の端子T6及びT8が接続され、反転入力端子にはそれぞれ切替素子S5及びS7を介して端子T5及びT7が接続されている。第2の差動増幅器A2の出力端子は第3の差動増幅器A3の反転入力端子に接続されている。
なお、本実施例においては、センサ回路20、切替回路30及び演算回路50は、集積回路SCとして1つのICチップ内に集積されている。
次に、図3(a)及び(b)を用いてホールセンサ10の駆動構成について説明する。本実施例においては、ホールセンサ10は、駆動回路40による切替回路30の制御によって、図3(a)に示すフェーズ(第1フェーズ)と図3(b)に示すフェーズ(第2フェーズ)とを交互に切替えてホール電圧の検出動作を行う。
駆動回路40は、例えば図3(a)に示すように、駆動端子対となった端子対を介して、ホール素子21及び22に対して互いに反対方向の駆動電流(駆動電流D1及びD2)を供給するように切替回路30を制御する。
また、例えば図3(a)及び(b)に示すように、駆動回路40は、ホール素子21及び22の各々に対し、第1の方向に駆動電流(例えば駆動電流D1)を供給する期間(第1フェーズ)と、第1の方向に直交する第2の方向に駆動電流(例えば駆動電流D3)を供給する期間(第2フェーズ)とを繰り返してホール素子21及び22の各々に駆動電流を供給する。
より具体的には、図3(a)に示す第1フェーズにおいては、端子T4及びT7に電源電位が印加され、端子T3及びT8に接地電位が印加される。従って、ホール素子21においては端子T3及びT4が駆動端子対として機能し、端子T4から端子T3に向かう駆動電流D1が供給される。また、この時、ホール素子22においては端子T7及びT8が駆動端子対として機能し、端子T7から端子T8に向かう駆動電流D2が供給される。この駆動電流D1及びD2の向きは、互いに反対方向である。
なお、第1フェーズにおいては、ホール素子21においては端子T1及びT2が、ホール素子22においては端子T5及びT6がそれぞれ検出端子対として機能し、各端子T1、T2、T5及びT6が演算回路50に接続される。
また、図3(b)に示す第2フェーズにおいては、端子T2及びT5に電源電位が印加され、端子T1及びT6に接地電位が印加される。従って、ホール素子21においては端子T1及びT2が、ホール素子22においては端子T5及びT6がそれぞれ駆動端子対として機能する。そして、ホール素子21には端子T2から端子T1に向かう駆動電流D3が、ホール素子22には駆動電流D3とは反対方向の向きである端子T5から端子T6に向かう駆動電流D4が供給される。
このように、ホールセンサ10においては、駆動回路40は、ホール素子21及び22に対して互いに反対方向の駆動電流を供給するように切替回路30の駆動制御を行う。換言すれば、駆動回路40は、駆動端子対となった端子対を介してホール素子21及び22に対して互いに反対方向の駆動電流を供給する。
また、第1フェーズ及び第2フェーズ間においては、駆動回路40は、ホール素子21及び22のそれぞれに対し、互いに直交する方向の駆動電流(例えば駆動電流D1及びD3又は駆動電流D2及びD4)を交互に供給するように切替回路30を制御する。なお、このようなホール素子21及び22に周期的に異なる方向に駆動電流を供給する駆動構成は、スピニングカレント法と称される場合がある。
次に、図4(a)及び(b)並びに図5(a)及び(b)を用いて、第1フェーズ及び第2フェーズにおけるホール素子21及び22による電圧検出動作並びに演算回路50による演算処理動作について説明する。なお、図4(a)及び(b)並びに図5(a)及び(b)においては、各ホール素子21及び22への駆動電流D1〜D4の向きを破線で示している。
まず、図4(a)及び(b)は、それぞれ第1フェーズ及び第2フェーズにおいて、ホール素子21及び22に対して互いに反対方向の磁界M1及びM2が生じている場合の模式的な動作説明図である。
まず、図4(a)に示す第1フェーズでは、ホール素子21の検出面21A(図の紙面)に垂直な方向において検出面21Aに向かう方向(図の奥行方向)に磁界M1が生じている。従って、ホール素子21の検出端子対である端子T1及びT4間には、端子T1側を高電位とし、端子T2側を低電位とする起電力が検出電圧V1として生ずる。一方、ホール素子22においては、ホール素子22の検出面22A(図の紙面)に垂直な方向において検出面22Aから離れる方向(図の手前方向)に磁界M2が生じている。従って、ホール素子22の検出端子対である端子T5及びT6間には、端子T5を高電位とし、端子T6側を低電位とする起電力が検出電圧V2として生ずる。
