JP6930491B2 - ドレンプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、ドレンプラグに関する。
車両は、オイル貯留部を備える。オイル貯留部には、車両を構成する機器の潤滑や冷却を目的としたオイルが貯留されている。オイル貯留部に貯留されたオイルは、機器の摩耗により生じた金属粉などの混入により、徐々に汚れていく。このため、オイル貯留部は、オイルを定期的に交換するため、オイルを排出するためのドレン孔を備える。ドレン孔には、ドレンプラグが装着される。
オイル貯留部において、ドレン孔を区画している面を含む部分は、雌ネジを備える。ドレンプラグは、頭部と、頭部から延びる軸部と、を備える。軸部の外周面を含む部分は、雄ネジを備え、この雄ネジが雌ネジに螺合されることでドレンプラグはドレン孔に装着される。オイル貯留部からオイルを排出する際には、ドレンプラグをドレン孔から離脱させることで、オイルを排出する。
特許文献1に記載のドレンプラグは、オイル貯留部の側部に設けられたドレン孔に装着される。特許文献1では、ドレンプラグをドレン孔から離脱させた際にドレン孔から排出されるオイルの最大到達距離を導出し、この最大到達距離よりも軸部の長さを長くしている。これにより、オイルの交換を行う作業員にオイルが付着することを抑制している。
特開2008−215242号公報
特許文献1に記載のドレンプラグは、オイル貯留部の側部に設けられたドレン孔に装着されることを想定している。オイル貯留部の側部にドレン孔が設けられる場合、オイル貯留部の底部にドレン孔が設けられる場合に比べて、オイルを排出する際にオイル貯留部にオイルが残留しやすい。特に、ドレン孔がオイル貯留部の底部の内面よりも上方に位置している場合、ドレン孔よりも下方の領域にオイルが残留しやすい。
本発明の目的は、作業員にオイルが付着しにくく、オイル貯留部にオイルが残留しにくいドレンプラグを提供することにある。
上記課題を解決するドレンプラグは、オイルが貯留されるオイル貯留部の底部に設けられたドレン孔に装着されるドレンプラグであって、前記ドレン孔を区画している面を含む部分に設けられた雌ネジに螺合される軸部と、前記軸部を、前記軸部の軸線方向に貫通しているプラグ孔と、前記軸部の軸線方向の面のうち、前記軸部が前記ドレン孔に挿入されている状態で前記オイル貯留部内に臨む面を先端面とすると、前記先端面に向かい合って配置されているキャップと、前記プラグ孔を挿通して前記キャップに連結されている挿通部材と、を備え、前記キャップは、前記挿通部材が連結されている連結部から前記先端面までの距離に応じて弾性変形する弾性変形部を備え、前記弾性変形部は、前記軸部の軸線方向への前記挿通部材の移動に応じて、前記先端面に向かい合う範囲内で前記連結部を頂点とする錐状になる第1形状から、前記先端面の周縁よりも前記軸部の径方向外側まで拡がる第2形状まで弾性変形可能に構成され、前記軸部は、前記弾性変形部が前記第1形状の状態で前記ドレン孔に挿入され、前記弾性変形部が前記第2形状の状態で前記ドレン孔から離脱されることを要旨とする。
ドレンプラグをドレン孔に装着するときには、弾性変形部を第1形状にした状態で装着を行う。ドレンプラグの装着は、ドレン孔を区画している面を含む部分に設けられた雌ネジに軸部を螺合することで行われる。ドレンプラグを装着した後には、弾性変形部を第2形状にする。ドレンプラグをドレン孔から離脱させるときには、弾性変形部を第2形状としたまま離脱を行う。ドレンプラグを回転させて、軸部をドレン孔から抜いていくと、弾性変形部がドレン孔の周縁に引っ掛かる状態となる。弾性変形部がドレン孔の周縁に密着することで、ドレン孔は弾性変形部によってシールされた状態となる。弾性変形部は、弾性変形可能なため、軸部をドレン孔から更に抜いていくと、ドレン孔の周縁に引っ掛かった状態を維持した状態で弾性変形していく。即ち、弾性変形部がドレン孔の周縁に引っ掛かった状態のまま軸部をドレン孔から抜くことができる。ドレン孔から軸部を抜き去るまでドレン孔をシールした状態にできるため、軸部を抜き去るまでドレン孔からオイルが排出されにくい。したがって、ドレンプラグの離脱に際して、作業員にオイルが付着することを抑制できる。また、ドレンプラグが装着されるドレン孔は、オイル貯留部の底部に設けられる。ドレンプラグを離脱させると、オイルは重力に従いドレン孔から排出される。したがって、オイル貯留部にオイルが残留しにくい。