また、第1フェーズでは、演算回路50の第1の差動増幅器A1には、その非反転入力端子にはホール素子21における検出端子対の高電位側の端子T1が接続され、反転入力端子には低電位側の端子T2が接続される。従って、第1の差動増幅器A1は、正極性の増幅電圧AV1(+AV1)を出力する。一方、第2の差動増幅器A2には、その非反転入力端子にはホール素子22における検出端子対の低電位側の端子T6が接続され、反転入力端子には高電位側の端子T5が接続される。従って、第2の差動増幅器A2は、負極性の増幅電圧AV2(−AV2)を出力する。
そして、第3の差動増幅器A3には、その非反転入力端子には正極性の増幅電圧AV1が入力され、反転入力端子には負極性の増幅電圧AV2が入力される。従って、第3の差動増幅器A3からは、正極性であり、第1の差動増幅器A1からの増幅電圧AV1と第2の差動増幅器A2からの増幅電圧AV2とが加算された電圧(AV1+AV2)が出力電圧VOとして出力される。
一方、図4(b)に示す第2フェーズでは、ホール素子21の検出端子対である端子T3及びT4間には、端子T4側を高電位とし、端子T3側を低電位とする起電力が検出電圧V3として生ずる。また、ホール素子22の検出端子対である端子T7及びT8間には、端子T8側を高電位とし、端子T7側を低電位とする起電力が検出電圧V4として生ずる。
また、第2フェーズでは、演算回路50の第1の差動増幅器A1には、その非反転入力端子にはホール素子21における検出端子対の低電位側の端子T3が接続され、反転入力端子には高電位側の端子T4が接続される。従って、第1の差動増幅器A1は、負極性の増幅電圧AV1(−AV1)を出力する。一方、第2の差動増幅器A2には、その非反転入力端子にはホール素子22における検出端子対の高電位側の端子T8が接続され、反転入力端子には低電位側の端子T7が接続される。従って、第2の差動増幅器A2は、正極性の増幅電圧AV2(+AV2)を出力する。
そして、第3の差動増幅器A3には、その非反転入力端子には負極性の増幅電圧AV1が入力され、反転入力端子には正極性の増幅電圧AV2が入力される。従って、第3の差動増幅器A3からは、負極性であり、第1の差動増幅器A1からの増幅電圧AV1と第2の差動増幅器A2からの増幅電圧AV2とが加算された電圧(−AV1−AV2)が出力電圧VOとして出力される。
このように、演算回路50は、ホール素子21及び22に印加される磁界(検出対象の磁界)の駆動電流D1〜D4に垂直な成分が互いに反対方向の場合(例えば磁界M1及びM2が印加されている場合)、ホール素子21及び22の各々の検出端子対によって検出される検出電圧を加算する(強め合う)演算を行う。すなわち、印加される垂直磁界の向きが素子間で反対方向の場合、演算回路50の差動増幅器A3は加算回路として機能する。
次に、図5(a)及び(b)は、第1フェーズ及び第2フェーズにおいてホール素子21及び22の各々に同一方向の磁界M3及びM4がそれぞれ生じている場合の模式的な動作説明図である。
まず、図5(a)に示す第1フェーズでは、ホール素子21においては端子T1側を高電位とし、端子T2側を低電位とする起電力が検出電圧V5として生ずる。また、ホール素子22においては端子T6側を高電位とし、端子T5側を低電位とする起電力が検出電圧V6として生ずる。従って、第1及び第2の差動増幅器A1及びA2は、共に、正極性の電圧を増幅電圧AV1及びAV2(+AV1及び+AV2)として出力する。従って、第3の差動増幅器A3からは、増幅電圧AV1及びAV2の差分の電圧(+AV1−AV2)が出力電圧VOとして出力される。
一方、図5(b)に示す第2フェーズでは、ホール素子21においては端子T4側を高電位とし、端子T3側を低電位とする起電力が検出電圧V7として生ずる。また、ホール素子22においては端子T7側を高電位とし、端子T8側を低電位とする起電力が検出電圧V8として生ずる。従って、第1及び第2の差動増幅器A1及びA2は、共に、負極性の電圧を増幅電圧AV1及びAV2(−AV1及び−AV2)として出力する。従って、第3の差動増幅器A3からは、増幅電圧AV1及びAV2の差分の電圧(−AV1+AV2)が出力電圧VOとして出力される。