上記ドレンプラグについて、前記キャップは、前記弾性変形部に固定されており、前記連結部から前記弾性変形部の外周縁に向けて延びる骨格部を備えていてもよい。
これによれば、弾性変形部に骨格部から力を伝えやすく、弾性変形部を弾性変形させやすい。
上記ドレンプラグについて、前記挿通部材は、軸部材であり、前記挿通部材と前記プラグ孔との間をシールするシール部材を備えていてもよい。
これによれば、軸部の軸線方向へ挿通部材を移動させやすい。
上記ドレンプラグについて、前記ドレン孔に前記ドレンプラグを装着した状態で、前記軸部の先端面は、前記オイル貯留部の底部の内面から突出しなくてもよい。
これによれば、ドレンプラグを装着した状態で、弾性変形部がオイル貯留部の底部の内面に接する。弾性変形部によりドレン孔をシールすることができ、ドレン孔のシール性が向上する。
本発明によれば、作業員にオイルが付着しにくく、オイル貯留部にオイルが残留しにくい。
駆動装置を示す概略図。 ドレン孔に装着されたドレンプラグを示す概略断面図。 挿通部材、骨格部、及び、連結部材の連結態様を示す斜視図。 第1形状の弾性変形部を示す斜視図。 第2形状の弾性変形部を示す斜視図。 軸部をドレン孔に螺合した状態のドレンプラグを示す概略断面図。 軸部をドレン孔から抜く際のドレンプラグを示す概略断面図。 軸部がドレン孔から抜かれた状態のドレンプラグを示す概略断面図。 ドレン孔から離脱されたドレンプラグを示す概略断面図。
以下、ドレンプラグの一実施形態について説明する。
図1に示すように、駆動装置10は、モータ11と、モータ11の動力を車軸12へ伝達させる変速機13と、を備える。駆動装置10は、モータ11の駆動により車軸12を回転させることで、車両を走行させるドライブユニットである。
変速機13は、ハウジング20と、ハウジング20に収容されたギヤ群14と、を備える。ギヤ群14は、複数のギヤを備える。ギヤ群14は、例えば、モータ11の出力軸に連結された出力ギヤと、車軸12に連結されており、出力ギヤと噛み合う減速ギヤと、を備える。なお、ギヤとしては、モータ11の動力を車軸12に伝達することができればよく、ギヤの数や、変速比などは任意である。
ハウジング20には、オイルOが貯留されている。オイルOは、ギヤ群14の潤滑、及び、ギヤ群14の冷却を目的として貯留された潤滑油である。本実施形態では、変速機13のハウジング20がオイル貯留部となる。
ハウジング20の底部21は、上下方向(鉛直方向)に貫通するドレン孔22を備える。ドレン孔22は、底部21の内面23と、底部21の外面24に開口している。ハウジング20の底部21は、地面と対向する。ハウジング20の底部21は、駆動装置10のうち地面に最も接近する部分である。ハウジング20において、ドレン孔22を区画している面を含む部分は、雌ネジ25を備える。ドレン孔22には、ドレンプラグ30が装着されている。
図2に示すように、ドレンプラグ30は、ドレン孔22に挿入される軸部31と、軸部31の軸線方向の両端のうちの一方に設けられた頭部35と、環状の軸シール部材36と、を備える。軸部31と、頭部35とは一体であり、ともに金属製である。軸部31は、外周面を含む部分に雄ネジ32を備える。軸部31は、雌ネジ25に螺合される。軸部31の軸線方向の面のうち、頭部35とは反対の面を先端面33とする。なお、先端面33は、軸部31をドレン孔22に挿入した際に、ハウジング20内に臨む面である。先端面33は、フライス盤などで切削加工されることで、平滑化されている。軸部31は、先端面33から凹む凹部34を備える。凹部34は、軸部31の径方向の中心位置に設けられている。軸シール部材36には、軸部31が挿通されている。軸シール部材36としては、例えば、ガスケットが用いられる。
ドレンプラグ30は、軸部31を軸線方向に貫通するプラグ孔41と、頭部35を貫通してプラグ孔41に連通している連通孔42と、を備える。プラグ孔41の貫通方向と、連通孔42の貫通方向とは同一方向である。即ち、連通孔42は、軸部31の軸線方向に頭部35を貫通している。