このように、演算回路50は、ホール素子21及び22に印加される磁界の駆動電流D1〜D4に垂直な成分が互いに同一方向の場合(例えば磁界M3及びM4が印加されている場合)、ホール素子21及び22の検出端子対によって検出される検出電圧を減算する(弱め合う)演算を行う。すなわち、素子間で同一方向の垂直磁界が印加された場合、演算回路50の差動増幅器A3は減算回路として機能する。
ここで、ホール素子21及び22からの検出電圧V1〜V8と、この検出電圧V1〜V8の演算回路50による演算処理について説明する。検出電圧V1〜V8には、磁界の印加によるホール効果によって生じたホール電圧と、ホール素子21及び22の形状誤差や製造誤差、応力の影響などによって生じたオフセット電圧とが含まれる。正確にホール電圧を検出するためには、オフセット電圧をホール電圧から区別(分離)することが好ましい。
本実施例においては、ホールセンサ10は、スピニングカレント法によって駆動電流を反対方向に供給し、また、検出電圧V1〜V4又は検出電圧V5〜V8を演算することで、出力電圧VOを交流信号(交流成分)として出力する。一方、素子固有のオフセット電圧は、電流の向きに応じて極性が変化する。従って、演算回路50からの出力電圧VO内においては、直流成分として表れる。
従って、例えば出力電圧VOを示す出力信号にフィルタリング処理を行うことで、オフセット電圧の成分を分離(除去)することができる。なお、ホール素子21及び22に同一方向の磁界が印加された場合でも、この原理を用いてオフセット電圧の成分を除去することができ、ホール電圧を正確に検出することができる。
また、本実施例においては、ホールセンサ10の切替回路30及び駆動回路40は、第1及び第2フェーズ間において互いに直交する方向に駆動電流を供給するように構成されている。例えば、駆動回路40は、ホール素子21に対し、第1の方向に第1の駆動電流D1(図4(a)又は5(a))を供給する期間(第1フェーズ)と、第1の方向に直交する第2の方向に第2の駆動電流D3(図4(b)又は5(b))を供給する期間(第2フェーズ)とを交互に繰り返してホール素子21及び22に駆動電流を供給する。
このスピニングカレント法を用いた駆動を行うことによって、ホール素子21及び22の単体を考慮しても、その差動増幅器A1及びA2による増幅電圧AV1及びAV2において、ホール電圧は交流成分となり、オフセット電圧は直流成分となる。
換言すれば、ホール素子21及び22に対してフェーズ間で互いに直交する方向に駆動電流を供給することで、ホール素子21及び22内においてオフセット電圧を分離及び除去することが可能となる。さらに、ホール素子21及び22間で駆動電流を反対方向に供給することで、ホール素子21及び22の全体に生じたオフセット電圧を分離及び除去することができる。
また、ホール素子21及び22が正方形の検出面形状を有し、2つの端子対(端子対T1及びT2並びに端子対T3及びT4)がホール素子21及び22の検出面21A及び22Aの対角部分に配置されることで、単純な構成によって、同一フェーズ内での反対方向への駆動電流の供給や、2つのフェーズ間での互いに直交する方向への駆動電流を供給することができる。
例えば、ホール素子21又は22の検出面21A又は22Aを長方形にした場合、それぞれの対角部分に端子対を配置しても、反対方向の駆動電流又はフェーズ間での直交する方向の駆動電流の供給ができなくなる場合がある。従って、端子の位置合わせを工夫する必要がある。一方、ホール素子21及び22のように正方形の検出面21A及び22Aでかつその対角部分に端子が配置することで、端子の位置の正確な検討をすることなく、反対方向かつフェーズ間で直交する方向への駆動電流の供給を行うことができる。
上記したように、本実施例においては、ホールセンサ10は、各々が2つの端子対T1〜T4及びT5〜T8を有する第1及び第2のホール素子21及び22を含むセンサ回路20と、ホール素子21及び22に対して2つの端子対T1〜T4及びT5〜T8の各々を駆動端子対又は検出端子対として機能させる接続切替を行う切替回路30と、駆動端子対を介してホール素子21及び22に対して互いに反対方向に駆動電流D1〜D4を供給する駆動回路40と、ホール素子21及び22に印加される磁界の当該駆動電流に垂直な成分(検出面21A及び22Aに垂直な成分)が互いに反対方向の場合、検出端子対の各々からの検出電圧V1〜V4を加算する演算を行う演算回路50とを有する。従って、磁界の入力によってホール素子21及び22に生じたホール電圧を確実に検出することが可能な高感度なホールセンサ10を提供することができる。
また、演算回路50が第1〜第3の差動増幅器A1〜A3を含むことによって、例えば加算回路及び減算回路を用いることなく、検出電圧の加算又は減算処理を容易に行うことができる。
なお、ホール素子21及び22の検出面形状は、一例に過ぎない。また、演算回路50が検出端子対からの検出電圧を加算及び減算する場合について説明したが、演算回路50は当該検出電圧を加算する構成を有していればよい。また、駆動回路40は、フェーズ間でホール素子21又は22内において互いに直交する駆動電流を供給する場合について説明した。しかし、駆動回路40は、ホール素子21及び22に対して互いに反対方向の駆動電流を供給する構成を有していればよい。
次に、本実施例のホールセンサ10の用途について説明する。図6(a)は、ホールセンサ10を含む免疫センサ100の構成を示すブロック図である。免疫センサ100は、抗原抗体反応を利用して生体情報を検出するバイオセンサである。免疫センサ100は、ホールセンサ10と、ホールセンサ10にバイアス磁界を供給するバイアス磁界生成回路110と、ホールセンサ10からの出力電圧VOに基づいてホールセンサ10の検出範囲に存在する抗原を検出する抗原検出回路120とを有する。
図6(b)は、ホールセンサ10の検出対象となる検体SPと、検体SPによるホールセンサ10上での抗原抗体反応を模式的に示す図である。図6(b)に示すように、まず、ホールセンサ10のセンサ回路20を含む集積回路SCは、ICチップとして集積回路SCを実装する実装基板上に搭載されている。また、センサ回路20の検出面20Aには、複数の抗体AB1が敷き詰められるように固定されている。
一方、免疫センサの検出対象検体SPは、抗体AB2に結合された磁性体としての磁気ビーズBZと、抗原AGを含む溶液である。例えば、検体SPは、人体の粘膜などから採取した粘液を含む溶液である。また、磁気ビーズBZは、例えば、磁性を有するコア材料に、特定の官能基が化学装飾されたナノサイズの磁性粒子である。
センサ回路20(例えばホール素子21及び22)の検出面20A上には、この検体SPが滴下される。センサ回路20の検出面20A上に検体SPが滴下されると、センサ回路20上の抗体AB1と、検体SP中の抗原AG及び抗体AB2とが抗原抗体反応を行い、互いに結合する。これによって、センサ回路20の検出面20A上に磁気ビーズBZが付着する。
図6(c)は、バイアス磁界生成回路110によって生成及び供給されたバイアス磁界BMを示す図である。バイアス磁界生成回路110は、センサ回路20の検出面20Aに平行な方向(水平方向と称する場合がある)に、バイアス磁界BMを印加する。センサ回路20に磁気ビーズBZが付着すると、磁気ビーズBZにバイアス磁界BMが印加される。図6(c)に示すように、磁気ビーズBZは、バイアス磁界BMによって、バイアス磁界BMの向きとは異なる方向に磁界MFを発生させる。この磁界MFは、センサ回路20の検出対象となる磁界(垂直磁界)を含む。
図6(c)に示すように、例えば、センサ回路20の検出面20Aにおいてホール素子21及び22の間に磁気ビーズBZが付着した場合、磁気ビーズBZによって発生した磁界MFの向きは、ホール素子21の検出面21Aに向かう方向の成分を含み、かつホール素子22の検出面22Aから離れる方向の成分を含む。つまり、センサ回路20のホール素子21及び22には、互いに反対方向の磁界が印加されることとなる。
この状態でホールセンサ10を駆動させると、例えば図4(a)及び(b)に示す状態と同様の動作状態となる。なお、磁気ビーズBZがセンサ回路20の検出範囲のいずれの位置に付着した場合でも、ほとんどの場合、ホール素子21及び22には互いに反対方向の成分を含む磁界MFが入力されることとなる。
このように、バイアス磁界生成回路110はホールセンサ10にバイアス磁界BMを印加し、磁気ビーズBZに対してホールセンサ10の検出対象となる磁界MFを生成させる。ホールセンサ10は、磁気ビーズBZによる磁界MFを検出し、出力電圧VOを出力する。抗原検出回路120は、出力電圧VOに基づいて、センサ回路20上の磁気ビーズBZの存在を検出し、抗原AGの有無を検出する。免疫センサ100の用途としては、例えば、特定の抗原AGを検出することで、人体が当該抗原AGであるウィルスを有しているか否かを判定することができる。