連通孔42は、第1孔43と、第2孔44と、を備える。第1孔43は、第2孔44よりも軸部31から離間して位置している。第1孔43は、多角形状の孔であり、例えば、六角形状の孔である。第2孔44の貫通方向に直交する方向での断面積は、第1孔43の貫通方向に直交する方向での断面積に比べて小さい。また、プラグ孔41の貫通方向に直交する方向での断面積は、第2孔44の貫通方向に直交する方向での断面積よりも小さい。したがって、第1孔43→第2孔44→プラグ孔41の順に孔は小さくなっていくといえる。プラグ孔41、及び、連通孔42は、軸部31の径方向の中心位置に設けられている。プラグ孔41は、凹部34の底に連通している。
ドレンプラグ30は、プラグ孔41を挿通している挿通部材51と、挿通部材51に設けられる抜け止め部54と、挿通部材51に連結されるキャップ61と、凹部34に配置された環状のシール部材55と、を備える。
挿通部材51は、金属製であり、棒状の軸部材である。挿通部材51の軸線方向の寸法は、プラグ孔41の貫通方向の寸法よりも長い。挿通部材51の両端は、プラグ孔41から突出している。挿通部材51の両端のうち、プラグ孔41から先端面33側に突出している端部を第1端部52、第1端部52とは反対の端部を第2端部53とする。第2端部53は、挿通部材51の両端のうちプラグ孔41から頭部35側に突出している端部ともいえる。挿通部材51の第1端部52は、シール部材55を挿通して、先端面33から突出している。シール部材55により、挿通部材51とプラグ孔41との間はシールされている。シール部材55としては、例えば、Oリングが用いられる。
抜け止め部54は、挿通部材51の第2端部53に設けられている。抜け止め部54は、挿通部材51と一体であってもよいし、挿通部材51と別体の部材を挿通部材51に固定したものでもよい。抜け止め部54は、挿通部材51の外周面よりも挿通部材51の軸線方向に交差する方向に突出している。抜け止め部54は、プラグ孔41に挿入不能である。
キャップ61は、弾性変形部62と、弾性変形部62に固定される複数の骨格部63と、連結部材64と、を備える。キャップ61は、先端面33に向かい合って配置されている。
図2、及び、図3に示すように、連結部材64には、挿通部材51の第1端部52が連結されている。本実施形態では、連結部材64が挿通部材51と連結される連結部となる。骨格部63は、棒状などの細長形状であり、本実施形態では8本設けられている。骨格部63は、挿通部材51を中心として、挿通部材51の周方向に間隔を空けて配置されている。各骨格部63は、連結部材64に連結されている。図3に矢印Y1で示すように、各骨格部63は、連結部材64を回動中心として、挿通部材51の軸線方向に回動可能である。各骨格部63は、連結部材64から弾性変形部62の外周縁に向けて延びている。言い換えれば、連結部材64から放射状に延びるように各骨格部63は設けられている。
弾性変形部62は、ゴムなどの弾性力を有する材料で製造された板状の部材である。弾性変形部62は、骨格部63に溶着されている。弾性変形部62は、骨格部63と、先端面33との間に位置している。弾性変形部62は、挿通部材51の軸線方向から見て、円形である。
弾性変形部62は、挿通部材51を軸線方向へ移動させることで、弾性変形する。言い換えれば、先端面33からの挿通部材51の突出長が変化することで弾性変形部62は弾性変形する。先端面33からの挿通部材51の突出長が変化することで、連結部材64の位置も変化する。弾性変形部62は、連結部材64から先端面33までの距離に応じて、軸部31の径方向への寸法が変化するように弾性変形する。
以下、弾性変形部62の変形態様について詳細に説明を行う。まず、連結部材64から先端面33までの距離が最長である場合の弾性変形部62の形状である第1形状について説明する。連結部材64から先端面33までの距離が最長となる場合、抜け止め部54により挿通部材51の軸線方向への移動が規制される。
図4に示すように、第1形状の弾性変形部62は、連結部材64を頂点とした円錐状である。弾性変形部62の最大の直径は、先端面33の直径より短い。弾性変形部62は、先端面33に向かい合う範囲内に位置する。即ち、先端面33を軸部31の軸線方向に投影した領域内に弾性変形部62の全体が位置することになる。本実施形態では、弾性変形部62が第1形状の場合、キャップ61に外力が作用していない状態といえる。
次に、連結部材64から先端面33までの距離が最短である場合の弾性変形部62の形状である第2形状について説明する。連結部材64から先端面33までの距離が最短となる場合、先端面33とキャップ61との密着により、挿通部材51の軸線方向への移動が規制される。
図5に示すように、第2形状の弾性変形部62は、円板状である。弾性変形部62の直径は、先端面33の直径よりも大きい。第2形状では、第1形状に比べて、軸部31の径方向外側に向けて弾性変形部62が拡がっている。弾性変形部62は、先端面33の周縁Eよりも軸部31の径方向外側に突出している。第2形状の弾性変形部62は、先端面33に密着している。
挿通部材51を軸線方向のうち第2端部53側に移動させていくことで、弾性変形部62は、第1形状から第2形状まで弾性変形することになる。挿通部材51の移動に伴い、連結部材64が先端面33に向けて移動する。連結部材64から加わる力により、弾性変形部62は弾性変形することになる。また、骨格部63から弾性変形部62に力が加わる。骨格部63は放射状に設けられているため、弾性変形部62に加わる力を分散させることができる。
一方で、挿通部材51を軸線方向のうち第1端部52側に移動させていくことで、弾性変形部62は、第2形状から第1形状まで復元することになる。挿通部材51の移動に伴い、弾性変形部62に加わる力が小さくなる。第2形状の弾性変形部62には、弾性力により第1形状に復元しようとする力が作用している。これにより、弾性変形部62は、第1形状に近付くように復元していく。
図2に示すように、ドレンプラグ30がドレン孔22に装着されている状態では、軸部31がドレン孔22に挿入されている。弾性変形部62は第2形状である。軸シール部材36は、頭部35とハウジング20の外面24に挟まれることで潰れており、これにより軸部31とドレン孔22との間がシールされている。軸部31の先端面33は、ハウジング20の内面23と面一になっている。軸部31の軸線方向の寸法は、先端面33とハウジング20の内面23とが面一となるように設定されている。詳細にいえば、ドレン孔22の軸線方向の寸法、軸シール部材36の厚み、及び、軸シール部材36の潰れ量を考慮した上で、ドレン孔22の軸線方向の寸法に潰れた状態の軸シール部材36の厚みを加えた寸法と同一となるように軸部31の寸法を設定する。なお、本実施形態でいう「面一」は、各部材の寸法公差の範囲内でのハウジング20の内面23と先端面33とのずれを許容するものである。
本実施形態の作用について説明する。
図6に示すように、ドレンプラグ30をドレン孔22に装着するときには、弾性変形部62を第1形状にした状態で装着を行う。ドレンプラグ30の装着は、ドレン孔22を区画している面を含む部分に設けられた雌ネジ25に軸部31の雄ネジ32を螺合することで行われる。軸部31の螺合は、第1孔43にレンチを挿入し、レンチを回転させることで行われる。
図2に示すように、ドレンプラグ30を装着した後には、ハウジング20内にオイルOを入れる。ハウジング20内にオイルOが入れられた後には、挿通部材51を頭部35に向けて移動させる。挿通部材51の移動は、治具などを用いて行われる。挿通部材51の移動により、弾性変形部62は第2形状になる。挿通部材51を移動させた後に、治具などを取り外すことで挿通部材51に加わる力が解除されると、弾性変形部62は、弾性力により元の形状、即ち、第1形状に復元しようとするが、弾性変形部62には、オイルOからの荷重が加わっている。これにより、弾性変形部62は第2形状に維持されることになる。
図7に示すように、オイルOの交換作業を行う際には、ドレンプラグ30をドレン孔22から離脱させる。ドレンプラグ30をドレン孔22から離脱させるときには、弾性変形部62は第2形状である。ドレンプラグ30をドレン孔22から離脱させる際には、第1孔43にレンチを挿入し、レンチを回転させることで軸部31をドレン孔22から抜いていく。軸部31をドレン孔22から抜いていくと、軸部31がドレン孔22から離脱する。軸部31がドレン孔22から離脱した状態であっても、弾性変形部62がドレン孔22の周縁に引っ掛かる状態となる。即ち、弾性変形部62がドレン孔22の周縁に引っ掛かった状態のまま軸部31をドレン孔22から抜き去ることができる。弾性変形部62がドレン孔22の周縁と密着することで、ドレン孔22は弾性変形部62によってシールされた状態となる。この状態では、ドレン孔22にオイルOが流入しにくい。