図7は、免疫センサ100の構成例を示すブロック図である。本実施例においては、バイアス磁界生成回路110は、バイアス磁界生成素子111と、バイアス磁界生成素子111を駆動する駆動回路(バイアス駆動回路)112とを有する。バイアス磁界生成素子111は、例えば、コイル及び鉄心を含むC字型の電磁石からなる。また、バイアス磁界生成素子111は、磁界生成領域111Aを有する。例えば、磁界生成領域111AはC字型の鉄心の端面間の領域である。免疫センサ100は、ホールセンサ10(センサ回路20)をバイアス磁界生成回路110の磁界生成領域111Aに配置(挿入)することで抗原AGの検出動作を行う。
バイアス磁界生成回路110は、駆動回路112がバイアス磁界生成素子111を駆動するための駆動信号(バイアス磁界生成信号)MSを生成する信号生成回路113と、バイアス磁界生成素子111によって生成されたバイアス磁界BMを検出するバイアス磁界検出回路114とを有する。また、バイアス磁界検出回路114によって検出された検出信号(バイアス磁界検出信号)の振幅を検出する振幅検出回路115と、信号生成回路113が生成した駆動信号MSと、バイアス磁界検出回路114が検出した検出信号との間の位相比較を行う位相比較回路116とを有する。
例えば、本実施例においては、バイアス駆動回路112は、キャパシタを介してバイアス磁界生成素子111のコイルに接続されている。バイアス駆動回路112は、バイアス磁界生成信号MSに基づいて当該コイルに電圧を印加する。これによって、当該コイルに電流が流れ、磁界生成領域111Aにバイアス磁界が発生する。
抗原検出回路120は、ホールセンサ10の駆動回路40による駆動信号DS(図1など)の基準クロックとなるクロック信号CLを生成するクロック生成回路121を有する。
また、抗原検出回路120は、ホールセンサ10からの出力電圧(以下、出力信号と称する場合がある)VOに対してフィルタリングを行うハイパスフィルタ(HPF)122と、ハイパスフィルタ122によってフィルタリングされた出力信号VOをクロック信号CLに応じて復調する復調回路123と、復調回路123によって復調された出力信号VOを増幅する増幅回路124とを有する。
また、抗原検出回路120は、増幅回路124によって増幅された出力信号VOをバイアス磁界生成信号MSに応じて復調する復調回路125と、復調回路125によって復調された出力信号VOに対してフィルタリングを行うローパスフィルタ(LPF)126と、抗原検出回路120は、ローパスフィルタ126によってフィルタリングされた出力信号VOに対してAD変換を行う変換回路127を有する。
また、抗原検出回路120は、AD変換が行われた出力信号VOの信号レベルに基づいて磁気ビーズBZの有無、すなわち抗原AGの存在を判定する判定回路128を有する。抗原検出回路120は、判定回路128の判定結果を抗原AGの検出結果として出力する。
また、免疫センサ100は、バイアス磁界生成回路110、ホールセンサ10及び抗原検出回路120の動作制御を行う中央制御回路130を有する。また、免疫センサ100は、抗原検出回路120の検出結果を表示する表示部140を有する。例えば表示部140の表示動作は中央制御回路130によって制御される。
図8(a)及び(b)は、それぞれ、磁気ビーズBZがホールセンサ10のセンサ回路20上に存在する場合と存在しない場合とにおける、出力電圧(出力信号)VOの各処理結果を模式的に示す図である。
まず、図8(a)に示すように、磁気ビーズBZがセンサ回路20の検出面20Aに付着している場合、ホールセンサ10からは、ホールセンサ10の第1フェーズ及び第2フェーズの動作に応じて互いに反転されつつ、全体として正弦波に変調された出力信号VOとして出力される。これは、バイアス磁界生成回路110によるバイアス磁界BMがバイアス磁界生成信号MSを元に正弦波に変調された信号によって生成されていることによる。なお、本実施例においては、第1フェーズ及び第2フェーズは、クロック信号CLに基づいて切替わる。