図8に示すように、軸部31がドレン孔22から離脱した状態で、弾性変形部62をドレン孔22から抜いていくと、ドレン孔22の周縁に引っ掛かった状態を維持したまま弾性変形部62は弾性変形していく。軸部31は、ドレン孔22から離れていき、弾性変形部62は、ドレン孔22の周縁からの反力により弾性変形する。これにより、弾性変形部62は、ドレン孔22内に位置する連結部材64を頂点とした円錐状である第3形状となる。第3形状の弾性変形部62は、連結部材64に対して挿通部材51の軸線方向における第1形状とは反対側に向けて変形している。弾性変形部62の一部がドレン孔22内からハウジング20内に突出している状態で、第3形状での弾性変形部62は、先端面33の周縁Eよりも軸部31の径方向外側まで拡がっている。したがって、第3形状は、第2形状の一変形態様と捉えることもできる。
第1形状では、挿通部材51の第2端部53に近いほど弾性変形部62は拡がることになり、挿通部材51の第2端部53に向けて拡がる円錐形状となる。一方で、第3形状では、挿通部材51の第2端部53から離れるほど弾性変形部62は拡がることになり、挿通部材51の第2端部53から離れるように拡がる円錐形状となる。
一般に、ドレンプラグをドレン孔22から離脱させる際には、ドレンプラグが落下しないように手で支えながらドレンプラグを回転させる。軸部がドレン孔22から抜けきると、オイルOが排出され、ドレンプラグを手で支えていた作業員にオイルOが付着する。本実施形態のドレンプラグ30は、軸部31をドレン孔22から抜き去った段階では、弾性変形部62がドレン孔22の周縁に引っ掛かり、ドレンプラグ30がハウジング20から落下しない。軸部31を抜き去った後には、ドレンプラグ30を手で支える必要がない。
軸部31をドレン孔22から離間させると、作業員は、ドレンプラグ30を水平方向などに移動させる。この作業は、作業員の手で行われてもよいし、治具などを用いて行われてもよい。
図9に示すように、ドレンプラグ30の水平方向などへの移動により、弾性変形部62がドレン孔22から抜かれ、ドレン孔22からはオイルOが排出されることになる。弾性変形部62は、第3形状の状態で、ドレン孔22から離脱される。ドレンプラグ30は、ハウジング20の底部21に設けられるため、ドレンプラグ30を離脱させると、オイルOは重力に従いドレン孔22から排出される。ドレン孔22を底部21に設けることで、ハウジング20にオイルOが残留しにくい。オイルOを排出した後には、前述した手順でドレンプラグ30を装着し、ハウジング20内にオイルOを入れる。これにより、オイルOの交換作業が行われる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)キャップ61は、弾性変形部62を備える。軸部31をドレン孔22から抜く際には、弾性変形部62によりドレン孔22をシールした状態で軸部31を抜くことができる。軸部31をドレン孔22から抜いた後には、水平方向などの上下方向とは異なる方向にドレンプラグ30を移動させて、ドレン孔22からオイルOを排出させる。オイルOが排出される段階では、作業員の手や腕がドレン孔22の延長線上に位置しにくく、作業員にオイルOが付着することを抑制できる。また、ハウジング20の底部21にドレン孔22を設けることで、オイルOがハウジング20内に残留しにくい。
(2)キャップ61は、骨格部63を備える。弾性変形部62に骨格部63から力を伝えやすく、弾性変形部62を弾性変形させやすい。また、骨格部63から弾性変形部62に力を加えることができるため、弾性変形部62に加わる力が分散される。弾性変形部62に加わる力が一部に集中しにくく、意図した形状に弾性変形部62を弾性変形させることができる。
(3)挿通部材51は、軸部材である。挿通部材51を軸線方向へ移動させやすく、弾性変形部62を弾性変形させやすい。したがって、ドレンプラグ30の装着を行いやすい。
(4)先端面33は、底部21の内面23と面一になっている。弾性変形部62が第2形状の場合に、弾性変形部62がハウジング20の内面23に密着することになる。これにより、ドレン孔22と軸部31との間のシール性を高めることができ、ドレン孔22を区画している面と、軸部31の外周面との間の微細な隙間からオイルOが漏れ出すことを抑制できる。
(5)弾性変形部62は、第3形状でドレン孔22から離脱される。第3形状の弾性変形部62は、ハウジング20の内部からハウジング20の外部に向けて直径が小さくなっていく。このため、弾性変形部62をドレン孔22から離脱させる際に、弾性変形部62が雌ネジ25に引っ掛かりにくくなり、弾性変形部62の円滑な離脱が可能となる。
(6)ドレンプラグとして、軸部の外周に設けられたコイルバネと、このコイルバネに連結された蓋と、を備え、この蓋をドレン孔22の周縁に押し付けるものを採用することも考えられる。この場合、コイルバネにより蓋をドレン孔22の周縁に押しつけた状態で軸部を抜くことができる。蓋により、ドレン孔22からオイルOが排出されることを抑制して、作業員にオイルOが付着することを抑制できる。一方で、コイルバネを設けることで、軸部の軸線方向の寸法が長くなる。オイル貯留部は、車両の下方に配置される場合が多く、この場合、軸部が長くなることで車両の最低地上高が低くなるおそれがある。最低地上高が低くなると、段差を乗り越えるときにドレンプラグと地面とが接触するおそれがある。本実施形態のように、キャップ61により作業員にオイルOが付着することを抑制することで、軸部31の軸線方向の寸法を長くする必要がない。したがって、オイル貯留部が下方に設けられている場合であっても、最低地上高が低くなることを抑制できる。
(7)オイルOが作業員に付着することを抑制するため、ドレンプラグ及びオイル貯留部の両方に付着防止機構を設け、この付着防止機構によりオイルOの作業員への付着を抑制する場合もある。本実施形態では、ドレンプラグ30によって、作業員にオイルOが付着することを抑制している。したがって、ドレンプラグ30及びオイル貯留部の両方に付着防止機構を設ける場合に比べて製造が容易となる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変形例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ドレンプラグ30がドレン孔22に装着された状態で、軸部31の先端面33は、ハウジング20の底部21の内面23よりもハウジング20内に突出してもよい。
○ドレンプラグ30がドレン孔22に装着された状態で、軸部31の先端面33は、ハウジング20の底部21の内面23から凹むように位置していてもよい。言い換えれば、軸部31の先端面33は、ドレン孔22内に位置していてもよい。この場合であっても、弾性変形部62により、ドレン孔22と軸部31との間がシールされることになる。
○軸部31の先端面33がハウジング20の内面23に面一の場合や、軸部31の先端面33がドレン孔22内に位置している場合など、ハウジング20の底部21の内面23よりもハウジング20内に先端面33が突出していない場合、軸シール部材36を設けなくてもよい。
○挿通部材としては、プラグ孔41を挿通することができれば、どのような部材であってもよい。例えば、ナイロンなどの合成樹脂で製造された紐状の部材であってもよい。
○シール部材55は、設けられなくてもよい。この場合、例えば、弾性変形部62を第2形状にしたときに、弾性変形部62の一部がプラグ孔41内に圧入されるようにする。これにより、ハウジング20内にオイルOがない場合でも、弾性変形部62を第2形状にすることができる。弾性変形部62が第2形状の場合、弾性変形部62によりドレン孔22及びプラグ孔41の両方がシールされた状態となる。そして、ハウジング20にオイルOが供給されると、弾性変形部62は第2形状に維持されることになる。上記したように、ハウジング20にオイルOを入れるまでの間に、弾性変形部62を第2形状に維持することができれば、シール部材55は設けられなくてもよい。
○シール部材55として、Oリング以外を用いる場合、凹部34は設けられなくてもよい。
○キャップ61は、連結部材64を備えていなくてもよい。この場合、挿通部材51と各骨格部63とが直接連結されてもよい。挿通部材51と各骨格部63とが連結される部分が連結部となる。