また、クロック信号CLに基づいた復調回路123の復調処理によって、出力信号VOの正弦波が復元される。また、図8(a)に示す波形のバイアス磁界生成信号MSによって磁界を発生させた場合、これに基づいて出力信号VOが復調回路125によって復調される。具体的には、バイアス磁界生成信号MSに基づいて同期検波が行われる。そして、復調された出力信号VOに対してローパスフィルタ126によるフィルタリングが行われ、出力信号VOが平滑化される。このように、出力信号VOからホール電圧の成分が取り出される。
一方、図8(b)は、磁気ビーズBZがセンサ回路20上に付着していない場合の出力信号VO及びその処理結果を示す図である。なお、磁気ビーズBZが存在しない場合、理想的には出力信号VOは無信号として出力されるが、実際には出力信号VOとしてはオフセット電圧の成分が出力される。
ここで、オフセット電圧は、ホールセンサ10の駆動電流のみに応じて発生するため、出力信号VOは、クロック信号CLと同様の矩形波となる。従って、復調回路123による復調後は直流成分となり、ローパスフィルタ126によるフィルタリング後には除去されることとなる。従って、確実に磁気ビーズBZが存在しないことを判定(検出)することができる。なお、このオフセット電圧の処理は、磁気ビーズBZが存在する場合にも行われるため、磁気ビーズBZによるホール電圧のみを高精度(高感度)で取り出すことができる。
図9(a)及び(b)は、それぞれセンサ回路20の模式的な上面図及び断面図である。図9(b)は、図9(a)のV−V線に沿った断面図である。図9(a)及び(b)を用いて、免疫センサ100を構成する場合のホールセンサ10の好ましい構成について説明する。なお、図9(a)は、センサ回路20の検出面20Aを含むセンサ回路20の模式的な上面図である。
なお、センサ回路20の検出面20Aは、ホール素子21及び22の検出面21A及び22Aと、ホール素子21及び22の検出面21A及び22A間におけるセンサ回路20の上面を含む。
センサ回路20は、ホール素子21及び22上におけるホール素子21及び22間の領域に凹部23を有することが好ましい。具体的には、センサ回路20は、ホール素子21及び22を半導体素子として有する半導体基板SBと、ホール素子21及び22の切替回路30への配線、並びにホール素子21及び22の抗原検出回路120への配線などの配線群を含む多層配線層WLとを含む。
図9(b)に示すように、ホール素子21及び22は、例えば、半導体基板SBに形成された複数のトランジスタ素子からなる。例えばホール素子21及び22の各々は、CMOS回路を含む。また、半導体基板SBのホール素子21及び22間には素子分離用の絶縁膜ISFが形成されている。
また、半導体基板SB上には、多層配線層WLとして、積層された複数の配線層L1〜L5が形成されている。配線層L1〜L5の各々は、金属配線MTと、金属配線MTを埋設する絶縁層ISLと、配線層間で金属配線MTを接続する層間配線VEからなる。また、多層配線層WLは、最上層の配線層L5上に形成されたパッシベーション膜PFを有する。
また、本実施例においては、免疫センサ100にホールセンサ10が用いられる場合、多層配線層WLの表面がセンサ回路20の検出面20Aとして機能し、この多層配線層WLの表面上に抗体AB1が付着される。また、多層配線層WLにおけるホール素子21及び22間の領域上には、多層配線層WLの表面から半導体基板SBに向かう凹部23が形成されている。このホール素子21及び22間の凹部23の内壁面もセンサ回路20の検出面20Aを構成し、抗体AB1は、この凹部23内にも付着される。
センサ回路20がホール素子21及び22間に凹部23を有することで、磁気ビーズBZが凹部23内に付着しやすくなる。換言すれば、磁気ビーズBZが、ホール素子21及び22の中間(中央)付近に付着しやすくなる。従って、例えばホール素子21の直上に磁気ビーズBZが付着する場合に比べ、ホール素子21及び22に入力される磁界MF(図6(c))の強度や向きの偏りが抑制される。これによって、ホール素子21及び22でのホール電圧の検出精度が向上する。
上記したように、免疫センサ100はホールセンサ10と、センサ回路20の検出面に平行なバイアス磁界を生成するバイアス磁界生成回路110と、センサ回路20の検出面に付着した磁気ビーズBZを検出し、磁気ビーズBZに結合された抗原を検出する抗原検出回路120とを有する。従って、ホール電圧を確実に検出し、誤検出が少ない免疫センサ100を提供することができる。