○挿通部材51は、弾性変形部62に連結されていてもよい。この場合、弾性変形部62の中心、即ち、第1形状の場合に錐体の頂点となる部分に挿通部材51は連結されることになる。この場合であっても、挿通部材51の軸線方向への移動により、弾性変形部62は弾性変形することになる。なお、挿通部材51が弾性変形部62に連結される場合、骨格部63は設けられなくてもよい。キャップ61が骨格部63を備えない場合、弾性変形部62を意図した形状に弾性変形させるため、弾性変形部62に折り目などを設けて、弾性変形部62の弾性変形を促進させてもよい。
○弾性変形部62の第1形状は、六角錐状や、八角錐状などの多角錐状であってもよい。この場合、弾性変形部62の第2形状は、六角形状や、八角形状など第1形状に応じた多角形状になる。
○弾性変形部62の第2形状は、先端面33の周縁Eよりも軸部31の径方向外側に拡がっている形状であればよく、平板状でなくてもよい。例えば、第1形状よりも最大の直径が大きい円錐状であってもよい。
○オイル貯留部は、変速機13のハウジング20に限られない。例えば、エンジンオイルが貯留されるオイルパンをオイル貯留部とし、オイルパンのドレンプラグとして実施形態のドレンプラグ30を用いてもよい。
○先端面33は、切削加工されていなくてもよい。
○頭部35を六角形状などの多角形状とし、スパナを用いて、ドレンプラグ30を回転させるようにしてもよい。この場合、第1孔43を円形としてもよい。また、連通孔42は、第1孔43と第2孔44に別れていなくてもよく、全体に亘って円形の孔としてもよい。
○抜け止め部54は、設けられていなくてもよい。この場合、挿通部材51の軸線方向の寸法を長くして、挿通部材51の全体がプラグ孔41に挿入されないようにしたり、挿通部材51の移動を規制できる部材をドレンプラグ30に設ければよい。
E…周縁、O…オイル、20…ハウジング(オイル貯留部)、21…底部、22…ドレン孔、23…内面、25…雌ネジ、30…ドレンプラグ、31…軸部、33…先端面、41…プラグ孔、51…挿通部材、55…シール部材、61…キャップ、62…弾性変形部、63…骨格部、64…連結部材(連結部)。

Claims (4)

  1. オイルが貯留されるオイル貯留部の底部に設けられたドレン孔に装着されるドレンプラグであって、
    前記ドレン孔を区画している面を含む部分に設けられた雌ネジに螺合される軸部と、
    前記軸部を、前記軸部の軸線方向に貫通しているプラグ孔と、
    前記軸部の軸線方向の面のうち、前記軸部が前記ドレン孔に挿入されている状態で前記オイル貯留部内に臨む面を先端面とすると、前記先端面に向かい合って配置されているキャップと、
    前記プラグ孔を挿通して前記キャップに連結されている挿通部材と、を備え、
    前記キャップは、
    前記挿通部材が連結されている連結部から前記先端面までの距離に応じて弾性変形する弾性変形部を備え、
    前記弾性変形部は、前記軸部の軸線方向への前記挿通部材の移動に応じて、前記先端面に向かい合う範囲内で前記連結部を頂点とする錐状になる第1形状から、前記先端面の周縁よりも前記軸部の径方向外側まで拡がる第2形状まで弾性変形可能に構成され、
    前記軸部は、前記弾性変形部が前記第1形状の状態で前記ドレン孔に挿入され、前記弾性変形部が前記第2形状の状態で前記ドレン孔から離脱されることを特徴とするドレンプラグ。
  2. 前記キャップは、
    前記弾性変形部に固定されており、前記連結部から前記弾性変形部の外周縁に向けて延びる骨格部を備えることを特徴とする請求項1に記載のドレンプラグ。
  3. 前記挿通部材は、軸部材であり、
    前記挿通部材と前記プラグ孔との間をシールするシール部材を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のドレンプラグ。
  4. 前記ドレン孔に前記ドレンプラグを装着した状態で、前記軸部の先端面は、前記オイル貯留部の底部の内面から突出しないことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載のドレンプラグ。
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