10 ホールセンサ
20 センサ回路
21、22 一対のホール素子
20A、21A、22A 検出面
T1〜T8 端子(端子対)
30 切替回路
40 駆動回路
50 演算回路
100 免疫センサ
110 バイアス磁界生成回路
120 抗原検出回路

Claims (7)

  1. 各々2つの端子対が配置されている検出面を有する一対のホール素子を含むセンサ回路と、
    前記一対のホール素子に対して前記2つの端子対の各々を駆動端子対又は検出端子対として機能させる接続切替を行う切替回路と、
    記一対のホール素子の各々の前記駆動端子対に対して、互いに前記検出面上における反対方向の駆動電流を同一期間中に供給する駆動回路と、
    前記一対のホール素子の各々に入力される垂直磁界の向きが前記ホール素子間で反対方向の場合、前記一対のホール素子各々の前記検出端子対によって検出される検出電圧を強め合う演算を行うことで出力電圧を得る一方、前記一対のホール素子の各々に入力される垂直磁界の向きが前記ホール素子間で同一方向の場合には、前記一対のホール素子各々の前記検出端子対によって検出される検出電圧を弱め合う演算を行うことで前記出力電圧を得る演算回路と、を有することを特徴とするホールセンサ。
  2. 前記駆動回路は、前記一対のホール素子の各々に対し、第1の方向に前記駆動電流を供給する期間と、前記第1の方向に直交する第2の方向に前記駆動電流を供給する期間とを繰り返して前記一対のホール素子に前記駆動電流を供給することを特徴とする請求項1に記載のホールセンサ。
  3. 前記演算回路は、前記切替回路を介して前記一対のホール素子の前記検出端子対にそれぞれ接続された第1及び第2の差動増幅器と、前記第1及び第2の差動増幅器に接続された第3の差動増幅器とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のホールセンサ。
  4. 前記一対のホール素子の各々は、正方形の検出面形状を有し、
    前記一対のホール素子の前記2つの端子対は、前記一対のホール素子の各々の検出面の対角部分に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載のホールセンサ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載のホールセンサと、
    前記センサ回路の検出面に平行な方向のバイアス磁界を生成するバイアス磁界生成回路と、
    前記センサ回路の前記検出面に付着した磁気ビーズを検出し、前記磁気ビーズに結合された抗原を検出する抗原検出回路と、を有することを特徴とする免疫センサ。
  6. 前記センサ回路は、前記一対のホール素子を半導体素子として含む半導体基板と、前記半導体基板上に形成された多層配線層と、前記多層配線層における前記一対のホール素子間の領域に形成された凹部とを含むことを特徴とする請求項5に記載の免疫センサ。
  7. 各々に2つの端子対が配置されている検出面を有する一対のホール素子を含むセンサ回路と、
    前記一対のホール素子に対して前記2つの端子対の各々を駆動端子対又は検出端子対として機能させる接続切替を行う切替回路と、
    前記一対のホール素子の各々の前記駆動端子対に対して、互いに前記検出面上における反対方向の駆動電流を同一期間中に供給する駆動回路と、
    前記一対のホール素子の各々に入力される垂直磁界の向きが前記ホール素子間で反対方向の場合、前記一対のホール素子各々の前記検出端子対によって検出される検出電圧を強め合う演算を行うことで出力電圧を得る一方、前記一対のホール素子の各々に入力される垂直磁界の向きが前記ホール素子間で同一方向の場合には、前記一対のホール素子各々の前記検出端子対によって検出される検出電圧を弱め合う演算を行うことで前記出力電圧を得る演算回路と、を有し、
    前記演算回路は、
    前記切替回路を介して前記一対のホール素子の前記検出端子対にそれぞれ接続された第1及び第2の差動増幅器と、
    前記第1及び第2の差動増幅器に接続された第3の差動増幅器とを含むことを特徴とするホールセンサ。
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